JP2002353000A - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法

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JP2002353000A
JP2002353000A JP2001154490A JP2001154490A JP2002353000A JP 2002353000 A JP2002353000 A JP 2002353000A JP 2001154490 A JP2001154490 A JP 2001154490A JP 2001154490 A JP2001154490 A JP 2001154490A JP 2002353000 A JP2002353000 A JP 2002353000A
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electrodes
discharge
plasma processing
electrode
processing apparatus
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JP2001154490A
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English (en)
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Koji Sawada
康志 澤田
Toshiyuki Tagawa
利幸 田川
Yoshiyuki Nakazono
佳幸 中園
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定したグロー状の放電を得ることができる
プラズマ処理装置を提供する。 【解決手段】 互いに平行に対向配置される一対の電極
2、3間に放電ガスを導入すると共に上記一対の電極
2、3間に電圧を印加することにより大気圧近傍の圧力
下でグロー状の放電を発生させる。上記一対の電極2、
3間に被処理物4を導入することにより被処理物4にプ
ラズマ処理を施すプラズマ処理装置に関する。上記一対
の電極2、3の断面を略角状に形成すると共に電極2、
3の角部に曲率を設ける。上記一対の電極2、3の間に
誘電体を設ける。上記一対の電極2、3にて構成される
電極対70を、隣合う電極対70の間に隙間71を設け
て複数個並べて配設する。隣合う電極対70の間の隙間
71から対向配置される電極2、3間に放電ガスを導入
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理物の表面に
存在する有機物等の異物のクリーニング、レジストの剥
離、有機フィルムの密着性の改善、金属酸化物の還元、
製膜、液晶用ガラス基板の表面クリーニング、銅回路パ
ターンのクリーニングなどのプラズマ処理を行うために
プラズマを発生させるプラズマ処理装置及びこれを用い
たプラズマ処理方法に関するものであり、特に、精密な
接合が要求される電子部品の表面クリーニングなどに好
適に応用されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種のプラズマ処理装置が提
案されている。例えば、特開平2−15171号公報に
記載されたプラズマ処理装置は、直径30mmの一対の
円板電極を10mmの間隔で平行に対向配置させると共
に一対の円板電極間の周囲に放電ガスを供給するための
ガス供給管を設けて形成されるものであり、ガス供給管
から一対の円板電極間に放電ガスを供給すると共に一対
の円板電極間に電圧を印加することにより大気圧下で安
定したグロー放電を発生させてプラズマを生成し、一対
の円板電極間に被処理物を配置することにより被処理物
にプラズマ処理を施すようにしたものである。
【0003】しかし、特開平2−15171号公報に記
載されたプラズマ処理装置では、一対の円板電極間の周
囲にガス供給管を設けているために、被処理物を一対の
円板電極間に供給しにくく、連続的なプラズマ処理が行
いにくいという問題があった。そこで、特開平7−23
2936号公報には、対向配置される一対の電極間に連
続的に被処理物を搬送して供給するようにしたプラズマ
処理装置が提案されている。このプラズマ処理装置では
一対の電極を反応槽内に配置し、反応槽内を放電ガスで
充満するようにして一対の電極間に放電ガスを供給する
ようにしている。
【0004】しかし、特開平7−232936号公報に
記載されたプラズマ処理装置では、反応槽内を放電ガス
で充満しているだけであるので、放電ガスの流れが悪
く、一対の電極間に新しいフレッシュな放電ガスを供給
しにくいものであり、これにより、活性種の多いプラズ
マが生成されにくくなってプラズマ処理の能力が低くな
ることがあった。
【0005】そこで、特開平6−96718号公報に
は、電極間に放電ガスが供給されやすいプラズマ処理装
置が提案されている。このプラズマ処理装置では、所定
の間隔を介して複数本のパイプ状の電極を平行に配置し
たものであり、これにより、電極間に形成された隙間に
放電ガスを流通させることができ、電極間に放電ガスが
供給されやすくなるものである。そして、図12(a)
に示すように、上下に対向する電極2、3間に電圧を印
加することにより、電極2、3間にグロー状の放電Gを
発生させてプラズマを生成するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−9
6718号公報のプラズマ処理装置では、断面円形の電
極2、3が対向配置されているために、図12(a)に
示すように、電極2、3の対向するポイントがほぼ点で
ある。従って、放電ガスの流れなどの影響を受けて放電
の状態のバランスが崩れやすく、ストリーマー状の放電
が発生しやすいものであり、特に、この傾向は放電開始
電圧の高い放電ガスを使用した場合ほど顕著である。そ
して、図12(b)に示すように、一旦、ストリーマー
状の放電Sが発生するとグロー状の放電Gは消失し、安
定したグロー状の放電Gには戻らず、安定したグロー状
の放電を得ることができないという問題があり、従っ
て、被処理物に均一なプラズマ処理を施すことが難しい
ものであった。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、安定したグロー状の放電を得ることができるプラ
ズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することを目
的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
プラズマ処理装置は、互いに平行に対向配置される一対
の電極2、3間に放電ガスを導入すると共に上記一対の
電極2、3間に電圧を印加することにより大気圧近傍の
圧力下でグロー状の放電を発生させ、上記一対の電極
2、3間に被処理物4を導入することにより被処理物4
にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置において、上記
一対の電極2、3の断面を略角状に形成すると共に電極
2、3の角部に曲率を設け、上記一対の電極2、3の間
に誘電体を設け、上記一対の電極2、3にて構成される
電極対70を、隣合う電極対70の間に隙間71を設け
て複数個並べて配設して成ることを特徴とするものであ
る。
【0009】また、本発明の請求項2に係るプラズマ処
理装置は、請求項1の構成に加えて、電極2、3をチャ
ンバー1内に配設して成ることを特徴とするものであ
る。
【0010】また、本発明の請求項3に係るプラズマ処
理装置は、請求項1又は2の構成に加えて、電極2、3
を支持体74で支持して成ることを特徴とするものであ
る。
【0011】また、本発明の請求項4に係るプラズマ処
理装置は、請求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、
支持体74にガスシール手段75を設けて成ることを特
徴とするものである。
【0012】また、本発明の請求項5に係るプラズマ処
理装置は、請求項1乃至4のいずれかの構成に加えて、
支持体74の厚みを10〜200mmに形成して成るこ
とを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の請求項6に係るプラズマ処
理装置は、請求項1乃至5のいずれかの構成に加えて、
支持体74に固定部材76を設け、電極2、3の長手方
向と直交する方向から固定部材76を電極2、3に当接
して成ることを特徴とするものである。
【0014】また、本発明の請求項7に係るプラズマ処
理装置は、請求項1乃至6のいずれかの構成に加えて、
対向配置される一対の電極2、3の対向面と反対側の面
に反り防止部材77を設けて成ることを特徴とするもの
である。
【0015】また、本発明の請求項8に係るプラズマ処
理装置は、請求項1乃至7のいずれかの構成に加えて、
ガラス質の熱溶着またはセラミック溶射にて電極2、3
の表面に誘電体の被膜32を形成して成ることを特徴と
するものである。
【0016】また、本発明の請求項9に係るプラズマ処
理装置は、請求項1乃至8のいずれかの構成に加えて、
放電ガスとして希ガス、窒素ガス、空気の少なくとも一
つを用いて成ることを特徴とするものである。
【0017】また、本発明の請求項10に係るプラズマ
処理装置は、請求項1乃至9のいずれかの構成に加え
て、放電ガスが反応性ガスを含有して成ることを特徴と
するものである。
【0018】また、本発明の請求項11に係るプラズマ
処理装置は、請求項1乃至10のいずれかの構成に加え
て、被処理物4の搬送手段を備えて成ることを特徴とす
るものである。
【0019】本発明の請求項12に係るプラズマ処理方
法は、請求項1乃至11のいずれかに記載のプラズマ処
理装置を用いて被処理物4にプラズマを供給することを
特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0021】図1(b)にインライン方式でプラズマ処
理を行うプラズマ処理装置を示す。箱形に形成されるチ
ャンバー(容器)1は接合部分にOリング等のパッキン
を設けて気密性が高く形成されるものであって、チャン
バー1内には複数個の電極対70及び被処理物4の搬送
手段としてローラー17が設けられている。このように
チャンバー1内に電極対70を設けることによって、空
気以外の放電ガスを用いる場合に、後述の放電空間34
に導入される放電ガスがチャンバー1外の空気等の気体
と混ざりにくくなって放電ガスが希釈されないようにす
ることができ、安定したグロー状の放電を発生させるこ
とができるものである。尚、本発明では空気を放電ガス
として用いる場合は上記のチャンバー1(後述の搬入側
緩和室52や搬出側緩和室53を含む)を用いる必要は
なく、チャンバー1を用いない場合は電極対70は空気
中に配置されており、放電空間34に空気が導入される
ものである。もちろん、空気を放電ガスとして用いる場
合であっても上記のチャンバー1を用いてもよい。
【0022】チャンバー1の対向する側壁50、51の
うち一方の側壁50にはスリット状の搬入口36が貫通
して設けられていると共に他方の側壁51には搬入口3
6と対向するスリット状の搬出口37が貫通して設けら
れている。また、一方の側壁50の外側には搬入側緩和
室52が設けられていると共に他方の側壁51の外側に
は搬出側緩和室53が設けられている。搬入側緩和室5
2及び搬出側緩和室53は、搬入口36及び搬出口37
を通じてチャンバー1から放電ガスが流出するのを緩和
すると共に搬入口36及び搬出口37を通じてチャンバ
ー1に空気などの外気が流入するのを緩和するために付
加されているものである。
【0023】また、搬入側緩和室52の外壁54には搬
入口36と対向するスリット状の入口55が貫通して設
けられていると共に搬出側緩和室53の外壁56には搬
出口37と対向するスリット状の出口58が貫通して設
けられている。さらに、搬入側緩和室52の外壁54の
外側には空気圧等で上下駆動されるインライン型の入口
扉59が設けられていると共に搬出側緩和室53の外壁
56の外側には空気圧等で上下駆動されるインライン型
の出口扉60が設けられている。さらに、チャンバー1
の上面にはガス供給管30が突設されていると共にチャ
ンバー1の下面にはガス排出管31が突設されている。
【0024】チャンバー1はアクリル樹脂等の合成樹脂
やステンレス鋼などの金属で形成することができるが、
チャンバー1の内面は絶縁物でコーティングするのが好
ましい。絶縁物としては、石英、アルミナ、イットリア
部分安定化ジルコニウムなどのガラス質材料やセラミッ
ク材料などを例示することができる。さらに、アルミナ
(Al23)、酸化チタン(チタニアでTiO2)、S
iO2、AlN、Si3N、SiC、DLC(ダイヤモン
ド様炭素被膜)、チタン酸バリウム、PZT(チタン酸
鉛ジルコネート)などの誘電体材質のものを例示するこ
とができる。またマグネシア(MgO)単体あるいはマ
グネシアを含む絶縁材料を用いることもできる。コーテ
ィング方法としては、板状に形成した絶縁物をチャンバ
ー1の内面に接着して密着させる方法、及びアルミナ、
チタン酸バリウム、酸化チタン、PZTなどの粉末をプ
ラズマ中で分散させ、チャンバー1の内面に吹き付ける
ようにするプラズマ溶射法、及びシリカ、酸化スズ、チ
タニア、ジルコニア、アルミナなどの無機質粉末を溶剤
などにより分散し、チャンバー1の内面にスプレーなど
で吹き付けて被覆した後、600℃以上の温度で溶融さ
せるいわゆる琺瑯被覆方法、及びゾルゲル法によるガラ
ス質膜の形成方法などを採用することができる。さら
に、気相蒸着法(CVD)もしくは物理蒸着法(PV
D)によりチャンバー1の内面を絶縁物でコーティング
することもできる。
【0025】このようにチャンバー1の内面を絶縁物で
コーティングすることによって、電極2、3とチャンバ
ー1の内面との間で放電が起こらないようにすることが
でき、電極2、3間の放電効率を高めることができるも
のであり、プラズマを効率よく生成することができるも
のである。尚、チャンバー1の外面も絶縁物でコーティ
ングしてもよい。
【0026】電極対70は図1(a)で示すように、互
いに平行に対向配置された一対の電極2、3で形成され
ている。電極2、3はステンレス鋼などの金属で断面形
状が略角状(略四角形状)の角パイプで形成することが
できる。また、電極2、3はその角部に曲率を設けて形
成されるものであって、従って、電極2、3の角部の外
面は曲面72に形成されている。電極2、3の角部を鋭
角に形成した場合、電極2、3間に電圧を印加して放電
させたときに、電極2の角部と電極3の角部との間で電
流の集中が起こりやすく、この結果、ストリーマー状の
放電が発生して安定なグロー状の放電が得にくいが、本
発明では電極2、3の角部の外面を曲面72に形成する
ことによって、電極2の角部と電極3の角部との間で電
流の集中を起こりにくくすることができ、ストリーマー
状の放電の発生を防止して安定なグロー状の放電を得る
ことができるものである。この曲面72の曲率半径は電
流の集中が起こらない範囲であれば任意に設定すること
ができ、電極2、3間に印加する電圧等に応じて適宜設
定可能であるが、例えば、1〜5mmにすることができ
る。尚、電極2、3は複数の部材を高周波溶接で接合す
ることによって形成してもよい。
【0027】電極2、3の表面(外面)には誘電体で形
成される被膜32が設けられている。このような被膜3
2を電極2、3の表面に設けることによって、電極2、
3の表面の微細な凹凸を被膜32で覆って露出しないよ
うにすることができ、電極2と電極3の間で電流の集中
が起こらないようにしてストリーマー状の放電の発生を
防止することができ、安定なグロー状の放電を得ること
ができるものである。また、被膜32によってプラズマ
のスパッタリング作用や放電ガスの腐食作用から電極
2、3を保護することができ、電極2、3の劣化を少な
くすることができるものであり、また、電極2、3から
不純物が生じないようにすることができて長期間の使用
であっても被処理物4が不純物より汚染されないように
することができるものである。尚、図では電極2、3の
表面全体を被膜32で覆ったものを例示しているが、被
膜32は対向配置された一対の電極2、3の間に介在す
ればよいので、電極2の対向面あるいは電極3の対向面
のうちの少なくとも一方に被膜32を形成すればよい。
また、電極2、3の間に配設する誘電体としては上記の
ような被膜32に限らず、例えば、電極2、3の間にガ
ラス板等を配置して誘電体としてもよい。
【0028】誘電体の被膜32は、石英、アルミナ、イ
ットリア部分安定化ジルコニウムなどのガラス質材料や
セラミック材料などで形成することができ、さらに、ア
ルミナ(Al23)、酸化チタン(チタニアでTi
2)、SiO2、AlN、Si3N、SiC、DLC
(ダイヤモンド様炭素被膜)、チタン酸バリウム、PZ
T(チタン酸鉛ジルコネート)などで形成することもで
き、また、マグネシア(MgO)単体あるいはマグネシ
アを含む絶縁材料を用いることもできる。コーティング
方法としては、板状に形成した絶縁物を電極2、3の表
面に接着して密着させる方法、及びアルミナ、チタン酸
バリウム、酸化チタン、PZTなどの粉末をプラズマ中
で分散させ、電極2、3の表面に吹き付けるようにする
プラズマ溶射法、及びシリカ、酸化スズ、チタニア、ジ
ルコニア、アルミナなどの無機質粉末を溶剤などにより
分散し、電極2、3の表面にスプレーなどで吹き付けて
被覆した後、600℃以上の温度で溶融させるいわゆる
琺瑯被覆方法、及びゾルゲル法によるガラス質膜の形成
方法などを採用することができる。さらに、気相蒸着法
(CVD)もしくは物理蒸着法(PVD)により電極
2、3の表面を絶縁物でコーティングすることもでき
る。
【0029】電極2、3の表面にガラス質を熱溶着して
被膜32を形成する場合は、従来から行われている琺瑯
の形成方法をそのまま用いることができ、例えば、ガラ
スハンドブック(朝倉書店、1991.4.10、第1
2刷、p191〜196)や実用表面改質技術総覧(技
術材料研究協会編、1993.3.25初版、p73
1)などに記載されている方法を採用することができ
る。具体的には、シリカ、酸化スズ、チタニア、ジルコ
ニア、アルミナ等の無機質粉末(ガラス質材料)を原料
とする釉薬を電極2、3の表面にスプレー掛けしたり浸
け掛け(ディッピング)などで供給して電極2、3の表
面に分散液の被膜を形成し、この後、480〜1000
℃の温度で1〜15分間加熱処理して電極2、3の表面
に無機質粉末を融着することによって形成することがで
きる。
【0030】被膜32の厚みは0.1〜2mmに形成す
るのが好ましい。被膜32の厚みが0.1mm未満であ
れば耐電圧が小さくなり過ぎて、クラックや剥離が生じ
やすくなって電極2、3を充分に保護することができな
くなる恐れがあり、被膜32の厚みが2mmを超えると
耐電圧が大きくなり過ぎて、均一なグロー状の放電を安
定して発生させることができなくなる恐れがある。
【0031】また、被膜32の耐電圧は1〜30kVに
するのが好ましい。被膜32の耐電圧が1kV未満であ
ると、グロー状の放電が発生する前に被膜32が破壊さ
れて均一で安定したグロー状の放電を発生させることが
できない恐れがある。被膜32の耐電圧は高い方が好ま
しいが、耐電圧を高く得ようとすると被膜32の厚みを
厚くする必要が生じ、均一で安定したグロー状の放電を
発生させにくくなるので、耐電圧の上限は30kVに設
定するのが好ましい。尚、被膜32の耐電圧は厚みや組
成を調整することによって所望の値に設定することがで
きる。
【0032】また、図2に示すように、電極2、3の内
部は冷媒が通過可能な流路33として形成されている。
冷媒としては、イオン交換水や純水を使用することがで
きる。イオン交換水や純水を用いることによって、冷媒
中に不純物が含まれることがなく、電極2、3が冷媒で
腐食されにくくなるものである。また、冷媒としては0
℃で不凍性を有し、且つ電気絶縁性及び不燃性や化学安
定性を有する液体であることが好ましく、例えば、電気
絶縁性能は0.1mm間隔での耐電圧が10kV以上で
あることが好ましい。この範囲の絶縁性を有する冷媒を
用いる理由は、高電圧が印加される電極2、3からの漏
電を防止するためである。このような性質を有する冷媒
としては、パーフルオロカーボン、ハイドロフルオロエ
ーテル等を例示することができ、また純水にエチレング
リコールを5〜60重量%添加した混合液であってもよ
い。さらに冷媒は空気であってもよい。
【0033】そして、放電中に流路33に冷媒を通すこ
とによって、電極2、3を冷却するものであり、このこ
とで、大気圧近傍の圧力下で周波数の高い高電圧を電極
2、3間に印加しても、電極2、3の両方の温度上昇を
より抑えることができ、プラズマの温度(ガス温度)が
高くならないようにして被処理物4の熱的損傷を少なく
することができるものである。また、電極2、3間に形
成される放電空間34の局所的な加熱を防ぐことがで
き、より均質なグロー状の放電を生成してストリーマー
状の放電の生成を抑え、ストリーマー状の放電による被
処理物4の損傷をより少なくすることができるものであ
る。
【0034】また、電極2、3に被膜32を形成する際
の加熱処理により、被膜32が形成されない電極2、3
の表面の一部(非被膜部分)が高温で熱酸化されること
になる。すなわち、電極2、3が流路33を有する筒状
に形成されている場合は、電極2、3の流路33側の表
面(内面)が熱酸化されることになり、電極2、3の流
路33側の表面に酸化物などの異物が層状に形成される
ことになる。そして、このような異物が形成された状態
で流路33に水などの冷媒を流して電極2、3を使用す
ると、電極2、3の腐食(酸化)が促進されるために、
電極2、3自身の耐久性が低下し、また、安定したグロ
ー状の放電の確保が困難になる。しかも、錆などが冷媒
中に混入して冷却器やポンプなどに目詰まりが発生する
恐れもある。そこで、これらの現象を回避するために、
電極2、3の流路33側の表面に形成される酸化物など
の異物を硝酸や硫酸などで酸洗浄して除去することによ
って、図2に示すように、電極2、3の流路33側の表
面を異物除去面16として形成することが好ましく、こ
のことで、電極2、3の耐久性を向上させることがで
き、また、安定したグロー状の放電を確保することがで
きるものである。さらに、異物除去面16を形成した
後、冷媒の流通による電極2、3の再腐食の発生を防止
したり遅らせたりする目的で、電極2、3の流路33側
の表面にクロメート処理などを施すことによって、図2
に示すように、耐食層(耐食コーティング層)12を形
成するのが好ましい。このことで、電極2、3の耐久性
をさらに向上させることができ、また、より安定したグ
ロー状の放電を確保することができるものである。
【0035】上記のように形成される電極2、3はチャ
ンバー1に設けた支持体74で支持されてチャンバー1
内に複数個ずつ略水平に配設されている。図1(b)の
ものでは電極2、3はそれぞれ9個であるが、これに限
定されるものではない。電極2は入口55と出口58の
対向方向に並ぶように、すなわち、後述の被処理物4の
搬送方向と平行な方向に並ぶように配置されている。ま
た、電極3も同様に被処理物4の搬送方向と平行な方向
に並ぶように配置されている。従って、電極2、3の長
手方向と被処理物4の搬送方向とが直交するように電極
2、3は配置されている。また、1個の電極2に対して
1個の電極3が上下に対向するように配置されている。
そして、互いに平行に対向配置される上下一対の電極
2、3が一組の電極対70として形成されており、電極
2と電極3の間の空間(対向スペース)が放電空間34
として形成されている。また、電極2、3の間すなわち
放電空間34には被膜32からなる誘電体が配設される
ことになる。
【0036】上記のように電極2、3を配設することに
よって、複数個の電極対70が被処理物4の搬送方向と
平行な方向に並べて配設されているが、電極対70は所
定の間隔をあけて並べられており、隣合う電極対70の
間(隣合う電極2あるいは電極3の間)には隙間71が
設けられている。隣合う電極対70の間隔は1〜10m
mに設定するのが好ましい。隣合う電極対70の間隔が
上記の範囲よりも小さいと、隙間71が狭すぎて隙間7
1を通して放電ガスを放電空間34に供給しにくくな
り、安定したグロー状の放電を得にくくなる恐れがあ
る。また、隣合う電極対70の間隔が上記の範囲よりも
大きいと、隙間71が広すぎて放電空間34で発生させ
たグロー状の放電が隙間71を通る放電ガスの流れの影
響を受け易くなり、安定したグロー状の放電を得にくく
なる恐れがある。
【0037】電極2と電極3の上下の間隔(ギャップ)
Lは、1〜20mmに設定するのが好ましい。電極2と
電極3の間隔が1mm未満であれば、電極2と電極3の
間で短絡が起こって放電空間34で放電が起こらなくな
る恐れがあり、しかも、放電空間34が狭くなって効率
よくプラズマを生成することが難しくなる恐れがあり、
さらに、厚み3mmを超える厚物の被処理物4が放電空
間34に導入することができなくなって、厚物の被処理
物4にプラズマ処理を施すことができない。また、電極
2と電極3の間隔が20mmを超えると、放電空間34
で放電が起こりにくくなって効率よくプラズマを生成す
ることが難しくなる恐れがある。
【0038】そして、図1(b)に示すように、電極2
は高電圧を発生する電源43に電気的に接続されている
と共に電極3は接地されており、これにより、一方の電
極2は高圧電極として作用すると共に他方の電極3は低
圧電極(接地電極)として作用するものである。
【0039】ローラー17は本発明における搬送手段で
あって、ポリテトラフルオロエチレン(商標名:テフロ
ン)などの耐熱性の高い合成樹脂で丸棒に形成されてい
る。このローラー17はチャンバー1内に複数個あっ
て、隣合うローラー17の間に3個の電極3を介在させ
るようにして、入口55と出口58の対向方向に並ぶよ
うに配置されており、また、各ローラー17はその長手
方向が略水平になるように配置されている。さらに、ロ
ーラー17の上部は下側の電極3の上部よりも上に位置
されている。すなわち、ローラー17はチャンバー1内
で且つ対向配置された一対の電極2、3間の対向スペー
ス(放電空間34)以外の箇所に配置されている。ロー
ラー17はモーター等の駆動源により回転駆動自在に形
成されている。尚、本発明において、電極対70やロー
ラー17の個数、供給管30及び排出管31の位置は任
意である。
【0040】このように形成されるプラズマ処理装置を
用いて、回路用基板や液晶用ガラス基板等のピース状
(短尺)で板状の被処理物4をプラズマ処理するにあた
っては、次のようにして行う。まず、大気圧近傍の圧力
下(93.3〜106.7kPa(700〜800To
rr))において、矢印aで示すように、供給管30を
通じてチャンバー1内に放電ガスを供給すると共に電極
2、3間に交番する高電圧あるいはパルス状の高電圧を
印加する。このことで、放電空間34に交番する電界あ
るいはパルス状の電界が発生し、電極2、3間の放電空
間34に誘電体である被膜32を介して放電する、いわ
ゆる誘電体バリア放電によってグロー状の放電を発生さ
せると共にこのグロー状の放電により放電ガスからプラ
ズマを生成する。尚、余剰の放電ガスは矢印bで示すよ
うに、排出管31を通じてチャンバー1外に排出され
る。
【0041】放電ガスとしては希ガス、窒素ガス、空気
をそれぞれ単独で用いたりあるいは併用したりすること
ができる。また、希ガス、窒素ガス、空気の少なくとも
一つを主体とし、これに必要に応じて一つあるいは複数
種の反応性を有する反応性ガスを添加して放電ガスとす
ることができ、反応性ガスを含有する放電ガスを用いる
ことによって、例えば、被処理物4の表面に存在する有
機物のクリーニングや金属酸化物の還元効果を実現する
ことができる。希ガスとしては、ヘリウム、アルゴン、
ネオン、クリプトンなどを使用することができるが、放
電の安定性や経済性を考慮すると、アルゴンやヘリウム
を用いるのが好ましい。
【0042】反応性ガスの種類は処理の内容によって任
意に選択することができる。例えば、被処理物4の表面
に存在する有機物のクリーニング、レジストの剥離、有
機フィルムのエッチング、LCDの表面クリーニング、
ガラス板の表面クリーニングなどを行う場合は反応性ガ
スとして、酸素、空気、CO2、N2Oなどの酸化性ガス
を用いるのが好ましい。また、反応性ガスとしてCF4
などのフッ素系ガスも適宜用いることができ、シリコン
などのエッチングを行う場合にはこのフッ素系ガスを用
いるのが効果的である。また、金属酸化物の還元を行う
場合は反応性ガスとして、水素、アンモニアなどの還元
性ガスを用いることができる。反応性ガスの添加量は主
体の全量に対して10体積%以下、好ましくは0.1〜
5体積%の範囲である。反応性ガスの添加量が0.1体
積%未満であれば、目的とするプラズマ処理の効果が低
くなる恐れがあり、反応性ガスの添加量が10体積%を
超えると、グロー状の放電が不安定になる恐れがある。
【0043】電極2、3間に印加される電圧の周波数は
1kHz〜200MHzの高周波数に設定するのが好ま
しい。電極2、3間に印加される電圧の周波数が1kH
z未満であれば、放電空間34でのグロー状の放電を安
定化させることができなくなり、プラズマ処理を効率よ
く行うことができなくなる恐れがある。また、電極2、
3間に印加される電圧の周波数が200MHzを超える
と、放電空間34でのプラズマの温度上昇が著しくな
り、電極2、3の寿命が短くなる恐れがあり、しかも、
プラズマ処理装置が複雑化及び大型化する恐れがある。
【0044】また、放電空間34に投入される印加電力
の密度は20〜3500W/cm3、好ましくは100
〜500W/cm3に設定するのが好ましい。放電空間
34に投入される印加電力の密度が20W/cm3未満
であれば、プラズマを充分に発生させることができなく
なり、逆に、放電空間34に印加される印加電力の密度
が3500W/cm3を超えると、安定した放電を得る
ことができなくなる恐れがある。尚、印加電力の密度
(W/cm3)は、(印加電力/放電空間34の体積)
で定義される。
【0045】上記のようにして放電空間34にプラズマ
を生成した後、駆動源を作動させることによりローラー
17を時計回りに回転駆動させると共に、図3に示すよ
うに、チャンバー1の入口扉59の前側に設けたベルト
コンベアなどの搬入コンベア65に被処理物4を載せて
入口扉59の直前にまで搬送する。次に、被処理物4が
入口扉59の直前に近づいたら入口扉59を上駆動させ
て入口55を開放し、入口55から搬入側緩和室52及
び搬入口36を通じてチャンバー1内に被処理物4を搬
入する。被処理物4がチャンバー1内に完全に搬入され
ると、入口扉59を下駆動させて入口55を閉塞し、チ
ャンバー1内を密閉する。また、チャンバー1内に導入
された被処理物4はローラー17の上に載せられ、ロー
ラー17の回転駆動により放電空間34に導入される。
【0046】そして、チャンバー1内に導入された被処
理物4はローラー17で搬出口37に向かって搬送され
ながら連続的にプラズマに曝されてプラズマ処理が施さ
れる。あるいはローラー17の回転駆動を停止して被処
理物4の搬送を中断することにより、所定の時間だけ被
処理物4を放電空間34内に停止させて被処理物4にプ
ラズマ処理を施すようにする。このようにして被処理物
4にプラズマ処理を施した後、ローラー17を回転駆動
させることによって被処理物4を搬出口37側に向かっ
て搬送する。被処理物4が搬出口37を通じてチャンバ
ー1から搬出側緩和室53に搬出されて出口58に近づ
くと、出口扉60を上動駆動させて出口58を開放し、
プラズマ処理された被処理物4をローラー17の回転駆
動及び搬出コンベア66によりチャンバー1から導出す
る。この後、出口扉60を下駆動させて出口58を閉塞
し、チャンバー1内を密閉する。このようにして複数枚
の被処理物4を連続的に搬送しながらプラズマ処理する
ことができる。
【0047】本発明のプラズマ処理装置では、断面形状
が略角状の電極2、3を用いているので、被膜(誘電
体)32を介して上側の電極2の下面と下側の電極3の
上面とが互いに平行に対向するものである。つまり、電
極2と電極3は面同士で対向するものであり、断面が円
形の電極を用いる場合よりも対向するポイントを広い面
積にすることができる。そして、図4に示すように、本
発明では電極2、3の対向する面の間に形成された放電
空間34の全体に亘ってグロー状の放電Gが発生するも
のであって、断面が円形の電極を用いる場合よりも広い
範囲で放電が生じるものであり、従って、放電ガスの流
れなどに放電の状態が影響されるのを少なくすることが
でき、安定したグロー状の放電Gを得ることができるも
のある。
【0048】本発明の電極2、3は図5(a)(b)に
示すように、互いに平行で上下に対向させて配置されて
おり、非放電時にはこの状態を維持しているが、電極
2、3間に電圧を印加している放電時では、図6(a)
に示すように、電極2、3の対向する面の近傍に電荷が
蓄積されることになる。従って、電極2、3に蓄積され
た電荷のクーロン力により電極2、3が互いに引き合っ
て、図6(b)に示すように、電極2、3が反る(撓
む)ことになる。尚、クーロン力は、電極2、3及び誘
電体(被膜32)に蓄積される電荷量をQ、電極2、3
の間隔をd、空気の誘電率をε0とした場合に、F=Q2
/4πε02で表される。また、電極2、3間に印加す
る電圧をV、電極2、3間に存在する誘電体及び放電ガ
ス層の複合的な静電容量をCとした場合、電極2、3及
び誘電体(被膜32)に蓄積される電荷量Qは、Q=C
Vで表される。
【0049】上記の静電容量Cは電極2、3の放電して
いる部分の面積に比例する。従って、電極2、3の断面
形状が円形である場合、電極2、3の断面形状が略角状
である場合に比べて、放電している部分の面積は小さい
ので、電極2、3間に働く静電引力(クーロン力)は小
さく、また、断面円形の電極2、3は曲げ剛性が大きい
ため、電極2、3自体の放電時の反りは問題にならない
ほど小さい。一方、断面略角状の本発明の電極2、3の
場合は、放電している面積が大きく、その結果、図6
(a)に示すように、放電時に電極2、3の表面の広範
囲に電荷が帯電する。これは、電極2、3間に印加する
電圧が交番する電圧である場合、交番する電界により電
荷の正負が反転するが、静電引力の絶対値は変わらず、
従って、放電時には常に電極2、3間に引き合う力が生
じており、電極2、3に反りが発生しているのである。
【0050】そして、このように電極2、3に反りが発
生すると、電極2、3間の間隔が変化して放電の状態が
不安定になったり、ローラー17の上面よりも下側の電
極3の上面が上に位置して被処理物4が電極3で引っ掛
かって搬送することができなくなったりすることがあ
る。また、電極2、3の幅方向の中心部と端部とで放電
密度が異なり、中心部の方が端部の方よりも電極2、3
間が狭くなって放電密度が高くなる。その結果、電極
2、3の幅方向でのプラズマ処理にバラツキが生じる恐
れがある。
【0051】そこで、本発明では電極2、3の反りを少
なくするために、電極2、3の幅寸法(電極2、3の長
手方向と直交する方向の寸法であって、電極対70の並
び方向と平行な方向の寸法)を10〜300mmにする
のが好ましい。電極2、3の幅寸法が300mmよりも
広すぎると、電極2、3の表面に帯電する電荷が多くな
って引き合う力が大きくなり、反りが発生する恐れがあ
り、電極2、3の幅寸法が10mmよりも狭すぎると、
電極2、3の角部の外面の曲面72により電極2、3が
断面円形に近くなり、ストリーマ状の放電(アーク放
電)に移行しやすくなって好ましくない。また、電極
2、3の長さ(幅寸法と直交する方向の寸法)は100
〜2000mmにするのが好ましく、さらに、電極2、
3の幅寸法Wと長さLの比率はL/W=2〜100にす
るのが好ましい。
【0052】また、本発明では電極2、3の両端部(長
手方向の端部)を支持体74で支持することによって、
放電時の電極2、3の反りを低減しているものである。
支持体74はポリテトラフルオロエチレン、ガラスエポ
キシ樹脂、ベークライト、ポリイミド樹脂、ポリエーテ
ルエーテルケトン(ピーク(PEEK)樹脂)などの絶
縁性樹脂等で板状に形成されるものであって、図7
(a)に示すように、支持体74には一対の挿着孔80
が設けられている。挿着孔80は支持体74を厚み方向
に貫通するように形成されていると共に挿着孔80は上
下に並べて配設されている。そして、支持体74はチャ
ンバー1の側壁に設けた開口部に嵌め込んでチャンバー
1に取り付けられており、図7(b)に示すように、こ
の支持体74の挿着孔80に、被膜32を形成した電極
2、3の端部を差し込むことによって支持体74に電極
2、3が固定されて取り付けられている。支持体74は
側壁50、51に対して垂直に配置された両方の側壁に
設けられており、これにより、電極2、3の両端が支持
体74に取り付けられて支持されることになる。また、
このようにして電極2、3を取り付けることによって、
電極2、3の端部はチャンバー1外に突出し、電極2、
3の端部以外の部分はチャンバー1内に配置されること
になる。
【0053】チャンバー1外に突出した電極2、3の端
部には密閉体81が設けられている。密閉体81は支持
体74と同様の絶縁性樹脂等で板状に形成されるもので
あって、密閉体81にはその厚み方向に貫通する上下一
対の差し込み孔82が設けられており、差し込み孔82
に電極2、3の端部を差し込むことによって、電極2、
3の端部間に亘って密閉体81が取り付けられている。
また、密閉体81の支持体74側の面において差し込み
孔82の周縁部には凹部83が形成されており、この凹
部83にはガスシール手段75としてOリング84が配
設されている。このOリング84は電極2、3の外周面
に設けた被膜32の表面に密着するように設けられてい
る。そして、密閉体81は支持体74の外面に密着させ
て配設されている。この時、Oリング84は支持体74
の挿着孔80の開口縁部と電極2、3の被膜32とに密
着するものであり、これにより、挿着孔80の内周面と
電極2、3の被膜32との間の隙間から放電ガスがチャ
ンバー1外に漏れ出さないようにすることができ、放電
空間34の放電ガスの濃度が薄くなるのを防止して安定
したグロー状の放電を得ることができるものである。
尚、電極2、3に被膜32が形成されていない場合は、
電極2、3の外周面にガスシール手段75を密着させる
ようにする。
【0054】図8(a)に支持体74の他例を示す。こ
の支持体74は上記と同様の絶縁性樹脂で形成されるも
のであって、上支持体74aと中支持体74bと下支持
体74cの三つの部材で構成されている。上支持体74
aの下端には上嵌合凹部85が設けられている。また、
中支持体74bの上端には上結合凹部86が設けられて
いると共に中支持体74bの下端には下結合凹部87が
設けられている。さらに、下支持体74cの上端には下
嵌合凹部88が設けられている。また、図8(b)に示
すように、上支持体74aと下支持体74cには固定部
材76としてボルト89、90が設けられている。ボル
ト89は上支持体74aの上端から上嵌合凹部85に達
するように螺入されていると共に、ボルト90は下支持
体74cの下端から下嵌合凹部88に達するように螺入
されている。
【0055】そして、上嵌合凹部85と上結合凹部86
の間に上側の電極2の端部を配置すると共に下嵌合凹部
88と下結合凹部87の間に下側の電極3の端部を配置
し、この状態で上支持体74aと中支持体74bと下支
持体74cを締め付け、さらに、ボルト89を上支持体
74aに螺入してボルト89の先端を上側の電極2の被
膜32の表面に当接させると共にボルト90を下支持体
74cに螺入してボルト90の先端を下側の電極3の被
膜32の表面に当接させることによって、電極2、3が
上支持体74aと中支持体74bと下支持体74cによ
りクランプ(挟持)されて支持されている。また、電極
2、3をクランプした状態で支持体74は上記と同様に
チャンバー1の側壁に設けた開口部に嵌め込まれて固定
されるものである。尚、電極2、3に被膜32が形成さ
れていない場合は、電極2、3の外周面にボルト89、
90を当接させるようにする。
【0056】このように支持体74で電極2、3を締め
付けて挟持することによって、図7に示すものよりも強
固に電極2、3を支持することができ、放電時の電極
2、3の反りをより低減することができるものである。
また、ボルト89、90からなる固定部材76を電極
2、3の長手方向と直交する方向から被膜32を介して
電極2、3の端部の外周面に当接させることによって、
電極2、3を固定部材76によっても支持することがで
き、放電時の電極2、3の反りをより低減することがで
きるものである。
【0057】図9に支持体74の他例を示す。この支持
体74は図8に示すものにおいて固定部材76の本数を
増加させたものである。すなわち、図8に示すものでは
上支持体74aと下支持体74cに一本ずつの固定部材
76を設けたが、図9に示す支持体74では上支持体7
4aと下支持体74cに二本ずつの固定部材76が設け
られている。また、上支持体74aと下支持体74cに
設けた複数本の固定部材76は電極2、3の長手方向と
平行な方向に並べて上支持体74aと下支持体74cに
螺入されている。その他の構成は図8に示すものと同様
に形成されている。そして、この支持体74では固定部
材76の本数が多いので、図8に示すものよりも強固に
電極2、3を固定部材76で支持することができ、放電
時の電極2、3の反りをより低減することができるもの
である。
【0058】上記の各支持体74において、その厚み方
向の寸法(電極2、3の長手方向と平行な方向の寸法)
は10〜200mmにするのが好ましい。支持体74の
厚みが10mm未満であれば、電極2、3を強固に支持
することができず、電極2、3に反りが発生する恐れが
あり、一方、支持体74の厚みが200mmを超えると
電極2、3の支持体74に挿着される部分が多くなりす
ぎて放電空間34が狭くなり、幅広の被処理物4を処理
するのに十分な広さの放電空間34を確保しようとする
と装置が大型化する恐れがあり、好ましくない。
【0059】図10に他の実施の形態を示す。この実施
の形態では支持体74を上記と同様の絶縁性樹脂で碍子
状に形成したものである。上側の電極2はチャンバー1
の天井から吊り下げられた支持体74により支持されて
おり、支持体74の下端と上側の電極2の端部とが接合
されている。また、下側の電極3はチャンバー1の床面
に突設された支持体74により支持されており、支持体
74の上端と下側の電極3の端部とが接合されている。
このように支持体74をチャンバー1内に設けて電極
2、3の全体をチャンバー内に収めることによって、チ
ャンバー1と支持体74や電極2、3との間にチャンバ
ー1外に連通する隙間が生じないようにすることがで
き、チャンバー1内の放電ガスの濃度を一定に保ちやす
くなって均質なグロー状の放電を得ることができるもの
である。
【0060】図11に電極2、3の他例を示す。この電
極2、3では対向面と反対側の面に反り防止手段77と
して円柱状のリブ91を突設したものである。すなわ
ち、リブ91は上側の電極2の上面と下側の電極3の下
面にそれぞれ設けられている。リブ91は各電極2、3
に複数個ずつ設けられており、適宜な間隔を介して電極
2、3の長手方向に沿って並設されている。このように
反り防止手段77を設けることによって、反り防止手段
77で電極2、3の曲げ剛性を高くすることができ、放
電時の電極2、3の反りをより低減することができるも
のである。また、上記の反り防止手段77をチャンバー
1の天井面や床面に接合することによって、反り防止手
段77で電極2、3を支持することができ、より一層、
放電時の電極2、3の反りを低減することができるもの
である。
【0061】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0062】(実施例1)図1(b)に示すインライン
方式のプラズマ処理装置を形成した。チャンバー1とし
ては900mm×352mm×1000mmのステンレ
ス製のものを使用した。電極2、3としては幅寸法32
mm×高さ16mm×長さ1000mmのステンレス鋼
(SUS304)の角パイプで形成し、電極2、3の角
部の外面は曲率半径が5mmの曲面72に形成した。電
極2、3の表面には琺瑯の被膜32を形成した。この琺
瑯の被膜32は、シリカとアルミナの無機質粉体を原料
とした釉薬をスプレーガンで電極2、3の表面に塗布
し、その後、約850℃で10分間溶融して焼き付け
(融着し)、これらスプレーガンによる塗布と焼き付け
とを交互に3回繰り返して重ね塗りし、厚み0.5mm
程度に均一に仕上げた。そして、5mmの間隔を介して
一対の電極2、3を互いに平行に対向配置することによ
り一組の電極対70を形成し、5mmの間隔を介して複
数個の電極対70をチャンバー1内に平行に並べて配設
した。電極2、3の端部は図7に示すような厚み10m
mの支持体74で支持すると共にOリング84を有する
密閉体81を用いてチャンバー1外への放電ガスの流出
を防止した。
【0063】ローラー17としては直径20mmで長さ
400mmのテフロン(登録商標)製丸棒を使用した。
また、チャンバー1の入口55と出口58の外側には被
処理物4の搬送用のコンベア65、66を配設した。被
処理物4としては液晶用基板(600mm×750mm
×0.7mm)を用いた。また、放電用ガスとしてはヘ
リウムを1リットル/分、アルゴンを3リットル/分、
酸素を0.06リットル/分の割合で混合してチャンバ
ー1に供給した。
【0064】そして、放電空間34に投入される印加電
力が250Wとなるように、対向配置された電極2、3
間に周波数が100kHzの高電圧を印加してグロー状
の放電を発生させて放電空間34にプラズマを生成し、
放電空間34に被処理物4を導入して約20秒間プラズ
マを供給して被処理物4にプラズマ処理(表面の改質処
理及びクリーニング処理)を行った。この時、放電空間
34内での被処理物4の搬送速度は2mm/秒とした。
また、電極2、3の流路33には冷媒として純水を流通
させた。
【0065】この結果、放電空間34には均一なグロー
状の放電が安定して生成された。また、電極2、3の反
りは最大で1mmであり、被処理物4の搬送に影響を与
えない程度の小さな反りであった。また、未処理の被処
理物4の水濡れ角は50度であったが、処理後は8度ま
で低減した。さらに、XPS(X線光電子分光)分析の
結果、未処理の被処理物4の最表面では有機物の汚れに
起因する炭素が20原子%検出されたが、処理後では2
原子%であった。
【0066】(実施例2)電極2、3の対向面と反対側
に反り防止手段77として図11に示すようなリブ91
を複数個形成した。そして、上側の電極2の反り防止手
段77はチャンバー1の天井面に絶縁物を介して固定
し、下側の電極3の反り防止手段77はチャンバー1の
床面に絶縁物を介して固定した。また、厚さ30mmの
支持体74を用いて図8に示すように電極2、3を支持
した。さらに、密閉体81を電極2、3の端部に設けて
チャンバー1からの放電ガスの流出を防止した。その他
は実施例1と同様にした。
【0067】この実施例の場合も、放電空間34には均
一なグロー状の放電が安定して生成された。また、電極
2、3の反りは最大で0.5mmであり、被処理物4の
搬送に影響を与えない程度の小さな反りであった。ま
た、被処理物4の水濡れ角及びXPS分析の結果は実施
例1と同様となった。
【0068】(実施例3)厚さ60mmの支持体74を
用いて図9に示すように電極2、3を支持した。また、
密閉体81を電極2、3の端部に設けてチャンバー1か
らの放電ガスの流出を防止した。その他は実施例1と同
様にした。
【0069】この実施例の場合も、放電空間34には均
一なグロー状の放電が安定して生成された。また、電極
2、3の反りは最大で0.3mmであり、被処理物4の
搬送に影響を与えない程度の小さな反りであった。ま
た、被処理物4の水濡れ角及びXPS分析の結果は実施
例1と同様となった。
【0070】(実施例4)碍子状の支持体74を用いて
図10に示すように電極2、3を支持した。その他は実
施例1と同様にした。
【0071】この実施例の場合も、放電空間34には均
一なグロー状の放電が安定して生成された。また、電極
2、3の反りは最大で1.2mmであり、被処理物4の
搬送に影響を与えない程度の小さな反りであった。ま
た、被処理物4の水濡れ角及びXPS分析の結果は実施
例1と同様となった。
【0072】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、互いに平行に対向配置される一対の電極間に放電ガ
スを導入すると共に上記一対の電極間に電圧を印加する
ことにより大気圧近傍の圧力下でグロー状の放電を発生
させ、上記一対の電極間に被処理物を導入することによ
り被処理物にプラズマ処理を施すプラズマ処理装置にお
いて、上記一対の電極の断面を略角状に形成すると共に
電極の角部に曲率を設け、上記一対の電極の間に誘電体
を設け、上記一対の電極にて構成される電極対を、隣合
う電極対の間に隙間を設けて複数個並べて配設するの
で、隣合う電極対の間の隙間から対向配置される電極間
に放電ガスを導入することができ、また、対向配置され
る電極間でストリーマー状の放電が発生しないようにす
ることができ、安定したグロー状の放電を得ることがで
きるものである。
【0073】また、本発明の請求項2の発明は、電極を
チャンバー内に配設したので、放電ガスがチャンバー外
のガスで希釈されないようにすることができ、より安定
したグロー状の放電を得ることができるものである。
【0074】また、本発明の請求項3の発明は、電極を
支持体で支持したので、放電時に電極を反りにくくする
ことができ、電極間の間隔が変化することが少なくなっ
て、より安定したグロー状の放電を得ることができるも
のである。
【0075】また、本発明の請求項4の発明は、支持体
にガスシール手段を設けたので、支持体と電極の間の隙
間から放電ガスが漏れるのを防止することができ、放電
ガスの濃度が不均一になることが少なくなって、より安
定したグロー状の放電を得ることができるものである。
【0076】また、本発明の請求項5の発明は、支持体
の厚みを10〜200mmに形成したので、電極が反ら
ないように強固に支持することができ、より安定したグ
ロー状の放電を得ることができるものである。
【0077】また、本発明の請求項6の発明は、支持体
に固定部材を設け、電極の長手方向と直交する方向から
固定部材を電極に当接したので、固定部材を電極に当接
させることによって電極が反らないように強固に支持す
ることができ、より安定したグロー状の放電を得ること
ができるものである。
【0078】また、本発明の請求項7の発明は、対向配
置される一対の電極の対向面と反対側の面に反り防止部
材を設けるので、反り防止手段により電極が反らないよ
うに補強することができ、より安定したグロー状の放電
を得ることができるものである。
【0079】また、本発明の請求項8の発明は、ガラス
質の熱溶着またはセラミック溶射にて電極の表面に誘電
体の被膜を形成したので、電極の表面の微細な凹凸を被
膜で覆って露出しないようにすることができ、電極間で
電流の集中が起こらないようにしてストリーマー状の放
電の発生を防止することができ、より安定なグロー状の
放電を得ることができるものである。
【0080】また、本発明の請求項9の発明は、放電ガ
スとして希ガス、窒素ガス、空気の少なくとも一つを用
いるので、ストリーマー状の放電の発生を防止すること
ができ、より安定なグロー状の放電を得ることができる
ものである。
【0081】また、本発明の請求項10の発明は、放電
ガスが反応性ガスを含有するので、反応性ガスの種類を
変えることによって、各種の所望のプラズマ処理を容易
におこなうことができるものである。
【0082】また、本発明の請求項11の発明は、被処
理物の搬送手段を備えるので、被処理物を搬送手段で搬
送しながら対向配置される電極間を通すことによって、
長尺の被処理物や多数個の被処理物を連続してプラズマ
処理することができ、プラズマ処理の効率を高めること
ができるものである。
【0083】本発明の請求項12の発明は、請求項1乃
至11のいずれかに記載のプラズマ処理装置を用いて被
処理物にプラズマを供給するので、安定したグロー状の
放電により被処理物をプラズマ処理することができ、被
処理物を均一にプラズマ処理することができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、(a)は電
極対の断面図、(b)は装置全体の概略図である。
【図2】同上の電極を示す断面図である。
【図3】同上の概略図である。
【図4】同上の放電時の状態を示す概略図である。
【図5】同上の非放電時の電極の状態を示す(a)
(b)は概略図である。
【図6】同上の放電時の状態を示す(a)(b)は概略
図である。
【図7】同上の(a)は支持体と密閉体の一例を示す斜
視図、(b)は電極の支持状態の一例を示す断面図であ
る。
【図8】同上の(a)は支持体と密閉体の他例を示す斜
視図、(b)は電極の支持状態の他例を示す断面図であ
る。
【図9】同上の電極の支持状態の他例を示す断面図であ
る。
【図10】同上の電極の支持状態の他例を示す断面図で
ある。
【図11】同上の電極の他例を示し、(a)は断面図、
(b)は斜視図である。
【図12】従来例を示す(a)(b)は概略図である。
【符号の説明】
1 チャンバー 2 電極 3 電極 4 被処理物 32 被膜 70 電極対 71 隙間 74 支持体 75 ガスシール手段 76 固定部材 77 反り防止部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中園 佳幸 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4G075 AA22 AA30 AA42 BA06 BB10 BD14 CA16 CA57 DA02 EA05 EB01 EC21 ED04 ED11 ED13 EE02 EE04 FA20 FB02 FB04 FB06 FB12 FB20 FC15 4K001 FA12 GA19 GB12

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行に対向配置される一対の電極
    間に放電ガスを導入すると共に上記一対の電極間に電圧
    を印加することにより大気圧近傍の圧力下でグロー状の
    放電を発生させ、上記一対の電極間に被処理物を導入す
    ることにより被処理物にプラズマ処理を施すプラズマ処
    理装置において、上記一対の電極の断面を略角状に形成
    すると共に電極の角部に曲率を設け、上記一対の電極の
    間に誘電体を設け、上記一対の電極にて構成される電極
    対を、隣合う電極対の間に隙間を設けて複数個並べて配
    設して成ることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】 電極をチャンバー内に配設して成ること
    を特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 電極を支持体で支持して成ることを特徴
    とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 支持体にガスシール手段を設けて成るこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプラ
    ズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 支持体の厚みを10〜200mmに形成
    して成ることを特徴する請求項1乃至4のいずれかに記
    載のプラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 支持体に固定部材を設け、電極の長手方
    向と直交する方向から固定部材を電極に当接して成るこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のプラ
    ズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 対向配置される一対の電極の対向面と反
    対側の面に反り防止部材を設けて成ることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 ガラス質の熱溶着またはセラミック溶射
    にて電極の表面に誘電体の被膜を形成して成ることを特
    徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のプラズマ処
    理装置。
  9. 【請求項9】 放電ガスとして希ガス、窒素ガス、空気
    の少なくとも一つを用いて成ることを特徴とする請求項
    1乃至8のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
  10. 【請求項10】 放電ガスが反応性ガスを含有して成る
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のプ
    ラズマ処理装置。
  11. 【請求項11】 被処理物の搬送手段を備えて成ること
    を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のプラ
    ズマ処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかに記載の
    プラズマ処理装置を用いて被処理物にプラズマを供給す
    ることを特徴とするプラズマ処理方法。
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