JP2009099880A - プラズマエッチング装置 - Google Patents

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智弘 大塚
Setsuo Nakajima
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Abstract

【課題】シリコンのエッチングレートを大きくし、選択比を高める。
【解決手段】供給源13からのCF(ハロゲン系ガス)に加湿器15で水分を含ませ、大気圧プラズマ生成部10の一対の電極11間に導入してプラズマ化する。オゾン生成部20でオゾンを生成する。ノズル30には、プラズマ生成部に連なるプラズマガス路31と、オゾン生成部20に連なるオゾンガス路32とを形成する。これらガス路31,32の合流部33に吹出し路34を連ね、その先端開口34aを被処理物90と対向させる。合流部33から被処理物90までの距離を、15mm以下に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマを用いてシリコンをエッチングする装置に関する。
低圧下でグロー放電プラズマを発生させて被処理物の表面改質、薄膜形成などを行なう方法が実用化されている。しかし、低圧下での処理には真空チャンバー、真空排気装置等が必要であり、高価なものとなっていた。また、大面積の基板を処理するのは容易でなかった。そこで、大気圧付近の圧力下でプラズマ放電を生成し処理する技術が開発されてきた(特許文献1〜5等)。この大気圧プラズマ処理装置は、真空設備を必要とせず、低コスト化、小型化、小フットプリント化を図ることができる。
特許文献4、5の大気圧プラズマ処理装置では、1つのガス種をプラズマ化した後のガス路に他のガス種を通すガス路を合流させて吹き出し、被処理物を表面処理している。
特開平09−205272号公報 特開平09−092493号公報 特開2003−171768号公報 特開2004−124239号公報 特開2004−128417号公報
半導体装置の製造分野等において、窒化シリコン(SiNx)等の下地材上に成膜されたシリコン(Si)の層をエッチングすることが求められる場合がある。その場合、大気圧プラズマ処理装置によってCF等のハロゲン系ガスをプラズマ化したガスとオゾン(O)とを混合してシリコン層に吹き付けることが考えられる。しかし、シリコン層のエッチングがなかなか進まず、むしろ下地材の窒化シリコンのほうがエッチングされてしまうという問題があった。特に、CF等のハロゲン系ガスにHOを添加してプラズマ化した場合、その傾向が顕著であった。
発明者は、上記問題点を解決するため、鋭意研究を行なった。その結果、ハロゲン系のプラズマガスとオゾンとの合流部から被処理物の表面までの距離によって、シリコンのエッチングレートが変動し、ひいてはシリコンと窒化シリコンの選択比が変動することを発見した(図4)。これは、オゾンが上記合流後被処理物に吹付けられるまでの間にプラズマガス中のHOと反応して減少していくためと考えられる。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、被処理物に形成されたシリコン層をエッチングする装置において、
一対の電極を有し、水分(HO)を含むハロゲン系ガス(CF等)を略大気圧でプラズマ化するプラズマ生成部と、
オゾンを生成するオゾン生成部と、
前記プラズマ生成部に連なるプラズマガス路と、前記オゾン生成部に連なるとともに前記プラズマガス路と合流するオゾンガス路と、前記2つのガス路の合流部に連なるとともに先端が開口された吹出し路とを有し、前記吹出し路の先端開口が被処理物と対向すべきノズルと、
を備え、前記合流部から被処理物までの距離が、15mm以下であることを特徴とする。
これによって、シリコンのエッチングレートを窒化シリコン等のエッチングレートより大きくでき、シリコンを選択的にエッチングすることができる。
前記合流部から被処理物までの距離は、好ましくは12mm以下であり、より好ましくは10mm以下である。
前記合流部から被処理物までの距離は、小さければ小さいほどシリコンのエッチングレートを大きくでき、好ましい。
前記合流部から被処理物までの距離の下限は、少なくともノズルと被処理物との間の間隔(ワーキングディスタンス)以上であり、5mm以上であるのが好ましい。
また、本発明は、被処理物に形成されたシリコン層をエッチングする装置において、
一対の電極を有し、水分を含むハロゲン系ガス(CF等)を略大気圧でプラズマ化するプラズマ生成部と、
オゾンを生成するオゾン生成部と、
前記プラズマ生成部に連なるとともに先端が被処理物を向くように開口されたプラズマガス路と、
前記オゾン生成部に連なるとともに先端が前記プラズマガス路から離れて被処理物を向くように開口されたオゾンガス路と、
を備えたことを特徴とする。
これによって、シリコンのエッチングレートを窒化シリコン等のエッチングレートより十分大きくでき、シリコンを確実に選択的にエッチングすることができる(実施例4)。
前記プラズマガス路と前記オゾンガス路との間に、先端が被処理物を向くように開口された吸引路が設けられていることが好ましい。吸引路には真空ポンプ等の吸引手段が接続される。
これによって、プラズマガス路から吹き出されたハロゲン系のプラズマガスと、オゾンガス路から吹き出されたオゾン含有ガスとが、被処理物上を互いに接近するように流れて合流されるようにすることができる。
ここで、略大気圧(大気圧近傍)とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
本発明によれば、シリコンのエッチングレートを大きくでき、シリコンを選択的にエッチングすることができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態を示したものである。被処理物90は、例えば半導体ウェハやガラス基板からなる基材91の上に下地材として窒化シリコン(SiNx)の層92が形成され、この窒化シリコン層92の上にエッチング対象のアモルファスシリコン(α−Si)の層93が積層されている。
図において、基材91及び各層92,93の厚さは誇張されている。
大気圧プラズマエッチング装置Mは、大気圧プラズマ生成部10と、オゾナイザー20(オゾン生成部)と、ノズル30と、ステージ40(被処理物配置部)とを備えている。
ステージ40上に被処理物90が配置されている。ステージ40にはヒータ等の温調手段(図示省略)が組み込まれている。これにより、被処理物90が温調されるようになっている。被処理物90の温度は、20〜60℃が好ましい。
ステージ40は、移動手段50に接続されている。移動手段50によって、ステージ40ひいては被処理物90が左右に往復移動(スキャン)されるようになっている。移動速度は、1000〜10000mm/min程度が好ましい。
移動手段50がノズル30に接続され、被処理物90が位置固定される一方、ノズル30が移動されるようになっていてもよい。
被処理物配置部は、ステージ40に限られず、ローラコンベア等であってもよい。その場合、ローラコンベアは移動手段50をも兼ねる。
プラズマ生成部10には、互いに対向する一対の電極11,11が設けられている。少なくとも一方の電極11の対向面にはアルミナ等の固体誘電体層(図示せず)が形成されている。これら電極11の一方は、電源12に接続されて電界印加電極となり、他方は、電気的に接地されて接地電極となっている。
電源12からの電圧供給によって一対の電極11,11どうしの間に大気圧プラズマが生成されるようになっている。
電源12からの供給電圧は、例えばパルス波状になっているが、これに限定されるものではなく、正弦波等の連続波状になっていてもよい。
CF(ハロゲン系ガス)の供給源13から供給路14が延び、電極間空間11aの上端部(上流端)に連なっている。
供給路14の中途部には、加湿器15が設けられている。加湿器15には水(HO)が蓄えられている。この加湿器15において、CF供給源13からのCFにHOが添加される。加湿後のガス(CF+HO)が電極間空間11aへ導入されることによりプラズマ化(分解、励起、活性化、ラジカル化、イオン化を含む)され、HF等の反応性成分が生成されるようになっている。
オゾナイザー20には、複数の電極が設けられている(詳細図示省略)。これら電極間に酸素供給源21からの酸素(O)が導入され、オゾン化されるようなっている。オゾナイザー20出口でのオゾン濃度は、O/(O+O)=6〜10%程度が好ましく、約8%程度がより好ましい。
ノズル30は、ステージ40の上方に離れて設置されている。ノズル30の下面(被処理物対向面)が、被処理物90と対向するようになっている。ノズル30の下面と被処理物90の上面との間の間隔(ワーキングディスタンス)は、例えば1mm程度になっている。
ノズル30には、プラズマガス路31と、オゾンガス路32が形成されている。プラズマガス路31は、上記プラズマ生成部10の電極間空間11aの下端部(下流端)に連なるとともに下方へ延びている。オゾンガス路32は、オゾナイザー20の出口に連なるとともに下方へ延びている。プラズマガス路31とオゾンガス路32とは、ノズル30の内部で合流されている。この合流部33から吹出し路34が真っ直ぐ下方へ延びている。吹出し路34の下端(先端)は、ノズル30の下面に達して開口され、吹出し口34aを構成している。吹出し口34aは、図1の紙面直交方向にスリット状に延びているが、これに限定されるものではなく、小孔状になっていてもよい。
吹出し路34の上端から下端までの路長は、5〜15mm程度が好ましい。
ノズル30には、更に吸引路が形成されている。吸引路は、吹出し路34を挟んで両側に配置され、下端部がノズル30の下面に開口されている。吸引路の上端部には吸引ポンプ等の吸引手段(図示省略)が接続されている。
合流部33の中央部から被処理物90の表面までの距離Dは、D≦15mmの範囲で設定されており、好ましくはD=5〜10mmの範囲に設定されている。
上記構成のプラズマエッチング装置Mによれば、CF供給路14からの加湿CFガスがプラズマ生成部10でプラズマ化され、ノズル30のプラズマガス路31に導出される。プラズマガスには、HF等の反応性成分や未反応のHO等が含まれている。また、オゾナイザー20からのオゾン含有ガスが、ノズル30のオゾンガス路32に導出される。これらプラズマガスとオゾン含有ガスとが合流部33で合流して混合される。この混合ガスが、吹出し路34を経てノズル30から吹き出され、直下の被処理物90に吹き付けられる。これにより、混合ガス中のオゾンによってアモルファスシリコン93が酸化され、この酸化シリコンと混合ガス中のHF等が反応し、SiF等の揮発性成分が生成される。こうして、アモルファスシリコン93のエッチングがなされる。
処理済みのガスは、吸引路に吸込まれ、排出される。
併行して、移動手段50よってステージ40を左右に移動(スキャン)させることにより、被処理物90の全面をエッチング処理することができる。
プラズマガスとオゾン含有ガスとが混合されてから被処理物90に到達するまでの行程DがD=3〜15mmの範囲に設定されているため、オゾンがプラズマガス中のHOとの反応で消滅しないうちに被処理物90に到達するようにできる。したがって、被処理物90の表面上でのオゾン濃度を高く維持することができる。これによって、アモルファスシリコン93のエッチングレートを十分に高くでき、窒化シリコン92に対する選択比を大きくすることができる。したがって、処理時間を短縮できるとともに、下地材の窒化シリコン92までもがエッチングされるのを防止することができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては図面に同一符号を付して説明を省略する。
図2に示すように、本発明の第2実施形態では、ノズル30の中央部にプラズマガス路31が配置され、ノズル30の両側部に一対のオゾンガス路32が配置されている。プラズマガス路31とオゾンガス路32は、ノズル30の内部において互いに合流することなく、下端(先端)が個別にノズル30の下面に達して開口され、それぞれ吹出し口31a,32aを構成している。各オゾンガス路32の下端開口32aは、プラズマガス路31の下端開口31aから左右に離れて配置されている。
左右のオゾンガス路32には、互いに共通のオゾナイザー20からオゾン含有ガスが導入されるようになっているが、オゾナイザー20をオゾンガス路32ごとに設けることにしてもよい。
ノズル30のプラズマガス路31とオゾンガス路32との間には、吸引路36が設けられている。吸引路36の上端部は、図示しない吸引手段に接続されている。吸引路36の下端は、ノズル30の下面に達して開口され、吸引口36aを構成している。プラズマガス路31の吹出し口31aと吸引口36aとの間の距離D1は、D1=20〜40mm程度が好ましい。オゾンガス路32の吹出し口32aと吸引口36aとの間の距離D2は、D2=20〜40mm程度が好ましい。
第2実施形態によれば、プラズマガスとオゾン含有ガスが互いに混合されることなく別々に吹き出される。したがって、オゾンが被処理物90に到達する前にプラズマガス中のHOとの反応で消滅するのを一層確実に防止でき、被処理物90の表面上でのオゾン濃度を確実に高く維持することができる。これにより、アモルファスシリコン93の酸化反応を一層確実に起こすことができ、ひいてはアモルファスシリコン93のエッチングレートを十分に大きくすることができる。
プラズマガス路31から吹き出されたプラズマガスと、オゾンガス路32から吹き出されたオゾン含有ガスは、被処理物90上を互いに接近するように流れて、吸引路36の下方で合流される。そして、吸引路36に吸込まれる。
本発明は、上記第1、第2実施形態に限定されず、当業者に自明な範囲で種々の改変をなすことができる。
例えば、プラズマ生成部10に導入されるハロゲン系ガスの主成分は、CFに限られず、CF等であってもよい。これらハロゲン系化合物をN、Ar等の不活性ガスで希釈することにしてもよい。
プラズマガス路31とオゾンガス路32とが、ちょうど先端開口で合流され、吹出し路34の長さがほとんど0mmになり、合流部から被処理物90までの距離Dが、ノズル30と被処理物90との間の間隔(ワーキングディスタンス)と略等しくなるようにしてもよい。
第2実施形態において、プラズマガス路31とオゾンガス路32との間に吸引路36を設けなくてもよい。その場合、プラズマガス路31の吹出し口31aとオゾンガス路32の吹出し口32aとの離間距離は、10〜20mm程度にするのが好ましい。
図3に示すように、ノズル30を左右に複数並設してもよい。各ノズル30のプラズマガス路31には、プラズマ生成部10が接続され、オゾンガス路32には、オゾナイザー20が接続される。隣り合うノズル30の間には、窒素等の不活性ガスを吹き出す雰囲気制御ノズル60を設けることにしてもよい。
図3の装置では、ノズル30が2つ並設されているが、3つ以上のノズル30を並設することにしてもよい。
図3の各ノズル30は、第1実施形態(図1)と同様の合流路形式のノズル30になっているが、第2実施形態(図2)と同様の分流形式のノズル30であってもよい。
図3において、複数のノズル30のプラズマガス路31に互いに共通のプラズマ生成部10が接続されていてもよく、プラズマガス路31ごとにプラズマ生成部10が設けられていてもよい。複数のノズル30のオゾンガス路32に互いに共通のオゾナイザー20が接続されていてもよく、オゾンガス路32ごとにオゾナイザー20が設けられていてもよい。
実施例を説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
図1に示す大気圧プラズマエッチング装置Mと実質的に同じ装置を用いた。
被処理物90のアモルファスシリコン層93の初期厚さは、1550Åであった。
ノズル30下面と被処理物90の上面との間の間隔(ワーキングディスタンス)は、1mmとし、合流部33から被処理物90の上面までの距離Dは、D=5mmとした。吹出し口34aの左右方向の幅は、2mmであり、図1の紙面直交方向に沿う長さは、40mmであった。
CF供給源13からのCF流量は、0.5slm/minとし、このCFを露点が18℃になるよう加湿器15で加湿した後、プラズマ生成部10に導入してプラズマ化した。電極11への供給電圧は、Vpp=135V、周波数20kHz、立ち上がり速度10μsのパルス波とした。
供給源21からのO流量は、0.3slmとし、オゾナイザー20出口でのオゾン含有ガス中のオゾン濃度は、8vol%とした。
左右両側の吸引路での吸引流量は、それぞれ1.5slmとした。
被処理物90の温度は30℃とした。
移動手段50によるスキャン速度は10000mm/minとし、窒化シリコン層92が析出するまでスキャン(1往復=2スキャン)を行なった。
その結果、アモルファスシリコン層93のエッチング速度は、1スキャンあたり26Åであった。析出後の窒化シリコン層92のエッチング速度は、1スキャンあたり16Åであった。スキャン回数は、100回であった。
合流部33から被処理物90の上面までの距離Dを、D=10mmとし、他の条件は実施例1と同じにしてエッチングを行なった。
その結果、アモルファスシリコン層93のエッチング速度は、1スキャンあたり22Åであった。窒化シリコン層92のエッチング速度は、1スキャンあたり16Åであった。スキャン回数は、100回であった。
合流部33から被処理物90の上面までの距離Dを、D=15mmとし、他の条件は実施例1と同じにしてエッチングを行なった。
その結果、アモルファスシリコン層93のエッチング速度は、1スキャンあたり19Åであった。窒化シリコン層92のエッチング速度は、1スキャンあたり16Åであった。スキャン回数は、110回であった。
〔比較例1〕
合流部33から被処理物90の上面までの距離Dを、D=18mmとし、他の条件は実施例1と同じにしてエッチングを行なった。
その結果、アモルファスシリコン層93のエッチング速度は、1スキャンあたり15Åであった。窒化シリコン層92のエッチング速度は、1スキャンあたり16Åであった。スキャン回数は、150回であった。
〔比較例2〕
合流部33から被処理物90の上面までの距離Dを、D=23mmとし、他の条件は実施例1と同じにしてエッチングを行なった。
その結果、アモルファスシリコン層93のエッチング速度は、1スキャンあたり12Åであった。窒化シリコン層92のエッチング速度は、1スキャンあたり16Åであった。スキャン回数は、170回であった。
〔比較例3〕
合流部33から被処理物90の上面までの距離Dを、D=40mmとし、他の条件は実施例1と同じにしてエッチングを行なった。
その結果、アモルファスシリコン層93のエッチング速度は、1スキャンあたり8Åであった。窒化シリコン層92のエッチング速度は、1スキャンあたり15Åであった。スキャン回数は、170回であった。
表1及び図4は、実施例1〜4、比較例1〜3の結果をまとめたものである。
Figure 2009099880
以上のように、窒化シリコン(SiNx)のエッチングレートは、合流部33から被処理物90までの距離Dにほとんど影響されなかったが、アモルファスシリコン(α−Si)のエッチングレートは、距離Dの大きさによって変動し、距離Dが小さくなるほどエッチングレートが増大した。
これにより、合流部33から被処理物90までの距離Dを、D≦15mmとすると、アモルファスシリコンのエッチングレートが窒化シリコンのエッチングレートを上回り、アモルファシリコンを窒化シリコンに対し選択的にエッチングできることが判明した。また、距離Dが小さければ小さいほど、アモルファシリコンの選択比を大きくできることが判明した。
図2に示す大気圧プラズマエッチング装置と実質的に同じ装置を用いた。
ノズル30下面と被処理物90との間の距離(ワーキングディスタンス)は、1mmとした。プラズマガス路31の吹出し口31aと吸引口36aとの間の距離D1は、D1=15mmとした。オゾンガス路32の吹出し口32aと吸引口36aとの間の距離D2は、D2=15mmとした。各吹出し口31a,32aの幅は、2mmであり、長さ(図2の紙面直交方向の寸法)は、40mmであった。
CF供給源13からのCF流量は、0.5slm/minとし、このCFを露点が18℃になるよう加湿器15で加湿した後、プラズマ生成部10に導入してプラズマ化した。電極11への供給電圧は、Vpp=135V、周波数20kHz、立ち上がり速度10μsのパルス波とした。
オゾナイザー20出口でのオゾン含有ガス中のオゾン濃度は、8vol%とし、左右の各オゾンガス路32のオゾン含有ガスの流量は、0.2slmとした。
各吸引路36からの吸引流量は、0.7slmとした。
各吸引路35からの吸引流量は、0.7slmとした。
被処理物90の温度は30℃とした。
移動手段50によるスキャン速度は10000mm/minとし、窒化シリコン層92が析出するまでスキャン(1往復=2スキャン)を80回行なった。
その結果、アモルファスシリコン層93のエッチング速度は、1スキャンあたり35Åであった。析出後の窒化シリコン層92のエッチング速度は、1スキャンあたり16Åであった。
これにより、CFプラズマとオゾンを別々に吹出すことにすると、ノズル30内で混合して吹き出すよりもシリコンの選択比を大きくできることが判明した。
本発明は、例えば半導体基板の製造やフラットパネルディスプレイ(FPD)の製造に利用可能である。
本発明の第1実施形態に係る大気圧プラズマエッチング装置の概略構成を示す解説断面図である。 本発明の第2実施形態に係る大気圧プラズマエッチング装置の概略構成を示す解説断面図である。 本発明に係る大気圧プラズマエッチング装置において、ノズルを複数並設した変形例を示す解説断面図である。 実施例1〜3及び比較例1〜3の結果を示すグラフである。
符号の説明
M 大気圧プラズマエッチング装置
D 合流部から被処理物までの距離
D1 プラズマガス路の吹出し口と吸引口との間の距離
D2 オゾンガス路の吹出し口と吸引口との間の距離
10 プラズマ生成部
11 電極
11a 電極間空間
12 電源
13 CF供給源(ハロゲン系ガス供給源)
14 供給路
15 加湿器
20 オゾナイザー(オゾン生成部)
21 酸素供給源
30 ノズル
31 プラズマガス路
31a プラズマガス路の先端開口(吹出し口)
32 オゾンガス路
32a オゾンガス路の先端開口(吹出し口)
33 合流部
34 吹出し路
34a 吹出し路の先端開口(吹出し口)
35 吸引路
36 吸引路
36a 吸引路の先端開口(吸引口)
40 ステージ(被処理物配置部)
50 移動手段
90 被処理物
91 基材
92 窒化シリコン層(下地層)
93 アモルファスシリコン層(被エッチング層)

Claims (5)

  1. 被処理物に形成されたシリコン層をエッチングする装置において、
    一対の電極を有し、水分を含むハロゲン系ガスを略大気圧でプラズマ化するプラズマ生成部と、
    オゾンを生成するオゾン生成部と、
    前記プラズマ生成部に連なるプラズマガス路と、前記オゾン生成部に連なるとともに前記プラズマガス路と合流するオゾンガス路と、前記2つのガス路の合流部に連なるとともに先端が開口された吹出し路とを有し、前記吹出し路の先端開口が被処理物と対向すべきノズルと、
    を備え、前記合流部から被処理物までの距離が、15mm以下であることを特徴とするプラズマエッチング装置。
  2. 前記合流部から被処理物までの距離が、5〜12mmであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマエッチング装置。
  3. 被処理物に形成されたシリコン層をエッチングする装置において、
    一対の電極を有し、水分を含むハロゲン系ガスを略大気圧でプラズマ化するプラズマ生成部と、
    オゾンを生成するオゾン生成部と、
    前記プラズマ生成部に連なるとともに先端が被処理物を向くように開口されたプラズマガス路と、
    前記オゾン生成部に連なるとともに先端が前記プラズマガス路から離れて被処理物を向くように開口されたオゾンガス路と、
    を備えたことを特徴とするプラズマエッチング装置。
  4. 前記プラズマガス路と前記オゾンガス路との間に、先端が被処理物を向くように開口された吸引路が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のプラズマエッチング装置。
  5. 前記ハロゲン系ガスが、CFを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のプラズマエッチング装置。
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