JP2001103891A - スピニングリール - Google Patents

スピニングリール

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JP2001103891A
JP2001103891A JP28442299A JP28442299A JP2001103891A JP 2001103891 A JP2001103891 A JP 2001103891A JP 28442299 A JP28442299 A JP 28442299A JP 28442299 A JP28442299 A JP 28442299A JP 2001103891 A JP2001103891 A JP 2001103891A
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braking
rotor
mounting portion
brake
reverse rotation
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JP28442299A
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English (en)
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Takeshi Ikuta
剛 生田
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Shimano Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキレバーの操作によりロータを自由回
転状態に維持できるスピニングリールにおいて、自由回
転状態を容易に維持できるようにする。 【解決手段】 スピニングリールのレバーブレーキ機構
6は、制動部20と、ブレーキレバー21と、レバー保
持機構22とを備えている。制動部20は、ロータ3の
逆転を制動する。ブレーキレバー21は、リール本体2
に装着部2cに接離する方向に揺動自在に装着され、制
動部20に第1位置と第1位置とロータの回転軸芯を挟
んで対向する第2位置とで制動部20に接触し、装着部
2cに対して接離いずれの方向の移動によっても制動部
20の制動力を調整可能である。レバー位置保持機構2
2は、ブレーキレバー21を制動解除位置と制動解除位
置より装着部2cから離反した所定制動位置とで位置保
持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピニングリー
ル、特に、 糸繰り出し方向に逆転したロータを制動可
能なレバーブレーキ型のスピニングリールに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、磯釣りを行う場合、釣り糸の送
り出しがスムーズになるように、あるいは、魚の警戒心
を刺激しないようにするために、比較的細い糸が使用さ
れる。このような細い糸はよれやすいため、また太い釣
り糸より強度が落ちるので魚の引きに応じて釣り糸の繰
り出し・巻取を行わなければならないため、レバーブレ
ーキ型のスピニングリールがしばしば使用される。レバ
ーブレーキ型のスピニングリールは、ロータを張力に応
じて逆転させて魚と簡単にやりとりすることができる。
【0003】この種のレバーブレーキ型のスピニングリ
ールにおいて、ブレーキレバーを所定の制動状態が維持
される中立位置と、中立位置より釣り竿側に揺動させて
制動力をきつく作用させる制動位置と、中立位置より釣
り竿と離反する方向に押圧して制動状態を解除する解除
位置とに移動自在なブレーキレバーを有するスピニング
リールが、特開平9−140303号公報に開示されて
いる。このような3つの位置にブレーキレバーを操作可
能とすることにより、中立位置で所定の制動状態が維持
されるので、仕掛けの取り替えや釣り場の移動時に仕掛
けの自重によって釣り糸が繰り出されることがなくな
る。また、解除位置に向けて押圧することにより仕掛け
の垂らし長さを変更する時等にその都度ストッパーを操
作することなく簡単に変更できる。また制動時には、制
動位置まで揺動させることで簡単にロータの糸繰り出し
方向の回転(逆転)を制動することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
ロータを自由回転状態にしようとすると、自由回転状態
に維持する間ブレーキレバーを押圧し続けなければなら
ない。このため、たとえは、特に、魚の強い引きに対し
てスムーズに釣り糸を繰り出したいときには、ブレーキ
レバーを押圧し続けなければならない。このようにブレ
ーキレバーを押圧し続けると、例えば人差し指でブレー
キレバーを操作する場合には、人差し指が疲れてしま
い、自由回転状態を維持しにくい。
【0005】本発明の課題は、ブレーキレバーの操作に
よりロータを自由回転状態に維持できるスピニングリー
ルにおいて、自由回転状態を容易に維持できるようにす
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスピニング
リールは、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿う
軸周りに釣り糸を巻き取るリールであって、リール本体
と、ロータと、スプールと、逆転制動機構と、制動力調
整部材と、位置保持手段とを備えている。リール本体
は、釣り竿に装着される装着部と、装着部と間隔を隔て
て配置されたリールボディと、装着部とリールボディと
を連結する脚部とを有している。ロータは、リールボデ
ィの前部に回転自在に装着されたものてある。スプール
は、ロータの前部でリールボディに前後移動自在かつ回
転不能に装着され、ロータにより外周面に釣り糸が巻き
付けられるものである。逆転制動機構は、ロータの糸繰
り出し方向の回転を制動する機構である。制動力調整部
材は、逆転制動機構に接触するようにリール本体に装着
部に対して接離する方向に移動自在に設けられ、逆転制
動機構に接触しない制動解除位置から装着部へ接近する
方向及び装着部から離反する方向への移動によって逆転
制動機構の制動力を調整可能な部材である。位置保持手
段は、制動力調整部材を制動解除位置と、制動解除位置
より装着部から離反した所定制動位置とで保持する手段
である。
【0007】このスピニングリールでは、制動力調整部
材が制動解除位置から装着部に接近する方向に操作され
ると、逆転制動機構によるロータに対する制動力が徐々
に強くなる。また、制動解除位置に配置されると、位置
保持手段により制動力調整部材が制動解除位置で保持さ
れロータが自由回転状態になる。さらに、装着部から離
反する方向に制動解除位置から操作されると、制動力調
整部材が位置保持手段により所定制動位置で保持され、
ロータが逆転制動機構により所定の制動状態に維持され
る。ここでは、制動解除位置に制動力調整部材を配置す
ると、その位置で保持されるので、ロータを自由回転状
態に容易に維持できる。しかも、制動力調整部材をそこ
からどちらの方向に操作しても制動力を調整でき、かつ
装着部から離反する方向に操作すると所定制動位置で保
持されて所定の制動状態を得ることができる。このた
め、たとえば力を入れやすい装着部側に操作するとロー
タを強く制動でき、力を入れにくい装着部から離反する
側に操作すると弱く制動できるとともに、釣り場の移動
等に所定の制動状態を保持することができる。
【0008】発明2に係るスピニングリールは、発明1
に記載のリールにおいて、制動力調整部材は、リール本
体に揺動自在に支持された支持部と、支持部より装着部
に近接した位置に設けられた制動操作用の操作部と、支
持部より逆転制動機構に近接し逆転制動機構に装着部側
の第1位置で接触可能な第1制動作用部と、第1位置と
ロータの回転軸を挟んで対向する第2位置で逆転制動機
構に接触可能な第2制動作用部とを有する。この場合に
は、制動力調整部材が装着部側に装置すると第1制動作
用部が第1位置で逆転制動機構に接触してロータが制動
される。また、装着部から離反する方向に操作されると
第2制動作用部が第2位置で逆転制動機構に接触してロ
ータが制動される。ここでは、2つの制動作用部を設け
て逆転制動機構の異なる位置で接触するように構成した
ので、制動力調整部材を制動解除位置からいずれの方向
に操作しても制動力を簡単な構成で調整できる。
【0009】発明3に係るスピニングリールは、発明1
又は2に記載のリールにおいて、第2制動作用部は、逆
転制動機構に第2位置で接触可能にリール本体に揺動自
在に支持され、制動力調整部材は、第1制動作用部と第
2制動作用部とを連結して第2制動作用部を第1制動作
用部に連動して揺動させる連結リンクをさらに有し、位
置保持手段は、連結リンクを制動解除位置と所定制動位
置とで保持する。この場合には、第2制動作用部が第1
制動作用部と独立して揺動するので、逆転制動機構に対
して接触する構造を容易に実現できる。また、比較的あ
いた空間に配置しやすい連結リンクで位置保持している
ので、位置保持の構成も簡素になる。
【0010】発明4に係るスピニングリールは、発明3
に記載のリールにおいて、逆転制動機構は、ロータの逆
転に連動して回転しかつロータの回転軸と交差する平面
に対して傾動自在な有底筒状の傾動部材と、傾動した傾
動部材の外周面と接触可能にリールボディに設けられた
制動部材とを有し、第1制動作用部は、装着部に接近す
る方向への移動により傾動部材の内周面の第1位置に接
触して傾動部材を傾動させ、第2制動作用部は、装着部
から離反する方向の移動により傾動部材の内周面の前記
第2位置に接触して前記傾動部材を傾動させる。この場
合には、傾動部材が有底筒状であるので、ロータの回転
軸を挟んで接離する方向に第1位置と第2位置とを配置
すると、両制動作用部を装着部に接離する方向に移動す
ることにより傾動部材の内周面に簡単に接触させること
ができ、傾動部材を制動部材とで挟持してロータを制動
することができる。
【0011】発明5に係るスピニングリールは、発明1
から5のいずれかに記載のリールにおいて、第2制動作
用部を逆転制動機構側に付勢する第1付勢手段をさらに
備える。この場合には、第2制動作用部が逆転制動機構
側に付勢されているので、所定制動位置に配置したとき
の制動力を一定に維持しやすい。発明6に係るスピニン
グリールは、発明5に記載のリールにおいて、第1付勢
手段による付勢力を調整可能な付勢力調整手段をさらに
備える。この場合には、付勢力を調整することにより所
定制動位置での制動力を任意に変更できる。
【0012】発明7に係るスピニングリールは、発明1
から6のいずれかに記載のリールにおいて、制動力調整
部材を装着部から離反する方向に付勢する第2付勢手段
をさらに備える。この場合には、制動力調整部材を装着
部に接近する方向に操作した後に手を離すと装着部から
離反する方向に移動するので、制動解除位置に戻すこと
ができる。
【0013】
【発明の実施の形態】〔全体構成〕図1に示す本発明の
一実施形態によるスピニングリールは、ハンドル1を備
えたリール本体2と、リール本体2の前部に回転自在に
支持されたロータ3と、ロータ3の前部に配置された釣
り糸を巻き取るスプール4とを備えている。
【0014】リール本体2は、例えば合成樹脂製又は金
属製である。リール本体2は、釣り竿に装着される前後
に長い装着部2cと、装着部2cと間隔を隔てて配置さ
れたリールボディ2aと、装着部2cとリールボディ2
aとを連結する脚部2bとを有している。リールボディ
2aの内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆
動機構5と、ロータ3の糸繰り出し方向の回転(逆転)
を制動するためのレバーブレーキ機構6と、スプール4
を回転軸芯Xに沿って前後方向に移動させてスプール4
に釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構
7とが設けられている。
【0015】ロータ3は例えば合成樹脂又は金属製であ
り、リール本体2に回転自在に支持されている。ロータ
3は、円筒部3aと、円筒部3aの側方に互いに対向し
て設けられた第1アーム部3b及び第2アーム部3cと
を有している。円筒部3aの前壁3dの中央部には貫通
孔3eを有するボス部3fが形成されている。この貫通
孔3eにスプール軸8及びピニオンギア12(後述)が
貫通している。第1アーム部3bの先端と第2アーム部
3cの先端部とには、揺動自在にベールアーム9が設け
られている。このベールアーム9により釣り糸をスプー
ル4に案内する。
【0016】スプール4は例えば合成樹脂又は金属製で
あり、ロータ3の第1アーム部3bと第2アーム部3c
との間に配置されている。スプール4はスプール軸8の
先端に着脱自在かつ回転不能に装着されている。スプー
ル4は、外周に釣り糸が巻かれる糸巻き胴部4aと、糸
巻き胴部4aの後部に一体形成されたスカート部4b
と、糸巻き胴部4aの前端に固定されたフランジ部4c
とを有している。スプール軸8は、オシレーティング機
構7により前後方向に移動可能である。
【0017】ロータ駆動機構5は、ハンドル1が固定さ
れたハンドル軸10と共に回転するフェースギア11
と、このフェースギア11に噛み合うピニオンギア12
とを有している。ハンドル軸10は、リール本体2に回
転自在に支持されている。ピニオンギア12は筒状に形
成されており、その前部12aはロータ3中心部を貫通
してスプール4側に延びている。この前部12aにロー
タ3が回転不能に連結されている。 〔レバーブレーキ機構の構成〕レバーブレーキ機構6
は、図1及び図2に示すように、逆転制動機構としての
制動部20と、制動部20の制動力を調整操作するため
の制動力調整部材としての制動レバー21とを有してい
る。制動レバー21は、装着部2cに接離する方向に揺
動自在にリール本体2に取り付けられている。レバーブ
レーキ機構6は、制動レバー21を制動解除位置と所定
制動位置とで保持するレバー位置保持機構22(図3)
と、制動レバー21が所定制動位置に位置したときの制
動力を調整するための制動力調整機構23とをさらに有
している。
【0018】制動部20は、制動レバー21により制動
される制動部本体31と、制動部本体31をロータ3の
糸繰り出し方向の回転にのみ連動して回転させるワンウ
エイクラッチ32とを有している。制動レバー21は、
リールボディ2aと脚部2bとの境界部分においてリー
ルボディ2aに支持軸33により装着部2cに対して接
離する方向に揺動自在に支持されており、かつコイルば
ね34により装着部2cから離反する方向に付勢されて
いる。すなわち、コイルばね34は制動レバー21とリ
ール本体1とに圧縮状態で配置されている。このため、
コイルばね34は、制動レバー21が装着部2cに接近
する方向に操作されると、制動レバー21を制動解除位
置側に付勢する。制動レバー21は、支持軸33に支持
される支持部21aと、支持部21aから湾曲して脚部
2b及び装着部2cに沿って延びる引張操作部21b
と、支持軸33から湾曲して斜め下方に延びる第1制動
作用部21cと、引張操作部21bの途中から前方に延
びる押圧操作部21dとを有している。また、制動レバ
ー21は、図3に示すように、第1制動作用部21cの
途中に連結された連結リンク21eと、連結リンク21
eの先端に連結された第2制動作用部21fとを有して
いる。
【0019】引張操作部21bは、図1に示すように、
略90度湾曲して先端が前方に延びており、釣り竿に握
る手の中指で握ったまま操作可能に形成されている。第
1制動作用部21cは、図3に示すように、制動部本体
31に向かって延びており、その先端上部には、制動部
本体31と圧接する圧接部21gが着脱自在に取り付け
られている。圧接部21gは合成樹脂製であり、制動レ
バー21の揺動により制動部本体31をリール本体2側
に押圧する。押圧操作部21dは、図1に示すように、
回転するロータ3から指を守るためのカバー部を兼ねた
部材であり、その先端はベールアーム9より前方に延び
ている。
【0020】連結リンク21eは、図3及び図6に示す
ように、上下に延びる板状の部材であり、ピニオンギア
12を迂回する湾曲部が中間部に形成されている。連結
リンク21eの一端は、第1制動作用部21cに連結軸
21hによって回動自在に連結されている。連結リンク
21eの他端は、第2制動作用部21fに連結軸21i
によって回動自在に連結されている。連結リンク21e
の中間部には、制動レバー21を制動解除位置と所定制
動位置とで保持するためのレバー位置保持機構22を構
成する2つの凹部22a,22bが形成されている。
【0021】第2制動作用部21fは、リールボディ2
aに中間部が揺動軸24を介して揺動自在に支持されて
いる。第2制動作用部21fの先端下部にも圧接部21
jが着脱自在に装着されており、この圧接部21jは、
第1制動作用部21cの圧接部21gに対してスプール
軸(ロータの回転軸芯)8を挟んで装着部2cに接離す
る方向で対称の位置に配置されている。つまり両制動作
用部21c,21fは上下に並べて配置されている。第
2制動作用部21fの基端部は支持部分から後方に延び
ている。この延びた下面には、制動力調整機構23が接
触している。
【0022】制動力調整機構23は、第2制動作用部2
1fを制動部本体31に圧接する方向に付勢する調整ば
ね25と、調整ばね25の付勢力を調整するための調整
部材26とを備えている。調整ばね25は、調整部材2
6と第2制動作用部21fとの間で圧縮状態で配置され
ている。調整部材26は、リールボディ2aの下面で内
外を貫通して配置されており、リールボディ2aの下面
に螺合して図4上下に移動自在である。調整部材26
は、調整ばね25の下端を受けるばね受け部26aと、
ばね受け部26aの一体形成されリールボディ2aに螺
合するネジ部26bと、ネジ部26bに装着された操作
つまみ26cと有している。このような制動力調整機構
23では、操作つまみ26cを時計回りに回すと調整部
材26が前進(上方に移動)し、調整ばね25の付勢力
が大きくなって所定制動位置での制動力が強くなる。ま
た、反時計回りに回すと調整部材26が後退して制動力
が弱くなる。
【0023】レバー位置保持機構22は、前記凹部22
a,22bと、凹部22a,22bに係止される位置決
めピン27と、位置決めピン27を連結リンク21e側
に付勢するコイルばね28とを有している。位置決めピ
ン27は、リールボディ2aに形成された凹穴に進退自
在に装着されており、略半球状の小径の頭部を有するキ
ノコ状のピンである。位置決めピン27の頭部が凹部2
2a,22bに係止されると制動解除位置及び所定制動
位置で制動レバー21が保持される。そして、制動レバ
ー21が操作されると保持が解除される。ここで,制動
レバー21が制動解除位置に配置されると、図4に示す
ように、凹部22bに位置決めピン27の頭部が係止さ
れ、制動解除位置で制動レバー21が保持される。ま
た、図5に示すように、所定制動位置に配置されると凹
部22aに係止され、所定制動位置で制動レバー21が
保持される。
【0024】制動レバー21が制動解除位置に配置され
ると、制動部本体31は制動状態が解除されロータ3が
自由回転状態になる。また、制動解除位置から図4に示
す所定制動位置に操作されると所定の制動力が制動部本
体31に作用してロータ3が所定の制動状態に維持され
る。制動部本体31は、図2に示すように、ロータ3の
内周側にロータ3と同心に配置され制動円筒40と、制
動円筒40をロータ3の回転軸芯と直交する面に対して
傾動自在かつ回転不能に支持する回転円筒41と、リー
ルボディ2aに設けられたドラム部42とを有してい
る。
【0025】制動円筒40は薄肉の有底円筒形状の金属
製円筒であり、その周部の先端の周接部40aがドラム
部42と制動レバー21の圧接部21g,21jとの間
に配置される。制動円筒40はその中心部に鋸歯形状の
内歯部(図示せず)を有している。回転円筒41は、大
径部41aと小径部41bとを有する段付きの金属製円
筒部材であり、大径部41aに内歯部に噛み合う外歯部
41cが形成されている。この外歯部41cにワンウエ
イクラッチ32及び制動円筒40が回転不能に係止され
ている。大径部41aの内側には、ピニオンギア12と
の間に軸受43が配置されている。小径部41bの外側
にはリールボディ2aとの間に軸受44が配置されてい
る。このため、回転円筒41は、前部が軸受43により
ピニオンギア12に回転自在に支持され、後部が軸受4
4によりリールボディ2aに回転自在に支持されてい
る。また、回転円筒41はワンウエイクラッチ32によ
りロータ3の糸繰り出し方向の回転には一体で回転し、
巻き取り時にはロータ3の回転力が作用しないようロー
タ3に連結されている。
【0026】制動円筒40とワンウエイクラッチ32と
の間には傾動した制動円筒41を元の姿勢に戻すための
円錐コイルばね45が配置されている。また、制動円筒
40と軸受44との間には、制動円筒40を位置決めす
るためのフランジ46が嵌め込まれている。ドラム部4
2は、リールボディ2aの前部において、ロータ3の円
筒部3aの内周側に突出した円筒部42aと、円筒部4
2aに装着された上下1対のブレーキライナー42b
と、円筒部42aの先端部外周に嵌め込まれた補強リン
グ42cとを有している。円筒部42aは、制動円筒4
0を外側から覆うようにリールボディ2aと一体で形成
されており、その材質はリールボディ2aと同様に合成
樹脂又は金属製である。
【0027】ワンウエイクラッチ32は外輪遊転型のも
のであり、ロータ3の円筒部3aの内周面に回転不能に
外輪が連結され、内輪が回転円筒41に回転不能に連結
されている。 〔リールの動作及び操作〕キャスティング時にはベール
アーム9を糸開放姿勢側に倒し、釣り竿を振り出すこと
により、スプール4の外周から釣り糸が繰り出される。
釣り糸巻き上げ時には、ハンドル1を糸巻き取り方向に
回転させると、ベールアーム9が図示しない戻し機構に
より糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドルの回転力はハンド
ル軸10、フェースギア11を介してピニオンギア12
に伝達される。ピニオンギアに伝達された回転力は、ピ
ニオンギアの前部12aを介してロータ3に伝達され
る。このときロータ3は糸巻き取り方向に回転するの
で、この回転力は回転円筒41には伝達されない。ピニ
オンギア12が回転すると図示しない中間ギアによりそ
の回転がオシレーティング機構7に伝達され、スプール
軸8が前後方向に往復移動する。
【0028】ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時
には、制動解除位置にある制動レバー21を例えば中指
により釣り竿側に引っ張って操作し魚とのやりとりを行
う。釣り糸が魚により引かれてロータ3が糸繰り出し方
向に逆転すると、その回転力がワンウエイクラッチ32
を介して回転円筒41に伝達され、さらに制動円筒40
に伝達される。この結果、制動円筒40がロータ3と一
体で回転する。
【0029】そして制動レバー21の引張操作部21b
を例えば釣り竿を持つ手の中指で握って制動レバー21
を図1の時計方向に揺動させると、制動レバー21の圧
接部21gが制動円筒40の周接部40aを径方向外方
に強く押圧し、制動円筒40を図2に実線で示す位置に
傾け、周接部40aの外面がブレーキライナー42bに
圧接する。この制動力は制動レバー21に加える力を加
減することにより調整でき、ロータ3の逆転量を任意に
調整できる。
【0030】釣り場を移動する時やリールを収納する時
には、制動レバー21の押圧操作部21dをたとえば中
指で押圧する。すると、制動レバー21は、制動解除位
置から所定制動位置に配置され所定の制動力でロータ3
が制動される。この結果、釣り糸が仕掛けの自重等によ
り繰り出されることはない。この所定制動位置での制動
力は、操作つまみ26cを回動させることにより調整で
きる。すなわち、操作つまみ26cを時計回りに回す
と、調整部材26が前進して調整ばね25の付勢力が強
くなり制動力が強くなる。逆に調整つまみ26cを反時
計回りに回すと、調整部材26が後退して調整ばね25
の付勢力が弱くなり、制動力が弱くなる。
【0031】さらに、仕掛けの垂らし長さを変更するた
めや、魚の強い引きに対してスムーズに釣り糸を繰り出
すために、ロータ3の逆転をフリーにするには、制動レ
バー21を一旦制動操作し、しかる後に指を離す。する
と、コイルばね34の付勢力とレバー保持機構22とに
より制動解除位置に保持される。この状態で制動レバー
21を引張操作部21aにより引っ張れば、位置決めン
23が後退して保持状態が解除され制動力が徐々に強く
なる。
【0032】ここでは、制動解除位置に制動レバー21
を配置すると、その位置で保持されるので、ロータ3を
自由回転状態に容易に維持できる。しかも、制動レバー
21をそこからどちらの方向に操作しても制動力を調整
でき、かつ装着部2cから離反する方向に操作すると所
定制動位置で保持されて所定の制動状態を得ることがで
きる。このため、たとえば力を入れやすい装着部2c側
に引張操作するとロータを強く制動でき、力を入れにく
い装着部2cから離反する側に押圧操作すると弱く制動
できるとともに、釣り場の移動等に所定の制動状態を保
持することができる。
【0033】〔他の実施形態〕 (a)前記実施形態では、連結リンクにレバー位置保持
機構22を設けたが、制動レバー21の両制動作用部2
1c,21fのいずれかや支持部21a等の制動レバー
21の他の部分にレバー位置保持機構22を設けてもよ
い。 (b)前記実施形態では、制動力調整機構23を設けた
が、制動力調整機構23を設けなくてもよい。
【0034】(c)前記実施形態では、制動レバー21
をリール本体に揺動自在に装着したが、リール本体に装
着部2cに接離する上下方向に移動自在に装着してもよ
い。 (d)前記実施形態では、制動レバー21を中指で操作
する形状のものを開示したが、通常の人差し指で操作す
る形状の制動レバーでもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明に係るスピニングリールでは、制
動解除位置に制動力調整部材を配置すると、その位置で
保持されるので、ロータを自由回転状態に容易に維持で
きる。しかも、制動力調整部材をそこからどちらの方向
に操作しても制動力を調整でき、かつ装着部から離反す
る方向に操作すると所定制動位置で保持されて所定の制
動状態を得ることができる。このため、たとえば力を入
れやすい装着部側に操作するとロータを強く制動でき、
力を入れにくい装着部から離反する側に操作すると弱く
制動できるとともに、釣り場の移動等に所定の制動状態
を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるスピニングリールの
側面断面図。
【図2】その制動部の要部断面図。
【図3】図2のIII−III断面図。
【図4】制動力調整機構の断面部分図。
【図5】離反位置保持部で保持された状態を示す断面部
分図。
【図6】離反位置保持部で保持された時の図3に相当す
る図。
【符号の説明】
2 リール 2a リールボディ 2b 脚部 2c 装着部 3 ロータ 4 スプール 6 レバーブレーキ機構 20 制動部 21 制動レバー 21c 第1制動作用部 21e 連結リンク 21f 第2制動作用部 22 レバー位置保持機構 23 制動力調整機構 34 コイルばね

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向に沿
    う軸回りに釣り糸を巻き取るスピニングリールであっ
    て、 前記釣り竿に装着される装着部と、前記装着部と間隔を
    隔てて配置されたリールボディと、前記装着部と前記リ
    ールボディとを連結する脚部とを有するリール本体と、 前記リールボディの前部に回転自在に装着されたロータ
    と、 前記ロータの前部で前記リールボディに前後移動自在か
    つ回転不能に装着され、前記ロータにより外周面に釣り
    糸が巻き付けられるスプールと、 前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動する逆転制動
    機構と、 前記逆転制動機構に接触するように前記リール本体に前
    記装着部に対して接離する方向に移動自在に設けられ、
    前記逆転制動機構に接触しない制動解除位置から前記装
    着部へ接近する方向及び前記装着部から離反する方向へ
    の移動によって前記逆転制動機構の制動力を調整可能な
    制動力調整部材と、 前記制動力調整部材を、前記制動解除位置と前記制動解
    除位置より前記装着部から離反した所定制動位置とで保
    持する位置保持手段と、を備えたスピニングリール。
  2. 【請求項2】前記制動力調整部材は、前記リール本体に
    揺動自在に支持された支持部と、前記支持部より前記装
    着部に近接した位置に設けられた制動操作用の操作部
    と、前記支持部より前記逆転制動機構に近接し前記逆転
    制動機構に前記装着部側の第1位置で接触可能な第1制
    動作用部と、前記第1位置と前記ロータの回転軸を挟ん
    で対向する第2位置で前記逆転制動機構に接触可能な第
    2制動作用部とを有する、請求項1に記載のスピニング
    リール。
  3. 【請求項3】前記第2制動作用部は、前記逆転制動機構
    に前記第2位置で接触可能に前記リール本体に揺動自在
    に支持され、 前記制動力調整部材は、前記第1制動作用部と前記第2
    制動作用部とを連結して前記第2制動作用部を前記第1
    制動作用部に連動して揺動させる連結リンクをさらに有
    し、 前記位置保持手段は、前記連結リンクを前記制動解除位
    置と前記所定制動位置とで保持する、請求項1又は2に
    記載のスピニングリール。
  4. 【請求項4】前記逆転制動機構は、前記ロータの逆転に
    連動して回転しかつ前記ロータの回転軸と交差する平面
    に対して傾動自在な有底筒状の傾動部材と、傾動した前
    記傾動部材の外周面と接触可能に前記リールボディに設
    けられた制動部材とを有し、 前記第1制動作用部は、前記装着部に接近する方向への
    移動により前記傾動部材の内周面の前記第1位置に接触
    して前記傾動部材を傾動させ、前記第2制動作用部は、
    前記装着部から離反する方向の移動により前記傾動部材
    の内周面の前記第2位置に接触して前記傾動部材を傾動
    させる、請求項3に記載のスピニングリール。
  5. 【請求項5】前記第2制動作用部を前記逆転制動機構側
    に付勢する第1付勢手段をさらに備える、請求項1から
    5のいずれかに記載のスピニングリール。
  6. 【請求項6】前記第1付勢手段による付勢力を調整可能
    な付勢力調整手段をさらに備える、請求項5に記載のス
    ピニングリール。
  7. 【請求項7】前記制動力調整部材を前記装着部から離反
    する方向に付勢する第2付勢手段をさらに備える、請求
    項1から6のいずれかに記載のスピニングリール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003023935A (ja) * 2001-07-12 2003-01-28 Shimano Inc スピニングリールのロータ規制装置

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