JP2002355028A - 死菌化方法 - Google Patents
死菌化方法Info
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Abstract
を特殊な設備を用いることなく行うために、形質転換微
生物が産生した酵素の活性を失活させることなく、形質
転換微生物を死菌化させる方法を提供することを課題と
する。 【解決手段】熱変性温度が50℃以上である酵素のアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAをエシェ
リヒア(Escherichia)属の微生物に導入し
た形質転換微生物を含む液と、該微生物含有液に対し、
10重量%以上35重量%以下の量の炭素数1〜3の1
価のアルコール及び/又はアセトンとを25℃以上35
℃未満で混合することを特徴とする形質転換微生物の死
菌化方法を解決手段として提供する。
Description
死菌化方法、より詳しくは、形質転換微生物が産生した
有用酵素の活性を失活させることなく、形質転換微生物
を死菌化する方法に関する。
酵素を用いた有機合成反応に形質転換微生物の産生する
酵素が用いられるようになってきている。一方、形質転
換微生物は自然界に存在しない微生物であるため、安全
を確保する観点から、環境への伝播、拡散を防止するこ
とが求められており、この方法として、形質転換微生物
を物理的に封じ込める方法及び形質転換微生物を殺菌す
る方法が行われている。
換微生物の産生する酵素を有機合成反応に利用する場
合、形質転換微生物を物理的に封じ込める方法は、大規
模な設備が必要となるため、製造設備の点からは必ずし
も有利な方法とは言えず、また、形質転換微生物を死菌
化する方法は、一般に形質転換微生物を死菌化する条件
下で有用物質生産に利用される酵素が失活する場合が多
かった。そこで、本発明はある種の形質転換微生物を用
いた有機合成反応を特殊な設備を用いることなく行うた
めに、形質転換微生物が産生した酵素の活性を失活させ
ることなく、形質転換微生物を死菌化させる方法を提供
することを課題とする。
状況に鑑み、有用物質生産に用いられる酵素をコードす
る遺伝子を組み込んだ形質転換微生物を、その形質転換
微生物が産生した有用物質生産に用いられる酵素の活性
を失活させることなく、死菌化する条件を種々検討した
結果、熱変性温度値が50℃以上である酵素のアミノ酸
配列をコードする塩基配列を有するDNAをエシェリヒ
ア(Escherichia)属の微生物に導入した形
質転換微生物を含む液と、該微生物含有液に対し10重
量%以上35重量%以下の量の炭素数1〜3の1価のア
ルコール及び/またはアセトンとを25℃以上35℃未
満で混合することにより、該形質転換微生物が産生する
熱変性温度値が50℃以上である酵素を失活させること
なく、形質転換微生物が死菌化できることを見出し、本
発明に至った。
℃以上である酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列
を有するDNAをエシェリヒア(Escherichi
a)属の微生物に導入した形質転換微生物を含む液と、
該微生物含有液に対し10重量%以上35重量%以下の
量の炭素数1〜3の1価のアルコール及び/またはアセ
トンとを25℃以上35℃未満で混合することを特徴と
する形質転換微生物の死菌化方法(以下、本発明死菌化
方法と記すこともある。)等を提供する。
形質転換微生物の宿主微生物にはエシェリヒア(Esc
herichia)属の微生物が用いられる。この中で
も、形質転換微生物の作製の容易さ等の点から好ましく
はエシェリヒア コリ(Escherichia co
li)種の微生物が用いられ、より好ましくは、エシェ
リヒアコリ JM105(Escherichia c
oli JM105)株の微生物が用いられる。
生物に導入されるDNAは、熱変性温度が50℃以上で
ある酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する
DNAである。ここで、酵素の熱変性温度とは、10m
Mリン酸ナトリウムバッファー(pH6.5〜pH7.
5)中に約1μg/ml〜約50μg/ml程度の割合
で精製酵素を含む溶液を試料として、かつ測定波長22
2nmで温度(例えば、40℃以上70℃以下の温度範
囲を含む温度)を変化(例えば、約1℃/1min以下
の昇温勾配)させながら円二色性スペクトルを円二色性
分散計を用いて測定する場合において、測定値の変化率
が最も大きい温度をいう。
通常、50℃以上80℃以下の熱変性温度を有する酵素
であって、例えば、熱変性温度が50℃以上である酸化
還元酵素、熱変性温度が50℃以上である転移酵素、熱
変性温度が50℃以上である加水分解酵素、熱変性温度
が50℃以上である脱離酵素、熱変性温度が50℃以上
である異性化酵素、熱変性温度が50℃以上である合成
酵素等が挙げられ、好ましくはアスペルギルス属由来の
エステラーゼ、アルスロバクター属由来のエステラー
ゼ、クロモバクテリウム属由来のエステラーゼ等が挙げ
られる。これら熱変性温度が50℃以上である酵素のア
ミノ酸配列をコードする塩基配列は、例えば、当該酵素
に耐熱性を付与する等のために特異的変異を有するアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列でも特異的変異を持たな
いアミノ酸配列をコードする塩基配列でもどちらでも構
わない。
ノ酸配列をコードする塩基配列の具体例としては、例え
ば、以下のものが挙げられる。 (a)配列番号1で示される塩基配列。 (b)配列番号1で示される塩基配列からなるDNAと
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
の塩基配列であって、かつラセミ体のN−ベンジルアゼ
チジン−2−カルボン酸エチルエステルを不斉加水分解
し、(S)体のN−ベンジルアゼチジン−2−カルボン
酸を優先的に生産する能力を有する酵素のアミノ酸配列
をコードする塩基配列。 (c)配列番号2で示される塩基配列。 (d)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAと
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
の塩基配列であって、かつ菊酸または菊酸誘導体のエス
テルを不斉加水分解する酵素のアミノ酸配列をコードす
る塩基配列。 (e)配列番号3で示される塩基配列。 (f)配列番号3で示される塩基配列に併記されるアミ
ノ酸配列において160番目のアミノ酸が下記のA群か
ら選ばれるアミノ酸に置換され、かつ189番目のアミ
ノ酸が下記のアミノ酸からなるB群から選ばれるアミノ
酸に置換されてなるアミノ酸配列をコードする塩基配
列。 (g)前記(f)からなるDNAとストリンジェントな
条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列であっ
て、かつ前記(f)によりコードされるアミノ酸配列か
らなる酵素と同等な触媒機能を有する酵素のアミノ酸配
列をコードする塩基配列。 (A群) アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン (B群) アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、
スレオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、チロシ
ン、アルギニン
NAは、例えば、アスペルギルス・フラバス(Aape
rgillus flavus)ATCC11492株
等の微生物から通常の方法でcDNAライブラリーを作
製し、このcDNAライブラリーを鋳型に用いてPCR
を行うことによって得ることができる。
NAは、例えば、アルスロバクターSC−6−98−2
8(工業技術院 生命工学技術研究所 寄託番号 FE
RMBP−3658)等の微生物から通常の方法でcD
NAライブラリーを作製し、このcDNAライブラリー
を鋳型に用いてPCRを行うことによって得ることがで
きる。
NAは、例えば、クロモバクテリウム(Chromobacteriu
m)SC-YM-1株(工業技術院 生命工学技術研究所 寄託
番号FERM P−14009)等の微生物から通常の
方法でcDNAライブラリーを作製し、このcDNAラ
イブラリーを鋳型に用いてPCRを行うことによって得
ることができる。
位特異的変異を導入するには、原型のDNA(ここでは
野生型の遺伝子である)が組み込まれたプラスミドの1
本鎖DNAを鋳型にして、変異を導入する塩基配列を含
む合成オリゴヌクレオシドをプライマーとして変異型の
遺伝子を合成すればよい。例えば、Smithら(GeneticEn
gineering 31 Setlow,J. and Hollaender,A Plenum:
New York)、Vlasukら(Experimental Manipulation of
Gene Expression, Inouye,M :Academic Press, New Yo
rk)、Hos.N.Hunt ら(Gene, 77,51,1989)の方法等を
あげることができる。本発明では、配列番号3で示され
る塩基配列に併記されるアミノ酸配列において160番
目および/189番目のアミノ酸がグリシン以外のアミ
ノ酸の置換されるように変異プライマーを調製し、PC
R法による増幅を行えばよい。好ましくは、160番目
のアミノ酸が下記のA群から選ばれるアミノ酸に置換さ
れ、かつ189番目のアミノ酸が下記のB群から選ばれ
るアミノ酸に置換されるような特異的変異を導入するこ
とが好ましい。 (A群) アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン (B群) アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、
スレオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、チロシ
ン、アルギニン 尚、配列番号3で示される塩基配列に併記されるアミノ
酸配列において160番目および189番目のアミノ酸
に同時に部位特異的変異を導入してもよい。
ェントな条件下でハイブリダイズするDNAとは、例え
ば、「クローニングとシークエンス」(渡辺格監修、杉
浦昌弘編集、1989、農村文化社発行)等に記載され
るサザンハイブリダイゼーション方法において、(1)
高イオン条件下[例えば、6XSSC(900mMの塩
化ナトリウム、90mMのクエン酸ナトリウム)等が挙
げられる。]に65℃の温度条件でハイブリダイズさせ
ることによりあるDNAとDNA−DNAハイブリッド
を形成し、(2)低イオン濃度下[例えば、0.1X
SSC(15mMの塩化ナトリウム、1.5mMのクエ
ン酸ナトリウム)等が用いられる。]に65℃の温度条
件で30分保温した後でも該ハイブリッドが維持される
ようなDNAをいう。
生物は、例えば、熱変性温度が50℃以上である酵素の
アミノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAと宿
主微生物とから「Molecular Cloning: A Laboratory Ma
nual 2nd edition」(1989), Cold Spring Harbor Lab
oratory Press、「Current Protocols in MolecularBio
logy」(1987), John Wiley & Sons, Inc. ISBNO-471-50
338-X等に記載されている通常の方法に準じて作製する
ことができる。
例えば、発酵工学の基礎(1989)学会出版センタ
ー,P.F.Stanbury,A.Whitaker
著、石崎文彬訳に記載されている通常の方法で培養する
ことにより、導入したDNAを発現させ、有用物質生産
に有用な酵素を産生させることができる。
れる形質転換微生物を含む液と、該微生物含有液に対し
10重量%以上35重量%以下の量の炭素数1〜3の1
価のアルコール及び/またはアセトンとを25℃以上3
5℃未満で混合することにより達成される。
3の1価のアルコールとは、メタノール、エタノール、
プロパノール又はイソプロパノールである。
richia)属の微生物を含む液と、該微生物含有液
に対し10重量%以上35重量%以下の量の炭素数1〜
3の1価のアルコール及び/またはアセトンとを混合す
る方法としては、例えば、前記微生物の培養液、懸濁液
等の微生物含有液に炭素数1〜3の1価のアルコール及
び/又はアセトンを加えた後、攪拌又は振盪する方法、
同じ反応容器に前記微生物の培養液、懸濁液等の微生物
含有液と炭素数1〜3の1価のアルコール及び/又はア
セトンとを攪拌又は振盪しながら並行して加える方法等
があげられる。
時間は、培養終了時における微生物含有液中の形質転換
微生物の密度、使用される酵素の熱変性温度、微生物含
有液に添加されるアルコールまたはアセトンの量等に応
じて変化し得るが、例えば、5分間〜4日間であり、好
ましくは15分間〜2日間、より好ましくは30分間〜
2日間、特に好ましくは6時間〜2日間である。
換微生物が死滅したことは、微生物含有液と炭素数1〜
3の1価のアルコール及び/またはアセトンとを混合し
た液の一部を、形質転換微生物が生育可能な寒天培地に
塗布し、コロニーを形成しなくなることによって判断で
きる。本発明では、酵素の熱変性温度が高いほど、添加
されるアルコール及び/またはアセトンの量を多くする
ことが可能となり、また添加されるアルコール及び/ま
たはアセトンの量が多いほど、死菌化完結時間を短くす
ることが可能である。
は、そのままの状態または当該死菌化液を処理した後、
有機合成反応に用いることができる。死菌化液を処理す
る方法としては、例えば、(1)死菌化液をダイノミル
等により菌体を破砕し、膜濾過、遠心分離等により菌体
破砕物を取り除く方法、(2)膜濾過、遠心分離等によ
り菌体を取り除いた後、限外濾過により低分子成分等を
取り除く方法、(3)死菌化液から目的とする酵素を粗
精製酵素、精製酵素の形態で単離する方法、(4)死菌
化液から単離した粗精製酵素、精製酵素を通常の方法で
固定化する方法等があげられる。
く説明するが、本発明は以下の例に限定されるものでは
ない。
(E.coli) JM105/pYHNK2株を培養
した培養液(1)40mlとエタノール10mlとを1
00ml容ガラス製ネジ口瓶に入れ、30℃で24時間
攪拌した。その後のこの混合液のエステラーゼ活性は培
養液(1)の95%以上であり、生菌数は0cfu/mlであ
った。 実施例2 後述参考例1記載の方法により、E.coli JM1
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)40ml
とエタノール10mlとを100ml容ガラス製ネジ口
瓶に入れ、30℃で6時間攪拌した。その後のこの混合
液のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%以上であ
り、生菌数は0cfu/mlであった。
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)40ml
とエタノール10mlとを100ml容ガラス製ネジ口
瓶に入れ、30℃で48時間攪拌した。その後のこの混
合液のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%以上で
あり、生菌数は0cfu/mlであった。
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)42.5
mlとエタノール7.5mlとを100ml容ガラス製
ネジ口瓶に入れ、30℃で24時間攪拌した。その後の
この混合液のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%
以上であり、生菌数は0cfu/mlであった。
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)40ml
とメタノール10mlとを100ml容ガラス製ネジ口
瓶に入れ、30℃で24時間攪拌した。その後のこの混
合液のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%以上で
あり、生菌数は0cfu/mlであった。
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)40ml
とメタノール10mlとを100ml容ガラス製ネジ口
瓶に入れ、30℃で6時間攪拌した。その後のこの混合
液のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%以上であ
り、生菌数は0cfu/mlであった。
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)40ml
とメタノール10mlとを100ml容ガラス製ネジ口
瓶に入れ、30℃で48時間攪拌した。その後のこの混
合液のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%以上で
あり、生菌数は0cfu/mlであった。 実施例8 後述参考例1記載の方法により、E.coli JM1
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)40gと
メタノール12gとを100ml容ガラス製ネジ口瓶に
入れ、25℃で5時間攪拌した。その後のこの混合液の
エステラーゼ活性は培養液(1)の92%以上であり、
生菌数は0cfu/mlであった。
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)40ml
とアセトン10mlとを100ml容ガラス製ネジ口瓶
に入れ、30℃で24時間攪拌した。その後のこの混合
液のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%以上であ
り、生菌数は0cfu/mlであった。
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)40ml
とアセトン10mlとを100ml容ガラス製ネジ口瓶
に入れ、30℃で6時間攪拌した。その後のこの混合液
のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%以上であ
り、生菌数は0cfu/mlであった。
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)40ml
とアセトン10mlとを100ml容ガラス製ネジ口瓶
に入れ、30℃で48時間攪拌した。その後のこの混合
液のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%以上であ
り、生菌数は0cfu/mlであった。
05/pYHNK2株を培養した培養液(1)45ml
とアセトン6.5mlとを100ml容ガラス製ネジ口
瓶に入れ、30℃で24時間攪拌した。その後のこの混
合液のエステラーゼ活性は培養液(1)の95%以上で
あり、生菌数は0cfu/mlであった。
活性測定は、以下の方法で行なった。N−ベンジルアゼ
チジン−2−カルボン酸エチル0.02g、t−ブチル
メチルエーテル1.0mlおよび100mMリン酸1カ
リウム−リン酸2カリウムバッファー(pH7.0)
3.5mlを10ml容ねじ口試験管に入れ、これを3
5℃で15分間保温した。この試験管にエステラーゼ活
性を測定する試料液200μlを加え、35℃で16分
間往復振盪(120str/min)した。ついで、この混合
液400μlにt−ブチルメチルエーテル1mlを加え
て攪拌した後、遠心分離(12000rpm、5分間)
した。得られた水層のうち200μlを20mMリン酸
一カリウム水/アセトニトリル=90/10に溶解し、
0.2μmフィルターで濾過した後、高速液体クロマト
グラフィーでN−ベンジルアゼチジン−2−カルボン酸
を定量分析した(絶対検量線法による)。
は、以下の方法で行なった。生菌数を測定する試料液を
約1mlを4℃に冷却した生理食塩水で希釈した。この
希釈液100μlをアンピシリン100μg/ml含有
したLB培地プレート(L-Broth Ager(BIO 101社製))
に塗布し37℃で1〜2日静置した。その後、生育した
コロニー数から試料液の生菌数を計算した。
の培養液の製造について、参考例を示す。 参考例1 アスペルギルス・フラバス(Aapergillus
flavus)ATCC11492株から「バイオ総合
カタログ1997/98 Vol.1遺伝子工学E−2
4〜27」記載の方法に基づいてcDNAライブラリー
を作製した。配列番号5で示されるオリゴヌクレオチド
と、SP Promoter primer(宝酒造社
製)とをプライマーに用い、前記のcDNAライブラリ
ーを鋳型に用いて、PCRを行った(パーキンエルマー
・キコーテック社製のTaqポリメラーゼGold P
CRキットを使用)。PCR条件を以下に示す。
p PCR System2400(PERKIN E
LMER社製)にセットし、98℃(7分間)加熱処理
した後、97℃(0.3分間)−45℃(1分間)−7
2℃(2分間)を20サイクル繰り返し、次いで94℃
(1分間)−50℃(0.3分間)−75℃(2.5分
間)を20サイクル繰り返し、さらに70℃(7分間)
の処理を行った。
基配列を有するDNAをTOPOT MTA clonin
gキットVer.Eキット(Invitrogen社
製)付属のpCR2.1−TOPOベクターのPCR
Product挿入サイトにライゲーションしてベクタ
ーpYHNK1を得た。このライゲーション反応液を
E.coli JM105コンピテントセル(ファルマ
シア バイオテック社製)に添加して、ライゲーション
反応により作製されたベクターpYHNK1が導入され
た形質転換体を得た。この形質転換体を培養し、QIA
GEN plasmidキット(QIAGEN社製)を
用いて、該キット添付のプロトコールに従い、多量のベ
クターpYHNK1を調製した。
1とオリゴヌクレオチドAR2とを、また、オリゴヌク
レオチドAF2とオリゴヌクレオチドAR3とを、それ
ぞれ90℃で5分間保温してアニーリングさせ二本鎖D
NAを得た。得られた2種の2本鎖オリゴヌクレオチド
と予めNcoI及びEcoRIによって切断し開環され
たpTV118N(宝酒造製)とをライゲーションキッ
ト(宝酒造製)を用いて連結し、分泌用ベクターを作製
した(以下、分泌用ベクターAと記す。)。該分泌用ベ
クターに挿入されたリンカー領域にコードされているア
ミノ酸配列を配列番号4に示す。
RIによって切り出されたDNA断片(約800bp)
を上記分泌用ベクターAのEcoRIサイトに挿入する
ことによりプラスミドpYHNK2を得た。このように
して得られたプラスミドpYHNK2を含む反応液を
E.coliJM105コンピテントセル(ファルマシ
アバイオテック社製)に添加し、100μl/mlのア
ンピシリンを含むLB寒天培地(L−broth po
wder(宝酒造社製))を用いて選抜することによ
り、プラスミドpYHNK2が導入された形質転換体
E.coli JM105/pYHNK2株を得た。
ル5g、酵母エキス6g、リン酸1カリウム4g、リン
酸2カリウム9.3gを溶解したもの)10mlを入れ
て、滅菌した。ここにアンピシリンを50μg/mlと
なるように加え、さらにE.coli JM105/pYHNK2株のグリ
セロールストック0.1mlを加え、30℃で9時間振
盪培養した。3l容の培養槽に液体培地(水1500m
lにグリセロール22.5g、酵母エキス15g、総合
アミノ酸F22.5g、リン酸1カリウム6g、硫酸マ
グネシウム3.6g、硫酸第1鉄7水和物0.06g、
塩化カルシウム2水和物0.06gを溶解し、4Mリン
酸水溶液と14%(w/w)アンモニア水でpH7.0
としたもの)1500mlを入れて滅菌した。ここにア
ンピシリンを50μl/mlとなるように加え、さらに
ここに、上記の試験管で培養した培養液を0.75ml
加え、30℃で通気攪拌培養した。培養開始から、18
時間後に、isopropyl thio β-D-galactoside(IPT
G)を50μMとなるように加えた。また、培養開始か
ら14時間後滅菌した培地(水110gにグリセロール
150g、酵母エキス28g及び総合アミノ酸F42g
を溶解したもの)を徐々に加えて培養した。培養開始か
ら、40時間培養することにより、培養液(1)を得
た。
フラバス(Aapergillusflavus)AT
CC11492株由来のエステラーゼの熱変性温度の測
定の例を参考例2に記す。 参考例2 上記の参考例1記載の培養液(1)500mlを遠心し
て得た菌体に300mlの100mMリン酸1カリウム
−リン酸2カリウムバッファー(pH7.0)を加え攪
拌した後、当該菌懸濁液を遠心しその上清を得た。この
上清を粗酵素液とした。この粗酵素液50mlを用いて
弱イオン交換クロマト(カラム:DEAESephar
oseFF、カラム(30ml)、(緩衝液A;10m
Mトリス−塩酸緩衝液 pH7.0(300ml)、緩
衝液B;10mMトリス−塩酸緩衝液 pH7.0、1
M NaCl(300ml)、流速;4ml/min)
を行い、エステラーゼ活性を有する画分を得た。次に得
られた画分を濃縮して、これをゲル濾過クロマト(カラ
ム;HiLoad 16/60 Superdexg2
00(120ml)、緩衝液A;10mMトリス−塩酸
緩衝液 pH7.0 0、2M NaCl、流速;1m
l/min)に供試し、エステラーゼ活性を有する画分
を得た。得られた画分を次に強陰イオン交換クロマト
(カラム;Hitrap Q(1ml)、緩衝液A;1
0mMトリス−塩酸緩衝液 pH7.0(30ml)、
緩衝液B;10mMトリス−塩酸緩衝液 pH7.0、
1MNaCl(30ml)、流速;1ml/min)に
供試し、エステラーゼ活性を有する画分を得た。この画
分は、SDS−PAGE分析の結果、単一バンドであっ
た。このエステラーゼ活性を有する画分を精製酵素とし
た。つぎにこの精製酵素を用いて円二色性スペクトルを
測定することにより熱変性温度を調べた。円二色性分散
計J−720(日本分光社製)を用い、5μg/ml精
製酵素(10mMリン酸ナトリウムバッファー(pH
7.0)を、30℃から70℃の範囲(温度スロープ;
50℃/時間)、波長222nmの条件で円二色性スペ
クトルを測定した。得られた円二色性スペクトルから熱
変性曲線を求めた結果、本精製酵素の熱変性温度は5
3.1℃であった。
用いた反応の例を参考例3に記す。 参考例3 N−ベンジルアゼチジン−2−カルボン酸エチル1.0
1g、ヘプタン0.56gおよび蒸留水1.2gを5m
lのサンプル瓶に入れ、実施例4で得られた混合液0.
06gを加え、10℃で24時間攪拌した。その後、反
応液を遠心分離(10000rpm、10分)し、得られた水層を
分析したところ、N−ベンジルアゼチジン−2−カルボ
ン酸が反応に使用したN−ベンジルアゼチジン−2−カ
ルボン酸エチルに対して49%の収率で生成していた。
05/pEAR5株を培養した培養液(2)45gとエ
タノール5gとを100ml容ガラス製ネジ口瓶に入
れ、30℃で24時間攪拌した。その後のこの混合液の
エステラーゼ活性は培養液(2)の95%以上であり、
生菌数は0cfu/mlであった。
05/pEAR5株を培養した培養液(2)37.5g
とエタノール12.5gを100ml容ガラス製ネジ口
瓶に入れ、30℃で24時間攪拌した。その後のこの混
合液のエステラーゼ活性は培養液(2)の95%以上で
あり、生菌数は0cfu/mlであった。
ゼ活性測定は、以下の方法で行なった。培養液もしくは
死菌化液の希釈液(生理食塩水)5mlに2,2−ジク
ロロ−3−(1−プロペニル)シクロプロパン−1−カ
ルボン酸メチルエステル(1R体/1S体=50/5
0、トランス体/シス体=98/2)1gを加えてpH
10.0となるように調整しながら45℃で30分間攪
拌した。ここで反応液の一部を取り、これに塩酸を加え
酸性とした後、酢酸エチルで抽出した。抽出物に内部標
準物質(けい皮酸メチル)を加えた後、ガスクロマトグ
ラフィ−(カラム:HR20−M 0.53φ 30m
1ミクロン ULBON製)により分析することによ
り、加水分解率を求めた。この加水分解率よりエステラ
ーゼ活性を算出した。
05/pCC160S189Y363term株(特開
平7−213280)を培養した培養液(3)45gと
エタノール5gとを100ml容ガラス製ネジ口瓶に入
れ、30℃で24時間攪拌した。その後のこの混合液の
エステラーゼ活性は培養液(3)の95%以上であり、
生菌数は0cfu/mlであった。
05/pCC160S189Y363term株を培養
した培養液(3)37.5gとエタノール12.5gを
100ml容ガラス製ネジ口瓶に入れ、30℃で24時
間攪拌した。その後のこの混合液のエステラーゼ活性は
培養液(3)の95%以上であり、生菌数は0cfu/mlで
あった。
活性測定は、以下の方法で行なった。2%(W/V)ア
セトンに溶解したp−ニトロフェニルアセテート40μ
Mを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.2)に培養液
もしくは死菌化液を加え、37℃でインキュベートした
後、遊離するp−ニトロフェノール量を405nmの吸
光度の増加に基づき定量分析した。
は、以下の方法で行なった。生菌数を測定する試料液を
約1mlを4℃に冷却した生理食塩水で希釈した。この
希釈液100μlをアンピシリン100μg/ml含有
したLB培地プレート(L-Broth Ager(BIO 101社製))
に塗布し37℃で1〜2日静置した。その後、生育した
コロニー数から試料液の生菌数を計算した。
の培養液の製造について、参考例を示す。 参考例4 上記実施例で使用したアルスロバクタ−SC−6−98
−28株由来のエステラ−ゼ遺伝子導入大腸菌E.co
li JM105/pEAR5株は特開平5−5678
7号公報記載の方法に準じて調製した。即ち、特開平5
−56787号公報記載のアルスロバクターSC−6−
98−28株由来のエステラーゼ遺伝子を含むプラスミ
ドpAGE−1を、制限酵素Nsp(7524)VおよびHi
ndIIIで消化することによりエステラーゼ遺伝子の翻
訳領域を含むDNA断片を切り出し、これを特開平5−
56787号公報に記載のようにエステラーゼ遺伝子の
開始コドンとその近傍のDNA配列を変換するために合
成したDNA断片、およびlacプロモーターを有する
発現ベクターpUC118(宝酒造株式会社)の制限酵
素BamHI、HindIII消化物とライゲーションし
た。このようにして、lacプロモーターの下流にアル
スロバクターSC−6−98−28株由来のエステラー
ゼ遺伝子を有する大腸菌用発現プラスミドを調製し、こ
れをE.coliJM105株に導入した。
入れて、滅菌した。ここにアンピシリンを50μg/m
lとなるように加え、さらにE.coli JM105
/pEAR5株のグリセロールストック0.1mlを加
え、30℃で16時間振盪培養した。500ml容のバ
ッフル付三角フラスコにL-Broth培地(SIGMA社
製)100mlを入れて滅菌した。ここにアンピシリン
を50μl/mlとなるように加え、さらにここに、上
記の試験管で培養した培養液を1ml加え、30℃で攪
拌培養した。培養開始から、4時間後にIPTGを1m
Mとなるように加えた。培養開始から24時間培養する
ことにより、培養液(2)を得た。
1株由来のエステラーゼ遺伝子導入大腸菌E.coli
JM105/pCC160S189Y363term
株は特開平7−213280号公報記載の方法に準して
調製した。ここで、E.coli JM105/pCC
160S189Y363term株が産生するエステラ
ーゼとは、前述にある、配列番号3で示される塩基配列
に併記されるアミノ酸配列において160番目のアミノ
酸がセリンに置換され、かつ189番目のアミノ酸がチ
ロシンに置換される特異的変異が導入された耐熱性酵素
である。
入れて、滅菌した。ここにアンピシリンを50μg/m
lとなるように加え、さらにE.coli JM105
/pCC160S189Y363term株のグリセロ
ールストック0.1mlを加え、30℃で16時間振盪
培養した。500ml容のバッフル付三角フラスコにL-
Broth培地(SIGMA社製)100mlを入れて滅菌
した。ここにアンピシリンを50μl/mlとなるよう
に加え、さらにここに、上記の試験管で培養した培養液
を1ml加え、30℃で攪拌培養した。培養開始から、
4時間後にIPTGを1mMとなるように加えた。培養
開始から12時間培養することにより、培養液(3)を
得た。
6−98−28株由来のエステラ−ゼの熱変性温度の測
定の例を参考例8に記す。 参考例8 500ml三角フラスコに液体培地(水1Lにグリセロ
−ル5g、酵母エキス6g、リン酸1カリウム9gおよ
びリン酸2カリウム4gを溶解し、pH7.0とす
る。)100mlを入れて滅菌した後、アンピシリンを
50μg/mlになるように加え、E.coli JM
105/pEAR5株を斜面培養から1白金耳接種し、
30℃で24時間回転振とう培養した。次に3L容の小
型培養槽(丸菱バイオエンジ社製、MDL型)に滅菌し
た液体培地(水1Lにグリセロ−ル15g、酵母エキス
25g、リン酸1カリウム0.4g、硫酸マグネシウム
2gおよび硫酸第一鉄0.1gを溶解し、pH7.0と
する。)1500mlを入れ、これに上記の培養液15
mlを接種した。30℃で通気攪拌培養し、対数増殖期
中期(培養開始10〜15時間後)にIPTGを終濃度
1mMとなるように培養液に添加した後、滅菌した培地
を流加し、さらに培養を続け40時間培養し、培養液を
得た。得られた培養液2000mlを遠心することによ
り得た菌体を純水で洗浄後、50mMトリス塩酸バッフ
ァー(pH8.0)に全量が1000mlになるように
懸濁した。この懸濁液を氷水中で超音波破砕した後、1
0000rpm、30分間遠心することにより上清を得
た。この上清に1MになるようにNaClを添加した
後、60℃、30分間熱処理を行なった。熱処理を行な
った後、10000rpm、30分間遠心することによ
り上清を得た。この熱処理後の上清に35%飽和濃度の
硫安を添加し、再度遠心することにより沈殿を得た。得
られた沈殿を20mMトリス塩酸バッファー(pH8.
0)約50mlに溶解し、200倍の体積の0.1M
NaClを含む20mMトリス塩酸バッファー(pH
8.0)に対して透析を行なった。透析した液を遠心す
ることにより上清を得た。この上清を用いて陰イオン交
換クロマト(カラム;DEAE Sepharose
fast flow(直径26mm、長さ400m
m)、緩衝液A;0、1M NaClを含む20mMト
リス−塩酸緩衝液 pH8.0(200ml)、緩衝液
B;0、6M NaClを含む20mMトリス−塩酸緩
衝液 pH8.0(200ml)、流速;12ml/m
in)を行い、エステラーゼ活性を有する画分を得た。
このエステラーゼ画分はSDS−PAGE分析の結果、
単一バンドであったが、銀染色法ではマイナーバンドが
あった。そこで、この画分をフラクトゲル−EMAE
(カラム;スパーフォーマンスカラム(直径10mm、
長さ150mm)、ベッド;フラクトゲル−TMAE
EMD 650(S)(MERCK社製)、緩衝液A;
20mMトリス−塩酸緩衝液 pH8.0 緩衝液B;
1.0M NaClを含む20mMトリス−塩酸緩衝液
pH8.0、流速;1.5ml/min)に供試し、
エステラーゼ活性を有する画分を得た。このエステラー
ゼ活性を有する画分を精製酵素とした。つぎにこの精製
酵素を用いて円二色性スペクトルを測定し熱変性温度を
測定した。円二色性分散計J−720(日本分光社製)
を用い、40μg/mlの上記精製酵素(10mMリン
酸ナトリウムバッファー(pH7.5)を40から80
℃の範囲(温度スロープ;20℃/時間)、波長222
nmの条件で円二色性スペクトルを測定した。得られた
円二色性スペクトルから熱変性曲線を求めた結果、本精
製酵素の熱変性温度は67.0℃であった。
romobacterium)SC-YM-1株由来のエステラ−ゼ(即ち、
E.coli JM105/pCC160S189Y3
63term株が産生するエステラーゼ)の熱変性温度
の測定の例を参考例9に記す。 参考例9 200mlの三角フラスコに50mlのM9培地(硫酸
マグネシウム2mM、塩化カルシウム0.1mM、グル
コース5g/L、リン酸水素ナトリウム3.4g/L、リ
ン酸1カリウム0.67g/L、塩化アンモニウム0.
22g/L、塩化ナトリウム0.11g/L、pH7.
0)にチアミンを2.0mg/L、アンピシリンを50
μg/mlになるように添加した培地を入れ、同じ組成
の培地のプレートで静置培養したE.coli JM1
05/pCC160S189Y363term株を1白
金耳植菌し、37℃で12時間攪拌培養した。2000
ml三角フラスコに液体培地(水1Lにグリセロ−ル4
g、酵母エキス24g、トリプトン12g、リン酸1カ
リウム2.3gおよびリン酸2カリウム12.5gを溶
解し、pH7.0とする。)300mlを入れて滅菌し
た後、アンピシリンを50μg/mlになるように加え
た培地に上記培養液3mlを植菌し、37℃で振とう培
養した。OD660が2に到達した時に、IPTGを終
濃度0.1mMとなるように培養液に添加した後、さら
に6時間培養を続け、培養液を得た。得られた培養液全
量を遠心することにより湿菌体約43gを得た。この湿
菌体をTE緩衝液(pH7.5)で洗浄した後、同じ緩
衝液にOD660が60になるように懸濁した。この懸
濁液を氷水中で超音波破砕した後、32000g、10
分間遠心した後、110000g、60分間遠心するこ
とにより上清を得た。この上清液を限外濾過膜を用いて
濃縮し50mlの濃縮液を得た。この濃縮液を用いて陰
イオン交換クロマト(カラム;DEAE Sephar
ose fastflow(直径26mm、長さ320
mm)、緩衝液A;0、15M NaClを含む10m
Mトリス−塩酸緩衝液 pH7.5(500ml)、緩
衝液B;0、35M NaClを含む10mMトリス−
塩酸緩衝液 pH7.5(500ml)、流速;3ml
/min)を行い、エステラーゼ活性を有する各分を得
た。この画分を疎水クロマト(カラム;ブチルトヨパー
ル 650S(直径16mm、長さ300mm)、緩衝
液A;10%硫酸アンモニウムを含む10mMトリス−
塩酸緩衝液 pH7.5(200ml),緩衝液B;1
0mMトリス−塩酸緩衝液 pH7.5(200m
l)、流速;2ml/min)に供試し、エステラーゼ
活性を有する画分を得た。このエステラーゼ活性を有す
る画分を精製酵素とした。つぎにこの精製酵素を用いて
円二色性スペクトルを測定し熱変性温度を測定した。円
二色性分散計J−720(日本分光社製)を用い、4μ
g/mlの上記精製酵素(10mMリン酸ナトリウムバ
ッファー(pH7.5)を30℃から70℃の範囲(温
度スロープ;20℃/時間)、波長222nmの条件で
円二色性スペクトルを測定した。得られた円二色性スペ
クトルから熱変性曲線を求めた結果、本精製酵素の熱変
性温度は62.6℃であった。因みに、クロモバクテリ
ウム(Chromobacterium)SC-YM-1株が本来有する野生型
のエステラーゼの熱変性温度は50.5℃であった。
る酵素のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するD
NAを導入した形質転換微生物を、前記酵素の活性を失
活させることなく、死菌化させることができる。
Rのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマー
Claims (10)
- 【請求項1】熱変性温度が50℃以上である酵素のアミ
ノ酸配列をコードする塩基配列を有するDNAをエシェ
リヒア(Escherichia)属の微生物に導入し
た形質転換微生物を含む液と、該微生物含有液に対し、
10重量%以上35重量%以下の量の炭素数1〜3の1
価のアルコール及び/又はアセトンとを25℃以上35
℃未満で混合することを特徴とする形質転換微生物の死
菌化方法。 - 【請求項2】前記酵素が加水分解酵素であることを特徴
とする請求項1記載の死菌化方法。 - 【請求項3】前記酵素が60℃以上の熱変性温度を有
し、かつ前記アルコール及び/又はアセトンの量が10
重量%以上35重量%以下であることを特徴とする請求
項1記載の死菌化方法。 - 【請求項4】前記酵素が53℃以上の熱変性温度を有
し、かつ前記アルコール及び/又はアセトンの量が10
重量%以上30重量%以下であることを特徴とする請求
項1記載の死菌化方法。 - 【請求項5】前記酵素が50℃以上の熱変性温度を有
し、かつ前記アルコール及び/又はアセトンの量が10
重量%以上25重量%以下であることを特徴とする請求
項1記載の死菌化方法。 - 【請求項6】前記形質転換微生物が、下記(a)、
(b)、(c)または(d)のいずれかを有するDNA
をエシェリヒア(Escherichia)属の微生物
に導入した形質転換微生物であることを特徴とする請求
項1記載の死菌化方法。 (a)配列番号1で示される塩基配列。 (b)配列番号2で示される塩基配列。 (c)配列番号3で示される塩基配列。 (d)配列番号1、2又は3で示される塩基配列からな
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNAの塩基配列であって、かつ前記の配列番号
1、2又は3で示される塩基配列によりコードされるア
ミノ酸配列からなる酵素と同等な触媒機能を有するタン
パク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列。 - 【請求項7】前記形質転換微生物が、下記(a)または
(b)のいずれかを有するDNAをエシェリヒア(Es
cherichia)属の微生物に導入した形質転換微
生物であることを特徴とする請求項1、2、4又は5記
載の死菌化方法。 (a)配列番号1で示される塩基配列。 (b)配列番号1で示される塩基配列からなるDNAと
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
の塩基配列であって、かつラセミ体のN−ベンジルアゼ
チジン−2−カルボン酸エチルエステルを不斉加水分解
し、(S)体のN−ベンジルアゼチジン−2−カルボン
酸を優先的に生産する能力を有するタンパク質のアミノ
酸配列をコードする塩基配列。 - 【請求項8】前記形質転換微生物が、下記(c)または
(d)のいずれかを有するDNAをエシェリヒア(Es
cherichia)属の微生物に導入した形質転換微
生物であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の
死菌化方法。 (c)配列番号2で示される塩基配列。 (d)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAと
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
の塩基配列であって、かつ菊酸または菊酸誘導体のエス
テルを不斉加水分解する酵素のアミノ酸配列をコードす
る塩基配列。 - 【請求項9】前記形質転換微生物が、下記(e)、
(f)または(g)のいずれかを有するDNAをエシェ
リヒア(Escherichia)属の微生物に導入し
た形質転換微生物であることを特徴とする請求項1、2
または3記載の死菌化方法。 (e)配列番号3で示される塩基配列。 (f)配列番号3で示される塩基配列に併記されるアミ
ノ酸配列において160番目のアミノ酸が下記のA群か
ら選ばれるアミノ酸に置換され、かつ189番目のアミ
ノ酸が下記のアミノ酸からなるB群から選ばれるアミノ
酸に置換されてなるアミノ酸配列をコードする塩基配
列。 (g)前記(f)からなるDNAとストリンジェントな
条件下でハイブリダイズするDNAの塩基配列であっ
て、かつ前記(f)によりコードされるアミノ酸配列か
らなる酵素と同等な触媒機能を有する酵素のアミノ酸配
列をコードする塩基配列。 (A群) アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン (B群) アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、
スレオニン、フェニルアラニン、ヒスチジン、チロシ
ン、アルギニン - 【請求項10】エシェリヒア(Escherichi
a)属の微生物が、エシェリヒア コリ(Escher
ichia coli)種であることを特徴とする請求
項1記載の死菌化方法。
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Cited By (2)
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JP2006325504A (ja) * | 2005-05-27 | 2006-12-07 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 光学活性シクロプロパンカルボン酸の製造方法 |
WO2012161108A1 (ja) | 2011-05-20 | 2012-11-29 | 株式会社ヤクルト本社 | 微生物の死菌化方法 |
-
2001
- 2001-11-13 JP JP2001347082A patent/JP4039041B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US10760066B2 (en) | 2011-05-20 | 2020-09-01 | Kabushiki Kaisha Yakult Honsha | Method for killing microorganism |
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