JP2002338957A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JP2002338957A JP2001143414A JP2001143414A JP2002338957A JP 2002338957 A JP2002338957 A JP 2002338957A JP 2001143414 A JP2001143414 A JP 2001143414A JP 2001143414 A JP2001143414 A JP 2001143414A JP 2002338957 A JP2002338957 A JP 2002338957A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光特性、耐久性に優れる発光素子を提供す
る。 【解決手段】 一対の電極間に発光層もしくは発光層を
含む複数の有機化合物層を形成した発光素子において、
発光層中に下記一般式(1)で表される化合物を少なく
とも1種と、金属錯体を少なくとも1種とを含むことを
特徴とする発光素子。 【化1】 (式中、Ar11,Ar21,Ar31 はアリーレン基を表
し、Ar12,Ar22,Ar32 は置換基または水素原子
を表す。Ar11,Ar21,Ar31,Ar12,Ar2 2,A
32 の少なくとも一つは縮環アリール構造または縮環
ヘテロアリール構造である。Arはアリーレン基または
ヘテロアリーレン基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーを
光に変換して発光できる電界発光(EL)素子に関し、
表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照
明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看
板、インテリア、光通信等の分野に好適に使用できる発
光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、種々の表示素子に関する研究開発
が活発であり、中でも有機電界発光素子は、低電圧で高
輝度の発光を得ることができるため、有望な表示素子と
して注目されている。例えば、有機化合物の蒸着により
有機薄膜を形成する発光素子が知られている(アプライ
ド フィジックス レターズ,51巻,913頁,19
87年)。この文献に記載された発光素子はトリス(8
−ヒドロキシキノリナト)アルミニウム錯体(Alq)
を電子輸送材料として用い、正孔輸送材料(アミン化合
物)と積層させることにより、従来の単層型素子に比べ
て発光特性を大幅に向上させている。
【0003】近年、有機EL素子をフルカラーディスプ
レイへと適用することが活発に検討されているが、高性
能フルカラーディスプレイを開発する為には 青・緑・
赤、それぞれの発光素子の特性を向上する必要がある。
例えば、青色発光素子においては、「有機EL素子とそ
の工業化最前線」 (エヌ・ティー・エス社) p38に
記載のジスチリルアリーレン化合物(DPVBi) な
どが広範に検討されているが、色純度、耐久性、発光輝
度、効率の点で問題があり、改良が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発光
特性、耐久性が良好な発光素子の提供にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について検討の結果、下記手段により本発明に到達した
ものである。 1. 一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数
の有機化合物層を形成した発光素子において、発光層中
に下記一般式(1)で表される化合物を少なくとも1種
と、金属錯体を少なくとも1種とを含むことを特徴とす
る発光素子。
【0006】
【化6】
【0007】(式中、Ar11,Ar21,Ar31 はアリ
ーレン基を表し、Ar12,Ar22,Ar32 は置換基ま
たは水素原子を表す。Ar11,Ar21,Ar31,A
12,Ar2 2,Ar32 の少なくとも一つは縮環アリー
ル構造または縮環ヘテロアリール構造である。Arはア
リーレン基またはヘテロアリーレン基を表す。) 2. 前記一般式(1)で表される化合物の少なくとも
1種が下記一般式(2)で表される化合物であることを
特徴とする前記1に記載の発光素子。
【0008】
【化7】
【0009】(式中、Ar11,Ar21,Ar31 はアリ
ーレン基を表し、Ar12,Ar22,Ar32 は置換基ま
たは水素原子を表す。Ar11,Ar21,Ar31,A
12,Ar2 2,Ar32 の少なくとも一つは縮環アリー
ル構造または縮環ヘテロアリール構造である。R1
2,R3は水素原子または置換基を表す。) 3. 前記一般式(1)で表される化合物の少なくとも
1種が下記一般式(3)で表される化合物であることを
特徴とする前記1に記載の発光素子。
【0010】
【化8】
【0011】(式中、R11,R12,R13は置換基を表
す。R14,R15,R16は水素原子または置換基を表す。
11,q12,q13 は0〜9の整数を表す。) 4. 前記金属錯体が一般式(9)で表されることを特
徴とする前記1〜3に記載の発光素子。
【0012】
【化9】
【0013】一般式(9)式中、M11は金属イオン、L
11は配位子を表す。X11は酸素原子、置換もしくは無置
換の窒素原子(窒素原子上の置換基としては、−SO2
a、−CORbまたは−P(=O)(Rc)(Rd)(R
a、Rb、Rc、Rdはそれぞれ脂肪族炭化水素基、アリー
ル基、ヘテロ環基、アミノ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基またはヘテロ環オキシ基を表す))、または硫
黄原子を表す。Q11、Q12は各々芳香環を形成する原子
群、含窒素芳香環を形成する原子群を表す。Q 11とQ12
が結合して縮環構造を取っても良い。Q11、Q12で形成
される環は置換基を有しても良い。m11、m12は各々0
〜3の整数、1〜4の整数を表す。 5. 前記金属錯体が一般式(10)で表されることを
特徴とする前記1〜3に記載の発光素子。
【0014】
【化10】
【0015】一般式(10)式中、M21は金属イオンを
表す。L21、X21 は前記 L11、X 11 と同義であり、
21、m22 は各々0〜3の整数、1〜4の整数を表
す。Q21、Q22は各々芳香環を形成する原子群、含窒素
芳香環を形成する原子群を表す。Q21とQ22が結合して
縮環構造を取っても良い。Q21、Q22で形成される環は
置換基を有しても良い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本明細書において「〜」はその前後に記載される
数値を、それぞれ最小値および最大値として含む範囲を
示す。
【0017】本発明は、一対の電極間に発光層もしくは
発光層を含む複数の有機化合物層を形成した発光素子に
おいて、発光層中に一般式(1)で表される化合物を少
なくとも1種と、金属錯体とを少なくとも1種含むこと
を特徴とする発光素子に関する。
【0018】一般式(1)で表される化合物の発光層中
の濃度は、それぞれ1質量%以上99質量%以下である
ことが好ましく、5質量%以上90質量%以下であるこ
とがより好ましく、10質量%以上80質量%以下であ
ることがさらに好ましい。
【0019】本発明の金属錯体の発光層中の濃度は、1
質量%以上99質量%以下であることが好ましく、5質
量%以上90質量%以下であることがより好ましく、1
0質量%以上80質量%以下であることがさらに好まし
い。
【0020】一般式(1)で表される化合物と金属錯体
の発光層中の質量比は1:10〜10:1が好ましく、
1:5〜5:1がより好ましく、1:2〜2:1がさら
に好ましい。
【0021】本発明の発光素子は、一般式(1)で表さ
れる化合物の少なくとも1種が、一般式(2)で表され
る化合物であることが好ましく、一般式(1)で表され
る化合物の少なくとも1種が、一般式(3)で表される
化合物であることがより好ましい。
【0022】一般式(1)について説明する。Ar11
Ar21,Ar31 はアリーレン基を表す。アリーレン基
の炭素数は6〜30が好ましく、6〜20がより好まし
く、6〜16がさらに好ましい。アリーレン基として
は、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、アンスリレ
ン基、フェナントレニレン基、ピレニレン基、ペリレニ
レン基、フルオレニレン基、ビフェニレン基、ターフェ
ニレン基、ルブレニレン基、クリセニレン基、トリフェ
ニレニレン基、ベンゾアンスリレン基、ベンゾフェナン
トレニレン基、ジフェニルアンスリレン基 などが挙げ
られ、これらのアリーレン基はさらに置換基を有してい
ても良い。
【0023】アリーレン基上の置換基としては、例え
ば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ま
しくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10
であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、t
ert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキ
サデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘ
キシルなどが挙げられる。)、アルケニル基(好ましく
は炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特
に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、ア
リル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられ
る。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、よ
り好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2
〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルな
どが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6
〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましく
は炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチル
フェニル、ナフチル、アントラニルなどが挙げられ
る。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好
ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜1
0であり、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルア
ミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)、アルコキ
シ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素
数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例
えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシ
ロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ま
しくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜2
0、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェ
ニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ
などが挙げられる。)、ヘテロアリールオキシ基(好ま
しくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜2
0、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリ
ジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノ
リルオキシなどが挙げられる。)、
【0024】アシル基(好ましくは炭素数1〜30、よ
り好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1
〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミ
ル、ピバロイルなどが挙げられる。)、アルコキシカル
ボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは
炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であ
り、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルな
どが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好
ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜2
0、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェ
ニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)、アシルオ
キシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭
素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、
例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられ
る。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、
より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数
2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルア
ミノなどが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミ
ノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素
数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例
えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)、
アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数
7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好まし
くは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカル
ボニルアミノなどが挙げられる。)、スルホニルアミノ
基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数
1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例え
ばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ
などが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは
炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に
好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイ
ル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、
フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)、カルバ
モイル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは
炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であ
り、例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチ
ルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられ
る。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、
より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数
1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが
挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6
〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましく
は炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙
げられる。)、
【0025】ヘテロアリールチオ基(好ましくは炭素数
1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好まし
くは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−
ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、
2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、スル
ホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは
炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であ
り、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)、スル
フィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましく
は炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であ
り、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル
などが挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数
1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好まし
くは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウ
レイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)、リン
酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましく
は炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であ
り、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミ
ドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト
基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシ
ル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒ
ドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数
1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテ
ロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原
子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリ
ル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベン
ズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリ
ル、カルバゾリル基、アゼピニル基などが挙げられ
る。)、シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好
ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜2
4であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリ
ルなどが挙げられる。)などが挙げられる。これらの置
換基は更に置換されてもよい。
【0026】前記Ar11,Ar21,Ar31は、好ましく
はフェニレン基、ナフチレン基、アンスリレン基、フェ
ナントレニレン基、ビフェニレン基、4環以上のアリー
レン基(例えばピレニレン基、ペリレニレン基)であ
り、より好ましくは、フェニレン基、ナフチレン基、フ
ェナントレン基、4環以上のアリーレン基であり、さら
に好ましくは、フェニレン基、フェナントリレン基、ピ
レニレン基であり、特に好ましくは、ピレニレン基であ
る。
【0027】前記Ar12,Ar22,Ar32 は、置換基
または水素原子を表す。置換基としては、前記Ar11
の置換基で説明した基が挙げられる。Ar12,Ar22
Ar 32 として好ましくは水素原子、アリール基、ヘテ
ロアリール基、アルキル基、アルケニル基であり、より
好ましくは、水素原子、アリール基、ヘテロアリール基
であり、さらに好ましくは水素原子、アリール基であ
り、特に好ましくは、水素原子、ピレニル基である。
【0028】前記Ar11,Ar21,Ar31,Ar12,A
22,Ar32 の少なくとも一つは縮環アリール構造、
または縮環ヘテロアリール構造である。Ar11,A
21,Ar31,Ar12,Ar22,Ar32 の少なくとも
一つが縮環アリール構造であることが好ましい。
【0029】前記縮環アリール構造としては、好ましく
は、ナフタレン構造、アントラセン構造、フェナントレ
ン構造、ピレン構造、ペリレン構造、より好ましくは、
ナフタレン構造、アントラセン構造、ピレン構造、フェ
ナントレン構造であり、さらに好ましくは、フェナント
レン構造、4環以上のアリール構造であり、特に好まし
くは、ピレン構造である。
【0030】前記縮環ヘテロアリール構造としては、好
ましくは、キノリン構造、キノキサリン構造、キナゾリ
ン構造、アクリジン構造、フェナントリジン構造、フタ
ラジン構造、フェナントロリン構造であり、より好まし
くは、キノリン構造、キノキサリン構造、キナゾリン構
造、フタラジン構造、フェナントロリン構造である。
【0031】前記Arは、3価の基であるアリーレン基
(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは6〜2
0、さらに好ましくは炭素数6〜16、例えばフェニレ
ン基、ナフチレン基、アントラセニレン基、フェナント
レン基、ピレニレン基、トリフェニレン基などが挙げら
れる。)、ヘテロアリーレン基(ヘテロ原子として好ま
しくは窒素原子、硫黄原子、酸素原子、より好ましくは
窒素原子、好ましくは炭素数2〜30より好ましくは炭
素数3〜20、さらに好ましくは炭素数3〜16、例え
ばピリジレン基、ピラジレン基、チオフェニレン基、キ
ノリレン基、キノキサリレン基、トリアジレン基などが
挙げられる)を表し、これらの基は置換基を有していて
も良い。置換基としては例えば、前記Ar11上の置換基
で説明した基が挙げられる。Arは、各々3価の基であ
る、フェニレン基(ベンゼントリイル)、ナフチレン基
(ナフタレントリイル)、アントラセニレン基(アント
ラセントリイル)、ピレニレン基(ピレントリイル)、
トリフェニレン基であることが好ましく、フェニレン基
であることがより好ましく、無置換(Ar11,Ar21
Ar31は置換されている)フェニレン基、アルキル置換
フェニレン基であることがさらに好ましい。
【0032】一般式(1)で表される化合物の好ましい
形態は、一般式(2)で表される化合物、下記一般式
(6)で表される化合物であり、より好ましい形態は、
一般式(3)で表される化合物、下記一般式(4)で表
される化合物、下記一般式(5)で表される化合物、下
記一般式(7)で表される化合物、下記一般式(8)で
表される化合物であり、さらに好ましい形態は一般式
(3)で表される化合物である。また、本発明の化合物
は、炭素原子、水素原子のみから構成されている化合物
が好ましい。
【0033】
【化11】
【0034】
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】
【化14】
【0037】
【化15】
【0038】一般式(2)について説明する。一般式
(2)のAr11,Ar21,Ar31,Ar12,Ar22,A
32 は一般式(1)で説明したAr11,Ar21,Ar
31,Ar12,Ar22,Ar32 とそれぞれ同義であり、
好ましい範囲も同じである。R1,R2,R3は水素原子
または置換基を表す。置換基としては、前記Ar11上の
置換基で説明した基が挙げられる。R1,R2,R3は好
ましくは水素原子、アルキル基、アリール基であり、よ
り好ましくは水素原子、アルキル基である。
【0039】一般式(1),(2)で表される化合物は
Ar11,Ar21,Ar31,Ar12,Ar22,Ar32
少なくとも一つがフェナントレン構造、4環以上の縮環
アリール構造または3環以上の縮環ヘテロアリール構造
の化合物が好ましく、フェナントレン構造、ピレン構造
がより好ましい。また、一般式(1),(2)で表され
る化合物は Ar12,Ar22,Ar32 が縮環アリール基
または水素原子である化合物が好ましく、Ar12,Ar
22,Ar 32 が3環以上の縮環アリール基または水素原
子であることがより好ましく、Ar12,Ar22,Ar32
がフェナントレン構造、4環以上の縮環アリール構
造、水素原子であることが更に好ましい。また、一般式
(1),(2)で表される化合物は Ar11,Ar21
Ar31 がフェナントリレン基または4環以上の縮環ア
リーレン基である化合物が好ましい。
【0040】一般式(1),(2)で表される化合物
は、炭素原子、水素原子のみから構成されている化合物
が好ましい。
【0041】一般式(3)について説明する。R11,R
12,R13は置換基を表す。置換基としては、前記Ar11
上の置換基で説明した基が挙げられる。R11,R12,R
13は好ましくはアルキル基、アルケニル基、アリール
基、ヘテロアリール基、アルコキシ基であり、より好ま
しくは、アルキル基、アリール基であり、さらに好まし
くは、アリール基である。
【0042】q11,q12,q13 は0〜9の整数を表
す。q11,q12,q13 は好ましくは0〜3の整数であ
り、より好ましくは0〜2の整数であり、さらに好まし
くは0、1である。
【0043】R14,R15,R16 は前記R1と同義であ
り、好ましい範囲も同じである。
【0044】一般式(4)について説明する。R41,R
42,R43は前記R1と同義であり、好ましい範囲も同じ
である。R44,R45,R46は前記R11と同義であり、好
ましい範囲も同じである。q41,q42,q43 は0〜9
の整数を表し、好ましくは0〜3の整数であり、より好
ましくは0〜2の整数であり、さらに好ましくは0、1
である。
【0045】一般式(5)について説明する。R51は前
記R11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
54,R55,R56 は前記R1と同義であり、好ましい範
囲も同じである。Ar51はアンスリル基、フェナントリ
ル基、ピレニル基を表し、Ar52はフェナントリル基、
ピレニル基を表す。Ar51はフェナントリル基、ピレニ
ル基が好ましく、ピレニル基がより好ましい。Ar52
ピレニル基が好ましい。q 51 は0〜9の整数を表し、
好ましくは0〜3の整数であり、より好ましくは0〜2
の整数であり、さらに好ましくは0、1である。
【0046】一般式(6)について説明する。R61,R
62 は前記R1と同義であり、好ましい範囲も同じであ
る。Ar61,Ar62,Ar63,Ar64 は縮環アリール
基を表し、好ましくはフェナントリル基、4環以上のア
リール基であり、より好ましくは、フェナントリル基、
ピレニル基である。
【0047】一般式(7)について説明する。R71,R
72,R73,R74は前記R11と同義であり、好ましい範囲
も同じである。R75,R76 は前記R1と同じであり、好
ましい範囲も同じである。q71,q72,q73,q74
0〜9の整数を表し、好ましくは0〜3の整数であり、
より好ましくは0〜2の整数であり、さらに好ましくは
0、1である。
【0048】一般式(8)について説明する。R81,R
82,R83,R84は前記R11と同義であり、好ましい範囲
も同じである。R85,R86 は前記R1と同じであり、好
ましい範囲も同じである。q81,q82,q83,q84
0〜9の整数を表し、好ましくは0〜3の整数であり、
より好ましくは0〜2の整数であり、さらに好ましくは
0、1である。
【0049】本発明の発光素子は、フェナンスレン構造
を有する一般式(1)で表される化合物、およびピレン
構造を有する一般式(1)で表される化合物を有する形
態が好ましく、そのうちの少なくとも1種は、一般式
(3)で表される化合物、および一般式(4)で表され
る化合物を含む形態がより好ましい。
【0050】本発明では、発光層中に一般式(1)で表
される化合物を少なくとも1種含むが、そのうちの少な
くとも1種は一般式(2)〜(8)で表される化合物を
含有してよい。一般式(2)〜(8)で表される化合物
の発光層中の濃度はそれぞれ1質量%以上99質量%以
下であることが好ましく、3質量%以上97質量%以下
であることがより好ましく、5質量%以上95質量%以
下であることがさらに好ましい。
【0051】本発明の一般式(1)〜(8)で表される
化合物は低分子化合物であっも良く、また、オリゴマー
化合物、ポリマー化合物(重量平均分子量(ポリスチレ
ン換算)は好ましくは1000〜5000000、より
好ましくは2000〜1000000、さらに好ましく
は3000〜100000である。)であっても良い。
ポリマー化合物の場合、一般式(1)〜(8)で表され
る構造がポリマー主鎖中に含まれても良く、また、ポリ
マー側鎖に含まれていても良い。また、ポリマー化合物
の場合、ホモポリマー化合物であっても良く、共重合体
であっても良い。本発明の化合物は低分子化合物が好ま
しい。
【0052】本発明の一般式(1)〜(8)で表される
化合物は、その蛍光スペクトルのλmax(最大発光波
長)が400〜500nmであることが好ましく、40
0〜480nmであることがより好ましく、400〜4
60nmであることがさらに好ましい。
【0053】次に本発明の一般式(1)〜(8)で表さ
れる化合物の化合物例を示すが、本発明はこれに限定さ
れない。
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
【化23】
【0062】
【化24】
【0063】本発明の化合物(一般式(1)〜(8)で
表される化合物)の製造方法について述べる。本発明の
化合物は、種々の公知の芳香族炭素炭素結合生成反応を
利用して合成可能であり、例えば、Organic S
ynthesis Reaction Guide (J
ohn Wiley & Sons,Inc.社) p.6
17〜p.643、及び、Comprehensive
Organic Transformation(VC
H社) p.5〜p.103 などに記載されている手法
を利用して合成することができる。パラジウム触媒存在
下炭素炭素結合を生成する合成法が好ましく、ホウ酸誘
導体とアリールハライド誘導体をパラジウム触媒存在下
合成する手法がさらに好ましい。
【0064】ホウ酸誘導体としては、置換または無置換
のアリールホウ酸誘導体(例えば、1,4−フェニルジ
ホウ酸、4,4′−ビフェニルジホウ酸、ピレンホウ酸
誘導体、フェナントレンホウ酸誘導体等が挙げられ
る)、ヘテロアリールホウ酸誘導体(例えばピリジルジ
ホウ酸などが挙げられる)などが挙げられる。
【0065】アリールハライド誘導体のハロゲン原子
は、好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であ
り、より好ましくは、臭素原子、ヨウ素原子であり、特
に好ましくは臭素原子である。
【0066】パラジウム触媒としては、特に限定しない
が、例えば、パラジウムテトラキストリフェニルホスフ
ィン、パラジウムカーボン、酢酸パラジウム、パラジウ
ムジクロライド(dppf)(dppf:1,1’−ビ
スジフェニルホスフィノフェロセン)などが挙げられ
る。トリフェニルホスフィンなどの配位子を同時に添加
しても良い。
【0067】本反応は、塩基を用いた方が好ましい。用
いる塩基の種類は特に限定しないが、例えば、炭酸ナト
リウム、酢酸ナトリウム、トリエチルアミンなどが挙げ
られる。用いる塩基の量は特に限定しないが、ホウ酸
(エステル)部位に対して、好ましくは0.1〜20当
量、特に好ましくは1〜10当量である。
【0068】本反応は溶媒を用いた方が好ましい。用い
る溶媒は特に限定しないが、例えば、エタノール、水、
エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジメチルホルムアミド、トル
エン、テトラヒドロフラン及びそれらの混合溶媒を用い
ることができる。
【0069】本発明の発光素子に含まれる金属錯体につ
いて説明する。金属錯体中の金属イオンは特に限定され
ないが、好ましくはベリリウムイオン、マグネシウムイ
オン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオ
ンであり、より好ましくはベリリウムイオン、アルミニ
ウムイオン、亜鉛イオンであり、更に好ましくは亜鉛イ
オンである。
【0070】前記金属錯体中に含まれる配位子としては
種々の公知の配位子が有るが、例えば、「Photochemist
ry and Photophysics of Coordination Compounds」 Sp
ringer-Verlag社 H.Yersin著 1987年発行、「有機
金属化学−基礎と応用−」 裳華房社 山本明夫著 19
82年発行 等に記載の配位子が挙げられる。
【0071】前記配位子として、好ましくは含窒素ヘテ
ロ環配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましく
は炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数3〜15であ
り、単座配位子であっても2座以上の配位子であっても
良い。好ましくは2座配位子である。例えばピリジン配
位子、ビピリジル配位子、キノリノール配位子、ヒドロ
キシフェニルアゾール配位子(ヒドロキシフェニルベン
ズイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾー
ル配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子)な
どが挙げられる)、アルコキシ配位子(好ましくは炭素
数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ま
しくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキ
シ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられ
る。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜
30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは
炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナ
フチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリ
メチルフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシなどが挙
げられる。)、
【0072】ヘテロアリールオキシ配位子(好ましくは
炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に
好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキ
シ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキ
シなどが挙げられる。)、アルキルチオ配位子(好まし
くは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、
特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチ
オ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ配
位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素
数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例
えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロアリー
ルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好まし
くは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12で
あり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチ
オ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリ
ルチオなどが挙げられる。)、シロキシ配位子(好まし
くは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数3〜25、
特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフ
ェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリイソ
プロピルシロキシ基などが挙げられる)であり、より好
ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位
子、ヘテロアリールオキシ基、シロキシ配位子であり、
更に好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ
配位子、シロキシ配位子が挙げられる。
【0073】本発明の発光素子の発光層中に含まれる金
属錯体は、下記一般式(9)、並びに下記一般式(1
0)で表される化合物およびその互変異性体が好まし
く、より好ましくは一般式(9)で表される化合物およ
びその互変異性体である。
【0074】
【化25】
【0075】前記一般式(9)〜(10)で表される化
合物は、下記一般式(11)〜(13)で表される化合
物およびその互変異性体がより好ましく、一般式(1
1)で表される化合物およびその互変異性体がさらに好
ましい。
【0076】
【化26】
【0077】一般式(9)について説明する。M11は金
属イオンを表す。金属イオンとして好ましくは、ベリリ
ウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオ
ン、ガリウムイオン、亜鉛イオンであり、より好ましく
はベリリウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン
であり、更に好ましくは亜鉛イオンである。
【0078】L11は配位子を表す。配位子としては、前
記金属錯体中に含まれる配位子で説明した配位子が挙げ
られ、好ましい範囲も同じである。X11は酸素原子、置
換もしくは無置換の窒素原子、または硫黄原子であり、
酸素原子がより好ましい。窒素原子上の置換基として
は、−SO2a、−CORbまたは−P(=O)(Rc
(Rd)(Ra、Rb、Rc、Rdはそれぞれ脂肪族炭化水
素基、アリール基、ヘテロ環基、アミノ基、アルコキシ
基、アリールオキシ基またはヘテロ環オキシ基を表
す。)が好ましく、 −SO2a がより好ましい。
【0079】Q11は芳香環を形成する原子群を表す。Q
11とQ12が結合して縮環構造を取っても良い。Q11で形
成される芳香族環は、芳香族炭化水素、芳香族ヘテロ環
のいずれでもよく、例えばベンゼン、ピロール、イミダ
ゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジ
ン、ピリダジン、チアゾール、イソチアゾール、オキサ
ゾール、イソオキサゾールなどが挙げられ、好ましくは
ベンゼン、ピリジンであり、より好ましくはベンゼンで
ある。
【0080】Q11で形成される環は、置換基を有しても
良く、置換基として好ましくは、アルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基、アミノ基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ
基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ
基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、スルホニル基、ハロゲン原子、シ
アノ基、ヘテロ環基であり、より好ましくはアルキル
基、アルケニル基、アリール基、ハロゲン原子、シアノ
基、ヘテロ環基であり、更に好ましくはアルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、ヘテロ環基であり、特に好ま
しくはアルキル基、アルケニル基、アリール基、芳香族
ヘテロ環基である。
【0081】Q12 は含窒素芳香環を形成する原子群を
表し、好ましくは炭素数3〜30、より好ましくは炭素
数3〜20、さらに好ましくは炭素数3〜15、特に好
ましくは炭素数4〜10である。Q12で形成される含窒
素芳香環としては、例えばピリジン、キノリン、ピラジ
ン、ピリダジン、イソキノリン、キノキサリン、ベンゾ
オキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾー
ル、インドレニンピラゾール、オキサジアゾール、ピラ
ゾロトリアゾール、イソオキサゾール、トリアゾール、
チアジアゾール、ピロロトリアゾール、イミダゾトリア
ゾールなどが挙げられ、好ましくはピリジン、キノリ
ン、ピラジン、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾー
ル、ベンゾイミダゾール、オキサジアゾール、トリアゾ
ール、ピラゾロトリアゾール、ピロロトリアゾール、チ
アジアゾールであり、より好ましくはベンゾオキサゾー
ル、ベンゾイミダゾール、オキサジアゾールである。
【0082】Q12は置換基を有していても良く、置換基
としては前記Q11で説明した基が挙げられる。
【0083】m11は0〜3の整数を表し、0,1が好ま
しく、0がより好ましい。m12は1〜4の整数を表し、
1〜3が好ましく、2,3がより好ましい。
【0084】一般式(10)について説明する。L21
21 は前記 L11、X11 と同義であり、好ましい範囲
も同じである。m21 は0〜3の整数を表し、0,1が
好ましい。m22は1〜4の整数を表し、1〜3が好まし
い。
【0085】M21は金属イオンを表す。金属イオンとし
て好ましくは、ベリリウムイオン、マグネシウムイオ
ン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン
であり、より好ましくはベリリウムイオン、アルミニウ
ムイオン、亜鉛イオンであり、更に好ましくはアルミニ
ウムイオンである。
【0086】Q21 は芳香環を形成する原子群を表す。
21とQ22が結合して縮環構造を取っても良い。Q21
形成される芳香族環は、芳香族炭化水素、芳香族ヘテロ
環のいずれでもよく、好ましくはベンゼン、ピリジンで
あり、より好ましくはベンゼンである。
【0087】Q22 は含窒素芳香環を形成する原子群を
表し、好ましくは炭素数3〜30、より好ましくは炭素
数3〜20、さらに好ましくは炭素数3〜15、特に好
ましくは炭素数4〜10である。Q22で形成される含窒
素芳香環として好ましくはピリジン、ピラジンであり、
より好ましくはピリジンである。
【0088】前記Q21 、Q22は各々置換基を有しても
良く、置換基としては前記Q11で説明した基が挙げられ
る。
【0089】一般式(11)について説明する。
31、M31、m31、m32 は前記 L11、M11、m11、m
12 と同義であり、好ましい範囲も同じである。R101
置換基を表し、好ましくはアルキル基である。m33は0
〜4の整数を表し、0,1が好ましい。
【0090】Y31は酸素原子、硫黄原子、セレン原子、
置換または無置換の窒素原子を表し、酸素原子、置換ま
たは無置換の窒素原子が好ましい。窒素原子上の置換基
としてはアルキル基、アリール基が好ましい。
【0091】Q31は芳香環を形成する原子群を表す。Q
31で形成される芳香族環は芳香族炭化水素、芳香族ヘテ
ロ環のいずれでもよく、好ましくはベンゼン、ピリジン
である。
【0092】一般式(12)について説明する。
41、M41、R111、Y41、m41、m42、m43 は前記
11、M11、R101、Y31、 m11、m12、m33 と同義
であり、好ましい範囲も同じである。R112は置換基を
表し、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基が好
ましく、アルキル基、アリール基がより好ましい。
【0093】一般式(13)について説明する。
51、M51、R121、m51、m52は前記L21、M21、R
101、m21、m22 と同義であり、好ましい範囲も同じで
ある。m 53は0〜6の整数を表し、0,1が好ましい。
【0094】本発明の発光素子に含まれる金属錯体のガ
ラス転移点は、好ましくは80℃以上であり、より好ま
しくは100℃以上であり、さらに好ましくは120℃
以上である。
【0095】以下に、本発明の発光素子に含まれる金属
錯体の具体的化合物例を示すが、本発明はこれに限定さ
れない。
【0096】
【化27】
【0097】
【化28】
【0098】
【化29】
【0099】
【化30】
【0100】
【化31】
【0101】
【化32】
【0102】本発明の発光層中に含まれる金属錯体は、
配位子を合成すると同時に錯体化しても、また一旦単離
した配位子を用いて金属または金属塩との反応により合
成できる。
【0103】本発明の金属錯体の原料に用いる金属塩と
しては、特に限定はないが硝酸塩、ハロゲン塩(フッ化
物、塩化物、臭化物、ヨウ化物など)、硫酸塩、カルボ
ン酸塩(酢酸塩など)、ホスホン酸塩、スルホン酸塩、
水酸化物などが好適に用いられ、好ましくは硝酸塩、塩
酸塩、硫酸塩、酢酸塩である。
【0104】金属錯体を合成する際に用いる配位子と、
金属塩のモル比は合成する錯体に応じて適宜選択する
が、通常金属イオンに対して配位子を0.1〜10倍モ
ル、好ましくは0.5〜8倍モル、更に好ましくは0.
5〜6倍モルである。
【0105】また、錯体の合成に際しては塩基を用いる
ことができる。塩基としては、種々の無機または有機塩
基を用いることができ、例えば金属水酸化物(例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、金属炭酸塩
(例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなど)、金属炭
酸水素塩(例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ムなど)、有機塩基(例えばトリエチルアミン、ナトリ
ウムアルコキシドなど)の使用が好ましい。
【0106】使用する塩基の量は、特に限定しないが、
好ましくは配位子に対して0.01当量〜30当量、よ
り好ましくは1当量〜10当量である。金属錯体の合成
に溶媒を用いてもよく、溶媒としては特に限定はないが
水、アルコール類(例えばメタノール、エタノール、2
−プロパノールなど)、エステル類(例えば酢酸エチル
など)、エーテル類(例えばジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、1,4−ジオキサンなど)、アミド類
(例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
など)、ニトリル類(例えばアセトニトリルなど)、ケ
トン類(例えばアセトン、シクロヘキサノンなど)、炭
化水素類(例えばヘキサン、ベンゼン、トルエンな
ど)、ハロゲン化炭化水素類(例えばジクロロメタン、
クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなど)、カルボ
ン酸類(例えば酢酸など)などを用いることができる。
また、これら溶媒を混合して用いてもよい。溶媒として
好ましくはアルコール類、エーテル類、ケトン類であ
り、より好ましくはアルコール類であり、特に好ましく
はメタノール、エタノール、2−プロパノールである。
金属錯体を合成する際の反応温度は特に限定はないが、
好ましくは10〜150℃、好ましくは10〜100
℃、より好ましくは10〜80℃である。
【0107】次に、本発明の化合物を含有する発光素子
に関して説明する。本発明の発光素子は、本発明の化合
物を利用する素子であればシステム、駆動方法、利用形
態など特に問わないが、本発明の化合物からの発光を利
用するもの、または本化合物を電荷輸送材料として利用
する物が好ましい。代表的な発光素子として有機EL
(エレクトロルミネッセンス)素子を挙げることができ
る。
【0108】本発明の化合物を含有する発光素子の有機
層の形成方法は、特に限定されるものではないが、抵抗
加熱蒸着、電子ビーム、スパッタリング、分子積層法、
コーティング法、インクジェット法、印刷法などの方法
が用いられ、特性面、製造面で抵抗加熱蒸着、コーティ
ング法、転写法が好ましい。
【0109】本発明の発光素子は陽極、陰極の一対の電
極間に発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物層
を形成した素子であり、発光層のほか正孔注入層、正孔
輸送層、電子注入層、電子輸送層、保護層などを有して
もよく、またこれらの各層はそれぞれ他の機能を備えた
ものであってもよい。各層の形成にはそれぞれ種々の適
宜材料を用いることができる。
【0110】陽極は正孔注入層、正孔輸送層、発光層な
どに正孔を供給するものであり、金属、合金、金属酸化
物、電気伝導性化合物、またはこれらの混合物などを用
いることができ、好ましくは仕事関数が4eV以上の材
料である。具体例としては酸化スズ、酸化亜鉛、酸化イ
ンジウム、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電性金
属酸化物、あるいは金、銀、クロム、ニッケル等の金
属、さらにこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物
または積層物、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物
質、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロールなど
の有機導電性材料、およびこれらとITOとの積層物な
どが挙げられ、好ましくは、導電性金属酸化物であり、
特に、生産性、高導電性、透明性等の点からITOが好
ましい。陽極の膜厚は材料により適宜選択可能である
が、通常10nm〜5μmの範囲のものが好ましく、よ
り好ましくは50nm〜1μmであり、更に好ましくは
100nm〜500nmである。
【0111】陽極は通常、ソーダライムガラス、無アル
カリガラス、透明樹脂基板などの上に層形成したものが
用いられる。ガラスを用いる場合、その材質について
は、ガラスからの溶出イオンを少なくするため、無アル
カリガラスを用いることが好ましい。また、ソーダライ
ムガラスを用いる場合、シリカなどのバリアコートを施
したものを使用することが好ましい。基板の厚みは、機
械的強度を保つのに十分であれば特に制限はないが、ガ
ラスを用いる場合には、通常0.2mm以上、好ましく
は0.7mm以上のものを用いる。陽極の作製には材料
によって種々の方法が用いられるが、例えばITOの場
合、電子ビーム法、スパッタリング法、抵抗加熱蒸着
法、化学反応法(ゾルーゲル法など)、酸化インジウム
スズの分散物の塗布などの方法で膜形成される。陽極は
洗浄その他の処理により、素子の駆動電圧を下げて、発
光効率を高めることも可能である。例えばITOの場
合、UV−オゾン処理、プラズマ処理などが効果的であ
る。
【0112】陰極は電子注入層、電子輸送層、発光層な
どに電子を供給するものであり、電子注入層、電子輸送
層、発光層などの負極と隣接する層との密着性やイオン
化ポテンシャル、安定性等を考慮して選ばれる。陰極の
材料としては金属、合金、金属ハロゲン化物、金属酸化
物、電気伝導性化合物、またはこれらの混合物を用いる
ことができ、具体例としてはアルカリ金属(例えばL
i、Na、K等)及びそのフッ化物または酸化物、アル
カリ土類金属(例えばMg、Ca等)及びそのフッ化物
または酸化物、金、銀、鉛、アルミニウム、ナトリウム
−カリウム合金またはそれらの混合金属、リチウム−ア
ルミニウム合金またはそれらの混合金属、マグネシウム
−銀合金またはそれらの混合金属、インジウム、イッテ
リビウム等の希土類金属等が挙げられ、好ましくは仕事
関数が4eV以下の材料であり、より好ましくはアルミ
ニウム、リチウム−アルミニウム合金またはそれらの混
合金属、マグネシウム−銀合金またはそれらの混合金属
等である。陰極は、上記化合物及び混合物の単層構造だ
けでなく、上記化合物及び混合物を含む積層構造を取る
こともできる。例えば、アルミニウム/フッ化リチウ
ム、アルミニウム/酸化リチウム の積層構造が好まし
い。陰極の膜厚は材料により適宜選択可能であるが、通
常10nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ま
しくは50nm〜1μmであり、更に好ましくは100
nm〜1μmである。
【0113】陰極の作製には電子ビーム法、スパッタリ
ング法、抵抗加熱蒸着法、コーティング法などの方法が
用いられ、金属を単体で蒸着することも、二成分以上を
同時に蒸着することもできる。さらに、複数の金属を同
時に蒸着して合金電極を形成することも可能であり、ま
たあらかじめ調整した合金を蒸着させてもよい。陽極及
び陰極のシート抵抗は低い方が好ましく、数百Ω/□以
下が好ましい。
【0114】発光層の材料は、電界印加時に陽極または
正孔注入層、正孔輸送層から正孔を注入することができ
ると共に陰極または電子注入層、電子輸送層から電子を
注入することができる機能や、注入された電荷を移動さ
せる機能、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させ
る機能を有する層を形成することができるものであれば
何でもよく、また、一重項励起子、または、三重項励起
子のいずれから発光する物であっても良い。例えばベン
ゾオキサゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、ベ
ンゾチアゾール誘導体、スチリルベンゼン誘導体、ポリ
フェニル誘導体、ジフェニルブタジエン誘導体、テトラ
フェニルブタジエン誘導体、ナフタルイミド誘導体、ク
マリン誘導体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、オキ
サジアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ピラリジン誘
導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアント
ラセン誘導体、キナクリドン誘導体、ピロロピリジン誘
導体、チアジアゾロピリジン誘導体、シクロペンタジエ
ン誘導体、スチリルアミン誘導体、芳香族ジメチリディ
ン化合物、8−キノリノール誘導体の金属錯体や希土類
錯体に代表される各種金属錯体等、ポリチオフェン、ポ
リフェニレン、ポリフェニレンビニレン等のポリマー化
合物、有機シラン誘導体、本発明の化合物等が挙げられ
る。発光層の膜厚は特に限定されるものではないが、通
常1nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好まし
くは5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜
500nmである。
【0115】発光層の形成方法は、特に限定されるもの
ではないが、抵抗加熱蒸着、電子ビーム、スパッタリン
グ、分子積層法、コーティング法(スピンコート法、キ
ャスト法、ディップコート法など)、インクジェット
法、印刷法、LB法、転写法などの方法が用いられ、好
ましくは抵抗加熱蒸着、コーティング法である。
【0116】正孔注入層、正孔輸送層の材料は、陽極か
ら正孔を注入する機能、正孔を輸送する機能、陰極から
注入された電子を障壁する機能のいずれか有しているも
のであればよい。その具体例としては、カルバゾール誘
導体、トリアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、オキ
サジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリー
ルアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導
体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導
体、アミノ置換カルコン誘導体、スチリルアントラセン
誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチ
ルベン誘導体、シラザン誘導体、芳香族第三級アミン化
合物、スチリルアミン化合物、芳香族ジメチリディン系
化合物、ポルフィリン系化合物、ポリシラン系化合物、
ポリ(N−ビニルカルバゾール)誘導体、アニリン系共
重合体、チオフェンオリゴマー、ポリチオフェン等の導
電性高分子オリゴマー、有機シラン誘導体、カーボン
膜、本発明の化合物等が挙げられる。正孔注入層、正孔
輸送層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1
nm〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは
5nm〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜50
0nmである。正孔注入層、正孔輸送層は上述した材料
の1種または2種以上からなる単層構造であってもよい
し、同一組成または異種組成の複数層からなる多層構造
であってもよい。
【0117】正孔注入層、正孔輸送層の形成方法として
は、真空蒸着法やLB法、前記正孔注入輸送材料を溶媒
に溶解または分散させてコーティングする方法(スピン
コート法、キャスト法、ディップコート法など)、イン
クジェット法、印刷法、転写法が用いられる。コーティ
ング法の場合、樹脂成分と共に溶解または分散すること
ができ、樹脂成分としては例えば、ポリ塩化ビニル、ポ
リカーボネート、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリ
スルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、
ポリ(N−ビニルカルバゾール)、炭化水素樹脂、ケト
ン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロー
ス、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン、メラミン
樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキ
シ樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。
【0118】電子注入層、電子輸送層の材料は、陰極か
ら電子を注入する機能、電子を輸送する機能、陽極から
注入された正孔を障壁する機能のいずれか有しているも
のであればよい。その具体例としては、トリアゾール誘
導体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、
イミダゾール誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキ
ノジメタン誘導体、アントロン誘導体、ジフェニルキノ
ン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミ
ド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体、ジスチリル
ピラジン誘導体、ナフタレン、ペリレン等の芳香環テト
ラカルボン酸無水物、フタロシアニン誘導体、8−キノ
リノール誘導体の金属錯体やメタルフタロシアニン、ベ
ンゾオキサゾールやベンゾチアゾールを配位子とする金
属錯体に代表される各種金属錯体、有機シラン誘導体、
本発明の化合物等が挙げられる。電子注入層、電子輸送
層の膜厚は特に限定されるものではないが、通常1nm
〜5μmの範囲のものが好ましく、より好ましくは5n
m〜1μmであり、更に好ましくは10nm〜500n
mである。電子注入層、電子輸送層は上述した材料の1
種または2種以上からなる単層構造であってもよいし、
同一組成または異種組成の複数層からなる多層構造であ
ってもよい。
【0119】電子注入層、電子輸送層の形成方法として
は、真空蒸着法やLB法、前記電子注入輸送材料を溶媒
に溶解または分散させてコーティングする方法(スピン
コート法、キャスト法、ディップコート法など)、イン
クジェット法、印刷法、転写法などが用いられる。コー
ティング法の場合、樹脂成分と共に溶解または分散する
ことができ、樹脂成分としては例えば、正孔注入輸送層
の場合に例示したものが適用できる。
【0120】保護層の材料としては水分や酸素等の素子
劣化を促進するものが素子内に入ることを抑止する機能
を有しているものであればよい。その具体例としては、
In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Al、Ti、N
i等の金属、MgO、SiO、SiO2、Al23、G
eO、NiO、CaO、BaO、Fe23、Y23、T
iO2等の金属酸化物、MgF2、LiF、AlF3、C
aF2等の金属フッ化物、SiOxy、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリメチルメタクリレート、ポリイミ
ド、ポリウレア、ポリテトラフルオロエチレン、ポリク
ロロトリフルオロエチレン、ポリジクロロジフルオロエ
チレン、クロロトリフルオロエチレンとジクロロジフル
オロエチレンとの共重合体、テトラフルオロエチレンと
少なくとも1種のコモノマーとを含むモノマー混合物を
共重合させて得られる共重合体、共重合主鎖に環状構造
を有する含フッ素共重合体、吸水率1%以上の吸水性物
質、吸水率0.1%以下の防湿性物質等が挙げられる。
【0121】保護層の形成方法についても特に限定はな
く、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパ
ッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラス
ターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズ
マ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、プラ
ズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソ
ースCVD法、コーティング法、印刷法、転写法を適用
できる。
【0122】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明するが、
本発明の実施の態様はこれらに限定されない。
【0123】(1−1)の合成 ピレンホウ酸エステル(下記a) 1.0 g、1,3,
5−トリブロモベンゼン 0.29g、炭酸ナトリウム
0.6g、トリフェニルホスフィン 0.05g、パラ
ジウムカーボン 0.05gにジエチレングリコールジ
メチルエーテル20ml、水 20ml を加え還流攪拌
した。6時間後、反応溶液をクロロホルム200ml、
水200mlで希釈し、セライト(和光純薬)ろ過し
た。有機層を水100mlで2回洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、溶媒を濃縮した。カラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム)で精製した後、再結晶(クロロ
ホルム/メタノール)で精製し (1−1) 0.5g
を得た。(1−1)の蒸着膜(膜厚100nm)を作製
し、その膜蛍光を測定したところ、膜蛍光極大波長λm
axは 480nmであった。化合物のガラス転移点
(Tg)を測定したところ、164℃であった。
【0124】
【化33】
【0125】(1−2)の合成 フェナントレンホウ酸エステル 1.5 g、1,3,5
−トリブロモベンゼン0.47g、炭酸ナトリウム
1.6g、トリフェニルホスフィン 0.07g、パラ
ジウムカーボン 0.07gにジエチレングリコールジ
メチルエーテル 30ml、水 30ml を加え還流攪
拌した。6時間後、反応溶液をクロロホルム200m
l、1M塩酸水200mlで希釈し、セライトろ過し
た。有機層を水100mlで2回洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、溶媒を濃縮した。カラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン/酢酸エチル系)で精製した後、再結
晶(クロロホルム/メタノール)で精製し (1−2)
1.0g を得た。MSスペクトルを測定し、(1−
2)の構造を確認した。(1−2)の蒸着膜を作製し、
その膜蛍光を測定したところ、膜蛍光極大波長λmax
は 380nmであった。
【0126】
【化34】
【0127】(1−39)の合成 ピレンホウ酸エステル 1.0 g、1,2,4,5−テ
トラブロモベンゼン0.28g、炭酸ナトリウム 0.
88g、トリフェニルホスフィン 0.05g、パラジ
ウムカーボン 0.05gにジエチレングリコールジメ
チルエーテル 30ml、水 30ml を加え還流攪拌
した。6時間後、反応溶液をクロロホルム200ml、
1M塩酸水200mlで希釈し、セライトろ過した。有
機層を水100mlで2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥した後、溶媒を濃縮した。カラムクロマトグラフィー
(クロロホルム)で精製した後、再結晶(クロロホルム
/メタノール)で精製し (1−39) 0.4g を得
た。MS スペクトルを測定し(1−39)の構造を確
認した。
【0128】
【化35】
【0129】(1−40)の合成 フェナントレンホウ酸エステル 1.15 g、1,2,
4,5−テトラブロモベンゼン 0.35g、炭酸ナト
リウム 0.96g、トリフェニルホスフィン0.07
g、パラジウムカーボン 0.07gにジエチレングリ
コールジメチルエーテル 30ml、水 30ml を加
え還流攪拌した。6時間後、室温に冷却し、セライトろ
過した。ろ別した固体をクロロホルムに溶解し、セライ
トろ過し、パラジウムカーボンを除去した。カラムクロ
マトグラフィー(クロロホルム)で精製した後、再結晶
(クロロホルム/メタノール) で精製し(1−40)
0.5g を得た。MSスペクトル測定により(1−4
0)の構造を確認した。(1−40)の蒸着膜を作製
し、その膜蛍光を測定したところ、膜蛍光極大波長λm
axは 440nmであった。
【0130】
【化36】
【0131】(1−35)の合成 1,3,5−トリブロモベンゼン25gにジエチルエー
テル250mlを加え、窒素気流下 −78℃に冷却し
た。n−ブチルリチウム(1.6M ヘキサン溶液)5
2mlを滴下し、室温に昇温した。アンスロン15.4
gを分割添加し、加熱還流下3時間攪拌した。室温に冷
却した溶液に酢酸エチル500ml、1M塩酸水300
mlを加え、有機層を分取した。有機層を飽和食塩水3
00mlで洗浄した後、濃縮した。カラムクロマトグラ
フィー(クロロホルム)で精製し化合物Aを1.5g得
た。ピレンホウ酸エステル 0.84 g、化合物A
0.5g、炭酸ナトリウム 0.51g、トリフェニル
ホスフィン 0.05g、パラジウムカーボン 0.05
gにジエチレングリコールジメチルエーテル 30m
l、水 30ml を加え還流攪拌した。6時間後、室温
に冷却し、セライトろ過した。ろ別した固体をクロロホ
ルムに溶解し、セライトろ過し、パラジウムカーボンを
除去した。カラムクロマトグラフィー(クロロホルム)
で精製した後、再結晶(クロロホルム/メタノール)で
精製し (1−35) 0.3g を得た。MSスペクト
ル測定により(1−35)の構造を確認した。(1−3
5)の蒸着膜を作製し、その膜蛍光を測定したところ、
膜蛍光極大波長λmaxは 470nmであった。
【0132】
【化37】
【0133】(1−37)の合成 1,3,5−トリブロモベンゼン10gにジエチルエー
テル150mlを加え、窒素気流下 −78℃に冷却し
た。n−ブチルリチウム(1.6M ヘキサン溶液)4
1.7mlを滴下し、室温に昇温した。アンスロン1
3.0gを分割添加し、加熱還流下3時間攪拌した。ジ
エチルエーテルを蒸留除去し、トルエン200ml、パ
ラトルエンスルホン酸 0.1gを加え加熱還流下3時
間攪拌した。室温に冷却した溶液にクロロホルム300
ml、水300mlを加え、有機層を分取、濃縮した。
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製した
後、晶析し(クロロホルム/ヘキサン)、化合物B
2.0gを得た。ピレンホウ酸エステル 0.27 g、
化合物B 0.4g、炭酸ナトリウム 0.17g、トリ
フェニルホスフィン 0.05g、パラジウムカーボン
0.05gにジエチレングリコールジメチルエーテル
30ml、水 30ml を加え還流攪拌した。6時間
後、室温に冷却し、セライトろ過した。ろ別した固体を
クロロホルムに溶解し、セライトろ過し、パラジウムカ
ーボンを除去した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル系 で溶出し、そのあとクロロホルム系
で溶出)で精製した後、再結晶で精製し(クロロホルム
/メタノール) (1−37) 0.1g を得た。MS
スペクトル測定により(1−37)の構造を確認した。
(1−37)の蒸着膜を作製し、その膜蛍光を測定した
ところ、膜蛍光極大波長λmaxは 467nmであっ
た。
【0134】
【化38】
【0135】比較例1 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、ジス
チリル化合物 b を20nm蒸着し、この上にアゾール
化合物 c を40nm蒸着した。有機薄膜上にパターニ
ングしたマスク(発光面積が4mm×5mmとなるマス
ク)を設置し、蒸着装置内でマグネシウム:銀=10:
1を50nm共蒸着した後、銀50nmを蒸着し、素子
を作製した。東陽テクニカ製ソースメジャーユニット2
400型を用いて、直流定電圧をEL素子に印加し発光
させ、その輝度をトプコン社の輝度計BM−8、発光波
長を浜松フォトニクス社製スペクトルアナライザーPM
A−11を用いて測定した。その結果、色度値(0.1
5,0.20)の青緑色発光が得られ、最高輝度113
0cd/m2の輝度が得られた。窒素雰囲気下1日放置
したところ、膜面の白濁が観察された。
【0136】比較例2 化合物bの替わりに、本発明の化合物(1−1)を用
い、比較例1と同様に素子作製評価した。その結果、
(0.17,0.31)の青緑色発光を得、最高輝度1
2740cd/m2を得た。素子の外部量子効率を算出
したところ(発光輝度、発光スペクトル、電流密度、比
視感度曲線より算出)、φEL=1.8% であった。窒
素雰囲気下1日放置したが、膜面は透明であった。ま
た、 100 cd/m2 で2時間連続発光させたとこ
ろ、駆動電圧が 1.0V上昇した。
【0137】
【化39】
【0138】実施例1 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−1)と化合物(2−1)を1対1の比で共蒸着
し、この上にアゾール化合物 c を40nm蒸着した。
比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、(0.
16,0.22)の青色発光で、最高輝度7000cd
/m2を得た。素子の外部量子効率を算出したところ、
φEL=2.0% であった。窒素雰囲気下1日放置した
が、膜面は透明であった。また、 100 cd/m2
2時間連続発光させたところ、駆動電圧が0.3V上昇
した。
【0139】実施例2 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−1)と(2−2)を1対1の比で共蒸着し、こ
の上にアゾール化合物c を40nm蒸着した。比較例
1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、(0.16,
0.24)の青色発光で、最高輝度5300cd/m2
を得た。素子の外部量子効率を算出したところ、φEL
1.8% であった。窒素雰囲気下1日放置したが、膜
面は透明であった。また100 cd/m2 で2時間連
続発光させたところ、駆動電圧が0.4V上昇した。
【0140】実施例3 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−1)と化合物(2−9)を1対1の比で共蒸着
し、この上にアゾール化合物 c を40nm蒸着した。
比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、(0.
16,0.19)の青緑色発光で、最高輝度7300c
d/m2を得た。素子の外部量子効率を算出したとこ
ろ、φEL=1.9% であった。窒素雰囲気下1日放置
したが、膜面は透明であった。また100 cd/m2
で2時間連続発光させたところ、駆動電圧が0.3V上
昇した。
【0141】実施例4 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−1)と化合物(2−13)を1対1の比で共蒸
着し、この上にアゾール化合物 c を40nm蒸着し
た。比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、
(0.16,0.21)の青緑色発光で、最高輝度41
00cd/m2を得た。素子の外部量子効率を算出した
ところ、φEL=1.8% であった。窒素雰囲気下1日
放置したが、膜面は透明であった。また100 cd/
2 で2時間連続発光させたところ、駆動電圧が0.3
V上昇した。
【0142】実施例5 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−2)と化合物(2−17)を1対1の比で共蒸
着し、この上にアゾール化合物 c を40nm蒸着し
た。比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、
(0.16,0.18)の青色発光で、最高輝度300
0cd/m2を得た。素子の外部量子効率を算出したと
ころ、φEL=1.7% であった。窒素雰囲気下1日放
置したが、膜面は透明であった。また100 cd/m2
で2時間連続発光させたところ、駆動電圧が0.6V
上昇した。
【0143】実施例6 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−1)と化合物(2−31)を1対1の比で共蒸
着し、この上にアゾール化合物 c を40nm蒸着し
た。比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、
(0.16,0.18)の青色発光で、最高輝度560
0cd/m2を得た。素子の外部量子効率を算出したと
ころ、φEL=1.9% であった。窒素雰囲気下1日放
置したが、膜面は透明であった。また100 cd/m2
で2時間連続発光させたところ、駆動電圧が0.3V
上昇した。
【0144】実施例7 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−1)と化合物(2−37)を1対1の比で共蒸
着し、この上にアゾール化合物 c を40nm蒸着し
た。比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、
(0.16,0.20)の青色発光で、最高輝度440
0cd/m2を得た。素子の外部量子効率を算出したと
ころ、φEL=1.9% であった。窒素雰囲気下1日放
置したが、膜面は透明であった。また100 cd/m2
で2時間連続発光させたところ、駆動電圧が0.4V
上昇した。
【0145】実施例8 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−1)と化合物(2−1)を10対1の比で共蒸
着し、この上にアゾール化合物 c を40nm蒸着し
た。比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、
(0.17,0.25)の青色発光で、最高輝度890
0cd/m2を得た。素子の外部量子効率を算出したと
ころ、φEL=1.8% であった。窒素雰囲気下1日放
置したが、膜面は透明であった。また100 cd/m2
で2時間連続発光させたところ、駆動電圧が0.6V
上昇した。
【0146】実施例9 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−1)と化合物(2−1)を1対10の比で共蒸
着し、この上にアゾール化合物 c を40nm蒸着し
た。比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、
(0.16,0.17)の青色発光で、最高輝度380
0cd/m2を得た。素子の外部量子効率を算出したと
ころ、φEL=1.7% であった。窒素雰囲気下1日放
置したが、膜面は透明であった。また100 cd/m2
で2時間連続発光させたところ、駆動電圧が0.8V
上昇した。
【0147】実施例10 洗浄したITO基板を蒸着装置に入れ、α−NPD
(N,N’−ジフェニル−N,N’−ジ(α−ナフチ
ル)−ベンジジン)を40nm蒸着し、この上に、化合
物(1−2)と化合物(2−1)を1対1の比で共蒸着
し、この上にアゾール化合物 c を40nm蒸着した。
比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した結果、(0.
16,0.16)の青色発光で、最高輝度3200cd
/m2を得た。素子の外部量子効率を算出したところ、
φEL=1.6% であった。窒素雰囲気下1日放置した
が、膜面は透明であった。また100 cd/m2 で2
時間連続発光させたところ、駆動電圧が0.8V上昇し
た。
【0148】実施例11 ポリビニルカルバゾール 40mg、2−(4−t−ブ
チルフェニル)−5−(4−ビフェニル)−1,3,4
−オキサジアゾール 12mg、(1−1) 1mg、
(2−31)1mg をジクロロエタン 2.5ml に
溶解し、洗浄したITO基板上にスピンコートした(1
500rpm,20sec)。有機層の膜厚は120n
mであった。比較例1と同様に陰極蒸着、素子評価した
結果、(0.16,0.19)の青色発光で、最高輝度
2000cd/m2を得た。
【0149】同様に本発明の化合物を含有することによ
り、高効率・高耐久性の青色発光EL素子が作製でき
る。また橙〜赤色の発光色素 (例えば DCM (7,4-
(Dicyanomethlene)-2-methyl-6-(4-dimethylaminostyry
l)-4H-pyran)に代表されるピラン誘導体、Ir(ac
ac)(phq)2 (acac=アセチルアセトン,p
hq=フェニルキノリン) 錯体に代表される遷移金属
錯体など) を発光層に含有させることにより、高効率
・高耐久白色発光素子が作製できる。
【0150】
【発明の効果】本発明の発光素子は発光特性(色純度や
外部量子効率(φEL))、耐久性(膜面の白濁がなく、
駆動電圧の経時的上昇が小さい)に優れ、表示素子、デ
ィスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録
光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリ
ア、光通信等の分野に好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07F 3/06 C07F 3/06 5/06 5/06 E

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極間に発光層もしくは発光層を
    含む複数の有機化合物層を形成した発光素子において、
    発光層中に下記一般式(1)で表される化合物を少なく
    とも1種と、金属錯体を少なくとも1種とを含むことを
    特徴とする発光素子。 【化1】 (式中、Ar11,Ar21,Ar31 はアリーレン基を表
    し、Ar12,Ar22,Ar32 は置換基または水素原子
    を表す。Ar11,Ar21,Ar31,Ar12,Ar2 2,A
    32 の少なくとも一つは縮環アリール構造または縮環
    ヘテロアリール構造である。Arはアリーレン基または
    ヘテロアリーレン基を表す。)
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)で表される化合物の少
    なくとも1種が下記一般式(2)で表される化合物であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。 【化2】 (式中、Ar11,Ar21,Ar31 はアリーレン基を表
    し、Ar12,Ar22,Ar32 は置換基または水素原子
    を表す。Ar11,Ar21,Ar31,Ar12,Ar2 2,A
    32 の少なくとも一つは縮環アリール構造または縮環
    ヘテロアリール構造である。R1,R2,R3は水素原子
    または置換基を表す。)
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)で表される化合物の少
    なくとも1種が下記一般式(3)で表される化合物であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。 【化3】 (式中、R11,R12,R13は置換基を表す。R14
    15,R16は水素原子または置換基を表す。q11
    12,q13 は0〜9の整数を表す。)
  4. 【請求項4】 前記金属錯体が一般式(9)で表される
    ことを特徴とする請求項1〜3に記載の発光素子。 【化4】 一般式(9)式中、M11は金属イオン、L11は配位子、
    11は酸素原子、置換もしくは無置換の窒素原子(窒素
    原子上の置換基としては、−SO2a、−CORbまた
    は−P(=O)(Rc)(Rd)(Ra、Rb、Rc、Rd
    それぞれ脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、
    アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基またはヘテ
    ロ環オキシ基を表す))、または硫黄原子を表す。
    11、Q12は各々芳香環を形成する原子群、含窒素芳香
    環を形成する原子群を表す。Q11とQ 12が結合して縮環
    構造を取っても良い。Q11、またはQ12で形成される環
    は置換基を有しても良い。m11、m12は各々0〜3の整
    数、1〜4の整数を表す。
  5. 【請求項5】 前記金属錯体が一般式(10)で表され
    ることを特徴とする請求項1〜3に記載の発光素子。 【化5】 一般式(10)式中、L21、X21 は前記 L11、X11
    と同義であり、m21、m22 は各々0〜3の整数、1〜
    4の整数を表す。M21は金属イオンを表す。Q21、Q22
    は各々芳香環を形成する原子群、含窒素芳香環を形成す
    る原子群を表す。Q21とQ22が結合して縮環構造を取っ
    ても良い。Q21、またはQ22で形成される環は置換基を
    有しても良い。
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