JP2002356649A - 一液型ポリウレタン系塗膜組成物 - Google Patents

一液型ポリウレタン系塗膜組成物

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JP2002356649A JP2001164876A JP2001164876A JP2002356649A JP 2002356649 A JP2002356649 A JP 2002356649A JP 2001164876 A JP2001164876 A JP 2001164876A JP 2001164876 A JP2001164876 A JP 2001164876A JP 2002356649 A JP2002356649 A JP 2002356649A
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polyurethane
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Yukio Matsumoto
幸夫 松本
Ichiro Kamemura
一郎 亀村
Yukio Akimoto
幸雄 秋元
Kazunori Imaida
和典 今井田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶剤を用いなくても充分低粘度で作業性がよ
く、常温で施工でき、その硬化性、硬化後の塗膜外観に
優れたポリウレタン系塗膜組成物を提供することにあ
る。 【解決手段】 イソシアネート基含有化合物を主成分と
する一液型湿気硬化性のポリウレタン系塗膜組成物にお
いて、炭素数12〜24の脂肪族モノカルボン酸と炭素
数1〜10のモノオールとのエステルの1種または2種
以上を含み、かつ、20℃における粘度が20mPa・
s以下である可塑剤を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は常温にて硬化する一液型
ポリウレタン系塗膜材に関し、溶剤を用いなくとも充分
低粘度で作業性が良く、硬化性、硬化後の塗膜外観に優
れたポリウレタン系塗膜組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イソシアネート基末端ポリウレタンプレ
ポリマーを主成分とする主剤と、活性水素化合物を含む
硬化剤とからなる二液型常温硬化性組成物や、イソシア
ネート基末端ポリウレタンプレポリマーを主成分とする
一液型湿気硬化性組成物を空気中の水分と反応硬化させ
て得られるポリウレタンエラストマーは、その優れた柔
軟性により、防水材、床材、防食材、シーリング材、弾
性舗装材などの幅広い建材用途に用いられている。
【0003】このうち、一液型湿気硬化性組成物として
は、ポリオキシプロピレンポリオールと4,4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネートなどのポリイソシアネー
トとを反応させて得られるイソシアネート基末端ポリウ
レタンプレポリマーを主成分とした液を、空気中の湿気
のみと反応硬化させるタイプや、ポリオキシプロピレン
ポリオールとトリレンジイソシアネートとを反応させて
得られるイソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマ
ーを主成分とした液に、水を添加して反応硬化させる水
硬化タイプ、および、前記イソシアネート基末端ポリウ
レタンプレポリマーにブロックアミンなどの潜在硬化剤
を添加させた脱アミン型のタイプがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】防水材などでは適度な
粘度、および揺変性を必要とするが、これらの主成分で
あるイソシアネート基末端ポリウレタンプレポリマーは
比較的粘度が高く、さらに揺変性付与のため、炭酸カル
シウムなどの充填剤を多量に混合するので、配合液の粘
度を調節させるために有機溶剤を3〜20質量%添加す
る必要があった。しかし、溶剤の使用は環境衛生上好ま
しくなく、また、溶剤揮発の影響で塗膜が肉痩せし、安
定した機械物性が得られにくい問題があった。
【0005】したがって、本発明の目的は、溶剤を用い
なくても充分低粘度で作業性がよく、常温で施工でき、
その硬化性、硬化後の塗膜外観に優れたポリウレタン系
塗膜組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のポリウレタン系塗膜組成物は、イソシアネ
ート基含有化合物を主成分とする一液型湿気硬化性のポ
リウレタン系塗膜組成物において、炭素数12〜24の
脂肪族モノカルボン酸と炭素数1〜10のモノオールと
のエステルの1種または2種以上を含み、かつ、20℃
における粘度が20mPa・s以下である可塑剤を含有
することを特徴とする。
【0007】上記発明によれば、特定のエステル化合物
を可塑剤として配合することにより粘度が低下するの
で、溶剤を用いなくても充分低粘度で作業性がよく、常
温で硬化し、その硬化性、硬化後の塗膜外観に優れたポ
リウレタン系塗膜組成物を提供できる。
【0008】本発明の好ましい態様の一つは、前記イソ
シアネート基含有化合物が、水酸基当たりの分子量10
00以上のポリオキシプロピレンポリオールと、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネートまたはトリレ
ンジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネ
ート基末端ウレタンプレポリマーである。この態様によ
れば、常温での硬化性を充分に満足すると共に得られた
硬化物の機械強度および伸び性能に優れたポリウレタン
系塗膜組成物を提供でき、さらに湿気硬化の過程で発生
する炭酸ガス量が減少して硬化塗膜が発泡しにくくな
る。
【0009】また、好ましい態様のもう一つは、前記可
塑剤を、塗膜組成物全量に対して2〜25質量%含む。
この態様によれば、可塑剤の配合量を所定の範囲に規定
したので、溶剤を用いなくても充分低粘度で作業性がよ
く、また、可塑剤が表面にブリードすることもないの
で、硬化後の塗膜の外観および機械強度に優れたポリウ
レタン系塗膜組成物を提供できる。
【0010】また、好ましい態様のもう一つは、前記ポ
リウレタン系塗膜組成物が、手塗りタイプの防水材、床
材または防食材である。この態様によれば、作業性のよ
い手塗りタイプの塗膜組成物を提供できるので、防水
材、床材または防食材として特に好適に用いられる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一液型湿気硬化性のポリ
ウレタン系塗膜組成物は、イソシアネート基含有化合物
を主成分とする一液型湿気硬化性のポリウレタン系塗膜
組成物に、特定の脂肪族モノカルボン酸とモノオールと
のエステルを可塑剤として含む。以下、各成分について
説明する。
【0012】まず、本発明に用いる可塑剤について説明
する。本発明のポリウレタン系塗膜組成物においては、
炭素数12〜24の脂肪族モノカルボン酸と炭素数1〜
10のモノオールとのエステル(以下、脂肪族モノカル
ボン酸アルキルエステルという。)の1種または2種以
上を含み、かつ、20℃における粘度が20mPa・s
以下の可塑剤が用いられる。上記脂肪族モノカルボン酸
アルキルエステルの1種または2種以上を含む可塑剤
は、20℃における粘度が1〜20mPa・sであるこ
とが好ましく、3〜10mPa・sが特に好ましい。
【0013】このような脂肪族モノカルボン酸アルキル
エステルの1種または2種以上を可塑剤として用いるこ
とにより、実質的に溶剤を用いることなく一液型湿気硬
化性組成物の粘度を大幅に下げることができる。ここ
で、実質的に溶剤を用いることなくとは、添加剤などに
予め含まれる溶剤までも含まないという意味ではなく、
粘度低減を目的として添加される溶剤を含まないことを
意味する。具体的には、主剤および硬化剤中の溶剤の含
有量が3質量%以下、より好ましくは1.5質量%以下
である。
【0014】上記炭素数12〜24の脂肪族モノカルボ
ン酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール
酸、リノレン酸、エイコサン酸、ドコサン酸、テトラコ
サン酸などが挙げられる。また、上記炭素数1〜10の
モノオールとしては、炭素数1〜5のモノオールが特に
好ましく、メタノールが最も好ましい。
【0015】さらに、アマニ油、オリーブ油、けし油、
ごま油、大豆油、つばき油、なたね油、ひまわり油など
の植物油脂や、アヒル、ウサギ、牛、馬、羊、ミンク、
鶏、ブタ、カサゴ、マンボウ、キンメダイなどの動物油
脂を変性して得られるモノカルボン酸アルキルエステル
混合物も挙げられる。
【0016】本発明においては、大豆油脂肪酸(分析
例:リノール酸54%、オレイン酸24%、パルミチン
酸10%、リノレン酸8%、ステアリン酸4%)、糠油
脂肪酸(分析例:オレイン酸41%、リノール酸38
%、パルミチン酸17、ステアリン酸2%、リノレン酸
2%)、なたね油脂肪酸(分析例:オレイン酸58%、
リノール酸22%、リノレン酸12%、パルミチン酸5
%、ステアリン酸3%)などの脂肪酸のメタノールエス
テルであるモノカルボン酸メチルエステル混合物が低粘
度(20℃における粘度は5〜8mPa・s)であり、
かつ揮発性が低い点から最も好ましい。
【0017】一方、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジブ
チル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、アジ
ピン酸ジオクチル、塩素化パラフィン、石油系可塑剤な
どの汎用可塑剤は少量併用できるが、充分な粘度低減効
果が得られないため、使用しないことが好ましい。併用
する場合、その使用量は、上記脂肪酸モノカルボン酸ア
ルキルエステル全量に対して50質量%以下が好まし
く、30質量%以下がより好ましい。
【0018】本発明においては、可塑剤として上記モノ
カルボン酸メチルエステルを塗膜組成物全量に対して2
〜25質量%用いることが好ましい。可塑剤の使用量が
2質量%未満であると充分な粘度低減効果が得られず、
25質量%超であると硬化塗膜がブリードしやすくな
り、トップコートの接着性が低下する。可塑剤を2〜2
5質量%にすることで炭酸カルシウムなどの充填剤をよ
り均一に効率よく混練することができ、硬化塗膜の表面
外観が際だって良好となる。
【0019】次に、本発明に用いる一液型湿気硬化性の
ウレタン系化合物について説明する。本発明における一
液型ウレタン系化合物としては、前述の湿気硬化型、水
硬化型、脱アミン型の3種類のタイプのうち、混合する
手間もなく、臭気の点で最も好ましいことから、空気中
の湿気のみと反応硬化させる湿気硬化性のウレタン系化
合物を用いる。イソシアネート基末端ポリウレタンプレ
ポリマーを主成分とした液に水を添加して反応硬化させ
る水硬化タイプは水を混合する手間を要し、水の添加量
を増やすと粘度上昇して塗布作業性が悪化し、余剰の水
が揮発して塗膜が収縮する問題があるので好ましくな
く、また、イソシアネート基末端ポリウレタンプレポリ
マーにブロックアミンなどの潜在硬化剤を添加させた脱
アミン型は、アルデヒドなどのブロック剤の臭気が強い
ので環境衛生上好ましくない。
【0020】ポリイソシアネートとしては、イソシアネ
ート基を2個以上有する芳香族系ポリイソシアネート、
脂肪族系ポリイソシアネートまたは変性ポリイソシアネ
ートなどが挙げられる。本発明においては、芳香族ポリ
イソシアネートまたはその変成体が好ましく、具体的に
は、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以
下、MDIという。)、カルボジイミド変性ジフェニル
メタンジイソシアネート(以下、カルボジイミド変性M
DIという。)、トリレンジイソシアネートなどが特に
好ましい。これらは単独で用いてもよく、両者を混合し
て用いてもよいが、得られるプレポリマーの粘度、硬化
性、硬化塗膜の機械強度の面からMDIが最も好まし
い。
【0021】また、イソシアネート基末端プレポリマー
の原料となるポリオールとしては、ポリエステルポリオ
ールや、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシ
プロピレンオキシエチレンポリオール、ポリオキシテト
ラメチレングリコールなどのポリエーテルポリオール、
ひまし油系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオールな
どが挙げられる。ひまし油系ポリオールとは、ひまし
油、またはひまし油を各種アルコールにてエステル交換
した、官能基数や分子量を変えた変性ポリオールをい
う。本発明においては、ポリエーテルポリオールが好ま
しく、ポリオキシプロピレンポリオールが好ましい。
【0022】上記ポリオールの水酸基数は2〜4が好ま
しい。水酸基数が2未満では硬化塗膜の高分子量化が困
難になるため硬化物の機械強度が不充分となり、4を超
えると架橋密度が高くなり過ぎて硬化物の伸び性能が悪
化する。
【0023】また、上記ポリオールの水酸基当たりの分
子量は、1000以上が好ましく、1500以上が特に
好ましい。ポリオールの分子量が大きいほど、イソシア
ネートと反応して得られるプレポリマーの分子量も大き
く、イソシアネート基含有量を低くすることができるの
で、湿気硬化の過程で少ない反応で効率よく架橋が進行
し、高分子量化する。また湿気硬化で発生する炭酸ガス
量が減少して硬化塗膜が発泡しにくくなる。
【0024】イソシアネート基末端ウレタンプレポリマ
ーのイソシアネート基含有量は、0.2〜2.5質量%
が好ましい。0.2質量%未満では充分な硬化塗膜の強
度が発現しにくく、2.5質量%を超えると湿気硬化で
発生する炭酸ガス量が増大して硬化塗膜が発泡しやすく
なる。
【0025】また、充分な硬化性を満足するために硬化
触媒を含むことが好ましい。硬化触媒としてはウレア/
ウレタン化反応を促進する公知の触媒が使用でき、たと
えば有機酸鉛、有機酸錫、3級アミン化合物などが挙げ
られる。中でも2,2’−ジモルホリノエチルエーテル
が硬化性、貯蔵安定性の点で優れている。
【0026】なお、本発明のポリウレタン系塗膜組成物
においては、上記の可塑剤および一液型湿気硬化性のウ
レタン系化合物からなる基本的成分のほかに、充填剤、
顔料、安定剤から選ばれる添加剤を含んでいてもよい。
充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シ
リカ、カーボンなどが挙げられる。また、空気中の湿気
と反応硬化する際に発生する炭酸ガスを吸収する目的
で、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、酸化マグ
ネシウムなどを充填剤と併用して混合してもよい。顔料
としては、酸化クロム、酸化チタンなどの無機顔料やフ
タロシアニン顔料の有機顔料が挙げられる。安定剤とし
ては、ポリウレア/ウレタン樹脂に一般的に使用される
酸化防止剤、紫外線吸収剤、脱水剤などが挙げられる。
【0027】また、塗膜を形成する方法としては、ロー
ラー、刷毛、こて、レーキなどを用いた従来公知の手塗
り方法が適用でき特に限定されない。更に、塗膜は下地
に直接設けてもよく、プライマを塗布してから施工して
もよい。
【0028】このようにして得られた一液湿気硬化型の
ポリウレタン系塗膜組成物は、充分低粘度で溶剤を用い
なくても作業性がよく、常温で硬化し、その硬化性、硬
化後の塗膜外観および機械強度に優れた塗膜組成物とな
るので、建造物の防水材、床材、防食材などの用途に特
に好適に用いられる。
【0029】
【実施例】以下の実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明はこれらの実施例のみに限定されない。
【0030】実施例1 分子量6000のポリオキシプロピレントリオール2
8.6質量部に、3.4質量部の4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート(NCO/OH比=1.9)を
反応させて得られたイソシアネート基末端プレポリマー
(イソシアネート基含有率1.65質量%)に、糠油を
メタノールでエステル交換したモノカルボン酸メチルエ
ステル(20℃における粘度5.5mPa・s)15質
量部、炭酸カルシウム47質量部、顔料ペースト6質量
部、およびビス(2−モルホリノエチル)エーテル0.
3質量部を混合した一液型ウレタン防水材を防水材とし
て使用した。
【0031】実施例2 分子量6000のポリオキシプロピレントリオール2
8.6質量部に、3.4質量部の4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート(NCO/OH比=1.9)を
反応させて得られたイソシアネート基末端プレポリマー
(イソシアネート基含有率1.65質量%)に、大豆油
をメタノールでエステル交換したモノカルボン酸メチル
エステル(20℃における粘度7.9mPa・s)15
質量部、炭酸カルシウム47質量部、顔料ペースト6質
量部、およびビス(2−モルホリノエチル)エーテル
0.3質量部を混合した一液型ウレタン防水材を防水材
として使用した。
【0032】実施例3 分子量12000のポリオキシプロピレントリオール2
9.6質量部に、2.4質量部の4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート(NCO/OH比=2.6)を
反応させて得られたイソシアネート基末端プレポリマー
(イソシアネート基含有率1.55質量%)に、大豆油
をメタノールでエステル交換したモノカルボン酸メチル
エステル(20℃における粘度7.9mPa・s)15
質量部、炭酸カルシウム47質量部、顔料ペースト6質
量部、およびビス(2−モルホリノエチル)エーテル
0.3質量部を混合した一液型ウレタン防水材を防水材
として使用した。
【0033】比較例1 実施例1において、糠油をメタノールでエステル交換し
たモノカルボン酸メチルエステル15質量部の代わりに
フタル酸ジオクチル(20℃における粘度が57mPa
・s)10質量部、キシレン5質量部を用いた以外は同
様の組成で防水材として使用した。
【0034】比較例2 実施例1において、糠油をメタノールでエステル交換し
たモノカルボン酸メチルエステル15質量部の代わりに
フタル酸ジオクチル(20℃における粘度が57mPa
・s)15質量部を用いた以外は同様の組成で防水材と
して使用した。
【0035】試験例 上記の実施例1〜3、比較例1、2で得られたそれぞれ
の防水材について、以下の方法により性能を評価した。
その結果をまとめて表1に示す。
【0036】<臭気>一液型ポリウレタン系塗膜材の塗
布する際の臭気を官能で調べた。なお、表中、○は溶剤
臭なし、×は溶剤臭あり、をそれぞれ示す。
【0037】<粘度>塗布前の23℃における粘度(単
位:mPa・s)を測定した。
【0038】<不揮発分>一液型ポリウレタン系塗膜組
成物3gを入れたシャーレを105℃のオーブン内に3
時間放置した後、取り出して質量を測定し、残分の割合
(質量%)を求めた。97質量%を目標とした。
【0039】<硬化性>23℃、50%相対湿度の条件
にて、一液型ポリウレタン系塗膜組成物をそれぞれ2k
g/m2の塗布量にてスレート板上に塗布し、24時間
後の硬化性を見た。
【0040】<外観>上記と同様に塗布して硬化後の表
面外観を見た。
【0041】<物性>JIS−A6021に準拠して塗
膜の機械物性を測定した。表中のTsは引張り強度(単
位:N/mm2)、Eは破断時の伸び(単位:%)を示
す。
【0042】
【表1】
【0043】表1から、可塑剤として特定のモノカルボ
ン酸メチルエステルを用いた塗膜組成物(実施例1〜
3)は、溶剤を用いなくても充分低粘度で、塗布作業性
に優れ、また、硬化塗膜の外観や機械強度も優れている
ことがわかる。これに対して比較例1においては、溶剤
としてキシレンを含むために低粘度ではあるが溶剤臭が
発生し、また、比較例2においてはの可塑剤がフタル酸
ジオクチルのみであるために粘度が高く、塗膜外観およ
び作業性に劣ることがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
充分低粘度で溶剤を用いなくても作業性がよく、常温で
硬化し、その硬化性、硬化後の塗膜外観および機械強度
に優れた一液湿気硬化型のポリウレタン系塗膜組成物を
提供できる。このポリウレタン系塗膜組成物は、防水
材、床材、防食材などの各種用途に適したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 秋元 幸雄 埼玉県久喜市河原井町23番 旭硝子ポリウ レタン建材株式会社内 (72)発明者 今井田 和典 埼玉県久喜市河原井町23番 旭硝子ポリウ レタン建材株式会社内 Fターム(参考) 4J038 DG081 DG111 DG131 DG191 JA55 KA04 KA10 MA14 NA01 NA03 NA11 NA24 NA27 PA20 PB05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソシアネート基含有化合物を主成分と
    する一液型湿気硬化性のポリウレタン系塗膜組成物にお
    いて、炭素数12〜24の脂肪族モノカルボン酸と炭素
    数1〜10のモノオールとのエステルの1種または2種
    以上を含み、かつ、20℃における粘度が20mPa・
    s以下である可塑剤を含有することを特徴とする、一液
    型ポリウレタン系塗膜組成物。
  2. 【請求項2】 前記イソシアネート基含有化合物が、水
    酸基当たりの分子量1000以上のポリオキシプロピレ
    ンポリオールと、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
    アネートまたはトリレンジイソシアネートとを反応させ
    て得られるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー
    である、請求項1に記載の一液型ポリウレタン系塗膜組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記可塑剤を、塗膜組成物全量に対して
    2〜25質量%含有する、請求項1または2に記載の一
    液型ポリウレタン系塗膜組成物。
  4. 【請求項4】 前記ポリウレタン系塗膜組成物が、手塗
    りタイプの防水材、床材または防食材である請求項1〜
    3のいずれか一つに記載の一液型ポリウレタン系塗膜組
    成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102533088A (zh) * 2011-12-15 2012-07-04 湖北工业大学 水固化环保型聚氨酯纳米防水涂料及其制备方法
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CN113444442A (zh) * 2021-07-29 2021-09-28 福建省三棵树新材料有限公司 一种近零voc无溶剂mdi体系单组分聚氨酯防水涂料及其制备

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