JP2002345376A - スピニングリール - Google Patents

スピニングリール

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JP2002345376A
JP2002345376A JP2001157005A JP2001157005A JP2002345376A JP 2002345376 A JP2002345376 A JP 2002345376A JP 2001157005 A JP2001157005 A JP 2001157005A JP 2001157005 A JP2001157005 A JP 2001157005A JP 2002345376 A JP2002345376 A JP 2002345376A
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braking
lever
brake
rotor
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JP2001157005A
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Takeshi Ikuta
剛 生田
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Shimano Inc
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Shimano Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レバーブレーキ式のスピニングリールにおい
て、制動レバーの操作方向に関わらず制動操作を行える
ようにする。 【解決手段】 スピニングリールは、リール本体2と、
ロータと、スプールと、制動部20と制動レバー21と
接触部材22とを有するレバーブレーキ機構6とを備え
ている。制動部は、ロータの糸繰り出し方向の回転に連
動して回転し表裏2つの制動面40a,40bを有する
制動円筒40を有し、ロータの糸繰り出し方向の回転を
制動可能である。接触部材は、表裏の制動面に対向して
配置される1対の押圧部36a,36bを有し回動によ
り押圧部が表裏の制動面に接触可能である。制動レバー
は、リール本体に揺動自在に設けられ、制動面を挟んで
制動面と離反して配置された制動解除位置と制動面に対
して斜めに接触する制動位置とに1対の押圧部が配置さ
れるように接触部材を回動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピニングリー
ル、特に、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う
軸回りに釣り糸を巻き取るレバーブレーキ型のスピニン
グリールに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磯釣りを行う場合、遠方に仕掛
けを投げられるように比較的細い糸が使用される。この
ような細い糸はよれやすいため、制動レバー(操作部材
の一例)によってロータが制動操作される逆転制動機構
を有するレバーブレーキ型のスピニングリールがしばし
ば使用される。レバーブレーキ型のスピニングリールを
用いると、ロータを張力に応じて逆転させて魚と簡単に
やりとりすることができる。
【0003】この種の逆転制動機構は、ロータの糸繰り
出し方向の回転に連動して回転する制動部材と、リール
本体に釣り竿装着部と接離する方向に揺動自在に装着さ
れた制動レバーとを有している。制動部材は、ロータに
ワンウェイクラッチを介して連結されており、ピニオン
ギアを介してリール本体に回転自在に支持されている。
制動レバーは、装着部の近傍に配置される制動操作部
と、制動操作部と揺動軸芯を挟んで配置された制動作用
部とを有し、制動作用部の先端が制動部材を押圧してロ
ータを制動するように構成されている。
【0004】また、制動力を増加させるために、制動作
用部と制動部材と反対側の面にリール本体に固定された
制動シューを設けたものもある。制動シューを設ける
と、制動シューと制動作用部とで制動部材を挟持できる
ので、制動力を増加させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
制動レバーに設けられた制動作用部で制動部材を押圧し
て制動しているので、制動部材に対して制動作用部は片
方から押圧している。このため、制動レバーの制動部材
に対する押圧方向が限定され、制動レバーのいずれかの
方向の操作でなければ制動できず、制動レバーの操作方
向が限定される。このように制動レバーの操作方向が限
定されると、たとえば、装着部に接近する方向で通常の
制動操作を行い、装着部から離反する方向の操作で所定
制動状態を実現するような実現しようとする場合、制動
レバーと連動する2つの機構を設ける必要がある。
【0006】また、リール本体に制動シューを設けた前
記従来の構成では、リール本体に制動シューを設ける必
要があるとともに、制動シューで制動部材を受けるため
に、制動部材を自由に前後に揺動できるように構成する
必要がある。このため、逆転制動機構の構成が複雑にな
る。
【0007】本発明の課題は、レバーブレーキ式のスピ
ニングリールにおいて、操作部材の操作方向に関わらず
制動操作を行えるようにすることにある。本発明の別の
課題は、レバーブレーキ式のスピニングリールにおい
て、逆転制動機構の構成を簡素化できるようにすること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニング
リールは、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う
軸回りに釣り糸を巻き取るリールであって、リール本体
と、ロータと、スプールと、制動手段と、第1制動操作
手段とを備えている。リール本体は、釣り竿に装着され
る装着部と、装着部と間隔を隔てて配置されたリールボ
ディと、装着部とリールボディとを連結する脚部とを有
している。ロータは、リールボディの前部に回転自在に
装着されたものである。スプールは、ロータの前部でリ
ールボディに前後移動自在に装着され、ロータにより外
周面に釣り糸が巻き付けられるものである。制動手段
は、ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転し表
裏2つの制動面を有する制動部材を有し、ロータの糸繰
り出し方向の回転を制動可能な手段である。第1制動操
作手段は、接触部材と操作部材とを有している。接触部
材は、制動部材の表裏の制動面に対向して配置される1
対の押圧部を有し回動により押圧部が表裏の制動面に接
触可能な部材である。操作部材は、リール本体に移動自
在に設けられ、制動面を挟んで制動面と離反して配置さ
れた制動解除位置と制動面に対して斜めに接触する制動
位置とに1対の押圧部が配置されるように接触部材を回
動させる部材である。
【0009】このスピニングリールでは、第1制動操作
手段の操作部材を移動方向のいずれかに操作すると、接
触部材が制動位置と制動解除位置とに回動する。接触部
材が制動位置に配置されると、接触部材が制動部材の表
裏の制動面に対して斜めに接触して制動部材を制動す
る。また、制動解除位置に配置されると、接触部材が表
裏の制動面から離れた位置に配置され制動部材を制動解
除する。ここでは、表裏の制動面に対向して接触部材の
1対の押圧部を配置し、操作部材の移動により接触部材
を回動させることにより、押圧部を表裏の制動面に斜め
に接触させて制動しているので、表裏の制動面のいずれ
にも接触してロータを制動できる。このため、制動操作
手段の操作方向に関わらず制動操作を行えるようにな
る。
【0010】また、接触部材で制動部材を挟んで制動し
ているので、リール本体に制動シューを設ける必要がな
くなるとともに、制動部材を揺動自在に構成する必要が
なくなり、逆転制動機構の構成を簡素化できる。
【0011】発明2に係るスピニングリールは、発明1
に記載のリールにおいて、接触部材をすくなくとも制動
位置に保持する制動保持手段をさらに備える。この場合
には、接触部材を制動位置で保持できるので、たとえば
操作部材を一方向に操作すると接触部材を制動位置で保
持でき、所定制動状態を維持できる。また、他方向に操
作すると制動位置では保持されないが、操作に応じて制
動力が変化する。ここでは、一方向への操作による所定
制動状態での保持と他方向への操作による制動力調整操
作とを一つの第1制動操作手段で実現できる。
【0012】発明3に係るスピニングリールは、発明1
又は2に記載のリールにおいて、操作部材は、先端が装
着部に接離するように中間部が揺動自在にリール本体に
装着されており、接触部材は、操作部材の基端に回動自
在に装着されている。この場合には、釣り竿を握る手で
制動レバーの先端を握り操作部材を揺動させると、接触
部材の押圧部が制動部材に接触して制動位置に回転して
制動部材が挟持される。この結果、ロータの糸繰り出し
方向の回転が制動される。ここでは、接触部材を操作部
材に回転自在に装着するだけで操作部材の揺動により接
触部材が回動するので、簡単な構成で制動部材を挟持で
きる。
【0013】発明4に係るスピニングリールは、発明3
に記載のリールにおいて、操作部材は、先端が装着部に
接離するように中間部がロータの回転軸と食い違う軸周
りに揺動自在にリール本体に装着された第1レバー部材
と、第1レバー部材の揺動に連動してロータの回転軸と
平行な軸周りに揺動し、基端に接触部材が回転自在に装
着された第2レバー部材とを有する。この場合には、第
1部材と第2部材との揺動軸を食い違い軸にすることに
より、操作部材をリール本体に配置しやすくなる。
【0014】発明5に係るスピニングリールは、発明1
又は2に記載のリールにおいて、操作部材は、先端が装
着部に接離するように中間部が揺動自在にリール本体に
装着されており、接触部材は、リール本体に回動自在に
装着され操作部材の基端に係合して回動する。この場合
には、釣り竿を握る手で制動レバーの先端を握り操作部
材を揺動させると、操作部材の基端が接触部材に係合し
て接触部材を回動させ接触部材が制動部材を挟持する。
この結果、ロータの糸繰り出し方向の回転が制動され
る。ここでは、1対の接触部材をリール本体に回転自在
に装着するだけで操作部材の揺動により接触部材が回転
するので、簡単な構成で制動部材を挟持できる。
【0015】発明6に係るスピニングリールは、発明5
に記載のリールにおいて、操作部材は、先端が装着部に
するように中間部がロータの回転軸と食い違う軸周りに
揺動自在にリール本体に装着された第1レバー部材と、
第1レバー部材の揺動に連動してロータの回転軸と平行
な軸周りに揺動し、基端に接触部材が係合する第2レバ
ー部材とを有する。この場合には、第1部材と第2部材
との揺動軸を食い違い軸にすることにより、操作部材を
リール本体に配置しやすくなる。
【0016】発明7に係るスピニングリールは、発明1
に記載のリールにおいて、操作部材は、リールボディの
装着部から離反した位置に揺動自在に装着されており、
接触部材は、操作部材に係合可能にリール本体に回動自
在に装着され操作部材の揺動により回動する。この場合
には、通常の制動操作と別に操作部材を設けることによ
り、所定制動状態と制動解除状態とを実現できる。
【0017】発明8に係るスピニングリールは、発明1
から7のいずれかに記載のリールにおいて、制動部材
は、ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転する
有底筒状の部材であり、1対の接触部材は、制動部材の
表制動面としての外周面と裏制動面としての内周面とに
対向して配置されている。この場合には、制動部材の筒
部の外周面及び内周面を制動面として使用できるので、
接触部材の配置が容易である。
【0018】発明9に係るスピニングリールは、発明1
から8のいずれかに記載のリールにおいて、先端が装着
部と接離するように中間部がリール本体に揺動自在に装
着され、基端が制動部材に接触する第2制動操作手段を
さらに備える。この場合には、第2制動操作手段により
ロータの主たる制動操作を行い、第1制動操作手段によ
り所定制動状態と制動解除状態とに切り換えできる。
【0019】発明10に係るスピニングリールは、発明
9に記載のリールにおいて、第2制動操作手段は、第1
制動操作手段と同じ揺動軸芯回りにリール本体に装着さ
れており、先端を前記装着部に接近する方向に操作する
と、その操作力に応じて制動手段の制動力が増大する。
この場合には、装着部に接近する方向に第2制動操作手
段を握ると、握る力に応じて制動力が徐々に増加するの
で、制動力の調整操作が容易になる。
【0020】発明11に係るスピニングリールは、発明
2から10のいずれかに記載のリールにおいて、制動位
置と制動解除位置とで第1制動操作手段を保持する位置
保持手段をさらに備える。この場合には、第1制動操作
手段によりロータを所定傾動状態と制動解除状態とに切
り換えできる。
【0021】発明12に係るスピニングリールは、発明
1から11のいずれかに記載のリールにおいて、制動位
置での制動力を強弱2段に切り換え可能な制動力切換手
段をさらに備える。この場合には、制動位置での制動力
を切り換えできるので、釣り場の移動のための制動や仕
掛けの食い込みを良くするための制動などの用途に応じ
て制動力を設定できる。
【0022】発明13に係るスピニングリールは、発明
1から11のいずれかに記載のリールにおいて、制動位
置での制動力を調整可能な制動力調整手段をさらに備え
る。この場合には、制動位置での制動力を調整できるの
で、用途に応じて制動力を細かく調整できる。
【0023】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕 〔全体構成〕図1に示す本発明の一実施形態によるスピ
ニングリールは、ハンドル1を備えたリール本体2と、
リール本体2の前部に回転自在に支持されたロータ3
と、ロータ3の前部に配置された釣り糸を巻き取るスプ
ール4とを備えている。
【0024】リール本体2は、例えば合成樹脂製又は金
属製である。リール本体2は、釣り竿に装着される前後
に長い装着部2cと、装着部2cと間隔を隔てて配置さ
れたリールボディ2aと、装着部2cとリールボディ2
aとを連結する脚部2bとを有している。リールボディ
2aの内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆
動機構5と、ロータ3の糸繰り出し方向の回転(逆転)
を制動するためのレバーブレーキ機構6と、スプール4
を回転軸芯に沿って前後方向に移動させてスプール4に
釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構7
とが設けられている。
【0025】ロータ3は例えば合成樹脂又は金属製であ
り、リール本体2に回転自在に支持されている。ロータ
3は、円筒部3aと、円筒部3aの側方に互いに対向し
て設けられた第1アーム部3b及び第2アーム部3cと
を有している。円筒部3aの前壁3dの中央部には貫通
孔3eを有するボス部3fが形成されている。この貫通
孔3eにスプール軸8及びピニオンギア12(後述)が
貫通している。第1アーム部3bの先端と第2アーム部
3cの先端部とには、揺動自在にベールアーム9が設け
られている。このベールアーム9により釣り糸をスプー
ル4に案内する。
【0026】スプール4は例えば合成樹脂又は金属製で
あり、ロータ3の第1アーム部3bと第2アーム部3c
との間に配置されている。スプール4はスプール軸8の
先端に着脱自在かつ回転不能に装着されている。スプー
ル4は、外周に釣り糸が巻かれる糸巻き胴部4aと、糸
巻き胴部4aの後部に一体形成されたスカート部4b
と、糸巻き胴部4aの前端に固定されたフランジ部4c
とを有している。スプール軸8は、オシレーティング機
構7により前後方向に移動可能である。
【0027】ロータ駆動機構5は、ハンドル1が固定さ
れたハンドル軸10とともに回転するマスターギア11
と、このマスターギア11に噛み合うピニオンギア12
とを有している。ハンドル軸10は、リール本体2に回
転自在に支持されている。ピニオンギア12は筒状に形
成されており、その前部12aはロータ3中心部を貫通
してスプール4側に延びている。この前部12aで、ロ
ータ3はナット13によりピニオンギア12に回転不能
に固定されている。ピニオンギア12は、中間部と後部
とで玉軸受14,15によりリール本体に回転自在に支
持されている。
【0028】〔レバーブレーキ機構の構成〕レバーブレ
ーキ機構6は、ロータ3の糸繰り出し方向の回転を制動
する制動部20と、図1に示す中立位置から接離する方
向に揺動して制動部20を制動操作するための制動レバ
ー(操作部材の一例)21と、制動レバー21の先端に
回動自在に装着された1対の接触部材22と、制動レバ
ー21を中立位置に向けて付勢するコイルばね23と、
制動レバー21を装着部2cから離反する方向に中立位
置から揺動させた所定制動位置で保持する制動保持部2
4(図3)とを有している。
【0029】制動部20は、図1に示すように、制動レ
バー21により制動される制動部本体31と、制動部本
体31をロータ3の糸繰り出し方向の回転にのみ連動し
て回転させるワンウェイクラッチ32とを有している。
【0030】制動部本体31は、ロータ3の内周側にロ
ータ3と同心に配置された制動円筒(制動部材の一例)
40と、制動円筒40を傾動自在かつ回転不能に支持す
る回転円筒41を有している。
【0031】制動円筒40は薄肉の有底円筒形状の金属
製円筒であり、その円筒部分が接触部材22に挟まれる
ように配置される。この円筒部分の表裏がそれぞれ制動
面40a,40bとなっている。制動円筒40はその中
心部に鋸歯形状の内歯部(図示せず)を有している。回
転円筒41は、大径部41aと小径部41bとを有する
段付きの金属製円筒部材であり、大径部41aに内歯部
に噛み合う外歯部41cが形成されている。この外歯部
41cにワンウェイクラッチ32及び制動円筒40が回
転不能に係止されている。大径部41aの内側には、ピ
ニオンギア12との間に軸受43が配置されている。小
径部41bの外側にはリールボディ2aとの間に軸受4
4が配置されている。このため、回転円筒41は、前部
が軸受43によりピニオンギア12に回転自在に支持さ
れ、後部が軸受44によりリールボディ2aに回転自在
に支持されている。また、回転円筒41はワンウェイク
ラッチ32によりロータ3の糸繰り出し方向の回転には
一体で回転し、巻き取り時にはロータ3の回転力が作用
しないようロータ3に連結されている。制動円筒40と
軸受44との間には、制動円筒40を位置決めするため
のフランジ46が嵌め込まれている。
【0032】ワンウェイクラッチ32は外輪遊転型のも
のであり、ロータ3の円筒部3aの内周面に回転不能に
外輪が連結され、内輪が回転円筒41に回転不能に連結
されている。
【0033】制動レバー21は、図1に示すように、リ
ール本体2に装着された支持軸33によりリール本体2
に中立位置とそれから装着部2cと接離する方向に揺動
自在に支持されている。また、前述したように、制動レ
バー21は、コイルばね23により装着部2cと接離す
る両方向から中立位置に向けて付勢されている。これに
より、制動レバー21は、何も操作しないときには中立
位置に維持される。
【0034】制動レバー21は、支持軸33による支持
部分から湾曲して脚部2bから前方に延びる制動操作部
21aと、支持部分から湾曲して斜め下方に延びる制動
作用部21bとを有している。制動操作部21aは、支
持部分から装着部2cに沿ってベールアーム9の径方向
外方付近まで前方に延びている。
【0035】制動操作部21aは、先端で二股に分かれ
ており、装着部2cに接近した側が制動レバー21の引
き込み操作に使用される引き込み操作部21cとなり、
装着部2cから離反した側が制動レバー21の押し込み
操作に使用される押し込み操作部21dとなっている。
【0036】制動作用部21bは、先端に制動部20に
沿って半円状に湾曲したアーム部21eを有している。
アーム部21eは、中心から左右に湾曲して延びてい
る。このアーム部21eの両端に左右の接触部材22が
回転自在に装着されている。
【0037】接触部材22は、図4及び図5に示すよう
に、アーム部eに回動自在に装着された本体部35と、
本体部35に一体形成された1対の押圧部36a,36
bとを有している。本体部35は、たとえばナイロン6
6やポリアセタールなどの合成樹脂製の小判形状の部材
であり、中心に装着された回動軸37により、アーム部
21eに回動自在に装着されている。押圧部36a,3
6bは、制動円筒40の表裏の制動面40a,40bに
対向して配置されており、本体部35の外周縁に沿って
制動円筒40に向けて突出して形成されている。両押圧
部36a,36bの間には隙間が形成され、この隙間に
制動円筒40の円筒部分が配置されている。押圧部36
a,36bの表裏の制動面40a,40bに対向する押
圧面36c,36dは、制動面40a,40bに沿って
斜めに形成されている。
【0038】接触部材22は、制動レバー21が揺動す
ると制動円筒40の制動面40a,40bに接触して回
動し、押圧部36a,36bで制動円筒40を挟持して
制動する。このため、接触部材22は、制動レバー21
の中立位置から装着部2cと接離する両方向の揺動に対
して制動円筒40に接触可能である。
【0039】制動保持部24は、前述したように、制動
レバー21を所定制動位置に保持するためのものであ
る。制動保持部24は、図3に示すように、リールボデ
ィ2aに揺動自在に装着されたレバー部材38と、レバ
ー部材38の先端に設けられたトグルばね39とを有し
ている。
【0040】レバー部材38は、リールボディ2aにス
プール軸8と平行な軸周りに揺動自在に装着されてい
る。レバー部材38の一端には、制動レバー21の制動
作用部21bに形成された矩形の係止孔21fに係止さ
れる突出部38aが形成されている。レバー部材38の
揺動中心から一端までの長さは他端までの長さより短く
なっている。これにより、制動レバー21の僅かな動き
により他端が大きく動く。この他端にトグルばね39が
係止されている。
【0041】トグルばね39は、捩じりコイルばねから
なり、一端がレバー部材38の他端に係止され他端がリ
ールボディ2aに係止されている。トグルばね39は、
レバー部材38を反時計回りと時計回りとに振り分けて
付勢している。なお、トグルばね39の時計回り方向の
付勢力は、コイルばね23の中立位置に向けた付勢力よ
り弱く設定され、反時計回り方向の付勢力は、コイルば
ね23の中立位置に向けた付勢力より強く設定されてい
る。これにより、制動レバー21はトグルばね39によ
り所定制動位置に保持されるとともに、コイルばね23
により中立位置に保持される。
【0042】〔リールの動作及び操作〕キャスティング
時にはベールアーム9を糸開放姿勢側に倒し、釣り竿を
降り出すことにより、スプール4の外周から釣り糸が繰
り出される。糸巻取時には、ハンドル1を糸巻き取り方
向に回転させると、ベールアーム9が図示しない戻し機
構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル1の回転力は
ハンドル軸10、マスターギア11を介してピニオンギ
ア12に伝達される。ピニオンギア12に伝達された回
転力は、ピニオンギアの前部12aを介してロータ3に
伝達される。このときロータ3は糸巻き取り方向に回転
するので、この回転力は回転円筒41には伝達されな
い。ピニオンギア12が回転すると図示しない中間ギア
によりその回転がオシレーティング機構7に伝達され、
スプール軸8が前後方向に往復移動する。
【0043】制動レバー21を何も操作しなければ、制
動レバー21がコイルばね23により中立位置に保持さ
れる。この結果、図4及び図5(a)に示すように、押
圧部36a,36bがともに制動円筒40の制動面40
a,40bに接触せず、ロータ3は制動解除状態にな
る。
【0044】ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時
には、制動レバー21の引き込み操作部21cを例えば
人差し指により引き込み操作し、制動レバー21を装着
部2c側に引っ張って操作し魚とのやりとりを行う。釣
り糸が魚により引かれてロータ3が糸繰り出し方向に逆
転すると、その回転力がワンウェイクラッチ32を介し
て回転円筒41に伝達され、さらに制動円筒40に伝達
される。この結果、制動円筒40がロータ3と一体で回
転する。
【0045】制動レバー21を装着部2cに接近する方
向に操作すると、図5(b)に示すように、接触部材2
2の揺動中心を挟んで対向する押圧部36a,36bの
一端が制動円筒40の制動面40a,40bに接触して
図5時計回りに回転する。接触部材22が回転すると制
動円筒40の円筒部分(制動面40a,40b)に斜め
に接触して円筒部分が挟持され制動円筒40が制動され
る。この結果、ワンウェイクラッチ32を介してロータ
3が制動される。このときの制動力は制動レバー21の
引き込み操作力に応じて強くなる。
【0046】釣り場の移動などでロータ3を所定制動状
態で制動したいときには、制動レバー21の押し込み操
作部21dを例えば人差し指により押し込み操作し、制
動レバー21を装着部2cから離反する方向に操作す
る。
【0047】制動レバー21を装着部2cから離反する
方向に操作すると、係止孔21fに係止されたレバー部
材38が図3反時計回りに揺動する。そして、トグルば
ね39の死点を超えると、トグルばね39によりレバー
部材38は反時計方向に付勢される。また、制動レバー
21を装着部2cから離反する方向に操作すると、図5
(c)に示すように、接触部材22の揺動中心を挟んで
対向する押圧部36a,36bの他端が制動円筒40の
制動面40a,40bに接触して図5反時計回りに回転
する。接触部材22が回転すると制動円筒40の円筒部
分が挟持されて制動円筒40が制動される。この結果、
ワンウェイクラッチ32を介してロータ3が制動され
る。このときの制動力はトグルばね39の付勢力より決
定される。
【0048】さらに、仕掛けの垂らし長さを変更する場
合や、魚に当たりがあった時に魚に仕掛けを確実に食い
込ませるために、ロータ3を自由回転状態にしたい場合
には、制動レバー21をから手を離せばよい。すると、
制動レバー21は中立位置に戻り、押圧部36a,36
bが制動円筒40の制動面40a,40bから離反す
る。
【0049】ここでは、表裏の制動面40a,40bに
対向して接触部材22の1対の押圧部36a,36bを
配置し、制動レバー21の移動により接触部材22を回
動させることにより、押圧部36a,36bを表裏の制
動面40a,40bに斜めに接触させて制動しているの
で、表裏の制動面40a,40bのいずれにも接触して
ロータを制動できる。このため、制動レバー21の操作
方向に関わらず制動操作を行えるようになる。
【0050】また、接触部材22で制動円筒40を挟ん
で制動しているので、リール本体2に制動シューを設け
る必要がなくなるとともに、制動円筒40を揺動自在に
構成する必要がなくなり、レバーブレーキ機構6の構成
を簡素化できる。
【0051】〔実施形態2〕前記実施形態1では、1つ
の制動レバー21で制動操作と所定制動状態への保持操
作とを行えるようにしたが、実施形態2では、別々の操
作部材を設けてそれぞれの操作を行えるようにしてい
る。なお、構成及び作用の違いはレバーブレーキ機構だ
けであるので、その部分について説明する。また、実施
形態2以降の説明において、実施形態1と同一または同
様の部材についてはその構造及び動作の説明を省略す
る。
【0052】〔レバーブレーキ機構の構成〕レバーブレ
ーキ機構6は、図7及び図8に示すように、制動部12
0と、制動部120を制動操作するための制動レバー1
21と、制動部120を所定制動状態に操作するための
補助レバー122と、制動レバー121を装着部2cか
ら離反する方向に付勢するコイルばね123と、補助レ
バー122を制動解除位置と所定制動位置とに保持する
トグルばね124とを有している。
【0053】図7に示すように、制動レバー121は、
リール本体2に装着された支持軸133によりリール本
体2に揺動自在に支持されている。また、前述したよう
に、制動レバー121は、コイルばね123により装着
部2cと離反する方向に付勢されている。制動レバー1
21は、制動解除位置と、制動解除位置より装着部2c
に接近した制動位置との間で揺動自在にリール本体2に
取り付けられている。
【0054】制動レバー121は、支持軸133による
支持部分から湾曲して前方に延びる操作部121aと、
支持部分から湾曲して斜め前下方に延びる作用部121
bとを有している。操作部121aは、支持部分から装
着部2cに沿ってベールアーム9の外方付近まで前方に
延びた後、径方向外方に向けて延び、さらに先端が前方
に向けて湾曲した形状である。この湾曲部分から前方が
釣り竿を握る手の人差し指で操作可能な制動操作部(第
1操作部の一例)121cとなっている。操作部121
aは、脚部2bから前方部分から、径方向外方に延びる
部分まで幅が大きくなっており、その幅広部分には、略
矩形の開口121eが形成されている。この開口121
eから後述する補助レバー122の操作部材126が上
方及び前方に露出している。
【0055】作用部121bの先端は、制動部20の内
周側に対向して配置され、そこには、図8に示すよう
に、制動部120に接触可能な圧接部121dが着脱自
在に取り付けられている。圧接部121dは合成樹脂製
であり、制動レバー121の揺動により制動部120を
外方に配置されたリール本体2側に押圧する。制動レバ
ー121は、何も操作されないとコイルばね123によ
り付勢されて、図7に示すように、制動解除位置に配置
されて圧接部121dが制動部120から離反してい
る。
【0056】補助レバー122は、ロータ3を制動解除
状態と所定制動状態とに切り換えて制動を行うためのも
のである。補助レバー122は、制動解除位置と、装着
部2cから離反した所定制動位置との間で揺動する。補
助レバー122は、図7及び図8に示すように、支持軸
133回りに揺動自在にリール本体2に支持された第1
レバー部材125と、第1レバー部材125と連動して
揺動する第2レバー部材127とを有している。
【0057】第1レバー部材125は、制動レバー12
1の図7手前側側面に並べて配置されている。第1レバ
ー部材125は、支持部分から制動レバー121に沿っ
て上前方及び下前方に延びたレバー本体125aと、レ
バー本体125aの上方に延びた先端にねじ129によ
り固定された操作部材126とを有している。レバー本
体125aの先端は制動レバー121の操作部121a
の幅広部分に位置している。また、支持部分より斜め前
下方に延びたレバー本体125aの基端は、制動部12
0の後方に配置されている。レバー本体125aの基端
側の途中には、第2レバー部材127が係止される矩形
の係止孔125cが形成されている。
【0058】操作部材126は、基端側(図7右側)に
中間操作部126aを有しており、先端に先端操作部1
26bを有している。中間操作部126aは、制動レバ
ー121の制動操作部121cより基端側に配置され、
先端操作部126bは、装着部2cから離反する側に制
動操作部121cと対向して配置されている。このた
め、中間操作部126aは、釣り竿を握る手の中指で操
作可能であり、先端操作部126bは、釣り竿握る手の
人差し指で操作可能である。とくに、制動操作部121
cと先端操作部126bは、同じ指による引き込み動作
と押し込み動作とにより操作可能である。中間操作部1
26a及び先端操作部126bの先端部は後端部に比べ
て装着部2cに接近する形状に湾曲して形成されてい
る。これにより、中指の背や人差し指の背で各操作部1
26a,126bを押し込み操作するときに、指が先端
側に滑りにくくなる。
【0059】操作部材126は、操作部121aの幅広
部分に設けられた開口121eから装着部2cに向けて
上方に突出して配置されている。この突出部分に中間操
作部126aが設けられている。したがって中間操作部
126aは、開口121eに三方を囲まれた状態で設け
られている。操作部材126は、開口121eの下部か
ら先端側に延びており、延びた先端に先端操作部126
bが形成されている。また、中間操作部126aの先端
には、操作部121aの上面に係止される係止部126
cが僅かに凹んで形成されている。係止部126cは、
補助レバー122が制動解除位置にあるとき、操作部1
21aの開口121eの前部上面と間隔を隔てて配置さ
れている。また、補助レバー122が所定制動位置に配
置されると、中間操作部126aの係止部126cは、
操作部121aの開口121eの前部上面にほぼ接触す
る。
【0060】また、操作部材126と制動レバー121
の操作部121aとは、制動状態に関わらず、前方から
見て両者が装着部2cと接離する方向で重複するように
配置されている。これにより、糸ふけしやすい制動解除
状態であっても、リールの前方から釣り糸が操作部材1
26と操作部121aとの隙間に侵入しにくくなり、制
動レバー121や補助レバー122に糸絡みが生じにく
くなる。
【0061】第2レバー部材127は、図8及び図9に
示すように、リール本体2の前部にスプール軸8と平行
な軸回りに揺動自在に装着されている。第2レバー部材
127の先端は、係止孔125cに係止されており、第
2レバー部材127は、第1レバー部材125aと連動
して制動解除位置に対応する第1位置(図9(a))と
所定制動位置に対応する第2位置(図9(b))との間
で揺動する。
【0062】第2レバー部材127の基端には、接触部
材128が回動自在に装着されている。接触部材122
は、本体部130と、本体部130と一体形成された1
対の押圧部131a,131bとを有するものであり、
基本的には実施形態1と同様なものである。ただし、本
体部130には、制動円筒40の周方向に突出する係止
凸部130aが形成されている。
【0063】また、リールボディ2aの前端面には、カ
ムレバー132が揺動自在に装着されている。カムレバ
ー132は、第2レバー部材127が第2位置にあると
き、係止凸部130aに接触可能なものであり、接触部
材128の回動角度を可変に調整するために設けられて
いる。カムレバー132には、径方向長さが徐々に大き
くなるカム部132aが形成されており、カム部132
aが係止凸部130aに当接可能である。このカムレバ
ー132を図9(b)に実線で示す第1制動位置から2
点鎖線で示す第2制動位置に揺動させると、カム部13
2aが係止凸部130aに接触して接触部材128をさ
らにこじる方向に回動させ制動力が強くなる。すなわ
ち、カムレバー132は、所定制動状態のときの制動力
を2段階に切り換えするために設けられている。なお、
カムレバー132を第1制動位置と第2制動位置との間
の任意の位置で保持可能に構成すれば、所定制動状態の
ときの制動力を2段階ではなく多段階に調整できる。
【0064】接触部材128は、第2レバー部材127
が揺動すると制動円筒40の制動面40a,40bに接
触して回動し、押圧部36a,36bで制動円筒40を
挟持して制動する。また、第2レバー部材127は、第
1レバー部材125の制動解除位置と所定制動位置との
僅かな揺動距離に対してトグルばね124の反転に必要
な距離を生み出すためにも設けられている。このため、
第2レバー部材127の基端から揺動中心までの距離
は、先端から揺動中心までの距離より2倍以上長い。
【0065】コイルばね123は、制動レバー121の
操作部121aとリール本体2の脚部2bとの間に圧縮
状態で配置されている。コイルばね123は、制動レバ
ー121を制動解除側に付勢している。これにより、制
動レバー121から手を離すとロータ3は、制動解除状
態になる。
【0066】トグルばね124は、図9に示すように、
補助レバー122を装着部2cに接近した制動解除位置
と離反した所定制動位置とに振り分けて付勢するもので
ある。トグルばね124は、第2レバー部材127の先
端に装着された捩じりコイルばねからなり、一端が第2
レバー部材127の先端に係止され、他端がリールボデ
ィ2aの前端面に係止されている。ここでは、第2レバ
ー部材127の基端から揺動中心までの距離が先端から
揺動中心までの距離より2倍以上長いので、第1レバー
部材125が揺動すると、その揺動が第2レバー部材1
27の先端側で2倍以上の揺動距離となって現れ、トグ
ルばね124が反転可能になる。
【0067】トグルばね124は、図9に示すように、
第2レバー部材127が第1位置に配置されると、第2
レバー部材127を図9(a)の時計回りに付勢し、第
2位置に配置されると図9(b)の反時計回りに付勢す
る。これにより、第2レバー部材127が第1位置と第
2位置とで保持され、さらに第1レバー部材125が制
動解除位置と所定制動位置とに保持される。
【0068】その他の構成は実施形態1と実質的に同様
であるが、下記の点で異なる。実施形態2では、制動円
筒40は前後に揺動自在であり、円錐コイルばね45に
より後方に付勢されている。
【0069】また、リールボディ2aの前部には、図7
及び図8に示すように制動円筒40の外方に対向して円
弧状の突出部42が設けられており、突出部42には、
円弧状の合成樹脂製の制動シュー42aが装着されてい
る。この制動シュー42aと制動レバー121に設けら
れた圧接部121dとで制動円筒40を挟んでロータ3
を制動する。これらの点が前記実施形態と異なる点であ
る。
【0070】〔リールの動作及び操作〕制動レバー12
1を何も操作しなければ、制動レバー121はコイルば
ね123により押圧され制動解除位置側に配置される。
このとき、補助レバー122が制動解除位置側に配置さ
れていると、図7及び図9(a)に示すように、圧接部
121d及び接触部材128が制動円筒40から離反
し、ロータ3は制動解除状態になる。
【0071】ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時
には、制動レバー121の制動操作部121cを例えば
人差し指により装着部2c側に引き込み操作し魚とのや
りとりを行う。釣り糸が魚により引かれてロータ3が糸
繰り出し方向に逆転すると、その回転力がワンウェイク
ラッチ32を介して回転円筒41に伝達され、さらに制
動円筒40に伝達される。この結果、制動円筒40がロ
ータ3と一体で回転する。
【0072】制動レバー121の制動操作部121cを
装着部2cに接近する方向に引き込み操作すると、たと
え第1レバー部材125が所定制動位置にあっても、操
作部121aが操作部材126の係止部126cを装着
部2cに接近する方向に押圧し、補助レバー122が制
動レバー121に連動して所定制動位置から制動解除位
置側に揺動する。この結果、補助レバー122による所
定制動状態が一旦解除される。このとき、トグルばね2
4は、第2レバー部材127の揺動により反転し、第2
レバー部材127が第1位置側に付勢され、第1レバー
部材125が制動解除位置側に保持される(図9
(a))。
【0073】この状態でさらに制動レバー121を装着
部2cに接近する方向に操作すると制動レバー121の
圧接部121dが制動円筒40の裏側の制動面40bを
径方向外方に強く押圧し、制動円筒40を傾け、表側の
制動面40aが制動シュー42aに圧接する。この制動
力は制動レバー121に加える力を加減することにより
調整でき、ロータ3の逆転量を任意に調整できる。この
結果、制動レバー121の操作力に応じた制動力がロー
タ3に付与される。このように、所定制動状態の解除を
忘れても、制動レバー121を引き込み操作するだけ
で、所定制動状態を解除できる。
【0074】釣り場を移動する時やリールを収納する時
には、制動操作部121cから手を離した状態で、補助
レバー122の中間操作部126a又は先端操作部12
6bを装着部2cから離反する方向に押し込み操作す
る。すると、図9(b)に示すように、補助レバー12
2が制動解除位置から所定制動位置に揺動しトグルばね
24によりその位置で保持される。この結果、第2レバ
ー部材127が第2位置に保持され、接触部材122の
押圧部131a,131bが制動円筒40の制動面40
a,40bに対して斜めに接触してロータ3を所定制動
状態で制動する。このときの制動力はカムレバー132
により調整することができる。
【0075】この所定制動位置では、中間操作部126
aの係止部126cが操作部121aの開口121eに
ほぼ接触する。また、制動円筒40が接触部材128に
より挟持されてロータ3が所定の制動力で制動される。
この結果、釣り場を移動するときなリールを収納すると
きに、仕掛けの重さなどにより釣り用リールが不意にス
プール4から繰り出されることがなくなる。この状態で
さらにカムレバー132を第2制動位置に揺動させると
所定制動位置での制動力がさらに強くなる。
【0076】さらに、仕掛けの垂らし長さを変更するた
めや、魚に当たりがあった時に魚に仕掛けを確実に食い
込ませるために、ロータ3を所定制動状態から制動解除
状態にしたい場合には、制動レバー121を僅かに装着
部2cに接近する方向に操作すればよい。すると、制動
レバー121により中間操作部126aが押圧されて補
助レバー122が制動解除位置側に揺動する。この結
果、所定制動状態がいったん解除される。
【0077】ここでは、制動レバー121ではなく、別
に設けられた補助レバー122を装着部2cから離反す
る方向に操作することにより制動解除状態と所定制動状
態とを切換操作できるので、制動操作を行う際に必要な
ストロークを制動レバーの操作ストローク以下にするこ
とができる。このため、制動レバー121の操作ストロ
ークを増やすことなく片手でロータ3の回転規制操作を
簡単に行えるようになる。しかも制動による規制を加え
ているだけであるので、所定制動状態で大きな負荷が作
用しても釣り糸が切れにくくなる。
【0078】また、制動解除状態と所定制動状態とで2
つのレバー121,122の位置関係が異なるので、ロ
ータ3が制動解除状態にあるのか所定制動状態にあるの
かを瞬時に判別できる。とくに、たとえば補助レバーの
操作部材126の側面を色付けして制動解除位置にある
ときその色が見え、所定制動位置にあるとき見えないよ
うにすれば、ロータ3の状態判別をより瞬時に行いやす
くなる。
【0079】さらに、補助レバー122に中間操作部1
26a及び先端操作部126bの2つの操作部を設けた
ので、2つの操作部を任意に使い分けることができる。
このため、釣り竿に荷重が作用しているときには先端操
作部126bでたとえば人差し指による規制操作を行え
ば、釣り竿を安定して支持できる。また、腕を伸ばして
釣り竿を操作する場合には、中間操作部126aでたと
えば中指による規制操作を行えば、規制操作を簡単に行
える。このため、釣りの状況に合わせて、釣り竿を安定
して支持したり、規制操作を行い易くしたりすることが
できる。
【0080】さらまた、第2レバー部材127の基端に
回動自在に装着された接触部材128により制動円筒4
0を挟持してロータ3を所定制動状態にしているので、
所定制動状態にするための制動シューをリールボディ2
aに設ける必要はなくなり、レバーブレーキ機構106
の構成が簡素になる。
【0081】〔実施形態3〕前記2つの実施形態1で
は、接触部材22,128を制動レバー21,第2レバ
ー部材127に回動自在に装着したが、接触部材をリー
ル本体に回動自在に装着してもよい。なお、実施形態3
では、実施形態2と同様な部分についての説明は省略す
る。
【0082】図10に示すように、接触部材228は、
リールボディ2aの前端面に回動自在に装着されてい
る。接触部材228は、本体部230と、本体部230
と一体形成された1対の押圧部231a,231bとを
有しており、基本的には実施形態1と同様なものであ
る。本体部230には周方向に延びるアーム部230a
が形成されており、アーム部230aには、係止ピン2
30bが立設さている。
【0083】第2レバー部材227の基端には、係止ピ
ン230bに係合する係止溝227aが長手方向に沿っ
て形成されている。この実施形態3では、補助レバー1
22の中間操作部126a又は先端操作部126bを装
着部2cから離反する方向に押し込み操作し、第2レバ
ー部材227が第1位置から第2位置に揺動すると、接
触部材228が制動解除位置から所定制動位置に回動す
る。これによりロータ3が所定制動状態になる。
【0084】このような実施形態3でも実施形態2と同
様な効果が得られる。 〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、接触部材を長円形状に構成
したが、接触部材の形状は前記実施形態に限定されず、
制動円筒(制動部材)の表裏の制動面に接触可能な押圧
部を有する構造であればどのような形状でもよい。
【0085】(b) 前記実施形態では、制動部材を制
動円筒で構成したが、制動部材を円板状に形成し、接触
部材の押圧部を円板の表裏面に接触可能に構成してもよ
い。 (c) 前記実施形態2及び3では、制動レバー121
の制動操作により所定制動状態が解除されるように構成
したが、補助レバー122の操作により所定制動状態を
解除するように構成してもよい。
【0086】(d) 前記実施形態2及び3では、補助
レバー122の押し込み操作により制動解除状態から所
定制動状態に切り換えたが、補助レバー122の引き込
み操作により制動解除状態から所定制動状態に切り換え
てもよい。
【0087】
【発明の効果】本発明に係るスピニングリールでは、表
裏の制動面に対向して接触部材の1対の押圧部を配置
し、操作部材の移動により接触部材を回動させることに
より、押圧部を表裏の制動面に斜めに接触させて制動し
ているので、表裏の制動面のいずれにも接触してロータ
を制動できる。このため、制動操作手段の操作方向に関
わらず制動操作を行えるようになる。
【0088】また、接触部材で制動部材を挟んで制動し
ているので、リール本体に制動シューを設ける必要がな
くなるとともに、制動部材を揺動自在に構成する必要が
なくなり、逆転制動機構の構成を簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1によるスピニングリールの
側面断面図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】図1のIII−III断面図。
【図4】接触部材の拡大正面図。
【図5】図4のV−V断面図。
【図6】制動レバー操作時の接触部材の動作を示す模式
図。
【図7】実施形態2の図1に相当する図。
【図8】実施形態2の図2に相当する図。
【図9】実施形態3の第2レバー部材及び接触部材の動
作を示す図。
【図10】実施形態3の図9に相当する図。
【符号の説明】
2 リール 2a リールボディ 2b 脚部 2c 装着部 3 ロータ 4 スプール 6,106 レバーブレーキ機構 20 制動部 21,121 制動レバー 21c 引き込み操作部 21d 押し込み操作部 22,128,228 接触部材 24 位置保持機構 36a,36b、136a,136b、236a,23
6b 押圧部 39 トグルばね 40 制動円筒 40a,40b 制動面 121a 操作部 121c 制動操作部 122 補助レバー 123 コイルばね 124 トグルばね 125 第1レバー部材 26 操作部材 126a 中間操作部 126b 先端操作部 127,227 第2レバー部材 132 カムレバー

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿
    う軸回りに釣り糸を巻き取るスピニングリールであっ
    て、 前記釣り竿に装着される装着部と、前記装着部と間隔を
    隔てて配置されたリールボディと、前記装着部と前記リ
    ールボディとを連結する脚部とを有するリール本体と、 前記リールボディの前部に回転自在に装着されたロータ
    と、 前記ロータの前部で前記リールボディに前後移動自在に
    装着され、前記ロータにより外周面に釣り糸が巻き付け
    られるスプールと、 前記ロータの糸繰り出し方向の回転に連動して回転し表
    裏2つの制動面を有する制動部材を有し、前記ロータの
    糸繰り出し方向の回転を制動可能な制動手段と、 前記制動部材の前記表裏の制動面に対向して配置される
    1対の押圧部を有し回動により前記押圧部が前記表裏の
    制動面に接触可能な接触部材と、前記リール本体に移動
    自在に設けられ、前記制動面を挟んで前記制動面と離反
    して配置された制動解除位置と前記制動面に対して斜め
    に接触する制動位置とに前記1対の押圧部が配置される
    ように前記接触部材を回動させる操作部材とを有する第
    1制動操作手段と、を備えたスピニングリール。
  2. 【請求項2】前記接触部材をすくなくとも前記制動位置
    に保持する位置保持手段をさらに備える、請求項1に記
    載のスピニングリール。
  3. 【請求項3】前記操作部材は、先端が前記装着部に接離
    するように中間部が揺動自在に前記リール本体に装着さ
    れており、 前記接触部材は、前記操作部材の基端に回動自在に装着
    されている、請求項1又は2に記載のスピニングリー
    ル。
  4. 【請求項4】前記操作部材は、先端が前記装着部に接離
    するように中間部が前記ロータの回転軸と食い違う軸周
    りに揺動自在に前記リール本体に装着された第1レバー
    部材と、前記第1レバー部材の揺動に連動して前記ロー
    タの回転軸と平行な軸周りに揺動し、基端に前記接触部
    材が回動自在に装着された第2レバー部材とを有する、
    請求項3に記載のスピニングリール。
  5. 【請求項5】前記操作部材は、先端が前記装着部に接離
    するように中間部が揺動自在に前記リール本体に装着さ
    れており、 前記接触部材は、前記リール本体に回動自在に装着され
    前記操作部材の基端に係合して回動する、請求項1又は
    2に記載のスピニングリール。
  6. 【請求項6】前記操作部材は、先端が前記装着部にする
    ように中間部が前記ロータの回転軸と食い違う軸周りに
    揺動自在に前記リール本体に装着された第1レバー部材
    と、前記第1レバー部材の揺動に連動して前記ロータの
    回転軸と平行な軸周りに揺動し、基端に前記接触部材が
    係合する第2レバー部材とを有する、請求項5に記載の
    スピニングリール。
  7. 【請求項7】前記操作部材は、前記リールボディの前記
    装着部から離反した位置に揺動自在に装着されており、 前記接触部材は、前記操作部材に係合可能に前記リール
    本体に回動自在に装着され前記操作部材の揺動により回
    動する、請求項1又は2に記載のスピニングリール。
  8. 【請求項8】前記制動部材は、前記ロータの糸繰り出し
    方向の回転に連動して回転する有底筒状の部材であり、 前記1対の押圧部は、前記制動部材の前記表制動面とし
    ての外周面と前記裏制動面としての内周面とに対向して
    配置されている、請求項1から7のいずれかに記載のス
    ピニングリール。
  9. 【請求項9】先端が前記装着部と接離するように中間部
    が前記リール本体に揺動自在に装着され、基端が前記制
    動部材に接触する第2制動操作手段をさらに備える、請
    求項1から8のいずれかに記載のスピニングリール。
  10. 【請求項10】前記第2制動操作手段は、前記第1制動
    操作手段と同じ揺動軸芯回りに前記リール本体に装着さ
    れており、前記先端を前記装着部に接近する方向に操作
    すると、その操作力に応じて前記制動手段の制動力が増
    大する、請求項9に記載のスピニングリール。
  11. 【請求項11】前記位置保持手段は、前記第1制動操作
    手段を2つの位置で保持して前記操作部材を前記制動位
    置と前記制動解除位置とに保持する、請求項2から10
    のいずれかに記載のスピニングリール。
  12. 【請求項12】前記制動位置での制動力を強弱2段に切
    り換え可能な制動力切換手段をさらに備える、請求項1
    から11のいずれかに記載のスピニングリール。
  13. 【請求項13】前記制動位置での制動力を調整可能な制
    動力調整手段をさらに備える、請求項1から11のいず
    れかに記載のスピニングリール。
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