JP2001129831A - タイヤ加硫成形用金型 - Google Patents

タイヤ加硫成形用金型

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JP2001129831A
JP2001129831A JP31688599A JP31688599A JP2001129831A JP 2001129831 A JP2001129831 A JP 2001129831A JP 31688599 A JP31688599 A JP 31688599A JP 31688599 A JP31688599 A JP 31688599A JP 2001129831 A JP2001129831 A JP 2001129831A
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JP
Japan
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tire
mold
segment
vulcanization
molding
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Application number
JP31688599A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Yasuhara
和博 安原
Masaaki Obara
将明 小原
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Toyo Tire Corp
NGK Fine Molds Ltd
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
NGK Fine Molds Ltd
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 スムーズにタイヤから引き抜くことができる
とともに、トレッドバターンに応じてセグメントの分割
位置を自由に選択でき、各セグメントの継ぎ目に段差の
ない成形空間を形成できるタイヤ加硫成形用金型。 【解決手段】 タイヤのサイドウォール面及びビード面
を成形するための上型モールド31及び下型モールド3
2並びにタイヤのショルダー面及びトレッド面を成形
し、タイヤのトレッド面幅方向に延びる分割面を有する
複数個のセグメント33に分割されたセクターモールド
34を有し、タイヤの加硫成形を行う金型30である。
各セグメント33が、上型セグメント36と下型セグメ
ント37から構成され、離型に際し、上型セグメント3
6が加硫済みタイヤの外径側に移動しつつ天板の上昇に
より上方に移動し、加硫済みタイヤから離れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、未加硫タイヤを
加硫しつつ、所望の形状に成形するためのタイヤ加硫成
形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】 タイヤは、図5に示すように、その用
途等に応じて、サイドウォール面2、ビード面3、ショ
ルダー面4及びトレッド面5に特徴のある形状やパター
ンを有するが、これらの形状やパターンは、未加硫タイ
ヤをタイヤ加硫成形用金型に入れて加硫成形することに
より形成される。ここで、未加硫タイヤとは、タイヤ形
状に成形されてはいるが、上記の形状やパターンの形成
や加硫が未だ行われていない段階のタイヤをいう。又、
加硫は、タイヤを構成するゴムの分子間に架橋を形成す
ることにより、タイヤに強度と弾性を付与するために行
うものである。
【0003】 ところで、未加硫タイヤを加硫成形する
ためのタイヤ加硫成形用金型としては、従来より、一体
型金型、割型金型、更生型金型が知られている。
【0004】 一体型金型11は、図6に示すように、
タイヤを縦割りに2分割した場合のそれぞれの断片の形
状に相当する空間を有する上型12と下型13とから構
成され、未加硫タイヤ14を載置した下型13に上型1
2を組み合わせることにより内部にタイヤ成形空間を形
成し、タイヤの加硫成形を行うものである。上型12の
上昇及び下降は、加硫機(図示せず。)を上げ下げする
ことにより行う。
【0005】 又、割型金型15は、図7に示すよう
に、タイヤのサイドウォール面及びビード面を成形する
ための上型モールド16及び下型モールド17並びにタ
イヤのショルダー面及びトレッド面を成形するセクター
モールド18を有する。セクターモールド18は、タイ
ヤの外周に沿って複数個のセグメント19に分割されて
おり、各セグメント19はコンテナ20に取り付けられ
ている。加硫成形は、未加硫タイヤ14を載置した下型
モールド17(図7(a))に、まず上型モールド16
を組み合わせ((図7(b))、次にセクターモールド
18を組み合わせて内部にタイヤ成形空間を形成する
(図7(c))ことにより行われる。各セグメント19
は移動用レール21を介してコンテナ20に取り付けら
れており、コンテナ20を移動用レール21に沿って降
下させると、各セグメント19が未加硫タイヤ14方向
に移動し、コンテナ20を上昇させると離型する。尚、
コンテナ20の上昇及び下降は、加硫機(図示せず。)
を上げ下げすることにより行う。
【0006】 又、更生型金型22は、図8に示すよう
に、内部にタイヤ成形空間を有する型を、タイヤの周方
向に沿って複数個のセグメント19に分割したタイプの
金型であり、金型内に未加硫タイヤ14を設置した後、
セグメント間を連結するヒンジ部を中心に金型のタイヤ
トレッド面が円形となるようにセグメントを回転させ、
所定の位置でロックする事によりタイヤ成形空間を確保
するものである。タイヤ加硫後の離型に際しては、ロッ
クを解除し、各セグメントをヒンジ中心に回転させる事
により金型よりタイヤの取り出しを行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上記
一体型金型11を用いて未加硫タイヤの加硫成形を行う
場合には、離型の際に上型12を上方に移動させること
となるため、トレッドバターンを形成するための突起2
3が加硫済みタイヤに引っ掛かり、離型の際にタイヤの
一部が欠ける場合があるという問題があった。又、離型
抵抗も大きいため、加硫機の損傷も発生しやすく、これ
らを防止するために、未加硫タイヤ表面及びタイヤトレ
ッド面を形成する金型意匠面にシリコン等を塗布する事
により離型抵抗を軽減する対策を講ずる必要があった。
しかしながら、この場合、塗布工数の増加及び塗布剤に
よる加硫不具合が発生するという問題があった。又、未
加硫タイヤの直径を金型内の成形空間の直径よりもかな
り小さくしなければ、突起23が、未加硫タイヤを金型
に載置する際干渉し、所定の位置に収まらないことか
ら、良好な製品タイヤを得る事が出来ず、この対策とし
て、未加硫タイヤの直径を金型内部の成形空間に対しか
なり小さく設定する必要があった。しかしながら、未加
硫タイヤの直径を小さくする事は、製品タイヤの直径と
の寸法格差が大きくなり、このためタイヤ内部の構造の
変形量が大きくならざるを得ず、この変形を常に最適な
状態に調整することは容易でないため、タイヤ相互間の
寸法のばらつきが大きく、タイヤ精度を向上させる上で
の障害となっていた。
【0008】 又、割型金型15、更生型金型22を用
いて未加硫タイヤの加硫成形を行う場合には、離型の際
にセクターモールド18又は金型のセグメント19をタ
イヤの外径方向に移動させつつタイヤ外周側に沿って移
動させることになるため、セクターモールド18の最内
径部分が製品タイヤの直径よりも外径側に位置するよう
径方向に移動させる必要がある。このため金型の径方向
寸法は非常に大きくならざるを得ず、金型を搭載する加
硫機も寸法的に大きな物を使用する必要があり、設備面
で非常に大きな投資が必要となるという問題があった。
かつ、タイヤ加硫に使用する熱量もこれに比し増大する
ため、生産コストが一体型金型に比べ高コストとなる。
又、使用するセクターモールドの移動量が大きいため、
摺動部の摩滅・変形といった金型破損のリスクが大き
く、金型保守コストも大きくなる。又、加硫機釜閉め時
にセクターモールドを所定の位置に誘導することがセク
ターモールドの移動距離の増大に従い困難となるため、
結果として、製品タイヤの真円度を向上させ得ることが
難しく、特に製品タイヤ外径の大きな物では通常セクタ
ーモールドの寸法も大きい事から、タイヤ精度の向上が
困難であるという問題があった。
【0009】 又、割型金型15を用いて未加硫タイヤ
の加硫成形を行う場合には、各セグメント19はコンテ
ナ20に取り付けられ、そのコンテナ20をさらに加硫
機に取り付けていたが、取り付けの際には各セグメント
19どうしが良好な成形空間を形成するように位置決め
を正確に行う必要があり、そのためセグメント19とコ
ンテナ20及びコンテナ20と加硫機の取り付け作業に
時間と労力がかかるという問題があった。さらに、加硫
機側金型取り付け面板サイズの制約から、未加硫タイヤ
の直径が異なると、コンテナもそれに見合ったサイズの
ものを使用する必要があり、その点でも作業に時間と労
力がかかるという問題があった。
【0010】 さらに、セグメント19の数は予めコン
テナ20により決まっており、セグメント19の数はコ
ンテナ20の数と同数でなければならないため、トレッ
ドバターンのデザインに適したセグメント19の分割位
置を選択する自由度が低いという問題もあった。又、各
セグメント19は、その背面部中央部分に設けた移動用
レ−ル21にてコンテナ20と固定されているため、移
動の際において両端部分のがたつきが大きく、成形空間
を形成する際に、各セグメント19の継ぎ目をぴったり
と合わせることが困難であるという問題があった。
【0011】 本発明はかかる状況に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、トレッドバターン
を形成するための突起をスムーズにタイヤから引き抜く
ことができるとともに、成形工程における所要時間と作
業量を軽減でき、さらに、トレッドバターンに応じてセ
グメントの分割位置を自由に選択できるとともに、移動
の際にセグメント両端部分のがたつきが無く、各セグメ
ントの継ぎ目に段差のない成形空間を形成できるタイヤ
加硫成形用金型を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】 即ち、本発明によれ
ば、タイヤのサイドウォール面及びビード面を成形する
ための上型モールド及び下型モールド並びにタイヤのシ
ョルダー面及びトレッド面を成形し、タイヤのトレッド
面幅方向に延びる分割面を有する複数個のセグメントに
分割されたセクターモールドを有し、未加硫タイヤを載
置した上記下型モールドに、上記上型モールド及び上記
セクターモールドを組み合わせることにより内部にタイ
ヤ成形空間を形成し、タイヤの加硫成形を行うタイヤ加
硫成形用金型であって、上記セクターモールドを構成す
る各セグメントが、さらにタイヤトレッド面上のタイヤ
回転方向に延びる分割面にて分割された上型セグメント
と下型セグメントから構成され、離型に際し、上記上型
セグメントが加硫済みタイヤの外径側に移動しつつ天板
の上昇により上方に移動し、加硫後タイヤに対して相対
的に斜め上方に移動することにより加硫済みタイヤから
離れるタイヤ加硫成形用金型が提供される。
【0013】 上記のタイヤ加硫成形用金型において
は、上記下型モールドが底板に固定され、上記下型セグ
メントがタイヤの外径側へ付勢された状態で、上記下型
モールドとの間に間隔を有しつつ、上記底板に上記下型
モールド方向へ移動可能に取り付けられ、上記上型モー
ルドが天板に固定され、上記上型セグメントがタイヤの
外径側方向へ付勢された状態で、上記上型モールドとの
間に間隔を有しつつ、上記天板に上記上型モールド方向
へ移動可能に取り付けられ、上記底板は、上記天板に近
づくほどタイヤからの距離が大きくなる斜面を備えた上
型セグメント誘導部材を備え、上記上型セグメントは、
その下面に下型セグメント押出突起を備え、上記下型セ
グメントは、その上面に移動用突起を備え、上記天板を
降下させると、上記上型セグメントが上記底板に備えら
れた上記上型セグメント誘導部材に設けた斜面に沿って
上記上型モールド方向へ移動するとともに、上記上型セ
グメントに備えられた上記下型セグメント押出突起が、
上記下型セグメントに備えられた上記移動用突起をタイ
ヤ内径側方向に押し出すことにより、上記下型セグメン
トが上記下型モールド方向へ移動してタイヤ成形空間を
形成してもよい。
【0014】 又、本発明のタイヤ加硫成形用金型は、
ゴム又はバネにより下型セグメント及び上型セグメント
を付勢するものであってもよい。又、下型セグメント及
び上型セグメントは、それぞれ底板及び天板に設置した
セグメント移動方向制限機構に沿って移動してもよい。
さらに、本発明のタイヤ加硫成形用金型においては、上
記セグメント移動方向制限機構を、上型セグメント及び
下型セグメントの各々下面及び上面と底板及び天板との
接触面積の40%以上の領域に配置してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】 本発明のタイヤ加硫成形用金型
30は、図1に示すように、タイヤのサイドウォール面
及びビード面を成形するために用いられる円形の上型モ
ールド31及び下型モールド32並びにタイヤのショル
ダー面及びトレッド面を成形し、タイヤのトレッド面幅
方向に延びる分割面を有する複数個のセグメント33に
分割されたセクターモールド34を有し、未加硫タイヤ
を載置した上記下型モールド32に、上記上型モールド
31及び上記セクターモールド34を組み合わせること
により内部にタイヤ成形空間35を形成し、タイヤの加
硫成形を行うタイヤ加硫成形用金型であり、上記セクタ
ーモールド34を構成する各セグメント33が、タイヤ
トレッド面上のタイヤ回転方向に延びる分割面にて分割
された上型セグメント36と下型セグメント37から構
成され、図2に示すように、離型に際し、上記上型セグ
メント36が加硫済みタイヤ38の外径側に移動しつつ
天板の上昇により上方に移動し、加硫後タイヤに対して
相対的に斜め上方に移動することにより加硫済みタイヤ
38から離れる。
【0016】 即ち、本発明においては、セクターモー
ルド34を構成する各セグメント33をさらに上型セグ
メント36と下型セグメント37に分割し、離型に際
し、上記上型セグメント36が加硫済みタイヤ38の外
径側の斜め上方へ向かって加硫済みタイヤ38から離れ
るようにしたため、トレッドバターンを形成するための
突起23がタイヤからスムーズに離れ、一体型金型を用
いた場合のように、突起が加硫済みタイヤに引っ掛かっ
たり、割型金型、更生型金型を用いた場合のように、引
き抜きの際にタイヤがセグメントに追随してくることが
なく、タイヤを破損させるおそれがない。よって、上型
セグメント36の水平方向における移動距離がトレッド
バターンの溝の深さと同程度確保されていれば問題無
く、又、未加硫タイヤの直径は成形空間の直径とほぼ同
程度まで大きく設定することが可能であり、このため未
加硫タイヤと加硫済みタイヤの直径差によるタイヤ変形
量を小さくでき、よってタイヤ相互における寸法のばら
つきを小さくすることができる。
【0017】 本発明のタイヤ加硫成形用金型30は、
例えば図3に示すように、下型モールド32が底板39
に固定され、下型セグメント37はタイヤ14の外径側
方向へ付勢された状態で、下型モールド32との間に間
隔を有しつつ、底板39に下型モールド32方向へ移動
可能に取り付けられ、上型モールド31が天板40に固
定され、上型セグメント36がタイヤ14の外径側方向
へ付勢された状態で、上型モールド31との間に間隔を
有しつつ、天板40に上型モールド31方向へ移動可能
に取り付けられ、底板39が、天板40に近づくほどタ
イヤ14からの距離が大きくなる斜面41を備えた上型
セグメント誘導部材42を備え、上型セグメント36
は、その下面に下型セグメント押出突起43を備え、下
型セグメント37は、その上面に移動用突起44を備え
たものであってもよい。
【0018】 上記のタイヤ加硫成形用金型30におい
て、未加硫タイヤ14を下型モールド32の上に載置し
た状態(図3(a))で天板40を降下させると、上型
セグメント36が、底板39に備えられた上型セグメン
ト誘導部材42に設けた斜面41に沿って上型モールド
31方向へ移動する。従って、上型セグメント36は未
加硫タイヤ14の外径側の斜め上方から未加硫タイヤ1
4に接近することになる。又、上型セグメント36の移
動に伴って上型セグメント36の下面に設けた下型セグ
メント押出突起43が、下型セグメント37の上面に設
けた移動用突起44を未加硫タイヤ14側に押すため、
下型セグメント37が下型モールド32方向へ移動し、
タイヤ成形空間が形成される(図3(b)及び
(c))。
【0019】 一方、離型の際には、天板40を上昇さ
せることにより、上型セグメント36も上昇するため、
上型セグメント36によりタイヤに押しつけられていた
下型セグメント37は、タイヤ外径側方向への付勢によ
り加硫済みタイヤ38から離れる。又、上型セグメント
36もタイヤ外径側方向へ付勢されているため、上昇と
ともに、上型セグメント誘導部材42に設けた斜面41
に沿って、加硫済みタイヤ38の外径側斜め上方へ向か
って加硫済みタイヤ38から離れることになる(図3
(e)及び(f))。
【0020】 本発明のタイヤ加硫成形用金型を上記の
ような構成とすれば、各セグメントを移動させるための
コンテナが不要となり、天板及び底板を加硫機に直接取
り付ければすむため、コンテナを用いた場合に比べ、加
硫機への取り付け作業の時間と労力を軽減することがで
きる。又、コンテナを用いないため、未加硫タイヤの直
径が異なる場合であっても、モールド及びセグメントを
交換するだけでよく、この点からも作業時間と労力を軽
減することができる。さらに、コンテナを用いないた
め、セグメントの分割位置がコンテナに制限されず、ト
レッドバターンのデザインに適したセグメントの分割位
置を選択することができる。
【0021】 又、上記の構成を有するタイヤ加硫成形
用金型においては、上型セグメント誘導部材42に設け
た斜面41の傾斜を変えることにより、上型セグメント
36の移動距離を変えることができるため、タイヤの成
形形状に最適な移動距離を選択することができる。又、
従来の割型金型では、まず上型モールドを移動させた後
にセクターモールドを移動させなければならないため、
ダブルアクションの加硫機を用いる必要があったが、上
記の構成を有するタイヤ加硫成形用金型を用いれば、天
板40を下降させるだけですべてのモールドが移動する
ため、シングルアクションの加硫機を使用でき、設備費
やメンテナンス費用を低減を通じてタイヤの製造コスト
を低減することができる。
【0022】 尚、上記の構成を有するタイヤ加硫成形
用金型30において、上型セグメント36及び下型セグ
メント37をタイヤの外径側方向へ付勢する手段として
は、ゴム、バネ等の弾性部材を用いることが好ましい。
付勢手段としてゴム、バネ等を用いることにより、従来
の一体型金型、割型金型のように加硫機の上昇力により
離型を行う場合と異なり、セグメント毎の離型抵抗が異
なっていても、個々に付勢力を代えることにより、スム
ーズに離型を行うことができる。
【0023】 又、上記の構成を有するタイヤ加硫成形
用金型30において、例えば図4に示すように、下型セ
グメント37及び上型セグメント36を、それぞれ底板
39及び天板40に設置したセグメント移動方向制限機
構46に沿って移動するようにすれば、移動の際に各セ
グメントの両端部分ががたつくのを防ぐことができ、成
形空間を形成する際に、各セグメントの継ぎ目に段差が
生じるのを防止することができる。セグメント移動方向
制限機構としては、例えばレール、T字型キー等が用い
られる。尚、セグメント移動方向制限機構は、上型セグ
メント及び下型セグメントの各々下面及び上面と底板及
び天板との接触面積の40%以上の領域に配置すること
が好ましい。ここで、「接触面積の40%以上の領域」
とは、セグメントの両端を支持し、ビードリング中心方
向に各セグメントを同時に移動させるために必要な面積
という意味である。「40%以上」としたのは、40%
未満の場合は、摺動不良という不都合があるからであ
る。
【0024】 又、上記の構成を有するタイヤ加硫成形
用金型を用いてタイヤの加硫成形を行う場合は、タイヤ
加硫成形用金型にタイヤのビード部分を下方に押しつけ
るためのビードリング押しつけ部材を設け、加硫済みタ
イヤの離型に先立って、図3(d)に示すように、タイ
ヤ38のビード部分を下方に押しつけて、トレッドバタ
ーンを形成するための突起のタイヤからの分離を促進す
ることが好ましい。
【0025】
【発明の効果】 本発明のタイヤ加硫成形用金型を用い
れば、トレッドバターンを形成するための突起をスムー
ズにタイヤから引き抜くことができるため、タイヤを破
損させるおそれがなく、又、未加硫タイヤの直径を成形
空間の直径に比べ、大幅に小さくする必要がないため、
タイヤ相互における寸法のばらつきを小さくすることが
できる。
【0026】 又、本発明のタイヤ加硫成形用金型を所
定の構造とすることにより、タイヤ製造に要する作業時
間と労力を軽減することができるとともに、トレッドバ
ターンのデザインに適したセグメントの分割位置を自由
に選択することが可能となる。又、タイヤの成形形状に
最適な移動距離を選択することができるとともに、シン
グルアクションの加硫機を使用できるため、タイヤの製
造コストを低減することができる。
【0027】 さらに、上記所定の構造を有するタイヤ
加硫成形用金型において、下型セグメント及び上型セグ
メントを、それぞれ底板及び天板に設置したレールに沿
って移動するようにすれば、各セグメントの継ぎ目に段
差のない成形空間を形成でき、タイヤの寸法精度、ひい
ては品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタイヤ加硫成形用金型の一例を示す
断面斜視図である。
【図2】 本発明のタイヤ加硫成形用金型における上型
セグメントの移動方向を示す断面図である。
【図3】 (a)〜(f)本発明のタイヤ加硫成形用金
型の他の例を用いたタイヤ加硫成形工程を示す断面図で
ある。
【図4】 底板及び天板に設置するレールの一例を示す
断面図である。
【図5】 タイヤの一例を示す断面図である。
【図6】 従来のタイヤ加硫成形用金型の一例を示す模
式断面図である。
【図7】 (a)、(b)及び(c)従来のタイヤ加硫
成形用金型の他の例を示す模式断面図である。
【図8】 従来のタイヤ加硫成形用金型のさらに他の例
を示す模式図である。
【符号の説明】
1…タイヤ、2…サイドウォール面、3…ビード面、4
…ショルダー面、5…トレッド面、6…ベルト、7…リ
ムライン、8…デコレーションライン、9…ブレーカ
ー、10…カーカス、11…一体型金型、12…上型、
13…下型、14…未加硫タイヤ、15…割型金型、1
6…上型モールド、17…下型モールド、18…セクタ
ーモールド、19…セグメント、20…コンテナ、21
…移動用レール、22…更生型金型、23…突起、30
…タイヤ加硫成形用金型、31…上型モールド、32…
下型モールド、33…セグメント、34…セクターモー
ルド、35…タイヤ成形空間、36…上型セグメント、
37…下型セグメント、38…加硫済みタイヤ、39…
底板、40…天板、41…斜面、42…上型セグメント
誘導部材、43…下型セグメント押出突起、44…移動
用突起、45…付勢手段、46…セグメント移動方向制
限機構(レール)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:24 B29K 105:24 B29L 30:00 B29L 30:00 (72)発明者 小原 将明 兵庫県伊丹市天津字藤ノ木100番地 東洋 ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AH20 CA21 CU03 CX06 CZ05 4F203 AH20 DA11 DB01 DC01 DL15 DN10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤのサイドウォール面及びビード面
    を成形するための上型モールド及び下型モールド並びに
    タイヤのショルダー面及びトレッド面を成形し、タイヤ
    のトレッド面幅方向に延びる分割面を有する複数個のセ
    グメントに分割されたセクターモールドを有し、 未加硫タイヤを載置した該下型モールドに、該上型モー
    ルド及び該セクターモールドを組み合わせることにより
    内部にタイヤ成形空間を形成し、タイヤの加硫成形を行
    うタイヤ加硫成形用金型であって、 該セクターモールドを構成する各セグメントが、さらに
    タイヤトレッド面上のタイヤ回転方向に延びる分割面に
    て分割された上型セグメントと下型セグメントから構成
    され、 離型に際し、該上型セグメントが加硫済みタイヤの外径
    側に移動しつつ天板の上昇により上方に移動し、加硫後
    タイヤに対して相対的に斜め上方に移動することにより
    加硫済みタイヤから離れることを特徴とするタイヤ加硫
    成形用金型。
  2. 【請求項2】 該下型モールドが底板に固定され、該下
    型セグメントがタイヤの外径側へ付勢された状態で、該
    下型モールドとの間に間隔を有しつつ、該底板に該下型
    モールド方向へ移動可能に取り付けられ、 該上型モールドが天板に固定され、該上型セグメントが
    タイヤの外径側方向へ付勢された状態で、該上型モール
    ドとの間に間隔を有しつつ、該天板に該上型モールド方
    向へ移動可能に取り付けられ、 該底板は、該天板に近づくほどタイヤからの距離が大き
    くなる斜面を備えた上型セグメント誘導部材を備え、 該上型セグメントは、その下面に下型セグメント押出突
    起を備え、 該下型セグメントは、その上面に移動用突起を備え、 該天板を降下させると、該上型セグメントが該底板に備
    えられた該上型セグメント誘導部材に設けた斜面に沿っ
    て該上型モールド方向へ移動するとともに、該上型セグ
    メントに備えられた該下型セグメント押出突起が、該下
    型セグメントに備えられた該移動用突起をタイヤ内径側
    方向に押し出すことにより、該下型セグメントが該下型
    モールド方向へ移動してタイヤ成形空間を形成する請求
    項1に記載のタイヤ加硫成形用金型。
  3. 【請求項3】 ゴム又はバネにより該下型セグメント及
    び該上型セグメントを付勢する請求項2に記載のタイヤ
    加硫成形用金型。
  4. 【請求項4】 該下型セグメント及び該上型セグメント
    が、それぞれ該底板及び該天板に設置したセグメント移
    動方向制限機構に沿って移動する請求項2又は3に記載
    のタイヤ加硫成形用金型。
  5. 【請求項5】 該セグメント移動方向制限機構を、上型
    セグメント及び下型セグメントの各々下面及び上面と底
    板及び天板との接触面積の40%以上の領域に配置した
    請求項4に記載のタイヤ加硫成形用金型。
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