JPH0639683B2 - 導電性炭素膜の形成方法 - Google Patents

導電性炭素膜の形成方法

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JPH0639683B2
JPH0639683B2 JP62206263A JP20626387A JPH0639683B2 JP H0639683 B2 JPH0639683 B2 JP H0639683B2 JP 62206263 A JP62206263 A JP 62206263A JP 20626387 A JP20626387 A JP 20626387A JP H0639683 B2 JPH0639683 B2 JP H0639683B2
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準 塩谷
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    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C23C14/0605Carbon

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、優れた導電性を有する炭素膜の形成方法に関
するものである。
[従来の技術] 従来、導電性炭素膜を得る方法は、熱分解法が一般的で
ある(例えば、大谷ら“炭素化工学の基礎”1980
年、オーム社発行)。
この方法は、原料であるメタン、エタン、プロパン、ベ
ンゼン等の炭化水素ガスの雰囲気中で、反応系を加熱す
ることにより炭化水素を分解し、基材上に炭素膜を形成
するものである。
この方法で得られた典型的な炭素膜は、常温における電
導度が1000℃熱処理の場合、70S/cm程度で、7
00℃熱処理では2S/cm程度、500℃熱処理では1
-3S/cmと、熱処理温度の低下と伴に低下し、それ以
下の温度では絶縁体となってしまう。従って、低熱処理
温度すなわち低基材温度では導電性の優れた炭素膜は得
られなかった。
なお、ここで用いている電導度の単位S/cmは、材料の
長さ(cm)を、その材料の抵抗値(Ω)と断面積(c
m2)の積で割った値で定義するもので、Ω(オーム)の
逆数をS(ジーメンス)で表わしている。
そこで、低熱処理温度で導電性の優れた炭素膜を得るた
めに、原料として一般の炭化水素に比べて低い温度で分
解する化合物を利用することが試みられた。
大谷らは、cis-1,2-ジクロロエチレンを熱分解すること
により人造黒鉛基材上に1100℃で230S/cm、7
00℃で180S/cmの炭素膜を得ている(日本化学会
誌、(4),494(1979))。
一方、M.L.カプラン(Kaplan)らは、3,4,9,10−ペリ
レンテトラカルボン酸二無水物を700〜900℃で熱
分解することにより、石英基材上に250S/cmの炭素
膜を得ている(Appl.Phys.Lett.,36(10),867(1980))。
また、Z.イクバル(Iqubal)らは、Ar/H気流中で
3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物の熱分解
を行い、800〜900℃で15S/cm、530℃で1
-2S/cmの炭素膜が得られることを報告している(Mo
l.Cryst.Liq.Cryst.,118,103(1985))。
更に、M.L.カプランらは、3,4,9,10−ペリレンテト
ラカルボン酸二無水物の真空蒸着膜に2MeVのArイ
オンを1017/cm2注入することにより、10S/cm
程度の電導度をもつ炭素膜が得られることを報告してい
る(Appl.Phys.Lett.,41(8),708(1982))。
[発明が解決しようとする問題点] 従来の熱分解法では、メタン、ベンゼン等の炭化水素を
用いた場合、1000℃で70S/cmの電導度を示す炭
素膜が得られるが、500℃では10-3S/cm程度に過
ぎない。このように低い基材温度では電導度が著しく低
下するという問題があった。また、上記炭化水素よりも
分解し易い3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水
物を原料として用いると、700〜900℃で15〜2
50S/cm、530℃で10-2S/cmと電導度は若干向
上するものの、大差はない。原料としてcis-1,2-ジクロ
ロエチレンを用いると1100℃で230S/cm、70
0℃で180S/cmの炭素膜が得られるが、熱分解過程
で腐食性の塩素系ガスが発生するため実用上問題があっ
た。
更に、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物の
蒸着膜にイオン注入して得られる炭素膜は、室温合成で
10S/cmという高電導度を示すが、炭素膜の合成に
おいて蒸着とイオン注入という二段階の工程を必要と
し、しかも大規模な装置が必要となる問題点がかった。
[問題点を解決するための手段] この発明は、炭素膜の形成にイオンビーム法を採用する
と共に、原料として易分解性の有機化合物を用いること
によって、従来の技術の問題点を解決したもので、その
要旨とするところは、炭素−水素結合に比べ低い結合エ
ネルギーにより結合した置換基を有する有機化合物を原
料とし、該有機化合物をイオン化して基材方向へ電界に
より加速するイオンビーム法により、前記基材上に炭素
膜を形成することを特徴とする導電性炭素膜の形成方法
にある。
この発明における原料として、炭素−水素結合に比べて
低い結合エネルギーにより結合した置換基を持つ有機化
合物が用いられる。この様な置換基としては、表1に示
す様に、アルキル基、アリル基、アリール基、カルボニ
ル基、アルデヒド基、アシル基などの炭素−炭素結合に
より結合したもの、アミノ基、ニトロ基などの炭素−窒
素結合より結合したもの、ヒドロキシル基、アルコキシ
ル基、チオール基などの炭素−酸素或は炭素−硫黄結合
により結合したものの他、塩素、臭素、ヨウ素置換体な
どの炭素−ハロゲン結合により結 合したものなどが挙げられる。これらの置換基を持つ化
合物の中で、酸無水物が本発明において使用される原料
として好ましい。なぜならば、酸無水物の分解により生
じる二酸化炭素、一酸化炭素は、腐食性のない安定な気
体で、生成物中に残存することがないからである。更
に、これらの酸無水物の中では、その炭素化効率の良さ
から不飽和炭化水素、望ましくは芳香族化合物を基本骨
格とする酸無水物が最も好ましい。
また、この発明にて採用するイオンビーム法は原料ガス
を直接イオン化して基材方向へ電界により加速するもの
で、例えば、第1図に示すような装置が用いられる(H.U
sui et al,J.Vac.Technol.,A4(1),52(1986))。
第1図において、(1)は真空チャンバーで、該チャンバ
ー(1)内には原料(2)入った坩堝(3)が設けられている。
坩堝(3)の上部壁には原料を噴射するためのノズル(4)が
設けられており、該ノズル(4)の対面方向には基材(5)が
セットされる基材設置台(6)が設けられている。
この装置において、坩堝(3)の周囲には坩堝加熱用グラ
ファイトヒーター(7)を有し、その外周には遮熱板(8)と
冷却ジャケット(9)が設けられている。ノズル(4)から基
材(5)へ到る間には、ノズル(4)から噴射された原料をイ
オン化するための電子放出フィラメント(11)、生じたイ
オンを基材方向へ加速するためのイオン加速電極(12)、
更に、シャッター(13)が順次設けられている。
電子放出フィラメント(11)は噴出された原料ビーム(14)
に対し、三方から電子を放出する様な配置をとり、該電
子放出フィラメント(11)と原料ビーム(14)との間には電
子加速電極(グリッド)(15)が設けられている。
一方、基材(5)の上部には、基材温度測定用の熱電対(1
8)と、基材(5)を加熱するヒーター(16)と該ヒーター(1
6)の周囲に設けられた該ヒーター(16)からの熱の放散を
防ぐための遮熱板(17)が設けられている。
なお、この装置の真空排気用ポンプとして、油回転ポン
プ(19)と油拡散ポンプ(20)が設置されている。
この発明において使用される基材は特に限定されない
が、Fe、Ni、Al等の金属材料、Si、Ge、Ga
As、InP等の半導体材料、SiO,Al
TiO等の金属酸化物材料、グラファイト、ダイヤモ
ンド、ダイヤモンド状炭素、炭素繊維等の炭素系材料、
NaCl、KBr等のアルカリハライド結晶性材料など
が利用できる。
[作用] 第1図に示した装置を用いた場合、この発明における導
電性炭素膜の形成は以下の様に行われる。
初期洗浄を行い十分に乾燥させたシリコンウエハ板状基
材(以下、基板という)をノズル(4)から105mm上方
に位置する基材設置台(6)にセットし、チャンバー(1)内
を油回転ポンプ(19)と油拡散ポンプ(20)から構成されて
いる真空排気装置によって、例えば、1〜2×10-6mm
Hgに減圧する。次いで、基板を300℃程度で1時間
予備加熱を行って、基板に吸着している不純物を除去し
た後、放冷させ、室温にする。しかる後、原料の入った
坩堝(3)を380〜400℃程度に加熱して、原料を気
化させる。この時、チャンバー(1)内の真空度は、2×
10-5mmHg程度に低下している。真空度が安定した
後、予め電流を流していた電子放出フィラメント(11)と
電子加速電極(15)間に数十〜数百V印加すると、原料が
イオン化される。
イオン化された原料はイオン加速電極(12)に印加された
電圧により加速される。
真空度、イオン電流値が安定した後、シャッター(13)を
開けることにより、基板(5)上への蒸着が開始される。
この発明においては、原料が易分解性の有機化合物を用
いるので、一般の炭化水素原料を用いる場合に比べて低
いエネルギーで炭素化させることが出来る。
また、インオンビーム法を用いるので、イオンの持つ膜
形成過程における活性化効果や、運動エネルギーの効果
などを従来の熱分解法で利用している熱エネルギーによ
る活性化の代わりとして利用できる。
以上の理由で、従来の熱分解法に比べて、低い合成温度
で導電性に優れた炭素膜を形成することが可能となっ
た。
[実施例] 実施例1. 基材としてSi(111)ウエハ(N型、厚み0.4mm)
を使用し、第1図に示した装置のチャンバー内の基材設
置台にセットした。次いで、原料である3,4,9,10−ペリ
レンテトラカルボン酸二無水物(構造式を第2図(イ)に
示す)を入れた坩堝をセットした後、前項で述べた方法
にて真空排気、基材の予備加熱を行った。次いで、以下
の条件でイオンビーム蒸着を行い、基板上に金属光沢を
示す炭素膜を得た。
坩堝温度:380〜400℃ 基材温度:室温 電子放出フィラメント電流:30A 電子加速電圧:500V イオン加速電圧:5kV 合成時間:10分間 得られた炭素膜は、膜厚が0.7μm程度、室温におけ
る電気伝導度が44S/cmであった。
実施例2. 基材にSi(111)ウエハを用い、原料として3,4,9,10
−ペリレンテトラカルボン酸二無水物を用い、イオン加
速電圧を4kVとし、他は実施例1と同様の条件で合成
を行った。その結果、金属光沢を示す膜が得られた。
この炭素膜は、膜厚が1.0μm程度、室温における電
気伝導度が6S/cmであった。
実施例3 基材にSi(111)ウエハを用い、原料として3,4,9,10
−ペリレンテトラカルボン酸二無水物を用い、イオン加
速電圧を3kVとし、他は実施例1と同様の条件で合成
を行った。その結果、銀灰色の炭素膜が得られた。
この炭素膜は、膜厚が3.3μm程度、室温における電
気伝導度が10-2S/cmであった。
比較例1. 基材にSi(111)ウエハを用い、原料として3,4,9,10
−ペリレンテトラカルボン酸二無水物を用い、前項で述
べた方法にて真空排気、基材の予備加熱を行った。次い
で、坩堝を380〜400℃に加熱し、室温基板上に1
0分間、真空蒸着を行い、基板上に膜厚3.2μm程度
の緑灰色の蒸着膜を得た。この蒸着膜は電気絶縁性を示
した。
第3図に、実施例1〜3および比較例1で合成した膜の
FT−IRスペクトルを、第4図に実施例1で合成した
膜のオ−ジェスペクトルをそれぞれ示した。これらの図
から、イオン加速電圧を増大させると原料が分解され
て、炭素化が進行していることが分かる。
実施例4 基材としてSi(111)ウエハ(N型、厚み0.4mm)
を使用し、第1図に示した装置のチャンバー内の基材設
置台にセットした。次いで、原料である1,4,5,8−ナフ
タレンテトラカルボン酸二無水物(構造式を第2図(ロ)
に示す)を入れた坩堝をセットした後、前項で述べた方
法にて真空排気、基材の予備加熱を行った。次いで、以
下の条件でイオンビーム蒸着を行い、基板上に金属光沢
を示す炭素膜を得た。
坩堝温度:200〜230℃ 基材温度:室温 電子放出フィラメント電流:30A 電子加速電圧:500V イオン加速電圧:4kV 合成時間:10分間 得られた炭素膜は、膜厚が0.2μm程度、室温におけ
る電気伝導度が290S/cmであった。
実施例5 基材としてSi(111)ウエハを用い、原料として1,4,
5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物を用いて、
イオン加速電圧を2kVとし、他は実施例4と同様の条
件で合成を行った。その結果、灰色の膜が得られた。
この炭素膜は、膜厚が0.1μm程度、室温における電
気伝導度が80S/cmであった。
比較例2. 基材としてSi(111)ウエハを用い、原料として1,4,
5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物を用い、前
項で述べた方法にて真空排気、基材の予備加熱を行っ
た。次いで、坩堝を200〜230℃に加熱し、室温基
板上に10分間、真空蒸着を行った。
その結果、膜厚が10.4μm程度の黄色の蒸着膜を得
た。この蒸着膜は電気絶縁性を示した。
実施例6 基材としてSi(111)ウエハ(N型、厚み0.4mm)
を使用し、第1図に示した装置のチャンバー内の基材設
置台にセットした。次いで、原料である1,2,4,5−ベン
ゼンテトラカルボン酸二無水物(構造式を第2図(ハ)に
示す)を入れた坩堝をセットした後、前項で述べた方法
にて真空排気、基材の予備加熱を行った。次いで、以下
の条件でイオンビーム蒸着を行い、基板上に茶褐色を示
す炭素膜を得た。
坩堝温度:100〜130℃ 基材温度:室温 電子放出フィラメント電流:30A 電子加速電圧:500V イオン加速電圧:3kV 合成時間:10分間 得られた炭素膜は、膜厚が0.1μm程度、室温におけ
る電気伝導度が170S/cmであった。
実施例7 基材としてSi(111)ウエハを用い、原料として1,2,
4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物を用いて、イ
オン加速電圧を2kVとし、他は実施例6と同様の条件
で合成を行った。その結果、茶褐色の膜が得られた。
この炭素膜は、膜厚が0.1μm程度、室温における電
気伝導度が46S/cmであった。
比較例3. 基材としてSi(111)ウエハを用い、原料として1,2,
4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物を用いて、前
項で述べた方法にて真空排気、基材の予備加熱を行っ
た。次いで、坩堝を100〜130℃に加熱し、室温基
板上に10分間、真空蒸着を行った。
その結果、膜厚が13.6μm程度の白色の蒸着膜を得
た。この蒸着膜は電気絶縁性を示した。
比較例4. 基材としてSi(111)ウエハ(N型、厚み0.4mm)
を使用し、第1図に示した装置のチャンバー内の基材設
置台にセットした。次いで、原料であるペリレン(構造
式を第2図(ニ)に示す)を入れた坩堝をセットした後、
前項で述べた方法にて真空排気、基材の予備加熱を行っ
た。次いで、以下の条件でイオンビーム蒸着を行い、基
板上に金属光沢を示す炭素膜を得た。
坩堝温度:130〜150℃ 基材温度:室温 電子放出フィラメント電流:30A 電子加速電圧:500V イオン加速電圧:5kV 合成時間:10分間 得られた蒸着膜は、膜厚が0.6μm程度であり、電気
絶縁性であった。
[発明の効果] この発明によれば、比較的電気伝導性の高い炭素膜を一
段階で室温基材上に形成することが出来る。従って、基
材の選択の制限が殆ど無くなった。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明において採用されるイオンビーム法の
装置の概略を示す断面図、第2図はこの発明に使用され
る原料の分子構造式、第3図及び第4図はこの発明にて
形成された蒸着膜のFT−IRスペクトル及びオ−ジェ
スペクトルである。 1……真空チャンバー、2……原料、3……坩堝、4…
…ノズル、5……基材、6……基材設置台、7……坩堝
加熱用グラファイトヒーター、10……坩堝温度測定用
熱電対、11……電子放出フィラメント、12……イオ
ン加速電極、13……シャッター、14……原料ビー
ム、15……電子加速電極、16……基板加熱用ヒー
タ、17……遮熱板、18……基材温度測定用熱電対、
19……油回転ポンプ、20……油拡散ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−259079(JP,A) 特開 昭62−180057(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素−水素結合に比べ低い結合エネルギー
    により結合した置換基を有する有機化合物を原料とし、
    該有機化合物をイオン化して基材方向へ電界により加速
    するイオンビーム法により、前記基材上に炭素膜を形成
    することを特徴とする導電性炭素膜の形成方法。
  2. 【請求項2】置換基が、アルキル基、アリル基、アリー
    ル基、カルボニル基、アルデヒド基、アシル基、酸無水
    物基、アミノ基、ニトロ基、ヒドロシル基、アルコキシ
    ル基、チオール基、ハロゲン基からなる群より選ばれた
    置換基である特許請求の範囲第(1)項記載の導電性炭
    素膜の形成方法。
  3. 【請求項3】酸無水物基が、カルボン酸無水物基である
    特許請求の範囲第(2)項記載の導電性炭素膜の形成方
    法。
  4. 【請求項4】有機化合物が、不飽和炭化水素化合物であ
    る特許請求の範囲第(1)項記載の導電性炭素膜の形成
    方法。
  5. 【請求項5】有機化合物が、芳香族化合物である特許請
    求の範囲第(1)項記載の導電性炭素膜の形成方法。
  6. 【請求項6】カルボン酸無水物の置換基を有する芳香族
    化合物が、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水
    物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
    1,2,4,5−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、或はこ
    れらの混合物である特許請求の範囲第(3)項または第
    (5)記載の導電性炭素膜の形成方法。
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US4919779A (en) 1990-04-24

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