JP2003061682A - 還元酵素遺伝子及びその利用 - Google Patents
還元酵素遺伝子及びその利用Info
- Publication number
- JP2003061682A JP2003061682A JP2001340304A JP2001340304A JP2003061682A JP 2003061682 A JP2003061682 A JP 2003061682A JP 2001340304 A JP2001340304 A JP 2001340304A JP 2001340304 A JP2001340304 A JP 2001340304A JP 2003061682 A JP2003061682 A JP 2003061682A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transformant
- gene
- dna
- seq
- amino acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Abstract
エステルの製造方法は必ずしも工業的に十分なものでは
なく、新しい(S)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エ
ステルの製造方法を提供すること。 【解決手段】4−ブロモ−3−オキソ酪酸メチルを不斉
還元して(S)−4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチ
ルを優先的に生産する能力を有するタンパク質のアミノ
酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子、当該遺伝
子を含む組換ベクター、当該遺伝子又は組換ベクターが
宿主細胞に導入されてなる形質転換体及びその利用によ
る。
Description
する遺伝子、該酵素及びそれらの利用等に関する。
エステルは医農薬中間体等として有用な化合物であり、
これまでに種々の製造方法が提案されている。
−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの製造方法は
必ずしも工業的に十分なものではなく、新しい(S)−
4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの製造方法が求
められている。
4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの製造法につい
て種々検討した結果、(S)−4−ハロ−3−ヒドロキ
シ酪酸エステルを製造するために利用可能なタンパク質
のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子を
見出し、これを反応触媒として利用することにより4−
ハロ−3−オキソ酪酸エステルを不斉還元して(S)−
4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルを優先的に生産
するような製造方法を提供することが上記課題を解決す
るために極めて有効であると判断し、かつ多くの実験等
を経ることにより、配列番号1で示されるアミノ酸配列
を有するタンパク質が4−ハロ−3−オキソ酪酸エステ
ルを不斉還元して(S)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪
酸エステルを優先的に生産する能力を有することを見出
し、本発明に至った。
る遺伝子(以下、本発明遺伝子と記すこともある。) a)配列番号1で示されるアミノ酸配列をコードする塩
基配列、 b)配列番号1で示されるアミノ酸配列をコードする塩
基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハ
イブリダイズするDNAの塩基配列であって、かつ、4
−ブロモ−3−オキソ酪酸メチルを不斉還元して(S)
−4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルを優先的に生
産する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列をコード
する塩基配列、 c)配列番号2で示される塩基配列; 2.宿主細胞内において機能可能なプロモーターと前項
1記載の遺伝子とが機能可能な形で接続されてなること
を特徴とする遺伝子; 3.前項1又は2記載の遺伝子を含むことを特徴とする
組換ベクター(以下、本発明ベクターと記すこともあ
る。); 4.前項2記載の遺伝子又は前項3記載の組換ベクター
が宿主細胞に導入されてなることを特徴とする形質転換
体; 5.宿主細胞が微生物であることを特徴とする前項4記
載の形質転換体; 6.宿主細胞が大腸菌であることを特徴とする前項4記
載の形質転換体; 7.前項1記載の遺伝子を保有することを特徴とする形
質転換体(以下、本発明形質転換体と記すこともあ
る。); 8.前項3記載の組換ベクターを宿主細胞に導入する工
程を含むことを特徴とする形質転換体の製造方法; 9.下記のアミノ酸配列のいずれかを有することを特徴
とするタンパク質(以下、本発明タンパク質と記載する
こともある。) a)配列番号1で示されるアミノ酸配列、 b)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAとス
トリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの
塩基配列がコードするアミノ酸配列であって、かつ、4
−ブロモ−3−オキソ酪酸メチルを不斉還元して(S)
−4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルを優先的に生
産する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列、 c)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若し
くは複数のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列であって、かつ、4−ブロモ−3−オキソ酪
酸メチルを不斉還元して(S)−4−ブロモ−3−ヒド
ロキシ酪酸メチルを優先的に生産する能力を有するタン
パク質のアミノ酸配列; 10.4−ハロ−3−オキソ酪酸エステルに前項9に記
載のタンパク質、それを産生する形質転換体又はその処
理物を作用させることを特徴とする(S)−4−ハロ−
3−ヒドロキシ酪酸エステルの製造方法; 11.前項1記載の遺伝子及び酸化型β−ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチドリン酸を還元型に変換する能
力を有するタンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基
配列を有する遺伝子を含むことを特徴とする組換ベクタ
ー; 12.酸化型β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
ドリン酸を還元型に変換する能力を有するタンパク質が
グルコース脱水素酵素であることを特徴とする前項11
記載の組換ベクター; 13.前項11又は12記載の組換ベクターが宿主細胞
に導入されてなることを特徴とする形質転換体; 14.宿主細胞が微生物であることを特徴とする前項1
3記載の形質転換体; 15.宿主細胞が大腸菌であることを特徴とする前項1
3記載の形質転換体; 16.前項1記載の遺伝子及び酸化型β−ニコチンアミ
ドアデニンジヌクレオチドリン酸を還元型に変換する能
力を有するタンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基
配列を有する遺伝子を保有することを特徴とする形質転
換体; 17.酸化型β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
ドリン酸を還元型に変換する能力を有するタンパク質を
反応系内に共存させること特徴とする前項10記載の
(S)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの製造
方法; 18.酸化型β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
ドリン酸を還元型に変換する能力を有するタンパク質が
グルコース脱水素酵素であることを特徴とする前項17
記載の(S)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステル
の製造法; 19.4−ハロ−3−オキソ酪酸エステルに前項13〜
15記載の形質転換体又はその処理物を作用させること
を特徴とする(S)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エ
ステルの製造方法; 20.4−ハロ−3−オキソ酪酸エステルに前項16記
載の形質転換体又はその処理物を作用させることを特徴
とする(S)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステル
の製造方法; 等を提供するものである。
する。本発明遺伝子は、天然の遺伝子であってもよく、
又は天然の遺伝子に変異を導入(部位特異的変異導入
法、突然変異処理等)することにより作出された遺伝子
であってもよい。天然の遺伝子を検索する場合には、4
−ブロモ−3−オキソ酪酸メチルを不斉還元して(S)
−4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルを優先的に生
産する能力を有する微生物を対象にすればよく、例えば
ペニシリウム・シトリナム(Penicillium citrinum)な
どのペニシリウム属に属する微生物をその対象として挙
げることができる。
酸メチルを不斉還元して(S)−4−ブロモ−3−ヒド
ロキシ酪酸メチルを優先的に生産する還元反応を触媒す
る能力を有するタンパク質のアミノ酸配列をコードする
塩基配列を有している。
れるアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNA
とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDN
A」とは、例えば「クローニングとシークエンス」(渡
辺格監修、杉浦昌弘編集、1989年、農村文化社発
行)等に記載されているサザンハイブリダイゼーション
法において、(1)高イオン濃度下[例えば、6XSSC(9
00mMの塩化ナトリウム、90mMのクエン酸ナトリウム)が
挙げられる。]に、65℃でハイブリダイズさせることに
より配列番号1で示されるアミノ酸配列をコードする塩
基配列からなるDNAとDNA−DNAハイブリッドを
形成し、(2)低イオン濃度下[例えば、0.1 X SSC(1
5mMの塩化ナトリウム、1.5mMのクエン酸ナトリウム)が
挙げられる。]に、65℃で30分間保温した後でも該ハイ
ブリッドが維持されうるようなDNAをいう。
るアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNA、
配列番号1で示されるアミノ酸配列をコードする塩基配
列において、その一部の塩基が欠失、置換もしくは付加
された塩基配列からなるDNA、配列番号1で示される
アミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDNAと配
列相同性が80%以上であるDNA等があげられる。か
かるDNAは、自然界に存在するDNAの中からクロー
ニングされたDNAであっても、このクローニングされ
たDNAの塩基配列において、その一部の塩基の欠失、
置換または付加が人為的に導入されてなるDNAであっ
ても、人為的に合成されたDNAであってもよい。
されるアミノ酸配列をコードする塩基配列からなるDN
A及び配列番号2で示される塩基配列を有するDNA
(例えば、配列番号2で示される塩基配列からなるDN
A、配列番号28で示される塩基配列からなるDNA
等)等が挙げられる。
ようにして調製することができる。
citrinum)等のペニシリウム属に属する微生物等から通
常の遺伝子工学的手法(例えば、「新 細胞工学実験プ
ロトコール」(東京大学医科学研究所制癌研究部編、秀
潤社、1993年)に記載された方法)に準じてcDNAライ
ブラリーを調製し、調製されたcDNAライブラリーを
鋳型として、かつ適切なプライマーを用いてPCRを行
うことにより、配列番号1で示されるアミノ酸配列をコ
ードする塩基配列からなるDNA、配列番号1で示され
るアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が欠
失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列をコードする
塩基配列からなるDNA及び/又は配列番号2で示され
る塩基配列を有するDNA等を増幅して本発明遺伝子の
DNAを調製することができる。
して、かつ配列番号23に示される塩基配列を有するオ
リゴヌクレオチドと配列番号24に示される塩基配列を
有するオリゴヌクレオチドとをプライマーに用いてPC
Rを行うことにより、配列番号28で示される塩基配列
からなるDNAを増幅して本発明遺伝子のDNAを調製
することができる。
のdNTPを各々20μM、2種類のオリゴヌクレオチ
ドプライマーを各々15pmol、Taqpolyme
raseを1.3U及び鋳型となるcDNAライブラリ
ーを混合した反応液を97℃(2分間)に加熱した後、97
℃(0.25分間)‐50℃(0.5分間)‐72℃(1.5分間)のサイ
クルを10回、次いで97℃(0.25分間)‐55℃(0.5分間)
‐72℃(2.5分間)のサイクルを20回行い、さらに72℃
で7分間保持する条件が挙げられる。
末端側には、制限酵素認識配列等を付加していてもよ
い。
して配列番号1で示されるアミノ酸配列をコードする塩
基配列から選ばれる部分塩基配列を有するオリゴヌクレ
オチド等(例えば、配列番号1で示されるアミノ酸配列
をコードする5’末端側の約14塩基程度以上の塩基配
列からなるオリゴヌクレオチド)とcDNAライブラリ
ー構築に用いられたベクターのDNA挿入部位近傍の塩
基配列に相補的な塩基配列からなる約14塩基程度以上
のオリゴヌクレオチドとをプライマーとして用いてPC
Rを行うことによっても、配列番号1で示されるアミノ
酸配列をコードする塩基配列を有するDNAや、配列番
号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは複数の
アミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列
をコードする塩基配列を有するDNA等を増幅して本発
明遺伝子のDNAを調製することができる。
lecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd edition」
(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press、「C
urrent Protocols in Molecular Biology」(1987), Joh
n Wiley & Sons, Inc. ISBNO-471-50338-X等に記載され
ている方法に準じてベクターにクローニングして本発明
組換ベクターを得ることができる。用いられるベクター
としては、具体的には、例えば、pUC119(宝酒造社
製)、pTV118N(宝酒造社製)、pBluescriptII (東洋
紡社製)、pCR2.1-TOPO(Invitrogen社製)、pTrc99A
(Pharmacia社製)、pKK223-3(Pharmacia社製)など
が挙げられる。
微生物またはファージ由来のベクターに挿入されたcD
NAライブラリーに配列番号1で示されるアミノ酸配列
をコードする塩基配列から選ばれる部分塩基配列を有す
る約15塩基程度以上の塩基配列からなるDNAをプロ
ーブとして後述する条件にてハイブリダイズさせ、該プ
ローブが特異的に結合するDNAを検出することによっ
ても取得することができる。
プローブをハイブリダイズさせる方法としては、例え
ば、コロニーハイブリダイゼーションやプラークハイブ
リダイゼーションを挙げることができ、ライブラリーの
作製に用いられたベクターの種類に応じて方法を選択す
ることができる。
ターを用いて作製されている場合にはコロニーハイブリ
ダイゼーションを利用するとよい。具体的には、ライブ
ラリーのDNAを宿主微生物に導入することにより形質
転換体を取得し、得られた形質転換体を希釈した後、該
希釈物を寒天培地上にまき、コロニーが現われるまで培
養する。
ーを用いて作製されている場合にはプラークハイブリダ
イゼーションを利用するとよい。具体的には、宿主微生
物とライブラリーのファージとを感染可能な条件下で混
合し、さらに軟寒天培地と混合した後、該混合物を寒天
培地上にまき、プラークが現われるまで培養する。
の場合にも、前記の培養を行った寒天培地上にメンブレ
ンを置き、形質転換体又はファージを該メンブレンに吸
着・転写させる。このメンブレンをアルカリ処理した
後、中和処理し、次いでDNAを該メンブレンに固定す
る処理を行う。より具体的には、例えば、プラークハイ
ブリダイゼーションの場合には、前記寒天培地上にニト
ロセルロースメンブレン又はナイロンメンブレン(例え
ば、Hybond-N+(アマシャム社登録商標))を置き、約
1分間静置してファージ粒子をメンブレンに吸着・転写
させる。次に、該メンブレンをアルカリ溶液(例えば
1.5M塩化ナトリウム、0.5M水酸化ナトリウム)
に約3分間浸してファージ粒子を溶解させることにより
ファージDNAをメンブレン上に溶出させた後、中和溶
液(例えば、1.5M塩化ナトリウム、0.5Mトリス
−塩酸緩衝溶液pH7.5)に約5分間浸す。次いで該
メンブレンを洗浄液(例えば、0.3M塩化ナトリウ
ム、30mMクエン酸、0.2Mトリス−塩酸緩衝液p
H7.5)で約5分間洗った後、例えば、約80℃で約
90分間加熱することによりファージDNAをメンブレ
ンに固定する。
て、上記DNAをプローブとしてハイブリダイゼーショ
ンを行う。ハイブリダイゼーションは、例えば、J.Samb
rook,E.F.Frisch, T.Maniatis著「Molecular Cloning: A
Laboratory Manual 2nd edition(1989)」 Cold Sprin
g Harbor Laboratory Press等の記載に準じて行うこと
ができる。
素により標識されたものや、蛍光色素で標識されたもの
であってもよい。プローブに用いるDNAを放射性同位
元素により標識する方法としては、例えば、Random Pri
mer Labeling Kit(宝酒造社製)等を利用することによ
り、PCR反応液中のdCTPを(α−32P)dCTP
に替えて、プローブに用いるDNAを鋳型にしてPCR
を行う方法が挙げられる。また、プローブに用いるDN
Aを蛍光色素で標識する場合には、例えば、アマシャム
製のECL Direct Nucleic Acid Labeling and Detection
System等を用いることができる。
の通りに行うことができる。450〜900mMの塩化
ナトリウム及び45〜90mMのクエン酸ナトリウムを
含みドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を0.1〜1.
0重量%の濃度で含み、変性した非特異的DNAを0〜
200μl/mlの濃度で含み、場合によってはアルブ
ミン、フィコール、ポリビニルピロリドン等をそれぞれ
0〜0.2重量%の濃度で含んでいてもよいプレハイブ
リダイゼーション液(好ましくは900mMの塩化ナト
リウム、90mMのクエン酸ナトリウム、1.0重量%
のSDS及び100μl/mlの変性Calf-thymusDN
Aを含むプレハイブリダイゼーション液)を上記のよう
にして作製したメンブレン1cm2当たり50〜200
μlの割合で準備し、該プレハイブリダイゼーション液
に前記メンブレンを浸して42〜65℃で1〜4時間保
温する。次いで、例えば、450〜900mMの塩化ナ
トリウム及び45〜90mMのクエン酸ナトリウムを含
み、SDSを0.1〜1.0重量%の濃度で含み、変性
した非特異的DNAを0〜200μg/mlの濃度で含
み、場合によってはアルブミン、フィコール、ポロビニ
ルピロリドン等をそれぞれ0〜0.2重量%の濃度で含
んでいてもよいハイブリダイゼーション溶液(好ましく
は、900mMの塩化ナトリウム、90mMのクエン酸
ナトリウム、1.0重量%のSDS及び100μg/m
lの変性Calf-thymusDNAを含むハイブリダイゼーシ
ョン溶液)と前述の方法で調製して得られたプローブ
(メンブレン1cm2当たり1.0×104〜2.0×1
06cpm相当量)とを混合した溶液をメンブレン1cm2
当たり50〜200μlの割合で準備し、該ハイブリダ
イゼーション溶液に浸し42〜65℃で12〜20時間
保温する。
を取り出し、15〜300mMの塩化ナトリウム1.5
〜30mMクエン酸ナトリウム及び0.1〜1.0重量
%のSDS等を含む42〜65℃の洗浄液(好ましくは
15mMの塩化ナトリウム、1.5mMのクエン酸ナト
リウム及び1.0重量%のSDSを含む65℃の洗浄
液)等を用いて洗浄する。洗浄したメンブレンを2xSSC
(300mM塩化ナトリウム、30mMクエン酸ナトリ
ウム)で軽くすすいだ後、乾燥する。このメンブレンを
例えばオートラジオグラフィー等に供してメンブレン上
のプローブの位置を検出することにより、用いたプロー
ブとハイブリダイズするDNAのメンブレン上の位置に
相当するクローンを元の寒天培地上で特定し、これを釣
菌することにより、当該DNAを有するクローンを単離
する。
て得られる培養菌体から本発明遺伝子のDNAを調製す
ることができる。
lecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd edition」
(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press、「C
urrent Protocols in Molecular Biology」(1987), Joh
n Wiley & Sons, Inc. ISBNO-471-50338-X等に記載され
ている方法に準じてベクターにクローニングして本発明
組換ベクターを得ることができる。用いられるベクター
としては、具体的には、例えば、pUC119(宝酒造社
製)、pTV118N(宝酒造社製)、pBluescriptII (東洋
紡社製)、pCR2.1-TOPO(Invitrogen社製)、pTrc99A
(Pharmacia社製)、pKK223-3(Pharmacia社製)等が
挙げられる。
er, S.Nicklen, A.R.Coulson著、Proceeding of Natura
l Academy of Science U.S.A.(1977) 74: 5463-5467頁
等に記載されているダイデオキシターミネーター法等に
より解析することができる。塩基配列分析用の試料調製
には、例えば、パーキンエルマー社のABI PRISM DyeTer
minator Cycle Sequencing Ready Reaction Kit等の市
販の試薬を用いてもよい。
ブロモ−3−オキソ酪酸メチルを不斉還元して(S)−
4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルを優先して生産
する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列をコードし
ていることの確認は、例えば、以下のようにして行うこ
とができる。
述のように、宿主細胞において機能可能なプロモーター
の下流に接続されるようにベクターに挿入し、このベク
ターを宿主細胞に導入して形質転換体を取得する。次い
で該形質転換体の培養物を4−ブロモ−3−オキソ酪酸
メチルに作用させる。反応生成物中の(S)−4−ブロ
モ−3−ヒドロキシ酪酸メチルの量を分析することによ
り、得られたDNAがかかる能力を有するタンパク質の
アミノ酸配列をコードすることが確認できる。
は、例えば、宿主細胞で機能可能なプロモーターと本発
明遺伝子とが機能可能な形で接続されてなる遺伝子を宿
主細胞に導入する。
子を宿主細胞に導入することにより宿主細胞を形質転換
させた際に、本発明遺伝子が、プロモーターの制御下に
発現するようにプロモーターと結合された状態にあるこ
とを意味する。プロモーターとしては、大腸菌のラクト
ースオペロンのプロモーター、大腸菌のトリプトファン
オペロンのプロモーター、または、tacプロモーターも
しくはtrcプロモーター等の大腸菌内で機能可能な合成
プロモーター等をあげることができ、ペニシリウム・シ
トリナムにおいて本発明遺伝子の発現を制御しているプ
ロモーターを利用してもよい。
プロモーターと機能可能な形で接続されてなる遺伝子を
前述のようなベクターに組み込んでなる組換ベクターを
宿主細胞に導入する。尚、ベクターとしては、選択マー
カー遺伝子(例えば、カナマイシン耐性遺伝子、ネオマ
イシン耐性遺伝子等の抗生物質耐性付与遺伝子等)を含
むベクターを用いると、該ベクターが導入された形質転
換体を当該選択マーカー遺伝子の表現型等を指標にして
選択することができる。
と機能可能な形で接続されてなる本発明遺伝子又は本発
明組換ベクター等を導入する宿主細胞としては、例え
ば、Escherichia属、Bacillus属、Corynebacterium属、
Staphylococcus属、Streptomyces属、Saccharomyces
属、Kluyveromyces属及びAspergillus属に属する微生物
等があげられる。
と機能可能な形で接続されてなる本発明遺伝子又は本発
明組換ベクター等を宿主細胞へ導入する方法は、用いら
れる宿主細胞に応じて通常使われる導入方法であればよ
く、例えば、「Molecular Cloning: A Laboratory Manu
al 2nd edition」(1989), Cold Spring Harbor Labor
atory Press、「Current Protocols in Molecular Biol
ogy」(1987), John Wiley & Sons, Inc. ISBNO-471-503
38-X等に記載される塩化カルシウム法や、「Methods in
Electroporation:Gene Pulser /E.coli Pulser Syste
m」 Bio-Rad Laboratories, (1993)等に記載されるエレ
クトロポレーション法等をあげることができる。
と機能可能な形で接続されてなる本発明遺伝子又は本発
明組換ベクター等が導入された形質転換体を選抜するに
は、例えば、前述のようなベクターに含まれる選択マー
カー遺伝子の表現型を指標にして選抜すればよい。該形
質転換体が本発明遺伝子を保有していることは、例え
ば、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual 2nd e
dition」(1989), Cold Spring Harbor Laboratory Pr
ess等に記載される通常の方法に準じて、制限酵素部位
の確認、塩基配列の解析、サザンハイブリダイゼーショ
ン、ウエスタンハイブリダイゼーション等を行うことに
より、確認することができる。
本発明タンパク質は、下記のアミノ酸配列を有すること
を特徴とする。 a)配列番号1で示されるアミノ酸配列。 b)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAとス
トリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの
塩基配列がコードするアミノ酸配列であって、かつ、4
−ブロモ−3−オキソ酪酸メチルを不斉還元して(S)
−4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルを優先的に生
産する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列。 c)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若し
くは複数のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列であって、かつ、4−ブロモ−3−オキソ酪
酸メチルを不斉還元して(S)−4−ブロモ−3−ヒド
ロキシ酪酸メチルを優先的に生産する能力を有するタン
パク質のアミノ酸配列。
配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若しくは
複数のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ
酸配列としては、例えば、配列番号1で示されるアミノ
酸配列のC末端側にTrp-Ile-Ser-Thr-Lys-Leuの6アミ
ノ酸が付加されたアミノ酸配列等が挙げられる。
子を保有する形質転換体を培養することにより製造する
ことができる。該形質転換体を培養するための培地とし
ては、例えば、微生物等の宿主細胞の培養に通常使用さ
れる炭素源や窒素源、有機塩や無機塩等を適宜含む各種
の培地を用いることができる。
キストリン、シュークロース等の糖類、グリセロール等
の糖アルコール、フマル酸、クエン酸、ピルビン酸等の
有機酸、動物油、植物油及び糖蜜が挙げられる。これら
の炭素源の培地への添加量は培養液に対して通常0.1
〜30%(w/v)程度である。
トン、酵母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーン・ステ
ィープ・リカー(Corn Steep Liquor)、綿実粉、乾燥
酵母、カザミノ酸等の天然有機窒素源、アミノ酸類、硝
酸ナトリウム等の無機酸のアンモニウム塩、塩化アンモ
ニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無
機酸のアンモニウム塩、フマル酸アンモニウム、クエン
酸アンモニウム等の有機酸のアンモニウム塩及び尿素が
挙げられる。これらのうち有機酸のアンモニウム塩、天
然有機窒素源、アミノ酸類等は多くの場合には炭素源と
しても使用することができる。これらの窒素源の培地へ
の添加量は培養液に対して通常0.1〜30%(w/
v)程度である。
ム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバル
ト、亜鉛等の塩化物、硫酸塩、酢酸塩、炭酸塩及びリン
酸塩を挙げることができる。具体的には、例えば、塩化
ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第
一鉄、硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、硫酸
銅、酢酸ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸水素一カ
リウム及びリン酸水素二カリウムが挙げられる。これら
の有機塩及び/又は無機塩の培地への添加量は培養液に
対して通常0.0001〜5%(w/v)程度である。
ー及びlacプロモーター等のアロラクトースで誘導され
るタイプのプロモーターと本発明遺伝子とが機能可能な
形で接続されてなる遺伝子が導入されてなる形質転換体
の場合には、本発明タンパク質の生産を誘導するための
誘導剤として、例えば、isopropyl thio-β-D-galactos
ide(IPTG)を培地中に少量加えることもできる。
は、微生物等の宿主細胞の培養に通常使用される方法に
準じて行うことができ、例えば、試験管振盪式培養、往
復式振盪培養、ジャーファーメンター(Jar Fermente
r)培養、タンク培養等の液体培養及び固体培養が挙げ
られる。培養温度は、該形質転換体が生育可能な範囲で
適宜変更できるが、通常約15〜40℃である。培地の
pHは約6〜8の範囲が好ましい。培養時間は、培養条
件によって異なるが通常約1日〜約5日が好ましい。
物から本発明タンパク質を精製する方法としては、通常
のタンパク質の精製において使用される方法を適用する
ことができ、例えば、次のような方法を挙げることがで
きる。
により細胞を集めた後、これを超音波処理、ダイノミル
処理、フレンチプレス処理等の物理的破砕法又は界面活
性剤若しくはリゾチーム等の溶菌酵素を用いる化学的破
砕法等によって破砕する。得られた破砕液から遠心分
離、メンブレンフィルター濾過等により不純物を除去す
ることにより無細胞抽出液を調製し、これを陽イオン交
換クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィ
ー、疎水クロマトグラフィー、ゲルクロマトグラフィー
等の分離精製方法を適宜用いて分画することによって、
本発明タンパク質を精製することができる。クロマトグ
ラフィーに使用する担体としては、例えば、カルボキシ
メチル(CM)基、ジエチルアミノエチル(DEAE)
基、フェニル基若しくはブチル基を導入したセルロー
ス、デキストリン又はアガロース等の不溶性高分子担体
が挙げられる。市販の担体充填済カラムを用いることも
でき、かかる市販の担体充填済カラムとしては、例え
ば、Q-Sepharose FF、Phenyl-Sepharose HP(商品名、
いずれもアマシャム ファルマシア バイオテク社
製)、TSK−gel G3000SW(商品名、東ソ
ー社製)等が挙げられる。尚、本発明タンパク質を含む
画分を選抜するには、例えば、4−ブロモ−3−オキソ
酪酸メチルを不斉還元して(S)−4−ブロモ−3−ヒ
ドロキシ酪酸メチルを優先的に生産する能力を指標にし
て選抜すればよい。
3−ヒドロキシ酪酸エステルの製造方法について説明す
る。該製造方法は4−ハロ−3−オキソ酪酸エステルに
本発明タンパク質、それを産生する形質転換体又はその
処理物を作用させることを特徴とする。
記一般式(1)で示される化合物である。
ルキル基を表し、R2はハロゲン原子を表す。4−ハロ
−3−オキソ酪酸エステルとしては、具体的には、例え
ば、4−クロロ−3−オキソ酪酸メチル、4−クロロ−
3−オキソ酪酸エチル、4−クロロ−3−オキソ酪酸プ
ロピル、4−ブロモ−3−オキソ酪酸メチル、4−ブロ
モ−3−オキソ酪酸エチル、4−ブロモ−3−オキソ酪
酸プロピル及び4−ブロモ−3−オキソ酪酸オクチル等
が挙げられる。
アミドアデニンジヌクレオチドリン酸(以下、NADP
Hと記す。)の存在下に行われる。この際に用いられる
水は、緩衝水溶液であってもよい。該緩衝水溶液に用い
られる緩衝剤としては、例えば、リン酸ナトリウム、リ
ン酸カリウム等のリン酸アルカリ金属塩、酢酸ナトリウ
ム水溶液、酢酸カリウム等の酢酸アルカリ金属塩及びこ
れらの混合物が挙げられる。
を共存させることもできる。共存させることができる有
機溶媒としては、例えば、t−ブチルメチルエーテル、
ジイソプロプルエーテル、テトラヒドロフラン等のエー
テル類、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸
ブチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル等の
エステル類、トルエン、ヘキサン、シクロへヘキサン、
ヘプタン、イソオクタン等の炭化水素類、メタノール、
エタノール、2−プロパノール、ブタノール、t−ブチ
ルアルコール等のアルコール類、ジメチルスルホキシド
等の有機硫黄化合物、アセトン等のケトン類、アセトニ
トリル等のニトリル類及びこれらの混合物が挙げられ
る。
ADPH、及び4−ハロ−3−オキソ酪酸エステルを、
本発明タンパク質あるいはそれを産生する形質転換体又
はその処理物とともに、必要によりさらに有機溶媒等を
含有した状態で、攪拌、振盪等により混合することによ
り行われる。
することができるが、通常pH3〜10の範囲である。
また反応温度は適宜選択することができるが、原料及び
生成物の安定性、反応速度の点から通常0〜60℃の範
囲である。
ロ−3−オキソ酪酸エステルの量を液体クロマトグラフ
ィー等により追跡することにより決めることができる。
反応時間は適宜選択することができるが、通常0.5時
間から10日間の範囲である。
ロキシ酪酸エステルの回収は、一般に知られている任意
の方法で行えばよい。例えば、反応液の有機溶媒抽出操
作、濃縮操作等の後処理を、必要によりカラムクロマト
グラフィー、蒸留等を組み合わせて、行なうことにより
精製する方法が挙げられる。
換体又はその処理物は種々の形態で上記方法に用いるこ
とができる。
伝子を保有する形質転換体の培養物、かかる形質転換体
の処理物、無細胞抽出液、粗精製タンパク質、精製タン
パク質等及びこれらの固定化物が挙げられる。ここで、
形質転換体の処理物としては、例えば、凍結乾燥形質転
換体、有機溶媒処理形質転換体、乾燥形質転換体、形質
転換体摩砕物、形質転換体の自己消化物、形質転換体の
超音波処理物、形質転換体抽出物、形質転換体のアルカ
リ処理物が挙げられる。また、固定化物を得る方法とし
ては、例えば、担体結合法(シリカゲルやセラミック等
の無機担体、セルロース、イオン交換樹脂等に本発明タ
ンパク質等を吸着させる方法)及び包括法(ポリアクリ
ルアミド、含硫多糖ゲル(例えばカラギーナンゲル)、
アルギン酸ゲル、寒天ゲル等の高分子の網目構造の中に
本発明タンパク質等を閉じ込める方法)が挙げられる。
用いた工業的な生産を考慮すれば、生形質転換体を用い
るよりも該形質転換体を死滅化させた処理物を用いる方
法が製造設備の制限が少ないという点では好ましい。そ
のための死菌化処理方法としては、例えば、物理的殺菌
法(加熱、乾燥、冷凍、光線、超音波、濾過、通電)
や、化学薬品を用いる殺菌法(アルカリ、酸、ハロゲ
ン、酸化剤、硫黄、ホウ素、砒素、金属、アルコール、
フェノール、アミン、サルファイド、エーテル、アルデ
ヒド、ケトン、シアン及び抗生物質)が挙げられる。一
般的には、これらの殺菌法のうちできるだけ本発明タン
パク質の酵素活性を失活させず、かつ反応系への残留、
汚染などの影響が少ない処理方法を選択することが望ま
しい。
ドロキシ酪酸エステルの製造方法はNADPHの存在下
に行われ、4−ブロモ−3−オキソ酪酸エステルの不斉
還元反応の進行に伴い、当該NADPHは酸化型β−ニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(以下、N
ADP+と記す)に変換される。変換により生じたNA
DP+は、NADP+を還元型(NADPH)に変換する
能力を有するタンパク質により元のNADPHに戻すこ
とができるので、上記方法の反応系内には、NADP+
をNADPHに変換する能力を有するタンパク質を共存
させることもできる。NADP+をNADPHに変換す
る能力を有するタンパク質としては、例えば、グルコー
ス脱水素酵素、アルコール脱水素酵素、アルデヒド脱水
素酵素、アミノ酸脱水素酵素及び有機脱水素酵素(リン
ゴ酸脱水素酵素等)等が挙げられる。また、NADP+
をNADPHに変換する能力を有するタンパク質がグル
コース脱水素酵素である場合には、反応系内にグルコー
ス等を共存させることにより該タンパク質の活性が増強
される場合もあり、例えば、反応液にこれらを加えても
よい。また、当該タンパク質は、酵素そのものであって
もよいし、また該酵素をもつ微生物又は該微生物の処理
物の形態で反応系内に共存していてもよい。さらにま
た、NADP+をNADPHに変換する能力を有するタ
ンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する
遺伝子を含む形質転換体又はその処理物であってもよ
い。ここで処理物とは、前述にある「形質転換体の処理
物」と同等なものを意味する。
ヒドロキシ酪酸エステルの製造方法では、グルコース脱
水素酵素、アルコール脱水素酵素、アルデヒド脱水素酵
素、アミノ酸脱水素酵素及び有機脱水素酵素(リンゴ酸
脱水素酵素等)等のようなNADP+をNADPHに変
換する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列をコード
する塩基配列を有する遺伝子を同時に保有する形質転換
体を用いて行うこともできる。この形質転換体におい
て、両者遺伝子を宿主細胞へ導入する方法としては、例
えば、単一である、両者遺伝子を含むベクターを宿主細
胞に導入する方法、複製起源の異なる複数のベクターに
両者遺伝子を別々に導入した組換ベクターにより宿主細
胞を形質転換する方法等があげられる。さらに、一方の
遺伝子または両者遺伝子を宿主細胞の染色体中に導入し
てもよい。尚、単一である、両者遺伝子を含むベクター
を宿主細胞に導入する方法としては、例えば、プロモー
ター、ターミネーター等の発現制御に関わる領域をそれ
ぞれの両者遺伝子に連結して組換ベクターを構築した
り、ラクトースオペロンのような複数のシストロンを含
むオペロンとして発現させるような組換ベクターを構築
してもよい。
明するが、本発明はそれらの実施例によって何ら限定さ
れるものではない。 参考例 (cDNAライブラリー(A)の調製) 500mlフラスコに培地(水にポテト・デキストロー
ス・ブロース(ベクトン・ディッキンソン社製)を24
g/Lの割合で溶解したもの)100mlを入れ、121
℃で15分間滅菌した。ここに同組成の培地中で培養
(30℃、48時間、振盪培養)したペニシリウム・シ
トリナム(Penicillium citrinum)IFO4631株の培養液
0.5mlを加え、30℃で72時間振盪培養した。そ
の後、得られた培養液を遠心し(8000xg、10
分)、生じた沈殿を集めた。この沈殿を20mMリン酸
カリウムバッファー(pH7.0)50mlで3回洗浄
して、約1.0gの湿菌体を得た。上記の湿菌体約1.
0gを用いて、チオシアン酸グアニジンフェノールクロ
ロホルム法で全RNAを調製することにより、約1.5
mgの全RNAを得た。さらに0.5mgの全RNAか
らOligotex(dT)30-Super(宝酒造社製)を用いてpoly(A)
を有するRNA約9.3μgを得た。
Hoffman法に基づいて以下のとおり実施した。上記のpo
ly(A)を有するRNA(3.0μg)とOligo(dT)18-リ
ンカープライマー((含XhoIサイト)宝酒造社製)、RA
V-2 Rtase及びSuperScriptII Rtaseを用いて一本鎖cD
NAを調製し、この反応液(調製された一本鎖cDNAを
含む)にE. coli DNA polymerase、E. coli Rnase/E. c
oli DNA Ligase Mixture及びT4 DNA Polymeraseを加
え、二本鎖cDNAの合成と平滑末端化を行った。次いで、
この二本鎖cDNAとEcoRI-NotI-BamHIアダプター(宝
酒造社製)とのライゲーションを行った。ライゲーショ
ン後のDNAをリン酸化処理、XhoIで切断、スピンカラム
(宝酒造社製)で低分子量DNAを除去、λZapII(EcoRI-Xh
oI切断)とライゲーションを行った後、in vitro packa
ging kit (STRATAGENE社製)を用いて、パッケージング
することにより、cDNAライブラリー(以下、cDN
Aライブラリー(A)と記す。)を得た。
解析) (1)本発明タンパク質の調製 参考例と同様の条件で調製したペニシリウム・シトリナ
ム(Penicillium citrinum)IFO4631株の湿菌体約23
gを、50mMリン酸カリウムバッファー(pH7.
0)160mlに懸濁しダイノミル(シンマルエンター
プライズ製、ガラスビーズ0.1〜0.2mmΦ、30
00rpm、30分)で破砕した。得られた破砕液を遠
心分離(10000xg、10分間)し、上清をさらに
超遠心分離(100000xg、120分間)して、超
遠心上清160mlを得た。得られた超遠心上清160
mlに硫酸アンモニウムをその濃度が1.5Mになるま
で徐々に加えた。これを疎水性相互作用クロマトグラフ
ィーカラム[Hi-LoadPhenyl(26/10)(アマシャムファ
ルマシアバイオテク社製)][1.5M硫酸アンモニウ
ムを含むBIS−TRIS−PROPANEバッファー
(20mM、pH7.0)で平衡化したもの]に展着
し、硫酸アンモニウムを溶解したBIS−TRIS−P
ROPANEバッファー(硫酸アンモニウム濃度1.5
M→0.6Mの濃度勾配)を移動層として溶出し、還元
酵素活性を有する画分として硫酸アンモニウム濃度が
1.1〜0.9Mの溶出画分20mlを得た。
緩衝液(20mM、pH7.7)に置換した。これをイ
オン交換クロマトグラフィーカラム[Hi-Load Q Sepha
rose(16/10)(アマシャムファルマシアバイオテク社
製)][Tris−HCl緩衝液(20mM、pH7.
7)で平衡化したもの]に展着し、塩化ナトリウムを溶
解したTris−HCl緩衝液(塩化ナトリウム濃度0
→0.5Mの濃度勾配)を移動層として溶出し、還元酵
素活性を有する画分として塩化ナトリウム濃度0.02
〜0.08Mの画分3mlを得た。これを濃縮し、濃縮
液をゲル濾過[カラム:スーパーデックス200(10/30)
(アマシャムファルマシアバイオテク社製)][移動
層:BIS-TRIS-PROPANEバッファー(20mM、pH7.
0)]し、還元酵素活性を有する画分として分子量約3
3000ダルトンの部分1ml(以下、活性画分(A)
と記す。)を得た。
について、以下の操作により還元酵素活性を測定した。
4−ブロモ−3−オキソ酪酸メチル(1.56mg/m
l)及びNADPH(0.226mg/ml)を溶解し
たリン酸緩衝液(20mM,pH7.0)0.9mlに
クロマトグラフィー等により得られた溶出画分を加えて
全量を1mlとし、37℃で20秒間保温した後、34
0nmの吸光度を測定した。340nmの吸光度からN
ADPHの消費量を計算して画分の還元酵素活性を求め
た。
ドが有するアミノ酸配列の解析 上記操作により得られた活性画分(A)をLaemmli, U.
K., Nature, (1970) 227, 680記載の方法に準じてSD
Sポリアクリルアミドゲル電気泳動した。電気泳動後の
ゲルをクマシーブリリアントブルーG250染色液(B
IO−RAD社製)で染色し、染色された部分のゲルを
切り取った。このゲルをジチオスレイトール及びヨウ化
アセトアミドを用いて還元アルキル化し、トリプシンを
処理した後、ゲルからペプチドを抽出した。抽出したペ
プチドをHPLC(カラム:TSKgel ODS-80=Ts、2.0mm
×250mm(東ソー株式会社)、移動層:0.1%トリフ
ルオロ酢酸水/アセトニトリル=100/0→20/8
0の濃度勾配)により分取した。分取した各画分のTO
F−MSスペクトルから純度が高いことが判明した5個
の画分につきアミノ酸配列をプロテインシークエンサー
(494cLC)により決定した。決定したアミノ酸配
列のそれぞれを配列番号3、4、5、6、7に示す。
解析(その1) 配列番号3で示されるアミノ酸配列を基に、配列番号
8、9、10、11、12、13、14で示される塩基
配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーを合成し
た。
3、14で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチ
ドプライマーのいずれかとSKオリゴヌクレオチドプラ
イマー(STRATAGENE社製)とをプライマーに、前記cD
NAライブラリー(A)を鋳型にして、下記反応液組
成、反応条件でPCRを行った。(ロシュ・ダイアグノ
スティック社製のExpand High Fidelity PCR Systemを
使用した。)
MER−GeneAmp PCR System2400にセットし、97℃(2分
間)に加熱した後、97℃(0.25分間)‐50℃(0.5分間)‐7
2℃(1.5分間)のサイクルを10回、次いで97℃(0.25
分間)‐55℃(0.5分間)‐72℃(2.5分間)のサイクルを2
0回行い、さらに72℃で7分間保持した。
ロースゲル電気泳動を行ったところ、プライマーとし
て、配列番号10で示される塩基配列を有するオリゴヌ
クレオチドプライマーとSKオリゴヌクレオチドプライ
マーとを用いた場合、配列番号12で示される塩基配列
を有するオリゴヌクレオチドプライマーとSKオリゴヌ
クレオチドプライマーとを用いた場合及び配列番号14
で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライ
マーとSKオリゴヌクレオチドプライマーとを用いた場
合において各々約740bpのDNA断片のバンドが検
出された。
されたPCR反応液のそれぞれをそのまま用いて、上記
の約740bpのDNA断片のそれぞれを、pCR2.1−T
OPOベクターの既存「PCR Product挿入サイト」にライ
ゲーションし(Invitrogen社製TOPOTMTA cloningキット使
用)、得られたライゲーション液でE.coli DH5αを形
質転換した。50μg/mlのアンピシリンを含有する
LB(1%バクト−トリプトン、0.5%バクト−酵母
エキス、1%塩化ナトリウム)寒天培地に5−ブロモ−
4−クロロ−3−インドリル−β−D−ガラクトシド
(以下、X−galと記す)4%水溶液30μl及び
0.1M IPTG30μlを塗布し、そこに得られた形質
転換体を接種し培養した。形成したコロニーのうち白い
コロニーを1個ずつとり、このコロニーを50μg/m
lのアンピシリンを含有する滅菌LB培地(2ml)に
接種し、試験管中で振盪培養した(30℃、24時
間)。それぞれの培養菌体からQIAprep Spin Miniprep
Kit (Qiagen社製)を用いてプラスミドを取り出した。以
下、配列番号10で示される塩基配列を有するオリゴヌ
クレオチドプライマーとSKオリゴヌクレオチドプライ
マーとをプライマーに用いてPCRした場合に得られた
DNA断片に由来するプラスミドをプラスミドp27−
1、配列番号12で示される塩基配列を有するオリゴヌ
クレオチドプライマーとSKオリゴヌクレオチドプライ
マーとをプライマーに用いてPCRした場合に得られた
DNA断片に由来するプラスミドをプラスミドp27−
2及び配列番号14で示される塩基配列を有するオリゴ
ヌクレオチドプライマーとSKオリゴヌクレオチドプラ
イマーとをプライマーに用いてPCRした場合に得られ
たのDNA断片に由来するプラスミドをプラスミドp2
7−3と記す。
−2及びプラスミドp27−3のそれぞれに挿入された
DNA断片の塩基配列を解析したところ、挿入されたD
NA断片の塩基配列はプライマーの塩基は配列部分を除
き全て同一であった。プラスミドp27−1に挿入され
たDNA断片の塩基配列を配列番号15に示す。なお、
プラスミドに挿入されたDNA断片の塩基配列の解析
は、Dye Terminator Cycle sequencing FS ready React
ion Kit(パーキンエルマー製)を用いて各プラスミド
を鋳型としてシークエンス反応を行い、得られたDNA
の塩基配列をDNAシーケンサー373A(パーキンエルマ
ー製)で解析することにより行った。
解析(その2) 配列番号15で示される塩基配列を基
に配列番号16及び配列番号17で示される塩基配列を
有するオリゴヌクレオチドプライマーを合成した。
オリゴヌクレオチドプライマーとSKオリゴヌクレオチ
ドプライマー(STRATAGENE社製)とを、又は配列番号1
7で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプラ
イマーとT7オリゴヌクレオチドプライマー(STRATAGE
NE社製)とをプライマーに、前記cDNAライブラリー
(A)を鋳型にして下記反応液組成、反応条件でPCR
を行った。(ロシュ・ダイアグノスティック社製のExpan
d High Fidelity PCR Systemを使用)
器をPERKIN ELMER−GeneAmp PCR System2400にセッ
トし、97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分間)‐5
5℃(0.5分間)‐72℃(1.5分間)のサイクルを10回、
次いで97℃(0.25分間)‐55℃(0.5分間)‐72℃(2.5分間)
のサイクルを20回行い、さらに72℃で7分間保持し
た。
ロースゲル電気泳動を行った結果、プライマーとして、
配列番号16で示される塩基配列を有するオリゴヌクレ
オチドプライマーとSKオリゴヌクレオチドプライマー
とを用いた場合には約350bpのDNA断片のバンド
が検出され、配列番号17で示される塩基配列を有する
オリゴヌクレオチドプライマーとT7オリゴヌクレオチ
ドプライマーとを用いた場合には約650bpのDNA
断片のバンドが検出された。
NA断片を含有するPCR反応液又は約650bpのD
NA断片を含有するPCR反応液をそのまま用いて、上
記の約350bpのDNA断片と約650bpのDNA
断片のそれぞれをpCR2.1−TOPOベクターの既存「PCR
Product挿入サイト」にライゲーションし(Invitrogen
社製TOPOTMTA cloningキット使用)、それぞれのライゲー
ション液でE.coli DH5αを形質転換した。50μg/
mlのアンピシリンを含有するLB寒天培地にX−ga
l4%水溶液30μl及び0.1M IPTG30μlを塗
布し、そこに得られた形質転換体を接種し培養した。形
成したコロニーのうち白いコロニーを1個ずつとり、こ
のコロニーを50μg/mlのアンピシリンを含有する
滅菌LB培地(2ml)に接種し、試験管中で振盪培養
した(30℃、24時間)。それぞれの培養菌体からQI
Aprep Spin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いてプラス
ミドを取り出した。以下、配列番号16で示される塩基
配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーとSKオリ
ゴヌクレオチドプライマーとをプライマーに用いてPC
Rすることにより得られたDNA断片に由来するプラス
ミドをプラスミドpBR−1、配列番号17で示される
塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーとT7
オリゴヌクレオチドプライマーとをプライマーに用いて
PCRすることにより得られたDNA断片に由来するプ
ラスミドをプラスミドpBR−2と記す。
ドpBR−2のそれぞれに挿入されたDNA断片の塩基
配列を解析した。プラスミドpBR−1に挿入されたD
NA断片の塩基配列を配列番号18に、プラスミドpB
R−2に挿入されたDNA断片の塩基配列を配列番号1
9に示す。なお、プラスミドに挿入されたDNA断片の
塩基配列の解析は、Dye Terminator Cycle sequencing
FS ready Reaction Kit(パーキンエルマー製)を用い
て各プラスミドを鋳型としてシークエンス反応を行い、
得られたDNAの塩基配列をDNAシーケンサー373A
(パーキンエルマー製)で解析することにより行った。
示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマ
ーを合成し、また、配列番号19で示される塩基配列を
基に配列番号21で示される塩基配列を有するオリゴヌ
クレオチドプライマーを合成した。
オリゴヌクレオチドプライマーと配列番号21で示され
る塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーとを
プライマーに、前記cDNAライブラリー(A)を鋳型
にして下記反応液組成、反応条件でPCRを行った。
(ロシュ・ダイアグノスティック社製のExpand High Fid
elity PCR Systemを使用)
器をPERKIN ELMER−GeneAmp PCR System2400にセッ
トし、97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分間)‐5
5℃(0.5分間)‐72℃(1.5分間)のサイクルを10回、
次いで97℃(0.25分間)‐55℃(0.5分間)‐72℃(2.5分間)
のサイクルを20回行い、さらに72℃で7分間保持し
た。
ロースゲル電気泳動を行った結果、約400bpのDN
A断片のバンドが検出された。
NA断片を含有するPCR反応液をそのまま用いて、上
記の約400bpのDNA断片をpCR2.1−TOPOベクター
の既存「PCR Product挿入サイト」にライゲーションし
(Invitrogen社製TOPOTMTA cloningキット使用)、該ライ
ゲーション液でE.coli DH5αを形質転換した。50μ
g/mlのアンピシリンを含有するLB寒天培地にX−
gal 4%水溶液30μl及び0.1M IPTG30μ
lを塗布し、そこに得られた形質転換体を接種し培養し
た。形成したコロニーのうち白いコロニーを1個とり、
このコロニーを50μg/mlのアンピシリンを含有す
る滅菌LB培地(2ml)に接種し、試験管中で振盪培
養した(30℃、24時間)。この培養菌体からQIApre
pSpin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いてプラスミド
を取り出した(以下、このプラスミドをプラスミドpB
R−3と記す)。
DNA断片の塩基配列を解析した。プラスミドpBR−
3に挿入されたDNA断片の塩基配列を配列番号22に
示す。なお、プラスミドに挿入されたDNA断片の塩基
配列の解析は、Dye Terminator Cycle sequencing FS r
eady Reaction Kit(パーキンエルマー製)を用いてプ
ラスミドpBR−3を鋳型としてシークエンス反応を行
い、得られたDNAの塩基配列をDNAシーケンサー37
3A(パーキンエルマー製)で解析することにより行っ
た。
配列を基にORF検索を行い、ペニシリウム・シトリナ
ムIFO4631株が有する4−ブロモ−3−オキソ酪
酸メチルを不斉還元して(S)−4−ブロモ−3−ヒド
ロキシ酪酸メチルを優先的に生産する能力を有するタン
パク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列(配列番号
28)を決定した。さらに配列番号28をもとに該タン
パク質のアミノ酸配列(配列番号1)を決定した。な
お、配列番号1と配列番号3、4、5、6、7とを比較
したところ、配列番号3、4、5、6、7で示されるア
ミノ酸配列は配列番号1で示されるアミノ酸配列の一部
分とほぼ一致することがわかった。
還元反応例(その1)) (1)本発明ベクターの調製 配列番号18に示される塩基配列を基に配列番号23で
示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマ
ーを、配列番号19で示される塩基配列を基に配列番号
24で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプ
ライマーを合成した。
オリゴヌクレオチドプライマーと配列番号24で示され
るオリゴヌクレオチドプライマーとをプライマーに、前
記cDNAライブラリー(A)を鋳型にして下記反応液
組成、反応条件でPCRを行った。(ロシュ・ダイアグ
ノスティック社製のExpand High Fidelity PCR System
を使用)
器をPERKIN ELMER−GeneAmp PCR System2400にセッ
トし、97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分間)-55
℃(0.5分間)-72℃(1.5分間)のサイクルを10回、次
いで97℃(0.25分間)-55℃(0.5分間)-72℃(2.5分間)のサ
イクルを20回行い、さらに72℃で7分間保持した。
スゲル電気泳動を行ったところ、約1000bpのDN
A断片のバンドが検出された。残りのPCR反応液に2
種類の制限酵素(NcoI及びBamHI)を加え、約1000
bpのDNA断片を2重消化させ、次いで酵素消化され
たDNA断片を精製した。一方、プラスミドベクターp
TV118N(宝酒造社製)を2種類の制限酵素(NcoI
及びBamHI)により2重消化させ、酵素消化されたDN
A断片を精製した。
し、T4 DNAリガーゼでライゲーションし、得られ
たライゲーション液でE.coli DH5αを形質転換した。
得られた形質転換体を50μg/mlのアンピシリンを
含有するLB寒天培地で培養し、生育してきたコロニー
の中から6コロニーを無作為に選抜した。この選抜した
コロニーをそれぞれ50μg/mlのアンピシリンを含
有する滅菌LB培地(2ml)に接種し、試験管中で振
盪培養した(30℃、24時間)。それぞれの培養菌体
からQIAprep Spin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いて
プラスミドを取り出した。取り出したプラスミドのそれ
ぞれの一部をNcoIとBamHIとの2種類の制限酵素により
2重消化した後、電気泳動して、取り出したプラスミド
には全て前記約1000bpのDNA断片が挿入されて
いることを確認した。(以下、このプラスミドをプラス
ミドpTRPcと記す。)
応例 プラスミドpTRPcを用いてE.coli HB101を形質転
換した。得られた形質転換体を0.1mMのIPTG及
び50μg/mlのアンピシリンを含有する滅菌LB培
地(100ml)に接種し、振盪培養した(30℃、1
2時間)。得られた培養液を遠心分離し、湿菌体0.4
gを得た。4−ブロモ−3−オキソ酪酸メチル300m
g、前記湿菌体0.4g、NADP +9mg、グルコー
ス750mg、グルコース脱水素酵素(天野製薬製)
1.2mg、100mMリン酸緩衝液(pH6.5)1
5ml及び酢酸ブチル15mlを混合し、30℃で7時
間攪拌した。なお、攪拌中は反応液のpHが6.5±
0.2となるように2M炭酸ナトリウム水溶液を徐々に
加えた。その後、反応液を遠心分離し、有機層を得た。
この有機層を下記条件でガスクロマトグラフィーによる
含量分析を行ったところ、反応に用いた4−ブロモ−3
−オキソ酪酸メチルの量に対して4−ブロモ−3−ヒド
ロキシ酪酸メチルは98.5%生成していることがわか
った。また、下記条件で有機層中の4−ブロモ−3−ヒ
ドロキシ酪酸メチルの光学純度を測定したところ(S)
体が96.1 %e.e.であった。さらに該有機層を
濃縮することにより、粗(S)−4−ブロモ−3−ヒド
ロキシ酪酸メチルを得る。
m)(信和化工社製) カラム温度:120℃(5分)?3℃/分?150℃(5
分)?10℃/分?200℃(5分) キャリアーガス:ヘリウム(流量:20ml/分) 検出器:FID
m)(アステック社製) カラム温度:110℃(20分)?5℃/分?180℃
(1分) キャリアーガス:ヘリウム(流量:1ml/分) 検出器:FID スプリット比:1/50 尚、生成物の絶対立体配置は(S)−4−ブロモ−3−
ヒドロキシ酪酸メチルの標品と比較することにより決定
した。
還元反応例(その2))(1)本発明ベクターの調製 プラスミドpTRPcを2種類の制限酵素(NcoI及びBa
mHI)により2重消化させ、酵素消化されたDNA断片
を精製した。一方、プラスミドベクターpTrc99A
(Pharmacia製)を2種類の制限酵素(NcoI及びBamHI)
により2重消化させ、酵素消化されたDNA断片を精製
した。これらの酵素消化させたDNA断片を混合し、T
4 DNAリガーゼでライゲーションし、得られたライ
ゲーション液でE.coli DH5αを形質転換した。得られ
た形質転換体を50μg/mlのアンピシリンを含有す
るLB寒天培地で培養し、生育してきたコロニーの中か
ら6コロニーを無作為に選抜した。この選抜したコロニ
ーをそれぞれ50μg/mlのアンピシリンを含有する
滅菌LB培地(2ml)に接種し、試験管中で振盪培養
した(30℃、24時間)。それぞれの培養菌体からQI
Aprep Spin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いてプラス
ミドを取り出した。取り出したプラスミドのそれぞれの
一部を2種類の制限酵素(NcoI及びBamHI)により2重
消化した後、電気泳動することにより、取り出したプラ
スミドには全て目的とするDNA断片が挿入されている
ことを確認した。(以下、このプラスミドをプラスミド
pTrcRPcと記す。)
応例 プラスミドpTrcRPcを用いてE.coli HB10
1を形質転換した。 得られた形質転換体を0.1mMのIPTG及び50μ
g/mlのアンピシリンを含有する滅菌LB培地(10
0ml)に接種し、振盪培養した(30℃、12時
間)。得られた培養液を遠心分離し、湿菌体0.4gを
得た。4−ブロモ−3−オキソ酪酸メチル1500m
g、前記湿菌体0.4g、NADP+18mg、グルコ
ース3000mg、グルコース脱水素酵素(天野製薬
製)3mg、100mMリン酸緩衝液(pH6.5)1
5ml及び酢酸ブチル15mlを混合し、30℃で7時
間攪拌した。なお、攪拌中は反応液のpHが6.5±
0.2となるように2M炭酸ナトリウム水溶液を徐々に
加えた。その後、反応液を遠心分離し、有機層を得た。
この有機層を実施例2の含量分析条件により含量分析を
行ったところ、反応に用いた4−ブロモ−3−オキソ酪
酸メチルの量に対して4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸
メチルは99.2%生成していることがわかった。ま
た、実施例2の光学純度測定条件で有機層中の4−ブロ
モ−3−ヒドロキシ酪酸メチルの光学純度を測定したと
ころ(S)体が95.7%e.e.であった。さらに該
有機層を濃縮することにより、粗(S)−4−ブロモ−
3−ヒドロキシ酪酸メチルを得る。
還元反応例(その3)) (1)酸化型β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
ドリン酸を還元型に変換する能力を有するタンパク質の
アミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子を調
製するための準備Bacillus megaterium IFO12108株を滅
菌したLB培地100ml中で培養し、菌体0.4gを
得た。この菌体からQiagen Genomic Tip (Qiagen社製)
を用い、それに付属のマニュアルに記載の方法にしたが
って染色体DNA(以下、染色体DNA(B)と記
す。)を精製した。 (2)酸化型β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオチ
ドリン酸を還元型に変換する能力を有するタンパク質の
アミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子の調
製 The Journal of Biological Chemistry Vol.264, No.1
1, 6381-6385(1989)に記載されたBacillus megaterium
IWG3由来のグルコース脱水素酵素の配列をもとに配列番
号25で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチド
プライマーと配列番号26で示される塩基配列を有する
オリゴヌクレオチドプライマーとを合成した。配列番号
25で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプ
ライマーと配列番号26で示される塩基配列を有するオ
リゴヌクレオチドプライマーとをプライマーに用い、前
記染色体DNA(B)を鋳型にして以下の反応液組成、
反応条件でPCRを行った。(ロシュ・ダイアグノステ
ィック社製のExpand High Fidelity PCR Systemを使用)
た容器をPERKIN ELMER−GeneAmp PCR System2400に
セットし、97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分
間)-55℃(0.5分間)-72?(1.5分間)のサイクルを10
回、次いで97℃(0.25分間)-55℃(0.5分間)-72℃(2.5分
間)のサイクルを20回、さらに72℃で7分間保持した。
ロースゲル電気泳動を行った結果、約950bpのDN
A断片のバンドが検出された。得られたPCR反応液と
Invitrogen社製TOPOTMTA cloningキットVer.Eとを用いて、
PCRによって得られた約950bpのDNA断片をp
CR2.1−TOPOベクターの既存「PCR Product挿入サイ
ト」にライゲーションし、そのライゲーション液でE.c
oli DH5αを形質転換した。50μg/mlのアンピシ
リンを含有するLB寒天培地にX−gal4%水溶液3
0μl及び0.1M IPTG30μlを塗布し、そこに得
られた形質転換体を接種し培養した。形成したコロニー
のうち白いコロニーを1個とり、このコロニーを50μ
g/mlのアンピシリンを含有する滅菌LB培地(2m
l)に接種し、試験管中で振盪培養した(30℃、24
時間)。次いで培養菌体からQIAprepSpin Miniprep Kit
(Qiagen社製)を用いてプラスミドを取り出した。取り
出したプラスミドの一部を制限酵素(EcoRI)で消化
し、電気泳動することにより、該プラスミドには約95
0bpのDNA断片が挿入されていることを確認した。
(以下、このプラスミドをプラスミドpSDGDH12
と記す。)
されたDNA断片の塩基配列を解析した。その結果を配
列番号27に示す。なお、プラスミドに挿入されたDN
A断片の塩基配列の解析は、Dye TerminatorCycle sequ
encing FS ready Reaction Kit(パーキンエルマー製)
を用いてプラスミドpSDGDH12を鋳型としてシー
クエンス反応を行い、得られたDNAの塩基配列をDN
Aシーケンサー373A(パーキンエルマー製)で解析する
ことにより行った。
IとXbaI)で二重消化させ、酵素消化されたDNA断片
を精製した。一方、プラスミドpTrcRPcを2種類
の制限酵素(BamHIとXbaI)で二重消化させ、酵素消化
されたDNA断片を精製した。それぞれの酵素消化され
たDNA断片をT4 DNAリガーゼでライゲーションし、そ
のライゲーション液でE.coli DH5αを形質転換した。
得られた形質転換体を50μg/mlのアンピシリンを
含有するLB寒天培地で培養し、生育してきたコロニー
から6コロニーを無作為に選抜した。この選抜したコロ
ニーをそれぞれ50μg/mlのアンピシリンを含有す
る滅菌LB培地(2ml)に接種し、試験管中で振盪培
養した(30℃、24時間)。それぞれの培養菌体から
QIAprepSpin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いてプラ
スミドを取り出した。取り出したプラスミドのそれぞれ
の一部をBamHIとXbaIの2種類の制限酵素で二重消化した
後、電気泳動することによって、取り出したプラスミド
は全て目的とする約1000bpのDNA断片が挿入さ
れていることを確認した(以下、このプラスミドを以下
プラスミドpTrcRSbG12と記す)。
応例 プラスミドpTrcRSbG12を用いてE.coli HB10
1を形質転換した。得られた形質転換体を0.1mMの
IPTGと50μg/mlのアンピシリンとを含有する
滅菌LB培地(100ml)に接種し、振盪培養した
(30℃、12時間)。得られた培養液を遠心分離し、
湿菌体0.3gを得た。4−ブロモ−3−オキソ酪酸メ
チル0.3g、上記湿菌体0.3g、NADP+9m
g、グルコース750mg、100mMリン酸緩衝液
(pH6.5)15ml、酢酸ブチル15mlを混合
し、30℃で7時間攪拌した。なお、攪拌中は反応液の
pHが6.5±0.2となるように2M炭酸ナトリウム
水溶液を徐々に加えた。その後、反応液を遠心分離し、
有機層を得た。この有機層を実施例2に記載した含量分
析条件により含量分析を行ったところ、反応に用いた4
−ブロモ−3−オキソ酪酸メチルの量に対して4−ブロ
モ−3−ヒドロキシ酪酸メチルは99%生成しているこ
とがわかった。また、実施例2に記載した光学純度測定
条件で有機層中の4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチ
ルの光学純度を測定したところ(S)体が96.0%
e.e.であった。さらに得られた有機層を濃縮するこ
とにより、粗(S)−4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸
メチルを得る。
還元反応例(その4))(1)本発明ベクターの調製
(3'末端欠失型の組換ベクターの構築) 配列番号1
9で示される塩基配列を基に配列番号29で示される塩
基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーを合成し
た。
オリゴヌクレオチドプライマーと配列番号29で示され
るオリゴヌクレオチドプライマーとをプライマーに、前
記プラスミドpTRPcを鋳型にして下記反応液組成、
反応条件でPCRを行った。(ロシュ・ダイアグノステ
ィック社製のExpand High Fidelity PCR Systemを使用)
器をPERKIN ELMER−GeneAmp PCR System2400にセッ
トし、97?(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分間)-55
℃(0.5分間)-72℃(1.5分間)のサイクルを10回、次
いで97℃(0.25分間)-55℃(0.5分間)-72℃(2.5分間)のサ
イクルを20回行い、さらに72℃で7分間保持した。
スゲル電気泳動を行ったところ、約1000bpのDN
A断片のバンドが検出された。残りのPCR反応液を精
製し、2種類の制限酵素(NcoI及びBamHI)を加え、約
1000bpのDNA断片を2重消化させ、次いで酵素
消化されたDNA断片を精製した。一方、プラスミドベ
クターpTV118N(宝酒造社製)を2種類の制限酵
素(NcoI及びBamHI)により2重消化させ、酵素消化さ
れたDNA断片を精製した。
し、T4 DNAリガーゼでライゲーションし、得られ
たライゲーション液でE.coli DH5αを形質転換した。
得られた形質転換体を50μg/mlのアンピシリンを
含有するLB寒天培地で培養し、生育してきたコロニー
の中から6コロニーを無作為に選抜した。この選抜した
コロニーをそれぞれ50μg/mlのアンピシリンを含
有する滅菌LB培地(2ml)に接種し、試験管中で振
盪培養した(30℃、24時間)。それぞれの培養菌体
からQIAprep Spin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いて
プラスミドを取り出した。取り出したプラスミドのそれ
ぞれの一部をNcoIとBamHIとの2種類の制限酵素により
2重消化した後、電気泳動して、取り出したプラスミド
には全て前記約1000bpのDNA断片が挿入されて
いることを確認した。(以下、このプラスミドをプラス
ミドpTRPcSと記す。)
たDNA断片の塩基配列を解析した。プラスミドpTR
PcSに挿入されたDNA断片の塩基配列を配列番号3
0に示す。なお、プラスミドに挿入されたDNA断片の
塩基配列の解析は、Dye Terminator Cycle sequencing
FS ready Reaction Kit(パーキンエルマー製)を用い
てプラスミドpTRPcSを鋳型としてシークエンス反
応を行い、得られたDNAの塩基配列をDNAシーケン
サー373A(パーキンエルマー製)で解析することにより
行った。
応例 プラスミドpTRPcSを用いてE.coli HB101を形質転
換した。得られた形質転換体を0.1mMのIPTG及
び50μg/mlのアンピシリンを含有する滅菌LB培
地(100ml)に接種し、振盪培養した(30℃、1
8時間)。得られた培養液を遠心分離し、湿菌体0.4
gを得た。4−ブロモ−3−オキソ酪酸メチル300m
g、前記湿菌体0.4g、NADP +9mg、グルコー
ス750mg、グルコース脱水素酵素(天野製薬製)
1.2mg、100mMリン酸緩衝液(pH6.5)1
5ml及び酢酸ブチル15mlを混合し、30℃で19
時間攪拌した。なお、攪拌中は反応液のpHが6.5±
0.2となるように2M炭酸ナトリウム水溶液を徐々に
加えた。その後、反応液を遠心分離し、有機層を得た。
この有機層を下記条件でガスクロマトグラフィーによる
含量分析を行ったところ、反応に用いた4−ブロモ−3
−オキソ酪酸メチルの量に対して4−ブロモ−3−ヒド
ロキシ酪酸メチルは97.3%生成していることがわか
った。また、下記条件で有機層中の4−ブロモ−3−ヒ
ドロキシ酪酸メチルの光学純度を測定したところ(S)
体が96.5%e.e.であった。さらに該有機層を濃
縮することにより、粗(S)−4−ブロモ−3−ヒドロ
キシ酪酸メチルを得る。
還元反応例(その4)) (プラスミドpTRPcとプラスミドpAGDH12を用いた形質転
換体の構築と反応) (1) 酸化型β−ニコチンアミドアデニンジヌクレオ
チドリン酸を還元型に変換する能力を有するタンパク質
のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子を
含む組換ベクターの調製(その1:プラスミドpTGDH12
の構築) 配列番号27で示される塩基配列を基に配列番号31で
示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマ
ーと配列番号32で示される塩基配列を有するオリゴヌ
クレオチドプライマーとを合成した。配列番号31で示
される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライマー
と配列番号32で示される塩基配列を有するオリゴヌク
レオチドプライマーとをプライマーに用い、前記染色体
DNA(B)を鋳型にして以下の反応液組成、反応条件
でPCRを行った。(ロシュ・ダイアグノスティック社
製のExpand High Fidelity PCR Systemを使用)
た容器をPERKIN ELMER−GeneAmp PCR System2400に
セットし、97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分
間)-55℃(0.5分間)-72℃(1.5分間)のサイクルを10
回、次いで97℃(0.25分間)-55℃(0.5分間)-72℃(2.5分
間)のサイクルを20回、さらに72℃で7分間保持した。
ロースゲル電気泳動を行った結果、約850bpのDN
A断片のバンドが検出された。残りのPCR反応液を精
製し、2種類の制限酵素(NcoI及びBamHI)を加え、約
850bpのDNA断片を2重消化させ、次いで酵素消
化されたDNA断片を精製した。一方、プラスミドベク
ターpTV118N(宝酒造社製)を2種類の制限酵素
(NcoI及びBamHI)により2重消化させ、酵素消化され
たDNA断片を精製した。
し、T4 DNAリガーゼでライゲーションし、得られ
たライゲーション液でE.coli DH5αを形質転換した。
得られた形質転換体を50μg/mlのアンピシリンを
含有するLB寒天培地で培養し、生育してきたコロニー
の中から6コロニーを無作為に選抜した。この選抜した
コロニーをそれぞれ50μg/mlのアンピシリンを含
有する滅菌LB培地(2ml)に接種し、試験管中で振
盪培養した(30℃、24時間)。それぞれの培養菌体
からQIAprep Spin Miniprep Kit (Qiagen社製)を用いて
プラスミドを取り出した。取り出したプラスミドのそれ
ぞれの一部をNcoIとBamHIとの2種類の制限酵素により
2重消化した後、電気泳動して、取り出したプラスミド
には全て前記約850bpのDNA断片が挿入されてい
ることを確認した。(以下、このプラスミドをプラスミ
ドpTGDH12と記す。)
ンジヌクレオチドリン酸を還元型に変換する能力を有す
るタンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有
する遺伝子を含む組換ベクターの調製(その2:プラス
ミドpCGDH12の構築) プラスミドベクターpTV118N(宝酒造社製)の配
列をもとに配列番号33で示される塩基配列を有するオ
リゴヌクレオチドプライマーを合成した。配列番号33
で示される塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプライ
マーと配列番号32で示される塩基配列を有するオリゴ
ヌクレオチドプライマーとをプライマーに用い、プラス
ミドpTGDH12を鋳型にして以下の反応液組成、反応
条件でPCRを行った。(ロシュ・ダイアグノスティッ
ク社製のExpand High Fidelity PCR Systemを使用)
た容器をPERKIN ELMER−GeneAmp PCR System2400に
セットし、97℃(2分間)に加熱した後、97℃(0.25分
間)-55℃(0.5分間)-72℃(1.5分間)のサイクルを10
回、次いで97℃(0.25分間)-55℃(0.5分間)-72℃(2.5分
間)のサイクルを20回、さらに72℃で7分間保持した。
ロースゲル電気泳動を行った結果、約1000bpのD
NA断片のバンドが検出された。得られたPCR反応液
とInvitrogen社製TOPOTMTA cloningキットVer.Eとを用い
て、PCRによって得られた約1000bpのDNA断
片をpCR2.1−TOPOベクターの既存「PCR Product挿入
サイト」にライゲーションし、そのライゲーション液で
E.coli DH5αを形質転換した。50μg/mlのアン
ピシリンを含有するLB寒天培地にX−gal4%水溶
液30μl及び0.1M IPTG30μlを塗布し、そこ
に得られた形質転換体を接種し培養した。形成したコロ
ニーのうち白いコロニーを1個とり、このコロニーを5
0μg/mlのアンピシリンを含有する滅菌LB培地
(2ml)に接種し、試験管中で振盪培養した(30
℃、24時間)。次いで培養菌体からQIAprepSpin Mini
prep Kit (Qiagen社製)を用いてプラスミドを取り出し
た。取り出したプラスミドの一部を制限酵素(BamHI)
で消化し、電気泳動することにより、該プラスミドには
約1000bpのDNA断片が挿入されていることを確
認した。(以下、このプラスミドをプラスミドpCGD
H12と記す。)
ジヌクレオチドリン酸を還元型に変換する能力を有する
タンパク質のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有す
る遺伝子を含む組換ベクターの調製(その3:プラスミ
ドpAGDH12の構築) プラスミドpCGDH12を制限酵素(BamHI)で消化さ
せ、酵素消化された約1000bpDNA断片を精製し
た。一方、プラスミドベクターpACYC184(ニッポンジ
ーン社製)を制限酵素(BamHI)により消化させ、酵素
消化されたDNA断片を精製した。さらに、セルフライ
ゲーションを防ぐため、Alkaline Phospatase(宝酒造
社製)を用いて脱リン酸化処理を行った。
し、T4 DNAリガーゼでライゲーションし、得られ
たライゲーション液でE.coli DH5αを形質転換した。
得られた形質転換体を20μg/mlのクロラムフェニ
コールを含有するLB寒天培地で培養し、生育してきた
コロニーの中から4コロニーを無作為に選抜した。この
選抜したコロニーをそれぞれ20μg/mlのクロラム
フェニコールを含有する滅菌LB培地(2ml)に接種
し、試験管中で振盪培養した(30?、24時間)。そ
れぞれの培養菌体からQIAprep Spin Miniprep Kit (Qia
gen社製)を用いてプラスミドを取り出した。取り出した
プラスミドのそれぞれの一部を制限酵素(BamHI)によ
り消化した後、電気泳動して、取り出したプラスミドは
に全て前記約1000bpのDNA断片が挿入されてい
ることを確認した。(以下、このプラスミドをプラスミ
ドpAGDH12と記す。)
応例 プラスミドpTRPcおよびpAGDH12を用いてE.
coli HB101を形質転換した。得られた形質転換体を0.
1mMのIPTG及び50μg/mlのアンピシリン及
び20μg/mlのクロラムフェニコールを含有する滅
菌LB培地(100ml)に接種し、振盪培養した(3
0℃、18時間)。得られた培養液を遠心分離し、湿菌
体0.4gを得た。4−ブロモ−3−オキソ酪酸メチル
300mg、前記湿菌体0.4g、NADP +9mg、
グルコース750mg、100mMリン酸緩衝液(pH
6.5)15ml及び酢酸ブチル15mlを混合し、3
0℃で19時間攪拌した。なお、攪拌中は反応液のpH
が6.5±0.2となるように2M炭酸ナトリウム水溶
液を徐々に加えた。その後、反応液を遠心分離し、有機
層を得た。この有機層を下記条件でガスクロマトグラフ
ィーによる含量分析を行ったところ、反応に用いた4−
ブロモ−3−オキソ酪酸メチルの量に対して4−ブロモ
−3−ヒドロキシ酪酸メチルは98.6%生成している
ことがわかった。また、下記条件で有機層中の4−ブロ
モ−3−ヒドロキシ酪酸メチルの光学純度を測定したと
ころ(S)体が96.2%e.e.であった。さらに該
有機層を濃縮することにより、粗(S)−4−ブロモ−
3−ヒドロキシ酪酸メチルを得る。
−ヒドロキシ酪酸エステルを製造するために優れた触媒
能力を有するタンパク質をコードする遺伝子、該タンパ
ク質、及びこれを利用した(S)−4−ハロ−3−ヒド
ロキシ酪酸エステルの製造方法等が提供される。
ー 配列番号9 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号10 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号11 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号12 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号13 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号14 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号16 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号17 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号20 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号21 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号23 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号24 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号25 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号26 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号29 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号31 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号32 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー 配列番号33 PCRのために設計されたオリゴヌクレオチドプライマ
ー
Claims (20)
- 【請求項1】下記の塩基配列のいずれかを有することを
特徴とする遺伝子。 a)配列番号1で示されるアミノ酸配列をコードする塩
基配列。 b)配列番号1で示されるアミノ酸配列をコードする塩
基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハ
イブリダイズするDNAの塩基配列であって、かつ、4
−ブロモ−3−オキソ酪酸メチルを不斉還元して(S)
−4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルを優先的に生
産する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列をコード
する塩基配列。 c)配列番号2で示される塩基配列。 - 【請求項2】宿主細胞内において機能可能なプロモータ
ーと請求項1記載の遺伝子とが機能可能な形で接続され
てなることを特徴とする遺伝子。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の遺伝子を含むことを
特徴とする組換ベクター。 - 【請求項4】請求項2記載の遺伝子又は請求項3記載の
組換ベクターが宿主細胞に導入されてなることを特徴と
する形質転換体。 - 【請求項5】宿主細胞が微生物であることを特徴とする
請求項4記載の形質転換体。 - 【請求項6】宿主細胞が大腸菌であることを特徴とする
請求項4記載の形質転換体。 - 【請求項7】請求項1記載の遺伝子を保有することを特
徴とする形質転換体。 - 【請求項8】請求項3記載の組換ベクターを宿主細胞に
導入する工程を含むことを特徴とする形質転換体の製造
方法。 - 【請求項9】下記のアミノ酸配列のいずれかを有するこ
とを特徴とするタンパク質。 a)配列番号1で示されるアミノ酸配列。 b)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAとス
トリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAの
塩基配列がコードするアミノ酸配列であって、かつ、4
−ブロモ−3−オキソ酪酸メチルを不斉還元して(S)
−4−ブロモ−3−ヒドロキシ酪酸メチルを優先的に生
産する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列。 c)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1若し
くは複数のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたア
ミノ酸配列であって、かつ、4−ブロモ−3−オキソ酪
酸メチルを不斉還元して(S)−4−ブロモ−3−ヒド
ロキシ酪酸メチルを優先的に生産する能力を有するタン
パク質のアミノ酸配列。 - 【請求項10】4−ハロ−3−オキソ酪酸エステルに請
求項9記載のタンパク質、それを産生する形質転換体又
はその処理物を作用させることを特徴とする(S)−4
−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの製造方法。 - 【請求項11】請求項1記載の遺伝子及び酸化型β−ニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸を還元型に
変換する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列を有する遺伝子を含むことを特徴とする
組換ベクター。 - 【請求項12】酸化型β−ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチドリン酸を還元型に変換する能力を有するタン
パク質がグルコース脱水素酵素であることを特徴とする
請求項11記載の組換ベクター。 - 【請求項13】請求項11又は12記載の組換ベクター
が宿主細胞に導入されてなることを特徴とする形質転換
体。 - 【請求項14】宿主細胞が微生物であることを特徴とす
る請求項13記載の形質転換体。 - 【請求項15】宿主細胞が大腸菌であることを特徴とす
る請求項13記載の形質転換体。 - 【請求項16】請求項1記載の遺伝子及び酸化型β−ニ
コチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸を還元型に
変換する能力を有するタンパク質のアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列を有する遺伝子を保有することを特徴と
する形質転換体。 - 【請求項17】酸化型β−ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチドリン酸を還元型に変換する能力を有するタン
パク質を反応系内に共存させること特徴とする請求項1
0記載の(S)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステ
ルの製造方法。 - 【請求項18】酸化型β−ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチドリン酸を還元型に変換する能力を有するタン
パク質がグルコース脱水素酵素であることを特徴とする
請求項17記載の(S)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪
酸エステルの製造法。 - 【請求項19】4−ハロ−3−オキソ酪酸エステルに請
求項13〜15記載の形質転換体又はその処理物を作用
させることを特徴とする(S)−4−ハロ−3−ヒドロ
キシ酪酸エステルの製造方法。 - 【請求項20】4−ハロ−3−オキソ酪酸エステルに請
求項16記載の形質転換体又はその処理物を作用させる
ことを特徴とする(S)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪
酸エステルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001340304A JP4039037B2 (ja) | 2001-06-11 | 2001-11-06 | 還元酵素遺伝子及びその利用 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001175175 | 2001-06-11 | ||
JP2001-175175 | 2001-06-11 | ||
JP2001340304A JP4039037B2 (ja) | 2001-06-11 | 2001-11-06 | 還元酵素遺伝子及びその利用 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003061682A true JP2003061682A (ja) | 2003-03-04 |
JP2003061682A5 JP2003061682A5 (ja) | 2005-06-30 |
JP4039037B2 JP4039037B2 (ja) | 2008-01-30 |
Family
ID=26616676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001340304A Expired - Fee Related JP4039037B2 (ja) | 2001-06-11 | 2001-11-06 | 還元酵素遺伝子及びその利用 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4039037B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007502114A (ja) * | 2003-08-11 | 2007-02-08 | コデクシス, インコーポレイテッド | 改良されたグルコースデヒドロゲナーゼポリペプチドおよび関連ポリヌクレオチド |
US10385839B2 (en) | 2012-05-23 | 2019-08-20 | Physidia | Linear peristaltic pump |
-
2001
- 2001-11-06 JP JP2001340304A patent/JP4039037B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007502114A (ja) * | 2003-08-11 | 2007-02-08 | コデクシス, インコーポレイテッド | 改良されたグルコースデヒドロゲナーゼポリペプチドおよび関連ポリヌクレオチド |
US10385839B2 (en) | 2012-05-23 | 2019-08-20 | Physidia | Linear peristaltic pump |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4039037B2 (ja) | 2008-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4736654B2 (ja) | 還元酵素遺伝子及びその利用 | |
EP1213354B1 (en) | Process for producing optically active 4-halo-3-hydroxybutanoate | |
US20030186400A1 (en) | Method for producing optically active 2-hydroxycycloalkanecarboxylic acid ester | |
CN106795511B (zh) | 氧化酶、编码该酶的多核苷酸、以及它们的应用 | |
JP4228606B2 (ja) | 改変型還元酵素、その遺伝子及びそれらの利用 | |
JP2003061682A (ja) | 還元酵素遺伝子及びその利用 | |
EP1452588A1 (en) | Reductase gene and use of the same | |
JP4984925B2 (ja) | アミノアシラーゼ遺伝子 | |
US6812008B2 (en) | Esterase genes and uses of the same | |
US6635458B2 (en) | Enzymatic process for the preparation of cephalosporanic 7$B(G)-(4-Carboxybutanamide) acid by means of the modified enzyme D-aminoacid oxidase of trigonopsis variabilis produced in escherichia coli | |
JP4228605B2 (ja) | 改変型還元酵素、その遺伝子及びそれらの利用 | |
JP4558414B2 (ja) | 還元酵素及びその利用 | |
JP4039041B2 (ja) | 死菌化方法 | |
JP2003289895A (ja) | メチレンジオキシフェニル基を有するケトン化合物の不斉還元による光学活性アルコール化合物の製造方法 | |
JP2001275669A (ja) | 新規カタラーゼ遺伝子及び該遺伝子を用いた新規カタラーゼの製造方法 | |
JP5724190B2 (ja) | 変異型還元酵素 | |
JP2012010673A (ja) | 含硫α−アミノ酸化合物の製造法 | |
JP2004057192A (ja) | 4−アセトキシ−3−ヒドロキシブタン酸エステルの製造方法 | |
JP2003299496A (ja) | 光学活性3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンの製造法 | |
JP2004057193A (ja) | 4−アセトキシ−3−ヒドロキシブタン酸エステルの製造方法 | |
JP2013172682A (ja) | 変異型還元酵素及びその利用 | |
WO2011118831A1 (ja) | 5-(アミノメチル)-2-クロロチアゾールの製造方法 | |
JP2003024072A (ja) | 蛋白質、その遺伝子およびその利用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041014 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041014 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070612 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070724 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071016 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071029 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116 Year of fee payment: 3 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D05 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116 Year of fee payment: 3 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D05 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131116 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |