JP4442053B2 - プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理物の表面に存在する有機物等の異物のクリーニング、レジストの剥離、有機フィルムの密着性の改善、金属酸化物の還元、製膜、液晶用ガラス基板の表面クリーニング、銅回路パターンのクリーニングなどのプラズマ処理を行うためにプラズマを発生させるプラズマ処理装置及びこれを用いたプラズマ処理方法に関するものであり、特に、精密な接合が要求される電子部品の表面クリーニングなどに好適に応用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、大気圧近傍の圧力下で放電を発生させてプラズマを生成し、このプラズマを被処理物に供給することによりプラズマ処理を行う各種のプラズマ処理装置が提案されている。例えば、図15に示すものでは、チャンバー1内に上下一対の電極2、3を対向配置して形成されるものであり、矢印aで示すように、チャンバー1内に供給管部30を通じてチャンバー1内に放電ガスを供給して充満させると共に電極2、3間に電圧を印加することにより電極2、3間に放電を発生させ、電極2、3間に被処理物を導入することにより被処理物にプラズマを供給してプラズマ処理を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のプラズマ処理装置では、供給管部30を通じてチャンバー1内に供給される放電ガスの圧力だけで、チャンバー1内の放電ガスを排出管部31から排出しているので、チャンバー1内からの放電ガスの排出効率が低いものであり、従って、プラズマ処理により生じる不純物を含む放電ガスがチャンバー1内に滞留して放電が不安定になったり被処理物が不純物で汚染される恐れがあった。また、放電ガスは矢印bのようにチャンバー1から大気中に排出されるために、オゾン等の反応生成物や不純物が大気中に放散されることになって環境に悪影響を与える恐れがあり、さらに、ヘリウム等の高価なガスを主体にしている放電ガスが大量に消費されるために、運転コスト(ランニングコスト)が高くなるという問題があった。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、放電が不安定になったり被処理物が不純物で汚染されることがなく、また、環境に悪影響を与えることがなく、さらに、運転コストを低く抑えることができるプラズマ処理装置及びプラズマ処理方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るプラズマ処理装置は、チャンバー1内に導入された放電ガスに大気圧近傍の圧力下で放電を生じさせ、この放電により生成されるプラズマを被処理物4に供給するプラズマ処理装置において、チャンバー1内の放電ガスを回収するための回収部7と、回収部7で回収された放電ガスから不純物を除去するための再生部8と、再生部8で不純物が除去された放電ガスをチャンバー1内に返送するための循環部9と、チャンバー1内外の圧力を検知するための圧力センサ18、13と、圧力センサ18、13の検知結果に基づいてチャンバー1内の圧力がチャンバー1外の圧力よりも高くなるように回収部7の運転挙動を制御するための制御部26とを備え、上記再生部が回収部7で回収された放電ガスから不純物を除去する吸着剤11と、不純物を吸着した吸着剤11を放電ガスで掃除することによって生じる不純物を含む放電ガスから不純物を除去する分離膜10とを備え、吸着剤11と分離膜10とで不純物が除去され精製された放電ガスを循環部9に返送するようにして成ることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明の請求項2に係るプラズマ処理装置は、請求項1の構成に加えて、回収部7としてガスシール性を有するコンプレッサを用いて成ることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項3に係るプラズマ処理装置は、請求項1又は2の構成に加えて、放電ガスがヘリウムを含有して成ることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の請求項4に係るプラズマ処理装置は、請求項1乃至3のいずれかの構成に加えて、放電ガスが反応性ガスを含有して成ることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の請求項5に係るプラズマ処理装置は、請求項1乃至4のいずれかの構成に加えて、被処理物4の搬送手段を備えて成ることを特徴とするものである。
【0015】
本発明の請求項6に係るプラズマ処理方法は、請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズマ処理装置を用いて被処理物4にプラズマを供給することを特徴とするものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
図1にプラズマ処理装置の一例の概略図を示す。このプラズマ処理装置はインライン方式でプラズマ処理を行うものであって、被処理物4を導入してプラズマ処理を施すためのチャンバー1と、チャンバー1内に放電ガスを供給するためのガス供給部5と、チャンバー1内の放電ガスを回収するための回収部7と、回収部7で回収された放電ガスから不純物を除去して放電ガスを精製するための再生部8と、再生部8で不純物が除去されて精製された放電ガスをチャンバー1内に返送するための循環部9とを具備して形成されている。
【0018】
箱形に形成されるチャンバー(容器)1は接合部分にOリング等のパッキンを設けて気密性が高く形成されるものであって、図2に示すようにチャンバー1内には複数個の電極対70及び被処理物4の搬送手段としてローラー17が設けられている。このようにチャンバー1内に電極対70を設けることによって、後述の放電空間34に導入される放電ガスがチャンバー1外の空気等の気体と混ざりにくくなって放電ガスが希釈されないようにすることができ、安定したグロー状の放電を発生させることができるものである。
【0019】
チャンバー1の対向する側壁50、51のうち一方の側壁50にはスリット状の搬入口36が貫通して設けられていると共に他方の側壁51には搬入口36と対向するスリット状の搬出口37が貫通して設けられている。また、一方の側壁50の外側には搬入側緩和室52が設けられていると共に他方の側壁51の外側には搬出側緩和室53が設けられている。搬入側緩和室52及び搬出側緩和室53は、搬入口36及び搬出口37を通じてチャンバー1からプラズマ生成用ガスが流出するのを緩和すると共に搬入口36及び搬出口37を通じてチャンバー1に空気などの外気が流入するのを緩和するために付加されているものである。
【0020】
また、搬入側緩和室52の外壁54には搬入口36と対向するスリット状の入口55が貫通して設けられていると共に搬出側緩和室53の外壁56には搬出口37と対向するスリット状の出口58が貫通して設けられている。さらに、搬入側緩和室52の外壁54の外側には空気圧等で上下駆動されるインライン型の入口扉59が設けられていると共に搬出側緩和室53の外壁56の外側には空気圧等で上下駆動されるインライン型の出口扉60が設けられている。さらに、チャンバー1の上面には供給管部30が突設されていると共にチャンバー1の下面には排出管部31が突設されている。
【0021】
チャンバー1はアクリル樹脂等の合成樹脂やステンレス鋼などの金属で形成することができるが、チャンバー1の内面は絶縁物でコーティングするのが好ましい。絶縁物としては、石英、アルミナ、イットリア部分安定化ジルコニウムなどのガラス質材料やセラミック材料などを例示することができる。さらに、アルミナ(Al2O3)、酸化チタン(チタニアでTiO2)、SiO2、AlN、Si3N、SiC、DLC(ダイヤモンド様炭素被膜)、チタン酸バリウム、PZT(チタン酸鉛ジルコネート)などの誘電体材質のものを例示することができる。またマグネシア(MgO)単体あるいはマグネシアを含む絶縁材料を用いることもできる。コーティング方法としては、板状に形成した絶縁物をチャンバー1の内面に接着して密着させる方法、及びアルミナ、チタン酸バリウム、酸化チタン、PZTなどの粉末をプラズマ中で分散させ、チャンバー1の内面に吹き付けるようにするプラズマ溶射法、及びシリカ、酸化スズ、チタニア、ジルコニア、アルミナなどの無機質粉末を溶剤などにより分散し、チャンバー1の内面にスプレーなどで吹き付けて被覆した後、600℃以上の温度で溶融させるいわゆる琺瑯被覆方法、及びゾルゲル法によるガラス質膜の形成方法などを採用することができる。さらに、気相蒸着法(CVD)もしくは物理蒸着法(PVD)によりチャンバー1の内面を絶縁物でコーティングすることもできる。
【0022】
このようにチャンバー1の内面を絶縁物でコーティングすることによって、電極2、3とチャンバー1の内面との間で放電が起こらないようにすることができ、電極2、3間の放電効率を高めることができるものであり、プラズマを効率よく生成することができるものである。尚、チャンバー1の外面も絶縁物でコーティングしてもよい。
【0023】
電極対70は図3で示すように、互いに平行に対向配置された一対の電極2、3で形成されている。電極2、3はステンレス鋼などの金属で断面形状が略角状(略四角形状)の角パイプで形成することができる。また、電極2、3の角部の外面は曲面72に形成されている。電極2、3の角部を鋭角に形成した場合、電極2、3間に電圧を印加して放電させたときに、電極2の角部と電極3の角部との間で電流の集中が起こりやすく、この結果、ストリーマー状の放電が発生して安定なグロー状の放電が得にくいが、本発明では電極2、3の角部の外面を曲面72に形成することによって、電極2の角部と電極3の角部との間で電流の集中を起こりにくくすることができ、ストリーマー状の放電の発生を防止して安定なグロー状の放電を得ることができるものである。この曲面72の曲率半径は電流の集中が起こらない範囲であれば任意に設定することができ、電極2、3間に印加する電圧等に応じて適宜設定可能であるが、例えば、1〜5mmにすることができる。尚、電極2、3は複数の部材を高周波溶接で接合することによって形成してもよい。
【0024】
電極2、3の表面(外面)には誘電体で形成される被膜32が設けられている。このような被膜32を電極2、3の表面に設けることによって、電極2、3の表面の微細な凹凸を被膜32で覆って露出しないようにすることができ、電極2と電極3の間で電流の集中が起こらないようにしてストリーマー状の放電の発生を防止することができ、安定なグロー状の放電を得ることができるものである。また、被膜32によってプラズマのスパッタリング作用や放電ガスの腐食作用から電極2、3を保護することができ、電極2、3の劣化を少なくすることができるものであり、また、電極2、3から不純物が生じないようにすることができて長期間の使用であっても被処理物4が不純物より汚染されないようにすることができるものである。尚、図では電極2、3の表面全体を被膜32で覆ったものを例示しているが、被膜32は対向配置された一対の電極2、3の間に介在すればよいので、電極2の対向面あるいは電極3の対向面のうちの少なくとも一方に被膜32を形成すればよい。また、電極2、3の間に配設する誘電体としては上記のような被膜32に限らず、例えば、電極2、3の間にガラス板等を配置して誘電体としてもよい。
【0025】
誘電体の被膜32は、石英、アルミナ、イットリア部分安定化ジルコニウムなどのガラス質材料やセラミック材料などで形成することができ、さらに、アルミナ(Al2O3)、酸化チタン(チタニアでTiO2)、SiO2、AlN、Si3N、SiC、DLC(ダイヤモンド様炭素被膜)、チタン酸バリウム、PZT(チタン酸鉛ジルコネート)などで形成することもでき、また、マグネシア(MgO)単体あるいはマグネシアを含む絶縁材料を用いることもできる。コーティング方法としては、板状に形成した絶縁物を電極2、3の表面に接着して密着させる方法、及びアルミナ、チタン酸バリウム、酸化チタン、PZTなどの粉末をプラズマ中で分散させ、電極2、3の表面に吹き付けるようにするプラズマ溶射法、及びシリカ、酸化スズ、チタニア、ジルコニア、アルミナなどの無機質粉末を溶剤などにより分散し、電極2、3の表面にスプレーなどで吹き付けて被覆した後、600℃以上の温度で溶融させるいわゆる琺瑯被覆方法、及びゾルゲル法によるガラス質膜の形成方法などを採用することができる。さらに、気相蒸着法(CVD)もしくは物理蒸着法(PVD)により電極2、3の表面を絶縁物でコーティングすることもできる。
【0026】
電極2、3の表面にガラス質を熱溶着して被膜32を形成する場合は、従来から行われている琺瑯の形成方法をそのまま用いることができ、例えば、ガラスハンドブック(朝倉書店、1991.4.10、第12刷、p191〜196)や実用表面改質技術総覧(技術材料研究協会編、1993.3.25初版、p731)などに記載されている方法を採用することができる。具体的には、シリカ、酸化スズ、チタニア、ジルコニア、アルミナ等の無機質粉末(ガラス質材料)を原料とする釉薬を電極2、3の表面にスプレー掛けしたり浸け掛け(ディッピング)などで供給して電極2、3の表面に分散液の被膜を形成し、この後、480〜1000℃の温度で1〜15分間加熱処理して電極2、3の表面に無機質粉末を融着することによって形成することができる。
【0027】
被膜32の厚みは0.1〜2mmに形成するのが好ましい。被膜32の厚みが0.1mm未満であれば耐電圧が小さくなり過ぎて、クラックや剥離が生じやすくなって電極2、3を充分に保護することができなくなる恐れがあり、被膜32の厚みが2mmを超えると耐電圧が大きくなり過ぎて、均一なグロー状の放電を安定して発生させることができなくなる恐れがある。
【0028】
また、被膜32の耐電圧は1〜30kVにするのが好ましい。被膜32の耐電圧が1kV未満であると、グロー状の放電が発生する前に被膜32が破壊されて均一で安定したグロー状の放電を発生させることができない恐れがある。被膜32の耐電圧は高い方が好ましいが、耐電圧を高く得ようとすると被膜32の厚みを厚くする必要が生じ、均一で安定したグロー状の放電を発生させにくくなるので、耐電圧の上限は30kVに設定するのが好ましい。尚、被膜32の耐電圧は厚みや組成を調整することによって所望の値に設定する。
【0029】
また、図2に示すように、電極2、3の内部は冷媒が通過可能な流路33として形成されている。冷媒としては、イオン交換水や純水を使用することができる。イオン交換水や純水を用いることによって、冷媒中に不純物が含まれることがなく、電極2、3が冷媒で腐食されにくくなるものである。また、冷媒としては0℃で不凍性を有し、且つ電気絶縁性及び不燃性や化学安定性を有する液体であることが好ましく、例えば、電気絶縁性能は0.1mm間隔での耐電圧が10kV以上であることが好ましい。この範囲の絶縁性を有する冷媒を用いる理由は、高電圧が印加される電極2、3からの漏電を防止するためである。このような性質を有する冷媒としては、パーフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル等を例示することができ、また純水にエチレングリコールを5〜60重量%添加した混合液であってもよい。さらに冷媒は空気であってもよい。
【0030】
そして、放電中に流路33に冷媒を通すことによって、電極2、3を冷却するものであり、このことで、大気圧近傍の圧力下で周波数の高い高電圧を電極2、3間に印加しても、電極2、3の両方の温度上昇をより抑えることができ、プラズマの温度(ガス温度)が高くならないようにして被処理物4の熱的損傷を少なくすることができるものである。また、電極2、3間に形成される放電空間34の局所的な加熱を防ぐことができ、より均質なグロー状の放電を生成してストリーマー状の放電の生成を抑え、ストリーマー状の放電による被処理物4の損傷をより少なくすることができるものである。
【0031】
また、電極2、3に被膜32を形成する際の加熱処理により、被膜32が形成されない電極2、3の表面の一部(非被膜部分)が高温で熱酸化されることになる。すなわち、電極2、3が流路33を有する筒状に形成されている場合は、電極2、3の流路33側の表面(内面)が熱酸化されることになり、電極2、3の流路33側の表面に酸化物などの異物が層状に形成されることになる。そして、このような異物が形成された状態で流路33に水などの冷媒を流して電極2、3を使用すると、電極2、3の腐食(酸化)が促進されるために、電極2、3自身の耐久性が低下し、また、安定したグロー状の放電の確保が困難になる。しかも、錆などが冷媒中に混入して冷却器やポンプなどに目詰まりが発生する恐れもある。そこで、これらの現象を回避するために、電極2、3の流路33側の表面に形成される酸化物などの異物を硝酸や硫酸などで酸洗浄して除去することによって、図4に示すように、電極2、3の流路33側の表面を異物除去面16として形成することが好ましく、このことで、電極2、3の耐久性を向上させることができ、また、安定したグロー状の放電を確保することができるものである。さらに、異物除去面16を形成した後、冷媒の流通による電極2、3の再腐食の発生を防止したり遅らせたりする目的で、電極2、3の流路33側の表面にクロメート処理などを施すことによって、図4に示すように、耐食層(耐食コーティング層)12を形成するのが好ましい。このことで、電極2、3の耐久性をさらに向上させることができ、また、より安定したグロー状の放電を確保することができるものである。
【0032】
上記のように形成される電極2、3はチャンバー1に設けた支持体で支持されてチャンバー1内に複数個ずつ略水平に配設されている。図2のものでは電極2、3はそれぞれ9個であるが、これに限定されるものではない。電極2は入口55と出口58の対向方向に並ぶように、すなわち、後述の被処理物4の搬送方向と平行な方向に並ぶように配置されている。また、電極3も同様に被処理物4の搬送方向と平行な方向に並ぶように配置されている。従って、電極2、3の長手方向と被処理物4の搬送方向とが直交するように電極2、3は配置されている。また、1個の電極2に対して1個の電極3が上下に対向するように配置されている。そして、互いに平行に対向配置される上下一対の電極2、3が一組の電極対70として形成されており、電極2と電極3の間の空間(対向スペース)が放電空間34として形成されている。また、電極2、3の間すなわち放電空間34には被膜32からなる誘電体が配設されることになる。
【0033】
上記のように電極2、3を配設することによって、複数個の電極対70が被処理物4の搬送方向と平行な方向に並べて配設されているが、電極対70は所定の間隔をあけて並べられており、隣合う電極対70の間(隣合う電極2あるいは電極3の間)には隙間71が設けられている。隣合う電極対70の間隔は1〜10mmに設定するのが好ましい。隣合う電極対70の間隔が上記の範囲よりも小さいと、隙間71が狭すぎて隙間71を通して放電ガスを放電空間34に供給しにくくなり、安定したグロー状の放電を得にくくなる恐れがある。また、隣合う電極対70の間隔が上記の範囲よりも大きいと、隙間71が広すぎて放電空間34で発生させたグロー状の放電が隙間71を通る放電ガスの流れの影響を受け易くなり、安定したグロー状の放電を得にくくなる恐れがある。
【0034】
電極2と電極3の上下の間隔(ギャップ)Lは、1〜20mmに設定するのが好ましい。電極2と電極3の間隔が1mm未満であれば、電極2と電極3の間で短絡が起こって放電空間34で放電が起こらなくなる恐れがあり、しかも、放電空間34が狭くなって効率よくプラズマを生成することが難しくなる恐れがあり、さらに、厚み3mmを超える厚物の被処理物4が放電空間34に導入することができなくなって、厚物の被処理物4にプラズマ処理を施すことができない。また、電極2と電極3の間隔が20mmを超えると、放電空間34で放電が起こりにくくなって効率よくプラズマを生成することが難しくなる恐れがある。
【0035】
そして、図2に示すように、電極2は高電圧を発生する電源43に電気的に接続されていると共に電極3は接地されており、これにより、一方の電極2は高圧電極として作用すると共に他方の電極3は低圧電極(接地電極)として作用するものである。
【0036】
ローラー17は本発明における搬送手段であって、ポリテトラフルオロエチレン(商標名:テフロン)などの耐熱性の高い合成樹脂で丸棒に形成されている。このローラー17はチャンバー1内に複数個あって、隣合うローラー17の間に3個の電極3を介在させるようにして、入口55と出口58の対向方向に並ぶように配置されており、また、各ローラー17はその長手方向が略水平になるように配置されている。さらに、ローラー17の上部は下側の電極3の上部よりも上に位置されている。すなわち、ローラー17はチャンバー1内で且つ対向配置された一対の電極2、3間の対向スペース(放電空間34)以外の箇所に配置されている。ローラー17はモーター等の駆動源により回転駆動自在に形成されている。尚、本発明において、電極対70やローラー17の個数、供給管部30及び排出管部31の位置は任意である。
【0037】
ガス供給部5は、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトンなどの希ガスや窒素ガスなどの不活性ガスを貯留するガスボンベ6と、ガスボンベ6と循環部9を接続するガス流通管19と、ガス流通管19の途中に設けられたバルブ等で形成される流量コントローラ14と、酸素、空気、CO2、N2Oなどの酸化性ガスやCF4などのフッ素系ガスや水素、アンモニアなどの還元性ガスなどの反応性ガスを貯留するガスボンベ27と、ガスボンベ27と循環部9を接続するガス流通管19と、ガス流通管19の途中に設けられたバルブ等で形成される流量コントローラ35とを具備して構成されている。
【0038】
回収部7は排出管20によりチャンバー1と接続されている。すなわち、排出管20の一端はチャンバー1の排出管部31に連結され、排出管20の他端は回収部7に連結されている。また、排出管20の途中にはバルブ等で形成される流量コントローラ21が設けられている。回収部7としてはコンプレッサ(圧縮機)を用いることができる。コンプレッサとしては放電ガスの流量が100リットル/分以下であればピストン式又はレシプロ式のものを、放電ガスの流量が100リットル/分以上であれば揺動式のものをそれぞれ好適に用いることができる。
【0039】
このコンプレッサとしては図6及び図14に示すように、シリンダー22とピストン23とクランク(軸)24及びモータ等の駆動機を備え、駆動機によりピストン23をシリンダー22内で進退駆動させるような既知のものを用いることができる。このようなコンプレッサを回収部7として用いた場合は、本発明においてはコンプレッサの回転する部分(例えば、モータの回転軸やクランク24など)にOリング等のリング状のガス漏洩防止手段を設けてガスシール性(気密性)を既知のものよりも高めるようにするのが好ましい。また、シリンダ22とクランクケース110のクロスヘッド111との継ぎ目やピストン部(ピストン23とシリンダー22の境目)からも回収した放電ガスが漏れるので、本発明においてはこれらの箇所にもシーリング剤やOリング等のガス漏洩防止手段を設けるなどしてガスシール性(気密性)を既知のものよりも高めるようにするのが好ましい。
【0040】
このようにガスシール性を有するコンプレッサを回収部7として用いることによって、チャンバー1から回収した放電ガスが系外(大気中)に漏洩するのを少なくすることができ、放電ガスの回収率(特に、不活性ガスの回収率)が低下しないようにすることができる。
【0041】
再生部8は流通管25により回収部7と接続されている。また、再生部8は気体が流通可能な配管で形成される循環部9によりチャンバー1と接続されている。すなわち、循環部9の一端はチャンバー1の供給管部30に連結され、循環部9の他端は再生部8に連結されている。再生部8としては膜によるガス分離方法と圧力スイング吸着法(プレッシャースイングアドソープション法であって、以下、PSA法と略することがある)とを併用して放電ガスからの不純物の除去を行うものである。
【0042】
このように形成されるプラズマ処理装置を用いて、大気圧近傍の圧力下(93.3〜106.7kPa(700〜800Torr))において、回路用基板や液晶用ガラス基板等のピース状(短尺)で板状の被処理物4をプラズマ処理するにあたっては、次のようにして行う。まず、図2に矢印aで示すように、供給管部30を通じてチャンバー1内に放電ガスを供給し、チャンバー1内を放電ガスで充満させる。また、これと同時に搬入側緩和室52と搬出側緩和室53にも放電ガスが供給されて充満される。
【0043】
放電ガスはガス供給部5からの新しいフレッシュな不活性ガス及び反応性ガスと再生部8で精製された放電ガスが循環部9で混合されてチャンバー1に供給されるものである。放電ガスとしては上記の複数種の不活性ガスをそれぞれ単独で用いたりあるいは併用したりすることができる。また、上記の不活性ガスの少なくとも一つを主体とし、これに必要に応じて一つあるいは複数種の反応性を有する反応性ガスを添加して放電ガスとすることができ、反応性ガスを含有する放電ガスを用いることによって、例えば、被処理物4の表面に存在する有機物のクリーニングや金属酸化物の還元効果を実現することができる。反応性ガスの種類は処理の内容によって任意に選択することができる。例えば、被処理物4の表面に存在する有機物のクリーニング、レジストの剥離、有機フィルムのエッチング、LCDの表面クリーニング、ガラス板の表面クリーニングなどを行う場合は反応性ガスとして、酸素、空気、CO2、N2Oなどの酸化性ガスを用いるのが好ましい。また、反応性ガスとしてCF4などのフッ素系ガスも適宜用いることができ、シリコンなどのエッチングを行う場合にはこのフッ素系ガスを用いるのが効果的である。また、金属酸化物の還元を行う場合は反応性ガスとして、水素、アンモニアなどの還元性ガスを用いることができる。反応性ガスの添加量は主体の全量に対して10体積%以下、好ましくは0.1〜5体積%の範囲である。反応性ガスの添加量が0.1体積%未満であれば、目的とするプラズマ処理の効果が低くなる恐れがあり、反応性ガスの添加量が10体積%を超えると、グロー状の放電が不安定になる恐れがある。
【0044】
上記のようにしてチャンバー1内を放電ガスで充満させた後、電極2、3間に交番する高電圧あるいはパルス状の高電圧を印加する。このことで、放電空間34に交番する電界あるいはパルス状の電界が発生し、電極2、3間の放電空間34に誘電体である被膜32を介して放電する、いわゆる誘電体バリア放電によってグロー状の放電を発生させると共にこのグロー状の放電により放電ガスからプラズマを生成する。
【0045】
電極2、3間に印加される電圧の周波数は1kHz〜200MHzの高周波数に設定するのが好ましい。電極2、3間に印加される電圧の周波数が1kHz未満であれば、放電空間34でのグロー状の放電を安定化させることができなくなり、プラズマ処理を効率よく行うことができなくなる恐れがある。また、電極2、3間に印加される電圧の周波数が200MHzを超えると、放電空間34でのプラズマの温度上昇が著しくなり、電極2、3の寿命が短くなる恐れがあり、しかも、プラズマ処理装置が複雑化及び大型化する恐れがある。
【0046】
また、放電空間34に投入される印加電力の密度は20〜3500W/cm3、好ましくは100〜500W/cm3に設定するのが好ましい。放電空間34に投入される印加電力の密度が20W/cm3未満であれば、プラズマを充分に発生させることができなくなり、逆に、放電空間34に印加される印加電力の密度が3500W/cm3を超えると、安定した放電を得ることができなくなる恐れがある。尚、印加電力の密度(W/cm3)は、(印加電力/放電空間34の体積)で定義される。
【0047】
上記のようにして放電空間34にプラズマを生成した後、駆動源を作動させることによりローラー17を時計回りに回転駆動させると共に、図5に示すように、チャンバー1の入口扉59の前側に設けたベルトコンベアなどの搬入コンベア65に被処理物4を載せて入口扉59の直前にまで搬送する。次に、被処理物4が入口扉59の直前に近づいたら入口扉59を上駆動させて入口55を開放し、入口55から搬入側緩和室52及び搬入口36を通じてチャンバー1内に被処理物4を搬入する。被処理物4がチャンバー1内に完全に搬入されると、入口扉59を下駆動させて入口55を閉塞し、チャンバー1内を密閉する。また、チャンバー1内に導入された被処理物4はローラー17の上に載せられ、ローラー17の回転駆動により放電空間34に導入される。
【0048】
そして、チャンバー1内に導入された被処理物4はローラー17で搬出口37に向かって搬送されながら連続的にプラズマに曝されてプラズマ処理が施される。あるいはローラー17の回転駆動を停止して被処理物4の搬送を中断することにより、所定の時間だけ被処理物4を放電空間34内に停止させて被処理物4にプラズマ処理を施すようにする。このようにして被処理物4にプラズマ処理を施した後、ローラー17を回転駆動させることによって被処理物4を搬出口37側に向かって搬送する。被処理物4が搬出口37を通じてチャンバー1から搬出側緩和室53に搬出されて出口58に近づくと、出口扉60を上動駆動させて出口58を開放し、プラズマ処理された被処理物4をローラー17の回転駆動及び搬出コンベア66によりチャンバー1から導出する。この後、出口扉60を下駆動させて出口58を閉塞し、チャンバー1内を密閉する。このようにして複数枚の被処理物4を連続的に搬送しながらプラズマ処理することができる。
【0049】
上記のようにプラズマ処理を行っている間、チャンバー1にはガス供給部5及び循環部9から放電ガスを常時供給し続けているが、これと同時にチャンバー1内の放電ガスを矢印bで示すように排出管部31を通じてチャンバー1外に排出し続けている。チャンバー1内の放電ガスは回収部7によりチャンバー1外に強制的に排出されるものであり、従って、プラズマ処理により生じる不純物を含むチャンバー1内の放電ガスがチャンバー1内に滞留しにくくなり、放電が不安定になったり被処理物が不純物で汚染されることがなくなるものである。放電ガスに含まれる不純物としては被処理物4をプラズマ処理することにより生じる有機物(炭化水素など)、チャンバー1外の空気やそれに含まれる有機物などである。
【0050】
上記のようにチャンバー1外に排出された放電ガスは排出管20を通じて回収部7に送られ、ここで圧縮されて3〜10気圧の高圧の放電ガスとなる。次に、高圧の放電ガスが流通管25を通じて再生部8に送られ、ここで放電ガスに含まれている不純物が除去されて精製される。ここで、放電ガスが不活性ガスと反応性ガスの混合ガスである場合、不活性ガスと反応性ガスの一方のみを精製することもできるし、不活性ガスと反応性ガスの両方を精製することもできる。この後、精製された放電ガスは循環部9を通じてチャンバー1に返送される。
【0051】
このようにプラズマ処理に使用された放電ガスを回収し、精製した後、再び使用することによって、放電ガスに含まれるオゾン等の反応生成物や不純物が大気中に放散されないようにすることができ、環境に悪影響を与えないようにすることができるものであり、しかも、ヘリウム等の高価なガスを主体にしている放電ガスの消費量を少なくすることができ、運転コスト(ランニングコスト)を低減することができるものである。しかも、上記の循環部と再生部からなる循環−再生機構を設けることにより、不可避的に放電ガスに混入する空気量をほとんどゼロにすることができ、従って、放電が安定化するだけでなく、空気中に混在している水分(水蒸気)が放電ガスに混入する量も低減することができる。水分は酸素ラジカルなどの活性種を死活させるため、この量が少ないと、有効なラジカル量も相対的に多くなり、結果としてプラズマ処理能力を向上させることができるものである。
【0052】
上記のように再生部8には各種のものがある。図6に膜によるガス分離方法を行う再生部8を示す。この再生部8はヒータ42とセパレータ41とを備えて形成されている。ヒータ42はスチーム等を用いて放電ガスを40〜60℃に加熱するものである。分離膜10の特性として放電ガスの温度が一定の方が分離の効率が高く、また、不純物として混入する水分の凝縮も防止できるので、このヒータ42により放電ガスを加熱するものである。図7(a)に示すようにセパレータ41はその内部に中空糸膜等の分離膜10を充填して形成されるものである。この分離膜10は高分子素材で形成されるものであって、例えば、芳香族ポリアミドで形成することができるが、分離膜10の素材は放電ガスに含まれている不活性ガスの種類や反応性ガスの種類及び精製したいガスの種類や不純物の種類等に応じて適宜変更可能である。
【0053】
そして、この再生部8を用いて放電ガスの精製を行うにあたっては次のようにして行う。まず、再生部8の流入側コネクタ部74に接続された流通管25を通じて回収部7から放電ガス(高圧の放電ガスで不純物を含む)がヒータ42に導入される。ここで、放電ガスは加熱されて昇温される。次に、昇温された放電ガスは配管73を通じて2〜200リットル/分の流量でセパレータ41に供給される。ここで図7(b)に示すように、放電ガスは矢印cのように分離膜10(中空糸膜の周壁)を透過するが、放電ガスの分子よりも大きな不純物の分子は矢印dのように分離膜10を透過することができないものであり、これにより、放電ガスと不純物を分離して放電ガスから不純物を除去し精製することができるものである。この後、精製された放電ガスは分離膜10の内側を通って流れ、セパレータ41に接続された配管75へと流れる。配管75は再生部8に設けた流出側コネクタ部76を介して循環部9と接続されており、配管75を流れる精製された放電ガスは循環部9へと流れる。この後、精製された放電ガスは循環部9を流れてチャンバー1に返送される。一方、セパレータ41で放電ガスから除去された不純物は配管77を流れてオフガスとして再生部8から排出される。
【0054】
また、再生部8の他例として図8にPSA法を行うものを示す。この再生部8は昇圧ポンプ78とPSAユニット79を備えて形成されている。昇圧ポンプ78は放電ガス(原料ガス)を3〜20気圧(kg/cm2)にまで昇圧するものである。PSAユニット79は図9に示すように、複数本の分離塔80a〜80dを備えて形成されている。各分離塔80a〜80dには吸着剤11が充填されている。吸着剤11の種類は放電ガスの種類や不純物の種類等によって適宜変更可能であるが、例えば、ゼオライト系モレキュラーシーブ、活性炭、カーボンモレキュラーシーブ、アルミナ、シリカゲル及びこれらの混合物などを用いることができる。また、分離塔80a〜80dの下端には入口バルブ83を介して導入管84が接続されていると共に分離塔80a〜80dの上端には出口バルブ81を介して導出管82が接続されている。さらに、分離塔80a〜80dの下端にはパージバルブ85を介してパージ管86が接続されている。上記の導入管84は昇圧ポンプ78とPSAユニット79とを接続する配管87と連結されており、また、導出管82は循環部9と接続されている。
【0055】
そして、この再生部8を用いて放電ガスの精製を行うにあたっては次のようにして行う。まず、昇圧ポンプ78と接続される流通管25を通じて回収部7から放電ガス(高圧の放電ガスで不純物を含む)を昇圧ポンプ78に供給し、この後、昇圧ポンプ78から配管87を通じて2〜100リットル/分の流量でPSAユニット79に放電ガスを供給する。このようにPSAユニット79に供給された放電ガスは、まず、導入管84を通じて第一の分離塔80aに導入される。この時、放電ガスの圧力は3〜20気圧で送り込まれる。このように第一の分離塔80aに放電ガスが導入されると、放電ガス中の不純物が吸着剤11にて吸着され、放電ガスから不純物が分離されて除去される。この後、不純物が除去されて精製された放電ガスが第一の分離塔80aの塔頂から上記導入時の圧力に近い圧力で流出して導出管82へと流れる。次に、数分〜10分後に第一の分離塔80aへの放電ガスの供給を停止すると共に第二の分離塔80bへの放電ガスの供給を切り替え、これと同時に第一の分離塔80aに接続されている入口バルブ81と出口バルブ83を閉じ、さらに、第一の分離塔80aに接続されているパージバルブ85を開いて第一の分離塔80aを大気圧付近にまで減圧する。そして、この減圧により吸着剤11に吸着された不純物が脱離する。次に、第一の分離塔80aの塔頂の入口バルブ81を開き、精製された放電ガスの一部を下向きに流して第一の分離塔80aに導入し、これにより、第一の分離塔80a内を掃除し、次の吸着に備える。この掃除用に第一の分離塔80aに導入された放電ガスは吸着剤11から脱離した不純物とともにパージ管86へと流れる。そして、このような操作を第一の分離塔80aから第二の分離塔80b、第三の分離塔80c、第四の分離塔80dの順序で数分の遅れで繰り返して一工程とし、この工程により、精製された放電ガスが導出管84を通って流れ、さらに循環部9へと流れる。この後、精製された放電ガスは循環部9を流れてチャンバー1に返送される。一方、分離塔80a〜80dで放電ガスから除去された不純物はパージ管86を流れてパージガスとしてPSAユニット79から排出される。
【0056】
また、再生部8の他例として図10に膜によるガス分離法とPSA法の両方を行う再生部8を示す。この再生部8は図8に示すものにさらに分離膜10を備えた上記と同様のセパレータ41と、精製前の放電ガス(原料ガス)やパージガスや精製された放電ガスの流れを緩衝するためのバッファータンク92、93、94と、パージガスや精製された放電ガスを圧縮して昇圧するための昇圧ポンプ78、95、96とを備えて形成されるものである。
【0057】
そして、この再生部8を用いて放電ガスの精製を行うにあたっては、上記と同様に、回収部7で回収した放電ガスを昇圧ポンプ78により3〜20気圧に昇圧し、この昇圧した放電ガスをPSAユニット79に送入して上記と同様にしてPSAユニット79で精製処理を行うことができる。しかしながら、上記のように分離塔80a〜80dを掃除するのに精製された放電ガスを用いているので、上記のように不純物を含む放電ガスがパージガスとして生じる。このパージガスを破棄すると、放電ガスの回収率が低下することになる。従って、この再生部8ではパージガスから不純物をセパレータ41の分離膜10で除去し、精製された放電ガスを得るものである。具体的には次のように動作する。まず、パージガスはパージ管86を通じてバッファータンク92に送られ、次に、バッファータンク92から昇圧ポンプ95に送られ、ここで圧縮されることにより3〜10気圧に昇圧される。次に、昇圧されたパージガスはバッファータンク93に送られた後、バッファータンク93からセパレータ41に送られる。そして、このセパレータ41で上記と同様にして放電ガスと不純物とに分離する。これにより精製された放電ガスを得ることができる。次に、精製された放電ガスはセパレータ41から昇圧ポンプ96に送られ、ここで圧縮されることにより3〜20気圧に昇圧される。次に、昇圧後の精製された放電ガスはバッファータンク94に送られた後、流通管25に返送される。そして、精製された放電ガスは流通管25内を流れる回収部7からの放電ガスと混合されてPSAユニット79に供給される。このようにしてパージガス中の放電ガスが破棄されないようにすることができ、放電ガスの回収率を高めることができる。
【0058】
図11に本発明の実施の形態を示す。このプラズマ処理装置では、図1に示すものに加えて、チャンバー1内の圧力を検知するための圧力センサ18と、チャンバー1外の圧力を検知するための圧力センサ13と、回収部(コンプレッサ)7の運転挙動を制御するためのコンピュータ等の制御部26とを備えて形成されている。圧力センサ18、13と制御部26とは電気的に接続されており、また、制御部26と回収部7とは電気的に接続されている。その他の構成は上記と同様に形成されている。
【0059】
このプラズマ処理装置では、チャンバー1内外の圧力を圧力センサ18、13で検知し、この検知結果に基づいて、チャンバー1内の圧力がチャンバー1外の圧力よりも常に高くなるように回収部7の運転挙動を制御部26で制御しながらプラズマ処理を行うものである。つまり、チャンバー1内外の圧力を圧力センサ18、13でモニターしつつ、このモニターの結果を回収部7の運転挙動にフィードバックしながらプラズマ処理を行うものである。チャンバー1内の圧力はチャンバー1外の圧力よりも2〜3%程度高ければよく、また、チャンバー1内の圧力をチャンバー1外の圧力よりも高くするには、チャンバー1内からの放電ガスの単位時間当たりの回収量等を増減するなどして回収部7の運転挙動を制御部26で制御すればよい。
【0060】
このプラズマ処理装置では、チャンバー1内の圧力がチャンバー1外の圧力よりも常に高くなるように維持しながらプラズマ処理を行うことができるものである。従って、チャンバー1内にチャンバー1外の空気の侵入を防止することができ、放電ガスに不純物が混ざらないようにすることができるものであり、放電が不安定にならないようにすることができると共に不純物で被処理物4が汚染されないようにすることができるものである。
【0061】
尚、この実施の形態において、圧力センサ18、13の検知結果に基づいて、電磁バルブ等の流量コントローラ14、35、21の開閉量を制御部26で制御し、チャンバー1内の圧力がチャンバー1外の圧力よりも常に高くなるようにしてもよい。
【0062】
図12に参考例を示す。このプラズマ処理装置では、図1に示すものに加えて、チャンバー1内に供給される放電ガス(ガス供給部5からの放電ガスと精製された放電ガスの合計量)の流量を検知するための流入センサ15と、チャンバー1内から回収部7へ回収される放電ガスの流量を検知するための流出センサ28と、回収部(コンプレッサ)7の運転挙動を制御するためのコンピュータ等の制御部26とを備えて形成されている。流入センサ15及び流出センサ28と制御部26とは電気的に接続されており、また、制御部26と回収部7とは電気的に接続されている。また、流入センサ15はチャンバー1の供給管部30に、流出センサ28はチャンバー1の排出管部31にそれぞれ設けられている。その他の構成は上記と同様に形成されている。
【0063】
このプラズマ処理装置では、チャンバー1内に供給される放電ガスの流量を流入センサ15で検知すると共にチャンバー1内から回収部7へ回収される放電ガスの流量を流出センサ28で検知し、この検知結果に基づいて、ガス供給部5からチャンバー1内に供給される放電ガスの流量がチャンバー1内から回収部7へ回収される放電ガスの流量よりも常に多くなるように回収部7の運転挙動を制御部26で制御しながらプラズマ処理を行うものである。つまり、チャンバー1への放電ガスの供給量とチャンバー1からの回収部7への放電ガスの排出量を流入センサ15と流出センサ28でモニターしつつ、このモニターの結果を回収部7の運転挙動にフィードバックしながらプラズマ処理を行うものである。チャンバー1内に供給される放電ガスの流量はチャンバー1内から排出される放電ガスの流量よりも2〜3体積%程度多ければよく、また、チャンバー1内に供給される放電ガスの流量をチャンバー1内から回収部7へと排出される放電ガスの流量よりも多くするには、チャンバー1内からの放電ガスの単位時間当たりの回収量等を増減するなどして回収部7の運転挙動を制御部26で制御すればよい。
【0064】
このプラズマ処理装置では、不純物を含まない新しいフレッシュな放電ガスが常にチャンバー内に充満するように維持しながらプラズマ処理を行うことができるものである。従って、チャンバー1内の放電ガスに含まれる不純物が少なくすることができるものであり、放電が不安定にならないようにすることができると共に不純物で被処理物4が汚染されないようにすることができるものである。
【0065】
尚、この実施の形態において、流入センサ15と流出センサ28の検知結果に基づいて、電磁バルブ等の流量コントローラ14、35、21の開閉量を制御部26で制御し、チャンバー1内に供給される放電ガスの流量をチャンバー1内から回収部7へと排出される放電ガスの流量よりも常に多くするようにしてもよい。
【0066】
【実施例】
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0067】
(参考例1)
図11に示すインライン方式のプラズマ処理装置を形成した。チャンバー1としては900mm×352mm×1000mmのステンレス製のものを使用した。電極2、3としては幅寸法32mm×高さ16mm×長さ1000mmのステンレス鋼(SUS304)の角パイプで形成し、電極2、3の角部の外面は曲率半径が5mmの曲面72に形成した。電極2、3の表面には琺瑯の被膜32を形成した。この琺瑯の被膜32は、シリカとアルミナの無機質粉体を原料とした釉薬をスプレーガンで電極2、3の表面に塗布し、その後、約850℃で10分間溶融して焼き付け(融着し)、これらスプレーガンによる塗布と焼き付けとを交互に3回繰り返して重ね塗りし、厚み0.5mm程度に均一に仕上げた。そして、5mmの間隔を介して一対の電極2、3を互いに平行に対向配置することにより一組の電極対70を形成し、5mmの間隔を介して複数個の電極対70をチャンバー1内に平行に並べて配設した。電極2、3の端部は図13に示すような厚み10mmで絶縁樹脂製の支持体100で支持すると共にOリング101を有する密閉体102を支持体100の外面に接触させてチャンバー1外への放電ガスの流出を防止した。
【0068】
ローラー17としては直径20mmで長さ400mmのテフロン製丸棒を使用した。また、チャンバー1の入口55と出口58の外側には被処理物4の搬送用のコンベア65、66を配設した。被処理物4としては液晶用基板(600mm×750mm×0.7mm)を用いた。また、放電ガスとしてはヘリウム(精製されたヘリウムも含む)を10リットル/分、酸素を1体積%の割合で混合してチャンバー1に供給した。また、搬入側緩和室52と搬出側緩和室53にはヘリウムを10リットル/分、酸素を1体積%の割合で混合して供給した。
【0069】
そして、放電空間34に投入される印加電力が250Wとなるように、対向配置された電極2、3間に周波数が100kHzの高電圧を印加してグロー状の放電を発生させて放電空間34にプラズマを生成し、放電空間34に被処理物4を導入して約20秒間プラズマを供給して被処理物4にプラズマ処理(表面の改質処理及びクリーニング処理)を行った。この時、放電空間34内での被処理物4の搬送速度は2mm/秒とした。また、電極2、3の流路33には冷媒として純水を流通させた。
【0070】
回収部7としてはヘリウムの漏洩がないガスシール性の高いコンプレッサを用いた。また、チャンバー1内外の圧力を圧力センサ18、13で検知し、この検知結果に基づいて、チャンバー1内の圧力がチャンバー1外の圧力よりも常に高くなるように回収部7の運転挙動を制御部26で制御しながらプラズマ処理を行った。その結果、チャンバー1外の圧力は1.00気圧であったが、チャンバー1内の圧力は1.02気圧にコントロールされた。
【0071】
再生部8としては図6に示す膜によるガス分離方法を行うものを用いた。セパレータ41としては分離膜10として芳香族ポリアミド製の中空糸膜を内蔵した宇部興産製の「UBE GAS SEPARETOR B2」を用いた。また、回収部7でチャンバー1から回収した放電ガスを8気圧まで昇圧した後、この昇圧した放電ガスを再生部8に送入した。この結果、精製された放電ガスはヘリウム純度が99.93%、ヘリウム回収率が74%になった。そして、この精製された放電ガス(ヘリウム)をガス供給部5から供給されるフレッシュなヘリウム及び酸素と混合して、上記の初期濃度及び流量になるように調整してチャンバー1に供給した。
【0072】
この結果、放電空間34には均一なグロー状の放電が安定して生成された。また、電極2、3の反りは最大で1mmであり、被処理物4の搬送に影響を与えない程度の小さな反りであった。また、未処理の被処理物4の水濡れ角は50度であったが、処理後は8度まで低減した。さらに、XPS(X線光電子分光)分析の結果、未処理の被処理物4の最表面では有機物の汚れに起因する炭素が20原子%検出されたが、処理後では2原子%であった。
【0073】
(参考例2)
図12に示すプラズマ処理装置を用いた。回収部7としてはヘリウムの漏洩がないガスシール性の高いコンプレッサを用いた。また、チャンバー1内に供給される放電ガスの流量を流入センサ15で検知すると共にチャンバー1内から回収部7へ回収される放電ガスの流量を流出センサ28で検知し、この検知結果に基づいて、ガス供給部5からチャンバー1内に供給される放電ガスの流量がチャンバー1内から回収部7へ回収される放電ガスの流量よりも常に多くなるように回収部7の運転挙動を制御部26で制御しながらプラズマ処理を行った。その結果、チャンバー1内の圧力は1.01気圧にコントロールされた。
【0074】
再生部8としては図10に示す膜によるガス分離方法とPSA法の両方を行うものを用いた。セパレータ41としては分離膜10として芳香族ポリアミド製の中空糸膜を内蔵した宇部興産製の「UBE GAS SEPARETOR B2」を用いた。また、吸着剤11としてはゼオライト系モレキュラーシーブを用いた。そして、回収部7でチャンバー1から回収した放電ガスを8気圧まで昇圧した後、この昇圧した放電ガスを再生部8に送入した。この結果、精製された放電ガスはヘリウム純度が99.98%、ヘリウム回収率が81%になった。そして、この精製された放電ガス(ヘリウム)をガス供給部5から供給されるフレッシュなヘリウム及び酸素と混合して、上記の初期濃度及び流量になるように調整してチャンバー1に供給した。その他の構成は参考例1と同様にした。
【0075】
この結果、放電空間34には均一なグロー状の放電が安定して生成された。また、電極2、3の反りは最大で1mmであり、被処理物4の搬送に影響を与えない程度の小さな反りであった。また、未処理の被処理物4の水濡れ角は50度であったが、処理後は8度まで低減した。さらに、XPS(X線光電子分光)分析の結果、未処理の被処理物4の最表面では有機物の汚れに起因する炭素が20原子%検出されたが、処理後では2原子%であった。
【0076】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1の発明は、チャンバー内に導入された放電ガスに大気圧近傍の圧力下で放電を生じさせ、この放電により生成されるプラズマを被処理物に供給するプラズマ処理装置において、チャンバー内の放電ガスを回収するための回収部と、回収部で回収された放電ガスから不純物を除去するための再生部と、再生部で不純物が除去された放電ガスをチャンバー内に返送するための循環部とを具備するので、チャンバー内の放電ガスを回収部によりチャンバー外に強制的に排出することができ、プラズマ処理により生じる不純物を含むチャンバー内の放電ガスがチャンバー内に滞留しにくくなり、放電が不安定になったり被処理物が不純物で汚染されることがなくなるものである。しかも、上記の循環部と再生部からなる循環−再生機構を設けることにより、不可避的に放電ガスに混入する空気量をほとんどゼロにすることができ、よって、放電が安定化するだけでなく、空気中に混在している水分が放電ガスに混入する量も低減することができるものであり、従って、有効なラジカル量を多くすることができてプラズマ処理能力を向上させることができるものである。また、放電ガスに含まれるオゾン等の反応生成物や不純物を再生部で除去して大気中に放散されないようにすることができ、環境に悪影響を与えないようにすることができるものであり、しかも、再生部で精製された放電ガスを循環部によりチャンバーに返送することによって、放電ガスの消費量を少なくすることができ、運転コストを低減することができるものである。
また、チャンバー内外の圧力を検知するための圧力センサと、圧力センサの検知結果に基づいてチャンバー内の圧力がチャンバー外の圧力よりも高くなるように回収部の運転挙動を制御するための制御部とを備えるので、チャンバー内の圧力がチャンバー外の圧力よりも常に高くなるように維持しながらプラズマ処理を行うことができ、チャンバー内にチャンバー外の空気の侵入を防止することができて放電ガスに不純物が混ざらないようにすることができるものであり、放電が不安定にならないようにすることができると共に不純物で被処理物が汚染されないようにすることができるものである。
また、再生部がガスを分離するための分離膜とガスを分離するための吸着剤とを備えるので、膜によるガス分離方法と圧力スイング吸着法の両方で放電ガスから不純物を除去することができ、より純度の高い放電ガスを再生することができるものである。
【0080】
また、本発明の請求項2に係る発明は、回収部としてガスシール性を有するコンプレッサを用いるので、回収部からの放電ガスの漏れを少なくすることができ、放電ガスの回収率を高くすることができるものである。
【0083】
また、本発明の請求項3に係る発明は、放電ガスがヘリウムを含有するので、他の不活性ガスに比べて放電を安定させることができ、被処理物に均一なプラズマ処理を施すことができるものである。
【0084】
また、本発明の請求項4に係る発明は、放電ガスが反応性ガスを含有するので、反応性ガスの種類を処理の内容によって任意に選択することができ、各種のプラズマ処理を行うことができるものである。
【0085】
また、本発明の請求項5に係る発明は、被処理物の搬送手段を備えるので、長尺の被処理物や多数個の被処理物を搬送手段で搬送しながら連続してプラズマ処理することができ、プラズマ処理の効率を高めることができるものである。
【0086】
また、本発明の請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズマ処理装置を用いて被処理物にプラズマを供給するので、チャンバー内の放電ガスを回収部によりチャンバー外に強制的に排出することができ、プラズマ処理により生じる不純物を含むチャンバー内の放電ガスがチャンバー内に滞留しにくくなり、放電が不安定になったり被処理物が不純物で汚染されることがなくなるものである。また、放電ガスに含まれるオゾン等の反応生成物や不純物を再生部で除去して大気中に放散されないようにすることができ、環境に悪影響を与えないようにすることができるものであり、しかも、再生部で精製された放電ガスを循環部によりチャンバーに返送することによって、放電ガスの消費量を少なくすることができ、運転コストを低減することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プラズマ処理装置の一例を示す概略図である。
【図2】 同上のチャンバー内を示す概略図である。
【図3】 同上の電極対を示す断面図である。
【図4】 同上の電極を示す断面図である。
【図5】 同上のチャンバー内外を示す概略図である。
【図6】 同上の回収部及び再生部の一例を示す概略図である。
【図7】 同上の(a)はセパレータを示す一部が破断した正面図、(b)は分離膜の作用を示す概略図である。
【図8】 同上の再生部の他例を示すブロック図である。
【図9】 同上のPSAユニットを示す概略図である。
【図10】 同上の再生部の他例を示すブロック図である。
【図11】 本発明の実施の形態の一例を示す概略図である。
【図12】 同上の参考例を示す概略図である。
【図13】 同上の電極の支持状態を示す断面図である。
【図14】 レシプロ式のコンプレッサを示す概略図である。
【図15】 従来例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 チャンバー
4 被処理物
7 回収部
8 再生部
9 循環部
10 分離膜
11 充填剤
13 圧力センサ
15 流入センサ
18 圧力センサ
26 制御部
28 流出センサ
Claims (6)
- チャンバー内に導入された放電ガスに大気圧近傍の圧力下で放電を生じさせ、この放電により生成されるプラズマを被処理物に供給するプラズマ処理装置において、チャンバー内の放電ガスを回収するための回収部と、回収部で回収された放電ガスから不純物を除去するための再生部と、再生部で不純物が除去された放電ガスをチャンバー内に返送するための循環部と、チャンバー内外の圧力を検知するための圧力センサと、圧力センサの検知結果に基づいてチャンバー内の圧力がチャンバー外の圧力よりも高くなるように回収部の運転挙動を制御するための制御部とを備え、上記再生部が回収部で回収された放電ガスから不純物を除去する吸着剤と、不純物を吸着した吸着剤を放電ガスで掃除することによって生じる不純物を含む放電ガスから不純物を除去する分離膜とを備え、吸着剤と分離膜とで不純物が除去され精製された放電ガスを循環部に返送するようにして成ることを特徴とするプラズマ処理装置。
- 回収部としてガスシール性を有するコンプレッサを用いて成ることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 放電ガスがヘリウムを含有して成ることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
- 放電ガスが反応性ガスを含有して成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
- 被処理物の搬送手段を備えて成ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズマ処理装置を用いて被処理物にプラズマを供給することを特徴とするプラズマ処理方法。
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