JPH10189293A - プラズマ処理装置 - Google Patents
プラズマ処理装置Info
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- JPH10189293A JPH10189293A JP9291712A JP29171297A JPH10189293A JP H10189293 A JPH10189293 A JP H10189293A JP 9291712 A JP9291712 A JP 9291712A JP 29171297 A JP29171297 A JP 29171297A JP H10189293 A JPH10189293 A JP H10189293A
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Abstract
は、基板処理基板17を処理するプラズマを作るようにプ
ラズマ放電を発生させるソースチャンバ11と、基板ホル
ダ16上に基板17が配置されるプロセスチャンバ12を備え
る。高周波電流が流れる平行な複数の導電性ロッド23
は、ソースチャンバにおける対向する壁の間、または上
部の誘電体スラブ62の中に、配置される。前者の場合、
各導電性ロッドは誘電体材料で作られた円筒型チューブ
21で被覆され、当該円筒型チューブの両端は対向する壁
に気密に固定される。
Description
関し、特に、半導体産業において化学的気相成長(CV
D)プロセスまたは集積回路におけるミクロン規模の素
子のエッチングプロセスに役立つイオン、電子、中性ラ
ジカル、紫外線、可視光線を供給できる改善されたプラ
ズマ源の構成を持つプラズマ処理装置に関する。
基板(ウェハ)の出現に伴い、処理されるべき基板表面
の全面にわたって均一なプラズマ密度を有する高密度プ
ラズマが非常に要求されてきている。均一なプラズマ密
度を有する広い範囲のプラズマに関する要求を満たすた
めに、今まで多くの異なるプラズマ源の構成が提案され
てきた。これらのプラズマ源の構成は、処理されるべき
基板が配置された反応容器において、広い領域にわたっ
て高い密度でかつ均一なプラズマを実現することによっ
て、プラズマ処理装置に適用されてきた。
て、従来のプラズマ源の構成における代表的な例を説明
する。
は、上部プレート201、底部プレート202、上部プ
レートと底部プレートの間に位置する円筒型側壁203
を備えている。上部プレートと底部プレートは金属で作
られ、これに対して、円筒型側壁は誘電体で作られてい
る。反応容器200の内部には基板ホルダ204が底部
プレート202に近い低い位置に配置され、それらは電
気的に絶縁されている。CuまたはAlで作られた高周
波(rf)コイル205は円筒型側壁203の周りに配
置されている。高周波コイル205は高周波電力源20
6から高周波電力を供給される。一方、上部プレート2
01と底部プレート202は共にアースされている。図
11に示されるように、反応容器200の半径は「R」
として示され、またその軸方向の長さは「L」として示
される。反応容器200の構成によれば、基板が配置さ
れた基板ホルダ204の上方の空間に、円筒型側壁20
3を通して高周波コイル205によって作られる誘導電
界に基づいて、プラズマが生成される。
は、同様に、上部プレート301、底部プレート30
2、円筒型側壁303を有している。この反応容器30
0において、円筒型側壁と底部プレートは金属で作ら
れ、これに対して上部プレートは誘電体で作られる。反
応容器300において、基板ホルダ304は底部プレー
ト302に近い低い位置に配置され、それらは電気的に
絶縁されている。CuまたはAlで作られた平らな渦巻
き型高周波コイル305が上部プレート301の上に配
置される。平らな渦巻き型高周波コイル305は高周波
電力源306から高周波電力を供給される。この例にお
いて、底部プレート302と円筒型側壁303はアース
されている。図18に示されるように反応容器300の
半径は「R」として示され、軸方向の長さは「L」とし
て示されている。反応容器300の構成によれば、同様
に、基板ホルダ304の上方の空間に、上部プレート3
01を通して平らな渦巻き型高周波コイル305によっ
て作られる誘導電界に基づいて、プラズマが生成され
る。
く、プラズマ発生領域401と処理領域402を有した
反応容器400がある。この反応容器400では、プラ
ズマ発生領域401と処理領域402の各々の半径はお
互いに異なる。プラズマ発生領域401を形作る主チャ
ンバは誘電体で作られ、処理領域402を形作る下部チ
ャンバは金属で作られている。高周波電力源404に接
続された高周波コイル403は、プラズマ発生領域40
1の円筒側壁の周囲に巻かれている。基板ホルダ405
は、処理領域402の低い位置に配置される。図20に
おいて、前述した「L」と「R」が同様に示されてい
る。
誘導結合型プラズマ(ICP)が生成される。誘導結合
型プラズマのプラズマ密度(n0 )の限界は1011≦n
0 ≦1013cm-3の範囲にあり、当該プラズマ密度範囲
は高密度プラズマの領域に属する。これらのプラズマ
は、半導体産業で利用されるほとんどのCVDやエッチ
ングにとって重要である。
に、上記ICPを生成するための反応容器は、図17お
よび図20に示された円筒型構造と呼ばれるコイル構成
と、図18に示された平板型構造と呼ばれるコイル構成
の2つの異なるコイル構成が存在する。通常、プラズマ
発生チャンバは「ソースチャンバ」と呼ばれ、これに対
して、膜の堆積やエッチングに関連する化学的反応が起
きるチャンバは「プロセスチャンバ」と呼ばれる。円筒
型コイル構成を持つ反応容器200と平板型コイル構成
を持つ反応容器300は、プラズマ発生領域(ソースチ
ャンバに相当する)から処理領域(プロセスチャンバに
相当する)へ拡がる単一のチャンバを持ち、それ故に、
ソースチャンバとプロセスチャンバは同一物になってい
る。一方、反応容器400はソースチャンバとしてのプ
ラズマ発生領域401とプロセスチャンバとしての処理
領域402を持っている。
れるように、2つの大きな問題が存在する。
いるような反応容器200において半径方向のプラズマ
密度の分布が不均一であることである。反応容器200
におけるプラズマは、高周波コイル205によって供給
される高周波(ラジオ周波)の電磁波がプラズマ中で円
筒型側壁203から数センチの範囲で衰えるので、円筒
型側壁203の近傍で生成される。それ故に、例えば、
半径Rが15cmを越えて大きくなると、図19に示さ
れるように、反応容器200の中央領域と円筒型側壁2
03に近い周縁領域との間でプラズマ密度の差異が大き
くなる。このことが、反応容器200の半径Rの増大を
制限することになる。
理されるべき基板がプラズマ発生領域から下流に数セン
チ離れた平面の位置に配置され、その場所には拡散の作
用によって均一なプラズマ密度が存在する。プラズマ発
生領域と下流の均一プラズマ密度の平面との間の距離は
反応容器200の半径Rによって決定され、そのため、
半径Rが大きくなればなるほど、プラズマ生成領域と均
一プラズマ密度の平面との間の間隔がより大きくなる。
れらの問題の1つは、プラズマの流れに沿ってプラズマ
密度が低下することである。プラズマ密度の低下は、
(i) 反応容器200の円筒側壁203との衝突、(ii)気
相状態における再結合、そして(iii)イオン、電子、中
性ラジカルの拡散に起因してに起きる。他の問題は、プ
ラズマ発生領域と基板の間の距離を増大することであ
る。この問題は、プラズマ処理装置におけるより大きな
アスペクト比という結果をもたらす。
されたICPを作り出すための変更された構成である。
この反応容器400において、プラズマは、より小さい
径のソースチャンバ401において生成され、そしてよ
り大きな径のプロセスチャンバ402へと流れ出す。反
応容器400はまた同様に上記の欠点を含んでいる。す
なわち、プロセスチャンバ402の半径Rの増大に伴っ
て、ソースチャンバ401におけるプラズマ発生領域か
ら基板ホルダ405までの距離、すなわちLが、基板ホ
ルダ405の広い領域にわたって均一な密度を持つ望ま
しいプラズマを得るために、同様に増加されなければな
らない。Lの増大は、上記で説明したように、基板ホル
ダ405の平面においてプラズマ密度を減少させる。そ
れ故に、CVDプロセスおよび/またはエッチングプロ
セスの効率が低減される。
プレート301を有する反応容器300で起きる。上部
プレート301は平らな渦巻き型高周波コイル305の
下側に存在する。平らな高周波コイル305の構成は、
平らな高周波コイルの平面に平行な平面において均一な
プラズマ密度のプロファイルを与える。しかしながら、
大きな面積のプラズマを得るために、円筒型側壁303
と上部プレート301と底部プレート302の各半径を
増大されなければならない。上部プレート301の半径
が増大するときには、上部プレートの材質が反応容器3
00の内外の圧力差に耐えられる金属ほど強くないの
で、上部プレートの厚みが同様に増大されなければなら
ない。例えば半径20cmの上部プレート301におけ
る大気圧からの印加圧力は1256kgである。もし反
応容器300の内部圧力が10mTorr であり、かつ上部
プレート301の誘電体材料として石英が用いられる場
合には、少なくとも2.6cmの厚みを持つ石英板が上
記大気圧に耐えるために要求される。誘電体材料で作ら
れた上部プレート301の厚みが増大することは、反応
容器300におけるプラズマ発生効率を低下させる。
ル構成を用いて生成されたICPに関し、上記欠点を避
けるためには、次のような2つの事実を考慮しなければ
ならない。第1の事実は、円筒型側壁の近傍の周縁領域
に加えて、反応容器の中央領域においてICPを作る手
法である。第2の事実は、反応容器の端部プレートとし
て平らな誘電体材料を用いることを避ける手法である。
2つの事実を考慮した誘導結合型機構によって均一なプ
ラズマ密度を持った大きな面積のプラズマを作り出すプ
ラズマ処理装置を提供することにある。
有する構成を備えるように設計されたプラズマ処理装置
を提供することにある。
理装置は、上記の問題を解決するために、上部の位置に
ソースチャンバ(上部分)と下部の位置にプロセスチャ
ンバ(下部分)を備える反応容器と、さらに電磁的電力
供給アンテナとして高周波電流が流れる複数の導電性ロ
ッドとによって構成される。導電性ロッドは基板ホルダ
の上方に配置されている。より具体的には、導電性ロッ
ドはソースチャンバにおけるソースチャンバの対向する
壁部の間に配置されるか、または当該ソースチャンバの
上に配置された頂部誘電体板の内部に配置される。ソー
スチャンバにおいて、基板を処理するプラズマを発生す
るためにプラズマ放電が作られる。プロセスチャンバに
おいて、基板は、基板ホルダ上に配置され、プロセスチ
ャンバへ拡散するプラズマによって処理される。
壁部の間に配置されるとき、導電性ロッドの両端は、対
向する壁部に気密に固定されている。導電性ロッドには
高周波電流が流れる。
されるとき、複数の導電性ロッドの各々は、頂部誘電体
板に形成された円筒形の孔の中に挿入される。
は、好ましくは、誘電体材料で作られた円筒型チューブ
で覆われている。従って、導電性ロッドは円筒型チュー
ブによってプラズマから隔離されている。
おいて誘電体リングで同軸状に配置される。
ドによって定められる平面は基板ホルダの上面に対して
平行である。
を介してプロセスチャンバと結合されている。
絶縁されている。こうして、望ましいプラズマを発生さ
せることができる。
ャパシタまたは平行共振回路によってアースに接続され
る。この構成はプラズマの特性を改善することができ
る。
数と2つの隣合う導電性ロッドの間の距離は任意に変化
させることができる。
ンバの外側において直列的に接続されている。
は、底面にグルーブが形成された他の頂部誘電体板が上
記第1の頂部誘電体板の上に配置され、そして、所定の
内圧を発生させるため2つの頂部誘電体板の間のグルー
ブによって形成された空間にガスが導入される。
上記第1頂部誘電体板には、設定温度を持つように、加
熱要素を備えることができる。
を添付図面を参照して説明する。これらの実施形態の説
明を通して本発明によるプラズマ処理装置の構成、プラ
ズマのパラメータ、動作の原理が明らかにされる。
態を示す。
ている。反応容器1は2つの部分から構成される。それ
らの1つは上側に位置するソースチャンバ11であり、
他の1つは下側に位置するプロセスチャンバ12であ
る。反応容器1は、反応容器1の底壁を兼ねるベースプ
レート13上に配置される。反応容器1の全体は、外部
への電磁波の放射の伝播を止めるため、ベースプレート
13上に配置された相対的に大きなシールドケース14
によって覆われている。シールドケース14は、例えば
Alまたはステンレス鋼のような金属で作られている。
ソースチャンバ11とプロセスチャンバ12の各内部空
間は、単一の共通な反応容器1の内部空間を作ってい
る。ソースチャンバ11とプロセスチャンバ12は、非
導電性の材料であるセラミック支持部15を介して、反
応容器1を作るように結合されている。それ故に、ソー
スチャンバ11とプロセスチャンバ12は電気的に分離
され、絶縁されている。
鋼またはAlのごとき導電性材料によって作られてい
る。ソースチャンバ11はアースに対して電気的に絶縁
される。ソースチャンバ11の大きさは、臨界的なもの
でなく、幅に関し50〜100cm、長さに関し50〜
100cm、高さに関し20〜50cmの範囲に入るよ
うに決められる。ソースチャンバ11は、例えばAl2
O3 で作られたセラミック支持部15上に配置される。
プロセスチャンバ12は、例えばAlまたはステンレス
鋼のような金属で作られる。プロセスチャンバ12はセ
ラミック支持部15の下に配置される。セラミック支持
部15の長さと幅はソースチャンバ11およびプロセス
チャンバ12のそれらに対応している。セラミック支持
部15の高さは、重要ではなく、1〜5cmの範囲にあ
る。プロセスチャンバ12は、図7に示されるように、
常にアースされている。基板17が配置された基板ホル
ダ16は、プロセスチャンバ12においてセラミック支
持部15より低い箇所に配置され、プロセスチャンバ1
2の周囲壁は、安定なプラズマを維持するためにアース
されている。
の上壁に設けられた上流側に位置するガス吹出し口18
を含む作用ガス供給機構を備えており、さらに基板の上
側に配置される下流側に位置するガス吹出し口19を含
む反応ガス供給機構を備えている。
ソースチャンバ11において基板ホルダ16の上方に配
置されている。これらのチューブ21は、相互に平行で
あって、望ましい所定の間隔で、かつ1つの平面内に存
在するように配置されている。チューブ21はまたソー
スチャンバ11における2つの対向する側壁の間に配置
され、チューブ21の各々の両端部は2つの壁の各々に
固定されている。
パイレックス(耐熱ガラス)、石英、アルミナ、ホウ素
窒化物のいずれかによって作られている。チューブ21
の各々は、2つの対向する側壁に作られた孔を通してソ
ースチャンバ11に挿入され、図2に示された結合機構
22によってソースチャンバ11の外壁に気密に固定さ
れている。図1〜図3に示されるように、導電性直線状
ロッド(棒状部材)23がチューブ21の各々に挿入さ
れている。従って、導電性ロッド23は、ソースチャン
バ11において生成されたプラズマから隔離する目的
で、チューブ21によって覆われている。さらに、複数
の導電性ロッドも同様に平行なパターンにて配置され
る。外方に延びるチューブ21は、その長さが可能な限
り短くなるように保持される。このことは、導電性ロッ
ド23の長さを短くするのに役に立つ。図2に示される
ように、AlまたはCuによって作られた導電性ロッド
23は、チューブ21の中で、例えばセラミックリング
24のごとき誘電体リングに支持されることにより同軸
的に配置される。各導電性ロッド23の1つの端部はマ
ッチングボックス26を経由して高周波電力源25に接
続され、これに対してその他の端部はアースされてい
る。
チャンバ11の側壁11aには規則正しい間隔で配置さ
れた孔を備えており、その孔を通して円筒型直線状誘電
体チューブ21が気密に固定機構によって当該側壁11
aに固定されている。この固定機構は、ボルト32とO
リング33によりチャンバ側壁11aに固定されたフラ
ンジ部材31と、フランジ部材31とチューブ21の間
にあるOリング34と金属リング35と、当該チューブ
を固定するためフランジ部材31にねじ結合されるキャ
ップ部材36より成る。図2に明らかに示されるよう
に、円筒型誘電体チューブ21と当該チューブ21の内
部空間に配置された導電性ロッド23との間にはセラミ
ックリング24が設けられる。
ためのガスや圧力の設定は、以下に説明される。作用ガ
ス(working gas) 、例えばAr,He,O2 ,N2 など
は、作用ガス供給機構の上流側ガス吹出し孔18を通っ
てソースチャンバ11の中に供給される。反応ガス、例
えばCF4 ,CH2 ,F2 ,SiH4 ,O2 などは、基
板ホルダ16の上方数センチの位置であって導電性ロッ
ド23の成す平面より下側に位置する下流側ガス吹出し
孔19を通ってソースチャンバ11の中に供給される。
ソースチャンバ11とプロセスチャンバ12の内部は、
プロセスチャンバ12の側壁に設けられた排気ポート2
7によって排気される。圧力は5〜50mTorr の範囲に
設定されている。
lを導電性ロッド23の長さ、rをその半径として、l
>>rという条件を備えた導電性ロッド23を通して例
えば13.56MHzの高周波(rf)電流が流れると
き、導電性ロッド23の軸に対して垂直な面内で環状の
交番的磁場が生成される。この作用は、上記高周波電流
の周波数と等しい周波数を持った交番的電場の生成をも
たらす。振動する誘導的電場によってエネルギを得た電
子は、導電性ロッド23の近傍の分子の全部あるいは一
部を分解し、ガス分子やガス原子を部分的にイオン化さ
せ、その結果、図3に示されるようにプラズマ41を生
じさせる。
23が同軸的に配置された円筒型誘電体チューブ21の
周りに、シースの厚みδの距離を隔てて形成される。図
1に示された導電性ロッド23の構成は、2つの隣合う
導電性ロッド23の間の距離(s)と高周波電流の大き
さとにより2つの異なるメカニズムによってプラズマを
生成する。
離が十分に大きいとき、および/または、高周波電流が
十分に小さいとき、誘導される磁場42のパターンは図
4に示されたようになる。変動する磁場42は、その方
向が磁場の方向に垂直である交番的な電場の生成をもた
らす。等しい誘導電場を持つ電気力線の大部分は、導電
性ロッド23の周りの円形パターンに存在する。電子は
電場によってエネルギを得、上記で説明したようにプラ
ズマを生成する。
たは高周波電流が十分に高いとき、誘導された磁場42
のパターンは図5に示されるようになる。変動する磁場
42に起因する誘導された電場の方向は磁場の方向に垂
直である。誘導された電場で等しい電場を持つ電気力線
の大部分は、導電性ロッド23によって定められる平面
に平行である。電子は、この電場によってエネルギを
得、そして上記で説明されたごとくプラズマ41を生成
する。
チューブ21の各々の周りに生成されたプラズマ41は
他の領域に拡散し、反応容器1の壁部によって閉じ込め
られた大面積のプラズマを形成す。プラズマ41の下流
側であって導電性ロッド23の成す平面に平行である平
面でのプラズマ密度は、図6に示されるように変化す
る。導電性ロッド23に近い距離(d)の場所において
プラズマは不均一状態(G1)であり、そのことは、す
なわち、2つの隣合うロッド23の中央部とロッド23
に近い領域との間ではプラズマ密度に差異があるという
ことである。しかしながら、距離dがさらに下流の方向
に増大するとき、均一なプラズマ密度を持つ平面(G
2)を得ることができる。均一なプラズマ密度を持つ平
面と導電性ロッドが成す平面との間の距離は、ガスの流
れと圧力に依存する。
中央部とロッド23に近い領域との間のプラズマ密度の
差異は、2つのロッドの距離sを減少させることによっ
て減少させることができる。それ故に、均一に分散した
プラズマを、導電性ロッド23の成す平面により近い平
面で得ることができ、その結果、より低いアスペクト比
を持つソースチャンバを達成することができる。
ば、反応容器の周りに巻かれた高周波コイルあるいは反
応容器の1つの壁として誘電体板を使うことなく、その
代わりに、より小さい直径の誘電体チューブで覆われ、
かつ反応容器の内部空間に配置された複数の直線的な導
電性ロッド23が使用される。それ故に、反応容器1の
大きさ、特にプロセスチャンバ12を大きくする場合
に、大きな面積の均一なプラズマを得ることができる。
ロッド23の間の間隔は、反応容器1の寸法あるいは要
求される他の条件に依存して任意に変化させることがで
きる。結果として、低いアスペクト比の構成を有するプ
ラズマ処理装置を実現することができる。
に、ソースチャンバ11は、そこで生成されたプラズマ
41の特性を改善するため変形することが可能である。
ル51によって直接にアースされることを示している。
しかしながら、もしソースチャンバ11が直接にアース
されるならば、チャンバ壁部における電子の損失が高く
なり、それ故に、プラズマ密度は低減する傾向となる。
チャンバ壁部との衝突によって電子やイオンが損失する
ことを最小化するため、ソースチャンバ11を、キャパ
シタによって、またはインダクタと可変キャパシタが並
列に接続され並列共振をするように構成された回路を含
む他の高周波インピーダンス回路によって、浮遊電位状
態またはアース状態に置くことが提案される。そこで、
図8はソースチャンバ11がキャパシタ52によってア
ースに接続されること、図9はソースチャンバ11が平
行共振回路53によってアースに接続されることをそれ
ぞれ示している。図9に示された構成は、平行共振回路
53の共振周波数が高周波電力源25の周波数と等しく
なる場合に、振動するプラズマ電位の振幅の増大をもた
らす。
反応ガスが作用ガスと混合されて同様に上流側ガス吹出
し孔18を通して加えられることが可能である。この変
形された構成は、反応ガスのガス吹出し孔19のシャド
ー効果を減少させることができる。何故なら、プラズマ
処理装置は、これらのガス吹出し孔を持つことなく作ら
れ得るからである。
態を示す。この構成において、複数の導電性ロッド21
を接続する外部の回路のみが変更され、これに対してす
べての他のハードウェア的な構成要素は第1の実施形態
と同じに維持される。導電性ロッドにおける電流の流れ
のパターンは、第1実施形態の場合のそれと類似してい
る。それ故に、導電性ロッドの数は、ロッド間の間隔を
減少させることによって増大させることができる。この
ことは、導電性ロッドの平面とこの導電性ロッドに近い
均一なプラズマ密度を持つ平面との間の距離の減少させ
る。
装置は、プラズマ分布を制御するための複数のマグネッ
トロッドを含むことができる。これらのマグネットロッ
ドは好ましくは導電性ロッドの近くに配置される。
実施形態を示す。第3の実施形態の構成は、実用的なプ
ラズマ処理装置に適したものである。この実施形態のプ
ラズマ処理装置における反応容器60は円筒形側壁61
を有する。円筒形側壁61は、金属で作られた第1部分
61aと第2部分61bと、誘電体で作られた第3部分
61cとから構成される。円筒形側壁の第1部分61a
は上記ソースチャンバ11を形成し、第2部分61bは
上記プロセスチャンバ12を形成する。第3部分61c
は、第1部分と第2部分の間に配置されそれらを電気的
に絶縁する上記セラミック支持部15と実質的に同一で
ある。プロセスチャンバは排気ポート27を備えたベー
スプレート13を有しており、そこには基板ホルダ16
が配置されている。平行な位置関係にあるいくつかの円
筒形孔62aを有した薄い誘電体スラブ(slab)62が
ソースチャンバ11の上において第1頂部板として配置
されている。いくつかの円筒形孔62aの中には、いく
つかの導電性ロッド23が互いに平行に配置されてい
る。第1頂部板62の上にはグルーブ63a(英文明細
書には“grove ”と記載されるが、図から明らかなよう
に63aは隙間を形成する溝またはくぼみを指している
ので、英語技術用語として正しくは“groove”であり、
“grove ”が単純な誤記であることは明らかである。こ
こでは表音を考慮して「グルーブ」という用語に置き換
える。「グルーブ」は溝またはくぼみの意味で用い
る。)を備えた第2頂部板63が設けられ、第2頂部板
63は誘電体で作られている。第1および第2の頂部板
は、全体として反応容器60の頂部板を形成する。
当該第3実施形態における主たる違いは、反応容器の内
部空間にいくつか円筒型直線誘電体チューブ21を分け
て配置する代わりに、上記薄い誘電体スラブ62の中に
平行に導電性ロッド23を配置したことにある。導電性
ロッド23の配置状態が、縦断面図を示す図12および
図13に示される。加えて上記構成の上面図が図14に
示され、ここでは第2頂部板63は除かれている。
れ2〜6mmと300〜600mmの範囲に含まれる。
すべての導電性ロッド23は同じ長さを有しており、同
一平面上に平行に存在する。各端部において、すべての
導電性ロッド23は2つの金属ストリップ(metal stri
p )に固定されており、これらの金属ストリップは通常
では銅(Cu)で作られている。金属ストリップ64の
1つはマッチングボックスを通して高周波電力源25に
接続され、これに対し他の金属ストリップ64は接地さ
れている。こうして金属ストリップ64は、各導電性ロ
ッド23に均一な電流を流すため、図14に示される通
り、高周波電力源に接続され、接地されている。
ブ62を貫通するように形成された円筒形孔62aの中
に挿入されている。円筒形孔62aの内径は導電性ロッ
ド23の直径よりも1〜2mm大きくなっている。通
常、誘電体スラブ62として石英が用いられている。し
かしながら、他の誘電体物質を同様に用いてもよい。四
角形の誘電体スラブ62の寸法は重要なことではなく、
300mm×300mmから600mm×600mmの
範囲で変化させることができる。もし円形の誘電体スラ
ブが用いられる場合、その直径は300mmから600
mmの間で変化させることができる。応用のタイプに依
存して誘電体スラブ62に他の寸法を用いることも可能
である。誘電体スラブ62の厚みはできるだけ小さくさ
れなければならず、通常10mmから20mmの範囲に
含まれる。
2の上面には、誘電体スラブ62を加熱するために加熱
コイル65がジグザグに配置される。加熱コイル65は
第2頂部板63の下側表面に同様に配置することもでき
る。加熱コイル65はAC電源(100V,50/60
Hz)または直流電源のいずれかに接続される。加え
て、熱電対66が図11、図12、図15に示されるよ
うに誘電体スラブ62の中に挿入される。熱電対66と
加熱コイル65は誘電体スラブ62を設定温度に維持す
るために温度制御ユニットに接続される。温度制御ユニ
ットとAC電源またはDC電源とは、において示されて
いない。
ブ62の上には第2頂部板63があり、第2頂部板63
は、誘電体スラブ62に向かう側に作られた大きなグル
ーブ63aを有している。このグルーブ63aは円形形
状を有し、その直径は円筒形側壁61の内径に等しく、
当該円筒形側壁61ではプラズマが生成され、維持され
る。グルーブ63aの深さは2mmから30mmの範囲
で変化させることができる。誘電体の第2頂部板63は
誘電体スラブ62の上に配置され、グルーブ63aによ
って形成される狭い空間を真空にするため、両者の間に
は真空シールが設けられる。第2頂部板63では、グル
ーブ63aにつながるガス導入ポート67とガス排出ポ
ート68が設けられる。ガス排出ポート68はグルーブ
63aの内部圧力を制御するために、可変オリフィスを
介して真空ポンプに接続されている。可変オリフィスと
真空ポンプの図示は省略されている。
による高周波電流の損失を最小化することにある。何故
ならば、図16に示されるように、もし導電性ロッド2
3に接近した位置に接地された金属板69があるとする
と、この金属板と導電性ロッドの間の容量結合によって
高周波電流が損失する。このことは、不均一なプラズマ
をもたらす、導電性ロッドに沿った電流傾斜の原因とな
る。それ故に、導電性ロッドに接近していかなる導電性
平面があってもいけない。この要求を満足させるため
に、第2頂部板63は誘電体で作られている。
体スラブの全体を通して均一な温度を維持することにあ
る。半導体処理において、反応容器の加熱された(ある
いは冷却された)壁面を用いることが必要とされ、反応
容器内で生成されたプラズマは当該壁面に直接に接触す
る。それ故に、その下側表面がプラズマに接触するの
で、誘電体スラブ62に対し最小の厚みを選択すること
が重要である。より厚い誘電体スラブは、大抵、加熱方
法に拘らず、その表面に渡って均一な温度を作り出さな
い。
れる場合、圧力差に対する誘電体スラブの強さは大きな
問題である。この問題を解決するために、薄い誘電体ス
ラブの上に、下側表面にグルーブ63aを有した第2頂
部板63を置くことにより、第2頂部板63と薄い誘電
体スラブの間に薄い空気ギャップまたは狭い空間が作ら
れる。グルーブ63aによって作られる狭い空間の内部
圧力は、差圧に起因する誘電体スラブ62での引っ張り
(strain)を最小にするため、反応容器60の圧力と等
しくなるように維持される。
ルーブ63aによって作られた狭い空間を通して流され
る。この場合、グルーブ63aの深さは可能な限り短く
され、通常約2mmである。さもなくば、当該グルーブ
の中にプラズマが生成される。もしグルーブがより大き
な深さ、例えば5mmより大きいものが用いられる場
合、グルーブの内部圧力は反応容器60の内部圧力より
も、より小さく低減されなければならない。この場合に
は、プラズマはグルーブ内で生成されない。通常Arガ
スについて10-5Torrよりも小さい圧力では、プラズマ
は生成されない。グルーブの深さに5mmよりも大きな
深さが用いられる場合、第2頂部板63は誘電体の代わ
りに金属で作られる。
スチャンバ11としての第1部分61aから成る上部チ
ャンバと、プロセスチャンバ12としての第2部分61
bから成る下部チャンバとに分けられる。上部チャン
バ、下部チャンバ、そして第3部分61cの各々の直径
は同じである。プロセスチャンバとしての下部チャンバ
は、第1および第2の実施形態で述べたように、常に接
地されている。上部チャンバの電気的状態は、第1実施
形態において説明されたように、変化させることができ
る。上部チャンバの高さと下部チャンバの高さは重要な
事項ではない。例えば、下部チャンバの高さは、第3部
分61cを省略することによって誘電体スラブ62の所
まで延長させることができる。しかしながら、反対に、
上部チャンバをベースプレート13に向かって下方へ延
長することは、上部チャンバが浮動状態にあるとき、プ
ラズマの安定性にとって適切ではない。
つかのノズル70を通して反応容器60のソースチャン
バ11に供給され、これらのノズルは円筒形側壁61の
第1部分61aに形成されている。最初、反応ガスまた
はガス混合体は円筒形側壁61の第1部分の61aに作
られた円形通路71に供給される。それから、反応ガス
またはガス混合体は、ノズル70を通して円形通路71
から内部空間へ向かい、ソースチャンバの中へ導入され
る。
チャンバと下部チャンバは反応容器として用いられるけ
れども、第1実施形態で与えられたように、四角形の上
部チャンバおよび下部チャンバを用いてもよい。この場
合に、第1および第2の頂部板とそのグルーブの形状
は、同様に、相対的寸法を有した矩形形状になる。もし
円筒形側壁が用いられる場合には、プラズマが直接接触
する表面領域は最小になる。このことはパーティクル汚
染を最小にすることを導く。
は、前述の実施形態で説明されたものと同じである。
ンバ11において導電性ロッド23とチューブ21に邪
魔されることなく、プラズマを生成することができ、一
方において、導電性ロッド23を生成されたプラズマか
ら保護することができ、何故ならば、導電性ロッドが第
1頂部板となる薄い誘電体スラブ62の中に配置される
からである。
平面において、均一に分布した大きな面積の高密度のプ
ラズマを生じさせることができ、より低いアスペクト比
を持つ構成を実現することができ、反応容器の強度を改
善することができる。
念的な図である。
造と、誘電体チューブの真中に導電性ロッドを維持させ
る構造を示した断面図である。
断面図である。
場合にプラズマ生成のメカニズムを示すための断面図で
ある。
にプラズマ生成プロセスのメカニズムを示す断面図であ
る。
おけるプラズマ密度の変化を示すための概念的な図であ
る。
マ処理装置の断面図である。
れている時のプラズマ処理装置の断面図である。
を含む平行共振回路を介してアースされている時におけ
るプラズマ処理装置の断面図である。
形態を示す平面図である。
装置の全体構造と内部構造を示す概略構成図である。
図である。
断面図である。
図である。
ートがある場合の、電流の減衰を示す解説図である。
した概念図である。
示した概念図である。
度の変化を示すグラフである。
成され、より大きい直径のプロセスチャンバに送られる
ようにした誘導型駆動プラズマ源を示す概念図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 基板を処理するプラズマを作るようにプ
ラズマ放電を発生させる上部分と基板ホルダ上に基板が
配置される下部分とを含む反応容器と、 前記基板ホルダの上方に配置されかつ高周波電流が流れ
る平行な複数の導電性ロッドとから構成されることを特
徴とするプラズマ処理装置。 - 【請求項2】 前記平行な導電性ロッドは前記上部分に
おける対向する壁の間に配置されることを特徴とする請
求項1記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項3】 前記平行な導電性ロッドは前記上部分の
上に配置された頂部誘電体板内に設けられたこと特徴と
する請求項1記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項4】 前記平行な複数の導電性ロッドは各々前
記頂部誘電体板の内部に形成された円筒孔に挿入される
ことを特徴とする請求項3記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項5】 前記導電性ロッドの各々は誘電体材料で
作られた円筒型チューブで被覆され、当該円筒型チュー
ブの両端は前記対向する壁に気密に固定されていること
を特徴とする請求項2記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項6】 前記導電性ロッドは誘電体リングによっ
て前記円筒型チューブに同軸的に設けられることを特徴
とする請求項5記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項7】 複数の前記導電性ロッドによって定めら
れる平面は前記基板ホルダの上面に対して平行であるこ
とを特徴とする請求項2または3記載のプラズマ処理装
置。 - 【請求項8】 前記上部分はセラミックス部材を介して
前記下部チャンバに結合されることを特徴とする請求項
1記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項9】 前記上部分は電気的にアースから絶縁さ
れていることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理
装置。 - 【請求項10】 前記上部分は単一のキャパシタと平行
共振回路のうちのいずれかの1つを介してアースに接続
されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装
置。 - 【請求項11】 前記導電性ロッドの数と2つの隣接す
るロッドの間の距離は各々任意に変り得ることを特徴と
する請求項1記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項12】 複数の前記導電性ロッドは前記上部分
の外側で直列的に接続されていることを特徴とする請求
項1記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項13】 その底面にグルーブを有する他の頂部
誘電体板が前記頂部誘電体板の上に配置され、ガスが前
記2つの頂部誘電体板の間のグルーブによって形成され
る空間に導入され、所定の内圧を作ることを特徴とする
請求項3または4記載のプラズマ処理装置。 - 【請求項14】 前記頂部誘電体板は、設定温度を持つ
ように加熱要素を備えることを特徴とする請求項3また
は4記載のプラズマ処理装置。
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