JP2001028980A - スピニングリールのロータ - Google Patents

スピニングリールのロータ

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JP2001028980A
JP2001028980A JP11207464A JP20746499A JP2001028980A JP 2001028980 A JP2001028980 A JP 2001028980A JP 11207464 A JP11207464 A JP 11207464A JP 20746499 A JP20746499 A JP 20746499A JP 2001028980 A JP2001028980 A JP 2001028980A
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JP
Japan
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rotor
arm
bail
cylindrical portion
spinning reel
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JP11207464A
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English (en)
Inventor
Shinichi Morimoto
伸一 森本
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Original Assignee
Shimano Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピニングリールのロータ本体の精度を維持
して製造コストの上昇を抑えるとともに強度を維持して
軽量化できるようにする。 【解決手段】 スピニングリールのロータ3は、リール
本体2に回転自在に装着され釣り糸をスプール4に案内
するものであって、ロータ本体16と、ベールアーム1
7と、ベール反転機構19と、ケース部材18とを備え
ている。ロータ本体16は、リール本体に回転自在に装
着された円筒部30と、対向して配置され内部に収納空
間を有する第1ロータアーム31と、第2ロータアーム
32とを有し、各部が一体成形されている。ベールアー
ム17は、両ロータアームの先端に揺動自在に装着され
ている。ベール反転機構19は、糸巻取姿勢に戻すため
に、収納空間に収納されている。ケース部材18は、第
1ロータアーム内の収納空間を円筒部側から覆いかつベ
ール反転機構を装着可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータ、特に、リ
ール本体に回転自在に装着され釣り糸をスプールに案内
するためのスピニングリールのロータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スピニングリールは、ハンドル
を有するリール本体と、リール本体に前後移動自在に装
着され外周に釣り糸が巻き付けられるスプールと、リー
ル本体に回転自在に支持されスプールに釣り糸を巻き付
けるためのロータとを備えている。ハンドルの回転は、
通常、フェースギア及びフェースギアに噛み合うピニオ
ンギアを介してロータに伝達される。
【0003】ロータは、リール本体に回転自在に支持さ
れたピニオンギアに回転不能に装着された円筒部と円筒
部の後部外周面において対向して配置された第1及び第
2ロータアームとを有するロータ本体と、両ロータアー
ムの先端に糸解放姿勢と糸巻取姿勢とに揺動自在に装着
されたベールアームとを備えている。ロータ本体は、複
雑な形状なため、例えば金属製や合成樹脂製の成形品で
あり、金型を用いて一体成形されている。
【0004】一方のロータアームの内部には、糸解放姿
勢にあるベールアームを糸巻取姿勢に戻すためのベール
反転機構が装着されている。このため、一方のロータア
ームの内部には、ベール反転機構を収納するための収納
空間が形成されており、ロータアームの収納空間は、外
周側からカバー部材によりカバーされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のロータで
は、ベール反転機構をロータアームに装着するために、
ロータアームの底面等にベール反転機構装着用の凹部や
溝などの複雑な形状が必要になる。このため、このよう
な形状に対応した複雑な形状をロータ本体用の金型に作
り込む必要がある。ロータ本体のロータアームは、比較
的大きくしかも扁平した構造なため、このような複雑な
形状をロータ本体の金型に追加して精度を維持して作り
込むのが困難である。このため、ロータ本体の精度を維
持しようとすると金型が高価になり、ロータ本体の製造
コストが上昇する。
【0006】また、ベール反転機構の装着用の構造をロ
ータアームに設けると、ロータアームの形状が複雑にな
って肉厚が変動し、肉厚変動部分で応力集中が生じやす
くなる。このため、強度を高く維持するために厚肉化し
て肉厚変動を抑える必要が生じ、軽量化しにくくなる。
本発明の課題は、スピニングリールのロータにおいて、
ロータ本体の精度を維持して製造コストの上昇を抑える
とともに強度を維持して軽量化できるようにすることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニング
リールのロータは、リール本体に回転自在に装着され釣
り糸をスプールに案内するためのロータであって、ロー
タ本体と、ベールアームと、ベール反転機構と、ケース
部材とを備えている。ロータ本体は、リール本体に回転
自在に装着された円筒部と、円筒部の後部外周面に配置
された第1接続部及び第1接続部から円筒部と間隔をあ
けて前方に延び内部に円筒部側に開口する収納空間が形
成された第1アーム部を有する第1ロータアームと、円
筒部の後部外周面に第1接続部と対向して配置された第
2接続部及び第2接続部から円筒部と間隔をあけて前方
に延びる第2アーム部を有する第2ロータアームとを有
し、各部が一体成形されたものである。ベールアーム
は、両ロータアームの先端に糸巻取姿勢と糸解放姿勢と
の間で揺動自在に装着されたものである。ベール反転機
構は、ロータが糸巻取方向に回転すると、糸解放姿勢に
揺動したベールアームを糸巻取姿勢に戻すために、収納
空間に収納された機構である。ケース部材は、第1ロー
タアーム内の収納空間を円筒部側から覆いかつベールア
ーム反転機構の少なくとも一部を装着可能な部材であ
る。
【0008】このロータでは、ベール反転機構の少なく
とも一部は、第1ロータアームではなくケース部材に装
着されている。このケース部材は、第1ロータアーム内
の収納空間を円筒部側から覆っている。このケース部材
にベール反転機構の装着構造などを設けることにより、
ロータ本体の金型に装着構造のための形状を作り込む必
要がなくなる。このため、ロータ本体の精度を維持して
製造コストの上昇を抑えることができる。しかもロータ
アームの形状が単純化し厚みを均一にしやすいので、応
力集中が生じにくくなり肉厚を薄くしても強度を高く維
持できる。このため、強度を維持して軽量化を図ること
もできる。
【0009】発明2に係るスピニングリールのロータ
は、発明1に記載のロータにおいて、第1及び第2接続
部は、円筒部と周方向に滑らかに連続して形成されてお
り、第1及び第2アーム部は、第1及び第2接続部と滑
らかに連続して形成され第1及び第2接続部からそれぞ
れ外方に凸に湾曲しつつ前方に延びている。この場合に
は、2つのロータアームが円筒部から外方に凸に湾曲し
ながら滑らかに連続して前方に延びているので、折れ曲
がり部分がなくなりその部分での応力集中が生じにくく
なる。このため、応力が平均化されてロータアームの肉
厚を厚くすることなく強度を高く維持できる。したがっ
て、ロータ本体の軽量化を図りつつ強度をさらに高く維
持できる。
【0010】発明3に係るスピニングリールのロータ
は、発明1又は2に記載のロータにおいて、第1及び第
2接続部の少なくとも一方は後部外周面において周方向
に間隔を隔てて円筒部に配置された2つの脚部を有し、
第1アーム部及び第2アーム部のうち2つの脚部に連続
するアーム部は先端部で1つに集合してベールアームを
揺動自在に支持する。この場合には、2つのロータアー
ムのうち少なくともひとつは先端部が集合して基端部が
周方向に離反して二股に分かれる構造になるので、より
軽量化を図れる。しかも基端部が周方向に拡がるため、
ロータアームの周方向の剛性も高くなり、強度をさらに
高く維持できる。
【0011】発明4に係るスピニングリールのロータ
は、発明1から3のいずれかに記載のロータにおいて、
ベール反転機構は、ケース部材に回動自在に装着された
筒状部材と、筒状部材に進退自在に装着され先端がベー
ルアームにその揺動軸芯の近傍で係止された連結部材
と、連結部材を進出方向に付勢するばね部材とを有する
トグルばね機構を含む。この場合には、筒状部材を回動
自在に支持する構造がケース部材に設けられており、第
1ロータアームにベール反転機構の装着するための構造
を設ける必要がなくなる。
【0012】発明5に係るスピニングリールのロータ
は、発明1から4のいずれかに記載のロータにおいて、
ロータ本体は金属製であり、ケース部材は合成樹脂製で
ある。この場合には、ケース部材が金属より比重が小さ
い金属製のため、ロータをさらに軽量化できる。しか
も、ケース部材が円筒部側(内側)に装着されているの
で、ケース部材が外側に装着されている場合に比べて慣
性が小さくなり、ロータの回転が軽くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1において、本発明の一実施形
態を採用したスピニングリールは、ハンドル1と、ハン
ドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3
と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本
体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4
は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の
前部に前後移動自在に配置されている。
【0014】リール本体2は、リールボディ2aと、リ
ールボディ2aから斜め上前方に一体で延びるT字状の
竿取付脚2bとを有している。リールボディ2aは、図
2に示すように、内部に空間を有しており、その空間内
には、ロータ3をハンドル1の回転に連動して回転させ
るロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて
釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6
とが設けられている。
【0015】ロータ駆動機構5は、ハンドル1が回転不
能に装着されたハンドル軸10と、ハンドル軸10とと
もに回転するフェースギア11と、このフェースギア1
1に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオ
ンギア12は筒状に形成されており、その前部12aは
ロータ3の中心部を貫通しており、ナット13によりロ
ータ3と固定されている。ピニオンギア12は、その軸
方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受14a,14
bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。
【0016】オシレーティング機構6は、スプール4の
中心部にドラグ機構71を介して連結されたスプール軸
15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動
させるための機構である。 〔ロータの構成〕ロータ3は、図2に示すように、ロー
タ本体16と、ロータ本体16の先端に糸解放姿勢と糸
巻取姿勢とに揺動自在に装着されたベールアーム17
と、ロータ本体16に装着されたケース部材18と、ベ
ールアーム17を糸巻取姿勢に戻すためにケース部材1
8に装着されたベール反転機構19とを有している。
【0017】ロータ本体16は、リールボディ2aにス
プール軸15回りに回転自在に装着された円筒部30
と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1
及び第2ロータアーム31,32とを有している。円筒
部30と両ロータアーム31,32とは、たとえばアル
ミニウム合金製であり一体成形されている。円筒部30
の前部には前壁33が形成されており、前壁33の中央
部にはボス部33aが形成されている。ボス部33aの
中心部には貫通孔が形成されており、この貫通孔をピニ
オンギアの前部12a及びスプール軸15が貫通してい
る。前壁33の前部にナット13が配置されており、ナ
ット13の内部にスプール軸15を回転自在に支持する
軸受35が配置されている。
【0018】第1及び第2ロータアーム31,32は、
図1、図3及び図4に示すように、円筒部30の後部外
周面にそれぞれ配置された第1及び第2接続部31a,
32aと、第1及び第2接続部31a,32aからそれ
ぞれ外方に凸に湾曲しつつ前方に延びる第1及び第2ア
ーム部31b,32bとを有している。第1及び第2接
続部31a,32aは、円筒部30と周方向に滑らかに
それぞれ連続して形成されており、円筒部30の周方向
に間隔を隔てて配置された2つの脚部31c,32cを
それぞれ有している。第1及び第2アーム部31b,3
2bは、第1及び第2接続部31a,32aと滑らかに
連続して形成され円筒部30と間隔をあけて前方に延び
ている。第1及び第2アーム部31b,32bは、先端
部から円筒部30との接続部分に向けて2股に分岐して
おり、円筒部30と2つの脚部31c,32cで接続さ
れている。したがって内部に開口31d,32dが形成
される。第1ロータアーム31の開口31dは、カバー
部材34により外周側から塞がれている。このカバー部
材34と第1アーム部31bとにより、図5に示すよう
に、収納空間48が形成されている。第1及び第2アー
ム部31b,32bの外周面はスプール軸15の軸芯を
中心とする円弧状に形成されている。この円弧の半径は
前方側が大きくなっている。
【0019】第1ロータアーム31の先端の外周側に
は、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されてい
る。また、第2ロータアーム32の先端内周側には、第
2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。第
1ベール支持部材40は、ケース部材18にねじ込まれ
た取付ピン36により第1ロータアーム31に取り付け
られる。この取付ピン36は引っかかりが少ない六角孔
付きボルトからなり、その頭部に釣り糸が引っかかりに
くくなっている。
【0020】第1ベール支持部材40の先端には、図3
に示すように,釣り糸をスプール4に案内するためのラ
インローラ41と、ラインローラ41を挟んで第1ベー
ル支持部材40に固定された固定軸カバー47とが装着
されている。ラインローラ41は、第1ベール支持部材
40の先端に回転自在に装着されている。固定軸カバー
47は、先端がとがった変形円錐形状である。固定軸カ
バー47の先端部と第2ベール支持部材42との間には
線材を略U状に湾曲させた形状のベール43が固定され
ている。これらの第1及び第2ベール支持部材40,4
2、ラインローラ41、ベール43及び固定軸カバー4
7により釣り糸をスプール4に案内するベールアーム1
7が構成される。ベールアーム17は、図3(A)に示
す糸案内姿勢と、図3(B)に示す糸案内姿勢から反転
した糸解放姿勢との間で揺動自在である。
【0021】ケース部材18は、合成樹脂製の部材であ
り、図5に示すように、第1ロータアーム31とカバー
部材34とで形成される収納空間48を円筒部30側
(内周側)から塞ぐように第1ロータアーム31に固定
されている。ケース部材18には、ベール反転機構19
を装着するための装着孔18aやネジ孔18bが形成さ
れているのに加えて、第1ベール支持部材40を装着す
るためのネジ孔18cやボス部18dが形成されてい
る。このような構造のため、ケース部材18は肉厚が変
動する複雑な形状をしている。
【0022】〔ベール反転機構の構成〕ベール反転機構
19は、収納空間48内に配置されている。ベール反転
機構19は、ベールアーム17を糸解放姿勢から糸案内
姿勢にロータ3の回転に連動して復帰させるとともに、
両姿勢でその状態を保持する。ベール反転機構19は、
図3、図5及び図6に示すように、収納空間48内でケ
ース部材18に装着された第1トグルばね機構50と、
ケース部材18の後端部に配置された第2トグルばね機
構51と、リールボディ2aの前部の環状凹部2cに形
成された切換突起52とを有している。
【0023】第1トグルばね機構50は、ケース部材1
8に沿って前後方向に延びる第1ロッド55と、第1ロ
ッド55の後端部が摺動自在に挿入された第1筒状部材
56と、第1ロッド55を前方側に付勢する第1ばね5
7とを有している。第1ロッド55は、図5に示すよう
に、その先端部55aが外周側に折り曲げられ、第1ロ
ータアーム31を貫通して第1ベール支持部材40に形
成された穴40aに係合している。また第1ロッド55
には突起部55bが形成されており、第1ばね57の前
端がこの突起部55bに当接している。第1筒状部材5
6は装着孔18aに係合する揺動軸56aを有してお
り、揺動中心Aを中心にケース部材18に揺動自在に取
り付けられている。一方、第1ロータアーム31の前端
部には図示しないストッパー部が形成されている。
【0024】このような構成の第1トグルばね機構50
は、図3(A)に示すような第1位置と、図3(B)に
示すような第2位置とをとることが可能である。第1位
置は、ベールアーム17の糸巻取姿勢に対応し、第2位
置はベールアーム17の糸解放姿勢に対応している。ま
た、図3(B)に示す第2位置は、この第1トグルばね
機構50の死点とほぼ同じ位置である。
【0025】第2トグルばね機構51は、図6に示すよ
うに、戻しレバー60と、一端がこの戻しレバー60に
係止された第2筒状部材61と、第2筒状部材61に一
端が収納され他端がロータ3に揺動自在に取り付けられ
た第2ロッド62と、第2筒状部材61を戻しレバー6
0側に付勢する第2ばね63とを有している。戻しレバ
ー60は、ケース部材18の後面にロータ回転平面と平
行な面内で揺動自在に取り付けられている。なお、第2
筒状部材61及び第2ばね63は、ロータ回転平面と平
行な面内で移動する。
【0026】リールボディ2aの環状凹部2cに形成さ
れた切換突起52は、図6に示すように、外周側に突出
している。この切換突起52は、第2トグルばね機構5
1の戻しレバー60がロータ3とともに回転してきた際
に、戻しレバー60の突出部60cに当接可能である。
戻しレバー60は、第1トグルばね機構50の第1筒状
部材56の後端を係止する係止用切欠き60aと、第2
筒状部材係止用の孔60bと、ロータ回転軸心側に突出
可能な突出部60cとを有している。係止用切欠き60
aと第1筒状部材56の後部との間には隙間が形成され
ている。戻しレバー60の係止用切欠き60aと第1筒
状部材56の後端との係止部には隙間が形成されている
ので、両者の位置が切り換えられた際に両者による衝突
音が発生し、これにより、位置が切り換えられたことを
操作者に報知することができる。この戻しレバー60の
突出部60cに接触可能にOリングからなる制動部材6
5が環状凹部2cに装着されている。制動部材65は、
ベールアーム17が糸解放姿勢にあるとき、ロータ3の
回転を制動するために設けられている。突出部60cの
先端部は、図6に示すように戻しレバー60の揺動中心
を中心とする円弧状に形成されている。このように突出
部60cを円弧上に形成することで、制動時にロータ3
を回転させたときにがたつきにより戻しレバー60が多
少揺動しても、突出部60cが制動部材65に対して常
に同じ量だけ外周側から食い込むので接触状態が変化し
にくい。このため、ロータ3を手で回しても制動力が変
動しにくくなり安定した制動力が得られる。
【0027】このような第2トグルばね機構51の構成
では、第2筒状部材61及び第2ばね63によって、戻
しレバー60は図6に二点鎖線で示す第1位置と実線で
示す第2位置とをとり得る。第1位置は第1トグルばね
機構50の第1位置及びベールアーム17の糸巻取姿勢
に対応し、第2位置は第1トグルばね機構50の第2位
置及びベールアーム17の糸解放姿勢に対応している。
【0028】切換突起52は、制動部材65の外周側に
おいてリールボディ2aの環状凹部2cの壁部に形成さ
れており、制動部材65をほぼ円環状に配置可能であ
る。 〔ロータの構成の特徴〕従来、複雑な形状のケース部材
18は、第1ロータアーム31と一体で形成されてい
る。このため、従来は、ロータ本体16の形状が複雑に
なり、金型も複雑な形状になっている。したがって、精
度を維持しようとすると、金型のコストが上昇しロータ
本体の製造コストが高くなる。しかし、本実施形態で
は、第1ロータアーム31と別にケース部材18を設け
たので、第1ロータアーム31を含むロータ本体16の
形状が単純化し、精度を維持して製造コストを低減でき
る。しかも、ケース部材18は、小型の部品であるの
で、複雑な形状であっても比較的精度を出しやすい。こ
のため、金型を使用して成型してもケース部材18の製
造コストを低く維持できる。さらにケース部材18は比
重が小さい合成樹脂製であるので、ロータ本体16全体
の軽量化を図ることができる。
【0029】また、第1ロータアーム31の形状が単純
化し厚みを均一にしやすいので、応力集中が生じにくく
なり肉厚を薄くしても強度を高く維持できる。このた
め、強度を維持して軽量化を図ることもできる。しか
も、ロータアーム31,32が外方に凸に湾曲して形成
されているので、折れ曲がり部分がなくなり、その部分
での応力集中が生じない。このため、応力が平均化され
ロータアームの肉厚を厚くすることなく強度を高く維持
できる。したがって、ロータ本体16のさらなる軽量化
を図りつつ強度を高く維持できる。しかも、円筒部30
と両接続部31a,32a及び両接続部31a,32a
と両アーム部31b,32bとがそれぞれ滑らかに連続
して形成されているので、それらの連続部分でも応力が
集中しにくくなり、強度をより高く維持できる。さら
に、第1及び第2ロータアーム31,32の先端部が集
合して基端部が周方向に離反して2股に分かれる構造に
なるので、より軽量化を図れる。また、両ロータアーム
31,32の基端部が周方向に拡がるため、両ロータア
ーム31,32の周方向の剛性も高くなり、強度をより
高く維持できる。
【0030】ロータ3の円筒部30の内部にはロータ3
の逆転を禁止・解除するための逆転防止機構70が配置
されている。逆転防止機構70をローラ型のワンウェイ
クラッチを有しており、ワンウェイクラッチを作用状態
と非作用状態とに切り換えることにより、ロータ3の逆
転を禁止・解除する。スプール4は、ロータ3の第1ロ
ータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置さ
れており、スプール軸15の先端にドラグ機構71を介
して装着されている。スプール4は、外周に釣り糸が巻
かれる糸巻き胴部4aと、糸巻き胴部4aの後部に一体
で形成されたスカート部4bと、糸巻き胴部4aの前端
に固定されたフランジ板4cとを有している。
【0031】〔リールの操作及び動作〕キャスティング
時には逆転防止機構70によりロータ3を逆転禁止状態
にしてベールアーム17を糸解放姿勢に反転させる。ベ
ールアーム17を糸解放姿勢に反転させると、第1ベー
ル支持部材40及び第2ベール支持部材42は後方側に
倒れ、図3(B)に示すような糸解放姿勢となる。ベー
ルアーム17が糸解放姿勢に倒れた状態では、スプール
4からの釣り糸を容易に繰り出すことが可能である。こ
の状態において、第1トグルばね機構50では、第1ベ
ール支持部材40の回転によって第1ロッド55が図3
(B)において反時計方向に回転し、第2位置に位置さ
せられる。これに伴って第1筒状部材56は揺動中心A
を中心に反時計方向に揺動する。また第2トグルばね機
構51では、第1筒状部材56の揺動に伴って戻しレバ
ー60が図6において時計方向に揺動し、実線で示す第
2位置となる。戻しレバー60は、この状態においても
第2筒状部材61及び第2ばね63によって保持されて
いる。
【0032】この第2位置に戻しレバー60が揺動する
と、図5及び図6に示すように戻しレバー60の突出部
60cがロータ回転軸心側に突出し制動部材65に弾性
的に接触する。この結果、ロータ3が制動されその回転
位相を保持する。しかし制動部材65と弾性的に接触し
て摩擦により制動されているだけであるので、ロータ3
を手で回転させたりハンドル1により回転させれば簡単
に回転位相を調整できる。すなわち、ロータ3が摩擦力
により制動され回転位相が維持されるので、ベールアー
ム17を糸解放姿勢にしたときにロータ3が回転するこ
とはない。したがって、キャスティング時やサミング時
にロータ3の不意の回転による不具合を解消できる。し
かも、ロータ3は摩擦により制動されているだけである
ので、ロータ3に力を加えれば簡単に回して回転位相を
調整することができる。
【0033】この状態で釣り竿を握る手の人差し指で釣
り糸を引っかけながら釣り竿をキャスティングする。す
ると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。
キャスティング後に、ベールアーム17を糸解放姿勢に
維持したままの状態でハンドル1をたとえば左手で糸巻
取方向に回転させると、ロータ駆動機構5によりロータ
3が糸巻取方向に回転する。ロータ3が糸巻取方向に回
転すると、ベールアーム17がベール反転機構19によ
り糸巻取姿勢に復帰する。
【0034】具体的には、図6において、第2トグルば
ね機構51の戻しレバー60がロータ3とともに反時計
方向に回転する。すると、戻しレバー60の突出部60
cがリール本体2側に固定された切換突起52に衝突す
る。これにより、戻しレバー60は蹴り上げられて二点
鎖線で示す第1位置に切り換えられる。これに伴って第
1トグルばね機構50の第1筒状部材56が図3(B)
に示す第2位置から図3(A)に示す第1位置に切り換
えられ、第1ばね57の付勢力も手伝ってベールアーム
17が糸巻取姿勢側に切り換えられる。
【0035】このとき、第1トグルばね機構50の第2
位置では、第1ロッド55はほぼ死点に位置しているの
で、第2トグルばね機構51から少しの力を与えるだけ
で第1位置側に移行する。また、第2トグルばね機構5
1はロータ回転平面内で回転する戻しレバー60によっ
てその位置が切り換えられるようになっているので、ロ
ータ3の回転力がそのまま効率良く戻しレバー60に伝
えられる。したがって、ハンドル操作時には小さい力で
ベールを糸解放姿勢から糸巻取姿勢側に切り換えること
が可能となる。
【0036】ベールアーム17が糸巻取姿勢に復帰する
と、第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材4
2は、図1及び図2に示すように、それぞれ前方側に起
立している。この状態では、第1トグルばね機構50で
は、第1筒状部材56は図3(A)に示すように第1ば
ね57によって時計方向に揺動し、第1ロッド55は進
出した状態となっている。また第2トグルばね機構51
では、戻しレバー60は図6に二点鎖線で示す第1位置
に位置しており、この状態が第2筒状部材61及び第2
ばね63によって保持されている。なおこの状態では、
戻しレバー60の突出部60cはロータ外周側に退避し
ており、ロータ3が回転しても突出部60cが切換突起
52に当接することはない。
【0037】ベールアーム17が糸巻取姿勢に戻ると、
ベールアーム17により釣り糸がスプール4に案内され
てスプール4の外周に巻き付けられる。このような糸巻
取時に釣り糸が弛んで誤って両ベール支持部材40,4
2の一方に絡んでも、両ロータアーム31,32の剛性
が高く維持されているので、両ロータアーム31,32
は破損しにくい。しかも、両ロータアーム31,32は
軽量化が図られているので、ハンドル1を回転させると
軽い力で回転させることができる。
【0038】〔他の実施形態〕 (a)前記実施形態では、ロータアームの形状が外周側
に凸に湾曲して形成されていたが、本発明はこのような
形状に限定されるものではなく、円筒部から屈曲して前
方に延びる直線的なロータアームを有するロータにも適
用できる。 (b)前記実施形態では、ケース部材に合成樹脂を用い
たが、ケース部材に金属や繊維強化樹脂等の他の素材を
用いてもよい。
【0039】(c)前記実施形態では、ベール反転機構
をケース部材に装着したが、ベール反転機構に加えて釣
り糸緊張機構等の他の機構をケース部材に装着してもよ
い。 (d)前記実施形態では、ベール反転機構を第1ロータ
アーム31側に装着したが、第2ロータアーム32側に
装着してもよい。この場合、ケース部材18やカバー部
材34は第2ロータアーム32に装着され、第2ロータ
アーム32内に収納空間48が形成される。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、ケース部材にベール反
転機構の装着構造などを設けることにより、ロータ本体
の金型に装着構造のための形状を作り込む必要がなくな
る。このため、ロータ本体の精度を維持して製造コスト
の上昇を抑えることができる。しかもロータアームの形
状が単純化し厚みを均一にしやすいので、応力集中が生
じにくくなり肉厚を薄くしても強度を高く維持できる。
このため、強度を維持して軽量化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリー
ルの右側面図。
【図2】その左側面断面図。
【図3】第1ロータアームの平面図。
【図4】第2ロータアームの平面図。
【図5】第1ロータアームの断面拡大図。
【図6】ベール反転機構を示すリールボディの正面図。
【符号の説明】
2 リール本体 3 ロータ 4 スプール 16 ロータ本体 17 ベールアーム 18 ケース部材 19 ベール反転機構 30 円筒部 31 第1ロータアーム 31a 第1接続部 31b 第1アーム部 31c 脚部 32 第2ロータアーム 32a 第2接続部 32b 第2アーム部 32c 脚部 55 第1筒状部材 56 第1ロッド 57 第1ばね

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リール本体に回転自在に装着され釣り糸を
    スプールに案内するためのスピニングリールのロータで
    あって、 前記リール本体に回転自在に装着された円筒部と、前記
    円筒部の後部外周面に配置された第1接続部及び前記第
    1接続部から前記円筒部と間隔をあけて前方に延び内部
    に前記円筒部側に開口する収納空間が形成された第1ア
    ーム部を有する第1ロータアームと、前記円筒部の後部
    外周面に前記第1接続部と対向して配置された第2接続
    部及び前記第2接続部から前記円筒部と間隔をあけて前
    方に延びる第2アーム部を有する第2ロータアームとを
    有し、前記各部が一体成形されたロータ本体と、 前記両ロータアームの先端に糸巻取姿勢と糸解放姿勢と
    の間で揺動自在に装着されたベールアームと、 前記ロータが糸巻取方向に回転すると、糸解放姿勢に揺
    動したベールアームを前記糸巻取姿勢に戻すために、前
    記収納空間に収納されたベール反転機構と、 前記第1ロータアーム内の前記収納空間を前記円筒部側
    から覆いかつ前記ベールアーム反転機構の少なくとも一
    部を装着可能なケース部材と、を備えたスピニングリー
    ルのロータ。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2接続部は、前記円筒部と
    周方向に滑らかに連続して形成されており、前記第1及
    び第2アーム部は、前記第1及び第2接続部と滑らかに
    連続して形成され前記第1及び第2接続部からそれぞれ
    外方に凸に湾曲しつつ前方に延びている、請求項1に記
    載のスピニングリールのロータ。
  3. 【請求項3】前記第1及び第2接続部の少なくとも一方
    は前記後部外周面において周方向に間隔を隔てて前記円
    筒部に配置された2つの脚部を有し、前記第1アーム部
    及び第2アーム部のうち前記2つの脚部に連続するアー
    ム部は先端部で1つに集合して前記ベールアームを揺動
    自在に支持する、請求項1又は2に記載のスピニングリ
    ールのロータ。
  4. 【請求項4】前記ベール反転機構は、前記ケース部材に
    回動自在に装着された筒状部材と、前記筒状部材に進退
    自在に装着され先端が前記ベールアームにその揺動軸芯
    の近傍で係止された連結部材と、前記連結部材を進出方
    向に付勢するばね部材とを有するトグルばね機構を含
    む、請求項1から3のいずれかに記載のスピニングリー
    ルのロータ。
  5. 【請求項5】前記ロータ本体は金属製であり、前記ケー
    ス部材は合成樹脂製である、請求項1から4のいずれか
    に記載のスピニングリールのロータ。
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