JP2002336245A - 超音波ビーム調整方法および装置並びに超音波診断装置 - Google Patents

超音波ビーム調整方法および装置並びに超音波診断装置

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JP2002336245A JP2001132669A JP2001132669A JP2002336245A JP 2002336245 A JP2002336245 A JP 2002336245A JP 2001132669 A JP2001132669 A JP 2001132669A JP 2001132669 A JP2001132669 A JP 2001132669A JP 2002336245 A JP2002336245 A JP 2002336245A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 超音波ビームのPAC(Phase Abe
ration Correction)を効果的に行
う。 【解決手段】 アレイで受信した複数のエコーについ
て、位相誤差を検出612して複数の駆動信号の位相差
を修正616し、複数のエコーの信号強度のプロファイ
ルの誤差を検出614して複数の駆動信号の信号強度の
プロファイルを修正する618。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波ビーム調整
方法および装置並びに超音波診断装置に関し、特に、超
音波のビームを収束させるための超音波ビーム調整方法
および装置、並びに、そのような超音波ビーム調整装置
を備えた超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置は、対象の内部を超音波
ビームで走査してエコーを受信し、エコーの強度に対応
した画像データ(data)を求め、それによっていわ
ゆるBモード(mode)画像を生成する。これはBモ
ード撮影とも呼ばれる。
【0003】また、エコーのドップラシフトを求め、そ
れに基づいて血流等の動態を表すカラー(color)
画像すなわちいわゆるカラードップラ画像を生成する。
カラードップラ画像としては、血流等の速度の2次元分
布を表すカラーフローマッピング画像およびドップラ信
号のパワー(power)の2次元分布を表すパワード
ップラ画像の2種類がある。これはカラードップラ撮影
とも呼ばれる。
【0004】また、対象の内部に設定したサンプルボリ
ューム(sample volume)からのエコーの
ドップラシフトの周波数スペクトル(spectra)
を求めることも行われる。これはポイントドップラ(p
oint Doppler)計測とも呼ばれる。
【0005】超音波ビームは、アレイ(array)を
なす複数の超音波トランスデューサ(transduc
er)がそれぞれ送波する複数の超音波の波面合成によ
って形成される。その際、複数の超音波には超音波ビー
ムが予め定めた焦点距離を持つ収束ビームとなるように
位相差が付与される。
【0006】実際には、複数の超音波は体内の音速分布
の不均一により正しく一点に収束しないため、十分に鮮
鋭な超音波ビームが得られない。そこで、特に鮮鋭な超
音波ビームを必要とするときは、PAC(Phase
Aberation Correction)処理が行
われる。
【0007】PAC処理の概要は次の通りである。すな
わち、まず、複数の超音波に超音波ビームを一点に収束
させるための理論的位相差を付与して送波し、そのエコ
ーを複数の超音波トランスデューサで受信し、エコー受
信信号について、エコーが一点から帰投した球面波であ
ると仮定したときの位相からの誤差を求める。そして、
この誤差によって複数の超音波の送波の位相差を修正
し、この修正済みの位相差を以後の駆動信号の位相差と
する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなPAC処
理は体内に点反射体が存在する場合には有効であるが、
一般的には体内のエコー源は点反射体でないのが普通で
あるから、点反射源を前提とする上記のようなPAC処
理はほとんど効果がない。
【0009】そこで、本発明の課題は、PACを効果的
に行う超音波ビーム調整方法および装置、並びに、その
ような超音波ビーム調整装置を備えた超音波診断装置を
実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)上記の課題を解決
するひとつの観点での発明は、複数の超音波トランスデ
ューサのアレイが送波する超音波ビームを調整する方法
であって、前記複数の超音波トランスデューサを駆動信
号で繰り返し駆動し、前記複数の超音波トランスデュー
サを通じて超音波のエコーを受信し、前記複数の超音波
トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコ
ーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から
帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との
誤差を検出し、前記複数の超音波トランスデューサを通
じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロフ
ァイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した
球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの
誤差を検出し、前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰
り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送
波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論
的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記位
相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とし、前記
複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り
返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降は
その前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め
定めたプロファイルを修正したプロファイルとする、こ
とを特徴とする超音波ビーム調整方法である。
【0011】(2)上記の課題を解決する他の観点での
発明は、複数の超音波トランスデューサのアレイが送波
する超音波ビームを調整する装置であって、前記複数の
超音波トランスデューサを駆動信号で繰り返し駆動する
駆動手段と、前記複数の超音波トランスデューサを通じ
て超音波のエコーを受信する受信手段と、前記複数の超
音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数の
エコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点
から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相
との誤差を検出する位相誤差検出手段と、前記複数の超
音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数の
エコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコ
ーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定し
た場合のプロファイルとの誤差を検出するプロファイル
誤差検出手段と、前記複数の駆動信号の位相差を、前記
繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが
送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理
論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記
位相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とする位
相調節手段と、前記複数の駆動信号の信号強度のプロフ
ァイルを、前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイ
ルとし、次回以降はその前の回に得られた前記プロファ
イル誤差で前記予め定めたプロファイルを修正したプロ
ファイルとするプロファイル調節手段と、を具備するこ
とを特徴とする超音波ビーム調整装置である。
【0012】(3)上記の課題を解決する他の観点での
発明は、複数の超音波トランスデューサのアレイと、前
記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で駆動して
前記アレイに超音波ビームを送波させる駆動手段と、前
記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコ
ーを受信する受信手段と、前記受信したエコーに基づい
て画像を生成する画像生成手段と、前記超音波ビームを
調整する調整手段と、を有する超音波診断装置であっ
て、前記調整手段は、前記駆動手段に前記駆動を予め定
めた回数にわたり繰り返して行わせる制御手段と、前記
受信手段により複数の超音波トランスデューサを通じて
それぞれ受信した複数のエコーの位相について、それら
エコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであ
ると仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤差検
出手段と、前記受信手段により複数の超音波トランスデ
ューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強
度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点か
ら帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロフ
ァイルとの誤差を検出するプロファイル誤差検出手段
と、前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初
回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数
の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差と
し、次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前
記理論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段
と、前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、
前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次
回以降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で
前記予め定めたプロファイルを修正したプロファイルと
するプロファイル調節手段と、を具備することを特徴と
する超音波診断装置である。
【0013】(4)上記の課題を解決する他の観点での
発明は、複数の超音波トランスデューサのアレイと、前
記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で駆動して
前記アレイに超音波ビームを送波させる駆動手段と、前
記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコ
ーを受信する受信手段と、前記受信したエコーのドップ
ラシフトを計測する計測手段と、前記超音波ビームを調
整する調整手段と、を有する超音波診断装置であって、
前記調整手段は、前記駆動手段に前記駆動を予め定めた
回数にわたり繰り返して行わせる制御手段と、前記受信
手段により複数の超音波トランスデューサを通じてそれ
ぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコ
ーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると
仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤差検出手
段と、前記受信手段により複数の超音波トランスデュー
サを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度の
プロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰
投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイ
ルとの誤差を検出するプロファイル誤差検出手段と、前
記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前
記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音
波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次
回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理論
的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、前記
複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り
返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降は
その前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め
定めたプロファイルを修正したプロファイルとするプロ
ファイル調節手段と、を具備することを特徴とする超音
波診断装置である。
【0014】(1)〜(4)に記載の各観点での発明で
は、複数の超音波トランスデューサを駆動信号で繰り返
し駆動して超音波ビームを送波し、複数の超音波トラン
スデューサを通じて超音波のエコーを受信し、複数の超
音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数の
エコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点
から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相
との誤差を検出し、複数のエコーの信号強度のプロファ
イルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球
面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤
差を検出し、複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返し
の初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する
複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相
差とし、次回以降はその前の回に得られた位相誤差で理
論的位相差を修正した位相差とし、複数の駆動信号の信
号強度のプロファイルを、繰り返しの初回は予め定めた
プロファイルとし、次回以降はその前の回に得られたプ
ロファイル誤差で予め定めたプロファイルを修正したプ
ロファイルとする、ので、PACを効果的に行って鮮鋭
な超音波ビームを得ることができる。
【0015】前記画像はBモード画像であることが、鮮
鋭な超音波ビームによって空間分解能の良い断層像を得
る点で好ましい。前記画像はカラードップラ画像である
ことが、鮮鋭な超音波ビームによって空間分解能の良い
動態画像を得る点で好ましい。
【0016】前記カラードップラ画像はカラーフローマ
ッピング画像であることが、速度の2次元分布像を得る
点で好ましい。前記カラードップラ画像はパワードップ
ラ画像であることが、ドップラ信号のパワーの2次元分
布像を得る点で好ましい。
【0017】前記画像を表示する表示手段を具備するこ
とが、画像を可視化する点で好ましい。前記計測結果を
表示する表示手段を具備することが、計測結果を可視化
する点で好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態
に限定されるものではない。図1に超音波診断装置のブ
ロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施
の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の
装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動
作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が
示される。
【0019】図1に示すように、本装置は、超音波プロ
ーブ2を有する。超音波プローブ2は、使用者により対
象4に当接して使用される。超音波プローブ2は、例え
ば図2に示すように、複数の超音波トランスデューサ
(transducer)302のアレイ(arra
y)300を有する。アレイ300は本発明におけるア
レイの実施の形態の一例である。
【0020】アレイ300は1次元のアレイである。個
々の超音波トランスデューサ302は例えばPZT(チ
タン(Ti)酸ジルコン(Zr)酸鉛(Pb))セラミ
ックス(ceramics)等の圧電材料によって構成
される。
【0021】超音波プローブ2は送受信部6に接続され
ている。送受信部6は、超音波プローブ2に駆動信号を
与えて超音波を送波させる。送受信部6は、また、超音
波プローブ2が受波したエコー信号を受信する。
【0022】送受信部6のブロック図を図3に示す。同
図に示すように、送受信部6は送波タイミング(tim
ing)発生ユニット(unit)602を有する。送
波タイミング発生ユニット602は、送波タイミング信
号を周期的に発生して送波ビームフォーマ(beamf
ormer)604に入力する。
【0023】送波ビームフォーマ604は、送波のビー
ムフォーミング(beamforming)を行うもの
で、送波タイミング信号に基づき、所定の方位の超音波
ビームを形成するためのビームフォーミング信号を生じ
る。送波ビームフォーマ604は、本発明における駆動
手段の実施の形態の一例である。
【0024】ビームフォーミング信号は、方位に対応し
た位相差が付与された複数の駆動信号からなる。方位は
後述の制御部18によって制御される。送波ビームフォ
ーマ604は、送波ビームフォーミング信号を送受切換
ユニット606に入力する。
【0025】送受切換ユニット606は、ビームフォー
ミング信号をアレイ300に入力する。アレイ300に
おいて、送波アパーチャ(aperture)を構成す
る複数の超音波トランスデューサは、駆動信号の位相差
に対応した位相差を持つ超音波をそれぞれ発生する。そ
れら超音波の波面合成により、所定方位の音線に沿った
超音波ビームが形成される。
【0026】送受切換ユニット606には切換器608
を介して受波ビームフォーマ610が接続されている。
切換器608が破線で示すように受波ビームフォーマ6
10側に切り換えられているときは、送受切換ユニット
606は、アレイ300中の受波アパーチャが受波した
複数のエコー信号を受波ビームフォーマ610に入力す
る。
【0027】受波ビームフォーマ610は、送波の音線
に対応した受波のビームフォーミングを行うもので、複
数の受波エコーに位相差を付与して位相を調整し、次い
でそれら加算して所定方位の音線に沿ったエコー受信信
号を形成する。受波の方位は後述の制御部18により制
御される。受波ビームフォーマ610は、本発明におけ
る受信手段の実施の形態の一例である。
【0028】超音波ビームの送波は、送波タイミング発
生ユニット602が発生する送波タイミング信号によ
り、所定の時間間隔で繰り返し行われる。それに合わせ
て、送波ビームフォーマ604および受波ビームフォー
マ610により、音線の方位が所定量ずつ変更される。
それによって、対象4の内部が、音線によって順次に走
査される。
【0029】このような構成の送受信部6は、例えば図
4に示すような走査を行う。すなわち、放射点200か
らz方向に延びる音線202で扇状の2次元領域206
をθ方向に走査し、いわゆるセクタスキャン(sect
or scan)を行う。
【0030】送波および受波のアパーチャをアレイ30
0の一部を用いて形成するときは、このアパーチャをア
レイに沿って順次移動させることにより、例えば図5に
示すような走査を行うことができる。すなわち、放射点
200からz方向に発する音線202を直線状の軌跡2
04に沿って平行移動させることにより、矩形状の2次
元領域206をx方向に走査し、いわゆるリニアスキャ
ン(linear scan)を行う。
【0031】なお、アレイ300が、超音波送波方向に
張り出した円弧に沿って形成されたいわゆるコンベック
スアレイ(convex array)である場合は、
リニアスキャンと同様な音線走査により、例えば図6に
示すように、音線202の放射点200を円弧状の軌跡
204に沿って移動させ、扇面状の2次元領域206を
θ方向に走査して、いわゆるコンベックススキャンが行
えるのはいうまでもない。
【0032】図3に戻って、送受切換ユニット606に
は、切換器608を介して位相誤差検出ユニット612
およびプロファイル誤差検出ユニット614が接続され
ている。位相誤差検出ユニット612およびプロファイ
ル誤差検出ユニット614は、それぞれ、位相調節ユニ
ット616およびプロファイル調節ユニット618に接
続されている。
【0033】位相誤差検出ユニット612は、本発明に
おける位相誤差検出手段の実施の形態の一例である。プ
ロファイル誤差検出ユニット614は、本発明における
プロファイル誤差検出手段の実施の形態の一例である。
位相調節ユニット616は、本発明における位相調節手
段の実施の形態の一例である。プロファイル調節ユニッ
ト618は、本発明におけるプロファイル調節手段の実
施の形態の一例である。
【0034】切換器608、位相誤差検出ユニット61
2、プロファイル誤差検出ユニット614、位相調節ユ
ニット616、プロファイル調節ユニット618および
後述の制御部18からなる部分は、本発明における調整
手段の実施の形態の一例である。
【0035】切換器608が実線で示すように位相誤差
検出ユニット612およびプロファイル誤差検出ユニッ
ト614側に切り換えられているときは、送受切換ユニ
ット606は、アレイ300中の受波アパーチャが受波
した複数のエコー信号を位相誤差検出ユニット612お
よびプロファイル誤差検出ユニット614に入力する。
切換器608の切り換えは後述の制御部18によって制
御される。制御部18は、本発明における制御手段の実
施の形態の一例である。
【0036】位相誤差検出ユニット612は複数のエコ
ー信号の位相誤差を検出するものである。位相誤差の概
念を図7および図8によって説明する。図7は、均質な
媒体中の点反射源Pからのエコーがアレイ300の各超
音波トランスデューサ302に帰投した状態を示してい
る。エコーは破線で示すような球面波としてアレイ30
0に到達するので、各超音波トランスデューサ302の
エコー受信信号には位相差が生じる。
【0037】この位相差について、アレイ300の超音
波トランスデューサ302の配列方向におけるプロファ
イルを示せば、図8に破線で示すように円弧状になる。
以下、このようなプロファイルを持つ位相差を理論的位
相差ともいう。
【0038】現実には対象4の内部は均質ではなくそれ
に伴う音速の不均一があるので、現実的位相差は例えば
実線で示すようになり、理論的位相差に対して誤差を持
つ。位相誤差検出ユニット612はこのような誤差を検
出して、位相調節ユニット616に入力する。
【0039】位相調節ユニット616は、入力された位
相誤差に応じて、送波ビームフォーマ604のビームフ
ォーミング信号の位相を調節する。位相調節の概念を図
9および図10によって説明する。図9は、均質な媒体
中の一点すなわち焦点Pに収束する超音波ビームを送波
した状態を示している。
【0040】超音波ビームを焦点Pに収束させるため
に、各超音波トランスデューサ302を駆動する信号に
は破線で示すような位相差が付与される。この位相差に
ついて、アレイ300の超音波トランスデューサ302
の配列方向におけるプロファイルを示せば、図10に破
線で示すように円弧状になる。以下、この位相差を理論
的位相差ともいう。
【0041】現実には、対象4の内部は均一でなくそれ
に伴う音速の不均一があるので、理論的位相差を付与し
ても超音波ビームは焦点に収束しない。そこで、位相調
節ユニット616により、理論的位相差をエコー受信信
号の位相誤差を用いて修正して、例えば実線で示すよう
な位相プロファイルとする。修正は理論的位相差に位相
誤差の符号を反転して加えることによって行う。以下、
修正した位相差を現実的位相差ともいう。このような現
実的位相差が、送波ビームフォーマ604の方位設定用
の位相差に重畳される。
【0042】位相誤差検出ユニット612および位相調
節ユニット616の機能は例えばコンピュータ(com
puter)等によって実現される。なお、コンピュー
タに限らず専用のディジタルデータ(digital
data)処理回路で実現してもよいのはいうまでもな
い。
【0043】以上のようなエコー受信信号の位相誤差の
検出とそれに応じた駆動信号の位相差の修正は、通常の
PAC処理と共通である。本装置では、それに加えて、
プロファイル誤差検出ユニット614で検出したエコー
受信信号の信号強度のプロファイル誤差に基づいて、プ
ロファイル調節ユニット618により送波ビームフォー
マ604の駆動信号の信号強度のプロファイルを調節す
る。以下、信号強度を単位強度ともいう。
【0044】プロファイル誤差の概念を説明する。図9
に示したように均質な媒体中の一点Pの収束する超音波
ビームを送波する場合、複数の超音波トランスデューサ
302の駆動信号は例えば一様な強度を持つものとされ
る。
【0045】駆動信号の相対強度について、アレイ30
0の超音波トランスデューサ302の配列方向における
プロファイルを示せば、図11に示すように平坦なプロ
ファイルになる。以下、このプロファイルを駆動信号の
理論的プロファイルともいう。
【0046】このような駆動信号によって送波された超
音波に対応する点Pからの球面波エコーを、図7に示し
たように、アレイ300の各超音波トランスデューサ3
02で受信したとすると、各超音波トランスデューサの
エコー受信信号の強度は一様になる。
【0047】エコー受信信号の相対強度について、アレ
イ300の超音波トランスデューサ302の配列方向に
おけるプロファイルを示せば、図12に破線で示すよう
に平坦なプロファイルになる。以下、このプロファイル
をエコー受信信号の理論的プロファイルともいう。
【0048】現実には、対象4の内部は均質でなくそれ
に伴う音速の不均一があるので、理論的プロファイルを
持つ駆動信号によって超音波を送波しても、エコー受信
信号のプロファイルは、例えば同図に実線で示すように
なり、理論的プロファイルからの誤差を持つものとな
る。これは、対象4の内部の音速の不均一により、超音
波ビームが例えば図13に示すようにサイドローブ(s
idelobe)を持つようになるためである。
【0049】そこで、プロファイル誤差検出ユニット6
14でエコー受信信号のプロファイル誤差を検出し、位
相調節ユニット616により、駆動信号のプロファイル
をエコー受信信号のプロファイル誤差を用いて修正す
る。
【0050】プロファイルの修正は、図14に示すよう
に、理論的プロファイルにエコー受信信号のプロファイ
ル誤差を加算することによって行う。以下、修正したプ
ロファイルを現実的プロファイルともいう。このような
現実的プロファイルを持つ駆動信号を、送波ビームフォ
ーマ604の次回の駆動信号とする。
【0051】駆動信号のプロファイルを修正することに
より複数の駆動信号に対する重み付けすなわちいわゆる
アポダイゼーション(apodization)が変わ
る。アポダイゼーションの変更をエコー受信信号のプロ
ファイル誤差に応じて行ったので、理論的プロファイル
すなわち均一なアポダイゼーションによる超音波ビーム
が、例えば図13示したように、相対強度がメインロー
ブ(main lobe)1/2のサイドローブを含む
としたとき、図14に示したように変更したアポダイゼ
ーションによる超音波ビームは、例えば図15に示すよ
うに、サイドローブの信号強度が図13に示したものか
ら半減したものとなる。
【0052】このような超音波に対応するエコー受信信
号のプロファイルは例えば図16に示すようになる。こ
のプロファイルはサイドローブが半減した超音波ビーム
に対応したものとなる。
【0053】このプロファイルについて、プロファイル
誤差検出ユニット614で理論的プロファイルからの誤
差を検出し、そのプロファイル誤差で図17に示すよう
に駆動信号のアポダイゼーションを修正して超音波を送
波する。アポダイゼーションの修正により、超音波ビー
ムは図18に示すようにサイドローブの信号強度がさら
に半減したものとなる。
【0054】以下、同様の処理を繰り返すことにより、
サイドローブが順次に半減する。したがって、これを数
回繰り返すことによって超音波ビームは実質的にメイン
ローブだけのものとなり、極めて収束性の良い超音波ビ
ームを得ることができる。
【0055】プロファイル誤差検出ユニット614およ
びプロファイル調節ユニット618の機能は例えばコン
ピュータ等によって実現される。なお、コンピュータに
限らず専用のディジタルデータ処理回路で実現してもよ
いのはいうまでもない。
【0056】このように、駆動信号の位相差プロファイ
ルに加えて強度プロファイルをも調節することにより、
対象4の内部の音速の不均一に影響されることなく収束
性に優れた超音波ビームを得ることができる。
【0057】このような超音波ビームの調整を撮影を開
始する前に行う。調整が済んだ後に切換器608を受波
ビームフォーマ610側に切り換え、この状態で撮影を
行う。
【0058】以上のような送受信部6はBモード(mo
de)処理部10およびドップラ(Doppler)処
理部12に接続されている。送受信部6から出力される
音線ごとのエコー受信信号は、Bモード処理部10およ
びドップラ処理部12に入力される。
【0059】Bモード処理部10はBモード画像データ
を形成するものである。Bモード処理部10は、図19
に示すように、対数増幅ユニット102と包絡線検波ユ
ニット104を備えている。
【0060】Bモード処理部10は、対数増幅ユニット
102でエコー受信信号を対数増幅し、包絡線検波ユニ
ット104で包絡線検波して音線上の個々の反射点での
エコーの強度を表す信号、すなわちAスコープ(sco
pe)信号を得て、このAスコープ信号の各瞬時の振幅
をそれぞれ輝度値として、Bモード画像データを形成す
る。
【0061】ドップラ処理部12はドップラ画像データ
およびドップラ周波数データを形成するものである。ド
ップラ画像データには、後述する流速データ、分散デー
タおよびパワーデータが含まれる。
【0062】ドップラ処理部12は、図20に示すよう
に、直交検波ユニット120、MTIフィルタ(mov
ing target indication fil
ter)122、自己相関演算ユニット124、平均流
速演算ユニット126、分散演算ユニット128および
パワー(power)演算ユニット130を備えてい
る。また、サンプルホールドユニット(sample
hold unit)132、ローパスフィルタリング
ユニット(low−pass filtering u
nit)134および周波数分析ユニット136を備え
ている。
【0063】ドップラ処理部12は、直交検波ユニット
120でエコー受信信号を直交検波する。直交検波した
エコーをMTIフィルタ122でMTI処理してドップ
ラシフトを求める。MTI処理は1音線当たり複数回の
超音波送受信によって得た複数のエコーを用いて行われ
る。1音線当たりの送受信回数は例えば8回である。
【0064】自己相関演算ユニット124でMTIフィ
ルタ122の出力信号について自己相関演算を行い、平
均流速演算ユニット126で自己相関演算結果から平均
流速Vを求め、分散演算ユニット128で自己相関演算
結果から流速の分散Tを求め、パワー演算ユニット13
0で自己相関演算結果からドップラ信号のパワーPWを
求める。以下、平均流速を単に流速ともいう。また、流
速の分散を単に分散ともいい、ドップラ信号のパワーを
単にパワーともいう。
【0065】このような信号処理によって、対象4内で
移動するエコー源の流速V、分散TおよびパワーPWを
表すそれぞれのデータが音線ごとに得られる。これらデ
ータは、音線上の各点(ピクセル:pixel)の流
速、分散およびパワーを示す。なお、流速は音線方向の
成分として得られる。また、超音波プローブ2に近づく
方向と遠ざかる方向とが区別される。
【0066】サンプルホールドユニット132は、エコ
ーについて、対象4内の予め定められたサンプルボリュ
ームからのエコーに相当する部分をサンプルホールドす
る。このようなサンプルホールドはレンジゲートサンプ
リング(range gate sampling)と
も呼ばれる。
【0067】サンプルホールドは、同一音線上の複数回
の超音波送受信によって得られた複数のエコーについて
逐一行われる。送受信回数は例えば128回である。こ
れによって例えば128個のサンプリングデータが得ら
れる。これらのデータ列はドップラ信号を表す。
【0068】ドップラ信号はローパスフィルタリングユ
ニット134でローパスフィルタリングされた後に周波
数分析ユニット136で周波数分析され、周波数スペク
トルFが求められる。周波数分析ユニット136は、本
発明における計測手段の実施の形態の一例である。
【0069】Bモード処理部10およびドップラ処理部
12は画像処理部14に接続されている。画像処理部1
4は、Bモード処理部10およびドップラ処理部12か
らそれぞれ入力されるデータに基づいて、それぞれBモ
ード画像、ドップラ画像および周波数スペクトル画像を
生成する。Bモード処理部10、ドップラ処理部12お
よび画像処理部14からなる部分は、本発明における画
像生成手段の実施の形態の一例である。
【0070】画像処理部14は、図21に示すように、
セントラル・プロセシング・ユニット(CPU:Cen
tral Processing Unit)140を
有する。CPU140には、バス(bus)142によ
って、メインメモリ(main memory)14
4、外部メモリ146、制御部インターフェース(in
terface)148、入力データメモリ(data
memory)152、ディジタル・スキャンコンバ
ータ(DSC:Digital Scan Conve
rter)154、画像メモリ156、および、ディス
プレーメモリ(display memory)158
が接続されている。
【0071】外部メモリ146には、CPU140が実
行するプログラムが記憶されている。外部メモリ146
には、また、CPU140がプログラムを実行するにあ
たって使用する種々のデータも記憶されている。
【0072】CPU140は、外部メモリ146からプ
ログラムをメインメモリ144にロード(load)し
て実行することにより、所定の画像処理を遂行する。C
PU140は、プログラム実行の過程で、制御部インタ
ーフェース148を通じて後述の制御部18と制御信号
の授受を行う。
【0073】Bモード処理部10およびドップラ処理部
12から音線ごとに入力されたBモード画像データおよ
びドップラ画像データな並びに周波数スペクトルデータ
は、入力データメモリ152にそれぞれ記憶される。入
力データメモリ152のデータは、DSC154で走査
変換されて画像メモリ156に記憶される。画像メモリ
156のデータはディスプレーメモリ158を通じて表
示部16に出力される。
【0074】画像処理部14には表示部16が接続され
ている。表示部16は、本発明における表示手段の実施
の形態の一例である。表示部16は、画像処理部14か
ら画像データが与えられ、それに基づいて画像を表示す
るようになっている。なお、表示部16は、カラー(c
olor)画像が表示可能なCRTを用いたグラフィッ
クディスプレー(graphic display)等
で構成される。
【0075】以上の送受信部6、Bモード処理部10、
ドップラ処理部12、画像処理部14および表示部16
には制御部18が接続されている。制御部18は、それ
ら各部に制御信号を与えてその動作を制御する。制御部
18には、被制御の各部から各種の報知信号が入力され
る。制御部18の制御の下で、超音波ビーム調整、Bモ
ード動作およびドップラモード動作が実行される。
【0076】制御部18には操作部20が接続されてい
る。操作部20は使用者によって操作され、制御部18
に適宜の指令や情報を入力するようになっている。操作
部20は、例えばキーボード(keyboard)やポ
インティングデバイス(pointing devic
e)およびその他の操作具を備えている。
【0077】本装置の撮影動作を説明する。使用者は超
音波プローブ2を対象4の所望の箇所に当接し、操作部
20を操作して、まず前述のような超音波ビームの調整
を行う。
【0078】超音波ビームの調整が済んだら、例えばB
モードとドップラモードを併用した撮影動作を行う。こ
れによって、制御部18による制御の下で、Bモード撮
影とドップラモード撮影が時分割で行われる。すなわ
ち、例えばドップラモードのスキャンを所定回数行うた
びにBモードのスキャンを1回行う割合で、Bモードと
ドップラモードの混合スキャンが行われる。
【0079】Bモードにおいては、送受信部6は、超音
波プローブ2を通じて音線順次で対象4の内部を走査し
て逐一そのエコーを受信する。Bモード処理部10は、
送受信部6から入力されるエコー受信信号を対数増幅ユ
ニット102で対数増幅し包絡線検波ユニット104で
包絡線検波してAスコープ信号を求め、それに基づいて
音線ごとのBモード画像データを形成する。
【0080】画像処理部14は、Bモード処理部10か
ら入力される音線ごとのBモード画像データを入力デー
タメモリ152に記憶する。これによって、入力データ
メモリ152内に、Bモード画像データについての音線
データ空間が形成される。
【0081】ドップラモードにおいては、送受信部6は
超音波プローブ2を通じて音線順次で対象4の内部を走
査して逐一そのエコーを受信する。その際、1音線当た
り複数回の超音波の送波とエコーの受信が行われる。ま
た、予め設定したサンプルボリュームを通る音線に所定
回数の超音波送受信を行う。
【0082】ドップラ処理部12は、エコー受信信号を
直交検波ユニット120で直交検波し、MTIフィルタ
122でMTI処理し、自己相関演算ユニット124で
自己相関を求め、自己相関結果から、流速演算ユニット
126で流速Vを求め、分散演算ユニット128で分散
Tを求め、パワー演算ユニット130でパワーPWを求
める。これらの算出値は、それぞれ、エコー源の速度、
分散およびパワーを、音線ごとかつピクセルごとに表す
データとなる。
【0083】ドップラ処理部12は、また、直交検波ユ
ニット120を出力信号をサンプルホールドユニット1
32でサンプルホールドし、ローパスフィルタリングユ
ニット134でローパスフィルタリングし、周波数分析
ユニット136で周波数分析する。
【0084】画像処理部14は、ドップラ処理部12か
ら入力される音線ごとかつピクセルごとの各ドップラ画
像データを入力データメモリ152に記憶する。また、
ドップラ処理部12から入力される周波数スペクトルデ
ータを入力データメモリ152に記憶する。これによっ
て、入力データメモリ152内に、各ドップラ画像デー
タについての音線データ空間および周波数スペクトルデ
ータ空間がそれぞれ形成される。
【0085】CPU140は、入力データメモリ152
のBモード画像データ、各ドップラ画像データおよび周
波数スペクトルデータをDSC154でそれぞれ走査変
換して画像メモリ156に書き込む。
【0086】その際、ドップラ画像データは、流速Vと
分散Tを組み合わせた流速分布画像データ、パワーPW
を用いたパワードップラ画像データまたはパワーPWと
分散Tを組み合わせた分散付パワードップラ画像デー
タ、および、分散Tを用いた分散画像データとしてそれ
ぞれ書き込まれる。
【0087】CPU140は、Bモード画像データ、各
ドップラ画像データおよび周波数スペクトルデータを別
々な領域に書き込む。これらBモード画像データ、各ド
ップラ画像データおよび周波数スペクトルデータに基づ
く画像がディスプレーメモリ158を通じて表示部16
に表示される。
【0088】Bモード画像は、音線走査面における体内
組織の断層像を示すものとなる。カラードップラ画像の
うち、流速分布画像はエコー源の流速の2次元分布を示
す画像となる。この画像はカラーフローマッピング画像
とも呼ばれる。この画像では流れの方向に応じて表示色
を異ならせ、流速に応じて表示色の輝度を異ならせ、分
散に応じて所定の色の混色量を高めて表示色の純度を変
える。
【0089】パワードップラ画像はドップラ信号のパワ
ーの2次元分布を示す画像となる。この画像によって運
動するエコー源の所在が示される。画像の表示色の輝度
がパワーに対応する。それに分散を組み合わせた場合
は、分散に応じて所定の色の混色量を高めて表示色の純
度を変える。分散画像は分散値の2次元分布を示す画像
となる。この画像も運動するエコー源の所在を示す。表
示色の輝度が分散の大小に対応する。
【0090】これらの画像を表示部16に表示させる場
合には、ディスプレーメモリ158においてBモード画
像と合成し、この合成画像を表示部16で表示すること
により、体内組織との位置関係が明確なカラードップラ
画像を観察することができる。超音波ビームの収束性が
極めて良いことにより、Bモード画像およびカラードッ
プラ画像は空間分解能の良い画像となる。
【0091】周波数スペクトル画像は表示画面における
所定の区画に表示される。周波数スペクトル画像は、ド
ップラ信号の周波数スペクトルを示す画像となる。超音
波ビームの収束性が極めて良いことにより、小さなサン
プルボリュームにおけるポイントドップラ計測を行うこ
とができ、周波数スペクトルの計測を空間分解良く行う
ことができる。
【0092】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、PACを効果的に行う超音波ビーム調整方法およ
び装置、並びに、そのような超音波ビーム調整装置を備
えた超音波診断装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図
である。
【図2】超音波トランスデューサのアレイの模式図であ
る。
【図3】図1に示した装置の送受信部のブロック図であ
る。
【図4】図3に示した送受信部による走査の概念図であ
る。
【図5】図3に示した送受信部による走査の概念図であ
る。
【図6】図3に示した送受信部による走査の概念図であ
る。
【図7】エコー受信の概念図である。
【図8】エコーの位相差プロファイルの概念図である。
【図9】超音波送波の概念図である。
【図10】駆動信号の位相差プロファイルの概念図であ
る。
【図11】駆動信号の強度プロファイルの概念図であ
る。
【図12】エコーの強度プロファイルの概念図である。
【図13】超音波ビームのプロファイルの概念図であ
る。
【図14】駆動信号の強度プロファイルの概念図であ
る。
【図15】超音波ビームのプロファイルの概念図であ
る。
【図16】エコーの強度プロファイルの概念図である。
【図17】駆動信号の強度プロファイルの概念図であ
る。
【図18】超音波ビームのプロファイルの概念図であ
る。
【図19】図1に示した装置のBモード処理部のブロッ
ク図である。
【図20】図1に示した装置のドップラ処理部のブロッ
ク図である。
【図21】図1に示した装置の画像処理部のブロック図
である。
【符号の説明】
2 超音波プローブ 300 アレイ 302 超音波トランスデューサ 4 対象 6 送受信部 602 送波タイミング発生ユニット 604 送波ビームフォーマ 606 送受切換ユニット 608 切換器 610 受波ビームフォーマ 612 位相誤差検出ユニット 614 プロファイル誤差検出ユニット 616 位相調節ユニット 618 プロファイル調節ユニット 10 Bモード処理部 12 ドップラ処理部 14 画像処理部 16 表示部 18 制御部 20 操作部
フロントページの続き (72)発明者 李 太宝 東京都日野市旭が丘四丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 2G047 BA03 BC13 CA01 DB02 EA02 EA07 EA10 GB02 GF15 GF18 GG20 GG27 GG29 4C301 BB22 CC02 EE02 EE07 EE11 GB02 HH26 HH27 HH37 HH38 JB24 JB27 KK21

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の超音波トランスデューサのアレイ
    が送波する超音波ビームを調整する方法であって、 前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で繰り返
    し駆動し、 前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエ
    コーを受信し、 前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受
    信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予
    め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定し
    た場合の位相との誤差を検出し、 前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受
    信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについ
    て、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコー
    であると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出
    し、 前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は
    前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超
    音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、
    次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理
    論的位相差を修正した位相差とし、 前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記
    繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以
    降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記
    予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとす
    る、ことを特徴とする超音波ビーム調整方法。
  2. 【請求項2】 複数の超音波トランスデューサのアレイ
    が送波する超音波ビームを調整する装置であって、 前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で繰り返
    し駆動する駆動手段と、 前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエ
    コーを受信する受信手段と、 前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受
    信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予
    め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定し
    た場合の位相との誤差を検出する位相誤差検出手段と、 前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受
    信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについ
    て、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコー
    であると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出す
    るプロファイル誤差検出手段と、 前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は
    前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超
    音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、
    次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理
    論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、 前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記
    繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以
    降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記
    予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとする
    プロファイル調節手段と、を具備することを特徴とする
    超音波ビーム調整装置。
  3. 【請求項3】 複数の超音波トランスデューサのアレイ
    と、 前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で駆動し
    て前記アレイに超音波ビームを送波させる駆動手段と、 前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエ
    コーを受信する受信手段と、 前記受信したエコーに基づいて画像を生成する画像生成
    手段と、 前記超音波ビームを調整する調整手段と、を有する超音
    波診断装置であって、 前記調整手段は、 前記駆動手段に前記駆動を予め定めた回数にわたり繰り
    返して行わせる制御手段と、 前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通
    じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、そ
    れらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコー
    であると仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤
    差検出手段と、 前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通
    じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロフ
    ァイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した
    球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの
    誤差を検出するプロファイル誤差検出手段と、 前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は
    前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超
    音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、
    次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理
    論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、 前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記
    繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以
    降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記
    予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとする
    プロファイル調節手段と、を具備することを特徴とする
    超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 前記画像はBモード画像である、ことを
    特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 【請求項5】 前記画像はカラードップラ画像である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
  6. 【請求項6】 前記カラードップラ画像はカラーフロー
    マッピング画像である、ことを特徴とする請求項5に記
    載の超音波診断装置。
  7. 【請求項7】 前記カラードップラ画像はパワードップ
    ラ画像である、ことを特徴とする請求項5に記載の超音
    波診断装置。
  8. 【請求項8】 前記画像を表示する表示手段、を具備す
    ることを特徴とする請求項3ないし請求項7のうちのい
    ずれか1つに記載の超音波診断装置。
  9. 【請求項9】 複数の超音波トランスデューサのアレイ
    と、 前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で駆動し
    て前記アレイに超音波ビームを送波させる駆動手段と、 前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエ
    コーを受信する受信手段と、 前記受信したエコーのドップラシフトを計測する計測手
    段と、 前記超音波ビームを調整する調整手段と、を有する超音
    波診断装置であって、 前記調整手段は、 前記駆動手段に前記駆動を予め定めた回数にわたり繰り
    返して行わせる制御手段と、 前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通
    じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、そ
    れらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコー
    であると仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤
    差検出手段と、 前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通
    じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロフ
    ァイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した
    球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの
    誤差を検出するプロファイル誤差検出手段と、 前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は
    前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超
    音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、
    次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理
    論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、 前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記
    繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以
    降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記
    予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとする
    プロファイル調節手段と、を具備することを特徴とする
    超音波診断装置。
  10. 【請求項10】 前記計測結果を表示する表示手段、を
    具備することを特徴とする請求項9に記載の超音波診断
    装置。
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