JP2002356323A - 新規な〔Al〕−SSZ−31(ゼオライト)及びその製造方法 - Google Patents

新規な〔Al〕−SSZ−31(ゼオライト)及びその製造方法

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JP2002356323A
JP2002356323A JP2001166462A JP2001166462A JP2002356323A JP 2002356323 A JP2002356323 A JP 2002356323A JP 2001166462 A JP2001166462 A JP 2001166462A JP 2001166462 A JP2001166462 A JP 2001166462A JP 2002356323 A JP2002356323 A JP 2002356323A
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ssz
bea
molar ratio
zeolite
sar
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JP2001166462A
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Yoshihiro Sugi
義弘 杉
Yoshihiro Kubota
好浩 窪田
Kaul Aheji Ranjit
ランジート・カウル・アヘジ
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Nagoya Industrial Science Research Institute
Original Assignee
Nagoya Industrial Science Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大径孔(12員環)を有しかつ十分な触媒活性
を有しながらコーク発生が少なく、特に大きな炭化水素
の化学変換にも有用な新規なゼオライト及びその製造方
法を提供すること並びにアルミニウムがゼオライトの結
晶構造中のフレームワークに均一に導入配置される〔A
l〕−SSZ−31を直接水熱法により合成できる製造
方法を提供すること。 【解決手段】〔Al〕−SSZ−31は、SiO/A
のモル比が10〜100の範囲内にある。ま
た、〔Al〕−SSZ−31は、〔Al〕−BEAと、
有機テンプレートと、アルカリ金属水酸化物と、シリカ
源と、水とからなるゲル組成物を、水熱条件下で反応さ
せて製造でき、SiO/Alのモル比が10〜
100の範囲内にある〔Al〕−SSZ−31は、前記
〔Al〕−BEAのSiO/Alのモル比を7
〜40とすることによって製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウムの含
有量が高く、高性能触媒や分離剤などとして有用な新規
な〔Al〕−SSZ−31(ゼオライト)及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】天然及び合成ゼオライトは、特有の分子
篩い効果と触媒特性により、炭化水素の化学変換や気体
の分離・乾燥に有用であり、石油精製、石油化学、有機
合成において多くの用途が報告されている。代表的なゼ
オライトとしては、H−X、H−Y、ZSM−5等が挙
げられる。しかし、H−X、H−YはSiO/Al
のモル比(以下、SARと省略する)が1〜3でア
ルミニウムを多量に含むが、耐熱性が低いので再生が困
難、塩酸、硫酸水溶液など酸性条件下で分解する、再生
における水蒸気条件下で分解する、反応条件下でコーク
生成が著しく触媒活性が短期で失活するなど実用的には
問題が多い。ZSM−5は、SARが20以上でアルミ
ニウムをほどよく含み、耐熱性、水蒸気耐性が高いなど
の特徴を有するが、10員環空孔であるために適用でき
る反応が少ないという問題がある。一方、ゼオライトの
SARが高くなると、耐熱性が高く、コーク生成も少な
いという利点があるものの、触媒機能を担う酸点が少な
くなり実用的な触媒活性が発生しないという問題があ
る。以上の状況の下、大径孔を有しながらコーク生成や
触媒活性の観点からSARが好適な範囲内にあるゼオラ
イトの開発が望まれていた。
【0003】〔Al〕−SSZ−31は、12員環の大
径孔と高表面積とを有し、大きな炭化水素の化学変換な
どに広範に用い得るゼオライトである。従来より〔A
l〕−SSZ−31は、ボロン誘導体として〔B〕−S
SZ−31を水熱法(以下、HTS法と記載することが
ある)により合成後、ボロンをアルミニウムに置換して
得ることができた。他方、この方法は大量のボロンベー
タを必要とし、また焼成工程も必須であるなど非常に煩
雑な製造方法であったため、本発明者らにより、ゼオラ
イト原料と、アルミニウム含有物質と、有機テンプレー
トと、水の混合物からドライゲル法(以下、DGC法と
記載することがある)で〔Al〕−SSZ−31を製造
する方法が提案されている(特開2001−89132
号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のボロン
をアルミニウムに置換する製造法で得られる〔Al〕−
SSZ−31のSARは200以上であり、触媒活性の
点で非常に不満足なものであった。一方、DGC法で得
られる〔Al〕−SSZ−31のSARは前記のそれよ
りも改善されてはいるものの、SARを100以下のレ
ベルまで低下させることは困難で、触媒活性の点でやは
り不十分であった。また、これまでにSARが100以
下の〔Al〕−SSZ−31についての報告はない。さ
らに、上記のDGC法による〔Al〕−SSZ−31は
アモルファスな出発原料から合成されるため、結晶構造
中のフレームワークに導入されるアルミニウムの配置が
不均一になることがあり、触媒活性が不安定になった
り、触媒の形状選択性に欠ける可能性があった。
【0005】そこで、本発明は上記事情に鑑みなされた
もので、大径孔(12員環)を有しかつ十分な触媒活性
を有しながらコーク発生が少なく、特に大きな炭化水素
の化学変換にも有用な新規なゼオライト及びその製造方
法を提供することを課題とする。また、アルミニウムが
ゼオライトの結晶構造中のフレームワークに均一に導入
配置される〔Al〕−SSZ−31を直接水熱法により
合成できる製造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の少なくとも1つを解決するため、〔Al〕−SSZ−
31につき鋭意検討を重ねて本発明を完成した。すなわ
ち、本発明の〔Al〕−SSZ−31は、SiO/A
のモル比が10〜100の範囲内にあることを
特徴とする。なお、〔Al〕−SSZ−31とは、SS
Z−31ゼオライトにおいて金属として少なくともアル
ミニウムを含むものである。
【0007】本発明の〔Al〕−SSZ−31の製造方
法は、〔Al〕−BEAと、有機テンプレートと、アル
カリ金属水酸化物と、シリカ源と、水とからなるゲル組
成物を、水熱条件下で反応させることを特徴とする。な
お、〔Al〕−BEAとは、Betaゼオライトにおい
て金属として少なくともアルミニウムを含むものであ
る。
【0008】上記の製造方法において、有機テンプレー
トは1,1,1,8,8,8−ヘキサエチル−1,8−
ジアゾニアオクタンジヒドロキシド又はその塩であるこ
とが好ましい。また、アルカリ金属水酸化物は水酸化ナ
トリウムであることが好ましい。
【0009】本発明の〔Al〕−SSZ−31の製造方
法において、ゲル組成物中のアルカリ金属水酸化物/S
iOのモル比が0.002〜0.2で、HO/Si
のモル比が20〜100であることが好ましい。
【0010】本発明のSiO/Alのモル比が
10〜100の範囲内にある〔Al〕−SSZ−31
は、上記〔Al〕−SSZ−31の製造方法において、
〔Al〕−BEAのSiO/Alのモル比を7
〜40とすることにより得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の〔Al〕−SSZ−31
の製造は、〔Al〕−BEAと、有機テンプレートと、
アルカリ金属水酸化物と、シリカ源と、水とからなるゲ
ル組成物を、水熱条件下で反応させて行う。
【0012】〔Al〕−SSZ−31のアルミニウム源
及びシリカ源である前駆体の〔Al〕−BEAは、どの
ような方法で合成されたものでもよく、例えば水熱法に
より合成されたものでも、あるいはドライゲル法により
合成されたものでもよいが、前駆体のSARが低い場合
には、前駆体の残存割合を極力抑制するためドライゲル
法により合成されたものを用いることがより好ましい。
水熱法により合成された〔Al〕−BEAは市販品を用
いることもでき、このような市販品として例えばVAL
FOR C815β(ThePQCorporatio
n社製)やLP−814B(ZeoLYST社製)を挙
げることができる。〔Al〕−BEAの水熱合成は、米
国特許第5164169号に記載の方法で行うことがで
き、また、〔Al〕−BEAのドライゲル法による合成
は、ラオらの方法で行うことができる(P.R.H.
P.Rao,K.Ueyama,E.Kikuchia
ndM.Matsukata,Chem.Lett.1
998,311)。
【0013】型剤である有機テンプレートの種類は特に
限定されないが、1,1,1,8,8,8−ヘキサエチ
ル−1,8−ジアゾニアオクタンジヒドロキシド(下記
化学式(a))又はその塩、1,3,3,6,6−ペン
タメチル−6−アゾニアビシクロ〔3.2.1〕オクタ
ンヒドロキシド(下記化学式(b))又はその塩、トリ
メチル−1−アダマンタンアンモニウムヒドロキシド
(下記化学式(c))又はその塩、1,8−ジメチル−
1,1,8,8−テトラエチル−1,8−ジアゾニアオ
クタンジヒドロキシド(下記化学式(d))又はその塩
などを挙げることができ、特に好ましい有機テンプレー
トは1,1,1,8,8,8−ヘキサエチル−1,8−
ジアゾニアオクタンジヒドロキシド又はその塩である。
【0014】
【化1】
【0015】アルカリ源には、アルカリ金属の水酸化物
であれば特に限定されず、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウムなどを挙げることができ、特に
好ましいのは水酸化ナトリウムである。
【0016】シリカ源としては、各種シリカ原料を用い
ることができ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、
アエロジルシリカ、オルトケイ酸エステルなどを挙げる
ことができる。
【0017】本発明の〔Al〕−SSZ−31の製造に
おける具体的な調製方法は特に限定されないが、例えば
有機テンプレートとアルカリ金属水酸化物を混ぜて撹拌
後、シリカ源と水を加えて撹拌し、次いで前駆体の〔A
l〕−BEAを加え撹拌して得られるゲル組成物を水熱
条件下で反応させて行う。水熱反応は、オートクレーブ
などの耐熱容器内で水蒸気雰囲気下120〜200℃、
より好ましくは150〜180℃で3日〜8日間、より
好ましくは4日〜6日間加熱処理することにより行い、
目的の〔Al〕−SSZ−31を得ることができる。
【0018】上記ゲル組成物中のアルカリ金属水酸化物
/SiOのモル比は0.002〜0.2であることが
好ましく、より好ましくは0.035〜0.065であ
る。また、ゲル組成物中のHO/SiOのモル比は
20〜100であることが好ましく、より好ましくは5
0〜85である。上記各範囲から逸脱すると相転換しな
かった前駆体〔Al〕−BEAの残存割合が増大するか
らである。また、SARが10〜100の範囲内にある
〔Al〕−SSZ−31の製造は、SARが7〜40の
範囲内にある〔Al〕−BEAを用いることにより行う
ことができる。 また、〔Al〕−SSZ−31におけ
るSiO/Alのモル比は10〜100とする
ことが好ましいが、更に好ましくは20〜80であり、
最も好ましくは40〜60である。
【0019】上記の製造方法により得られる〔Al〕−
SSZ−31がSSZ−31の結晶構造を有するゼオラ
イトであることの確認は、特開平2001−89132
号公報に記載される下記表1のSSZ−31の粉末X線
回析のピークと比較して行う。なお表中、θはブラッグ
角であり、Iはピーク値、Iは最高のピーク値、dは
格子面間隔(Å)を表す。
【0020】
【表1】
【0021】上記の製造方法により得られるSARが1
0〜100の範囲内にある〔Al〕−SSZ−31は、
SSZ−31の結晶構造を有する新規な12員環一次元
ゼオライトであり、大きな炭化水素の形状選択的触媒と
して、多環芳香族化合物のアルキル化、例えばナフタレ
ン、ビフェニルなどのアルキル化などに用いることがで
きる。また、多環芳香族炭化水素誘導体からポリエステ
ルポリアミドの原料のジカルボン酸に誘導可能な2,6
−ジアルキルナフタレン、4,4’−ジアルキルビフェ
ニルを効率的に分離する分離剤などとしての利用が期待
できる。
【0022】
【実施例】次いで、本発明を実施例を挙げて説明する
が、本発明は上記の実施の形態及び以下の実施例に限定
されるものではない。
【0023】(SAR=29の〔Al〕−BEAのDG
C法による合成)テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド水溶液(35wt%)1.679g(4.0mmo
l)、32wt%NaOH0.377g(3mmol)
をテフロン(登録商標)製ジャーに量り取り、30分間
撹拌した。これにNaAlO(42.8%Al
、33.7%NaO)0.0786g(0.3
36mmol−Al )を80度のイオン交換水
1.399gに溶かした溶液を上記溶液に加え、さらに
60分間撹拌した。次いで、コロイダルシリカ(Lud
oxHS−40)1.504g(10mmol)を加
え、60分間撹拌した。その後、80〜90℃で撹拌を
続け、ゲルの粘度が上がってきたらテフロン製の棒で撹
拌し、全体がドライゲルになるまでこれを続けた。これ
により、粉末状ドライゲル5.238gを得た。次に、
この粉末状のドライゲルをテフロンカップ(内径20m
m、高さ20mm)に移し、このテフロンカップを水
(0.3172g)の入った内容積23mlのオートク
レーブ中に置いた。このオートクレーブを175℃で3
日間静置した。生成した固体を濾過装置に移し、イオン
交換水で洗浄後室温で乾燥して白色粉末0.630gを
得た。
【0024】(SAR=97、158、175の〔A
l〕−BEAのDGC法による合成)以下の表2に示す
内容で上記SAR=29の〔Al〕−BEAの合成とほ
ぼ同様の方法で各種のSARを有する〔Al〕−BEA
を製造した。なお、撹拌時間、使用するオートクレーブ
の内容積などは各種のSARに応じて適宜変更して行っ
た。特に、SAR=175の〔Al〕−BEAの合成で
は、得られた粉末状ドライゲルを0.623gと0.6
6gとに分け、これらを各々2つのテフロンカップ(カ
ップB及びカップC、内径20mm、高さ20mm)に
移し、カップBを水(0.1246g)の入った内容積
23mlのオートクレーブB中に、カップCを水(0.
1332g)の入った内容積23mlにオートクレーブ
C中に置いた。オートクレーブBを175℃で14時間
静置し、オートクレーブCを175℃で24時間静置し
た。生成した固体を濾過装置に移し、イオン交換水で洗
浄後室温で乾燥して白色粉末0.369g+0.283
gを得た。
【0025】
【表2】
【0026】(SAR=94の〔Al〕−BEAのHT
S法による合成)テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド水溶液(35wt%)18.933g(45mmo
l)、テトラエチルアンモニウムブロミド18.91g
(90mmol)、NaAlO(42.8Wt%Al
、33.7Wt%NaO)0.276g(3m
mol)をテフロン製ジャーに量り取り、10分間撹拌
した。これにコロイダルシリカ(LudoxHS−4
0)22.53g(150mmol)を加え、さらに1
0分間撹拌した。次いで、トリエタノールアミン5.0
2g(33mmol)を加え、3時間撹拌した。内容積
125mlのオートクレーブに移し、種を45mg(シ
リカに対して0.5Wt%)加えた後、このオートクレ
ーブを150℃で7.5日間静置した。生成した固体を
濾過装置に移し、イオン交換水で洗浄後室温で乾燥して
白色粉末14.34gを得た。
【0027】上記のDGC法及びHTS法で得られた白
色粉末は、X線により回析が行われ、表4に示す既知
(米国特許第5164169号記載)のBEAのX線回
析パターンと比較して生成物はBEAであることが確認
された。表3はDGC法により合成されたSAR=29
の白色粉末の粉末X線回析のピークを示すものであり、
この白色粉末はアルミナ製のシャーレに入れられ、マッ
フル炉を用いて100ml/minの空気気流下室温より
2℃/minで550℃まで昇温した後、550℃で7
時間保持された。この焼結により上記の白色粉末に含ま
れる有機テンプレートが除去され、放冷後再び粉末X線
回析を行ったところ表3に示すピークとほぼ同様でBE
Aであることが確認された。この焼結は合成されたすべ
ての〔Al〕−BEAについて行い、マッフル炉での保
持時間は各種のSARに応じ適宜変更して行った。ま
た、いずれの〔Al〕−BEAも表3とほぼ同様のピー
クを示した。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】(1,1,1,8,8,8−ヘキサエチル
−1,8−ジアゾニアオクタンジブロミドの合成)ナス
フラスコ中、1,6−ジブロモヘキサン(15.68
g、61.70mol)とアセトン(80ml)を入
れ、水酸化カリウム管を付けて撹拌した。この溶液にト
リエチルアミン(23.47g、231.8mmol)
のアセトン(30ml)溶液を室温で約10分かけて滴
下した。滴下終了後、70時間還流撹拌を行った。放冷
後濾過し、アセトン(50ml)で洗浄して、1,1,
1,8,8,8−ヘキサエチル−1,8−ジアゾニアオ
クタンジブロミドの粗結晶25.8g(94%)を得
た。これをメタノール(30ml)に加熱溶解し、放冷
後エーテル(150ml)をゆっくり加えて徐々に結晶
を析出させた。得られた結晶をベンゼン(80ml)で
洗浄し、白色粉末19.81g(71.9%)を得た。
【0031】Mp.281〜283℃ H−NMR(400MHz、DO)δ:1.17
(18H、t、J=7.0Hz、C )、1.35と
1.61(各4H、brs、C−(C −C)、
3.05・3.10(4H、m、N−C −C−
C)、3.19(12H、q、J=7.0Hz、CH
N)13 C−NMR(100MHz、DO)δ:7.4
2、21.66、26.02、53.27、57.12
【0032】(1,1,1,8,8,8−ヘキサエチル
−1,8−ジアゾニアオクタンジヒドロキシドの合成)
三角フラスコ中、上記で得られた1,1,1,8,8,
8−ヘキサエチル−1,8−ジアゾニアオクタンジブロ
ミド(15.54g、34.8mmol)を蒸留水(1
00ml)に溶解した。イオン交換樹脂(三菱化学社
製、DIAION、SA10A、OH形)(188
g)、蒸留水(100ml)を加えて穏やかに48時間
撹拌した。濾過、減圧濃縮で50mlまで濃縮し、蒸留
水で110ml(107.6g)に希釈し、1,1,
1,8,8,8−ヘキサエチル−1,8−ジアゾニアオ
クタンジヒドロキシドを得た。0.05M塩酸で滴定し
て、濃度0.313mmol/g(R2+として)、交
換率96.6%と決定した。
【0033】(実施例1)上記で得られた1,1,1,
8,8,8−ヘキサエチル−1,8−ジアゾニアオクタ
ンジヒドロキシド水溶液(0.257mmol/g)
7.79g(1.60mmol)、32wt%NaOH
0.105g(0.62mmol)をテフロン製ジャー
に量り取り、15分間撹拌した。これにフュームドシリ
カ(Cab−O−SilM5、Cabot社製)0.4
16g(10.0mmol)とイオン交換水11.4g
(750mml)を加え、さらに30分間撹拌した。次
いで、〔Al〕−BEA0.50g(SAR=29、D
GC法)を加え、4時間撹拌した。オートクレーブに移
し、このオートクレーブを175℃で6日間静置した。
生成した固体を濾過装置に移し、イオン交換水で洗浄後
室温で乾燥して白色粉末0.84gを得た。
【0034】(実施例2〜実施例12)実施例2〜実施
例12は、実施例1と同様の方法で下記の表5に示す内
容で製造した。なお、表5には後記の比較例も示した。
【0035】
【表5】
【0036】(比較例)フュームドシリカを加えない以
外は、実施例1と同様の方法で製造し、白色粉末0.4
70gを得た。
【0037】表6に各実施例と比較例についての実験結
果を示す。表中、ゲル組成物は比較例を除き、SiO
1モルに対するゲル組成物中の各成分の割合を示したも
のである。また、ゲル組成物中の各成分の測定は、IC
P蛍光分析法により行った。生成物の結晶構造の確認
は、各実施例及び比較例につき粉末X線回析を行い、S
SZ−31であることは上記表1のピークと比較し、B
EAであることは表4のピークと比較して行った。な
お、表7に実施例1の粉末X線回析ピークを示したが、
他の実施例もほぼ同様のピークであった。
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】実施例1〜実施例6及び実施例9では、図
1〜図7に電子顕微鏡写真像に示すように、加熱処理2
日目頃から次第に長形板状の〔Al〕−SSZ−31の
結晶が観察できるようになり、4日目あるいは5日目で
ほぼ完全な〔Al〕−SSZ−31の結晶構造となるこ
とが確認された。また、比較例では、前駆体の〔Al〕
−BEAから〔Al〕−SSZ−31へ相転換が見られ
ず、Betaの結晶構造のみが認められた。実施例7、
8及び実施例10〜実施例12では、〔Al〕−SSZ
−31以外に〔Al〕−BEAが認められたが、残存割
合は痕跡程度で、触媒あるいは分離剤としての〔Al〕
−SSZ−31に影響がないものと思われる。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されるため、
以下の効果を奏する。本発明のSiO/Al
モル比が10〜100の範囲内にある〔Al〕−SSZ
−31によれば、12員環の大径孔を有しながら酸点に
富むため、活性に優れた形状選択的触媒として用いるこ
とができ、大きな炭化水素の化学変換のための触媒や分
離剤として特に有用である。また、SiO/Al
のモル比が10以上であるため、コーク発生が少なく
触媒活性を長期に維持できる触媒を得ることができる。
さらに、金属触媒の担体として程良い酸性と高表面積を
有するので、高分散金属と固体酸性の2つの機能を有す
る2次元性触媒としても有用である。また、SiO
Alのモル比を任意に調製できることとなり、目
的に応じた触媒の設計が可能となる。
【0042】また、本発明の〔Al〕−SSZ−31の
製造方法によれば、〔Al〕−SSZ−31は結晶質の
前駆体の〔Al〕−BEAから直接水熱反応により製造
されるため、結晶構造中のフレームワークに導入される
アルミニウムの配置が均一となり、安定した触媒活性と
形状選択性に優れたSSZ−31ゼオライトを製造でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る加熱処理1日目の電子顕微鏡写
真像
【図2】実施例1に係る加熱処理2日目の電子顕微鏡写
真像
【図3】実施例1に係る加熱処理3日目の電子顕微鏡写
真像
【図4】実施例1に係る加熱処理4日目の電子顕微鏡写
真像
【図5】実施例1に係る加熱処理5日目の電子顕微鏡写
真像
【図6】実施例1に係る加熱処理6日目の電子顕微鏡写
真像
【図7】実施例1に係る加熱処理7日目の電子顕微鏡写
真像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G073 BA57 BB52 BD21 CZ01 FB25 FB30 FC19 FD15 FE05 GA03 UA03 UA06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SiO/Alのモル比が10〜1
    00の範囲内にあることを特徴とする〔Al〕−SSZ
    −31。
  2. 【請求項2】〔Al〕−BEAと、有機テンプレート
    と、アルカリ金属水酸化物と、シリカ源と、水とからな
    るゲル組成物を、水熱条件下で反応させることを特徴と
    する〔Al〕−SSZ−31の製造方法。
  3. 【請求項3】有機テンプレートが1,1,1,8,8,
    8−ヘキサエチル−1,8−ジアゾニアオクタンジヒド
    ロキシド又はその塩であることを特徴とする請求項2に
    記載の〔Al〕−SSZ−31の製造方法。
  4. 【請求項4】アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウム
    であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の
    〔Al〕−SSZ−31の製造方法。
  5. 【請求項5】ゲル組成物中のアルカリ金属水酸化物/S
    iOのモル比が0.002〜0.2で、HO/Si
    のモル比が20〜100であることを特徴とする請
    求項2〜請求項4のいずれかに記載の〔Al〕−SSZ
    −31の製造方法。
  6. 【請求項6】〔Al〕−BEAのSiO/Al
    のモル比が7〜40であって、製造される〔Al〕−S
    SZ−31のSiO/Alのモル比が10〜1
    00の範囲内となることを特徴とする請求項2〜請求項
    5のいずれかに記載の〔Al〕−SSZ−31の製造方
    法。
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