JP4610781B2 - 超音波ビーム調整方法および装置並びに超音波診断装置 - Google Patents

超音波ビーム調整方法および装置並びに超音波診断装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波ビーム調整方法および装置並びに超音波診断装置に関し、特に、超音波のビームを収束させるための超音波ビーム調整方法および装置、並びに、そのような超音波ビーム調整装置を備えた超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波診断装置は、対象の内部を超音波ビームで走査してエコーを受信し、エコーの強度に対応した画像データ(data)を求め、それによっていわゆるBモード(mode)画像を生成する。これはBモード撮影とも呼ばれる。
【0003】
また、エコーのドップラシフトを求め、それに基づいて血流等の動態を表すカラー(color)画像すなわちいわゆるカラードップラ画像を生成する。カラードップラ画像としては、血流等の速度の2次元分布を表すカラーフローマッピング画像およびドップラ信号のパワー(power)の2次元分布を表すパワードップラ画像の2種類がある。これはカラードップラ撮影とも呼ばれる。
【0004】
また、対象の内部に設定したサンプルボリューム(sample volume)からのエコーのドップラシフトの周波数スペクトル(spectra)を求めることも行われる。これはポイントドップラ(point Doppler)計測とも呼ばれる。
【0005】
超音波ビームは、アレイ(array)をなす複数の超音波トランスデューサ(transducer)がそれぞれ送波する複数の超音波の波面合成によって形成される。その際、複数の超音波には超音波ビームが予め定めた焦点距離を持つ収束ビームとなるように位相差が付与される。
【0006】
実際には、複数の超音波は体内の音速分布の不均一により正しく一点に収束しないため、十分に鮮鋭な超音波ビームが得られない。そこで、特に鮮鋭な超音波ビームを必要とするときは、PAC(Phase Aberation Correction)処理が行われる。
【0007】
PAC処理の概要は次の通りである。すなわち、まず、複数の超音波に超音波ビームを一点に収束させるための理論的位相差を付与して送波し、そのエコーを複数の超音波トランスデューサで受信し、エコー受信信号について、エコーが一点から帰投した球面波であると仮定したときの位相からの誤差を求める。そして、この誤差によって複数の超音波の送波の位相差を修正し、この修正済みの位相差を以後の駆動信号の位相差とする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようなPAC処理は体内に点反射体が存在する場合には有効であるが、一般的には体内のエコー源は点反射体でないのが普通であるから、点反射源を前提とする上記のようなPAC処理はほとんど効果がない。
【0009】
そこで、本発明の課題は、PACを効果的に行う超音波ビーム調整方法および装置、並びに、そのような超音波ビーム調整装置を備えた超音波診断装置を実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の課題を解決するひとつの観点での発明は、複数の超音波トランスデューサのアレイが送波する超音波ビームを調整する方法であって、前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で繰り返し駆動し、前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコーを受信し、前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との誤差を検出し、前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出し、前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とし、前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとする、ことを特徴とする超音波ビーム調整方法である。
【0011】
(2)上記の課題を解決する他の観点での発明は、複数の超音波トランスデューサのアレイが送波する超音波ビームを調整する装置であって、前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で繰り返し駆動する駆動手段と、前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコーを受信する受信手段と、前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤差検出手段と、前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出するプロファイル誤差検出手段と、前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとするプロファイル調節手段と、を具備することを特徴とする超音波ビーム調整装置である。
【0012】
(3)上記の課題を解決する他の観点での発明は、複数の超音波トランスデューサのアレイと、前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で駆動して前記アレイに超音波ビームを送波させる駆動手段と、前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコーを受信する受信手段と、前記受信したエコーに基づいて画像を生成する画像生成手段と、前記超音波ビームを調整する調整手段と、を有する超音波診断装置であって、前記調整手段は、前記駆動手段に前記駆動を予め定めた回数にわたり繰り返して行わせる制御手段と、前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤差検出手段と、前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出するプロファイル誤差検出手段と、前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとするプロファイル調節手段と、を具備することを特徴とする超音波診断装置である。
【0013】
(4)上記の課題を解決する他の観点での発明は、複数の超音波トランスデューサのアレイと、前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で駆動して前記アレイに超音波ビームを送波させる駆動手段と、前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコーを受信する受信手段と、前記受信したエコーのドップラシフトを計測する計測手段と、前記超音波ビームを調整する調整手段と、を有する超音波診断装置であって、前記調整手段は、前記駆動手段に前記駆動を予め定めた回数にわたり繰り返して行わせる制御手段と、前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤差検出手段と、前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出するプロファイル誤差検出手段と、前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとするプロファイル調節手段と、を具備することを特徴とする超音波診断装置である。
【0014】
(1)〜(4)に記載の各観点での発明では、複数の超音波トランスデューサを駆動信号で繰り返し駆動して超音波ビームを送波し、複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコーを受信し、複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との誤差を検出し、複数のエコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出し、複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた位相誤差で理論的位相差を修正した位相差とし、複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降はその前の回に得られたプロファイル誤差で予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとする、ので、PACを効果的に行って鮮鋭な超音波ビームを得ることができる。
【0015】
前記画像はBモード画像であることが、鮮鋭な超音波ビームによって空間分解能の良い断層像を得る点で好ましい。
前記画像はカラードップラ画像であることが、鮮鋭な超音波ビームによって空間分解能の良い動態画像を得る点で好ましい。
【0016】
前記カラードップラ画像はカラーフローマッピング画像であることが、速度の2次元分布像を得る点で好ましい。
前記カラードップラ画像はパワードップラ画像であることが、ドップラ信号のパワーの2次元分布像を得る点で好ましい。
【0017】
前記画像を表示する表示手段を具備することが、画像を可視化する点で好ましい。
前記計測結果を表示する表示手段を具備することが、計測結果を可視化する点で好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1に超音波診断装置のブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が示される。
【0019】
図1に示すように、本装置は、超音波プローブ2を有する。超音波プローブ2は、使用者により対象4に当接して使用される。超音波プローブ2は、例えば図2に示すように、複数の超音波トランスデューサ(transducer)302のアレイ(array)300を有する。アレイ300は本発明におけるアレイの実施の形態の一例である。
【0020】
アレイ300は1次元のアレイである。個々の超音波トランスデューサ302は例えばPZT(チタン(Ti)酸ジルコン(Zr)酸鉛(Pb))セラミックス(ceramics)等の圧電材料によって構成される。
【0021】
超音波プローブ2は送受信部6に接続されている。送受信部6は、超音波プローブ2に駆動信号を与えて超音波を送波させる。送受信部6は、また、超音波プローブ2が受波したエコー信号を受信する。
【0022】
送受信部6のブロック図を図3に示す。同図に示すように、送受信部6は送波タイミング(timing)発生ユニット(unit)602を有する。送波タイミング発生ユニット602は、送波タイミング信号を周期的に発生して送波ビームフォーマ(beamformer)604に入力する。
【0023】
送波ビームフォーマ604は、送波のビームフォーミング(beamforming)を行うもので、送波タイミング信号に基づき、所定の方位の超音波ビームを形成するためのビームフォーミング信号を生じる。送波ビームフォーマ604は、本発明における駆動手段の実施の形態の一例である。
【0024】
ビームフォーミング信号は、方位に対応した位相差が付与された複数の駆動信号からなる。方位は後述の制御部18によって制御される。送波ビームフォーマ604は、送波ビームフォーミング信号を送受切換ユニット606に入力する。
【0025】
送受切換ユニット606は、ビームフォーミング信号をアレイ300に入力する。アレイ300において、送波アパーチャ(aperture)を構成する複数の超音波トランスデューサは、駆動信号の位相差に対応した位相差を持つ超音波をそれぞれ発生する。それら超音波の波面合成により、所定方位の音線に沿った超音波ビームが形成される。
【0026】
送受切換ユニット606には切換器608を介して受波ビームフォーマ610が接続されている。切換器608が破線で示すように受波ビームフォーマ610側に切り換えられているときは、送受切換ユニット606は、アレイ300中の受波アパーチャが受波した複数のエコー信号を受波ビームフォーマ610に入力する。
【0027】
受波ビームフォーマ610は、送波の音線に対応した受波のビームフォーミングを行うもので、複数の受波エコーに位相差を付与して位相を調整し、次いでそれら加算して所定方位の音線に沿ったエコー受信信号を形成する。受波の方位は後述の制御部18により制御される。受波ビームフォーマ610は、本発明における受信手段の実施の形態の一例である。
【0028】
超音波ビームの送波は、送波タイミング発生ユニット602が発生する送波タイミング信号により、所定の時間間隔で繰り返し行われる。それに合わせて、送波ビームフォーマ604および受波ビームフォーマ610により、音線の方位が所定量ずつ変更される。それによって、対象4の内部が、音線によって順次に走査される。
【0029】
このような構成の送受信部6は、例えば図4に示すような走査を行う。すなわち、放射点200からz方向に延びる音線202で扇状の2次元領域206をθ方向に走査し、いわゆるセクタスキャン(sector scan)を行う。
【0030】
送波および受波のアパーチャをアレイ300の一部を用いて形成するときは、このアパーチャをアレイに沿って順次移動させることにより、例えば図5に示すような走査を行うことができる。すなわち、放射点200からz方向に発する音線202を直線状の軌跡204に沿って平行移動させることにより、矩形状の2次元領域206をx方向に走査し、いわゆるリニアスキャン(linear scan)を行う。
【0031】
なお、アレイ300が、超音波送波方向に張り出した円弧に沿って形成されたいわゆるコンベックスアレイ(convex array)である場合は、リニアスキャンと同様な音線走査により、例えば図6に示すように、音線202の放射点200を円弧状の軌跡204に沿って移動させ、扇面状の2次元領域206をθ方向に走査して、いわゆるコンベックススキャンが行えるのはいうまでもない。
【0032】
図3に戻って、送受切換ユニット606には、切換器608を介して位相誤差検出ユニット612およびプロファイル誤差検出ユニット614が接続されている。位相誤差検出ユニット612およびプロファイル誤差検出ユニット614は、それぞれ、位相調節ユニット616およびプロファイル調節ユニット618に接続されている。
【0033】
位相誤差検出ユニット612は、本発明における位相誤差検出手段の実施の形態の一例である。プロファイル誤差検出ユニット614は、本発明におけるプロファイル誤差検出手段の実施の形態の一例である。位相調節ユニット616は、本発明における位相調節手段の実施の形態の一例である。プロファイル調節ユニット618は、本発明におけるプロファイル調節手段の実施の形態の一例である。
【0034】
切換器608、位相誤差検出ユニット612、プロファイル誤差検出ユニット614、位相調節ユニット616、プロファイル調節ユニット618および後述の制御部18からなる部分は、本発明における調整手段の実施の形態の一例である。
【0035】
切換器608が実線で示すように位相誤差検出ユニット612およびプロファイル誤差検出ユニット614側に切り換えられているときは、送受切換ユニット606は、アレイ300中の受波アパーチャが受波した複数のエコー信号を位相誤差検出ユニット612およびプロファイル誤差検出ユニット614に入力する。切換器608の切り換えは後述の制御部18によって制御される。制御部18は、本発明における制御手段の実施の形態の一例である。
【0036】
位相誤差検出ユニット612は複数のエコー信号の位相誤差を検出するものである。位相誤差の概念を図7および図8によって説明する。図7は、均質な媒体中の点反射源Pからのエコーがアレイ300の各超音波トランスデューサ302に帰投した状態を示している。エコーは破線で示すような球面波としてアレイ300に到達するので、各超音波トランスデューサ302のエコー受信信号には位相差が生じる。
【0037】
この位相差について、アレイ300の超音波トランスデューサ302の配列方向におけるプロファイルを示せば、図8に破線で示すように円弧状になる。以下、このようなプロファイルを持つ位相差を理論的位相差ともいう。
【0038】
現実には対象4の内部は均質ではなくそれに伴う音速の不均一があるので、現実的位相差は例えば実線で示すようになり、理論的位相差に対して誤差を持つ。位相誤差検出ユニット612はこのような誤差を検出して、位相調節ユニット616に入力する。
【0039】
位相調節ユニット616は、入力された位相誤差に応じて、送波ビームフォーマ604のビームフォーミング信号の位相を調節する。位相調節の概念を図9および図10によって説明する。図9は、均質な媒体中の一点すなわち焦点Pに収束する超音波ビームを送波した状態を示している。
【0040】
超音波ビームを焦点Pに収束させるために、各超音波トランスデューサ302を駆動する信号には破線で示すような位相差が付与される。この位相差について、アレイ300の超音波トランスデューサ302の配列方向におけるプロファイルを示せば、図10に破線で示すように円弧状になる。以下、この位相差を理論的位相差ともいう。
【0041】
現実には、対象4の内部は均一でなくそれに伴う音速の不均一があるので、理論的位相差を付与しても超音波ビームは焦点に収束しない。そこで、位相調節ユニット616により、理論的位相差をエコー受信信号の位相誤差を用いて修正して、例えば実線で示すような位相プロファイルとする。修正は理論的位相差に位相誤差の符号を反転して加えることによって行う。以下、修正した位相差を現実的位相差ともいう。このような現実的位相差が、送波ビームフォーマ604の方位設定用の位相差に重畳される。
【0042】
位相誤差検出ユニット612および位相調節ユニット616の機能は例えばコンピュータ(computer)等によって実現される。なお、コンピュータに限らず専用のディジタルデータ(digital data)処理回路で実現してもよいのはいうまでもない。
【0043】
以上のようなエコー受信信号の位相誤差の検出とそれに応じた駆動信号の位相差の修正は、通常のPAC処理と共通である。本装置では、それに加えて、プロファイル誤差検出ユニット614で検出したエコー受信信号の信号強度のプロファイル誤差に基づいて、プロファイル調節ユニット618により送波ビームフォーマ604の駆動信号の信号強度のプロファイルを調節する。以下、信号強度を単位強度ともいう。
【0044】
プロファイル誤差の概念を説明する。図9に示したように均質な媒体中の一点Pの収束する超音波ビームを送波する場合、複数の超音波トランスデューサ302の駆動信号は例えば一様な強度を持つものとされる。
【0045】
駆動信号の相対強度について、アレイ300の超音波トランスデューサ302の配列方向におけるプロファイルを示せば、図11に示すように平坦なプロファイルになる。以下、このプロファイルを駆動信号の理論的プロファイルともいう。
【0046】
このような駆動信号によって送波された超音波に対応する点Pからの球面波エコーを、図7に示したように、アレイ300の各超音波トランスデューサ302で受信したとすると、各超音波トランスデューサのエコー受信信号の強度は一様になる。
【0047】
エコー受信信号の相対強度について、アレイ300の超音波トランスデューサ302の配列方向におけるプロファイルを示せば、図12に破線で示すように平坦なプロファイルになる。以下、このプロファイルをエコー受信信号の理論的プロファイルともいう。
【0048】
現実には、対象4の内部は均質でなくそれに伴う音速の不均一があるので、理論的プロファイルを持つ駆動信号によって超音波を送波しても、エコー受信信号のプロファイルは、例えば同図に実線で示すようになり、理論的プロファイルからの誤差を持つものとなる。これは、対象4の内部の音速の不均一により、超音波ビームが例えば図13に示すようにサイドローブ(sidelobe)を持つようになるためである。
【0049】
そこで、プロファイル誤差検出ユニット614でエコー受信信号のプロファイル誤差を検出し、位相調節ユニット616により、駆動信号のプロファイルをエコー受信信号のプロファイル誤差を用いて修正する。
【0050】
プロファイルの修正は、図14に示すように、理論的プロファイルにエコー受信信号のプロファイル誤差を加算することによって行う。以下、修正したプロファイルを現実的プロファイルともいう。このような現実的プロファイルを持つ駆動信号を、送波ビームフォーマ604の次回の駆動信号とする。
【0051】
駆動信号のプロファイルを修正することにより複数の駆動信号に対する重み付けすなわちいわゆるアポダイゼーション(apodization)が変わる。アポダイゼーションの変更をエコー受信信号のプロファイル誤差に応じて行ったので、理論的プロファイルすなわち均一なアポダイゼーションによる超音波ビームが、例えば図13示したように、相対強度がメインローブ(main lobe)1/2のサイドローブを含むとしたとき、図14に示したように変更したアポダイゼーションによる超音波ビームは、例えば図15に示すように、サイドローブの信号強度が図13に示したものから半減したものとなる。
【0052】
このような超音波に対応するエコー受信信号のプロファイルは例えば図16に示すようになる。このプロファイルはサイドローブが半減した超音波ビームに対応したものとなる。
【0053】
このプロファイルについて、プロファイル誤差検出ユニット614で理論的プロファイルからの誤差を検出し、そのプロファイル誤差で図17に示すように駆動信号のアポダイゼーションを修正して超音波を送波する。アポダイゼーションの修正により、超音波ビームは図18に示すようにサイドローブの信号強度がさらに半減したものとなる。
【0054】
以下、同様の処理を繰り返すことにより、サイドローブが順次に半減する。したがって、これを数回繰り返すことによって超音波ビームは実質的にメインローブだけのものとなり、極めて収束性の良い超音波ビームを得ることができる。
【0055】
プロファイル誤差検出ユニット614およびプロファイル調節ユニット618の機能は例えばコンピュータ等によって実現される。なお、コンピュータに限らず専用のディジタルデータ処理回路で実現してもよいのはいうまでもない。
【0056】
このように、駆動信号の位相差プロファイルに加えて強度プロファイルをも調節することにより、対象4の内部の音速の不均一に影響されることなく収束性に優れた超音波ビームを得ることができる。
【0057】
このような超音波ビームの調整を撮影を開始する前に行う。調整が済んだ後に切換器608を受波ビームフォーマ610側に切り換え、この状態で撮影を行う。
【0058】
以上のような送受信部6はBモード(mode)処理部10およびドップラ(Doppler)処理部12に接続されている。送受信部6から出力される音線ごとのエコー受信信号は、Bモード処理部10およびドップラ処理部12に入力される。
【0059】
Bモード処理部10はBモード画像データを形成するものである。Bモード処理部10は、図19に示すように、対数増幅ユニット102と包絡線検波ユニット104を備えている。
【0060】
Bモード処理部10は、対数増幅ユニット102でエコー受信信号を対数増幅し、包絡線検波ユニット104で包絡線検波して音線上の個々の反射点でのエコーの強度を表す信号、すなわちAスコープ(scope)信号を得て、このAスコープ信号の各瞬時の振幅をそれぞれ輝度値として、Bモード画像データを形成する。
【0061】
ドップラ処理部12はドップラ画像データおよびドップラ周波数データを形成するものである。ドップラ画像データには、後述する流速データ、分散データおよびパワーデータが含まれる。
【0062】
ドップラ処理部12は、図20に示すように、直交検波ユニット120、MTIフィルタ(moving target indication filter)122、自己相関演算ユニット124、平均流速演算ユニット126、分散演算ユニット128およびパワー(power)演算ユニット130を備えている。また、サンプルホールドユニット(sample hold unit)132、ローパスフィルタリングユニット(low−pass filtering unit)134および周波数分析ユニット136を備えている。
【0063】
ドップラ処理部12は、直交検波ユニット120でエコー受信信号を直交検波する。直交検波したエコーをMTIフィルタ122でMTI処理してドップラシフトを求める。MTI処理は1音線当たり複数回の超音波送受信によって得た複数のエコーを用いて行われる。1音線当たりの送受信回数は例えば8回である。
【0064】
自己相関演算ユニット124でMTIフィルタ122の出力信号について自己相関演算を行い、平均流速演算ユニット126で自己相関演算結果から平均流速Vを求め、分散演算ユニット128で自己相関演算結果から流速の分散Tを求め、パワー演算ユニット130で自己相関演算結果からドップラ信号のパワーPWを求める。以下、平均流速を単に流速ともいう。また、流速の分散を単に分散ともいい、ドップラ信号のパワーを単にパワーともいう。
【0065】
このような信号処理によって、対象4内で移動するエコー源の流速V、分散TおよびパワーPWを表すそれぞれのデータが音線ごとに得られる。これらデータは、音線上の各点(ピクセル:pixel)の流速、分散およびパワーを示す。なお、流速は音線方向の成分として得られる。また、超音波プローブ2に近づく方向と遠ざかる方向とが区別される。
【0066】
サンプルホールドユニット132は、エコーについて、対象4内の予め定められたサンプルボリュームからのエコーに相当する部分をサンプルホールドする。このようなサンプルホールドはレンジゲートサンプリング(range gate sampling)とも呼ばれる。
【0067】
サンプルホールドは、同一音線上の複数回の超音波送受信によって得られた複数のエコーについて逐一行われる。送受信回数は例えば128回である。これによって例えば128個のサンプリングデータが得られる。これらのデータ列はドップラ信号を表す。
【0068】
ドップラ信号はローパスフィルタリングユニット134でローパスフィルタリングされた後に周波数分析ユニット136で周波数分析され、周波数スペクトルFが求められる。周波数分析ユニット136は、本発明における計測手段の実施の形態の一例である。
【0069】
Bモード処理部10およびドップラ処理部12は画像処理部14に接続されている。画像処理部14は、Bモード処理部10およびドップラ処理部12からそれぞれ入力されるデータに基づいて、それぞれBモード画像、ドップラ画像および周波数スペクトル画像を生成する。Bモード処理部10、ドップラ処理部12および画像処理部14からなる部分は、本発明における画像生成手段の実施の形態の一例である。
【0070】
画像処理部14は、図21に示すように、セントラル・プロセシング・ユニット(CPU:Central Processing Unit)140を有する。CPU140には、バス(bus)142によって、メインメモリ(main memory)144、外部メモリ146、制御部インターフェース(interface)148、入力データメモリ(data memory)152、ディジタル・スキャンコンバータ(DSC:Digital Scan Converter)154、画像メモリ156、および、ディスプレーメモリ(display memory)158が接続されている。
【0071】
外部メモリ146には、CPU140が実行するプログラムが記憶されている。外部メモリ146には、また、CPU140がプログラムを実行するにあたって使用する種々のデータも記憶されている。
【0072】
CPU140は、外部メモリ146からプログラムをメインメモリ144にロード(load)して実行することにより、所定の画像処理を遂行する。CPU140は、プログラム実行の過程で、制御部インターフェース148を通じて後述の制御部18と制御信号の授受を行う。
【0073】
Bモード処理部10およびドップラ処理部12から音線ごとに入力されたBモード画像データおよびドップラ画像データな並びに周波数スペクトルデータは、入力データメモリ152にそれぞれ記憶される。入力データメモリ152のデータは、DSC154で走査変換されて画像メモリ156に記憶される。画像メモリ156のデータはディスプレーメモリ158を通じて表示部16に出力される。
【0074】
画像処理部14には表示部16が接続されている。表示部16は、本発明における表示手段の実施の形態の一例である。表示部16は、画像処理部14から画像データが与えられ、それに基づいて画像を表示するようになっている。なお、表示部16は、カラー(color)画像が表示可能なCRTを用いたグラフィックディスプレー(graphic display)等で構成される。
【0075】
以上の送受信部6、Bモード処理部10、ドップラ処理部12、画像処理部14および表示部16には制御部18が接続されている。制御部18は、それら各部に制御信号を与えてその動作を制御する。制御部18には、被制御の各部から各種の報知信号が入力される。制御部18の制御の下で、超音波ビーム調整、Bモード動作およびドップラモード動作が実行される。
【0076】
制御部18には操作部20が接続されている。操作部20は使用者によって操作され、制御部18に適宜の指令や情報を入力するようになっている。操作部20は、例えばキーボード(keyboard)やポインティングデバイス(pointing device)およびその他の操作具を備えている。
【0077】
本装置の撮影動作を説明する。使用者は超音波プローブ2を対象4の所望の箇所に当接し、操作部20を操作して、まず前述のような超音波ビームの調整を行う。
【0078】
超音波ビームの調整が済んだら、例えばBモードとドップラモードを併用した撮影動作を行う。これによって、制御部18による制御の下で、Bモード撮影とドップラモード撮影が時分割で行われる。すなわち、例えばドップラモードのスキャンを所定回数行うたびにBモードのスキャンを1回行う割合で、Bモードとドップラモードの混合スキャンが行われる。
【0079】
Bモードにおいては、送受信部6は、超音波プローブ2を通じて音線順次で対象4の内部を走査して逐一そのエコーを受信する。Bモード処理部10は、送受信部6から入力されるエコー受信信号を対数増幅ユニット102で対数増幅し包絡線検波ユニット104で包絡線検波してAスコープ信号を求め、それに基づいて音線ごとのBモード画像データを形成する。
【0080】
画像処理部14は、Bモード処理部10から入力される音線ごとのBモード画像データを入力データメモリ152に記憶する。これによって、入力データメモリ152内に、Bモード画像データについての音線データ空間が形成される。
【0081】
ドップラモードにおいては、送受信部6は超音波プローブ2を通じて音線順次で対象4の内部を走査して逐一そのエコーを受信する。その際、1音線当たり複数回の超音波の送波とエコーの受信が行われる。また、予め設定したサンプルボリュームを通る音線に所定回数の超音波送受信を行う。
【0082】
ドップラ処理部12は、エコー受信信号を直交検波ユニット120で直交検波し、MTIフィルタ122でMTI処理し、自己相関演算ユニット124で自己相関を求め、自己相関結果から、流速演算ユニット126で流速Vを求め、分散演算ユニット128で分散Tを求め、パワー演算ユニット130でパワーPWを求める。これらの算出値は、それぞれ、エコー源の速度、分散およびパワーを、音線ごとかつピクセルごとに表すデータとなる。
【0083】
ドップラ処理部12は、また、直交検波ユニット120を出力信号をサンプルホールドユニット132でサンプルホールドし、ローパスフィルタリングユニット134でローパスフィルタリングし、周波数分析ユニット136で周波数分析する。
【0084】
画像処理部14は、ドップラ処理部12から入力される音線ごとかつピクセルごとの各ドップラ画像データを入力データメモリ152に記憶する。また、ドップラ処理部12から入力される周波数スペクトルデータを入力データメモリ152に記憶する。これによって、入力データメモリ152内に、各ドップラ画像データについての音線データ空間および周波数スペクトルデータ空間がそれぞれ形成される。
【0085】
CPU140は、入力データメモリ152のBモード画像データ、各ドップラ画像データおよび周波数スペクトルデータをDSC154でそれぞれ走査変換して画像メモリ156に書き込む。
【0086】
その際、ドップラ画像データは、流速Vと分散Tを組み合わせた流速分布画像データ、パワーPWを用いたパワードップラ画像データまたはパワーPWと分散Tを組み合わせた分散付パワードップラ画像データ、および、分散Tを用いた分散画像データとしてそれぞれ書き込まれる。
【0087】
CPU140は、Bモード画像データ、各ドップラ画像データおよび周波数スペクトルデータを別々な領域に書き込む。これらBモード画像データ、各ドップラ画像データおよび周波数スペクトルデータに基づく画像がディスプレーメモリ158を通じて表示部16に表示される。
【0088】
Bモード画像は、音線走査面における体内組織の断層像を示すものとなる。カラードップラ画像のうち、流速分布画像はエコー源の流速の2次元分布を示す画像となる。この画像はカラーフローマッピング画像とも呼ばれる。この画像では流れの方向に応じて表示色を異ならせ、流速に応じて表示色の輝度を異ならせ、分散に応じて所定の色の混色量を高めて表示色の純度を変える。
【0089】
パワードップラ画像はドップラ信号のパワーの2次元分布を示す画像となる。この画像によって運動するエコー源の所在が示される。画像の表示色の輝度がパワーに対応する。それに分散を組み合わせた場合は、分散に応じて所定の色の混色量を高めて表示色の純度を変える。分散画像は分散値の2次元分布を示す画像となる。この画像も運動するエコー源の所在を示す。表示色の輝度が分散の大小に対応する。
【0090】
これらの画像を表示部16に表示させる場合には、ディスプレーメモリ158においてBモード画像と合成し、この合成画像を表示部16で表示することにより、体内組織との位置関係が明確なカラードップラ画像を観察することができる。超音波ビームの収束性が極めて良いことにより、Bモード画像およびカラードップラ画像は空間分解能の良い画像となる。
【0091】
周波数スペクトル画像は表示画面における所定の区画に表示される。周波数スペクトル画像は、ドップラ信号の周波数スペクトルを示す画像となる。超音波ビームの収束性が極めて良いことにより、小さなサンプルボリュームにおけるポイントドップラ計測を行うことができ、周波数スペクトルの計測を空間分解良く行うことができる。
【0092】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、PACを効果的に行う超音波ビーム調整方法および装置、並びに、そのような超音波ビーム調整装置を備えた超音波診断装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図2】超音波トランスデューサのアレイの模式図である。
【図3】図1に示した装置の送受信部のブロック図である。
【図4】図3に示した送受信部による走査の概念図である。
【図5】図3に示した送受信部による走査の概念図である。
【図6】図3に示した送受信部による走査の概念図である。
【図7】エコー受信の概念図である。
【図8】エコーの位相差プロファイルの概念図である。
【図9】超音波送波の概念図である。
【図10】駆動信号の位相差プロファイルの概念図である。
【図11】駆動信号の強度プロファイルの概念図である。
【図12】エコーの強度プロファイルの概念図である。
【図13】超音波ビームのプロファイルの概念図である。
【図14】駆動信号の強度プロファイルの概念図である。
【図15】超音波ビームのプロファイルの概念図である。
【図16】エコーの強度プロファイルの概念図である。
【図17】駆動信号の強度プロファイルの概念図である。
【図18】超音波ビームのプロファイルの概念図である。
【図19】図1に示した装置のBモード処理部のブロック図である。
【図20】図1に示した装置のドップラ処理部のブロック図である。
【図21】図1に示した装置の画像処理部のブロック図である。
【符号の説明】
2 超音波プローブ
300 アレイ
302 超音波トランスデューサ
4 対象
6 送受信部
602 送波タイミング発生ユニット
604 送波ビームフォーマ
606 送受切換ユニット
608 切換器
610 受波ビームフォーマ
612 位相誤差検出ユニット
614 プロファイル誤差検出ユニット
616 位相調節ユニット
618 プロファイル調節ユニット
10 Bモード処理部
12 ドップラ処理部
14 画像処理部
16 表示部
18 制御部
20 操作部

Claims (10)

  1. 複数の超音波トランスデューサのアレイが送波する超音波ビームを調整する方法であって、
    前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で繰り返し駆動し、
    前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコーを受信し、
    前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との誤差を検出し、
    前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出し、
    前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とし、
    前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとする、
    ことを特徴とする超音波ビーム調整方法。
  2. 複数の超音波トランスデューサのアレイが送波する超音波ビームを調整する装置であって、
    前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で繰り返し駆動する駆動手段と、
    前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコーを受信する受信手段と、
    前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤差検出手段と、
    前記複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出するプロファイル誤差検出手段と、
    前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、
    前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとするプロファイル調節手段と、
    を具備することを特徴とする超音波ビーム調整装置。
  3. 複数の超音波トランスデューサのアレイと、
    前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で駆動して前記アレイに超音波ビームを送波させる駆動手段と、
    前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコーを受信する受信手段と、
    前記受信したエコーに基づいて画像を生成する画像生成手段と、
    前記超音波ビームを調整する調整手段と、
    を有する超音波診断装置であって、
    前記調整手段は、
    前記駆動手段に前記駆動を予め定めた回数にわたり繰り返して行わせる制御手段と、
    前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤差検出手段と、
    前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出するプロファイル誤差検出手段と、
    前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、
    前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとするプロファイル調節手段と、
    を具備することを特徴とする超音波診断装置。
  4. 前記画像はBモード画像である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
  5. 前記画像はカラードップラ画像である、
    ことを特徴とする請求項3に記載の超音波診断装置。
  6. 前記カラードップラ画像はカラーフローマッピング画像である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
  7. 前記カラードップラ画像はパワードップラ画像である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。
  8. 前記画像を表示する表示手段、
    を具備することを特徴とする請求項3ないし請求項7のうちのいずれか1つに記載の超音波診断装置。
  9. 複数の超音波トランスデューサのアレイと、
    前記複数の超音波トランスデューサを駆動信号で駆動して前記アレイに超音波ビームを送波させる駆動手段と、
    前記複数の超音波トランスデューサを通じて超音波のエコーを受信する受信手段と、
    前記受信したエコーのドップラシフトを計測する計測手段と、
    前記超音波ビームを調整する調整手段と、
    を有する超音波診断装置であって、
    前記調整手段は、
    前記駆動手段に前記駆動を予め定めた回数にわたり繰り返して行わせる制御手段と、
    前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの位相について、それらエコーが予め定めた一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合の位相との誤差を検出する位相誤差検出手段と、
    前記受信手段により複数の超音波トランスデューサを通じてそれぞれ受信した複数のエコーの信号強度のプロファイルについて、それらエコーが前記一点から帰投した球面波エコーであると仮定した場合のプロファイルとの誤差を検出するプロファイル誤差検出手段と、
    前記複数の駆動信号の位相差を、前記繰り返しの初回は前記複数の超音波トランスデューサが送波する複数の超音波を前記一点に収束させるための理論的位相差とし、次回以降はその前の回に得られた前記位相誤差で前記理論的位相差を修正した位相差とする位相調節手段と、
    前記複数の駆動信号の信号強度のプロファイルを、前記繰り返しの初回は予め定めたプロファイルとし、次回以降はその前の回に得られた前記プロファイル誤差で前記予め定めたプロファイルを修正したプロファイルとするプロファイル調節手段と、
    を具備することを特徴とする超音波診断装置。
  10. 前記計測結果を表示する表示手段、
    を具備することを特徴とする請求項9に記載の超音波診断装置。
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