JP2007184569A - プラズマプロセス装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマの発生により誘電体のプラズマ照射面側とその裏面の金属電極側との温度差により生ずる反り量をできるだけ低減して均一性の高いプラズマプロセス装置を提供する。
【解決手段】略U字型の誘電体3aの側壁部分(側壁部)において、金属電極2aとの間に隙間が開くように部分的に熱伝導率の小さい断熱材、遮熱物あるいは絶縁材料等を挟むなどの方法で調整する。略U字型の誘電体3aの底面側(底面部)の表裏の温度差よりも、略U字型の誘電体3aの側壁部のZ方向(鉛直方向)の温度差を小さくして、略U字型の誘電体3aの側壁部でのZ方向の反りを低減する。これにより、側壁部と結合されている略U字型の誘電体3aの底面部のZ方向の反りを抑制する。表裏の底面部だけの温度差では生じてしまうZ方向の反りをU字型の誘電体の側壁部分を用いることにより抑えることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、薄膜形成・加工、および、表面処理用のプラズマプロセス装置に関し、更に詳しくは、プラズマを発生させ、基板に対してプラズマ処理を行なうプラズマプロセス装置に関する。
半導体、フラットパネルディスプレイ、太陽電池などのさまざまな電子デバイスの製造には、エッチング、成膜、アッシング、表面処理などのさまざまなプラズマ処理を行なうプラズマプロセス装置が用いられている。上記のデバイスのうち、特にフラットパネルディスプレイや薄膜アモルファスシリコンを用いた薄膜太陽電池などのデバイスは、デバイスの大型化と製造コスト削減のため、基板などの被処理物が2m以上のサイズに大型化しており、これに伴ってプラズマプロセス装置も大型化してきている。
プラズマプロセス装置の多くは、処理速度や処理品質などからプラズマ生成のための電源としてRF帯やVHF帯の周波数の高周波電源を用いている。例えば、一辺が2mの基板を処理するプラズマ処理装置は、少なくとも1辺が2mを超える相応の長さをもった電極が必要となる。
上記のようなプラズマプロセス装置は、従来は減圧下でのプラズマを利用するものが通常であったが、近年は大気圧、または、大気圧近傍でプラズマ処理を行なうプラズマプロセス装置も実用化されてきている。大気圧、または、大気圧近傍でプラズマプロセス装置は、真空容器を必要とせず装置サイズを小さくできる。また、プラズマの活性種の密度が高いため処理速度を高くすることができる。さらに、装置構成によっては被処理基板一枚当りの処理時間をほぼプラズマ処理の時間に等しくできるなどの利点がある。その一方で、処理速度を高めるため、投入電力を高めると金属電極部が表面に露出している場合にアーク放電となってしまうため、金属電極表面は固体誘電体で被覆するのが通例である。このように金属電極を固体誘電体で被覆した電極同士を対向させ高電圧を印加すると固体誘電体間でプラズマが発生するが、このとき金属電極と金属電極表面を被覆する固体誘電体に隙間が数十nm以上あると、その隙間で異常放電が発生する場合がある。
上記の問題は、例えば、特許文献1に、金属電極と固体誘電体の隙間での異常放電防止のために、この隙間をなくすための誘電体支持方法が開示されている。また、金属電極と誘電体の隙間を接着剤で隙間を埋める方法も開示されているが、金属と誘電体では線膨張率、および、温度上昇量の差があり、熱膨張量を同一にすることは困難で接着部が剥がれる場合があった。このため、特許文献2では、金属電極と誘電体の熱膨張差を吸収するため熱膨張差を吸収できる接着剤を用いて金属電極と誘電体を接着する方法を開示している。
特開2005−19150号公報 特開2004−288452号公報
しかしながら、対向電極の対向面の1方向が1m以上の長い電極となると、長さ方向の熱膨張量の問題よりも、固体誘電体のプラズマ照射面とその反対側の金属電極と接する面側との温度差による反り量の方が大きくなる場合が生じ、特に大気圧プラズマに代表される高圧プラズマを用いる場合、電極間のギャップが数mmオーダーと狭いので、その電極間のギャップが長さ方向で無視できない程度に変動し、プロセス等に影響を与える場合がある。このことは、真空のプラズマプロセス装置においても電極間が30mm程度以下のギャップが狭い場合においても同様である。しかし、そのような課題に対する解決方法については上記いずれの文献にも開示されていない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その主な目的は、プラズマの発生により誘電体のプラズマ照射面側とその裏面の金属電極側との温度差により生ずる反り量をできるだけ低減することにより、電極間のギャップが数mm程度と非常に狭い場合においてもそのギャップ量にほとんど影響を与えない、均一性の高いプラズマプロセス装置を提供することである。
本発明に係るプラズマプロセス装置は、2つの電極部を互いに対向配置させ、2つの電極部の間に発生するプラズマにより被処理物に対して処理を行うプラズマプロセス装置であって、2つの電極部のうちの少なくとも一方の電極部は、金属電極と、金属電極を覆うように設けられた第1の誘電体部材と、第1の誘電体部材を冷却するための冷却手段とを含む。第1の誘電体部材は、他方の電極部に対向する対向面を含む基部と、基部とで金属電極を覆うように設けられた側壁部とを有する。第1の誘電体部材の側壁部と冷却手段との間の熱抵抗が、第1の誘電体部材の基部と冷却手段との間の熱抵抗よりも高いものである。
本発明に係る他の局面に従うプラズマプロセス装置は、2つの電極部を互いに対向配置させ、2つの電極部の間に発生するプラズマにより被処理物に対して処理を行うプラズマプロセス装置であって、2つの電極部のうちの少なくとも一方の電極部は、金属電極と、金属電極を覆うように設けられた第1の誘電体部材と、第1の誘電体部材を冷却するための冷却手段とを含む。第1の誘電体部材は、他方の電極部に対向する対向面を含む基部と、基部とで金属電極を覆うように設けられた側壁部とを有する。第1の誘電体部材の側壁部における対向面側とその反対側との温度差が、第1の誘電体部材の基部における対向面側とその反対の裏面側との温度差よりも小さいものである。
好ましくは、冷却手段は、金属電極に対して設けられた冷却媒体の経路に相当する。
好ましくは、第1の誘電体部材の基部における、対向面側の反対の裏面側と対向する金属電極との間隔は、第1の誘電体部材の側壁部における金属電極と対向する面と金属電極との間隔よりも狭いものである。
好ましくは、第1の誘電体部材の基部の対向面側の反対の裏面側と対向する金属電極とは接触状態とされる。第1の誘電体部材の側壁部における金属電極と対向する面と金属電極とは、非接触状態とされる。
特に、第1の誘電体部材の側壁部と対向する金属電極との間には、断熱材が挿入される。
好ましくは、第1の誘電体部材は、基部と側壁部とを有するU字型の断面形状を有する。
好ましくは、電極部は、第1の誘電体部材と組み合わされて金属電極を囲むように設けられた第2の誘電体部材と、金属電極を第1の誘電体部材の基部における、対向面側の反対の裏面側に押圧するための押圧機構とをさらに含む。
特に、押圧機構は、金属電極に接して設けられる部材と、部材を金属電極との間に挟みこみ、第2の誘電体部材に形成された挿通孔にねじり込むことにより部材を抑えつけるボルトとを有する。
特に、部材は、弾性体である。
好ましくは、第1の誘電体部材の基部の対向面側は、金属電極の一方向に沿って中央部が凹型に成型される。
好ましくは、被処理物は、互いに対向配置された2つの電極部間の空間に通される。
本発明のプラズマプロセス装置によれば、電極部において、第1の誘電体部材の側壁部と冷却手段との間の熱抵抗を第1の誘電体部材の他方の電極部に対向する対向面の基部と冷却手段との間の熱抵抗よりも高くし、第1の誘電体部材の側壁部の温度差による反りをできるだけ小さくすることにより、第1の誘電体部材の基部に生じる反りを低減することができる。これにより、電極間の距離にほとんど影響を与えない、均一性の高いプラズマプロセス装置を提供することができる。
本発明のプラズマプロセス装置によれば、電極部において、第1の誘電体部材の側壁部における、他方の電極部に対向する対向面側とその反対側との温度差を第1の誘電体部材の基部における、他方の電極部に対向する対向面側とその反対の裏面側との温度差よりも小さくし、第1の誘電体部材の側壁部の温度差による反りをできるだけ小さくすることにより、第1の誘電体部材の基部に生じる反りを低減することができる。これにより、電極間の距離にほとんど影響を与えない、均一性の高いプラズマプロセス装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に従うプラズマプロセス装置の断面を説明する図である。本発明の実施の形態1に従うプラズマプロセス装置は、インライン方式の基板処理や、シート状、あるいは、ロール状の被処理物の処理をするプラズマプロセス装置であり、ここでは、YZ方向断面が示されている。
図1を参照して、本発明の実施の形態1に従うプラズマプロセス装置は、対向電極型で対向する電極部1a,1bとから成っている。電極部1a,1bは、それぞれ被処理基板20の被処理面21に対して、鉛直方向上方(Z軸方向正側)、及び、鉛直方向下方(Z軸方向負側)に配置されている。また、電極部1aと電極部1bとのギャップ間隔は、3〜10mmの範囲の間の適当な値が選択されて設定されているものとする。
次に、電極部1a,1bの構成について詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に従う電極部1a,1bを詳細に説明する図である。なお、電極部1a,1bの構成は、配置がXY面に対して対称であるのみで構成については一部を除いて同じである。
図2を参照して、本発明の実施の形態に従う電極部1a,1bは、金属電極2a,2bと、金属電極2a,2bを覆うように略U字型に形成された誘電体3a,3bと、略U字型に形成された誘電体3a,3bと組み合わされて金属電極2a,2bを密閉する略T字型の誘電体4a,4bと、誘電体4a,4bの上部、および、下部に設けられ、内部にガス流路が設けられた金属電極7a,7bと、金属電極7a,7bの各々の両側に設けられた略I型の誘電体5a,5bとがある。そして、電極部1aには、電極部1bと異なり、誘電体5aの一部を凹型に形成してその凹型に形成された部分に埋設された金属電極6aを含んでいる。
金属電極2a,2bの内部には、金属電極、および、U字型誘電体を冷却するための冷却水流路9a,9bが設けられ、各流路の両端で図示しない冷却水導入口、及び、冷却水排出口に接続されている。
本例においては、一例として長尺金属電極が用いられて、金属電極2a,2bは、Y軸方向を示す幅33mm、Z軸方向を示す高さ14mm、X軸方向を示す長さ2550mmとして設けられる。また、誘電体3a,3bは、略U字型の幅42mm、高さ30mm、長さ2650mmとして設けられる。また、誘電体4a,4bは、略T字型の幅42mm、高さ30mm、長さ2650mmとして設けられる。誘電体5a,5bは、略I字型の幅8mm、高さ65mm、長さ2650mmとして設けられる。金属電極6aは、幅4mm、高さ4mm、長さ2750mmとして設けられる。また、冷却水流路9a,9bは、断面形状が直径8mmの円形として設けられる。そして、金属電極2a,2bの底面部分から7mmの高さを中心位置として冷却水流路9a,9bが設けられている。
ここで、金属電極2aは、略U字型の誘電体3aと略T字型の誘電体4aとにより長尺方向の4面が覆われており、金属電極間でアーク放電が生じるのを防止している。金属電極6aと金属電極2aとの対向側には、略I字型の誘電体5aが設けられている。また、金属電極7aと金属電極2aとの対向側には、略T字型の誘電体4aが設けられており、上記と同様にアーク放電が生じるのを防止している。電極部1bについてもほぼ同様である。
金属電極の材料は、アルミニウム(Al)、または、ステンレス(SUS)などの導電率の高い金属材料からなり、その表面は誘電体との間で隙間が生じ、アーク放電が生じるのを防止するため必要に応じてアルマイトやアルミナ溶射などの表面処理が行なわれている。
誘電体の材料としては、アルミナや窒化アルミなどの誘電率が高く、熱伝導率も大きい誘電材料が用いられる。
図1を再び参照して、略I字型の誘電体5aと略U字型の誘電体3aとの間には1mm程度の隙間8aが設けられおり、図示しないガス導入口より、プロセスガスをガス導入方向8a,8bに導入できる構成となっている。
そして、金属電極2a及び2bは、例えば、周波数30kHzの高周波電源の高圧印加側に各々逆位相となるよう接続されている。そして金属電極6aと金属電極7a,7bは、高周波電源の接地側と接続されている。
また、電極部1aにおいて、ボルト挿通孔にボルト31aがねじ込まれて、略U字型の誘電体3aが略T字型の誘電体4aとが固定されている。ボルト挿通孔にボルト30aがねじ込まれて、金属電極7aと両側にある略I字型の誘電体5aが固定されている。なお、電極部1bについても同様である。
次に、電極部1a,1bを用いたプラズマプロセス処理について説明する。
図示していないが、電極部1a,1bの周囲にはこれらを支える筐体がある。そして、大気圧、あるいは、大気圧近傍の圧力下で、ガス導入口よりガス導入方向に従って隙間8a,8bに、例えば、He=80SLM、N=40SLM、O=0.6SLM、を混合したプロセスガスを数10秒以上導入し続けて、電極部1a,1b付近の雰囲気を空気からプロセスガス雰囲気に置換する。
その後、電極部1a,1bの冷却水流路9a,9bに冷却水を流し、金属電極2a,2bに周波数30kHz、電圧7.5kVを高周波電源からそれぞれ逆位相で印加すると、金属電極2a,2b間には電圧15kVの電圧が印加される。
そうすると、金属電極2aと金属電極6aとの間の空隙部に種プラズマP2が生成され、金属電極2aと2bとの間の空隙部にメインプラズマP1が生成される。これらのプラズマ生成の後、レジストなどの有機物が成膜された2100mm×2400mm×0.7mmの被処理基板120を電極部1a,1b間に搬送用コロ10を用いてインラインでメインプラズマP1中に通す。このことにより被処理基板20のレジストをアッシング処理したり、ガラス基板部分の親水処理を行うことができる。
上記電極のアッシング量などの処理能力は、プロセスガスの種類、構成比率、総流量、高周波電源の周波数、メインプラズマP1部での消費電力、金属電極2a、及び、金属電極2bの搬送方向の長さ、電極部間のギャップ、被処理基板の搬送速度、及び、プロセスガスの流速などによって決定される。
なお、プロセスで必要とされるアッシング量などの処理能力等により、上記で説明した電極部が複数組、搬送方向に配置される構成としたり、電極部1a,1bの金属電極2a,2bの幅を変更したりすることが可能である。
なお、本例においては、一例として電極部1a,1b間に被処理基板120を通すいわゆるダイレクト型のプラズマプロセス装置について説明するが、本発明は、直接電極部間を通すことなく、プラズマ処理を実行するいわゆるリモート型のプラズマプロセス装置においても同様に適用可能である。
図3は、電極部1aのうち金属電極部2aと略U字型の誘電体3aとの関係を説明する図である。なお、以下では、電極部1aについて説明するが、電極部1bについても電極部1aとほぼ同様の構成でありその詳細な説明は繰り返さない。
ここでは、主に電極部1aについて説明する。
図3に示されるように上記の構成のプラズマプロセス装置において、電極部1aのうち略U字型の誘電体3aの被処理基板面側(電極部1bに対向する対向面側、プラズマ放電面側)は、メインプラズマP1、及び、種プラズマP2に直接曝されているため、プラズマから熱量が流入し、温度が上昇する。
このため、誘電体の3aの被処理面の反対面側は、金属電極2aと可能な限り接するように設計して誘電体3aの被処理面とは反対側の金属電極2aの内部を流れる冷却水の熱量により誘電体に流入した熱量を奪う構造としている。
しかしながら、加工精度上、数10μm〜数100μm程度の隙間が生じる場合がある(底面部隙間量)。特に金属電極2aは周囲の誘電体とは締結されていない構造である。金属電極2aは、自重により構成上誘電体3aのプラズマ放電面の裏面側に当たる構成となっているが、X方向(電極長手方向)の反り等により隙間が発生する場合がある。一方、電極部1bは、電極部1aと上下逆の構成になるため、金属電極3bは自重により構成上誘電体4bに当たる構成となっており、底面部隙間量は部品精度にもよるが電極部1aに比べ大きくなりやすい。
本例においては、一例として図1の構成において、金属電極2aと誘電体4aとの間の領域11に数10μm〜数100μmの厚さのガラス、テフロン(登録商標)、フッ素ゴムなどの絶縁材料のシム等を用いて底面部隙間量が20μm以下となるように数枚挿入して押さえつけて調整しており、誘電体の熱を冷却水の熱量により金属電極で奪い、誘電体3aの底面部と金属電極2aとの間に流れる熱流束が高くなる構造としている。なお、底面部隙間量を小さくするために薄い接着剤を金属電極2aと誘電体3aの底面側(底面部)との間に塗布することも可能である。
このため、略U字型の誘電体3aの底面側(底面部)の表裏すなわち被処理面側とその反対側との間には温度差が発生する。この温度差により誘電体の表裏に熱膨張量の差が生じるため底面部分だけを考えると、略U字型の誘電体3aはX方向に長いためX方向の両端を固定して考えるとZ方向に反りが大きくなることが予想される。
本実施の形態1においては、略U字型の誘電体3aの側壁部分(側壁部)において、金属電極2aとの間に0.5mm程度の隙間が開くように部分的に熱伝導率の小さい断熱材、遮熱物あるいは絶縁材料等を挟むなどの方法で調整する。すなわち、誘電体3aの側壁部分と金属電極とは非接触状態に設定して誘電体3aの側壁部分と金属電極2aとの間に流れる熱流束が低くなるようにしている。
言い換えるならば、誘電体3aの側壁部分と冷却水が流れる金属電極2aとの間の熱抵抗を誘電体3aの底面側と冷却水が流れる金属電極2aとの間の熱抵抗よりも高くなるようにしている。
当該構成により、略U字型の誘電体3aの底面側(底面部)の表裏の温度差よりも、略U字型の誘電体3aの側壁部のZ方向(鉛直方向)の温度差を小さくして、略U字型の誘電体3aの側壁部でのZ方向の反りを低減する。これにより、側壁部と結合されている略U字型の誘電体3aの底面部のZ方向の反りを抑制する。
したがって、表裏の底面部だけの温度差では生じてしまう誘電体3aのZ方向の反りをU字型の誘電体3aの側壁部分を用いることにより抑えることができる。
次の表は、本発明の実施の形態1に従うプラズマプロセス装置の図3をモデル化した熱解析シミュレーション結果である。
Figure 2007184569
このシミュレーションにおいては、プラズマはメインプラズマP1のみを考慮し、メインプラズマP1が照射される部分に熱流束K1を3.8×10W/mと与え、金属電極2aの冷却水流路部分に対流条件K2を与え、対流係数は3.0×10W/m・K、周囲温度を20℃とした。なお、この値は、実際にプラズマ処理を行ったときの温度測定実験結果に基づき決定したものである。
また、金属電極2aの材料はアルミニウム(Al)とし、誘電体3aは99.5%のアルミナとして各材料の熱伝導率、ヤング率、線膨張率等の物性値を設定している。金属電極2aと誘電体3aとの間には隙間を設け、隙間部分の熱伝導率は空気の熱伝導率としている。
図4は、電極部1aのうち金属電極2aと略U字型の誘電体3aにおける温度測定点を説明する図である。
図4を参照して、誘電体3aの底面部の表裏の温度を温度T1,T2として標記する。温度T1は、底面部におけるプラズマ放電面側の誘電体3aの温度を指すものとする。また、温度T2は、底面部におけるプラズマ放電面側の裏側の誘電体3aの温度を指すものとする。また、温度T3,T4は、誘電体3aの側壁部分におけるプラズマ放電面側とその反対側の温度を指すものとする。ここで、底面部温度差をT1−T2とし、側壁部温度差をT3−T4とする。
なお、底面部隙間量d1と側壁部の隙間量である側壁部隙間量d2をパラメーターとして熱解析を行った。
代表的な解析例を以下に示す。
本実施例として温度測定の結果も考慮し、底面部隙間量d1を0.02mm、側壁部隙間量d2を0.5mmに設定した。(なお、上記の値のうち底面部の状態は、ほとんど接触している状態であったが、実際の温度測定結果にあうように隙間量を決めたため、0ではなく0.02mmとしている。)
表に示されるように、この場合の底面部温度差(T1−T2)は5.4℃であるが、側壁部の鉛直方向の温度差(T3−T4)は0.5℃となるため誘電体3aのZ方向の変位量が603μmとなり、2650mmの長さの長尺電極でも電極間のギャップ間隔の変化量を1mm程度に抑えることができた。
一方、比較例1として、底面部隙間量d1を0.02mm、側壁部隙間量d2を0.02mmとした場合、つまり金属電極2aと誘電体3aが、底面部および側壁部でともに実質的に接触している場合について熱解析シミュレーションを行なった。また、比較例2として、底面部隙間量d1を0.5mm、側壁部隙間量d2を0.02mmとした場合、つまり金属電極2aと誘電体3aの側壁部のみが実質的に接触している場合について熱解析シミュレーションを行なった。
比較例1では本実施例と側壁部の隙間量d2だけが違う場合の例であるが、側壁部の隙間量d2が小さいため誘電体3aの側壁部が金属電極2aにより冷却され、誘電体3aの側壁部の鉛直方向の温度差が10.7℃となるため、底面部の温度差(T1−T2)は本実施例と比較例1とであまり変わらないが、比較例1でのZ方向の変位量は5mm以上となり、本実施例のZ方向の変位量の8倍以上に増加するため、電極間のギャップ間隔が10mm程度の場合では、反り量が大きくなる電極中心部ではギャップがなくなる結果となり、プラズマプロセス装置として構成できない結果が示されている。
また、比較例2において、底面部隙間量d1が0.5mmで側壁部隙間量d2が0.02mmの場合の例であるが、誘電体3aの底面部では金属電極2aによる冷却がほとんど行なわれないが、側壁部は冷却されるため、誘電体3aの側壁部の温度差が34.1℃と非常に大きくなり、Z方向の変位量が本実施例の29.1倍となり、反り量が17mm以上と非常に大きくなり、プラズマプロセス装置として構成できない結果が示されている。
冷却水流路を備えた金属電極2aと誘電体3aの底面部、側壁部との間の熱抵抗を変えることにより、誘電体3aの側壁部の反りを抑え、誘電体3aの底面部の反りを小さくすることにより、電極間の距離の変動が小さくなり、均一性の高いプラズマを発生させることが可能となる。
図5は、金属電極長さと変位量との関係を説明する図である。
図5を参照して、ここでは、金属電極の長手方向の長さ(X方向)を変化させた場合における上記の熱解析シミュレーションを実行した場合の誘電体3aのZ方向の変位量が示されている。
本図において、比較例1の場合においては、金属電極の長さの2乗に比例して誘電体のZ方向の変位量が増える結果となった。すなわち、金属電極の長さが長くなるほど、誘電体3aの底面部と金属電極2aとの間に流れる熱流束が、誘電体3aの側壁部と金属電極2aとの間に流れる熱流束に比べて高くなるように、上記の隙間量や熱抵抗を適切に保たないと誘電体の変位量が大きくなり、プロセスの均一性を保てなくなることがわかる。特に、1000mm(1m)以上の長尺の金属電極の場合においては、Z方向の変位量が大きくなり、電極間距離を考慮した変位許容範囲を越えてしまい、Z方向の変位量の影響が顕著になる。
一方、本実施例の場合には、1000mm(1m)以上の長尺の電極の場合においても変位許容範囲内に収まっており、均一なプラズマ処理を行うことが可能である。
したがって、本実施の形態のような構成にすると特に1m以上の長尺の電極の場合の誘電体の反り量を大幅に低減でき、大面積の基板を処理するプラズマプロセス装置を提供することができることを熱解析シミュレーションにより確認できた。なお、上記熱解析シミュレーションにおいては、金属電極2aと誘電体3aの側壁部との間の隙間部分を空間であるものとして熱伝導率を空気の熱伝導率として計算したが、熱伝導率の小さい断熱材や遮熱物、例えば板材やガラス系や樹脂系の物質を挿入した場合あるいは側壁部を熱伝導率の小さい材料で表面処理した場合の当該熱伝導率を用いて計算した場合であっても同様の効果を期待することができる。また、金属電極に断熱部、遮熱部を設けた構造であっても良い。ここで、金属電極2aと誘電体3aの側壁部との間に挿入される断熱材や遮熱物、表面処理される材料、または金属材料に設けられる断熱部に使用される材料としては、誘電体3aよりも熱伝導率が小さいことが好ましい。
また、金属電極2aと誘電体3aの側壁部との間の隙間部分に関しては、全体として誘電体3aの側壁部分と金属電極2aとの間に流れる熱流束よりも、誘電体3aの底面側と金属電極2aとの間に流れる熱流束が高くなるように、また冷却手段(実施例においては、冷却水流路を備えた金属電極)と誘電体3aの側壁部との間の熱抵抗が、冷却手段と誘電体3aの底面部との間の熱抵抗よりも大きくなるように、全体として金属電極2aと誘電体3aの底面部との間の底面部隙間量の方が金属電極2aと誘電体3aの側壁部との間の隙間部分よりも狭くなっていればよく、厳密な意味において接触状態、非接触状態が求められる必要はない。例えば、金属電極2aと誘電体3aの側壁部とが一部接触していても全体としては非接触状態と解せられる。一方で、金属電極2aと誘電体3aの底面部との間に薄い接着剤が介在している場合においても接触状態と解せられる。言い換えるならば、接触状態および非接触状態は、全体として金属電極2aと誘電体3aの底面部あるいは金属電極2aと誘電体3aの側壁部の間隔に関して狭い、広いの相対的な関係を意味するものとする。
なお、冷却水流路に関しては、上記の構成に限定される必要は無く、熱源である誘電体3aにおけるプラズマ放電面である底面部に近い位置に設けられることが望ましい。また、金属電極2aに1つの冷却水流路が設けられる構成について説明したが、1つに限られずさらに複数の冷却水流路を設けることも可能である。また、断面形状に関しても円形に限られず、表面積を大きくするために矩形形状とすることも可能である。また、金属電極2a内部に冷却水流路を設けて金属電極2a内部から冷却する構造について説明したが、特に冷却水流路が金属電極に設けられている構造に限られず、例えば金属電極2aと冷却水流路の管とを接触させて、金属電極の外部から冷却する構造とすることも可能である。なお、上記では、冷却は水により行なわれているが、それに限られず気体等を用いた冷却手段を用いても良い。また、誘電体部材3a,3bに冷却手段が設けられていてもよい。
また、本発明は、1m以下の電極の場合であっても電極間ギャップが狭い場合や、圧力が低圧の場合においても電極間ギャップが狭い場合には、誘電体の反り量の低減によって上記と同様の効果を得ることができる。また、実施例では、顕著な効果のある電極間ギャップの狭い場合について記載したが、本発明はギャップの広い場合においても、プラズマ処理の均一化に効果があることは明らかであり、さらに、誘電体の反り量が大きい場合に生じる誘電体の破壊を回避するためにも有効である。
また、本実施例では、電極部1a,1bが同様の構造をとる場合について説明したが、その構造に限られず、少なくとも1つの電極部が本発明の構造をとる場合でも良いことは言うまでもない。また、本実施例では、電極部1a,1bは上下に対向配置されている場合について説明したが、その配置に限らず、例えば左右に対向配置されている場合等でも良いことは言うまでもない。
なお、本実施の形態では、一例としてアッシング装置に適用した場合について説明したが、これに限られず、例えば、エッチング装置、表面処理装置、成膜装置などの各種プラズマプロセス装置にも適用可能である。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2においては、底面部隙間量d1を小さくする別の方式について説明する。
図6は、本発明の実施形態2に従う電極部1aの一部の構成について説明する図である。
ここでは、主要部のYZ平面の断面図が示されている。金属電極2aとU字型誘電体13aとの内部底面とができるだけ接するように領域11にシート状の弾性体14を挿入する。そして、T字型誘電体4aをU字型誘電体3aに固定するためにボルト挿通孔を設けてボルト33をねじり込むことによりZ方向にボルトで締結している。
実施の形態1においては、領域11において、シムを挿入することにより底面部隙間量d1を調整する方式について説明したが、上記の構成とすることにすることにより、弾性体14の弾性を利用するとともにZ方向にボルト33で締結することによりさらに隙間量を微調整して小さくすることができる。なお、ボルト33と弾性体14とで金属電極2aをU字型誘電体3aの基部に押圧する押圧機構を構成する。
従って、誘電体3aと金属電極2aとの熱抵抗を実施の形態1よりも低くすることができるため誘電体3aのプラズマ照射面の温度を低くでき、誘電体3aの全体の温度差を小さくできるので誘電体3aの反り量をより小さくすることができた。そしてこの構成の電極をプラズマプロセス装置に適用することにより、上記の熱解析シミュレーションを行なった場合に電極の長さ方向すなわちX軸方向にわたって電極間ギャップの差を1mm以下とすることができ、電極間のギャップが4mm程度であっても均一性が15%以下となり均一な処理を実行することができる。なお、シムのような充填材や介在物を挿入している場合においても、金属電極2aをU字型誘電体3aの基部に押圧する押圧機構を使用しても良い。
(実施の形態2の変形例)
本発明の実施の形態2の変形例においては、底面部隙間量d1を小さくするさらに別の方式について説明する。
図7は、実施形態2の変形例に従う電極部1aの一部の構成について説明する図である。
ここでは、主要部のYZ平面の断面図が示されている。金属電極2aとU字型誘電体13aとの内部底面とができるだけ接するように領域11に球状の弾性体14#を挿入する。そして、図6の構成と比較して、さらに、T字型誘電体4aの鉛直方向に長手方向に複数箇所挿通穴を設け、各挿通穴に誘電体のボルト34を挿入し、球状の弾性体14#を押さえつけることにより、弾性体14#の弾性を利用して金属電極2aとU字型誘電体3aとの内部底面とが接するようにすることができる。上記のようにすることにより、実施形態1で弾性を持たない材料のシムを入れた場合よりも底面部隙間量をより小さくできる。なお、ボルト34と弾性体14#とで金属電極2aをU字型誘電体3aの基部に押圧する押圧機構を構成する。
従って、誘電体の表面温度を低くでき、誘電体の全体の温度差を小さくできるので誘電体の反り量をより小さくすることができる。そしてこの構成の電極をプラズマプロセス装置に適用することにより、電極の長さ方向に電極間ギャップの差を1mm以下とすることが可能であり、電極間のギャップが4mm程度であっても均一性が15%以下と均一な処理をすることができる。
(実施の形態3)
上記の構成においては、T字型誘電体と、U字型誘電体とを組み合わせて金属電極2aを覆う構造について説明した。しかしながら、特にU字型誘電体あるいはT字型誘電体に限られず、種々の形状の誘電体や複数の誘電体を組み合わせて用いることも可能である。
図8は、本発明の実施形態3に従う電極部1aの一部の構成について説明する図である。ここでは、主要部のYZ平面の断面図が示されている。
図8を参照して、具体的には、金属電極2aと、金属電極2aを覆うように略平板の誘電体3#と、略逆L字型に形成された誘電体3#a,3#bとを組み合わせた場合が示されている。ボルト挿通孔を設けてボルト35をねじり込むことにより誘電体3#a,3#bとを締結し、ボルト挿通孔を設けてボルト36をねじり込むことにより略平板の誘電体3#と誘電体3#a,3#bをそれぞれ締結した場合が示されている。
また、領域11において、シムを挿入して、本例においては、ボルト36をねじり込むことにより底面部隙間量d1を調整可能な構造も示されている。
なお、上記構成と同様本実施の形態3の構成においても、誘電体間の締結部の隙間を小さくして熱伝導を良い状態にすることが可能である。
そしてこの構成の電極をプラズマプロセス装置に適用することにより、上記と同様に、誘電体の変位量を小さくすることが可能である。
(実施の形態4)
上記の実施の形態1〜3においては、誘電体の変位量を小さくする方式について説明したが、本実施の形態4においては、電極部間のギャップを補正する方式について説明する。
長尺の誘電体3a,3bは、長さが2650mmと長さが長くなると、側壁部の温度差をできるだけ小さくしても、誘電体が長尺方向に反りが生じる。具体的には、プラズマ照射面側において、X軸方向の電極部の中央部で数100μm程度凸に変形する場合が生じる。このような場合、電極部間のギャップが小さいほどこの変形による影響が大きくなり、均一なプラズマ処理が困難になる。
図9は、本発明の実施の形態4に従う誘電体3pを説明する図である。
図9を参照して、誘電体3pは、あらかじめプラズマ照射時の変形量を考慮してプラズマ照射面の長尺方向の中央部が端部に比べて数100μm程度凹みがあるように加工成型されている。この誘電体3pを用いてプラズマ装置を構成し、プラズマ照射時に熱膨張差によって変形した時にプラズマ照射面側が平坦になるようにする。このようにすることにより、上記の熱解析シミュレーションを行なった場合に、プラズマ照射時に電極部間のギャップを例えば4mmと調整した時、ギャップ長が長尺方向に渡ってほぼ一定となり、2100mm×2400mmの基板120の面内で均一性10%以下と均一性の高いプラズマ処理を行なうことができた。
今回開示された実施の形態1〜4はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更点が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1に従うプラズマプロセス装置の断面を説明する図である。 本発明の実施の形態1に従う電極部1a,1bを詳細に説明する図である。 電極部1aのうち金属電極部2aと略U字型の誘電体3aとの関係を説明する図である。 電極部1aのうち金属電極2aと略U字型の誘電体3aにおける温度測定点を説明する図である。 金属電極長さと変位量との関係を説明する図である。 本発明の実施形態2に従う電極部1aの一部の構成について説明する図である。 実施形態2の変形例に従う電極部1aの一部の構成について説明する図である。 本発明の実施形態3に従う電極部1aの一部の構成について説明する図である。 本発明の実施の形態4に従う誘電体3pを説明する図である。
符号の説明
1a,1b 電極部、2a,2b,6a,6b,7a,7b 金属電極、3a,3b,3#,3#a,3#b,3p,4a,4b,5a,5b 誘電体、9a,9b 冷却水流路、14,14# 弾性体、30a,30b,31a,31b,33,34,35,36 ボルト。

Claims (12)

  1. 2つの電極部を互いに対向配置させ、前記2つの電極部の間に発生するプラズマにより被処理物に対して処理を行うプラズマプロセス装置であって、
    前記2つの電極部のうちの少なくとも一方の電極部は、
    金属電極と、
    前記金属電極を覆うように設けられた第1の誘電体部材と、
    前記第1の誘電体部材を冷却するための冷却手段とを含み、
    前記第1の誘電体部材は、他方の電極部に対向する対向面を含む基部と、前記基部とで前記金属電極を覆うように設けられた側壁部とを有し、
    前記第1の誘電体部材の側壁部と前記冷却手段との間の熱抵抗が、前記第1の誘電体部材の基部と前記冷却手段との間の熱抵抗よりも高い、プラズマプロセス装置。
  2. 2つの電極部を互いに対向配置させ、前記2つの電極部の間に発生するプラズマにより被処理物に対して処理を行うプラズマプロセス装置であって、
    前記2つの電極部のうちの少なくとも一方の電極部は、
    金属電極と、
    前記金属電極を覆うように設けられた第1の誘電体部材と、
    前記第1の誘電体部材を冷却するための冷却手段とを含み、
    前記第1の誘電体部材は、他方の電極部に対向する対向面を含む基部と、前記基部とで前記金属電極を覆うように設けられた側壁部とを有し、
    前記第1の誘電体部材の側壁部における前記対向面側とその反対側との温度差が、前記第1の誘電体部材の基部における前記対向面側とその反対の裏面側との温度差よりも小さいプラズマプロセス装置。
  3. 前記冷却手段は、前記金属電極に対して設けられた冷却媒体の経路に相当する、請求項1または2記載のプラズマプロセス装置。
  4. 前記第1の誘電体部材の基部における、前記対向面側の反対の裏面側と対向する前記金属電極との間隔は、前記第1の誘電体部材の側壁部における前記金属電極と対向する面と前記金属電極との間隔よりも狭い、請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマプロセス装置。
  5. 前記第1の誘電体部材の基部の前記対向面側の反対の裏面側と対向する前記金属電極とは接触状態とされ、
    前記第1の誘電体部材の側壁部における前記金属電極と対向する面と前記金属電極とは、非接触状態とされる、請求項1〜4のいずれかに記載のプラズマプロセス装置。
  6. 前記第1の誘電体部材の側壁部と対向する前記金属電極との間には、断熱材が挿入される、請求項3〜5のいずれかに記載のプラズマプロセス装置。
  7. 前記第1の誘電体部材は、前記基部と前記側壁部とを有するU字型の断面形状を有する、請求項1〜6のいずれかに記載のプラズマプロセス装置。
  8. 前記電極部は、
    前記第1の誘電体部材と組み合わされて前記金属電極を囲むように設けられた第2の誘電体部材と、
    前記金属電極を前記第1の誘電体部材の基部における、前記対向面側の反対の裏面側に押圧するための押圧機構とをさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載のプラズマプロセス装置。
  9. 前記押圧機構は、
    前記金属電極に接して設けられる部材と、
    前記部材を前記金属電極との間に挟みこみ、前記第2の誘電体部材に形成された挿通孔にねじり込むことにより前記部材を抑えつけるボルトとを有する、請求項8記載のプラズマプロセス装置。
  10. 前記部材は、弾性体である、請求項9記載のプラズマプロセス装置。
  11. 前記第1の誘電体部材の基部の前記対向面側は、前記金属電極の一方向に沿って中央部が凹型に成型される、請求項1〜10のいずれかに記載のプラズマプロセス装置。
  12. 前記被処理物は、互いに対向配置された前記2つの電極部間の空間に通される、請求項1〜11のいずれかに記載のプラズマプロセス装置。
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