JP2002339947A - 球面軸受 - Google Patents

球面軸受

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JP2002339947A
JP2002339947A JP2001144788A JP2001144788A JP2002339947A JP 2002339947 A JP2002339947 A JP 2002339947A JP 2001144788 A JP2001144788 A JP 2001144788A JP 2001144788 A JP2001144788 A JP 2001144788A JP 2002339947 A JP2002339947 A JP 2002339947A
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retainer
diameter
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spherical bearing
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JP2001144788A
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Shoji Noguchi
昭治 野口
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NSK Ltd
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NSK Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C11/00Pivots; Pivotal connections
    • F16C11/04Pivotal connections
    • F16C11/06Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints
    • F16C11/0619Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints the female part comprising a blind socket receiving the male part
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/38Ball cages

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)
  • Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み立てを容易に実現することができるとと
もに、構成部材間による影響を少なくする。 【解決手段】 球面軸受1は、保持器4を、鋼球5の直
径よりも肉厚小として樹脂材料により略球形状に形成
し、複数の鋼球5を各通孔12により保持して、内周面
4aから突出させた鋼球5の一部をロッド2の先端部2
aの表面に接触させ、外周面4bから突出させた鋼球5
の一部を第1及び第2の外周部材3a,3bによる保持
面6に接触させており、通孔12を、保持器4の外周側
から鋼球5が圧入可能にして形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球面軸受に関し、
特に多自由度の動作を可能とするパラレルリンク機構の
支持等の使用に好適な球面軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】軸受として、3自由度の動作を可能にす
る球面軸受が提案されている。球面軸受は、例えば多自
由度の動作を可能にするパラレルリンク機構の脚部支持
軸受に使用される。例えば、特許3141994号(以下、先
行技術という。)では、そのような球面軸受が開示され
ている。ここで先行技術にて開示されている球面軸受
は、多数の通孔により転動体を保持する保持器を備えて
いる。この球面軸受は、保持器により保持されている転
動体を介して、被支持部材であるロッドを旋回自在に支
持している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、軸受の組み
立てを容易とすることは、その性能を向上させ、コスト
を抑えることにつながる。よって、上述した球面軸受の
ように、保持器の各通孔により、複数の転動体を保持す
るような複雑な構成である場合についても、組み立てを
容易にできることが望まれる。
【0004】例えば、先行技術に開示されている保持器
は、分割構造とされているが、一体として形成すること
ができれば、部品点数を減らし、組み立てを容易にする
ことができるといえる。ここで、保持器を構成する略半
球形状の2つの部材を、第1及び第2の分割体というこ
とにする。また、先行技術には開示されてはいないが、
保持器を第1及び第2の分割体として分割構造にするこ
とは、転動体の取り付けを前提としたものと考えられ
る。例えば、保持器の分割構造は、以下のような組み立
て工程を前提としていると考えられる。
【0005】転動体を第1の分割体の内側面側から入れ
て、通孔内に配置する。そして、第1の分割体の全ての
通孔に転動体を配置してから、ロッドの先端部を第1の
分割体の内側面に配置して、ロッドの先端部と第1の分
割体とで転動体を挟持する。それから、転動体を挟持し
た状態で、方向を逆転させて、全ての通孔に転動体が配
置された第2の分割体を取り付ける。このような、組み
立て工程により、転動体が取り付けられ、保持器の分割
構造は、このように転動体が取り付けられることを前提
としていると考えられる。しかし、これでは、球面軸受
の組み立ては面倒である。
【0006】また、金属材料により保持器を形成すれ
ば、転動体との摩擦により、摩擦粉としての金属粉が咬
み込んでしまい、転がりが不安定になったり、焼き付き
に至ってしまうこともある。さらに、金属製である保持
器は、転動体を保持するための通孔の数が多いことなど
から、高価になってしまうという問題もある。そこで、
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、組
み立てを容易に実現することができるとともに、構成部
材間による影響を少なくすることができる球面軸受を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
被支持部材の一部をなす凸型球面形状の先端部の表面
と、この先端部の表面に離間させ、支持部材の凹型球面
形状の支持面とを球面対偶にして、前記先端部の表面と
前記支持部材の支持面との間に保持器を介在させて、こ
の保持器により、前記先端部の表面と前記支持部材の支
持面との間に複数の転動体を転動自在に保持し、前記被
支持部材を前記支持部材に対して所定角度の範囲内で旋
回可能に支持する球面軸受である。この球面軸受は、上
述の課題を解決するために、前記保持器を、前記転動体
の直径よりも肉厚小として樹脂材料により略球形状に形
成し、前記複数の転動体を各保持孔により保持して、内
周面から突出させた前記転動体の一部を前記先端部の表
面に接触させ、外周面から突出させた前記転動体の一部
を前記支持部材の内周面に接触させており、前記保持孔
を、前記保持器の外周側から前記転動体を圧入可能にし
て形成している。
【0008】このような構成を備える球面軸受は、保持
孔の外周側から転動体が圧入されて組み立てられ、この
転動体が、前記保持器に転動自在の保持される。さら
に、保持器を樹脂材料により形成することから、摩擦粉
の発生は抑えられる。ここで、保持器は、被支持部材の
先端部の形状を包囲する一体の球体や分割されて組み立
て可能な球体である。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記保持孔を、前記保持器の内周面
における内周面側直径が前記転動体の直径よりも大と
し、前記保持器の外周面における外周面側直径が前記転
動体の直径よりも小としている。これにより、保持器
は、転動体が圧入可能な形状になる。また、請求項3記
載の発明は、請求項2記載の発明において、前記転動体
の直径をd0としたときにおいて、前記外周面側直径d1
を、0.8×d0<d1<0.95×d0に形成している。これに
より、保持器は、転動体が圧入可能な形状になる。
【0010】また、請求項4記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記保持器の外周面における前記保
持孔の外周部に、切り欠き部又はスリット部を形成して
いる。これにより、保持器は、保持孔が変形されて転動
体が圧入される。また、請求項5記載の発明は、前記保
持孔を、円形状又は非円形状にしている。保持器は、こ
のように円形状又は非円形状の保持孔に転動体を圧入さ
れる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて詳細に説明する。この実施の形態は、本
発明を球面軸受に適用したものである。球面軸受は、被
支持部材であるロッドを、支持部材である外周部材によ
り、旋回自在に支持している。図1には、ロッド2が取
り付けられている球面軸受1を示す。図2には、ロッド
2を示す。
【0012】図1に示す球面軸受1は、支持部材をなす
第1の外周部材3aと第2の外周部材3bとに、保持器
4を介してロッド2を所定角度の範囲内で旋回自在に保
持する構成としたもので、ロッド2は、外形を球面形状
に形成した先端部2aを有し、この先端部2aを保持器
4に、多数の鋼球5を介して保持している。ロッド2
は、図2に示すように、先端部2aに首部2b及び軸部
2cとによって構成している。先端部2aは、略球形で
ある。首部2b及び軸部2cは、一体とされた棒形状で
ある。ここで、例えば、先端部2aの直径は次のような
関係を有している。
【0013】先端部2aの直径>(首部2bの直径)×
2 このような形状であるロッド2は、図1に示すように締
付ねじ7により互いに一体に固定した第1の外周部材3
aと第2の外周部材3bとに対して、ロッド2を鉛直状
態に支持した状態から、首部2bが第1の外周部材3a
の孔部6aの端部に接触するまでの角度まで変位傾斜さ
せることが可能な構造になる。
【0014】第1の外周部材3a及び第2の外周部材3
bはそれぞれ、略円環形状であり、第1の外周部材3a
と第2の外周部材3bとが各接合面3a1,3b1が接合
されて一体的になる構造としている。この第1の外周部
材3a及び第2の外周部材3bそれぞれの略中心に形成
している孔部6a,6bは、その外周面が、ロッド2の
先端部2aを保持する保持面をなし、第1の外周部材3
aと第2の外周部材3bとが一体とされた際において、
所定の球面形状をなす。
【0015】すなわち、第1の外周部材3aの孔部6a
は、外周面が球面形状の一部をなす形状からなり、接合
面3a1から外側面3a2側に向かうに従い径が減少する
形状になっている。また、第2の外周部材3bについて
も同様に、その孔部6bは、外周面が球面形状の一部を
なす形状からなり、接合面3b1から外側面3b2側に向
かうに従い径が減少する形状になっている。このよう
に、第1の外周部材3a及び第2の外周部材3bそれぞ
れの孔部6a,6bを形成することにより、第1の外周
部材3aと第2の外周部材3bとが一体的にされた際
に、その外周面が一体として所定の球面形状をなす保持
面6を形成する。
【0016】保持面6の形状は、具体的には、第1の外
周部材3a及び第2の外周部材3bが、鋼球5を介し
て、ロッド2の先端部2aを保持器4と共に等圧状態で
接触すると共に嵌合挟持するような形状として設計され
ている。また、このように第1の外周部材3aと第2の
外周部材3bとを一体的にした状態において、第1の外
周部材3aの孔部6aにおける外側面3a2側の端部面
は、保持器4における後述の受入開口部10aを外方に
臨ませる部分を構成し、第2の外周部材3bの孔部6b
における外側面3b2側の端部面は、保持器4における
受入開口部10aに対向される開口部10bを外方に臨
ませる部分を構成する。
【0017】さらに、上述したように、ロッド2は、所
定角度の範囲内で旋回自在に保持されているが、第1の
外周部材3aにおける外周面3a2の孔部6aの形状
(孔部6aの外周面終端の径)は、そのようなロッド2
の旋回角度を所定範囲内で制限するような直径を有する
ものとして設計している。また、第1の外周部材3aと
第2の外周部材3bとを一体的に固定する構造として、
第2の外周部材3bには、両外側に一面から他面に貫通
する締付ねじ7の頭部とねじ部を納める段付穴8を穿設
しており、第1の外周部材3aには、ねじ穴9を螺刻し
ている。これにより、第1の外周部材3aと第2の外周
部材3bとは、締付ねじ7によって一体的に固定され
る。
【0018】このような第1及び第2の外周部材3a,
3bにより構成される保持面6に離間するように、保持
器4を配置している。この保持器4は、図3に示すよう
に、中空の略球体形状をなし、その対向する位置に2つ
の開口部を形成したものである。すなわち、保持器4
は、外周面を外方に球面状に膨出させており、内周面を
ロッド2の先端部2aの表面形状に対応した球体形状を
なしている。ここで、保持器4の肉厚(t)は、鋼球5
の直径(d0)に比較して小に形成している。この保持
器4は、樹脂材料により形成されており、例えば周知の
エンジニアリングプラスチックの成形体として一体物と
して形成されている。
【0019】そして、保持器4には、所定径を有する対
向される2つの開口部を形成している。ここで対向する
開口部は、ロッド2の首部2bを介して先端部2aを受
け入れている受入開口部10a、及びこの受入開口部1
0aに対向する開口部10bをなす。この受入開口部1
0a及び開口部10bの形状は略円形状である。例え
ば、受入開口部10aの直径については、ロッド2の先
端部2aの直径より若干小としているまた、保持器4に
は、鋼球5を転動自在に保持する保持孔である通孔(或
いは保持ポケット)12を複数形成している。例えば、
通孔12は、受入開口部10a、開口部10bのなす軸
中心に対して同心円状に、等角度として、保持器4の周
面上に列設している。
【0020】ここで、通孔12の形状について詳述す
る。図4には、通孔12の形状を示す。図4に示すよう
に、通孔12は、内周面4aにおける直径が鋼球5の直
径d0に比較して大きくなるように形成しており、外周
面4bにおける直径(以下、外周面直径という。)d1
が鋼球5の直径d0に比較して小さく形成している。そ
して、通孔12の形状は、球面或いは楕円を一部をなす
ような形状とされている。すなわち例えば、通孔12の
形状は、鋼球5の表面にほぼ沿った形状である。
【0021】外周面直径d1については、具体的には、
鋼球5の直径をd0としたときに下記の式が成り立つよ
うに形成している。 0.8×d0<d1<0.95×d0 このように外周面直径d1を決定しているのは、球面軸
受1の組み立て工程において、鋼球5を取り付けを容易
にするためである。これについては、後で詳述する。
【0022】さらに、通孔12には、保持器4の外周面
4bおける外周部に、切り欠き又はスリットを形成して
いる。図5には、具体例として、図4中に示す矢印A方
向から見た通孔12であって、切り欠き部13が形成さ
れているものを示している。この図5に示すように、通
孔12の外周部には、略三角形状とされた切り欠き部1
3が、等間隔に、4箇所に形成されている。このような
通孔12の形状とすることで、球面軸受1の組み立て工
程において、鋼球5の取り付けを容易にしている。これ
についても、後で詳述する。
【0023】このような形状をなす通孔12を有する保
持器4は、上述したように、その肉厚tが鋼球5の直径
0に比較して小にしていることから、図1及び図3に
示すように、鋼球5を通孔12に配置した際、鋼球5が
内周面、外周面双方に突出させている。かかる状態で鋼
球5は、保持器4の内周面から突出される部分が、ロッ
ド2における先端部2aに当接する一方、保持器4の外
周面から突出される部分が、第1の外周部材3aと第2
の外周部材3bにおける保持面6と当接する。
【0024】以上のように球面軸受1を構成すること
で、球面軸受1は、多数の鋼球5を介して、一体的にさ
れた第1及び第2の外周部材3a,3bにロッド2の先
端部2aを嵌合させ、鋼球5によってころがり軸受を構
成し、ロッド2及び保持器4を所定角度の範囲内で旋回
自在に保持することができる。そして、この球面軸受1
は、組み立て工程において、鋼球5の取り付けが容易に
なされるようになっている。以下にこれを説明する。
【0025】組み立て工程において、ロッド2の先端部
2aに包囲するように保持器4が取り付けられる。例え
ば、取り付けは、ロッド2の先端部2aを受入開口部1
0aから圧入させることにより行う。そして、ロッド2
の先端部2aに取り付けられた保持器4の通孔12に対
して、鋼球5を取り付ける。具体的には、保持器4の外
周面4b側から圧入して鋼球5を通孔12に取り付け
る。
【0026】そして、このような保持器4により複数の
鋼球5が取り付けられたロッド2の先端部2aに、第1
及び第2の外周部材3a,3bを取り付ける。具体的に
は、先ず、ロッド2を、軸部2cから、第1の外周部材
3aの孔部6aに接合面3a 1側から挿入して、孔部6
aに先端部2aを配置する。次に、第2の外周部材3b
を、その接合面3b1と第1の外周部材3aの接合面3
1とを接合させて、第1の外周部材3aに取り付け
る。そして、締付ねじ7により、第1及び第2の外周部
材3a,3bを一体的に固定する。このように、ロッド
2に対して第1及び第2の外周部材3a,3bを取り付
けている。
【0027】このように組み立てられる球面軸受1は、
上述したように、鋼球5の直径d0に対して、外周面直
径d1を0.8×d0<d1<0.95×d0にしている。これに
より、鋼球5の通孔12への圧入は、容易になされる。
このように、外周面直径d1を最適設計することによ
り、鋼球5は容易に通孔12に圧入されるようになる。
さらに、上述したように、通孔12の外周部に切り欠き
部13を形成することにより、鋼球5は通孔12に容易
に圧入されるようになる。
【0028】例えば、保持器を金属材料により形成する
こともできるが、外周面側から鋼球を圧入することはで
きなく、たとえ圧入したとしても保持器は塑性変形して
しまい、軸受性能に影響を与えてしまうと考えられる。
保持器4は、このような塑性変形をしてしまうことを防
止して、鋼球5を容易に取り付けることを可能にする。
【0029】また、保持器4は、周知のエンジニアリン
グプラスチック等の樹脂材料の成形性として形成されて
いる。これにより、金属部材である鋼球5と保持器4と
の間に接触による摩擦が生じた場合でも、保持器4から
の摩擦粉が発生するだけなので、咬み込んでも軸受性能
に影響はなく、また、焼き付けも発生しない。さらに、
樹脂材料により成形することにより、保持器4は射出成
形により形成されるので、量産可能にすることができ
る。これにより、保持器4、さらにはそれを備える球面
軸受1は、安価に提供されるようになる。さらに、保持
器4を樹脂材料にすることで球面軸受1の軽量化を図る
ことができる。
【0030】以上のように球面軸受を構成することがで
きる。しかし、上述の実施の形態に限定されるものでは
ない。上述の実施の形態では、通孔12の形状を、図4
に示すように、鋼球5の外周面にほぼ沿う形状として内
周面を大体において球面にして説明しているが、これに
限定されるものではない。例えば、通孔12の形状は、
図6に示すように、保持器4における内周面側から外周
面側に向かって直線的な形状をなすように形成する。す
なわち、通孔12の形状を、円錐の側面の一部をなす形
状にする。ここで、外周面直径d1は、0.8×d0<d1
0.95×d0になるようにする。これにより、鋼球5の通
孔12への圧入は、容易になされるようになるともに、
鋼球5の表面と通孔12の内周面との接触は、線接触に
よりなされるようになる。このように、鋼球5の表面と
通孔12の内周面との接触部分を少なくすることによ
り、鋼球5と通孔12間の摩擦を少なくすることがで
き、これにより、例えば、摩擦粉の発生を抑えることが
できる。
【0031】また、上述の実施の形態では、通孔12を
円形である場合について説明しているが、これに限定さ
れるものでもない。例えば、通孔12は、非円形、例え
ば、楕円形、矩形でも良い。また、上述の実施の形態で
は、通孔12の保持器4の外周面4bにおける外周部に
形成する切り欠き部13を略三角形状として説明してい
るがこれに限定されるものではない。例えば、図7に示
すように、切り欠き部13は、略矩形形状にしても良
く、図8に示すように、略半円形状としても良い。さら
に、形成位置や形成個所については、実施の形態で説明
したものに限定されるものではく、例えば、形成個所に
ついては、1箇所乃至3箇所でも良く、5個所以上でも
良い。また、切り欠き又はスリットの数、幅又は形状
は、このように多様に考えられるが、保持器4或いは通
孔12の強度を考慮して決定する。
【0032】また、上述の実施の形態では、保持器4を
一体物として形成した場合について説明したが、これに
限定されるものではない。例えば、特許3141994号に開
示されているように、分割構造として構成することもで
きる。また、上述の実施の形態では、保持器4を形成す
る樹脂材料としてエンジニアリングプラスチックを挙げ
て説明したが、これに限定されるものでもない。例え
ば、射出形成が容易とされるような樹脂材料により保持
器を形成することもできる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、球面軸受は、保持器を、転動体の直径より
も肉厚小として樹脂材料により略球形状に形成し、前記
複数の転動体を各保持孔により保持して、内周面から突
出させた前記転動体の一部を前記先端部の表面に接触さ
せ、外周面から突出させた前記転動体の一部を前記支持
部材の内周面に接触させており、前記保持孔を、前記保
持器の外周側から前記転動体を圧入可能にして形成して
いるので、保持孔の外周側から転動体を圧入して組み込
むことで、球面軸受の組み立てを容易にすることができ
る。これにより、球面軸受は安価に製造される。
【0034】さらに、請求項1記載の発明によれば、球
面軸受は、保持器が樹脂材料により形成されているの
で、転動体との摩擦による摩擦粉の発生を抑えることが
でき、摩擦による構成部材への影響を少なくすることが
できる。また、請求項2記載の発明によれば、球面軸受
は、前記保持孔を、前記保持器の内周面における内周面
側直径が前記転動体の直径よりも大とし、前記保持器の
外周面における外周面側直径が前記転動体の直径よりも
小としているので、請求項1記載の発明の効果に加え
て、保持孔の外周側から転動体を容易に圧入することが
できる。
【0035】また、請求項3記載の発明によれば、球面
軸受は、前記転動体の直径をd0としたときにおいて、
前記外周面側直径d1を、0.8×d0<d1<0.95×d0
形成しているので、請求項2記載の発明の効果に加え
て、転動体の圧入を容易にすることができるとともに、
転動体を確実に保持器により保持することができる。ま
た、請求項4記載の発明によれば、球面軸受は、前記保
持器の外周面における前記保持孔の外周部には、切り欠
き部又はスリット部を形成しているので、保持孔の外周
側から転動体を圧入する際に保持孔が変形するので、請
求項1記載の発明の効果に加えて、保持孔に転動体を容
易に圧入することができる。
【0036】また、請求項5記載の発明によれば、球面
軸受は、前記保持孔が円形状又は非円形状として、保持
孔に転動体を容易に圧入することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の球面軸受の構成を示す断面図であ
る。
【図2】球面軸受に取り付けられるロッドの構成を示す
平面図である。
【図3】球面軸受の保持器の構成を示す断面図である。
【図4】保持器の通孔の形状を示す断面図である。
【図5】切り欠き又はスリッドが形成されている通孔の
外周形状を示す平面図である。
【図6】保持器の通孔の他の形状を示す断面図である。
【図7】他の形状の切り欠き又はスリッドが形成されて
いる通孔の外周形状を示す平面図である。
【図8】さらに他の切り欠き又はスリッドが形成されて
いる通孔の外周形状を示す平面図である。
【符号の説明】
1 球面軸受 2 ロッド 3a,3b 外周部材 4 保持器 5 鋼球 6 保持面 12 通孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被支持部材の一部をなす凸型球面形状の
    先端部の表面と、この先端部の表面に離間させ、支持部
    材の凹型球面形状の支持面とを球面対偶にして、前記先
    端部の表面と前記支持部材の支持面との間に保持器を介
    在させて、この保持器により、前記先端部の表面と前記
    支持部材の支持面との間に複数の転動体を転動自在に保
    持し、前記被支持部材を前記支持部材に対して所定角度
    の範囲内で旋回可能に支持する球面軸受であって、 前記保持器は、前記転動体の直径よりも肉厚小として樹
    脂材料により略球形状に形成し、前記複数の転動体を各
    保持孔により保持して、内周面から突出させた前記転動
    体の一部を前記先端部の表面に接触させ、外周面から突
    出させた前記転動体の一部を前記支持部材の内周面に接
    触させており、 前記保持孔は、前記保持器の外周側から前記転動体が圧
    入可能に形成されていることを特徴とする球面軸受。
  2. 【請求項2】 前記保持孔は、前記保持器の内周面にお
    ける内周面側直径が前記転動体の直径よりも大とし、前
    記保持器の外周面における外周面側直径が前記転動体の
    直径よりも小としていることを特徴とする請求項1記載
    の球面軸受。
  3. 【請求項3】 前記転動体の直径をd0としたときにお
    いて、前記外周面側直径d1は、0.8×d0<d1<0.95×
    0に形成していることを特徴とする請求項2記載の球
    面軸受。
  4. 【請求項4】 前記保持器の外周面における前記保持孔
    の外周部には、切り欠き部又はスリット部を形成してい
    ることを特徴とする請求項1記載の球面軸受。
  5. 【請求項5】 前記保持孔は、円形状又は非円形状であ
    ることを特徴とする請求項1記載の球面軸受。
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