JP2008108895A - 表面処理方法及び装置 - Google Patents

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徹哉 石井
Shinichi Kawasaki
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Abstract

【課題】被処理物の端部やマスクの端部近傍での過剰処理(ローディング効果)を防止できる表面処理方法を提供する。
【解決手段】被処理物Wを処理ヘッド10に対し一方向へ相対移動させながら、処理ガスを、処理ヘッド10の噴き出し口50aから噴き出して処理通路画成面41aと被処理物Wとの間の処理通路50cに沿って前記一方向に案内し、吸い込み口50eから吸い込む。設定手段60にて処理通路画成面41aと被処理物Wとの間隔を調節し、処理通路50c内の処理ガスの流れと被処理物Wとの相対速度が略ゼロになるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス基板や半導体ウェハ等の被処理物に処理流体を噴き付けることにより、エッチング、洗浄、成膜、表面改質等の表面処理を行なう方法及び装置に関する。
この種の表面処理装置として、例えば、処理ヘッドの吹き出し口から処理ガスを被処理物に吹き付けながら、被処理物を処理ヘッドに対し一方向に相対移動させるスキャン方式の装置がある(例えば特許文献1参照)。処理ガスは、処理ヘッドと被処理物との間の処理通路を処理ヘッドの吸い込み口に向かって流れる。この過程で、処理ガス中の反応性成分が被処理物の表面上で反応を起こし、被処理物のエッチング等の表面処理がなされる。処理済みのガスや反応副生成物は、吸い込み口から吸引排気される。
特許文献1では、吸い込み口のさらに外側に不活性ガスの吹き出し部を設け、処理領域の周りを不活性雰囲気で囲むようにしている。これにより、処理工程の効率化及び歩留まりの向上を図っている。
特開2002−151494号公報
処理ヘッドが被処理物の中央部上をスキャンしている時は、処理ガスが被処理物上を噴出し口の側から吸い込み口の側へ流れていくにしたがって、処理ガス中の反応性成分が反応により漸次消費され濃度が減少していく。一方、処理ヘッドが相対的に外側から被処理物の端部上に入って来る時や被処理物の端部上から外側へ出て行く時は、噴出し口が被処理物の端部より外側に位置し吸い込み口が被処理物の端部上に位置する状態が存在し得る。この状態では、噴出し口から噴出された処理ガスが被処理物の端部に達するまでは、反応性成分が消費されずに高濃度を維持し、被処理物の端部に達してはじめて反応性成分の消費が開始される。そのため、被処理物の端部は、高濃度の反応性成分によって中央部よりも過度に処理されてしまう。これをローディング効果という。したがって、被処理物の端部は製品として使用に供することができず、廃棄せざるを得ない。
また、基板に比較的大きなマスクが設けられている場合、マスク上では反応性成分が消費されないため、マスク端部の近傍でもローディング効果が起きる。
処理ヘッドの噴出し口と吸い込み口の間の距離を短くすれば、このようなローディング効果が起きる領域の幅を狭くできる。しかし、そうすると、処理ガスが噴出し口から出て吸い込み口に吸込まれるまでの時間が短くなり、被処理物の表面上で十分に反応し得ないまま吸い込み口に吸込まれることになる。したがって、処理速度の低下を招くとともに、処理ガスのロスが大きくなる。被処理物のダミーを作成し、これを被処理物の端部に継ぎ足しておくことにより、被処理物の端部でも処理ガス流の反応性成分が被処理物の中央部と同様の濃度分布になるようにすることも考えられるが、被処理物と同質のダミーを常に用意するのは困難である。
そこで、出願人は、被処理物の端部近傍でガスを吸い込んだり、不活性ガスを噴き出したりすることにより、被処理物の端部での処理ガス濃度や流量を中央部でのそれと同じになるように調節することを提案した(特願2006−142546、特願2006−142547等)。一方で、装置構造が複雑化しコスト増大が懸念される。また、基板に上述のようなマスクが設けられている場合、マスクの端部近傍でのローディング効果には対処困難である。
上記問題点を解決するために、本発明は、被処理物に処理流体を噴き付けて前記被処理物の表面を処理する方法であって、
噴き出し口とこの噴き出し口から一方向へ延びる処理通路画成面とを有する処理ヘッドに対し、前記被処理物を前記一方向へ相対移動させ、
前記処理流体を、前記噴き出し口から噴き出して、前記処理通路画成面と前記被処理物との間に画成される処理通路に沿って前記一方向に案内し、
さらに、前記処理通路内の処理流体と前記被処理物との相対速度を略ゼロにすることを第1の特徴とする。
第1の特徴によれば、被処理物の全体を、端部であるか端部より内側部分であるかに関わりなく、均等に処理することができ、端部が過剰処理されるのを防止でき、ローディング効果の発生を回避することができる。また被処理物上にマスクが設けられていた場合でも、マスク端部近傍でローディング効果が発生するのを回避することができる。
本発明は、被処理物に処理流体を噴き付けて前記被処理物の表面を処理する方法であって、
噴き出し口と、この噴き出し口から一方向に離れて配置された吸い込み口と、これら噴き出し口と吸い込み口の間に設けられた処理通路画成面とを有する処理ヘッドに対し、前記被処理物を前記一方向へ相対移動させ、
前記処理流体を、前記噴き出し口から前記処理通路画成面と前記被処理物との間に画成される処理通路に噴き出すとともに、前記吸い込み口から流体を吸い込み、
さらに、前記処理通路内の処理流体と前記被処理物との相対速度を略ゼロにすることを第2の特徴とする。
第2の特徴によれば、上記第1の特徴による作用効果に加えて、処理通路内の処理流体が前記一方向へ確実に流れるようにすることができ、処理通路内の処理流体と被処理物との相対速度を確実に略ゼロになるようにすることができ、ローディング効果を一層確実に防止することができる。
前記第1、第2の特徴において、前記処理通路内の処理流体と被処理物との相対速度を略ゼロにするには、前記処理通路の流路断面積と、前記処理流体の噴き出し流量と、前記移動機構による移動速度とのうち少なくとも1つを調節すればよい。好ましくは、前記処理通路の厚さ(前記処理通路画成面と被処理物との間隔)を調節する。これによって、処理流体の噴き出し流量や移動機構による移動速度を変えることなく、前記処理通路内の処理流体と被処理物との相対速度を略ゼロにすることができ、処理度を確保できるとともに、処理時間の要求を満たすことができる。
本発明は、被処理物に処理流体を噴き付けて前記被処理物の表面を処理する装置であって、
前記処理流体を噴き出す噴き出し口と、この噴き出し口から一方向に延びる処理通路画成面とを有し、前記処理通路画成面が、それと平行な仮想面との間に前記処理流体を前記一方向に案内する処理通路を画成する処理ヘッドと、
前記被処理物を、前記仮想面上において前記処理ヘッドに対し前記一方向に相対移動させる移動機構と、
前記処理通路画成面の前記仮想面との間隔と、前記処理流体の噴き出し流量と、前記移動機構による移動速度とのうち少なくとも1つを、前記処理通路内の処理流体と前記被処理物との相対速度が略ゼロになるように設定する設定手段と、
を備えたことを第3の特徴とする。
第3の特徴によれば、被処理物の全体を、端部であるか端部より内側部分であるかに関わりなく、均等に処理することができ、端部が過剰処理されるのを防止でき、ローディング効果の発生を回避することができる。また被処理物上にマスクが設けられていた場合でも、マスク端部近傍でローディング効果が発生するのを回避することができる。
本発明は、被処理物に処理流体を噴き付けて前記被処理物の表面を処理する装置であって、
前記処理流体を噴き出す噴き出し口と、この噴き出し口から一方向に離れて流体を吸い込む吸い込み口と、前記噴き出し口と吸い込み口との間に配置された処理通路画成面とを有し、前記処理通路画成面が、それと平行な仮想面との間に前記処理流体を通す処理通路を画成する処理ヘッドと、
前記被処理物を、前記仮想面上において前記処理ヘッドに対し前記一方向に相対移動させる移動機構と、
前記処理通路画成面の前記仮想面との間隔と、前記処理流体の噴き出し流量と、前記移動機構による移動速度とのうち少なくとも1つを、前記処理通路内の処理流体と前記被処理物との相対速度が略ゼロになるように設定する設定手段と、
を備えたことを第4の特徴とする。
第4の特徴によれば、上記第3の特徴による作用効果に加えて、処理通路内の処理流体が前記一方向へ確実に流れるようにすることができ、処理通路内の処理流体と被処理物との相対速度を確実に略ゼロになるようにすることができ、ローディング効果を一層確実に防止することができる。
前記第3、第4の特徴において、前記設定手段が、前記処理ヘッド又は前記移動機構に接続され、前記処理通路画成面の前記仮想面との間隔(前記処理通路の厚さ)を可変調節する間隔調節機構であることが好ましい。これによって、処理流体の噴き出し流量や移動機構による移動速度を変えることなく、前記処理通路内の処理流体と被処理物との相対速度を略ゼロにすることができ、処理度を確保できるとともに、処理時間の要求を満たすことができる。
前記設定手段は、前記噴き出し口からの処理流体の噴き出し流量を調節する噴き出し流量調節手段であってもよく、或いは、前記移動機構による移動速度を調節する移動速度調節手段であってもよい。
前記第1〜第4の特徴において、前記処理ヘッドには、前記処理通路画成面とは前記噴き出し口を介して反対側に張り出す上流側張り出し面が設けられているのが好ましい。
前記上流側張り出し面が、前記処理通路画成面より狭い間隔で前記仮想面と対面していることが好ましい。
これによって、前記上流側張り出し面と被処理物との間の間隙の圧力損失を大きくすることができ、外部の雰囲気ガスが処理通路の上流側部分に流入したり、処理流体が処理通路の上流側部分から外へ漏れたりするのを抑制できる。ひいては、処理通路内の処理流体の流量及び流速を一定に維持でき、該処理流体と被処理物との相対速度とが確実に略ゼロになるようにすることができ、ローディング効果を一層確実に防止することができる。
前記上流側張り出し面の前記一方向に沿う長さは、前記処理通路の例えば2倍程度であるのが好ましい。
前記上流側張り出し面と前記仮想面との間における流体の流れを検出する流れ検出手段と、
前記流れがゼロになるように、前記吸い込み口からの吸い込み流量を制御する制御手段と、
を、更に備えることが好ましい。
これによって、前記上流側張り出し面と被処理物との間の間隙に流体の流れが生じないようにでき、外部の雰囲気ガスが処理通路の上流側部分に流入したり、処理流体が処理通路の上流側部分から外へ漏れたりするのを確実に抑制できる。ひいては、処理通路内の処理流体の流量及び流速を一定に維持でき、該処理流体と被処理物との相対速度とが確実に略ゼロになるようにすることができ、ローディング効果を一層確実に防止することができる。
前記流れ検出手段は、例えば、差圧検出器、流速計、温度差式の流れ検出器などで構成される。
差圧検出器は、前記上流側張り出し面と前記仮想面との間の間隙における前記噴き出し口に近い箇所と遠い箇所との差圧を検出する差圧計を用いるとよい。この差圧は、前記間隙内の流体の流れ状態に対応する。
流速計としては、例えば音波流速計(超音波流速計を含む)、レーザ流速計を用いるとよい。
音波流速計は、例えば、前記上流側張り出し面における前記噴き出し口に近い箇所と遠い箇所とにそれぞれ配置された音波センサを含む。近い箇所の音波センサを発信側とし、遠い箇所の音波センサを受信側としたときの音波の伝播時間と、遠い箇所の音波センサを発振側とし、近い箇所の音波センサを受信側としたときの音波の伝播時間とに基づいて、前記間隙における流体の流速を把握することができる。
レーザ流速計は、例えば2つのレーザ光路で前記上流側張り出し面と前記仮想面との間の間隙内に干渉縞を形成し、この干渉縞を横切る粒子の有無を観測するものである。前記粒子の動きは、前記間隙内の流体の流れに対応する。
温度差式の流れ検出器は、前記上流側張り出し面と前記仮想面との間の間隙内の一箇所を加熱する加熱器と、この加熱器の加熱箇所の両側の温度差を検出する熱電対等の温度差検出器とを含むのが好ましい。前記間隙内に流れが形成されている場合、この流れ方向に沿って加熱箇所より下流側が上流側より高温になり、その温度差が温度差検出器にて検出される。
前記処理ヘッドには、前記処理通路画成面とは前記吸い込み口を介して反対側に張り出す下流側張り出し面が設けられていることが好ましい。
前記下流側張り出し面が、前記処理通路画成面より狭い間隔で前記仮想面と対面していることが好ましい。
これによって、処理通路内の処理流体が吸い込み口に吸い込まれずに外へ漏れるのを抑制することができる。
前記下流側張り出し面の前記一方向に沿う長さは、前記処理通路の例えば2倍程度であるのが好ましい。
前記吸い込み口からの吸い込み流量が、前記処理流体の噴き出し流量以上に設定されていることが好ましい。
これによって、下流側張り出し面と被処理物との間に処理通路へ向かう流体の流れを形成でき、処理通路内の処理流体が吸い込み口に吸い込まれずに外へ漏れるのを確実に防止することができる。
前記処理ヘッドには、前記処理流体の噴き出し口から前記一方向の反対側に離れて不活性ガスを噴き出す不活性噴き出し口と、さらに前記不活性噴き出し口から前記一方向の反対側に離れて流体を吸い込む不活性吸い込み口とが設けられていてもよい。
これによって、処理通路の上流側に不活性ガスのカーテンを形成することができ、外部の雰囲気ガスが処理通路の上流側部分に流入するのを確実に防止することができる。
前記処理流体の吸い込み口からの吸い込み流量が、前記処理流体の噴き出し流量以上に設定され、前記不活性吸い込み口からの吸い込み流量が、前記不活性噴き出し口からの不活性ガスの噴き出し流量以上に設定されていることが好ましい。
これによって、処理流体は前記一方向へ流れるようにし、不活性ガスはその反対方向へ流れるようにすることができる。
被処理物に第1の処理流体を噴き付けて第1の表面処理をした後、前記被処理物に第2の処理流体を噴き付けて第2の表面処理を行なう装置であって、
前記第1処理流体を噴き出す第1噴き出し口と、この第1噴き出し口から一方向に離れて流体を吸い込む第1吸い込み口と、前記第1噴き出し口と第1吸い込み口との間に配置された第1処理通路画成面とを有し、前記第1処理通路画成面が、それと平行な仮想面との間に前記第1処理流体を通す第1処理通路を画成する第1処理ヘッドと、
前記第1吸い込み口から前記一方向に離れて前記第2処理流体を噴き出す第2噴き出し口と、この第2噴き出し口から前記一方向に離れて流体を吸い込む第2吸い込み口と、前記第2噴き出し口と第2吸い込み口との間に配置された第2処理通路画成面とを有し、前記第2処理通路画成面が、前記仮想面と平行をなして該仮想面との間に前記第2処理流体を通す第2処理通路を画成する第2処理ヘッドと、
前記被処理物を、前記仮想面上において前記第1、第2処理ヘッドに対し前記一方向に相対移動させる移動機構と、
前記第1処理通路画成面の前記仮想面との間隔と、前記第1処理流体の噴き出し流量と、前記移動機構による移動速度とのうち少なくとも1つを、前記第1処理通路内の第1処理流体と前記被処理物との相対速度が略ゼロになるように設定する第1設定手段と、
前記第1処理ヘッドと第2処理ヘッドとの間における前記被処理物の表面処理度を測定する処理度測定手段と、
前記処理度測定手段の測定値に基づいて、かつ前記第2処理通路内の第2処理流体と前記被処理物との相対速度が略ゼロになるように、前記第2処理流体の噴き出し流量と、前記第2処理通路画成面の前記仮想面との間隔とを設定する第2設定手段と、
を備えたことを第5の特徴とする。
第5の特徴によれば、ローディング効果を防止しつつ表面処理を2段階にわたって行うことができ、所望の処理度を確実に得るようにすることができる。
本発明は、例えば大気圧(常圧)近傍の圧力下で生成したプラズマにて表面処理を行なうのに適用される。ここで、大気圧近傍とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
本発明によれば、被処理物の全体を、端部であるか端部より内側部分であるかに関わりなく、均等に処理することができ、端部が過剰処理されるのを防止でき、ローディング効果の発生を回避することができる。また被処理物上にマスクが設けられていた場合でも、マスク端部近傍でローディング効果が発生するのを回避することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、この実施形態では、例えば平面視四角形のガラス基板Wを被処理物とし、この基板Wを大気圧近傍下でプラズマ表面処理している。表面処理の内容は、例えば基板Wの上面に被膜されたアモルファスシリコン等の膜をエッチングするものであるが、これに限定されるものではない。基板Wの長さ(図1の左右方向の寸法)は、例えば2.5mであり、幅(図1の紙面直交方向の寸法)は、例えば2mである。
プラズマ処理装置Mは、処理ヘッド10と、この処理ヘッド10の下側に配置された移動機構20とを備えている。
移動機構20は、ローラコンベアにて構成されているが、これに限定されるものではなく、ベルトコンベアやスライドステージにて構成されていてもよい。
コンベアからなる移動機構20の上に基板Wが載せられている。基板Wの左右両側には補助板W’がそれぞれ設けられ、基板Wの端縁に突き当てられている。補助板W’は、基板Wと同じ厚さ及び幅を有している。基板Wと補助板W’の上面は、それぞれ水平をなし、互いに面一になっている。
移動機構20によって基板Wが両側の補助板W’と一緒に図の右方向(白抜き矢印方向)に移動されるようになっている。このとき、基板Wの上面が通過する水平面が「仮想面PL」を構成している。
移動機構20は、基板Wの移動速度を調節できるようになっている。
処理ヘッド10に移動機構を接続し、処理ヘッド10が移動される一方、基板Wが位置固定されるようになっていてもよい。
処理ヘッド10には、プラズマ生成部30と、ノズル部40が設けられている。
プラズマ生成部30には、一対の電極31,31が設けられている。各電極31は、前後方向(図1の紙面直交方向)に延び、上記基板Wの幅寸法に対応する長さの長尺状をなしている。一対の電極31,31どうしは、平行をなして互いに左右に対向し、両者間に狭い空間32が形成されている。これら電極31,31のうち一方は電源3に接続され、他方は電気的に接地されている。電源3からの電圧供給により電極31,31間に電界が印加されて大気圧グロー放電が生成され、電極間空間32が放電空間となるようになっている。少なくとも一方の電極31の対向面には固体誘電体層(図示省略)が設けられている。
電極間空間32には処理流体源5からの流体供給路51が接続されている。処理流体源5には例えばCF、O等の処理目的に応じたガス成分が蓄えられており、これらガス成分を所定の混合比で混合して処理ガスすなわちガス状の処理流体を生成し、流体供給路51へ送出するようになっている。
流体供給路51には、マスフローコントローラ等からなる処理流体噴き出し流量調節手段52が設けられている。流量調節手段52によって処理ガス流量が正確に制御されるようになっている。この流量制御された処理ガスが、図示しないガス均一化デバイスにて前後方向に均一化されたうえで、プラズマ生成部39の電極間空間32に均一に導入されるようになっている。この電極間空間32に大気圧放電が生成されることにより、処理ガスがプラズマ化され、フッ素ラジカルや酸素ラジカル等の反応性成分(反応種)が生成されるようになっている。
処理ヘッド10の底部にノズル部40(被処理物との対向部)が設けられている。ノズル部40は、センターノズルプレート41と、このセンターノズルプレート41の左右両側に配置された一対のサイドノズルプレート42,43とを有している。これらノズルプレート41,42,43は、それぞれ四角形の断面をなし、前後方向(図1の紙面直交方向)に延びている。
ノズル部40とその下側に設定された仮想面PL(基板W又は補助板W’の上面)との間にはギャップが画成されている。このギャップは、センターノズルプレート41の水平な下面41aと仮想面PLとの間の処理通路50cと、左側のサイドノズルプレート42の水平な下面42aと仮想面PLとの間の上流側間隙50fと、右側のサイドノズルプレート43の水平な下面43aと仮想面PLとの間の下流側間隙50gとから構成されている。
処理通路50cは左右に延びている。処理通路50cの流路断面積は、左右方向に一定になっている。
処理通路50cの左端が上流側間隙50fに連なり、右端が下流側間隙50gに連なっている。
上流側間隙50fの左端と下流側間隙50gの右端は、それぞれ外部に連なっている。
センターノズルプレート41は、処理通路画成部を構成し、その下面41aは、処理通路画成面を構成している。
センターノズルプレート41の左右方向の寸法(処理通路50cの長さ)は、例えば0.5m程度であり、図1の紙面と直交する前後方向の寸法(処理通路50cの幅)は、上記基板Wの幅寸法と略同じで例えば2m程度である。
左側のサイドノズルプレート42は、上流側張り出し部を構成し、その下面42aは、上流側張り出し面を構成している。左サイドノズルプレート42は、センターノズルプレート41より下に突出され、下面42aが処理通路画成面41aより仮想面PLに十分に近接されている。したがって、上流側間隙50fの厚さが、処理通路50cの厚さより十分に小さくなっている。上流側間隙50fの厚さは、処理通路50cの数分の1〜十数分の1であり、例えば1mm程度に設定されている。
左サイドノズルプレート42の左右方向の寸法は、センターノズルプレート41の左右寸法より大きく、例えば約2倍になっている。したがって、上流側間隙50fの長さは、処理通路50cの約2倍になっており、例えば1m程度になっている。
これによって、上流側間隙50fでは圧力損失が大きくなるようになっている。
左サイドノズルプレート42の図1の紙面と直交する前後方向の寸法(上流側間隙50fの幅)は、センターノズルプレート41と同寸であり、例えば2m程度になっている。
右側のサイドノズルプレート43は、下流側張り出し部を構成し、その下面43aは、下流側張り出し面を構成している。右サイドノズルプレート43は、左サイドノズルプレート42と左右対称的になっており、センターノズルプレート41より下に突出され、下面43aが処理通路画成面41aより仮想面PLに十分に近接されている。したがって、下流側間隙50gの厚さが、処理通路50cの厚さより十分に小さく、処理通路50cの数分の1〜十数分の1であり、例えば1mm程度に設定されている。
右サイドノズルプレート43の左右方向の寸法は、センターノズルプレート41の左右寸法より大きく、例えば約2倍になっている。したがって、下流側間隙50gの長さは、処理通路50cの約2倍になっており、例えば1m程度になっている。
右サイドノズルプレート43の図1の紙面と直交する前後方向の寸法(下流側間隙50gの幅)は、他のプレート41,42と同寸であり、例えば2m程度になっている。
左サイドノズルプレート42とセンターノズルプレート41との間に、処理流体噴き出し口50aが形成されている。噴き出し口50aの上端部にプラズマ生成部30の電極間空間32が連なっている。噴き出し口50aの下端部は、処理通路50cの左端部(上流端)に連なっている。
電極間空間32でプラズマ化された処理ガスが、噴き出し口50aから処理通路50cへ均一に噴き出され、処理通路50c内を右方向(一方向)へ流れるようになっている。
なお、ノズル部40中央の前後両端部(図1の紙面手前側と紙面奥側の端部)には、センターノズルプレート41より下に突出する凸縁部44が設けられている。この凸縁部44によって処理通路50cの前後両側の縁が略閉じられ、処理通路50c内からガスが前後両方向へ漏出しないようになっている。これにより、噴き出し口50aから処理通路50cの左端部に噴き出された処理ガスの略全量が、処理通路50c内を右方向に案内されるようになっている。
センターノズルプレート41と右サイドノズルプレート43との間には、吸い込み口(排出口)50eが形成されている。吸い込み口50eは、処理通路50cの右端部(下流端)に連なり、そこから上に延びている。
吸い込み口50eの上端部から吸引路53が延びている。吸引路53の中途部には、吸い込み流量調節手段54が設けられている。吸い込み流量調節手段54は、マスフローコントローラ等にて構成され、吸い込み口50eからの吸い込み流量を正確に制御するようになっている。排気ガスが腐食性の場合、流量調節手段54は圧力計等で構成し、予め検量した圧力と流量との関係に基づいて吸い込み流量を制御するようにしてもよい。吸引路53の下流端は、真空ポンプ等や無害化設備を含む吸引手段55に接続されている。
さらに、表面処理装置Mには、昇降機構60(間隔調節機構、設定手段)が設けられている。昇降機構60は、処理ヘッド10のセンターノズルプレート41に接続され、センターノズルプレート41を昇降させて高さ調節するようになっている。これによって、センターノズルプレート41の下面と仮想面PLとの間隔すなわち処理通路50cの厚さが調節されるようになっている。
上記構成の常圧プラズマ表面処理装置Mを用いて基板Wを処理する方法を説明する。
噴き出し工程
処理流体源5の処理ガスをプラズマ生成部30でプラズマ化して反応性成分を生成し、噴き出し口50aから噴き出す。噴き出し流量qは、噴き出し流量調節手段51にて所定に維持する。例えば、各処理ヘッド10についてq=60L/minとする。
これによって、処理ガスが、処理通路50cの左端(上流端)に導入され、そこから処理通路50c内を右方向に流れる。上流側間隙50fは、十分に長く、かつ厚さが極めて小さいため、圧力損失が大きい。これにより、処理ガスが上流側間隙50fの側へ逆流するのを抑えることができる。
吸い込み工程
また、吸引手段55を駆動して、処理通路50cの下流端のガスを吸い込み口50eから吸い込み、無害化処理を経て排出する。これによって、処理通路50c内の処理ガスの流れ方向を、確実に吸い込み口50eの側へ向けることができる。
反応工程
処理ガスが処理通路50c内を流れる過程で、該処理ガス中の反応性成分が基板Wと接触して反応を起こす。これにより、基板Wが表面処理される。これに伴ない、処理ガス中の反応性成分が消費される。したがって、処理通路50cの下流側(右側)に向かうにしたがって、処理ガス中の反応性成分濃度が低下し、処理能力が減衰していく。
移動工程
併行して、移動機構20によって基板Wを補助板W’と共に処理ヘッド10の左側から右方向(白抜き矢印方向)へ移動させる。基板Wの移動速度vは、主に生産ライン上の時間的な要求から決定される。例えば、本実施形態において、長さ2.5mの基板Wを1枚あたり1分間で処理しなければならないとした場合、基板Wのセッティングやピックアップの時間を考慮して、移動速度vは、v=3m/min程度が相当である。
速度あわせ工程
ここで、処理ヘッド10に対する処理通路50c内の処理ガスの流速φと基板Wの移動速度vとが略一致するように、すなわち次式(1)が満たされるように関係諸量を設定しておく。
φ=v …式(1)
処理通路50c内の処理ガス流速φは、処理ガスの噴き出し流量qと、処理通路50cの流路断面積Aで決まり、次式(2)で表される。
φ=q/A …式(2)
一方、処理ガスの噴き出し流量qは、処理レシピに関わるものであり、あまり自由度がなく、本実施形態では上述したようにq=60L/minと設定されている。処理通路50cの流路断面積Aは、次式(3)に示すように、処理通路50cの幅w(図1の紙面直交方向の寸法)と厚さd(図1の上下方向の寸法)との積で表されるところ、処理通路50cの幅は基板Wの幅に合わせる必要があり、本実施形態ではw=2mとなっている。
A=w×d …式(3)
また、基板Wの移動速度vは、上述の通り、生産ライン上の要求からv=3m/minと設定されている。
したがって、式(1)に関係する諸量のうち、ある程度の自由度が許されるのは、処理通路50cの厚さdであり、このdの大きさを他の既定の諸量q、w、vに合わせて調節することにより、式(1)が満たされるようにすることができる。本実施形態においては、q=60L/min、w=2m、v=3m/minを式(1)〜(3)に代入することにより、
d=1cm
と求まる。
そこで、処理通路50cの厚さdがd=1cmになるように、昇降機構60によってセンターノズルプレート41の高さを調節する。
これによって、処理通路50c内の処理ガス流と基板Wの相対速度を略ゼロにすることができる。したがって、処理ガスは、基板Wに対してほぼ静止した状態になり、基板W上の略固定された位置で反応性成分を消費し減衰していく。
すなわち、図2(a)に示すように、処理ガス流中のあるガス部分g1が、噴き出し口50aから噴き出されて真下の基板Wの例えば右端の位置w1に噴き付けられた場合、同図(b)〜(d)に示すように、上記ガス部分g1は、ほぼ上記右端位置w1上にとどまった状態で処理通路50cの下流側へ流れる。よって、基板Wの右端位置w1はほとんどガス部分g1によってのみ処理される。また、ガス部分g1より下流のガス部分g2は、基板Wの右端位置w1より左側の位置w2に噴き付けられ、この位置w2上にほぼ留まった状態で処理通路50cの下流側へ流れる(図2(b)〜(d))。よって、基板Wの位置w2はほとんどガス部分g2によってのみ処理される。さらに下流のガス部分g3は、基板Wの位置w2より左側の位置w3に噴き付けられ、この位置w3にほとんど留まった状態で処理通路50cの下流側へ流れる(図2(c)〜(d))。よって、基板Wの位置w3はほとんどガス部分g3によってのみ処理される。
このようにして、基板Wのどの位置w1,w2,w3…においても、それぞれ決まったガス部分g1,g2,g3…でのみ処理される。これらガス部分g1,g2,g3…は、噴き出し当初の反応性成分濃度が互いに等しく、処理通路50c内を流れる期間中のトータルの処理能力は互いに等しい。したがって、基板Wの端部であるか中央部であるかに関わりなく、基板W上のどの位置でも均等に処理が行われる。よって、基板端部が過剰処理されることはなく、ローディング効果が起きるのを防止でき、基板Wの全体を均一に処理することができる。
また、基板Wに比較的大きなマスクが設けられている場合、該マスク端部近傍でローディング効果が起きるのを防止することができる。
処理通路50cの下流端に達した処理ガスは、吸い込み口50eから吸い込まれ、排出される。
このとき、吸い込み流量調節手段54にて、吸い込み流量が上記噴き出し流量qより若干大きくなるように調節する。これによって、外部のガスが下流側間隙50gを経て処理通路50c内に若干流入して来るようにでき、ひいては処理ガスが処理通路50cの右端(下流端)から下流側間隙50gを経て外部に漏れるのを防止することができる。
下流側張り出し面43aの高さや左右方向の長さの設定により、外部の雰囲気ガスの流入量を確保ないしは調節することができる。右側のサイドノズルプレート43を昇降可能にすることにより、下流側間隙50gの厚さを可変調節し、外部のガス流入量を調節することにしてもよい。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において、既述の実施形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
図3は、第3実施形態を示したものである。この実施形態に係る大気圧プラズマ表面処理装置M2には、上流側間隙50fのガスの流れを検出する流れ検出手段70が設けられている。流れ検出手段70は、差圧検出器で構成されている。差圧検出器70は、検出器本体71と、この本体71から延びる2つの圧力検出路72,73とを有している。一方の圧力検出路72は、左側のサイドノズルプレート42の下面42aの右端部(噴き出し口50aに近い部位)に達している。もう1つの圧力検出路73は、サイドノズルプレート42の下面42aの左端部(噴き出し口50aから遠い部位)に達している。これにより、上流側間隙50fにおける噴き出し口50aに近い側の圧力と噴き出し口50aから遠い側の圧力とが検出器本体71に入力され、両者の差圧が検出されるようになっている。この差圧は、上流側間隙50f内のガス流れの状態に対応している。すなわち、差圧が大きければ上流側間隙50f内のガス流速が大きく、差圧が小さければ上流側間隙50f内のガス流速が小さく、差圧がゼロであれば上流側間隙50f内のガス流速はゼロであると推定できる。
差圧検出器70の検出差圧は、増幅回路74を経て、吸い込み流量調節手段54にフィードバックされる。吸い込み流量調節手段54は、内蔵する制御装置にて上記検出差圧がゼロになるように吸い込み口50eからの吸い込み流量を制御する。
これにより、上流側間隙50f内に圧力差ひいてはガス流れが形成されるのを防止でき、該間隙50fを介して外部の雰囲気ガスが処理通路50cに流入したり、処理通路50cから処理ガスが流出したりするのを確実に防止することができる。したがって、処理通路50c内の処理ガスの流量を、処理通路50cの全域にわたって確実に一定に維持することができる。この結果、基板Wに対する処理ガスの相対速度が確実にゼロになるようにすることができ、ローディング効果の発生を一層確実に回避でき、処理の一層の均一化を図ることができる。
図4は、流れ検出手段として、図3の差圧検出器70に代えて、音波流速計75を用いた変形例を示したものである。音波流速計75は、流速計本体76と、この本体76に連なる一対の音波センサ77,78とを備えている。一方の音波センサ77は、左サイドノズルプレート42の下面42aにおける右端部近傍(噴き出し口50aに近い部位)に配置されている。もう1つの音波センサ78は、サイドノズルプレート42の下面42aにおける左端部近傍(噴き出し口50aから遠い部位)に配置されている。
これら音波センサ77,78は、それぞれ超音波の発振及び受信の機能を有し、一方のセンサが超音波を発振し、これを他方のセンサが受信するようになっている。流速計本体76は、音波センサ77から発振された超音波が音波センサ78に受信されるまでの伝播時間T1と、音波センサ78から発振された超音波が音波センサ77に受信されるまでの伝播時間T2を計測する。下式(4)に示すように、これら伝播時間T1,T2の逆数差が、上流側間隙50fにおけるガス流速φ50fに比例する。
φ50f=2L×((1/T1)−(1/T2))/C …式(4)
ここで、Lは音波センサ77,78間の距離、Cは音速である。
これによって、上流側間隙50f内におけるガス流速φ50fを計測することができる。
上記計測流速φ50fは、増幅回路79を経て、吸い込み流量調節手段54にフィードバックされる。吸い込み流量調節手段54は、このフィードバック信号に基づき、上流側間隙50f内のガス流速がφ50f=0になるように、吸い込み口50eからの吸い込み流量を制御する。
図5は、流れ検出手段の他の実施形態を示したものである。この実施形態の流れ検出手段は、温度差検出器100にて構成されている。温度差検出器100は、検出器本体101と、加熱器102と、一対の温度センサ103,104とを有している。加熱器102は、左サイドノズルプレート42の下面42aの中間位置に配置されている。この加熱器102によって、上流側間隙50fの中間位置がスポット的に加熱されるようになっている。
一対の温度センサ103,104は、例えば熱電対にて構成され、左サイドノズルプレート42の下面42aにおける加熱器102を挟んで左右両側に配置されている。これら温度センサ103,104によって上流側間隙50fの上記加熱スポットを挟んで両側の温度差が検出されるようになっている。
上流側間隙50f内にガス流れが形成されている場合、このガス流は、加熱スポットを通過することにより加熱されるため、下流側の温度センサによる検出温度が上流側の温度センサによる検出温度より高くなる。例えば、上流側間隙50fにおいて噴き出し口50aの側から外側へ向かうガス流れが形成されている場合、左側(噴き出し口50aから遠い側)の温度センサ104による検出温度が、右側(噴き出し口50aに近い側)の温度センサ103による検出温度より高くなる。この温度差が検出器本体101に入力され、増幅器105を経て、吸い込み流量調節手段54にフィードバックされる。吸い込み流量調節手段54は、このフィードバック信号に基づき、2つの温度センサ103,104による検出温度差がゼロになるように、吸い込み口50eからの吸い込み流量を制御する。
図6は、第3実施形態を示したものである。この実施形態に係る大気圧プラズマ表面処理装置M3では、センターノズルプレート41が左右2つに分かれている。これら2つのセンターノズルプレート41L,41Rどうしの間に、センター隔壁45が設けられている。ノズル部40は、センター隔壁45に関して略左右対称になっている。
センター隔壁45と右側のセンターノズルプレート41Rとの間に、処理ガスの噴き出し口50aが形成されている。右側のセンターノズルプレート41Rとサイドノズルプレート43との間に吸い込み口50eが形成されている。これにより、右側のセンターノズルプレート41Rと基板W又は補助板W’との間に処理通路50cが形成されるようになっている。右側のセンターノズルプレート41Rの下面が、処理通路画成面41aを構成している。右側のセンターノズルプレート41Rには昇降機構60が接続され、この昇降機構60によって処理通路50cの厚さが調節されるようになっている。
センター隔壁45と左側のセンターノズルプレート41Lとの間には、不活性噴き出し口80aが形成されている。不活性ガス源8から不活性ガス供給路81が延び、この不活性ガス供給路81が噴き出し口80aの上端部に連なっている。不活性ガス源8には窒素等の基板Wとの反応性を持たない不活性ガスが蓄えられている。この不活性ガスが、不活性ガス供給路81を経て、噴き出し口80aに導入され、下方へ噴き出されるようになっている。不活性ガス供給路81には、マスフローコントローラ等からなる不活性ガス噴き出し流量調節手段82が設けられている。
左側のセンターノズルプレート41Lと基板W又は補助板W’との間に不活性通路80cが形成されるようになっている。左側のセンターノズルプレート41Lの下面は、不活性通路画成面41bを構成している。
左側のセンターノズルプレート41Lには、不活性通路用昇降機構61(不活性通路厚さ調節機構)が接続されている。この不活性通路用昇降機構61によって、左側のセンターノズルプレート41Lが昇降され、不活性通路80cの厚さが調節されるようになっている。
左サイドノズルプレート42とセンターノズルプレート41Lとの間には、不活性吸い込み口80eが形成されている。吸い込み口80eの下端部は、不活性通路80cに連なっている。吸い込み口80eの上端部から不活性吸引路83が延びている。吸引路83には、マスフローコントローラ等からなる不活性吸い込み流量調節手段84が設けられている。吸引路83は、吸引手段55に連なっている。
第3実施形態では、処理ガスを噴き出し口50aから噴き出し、吸い込み口50eから吸い込むとともに、不活性ガスを噴き出し口80aから噴き出し、吸い込み口80eから吸い込む。これによって、処理通路50c内に右方向への処理ガス流を形成できるとともに、不活性通路80c内に左方向への不活性ガス流を形成することができる。これによって、外部の雰囲気ガスが、上流側間隙50fを経て処理通路50cに流入するのを一層確実に防止することができる。この結果、基板Wに対する処理ガスの相対速度が確実にゼロになるようにすることができ、ローディング効果の発生を一層確実に回避でき、処理の一層の均一化を図ることができる。
また、流量調節手段52,54によって、吸い込み口50eからの吸い込み量が噴き出し口50aからの処理ガス噴き出し量と略同じか若干大きくなるようにする。かつ、流量調節手段82,84によって、吸い込み口80eからの吸い込み量が噴き出し口80aからの不活性ガス噴き出し量と略同じか若干大きくなるようにする。
これによって、噴き出し口50aから噴き出された処理ガスは、確実に処理通路50cへ流れ、噴き出し口80aから噴き出された不活性ガスは、確実に不活性通路80cへ流れるようにすることができ、外部のガスが、上流側間隙50fを経て処理通路50cに流入するのをより一層確実に防止することができる。
図7は、第4実施形態を示したものである。この実施形態に係る大気圧プラズマ表面処理装置M4では、処理ヘッド10が左右に2つ並んで設けられている。図7において、左側の第1処理ヘッド10Xに係る構成要素については符号にXを付し、右側の第2処理ヘッド10Yに係る構成要素については符号にYを付してある。第1、第2の各処理ヘッド10は、第1実施形態の処理ヘッド10と略同じ構成になっている。
すなわち、第1処理ヘッド10Xは、処理ガスを噴き出す第1噴き出し口50axと、吸い込む第1吸い込み口50exと、第1処理通路画成面41axとを有している。第1処理通路画成面41axと仮想面PL(基板W又は補助板W’の上面)との間に第1処理通路50cxが形成されるようになっている。
第2処理ヘッド10Yは、処理ガスを噴き出す第2噴き出し口50ayと、吸い込む第2吸い込み口50eyと、第2処理通路画成面41ayとを有している。第2処理通路画成面41ayと仮想面PL(基板W又は補助板W’の上面)との間に第2処理通路50cyが形成されるようになっている。
第1処理ヘッド10Xは、基板Wの移動方向の上流側に配置され、第2処理ヘッド10Yは下流側に配置されている。第2処理ヘッド10Yの第2噴き出し口50ayは、第1処理ヘッド10Xの第1吸い込み口50exより右に離れて配置されている。
処理流体源5からの処理流体供給路51が2つに分岐して、第1、第2の処理ヘッド10X,10Yのプラズマ生成部30X,30Yにそれぞれ接続されている。分岐した各処理流体供給路51X,51Yに処理流体噴き出し流量調節手段52X,52Yが設けられている。
第1、第2の処理ヘッド10X,10Yからの吸引路53X,53Yが互いに合流して吸引手段55に接続されている。各吸引路53X,53Yに吸い込み流量調節手段54X,55Yが設けられている。
第1処理ヘッド10Xと第2処理ヘッド10Yの間には、処理度測定手段90が設けられている。処理度測定手段90は、例えばレーザの発光部と受光部とを有し、第1処理ヘッド10Xを通過後の基板Wのエッチング量等の表面処理度を測定するようになっている。
第4実施形態では、第1処理通路50cx内の第1処理ガス(第1処理流体)の流れと基板Wとの相対速度が略ゼロになるように、昇降機構60X(第1設定手段)によって第1処理通路画成面41axが高さ調節される。
そして、処理度測定手段90により第1処理ヘッド10Xを通過後の基板Wの表面処理度が測定される。
この処理度測定手段90の測定値に基づいて、最終的に所望の処理度が得られるように、第2処理ヘッド10Yの噴き出し流量調節手段52Yによって噴き出し口50aからの噴き出し流量が設定される。この噴き出し口50aからの噴き出し流量に基づいて、第2処理通路50cy内の第2処理ガス(第2処理流体)の流れと基板Wとの相対速度が略ゼロになるように、昇降機構60Yによって第2処理通路画成面41ayと基板Wのギャップが設定される。
これにより、ローディング効果を防止しつつ、例えば第1処理ヘッド10Xによって粗く処理を行い、その後、第2処理ヘッド10Yによってきめ細かく処理を行うことにより、最終的に所望の処理度になるようにすることができる。
第2処理ヘッド10Yの噴き出し流量調節手段52Yと昇降機構60Yとによって第2設定手段が構成されている。
第1処理ヘッド10Xに供給する第1処理ガスと、第2処理ヘッド10Yに供給する第2処理ガスとを互いに異ならせ、処理ヘッド10X,10Yごとに異なる処理を行うことにしてもよい。
処理ヘッドを基板Wの移動方向に3つ以上並べ、3段階以上の処理を行うようにしてもよい。この場合、3つ以上の処理ヘッドのうち、隣り合う2つの処理ヘッドの移動方向上流側のものが第1処理ヘッド10Xを構成し、下流側のものが第2処理ヘッド10Yを構成する。
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の改変をなすことができる。
例えば、処理通路50cの下流端に吸引手段55に連なる吸い込み口50eに代えて排出口を設け、処理通路50cの下流端を吸引することなく、噴き出し口50aからの噴き出し圧力で処理ガスが排出口から押し出されるようにしてもよい。
処理通路50cの厚さを調節するのに代えて、処理ガスの噴き出し流量又は移動機構20による移動速度を調節することにより、処理通路50c内の処理ガス流と基板Wとの相対速度が略ゼロになるようにしてもよい。処理ガスの噴き出し流量の調節は、噴き出し流量調節手段52にて行なうことができ、この場合、噴き出し流量調節手段52が設定手段を構成する。移動機構20による移動速度を調節する場合、移動機構20が設定手段を構成する。
基板Wや装置Mの寸法や処理ガス流量等の数値はあくまでも例示であり、本発明がこれに限定されるものではない。
各実施形態の構成を互いに組み合わせてもよい。例えば、第4実施形態の多段装置の各処理ヘッドを第2又は第3実施形態の処理ヘッドと同様の構成にしてもよい。
流れ検出手段は、処理外領域81内の流体の流れを検出可能なものであればよく、上記実施形態のものに限定されず、例えば、レーザ式の流速計を用いてもよい。
処理流体は、流動体であればよく、気体に限られず、例えば霧状(ミスト)にした液体や粒子状の固体であってもよく、これらの混合流体であってもよい。
本発明は、エッチング、アッシング、成膜、洗浄、表面改質等の種々のプラズマ表面処理に適用可能である。
本発明は、常圧下に限らず、減圧下でのプラズマ表面処理にも適用できる。
プラズマ処理に限られず、オゾンや弗酸ベーパー(弗酸の蒸気またはミスト)によるエッチングやアッシング、シリコン含有原料の蒸気またはミストによる熱CVD等にも適用できる。プラズマ処理以外の処理を行う場合、プラズマ生成部30に代えて、その処理用の流体供給装置を、ノズル部40に接続する。例えば、オゾンにて処理する場合、プラズマ生成部30に代えてオゾナイザーをノズル部40に接続する。
本発明は、例えば半導体基板の製造やフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造に利用可能である。
本発明の第1実施形態に係る表面処理装置の概略構成図である。 (a)〜(d)は、上記表面処理装置による基板の処理過程を、時間を追って順次示す解説図である。 本発明の第2実施形態に係る表面処理装置の概略構成図である。 上記第2実施形態の変形例を示す概略構成図である。 上記第2実施形態の変形例を示す概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係る表面処理装置の概略構成図である。 本発明の第4実施形態に係る表面処理装置の概略構成図である。
符号の説明
W 基板(被処理物)
M,M2,M3,M4 大気圧プラズマ表面処理装置
10 処理ヘッド
10X 第1処理ヘッド
10Y 第2処理ヘッド
20 移動機構
40 ノズル部
41a 処理通路画成面
41ax 第1処理通路画成面
41ay 第2処理通路画成面
41b 不活性通路画成面
42a 上流側張り出し面
50b 処理流体噴き出し口
50bx 第1噴き出し口
50by 第2噴き出し口
50c 処理通路
50cx 第1処理通路
50cy 第2処理通路
50d 処理流体吸い込み口
50dx 第1吸い込み口
50dy 第2吸い込み口
52 処理流体噴き出し流量調節手段
52Y 処理流体噴き出し流量調節手段(第2設定手段)
55 吸い込み流量調節手段
60 昇降機構(間隔調節機構、設定手段)
60X 昇降機構(第1設定手段)
60Y 昇降機構(第2設定手段)
61 不活性通路用昇降機構(不活性通路厚さ調節機構)
70 差圧検出器(流れ検出手段)
75 音波流速計(流れ検出手段)
80a 不活性噴き出し口
80c 不活性通路
80e 不活性吸い込み口
82 不活性噴き出し流量調節手段
85 不活性吸い込み流量調節手段
90 処理度測定手段
100 温度差検出器(温度差式流れ検出手段)

Claims (12)

  1. 被処理物に処理流体を接触させて前記被処理物の表面を処理する方法であって、
    噴き出し口とこの噴き出し口から一方向へ延びる処理通路画成面とを有する処理ヘッドに対し、前記被処理物を前記一方向へ相対移動させ、
    前記処理流体を、前記噴き出し口から噴き出して、前記処理通路画成面と前記被処理物との間に画成される処理通路に沿って前記一方向に案内し、
    さらに、前記処理通路内の処理流体と前記被処理物との相対速度を略ゼロにすることを特徴とする表面処理方法。
  2. 被処理物に処理流体を接触させて前記被処理物の表面を処理する方法であって、
    噴き出し口と、この噴き出し口から一方向に離れて配置された吸い込み口と、これら噴き出し口と吸い込み口の間に設けられた処理通路画成面とを有する処理ヘッドに対し、前記被処理物を前記一方向へ相対移動させ、
    前記処理流体を、前記噴き出し口から前記処理通路画成面と前記被処理物との間に画成される処理通路に噴き出すとともに、前記吸い込み口から流体を吸い込み、
    さらに、前記処理通路内の処理流体と前記被処理物との相対速度を略ゼロにすることを特徴とする表面処理方法。
  3. 前記処理通路の厚さを調節することにより、前記相対速度を略ゼロにすることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理方法。
  4. 被処理物に処理流体を接触させて前記被処理物の表面を処理する装置であって、
    前記処理流体を噴き出す噴き出し口と、この噴き出し口から一方向に延びる処理通路画成面とを有し、前記処理通路画成面が、それと平行な仮想面との間に前記処理流体を前記一方向に案内する処理通路を画成する処理ヘッドと、
    前記被処理物を、前記仮想面上において前記処理ヘッドに対し前記一方向に相対移動させる移動機構と、
    前記処理通路画成面の前記仮想面との間隔と、前記処理流体の噴き出し流量と、前記移動機構による移動速度とのうち少なくとも1つを、前記処理通路内の処理流体と前記被処理物との相対速度が略ゼロになるように設定する設定手段と、
    を備えたことを特徴とする表面処理装置。
  5. 被処理物に処理流体を接触させて前記被処理物の表面を処理する装置であって、
    前記処理流体を噴き出す噴き出し口と、この噴き出し口から一方向に離れて流体を吸い込む吸い込み口と、前記噴き出し口と吸い込み口との間に配置された処理通路画成面とを有し、前記処理通路画成面が、それと平行な仮想面との間に前記処理流体を通す処理通路を画成する処理ヘッドと、
    前記被処理物を、前記仮想面上において前記処理ヘッドに対し前記一方向に相対移動させる移動機構と、
    前記処理通路画成面の前記仮想面との間隔と、前記処理流体の噴き出し流量と、前記移動機構による移動速度とのうち少なくとも1つを、前記処理通路内の処理流体と前記被処理物との相対速度が略ゼロになるように設定する設定手段と、
    を備えたことを特徴とする表面処理装置。
  6. 前記設定手段が、前記処理ヘッド又は前記移動機構に接続され、前記処理通路画成面の前記仮想面との間隔を可変調節する間隔調節機構であることを特徴とする請求項4又は5に記載の表面処理装置。
  7. 前記処理ヘッドには、前記処理通路画成面とは前記噴き出し口を介して反対側に張り出す上流側張り出し面が設けられており、
    前記上流側張り出し面が、前記処理通路画成面より狭い間隔で前記仮想面と対面していることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の表面処理装置。
  8. 前記上流側張り出し面と前記仮想面との間における流体の流れを検出する流れ検出手段と、
    前記流れがゼロになるように、前記吸い込み口からの吸い込み流量を制御する制御手段と、
    を、更に備えたことを特徴とする請求項7に記載の表面処理装置。
  9. 前記処理ヘッドには、前記処理通路画成面とは前記吸い込み口を介して反対側に張り出す下流側張り出し面が設けられており、
    前記下流側張り出し面が、前記処理通路画成面より狭い間隔で前記仮想面と対面していることを特徴とする請求項5に記載の表面処理装置。
  10. 前記吸い込み口からの吸い込み流量が、前記噴き出し流量以上に設定されていることを特徴とする請求項5に記載の表面処理装置。
  11. 前記処理ヘッドには、前記処理流体の噴き出し口から前記一方向の反対側に離れて不活性ガスを噴き出す不活性噴き出し口と、さらに前記不活性噴き出し口から前記一方向の反対側に離れて流体を吸い込む不活性吸い込み口とが設けられており、
    前記不活性吸い込み口からの吸い込み流量が、前記不活性噴き出し口からの不活性ガスの噴き出し流量以上に設定されていることを特徴とする請求項10に記載の表面処理装置。
  12. 被処理物に第1の処理流体を噴き付けて第1の表面処理をした後、前記被処理物に第2の処理流体を噴き付けて第2の表面処理を行なう装置であって、
    前記第1処理流体を噴き出す第1噴き出し口と、この第1噴き出し口から一方向に離れて流体を吸い込む第1吸い込み口と、前記第1噴き出し口と第1吸い込み口との間に配置された第1処理通路画成面とを有し、前記第1処理通路画成面が、それと平行な仮想面との間に前記第1処理流体を通す第1処理通路を画成する第1処理ヘッドと、
    前記第1吸い込み口から前記一方向に離れて前記第2処理流体を噴き出す第2噴き出し口と、この第2噴き出し口から前記一方向に離れて流体を吸い込む第2吸い込み口と、前記第2噴き出し口と第2吸い込み口との間に配置された第2処理通路画成面とを有し、前記第2処理通路画成面が、前記仮想面と平行をなして該仮想面との間に前記第2処理流体を通す第2処理通路を画成する第2処理ヘッドと、
    前記被処理物を、前記仮想面上において前記第1、第2処理ヘッドに対し前記一方向に相対移動させる移動機構と、
    前記第1処理通路画成面の前記仮想面との間隔と、前記第1処理流体の噴き出し流量と、前記移動機構による移動速度とのうち少なくとも1つを、前記第1処理通路内の第1処理流体と前記被処理物との相対速度が略ゼロになるように設定する第1設定手段と、
    前記第1処理ヘッドと第2処理ヘッドとの間における前記被処理物の表面処理度を測定する処理度測定手段と、
    前記処理度測定手段の測定値に基づいて、かつ前記第2処理通路内の第2処理流体と前記被処理物との相対速度が略ゼロになるように、前記第2処理流体の噴き出し流量と、前記第2処理通路画成面の前記仮想面との間隔とを設定する第2設定手段と、
    を備えたことを特徴とする表面処理装置。
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