JP4326300B2 - プラズマcvd装置とプラズマcvd装置用電極 - Google Patents

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本発明は、プラズマCVD(Chemical Vapour Deposition)装置と、その電極、特に冷却ジャケット付き電極構造に関する。
太陽電池などの製造工程における半導体層の製膜時に使用される装置としてプラズマCVD装置が知られている。プラズマCVD装置は、放電電極と、その放電電極に対向するように配置される接地電極を、反応容器内に備える。接地電極は、ヒータなどによる基板温度調節機構を備える。半導体膜が蒸着される被処理体としての基板は、その接地電極としてのヒータカバー上に保持される。放電電極には高周波電源により高周波電圧が印加される。反応容器を真空排気ポンプなどを使用して減圧雰囲気として、所望の半導体膜の材料を含む材料ガスを反応容器に導入し、放電電極に高周波電圧を印加すると、放電電極と基板との間の領域の材料ガスがプラズマ状態(あるいはラジカル状態)になる。気相の材料ガスが活性化されることにより、基板表面に所望の半導体膜、例えばアモルファスシリコン膜が蒸着する。所望の半導体膜の製膜条件は、主に反応容器の圧力雰囲気、材料ガスの流量、高周波電力量、および基板温度を調整することにより達成される。
プラズマCVD装置内の放電電極として、ラダー電極が知られている。ラダー電極は複数の電極棒を有し、その複数の電極棒が梯子状に組み立てられている。ラダー電極は、高周波電圧の制御、また電界分布の均一化において優れた特性を有する。
例えば、特許文献1に開示されたプラズマCVD装置は、ガス吹き出し型ラダー電極を備える。図1は、そのガス吹き出し型ラダー電極の構造を示す。ガス吹き出し型ラダー電極1は、パイプ状の枠体1aと、この枠体1aに梯子状に多数並列され、複数のガス吹き出し孔2を有するパイプ1bを有する。ガス吹き出し孔2は、被処理体である基板に向いており、パイプ1bを流れてきた材料ガスは、その基板に向けて放出される。また、吹き出し型ラダー電極1は、基板方向を除いてユニットカバー(防着板)3で囲まれている。このようなガス吹き出し型ラダー電極は、基板とそのラダー電極との間の領域に均一に材料ガスを供給できる点で優れている。
特許文献2によるプラズマCVD装置のラダー電極は、複数の電極棒に直交し、これらを電気的に接続する横グリッドを備える。特許文献3によるプラズマCVD装置は、複数に分割され同一平面に並べて設置される放電電極を備える。
微結晶シリコン膜などを基板に製膜する場合、放電電極には概0.3〜0.4W/cmを超える大電力が投入される。この場合、放電電極が発熱(ジュール熱)することによる放電電極から基板表面への熱流束(輻射熱)、及び発生したプラズマから基板表面への熱流束(輻射熱、伝導熱、反応熱)が非常に大きくなる。すると、基板表面の温度が基板裏面(ヒータ側)の温度より高くなり、基板表裏温度差により基板が放電電極側へ凸変形する。ここで、熱流束による温度差:△T(K)は、熱流束:Q(W/m)、基板板厚:t(m)、基板熱伝導率:λ(W/mK)とすると、△T=Q×t/λで算出することができる。また、基板の凸変形量は、基板表裏の温度差に基板線膨張率を積算して算出される基板表裏の熱膨張量の差に基づき、基板の変形形状を円弧などに仮定することにより算出することができる。このような凸変形は、1m角を超える大面積基板を処理する場合に特に顕著になる。基板が凸変形すると、放電電極と基板との間の距離が不均一になり、更には基板とヒータカバーの密着が悪い領域での基板表面電位の分布が不均一となり、発生するプラズマの分布が不均一になる。また、ヒータから伝わる熱が不均一になり、基板の温度分布も不均一になる。これらのことは、蒸着させる半導体膜分布の不均一や膜質の悪化の原因となる。
図2は、特許文献4に開示されたプラズマCVD装置を示す。このプラズマCVD装置によると、基板が少し凸状態となっても、基板とヒータカバーとの密着性が確保される。すなわち、基板18を支持すると共に加熱するためのプレート14の支持面15は、円柱の外面の一部を形成するように、凸状に湾曲している。フレーム16も、支持面15と実質的に同じ曲率半径を有するように湾曲している。基板18が支持面15とフレーム16とに挟み込まれた状態において、基板18は支持面15に沿って湾曲する。これにより、基板18は支持面15に対して隙間なく密着して設置され、均一なプラズマ処理が可能となる。このようなプラズマCVD装置において数mm以上に大きく凸変形する大型基板を処理する場合、ヒータカバーを凸形状に加工すること、またその凸形状を維持することは困難である。
1m角を超える大型基板の場合、その大型基板の表裏温度差による凸変形の大きさは数ミリ以上になり得る。大型基板に半導体膜を蒸着させる際に、その大型基板が放電電極側へ凸変形しない技術が望まれている。
特開2001―120985号公報 特開2003−073837号公報 特開2000−058465号公報 特開2000−223426号公報
本発明の課題は、製膜処理時に大面積の基板の変形を抑制することができるプラズマCVD装置、およびそのプラズマCVD装置用の電極を提供することにある。
本発明の他の課題は、電極を均一に冷却することができるプラズマCVD装置、およびそのようなプラズマCVD装置用の電極を提供することにある。
本発明の更に他の課題は、材料ガスを製膜室内で、特に基板と電極付近において、良好に循環させることができるプラズマCVD装置、およびそのプラズマCVD装置用の電極を提供することにある。
本発明の更に他の課題は、均一で良質な半導体膜を製膜することができるプラズマCVD装置、およびそのプラズマCVD装置用の電極を提供することにある。
以下に、発明を実施するための最良の形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための最良の形態との対応関係を明らかにするために括弧付きで付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明によるプラズマCVD装置用電極(100)は、電極部(50)と、電極部(50)に熱的に接続された冷却部(54、55)とを備える。電極部(50)は複数の電極棒(50a、50b)を備える。冷却部(54、55)はその複数の電極棒(50a、50b)のそれぞれに対応して形成される。
本発明によるプラズマCVD装置用電極(100)は、電極部(50)と冷却部(54、55)を接続する絶縁部(74)を更に備える。電極部(50)は、互いに略平行に配置された複数の第1電極棒(50a)と、互いに略平行に配置された一対の第2電極棒(50b)とを備える。複数の第1電極棒(50a)の長手方向は第1方向であり、一対の第2電極棒(50b)の長手方向は第1方向と交差する第2方向である。複数の第1電極棒(50a)と一対の第2電極棒(50b)は梯子状に組み合わされる。冷却部(54、55)は、互いに略平行に配置された複数の第1冷却棒(54)と、互いに略平行に配置された一対の第2冷却棒(55)とを備える。複数の第1冷却棒(54)の長手方向は第1方向であり、一対の第2冷却棒(55)の長手方向は第2方向である。複数の第1冷却棒(54)と一対の第2冷却棒(55)は梯子状に組み合わされる。絶縁部(74)は、互いに略平行に配置された複数の絶縁棒(74)を備える。複数の絶縁棒(74)の長手方向は第1方向である。複数の第1電極棒(50a)のそれぞれは、複数の絶縁棒(74)のそれぞれを介して、複数の第1冷却棒(54)のそれぞれに接続される。第1方向と第2方向のなす角として、略直角が好適である。
本発明によるプラズマCVD装置用電極(100)において、複数の第1電極棒(50a)のそれぞれは、複数の絶縁棒(74)のそれぞれと第1面で接触してもよい。複数の第1冷却棒(54)のそれぞれは、複数の絶縁棒(74)のそれぞれと第2面で接触してもよい。第1面と第2面は平面であってもよい。複数の絶縁棒(74)の各々は、第1面及び第2面以外の面に、第1方向に延びる複数の溝(78)を備えてもよい。
本発明によるプラズマCVD装置用電極(100)において、複数の第1電極棒(50a)の各々の第2方向に沿った幅(w)と、複数の第1冷却棒(54)の各々の第2方向に沿った幅(w)と、複数の絶縁棒(74)の各々の第2方向に沿った幅(w)は略等しくてもよい。また、電極部(50)と冷却部(54、55)は、絶縁物により支持されてもよい。
本発明によるプラズマCVD装置用電極(100)において、冷却部(54、55)の内部に、冷却媒体(57)が流れる冷却媒体管(56a、56b)が形成されてもよい。冷却媒体管(56a、56b)は、複数の第1冷却棒(54)のそれぞれの内部に形成された複数の第1冷却媒体管(56a、56b)と、一対の第2冷却棒(55)のそれぞれの内部に形成された一対の第2冷却媒体管(56a、56b)とを備える。冷却媒体(57)は、一対の第2冷却媒体管(56a、56b)の一方から、複数の第1冷却媒体管(56a、56b)のそれぞれへ分配され、一対の第2冷却媒体管(56a、56b)で合流する。
本発明の参考例によるプラズマCVD装置用電極(100)は、互いに略平行に配置された複数の第1電極棒(50a、90)と、互いに略平行に配置された一対の第2電極棒(50b)と、互いに略平行に配置された一対の冷却媒体供給棒(55)とを備える。複数の第1電極棒(50a、90)の長手方向は第1方向であり、一対の第2電極棒(50b)の長手方向は第1方向と交差する第2方向である。一対の冷却媒体供給棒(55)の長手方向は第2方向である。一対の第2電極棒(50b)は複数の第1電極棒(50a、90)を挟むように配置される。一対の冷却媒体供給棒(55)は複数の第1電極棒(50a、90)を挟むように配置される。複数の第1電極棒(50a、90)と一対の冷却媒体供給棒(55)の内部に、冷却媒体(57)が流れる冷却媒体管(56a、56b)が形成される。また、第2電極棒(50b)と冷却媒体供給棒(55)は、絶縁物により支持されてもよい。
本発明の参考例によるプラズマCVD装置用電極(100)において、冷却媒体管(56a、56b)は、複数の第1電極棒(50a、90)のそれぞれの内部に形成された複数の第1冷却媒体管(56a、56b)と、一対の冷却媒体供給棒(55)のそれぞれの内部に形成された一対の第2冷却媒体管(56a、56b)とを備える。冷却媒体(57)は、一対の第2冷却媒体管(56a、56b)の一方から、複数の第1冷却媒体管(56a、56b)のそれぞれへ分配され、一対の第2冷却媒体管(56a、56b)で合流する。
本発明によるプラズマCVD装置用電極(100)において、冷却媒体管(56a、56b)は絶縁体により形成されてもよい。冷却媒体(57)は非導電性もしくは高抵抗のために非導電性とみなせる流体(液体、気体)である。
本発明によるプラズマCVD装置用電極(100)において、複数の第1電極棒(50a)と一対の第2電極棒(50b)の内部にガス管(52)が形成される。複数の第1電極棒(50a)の各々はガス管(52)と繋がる複数のガス孔(51)を備える。ガス管(52)に供給されたガス(53)は複数のガス孔(51)から放出される。
本発明によるプラズマCVD装置は、上記のプラズマCVD装置用電極(100)を備える。
本発明によるプラズマCVD装置は、上記のプラズマCVD装置用電極(100)と、冷却媒体管(56a、56b)を介してプラズマCVD装置用電極(100)と接続される循環器(101)とを備える。冷却媒体(57)は、循環器(101)により、プラズマCVD装置用電極(100)を循環する。循環器(101)は熱交換器(102)を備えてもよい。
本発明の参考例によるプラズマCVD装置は、ラダー電極(130)と、ラダー電極(130)に対向するように配置された接地電極(115)と、ラダー電極(130)の接地電極(115)と反対側に配置された防着板(118)と、防着板(118)に支持された冷却装置(131)とを備える。冷却媒体(57)は、冷却装置(131)の内部を均一に循環する。基板(114)はラダー電極(130)に対向するように接地電極(115)により保持される。冷却装置(131)とラダー電極(130)との距離は、ラダー電極(130)と基板(114)との距離の5倍以内である。
本発明のプラズマCVD装置、およびプラズマCVD装置用の電極によれば、製膜処理時に大面積の基板の変形を抑制することができる。
本発明のプラズマCVD装置、およびプラズマCVD装置用の電極によれば、そのプラズマCVD装置用電極は均一に冷却される。
本発明のプラズマCVD装置、およびプラズマCVD装置用の電極によれば、材料ガスを製膜室内で、特に基板と電極付近において、良好に循環させることができる。
本発明のプラズマCVD装置、およびプラズマCVD装置用の電極によれば、均一で良質な半導体膜を製膜することができる。
添付図面を参照して、本発明によるプラズマCVD装置用電極、およびプラズマCVD装置について説明する。
(第一の実施の形態)
図3は、本発明の第一の実施の形態に係るプラズマCVD装置用電極の構造を示す概略図である。ラダー型電極50は、複数の縦方向電極棒50aと一対の横方向電極棒50bを有する。複数の縦方向電極棒50aは、互いに略平行に均等な間隔をおいて配置される。一対の横方向電極棒50bは、複数の縦方向電極棒50aを挟み込むように配置される。すなわち、複数の縦方向電極棒50aと一対の横方向電極棒50bは、梯子状に組み合される。縦方向電極棒50aと横方向電極棒50bのなす角として90°が例示される。被処理体である基板に対向するように、複数のガス吹き出し孔51が複数の縦方向電極棒50aの各々に形成されている。ラダー型電極50の内部には、ガスが通ることができるガス管52が形成されている。ガス管52は絶縁物で形成されている。材料ガス53は、図示されない材料ガス供給部により、ガス管52を通してラダー型電極50内部に導入される。導入された材料ガス53は、複数のガス吹き出し孔51から、基板の方向(図3中の矢印S方向)へ放出される。
ラダー型電極50の被処理基板と反対側(図3中の矢印Sと反対方向)には、複数の冷却ジャケット54が配置される。後述されるように、複数の冷却ジャケット54は、複数の縦方向電極棒50aと対応するように、互いに略平行に均等な間隔をおいて配置される。また、その複数の冷却ジャケット54と、その複数の縦方向電極棒50aとは熱的に接続される。一対の冷却媒体ヘッダー(冷却媒体供給棒)55は、複数の冷却ジャケット54を挟み込むように配置される。すなわち、複数の冷却ジャケット54と一対の冷却媒体ヘッダー55は、梯子状に組み合わされ、冷却部を構成する。複数の冷却ジャケット54と一対の冷却ヘッダー55の内部には、気体や流体が通ることができる冷却媒体管56a、56bが形成されている。冷却媒体管56a、56bは、絶縁物で形成されている。冷却媒体57は、図示されない冷却媒体循環器により、冷却媒体管56aを通して冷却ヘッダー55内部に導入される。導入された冷却媒体57は、複数の冷却ジャケット54のそれぞれへ分配され、図3中の下側の冷却ヘッダー55で合流し、冷却媒体管56bを通して排出される。なお、冷却媒体57の流れの方向は、図3に示した方向と逆であってもよい。
ラダー型電極50および冷却部(冷却ジャケット54、冷却媒体ヘッダー55)は、それぞれ電極支持部材58および冷却ジャケット支持部材59により支持される。電極支持部材58および冷却ジャケット支持部材59は、後述されるプラズマCVD装置中の所定の部材と繋がっている(図12参照)。電極支持部材58および冷却ジャケット支持部材59は、共に絶縁物で形成されている。
本発明の第一の実施の形態に係るプラズマCVD装置用電極の構造をさらに詳細に説明する。図4は、図3中の破線円65の部分を拡大して詳細に示した図である。以下、ラダー型電極構造と冷却ジャケット構造をまとめて冷却ジャケット付き電極100と参照される。なお、図4において、電極支持部材58および冷却ジャケット支持部材59の描写は省かれている。
図4において、ガス管52が、ラダー型電極50(縦方向電極棒50aおよび横方向電極棒50b)の内部を通じて形成されている。ガス管52の材料の絶縁物として、安易に入手可能であるアルミナ(Al)やポリイミド材などが例示される。非磁性材料から選出されるラダー型電極50の材料として、SUS304、インコネル600などが使用可能であるが、温度のより良い均一性の観点から、アルミニウムやアルミニウム合金などが例示される。材料ガス53は、ガス管52によってラダー型電極50内部に形成されたガス通路71を流れる。その材料ガス53は、複数の縦方向電極棒50aの各々に形成された複数のガス吹き出し孔51から基板方向(図4中の矢印S方向)に均一に放出される。そのために、ガス吹出し孔51は、圧力損失を大きく取れるように工夫してあり、その孔径として概φ0.3mm〜φ0.5mmの孔径が選定される。
ラダー型電極50の被処理基板と反対側(図4中の矢印Sと反対方向)には、複数の冷却ジャケット54が配置される。複数の冷却ジャケット54は、複数の縦方向電極棒50aと対応するように、互いに略平行に均等な間隔をおいて配置される。複数の冷却ジャケット54は、複数の絶縁部材74を介して、複数の縦方向電極棒50aにそれぞれ熱的に接続されている。つまり、複数の絶縁部材74も、複数の縦方向電極棒50aと対応するように、互いに略平行に均等な間隔をおいて配置される。ここで、縦方向電極棒50aと冷却ジャケット54と絶縁部材74の長手方向は同じである。
また、冷却媒体管56aが、冷却媒体ヘッダー55および冷却ジャケット54の内部を通じて形成されている。冷却媒体管56a(56b)の材料の絶縁物として安易に入手できるアルミナ(Al)などのセラミックスやフッ素樹脂などが例示される。非磁性材料から選出される冷却ジャケット54および冷却媒体ヘッダー55の材料として、SUS304、インコネル600などが使用可能であるが、温度のより良い均一性の観点から、アルミニウムやアルミニウム合金などが例示される。冷却媒体57は、冷却媒体管56aによって形成された冷却媒体通路72を流れ、冷却媒体ヘッダー55から複数の冷却ジャケット54のそれぞれへ供給される。複数の冷却ジャケット54の各々と冷却媒体ヘッダー55が接続する部分の冷却媒体通路72には、冷却媒体を均一に分配するために分配オリフィス73が設けられている。この冷却媒体分配オリフィス73は、絞りの役割を果たし、これにより冷却媒体通路72を流れる冷却媒体57の流量を制御することができる。冷却媒体57として、水およびフッ素系不活性液体(商品名:フロリナートなど)や不活性オイルなどの熱媒が例示される。熱媒の種類は、実際にはラダー型電極50の設定温度や取扱い性により選定されることになる。
図5Aおよび図5Bは、それぞれ図4中の線A−Aおよび線B−Bにおける冷却ジャケット付き電極100の断面図を示す。図5Aおよび図5B中の矢印Sは、被処理体である基板の方向を示す。図5Aに示されるように、縦方向電極棒50aの所定の位置において、縦方向電極棒50a、絶縁部材74および冷却ジャケット54は、ボルト75とスプリングワッシャ76によって物理的に弾性力で締め付けた状態で固定される。ボルト75の材料として、絶縁特性が必要なことからセラミックスや表面を絶縁処理した金属材が例示される。また、図5Aおよび図5Bに示されるように、縦方向電極棒50a、絶縁部材74および冷却ジャケット54は略等しい幅wを有しており、それらの側面はほぼ一列に並ぶ。
図4、図5Aおよび図5Bに示すように、冷却ジャケット付き電極100において、複数の冷却ジャケット54と複数の縦方向電極棒50aがそれぞれ複数の絶縁部材74を介して熱的に接続されている。従って、ラダー型電極50は間接的に冷却される。縦方向電極棒50aと冷却ジャケット54と絶縁部材74の長手方向は同じである。また、縦方向電極棒50aと絶縁部材74、絶縁部材74と冷却ジャケット54は平面的に接している。従って、部材同士の接触面積は大きく、高い接触熱伝達率が維持される。更に、複数の冷却ジャケット54は、複数の縦方向電極棒50aに対してそれぞれ設けられている。従って、複数の縦方向電極棒50aを均一に冷却することが可能である。
また、縦方向電極棒50aと冷却ジャケット54の間に挟み込まれている物質は、絶縁部材74である。従って、ラダー型電極50の電位や発生するプラズマの状態は、冷却ジャケット54の電位の影響を受けにくくなる。絶縁部材74の材料として、高い絶縁特性と高い熱伝導率を有する材料が望ましく、絶縁耐圧が高い99%以上の高純度アルミナ(Al)セラミックスが例示される。また、その材料として、熱伝導率の高い窒化アルミニウム(AlN)セラミックスは更に好適である。
更に、図5Aおよび図5Bに示されるように、絶縁部材74の四隅、つまり図中の円で指示される領域に、段差77が設けられてもよい。このとき、冷却ジャケット54と絶縁部材74、また絶縁部材74と縦方向電極棒50aは、互いにかみ合うように接合される。これにより、冷却ジャケット54、絶縁部材74、縦方向電極棒50aは、各々の材質や温度の違いによる熱膨張量に差が存在しても、熱的接触状態を保ったまま長手方向に熱伸縮しやすくなる。また、絶縁部材74の表面には、長手方向に延びる複数の細溝(膜切り溝)78が設けられてもよい。これにより、製膜処理中に絶縁部材74の外壁面に膜が付着堆積しても、この細溝78部分で膜の付着を抑制できるので、付着膜による絶縁不良が発生することが防止される。更に、発生するプラズマが不安定になることが防止される。溝78の幅として0.5mm〜1.5mm、深さとして1mm以上が例示される。
このような冷却ジャケット付き電極100を製膜処理において使用した場合に発生する効果について、図6を参照して説明する。図6は、冷却ジャケット付き電極100と基板やヒータとの位置関係を示し、図3における線X−Xに沿った断面図に対応する。図6において、冷却ジャケット付き電極100に対向するようにヒータ81が配置される。ヒータカバー82は、ヒータ81付近に配置される。被処理体である基板83は、ヒータカバー82に接し、冷却ジャケット付き電極100に対向するように配置される。基板支持部材84は、ヒータカバー82の周縁の所定の場所に密着している。また、基板支持部材84は、基板83を支持する。基板83は、斜めに保持されたヒータカバー82に立てかけるように保持され(図10、図11参照)、その自重によりヒータカバー82に密着している。さらに基板支持部材84から延びる基板押さえ部材85は、基板83の外縁を押さえることによって、基板83をヒータカバー82に密着させる。材料ガス53は、ガス吹き出し孔51から基板83に向けて放出される。ラダー型電極50に、図示されない高周波電源により高周波電圧が印加されると、冷却ジャケット付き電極100と基板83の間の領域にプラズマが発生する。
この時の基板83の表面(冷却ジャケット付き電極100に対向する面)に対する熱収支は以下の通りである。ヒータ81からヒータカバー82を経由して基板83の表面へ向かう熱流束(伝導熱)をQhとする。ラダー型電極50に高周波電力が印加されると、ラダー型電極50はジュール熱により発熱する。ラダー型電極50から基板83の表面へ向かう熱流束(輻射熱)をQeとする。また、発生したプラズマから基板83の表面へ向かう熱流束(伝導熱、輻射熱、反応熱)をQpとする。この時、基板83の表面へ向かう熱流束の総和Qinは、Qin=Qh+Qe+Qpとして与えられる。一方、基板83の表面から冷却ジャケット付き電極100へ向かう熱流束(輻射熱)をQoutとする。
冷却ジャケット54を使用しラダー型電極50を冷却することによって、Qeを小さくすることができる。同時に、冷却されたラダー型電極50および冷却ジャケット54自体へ向かう熱流束Qoutを大きくすることができる。そして、QoutがQinよりも大きければ、すなわちQout>Qin=Qh+Qe+Qpであれば、基板83の表面の温度は下がる。基板83の裏面(ヒータカバー82に接する面)の温度はほぼ一定であるから、基板83を通過する熱流束は基板83の裏面から表面に向かい、基板83の表面温度はその裏面温度よりも低くなる。このような状況において、基板83は、冷却ジャケット付き電極100に対して、少なくとも凸型には変形しない。基板83の裏面温度が表面温度より高く、その温度差によって熱膨張量に差が生じ、基板83が凹型に変形したとしても、基板83の外縁は基板押さえ部材85で押さえられているので、基板83はヒータカバー82に密着する。このように、冷却ジャケット付き電極100を使用することによって、製膜処理時に大面積の基板の変形を抑制することが可能になる。すなわち、冷却ジャケット付き電極100を使用することによって、均一で良質な半導体膜を生成することが可能になる。
また、前述したように、複数の絶縁部材74および複数の冷却ジャケット54は、複数の縦方向電極棒50aと同様な構成を有し、また複数の縦方向電極棒50aに対応するように配置される。つまり、縦方向電極棒50a、絶縁部材74および冷却ジャケット54は略等しい幅wを有しており、それらの側面はほぼ一列に並ぶ(図5A、図5B参照)。言いかえれば、冷却ジャケット付き電極100は、ラダー型電極50が有する梯子型形状を保っている。このような形状の冷却ジャケット付き電極100により、複数の縦方向電極棒50aのそれぞれを均一に冷却することができる。よって、ラダー型電極50の熱変形が抑制され、また、基板83は均一に冷却される。これにより、基板温度分布を均一に保ちながら基板表裏温度差による基板83の凸変形を抑制することができる。また、冷却ジャケット付き電極100は、高周波電圧の制御性に優れるなど、ラダー型電極が有するものと同様の特性を有する。
また、通常のアモルファスシリコン膜より結晶化率の高い微結晶シリコン膜を製膜するにあたり、放電電極と被処理体である基板との間の距離(ギャップ)を小さく設定して高品質製膜を行う場合がある。例えば、ギャップは5mm〜15mmに設定される。基板の面積が大きく(例えば1m角の基板)、且つ基板と放電電極とのギャップが小さい(例えば5mm)場合においては、放電電極周辺への反応ガスの供給が不均一になる傾向にある。このような条件においては、ギャップの均一性がより一層重要視され、電極自体の変形と基板の変形を抑制することが重要となる。本発明による冷却ジャケット付き電極100によれば、材料ガス53は、複数のガス吹き出し孔51から基板83へ向けて均一に供給される。供給された材料ガス53は、プラズマで反応したラジカルなどのガス類となる。図6に示されるように、冷却ジャケット付き電極100は梯子型形状を保っているため、製膜で余剰となったガス類は、隣接する冷却ジャケット付き電極100の間を通り抜けて基板83から離れる方向へ流出することができる。つまり、材料ガス53は、製膜室内を、特に基板83と冷却ジャケット付き電極100付近を良好に循環することができる。これらのことにより、ガス類の流れの均一性が増す効果が得られる。更に、余剰となったガス類が気相で反応して形成されるナノクラスターなどの膜性能の低下要因となる微粒子の排気が促進され、膜性能が低下することを抑制する効果が得られる。すなわち、冷却ジャケット付き電極100を使用することによって、均一で良質な半導体膜を生成することが可能になる。
なお、本実施の形態において、例として長方形の断面を有する冷却ジャケット付き電極100を用いて説明をした。しかし、冷却ジャケット付き電極100の断面は、長方形に限られるものではない。その断面は、電極棒のサイズやピッチを適性化することにより、正方形や円形や楕円形、角が丸くなった長方形や多角形などになり得る。
(第一の参考例)
図7は、第一の参考例に係るプラズマCVD装置用電極の構造を示す概略図である。図7は、第一の実施の形態における図4に対応する。第一の参考例において、冷却ジャケット付き電極100は、第一の実施の形態における絶縁部材74を備えない。つまり、ラダー型電極50と冷却ジャケット90は一体となり、ラダー型電極50は、冷却ジャケット90により直接的に冷却される。材料ガス53および冷却媒体57が流れる配管の構造は、第一の実施の形態における構造と同様である。冷却媒体57としては、イオン交換樹脂などを経由した純水や熱媒(フッ素系不活性液体、不活性オイル)などが好適である。実際には、冷却媒体57は、ラダー型電極50の設定温度や取扱い性などから選定される。なお、本参考例において、ラダー型電極50と冷却ジャケット付き電極100が指し示す構造は本質的にほぼ同一になるが、第一の実施の形態との対比のため、その2つの呼称は適宜分けて用いられる。
図8Aは、図7中の線B−Bにおける冷却ジャケット付き電極100の断面図を示す。図8Aに示されるように、縦方向電極棒50a(ラダー型電極50)と冷却ジャケット90は一体に構成されている。冷却ジャケット付き電極100の材料としては、冷却ジャケット付き電極100の温度分布が極力均一になるような材料が望ましい。その材料として、SUS304、インコネル600が使用可能であるが、さらに熱伝導性に優れたアルミニウムやアルミニウム合金などが好適に使用される。なお、図8Aにおいて、長方形の断面を有する冷却ジャケット付き電極100が示されている。しかし、冷却ジャケット付き電極100の断面は、長方形に限られるものではない。その断面は、正方形や円形や楕円形、角が丸くなった長方形や多角形などであってもよい。
参考例においても、図6に示したような第一の実施の形態における効果と同じ効果が得られる。すなわち、冷却ジャケット付き電極100を使用することによって、製膜処理時に大面積の基板の変形を抑制することが可能になる。また、ラダー型電極50(冷却ジャケット付き電極100)を均一に冷却することができる。また、ガス類の流れの均一性が増す効果、および、膜質が向上する効果が得られる。更に、ラダー型電極50は冷却ジャケット90により直接的に冷却されるので、冷却の効果が更に向上する。よって、ラダー型電極50に更に大きな高周波電力を印加して膜質を改善したり製膜速度を向上することが可能になる。また、ラダー型電極50の温度分布は均一になり、ラダー型電極50自体の熱変形が抑制されるとともに、基板83は均一に冷却される。すなわち、基板温度分布を均一に保ちながら、基板表裏温度差による基板83の凸変形を抑制することが可能となる。これらのことにより、冷却ジャケット付き電極100を使用することによって、均一で良質な半導体膜を高速に生成することが可能になる。
第一の実施の形態、および第一の参考例において、電極電位やプラズマの状態に影響を与えないように、冷却媒体57として非導電性媒体が使用される。その冷却媒体57として、上述したような液体ではなく熱伝導性の良い気体を使用してもよい。その気体として、ヘリウムガスや水素ガスが例示される。この場合、冷却媒体管56a、56bの腐食が防げる効果が得られる。また、万一の冷却媒体57が反応容器内部でわずかに漏洩した場合でも、反応容器内部の汚染を最小限に抑えることが出来るなどの効果が得られる。
また、第一の実施の形態、および第一の参考例において、冷却媒体57が流れる冷却媒体通路72の位置や数は、図5Aや図8Aに示されたものに限られない。冷却ジャケット付き電極100の温度分布が極力均一になるように、冷却媒体通路72の位置や数は適宜変更され得る。例えば、図8Bは、冷却ジャケット電極100の変形例の断面図を示す。この図8Bにおいて、冷却ジャケット付き電極100は、複数の冷却媒体通路72を備える。いくつかの冷却媒体通路72は、円形断面以外の、電極内部を冷却するに適した断面を有してもよい。また、いくつかの冷却媒体通路72は、ガス通路71よりも基板側(矢印Sの方向)にあってもよい。
(第の実施の形態)
第一の実施の形態あるいは第一の参考例におけるプラズマCVD装置用電極(冷却ジャケット付き電極100)を備えるプラズマCVD装置の構成例について説明する。
図9は、本実施の形態に係るプラズマCVD装置の全体図を示す。そのプラズマCVD装置は、製膜室111と、その製膜室111内に配置された製膜ユニット112と、製膜ユニット112の両側に配置されたヒータ113およびヒータカバー115を備える。製膜ユニット112とヒータ113の間の領域にはヒータカバー115が配置される。ヒータカバー115は接地され、接地電極の役割を果たす。製膜ユニット112は、冷却ジャケット付き電極100を備える。ヒータカバー115は矢印A方向に移動できるようになっており、図示しない基板搬送台車により基板114はヒーターカバー115上の所定位置にセットされる。基板搬送台車が搬出された後、ヒータカバー115は、冷却ジャケット付き電極100に対向するように所定の製膜処理位置に移動する。
冷却ジャケット付き電極100は、冷却媒体管56a、56bを介して、冷却媒体循環器101と接続される。冷却媒体循環器101は、冷却媒体管56a、56bを通して冷却媒体57を冷却ジャケット付き電極100に供給し、循環させる。冷却媒体循環器101は、製膜室111の内部にあってもよいし、外部にあってもよい。冷却媒体57としては、イオン交換樹脂などを経由した純水や熱媒(フッ素系不活性液体、不活性オイル)などが好適である。実際には、冷却媒体57は冷却ジャケット付き電極100の設定温度や取扱い性により選定される。また、冷却媒体57として、ヘリウムガスや水素ガスなどの熱伝導性の良い気体を使用してもよい。
図10は、上記製膜ユニット112の構成を詳細に示す図である。製膜ユニット112は、中央部117と、中央部117の両側に防着板118を介して配置された冷却ジャケット付き電極100を備える。中央部117、防着板118、冷却ジャケット付き電極100は、排気ガスカバー120により囲まれる。排気ガスカバー120は、基板114への方向(材料ガスが放出される方向)において開口している。排気ガスカバー120の所定の位置に、排気管121が設けられる。基板114は、ヒータカバー115により支持される。製膜時、基板114は、排気ガスカバー120の基板支持部材119に密着するようになっている。また、ヒータカバー115は、図9中の矢印Aのように移動するようになっている。
図11は、プラズマCVD装置の主要部(製膜ユニット112、ヒータ113等)の側面断面図を示す。図3において、中心線Lより左側は、基板114が基板搬送台車125により搬入された状態を示す。中心線Lより右側は、基板114がヒータカバー115に設置された後の状態を示す。この状態の後、ヒータカバー115は前進させられ、基板114は基板支持部材119に密着させられる。それから、製膜処理が開始する。
このような構成のプラズマCVD装置において、材料ガス53は、冷却ジャケット付き電極100から基板114に向けて均一に放出される(図11中の矢印参照)。製膜時、排気ガスカバー120の開口部は基板114により覆われており、材料ガス53が製膜室111全体に広がることはない。つまり、図11に示されるように、ガス領域Aは基板搬送領域Bから独立して存在することができる。これにより、製膜中に発生する粉等が搬送系に悪影響を及ぼすことを防ぐことができる。また、上述の実施の形態で説明した通り、冷却ジャケット付き電極100は梯子状の形状を有するため、ガス類は、隣接する冷却ジャケット付き電極100の間を通って防着板118の方へ流れていくことができる。そのガス類は、防着板118の端部周辺を経て中央部117の方へ流れていき、排気管121から外部に排出される。このように、ガス類は、製膜ユニット112内で良好に循環することができる。このことにより、ガス類の流れの均一性が増す効果、および、膜質が向上する効果が得られる。従って、本実施の形態のプラズマCVD装置により、均一で良質な半導体膜を生成することが可能になる。
本実施の形態において、冷却媒体57を外部の熱交換器により冷却してもよい。図12は、そのような冷却媒体循環器101と冷却ジャケット付き電極100の構成を示す概略図である。なお、図12において、冷却ジャケット付き電極100の構成は、図3で説明された構成に対応する。図12において、冷却媒体循環器101は、熱交換器102を備える。熱交換器102には、冷却水103が導入される。冷却媒体57は、冷却媒体循環器101により、冷却媒体管56a、冷却ジャケット付き電極100、冷却媒体管56bを循環する。冷却媒体循環器101に戻ってきた冷却媒体57は、熱交換器102により冷却され、再び冷却ジャケット付き電極100に供給される。この熱交換器102により、気温などによる冷却媒体57の温度の変化を抑制することができる。このことにより、冷却機能が安定して維持される。また、冷却ジャケット付き電極100の温度を、製膜プロセスに適した温度に制御することが可能になる。さらに、冷却媒体57は再循環して使用され、冷却媒体57の使用コストが大きく低減される。
本実施の形態において、図12に示されるように、冷却ジャケット付き電極100は、電極支持部材58および冷却ジャケット支持部材59を介して防着板118により支持されてもよい。また、電極支持部材58および冷却ジャケット支持部材59は、製膜室111の内壁などに繋がっていてもよい。電極支持部材58および冷却ジャケット支持部材59は、共に絶縁物で形成される。つまり、冷却ジャケット付き電極100は、絶縁状態に浮遊されて製膜室111の内部に設置される。これにより、冷却ジャケット付き電極100に対する周囲からの影響が抑制され、電極電位を更に安定化することができる。よって、プラズマの生成が安定化される。
第二の参考例
図13は、本発明の第二の参考例に係るプラズマCVD装置の構成の主要部を示す概略図である。この主要部は、第の実施の形態におけるガス領域A(図11参照)の周辺にほぼ対応する。この主要部以外の説明は省かれる。
ヒータカバー(あるいは接地電極)115に対向して、ラダー型電極130が設置される。被処理体である基板114は、ヒータカバー115に接し、ラダー型電極130に対向するように配置される。基板支持部材84は、ヒータカバー115の所定の場所に密着している。また、基板支持部材84は、基板114を支持する。基板支持部材84から延びる基板押さえ部材85は、基板114の外縁を押さえることによって、基板114をヒータカバー115に密着させる。防着板118が、ラダー型電極130を囲むように、ヒータカバー115の反対側に設置される。
参考例に係るプラズマCVD装置において、冷却ジャケット構造は、ラダー型電極130から分離されて設置される。具体的には、冷却ジャケット構造は、基板114とその冷却ジャケット構造の間にラダー型電極130が位置するように配置される。例えば、図13において、防着板118の面のうち基板114へ向く面を前面とし、もう一方の面を背面とする時、冷却ジャケット131は、防着板118の背面に接して設置されている。冷却ジャケット131は、防着板118の前面に接して設置されてもよい。
冷却ジャケット131内には、図示されない冷却媒体循環器により冷却媒体57が導入される。冷却ジャケット131の構造は、第一の実施の形態で示した冷却ジャケット54と同様の構造であってもよい。また、冷却ジャケット131の構造は、平板状であってもよい。その時、冷却媒体57が流れる配管は、冷却ジャケット131の内部を均一に通り、冷却ジャケットの温度を均一にするように設計される。ラダー型電極130の構造は、第一の実施の形態で示したラダー型電極50と同様の構成であってもよい。また、ラダー型電極130の断面は、正方形や円形や楕円形、角が丸くなった長方形や多角形などであってもよい。このラダー型電極130により、ガス類は製膜室内を良好に循環することができる。
このような構成のプラズマCVD装置においても、基板114からの輻射熱Qoutは、ラダー型電極130の電極棒間の空間を通して、冷却ジャケット131により有効に吸収される。これにより、上述の実施の形態の場合と同じ効果が得られる。すなわち、製膜処理時に大面積の基板の変形を抑制することが可能になる(図6参照)。よって、均一で良質な半導体膜を高速に生成することが可能になる。
このような構成のプラズマCVD装置は、ラダー型電極130へ投入される高周波電力が比較的少ない場合(概0.3〜0.4W/cm以下)、つまりラダー型電極130自体の発熱量が少ない場合に特に有効である。なお、冷却性能を確保するため、冷却ジャケット131と基板114との距離は近い方が望ましい。具体的には、冷却ジャケット131とラダー型電極130との距離は、ラダー型電極130と基板114との距離の5倍以内であることが好適である。ここで、ラダー型電極130と基板114との距離として、5mm〜40mmが例示される。
第一及び第二の実施の形態ならびに第一及び第二の参考例において、梯子状の冷却ジャケット付き電極100およびラダー型電極130を説明しているが、プラズマの均一性を向上せせるために、冷却ジャケット付き電極100およびラダー型電極130にはその周囲のガス流れを妨げない範囲で、第2電極棒50b方向に横グリッドが設けられてもよい。さらには、第一及び第二の実施の形態ならびに第一及び第二の参考例において、梯子状の冷却ジャケット付き電極100およびラダー型電極130は基板114にたいして1個の一体型電極構造をもつものについて説明しているが、プラズマ分布の均一化のために、その電極は、複数に分割され同一平面内に並べて設置されるように構成されてもよい。
図1は、従来のラダー電極の構成を示す概略図である。 図2は、従来のプラズマCVD装置の構成を示す概略図である。 図3は、本発明の第一の実施の形態に係るプラズマCVD装置用電極の構成を示す概略図である。 図4は、本発明の第一の実施の形態に係るプラズマCVD装置用電極の構造を示す詳細図である。 図5Aは、図4中の線A−Aに沿ったプラズマCVD装置用電極の断面図である。 図5Bは、図4中の線B−Bに沿ったプラズマCVD装置用電極の断面図である。 図6は、本発明の第一の実施の形態に係るプラズマCVD装置用電極による効果を説明する図である。 図7は、本発明の第一の参考例に係るプラズマCVD装置用電極の構造を示す詳細図である。 図8Aは、図7中の線B−Bに沿ったプラズマCVD装置用電極の断面図である。 図8Bは、本発明の第一参考例に係るプラズマCVD装置用電極の変形例の断面図である。 図9は、本発明の第の実施の形態に係るプラズマCVD装置の構成を示す全体図である。 図10は、本発明の第の実施の形態に係るプラズマCVD装置の構成を示す詳細図である。 図11は、本発明の第の実施の形態に係るプラズマCVD装置の側面断面図である。 図12は、本発明の第の実施の形態に係るプラズマCVD装置の構成の他の例を示す概略図である。 図13は、本発明の第二の参考例に係るプラズマCVD装置の構成を示す概略図である。
50 ラダー型電極
50a 縦方向電極棒
50b 横方向電極棒
51 ガス吹き出し孔
52 ガス管
53 材料ガス
54 冷却ジャケット
55 冷却媒体ヘッダー
56a、56b 冷却媒体管
57 冷却媒体
71 ガス通路
72 冷却媒体通路
73 冷却媒体分配オリフィス
74 絶縁材
75 ボルト
76 スプリングワッシャ
100 冷却ジャケット付き電極

Claims (16)

  1. 電極部と、
    前記電極部に熱的に接続された冷却部とを具備し、
    前記電極部は複数の電極棒を具備し、
    前記冷却部は前記複数の電極棒のそれぞれに対応して形成されたプラズマCVD装置用電極において、
    前記電極部と前記冷却部を接続する絶縁部を更に具備し、
    前記電極部は、
    互いに略平行に配置された複数の第1電極棒と、
    互いに略平行に配置された一対の第2電極棒とを具備し、
    前記複数の第1電極棒の長手方向は第1方向であり、
    前記一対の第2電極棒の長手方向は前記第1方向と交差する第2方向であり、
    前記複数の第1電極棒と前記一対の第2電極棒は梯子状に組み合わされ、
    前記冷却部は、
    互いに略平行に配置された複数の第1冷却棒と、
    互いに略平行に配置された一対の第2冷却棒とを具備し、
    前記複数の第1冷却棒の長手方向は前記第1方向であり、
    前記一対の第2冷却棒の長手方向は前記第2方向であり、
    前記複数の第1冷却棒と前記一対の第2冷却棒は梯子状に組み合わされ、
    前記絶縁部は、
    互いに略平行に配置された複数の絶縁棒を具備し、
    前記複数の絶縁棒の長手方向は前記第1方向であり、
    前記複数の第1電極棒のそれぞれは、前記複数の絶縁棒のそれぞれを介して、前記複数の第1冷却棒のそれぞれに接続されるプラズマCVD装置用電極。
  2. 請求項において、
    前記第1方向と前記第2方向は略直角であるプラズマCVD装置用電極。
  3. 請求項又はにおいて、
    前記複数の第1電極棒のそれぞれは、前記複数の絶縁棒のそれぞれと第1面で接触し、
    前記複数の第1冷却棒のそれぞれは、前記複数の絶縁棒のそれぞれと第2面で接触するプラズマCVD装置用電極。
  4. 請求項において、
    前記第1面と前記第2面は平面であるプラズマCVD装置用電極。
  5. 請求項又はにおいて、
    前記複数の絶縁棒の各々は、前記第1面及び前記第2面以外の面に、前記第1方向に延びる複数の溝を備えるプラズマCVD装置用電極。
  6. 請求項乃至のいずれかにおいて、
    前記複数の第1電極棒の各々の前記第2方向に沿った幅と、
    前記複数の第1冷却棒の各々の前記第2方向に沿った幅と、
    前記複数の絶縁棒の各々の前記第2方向に沿った幅は略等しいプラズマCVD装置用電極。
  7. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記電極部と前記冷却部は、絶縁物により支持されるプラズマCVD装置用電極。
  8. 請求項1乃至のいずれかにおいて、
    前記冷却部の内部に、冷却媒体が流れる冷却媒体管が形成されたプラズマCVD装置用電極。
  9. 請求項において、
    前記冷却媒体管は、
    前記複数の第1冷却棒のそれぞれの内部に形成された複数の第1冷却媒体管と、
    前記一対の第2冷却棒のそれぞれの内部に形成された一対の第2冷却媒体管とを具備し、
    前記冷却媒体は、前記一対の第2冷却媒体管の一方から、前記複数の第1冷却媒体管のそれぞれへ分配され、前記一対の第2冷却媒体管で合流するプラズマCVD装置用電極。
  10. 電極部と、
    前記電極部に熱的に接続された冷却部とを具備し、
    前記電極部は複数の電極棒を具備し、
    前記冷却部は前記複数の電極棒のそれぞれに対応して形成されたプラズマCVD装置用電極において、
    前記冷却部の内部に、冷却媒体が流れる冷却媒体管が形成され、
    前記電極部は、
    互いに略平行に配置された複数の第1電極棒と、
    互いに略平行に配置された一対の第2電極棒とを具備し、
    前記複数の第1電極棒の長手方向は第1方向であり、
    前記一対の第2電極棒の長手方向は前記第1方向と交差する第2方向であり、
    前記冷却部は、
    互いに略平行に配置された複数の第1冷却棒と、
    互いに略平行に配置された一対の第2冷却棒とを具備し、
    前記複数の第1冷却棒の長手方向は前記第1方向であり、
    前記一対の第2冷却棒の長手方向は前記第2方向であり、
    前記冷却媒体管は、
    前記複数の第1冷却棒のそれぞれの内部に形成された複数の第1冷却媒体管と、
    前記一対の第2冷却棒のそれぞれの内部に形成された一対の第2冷却媒体管とを具備し、
    前記冷却媒体は、前記一対の第2冷却媒体管の一方から、前記複数の第1冷却媒体管のそれぞれへ分配され、前記一対の第2冷却媒体管で合流するプラズマCVD装置用電極。
  11. 請求項乃至10のいずれかにおいて、
    前記冷却媒体管は絶縁体により形成されるプラズマCVD装置用電極。
  12. 請求項乃至11のいずれかにおいて、
    前記冷却媒体は非導電性の流体であるプラズマCVD装置用電極。
  13. 請求項乃至12のいずれかにおいて、
    前記複数の第1電極棒と前記一対の第2電極棒の内部にガス管が形成され、
    前記複数の第1電極棒の各々は前記ガス管と繋がる複数のガス孔を備え、
    前記ガス管に供給されたガスは前記複数のガス孔から放出されるプラズマCVD装置用電極。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載のプラズマCVD装置用電極を具備するプラズマCVD装置。
  15. 請求項乃至13のいずれかに記載のプラズマCVD装置用電極と、
    前記冷却媒体管を介して前記プラズマCVD装置用電極と接続される循環器とを具備し、
    前記冷却媒体は、前記循環器により、前記プラズマCVD装置用電極を循環するプラズマCVD装置。
  16. 請求項15において、
    前記循環器は熱交換器を備えるプラズマCVD装置。
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