JP4134849B2 - プラズマ処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマを用いたプラズマ処理方法に関するものである。
一般に、表面に薄膜が形成された基板に代表される被処理物にパターンニング加工を行う場合、レジストプロセスが用いられる。その一例を図14に示す。
図14において、まず、被処理物22の表面に感光性レジスト23を塗布する(図14(a))。次に、露光機を用いて露光した後現像すると、レジスト23が所望の形状にパターンニングできる(図14(b))。そして、被処理物22を真空容器内に載置し、真空容器内にプラズマを発生させ、レジスト23をマスクとして被処理物22をエッチング加工すると、被処理物22の表面が所望の形状にパターンニングされる(図14(c))。最後に、レジスト23を酸素プラズマや有機溶剤などで除去することで、加工が完了する(図14(d))。
以上のようなレジストプロセスは、微細パターンを精度良く形成するのに適しているため、半導体などの電子デバイスの製造において重要な役割を果たすに至った。しかしながら、工程が複雑であるという欠点がある。
そこで、レジストプロセスを用いない、新しい加工方法が検討されている。その一例として、図1から図3に従来例で用いたマイクロプラズマ源を搭載したプラズマ処理装置の構成を示す。
図1に、マイクロプラズマ源の分解図を示す。マイクロプラズマ源は、セラミック製の外側板1、内側板2及び3、外側板4、板状電極5から成り、厚さは全て1mmである。また、外側板1及び4には、外側ガス流路6及び外側ガス噴出口7が設けられ、内側板2及び3には、内側ガス流路8及び内側ガス噴出口9が設けられている。内側ガス噴出口9から噴出するガスの原料ガスは、外側板1に設けられた内側ガス供給口10から、内側板2および板状電極5に設けられた貫通穴11を介して、内側ガス流路8に導かれる。
また、外側ガス噴出口7から噴出するガスの原料ガスは、外側板1に設けられた外側ガス供給口12から、内側板2と内側板3、および板状電極5に設けられた貫通穴13を介して、外側ガス流路6に導かれる。なお、高周波電源が印加される板状電極5は、内側板2及び3の間に挿入され、引き出し部14を介して電源部に配線される。
図2に、マイクロプラズマ源を、ガス噴出口側から見た平面図を示す。
外側板1、内側板2及び3、外側板4、板状電極5が設けられ、外側板1と内側板2の間と、内側板3と外側板4の間に外側ガス噴出口7が設けられ、内側板2と板状電極5の間と、内側板3と板状電極5の間に内側ガス噴出口9が設けられている。なお、内側ガス噴出口9の線方向の長さeは30mm、外側ガス噴出口7の線方向の長さfは内側ガス噴出口9の線方向の長さeよりも大きく36mmである。また、板状電極5の線方向長さgは30mmとした。
図3に、被処理物15及びマイクロプラズマ源を、被処理物15に垂直な面で切った断面を示す。
マイクロプラズマ源は、セラミック製の外側板1、内側板2及び3、外側板4、板状電極5から成り、外側板1及び4には外側ガス噴出口7が設けられ、内側板2及び3には内側ガス噴出口9が設けられている。また、板状電極5は接地電位とし、マイクロプラズマ源と対向となる位置には、高周波電力を印加させる対向電極16を載置させている。なお、マイクロプラズマ源の開口部としての内側板2と板状電極5の間と、内側板3と板状電極5の間の内側ガス噴出口9がなす微細線の幅は0.05mmである。
このような構成のマイクロプラズマ源を搭載したプラズマ処理装置において、内側ガス噴出口からヘリウム(He)を、外側ガス噴出口から六フッ化硫黄(SF6)を供給しつつ、対向電極16に高周波電力を印加することにより、被処理物15の微小な線状部分をエッチング処理することができる。これは、ヘリウムと六フッ化硫黄の大気圧近傍の圧力下における放電しやすさの差(ヘリウムの方が格段に放電しやすい)を利用することで、ヘリウムが高濃度となる内側ガス噴出口9の近傍にのみマイクロプラズマを発生させることができるからである。
また、このような構成のマイクロプラズマ源を搭載したプラズマ処理装置において、鋭角部を有する板状電極を用いた線状加工について、特に被処理物としてSiを用いたものについては、例えば、未公開自社出願の特願2002−248246号明細書に詳しく述べられている。
また、大気圧グロープラズマに関する特徴は、特許文献1に述べられている。
上記のプラズマ処理装置を用いて、例えば、ガスとして、ガス流路7にHeを1000sccm、SF6を400sccm供給し、高周波電力を100W供給する条件にて、被処理物15としてSiを30secエッチングすることが可能である。
特開平5−23579号公報
しかしながら、従来例で述べたプラズマ処理方法および装置によるエッチングにおいては、プラズマ源の板状電極5の厚さを1mmとした場合の線状加工において、線幅430μm〜500μm程度、エッチングレート67μm/min〜100μm/minが限界であるという問題点があった。得られたエッチングプロファイルを図4に示す。なお図4は、図2に示した線方向長さgでの15mmの位置におけるエッチングプロファイルの断面図を示したものである。ここで、最も深くエッチングされた部分の深さをDとしたとき、パターンの底からD×0.8だけ浅い部分の幅をTopの線幅Eと定義すると、Eは430μmであり、エッチングレート67μm/minであった。なお、パターンの底からD×0.2だけ浅い部分のBottomの線幅Fは153μmであった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、所望の微細線状部分を精度良く高速に加工できるプラズマ処理方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本願の第1発明のプラズマ処理方法は、先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、ガス噴出口もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、前記被処理物に直接もしくは間接的に接触させた発熱器によって、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすることを特徴とする。
また、本願の第2発明のプラズマ処理方法は、先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極を接地電位とし、前記プラズマ源と対向する位置に載置させた電位制御可能な対向電極、もしくは前記被処理物に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、ガス噴出口、対向電極もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、前記被処理物に直接もしくは間接的に接触させた発熱器によって、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすることを特徴とする。
また、本願の第3発明のプラズマ処理方法は、先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、ガス噴出口もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、前記プラズマ源の一部に直接もしくは間接的に発熱器を接触させ、前記プラズマ源から発生する輻射熱により、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすることを特徴とする。
また、本願の第4発明のプラズマ処理方法は、先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極を接地電位とし、前記プラズマ源と対向する位置に載置させた電位制御可能な対向電極、もしくは前記被処理物に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、ガス噴出口、対向電極もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、前記プラズマ源の一部に直接もしくは間接的に発熱器を接触させ、前記プラズマ源から発生する輻射熱により、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすることを特徴とする。
このとき、本願の第1乃至第4発明のプラズマ処理方法において、好適には、ガス噴出口、対向電極もしくはプラズマ源に載置させた電極が、線状もしくは長方形を為し、被処理物に対して線状にプラズマ処理することが望ましい。
また、好適には、前記不活性ガスは、He、Ar、Ne、Xeのいずれかであることが望ましい。
さらに、好適には、前記反応性ガスは、SF 6 、CF 4 、NF 3 、O 2 、Cl 2 、HBrのガスを少なくとも1種類以上含むことが望ましい。
本願の第1乃至第4発明のプラズマ処理方法において、好適には、被処理物の有する融点の2/3以下の温度に被処理物を加熱することが望ましい。
本願の第1乃至第4発明のプラズマ処理方法において、好適には、被処理物は、体積抵抗率が108(Ω・cm)以下である基板もしくは薄膜を有することが望ましい。
本願の第1乃至第4発明のプラズマ処理方法において、好適には、被処理物は、体積抵抗率が10-6(Ω・cm)以下である基板もしくは薄膜を有することが望ましい。
本願の第1乃至第4発明のプラズマ処理方法において、好適には、大気圧近傍の圧力において処理することが望ましい。
以上のように、本願の第1発明のプラズマ処理方法によれば、先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、ガス噴出口もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、前記被処理物に直接もしくは間接的に接触させた発熱器によって、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすることにより、所望の微細線状部分を精度良く高速に加工できるプラズマ処理方法を提供することができる。
また、本願の第2発明のプラズマ処理方法によれば、先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極を接地電位とし、前記プラズマ源と対向する位置に載置させた電位制御可能な対向電極、もしくは前記被処理物に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、ガス噴出口、対向電極もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、前記被処理物に直接もしくは間接的に接触させた発熱器によって、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすることにより、所望の微細線状部分を精度良く高速に加工する、例えば厚さ1mmの板状電極において、線幅350μm程度、エッチングレート150μm/min程度を実現するプラズマ処理方法を提供することができる。
また、本願の第3発明のプラズマ処理方法によれば、先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、ガス噴出口もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、前記プラズマ源の一部に直接もしくは間接的に発熱器を接触させ、前記プラズマ源から発生する輻射熱により、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすることにより、所望の微細線状部分を精度良く高速に加工する、例えば厚さ1mmの板状電極において、線幅350μm程度、エッチングレート150μm/min程度を実現するプラズマ処理方法を提供することができる。
また、本願の第4発明のプラズマ処理方法によれば、先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極を接地電位とし、前記プラズマ源と対向する位置に載置させた電位制御可能な対向電極、もしくは前記被処理物に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、ガス噴出口、対向電極もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、前記プラズマ源の一部に直接もしくは間接的に発熱器を接触させ、前記プラズマ源から発生する輻射熱により、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすることにより、所望の微細線状部分を精度良く高速に加工する、例えば厚さ1mmの板状電極において、線幅350μm程度、エッチングレート150μm/min程度を実現するプラズマ処理方法を提供することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の第1実施形態について、図1から図9を参照して説明する。なお、図1から図3に示すマイクロプラズマ源の基本的な構成及び動作については従来例で説明したので、ここでは詳細は省略する。
マイクロプラズマ源は数Paから数気圧まで動作可能であるが、典型的には10000Paから3気圧程度の範囲の圧力で動作する。特に大気圧付近での動作は、厳重な密閉構造や特別な排気装置が不要であるとともに、プラズマや活性粒子の拡散が適度に抑制されるため、とくに好ましい。
ここで図5に示すように、内側ガス流路8を介して内側ガス噴出口9から不活性ガスとしてのHeを1000sccm、外側ガス流路6を介して外側ガス噴出口7から反応性ガスとしてのSF6を400sccm供給しつつ、板状電極5を接地電位とし、対向電極16に高周波電源17より13.56MHzの高周波電力を100Wの大きさで印加することによりマイクロプラズマ18を発生させ、生成された活性粒子としてのヘリウムイオンとフッ素ラジカルを被処理物15としてのSiに照射した。また同時に、対向電極16に対し厚さ1mmのガラス板19を介して発熱器20を接触させ、被処理物表面の温度を100℃、200℃、300℃、330℃、360℃に変化させた。そして、このような処理条件の各温度において、被処理物15としてのSiに30秒間エッチング処理を実施した。なお、ガラス板19は、対向電極16と発熱器20間を絶縁するものである。またこの時、プラズマ源と被処理物15間の距離は0.3mmとした。
図6から図8は順に、Siのエッチングレート、Topの線幅E、Bottomの線幅Fを温度変化に対してプロットしたものを示す。なお、Topの線幅EとBottomの線幅Fは図4で定義した通りである。また各点の値は、エッチングにより得られた線方向の加工長さ約30mmを、接触式段差計を用いて5mm間隔で7点測定して平均値を算出した値である。これらの図より、温度を高くするにつれてエッチングレートが向上し、Topの線幅が細線化した。この時、360℃の温度にてエッチングレート161μm/min、Topの線幅349μmであった。
このように、被処理物の温度が高くなるとエッチングレートが大きくなる理由として、活性種と被処理物の化学反応が促進される、または再付着する反応性生物の揮発が促進されることが考えられる。次に、温度が高くなるにつれて、Bottomの線幅がほとんど変化せずにTopの線幅が細線化する理由として、Siの表面における自然酸化膜の形成の有無が、1つの原因であると推測できる。この推測を、図9に示した模式図を用いて説明する。図9は板状電極5と、ある深さまでエッチングを進行させた際の被処理物15として用いたSiのエッチング形状を示している。この図のように、エッチング中は、板状電極5の先端部G部とI点間の強電界により放電が発生しエッチングが進行するが、同時にこの系の中で比較的距離の小さい先端部G部とH点間でも放電が発生しやすい。この時、被処理物であるSiが室温に近い温度であれば、Siの表面に充分な自然酸化膜が形成されないため、板状電極5の先端部G部とI点間のエッチングの進行とともに、H点付近でのエッチングも進行する。しかしSiの温度が高くなると、例えばSiの自然酸化膜が形成されやすいH点近傍でのエッチングレートが低下するが、自然酸化膜が形成されにくいI点近傍ではエッチングが進行することが推測できる。なお、自然酸化膜の形成速度の違いは、大気中からプラズマ中に僅かに混入した酸素分子が解離して発生する酸素ラジカルに起因するものと考えられる。従って図中では、J近傍、H近傍、I近傍の順に大気から混入する酸素濃度が高く、酸化されやすいことが予想できる。このため、Siが高温になるにつれてTopの線幅が細線化すると考えられる。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2実施形態について、図1から図4と、図9から図13を参照して説明する。なお、図1から図3に示すマイクロプラズマ源の基本的な構成及び動作については従来例で説明したので、ここでは詳細は省略する。
マイクロプラズマ源は数Paから数気圧まで動作可能であるが、典型的には10000Paから3気圧程度の範囲の圧力で動作する。特に、大気圧付近での動作は、厳重な密閉構造や特別な排気装置が不要であるとともに、プラズマや活性粒子の拡散が適度に抑制されるため、とくに好ましい。
ここで図10に示すように、内側ガス流路8を介して内側ガス噴出口9から不活性ガスとしてのHeを1000sccm、外側ガス流路6を介して外側ガス噴出口7から反応性ガスとしてのSF6を400sccm供給しつつ、板状電極5を接地電位とし、対向電極16に高周波電源17より13.56MHzの高周波電力を100Wの大きさで印加することによりマイクロプラズマ18を発生させ、生成された活性粒子としてのヘリウムイオンとフッ素ラジカルを被処理物15としてのSiに照射した。また同時に、板状電極5に対し厚さ1mmのガラス板19を介して発熱器20を接触させ、板状電極5からの輻射熱により、被処理物表面のプラズマ処理領域21近傍に位置する線幅1mmの範囲の温度を100℃、200℃、300℃、330℃、360℃に変化させた。そして、このような処理条件の各温度において、被処理物15としてのSiに30秒間エッチング処理を実施した。なお、ガラス板19は、板状電極5と発熱器20間を絶縁するものである。またこの時、プラズマ源と被処理物15間の距離は0.3mmとした。
図11から図13は順に、Siのエッチングレート、Topの線幅E、Bottomの線幅Fを温度変化に対してプロットしたものを示す。なお、Topの線幅EとBottomの線幅Fは図4で定義した通りである。また各点の値は、エッチングにより得られた線方向の加工長さ約30mmを、接触式段差計を用いて5mm間隔で7点測定して平均値を算出した値である。これらの図より、温度を高くするにつれてエッチングレートが向上し、Topの線幅が細線化した。この時、360℃の温度にてエッチングレート149μm/min、Topの線幅340μmであった。
このように、被処理物の温度が高くなるとエッチングレートが大きくなる理由として、活性種と被処理物の化学反応が促進される、または再付着する反応性生物の揮発が促進されることが考えられる。次に、温度が高くなるにつれて、Bottomの線幅がほとんど変化せずにTopの線幅が細線化する理由として、Siの表面における自然酸化膜の形成の有無が、1つの原因であると推測できる。この推測を、図9に示した模式図を用いて説明する。図9は板状電極5と、ある深さまでエッチングを進行させた際の被処理物15として用いたSiのエッチング形状を示している。この図のように、エッチング中は、板状電極5の先端部G部とI点間の強電界により放電が発生しエッチングが進行するが、同時にこの系の中で比較的距離の小さい先端部G部とH点間でも放電が発生しやすい。この時、被処理物であるSiが室温に近い温度であれば、Siの表面に充分な自然酸化膜が形成されないため、板状電極5の先端部G部とI点間のエッチングの進行とともに、H点付近でのエッチングも進行する。しかしSiの温度が高くなると、例えばSiの自然酸化膜が形成されやすいH点近傍でのエッチングレートが低下するが、自然酸化膜が形成されにくいI点近傍ではエッチングが進行することが推測できる。なお、自然酸化膜の形成速度の違いは、大気中からプラズマ中に僅かに混入した酸素分子が解離して発生する酸素ラジカルに起因するものと考えられる。従って図中では、J近傍、H近傍、I近傍の順に大気から混入する酸素濃度が高く、酸化されやすいことが予想できる。このため、Siが高温になるにつれてTopの線幅が細線化すると考えられる。
以上述べた本発明の実施形態において、プラズマ源として平行平板型タイプとしてのナイフエッジ電極のものを用いる場合を例示したが、その他の平行平板タイプ、誘導結合型タイプなど、平行平板型キャピラリタイプや、他方式のキャピラリタイプ、マイクロギャップ方式、誘導結合型チューブタイプ、針状電極タイプなど、様々なプラズマ源を用いることができる。
また、プラズマ源の有する電位制御可能な電極を接地電位とし、対向電極に電力を供給させた場合についてのみ例示したが、これに限らずプラズマ源の有する電位制御可能な電極に電力を供給し、対向電極を接地電位とした場合にも同様の効果が得られる。また、プラズマ源の有する電位制御可能な電極と対向電極の双方に電力を供給した場合にも同様の効果が得られる。さらには、プラズマ源の有する電位制御可能な電極と対向電極の片方にのみ電力を供給し、他方を浮遊電位とした場合にも同様の効果が得られる。
また、高周波電力を用いてマイクロプラズマ源を発生させる場合を例示したが、数百kHzから数GHzまでの高周波電力を用いてマイクロプラズマ源を発生させることが可能である。あるいは、直流電圧を用いてもよいし、直流パルス電圧、高周波パルス電力を供給することも可能である。特に直流電圧では、プラズマ中のイオンを引き込む作用を強め、加工速度もしくは成膜速度を向上させることも可能である。さらに、パルス電力を供給した場合は、アーク放電への移行を抑制しつつ、高効率なプラズマを生成することも可能である。
また、被処理物に直流電圧または高周波電力を供給することにより、マイクロプラズマ中のイオンを引き込む作用を強めることも可能である。この場合、プラズマ源の有する電位制御可能な電極を接地してもよいし、電極を用いないタイプのマイクロプラズマ源を利用する場合にも、本発明の適用が可能である。
また、被処理物上の金属部または半導体部に高周波電力、直流電圧、パルス状直流電圧、パルス状高周波電力を供給することにより、プラズマ中のイオンを引き込む作用を強め、加工速度もしくは成膜速度を向上させることも可能である。
また、プラズマ処理としてエッチングについてのみ例示したが、プラズマ処理はこれに限定されるものではなく、プラズマクリーニング、CVD、スパッタリングやプラズマドーピング等の様々なプラズマ処理についても適用できる。
また、温度として100℃から360℃までについて述べてが、これに限るものでない。100℃以上で効果があり、300℃以上になると格別の効果を得られる。さらに温度が高いほど表面酸化の効果が高くなり、好ましい。しかし、融点の2/3以上まで温度を高くすると、被処理物が構造変化しやすくなり好ましくない。
また、被処理物としてSiを用いる場合を例示したが、被処理物はこれに限定されるものではなく、石英やモリブデンなど種々の基板のプラズマ処理、または、種々の膜がコーティングされた被処理物のプラズマ処理に適用できる。HeとO2の混合ガスを用いてフォトレジストやポリイミドに代表される樹脂等のエッチング加工を行うこともできる。また、シート状の被処理物をロール・トゥ・ロール方式で搬送しつつ、連続的にプラズマ処理することもできる。あるいは、種々の被処理物の表面にプラズマCVD法による薄膜堆積を行うこともできる。中でも、被処理物の体積抵抗率が108(Ω・cm)以下である場合、被処理物は半導体層もしくは金属層となり、体積抵抗率が108(Ω・cm)より大きい絶縁体層に比べて、酸素と反応して酸化膜を形成しやすく、高い効果を得られる。さらに、10-6(Ω・cm)以下である場合、被処理物は金属層となり、さらに酸素と反応しやすくなるため、格別の効果を得られる。
また、不活性ガスとしてHeを、反応性ガス・エッチング性ガスとしてSF6を用いる場合を例示したが、これら以外のガスを適宜用いることができることはいうまでもない。例えば、不活性ガスとして、大気圧下で比較的放電開始電圧の低いHe、Ne、Ar、Kr、Xeなどを、反応性・エッチング性ガスとして、反応性の高い酸素やハロゲン元素を含む、O2、CF4などのCxFy(x及びyは自然数)、NF3、Cl2、HBr等のガスを用いることができる。
また、マイクロプラズマ源の開口部をなす微細線の幅が0.05mmである場合を例示したが、マイクロプラズマ源の開口部の幅はこれに限定されるものではなく、概ね1mm以下であることが好ましい。マイクロプラズマ源の幅が小さいほど、プラズマによって発生した粒子が、被処理物表面の微細線状部分より外側に触れにくくなり、微細線状部分に限定された領域のみを加工することができるという利点がある。一方、マイクロプラズマ源を構成する部品の加工精度や、繰り返し処理による形状の経時変化などを考慮すると、あまり極端に小さくすることも避けるべきである。
また、マイクロプラズマ源の開口部と被処理物との距離は、概ね1mm以下であることが好ましい。さらに、マイクロプラズマ源の開口部と被処理物との距離が0.5mm以下であることがより好ましい。マイクロプラズマ源の開口部と被処理物との距離が小さいほど、プラズマによって発生した活性粒子が、基板表面の微細線状部分より外側に触れにくくなり、微細線状部分に限定された領域のみを加工することができるという利点がある。一方、マイクロプラズマ源を構成する部品の加工精度や、繰り返し処理による形状の経時変化、さらには、マイクロプラズマ源の開口部と被処理物との距離の再現性や安定性などを考慮すると、あまり極端に小さくすることは避けるべきであり、概ね0.03mm以上であることが好ましい。
また、内側ガス噴出口より噴出するガスの流量に対する外側ガス噴出口より噴出するガスの流量比率が1%よりも大きいと、外側ガス噴出口から噴出するガスによってプラズマを微細領域に発生させる効果が大きいという利点がある。一方、流量比率が大きすぎるとプラズマが極端に発生しにくくなるため、概ね200%以下であることが好ましい。
また、マイクロプラズマ源の開口部が微細線状をなしている場合を例示したが、マイクロプラズマ源の開口部が微細点状をなしてもよい。この場合、微細点状プラズマの直径方向のサイズを制御でき、マイクロプラズマ源の開口部の代表寸法が1mm以下である場合に、とくに格別の効果を奏する。
本発明のプラズマ処理方法および装置は、所望の微細線状部分を精度良く高速に加工する、例えば厚さ1mmの板状電極において、線幅350μm程度、エッチングレート150μm/min程度を実現でき、電子デバイス等の微細線形状加工だけでなく、微細穴形状加工の用途にも適用できる。
本発明の実施形態及び従来例で用いたマイクロプラズマ源の分解図 本発明の実施形態及び従来例で用いたマイクロプラズマ源の平面図 本発明の実施形態及び従来例で用いたマイクロプラズマ源の断面図 従来例で用いた線加工の加工形状の断面図 本発明の第1実施形態で用いたマイクロプラズマ源の断面図 本発明の第1実施形態におけるエッチングレートと温度依存性の相関を示す図 本発明の第1実施形態におけるTopの線幅と相関を示す図 本発明の第1実施形態におけるBottomの線幅と温度依存性の相関を示す図 本発明の第1および第2実施形態におけるメカニズム推測の模式図 本発明の第2実施形態で用いたマイクロプラズマ源の断面図 本発明の第2実施形態におけるエッチングレートと温度依存性の相関を示す図 本発明の第2実施形態におけるTopの線幅と相関を示す図 本発明の第2実施形態におけるBottomの線幅と相関を示す図 従来例で用いたレジストプロセスの工程を示す断面図
符号の説明
1 外側板
2 内側板
3 内側板
4 外側板
5 板状電極
7 外側ガス噴出口
9 内側ガス噴出口
15 被処理物
16 対向電極

Claims (12)

  1. 先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、
    前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、
    ガス噴出口もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、
    前記被処理物に直接もしくは間接的に接触させた発熱器によって、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすること
    を特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、
    前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極を接地電位とし、前記プラズマ源と対向する位置に載置させた電位制御可能な対向電極、もしくは前記被処理物に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、
    ガス噴出口、対向電極もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、
    前記被処理物に直接もしくは間接的に接触させた発熱器によって、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすること
    を特徴とするプラズマ処理方法。
  3. 先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、
    前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、
    ガス噴出口もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、
    前記プラズマ源の一部に直接もしくは間接的に発熱器を接触させ、前記プラズマ源から発生する輻射熱により、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすること
    を特徴とするプラズマ処理方法。
  4. 先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、
    前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極を接地電位とし、前記プラズマ源と対向する位置に載置させた電位制御可能な対向電極、もしくは前記被処理物に電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、プラズマから発生する活性種およびガスをガス噴出口より被処理物に対して噴出させるプラズマ処理方法であって、
    ガス噴出口、対向電極もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、
    前記プラズマ源の一部に直接もしくは間接的に発熱器を接触させ、前記プラズマ源から発生する輻射熱により、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすること
    を特徴とするプラズマ処理方法。
  5. 前記不活性ガスは、He、Ar、Ne、Xeのいずれかであることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  6. 前記反応性ガスは、SF6、CF4、NF3、O2、Cl2、HBrのガスを少なくとも1種類以上含むことを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  7. 前記被処理物の有する融点の2/3以下の温度に前記被処理物を加熱することを特徴とする請求項1、2、3または4の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  8. 前記被処理物は、体積抵抗率が108(Ω・cm)以下である基板もしくは薄膜を有することを特徴とする請求項1、2、3または4の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  9. 前記被処理物は、体積抵抗率が10-6(Ω・cm)以下である基板もしくは薄膜を有することを特徴とする請求項1、2、3または4の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  10. 大気圧近傍の圧力において処理することを特徴とする請求項1,2,3または4の何れか一項に記載のプラズマ処理方法。
  11. 先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、
    前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極に高周波電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、前記被処理物を処理するプラズマ処理方法であって、
    ガス噴出口もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、
    前記電極に配置された発熱器によって、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすること
    を特徴とするプラズマ処理方法。
  12. 先端部がナイフエッジ形状の電極の外側に第1の一対の内側板を配置し、前記第1の一対の内側板の外側に更に第2の一対の外側板を設け、かつ、前記第1の一対の内側板と前記第2の一対の外側板とで外側ガス噴出口を形成すると共に前記電極と第1の一対の内側板とで内側ガス噴出口を形成するプラズマ源において、
    前記電極の先端部は、前記第2の一対の外側板の先端部まで延出して配置され、かつ、前記外側ガス噴出口に反応性ガスを供給しつつ前記内側ガス噴出口に不活性ガスを供給しながら前記電極に高周波電力を投入することで、Siの被処理物と前記プラズマ源との間にプラズマを発生させ、前記被処理物を処理するプラズマ処理方法であって、
    ガス噴出口もしくは前記電極が、線状もしくは長方形を為し、かつ、
    前記電極に対向する面とは逆の前記被処理物の表面に配置された発熱器によって、前記被処理物を300〜360℃の範囲で加熱させつつ10000Paから3気圧の範囲の圧力下で前記被処理物に対して線状にプラズマエッチングすること
    を特徴とするプラズマ処理方法。
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