JP2619068B2 - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JP2619068B2
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    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
    • C23C14/221Ion beam deposition
    • HELECTRICITY
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、真空槽内に設置した基板に対して、蒸発
源からのクラスタ・ビームをイオン化して衝突させて、
その基板上に薄膜を蒸着する薄膜形成装置に関する。
〔従来の技術〕
第9図は例えば特公昭54−9592号公報に示された従来
の薄膜形成装置を示す断面図であり、図において、1は
所定の真空度に保持された真空槽、2は真空槽1内の排
気を行うための排気通路で、これは図示しない真空排気
装置に接続されている。3はるつぼで、ふた3aには内径
1mm〜2mmのノズル3bが1個ないし複数個設けられてい
る。るつぼ3内には、蒸着材である蒸着原料4、例えば
アルミニウムが充填される。5はるつぼ支持棒で、絶縁
支持部材6を介してるつぼ支持台7に取り付けられる。
8は上記るつぼ3の加熱を行う加熱手段であり、例えば
加熱用フィラメントである。9は加熱用フィラメント8
からの輻射熱を遮断する熱シールド板である。上記るつ
ぼ3、加熱用フィラメント8および熱シールド板9は、
蒸着原料4を加熱蒸発せしめ、蒸着原料のクラスタ26か
らなるクラスタ・ビーム27を形成する蒸発源12を構成し
ている。なお、10は台板であって、支柱11を用いて真空
槽1に固定される。
13はイオン化用の熱電子14を放出する熱電子放出部
で、第10図に示すようなイオン化フィラメント15と、イ
オン化フィラメント15から放出された熱電子14を加速し
てクラスタ・ビーム27に照射する電子引き出し電極16と
からなる。17はイオン化フィラメント15からの輻射熱を
遮断するシールド板である。上記熱電子放出部13および
シールド板17は上記蒸発源12からのクラスタ・ビーム27
をイオン化するためのイオン化手段18を構成している。
イオン化フィラメント15と電子引き出し電極16は通常、
クラスタ・ビーム27を囲繞する円筒面、円錐面あるいは
軸対称の多角形面内に配設される。その位置は、ビーム
の中心から測った噴出角度で10ないし20度に相当する位
置に設置される。19は加速電極であり、これは電子引き
出し電極16との間に電位を印加できる構造となってい
る。20は絶縁支持部材であり、シールド板17、電子引き
出し電極16、加速電極19を絶縁支持する。上記絶縁支持
部材20は支柱21と絶縁がいし22によって台板10に取り付
けられる。23は基板で、基板ホルダ24と絶縁物25を用い
て真空槽1に設置されている。28は上記イオン化手段18
でイオン化されたクラスタ・イオンである。
次に動作について説明する。
基板23にアルミニウム薄膜を蒸着形成する場合につい
て説明すると、まず、蒸着原料としてのアルミニウム4
をるつぼ3内に充填し、真空排気装置により真空槽1内
を10-4Pa程度(約10-6Torr)の真空度にする。次いで、
加熱用フィラメント8に通電して発熱せしめ、加熱用フ
ィラメント8からの輻射熱により、または加熱用フィラ
メント8から放出される熱電子をるつぼ3に衝突させる
こと、すなわち電子衝突により、るつぼ3内のアルミニ
ウム4を加熱し蒸発させる。そしてアルミニウム4の蒸
気圧が10〜103Pa程度(0.1〜数10Torr)になる温度にる
つぼ3を昇温させると、ノズル3bからアルミニウム蒸気
が噴出する。このとき、るつぼ3内と真空槽1との圧力
差により、断熱膨張が発生し、クラスタと呼ばれる多数
の原子が緩く結合した塊状原子集団からなるクラスタ・
ビーム27が形成される。
このクラスタ・ビーム27に対して、イオン化フィラメ
ント15から電子引き出し電極16によってクラスタ・ビー
ム27の中心軸方向に熱電子14を引き出して照射する。こ
れにより、クラスタ・ビーム中の一部のクラスタは、そ
のうちの1個の原子がイオン化されてクラスタ・イオン
28となる。このクラスタ・イオン28は加速電極19と電子
引き出し電極16との間に形成された電界により適度に加
速され、イオン化されていない中性のクラスタ26がるつ
ぼ3から噴射されるときの運動エネルギーでもって基板
23に衝突し、これにより基板23上にアルミニウム薄膜が
蒸着形成される。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の薄膜形成装置は以上のように構成されているの
で、熱電子放出部であるイオン化フィラメント15と電子
引き出し電極16をクラスタ・ビーム27を囲繞する円筒面
上に配設する構造となり、従って、熱電子放出部13の上
部がクラスタ・ビーム27に常にさらされ、大きな蒸着速
度を得るべくクラスタ・ビーム強度を増加させた場合、
電子引き出し電極16等に対して、クラスタ・ビームの凝
縮による電極構成材料との反対や、あるいは蒸着原料4
の堆積を招き、電子引き出し電極16が急速に変形するな
どの課題があった。このためイオン化手段18を頻繁に交
換する必要があり、また、変形が大きい場合には、電極
間で短絡事故を起こすという課題があった。
また、高強度のクラスタ・ビームをイオン化しようと
すると、熱電子放出部13の蒸気密度が高いため、イオン
化フィラメント15と電子引き出し電極16との間でプラズ
マが発生し、イオン化条件の制御が困難になるなどの課
題があった。特に、バリウム等の仕事関数の小さな元素
を蒸着原料4として用いる場合、これらの蒸気が高温の
イオン化フィラメント15に付着すると、フィラメント表
面の仕事関数が低下して、熱電子放出量が急激に増大
し、イオン化用電源を破損するなどの課題があった。
一方、熱電子放出部13へのクラスタ・ビーム照射を防
止するために熱電子放出部13の直径を拡大すると、イオ
ン化手段18の外形寸法が大きくなってしまい、真空排気
時間やコスト的に有利なコンパクトな装置を構成できな
くなるという課題があった。
また、熱電子放出部13へのクラスタ・ビーム照射を抑
制する方法として、末広がりの円錐状の熱電子放出部を
用いることは容易に考えられ、実際にも文献ダブリュ.
クナウァおよびアール.エル.ポエシェイ,イオナイズ
ド クラスタ ビーム デポジション,ジェ.バック.
シー.テクノル.(W.knauer and R.L.Poeschei,Ionize
d cluster beam deposition,J.Vac.Sci.Technol.)B6
(1),(1988)P456−460に示された、第11図に示す
ようなイオン化手段がある。これは希ガスのクラスタ・
ビーム分析研究用に用いられたもので、末広がりの電子
引き出し電極16およびイオン化フィラメント15内にシー
ルド板40の孔41を通過するクラスタ・ビーム27aを通す
ようにして、成膜用のイオン化手段に流用したものであ
る。しかし、複数個の円錐状の電子引き出し電極16を精
度良く形成し、再現性よく組み立てることが困難である
などの加工技術上の課題があった。
この発明は上記のような課題を解消するためになされ
たもので、クラスタ・ビームの安定なイオン化が行える
とともに、イオン化手段をコンパクトで長寿命化するこ
とができる薄膜形成装置を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明に係る薄膜形成装置は、クラスタ・ビームの
中心軸に直交する平面内に、熱電子を放出する熱電子放
出部を設け、この熱電子放出部と蒸発源との間に、この
蒸発源からのクラスタ・ビームがその熱電子放出部に当
たるのをシールド板によって阻止するようになし、さら
に上記熱電子放出部から放出された熱電子を、反射電極
によってクラスタ・ビームの中心軸方向に向かわせるよ
うにしたものである。
〔作用〕
この発明におけるイオン化用の熱電子は、電子引き出
し電極によって垂直上方に引き出された後、反射電極に
よって、クラスタ・ビームに照射されるように軌道が曲
げられ、クラスタのイオン化を行う。このとき、シール
ド板は、イオン化フィラメントと電子引き出し電極によ
って構成される熱電子放出部へのクラスタ・ビームの直
接照射を防止する。
〔発明の実施例〕
以下、この発明の一実施例を図について説明する。第
1図において、13はイオン化用の熱電子を放出する熱電
子放出部で、第2図に詳細に示すように水平面内に円環
状に配設されて、クラスタ・ビーム27が通過する開口部
を持っている。この開口部の大きさは、クラスタ・ビー
ム27の中心軸から測った噴出角度で少なくとも15度以
上、望ましくは30度以上のクラスタ・ビームが通過でき
るようにしておく。上記熱電子放出部13はイオン化フィ
ラメント15と、該イオン化フィラメント15から放出され
た熱電子を加速してクラスタ・ビーム27に照射する電子
引き出し電極16とからなる。イオン化フィラメント15と
電子引き出し電極16との距離は、所望の熱電子放出特性
を得るために例えば5±0.2mm程度に設定する必要があ
るが、両方とも平面状であるため、再現性よく高精度に
設定できる。なお、熱電子放出部13の開口径を噴出角度
で30度以上相当としても、ノズル3bの出口に近い部分で
はクラスタ・ビーム27の径が比較的小さいことと、電子
引き出し電極16が平面状で従来と比べて非常に薄くでき
るので、熱電子放出部13をコンパクトに構成することが
できる。17はシールド板であり、上記熱電子放出部13の
下部に設置した、イオン化フィラメント15からの輻射熱
を低減するとともに、噴出角度の大きな方向に噴出した
クラスタ・ビーム27が熱電子放出部13を直接照射するこ
とを防止する。29は反射電極で、上記熱電子放出部13か
らほぼ垂直上方に引き出されたイオン化用の熱電子14の
軌道を曲げ、熱電子放出部13を通過したクラスタ・ビー
ム27aに照射するためのものである。反射電極29の電位
としては、通常、イオン化フィラメント15とほぼ同一の
電位としておくことができる。30はメッシュ状の制御電
極で、これに与える電位を適当に設定し、イオン化用の
熱電子14の存在領域を制御して、クラスタ・ビーム27a
中のイオン分布を任意に制御するためのものである。そ
して、上記の熱電子放出部13、シールド板17、反射電極
29、および制御電極30はイオン化手段18を構成してい
る。19は加速電極であり、上記反射電極29および加速電
極19の一部はメッシュ状に加工され、クラスタ・ビーム
27aが衝突する面積の縮小を図っている。
各部品の材質等については、イオン化フィラメント15
にはタングステン線、電子引き出し電極16、反射電極2
9、制御電極30にはモリブデンまたはタンタルを用い、
化学エッチングあるいは放電加工を施してメッシュ状に
成形される。また、シールド板17には高融点金属やセラ
ミックが用いられる。また、蒸着原料4としてアルミニ
ウムを用いる場合は、シールド板17等の材質としてアル
ミニウムに対して優れた耐久性を持つ超高密度グラファ
イト(米国POCO社製、品名DFP−3)を用いると、長寿
命化を図ることができる。
次に、動作について説明する。まず、イオン化手段18
の動作について述べると、蒸発源12を用いて、従来と同
様の操作により形成されたクラスタ・ビーム27は、その
中央部だけがシールド板17を通過する。従って、熱電子
放出部13は全くクラスタ・ビーム27aに照射されない。
一方、イオン化フィラメント15を通電加熱し、該イオン
化フィラメント15と電子引き出し電極16との間に50ない
し500Vの電圧を印加して、熱電子14を垂直上方へ引き出
す。これらの熱電子14の軌道は、イオン化フィラメント
15とほぼ同じ電位である反射電極29が形成する電界によ
ってクラスタ・ビームの中心軸方向に曲げられ、シール
ド板17を通過したクラスタ・ビーム27aに照射される。
これによりクラスタ・イオン28が形成される。イオン化
フィラメント15から引き出す熱電子14の電流量として
は、通常、50ないし1000mA程度の範囲内に設定する。な
お、シールド板17に衝突したクラスタ・ビーム27の一部
は再蒸発せずにそのまま堆積するが、上記シールド板17
と蒸発源12の距離が大きいため、堆積物による短絡事故
は、ほとんど発生しない、例えば、アルミニウムを蒸着
原料として用い、66nm/minの成膜速度で実験を行ったと
ころ、従来の100倍以上に相当する40時間以上の長時間
にわたり、連続して装置を運転することが可能であっ
た。
さらに、制御電極30の動作について述べる。
制御電極30は、イオン化手段18におけるイオン化領域
をコントロールして、クラスタ・ビーム27a中のイオン
分布の均一化を図るために設けたものである。第3図は
このイオン化手段18における電位分布の数値計算結果の
一例であり、等電位線の間隔を0.5kVとして示してあ
る。第4図は第3図で一点鎖線で示した領域内につい
て、制御電極30の電位をイオン化フィラメント15とほぼ
同じ電位(4.5kV)として電位分布を数値計算した結果
を拡大して示したものである。第5図は同じく第3図で
一点鎖線で示した領域内について、制御電極30の電位を
電子引き出し電極16と同じ電位(5kV)として電位分布
を数値計算した結果を拡大して示したものである。第4
図および第5図における斜線部Aは、イオン化用の熱電
子の存在領域を示すものである。第4図および第5図か
ら、制御電極30に与える電位を適当に設定することで、
イオン化用熱電子の存在領域を変えて、イオン化手段18
におけるイオン化領域をコントロールできることがわか
る。
第6図はこの発明の薄膜形成装置を用いて、加速電圧
を5kVとし、66nm/minの成膜速度でアルミニウム薄膜を
蒸着形成した場合において、制御電極30にあたえる電位
(Vc)を変えて、基板23上でのイオン電流密度分布を測
定した結果を示すものである。これによれば、制御電極
30の電位を適当に設定することにより、5kVと高い加速
電圧においても分布の最大値と最小値の比が約3対1の
極めて平坦なイオン電流密度分布を得ることができた。
なお、制御電極30はクラスタ・ビーム27aに照射され
るが、熱電子放出部13と異なり単に電位を設定するだけ
の電極であるため、イオン化動作が不安定になることは
ない。また、使用する蒸着原料4の蒸気圧によっては、
制御電圧30へのクラスタ・ビーム27aの堆積が問題とな
るが、この場合は制御電極30を通電加熱できる構成とす
ることで解決が可能である。
また、上記実施例ではイオン化フィラメント15として
タングステン線を用いた場合について示したが、この発
明では熱電子放出部13を平面状にできるのでこれ以外の
形状、材質でもよく、たとえばタングステン、タンタル
等の板材や、低温で熱電子を放出する6ホウ化ランタン
(LaB6)等を用いることができる。
さらに、上記実施例では制御電極30として円環状のも
のを用いた場合について示したが、これ以外の形状、例
えば第7図に示すような円錐状としてもよく、上記実施
例と同様の効果を奏する。
また、上記実施例ではイオン化手段18の電極形状とし
てクラスタ・ビーム27の中心軸に関してほぼ回転対称と
し、開口部を円形とした場合について示したが、これ以
外の形状、例えば、矩形、あるいは多角形の電極、開口
部としてもよく、上記実施例と同様の効果を奏する。
さらに、上記実施例ではイオン化手段18に制御電極30
を設け、均一なイオン分布の実現を図った場合について
説明したが、成膜対象としてそれほど均一なイオン分布
が要求されず、制御電極を用いないイオン化手段におけ
る場合に対してこの発明を適用してもよく、安定なイオ
ン化動作や電極の長寿命化等に関して同等の効果を奏す
る。
さらにまた、上記実施例ではイオン化フィラメント15
の上方に電子引き出し電極16を設け、熱電子14を上方に
引き出す構成とした場合について示したが、第8図に示
すようにイオン化フィラメント15の上方,下方に電子引
き出し電極16a,16bを設け、イオン化フィラメント15の
両面から熱電子を引き出して、イオン化用の熱電子14の
電流量増大を図ることもできる。この場合には、下方に
引き出した熱電子14のための反射電界は、イオン化フィ
ラメント15とほぼ同じ電位としたシールド板17が形成す
ることになる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、クラスタ・ビーム
の中心軸に直交する平面状に設けられ、熱電子を放出す
るイオン化フィラメントおよびこのイオン化フィラメン
トから熱電子を引き出す電子引き出し電極からなる熱電
子放出部と、クラスタ・ビームが上記熱電子放出部に直
接照射されるのを阻止するシールド板と、上記熱電子放
出部から引き出された熱電子をそのクラスタ・ビームの
中心軸方向に向かわせる反射電極とを設けるように構成
したので、イオン化フィラメントおよび電子引き出し電
極からなる熱電子放出部がシールド板の作用によってク
ラスタ・ビームに直接照射されるのを阻止することがで
き、長時間にわたりクラスタ・ビームの安定なイオン化
動作を実施でき、寿命が長いものが得られる効果があ
る。また、イオン化フィラメントおよび電子引き出し電
極をクラスタ・ビームの中心軸に直交する平面状に設け
たので、シールド板を含めたイオン化手段を大型化する
ことなく、コンパクトなものが得られる効果がある。
また、熱電子放出部の近傍に制御電極を設けたので、
その制御電極に与える電位を調整することによって、熱
電子放出部から放出された熱電子の存在領域を制御する
ことができると共に、イオン密度分布を均一に近くなる
ように制御することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例による薄膜形成装置を示す
断面図、第2図はこの発明の一実施例による薄膜形成装
置の主要部を一部破断して示す斜視図、第3図、第4図
および第5図はこの発明の一実施例による薄膜形成装置
の主要部の電位分布を示す説明図、第6図はこの発明の
一実施例による薄膜形成装置における基板上のイオン電
流密度分布を示す測定グラフ図、第7図はこの発明の他
の実施例による薄膜形成装置を示す断面図、第8図はこ
の発明のさらに他の実施例による薄膜形成装置を示す断
面図、第9図は従来の薄膜形成装置を示す断面図、第10
図は従来の薄膜形成装置の主要部を一部破断して示す斜
視図、第11図は従来のイオン化手段の一部を示す断面図
である。 1は真空槽、4は蒸着原料、6はフィラメント、12は蒸
発源、13は熱電子放出部、14は熱電子、17はシールド
板、18はイオン化手段、19は加速電極、23は基板、27は
クラスタ・ビーム、28はクラスタ・イオン、29は反射電
極。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−179060(JP,A) 特開 昭63−307263(JP,A) 実開 昭62−182970(JP,U) 特公 昭59−19190(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の真空度に保持された真空槽と、この
    真空槽内に設けられた基板に蒸着すべき蒸着原料の蒸気
    を上記真空槽内に噴出して、その蒸気中の多数の原子が
    緩く結合したクラスタからなるクラスタ・ビームを発生
    する蒸発源と、この蒸発源からのクラスタ・ビームに熱
    電子を照射してその一部をイオン化するイオン化手段
    と、このイオン化手段でイオン化したクラスタ・イオン
    を加速し、イオン化されていないクラスタ・ビームとと
    もに基板に衝突させて、この基板上に薄膜を蒸着させる
    加速電極とからなる薄膜形成装置において、上記イオン
    化手段を構成し且つ上記クラスタ・ビームの中心軸に直
    交する平面状に設けられ、上記熱電子を放出するイオン
    化フィラメントおよびこのイオン化フィラメントから熱
    電子を引き出す電子引き出し電極からなる熱電子放出部
    と、上記イオン化手段を構成し上記熱電子放出部と上記
    蒸発源との間に設けられ、この蒸発源からのクラスタ・
    ビームが上記熱電子放出部に直接照射されるのを阻止す
    るシールド板と、上記イオン化手段を構成し、上記熱電
    子放出部から上記クラスタ・ビームの中心軸と略平行に
    引き出された上記熱電子をそのクラスタ・ビームの中心
    軸方向に向かわせる反射電極とを設けたことを特徴とす
    る薄膜形成装置。
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