JP6894340B2 - エッチング装置 - Google Patents

エッチング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6894340B2
JP6894340B2 JP2017191277A JP2017191277A JP6894340B2 JP 6894340 B2 JP6894340 B2 JP 6894340B2 JP 2017191277 A JP2017191277 A JP 2017191277A JP 2017191277 A JP2017191277 A JP 2017191277A JP 6894340 B2 JP6894340 B2 JP 6894340B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
height
facing
surface side
nozzle surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017191277A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019067898A (ja
Inventor
栄司 宮本
栄司 宮本
斎藤 直道
直道 斎藤
健一郎 宮里
健一郎 宮里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2017191277A priority Critical patent/JP6894340B2/ja
Publication of JP2019067898A publication Critical patent/JP2019067898A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6894340B2 publication Critical patent/JP6894340B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

本発明は、シリコン含有物を含むガラスやウェハーなどの被処理基板を、フッ素系反応成分を含有する化学的に活性な反応ガスによってドライエッチングする装置に関し、特に被処理基板における素子形成面等となる非処理面への反応ガスの接触を抑制しながら、接触帯電等を防止すべき被処理面を軽く粗化するのに適したエッチング装置に関する。
ガラスなどのシリコン含有基板を、フッ化水素を含有する反応ガスによってエッチングすることは公知である(特許文献1〜4等参照)。
特許文献1においては、ガラス基板が通過可能な扁平な処理空間を形成する上下一対の対向面のうち、下側の対向面に反応ガスの供給部と排気部を設けるとともに、上側の対向面の中央に外気引き込み口を設けることで、ガラス基板の上面側に外気の引き込み流を形成し、反応ガスがガラス基板の上面に接触するのを抑制しようとしている。
特許文献2においては、ガラス基板の上面側に窒素等の反応に寄与しない不活性ガスを流し、該上面側へ回り込む反応ガスを希釈或いは排除しながら、ガラス基板の下面(被処理面)のエッチング処理を行なっている。
特許文献3においては、ノズル部を囲むチャンバーの基板搬入出口における上下の縁部をそれぞれ高さ調節可能にし、かつガラス基板が通る高さを挟んで下側の縁部までの距離を上側の縁部までの距離よりも小さくすることにより、ガラス基板の下側での外気流入を抑制し、ひいてはノズル部の処理エリア内におけるガラス基板の下側での反応ガスの乱れを抑制しようとしている。
特開2014−125414号公報 特開2012−191001号公報 国際公開WO2017/043651号公報
特許文献1においては、上側対向面に設けた外気引き込み口への外気引き込みによって、処理空間における反応ガス中のフッ化水素が希釈されて、処理性能が低下する可能性がある。また、前記引き込みの流れによって、かえってフッ化水素がガラス基板の上面に回り込む懸念がある。
特許文献2においては、不活性ガスの流量をガラス基板の搬送速度に応じて適切に調整することで、上記のような性能低下が起きないようにすることができるが、流量調節を間違えて排気量以上の不活性ガスを処理空間に押し込んだ場合、フッ化水素が処理空間の外部に漏洩する可能性がある。
特許文献3においては、チャンバーの基板搬入出口からノズル部までの離隔空間において、ガラス基板の上側の気流が、ガラス基板の幅方向の縁部から下側へ回り込む可能性があり、ガラス基板の下側(被処理面側)での反応ガスの乱れを十分に抑制することができない。
本発明は、かかる考察に鑑み、ガラス基板などの被処理基板の被処理面側では反応ガスの乱れを抑制して安定的にエッチング処理でき、被処理面とは反対側では反応ガスの回り込みを抑えてエッチングを抑制可能なエッチング装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、シリコン含有物を含む被処理基板の被処理面を、フッ素系反応成分を含有する反応ガスによってエッチングする装置であって、
ノズル面と、前記ノズル面に設けられた前記反応ガスの吹出口と、前記ノズル面における前記吹出口よりも外端側に設けられた吸込口とを有するノズル部と、
前記ノズル面と対向する対向面を有し、前記ノズル部との間に扁平な処理空間を画成する対向部材と、
前記被処理面を前記ノズル面へ向けた被処理基板を、前記吸込口と前記吹出口とを結ぶ方向に沿って前記処理空間内に通す搬送手段と、
を備え、前記ノズル面における外端部分と、前記対向面における前記外端部分と対向する部分との間には、前記処理空間を前記ノズル部の外部の空間と連ねる連通開口部が形成されており、
前記連通開口部における前記被処理基板の通過位置を挟んでノズル面側の開口隙間の高さh3が対向面側の開口隙間の高さh4よりも小さく、
前記処理空間の前記吹出口から前記吸込口までの部分における前記被処理基板の通過位置を挟んでノズル面側の空間部の高さh1と、対向面側の空間部の高さh2との比(h1/h2)に対して、前記ノズル面側の開口隙間の高さh3と前記対向面側の開口隙間の高さh4との比(h3/h4)が小さいことを特徴とする。
つまり、下式が成り立つ。
h3<h4 (式1)
Figure 0006894340

ここで、前記高さh1,h2,h3,h4は、ノズル面と対向面の対向方向に沿う寸法を言う。
シリコン含有物としては、SiO、SiN、Si、SiC、SiOC等が挙げられる。
フッ素系反応成分は、前記シリコン含有物と反応可能な化合物であり、HF、COF等が挙げられる。
前記ノズル面における前記外端部分に凸部が形成され、前記ノズル面側の開口隙間の高さh3が、前記ノズル面側の空間部の高さh1よりも小さいことが好ましい。
前記対向面における前記外端部分と対向する部分に凹部が形成され、前記対向面側の開口隙間の高さh4が、前記対向面側の空間部の高さh2よりも大きくてもよい。
本発明によれば、ガラス基板などの被処理基板の被処理面側では、外気の流れ込みを抑えることで、反応ガスの乱れを抑制して安定的にエッチング処理できる。被処理面とは反対側では、外気が確実に流れ込むようにすることで、反応ガスの回り込みを抑えてエッチングを抑制することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るエッチング装置の概略構成を示す側面断面図である。 図2(a)は、前記エッチング装置の搬送上流側の連通開口部の周辺部を拡大して示す側面断面図である。図2(b)は、前記エッチング装置の搬送下流側の連通開口部の周辺部を拡大して示す側面断面図である。 図3は、前記エッチング装置の搬送上流側の連通開口部の周辺部を、ガラス基板の搬送先端部が入って来た状態で示す拡大側面断面図である。 図4は、前記エッチング装置の搬送下流側の連通開口部の周辺部を、ガラス基板の搬送後端部が出て行く状態で示す拡大側面断面図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係るエッチング装置の概略構成を示す側面断面図である。 図6は、本発明の第3実施形態に係るエッチング装置の概略構成を示す側面断面図である。 図7は、本発明の第4実施形態に係るエッチング装置の概略構成を示す側面断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
<第1実施形態>
図1〜図4は、本発明の第1実施形態を示したものである。図1に示すように、本発明形態の被処理基板は、液晶パネル用のガラス基板9である。ガラス基板9は、SiO等のシリコン含有物を含む。ガラス基板9における、接触帯電を抑制すべき裏面(図1において下面)が、被処理面9aとなっている。該被処理面9aをエッチング装置1によって化学的にエッチングすることで、被処理面9aに所望の表面粗さ(凹凸)を付与する。
なお、ガラス基板9の表面(図1の上面)は、TFTなどの素子が形成される素子形成面であり、エッチングしたくない非処理面9bである。
エッチング装置1は、搬送手段2と、反応ガス生成部3と、処理部4を備えている。
搬送手段2は、例えば円盤形状のコロ2cを有するコロコンベアによって構成されている。搬送手段2によって、ガラス基板9が搬送方向(図1の左右方向)に沿って搬送される。搬送中のガラス基板9は、被処理面9aが下方へ向けられ、非処理面9bが上方へ向けられる。
詳細な図示は省略するが、反応ガス生成部3は、互いに対向する一対の電極を有している。これら電極間の放電空間で大気圧近傍のグロー放電を形成するとともに、前記放電空間にフッ素系原料ガスを導入することによって、フッ素系反応ガスを生成している。
なお、放電形式は、グロー放電に限られず、アーク放電、コロナ放電などであってもよい。
本明細書において大気圧近傍とは、1.013×10〜50.663×10Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×10〜10.664×10Paが好ましく、9.331×10〜10.397×10Paがより好ましい。
前記フッ素系原料ガスは、フッ素含有ガスと、水(HO)と、キャリアガスを含む。
フッ素含有ガスとしては、CF、C、C、C等のPFC(パーフルオロカーボン)、CHF、CH、CHF等のHFC(ハイドロフルオロカーボン)、SF、NF、XeF、その他のフッ素含有化合物が挙げられる。ここでは、フッ素含有ガスとして、CFが用いられている。
キャリアガスとしては、ヘリウム、アルゴン、ネオン、キセノン等の希ガス、窒素、その他の不活性ガスが挙げられる。ここでは、キャリアガスとして、例えば窒素(N)が用いられている。
フッ素系原料ガスが、前記放電空間においてプラズマ化(励起、活性化、ラジカル化、イオン化などを含む)されることで、フッ素含有ガス(CF)が分解されて、フッ素系反応成分であるフッ化水素(HF)が生成される。これによって、フッ素系原料ガスからフッ化水素を含む反応ガスが生成される。フッ化水素の生成反応式は、例えば下式である。
CF+2HO→4HF+CO (式a)
反応ガス生成部3には反応ガス供給路3bを介して処理部4が接続されている。
処理部4は、ノズル部10と、対向部材21を含む。
ノズル部10は、図1の紙面直交方向に沿う幅方向に延びる容器状になっている。ノズル部10の上面が、ノズル面19を構成している。ノズル面19に吹出口11と一対の吸込口12,13が形成されている。吹出口11は、搬送方向(図1の左右方向)におけるノズル面19の中央部に配置されている。吹出口11は、幅方向(図1の紙面直交方向)に延びるスリット状になっている。吹出口11の長さは、ガラス基板9の幅寸法(図1の紙面直交方向の寸法)と同程度か、それより少し大きい。
図示は省略するが、ノズル部10の内部には、整流部が設けられている。整流部は、チャンバー、スリット、多孔板等を含む。反応ガス生成部3からの反応ガスが、整流部を通過することによって、ノズル部10の幅方向(図1の紙面直交方向)に均一化されたうえで、吹出口11から上方へ均等に吹出される。
ノズル面19における吹出口11を挟んで搬送方向の両側に一対の吸込口12,13が設けられている。吸込口12は、ノズル面19における吹出口11よりも搬送上流の外端側(図1において右端側)に配置されている。吸込口13は、ノズル面19における吹出口11よりも搬送下流の外端側(図1において左端側)に配置されている。各吸込口12,13は、幅方向(図1の紙面直交方向)へスリット状に延びている。詳細な図示は省略するが、これら吸込口12,13は、吸引路17を介して真空ポンプなどの吸引手段や除害手段に接続されている。
ノズル部10の上方に離れて対向部材21が配置されている。対向部材21は、水平な板状に形成され、ノズル部10と平行に幅方向(図1の紙面直交方向)へ延びている。対向部材21の下面が、対向面29を構成している。対向面29とノズル面19との間に扁平な処理空間31が画成されている。処理空間31の搬送方向(図1の左右方向)における中央部に吹出口11が連通され、両側部に吸込口12,13が連通されている。
図2(a)に示すように、ノズル面19における吸込口12付近よりも搬送上流側(同図において右側)の外端部分19aと、対向面29における前記外端部分19aと対向する部分29aとの間に、連通開口部34が形成されている。
図2(b)に示すように、ノズル面19における吸込口12付近よりも搬送下流側(同図において左側)の外端部分19bと、対向面29における前記外端部分19bと対向する部分29bとの間に、連通開口部35が形成されている。
図1に示すように、処理空間31の搬送方向の両端部が、これら連通開口部34,35を介してノズル部10の外部の空間と連なっている。
なお、図示は省略するが、処理空間31の幅方向の両端部(図1の紙面手前側の端部及び奥側の端部)は、一対の端壁によって塞がれている。
搬送手段2によって、ガラス基板9が、搬送方向(吸込口12,13と吹出口11とを結ぶ方向)に沿って搬送されながら連通開口部34から処理空間31に導入されて、処理空間31に通され、連通開口部35から導出される。
図3に示すように、ガラス基板9が導入側の連通開口部34を通過する時には、連通開口部34が、ガラス基板9の通過位置を挟んでノズル面19側の開口隙間34aと、対向面29側の開口隙間34bとに隔てられる。
図2(b)に示すように、ガラス基板9が処理空間31内を通過する時には、処理空間31が、ガラス基板9の通過位置を挟んでノズル面19側の空間部31aと、対向面29側の空間部31bとに隔てられる。ガラス基板9の被処理面9aが、空間部31aに面して、ノズル面19へ向けられる。非処理面9bが、空間部31bに面して、対向面29へ向けられる。
図4に示すように、ガラス基板9が導出側の連通開口部35を通過する時には、連通開口部35が、ガラス基板9の通過位置を挟んでノズル面19側の開口隙間35aと、対向面29側の開口隙間35bとに隔てられる。
図2に示すように、エッチング装置1においては、ノズル面側開口隙間34a,35aの高さh3が、対向面側開口隙間34b,35bの高さh4よりも小さい。
h3<h4 (式1)
かつ、ノズル面側開口隙間34a,35aの高さh3と対向面側開口隙間34b,35bの高さh4との比(h3/h4)が、ノズル面側空間部31aの高さh1と対向面側空間部31bの高さh2との比(h1/h2)よりも小さい。
Figure 0006894340
詳しくは、図2(a)に示すように、ノズル面19における搬送上流側の外端部分19aには、凸部14が形成されている。凸部14は、ノズル面19から上方の対向部材21へ向かって突出されている。凸部14によって、連通開口部34の高さが狭められている。これによって、開口隙間34a,34b及び空間部31a,31bの間に式1及び式2の関係が成り立っている。
同様に、図2(b)に示すように、ノズル面19における搬送下流側の外端部分19bには、凸部15が形成されている。凸部15は、ノズル面19から上方の対向部材21へ向かって突出されている。凸部15によって、連通開口部35の高さが狭められている。これによって、開口隙間35a,35b及び空間部31a,31bの間に式1及び式2の関係が成り立っている。
凸部14,15どうしの突出高さは、互いに等しい。
凸部14,15の突出高さは、ガラス基板9の搬送方向の先端部(図2において左端部)が垂れても凸部14,15に突き当たらない範囲内で設定されている。好ましくは、ノズル面側開口隙間34a,35aの高さh3がなるべく小さくなるように設定されている。
なお、厳密には、高さh3は、ガラス基板9が連通開口部34,35を通過する時の、ノズル面19から被処理面9aまでの距離を言い、高さh4は、対向面29から非処理面9bまでの距離を言う。また、高さh1は、ガラス基板9が処理空間31を通過する時の、ノズル面19から被処理面9aまでの距離を言い、高さh2は、対向面29から非処理面9bまでの距離を言う。
ノズル面側開口隙間34a,35aの高さh3と、対向面側開口隙間34b,35bの高さh4との比(h3/h4)は、例えばh3:h4=1:1.5〜1:5程度である。
ノズル面側空間部31aの高さh1と、対向面側空間部31bの高さh2との比(h1/h2)は、例えばh1:h2=0.8:1.2〜1.2:0.8程度である。
エッチング装置1によって、ガラス基板9が次のようにして表面処理される。
反応ガス生成部3で生成されたフッ化水素(HF)を含む反応ガスが、反応ガス供給路3bを経て処理部4に送られ、吹出口11から処理空間31に供給される(反応ガス供給工程)。
併行して、搬送手段2によって、ガラス基板9が、連通開口部34を経て処理空間31に通される(搬送工程)。
処理空間31内においてガラス基板9の被処理面9aに反応ガスが接触する。これによって、反応ガス中のフッ化水素(HF)と被処理面9aにおけるシリコン含有物とのエッチング反応が起き、被処理面9aを所望の表面粗さRaにできる。反応式は、例えば下式である。
SiO+4HF+HO→SiF+3HO (式b)
未反応のままで吸込口12,13まで流れて来た反応ガスあるいは反応により生成したガスは、吸込口12,13に吸い込まれて排出される。
更に、ノズル部10の外側の外気(空気)が、連通開口部34,35に引き込まれ、吸込口12,13に吸い込まれる。この外気の引き込み流によって、反応ガスが外部に漏れるのを防止できる。
しかも、エッチング装置1によれば、連通開口部34に凸部14が形成されているために、連通開口部34における外気の引き込み流速が、凸部14の無い場合よりも高速になる。したがって、反応ガスが外部に漏れるのを一層確実に防止できる。
図3に示すように、ガラス基板9の搬送先端部(図3において左端部)が連通開口部34に入って来たときは、ノズル面側開口隙間34aが相対的に狭く、対向面側開口隙間34bが相対的に広いために、外気g0は主に対向面側開口隙間34bから引き込まれる。該開口隙間34bにおける外気g0の引き込み流によって、処理空間31の反応ガスg1が、ガラス基板9の非処理面9b上に流れ込もうとするのを排除できる。たとえ反応ガスg1の一部が非処理面9b上に流れ込んだとしても、該反応ガスg1を前記引き込んだ外気g0によって希釈できる。この結果、非処理面9bがエッチングされるのを十分に抑制できる。
一方、狭いノズル面側開口隙間34aには外気g0が入り込みにくいから、ノズル面側空間部31aの反応ガスg0が外気g1で希釈されたり流れが乱されたりするのを抑制できる。したがって、被処理面9aを安定的にエッチング処理できる。
図4に示すように、ガラス基板9の搬送後端部(図4において右端部)が連通開口部35から出て行くときは、ノズル面側開口隙間35aが相対的に狭く、対向面側開口隙間35bが相対的に広いために、外気g0は主に対向面側開口隙間35bから引き込まれる。該開口隙間35bにおける外気の引き込み流によって、処理空間31の反応ガスg1がガラス基板9の非処理面9b上に流れ込もうとするのを排除できる。たとえ反応ガスg1の一部が非処理面9b上に流れ込んだとしても、該反応ガスg1を前記引き込んだ外気g0によって希釈できる。この結果、非処理面9bがエッチングされるのを十分に抑制できる。
エッチング装置1によれば、前述したように、外気がガラス基板9の上側に流れ込みやすいから、特許文献1の外気引き込み部や、特許文献2の不活性ガス供給部が不要である。更に、特許文献3のような、ノズル部を囲むチャンバーの基板搬入出口に高さ調節機構を設けなくても、ガラス基板9の下側への外気の流れ込みを抑制できる。したがって、装置コストを低減でき、ランニングコストを抑えることができる。また、不活性ガスの供給過多によって反応ガスが漏れるおそれもなく、安全性が向上する。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
<第2実施形態>
凸部14,15は、必ずしもノズル面19に直接配置されている必要はない。
図5に示す第2実施形態では、凸部14が、ノズル部10の搬送上流側(図5において右側)の側面に取付けられるとともに、ノズル面19より上方へ突出されている。また、凸部15が、ノズル部10の搬送下流側(図5において左側)の側面に取付けられるとともに、ノズル面19より上方へ突出されている。
<第3実施形態>
図6に示す第3実施形態では、凸部14が、吸込口12の搬送上流側(図5において右側)の内面に取付けられるとともに、ノズル面19より上方へ突出されている。また、凸部15が、吸込口13の搬送下流側(図5において左側)の内面に取付けられるとともに、ノズル面19より上方へ突出されている。
<第4実施形態>
図7は、本発明の第4実施形態に係るエッチング装置1Dを示したものである。エッチング装置1Dにおいては、ノズル部10に凸部14,15を設けるのに代えて、対向部材20に凹部24,25が形成されている。
凹部24は、対向面29における搬送上流側の外端部分29a(外端部分19aと対向する部分)に形成されるとともに、対向部材21の搬送上流側の端面(図7において右端面)に達している。凹部24の深さ分だけ、連通開口部34の対向面側開口隙間34bが広くなっている。
これによって、開口隙間34a,34bと空間部31a,31bの間に、式1及び式2の関係が成立している。
凹部25は、対向面29における搬送下流側の外端部分29b(外端部分19bと対向する部分)に形成されるとともに、対向部材21の搬送下流側の端面(図7において左端面)に達している。凹部25の深さ分だけ、連通開口部35の対向面側開口隙間35bが広くなっている。
これによって、開口隙間35a,35bと空間部31a,31bの間に、式1及び式2の関係が成り立っている。
好ましくは、凹部24,25の深さひいては対向面側開口隙間34b,35bの高さh4は、反応ガスの漏れが起きない程度になるべく大きく設定されている。
エッチング装置1Dにおいても、対向面側開口隙間34b,35bがノズル面側開口隙間34a,35aよりも広いために、第1実施形態と同様に、外気が主に対向面側開口隙間34b,35bから処理空間31に引き込まれる。該引き込み流によって、処理空間31の反応ガスが、ガラス基板9の非処理面9b上に流れ込もうとするのを排除したり希釈したりできる。この結果、非処理面9bがエッチングされるのを十分に抑制できる。
一方、狭いノズル面側開口隙間34a,35aからは、相対的に外気が引き込まれにくいから、ノズル面側空間部31aの反応ガスが外気で希釈されたり流れが乱されたりするのを抑制できる。したがって、被処理面9aを安定的にエッチング処理できる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、ノズル面19の外端部分19a,19bに凸部14,15が形成され、かつ対向面29の外端部分29a,29bに凹部24,25が形成されていてもよい。
ノズル面19と対向面29の対向方向は、必ずしも上下方向である必要は無く、斜めや水平方向であってもよい。高さh1,h2,h3,h4は、ノズル面19と対向面29の対向方向に沿う寸法であり、必ずしも鉛直方向の寸法とは限られない。被処理基板9は、必ずしも水平な状態である必要は無く、斜めや鉛直な状態で搬送されてもよい。
本発明は、例えばフラットパネル用ガラス基板の表面処理に適用できる。
1,1D エッチング装置
2 搬送手段
3 反応ガス生成部
4 処理部
9 ガラス基板(被処理基板)
9a 被処理面
9b 非処理面
10 ノズル部
11 吹出口
12,13 吸込口
14,15 凸部
19 ノズル面
19a,19b 外端部分
21 対向部材
24,25 凹部
29 対向面
29a,29b 外端部分と対向する部分
31 処理空間
31a ノズル面側空間部
31b 対向面側空間部
34 連通開口部
34a ノズル面側開口隙間
34b 対向面側開口隙間
35 連通開口部
35a ノズル面側開口隙間
35b 対向面側開口隙間
h1 ノズル面側空間部の高さ
h2 対向面側空間部の高さ
h3 ノズル面側開口隙間の高さ
h4 対向面側開口隙間の高さ
g0 外気
g1 反応ガス

Claims (3)

  1. シリコン含有物を含む被処理基板の被処理面を、フッ素系反応成分を含有する反応ガスによってエッチングする装置であって、
    ノズル面と、前記ノズル面に設けられた前記反応ガスの吹出口と、前記ノズル面における前記吹出口よりも外端側に設けられた吸込口とを有するノズル部と、
    前記ノズル面と対向する対向面を有し、前記ノズル部との間に扁平な処理空間を画成する対向部材と、
    前記被処理面を前記ノズル面へ向けた被処理基板を、前記吸込口と前記吹出口とを結ぶ方向に沿って前記処理空間内に通す搬送手段と、
    を備え、前記ノズル面における外端部分と、前記対向面における前記外端部分と対向する部分との間には、前記処理空間を前記ノズル部の外部の空間と連ねる連通開口部が形成されており、
    前記連通開口部における前記被処理基板の通過位置を挟んでノズル面側の開口隙間の高さh3が対向面側の開口隙間の高さh4よりも小さく、
    前記処理空間の前記吹出口から前記吸込口までの部分における前記被処理基板の通過位置を挟んでノズル面側の空間部の高さh1と、対向面側の空間部の高さh2との比(h1/h2)に対して、前記ノズル面側の開口隙間の高さh3と前記対向面側の開口隙間の高さh4との比(h3/h4)が小さいことを特徴とするエッチング装置。
  2. 前記ノズル面における前記外端部分に凸部が形成され、前記ノズル面側の開口隙間の高さh3が、前記ノズル面側の空間部の高さh1よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のエッチング装置。
  3. 前記対向面における前記外端部分と対向する部分に凹部が形成され、前記対向面側の開口隙間の高さh4が、前記対向面側の空間部の高さh2よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のエッチング装置。
JP2017191277A 2017-09-29 2017-09-29 エッチング装置 Active JP6894340B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017191277A JP6894340B2 (ja) 2017-09-29 2017-09-29 エッチング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017191277A JP6894340B2 (ja) 2017-09-29 2017-09-29 エッチング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019067898A JP2019067898A (ja) 2019-04-25
JP6894340B2 true JP6894340B2 (ja) 2021-06-30

Family

ID=66339854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017191277A Active JP6894340B2 (ja) 2017-09-29 2017-09-29 エッチング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6894340B2 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002004069A (ja) * 2000-06-15 2002-01-09 Mitsui Chemicals Inc エッチング装置
JP4442053B2 (ja) * 2001-05-24 2010-03-31 パナソニック電工株式会社 プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP4576983B2 (ja) * 2004-11-09 2010-11-10 セイコーエプソン株式会社 プラズマ処理装置
JP2008262781A (ja) * 2007-04-11 2008-10-30 Sharp Corp 雰囲気制御装置
JP2009224366A (ja) * 2008-03-13 2009-10-01 Sekisui Chem Co Ltd エッチング装置
JP4681640B2 (ja) * 2008-09-30 2011-05-11 積水化学工業株式会社 表面処理方法
JP5670229B2 (ja) * 2011-03-10 2015-02-18 積水化学工業株式会社 表面処理方法及び装置
JP6562208B2 (ja) * 2015-09-11 2019-08-21 日本電気硝子株式会社 ガラス板の製造方法及びその製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019067898A (ja) 2019-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4681640B2 (ja) 表面処理方法
JP5167430B2 (ja) エッチング方法及び装置
JP4486146B2 (ja) 表面処理装置
JP5895929B2 (ja) 光照射装置
JP2008108895A (ja) 表面処理方法及び装置
JP6894340B2 (ja) エッチング装置
KR20160138119A (ko) 에칭 장치, 에칭 방법, 기판의 제조 방법, 및 기판
JP2007035294A (ja) 撥水化等用の常圧プラズマ処理装置
JP5670229B2 (ja) 表面処理方法及び装置
JP2002313776A (ja) ドライエッチング方法及びドライエッチング装置
JP6908489B2 (ja) エッチング装置
JP2009224366A (ja) エッチング装置
TWI602238B (zh) 氣相蝕刻反應裝置與氣相蝕刻方法
JP5743649B2 (ja) エッチング装置及び方法
JP6941531B2 (ja) 表面処理装置
JP2009129998A (ja) 表面処理装置
JP2009260181A (ja) エッチング装置及びその製造方法並びに該装置を用いたエッチング方法及び被処理物
WO2012043384A1 (ja) シリコン含有物のエッチング装置
JP2007317700A (ja) 表面処理装置及び処理方法
JP2010087078A (ja) 表面処理装置
JP2006140051A (ja) 大気圧プラズマ処理装置
JP2013075794A (ja) ガラスカレットの除去方法
JP6908487B2 (ja) 表面処理方法及び装置
JP2008288262A (ja) 表面処理装置
JP2012216582A (ja) シリコン含有物のエッチング方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210511

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210603

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6894340

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151