JPH06215895A - イオン源電極 - Google Patents

イオン源電極

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JPH06215895A
JPH06215895A JP5004121A JP412193A JPH06215895A JP H06215895 A JPH06215895 A JP H06215895A JP 5004121 A JP5004121 A JP 5004121A JP 412193 A JP412193 A JP 412193A JP H06215895 A JPH06215895 A JP H06215895A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
beam member
diameter
electrode plate
ion source
electrode
Prior art date
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Pending
Application number
JP5004121A
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English (en)
Inventor
Ichiro Nakamoto
一朗 中本
一 ▲桑▼原
Hajime Kuwabara
Takayuki Nakayama
隆幸 中山
Tatsumi Kawaratani
立身 瓦谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビーム径を大きくするために径を大きくして
も、歪みを生じることなくビームが均一にできるイオン
源電極を提供する。 【構成】 開口部の直径方向に剛性を有する梁部材2を
差し渡し、この梁部材2に上記開口部を覆い多数の引き
出し孔5を有する薄い電極板3を、その電極板3の面方
向に相対移動を許容させて取り付けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラズマ室からイオン
ビームを引き出すイオン源電極に係り、特に、ビーム径
を大きくするために径を大きくしても、歪みを生じるこ
となくビームが均一にできるイオン源電極に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】所望の物質をイオンビームとして取り出
すためのイオン源には、放電によりその物質を含むプラ
ズマを生成し、そのプラズマからイオンビームを引出す
装置が用いられる。このイオン源は、図6に示されるよ
うに、一端が閉じられ他端が開放されたプラズマ室61
を形成し、プラズマ室61内に所望の物質のガスを導入
すると共にプラズマ室61内に設けたフィラメントより
熱電子を放出してプラズマ室内にプラズマを生成し、そ
のプラズマをプラズマ室61内に設けた磁場により閉じ
込め、プラズマ室61の開口部に引出電極62を設けて
イオンビームを加速して引き出すものである。プラズマ
室61の開口部の形状は、例えば円形であって、この形
状により取り出されるイオンビームの断面形状が規定さ
れる。また、引出電極62の形状は、図3に示されるよ
うに、円盤状を呈している。引出電極62には、イオン
ビームを通過させるためのスリット、グリッド、多孔等
の引き出し孔が設けられる。引き出し孔が設けられる円
形の部分31は、図中斜線を施して示されているが、こ
の部分31の形状によってもイオンビームの断面形状が
規定される。他方、引き出し孔が設けられない周辺部3
2は、プラズマ室61の開口部のフランジ部63に固定
するための取り付け穴33が設けられる。
【0003】イオンビームの用途は、例えば、半導体,
金属等各種材料からなる基板の表面に基板とは異なる材
料によるイオン注入を行ない、基板材料の性質とは異な
る性質の領域を形成する際に用いられる。この注入する
材料をイオンビーム化して加速し、基板の表面に打ち込
むのである。イオンビームは、その工業的用途からいっ
て、一様な分布をしていることが重要である。従って、
イオンビームの断面のどの位置でもイオンビームの強度
が一定となるように、引出電極の引き出し孔は、上記斜
線部内に均一に分布させると共に孔径を均一に形成され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、大きい対象物に
イオンビームを照射することが要求されるようになり、
ビーム径を大きくするには引出電極の径を大きくするこ
とが必要になってきた。しかし、引出電極は、加速した
イオンを通過しやすくするために、隙間の割合を多く
し、且つその厚さを薄く形成したものである。従って、
構造的には強度が弱く変形しやすい。また、引出電極
は、周辺部がプラズマ室の周囲に固定されている。引出
電極の径を大きくすると、中央部分には支えがなく、自
重でたわむことがある。
【0005】また、イオン源の動作に伴って発熱が生
じ、引出電極はこの熱を吸収して温度が上昇する。周辺
部が固定された引出電極の温度が上昇すれば、引出電極
に熱変形による歪みを生じることは避けられない。
【0006】もし、自重や熱変形で引出電極に歪みが生
じれば、引き出し孔の分布等が均一でなくなり、イオン
ビームが一様性を失ってしまう。イオンビームが一様で
なければ、これを利用する上で不具合を生じる。また、
歪が大きくなると損傷に発展する恐れもある。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、ビーム径を大きくするために径を大きくしても、歪
みを生じることなくビームが均一にできるイオン源電極
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、イオン源のプラズマ室開口部に設けられ、
プラズマ室からイオンビームを引き出すための電極にお
いて、開口部の直径方向に剛性を有する梁部材を差し渡
し、この梁部材に上記開口部を覆い多数の引き出し孔を
有する薄い電極板を、その電極板の面方向に相対移動を
許容させて取り付けたものである。
【0009】上記引き出し孔を梁部材に近いところでは
孔径を大きく、梁部材から遠いところでは孔径を小さく
形成してもよい。
【0010】
【作用】上記構成により、プラズマ室の開口部に差し渡
された梁部材が剛性を有しているので、開口部の径が大
きい場合でも、梁部材や電極板の重みで梁部材がたわむ
ことがない。これにより、電極板が薄い板であっても梁
部材に支えられて、たわむことがない。また、梁部材に
電極板をその電極板の面方向に相対移動を許容させつつ
取り付けたので、両者の熱膨張率の違いによる熱変形が
回避される。
【0011】また、梁部材に覆われた部分からはイオン
ビームが引出されないが、電極板の引き出し孔が梁部材
に近いところで孔径を大きく形成されているので、イオ
ンビームを多く引出すことができる。イオンビームの十
分下流では、梁部材の影響によるイオンビームの減少
が、孔径の大きさによるイオンビームの増加で相殺さ
れ、均一化される。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
【0013】図1は、本発明のイオン源電極の正面図及
び側面図である。イオン源電極1は梁部材2と電極板3
とを組み合わせて構成されている。これら梁部材2、電
極板3からなるイオン源電極1は、図6ですでに説明し
たイオン源に従来の引出電極62に代えて取り付けられ
る。
【0014】電極板3は、グラファイト、タングステ
ン、モリブデン等の耐熱性、導電性が高く、且つスパッ
タされにくい材料で構成されている。電極板3は、プラ
ズマ室61の開口部を覆うように円盤状に形成され、イ
オンビームを通過させるための多数の引き出し孔(斜線
部4)が設けられると共に、イオンビームを通過しやす
くするために電極板3は薄板状に形成されている。引き
出し孔は、細長い孔を多数平行に設けたスリットでもよ
いし、格子状に交差する多数の骨からなるグリッドでも
よいし、微小な円孔等を多数配置した多孔でもよい。
【0015】梁部材2は、金属、セラミックス等の剛性
を有する材料で構成され、所定の幅を有する長い部材で
あり、電極板3の直径に沿って配置される。この実施例
では、電極板3の中心で直交する2つの梁部材2が設け
られている。梁部材2は、プラズマ室61の開口部の直
径上に差し渡され、フランジ部63に固定される。
【0016】図示されないが、電極板3の梁部材2に覆
われた部分には、引き出し孔が設けられず、また、この
部分には梁部材2にネジ止めするための取付穴が設けら
れている。この取付穴は、電極板3の径方向に伸びた長
穴であるか、若しくはネジの大きさに対して余裕のある
径の穴である。上記プラズマ室61の開口部の直径上に
差し渡された梁部材2に、電極板3がこの取付穴を利用
して取り付けられており、電極板3が梁部材2に対して
その面方向に相対移動することが許容される構成となっ
ている。
【0017】引き出し孔の詳細が図2に示されている。
図2は、イオン源電極1の部分断面図であり、イオン源
電極1を構成する梁部材2(幅方向の断面)と電極板3
とが示されている。引き出し孔5は、梁部材2に接する
部分を除いて等間隔に設けられ、梁部材2に近いほうか
ら5a、5b、5cが示されている。図示されるよう
に、引き出し孔5a、5b、5cの順に径が小さくなっ
ている。即ち、引き出し孔5は、梁部材2に近いところ
では孔径を大きく、梁部材2から遠いところでは孔径を
小さく形成されている。図外の梁部材2から十分に遠い
所ではこの限りではない。
【0018】梁部材2、電極板3からなるイオン源電極
1は、図6の引出電極62の位置に、3段に重ねて設け
られる。
【0019】各イオン源電極1は、それぞれ異なった電
位が与えられることによって、互いに異なる役割を有す
るものである。このとき、各イオン源電極1の梁部材2
及び引き出し孔5の位置を合わせて配置される。
【0020】次に実施例の作用を述べる。
【0021】梁部材2は、剛性を有しているので、プラ
ズマ室61の開口部の径が大きい場合でも、梁部材2や
電極板3の重みでたわむことがない。電極板3は、梁部
材2に取り付けられているので、電極板3が薄い板であ
っても梁部材2に支えられ、たわむことがない。
【0022】ところで、梁部材2と電極板3とを一体的
に形成すると、梁部材2の熱膨脹率と電極板3の熱膨脹
率が異なる時、イオン源の動作に伴なう発熱によって電
極板3に熱歪みが生じてしまう。かといって、梁部材2
を電極板3と同じ材料(グラファイト、タングステン、
モリブデン等)で形成すると、これらの材料が高価であ
るため好ましくない。本発明は、梁部材2をプラズマ室
61の開口部の直径方向に差し渡したので、梁部材2の
熱膨脹は主にこの直径方向に現れ、梁部材2が幅方向に
熱膨脹しても梁部材2が周方向に移動することはない。
一方、電極板3の熱膨脹は主に径方向に現れ、周方向に
は均等に現れる。長孔、大孔等の逃げを設けたことによ
り、梁部材2と電極板3との取り付け構造が電極板の相
対移動を許容しているので、梁部材2と電極板3がそれ
ぞれ別の熱膨脹率であっても熱歪みが生じない。
【0023】次に、図4に従来の引出電極62の部分断
面図(図2に対応する)を示すと共に、図5に従来の引
出電極62に本発明の梁部材2のみを設けた構成のイオ
ン源電極51の部分断面図を示す。図示されるように引
き出し孔41は、等間隔且つ均一径に形成されている。
図5では、梁部材2に接する部分には引き出し孔41が
ないが、他の部分は図4と同じである。この図5のイオ
ン源電極51にあっては、梁部材2に覆われた部分から
イオンビームが引出されないので、その影響がイオンビ
ームの下流でもイオンビームの減少として現われる。
【0024】図4、図5のイオン源電極と図2の本発明
のイオン源電極1とを比較すると、引き出し孔の配置は
同じであっても、各引き出し孔5a、5b、5cで孔径
が異なる。各孔径の大きさは、イオンビームの下流の所
望の位置において、所望のイオンビーム分布が得られる
ように、任意に決定し得る。
【0025】本発明にあっては、梁部材2に覆われた部
分からはイオンビームが引出されないが、電極板3の引
き出し孔5が梁部材に近いところで孔径を大きく形成さ
れているので、イオンビームを多く引出すことができ
る。また、引き出し孔5a、5b、5cの順に径が小さ
くなっているので、梁部材2から離れるほどに徐々にイ
オンビームが少なくなる。イオンビームの十分下流で
は、梁部材2の影響によるイオンビームの減少が、孔径
の大きさによるイオンビームの増加で相殺され、均一化
される。
【0026】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0027】(1)梁部材により電極板がたわむことが
なく、また、電極板の相対移動により熱変形が回避さ
れ、イオン源電極の径を大きくすることが可能になり、
径の大きいイオンビームを得ることができる。
【0028】(2)梁部材等の障害物があっても、引き
出し孔径を変えることでその影響を相殺でき、イオンビ
ームが均一にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すイオン源電極の正面図
及び側面図である。
【図2】図1のイオン源電極の部分断面図である。
【図3】従来例を示す引出電極の正面図及び側面図であ
る。
【図4】従来例を示す引出電極の部分断面図である。
【図5】引出電極に梁部材のみを設けたものの部分断面
図である。
【図6】イオン源の側断面図である。
【符号の説明】
1 イオン源電極 2 梁部材 3 電極板 5 引き出し孔 61 プラズマ室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 隆幸 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内 (72)発明者 瓦谷 立身 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン源のプラズマ室開口部に設けら
    れ、プラズマ室からイオンビームを引き出すための電極
    において、上記開口部の直径方向に剛性を有する梁部材
    を差し渡し、この梁部材に上記開口部を覆い多数の引き
    出し孔を有する薄い電極板を、その電極板の面方向に相
    対移動を許容させて取り付けたことを特徴とするイオン
    源電極。
  2. 【請求項2】 上記引き出し孔を梁部材に近いところで
    は孔径を大きく、梁部材から遠いところでは孔径を小さ
    く形成したことを特徴とする請求項1記載のイオン源電
    極。
JP5004121A 1993-01-13 1993-01-13 イオン源電極 Pending JPH06215895A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5004121A JPH06215895A (ja) 1993-01-13 1993-01-13 イオン源電極

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5004121A JPH06215895A (ja) 1993-01-13 1993-01-13 イオン源電極

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06215895A true JPH06215895A (ja) 1994-08-05

Family

ID=11575961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5004121A Pending JPH06215895A (ja) 1993-01-13 1993-01-13 イオン源電極

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JP (1) JPH06215895A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002353000A (ja) * 2001-05-23 2002-12-06 Matsushita Electric Works Ltd プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP2005085547A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Sekisui Chem Co Ltd プラズマ処理装置
JP2016207480A (ja) * 2015-04-23 2016-12-08 日新電機株式会社 荷電粒子源

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002353000A (ja) * 2001-05-23 2002-12-06 Matsushita Electric Works Ltd プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP2005085547A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Sekisui Chem Co Ltd プラズマ処理装置
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