JP2002343649A - 積層セラミックチップ部品 - Google Patents

積層セラミックチップ部品

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JP2002343649A
JP2002343649A JP2001151573A JP2001151573A JP2002343649A JP 2002343649 A JP2002343649 A JP 2002343649A JP 2001151573 A JP2001151573 A JP 2001151573A JP 2001151573 A JP2001151573 A JP 2001151573A JP 2002343649 A JP2002343649 A JP 2002343649A
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chip
electrodes
electrode
internal
chip component
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JP2001151573A
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Masabumi Ichikawa
正文 市川
Takayuki Yamabe
孝之 山辺
Hiroshi Mizutsuki
洋 水月
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Koa Corp
Original Assignee
Koa Corp
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Publication date
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  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 チップサイズを有効に利用することで、小型
チップサイズで有りながら、高いインダクタンス値やキ
ャパシタンス値が得られるチップ部品を提供する。 【解決手段】セラミック層11〜16を積層し、該積層
されたセラミック層の間に内部電極P,P,P
形成され、該内部電極が角型チップの外部電極20a,
20bに接続された積層セラミックチップ部品におい
て、前記角型チップの端面には、外部電極20a,20
bを形成しない面を備え、該面に内部電極P,P
を露出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層セラミックチッ
プ部品に係り、特にシート状のセラミック層に内部電極
等の導体パターンを配設し、これを積層して相互に接続
した、インダクタ素子、又はキャパシタ素子等の積層セ
ラミックチップ部品に関する。
【0002】
【従来の技術】シート状のセラミック層に導体パターン
を配設して、これを積層して角型チップ部品とした積層
セラミックチップ型インダクタ素子やキャパシタ素子等
の電子部品が広く普及している。これらの電子部品にお
いては、これらが装着される電子機器の進歩に伴い、小
型・高密度実装への対応が要求されている。このため、
これらのチップ部品のサイズも、1608型(1.6m
m×0.8mm)から1005型(1.0mm×0.5
mm)が現在の主流となり、更に0603型(0.6m
m×0.3mm)への移行が始まりつつある。
【0003】しかしながら、これらのチップ型インダク
タ素子やキャパシタ素子においては、チップ面積が小型
化すると、これに伴い、内部電極パターンも小さくせざ
るを得ない。従って、インダクタンス値やキャパシタン
ス値の範囲が狭くなり、Q値も小さくなり、特性が劣化
するという傾向がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した事情
に鑑みて為されたもので、チップサイズを有効に利用す
ることで、小型チップサイズで有りながら、高いインダ
クタンス値やキャパシタンス値が得られるチップ部品を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の積層セラミック
チップ部品は、絶縁体材料、誘電体材料や磁性体材料な
どからなるセラミック層を積層し、該積層されたセラミ
ック層の間に内部電極が形成され、該内部電極が角型チ
ップの外部電極に接続された積層セラミックチップ部品
において、前記角型チップの端面には、前記外部電極を
形成しない面を備え、該面に前記内部電極が露出したこ
とを特徴とする。
【0006】上述した本発明によれば、角型チップの外
部電極を形成しない面に内部電極を露出することが出来
るので、従来の内部電極をチップ周辺から内側に離隔し
て形成していたのと異なり、内部電極の形成面積を拡張
することが出来る。これにより、チップサイズを最大限
有効に利用することができる。従って、インダクタンス
値やキャパシタンス値を大きくすることができ、これに
伴いQ値等の特性が向上する。
【0007】この積層セラミックチップ部品は、長手方
向両側面の端面に外部電極を設けず、該端面(短手方向
端面)に内部電極を露出することが好ましい。これによ
り、内部電極を外部電極を設けないチップ区画の端面ま
で配置することができ、チップサイズの有効利用が図れ
る。
【0008】また、前記積層セラミックチップ部品は、
上下面(表裏面)を除く四面に外部電極を設けず、該四
面に内部電極を露出するようにしてもよい。これによ
り、内部電極をチップ区画のすべての端面まで配置する
ことができ、さらにチップサイズの有効利用が図れる。
【0009】また、前記積層セラミックチップ部品は、
角型チップの下面にのみ外部電極を設け、前記角型チッ
プの各端面に内部電極を露出するようにしてもよい。こ
れにより、外部電極の面積が減少することから寄生容量
が減少し、チップ部品としての高周波特性が向上する。
【0010】また、前記積層セラミックチップ部品は、
インダクタ素子またはキャパシタ素子であることが好ま
しい。これにより、小さなチップサイズに対して大きな
インダクタンス値またはキャパシタンス値が得られる。
【0011】また、前記内部電極が露出した面には、保
護膜が形成されることが好ましい。これにより、端面に
露出した内部電極が保護され、チップ部品の特性の劣化
等が防止される。保護膜としては、ガラス被膜、または
樹脂の被膜であることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照しながら説明する。
【0013】図1は、本発明の第1の実施形態のインダ
クタ素子を示す。(a)は角型チップの全体構成を示し
た斜視図であり、(b)は各セラミック層の分解斜視図
であり、(c)は各セラミック層の上面図である。この
チップ型インダクタ素子は、図1(a)に示すようにセ
ラミック層11−16が積層圧着して構成され、多数個
取りのシート状積層体を切断することで、個々の角型チ
ップに分離され、高温で焼結することで、角型チップ
(積層体)部品が得られる。外部電極20a,20b
は、それぞれコの字状に、チップ上面、長手方向両端
面、下面に形成され、外部電極20aは引出電極Q
介して螺旋状のコイル導体の一端に接続され、外部電極
20bは引出電極Qを介して螺旋状のコイル導体の他
端に接続される。外部電極20a、20bは、長手方向
両端面及び上下面のみにコの字状に設けられ、チップ長
手方向両側面の端面(短手方向端面)には、セラミック
層13,14,15の内部電極P,P,P等が露
出した状態になっている。
【0014】セラミック層11−16においては、導体
パターンP,P,Pが形成され、セラミック層間
には透孔であるビアホールV…Vを介して相互に接
続され、これにより螺旋状のコイル導体からなるインダ
クタ素子が構成される。図1に示す例では、コイル導体
を略1ターン半形成したインダクタ素子について示した
が、これらのセラミック層の層数を増加することで、任
意のターン数のコイル導体を形成可能である。
【0015】セラミック層12,16には引出電極
,Qを備え、この電極Q,Qは、長手方向両
端のチップ縁部に接するように配置され、チップの両端
面に形成される外部電極に接続される。詳しくは、セラ
ミック層16の引出電極Qには、2個のビアホールV
,Vを備え、チップ下面に形成される外部電極20
aにビアホール中に充填される導体を介して接続され
る。同様にセラミック層12の上層には、ビアホールV
,Vのみを設けたセラミック層11が配置され、チ
ップ上面の外部電極20bにビアホール中に充填される
導体を通して接続される。
【0016】ここで、セラミック層13,14,15に
はコの字型またはL字型の内部電極P,P,P
配置され、これらの内部電極は長手方向両側面のチップ
縁部に到達するように配置されている。即ち、これらの
セラミック層を積層して角型チップを構成した際に、長
手方向両側面の端面(短手方向両端面)に内部電極が露
出するように形成されている。一方で、長手方向のチッ
プ縁部に対しては、スペースLを設け、チップ縁部から
離隔して配置されている。従って、長手方向両端面にお
いては、端面に形成される外部電極に対して距離Lを介
して、離隔して配置される。これにより、螺旋状のコイ
ル導体の実質的な磁束の鎖交面積を、従来の図1(d)
に示す全周にわたって距離Dだけチップ外周縁部から離
隔して配置していたのに比べて、大きくすることができ
るので、その分だけ単位層当りのインダクタンス値を増
加することができる。
【0017】図2(a)は、本発明の第2の実施形態の
インダクタ素子を示し、図2(b)は各セラミック層の
導体パターンの形成例を示す。このインダクタ素子は、
セラミック層21−25の積層体によって構成され、各
セラミック層21−25は、それぞれ図2(b)に示す
導体パターンを備えている。なお、セラミック層25に
ついては表裏面を示す。外部電極28a、28bが角型
チップの上面の長手方向両端部に設けられ、外部電極2
8c、28dが下面の長手方向両端部にそれぞれ設けら
れている。角型チップの4面の端面には外部電極が配設
されていなく、図2(a)に示すように各セラミック層
の内部電極P,P,P,Pの縁部が露出してい
る。
【0018】この実施形態においては、セラミック層2
2,23,24、25には、それぞれ図示する形状を有
する内部電極P,P,P,Pを備えている。こ
れらの内部電極P,P,P,Pは、それぞれチ
ップの区画端縁迄延在している。各セラミック層は、ビ
アホールを備え、そのビアホールに充填された導体によ
り、各内部電極が接続されて、螺旋状のコイル導体が形
成される。即ち、セラミック層22のビアホールV
内部電極Pと内部電極Pとを接続し、ビアホールV
は内部電極Pと内部電極Pとを接続し、ビアホー
ルVは内部電極Pと内部電極Pとを接続し、これ
により2ターンの螺旋状導体が形成される。なお、更に
セラミック層23と24を繰返し配置することで、任意
のターン数の螺旋状導体コイルを形成できる。ビアホー
ルVは、外部電極28a、28cと内部電極Pとを
接続するためのものである。ビアホールVは、外部電
極28b,28dと内部電極Pとを接続するためのも
のである。これにより螺旋状のコイル導体の両端部が外
部電極28a,28cと28b,28dにそれぞれ接続
される。なお、外部電極と内部電極を接続するビアホー
ルは、1個でもよいが、複数個設けることで、接続の信
頼性を高めることができる。
【0019】図3(a)は、本発明の第3の実施形態の
キャパシタ素子を示し、図3(b)(c)(d)は、各
セラミック層の電極パターンの構成例を示す。この実施
形態においては、セラミック層31,32,33は誘導
体層であり、セラミック層32,33には図示するよう
な内部電極P,Pを備えている。ここで、内部電極
,Pはチップの長手方向の一端X,Xを除い
たチップ区画全面まで延在している。図3(a)に示す
ように、このキャパシタ素子は、セラミック層31,3
2,33,32,33の5層を積層したもので、その上
面及び下面に一対の電極38a、38cと38b,38
dとを備えている。ここで外部電極38aと38cと
は、ビアホールV,V,Vに充填された導体を介
して2個のセラミック層33,33の内部電極P,P
と導通している。同様に外部電極38bと38dと
は、ビアホールV,V,Vに充填された導体を介
して、2個のセラミック層32,32の内部電極P
と導通している。そして、図示するように角型チッ
プの上面及び下面のみに外部電極38a,38b,38
c,38dが存在し、四面の端面には外部電極が存在せ
ず、内部電極P,Pが端面に露出している。
【0020】なお、セラミック層32,33に代えて、
図3(c)に示す内部電極P,P を有するセラミッ
ク層35,36を用いるようにしてもよい。この内部電
極P ,Pは、図示するようにくり抜き部Aを備え
る。このため、セラミック層35,36においては、長
手方向両端部で上層のセラミック層と直接結合するの
で、層間の良好な密着性が得られる。また、図3(d)
は、この変形実施例を示すもので、上記実施例がビアホ
ールを片側各2個備えていたのに対し、ビアホールを片
側各1個としたものである。各内部電極P,Pにお
いて、くり抜き部Aを備え、チップ長手方向両端部で密
着性が向上するという点においても、上記実施例と共通
する。
【0021】係るキャパシタ素子によるキャパシタンス
値向上の効果を図4により従来例と比較して説明する。
図4(a)に示す従来例では、キャパシタ素子の内部電
極パターンは、チップ周縁部から距離Dだけマージンを
設けて設計する必要があった。これは、内部電極がチッ
プの端面に露出すると、外部電極と接触して、ショート
を生じる恐れがあるからである。このため、キャパシタ
ンスとして有効に動作する領域は、図中のBで示す領域
であった。これに対して、本発明のキャパシタ素子によ
れば、図4(b)に示すように内部電極パターンをチッ
プ区画の両端面迄延在させることができる。これによ
り、キャパシタンスとして有効に動作する領域は、図中
のBで示す領域に拡大できる。即ち、距離Dのマージ
ン分だけキャパシタとしての有効動作領域を拡大するこ
とができ、その分キャパシタンス値が向上する。例えば
1005型(1.0mm×0.5mm)においては、距
離Lを50μm程度取っていたとすると、有効幅は0.
4mm以下となる。これに対して、本発明によれば距離
Dの2倍だけ間隔を広げることができるので、0.1m
m程度有効面積を拡大できるので、その分のキャパシタ
ンス値を大きくすることができる。この傾向は、チップ
サイズが小さくなるに従い、より顕著となる。
【0022】図5は、図3の変形例、すなわち本発明の
第4の実施形態のキャパシタ素子を示す。図5(a)は
角型チップキャパシタ素子の外観を示し、図5(b)は
各セラミック層の内部電極を示す。この実施形態におい
ては、内部電極P,Pを有するセラミック層42,
43が交互に積層され、コの字型の外部電極48a,4
8bがチップ上面、短手方向両端面、下面に設けられて
いる。長手方向両側面の端面(短手方向の端面)には外
部電極は存在せず、また、ビアホールによる導体の接続
も存在しない。外部電極48aは内部電極P,P
そのチップ長手方向の一方の端面で接続し、外部電極4
8bは内部電極P,Pとそのチップ長手方向の他方
の端面で接続している。従って、4枚の内部電極P
,P ,Pが交互に積層されたキャパシタ素子が
得られ、拡張した内部電極により、そのチップサイズを
最大限に生かしたキャパシタンス値が得られる。
【0023】図5(c)は、図5(b)の内部電極パタ
ーンの変形例を示すもので、内部電極P,Pがくり
抜き部Aを備えたセラミック層45,46を用いたもの
である。図5(a)に示すキャパシタ素子において、セ
ラミック層42,43に代えてセラミック層45,46
を用いることで、チップ長手方向両端部においてセラミ
ック層が直接結合し、これにより層間で良好な密着性が
得られる。
【0024】図6は、本発明の第5の実施形態のインダ
クタ素子を示す。この実施形態は、図1及び図2に示す
インダクタ素子の変形実施例であり、外部電極58a,
58bを底面にのみ配置したフィレットレス形のチップ
実装に好適な構造である。係る構造によれば、外部電極
の面積が少ないので、浮遊容量が少なく、良好な高周波
特性が得られる。
【0025】このインダクタ素子は、コの字型の内部電
極Pを有するセラミック層51と、略L字型の内部電
極Pを有するセラミック層52と、同様に略L字型の
内部電極Pを有するセラミック層53と、次に上記セ
ラミック層52,53を繰返し配置して、合計5層を積
層したものである。外部電極58aは、ビアホールV
を通して内部電極Pの一端と接続し、内部電極P
他端はビアホールVを通して内部電極Pの一端と接
続し、内部電極Pの他端はビアホールVを通して内
部電極Pの一端と接続し、内部電極Pの他端はビア
ホールV,V ,Vを通して外部電極58bと接続
している。従って、外部電極58a,58b間には約2
ターン半のコイル導体が接続され、この導体コイルはチ
ップの4面の端面に内部電極が露出しているので、チッ
プサイズを最大限に生かしたコイル導体の配置が行なえ
る。なお、最上層50は、ガラス層又はセラミック層の
保護層を設けてもよい。また、空芯インダクタ等の極性
を有するものでは、最上層50に極性表示等の捺印を施
すこともできる。
【0026】図7乃至図9は、本発明の第6の実施形態
の水平螺旋構造のインダクタ素子を示す。図7におい
て、左側からセラミック層61乃至64を積層し、一方
の電極引出部を形成する。次に、螺旋状コイル導体部を
構成する内部電極P,Pを有するセラミック層6
5,66を繰返し積層する。次に、セラミック層67乃
至69を積層し、右側の他方の電極引出部を形成する。
ここでコの字型の内部電極PはビアホールVを通し
てコの字型の内部電極Pの一端に接続し、これにより
1ターン分のコイル導体が形成される。セラミック層6
2,69は、それぞれ引出電極P,Pを備え、上下
のチップ端部で外部電極70a,70b,70c,70
dにそれぞれ接続される。即ち、このインダクタ素子に
おいては、外部電極は角型チップの上下面にのみ形成
し、チップの長手方向両側面の端面に配置せず、ここに
は内部電極が露出した構造としている。これにより、チ
ップサイズを有効に利用することができ、インダクタン
ス値、Q値等を向上させることができる。
【0027】図8は、図7に示すインダクタ素子の変形
実施例である。図7に示すインダクタ素子と相違する点
は、セラミック層62,69に備えた引出電極P,P
がI字型であるのに対して、セラミック層62A,6
9Aに備えた引出電極P31、P41が田の字型である
点である。このため、チップの長手方向両端部に設けた
外部電極71a、71bがチップの4面を鉢巻状に巻く
ように設けられている。また、内部電極P,Pはそ
の中央部がセラミック層65,66のチップ縁部まで拡
大されている。この実施形態においても、外部電極を除
くチップ胴部の4面の端面に外部電極を設けず、該端面
に内部電極を露出した構造は上述の実施形態と同様であ
る。
【0028】図9は、図8に示すインダクタ素子の変形
実施例である。図8に示すインダクタ素子と相違する点
は、セラミック層64,65,66において、ビアホー
ルV ,V,Vを半割状としてチップ端面に露出し
た点である。これにより、内部電極P,P等の接続
がチップ端面に露出した状態で行われ、内部電極のビア
ホール形成のためのスペースが縮小される。従って、内
部電極の実質的な線幅の確保が容易となり、特性の向上
につながる。
【0029】図10は、本発明の第8の実施形態のイン
ダクタ素子を示す。この実施形態においては、例えば1
005型(1.0mm×0.5mm)程度のチップサイ
ズに2個のコイル導体を周回し、これを最上部の内部電
極Pで直列に接続したものである。外部電極88a,
88bを角型チップの底面にのみ備えた、いわゆるフィ
レットレス型の実装構造に対応したものである。角型チ
ップの4面の端面には、外部電極は配置されておらず、
これらの端面には内部電極が露出している。即ち、内部
電極はチップサイズを有効に利用するように、チップ端
面まで延在しているため、小さなチップサイズにコイル
2個分を収納することが可能となる。
【0030】この実施形態においては、図10(a)
(b)(c)を参照して、セラミック層85の下面(裏
面)に外部電極88aが設けられ、ビアホールV,V
を介してセラミック層84の内部電極Pに接続さ
れ、内部電極Pの他端はビアホールVを介してセラ
ミック層83の内部電極Pに接続され、内部電極P
の他端はビアホールVを介してセラミック層82の内
部電極Pに接続される。内部電極Pの中間部迄で、
略1ターン半の螺旋状コイル導体が形成される。内部電
極Pの他端は、ビアホールVを介してセラミック層
83の内部電極Pに接続され、内部電極Pの他端は
ビアホールVを介してセラミック層84の内部電極P
に接続され、内部電極Pの他端はビアホールV
を介してセラミック層85の下面(裏面)の外部電
極88bに接続される。内部電極Pの中間部から、略
1ターン半の螺旋状コイル導体が形成され、外部電極8
8bに接続される。なお、最上層のセラミック層81は
保護層またはマーキング表示層としての機能を果たして
いる。
【0031】図10(d)は、上記実施形態の変形内部
電極パターン例を示す。この実施形態は、セラミック層
93,94に、角型チップ内に外側と内側の2個の螺旋
状コイル導体を形成し、最上部の内部電極Pでこれら
を直列に接続したものである。上記実施形態と同様に、
外部電極98a,98bを角型チップの底面のセラミッ
ク層96の下面にのみ備えている。角型チップの4面の
端面には、外部電極は配置されておらず、これらの端面
には内部電極が露出していることで、チップサイズを有
効に利用するようにしている点も上記各実施形態と同様
である。
【0032】この実施形態においては、セラミック層9
6の下面に外部電極98aが設けられ、ビアホール
,V,Vを介してセラミック層94の内部電極
に接続され、内部電極Pの他端はビアホールV
を介してセラミック層93の内部電極Pに接続され、
内部電極Pの他端はビアホールVを介してセラミッ
ク層92の内部電極Pに接続される。内部電極P
中間部迄で、略1ターン半の螺旋状コイル導体が角型チ
ップの外周側に形成される。内部電極Pの他端は、ビ
アホールVを介してセラミック層93の内周側の内部
電極Pに接続され、内部電極Pの他端はビアホール
を介してセラミック層94の内周側の内部電極P
に接続され、内部電極Pの他端はビアホールVを介
してセラミック層95の内部電極Pに接続され、更に
ビアホールV,V10を介してセラミック層96の下
面の外部電極98bに接続される。内周側コイルにおい
ても、内部電極Pの中間部から、略2ターンの螺旋状
コイル導体が形成される。なお、最上層のセラミック層
91は保護層またはマーキング表示層としての機能を果
たしていることも上記実施形態と同様である。なお、こ
れらの実施形態において、セラミック層83,84また
は93,94を繰返し配置することで、任意のコイル導
体のターン数が得られるとことも、上記実施形態と同様
である。
【0033】上記各実施形態において、内部電極が露出
した端面には、ガラス層又は樹脂層からなる保護被膜が
形成される。ガラスの保護被膜としては、例えば硼珪酸
ガラス等の被膜が好適である。又、樹脂の保護被膜とし
ては、例えばアクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂等の被膜が好適である。
【0034】次に、上記各実施形態の積層セラミックチ
ップ部品の製造工程についてその概要を説明する。ま
ず、磁性材料、誘電体材料もしくは絶縁体材料からなる
セラミックグリーンシートを準備し、ここに内部電極パ
ターンをスクリーン印刷等により形成する。内部電極と
しては、例えばAgペースト、又はAg−Pdペースト
等を用いるのが一般的である。各グリーンシートには、
レーザ法又は機械的パンチングにより所定位置にビアホ
ールを形成する。そして、この内部電極パターン等を印
刷したセラミックグリーンシートを上記各実施形態に示
すように積層圧着する。
【0035】上記グリーンシートには、多数の内部電極
パターンがマトリクス状に配列されているので、これを
各チップ領域に対応する区画にダイシングする。そし
て、高温で焼成することで、セラミックグリーンシート
がセラミック層の焼結体となり、印刷により形成された
電極ペーストパターンが金属の電極層となる。次に、外
部電極として印刷法、又はスパッタリング等により下地
金属を形成し、その上にNiめっき及びSnめっき等を
行い、これにより外部電極を形成する。
【0036】露出した内部電極を被覆する保護膜は、上
記ダイシング後、又は焼成後にガラス材を所定の端面に
被覆して、比較的低温で焼成することにより形成するこ
とができる。また、保護膜として樹脂膜を用いる場合に
は、外部電極としての下地電極を形成後に樹脂ペースト
を所定の端面に塗布し、これを加温硬化して樹脂膜と
し、その後、Niめっき、Snめっき等を行うようにす
ることができる。
【0037】露出した内部電極を被覆する保護膜の形成
方法の他の例として、セラミックグリーンシートにガラ
ス成分を含有するシートを用い、焼成時にガラス成分を
チップの表面に析出させて(浮き出させて)、内部電極
の露出部をこのガラスで被覆し、ガラス保護膜として形
成させるようにすることもできる。
【0038】なお、上記実施の形態において、各種実施
例を示したが、本発明の趣旨を逸脱することなく種々の
変形実施例が可能なことは勿論である。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
狭小なチップサイズを最大限有効に活用することが出
来、これにより狭小なチップサイズでも、インダクタン
ス値やキャパシタンス値等の良好な特性が得られる積層
セラミックチップ部品を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のインダクタ素子の、
(a)は外観を示す斜視図であり、(b)は各セラミッ
ク層の分解斜視図であり、(c)は各セラミック層の上
面図であり、(d)は比較のための従来例の内部電極を
示すセラミック層の上面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態のインダクタ素子の、
(a)は外観を示す斜視図であり、(b)は各セラミッ
ク層の上面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態のインダクタ素子の、
(a)は外観を示す斜視図であり、(b)は各セラミッ
ク層の上面図であり、(c)はその変形例を示す上面図
であり、(d)は更にその変形例を示す上面図である。
【図4】キャパシタ素子におけるキャパシタンス値向上
の説明に付する図であり、(a)は従来例を示し、
(b)は本発明の実施例を示す。
【図5】本発明の第4の実施形態のキャパシタ素子を示
す図であり、(a)は外観を示す斜視図であり、(b)
は各セラミック層の電極パターンの配置例を示す上面図
であり、(c)はその変形例の上面図である。
【図6】本発明の第5の実施形態のインダクタ素子を示
す図であり、(a)は外観を示す斜視図であり、(b)
は各セラミック層の電極パターンの配置例を示す上面図
である。
【図7】本発明の第6の実施形態のインダクタ素子を示
す図であり、(a)は外観を示す斜視図であり、(b)
は各セラミック層の電極パターンの配置例を示す上面図
である。
【図8】図7の実施形態の変形例を示し、(a)は外観
を示す斜視図であり、(b)は各セラミック層の電極パ
ターンの配置例を示す上面図である。
【図9】更に図8の実施形態の変形例を示し、(a)は
外観を示す斜視図であり、(b)は各セラミック層の電
極パターンの配置例を示す上面図である。
【図10】本発明の第8の実施形態のインダクタ素子を
示し、(a)は外観の斜視図であり、(b)は各セラミ
ック層の分解斜視図であり、(c)は各セラミック層の
電極パターンの配置例を示す上面図であり、(d)はそ
の変形例を示す上面図である。
【符号の説明】
11,12,13,14,15,16 セラミック層 20a,20b 外部電極 P,P,P 内部電極 Q,Q 引出電極 D マージン部
フロントページの続き (72)発明者 水月 洋 長野県上伊那郡箕輪町大字中箕輪14016 コーア株式会社内 Fターム(参考) 5E001 AB03 AC02 AF06 AG00 5E070 AA01 AA05 AB01 CB03 CB13 EA01 5E082 AA01 AB03 BC39 EE11 FG26 GG10 HH43 JJ03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック層を積層し、該積層されたセ
    ラミック層の間に内部電極が形成され、該内部電極が角
    型チップの外部電極に接続された積層セラミックチップ
    部品において、 前記角型チップの端面には、前記外部電極を形成しない
    面を備え、該面に前記内部電極が露出したことを特徴と
    する積層セラミックチップ部品。
  2. 【請求項2】 前記積層セラミックチップ部品は、長手
    方向両側面の端面に外部電極を設けず、該端面に内部電
    極を露出したことを特徴とする請求項1に記載の積層セ
    ラミックチップ部品。
  3. 【請求項3】 前記積層セラミックチップ部品は、上下
    面を除く四面の端面に外部電極を設けず、該端面に内部
    電極を露出したことを特徴とする請求項1に記載の積層
    セラミックチップ部品。
  4. 【請求項4】 前記積層セラミックチップ部品は、角型
    チップの下面にのみ外部電極を設け、前記角型チップの
    各端面に内部電極を露出したことを特徴とする請求項1
    に記載の積層セラミックチップ部品。
  5. 【請求項5】 前記積層セラミックチップ部品は、イン
    ダクタ素子であることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の積層セラミックチップ部品。
  6. 【請求項6】 前記積層セラミックチップ部品は、キャ
    パシタ素子であることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の積層セラミックチップ部品。
  7. 【請求項7】 前記内部電極が露出した面に、保護膜が
    形成されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか
    に記載の積層セラミックチップ部品。
  8. 【請求項8】 前記角型チップ内に、2個の螺旋状コイ
    ル導体を備え、該2個のコイル導体が最上層の内部電極
    で直列に接続されたことを特徴とする請求項4に記載の
    積層セラミックチップ部品。
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