JP2002354831A - 交流電圧発生装置 - Google Patents

交流電圧発生装置

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JP2002354831A
JP2002354831A JP2001158640A JP2001158640A JP2002354831A JP 2002354831 A JP2002354831 A JP 2002354831A JP 2001158640 A JP2001158640 A JP 2001158640A JP 2001158640 A JP2001158640 A JP 2001158640A JP 2002354831 A JP2002354831 A JP 2002354831A
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Junji Ishikawa
潤司 石川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流電源において、オーバーシュートの抑制
を低消費電力で実現する。 【解決手段】 スイッチ素子をON、OFFさせて動作
する交流電源において、ONの直後に一定時間のOFF
期間を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は負荷に交流電圧、特
に高電圧の矩形波交流電圧を供給する装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】高圧矩形波交流電源としては、図4で示
すようなフルブリッジ回路がよく用いられている。図
中、Q1〜Q4はFETのようなスイッチ素子、T1は
低電圧の入力を高電圧に変換する為のトランス、Vaは
出力の直流成分、Lは負荷である。
【0003】また、図5は前記フルブリッジ回路の動作
時の各部電圧波形である。図中、V1〜V4はそれぞれ
Q1〜Q4のベース電圧、ItはトランスT1の1次側
の電流、Voは出力交流電圧波形である。
【0004】ここで図4、5を用いてフルブリッジ回路
の動作を説明すると、第一に、期間t1において、Q1
とQ4がON、Q2とQ3がOFF状態となる。第二
に、期間t2において、Q1とQ4がOFF、Q2とQ
3がON状態となる。この動作を交互に繰り返す事によ
って、出力交流電圧波形は、理想的にはVoの様な波形
が得られる。
【0005】しかしながら、高圧トランスのように、巻
線の巻数が非常に多く、巻線間容量が大きい場合や、負
荷の特性、出力の周波数によっては、共振やその他の理
由によって、実際はVo'の様に、オーバーシュートも
大きく、リプルの重畳した波形になってしまい、負荷に
おいてリーク放電が発生するなどの不具合が生じる。
【0006】この不具合を防止する為に、従来よく用い
られている手段が、図9に示した様な、出力端に抵抗R
oを挿入する手段である。これは、抵抗Roを挿入する
事により、フィルタ効果が得られ、リプルとなっている
高周波成分を除去するものである。この方法は、負荷が
容量成分の場合、特に効果がある。また、ブリッジを形
成しているスイッチ素子Q1〜Q4を非飽和領域で使用
することによって、上記不具合を防止する方法もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様に、出力端に抵抗Roを挿入することや、スイッチ素
子を非飽和領域で使用することのみで出力波形を整形し
ようとすると、抵抗Roやスイッチ素子において電力を
大きくロスさせることとなる為、大型の部品になってし
まう。従って、スペース的、コスト的、消費電力的な観
点から考えるとあまり効率的とは言えない。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為
に、本発明では、フルブリッジ回路のスイッチ素子のO
N期間の中で、一定期間のOFF期間を設けることによ
って立ち上がりの突入電流を抑え、出力交流電圧波形の
オーバーシュート及びリプルを防止することを特徴とし
ている。
【0009】
【発明の実施の形態】[実施例1]本発明における具体
的な実施例を図1に示す。図中、Q1〜Q4はFETの
ようなスイッチ素子、T1は低電圧の入力を高電圧に変
換する為のトランス、Vaは出力の直流成分、Lは負荷
である。また、図1(b)は前記フルブリッジ回路の動
作時の各部電圧波形である。図中、V1〜V4はそれぞ
れQ1〜Q4のゲート信号、ItはトランスT1の1次
側の電流、Voは出力交流電圧波形である。
【0010】以下、図1(a)、(b)を用いて本実施
例の動作を具体的に説明する。
【0011】図1のスイッチ素子Q1〜Q4のゲート
に、図1(b)のV1〜V4の信号をそれぞれ印加す
る。図1(b)中、第一の期間taでは、スイッチ素子
Q1とQ4がON状態、Q2とQ3がOFF状態であ
り、トランスT1の1次側の電流Itが増加する。この
期間taで出力波形Voは立ち上がる。
【0012】次に、第二の期間tbでは、更にQ4もO
FF状態となり、トランスT1の1次側の電流Itが減
少し、出力波形Voにオーバーシュート及びリプルが発
生するのを防止している。そして第三の期間tcでは、
再びスイッチ素子Q1とQ4をON状態、Q2とQ3を
OFF状態として、出力波形Voに差具が生じるのを防
いでいる。以上で半周期分の波形が出力される。
【0013】次の半周期も同様に、期間tdでは、スイ
ッチ素子Q1とQ4がOFF状態、Q2とQ3がON状
態であり、トランスT1の1次側の電流Itが前の半周
期とは逆方向に増加する。この期間tdで出力波形Vo
は立ち下がる。次に、teでは、更にQ3もOFF状態
となり、トランスT1の1次側の電流Itが減少し、出
力波形Voにオーバーシュート及びリプルが発生するの
を防止している。そして期間tfでは、再びスイッチ素
子Q1とQ4をOFF状態、Q2とQ3をON状態とし
て、出力波形Voに差具が生じるのを防いでいる。
【0014】上記の動作を繰り返す事によって、オーバ
ーシュートやリプルのない矩形波出力Voが得られる。
【0015】[実施例2]図2に本発明における第2の
実施例を示す。図中、Q1〜Q4はFETのような第一
のスイッチ素子、Tr1、Tr2はトランジスタのよう
な第二のスイッチ手段、T1は低電圧の入力を高電圧に
変換する為のトランス、Vaは出力の直流成分、Lは負
荷、Is1、Is2は電流検出手段である。
【0016】また、図2(b)は前記フルブリッジ回路
の動作時の各部電圧波形である。図中、V1〜V4はそ
れぞれQ1〜Q4のゲート信号、ItはトランスT1の
1次側の電流、Vs1、Vs2はそれぞれ、電流検出手
段Is1、Is2の出力信号、Voは出力交流電圧波形
である。
【0017】以下、図2(a)、(b)を用いて本実施
例の動作を具体的に説明する。
【0018】図2(a)の第一のスイッチ素子Q1〜Q
4のゲートに、図2(b)のV1〜V4の信号をそれぞ
れ印加する。まず、第一のスイッチ素子Q1とQ4がO
N状態、Q2とQ3がOFF状態となると、トランスT
1の1次側の電流Itが増加する。この電流Itが、予
め決められた電流値Ith1に達した事を電流検出手段
Is2が検出すると、ある一定期間「H」信号を出力す
る。
【0019】そして前記信号により第二のスイッチ素子
Tr2がON状態となり、第一のスイッチ素子Q4がO
FF状態となる。するとトランスT1の1次側の電流I
tが減少し、出力波形Voにオーバーシュート及びリプ
ルが発生するのを防止している。そして再びVs2が
「L」になると、第二のスイッチ素子Tr2がOFF状
態となり、第一のスイッチ素子Q1とQ4をON状態、
Q2とQ3をOFF状態となり、出力波形Voに差具が
生じるのを防いでいる。以上で半周期分の波形が出力さ
れる。
【0020】次の半周期も同様に、まず、第一のスイッ
チ素子Q1とQ4がOFF状態、Q2とQ3がON状態
となると、トランスT1の1次側の電流Itが前の周期
とは逆方向に増加する。この電流Itが、予め決められ
た電流値Ith2に達した事を電流検出手段Is1が検
出すると、ある一定期間「H」信号を出力する。
【0021】そして前記信号により第二のスイッチ素子
Tr1がON状態となり、第一のスイッチ素子Q3がO
FF状態となる。するとトランスT1の1次側の電流I
tが減少し、出力波形Voにオーバーシュート及びリプ
ルが発生するのを防止している。そして再びVs1が
「L」になると、第二のスイッチ素子Tr1がOFF状
態となり、第一のスイッチ素子Q1とQ4をON状態、
Q2とQ3をOFF状態となり、出力波形Voに差具が
生じるのを防いでいる。
【0022】上記の動作を繰り返す事によって、オーバ
ーシュートやリプルのない矩形波出力Voが得られる。
【0023】[実施例3]図3に本発明における第3の
実施例を示す。図中、Q1〜Q4はFETのようなスイ
ッチ素子、T1は低電圧の入力を高電圧に変換する為の
トランス、Vaは出力の直流成分、Lは負荷、Is1、
Is2は電流検出手段である。また、図3(b)は前記
フルブリッジ回路の動作時の各部電圧波形である。図
中、V1〜V4はそれぞれQ1〜Q4のゲート信号、I
tはトランスTIの1次側の電流、Vs1、Vs2はそ
れぞれ、電流検出手段Is1、Is2の出力信号、Vo
は出力交流電圧波形である。
【0024】以下、図3(a)、(b)を用いて本実施
例の動作を具体的に説明する。
【0025】図5のスイッチ素子Q1〜Q4のゲート
に、図3(b)のV1〜V4の信号をそれぞれ印加す
る。まず、スイッチ素子Q1とQ4がON状態、Q2と
Q3がOFF状態となると、トランスT1の1次側の電
流Itが増加する。この電流Itが、予め決められた電
流値Ith1に達した事を電流検出手段Is2が検出す
ると、「H」信号を出力する。
【0026】そして前記信号によりマイコンがスイッチ
素子Q4を一定期間OFF状態とする。するとトランス
T1の1次側の電流Itが減少し、出力波形Voにオー
バーシュート及びリプルが発生するのを防止している。
そして再びスイッチ素子Q1とQ4をON状態、Q2と
Q3をOFF状態とし、出力波形Voに差具が生じるの
を防いでいる。以上で半周期分の波形が出力される。
【0027】次の半周期も同様に、まず、第一のスイッ
チ素子Q1とQ4がOFF状態、Q2とQ3がON状態
となると、トランスT1の1次側の電流Itが前の周期
とは逆方向に増加する。この電流Itが、予め決められ
た電流値Ith2に達した事を電流検出手段Is1が検
出すると、「H」信号を出力する。
【0028】そして前記信号によりマイコンがスイッチ
素子Q3を一定期間OFF状態とする。するとトランス
TIの1次側の電流Itが減少し、出力波形Voにオー
バーシュート及びリプルが発生するのを防止している。
そして再びスイッチ素子Q1とQ4をON状態、Q2と
Q3をOFF状態とし、出力波形Voに差具が生じるの
を防いでいる。
【0029】上記の動作を繰り返す事によって、オーバ
ーシュートやリプルのない矩形波出力Voが得られる。
【0030】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、交
流電圧発生源に用いているフルブリッジ回路のスイッチ
素子のON期間の中で、一定期間のOFF期間を設ける
ことによって立ち上がりの突入電流を抑え、出力交流電
圧波形のオーバーシュート及びリプルを防止することが
可能となる。
【0031】その際、完全なスイッチング動作を行って
いるので、低消費電力化と小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明の第一の実施例を示す構成図で
ある。(b)本発明の第一の実施例における各部の波形
である。
【図2】 (a)本発明の第二の実施例を示す構成図で
ある。(b)本発明の第二の実施例における各部の波形
である。
【図3】 (a)本発明の第三の実施例を示す構成図で
ある。(b)本発明の第三の実施例における各部の波形
である。
【図4】 従来例を示す構成図である。
【図5】 従来例を示す構成図である。
【図6】 従来例における各部の波形である。
【符号の説明】
Q1〜Q4 スイッチ素子 T1 低電圧の入力を高電圧に変換する為のトランス Va 出力の直流線分 L 負荷

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4つのスイッチ手段と1つのトランスを
    用いたフルブリッジ回路を用いた交流電圧発生装置にお
    いて、周期的な交流出力の第一の半周期内で前記4つの
    スイッチ手段の内、2つのスイッチ手段をONして所定
    の時間経過した後、他の所定の時間OFFし、再び第一
    の半周期終了までONし、次の第二の半周期内で別の2
    つのスイッチ手段をONして所定の時間経過した後、他
    の所定の時間OFFし、再び第二の半周期終了までON
    し、前記第一及び第二の半周期を繰り返す事を特徴とす
    る交流電圧発生装置。
  2. 【請求項2】 4つのスイッチ手段と1つのトランスを
    用いたフルブリッジ回路を用いた交流電圧発生装置にお
    いて、周期的な交流出力の第一の半周期内で前記4つの
    スイッチ手段の内、2つのスイッチ手段をONし、前記
    トランスの1次側に流れる電流の絶対値が所定の値に達
    した時に、予め定められた所定の時間OFFし、前記所
    定の時間が経過した後、再び第一の半周期終了までON
    し、第二の半周期内で別の2つのスイッチ手段をON
    し、前記トランスの1次側に流れる電流の絶対値が所定
    の値に達した時に、予め定められた所定の時間OFF
    し、前記所定の時間が経過した後、再び第二の半周期終
    了までONし、前記第一及び第二の半周期を繰り返す事
    を特徴とする交流電圧発生装置。
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