JP2007250444A - プラズマ装置 - Google Patents

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俊洋 太田
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Abstract

【課題】プラズマ生成空間を形成する1対の板状部材の長さに関わらず、ワークに対する処理を均一かつ安定的に行うことができるプラズマ装置を提供すること。
【解決手段】プラズマ装置1は、プラズマを放出するプラズマ放出部2を備え、このプラズマ放出部2は、誘電体材料で構成され、ワーク100のプラズマ放出部2に対する移動方向と直交しかつ被処理面101の法線方向と直交する方向に沿って互いに平行に配置され、それらの間にプラズマ生成空間21を形成する1対の板状部材23、24と、板状部材23、24に固定され、プラズマ生成空間21の少なくとも一部を板状部材23、24の長手方向に沿って複数の小空間に区画する区画部材27と、1対の板状部材23、24間に電圧を印加する通電手段と、プラズマ生成空間21に所定のガスを供給するガス供給手段29とを備えている。区画部材27は、スペーサとしての機能や整流効果を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワークをプラズマにより処理するプラズマ装置に関するものである。
プラズマを発生させ、そのプラズマにより被処理物である基板(ワーク)の表面を改質するプラズマ装置が知られている。
このようなプラズマ装置は、例えば、所定の間隔を空けて対向配置された1対の基板と、これら基板を介して対向配置された1対の電極と、ガス供給手段とを有するプラズマ放出部を有している。
ここで、1対の基板は、各基板の片側の端部がそれぞれ嵌め込まれる1対の溝を有する1対の側板が両端部に設けられることにより、その間隔が保持されるように支持される(例えば、特許文献1参照。)。
このようなプラズマ装置では、1対の基板の間の空間(プラズマ生成空間)に、所定のガスを供給しつつ、1対の電極間に電圧を印加して放電を生じさせることにより、プラズマを発生させる。発生したプラズマは、1対の基板間の下端から放出され、ワークに照射され、ワークの表面が改質される。
ところで、このようなプラズマ装置では、より広い面積の処理が行えるように、基板の長さを大きくして、プラズマ生成空間を拡大する方向にある。しかし、1対の基板間の間隔が両端部の側板により保持されている構成では、基板の長さを大きくすると、特に、基板の中央付近において反り等の変形が生じ易くなる。
基板に反りが生じると、基板間の距離が不均一となり、その結果、放電ムラが生じ、発生するプラズマの密度が不均一となる。
これらのことから、従来のプラズマ装置では、基板の長さを大きくして、プラズマ生成空間を広くしようとすると、ワークに対するプラズマ処理が不均一になるという問題がある。
特開平9−92493号公報
本発明の目的は、プラズマ生成空間を形成する1対の板状部材の長さに関わらず、ワークに対する処理を均一かつ安定的に行うことができるプラズマ装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のプラズマ装置は、プラズマ放出部とワークとを相対的に移動しつつ前記プラズマ放出部より放出されたプラズマにより前記ワークの被処理面を処理するプラズマ装置であって、
前記プラズマ放出部は、
誘電体材料で構成され、前記ワークの前記プラズマ放出部に対する移動方向と直交しかつ前記被処理面の法線方向と直交する方向に沿って互いに平行に配置され、それらの間にプラズマ生成空間を形成する1対の長尺な板状部材と、
前記板状部材に固定され、前記プラズマ生成空間の少なくとも一部を前記板状部材の長手方向に沿って複数の小空間に区画する区画部材と、
前記1対の板状部材間に電圧を印加する通電手段と、
前記プラズマ生成空間に所定のガスを供給するガス供給手段とを備え、
前記プラズマ生成空間に前記ガスを供給しつつ前記1対の板状部材間に電圧を印加することにより、前記プラズマ生成空間内の前記ガスを活性化してプラズマを生成し、該プラズマを前記ワークに向けて放出するよう構成されていることを特徴とする。
これにより、プラズマ生成空間を形成する一対の板状部材の長さに関わらず、ワークに対する処理を均一かつ安定的に行うことができる。
本発明のプラズマ装置では、前記区画部材は、前記1対の板状部材間の距離を保つスペーサとしての機能を有することが好ましい。
これにより、板状部材の反り等の変形を防止することができ、プラズマを確実かつ安定的に発生させることができ、ワークに対して適切な処理を行うことができる。
本発明のプラズマ装置では、前記区画部材は、前記プラズマ生成空間を流れる前記ガスの流れを制御する機能を有することが好ましい。
これにより、プラズマ生成空間の各小空間内に、均一にガスを供給することができ、ほぼ等しい密度でプラズマが発生し、均一にプラズマを放出することができる。その結果、板状部材の長手方向において、ワークの均一な処理が可能となる。
本発明のプラズマ装置では、前記区画部材は、前記板状部材の長手方向に沿って所定の間隔で複数個配置されていることが好ましい。
これにより、板状部材の反り等の変形を確実に防止することができ、また、プラズマ生成空間の各小空間内に、より均一にガスを供給することができる。
本発明のプラズマ装置では、前記区画部材は、板状をなしており、前記ワーク側の端部は、その厚さがワークに向かって漸減するような形状であることが好ましい。
これにより、区画部材の直下の領域にもプラズマが円滑に回り込むようになり、板状部材の長手方向に沿って、ワークを均一に処理することができる。
本発明のプラズマ装置では、前記板状部材の縁部は、前記区画部材の前記ワーク側の端部より、前記ワーク側に位置していることが好ましい。
これにより、プラズマ生成空間で生成されたプラズマをより均一に放出することができる。
本発明のプラズマ装置では、前記通電手段は、前記1対の板状部材にそれぞれ電気的に接続された1対の電極と、前記電極間に電圧を印加する高周波電源とを備えることが好ましい。
これにより、簡易な構成で、プラズマ生成空間内に放電を生じさせることができる。
本発明のプラズマ装置では、前記区画部材は、その少なくとも一部が前記1対の電極と重なるように配置されていることが好ましい。
これにより、プラズマを生成させるのに特に重要となる電極間の領域における板状部材の変形を確実に防止するとともに、整流効果(整流作用)によりムラなくガスを供給することができ、均一にプラズマを生成させることができる。
本発明のプラズマ装置では、前記ワークの被処理面への処理は、加熱処理であることが好ましい。
本発明のプラズマ装置は、各種の処理に用いることができるが、加熱処理に用いるのが好ましい。そして、この場合、各種パラメータを変化させることにより、発生する熱を精密に制御することができるので、ワークの被処理面に、所定の温度で、正確に加熱処理を行うことができる。
本発明のプラズマ装置では、前記プラズマ放出部と前記ワークとを相対的に移動する移動手段を有することが好ましい。
これにより、ワークを、均一に効率良く処理することができ、生産性の向上に寄与する。
本発明のプラズマ装置では、前記移動手段は、前記プラズマ放出部と前記ワークとの相対移動速度を調節する機能を備えているものであることが好ましい。
これにより、プラズマ処理の程度(密度)を調整したり、全体処理時間(単位時間当たりの処理量)を調整したりすることができ、ワークに対する処理の最適化を図ることができる。
以下、本発明のプラズマ装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のプラズマ装置の実施形態を示す部分断面斜視図、図2は、図1に示すプラズマ装置が備えるプラズマ放出部を模式的に示す縦断面図、図3は、図2中のA−A線断面図、図4は、図2に示すプラズマ放出部におけるガスの流れを模式的に示す図(縦断面図)である。
なお、図1では、プラズマ放出部に設けられる一部の部材を省略してある。また、以下の説明では、図1、図2および図4中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
図1に示すプラズマ装置1は、プラズマを発生(生成)し、そのプラズマにより、被処理物であるワーク(例えば基板等)100の被処理面(表面)101を処理する装置である。
このプラズマ装置1は、ワーク100の上方(被処理面101側)に位置するプラズマ放出部2と、ワーク100の下方に位置し、ワーク100を載置するテーブル(可動テーブル)3と、ワーク100(テーブル3)とプラズマ放出部2とを相対的に移動させる移動手段として、テーブル3を図1中の矢印X方向(左右方向:水平方向)に移動させる移動機構4とを備えている。
そして、ワーク100に対する処理は、移動機構4よりワーク100をテーブル3ごと図1中のX方向に移動させつつ行う。
各図に示すように、プラズマ放出部2は、互いに平行に配置され、それらの間にプラズマ生成空間21を形成する1対の長尺な板状部材23、24と、1対の板状部材23、24を介して、互いに平行に配置された1対の電極25、26と、プラズマ生成空間21を複数の小空間22に区画する区画部材27と、1対の電極25、26間に電圧(高周波電圧)を印加するための高周波電源28と、プラズマ生成空間21に所定のガスを供給するガス供給手段29とを有している。
1対の長尺な板状部材23、24は、ワーク100の移動方向(図1中のX方向)と直交しかつ被処理面101の法線方向と直交する方向に沿って、対向して配置されている。
また、図3に示すように、1対の板状部材23、24の長手方向における両端部には、それぞれ側板(一対の側板)30、30が設けられ、各側板30に各板状部材23、24が固定されている。
具体的には、各側板30には、それぞれ、図3中紙面前後方向に延在し、かつ互いに平行な1対の溝301、302が形成され、各溝301、302に各板状部材23、24の端部がそれぞれ挿入、固定されている。これにより、1対の板状部材23、24は、その両端部において、一定の間隔を保持するように側板30、30に支持されている。
なお、各板状部材23、24の各側板30への固定の方法としては、例えば、嵌合、融着、接着剤による接着等の方法が挙げられる。
この1対の板状部材23、24および一対の側板30とにより、プラズマ生成空間21が画成されている。このプラズマ生成空間21は、その上方において、後述するガス供給手段29のガス溜まり293に連通している。
一方、プラズマ生成空間21は、その下方において外部に開放し、プラズマ放出口211が形成されている。このプラズマ放出口211を介して、プラズマ生成空間21で生成されたプラズマが放出される。
各板状部材23、24の長手方向の長さ(図3中L)は、ワーク100の被処理領域(被処理面101のうち処理を行うべき領域)の幅よりも大きく設定されているのが好ましい。これにより、ワーク100を、Y方向へ往復移動させることなく、X方向の一方向へ移動させるだけで、その被処理領域の全体に対して処理を行うことができる。
各板状部材23、24の長手方向の長さLの具体的な値は、被処理対象物の形状(長さ)に合わせて決めるものであるために特に限定されないが、被処理対象物の長さに対して5〜20mm程度長くすることが好ましい。これにより、このプラズマ装置1を、各種製造分野の処理に対応できるものとすることができる。
一方、各板状部材23、24の短手方向の長さ(図2中L)は、長手方向の長さLによっても若干異なり、特に限定されないが、30〜200mm程度であるのが好ましく、50〜80mm程度であるのがより好ましい。これにより、十分な大きさのプラズマ生成空間21を確保することができ、ワーク100の処理に必要かつ十分なプラズマを発生させることができる。
また、各板状部材23、24の厚さdは、特に限定されないが、0.01〜4mm程度であるのが好ましく、1〜2mm程度であるのがより好ましい。これにより、インピーダンスの増大を防止することができ、比較的低電圧で所望の放電を生じさせ、プラズマを確実に発生させることができる。また、電圧印加時における絶縁破壊を防止して、アーク放電が生じるのを好適に防止することもできる。
なお、各板状部材23、24の長さLが大き過ぎたり、厚さdが薄す過ぎると、反り等の変形が生じ易くなる傾向を示すが、本発明によれば、板状部材23、24同士の間に区画部材27を設けるので、後述するように、各板状部材23、24の変形を確実に防止することができる。
板状部材23、24同士の間の距離(図2中L)は、特に限定されないが、0.1〜5mm程度であるのが好ましく、0.5〜2mm程度であるのがより好ましい。これにより、プラズマ生成空間21に供給されるガスに対して、十分な電界を付与することができ、プラズマを確実に発生させることができる。
これらの板状部材23、24は、それぞれ、誘電体材料で構成されている。
この誘電体材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等の各種プラスチック、石英ガラス等の各種ガラス、無機酸化物等が挙げられる。前記無機酸化物としては、例えば、Al、SiO、ZrO、TiO等の金属酸化物、BaTiO(チタン酸バリウム)等の複合酸化物等が挙げられる。
ここで、各板状部材23、24の構成材料として、それぞれ、25℃における比誘電率が10以上である誘電体材料を用いれば、低電圧で高密度のプラズマを発生させることができ、ワーク100の処理効率がより向上するという利点がある。
また、使用可能な誘電体材料の比誘電率の上限は、特に限定されないが、比誘電率が10〜100程度のものが好ましい。比誘電率が10以上である誘電体材料には、ZrO、TiO等の金属酸化物、BaTiO等の複合酸化物が該当する。
なお、側板30および後述する区画部材27も、板状部材23、24の構成材料と同様の誘電体材料で構成するのが好ましい。
これらの板状部材23、24の間には、その長手方向に沿って所定の間隔で、複数の板状をなす区画部材27が設けられている。各区画部材27は、それぞれ、その幅方向が、板状部材23、24の長手方向に対して、ほぼ直交するように配置されている。
各区画部材27は、プラズマ生成空間21の上下方向の中央部に設けられ、プラズマ生成空間21の一部の領域を、板状部材23、24の長手方向に沿って複数の小空間22に区画している。
なお、区画部材27は、プラズマ生成空間21全体を小空間22に区画する構成であってもよい。
区画部材27の板状部材23、24への固定の方法としては、例えば、融着、接着剤による接着等の方法が挙げられる。その他、区画部材27は、例えば、板状部材23、24のうちのいずれか一方と一体的に形成されたものであってもよい。
このような区画部材27を設けることにより、板状部材23、24の長さを比較的大きくした場合でも、板状部材23、24同士の接近を防止することができ、板状部材23、24間の距離(離間距離)を適切に保持することができる。すなわち、区画部材27は、板状部材23、24間の距離を保つスペーサとして機能する。これにより、板状部材23、24に反り等の変形が生じるのが防止され、板状部材23、24が変形することによる、プラズマ生成空間21の変形を確実に防止することができる。これにより、プラズマを確実かつ安定的に発生させることができ、ワーク100に対して適切な処理を行うことができる。
また、区画部材27を設けることにより、プラズマ生成空間21に供給されたガスを、プラズマ生成空間21の長手方向に沿って均一に分配することができる。すなわち、区画部材27は、プラズマ生成空間21を流れるガスの流れを制御(整流)するように機能する。これにより、図4に矢印で示すように、区画部材27によって区画された各小空間22が、それぞれガスの流路となり、各小空間22に均一にガスが導入される。したがって、各小空間22で、ほぼ等しい密度でプラズマが発生し、プラズマ放出口211から、均一にプラズマを放出することができる。その結果、板状部材23、24(プラズマ生成空間21)の長手方向に沿って、ワーク100の均一な処理が可能となる。
また、区画部材27同士の間隔(図3中L)は、それぞれ異なっていてもよいが、ほぼ等しく設定するのが好ましい。これにより、スペーサとしての機能と、ガスの流れを制御する機能との双方の機能がより顕著に発揮されるようになる。
この区画部材27同士の間隔Lの平均値は、特に限定されないが、5〜500mm程度であるのが好ましく、20〜200mm程度であるのがより好ましい。
区画部材27の幅は、板状部材23、24同士の間の距離Lとほぼ等しく設定される。これにより、板状部材23、24が内側に反るのをより確実に防止することができる。
また、区画部材27の高さ(図4中H)は、各板状部材23、24の短手方向の長さLの0.1倍以上であるの好ましく、0.3〜0.8倍程度であるのがより好ましい。これにより、各板状部材23、24の変形を防止する効果や、ガスの流れを制御する効果(整流効果)がより確実に発揮される。
また、区画部材27は、ワーク100側の端部において、その厚さがワーク100に向かって漸減するような形状(本実施形態では丸みを帯びた形状)をなしている。これにより、区画部材27の直下の領域にもプラズマが円滑に回り込むようになり、板状部材23、24(プラズマ生成空間21)の長手方向に沿って、ワーク100を均一に処理することができる。
さらに、本実施形態では、区画部材27のワーク100と反対側の端部も、同様に、その厚さがワーク100と反対(後述するガス供給手段29のガス溜まり293)に向かって漸減するような形状(丸みを帯びた形状)をなしている。これにより、プラズマ生成空間21に供給されたガスが、区画部材27のワーク100と反対側の端部に衝突した際に渦流が発生するのを好適に防止することができる。すなわち、ガスを区画部材27の端部に沿って円滑に下方に向かって流すことができる。その結果、各小空間22に、ムラなくガスを供給することができ、均一にプラズマを発生させることができる。
本実施形態では、図4に示すように、区画部材27の端部の外形は、半円弧状をなしているが、これに限らず、例えば、V字状等をなしていてもよい。
また、区画部材27は、その少なくとも一部(本実施形態では、上下方向の中央部)が、後述する1対の電極25、26と重なるように配置されている。これにより、プラズマを生成させるのに特に重要となる電極25、26との間の領域における板状部材23、24の変形を確実に防止するとともに、整流効果(整流作用)によりムラなくガスを供給することができ、均一にプラズマを生成させることができる。また、これに限らず区画部材27は後述する1対の電極25、26との重なりがないように配置することでもよい。
また、区画部材27は、各板状部材23、24に対して、好ましくは板状部材23、24の縁部が区画部材27のワーク100側の端部より、ワーク100側に位置するように配置されている。これにより、プラズマ生成空間21で生成されたプラズマをプラズマ放出口211からより均一に放出することができる。
なお、区画部材27の設置数は、複数に限定されず、1つの区画部材27を設け、プラズマ生成空間21を2つの小空間22に区画するようにしてもよい。
この区画部材27の設置数Nは、区画部材27の厚さ(図4中T)と、プラズマ生成空間21の長手方向の長さ(図4中L)とに基づいて適宜設定される。具体的には、区画部材27の設置数Nと、区画部材27の厚さTと、プラズマ生成空間21の長手方向の長さ(放電長)Lとは、下記式1を満足するのが好ましい。
T×N/L×100≦10(%) ・・・ 式1
このような関係を満足することにより、プラズマ放出口211における区画部材27の占有面積が不要に大きくなるのを防止しつつ、区画部材27に前記2つの機能をより確実に発揮させることができる。これにより、プラズマ生成空間21で発生したプラズマをより確実にワーク100に供給することができる。
この区画部材27の構成材料としては、プラズマの生成を阻害しないものを用いるのが好ましい。具体的には、板状部材23、24と同様の誘電体材料等が挙げられる。
なお、区画部材27の形状は、板状に限定されず、例えば、球状、柱状(円柱状、角柱状)等であってもよい。
1対の板状部材23、24には、それぞれ電気的に接続された1対の電極25、26が設けられている。
1対の電極25、26は、本実施形態では、横断面形状がほぼ四角形の棒状をなしており、その一側面が互いにほぼ平行となるように、板状部材23、24のプラズマ生成空間21と反対側の面に固定されている。
板状部材23、24に対する電極25、26の固定の方法としては、例えば、ネジ止め、接着剤による接着等の方法が挙げられる。
これらの電極25、26の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、銅、アルミニウム、鉄、銀等の金属単体、ステンレス鋼、真鍮、アルミニウム合金等の各種合金、金属間化合物、各種炭素材料等の導電性が良好な材料が挙げられる。
なお、各電極25、26の横断面形状は、前述した四角形に限らず、例えば、円形、楕円形、その他異形のものであってもよい。また、1対の電極は、複数組を板状部材23、24の短手方向(上下方向)に沿って設けるようにしてもよい。
1対の電極25、26は、それぞれ、導線(ケーブルや金属板)を介して、高周波電源(電源部)28に接続されており、これにより、1対の電極25、26間に電圧(高周波電圧)を印加する通電手段が構成されている。これにより、簡易な構成で、プラズマ生成空間21内に放電を生じさせることができる。
ワーク100にプラズマによる処理を施すときは、高周波電源28が作動し、1対の電極25、26間に電圧が印加される。このとき、プラズマ生成空間21には、電界が発生し、後述するガス供給手段29よりガスが供給されると、放電が生じて、プラズマが発生(生成)する。
高周波電源28の周波数は、特に限定されないが、10〜50MHz程度であるのが好ましく、10〜40MHz程度であるのがより好ましい。
なお、図示されていないが、回路は、供給する電力に対する整合回路(インピーダンスマッチング回路)や、高周波電源28の周波数を変える周波数調整手段(回路)や、高周波電源28の印加電圧の最大値(振幅)を変える電圧調整手段(回路)を有していてもよい。これにより、必要に応じ、ワーク100に対するプラズマ処理の処理条件を調整することができる。
プラズマ生成空間21には、ガス供給手段29により、所定のガスが供給される。
このガス供給手段29は、所定のガスを充填し供給するガスボンベ(ガス供給源)291と、ガスボンベ291から供給されるガスの流量を調整するレギュレータ(流量調整手段)292と、内部にガス溜まり293が形成された筐体294と、その上流端側がガスボンベ291に接続され、下流端側(ガス流出口)が筐体294の上面に設置された供給管295とを有している。
レギュレータ292は、ガスボンベ291よりガス流出口側(下流側)に配置されている。また、供給管295のレギュレータ292よりガス流出口側には、供給管295内の流路を開閉するバルブ(流路開閉手段)296が設けられている。
バルブ296が開いた状態で、ガスボンベ291からは所定のガスが送出され、このガスは、供給管295内を流れ、レギュレータ292で流量を調節された後、供給管295の下流端に形成されたガス流出口297から、筐体294内のガス溜まり293に導入(供給)される。
この筐体294の下部に、1対の板状部材23、24が接合(固定)されている。筐体294に対する板状部材23、24の固定の方法としては、例えば、ネジ止め、融着、接着剤による接着等の方法が挙げられる。
この筐体294の上面のほぼ中央部には、供給管295のガス流出口297が形成されている。供給管295を流れるガスは、このガス流出口297から、ガス溜まり293内に供給される。
また、筐体294の下面には、プラズマ生成空間21に開放する開放部299が形成されており、この開放部299を介して、筐体294のガス溜まり293とプラズマ生成空間21とが連通している。
筐体294の一方の内側面には、ガス溜まり293の一部を上下の空間に仕切る長尺の仕切り板298が設けられており、この仕切り板298と、他方の内側面との間には、隙間が形成されている。
ガス流出口297から、ガス溜まり293内に供給されたガスは、まず、仕切り板298よりも上側の空間に流入し、仕切り板298と他方の側面との隙間を通過して、下側の空間に流入する。このガス溜まり293では、ガスがこのような経路(流路)で流れることにより、各部で流速が均一化する。そして、下側の空間に流入したガスは、開放部299を通過して、プラズマ生成空間21内に供給され、各小空間22に均一な流量で導入(供給)される。
処理に用いるガス(処理ガス)には、処理目的により種々のガスを用いることができる。
I:ワーク100の被処理面101を加熱することを目的とする処理では、処理ガスとして、例えば、N、O等が用いられる。
II:ワーク100の被処理面101を撥水(撥液)化することを目的とするプラズマ処理では、処理ガスとして、例えば、CF、C、C、CClF、SF等のフッ素原子含有化合物ガスが用いられる。
III:ワーク100の被処理面101を親水(親液)化することを目的とするプラズマ処理では、処理ガスとして、例えば、O、HO、空気等の酸素原子含有化合物、N、NH等の窒素原子含有化合物、SO、SO等の硫黄原子含有化合物が用いられる。これにより、ワーク100の被処理面101にカルボニル基、水酸基、アミノ基等の親水性官能基を形成させて表面エネルギーを高くし、親水性表面を得ることができる。また、アクリル酸、メタクリル酸等の親水基を有する重合性モノマーを用いて親水性重合膜を堆積(形成)することもできる。
IV:ワーク100の被処理面101に電気的、光学的機能を付加することを目的とするプラズマ処理では、SiO、TiO、SnO等の金属酸化物薄膜をワーク100の被処理面101に形成するために、処理ガスとして、Si、Ti、Sn等の金属の金属−水素化合物、金属−ハロゲン化合物、金属アルコキシド(有機金属化合物)等が用いられる。
V:エッチング処理やダイシング処理を目的とするプラズマ処理では、処理ガスとして、例えばハロゲン系ガスが用いられ、レジスト処理や有機物汚染の除去を目的とするプラズマ処理では、処理ガスとして、例えば酸素系ガスが用いられる。
なお、プラズマ生成空間21に供給するガスとしては、一般に、処理ガスとキャリアガス(例えば、He等)とからなる混合ガス(以下、単に「ガス」とも言う)が用いられる。「キャリアガス」とは、放電開始と放電維持のために導入するガスのことを言う。
この場合、ガスボンベ291内に、混合ガス(処理ガス+キャリアガス)を充填して用いてもよいし、処理ガスとキャリアガスとがそれぞれ別のガスボンベに充填され、供給管295の途中でこれらが所定の混合比で混合されるような構成であってもよい。
なお、キャリアガスとしては、He(ヘリウム)の他、例えば、Ne、Ar、Xe等の希ガスを用いることができ、これらは、単独でも2種以上を混合した形態でも用いることができる。
なお、混合ガス中における処理ガスの占める割合(混合比)は、処理の目的によっても若干異なり、特に限定されないが、処理ガスの割合が大きすぎると、プラズマ(放電)が発生し難くなったり、プラズマ処理の効率が低下したりするため、例えば、混合ガス中の処理ガスの割合が1〜10%であるのが好ましく、5〜10%であるのがより好ましい。
供給するガスの流量は、ガスの種類、処理の目的、処理の程度等に応じて適宜決定され、特に限定されるものではないが、通常は、30SCCM〜50SLM程度であるのが好ましい。
図4に示すように、ガス供給手段29から所定のガスが、1対の板状部材23、24の間(プラズマ生成空間21)に供給され、1対の電極25、26間に、所定の電圧、例えば、高周波電圧(電圧)が印加されると、プラズマ生成空間21に電界が発生して、放電、すなわち、グロー放電(バリア放電)が生じる。この放電により供給されたガスが活性化(電離、イオン化、励起等)され、プラズマが発生する。プラズマ生成空間21で発生したプラズマは、プラズマ放出口211からワーク100に向かって放出される。
プラズマ放出部2の下方には、テーブル3が配置されている。テーブル3は、上面が平坦面とされており、この上面にワーク100が載置される。
テーブル3の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプラスチック、石英ガラス等の各種ガラス、前記金属酸化物、複合酸化物等の各種無機酸化物(セラミックス)、各種金属材料等が挙げられるが、本実施形態においては、テーブル3は、金属材料以外の材料で構成されているものとする。
このようなテーブル3は、その下方に設けられた移動機構(移動手段)4により、図1中のX方向(左右方向)に移動する。このテーブル3の移動により、載置されたワーク100も同方向に移動する。
なお、移動機構4としては、公知のいずれの構成のものを用いてもよく、例えば、コンベア(ベルト駆動、チェーン駆動等)、スクリュー軸を備えた送り機構、ローラ送り機構等が挙げられる。
また、移動機構4は、移動速度(プラズマ放出部2とワーク100との相対移動速度)を調節可能とするものが好ましい。これにより、ワーク100の処理の程度を調整したり、全体処理時間(単位時間当たりの処理量)を調整したりすることができ、ワーク100に対する処理の最適化を図ることができる。例えば、他の条件を固定し、プラズマ放出部2に対するワーク100の相対移動速度(処理速度)を遅くした場合には、ワーク100の処理の程度(密度)を大とすること、すなわち、より緻密な処理を行うことができる。
なお、本発明では、テーブル3側が固定され、プラズマ放出部2側がX方向に移動するような構成であってもよい。
プラズマ装置1による処理に供されるワーク100としては、例えば、石英ガラス、無アルカリガラス等の各種ガラス、アルミナ、シリカ、チタニア等の各種セラミックス、シリコン、ガリウム−ヒ素等の各種半導体材料、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、液晶ポリマー、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等各種プラスチック(樹脂材料)のような誘電体材料で構成されたものが挙げられる。
ワーク100の形状としては、板状(基板)、層状、フィルム状が挙げられる。また、ワーク100は、1枚の大きな基板でもよく、小片状をなす複数個のものであってもよい。このような小片状をなすワーク100としては、例えば、液晶表示装置や有機EL表示装置等に用いられるディスプレイパネル、小片状のガラスチップ、半導体チップ、セラミックスチップ等が挙げられる。
また、ワーク100の形状(平面視での形状)は、四角形のものに限らず、例えば円形、楕円形等のものであってもよい。
ワーク100の厚さは、特に限定されないが、通常は、0.3〜2.0mm程度であるのが好ましく、0.5〜0.7mm程度であるのがより好ましい。
プラズマ放出部2とワーク100との間隙距離(板状部材23、24の下面とワーク100の被処理面101との距離)は、特に限定されず、諸条件に応じて適宜決定することができるが、通常は、0.5〜10mm程度であるのが好ましく、0.5〜5mm程度であるのがより好ましい。これにより、プラズマ放出口211から放出されるプラズマを、ワーク100の被処理面101にムラなく照射(供給)することができ、ワークの被処理面101を均一に処理することができる。
なお、このプラズマ放出部2とワーク100との間隙距離は、被処理面101に均一で適正なプラズマによる処理を行う上で重要な条件の1つである(ガスの種類や流量、印加電圧等も同様)。
したがって、本プラズマ装置1では、例えばプラズマ放出部2またはテーブル3の少なくとも一方を上下方向に移動可能とし、プラズマ放出部2とワーク100との間隙距離を調整可能とした構成であるのが好ましい。
次に、プラズマ装置1の作用(動作)を説明する。
テーブル3に載置(支持)されたワーク100の被処理面101にプラズマによる処理を施す際は、高周波電源28を作動させるとともに、バルブ296を開き、レギュレータ292によりガスの流量を調整し、ガスボンベ291からガスを送出する。
これにより、ガスボンベ291から送出されたガスは、供給管295内を流れ、そのガス流出口297から所定の流量でガス溜まり293に供給される。そして、ガス溜まり293に供給されたガスは、ガス溜まり293を通過することにより、各部で流速が均一化し、開放部299を通過して、プラズマ生成空間21の各小空間22内に供給される。
ここで、このプラズマ装置1では、プラズマ生成空間21が区画部材27により区画されているので、この区画部材27によりガスの流れが制御(整流)される。したがって、各小空間22内に均一な流量でガスが供給される。
一方、高周波電源28の作動により、1対の電極25、26間に高周波電圧が印加され、プラズマ生成空間21(各小空間22)に電界が発生する。
プラズマ生成空間21の各小空間22内に流入したガスは、放電によって活性化され、プラズマが発生する。
このとき、このプラズマ装置1では、区画部材27が設けられていることにより、板状部材23、24の変形が防止または抑制されている。このため、プラズマ生成空間21が良好な形状を保持しており、また、電極25、26が板状部材23、24に確実に固定され、通電回路のインピーダンスが適正なものとなっている。また、前述の如く、各小空間22内には、均一な流量でガスが供給されている。
したがって、各小空間22で、ほぼ等しい密度でプラズマが発生し、プラズマ放出口211から、均一に放出される。
一方、これと同時に、移動機構4を作動させて、テーブル3を例えば図1中X方向へ等速で移動させる。これにより、このプラズマ放出口211の直下を、ワーク100が通過すると、放出されたプラズマ(活性化されたガス)は、ワーク100の被処理面101に接触し、その被処理面101に均一で良好な処理が施される。
そして、テーブル3の移動により、ワーク100の被処理領域の全体に対し均一で良好な処理を行うことができる。
テーブル3の移動速度は、0.1〜100mm/sec程度であるのが好ましく、1〜10mm/sec程度であるのがより好ましい。なお、移動速度は、必要に応じて変化させるようにしてもよい。
また、プラズマ放出部2は、他の構成物を付加して、次のような構成とすることができる。
以下、プラズマ放出部2の他の構成例について説明する。
図5は、プラズマ放出部の他の構成例を示す縦断面図である。
図5に示すプラズマ放出部2には、1対の電極25、26を冷却する冷却手段5と、プラズマ放出部2とワーク100の間において、プラズマが放出される領域を外部環境から遮蔽する遮蔽手段(隔離手段)6とを有している。
冷却手段5は、各電極25、26を覆う(収納する)カバー51、52と、カバー51、52内に供給される冷媒(例えば水等)53と、この冷媒53をカバー51、52内に供給する冷媒供給手段(図示せず)とを有している。
カバー51、52は、板状部材23、24に対して液密に固定されている。このカバー51、52の板状部材23、24に対する固定の方法には、前述したような固定の方法を用いることができる。
このような冷却手段5を設けることにより、電極25、26を冷却することができ、電極25、26が必要以上に加熱され、板状部材23、24と電極25、26との熱膨張係数の差により、電極25、26が板状部材23、24から脱落することや、板状部材23、24および電極25、26が破損することを好適に防止することができる。
一方、遮蔽手段6は、各板状部材23、24のワーク100側の端部に設けられた長尺の遮蔽板61、62と、遮蔽板61、62の両端部を固定する側板60、60とを有している。
各側板60は、前記側板30と同様の構成とされ、各遮蔽板61、62を、前記板状部材23、24と同様に固定、支持している。
また、遮蔽板61、62の板状部材23、24に対する固定の方法としては、前述したような固定の方法を用いることができる。
各遮蔽板61、62および各側板60の構成材料としては、前述したような誘電体材料等が好適に用いられる。
このような隔離手段6を設けることにより、プラズマ放出部2から放出されたプラズマが、プラズマ放出部2とワーク100の間において、大気(空気)等に曝されることによる減衰を抑制することや、プラズマが外部環境へ拡散するのを抑制することができる。
また、ワーク100をプラズマにより加熱処理する際には、プラズマ温度が低下するのを防止することができる。すなわち、この場合、遮蔽板61、62は、防熱板として機能する。
このようなことから、ワーク100をより確実にプラズマにより処理することができるようになるとともに、各種処理に際して制御の応答性が向上し、ワーク100の処理時間の短縮を図ることもできる。
このようなプラズマ装置1は、用いるガスに応じて、ワーク100に対して種々の処理を行うことができるが、区画部材を有する構造にすることで形状の変化を防止することができるために、Nなどのプラズマ発生時に高温を生じるガスを用いても流路部の構造の変形が起こり難く、その為に安定したプラズマを得ることができるという理由から、特に、加熱処理に適用するのが好ましい。
以上説明したプラズマ装置1では、ワーク100側が移動するようになっているが、本発明では、例えば、プラズマ放出部2側が移動するようになっていてもよく、また、ワーク100およびプラズマ放出部2の双方がそれぞれ異なる方向に移動するようになっていてもよい。
また、1対の電極25、26間に印加される電圧は、高周波によるものに限られず、例えば、パルス波やマイクロ波によるものであってもよい。
以上、本発明のプラズマ装置を、図示の各実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。
また、前記実施形態では、プラズマ装置は、大気圧下において、ワークの表面にプラズマ処理を施すことを想定しているが、本発明では、減圧または真空状態においてワークの表面にプラズマ処理を施してもよい。
本発明のプラズマ装置の実施形態を示す部分断面斜視図である。 図1に示すプラズマ装置が備えるプラズマ放出部を模式的に示す縦断面図である。 図2中のA−A線断面図である。 図2に示すプラズマ放出部におけるガスの流れを模式的に示す図(縦断面図)である。 プラズマ放出部の他の構成例を示す縦断面図である。
符号の説明
1……プラズマ装置 2……プラズマ放出部 21……プラズマ生成空間 211……プラズマ放出口 22……小空間 23、24……板状部材 25、26……電極 27……区画部材 28……高周波電源 29……ガス供給手段 291……ガスボンベ 292……レギュレータ 293……ガス溜まり 294……筐体 295……供給管 296……バルブ 297……ガス流出口 298……仕切り板 299……開放部 30……側板 301、302……溝 3……テーブル 4……移動機構 5……冷却手段 51、52……カバー 53……冷媒 6……遮蔽手段 60……側板 61、62……遮蔽板 100……ワーク 101……被処理面

Claims (11)

  1. プラズマ放出部とワークとを相対的に移動しつつ前記プラズマ放出部より放出されたプラズマにより前記ワークの被処理面を処理するプラズマ装置であって、
    前記プラズマ放出部は、
    誘電体材料で構成され、前記ワークの前記プラズマ放出部に対する移動方向と直交しかつ前記被処理面の法線方向と直交する方向に沿って互いに平行に配置され、それらの間にプラズマ生成空間を形成する1対の長尺な板状部材と、
    前記板状部材に固定され、前記プラズマ生成空間の少なくとも一部を前記板状部材の長手方向に沿って複数の小空間に区画する区画部材と、
    前記1対の板状部材間に電圧を印加する通電手段と、
    前記プラズマ生成空間に所定のガスを供給するガス供給手段とを備え、
    前記プラズマ生成空間に前記ガスを供給しつつ前記1対の板状部材間に電圧を印加することにより、前記プラズマ生成空間内の前記ガスを活性化してプラズマを生成し、該プラズマを前記ワークに向けて放出するよう構成されていることを特徴とするプラズマ装置。
  2. 前記区画部材は、前記1対の板状部材間の距離を保つスペーサとしての機能を有する請求項1に記載のプラズマ装置。
  3. 前記区画部材は、前記プラズマ生成空間を流れる前記ガスの流れを制御する機能を有する請求項1または2に記載のプラズマ装置。
  4. 前記区画部材は、前記板状部材の長手方向に沿って所定の間隔で複数個配置されている請求項1ないし3のいずれかに記載のプラズマ装置。
  5. 前記区画部材は、板状をなしており、前記ワーク側の端部は、その厚さがワークに向かって漸減するような形状である請求項1ないし4のいずれかに記載のプラズマ装置。
  6. 前記板状部材の縁部は、前記区画部材の前記ワーク側の端部より、前記ワーク側に位置している請求項1ないし5のいずれかに記載のプラズマ装置。
  7. 前記通電手段は、前記1対の板状部材にそれぞれ電気的に接続された1対の電極と、前記電極間に電圧を印加する高周波電源とを備える請求項1ないし6のいずれかに記載のプラズマ装置。
  8. 前記区画部材は、その少なくとも一部が前記1対の電極と重なるように配置されている請求項7に記載のプラズマ装置。
  9. 前記ワークの被処理面への処理は、加熱処理である請求項1ないし8のいずれかに記載のプラズマ装置。
  10. 前記プラズマ放出部と前記ワークとを相対的に移動する移動手段を有する請求項1ないし9のいずれかに記載のプラズマ装置。
  11. 前記移動手段は、前記プラズマ放出部と前記ワークとの相対移動速度を調節する機能を備えているものである請求項10に記載のプラズマ装置。
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