JP2002335977A - 新規g蛋白質共役型レセプター蛋白質およびそのdna - Google Patents

新規g蛋白質共役型レセプター蛋白質およびそのdna

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JP2002335977A
JP2002335977A JP2001252855A JP2001252855A JP2002335977A JP 2002335977 A JP2002335977 A JP 2002335977A JP 2001252855 A JP2001252855 A JP 2001252855A JP 2001252855 A JP2001252855 A JP 2001252855A JP 2002335977 A JP2002335977 A JP 2002335977A
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seq
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dna
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Yasuko Terao
寧子 寺尾
Yasushi Shintani
靖 新谷
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アゴニスト/アンタゴニストのスクリーニング
等に有用な新規蛋白質の提供。 【解決手段】ラット由来の蛋白質またはその塩、該蛋白
質をコードするDNA、該蛋白質に対するリガンドの決
定方法、リガンドと該蛋白質との結合性を変化させる化
合物のスクリーニング方法/スクリーニング用キット、
該スクリーニングで得られる化合物またはその塩など。 【効果】本発明のラット由来の蛋白質またはそれをコー
ドするDNAは、(1)本発明の蛋白質に対するリガン
ドの決定、(2)本発明の蛋白質の機能不全に関連する
疾患の予防および/または治療剤、(3)本発明の蛋白
質とリガンドとの結合性を変化させる化合物(アゴニス
ト、アンタゴニストなど)のスクリーニングなどに用い
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒト脳由来の新規
蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)またはその
塩およびそれをコードするDNA、これらに対するリガ
ンド決定方法、当該リガンドとの結合性を変化させる化
合物またはその塩などに関する。
【0002】
【従来の技術】多くのホルモンや神経伝達物質は、細胞
膜に存在する特異的なレセプター蛋白質を通じて生体の
機能を調節している。これらのレセプター蛋白質の多く
は共役しているguanine nucleotide-binding protein
(以下、G蛋白質と略称する場合がある)の活性化を通
じて細胞内のシグナル伝達を行ない、また7個の膜貫通
領域を有する共通した構造をもっていることから、G蛋
白質共役型レセプター蛋白質あるいは7回膜貫通型レセ
プター蛋白質と総称される。G蛋白質共役型レセプター
蛋白質は生体の細胞や臓器の各機能細胞表面に存在し、
それら生体の細胞や臓器の機能を調節する分子、例えば
ホルモン、神経伝達物質および生理活性物質等の標的と
して非常に重要な役割を担っている。各種生体の細胞や
臓器の内の複雑な機能を調節する物質と、その特異的レ
セプター蛋白質、特にはG蛋白質共役型レセプター蛋白
質との関係を明らかにすることは、各種生体の細胞や臓
器の機能を解明し、それら機能と密接に関連した医薬品
開発に非常に重要な手段を提供することとなる。
【0003】例えば、脳などの中枢神経系の器官では、
多くのホルモン、ホルモン様物質、神経伝達物質あるい
は生理活性物質などによる調節のもとで脳の生理的な機
能の調節が行なわれている。特に、神経伝達物質は脳内
の様々な部位に存在し、それぞれに対応するレセプター
蛋白質を通してその生理機能の調節を行っている。脳内
には未知の神経伝達物質も多く、そのレセプター蛋白質
をコードするcDNAの構造に関しても、これまで報告
されていないものも多いと考えられる。さらに、既知の
レセプター蛋白質のサブタイプが存在するかどうかにつ
いても分かっていなかった。脳における複雑な機能を調
節する物質と、その特異的レセプター蛋白質との関係を
明らかにすることは、医薬品開発に非常に重要な手段で
ある。また、レセプター蛋白質に対するアゴニスト、ア
ンタゴニストを効率よくスクリーニングし、医薬品を開
発するためには、脳内で発現しているレセプター蛋白質
の遺伝子の機能を解明し、それらを適当な発現系で発現
させることが必要であった。近年、生体内で発現してい
る遺伝子を解析する手段として、cDNAの配列をラン
ダムに解析する研究が活発に行なわれており、このよう
にして得られたcDNAの断片配列がExpressed Sequen
ce Tag(EST)としてデータベースに登録され、公開
されている。しかし、多くのESTは配列情報のみであ
り、その機能を推定することは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ラット脳由
来の新規蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)、
その部分ペプチドまたはそれらの塩、該蛋白質またはそ
の部分ペプチドをコードするDNAを含有するDNA、
該DNAを含有する組換えベクター、該組換えベクター
で形質転換された形質転換体、該蛋白質またはその塩の
製造法、該蛋白質、その部分ペプチドまたはそれらの塩
に対する抗体、該蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋
白質)に対するリガンドの決定方法、リガンドと該蛋白
質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を変
化させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、該
スクリーニング用キット、該スクリーニング方法もしく
はスクリーニングキットを用いて得られるリガンドと該
蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性
を変化させる化合物またはその塩、およびリガンドと該
蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性
を変化させる化合物またはその塩を含有してなる医薬な
どを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヒト脳由
来のG蛋白質共役型レセプター蛋白質ZAQをコードする
cDNAを単離するとともに、該蛋白質ZAQがMamba Int
estinal Toxin 1(MIT1と略称することがある;Tox
icon、28巻、847-856頁、1990年、FEBS Letters 461, 1
83-188 (1999))またはその哺乳動物のホモログと結合
することを見出した(WO 01/16309)。本発
明者らは、鋭意研究を重ねた結果、ラット脳由来の新規
な蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)をコード
するcDNAを単離し、全塩基配列を解析することに成
功した。そして、この塩基配列をアミノ酸配列に翻訳し
たところ、第1〜第7膜貫通領域が疎水性プロット上で
確認され、これらのcDNAにコードされる蛋白質が7
回膜貫通型のG蛋白質共役型レセプター蛋白質であるこ
とを確認し(図7、図8)、さらに研究を重ねた結果、
本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(1)配列番号:4
または配列番号:11で表わされるアミノ酸配列と同一
もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有することを
特徴とする蛋白質またはその塩、(2)配列番号:4で
表わされるアミノ酸配列を含有する上記(1)記載の蛋
白質またはその塩、(3)配列番号:11で表わされる
アミノ酸配列を含有する上記(1)記載の蛋白質または
その塩、(4)上記(1)記載の蛋白質の部分ペプチド
またはその塩、(5)上記(1)記載の蛋白質をコード
するポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド、
(6)DNAである上記(5)記載のポリヌクレオチ
ド、(7)配列番号:3または配列番号:10で表され
る塩基配列を含有する上記(6)記載のDNA、(8)
上記(5)記載のポリヌクレオチドを含有する組換えベ
クター、(9)上記(8)記載の組換えベクターで形質
転換された形質転換体、(10)上記(9)記載の形質
転換体を培養し、上記(1)記載の蛋白質を生成・蓄積
せしめることを特徴とする上記(1)記載の蛋白質また
はその塩の製造法、(11)上記(1)記載の蛋白質も
しくは上記(4)記載の部分ペプチドまたはその塩に対
する抗体、(12)上記(1)記載の蛋白質もしくは上
記(4)記載の部分ペプチドまたはその塩を用いること
を特徴とする上記(1)記載の蛋白質またはその塩に対
するリガンドの決定方法、(13)上記(1)記載の蛋
白質もしくは上記(4)記載の部分ペプチドまたはその
塩を用いることを特徴とするリガンドと上記(1)記載
の蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物ま
たはその塩のスクリーニング方法、(14)上記(1)
記載の蛋白質もしくは上記(4)記載の部分ペプチドま
たはその塩を含有することを特徴とするリガンドと上記
(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させ
る化合物またはその塩のスクリーニング用キット、(1
5)上記(13)記載のスクリーニング方法または上記
(14)記載のスクリーニング用キットを用いて得られ
うる、リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩、(16)
上記(13)記載のスクリーニング方法または上記(1
4)記載のスクリーニング用キットを用いて得られう
る、リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩と
の結合性を変化させる化合物またはその塩を含有してな
る医薬、(17)消化器疾患の予防剤、または治療剤で
ある上記(16)記載の医薬、(18)上記(6)記載
のDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズするDNA、(19)哺乳動物に対して、上記(1
3)記載のスクリーニング方法または上記(14)記載
のスクリーニング用キットを用いて得られうる、リガン
ドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を
変化させる化合物またはその塩の有効量を投与すること
を特徴とする消化器疾患の予防、または治療方法、(2
0)消化器疾患の予防剤、または治療剤を製造するため
の上記(13)記載のスクリーニング方法または上記
(14)記載のスクリーニング用キットを用いて得られ
うる、リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩の使用、な
どを提供する。
【0007】より具体的には、(21)蛋白質が、配
列番号:4または配列番号:11で表わされるアミノ酸
配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程
度、より好ましくは1〜9個程度、さらに好ましくは数
個(1または2個))のアミノ酸が欠失したアミノ酸配
列、配列番号:4または配列番号:11で表わされる
アミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜3
0個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ま
しくは数個(1または2個))のアミノ酸が付加したア
ミノ酸配列、配列番号:4または配列番号:11で表
わされるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質である
上記(1)記載の蛋白質またはその塩、(22)上記
(1)記載の蛋白質もしくはその塩または上記(4)記
載の部分ペプチドもしくはその塩と、試験化合物とを接
触させることを特徴とする上記(12)記載のリガンド
の決定方法、(23)リガンドがアンギオテンシン、ボ
ンベシン、カナビノイド、コレシストキニン、グルタミ
ン、セロトニン、メラトニン、ニューロペプチドY、オ
ピオイド、プリン、バソプレッシン、オキシトシン、P
ACAP、セクレチン、グルカゴン、カルシトニン、ア
ドレノメジュリン、ソマトスタチン、GHRH、CR
F、ACTH、GRP、PTH、VIP(バソアクティ
ブ インテスティナル アンド リレイテッド ポリペ
プチド)、ソマトスタチン、ドーパミン、モチリン、ア
ミリン、ブラジキニン、CGRP(カルシトニンジーン
リレーティッドペプチド)、ロイコトリエン、パンクレ
アスタチン、プロスタグランジン、トロンボキサン、ア
デノシン、アドレナリン、αおよびβ−ケモカイン(ch
emokine)(例えば、IL−8、GROα、GROβ、
GROγ、NAP−2、ENA−78、PF4、IP1
0、GCP−2、MCP−1、HC14、MCP−3、
I−309、MIP1α、MIP−1β、RANTES
など)、エンドセリン、エンテロガストリン、ヒスタミ
ン、ニューロテンシン、TRH、パンクレアティックポ
リペプタイド、ガラニン、MIT1またはその哺乳動物
のホモログである上記(12)記載のリガンドの決定方
法、
【0008】(24)(i)上記(1)記載の蛋白質も
しくはその塩または上記(4)記載の部分ペプチドもし
くはその塩と、リガンドとを接触させた場合と、(ii)
上記(1)記載の蛋白質もしくはその塩または上記
(4)記載の部分ペプチドもしくはその塩と、リガンド
および試験化合物とを接触させた場合との比較を行なう
ことを特徴とする上記(13)記載のスクリーニング方
法、(25)(i)標識したリガンドを上記(1)記載
の蛋白質もしくはその塩または上記(4)記載の部分ペ
プチドもしくはその塩に接触させた場合と、(ii)標識
したリガンドおよび試験化合物を上記(1)記載の蛋白
質もしくはその塩または上記(4)記載の部分ペプチド
またはその塩に接触させた場合における、標識したリガ
ンドの上記(1)記載の蛋白質もしくはその塩または上
記(4)記載の部分ペプチドもしくはその塩に対する結
合量を測定し、比較することを特徴とするリガンドと上
記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化さ
せる化合物またはその塩のスクリーニング方法、(2
6)(i)標識したリガンドを上記(1)記載の蛋白質
を含有する細胞に接触させた場合と、(ii)標識したリ
ガンドおよび試験化合物を上記(1)記載の蛋白質を含
有する細胞に接触させた場合における、標識したリガン
ドの該細胞に対する結合量を測定し、比較することを特
徴とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその
塩との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリ
ーニング方法、(27)(i)標識したリガンドを上記
(1)記載の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接触させ
た場合と、(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を
上記(1)記載の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接触
させた場合における、標識したリガンドの該細胞の膜画
分に対する結合量を測定し、比較することを特徴とする
リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結
合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング
方法、
【0009】(28)(i)標識したリガンドを上記
(9)記載の形質転換体を培養することによって該形質
転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合と、
(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を上記(9)
記載の形質転換体を培養することによって該形質転換体
の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合における、
標識したリガンドの該蛋白質に対する結合量を測定し、
比較することを特徴とするリガンドと上記(1)記載の
蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法、(29)(i)上記
(1)記載の蛋白質またはその塩を活性化する化合物を
上記(1)記載の蛋白質を含有する細胞に接触させた場
合と、(ii)上記(1)記載の蛋白質またはその塩を活
性化する化合物および試験化合物を上記(1)記載の蛋
白質を含有する細胞に接触させた場合における、 蛋白
質を介した細胞刺激活性を測定し、比較することを特徴
とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリー
ニング方法、(30)上記(1)記載の蛋白質またはそ
の塩を活性化する化合物を上記(9)記載の形質転換体
を培養することによって該形質転換体の細胞膜に発現し
た蛋白質に接触させた場合と、上記(1)記載の蛋白質
またはその塩を活性化する化合物および試験化合物を上
記(9)記載の形質転換体を培養することによって該形
質転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合に
おける、該蛋白質を介する細胞刺激活性を測定し、比較
することを特徴とするリガンドと上記(1)記載の蛋白
質またはその塩との結合性を変化させる化合物またはそ
の塩のスクリーニング方法、
【0010】(31)上記(1)記載の蛋白質を活性化
する化合物が、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビ
ノイド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、
メラトニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリ
ン、バソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セク
レチン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリ
ン、ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、G
RP、PTH、VIP(バソアクティブ インテスティ
ナル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマト
スタチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキ
ニン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペ
プチド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロ
スタグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレ
ナリン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例え
ば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP
−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−2、
MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、MI
P1α、MIP−1β、RANTESなど)、エンドセ
リン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテン
シン、TRH、パンクレアティックポリペプタイド、ガ
ラニン、MIT1またはその哺乳動物のホモログである
上記(29)または上記(30)記載のスクリーニング
方法、(32)上記(24)〜(31)記載のスクリー
ニング方法で得られうる、リガンドと上記(1)記載の
蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩、(33)上記(24)〜(31)項記載のス
クリーニング方法で得られうる、リガンドと上記(1)
記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させるの化
合物またはその塩を含有することを特徴とする医薬、
【0011】(34)上記(1)記載の蛋白質を含有す
る細胞を含有することを特徴とする上記(14)記載の
スクリーニング用キット、(35)上記(1)記載の蛋
白質を含有する細胞の膜画分を含有することを特徴とす
る上記(14)記載のスクリーニング用キット、(3
6)上記(9)記載の形質転換体を培養することによっ
て該形質転換体の細胞膜に発現した蛋白質を含有するこ
とを特徴とする上記(14)記載のスクリーニング用キ
ット、(37)上記(34)〜(36)記載のスクリー
ニング用キットを用いて得られうる、リガンドと上記
(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させ
る化合物またはその塩、(38)上記(34)〜(3
6)記載のスクリーニング用キットを用いて得られう
る、リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩と
の結合性を変化させる化合物またはその塩を含有するこ
とを特徴とする医薬、
【0012】(39)上記(11)記載の抗体と、上記
(1)記載の蛋白質もしくは上記(4)記載の部分ペプ
チドまたはその塩とを接触させることを特徴とする上記
(1)記載の蛋白質もしくは上記(4)記載の部分ペプ
チドまたはその塩の定量法、(40)上記(11)記載
の抗体と、被検液および標識化された上記(1)記載の
蛋白質もしくは上記(4)記載の部分ペプチドまたはそ
の塩とを競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化さ
れた上記(1)記載の蛋白質もしくは上記(4)記載の
部分ペプチドまたはその塩の割合を測定することを特徴
とする被検液中の上記(1)記載の蛋白質もしくは上記
(4)記載の部分ペプチドまたはその塩の定量法、およ
び(41)被検液と担体上に不溶化した上記(11)記
載の抗体および標識化された上記(11)項記載の抗体
とを同時あるいは連続的に反応させたのち、不溶化担体
上の標識剤の活性を測定することを特徴とする被検液中
の上記(1)記載の蛋白質もしくは上記(4)記載の部
分ペプチドまたはその塩の定量法などを提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の蛋白質(G蛋白質共役型
レセプター蛋白質)は、配列番号:4で表わされるアミ
ノ酸配列(図1〜図3中のアミノ酸配列)または配列番
号:11で表わされるアミノ酸配列(図4〜図6中のア
ミノ酸配列)と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配
列を含有するレセプター蛋白質である(以下、本発明の
蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)またはその
塩を本発明の蛋白質と略記する場合がある)。本発明の
蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)は、例え
ば、ヒトやその他の哺乳動物(例えば、モルモット、ラ
ット、マウス、ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルな
ど)のあらゆる細胞(例えば、脾細胞、神経細胞、グリ
ア細胞、膵臓β細胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ラ
ンゲルハンス細胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊
維芽細胞、繊維細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞
(例、マクロファージ、T細胞、B細胞、ナチュラルキ
ラー細胞、肥満細胞、好中球、好塩基球、好酸球、単
球)、巨核球、滑膜細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細
胞、破骨細胞、乳腺細胞、肝細胞もしくは間質細胞、ま
たはこれら細胞の前駆細胞、幹細胞もしくはガン細胞な
ど)や血球系の細胞(例えば、MEL,M1,CTLL
−2,HT−2,WEHI−3,HL−60,JOSK
−1,K562,ML−1,MOLT−3,MOLT−
4,MOLT−10,CCRF−CEM,TALL−
1,Jurkat,CCRT−HSB−2,KE−3
7,SKW−3,HUT−78,HUT−102,H
9,U937,THP−1,HEL,JK−1,CM
K,KO−812,MEG−01など)、またはそれら
の細胞が存在するあらゆる組織、例えば、脳、脳の各部
位(例、嗅球、扁頭核、大脳基底球、海馬、視床、視床
下部、視床下核、大脳皮質、延髄、小脳、後頭葉、前頭
葉、側頭葉、被殻、尾状核、脳染、黒質)、脊髄、下垂
体、胃、膵臓、腎臓、肝臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、
骨髄、副腎、皮膚、筋肉、肺、消化管(例、大腸、小
腸)、血管、心臓、胸腺、脾臓、顎下腺、末梢血、末梢
血球、前立腺、睾丸、精巣、卵巣、胎盤、子宮、骨、関
節、骨格筋など(特に、脳や脳の各部位)に由来する蛋
白質であってもよく、また合成蛋白質であってもよい。
【0014】配列番号:4で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番
号:4で表わされるアミノ酸配列と約97%以上、好ま
しくは約98%以上、より好ましくは約99%以上、最
も好ましくは約99.5%以上の相同性を有するアミノ
酸配列などが挙げられる。配列番号:4で表わされるア
ミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有する蛋白
質としては、例えば、配列番号:4で表わされるアミノ
酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列を有し、配列番
号:4で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質と実質
的に同質の性質を有する蛋白質などが好ましい。本発明
の配列番号:4で表わされるアミノ酸配列と同一または
実質的に同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質として
は、例えば、配列番号:4で表わされるアミノ酸配列と
同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有し、配列
番号:4で表わされるアミノ酸配列と実質的に同質の活
性を有する蛋白質などが好ましい。配列番号:11で表
わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列と
しては、例えば、配列番号:11で表わされるアミノ酸
配列と約95%以上、好ましくは約96%以上、より好
ましくは約97%以上、最も好ましくは約98%以上の
相同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。配列番
号:11で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有する蛋白質としては、例えば、配列番
号:11で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のア
ミノ酸配列を有し、配列番号:11で表わされるアミノ
酸配列を有する蛋白質と実質的に同質の性質を有する蛋
白質などが好ましい。本発明の配列番号:11で表わさ
れるアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸
配列を含有する蛋白質としては、例えば、配列番号:1
1で表わされるアミノ酸配列と同一または実質的に同一
のアミノ酸配列を含有し、配列番号:11で表わされる
アミノ酸配列と実質的に同質の活性を有する蛋白質など
が好ましい。実質的に同質の活性としては、例えば、リ
ガンド結合活性、シグナル情報伝達作用などが挙げられ
る。実質的に同質とは、それらの活性が性質的に同質で
あることを示す。したがって、リガンド結合活性やシグ
ナル情報伝達作用などの活性が同等(例、約0.5〜2
倍)であることが好ましいが、これらの活性の程度や蛋
白質の分子量などの量的要素は異なっていてもよい。リ
ガンド結合活性やシグナル情報伝達作用などの活性の測
定は、公知の方法に準じて行なうことができるが、例え
ば、リガンド決定方法やスクリーニング方法に従って測
定することができる。
【0015】また、本発明の蛋白質としては、配列番
号:4または配列番号:11で表わされるアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程度、
より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは数個
(1または2個))のアミノ酸が欠失したアミノ酸配
列、配列番号:4または配列番号:11で表わされる
アミノ酸配列に1または2個以上(好ましくは、1〜3
0個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ま
しくは数個(1または2個))のアミノ酸が付加したア
ミノ酸配列、配列番号:4または配列番号:11で表
わされるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれ
らを組み合わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質なども
用いられる。
【0016】本明細書における蛋白質は、ペプチド標記
の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端がC
末端(カルボキシル末端)である。配列番号:4または
配列番号:11で表わされるアミノ酸配列を含有する蛋
白質をはじめとする本発明の蛋白質は、C末端が通常カ
ルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレート
(−COO)であるが、C末端がアミド(−CONH
)またはエステル(−COOR)であってもよい。こ
こでエステルにおけるRとしては、例えば、メチル、エ
チル、n−プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチル
などのC1−6アルキル基、例えば、シクロペンチル、
シクロヘキシルなどのC3−8シクロアルキル基、例え
ば、フェニル、α−ナフチルなどのC6−12アリール
基、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C
1−2アルキル基もしくはα−ナフチルメチルなどのα
−ナフチル−C1−2アルキル基などのC7−14アラ
ルキル基のほか、経口用エステルとして汎用されるピバ
ロイルオキシメチル基などが用いられる。本発明の蛋白
質がC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシレ
ート)を有している場合、カルボキシル基がアミド化ま
たはエステル化されているものも本発明の蛋白質に含ま
れる。この場合のエステルとしては、例えば上記したC
末端のエステルなどが用いられる。さらに、本発明の蛋
白質には、上記した蛋白質において、N末端のメチオニ
ン残基のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセ
チル基などのC2−6アルカノイル基などのC1−6
シル基など)で保護されているもの、N端側が生体内で
切断され生成したグルタミル基がピログルタミン酸化し
たもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例えば、
−OH、−SH、アミノ基、イミダゾール基、インドー
ル基、グアニジノ基など)が適当な保護基(例えば、ホ
ルミル基、アセチル基などのC2−6アルカノイル基な
どのC1−6アシル基など)で保護されているもの、あ
るいは糖鎖が結合したいわゆる糖蛋白質などの複合蛋白
質なども含まれる。本発明の蛋白質の具体例としては、
例えば、配列番号:4または配列番号:11で表わされ
るアミノ酸配列を含有するラット由来(より好ましくは
ラット脳由来)の蛋白質などがあげられる。
【0017】本発明の蛋白質の部分ペプチド(以下、本
発明の部分ペプチド、または単に部分ペプチドと略記す
る場合がある)としては、前記した本発明の蛋白質の部
分ペプチドであれば何れのものであってもよいが、例え
ば、本発明の蛋白質分子のうち、細胞膜の外に露出して
いる部位であって、レセプター結合活性を有するものな
どが用いられる。具体的には、配列番号:4または配列
番号:11で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質の
部分ペプチドとしては、図7または図8で示される疎水
性プロット解析において細胞外領域(親水性(Hydrophi
lic)部位)であると分析された部分を含むペプチドで
ある。また、疎水性(Hydrophobic)部位を一部に含む
ペプチドも同様に用いることができる。個々のドメイン
を個別に含むペプチドも用い得るが、複数のドメインを
同時に含む部分のペプチドでも良い。本発明の部分ペプ
チドのアミノ酸の数は、前記した本発明の蛋白質の構成
アミノ酸配列のうち少なくとも20個以上、好ましくは
50個以上、より好ましくは100個以上のアミノ酸配
列を有するペプチドなどが好ましい。実質的に同一のア
ミノ酸配列とは、これらアミノ酸配列と約50%以上、
好ましくは約70%以上、より好ましくは約80%以
上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ましくは約
95%以上の相同性を有するアミノ酸配列を示す。ここ
で、「実質的に同質の活性」とは、前記と同意義を示
す。「実質的に同質の活性」の測定は前記と同様に行な
うことができる。
【0018】また、本発明の部分ペプチドは、上記アミ
ノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜10
個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))のア
ミノ酸が欠失し、または、そのアミノ酸配列に1または
2個以上(好ましくは、1〜20個程度、より好ましく
は1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1または2
個))のアミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、
より好ましくは1〜5個程度、さらに好ましくは数個
(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換さ
れていてもよい。また、本発明の部分ペプチドはC末端
が通常カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシ
レート(−COO)であるが、前記した本発明の蛋白
質のごとく、C末端がアミド(−CONH)またはエ
ステル(−COOR)であってもよい。さらに、本発明
の部分ペプチドには、前記した本発明の蛋白質と同様
に、N末端のメチオニン残基のアミノ基が保護基で保護
されているもの、N端側が生体内で切断され生成したGl
nがピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の
側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているもの、
あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合
ペプチドなども含まれる。また、本発明の部分ペプチド
はC末端が通常カルボキシル基(−COOH)またはカ
ルボキシレート(−COO)であるが、前記した本発
明の蛋白質のごとく、C末端がアミド(−CONH
またはエステル(−COOR)であってもよい。本発明
の蛋白質またはその部分ペプチドの塩としては、とりわ
け生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この様な
塩としては、例えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭
化水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢
酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハ
ク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが
用いられる。
【0019】本発明の蛋白質またはその塩は、前述した
ヒトやその他の哺乳動物の細胞または組織から公知の蛋
白質の精製方法によって製造することもできるし、後述
する本発明の蛋白質をコードするDNAを含有する形質
転換体を培養することによっても製造することができ
る。また、後述の蛋白質合成法またはこれに準じて製造
することもできる。ヒトやその他の哺乳動物の組織また
は細胞から製造する場合、ヒトやその他の哺乳動物の組
織または細胞をホモジナイズした後、酸などで抽出を行
ない、該抽出液を逆相クロマトグラフィー、イオン交換
クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーを組み合
わせることにより精製単離することができる。
【0020】本発明の蛋白質、その部分ペプチドもしく
はそれらの塩またはそれらのアミド体の合成には、通常
市販の蛋白質合成用樹脂を用いることができる。そのよ
うな樹脂としては、例えば、クロロメチル樹脂、ヒドロ
キシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹脂、アミノメ
チル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルアルコール樹
脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、PAM樹脂、
4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセトアミドメチ
ル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−(2',4'-ジメト
キシフェニル−ヒドロキシメチル)フェノキシ樹脂、4
−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocアミノエチル)フ
ェノキシ樹脂などを挙げることができる。このような樹
脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基を適当に保護した
アミノ酸を、目的とする蛋白質の配列通りに、公知の各
種縮合方法に従い、樹脂上で縮合させる。反応の最後に
樹脂から蛋白質を切り出すと同時に各種保護基を除去
し、さらに高希釈溶液中で分子内ジスルフィド結合形成
反応を実施し、目的の蛋白質またはそれらのアミド体を
取得する。上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、蛋
白質合成に使用できる各種活性化試薬を用いることがで
きるが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイミ
ド類としては、DCC、N,N'-ジイソプロピルカルボジイミ
ド、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロリル)カルボ
ジイミドなどが用いられる。これらによる活性化にはラ
セミ化抑制添加剤(例えば、HOBt, HOOBt)とともに保護
アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無水物
またはHOBtエステルあるいはHOOBtエステルとしてあら
かじめ保護アミノ酸の活性化を行なった後に樹脂に添加
することができる。
【0021】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、蛋白質縮合反応に使用しうるこ
とが知られている溶媒から適宜選択されうる。例えば、
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、塩
化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジン,ジ
オキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセ
トニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル類、酢酸
メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいはこれらの
適宜の混合物などが用いられる。反応温度は蛋白質結合
形成反応に使用され得ることが知られている範囲から適
宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選
択される。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜
4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用いたテス
トの結果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行う
ことなく縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行
なうことができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得
られないときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾー
ルを用いて未反応アミノ酸をアセチル化することができ
る。
【0022】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、ターシャリーペンチルオキシカルボニ
ル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベン
ジルオキシカルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキ
シカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホ
ルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニル
ホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カルボキ
シル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ターシャリーブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル、2−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状
もしくは環状アルキルエステル化)、アラルキルエステ
ル化(例えば、ベンジルエステル、4−ニトロベンジル
エステル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロ
ベンジルエステル、ベンズヒドリルエステル化)、フェ
ナシルエステル化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジ
ド化、ターシャリーブトキシカルボニルヒドラジド化、
トリチルヒドラジド化などによって保護することができ
る。セリンの水酸基は、例えば、エステル化またはエー
テル化によって保護することができる。このエステル化
に適する基としては、例えば、アセチル基などの低級ア
ルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭
酸から誘導される基などが用いられる。また、エーテル
化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒ
ドロピラニル基、t-ブチル基などである。チロシンのフ
ェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bzl、Cl
-Bzl、2−ニトロベンジル、Br-Z、ターシャリーブチ
ルなどが用いられる。ヒスチジンのイミダゾールの保護
基としては、例えば、Tos、4-メトキシ-2,3,6-トリメ
チルベンゼンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチ
ル、Bum、Boc、Trt、Fmocなどが用いられる。
【0023】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノ
ール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノー
ル、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタ
ルイミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原
料のアミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対
応するリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱
離)方法としては、例えば、Pd−黒あるいはPd-炭
素などの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、
また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれら
の混合液などによる酸処理や、ジイソプロピルエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンなど
による塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによ
る還元なども用いられる。上記酸処理による脱離反応
は、一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれるが、
酸処理においては、例えば、アニソール、フェノール、
チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾール、ジ
メチルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタン
ジチオールなどのようなカチオン捕捉剤の添加が有効で
ある。また、ヒスチジンのイミダゾール保護基として用
いられる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理
により除去され、トリプトファンのインドール保護基と
して用いられるホルミル基は上記の1,2-エタンジチオー
ル、1,4-ブタンジチオールなどの存在下の酸処理による
脱保護以外に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニア
などによるアルカリ処理によっても除去される。
【0024】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。蛋白質のアミド体を得る別の方法
としては、例えば、まず、カルボキシ末端アミノ酸のα
−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミノ基
側にペプチド鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプチ
ド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみを除いた蛋白
質とC末端のカルボキシル基の保護基のみを除去した蛋
白質とを製造し、この両蛋白質を上記したような混合溶
媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については上記と同
様である。縮合により得られた保護蛋白質を精製した
後、上記方法によりすべての保護基を除去し、所望の粗
蛋白質を得ることができる。この粗蛋白質は既知の各種
精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍結乾燥するこ
とで所望の蛋白質のアミド体を得ることができる。蛋白
質のエステル体を得るには、例えば、カルボキシ末端ア
ミノ酸のα−カルボキシル基を所望のアルコール類と縮
合しアミノ酸エステルとした後、蛋白質のアミド体と同
様にして、所望の蛋白質のエステル体を得ることができ
る。
【0025】本発明の蛋白質の部分ペプチドまたはその
塩は、公知のペプチドの合成法に従って、あるいは本発
明の蛋白質を適当なペプチダーゼで切断することによっ
て製造することができる。ペプチドの合成法としては、
例えば、固相合成法、液相合成法のいずれによっても良
い。すなわち、本発明の蛋白質を構成し得る部分ペプチ
ドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合させ、生成物が
保護基を有する場合は保護基を脱離することにより目的
のペプチドを製造することができる。公知の縮合方法や
保護基の脱離としては、例えば、以下の〜に記載さ
れた方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ ペプチド(The Peptide),
Academic Press, New York (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 蛋白
質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合成
広川書店 また、反応後は通常の精製法、たとえば、溶媒抽出・蒸
留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィ
ー・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを
精製単離することができる。上記方法で得られる部分ペ
プチドが遊離体である場合は、公知の方法によって適当
な塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合
は、公知の方法によって遊離体に変換することができ
る。
【0026】本発明の蛋白質をコードするDNAとして
は、前述した本発明の蛋白質をコードする塩基配列を含
有するものであればいかなるものであってもよい。ま
た、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、前記し
た細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組織由来
のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれでもよ
い。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリオフ
ァージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなどいず
れであってもよい。また、前記した細胞・組織よりtota
lRNAまたはmRNA画分を調製したものを用いて直
接Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
(以下、RT-PCR法と略称する)によって増幅する
こともできる。具体的には、本発明の蛋白質をコードす
るDNAとしては、例えば、配列番号:3または配列番
号:10で表わされる塩基配列を含有するDNA、また
は配列番号:3または配列番号:10で表わされる塩基
配列を有するDNAとハイストリンジェントな条件下で
ハイブリダイズするDNAを有し、本発明の蛋白質と実
質的に同質の活性(例、リガンド結合活性、シグナル情
報伝達作用など)を有する蛋白質をコードするDNAで
あれば何れのものでもよい。配列番号:3で表わされる
塩基配列を有するDNAとハイストリンジェントな条件
下でハイブリダイズするDNAとしては、例えば、配列
番号:3で表わされる塩基配列と約97%以上、好まし
くは約98%以上、より好ましくは約99%以上、最も
好ましくは約99.5%以上の相同性を有する塩基配列
を含有するDNAなどが用いられる。配列番号:10で
表わされる塩基配列を有するDNAとハイストリンジェ
ントな条件下でハイブリダイズするDNAとしては、例
えば、配列番号:10で表わされる塩基配列と約95%
以上、好ましくは約96%以上、より好ましくは約97
%以上、最も好ましくは約98%以上の相同性を有する
塩基配列を含有するDNAなどが用いられる。
【0027】ハイブリダイゼーションは、公知の方法あ
るいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・クロ
ーニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook et a
l.,Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記載の方
法などに従って行なうことができる。また、市販のライ
ブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記載の方
法に従って行なうことができる。より好ましくは、ハイ
ストリンジェントな条件に従って行なうことができる。
ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナトリウム
濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜20mM
で、温度が約50〜70℃、好ましくは約60〜65℃
の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19mMで温
度が約65℃の場合が最も好ましい。より具体的には、
配列番号:4で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質
をコードするDNAとしては、配列番号:3で表わされ
る塩基配列を有するDNAがあげられ、配列番号:11
で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質をコードする
DNAとしては、配列番号:10で表わされる塩基配列
を有するDNAがあげられる。本発明の蛋白質をコード
する塩基配列を含有する、または該塩基配列と相補的な
塩基配列の一部を含有してなるヌクレオチド(オリゴヌ
クレオチド)とは、本発明の蛋白質またはその部分ペプ
チドをコードするDNAを包含するだけではなく、RN
Aをも包含する意味で用いられる。本発明に従えば、本
発明の蛋白質遺伝子の複製又は発現を阻害することので
きるアンチセンス・(オリゴ)ヌクレオチド(核酸)
を、クローン化したあるいは決定された蛋白質をコード
する塩基配列の塩基配列情報に基づき設計し、合成しう
る。そうした(オリゴ)ヌクレオチド(核酸)は、G蛋
白質共役型蛋白質遺伝子のRNAとハイブリダイズする
ことができ、該RNAの合成又は機能を阻害することが
できるか、あるいはG蛋白質共役型蛋白質関連RNAと
の相互作用を介してG蛋白質共役型蛋白質遺伝子の発現
を調節・制御することができる。G蛋白質共役型蛋白質
関連RNAの選択された配列に相補的な(オリゴ)ヌク
レオチド、及びG蛋白質共役型蛋白質関連RNAと特異
的にハイブリダイズすることができる(オリゴ)ヌクレ
オチドは、生体内及び生体外でG蛋白質共役型蛋白質遺
伝子の発現を調節・制御するのに有用であり、また病気
などの治療又は診断に有用である。用語「対応する」と
は、遺伝子を含めたヌクレオチド、塩基配列又は核酸の
特定の配列に相同性を有するあるいは相補的であること
を意味する。ヌクレオチド、塩基配列又は核酸とペプチ
ド(蛋白質)との間で「対応する」とは、ヌクレオチド
(核酸)の配列又はその相補体から誘導される指令にあ
るペプチド(蛋白質)のアミノ酸を通常指している。G
蛋白質共役型蛋白質遺伝子の5’端ヘアピンループ、
5’端6−ベースペア・リピート、5’端非翻訳領域、
ポリペプチド翻訳開始コドン、蛋白質コード領域、OR
F翻訳開始コドン、3’端非翻訳領域、3’端パリンド
ローム領域、及び3’端ヘアピンループは好ましい対象
領域として選択しうるが、G蛋白質共役型蛋白質遺伝子
内の如何なる領域も対象として選択しうる。
【0028】目的核酸と、対象領域の少なくとも一部に
相補的な(オリゴ)ヌクレオチドとの関係は、対象物と
ハイブリダイズすることができる(オリゴ)ヌクレオチ
ドとの関係は、「アンチセンス」であるということがで
きる。アンチセンス・(オリゴ)ヌクレオチドは、2−
デオキシ−D−リボースを含有しているポリデオキシヌ
クレオチド、D−リボースを含有しているポリヌクレオ
チド、プリン又はピリミジン塩基のN−グリコシドであ
るその他のタイプのポリヌクレオチド、あるいは非ヌク
レオチド骨格を有するその他のポリマー(例えば、市販
の蛋白質核酸及び合成配列特異的な核酸ポリマー)又は
特殊な結合を含有するその他のポリマー(但し、該ポリ
マーはDNAやRNA中に見出されるような塩基のペア
リナグや塩基の付着を許容する配置をもつヌクレオチド
を含有する)などが挙げられる。それらは、2本鎖DN
A、1本鎖DNA、2本鎖RNA、1本鎖RNA、さら
にDNA:RNAハイブリッドであることができ、さら
に非修飾ポリヌクレオチド又は非修飾オリゴヌクレオチ
ド、さらには公知の修飾の付加されたもの、例えば当該
分野で知られた標識のあるもの、キャップの付いたも
の、メチル化されたもの、1個以上の天然のヌクレオチ
ドを類縁物で置換したもの、分子内ヌクレオチド修飾の
されたもの、例えば非荷電結合(例えば、メチルホスホ
ネート、ホスホトリエステル、ホスホルアミデート、カ
ルバメートなど)を持つもの、電荷を有する結合又は硫
黄含有結合(例えば、ホスホロチオエート、ホスホロジ
チオエートなど)を持つもの、例えば蛋白質(ヌクレア
ーゼ、ヌクレアーゼ・インヒビター、トキシン、抗体、
シグナルペプチド、ポリ−L−リジンなど)や糖(例え
ば、モノサッカライドなど)などの側鎖基を有している
もの、インターカレント化合物(例えば、アクリジン、
プソラレンなど)を持つもの、キレート化合物(例え
ば、金属、放射活性をもつ金属、ホウ素、酸化性の金属
など)を含有するもの、アルキル化剤を含有するもの、
修飾された結合を持つもの(例えば、αアノマー型の核
酸など)であってもよい。ここで「ヌクレオシド」、
「ヌクレオチド」及び「核酸」とは、プリン及びピリミ
ジン塩基を含有するのみでなく、修飾されたその他の複
素環型塩基をもつようなものを含んでいて良い。こうし
た修飾物は、メチル化されたプリン及びピリミジン、ア
シル化されたプリン及びピリミジン、あるいはその他の
複素環を含むものであってよい。修飾されたヌクレオチ
ド及び修飾されたヌクレオチドはまた糖部分が修飾され
ていてよく、例えば1個以上の水酸基がハロゲンとか、
脂肪族基などで置換されていたり、あるいはエーテル、
アミンなどの官能基に変換されていてよい。
【0029】本発明のアンチセンス核酸は、RNA、D
NA、あるいは修飾された核酸である。修飾された核酸
の具体例としては核酸の硫黄誘導体やチオホスフェート
誘導体、そしてポリヌクレオシドアミドやオリゴヌクレ
オシドアミドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、そ
れに限定されるものではない。本発明のアンチセンス核
酸は次のような方針で好ましく設計されうる。すなわ
ち、細胞内でのアンチセンス核酸をより安定なものにす
る、アンチセンス核酸の細胞透過性をより高める、目標
とするセンス鎖に対する親和性をより大きなものにす
る、そしてもし毒性があるならアンチセンス核酸の毒性
をより小さなものにする。こうして修飾は当該分野で数
多く知られており、例えば J. Kawakami et al.,Pharm
Tech Japan, Vol. 8, pp.247, 1992; Vol. 8, pp.395,
1992; S. T. Crooke et al. ed., Antisense Research
and Applications, CRC Press, 1993 などに開示があ
る。本発明のアンチセンス核酸は、変化せしめられた
り、修飾された糖、塩基、結合を含有していて良く、リ
ポゾーム、ミクロスフェアのような特殊な形態で供与さ
れたり、遺伝子治療により適用されたり、付加された形
態で与えられることができうる。こうして付加形態で用
いられるものとしては、リン酸基骨格の電荷を中和する
ように働くポリリジンのようなポリカチオン体、細胞膜
との相互作用を高めたり、核酸の取込みを増大せしめる
ような脂質(例えば、ホスホリピッド、コレステロール
など)といった粗水性のものが挙げられる。付加するに
好ましい脂質としては、コレステロールやその誘導体
(例えば、コレステリルクロロホルメート、コール酸な
ど)が挙げられる。こうしたものは、核酸の3’端ある
いは5’端に付着させることができ、塩基、糖、分子内
ヌクレオシド結合を介して付着させることができうる。
その他の基としては、核酸の3’端あるいは5’端に特
異的に配置されたキャップ用の基で、エキソヌクレアー
ゼ、RNaseなどのヌクレアーゼによる分解を阻止す
るためのものが挙げられる。こうしたキャップ用の基と
しては、ポリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コールなどのグリコールをはじめとした当該分野で知ら
れた水酸基の保護基が挙げられるが、それに限定される
ものではない。アンチセンス核酸の阻害活性は、本発明
の形質転換体、本発明の生体内や生体外の遺伝子発現
系、あるいは蛋白質の生体内や生体外の翻訳系を用いて
調べることができる。該核酸は、公知の各種の方法で細
胞に適用できる。
【0030】本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、前述した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バク
テリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミド
などいずれであってもよい。また、前記した細胞・組織
よりmRNA画分を調製したものを用いて直接RT-P
CR法によって増幅することもできる。具体的には、本
発明の部分ペプチドをコードするDNAとしては、例え
ば、配列番号:3または配列番号:10で表わされる塩
基配列を有するDNAの部分塩基配列を有するDNA、
または配列番号:3または配列番号:10で表わされ
る塩基配列を有するDNAとハイストリンジェントな条
件下でハイブリダイズするDNAを有し、本発明の蛋白
質ペプチドと実質的に同質の活性(例、リガンド結合活
性、シグナル情報伝達作用など)を有する蛋白質をコー
ドするDNAの部分塩基配列を有するDNAなどが用い
られる。配列番号:3で表わされる塩基配列を有するD
NAとハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNAとしては、例えば、配列番号:3で表わされ
る塩基配列と約97%以上、好ましくは約98%以上、
より好ましくは約99%以上、最も好ましくは約99.
5%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAな
どが用いられる。配列番号:10で表わされる塩基配列
を有するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズするDNAとしては、例えば、配列番号:1
0で表わされる塩基配列と約95%以上、好ましくは約
96%以上、より好ましくは約97%以上、最も好まし
くは約98%以上の相同性を有する塩基配列を含有する
DNAなどが用いられる。
【0031】本発明の蛋白質またはその部分ペプチド
(以下、本発明の蛋白質と略記することもある)を完全
にコードするDNAのクローニングの手段としては、本
発明の蛋白質をコードするDNAの塩基配列の部分塩基
配列を有する合成DNAプライマーを用いてPCR法に
よって増幅するか、または適当なベクターに組み込んだ
DNAを本発明の蛋白質の一部あるいは全領域をコード
するDNA断片もしくは合成DNAを用いて標識したも
のとのハイブリダイゼーションによって選別することが
できる。ハイブリダイゼーションの方法は、例えば、モ
レキュラー・クローニング(Molecular Cloning)2nd
(J. Sambrook et al., Cold Spring HarborLab. Pres
s, 1989)に記載の方法などに従って行なうことができ
る。また、市販のライブラリーを使用する場合、添付の
使用説明書に記載の方法に従って行なうことができる。
【0032】DNAの塩基配列の変換は、PCRや公知
のキット、例えば、MutanTM-superExpress Km(宝酒造
(株))、MutanTM-K(宝酒造(株))等を用いて、ODA
-LAPCR法やGapped duplex法やKunkel法等の公知の方法
あるいはそれらに準じる方法に従って行なうことができ
る。クローン化された蛋白質をコードするDNAは目的
によりそのまま、または所望により制限酵素で消化した
り、リンカーを付加したりして使用することができる。
該DNAはその5’末端側に翻訳開始コドンとしてのA
TGを有し、また3’末端側には翻訳終止コドンとして
のTAA、TGAまたはTAGを有していてもよい。こ
れらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成
DNAアダプターを用いて付加することもできる。本発
明の蛋白質の発現ベクターは、例えば、(イ)本発明の
蛋白質をコードするDNAから目的とするDNA断片を
切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な発現ベクター中
のプロモーターの下流に連結することにより製造するこ
とができる。
【0033】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neo、pcDNA3.1、pRc
/CMV2、pRc/RSV(Invitrogen社)などが用
いられる。本発明で用いられるプロモーターとしては、
遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモータ
ーであればいかなるものでもよい。例えば、動物細胞を
宿主として用いる場合は、SRαプロモーター、SV4
0プロモーター、HIV-LTRプロモーター、CMV
プロモーター、HSV-TKプロモーターなどが挙げら
れる。これらのうち、CMVプロモーター、SRαプロ
モーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒ
ア属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロ
モーター、recAプロモーター、λPプロモータ
ー、lppプロモーターなどが、宿主がバチルス属菌で
ある場合は、SPO1プロモーター、SPO2プロモー
ター、penPプロモーターなど、宿主が酵母である場
合は、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、G
APプロモーター、ADHプロモーターなどが好まし
い。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘドリンプロモ
ーター、P10プロモーターなどが好ましい。
【0034】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
と略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neoと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、dhfr遺伝子欠損チャイ
ニーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhfr
)細胞と略記)を用いてdhfr遺伝子を選択マーカ
ーとして使用する場合、目的遺伝子をチミジンを含まな
い培地によっても選択できる。また、必要に応じて、宿
主に合ったシグナル配列を、本発明の蛋白質のN端末側
に付加する。宿主がエシェリヒア属菌である場合は、Ph
oA・シグナル配列、OmpA・シグナル配列などが、宿主
がバチルス属菌である場合は、α−アミラーゼ・シグナ
ル配列、サブチリシン・シグナル配列などが、宿主が酵
母である場合は、MFα・シグナル配列、SUC2・シ
グナル配列など、宿主が動物細胞である場合には、イン
シュリン・シグナル配列、α−インターフェロン・シグ
ナル配列、抗体分子・シグナル配列などがそれぞれ利用
できる。このようにして構築された本発明の蛋白質をコ
ードするDNAを含有するベクターを用いて、形質転換
体を製造することができる。
【0035】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、
エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12・DH
1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,160
(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・
リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,309
(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y),120巻,517(1978)〕,HB101〔ジ
ャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,41
巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティックス
(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用い
られる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・サ
チルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,2
4巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナル
・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemistr
y),95巻,87(1984)〕などが用いられる。酵
母としては、例えば、サッカロマイセス セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア パストリス(Pichia pastoris)などが用いられ
る。
【0036】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mor
i N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In Viv
o),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫とし
ては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田
ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(198
5)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−
7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),CHO(dhfr),マウ
スL細胞,マウスAtT−20,マウスミエローマ細
胞,ラットGH3,ヒトFL細胞などが用いられる。
【0037】エシェリヒア属菌を形質転換するには、例
えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,21
10(1972)やジーン(Gene),17巻,107(1
982)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。 バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モレ
キュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Mo
lecular & General Genetics),168巻,111(1
979)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。酵母を形質転換するには、例えば、メッソズ・イン
・エンザイモロジー(Methods in Enzymology),19
4巻,182−187(1991)、プロシージングズ
・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエン
シイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad.
Sci. USA),75巻,1929(1978)などに記
載の方法に従って行なうことができる。昆虫細胞または
昆虫を形質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジ
ー(Bio/Technology),6, 47-55(1988)などに記載の方
法に従って行なうことができる。動物細胞を形質転換す
るには、例えば、細胞工学別冊8 新 細胞工学実験プ
ロトコール,263−267(1995)(秀潤社発
行)、ヴィロロジー(Virology),52巻,456(1
973)に記載の方法に従って行なうことができる。こ
のようにして、G蛋白質共役型蛋白質をコードするDN
Aを含有する発現ベクターで形質転換された形質転換体
が得られる。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナ
トリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、
酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子などを添加して
もよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
【0038】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリル
アクリル酸のような薬剤を加えることができる。 宿主
がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃
で約3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加
えることもできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は
通常約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要によ
り通気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である
形質転換体を培養する際、培地としては、例えば、バー
クホールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,45
05(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するSD
培地〔Bitter, G. A. ら、プロシージングズ・オブ・ザ
・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ・オ
ブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. US
A),81巻,5330(1984)〕が挙げられる。
培地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培養は
通常約20℃〜35℃で約24〜72時間行ない、必要
に応じて通気や撹拌を加える。
【0039】宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換
体を培養する際、培地としては、Grace's Insect Mediu
m(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(196
2))に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加え
たものなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.
4に調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3
〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿
主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地とし
ては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM
培地〔サイエンス(Science),122巻,501(19
52)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),
8巻,396(1959)〕,RPMI 1640培地
〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・ア
ソシエーション(The Journal of the American Medica
l Association)199巻,519(1967)〕,19
9培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フ
ォー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding o
fthe Society for the Biological Medicine),73
巻,1(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8
であるのが好ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約
15〜60時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加え
る。以上のようにして、形質転換体の細胞内、細胞膜ま
たは細胞外に本発明の蛋白質を生成せしめることができ
る。
【0040】上記培養物から本発明の蛋白質を分離精製
するには、例えば、下記の方法により行なうことができ
る。本発明の蛋白質を培養菌体あるいは細胞から抽出す
るに際しては、培養後、公知の方法で菌体あるいは細胞
を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音波、リゾチ
ームおよび/または凍結融解などによって菌体あるいは
細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により蛋白質の粗
抽出液を得る方法などが適宜用いられる。緩衝液の中に
尿素や塩酸グアニジンなどの蛋白質変性剤や、トリトン
X−100 などの界面活性剤が含まれていてもよ
い。培養液中に蛋白質が分泌される場合には、培養終了
後、公知の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分離し、
上清を集める。このようにして得られた培養上清、ある
いは抽出液中に含まれる蛋白質の精製は、公知の分離・
精製法を適切に組み合わせて行なうことができる。これ
らの公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法な
どの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲル
ろ過法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動法などの主として分子量の差を利用する方法、イオン
交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する方
法、アフィニティークロマトグラフィーなどの特異的親
和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィー
などの疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法な
どの等電点の差を利用する方法などが用いられる。
【0041】このようにして得られる蛋白質が遊離体で
得られた場合には、公知の方法あるいはそれに準じる方
法によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた
場合には公知の方法あるいはそれに準じる方法により、
遊離体または他の塩に変換することができる。なお、組
換え体が産生する蛋白質を、精製前または精製後に適当
な蛋白修飾酵素を作用させることにより、任意に修飾を
加えたり、ポリペプチドを部分的に除去することもでき
る。蛋白修飾酵素としては、例えば、トリプシン、キモ
トリプシン、アルギニルエンドペプチダーゼ、プロテイ
ンキナーゼ、グリコシダーゼなどが用いられる。このよ
うにして生成する本発明の蛋白質またはその塩の活性
は、標識したリガンドとの結合実験および特異抗体を用
いたエンザイムイムノアッセイなどにより測定すること
ができる。
【0042】本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたは
それらの塩に対する抗体は、本発明の蛋白質、その部分
ペプチドまたはそれらの塩を認識し得る抗体であれば、
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れであっ
てもよい。本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそ
れらの塩(以下、本発明の蛋白質等と略記することもあ
る)に対する抗体は、本発明の蛋白質等を抗原として用
い、公知の抗体または抗血清の製造法に従って製造する
ことができる。
【0043】〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクローナル抗体産生細胞の作製 本発明の蛋白質等は、哺乳動物に対して投与により抗体
産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とと
もに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行なわれる。用いられる哺
乳動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモ
ット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギが挙げられるが、
マウスおよびラットが好ましく用いられる。モノクロー
ナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原を免疫された
温血動物、例えば、マウスから抗体価の認められた個体
を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリンパ節を
採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄腫細胞と
融合させることにより、モノクローナル抗体産生ハイブ
リドーマを調製することができる。抗血清中の抗体価の
測定は、例えば、後記の標識化した本発明の蛋白質等と
抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識剤の活
性を測定することにより行なうことができる。融合操作
は既知の方法、例えば、ケーラーとミルスタインの方法
〔ネイチャー(Nature)、256巻、495頁(197
5年)〕に従い実施することができる。融合促進剤とし
ては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)やセ
ンダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくはPEG
が用いられる。骨髄腫細胞としては、例えば、NS−
1、P3U1、SP2/0などが挙げられるが、P3U
1が好ましく用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾
臓細胞)数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は1:1〜
20:1程度であり、PEG(好ましくは、PEG10
00〜PEG6000)が10〜80%程度の濃度で添
加され、約20〜40℃、好ましくは約30〜37℃で
約1〜10分間インキュベートすることにより効率よく
細胞融合を実施できる。
【0044】モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、本発明の蛋白質等抗原を直接あるいは担体とともに
吸着させた固相(例、マイクロプレート)にハイブリド
ーマ培養上清を添加し、次に放射性物質や酵素などで標
識した抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる細
胞がマウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用い
られる)またはプロテインAを加え、固相に結合したモ
ノクローナル抗体を検出する方法、抗免疫グロブリン抗
体またはプロテインAを吸着させた固相にハイブリドー
マ培養上清を添加し、放射性物質や酵素などで標識した
本発明の蛋白質等を加え、固相に結合したモノクローナ
ル抗体を検出する方法などが挙げられる。モノクローナ
ル抗体の選別は、公知あるいはそれに準じる方法に従っ
て行なうことができるが、通常はHAT(ヒポキサンチ
ン、アミノプテリン、チミジン)を添加した動物細胞用
培地などで行なうことができる。選別および育種用培地
としては、ハイブリドーマが生育できるものならばどの
ような培地を用いても良い。例えば、1〜20%、好ま
しくは10〜20%の牛胎児血清を含むRPMI164
0培地、1〜10%の牛胎児血清を含むGIT培地(和
光純薬工業(株))またはハイブリドーマ培養用無血清
培地(SFM−101、日水製薬(株))などを用いる
ことができる。培養温度は、通常20〜40℃、好まし
くは約37℃である。培養時間は、通常5日〜3週間、
好ましくは1週間〜2週間である。培養は、通常5%炭
酸ガス下で行なうことができる。ハイブリドーマ培養上
清の抗体価は、上記の抗血清中の抗体価の測定と同様に
して測定できる。
【0045】(b)モノクロナール抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、通常のポリクローナ
ル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリンの分離精製法
〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気
泳動法、イオン交換体(例、DEAE)による吸脱着
法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原結合固相またはプロテ
インAあるいはプロテインGなどの活性吸着剤により抗
体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精
製法〕に従って行なうことができる。
【0046】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、公知あるいはそれに準じる方法に
したがって製造することができる。例えば、免疫抗原
(本発明の蛋白質等の抗原)とキャリアー蛋白質との複
合体をつくり、上記のモノクローナル抗体の製造法と同
様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動物から本発明の
蛋白質等に対する抗体含有物を採取して、抗体の分離精
製を行なうことにより製造できる。哺乳動物を免疫する
ために用いられる免疫抗原とキャリアー蛋白質との複合
体に関し、キャリアー蛋白質の種類およびキャリアーと
ハプテンとの混合比は、キャリアーに架橋させて免疫し
たハプテンに対して抗体が効率良くできれば、どの様な
ものをどの様な比率で架橋させてもよいが、例えば、ウ
シ血清アルブミン、ウシサイログロブリン、キーホール
・リンペット・ヘモシアニン等を重量比でハプテン1に
対し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の割合でカ
プルさせる方法が用いられる。また、ハプテンとキャリ
アーのカプリングには、種々の縮合剤を用いることがで
きるが、グルタルアルデヒドやカルボジイミド、マレイ
ミド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル基を含
有する活性エステル試薬等が用いられる。縮合生成物
は、温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそれ自
体あるいは担体、希釈剤とともに投与される。投与に際
して抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバ
ントや不完全フロイントアジュバントを投与してもよ
い。投与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜1
0回程度行なうことができる。ポリクローナル抗体は、
上記の方法で免疫された哺乳動物の血液、腹水など、好
ましくは血液から採取することができる。抗血清中のポ
リクローナル抗体価の測定は、上記の血清中の抗体価の
測定と同様にして測定できる。ポリクローナル抗体の分
離精製は、上記のモノクローナル抗体の分離精製と同様
の免疫グロブリンの分離精製法に従って行なうことがで
きる。
【0047】本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたは
それらの塩、およびそれらをコードするDNAは、本
発明の蛋白質に対するリガンドの決定方法、抗体およ
び抗血清の入手、組換え型蛋白質の発現系の構築、
同発現系を用いたレセプター結合アッセイ系の開発と医
薬品候補化合物のスクリーニング、構造的に類似した
リガンド・レセプターとの比較にもとづいたドラッグデ
ザインの実施、遺伝子診断におけるプローブやPCR
プライマーを作成するための試薬、トランスジェニッ
ク動物の作製または遺伝子予防・治療剤等の医薬など
として用いることができる。特に、本発明の組換え型蛋
白質の発現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用い
ることによって、ヒトやその他の哺乳動物に特異的なG
蛋白質共役型レセプターに対するリガンドの結合性を変
化させる化合物(例、アゴニスト、アンタゴニストな
ど)をスクリーニングすることができ、該アゴニストま
たはアンタゴニストを各種疾病の予防・治療剤などとし
て使用することができる。本発明の蛋白質、部分ペプチ
ドまたはそれらの塩(以下、本発明の蛋白質等と略記す
る場合がある)、本発明の蛋白質またはその部分ペプチ
ドをコードするDNA(以下、本発明のDNAと略記す
る場合がある)および本発明の蛋白質等に対する抗体
(以下、本発明の抗体と略記する場合がある)の用途に
ついて、以下に具体的に記載する。
【0048】(1)本発明の蛋白質に対するリガンド
(アゴニスト・アンタゴニスト)の決定方法 本発明の蛋白質もしくはその塩または本発明の部分ペプ
チドもしくはその塩は、本発明の蛋白質またはその塩に
対するリガンド(アゴニスト・アンタゴニスト)を探索
し、または決定するための試薬として有用である。すな
わち、本発明は、本発明の蛋白質もしくはその塩または
本発明の部分ペプチドもしくはその塩と、試験化合物と
を接触させることを特徴とする本発明の蛋白質に対する
リガンドの決定方法を提供する。試験化合物としては、
公知のリガンド(例えば、アンギオテンシン、ボンベシ
ン、カナビノイド、コレシストキニン、グルタミン、セ
ロトニン、メラトニン、ニューロペプチドY、オピオイ
ド、プリン、バソプレッシン、オキシトシン、PACA
P、セクレチン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノ
メジュリン、ソマトスタチン、GHRH、CRF、AC
TH、GRP、PTH、VIP(バソアクティブ イン
テスティナル アンド リレイテッド ポリペプチ
ド)、ソマトスタチン、ドーパミン、モチリン、アミリ
ン、ブラジキニン、CGRP(カルシトニンジーンリレ
ーティッドペプチド)、ロイコトリエン、パンクレアス
タチン、プロスタグランジン、トロンボキサン、アデノ
シン、アドレナリン、αおよびβ−ケモカイン(chemok
ine)(例えば、IL−8、GROα、GROβ、GR
Oγ、NAP−2、ENA−78、PF4、IP10、
GCP−2、MCP−1、HC14、MCP−3、I−
309、MIP1α、MIP−1β、RANTESな
ど)、エンドセリン、エンテロガストリン、ヒスタミ
ン、ニューロテンシン、TRH、パンクレアティックポ
リペプタイド、ガラニン、MIT1またはその哺乳動物
のホモログなど)があげられ、またその他に、例えば、
ヒトまたは哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ブタ、
ウシ、ヒツジ、サルなど)の組織抽出物、細胞培養上清
などが、さらには、配列番号:49、配列番号:51、
配列番号:53または配列番号:71で表わされるアミ
ノ酸配列を含有するペプチドなどが用いられる。例え
ば、該組織抽出物、細胞培養上清などを本発明の蛋白質
に添加し、細胞刺激活性などを測定しながら分画し、最
終的に単一のリガンドを得ることができる。リガンドが
ペプチド性リガンドである場合、該リガンドをリガンド
ペプチドと称することがある。また、リガンドペプチド
が前駆体として発現し、シグナルペプチドが除去されて
成熟体となる場合、それぞれをリガンド前駆体ペプチド
およびリガンド成熟体ペプチドと称することがあるが、
両者を総称して単にリガンドペプチドと称することもあ
る。
【0049】具体的には、本発明のリガンド決定方法
は、本発明の蛋白質、その部分ペプチドもしくはそれら
の塩を用いるか、または組換え型蛋白質の発現系を構築
し、該発現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用い
ることによって、本発明の蛋白質に結合して細胞刺激活
性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、
細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cG
MP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、
細胞内蛋白質のリン酸化、c−fos活性化、pHの低
下などを促進する活性または抑制する活性)を有する化
合物(例えば、ペプチド、蛋白質、非ペプチド性化合
物、合成化合物、発酵生産物など)またはその塩を決定
する方法である。本発明のリガンド決定方法において
は、本発明の蛋白質またはその部分ペプチドと試験化合
物とを接触させた場合の、例えば、該蛋白質または該部
分ペプチドに対する試験化合物の結合量や、細胞刺激活
性などを測定することを特徴とする。
【0050】より具体的には、本発明は、標識した試
験化合物を、本発明の蛋白質もしくはその塩または本発
明の部分ペプチドもしくはその塩に接触させた場合にお
ける、標識した試験化合物の該蛋白質もしくはその塩、
または該部分ペプチドもしくはその塩に対する結合量を
測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはその塩
に対するリガンドの決定方法、 標識した試験化合物を、本発明の蛋白質を含有する細
胞または該細胞の膜画分に接触させた場合における、標
識した試験化合物の該細胞または該膜画分に対する結合
量を測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはそ
の塩に対するリガンドの決定方法、 標識した試験化合物を、本発明の蛋白質をコードする
DNAを含有する形質転換体を培養することによって細
胞膜上に発現した蛋白質に接触させた場合における、標
識した試験化合物の該蛋白質またはその塩に対する結合
量を測定することを特徴とする本発明の蛋白質に対する
リガンドの決定方法、
【0051】試験化合物を、本発明の蛋白質を含有す
る細胞に接触させた場合における、蛋白質を介した細胞
刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン
遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞
内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位
変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、
pHの低下などを促進する活性または抑制する活性な
ど)を測定することを特徴とする本発明の蛋白質または
その塩に対するリガンドの決定方法、および 試験化合物を、本発明の蛋白質をコードするDNAを
含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上に
発現した蛋白質に接触させた場合における、蛋白質を介
する細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチ
ルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生
成、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細
胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの
活性化、pHの低下などを促進する活性または抑制する
活性など)を測定することを特徴とする本発明の蛋白質
またはその塩に対するリガンドの決定方法を提供する。
特に、上記〜の試験を行ない、試験化合物が本発明
の蛋白質に結合することを確認した後に、上記〜の
試験を行なうことが好ましい。
【0052】まず、リガンド決定方法に用いる蛋白質と
しては、前記した本発明の蛋白質または本発明の部分ペ
プチドを含有するものであれば何れのものであってもよ
いが、動物細胞を用いて大量発現させた蛋白質が適して
いる。本発明の蛋白質を製造するには、前述の発現方法
が用いられるが、該蛋白質をコードするDNAを哺乳動
物細胞や昆虫細胞で発現することにより行なうことが好
ましい。目的とする蛋白質部分をコードするDNA断片
には、通常、相補DNAが用いられるが、必ずしもこれ
に制約されるものではない。例えば、遺伝子断片や合成
DNAを用いてもよい。本発明の蛋白質をコードするD
NA断片を宿主動物細胞に導入し、それらを効率よく発
現させるためには、該DNA断片を昆虫を宿主とするバ
キュロウイルスに属する核多角体病ウイルス(nuclear
polyhedrosis virus;NPV)のポリヘドリンプロモー
ター、SV40由来のプロモーター、レトロウイルスの
プロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒトヒ
ートショックプロモーター、サイトメガロウイルスプロ
モーター、SRαプロモーターなどの下流に組み込むの
が好ましい。発現したレセプターの量と質の検査は公知
の方法で行うことができる。例えば、文献〔Nambi,P.
ら、ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミスト
リー(J. Biol. Chem.),267巻,19555〜19559頁,1992
年〕に記載の方法に従って行なうことができる。
【0053】したがって、本発明のリガンド決定方法に
おいて、本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそれ
らの塩を含有するものとしては、公知の方法に従って精
製した蛋白質、その部分ペプチドまたはそれらの塩であ
ってもよいし、該蛋白質を含有する細胞またはその細胞
膜画分を用いてもよい。本発明のリガンド決定方法にお
いて、本発明の蛋白質を含有する細胞を用いる場合、該
細胞をグルタルアルデヒド、ホルマリンなどで固定化し
てもよい。固定化方法は公知の方法に従って行なうこと
ができる。本発明の蛋白質を含有する細胞としては、本
発明の蛋白質を発現した宿主細胞をいうが、該宿主細胞
としては、大腸菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞
などが用いられる。細胞膜画分としては、細胞を破砕し
た後、公知の方法で得られる細胞膜が多く含まれる画分
のことをいう。細胞の破砕方法としては、Potter−Elve
hjem型ホモジナイザーで細胞を押し潰す方法、ワーリン
グブレンダーやポリトロン(Kinematica社製)による破
砕、超音波による破砕、フレンチプレスなどで加圧しな
がら細胞を細いノズルから噴出させることによる破砕な
どが挙げられる。細胞膜の分画には、分画遠心分離法や
密度勾配遠心分離法などの遠心力による分画法が主とし
て用いられる。例えば、細胞破砕液を低速(500rp
m〜3000rpm)で短時間(通常、約1分〜10
分)遠心し、上清をさらに高速(15000rpm〜3
0000rpm)で通常30分〜2時間遠心し、得られ
る沈澱を膜画分とする。該膜画分中には、発現した蛋白
質と細胞由来のリン脂質や膜蛋白質などの膜成分が多く
含まれる。
【0054】該蛋白質を含有する細胞やその膜画分中の
蛋白質の量は、1細胞当たり10〜10分子である
のが好ましく、10〜10分子であるのが好適であ
る。なお、発現量が多いほど膜画分当たりのリガンド結
合活性(比活性)が高くなり、高感度なスクリーニング
系の構築が可能になるばかりでなく、同一ロットで大量
の試料を測定できるようになる。本発明の蛋白質または
その塩に対するリガンドを決定する前記の〜の方法
を実施するためには、適当な蛋白質画分と、標識した試
験化合物が必要である。蛋白質画分としては、天然型の
レセプター蛋白質画分か、またはそれと同等の活性を有
する組換え型レセプター画分などが望ましい。ここで、
同等の活性とは、同等のリガンド結合活性、シグナル情
報伝達作用などを示す。標識した試験化合物としては、
H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕など
で標識したアンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイ
ド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラ
トニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バ
ソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチ
ン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、
ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、GR
P、PTH、VIP(バソアクティブ インテスティナ
ル アンド リイテッド ポリペプチド)、ソマトスタ
チン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニ
ン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペプ
チド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロス
タグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナ
リン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例え
ば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP
−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−2、
MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、MI
P1α、MIP−1β、RANTESなど)、エンドセ
リン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテン
シン、TRH、パンクレアティックポリペプタイド、ガ
ラニン、MIT1またはその哺乳動物のホモログなどが
好適であり、配列番号:49、配列番号:51、配列番
号:53または配列番号:71で表わされるアミノ酸配
列を含有するペプチドなども用いられる。
【0055】具体的には、本発明の蛋白質またはその塩
に対するリガンドの決定方法を行なうには、まず本発明
の蛋白質を含有する細胞または細胞の膜画分を、決定方
法に適したバッファーに懸濁することによりレセプター
標品を調製する。バッファーには、pH4〜10(望ま
しくはpH6〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸
バッファーなどのリガンドと本発明の蛋白質との結合を
阻害しないバッファーであればいずれでもよい。また、
非特異的結合を低減させる目的で、CHAPS、Twe
en−80TM(花王−アトラス社)、ジギトニン、デ
オキシコレートなどの界面活性剤やウシ血清アルブミン
やゼラチンなどの各種蛋白質をバッファーに加えること
もできる。さらに、プロテアーゼによるリセプターやリ
ガンドの分解を抑える目的でPMSF、ロイペプチン、
E−64(ペプチド研究所製)、ペプスタチンなどのプ
ロテアーゼ阻害剤を添加することもできる。0.01m
l〜10mlの該レセプター溶液に、一定量(5000
cpm〜500000cpm)の〔H〕、
125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識した
試験化合物を共存させる。非特異的結合量(NSB)を
知るために大過剰の未標識の試験化合物を加えた反応チ
ューブも用意する。反応は約0℃から50℃、望ましく
は約4℃から37℃で、約20分から24時間、望まし
くは約30分から3時間行なう。反応後、ガラス繊維濾
紙等で濾過し、適量の同バッファーで洗浄した後、ガラ
ス繊維濾紙に残存する放射活性を液体シンチレーション
カウンターあるいはγ−カウンターで計測する。全結合
量(B)から非特異的結合量(NSB)を引いたカウン
ト(B−NSB)が0cpmを越える試験化合物を本発
明の蛋白質またはその塩に対するリガンド(アゴニス
ト)として選択することができる。
【0056】本発明の蛋白質またはその塩に対するリガ
ンドを決定する前記の〜の方法を実施するために
は、該蛋白質を介する細胞刺激活性(例えば、アラキド
ン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、
細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシトー
ルリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸
化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進する活
性または抑制する活性など)を公知の方法または市販の
測定用キットを用いて測定することができる。具体的に
は、まず、本発明の蛋白質を含有する細胞をマルチウェ
ルプレート等に培養する。リガンド決定を行なうにあた
っては前もって新鮮な培地あるいは細胞に毒性を示さな
い適当なバッファーに交換し、試験化合物などを添加し
て一定時間インキュベートした後、細胞を抽出あるいは
上清液を回収して、生成した産物をそれぞれの方法に従
って定量する。細胞刺激活性の指標とする物質(例え
ば、アラキドン酸など)の生成が、細胞が含有する分解
酵素によって検定困難な場合は、該分解酵素に対する阻
害剤を添加してアッセイを行なってもよい。また、cA
MP産生抑制などの活性については、フォルスコリンな
どで細胞の基礎的産生量を増大させておいた細胞に対す
る産生抑制作用として検出することができる。
【0057】本発明の蛋白質またはその塩に結合するリ
ガンド決定用キットは、本発明の蛋白質もしくはその
塩、本発明の部分ペプチドもしくはその塩、本発明の蛋
白質を含有する細胞、または本発明の蛋白質を含有する
細胞の膜画分などを含有するものである。本発明のリガ
ンド決定用キットの例としては、次のものが挙げられ
る。 1.リガンド決定用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 G蛋白質共役型レセプター蛋白質標品 本発明の蛋白質を発現させたCHO細胞を、12穴プレ
ートに5×10個/穴で継代し、37℃、5%C
、95%airで2日間培養したもの。 標識試験化合物 市販の〔H〕、〔125I〕、〔14C〕、
35S〕などで標識した化合物、または適当な方法で
標識化したもの 水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存
し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。水に難
溶性を示す試験化合物については、ジメチルホルムアミ
ド、DMSO、メタノール等に溶解する。 非標識試験化合物 標識化合物と同じものを100〜1000倍濃い濃度に
調製する。
【0058】2.測定法 12穴組織培養用プレートにて培養した本発明の蛋白
質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄し
た後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加える。 標識試験化合物を5μl加え、室温にて1時間反応さ
せる。非特異的結合量を知るためには非標識試験化合物
を5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識試験化合物を0.2N NaO
H−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーター
A(和光純薬製)と混合する。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定する。
【0059】本発明の蛋白質またはその塩に結合するこ
とができるリガンドとしては、例えば、脳、下垂体、膵
臓などに特異的に存在する物質などが挙げられ、具体的
には、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、
コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニ
ン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプ
レッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グ
ルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマト
スタチン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PT
H、VIP(バソアクティブ インテスティナル アン
ド リレイテッド ポリペプチド)、ソマトスタチン、
ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニン、CG
RP(カルシトニンジーンリレーティッドペプチド)、
ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロスタグラン
ジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナリン、α
およびβ−ケモカイン(chemokine)(例えば、IL−
8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2、EN
A−78、PF4、IP10、GCP−2、MCP−
1、HC14、MCP−3、I−309、MIP1α、
MIP−1β、RANTESなど)、エンドセリン、エ
ンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテンシン、T
RH、パンクレアティックポリペプタイド、ガラニン、
MIT1またはその哺乳動物のホモログなどが用いられ
る。
【0060】(2)本発明の蛋白質欠乏症の予防および
/または治療剤 上記(1)の方法において、本発明の蛋白質に対するリ
ガンドが明らかになれば、該リガンドが有する作用に応
じて、本発明の蛋白質または該蛋白質をコードする
DNAを、本発明の蛋白質の機能不全に関連する疾患の
予防および/または治療剤などの医薬として使用するこ
とができる。例えば、生体内において本発明の蛋白質が
減少しているためにリガンドの生理作用が期待できない
(該蛋白質の欠乏症)患者がいる場合に、本発明の蛋
白質を該患者に投与し該蛋白質の量を補充したり、
(イ)本発明の蛋白質をコードするDNAを該患者に投
与し発現させることによって、あるいは(ロ)対象とな
る細胞に本発明の蛋白質をコードするDNAを挿入し発
現させた後に、該細胞を該患者に移植することなどによ
って、患者の体内における蛋白質の量を増加させ、リガ
ンドの作用を充分に発揮させることができる。したがっ
て、本発明の蛋白質をコードするDNAは、安全で低毒
性な本発明のレセプター蛋白質の機能不全に関連する疾
患の予防および/または治療剤などの医薬として有用で
ある。本発明の蛋白質または該蛋白質をコードするDN
Aは中枢疾患(例えばアルツハイマー病・痴呆・摂食障害
(拒食症)・てんかんなど)、ホルモン系の疾患(例え
ば、微弱陣痛、弛緩出血、胎盤娩出前後、子宮復古不
全、帝王切開術、人工妊娠中絶、乳汁うっ滞など)、肝
/胆/膵/内分泌疾患(例えば糖尿病・摂食障害など)、炎症
性疾患(アレルギー・喘息・リュウマチなど)、循環器疾
患(例えば高血圧症・心肥大・狭心症・動脈硬化等)、呼吸
器系疾患(例えば、肺炎、喘息、気管支炎、呼吸器感染
症、慢性閉塞性肺疾患等)、感染症(例えば、敗血症、
MRSA、呼吸器感染症、尿路感染症、胆道感染症、感
染性腸炎、中耳炎、前立腺炎等)の予防および/または
治療に有用である。また、本発明の蛋白質または該蛋白
質をコードするDNAは消化器疾患(例えば腸炎、下
痢、便秘、吸収不良性症候群など)の予防および/また
は治療に特に有用である。本発明の蛋白質を上記予防・
治療剤として使用する場合は、常套手段に従って製剤化
することができる。一方、本発明の蛋白質をコードする
DNA(以下、本発明のDNAと略記する場合がある)
を上記予防・治療剤として使用する場合は、本発明のD
NAを単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノウ
イルスベクター、アデノウイルスアソシエーテッドウイ
ルスベクターなどの適当なベクターに挿入した後、常套
手段に従って実施することができる。本発明のDNA
は、そのままで、あるいは摂取促進のための補助剤とと
もに、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテ
ーテルによって投与できる。例えば、本発明の蛋白質
または該蛋白質をコードするDNAは、必要に応じて
糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイク
ロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水もしくは
それ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、また
は懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用できる。
例えば、本発明の蛋白質または該蛋白質をコードす
るDNAを生理学的に認められる公知の担体、香味剤、
賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などととも
に一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態
で混和することによって製造することができる。これら
製剤における有効成分量は指示された範囲の適当な用量
が得られるようにするものである。
【0061】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えばゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、前記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80TM、HCO−50)などと併用してもよい。油性
液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、
溶解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコー
ルなどと併用してもよい。
【0062】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調製された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトやその他の哺乳
動物(例えば、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、
ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することができ
る。本発明の蛋白質またはDNAの投与量は、投与対
象、対象臓器、症状、投与方法などにより差異はある
が、経口投与の場合、一般的に成人(60kgとして)
の消化器疾患患者においては、一日につき約0.1mg
〜100mg、好ましくは約1.0〜50mg、より好
ましくは約1.0〜20mgである。非経口的に投与す
る場合は、その1回投与量は投与対象、対象臓器、症
状、投与方法などによっても異なるが、例えば、注射剤
の形では通常成人(60kgとして)の消化器疾患患者
においては、一日につき約0.01〜30mg程度、好
ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましくは約
0.1〜10mg程度を静脈注射により投与するのが好
都合である。他の動物の場合も、60kg当たりに換算
した量を投与することができる。
【0063】(3)遺伝子診断剤 本発明のDNAは、プローブとして使用することによ
り、ヒトまたはその他の哺乳動物(例えば、ラット、ウ
サギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に
おける本発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコード
するDNAまたはmRNAの異常(遺伝子異常)を検出
することができるので、例えば、該DNAまたはmRN
Aの損傷、突然変異あるいは発現低下や、該DNAまた
はmRNAの増加あるいは発現過多などの遺伝子診断剤
として有用である。本発明のDNAを用いる上記の遺伝
子診断は、例えば、公知のノーザンハイブリダイゼーシ
ョンやPCR−SSCP法(ゲノミックス(Genomic
s),第5巻,874〜879頁(1989年)、プロ
シージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オ
ブ・サイエンシイズ・オブ・ユーエスエー(Proceeding
s of theNatinal Academy of Sciences of the United
States of America),第86巻,2766〜2770
頁(1989年))などにより実施することができる。
【0064】(4)本発明の蛋白質に対するリガンドの
定量法 本発明の蛋白質等は、リガンドに対して結合性を有して
いるので、生体内におけるリガンド濃度を感度良く定量
することができる。本発明の定量法は、例えば、競合法
と組み合わせることによって用いることができる。すな
わち、被検体を本発明の蛋白質等と接触させることによ
って被検体中のリガンド濃度を測定することができる。
具体的には、例えば、以下のまたはなどに記載の方
法あるいはそれに準じる方法に従って用いることができ
る。 入江寛編「ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和4
9年発行) 入江寛編「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和
54年発行)
【0065】(5)本発明の蛋白質とリガンドとの結合
性を変化させる化合物のスクリーニング方法 本発明の蛋白質等を用いるか、または組換え型蛋白質等
の発現系を構築し、該発現系を用いたレセプター結合ア
ッセイ系を用いることによって、リガンドと本発明の蛋
白質等との結合性を変化させる化合物(例えば、ペプチ
ド、蛋白質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生
産物など)またはその塩を効率よくスクリーニングする
ことができる。このような化合物には、(イ)G蛋白質
共役型レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、アラ
キドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+
離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシ
トールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリ
ン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進す
る活性または抑制する活性など)を有する化合物(いわ
ゆる、本発明の蛋白質に対するアゴニスト)、(ロ)該
細胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本発明の蛋
白質に対するアンタゴニスト)、(ハ)リガンドと本発
明の蛋白質との結合力を増強する化合物、あるいは
(ニ)リガンドと本発明の蛋白質との結合力を減少させ
る化合物などが含まれる(なお、上記(イ)の化合物
は、前記したリガンド決定方法によってスクリーニング
することが好ましい)。すなわち、本発明は、(i)本
発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそれらの塩と、
リガンドとを接触させた場合と(ii)本発明の蛋白質、
その部分ペプチドまたはそれらの塩と、リガンドおよび
試験化合物とを接触させた場合との比較を行なうことを
特徴とするリガンドと本発明の蛋白質、その部分ペプチ
ドまたはそれらの塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法を提供する。本発明のス
クリーニング方法においては、(i)と(ii)の場合に
おける、例えば、該蛋白質等に対するリガンドの結合
量、細胞刺激活性などを測定して、比較することを特徴
とする。
【0066】より具体的には、本発明は、 標識したリガンドを、本発明の蛋白質等に接触させた
場合と、標識したリガンドおよび試験化合物を本発明の
蛋白質等に接触させた場合における、標識したリガンド
の該蛋白質等に対する結合量を測定し、比較することを
特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変
化させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、 標識したリガンドを、本発明の蛋白質等を含有する細
胞または該細胞の膜画分に接触させた場合と、標識した
リガンドおよび試験化合物を本発明の蛋白質等を含有す
る細胞または該細胞の膜画分に接触させた場合におけ
る、標識したリガンドの該細胞または該膜画分に対する
結合量を測定し、比較することを特徴とするリガンドと
本発明の蛋白質等との結合性を変化させる化合物または
その塩のスクリーニング方法、 標識したリガンドを、本発明のDNAを含有する形質
転換体を培養することによって細胞膜上に発現した蛋白
質等に接触させた場合と、標識したリガンドおよび試験
化合物を本発明のDNAを含有する形質転換体を培養す
ることによって細胞膜上に発現した本発明の蛋白質等に
接触させた場合における、標識したリガンドの該蛋白質
等に対する結合量を測定し、比較することを特徴とする
リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変化させる化
合物またはその塩のスクリーニング方法、
【0067】本発明の蛋白質等を活性化する化合物
(例えば、本発明の蛋白質等に対するリガンドなど)を
本発明の蛋白質等を含有する細胞に接触させた場合と、
本発明の蛋白質等を活性化する化合物および試験化合物
を本発明の蛋白質等を含有する細胞に接触させた場合に
おける、レセプターを介した細胞刺激活性(例えば、ア
ラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+
遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノ
シトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質の
リン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進
する活性または抑制する活性など)を測定し、比較する
ことを特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との結合
性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方
法、および本発明の蛋白質等を活性化する化合物(例
えば、本発明の蛋白質等に対するリガンドなど)を本発
明のDNAを含有する形質転換体を培養することによっ
て細胞膜上に発現した本発明の蛋白質等に接触させた場
合と、本発明の蛋白質等を活性化する化合物および試験
化合物を本発明のDNAを含有する形質転換体を培養す
ることによって細胞膜上に発現した本発明の蛋白質等に
接触させた場合における、レセプターを介する細胞刺激
活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊
離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内
cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変
動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下などを促進する活性または抑制する活性など)
を測定し、比較することを特徴とするリガンドと本発明
の蛋白質等との結合性を変化させる化合物またはその塩
のスクリーニング方法を提供する。
【0068】本発明の蛋白質等が得られる以前は、G蛋
白質共役型レセプターアゴニストまたはアンタゴニスト
をスクリーニングする場合、まずラットなどのG蛋白質
共役型レセプター蛋白質を含む細胞、組織またはその細
胞膜画分を用いて候補化合物を得て(一次スクリーニン
グ)、その後に該候補化合物が実際にヒトのG蛋白質共
役型レセプター蛋白質とリガンドとの結合を阻害するか
否かを確認する試験(二次スクリーニング)が必要であ
った。細胞、組織または細胞膜画分をそのまま用いれば
他のレセプター蛋白質も混在するために、目的とするレ
セプター蛋白質に対するアゴニストまたはアンタゴニス
トを実際にスクリーニングすることは困難であった。し
かしながら、例えば、本発明のラット由来蛋白質を用い
ることによって、一次スクリーニングの必要がなくな
り、リガンドとG蛋白質共役型レセプター蛋白質との結
合を阻害する化合物を効率良くスクリーニングすること
ができる。さらに、スクリーニングされた化合物がアゴ
ニストかアンタゴニストかを簡便に評価することができ
る。本発明のスクリーニング方法の具体的な説明を以下
にする。まず、本発明のスクリーニング方法に用いる本
発明の蛋白質等としては、前記した本発明の蛋白質等を
含有するものであれば何れのものであってもよいが、本
発明の蛋白質等を含有する哺乳動物の臓器の細胞膜画分
が好適である。しかし、特にヒト由来の臓器は入手が極
めて困難なことから、スクリーニングに用いられるもの
としては、組換え体を用いて大量発現させたラット由来
のレセプター蛋白質等などが適している。
【0069】本発明の蛋白質等を製造するには、前述の
方法が用いられるが、本発明のDNAを哺乳細胞や昆虫
細胞で発現することにより行なうことが好ましい。目的
とする蛋白質部分をコードするDNA断片には相補DN
Aが用いられるが、必ずしもこれに制約されるものでは
ない。例えば、遺伝子断片や合成DNAを用いてもよ
い。本発明の蛋白質をコードするDNA断片を宿主動物
細胞に導入し、それらを効率よく発現させるためには、
該DNA断片を昆虫を宿主とするバキュロウイルスに属
する核多角体病ウイルス(nuclear polyhedrosis viru
s;NPV)のポリヘドリンプロモーター、SV40由
来のプロモーター、レトロウイルスのプロモーター、メ
タロチオネインプロモーター、ヒトヒートショックプロ
モーター、サイトメガロウイルスプロモーター、SRα
プロモーターなどの下流に組み込むのが好ましい。発現
したレセプターの量と質の検査は公知の方法で行うこと
ができる。例えば、文献〔Nambi,P.ら、ザ・ジャーナ
ル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J. Biol. C
hem.),267巻,19555〜19559頁,1992年〕に記載の方法に
従って行なうことができる。したがって、本発明のスク
リーニング方法において、本発明の蛋白質等を含有する
ものとしては、公知の方法に従って精製した蛋白質等で
あってもよいし、該蛋白質等を含有する細胞を用いても
よく、また該蛋白質等を含有する細胞の膜画分を用いて
もよい。
【0070】本発明のスクリーニング方法において、本
発明の蛋白質等を含有する細胞を用いる場合、該細胞を
グルタルアルデヒド、ホルマリンなどで固定化してもよ
い。固定化方法は公知の方法に従って行なうことができ
る。本発明の蛋白質等を含有する細胞としては、該蛋白
質等を発現した宿主細胞をいうが、該宿主細胞として
は、大腸菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞などが
好ましい。細胞膜画分としては、細胞を破砕した後、公
知の方法で得られる細胞膜が多く含まれる画分のことを
いう。細胞の破砕方法としては、Potter−Elvehjem型ホ
モジナイザーで細胞を押し潰す方法、ワーリングブレン
ダーやポリトロン(Kinematica社製)のよる破砕、超音
波による破砕、フレンチプレスなどで加圧しながら細胞
を細いノズルから噴出させることによる破砕などが挙げ
られる。細胞膜の分画には、分画遠心分離法や密度勾配
遠心分離法などの遠心力による分画法が主として用いら
れる。例えば、細胞破砕液を低速(500rpm〜30
00rpm)で短時間(通常、約1分〜10分)遠心
し、上清をさらに高速(15000rpm〜30000
rpm)で通常30分〜2時間遠心し、得られる沈澱を
膜画分とする。該膜画分中には、発現した蛋白質等と細
胞由来のリン脂質や膜蛋白質などの膜成分が多く含まれ
る。該蛋白質等を含有する細胞や膜画分中の該蛋白質の
量は、1細胞当たり10〜10分子であるのが好ま
しく、10〜10分子であるのが好適である。な
お、発現量が多いほど膜画分当たりのリガンド結合活性
(比活性)が高くなり、高感度なスクリーニング系の構
築が可能になるばかりでなく、同一ロットで大量の試料
を測定できるようになる。
【0071】リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を
変化させる化合物をスクリーニングする前記の〜を
実施するためには、例えば、適当な蛋白質画分と、標識
したリガンドが必要である。蛋白質画分としては、天然
型のレセプター蛋白質画分か、またはそれと同等の活性
を有する組換え型レセプター蛋白質画分などが望まし
い。ここで、同等の活性とは、同等のリガンド結合活
性、シグナル情報伝達作用などを示す。標識したリガン
ドとしては、標識したリガンド、標識したリガンドアナ
ログ化合物などが用いられる。例えば〔H〕、〔
125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識された
リガンドなどが用いられる。具体的には、リガンドと本
発明の蛋白質等との結合性を変化させる化合物のスクリ
ーニングを行なうには、まず本発明の蛋白質等を含有す
る細胞または細胞の膜画分を、スクリーニングに適した
バッファーに懸濁することにより蛋白質標品を調製す
る。バッファーには、pH4〜10(望ましくはpH6
〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーな
どのリガンドと蛋白質との結合を阻害しないバッファー
であればいずれでもよい。また、非特異的結合を低減さ
せる目的で、CHAPS、Tween−80TM(花王
−アトラス社)、ジギトニン、デオキシコレートなどの
界面活性剤をバッファーに加えることもできる。さら
に、プロテアーゼによるレセプターやリガンドの分解を
抑える目的でPMSF、ロイペプチン、E−64(ペプ
チド研究所製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害
剤を添加することもできる。0.01ml〜10mlの
該レセプター溶液に、一定量(5000cpm〜500
000cpm)の標識したリガンドを添加し、同時に1
−4M〜10−10Mの試験化合物を共存させる。非
特異的結合量(NSB)を知るために大過剰の未標識の
リガンドを加えた反応チューブも用意する。反応は約0
℃から50℃、望ましくは約4℃から37℃で、約20
分から24時間、望ましくは約30分から3時間行う。
反応後、ガラス繊維濾紙等で濾過し、適量の同バッファ
ーで洗浄した後、ガラス繊維濾紙に残存する放射活性を
液体シンチレーションカウンターまたはγ−カウンター
で計測する。拮抗する物質がない場合のカウント
(B)から非特異的結合量(NSB)を引いたカウン
ト(B−NSB)を100%とした時、特異的結合量
(B−NSB)が、例えば、50%以下になる試験化合
物を拮抗阻害能力のある候補物質として選択することが
できる。
【0072】リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を
変化させる化合物をスクリーニングする前記の〜の
方法を実施するためには、例えば、蛋白質を介する細胞
刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン
遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞
内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位
変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、
pHの低下などを促進する活性または抑制する活性な
ど)を公知の方法または市販の測定用キットを用いて測
定することができる。具体的には、まず、本発明の蛋白
質等を含有する細胞をマルチウェルプレート等に培養す
る。スクリーニングを行なうにあたっては前もって新鮮
な培地あるいは細胞に毒性を示さない適当なバッファー
に交換し、試験化合物などを添加して一定時間インキュ
ベートした後、細胞を抽出あるいは上清液を回収して、
生成した産物をそれぞれの方法に従って定量する。細胞
刺激活性の指標とする物質(例えば、アラキドン酸な
ど)の生成が、細胞が含有する分解酵素によって検定困
難な場合は、該分解酵素に対する阻害剤を添加してアッ
セイを行なってもよい。また、cAMP産生抑制などの
活性については、フォルスコリンなどで細胞の基礎的産
生量を増大させておいた細胞に対する産生抑制作用とし
て検出することができる。細胞刺激活性を測定してスク
リーニングを行なうには、適当な蛋白質を発現した細胞
が必要である。本発明の蛋白質等を発現した細胞として
は、天然型の本発明の蛋白質等を有する細胞株、前述の
組換え型蛋白質等を発現した細胞株などが望ましい。試
験化合物としては、例えば、ペプチド、タンパク、非ペ
プチド性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出
液、植物抽出液、動物組織抽出液などが用いられ、これ
ら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合
物であってもよい。
【0073】リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を
変化させる化合物またはその塩のスクリーニング用キッ
トは、本発明の蛋白質等、本発明の蛋白質等を含有する
細胞、または本発明の蛋白質等を含有する細胞の膜画分
を含有するものなどである。本発明のスクリーニング用
キットの例としては、次のものが挙げられる。 1.スクリーニング用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 G蛋白質共役型レセプター標品 本発明の蛋白質を発現させたCHO細胞を、12穴プレ
ートに5×10個/穴で継代し、37℃、5%C
、95%airで2日間培養したもの。 標識リガンド 市販の〔H〕、〔125I〕、〔14C〕、
35S〕などで標識したリガンド 水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存
し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。 リガンド標準液 リガンドを0.1%ウシ血清アルブミン(シグマ社製)
を含むPBSで1mMとなるように溶解し、−20℃で
保存する。
【0074】2.測定法 12穴組織培養用プレートにて培養した本発明の蛋白
質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄し
た後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加える。 10−3〜10−10Mの試験化合物溶液を5μl加
えた後、標識リガンドを5μl加え、室温にて1時間反
応させる。非特異的結合量を知るためには試験化合物の
代わりに10−3Mのリガンドを5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識リガンドを0.2N NaOH
−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーターA
(和光純薬製)と混合する。
【0075】液体シンチレーションカウンター(ベッ
クマン社製)を用いて放射活性を測定し、Percent Maxi
mum Binding(PMB)を次式で求める。 PMB=[(B−NSB)/(B−NSB)]×10
0 PMB:Percent Maximum Binding B :検体を加えた時の値 NSB:Non-specific Binding(非特異的結合量) B :最大結合量
【0076】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変化させ
る作用を有する化合物であり、具体的には、(イ)G蛋
白質共役型レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、
アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca
2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、
イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白
質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを
促進する活性または抑制する活性など)を有する化合物
(いわゆる、本発明の蛋白質に対するアゴニスト)、
(ロ)該細胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本
発明の蛋白質に対するアンタゴニスト)、(ハ)リガン
ドと本発明のG蛋白質共役型蛋白質との結合力を増強す
る化合物、あるいは(ニ)リガンドと本発明のG蛋白質
共役型蛋白質との結合力を減少させる化合物である。該
化合物としては、ペプチド、タンパク、非ペプチド性化
合物、合成化合物、発酵生産物などが挙げられ、これら
化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物
であってもよい。本発明の蛋白質等に対するアゴニスト
は、本発明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活
性と同様の作用を有しているので、該リガンド活性に応
じて安全で低毒性な医薬 [例えば、中枢疾患(例えばア
ルツハイマー病・痴呆・摂食障害(拒食症)・てんかんな
ど)、ホルモン系の疾患(例えば、微弱陣痛、弛緩出
血、胎盤娩出前後、子宮復古不全、帝王切開術、人工妊
娠中絶、乳汁うっ滞など)、肝/胆/膵/内分泌疾患(例え
ば糖尿病・摂食障害など)、炎症性疾患(アレルギー・喘
息・リュウマチなど)、循環器疾患(例えば高血圧症・心
肥大・狭心症・動脈硬化等)、呼吸器系疾患(例えば、肺
炎、喘息、気管支炎、呼吸器感染症、慢性閉塞性肺疾患
等)、感染症(例えば、敗血症、MRSA、呼吸器感染
症、尿路感染症、胆道感染症、感染性腸炎、中耳炎、前
立腺炎等)の予防および/または治療剤など]として有
用である。また、本発明の蛋白質等に対するアゴニスト
は、本発明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活
性と同様の作用を有しているので、該リガンド活性に応
じて安全で低毒性な消化器疾患(例えば腸炎、下痢、便
秘、吸収不良性症候群など)の予防および/または治療
剤として特に有用である。本発明の蛋白質等に対するア
ンタゴニストは、本発明の蛋白質等に対するリガンドが
有する生理活性を抑制することができるので、該リガン
ド活性を抑制する安全で低毒性な医薬[例えば、ホルモ
ン分泌調節薬、本発明の蛋白質等に対するリガンドの過
剰な産生によって惹起される中枢疾患、ホルモン系の疾
患、肝/胆/膵/内分泌疾患(例えば抗肥満薬・摂食過
剰など)、炎症性疾患、循環器疾患、呼吸器系疾患)、
感染症の予防および/または治療薬など]として有用で
ある。本発明の蛋白質等に対するアンタゴニストは、本
発明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活性を抑
制することができるので、該リガンド活性を抑制する安
全で低毒性な消化器疾患(例えば腸炎、下痢、便秘、吸
収不良性症候群など)の予防および/または治療剤とし
て特に有用である。リガンドと本発明の蛋白質との結合
力を減少させる化合物は、本発明の蛋白質等に対するリ
ガンドが有する生理活性を減少させるための安全で低毒
性な医薬[例えば、ホルモン分泌調節薬、本発明の蛋白
質等に対するリガンドの過剰な産生によって惹起される
中枢疾患、ホルモン系の疾患、肝/胆/膵/内分泌疾患
(例えば抗肥満薬・摂食過剰など)、炎症性疾患、循環
器疾患、呼吸器系疾患、感染症の予防および/または治
療薬など]として有用である。リガンドと本発明の蛋白
質との結合力を減少させる化合物は、本発明の蛋白質等
に対するリガンドが有する生理活性を減少させることが
できるので、安全で低毒性な消化器疾患(例えば腸炎、
下痢、便秘、吸収不良性症候群など)の予防および/ま
たは治療剤として特に有用である。
【0077】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
を上述の医薬組成物として使用する場合、常套手段に従
って実施することができる。例えば、前記した本発明の
蛋白質を含有する医薬と同様にして、錠剤、カプセル
剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、
懸濁液剤などとすることができる。このようにして得ら
れる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトまた
はその他の哺乳動物(例えば、ラット、ウサギ、ヒツ
ジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与
することができる。該化合物またはその塩の投与量は、
投与対象、対象臓器、症状、投与方法などにより差異は
あるが、経口投与の場合、一般的に成人(60kgとし
て)においては、一日につき約0.1〜100mg、好
ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約1.0
〜20mgである。非経口的に投与する場合は、その1
回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与方法などに
よっても異なるが、例えば、注射剤の形では通常成人
(60kgとして)の消化器疾患患者においては、一日
につき約0.01〜30mg程度、好ましくは約0.1
〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜10mg程
度を静脈注射により投与するのが好都合である。他の動
物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与するこ
とができる。
【0078】(6)本発明の蛋白質、その部分ペプチド
またはそれらの塩の定量 本発明の抗体は、本発明の蛋白質等を特異的に認識する
ことができるので、被検液中の本発明の蛋白質等の定
量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量などに使用
することができる。すなわち、本発明は、例えば、
(i)本発明の抗体と、被検液および標識化蛋白質等と
を競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化蛋白質等
の割合を測定することを特徴とする被検液中の本発明の
蛋白質等の定量法、(ii)被検液と担体上に不溶化した
本発明の抗体および標識化された本発明の抗体とを同時
あるいは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識
剤の活性を測定することを特徴とする被検液中の本発明
の蛋白質等の定量法を提供する。上記(ii)において
は、一方の抗体が本発明の蛋白質等のN端部を認識する
抗体で、他方の抗体が本発明の蛋白質等のC端部に反応
する抗体であることが好ましい。
【0079】本発明の蛋白質等に対するモノクローナル
抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と称する場合
がある)を用いて本発明の蛋白質等の測定を行なえるほ
か、組織染色等による検出を行なうこともできる。これ
らの目的には、抗体分子そのものを用いてもよく、ま
た、抗体分子のF(ab') 、Fab'、あるいはFa
b画分を用いてもよい。本発明の蛋白質等に対する抗体
を用いる測定法は、特に制限されるべきものではなく、
被測定液中の抗原量(例えば、蛋白質量)に対応した抗
体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的または
物理的手段により検出し、これを既知量の抗原を含む標
準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定法であ
れば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロ
メトリー、競合法、イムノメトリック法およびサンドイ
ッチ法が好適に用いられるが、感度、特異性の点で、後
述するサンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。標識
物質を用いる測定法に用いられる標識剤としては、例え
ば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが
用いられる。放射性同位元素としては、例えば、〔
125I〕、〔131I〕、〔H〕、〔14C〕など
が用いられる。上記酵素としては、安定で比活性の大き
なものが好ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β
−グルコシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオ
キシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍
光物質としては、例えば、フルオレスカミン、フルオレ
ッセンイソチオシアネートなどが用いられる。発光物質
としては、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ル
シフェリン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗
体あるいは抗原と標識剤との結合にビオチン−アビジン
系を用いることもできる。
【0080】抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、物
理吸着を用いてもよく、また通常、蛋白質あるいは酵素
等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用い
る方法でもよい。担体としては、例えば、アガロース、
デキストラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリス
チレン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、
あるいはガラス等が用いられる。サンドイッチ法におい
ては不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を
反応させ(1次反応)、さらに標識化した本発明のモノ
クローナル抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化
担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の
本発明の蛋白質量を定量することができる。1次反応と
2次反応は逆の順序に行なっても、また、同時に行なっ
てもよいし時間をずらして行なってもよい。標識化剤お
よび不溶化の方法は前記のそれらに準じることができ
る。また、サンドイッチ法による免疫測定法において、
固相用抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は必ず
しも1種類である必要はなく、測定感度を向上させる等
の目的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本
発明のサンドイッチ法による本発明の蛋白質等の測定法
においては、1次反応と2次反応に用いられる本発明の
モノクローナル抗体は本発明の蛋白質等の結合する部位
が相異なる抗体が好ましく用いられる。即ち、1次反応
および2次反応に用いられる抗体は、例えば、2次反応
で用いられる抗体が、本発明の蛋白質のC端部を認識す
る場合、1次反応で用いられる抗体は、好ましくはC端
部以外、例えばN端部を認識する抗体が用いられる。
【0081】本発明のモノクローナル抗体をサンドイッ
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリーなどに用いることがで
きる。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体
に対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原と
(F)と抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し(B
/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被検液
中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として可溶
性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコール、
前記抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、およ
び、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるいは、
第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相化抗
体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリック
法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識
化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離する
か、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗体と
を反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗体
を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。次
に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量を
定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるいは
溶液中で抗原抗体反応の結果、生じた不溶性の沈降物の
量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の
沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用す
るレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
【0082】これら個々の免疫学的測定法を本発明の測
定方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明の蛋白質またはその塩の測定系を構築すればよい。こ
れらの一般的な技術手段の詳細については、総説、成書
などを参照することができる〔例えば、入江 寛編「ラ
ジオイムノアッセイ」(講談社、昭和49年発行)、入
江 寛編「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和5
4年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書
院、昭和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定
法」(第2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄
治ら編「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和
62年発行)、「メソッズ・イン・エンジモノジー(Me
thods in ENZYMOLOGY)」 Vol. 70(Immunochemical Tech
niques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochemical Tech
niques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochemical Tech
niques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochemical Tech
niques(Part D:Selected Immunoassays))、 同書 Vol.
92(Immunochemical Techniques(Part E:Monoclonal Ant
ibodies and GeneralImmunoassay Methods))、 同書 Vo
l. 121(Immunochemical Techniques(Part I:Hybridoma
Technology and Monoclonal Antibodies))(以上、アカ
デミックプレス社発行)など参照〕。以上のように、本
発明の抗体を用いることによって、本発明の蛋白質また
はその塩を感度良く定量することができる。さらに、本
発明の抗体を用いて本発明の蛋白質またはその塩を定量
することによって、各種疾病の診断をすることができ
る。また、本発明の抗体は、体液や組織などの被検体中
に存在する本発明の蛋白質等を検出するために使用する
ことができる。また、本発明の蛋白質等を精製するため
に使用する抗体カラムの作製、精製時の各分画中の本発
明の蛋白質等の検出、被検細胞内における本発明の蛋白
質の挙動の分析などのために使用することができる。
【0083】(7)本発明のG蛋白質共役型蛋白質をコ
ードするDNAを有する非ヒトトランスジェニック動物
の作出 本発明のDNAを用いて、本発明の蛋白質等を発現する
非ヒトトランスジェニック動物を作出することができ
る。非ヒト動物としては、哺乳動物(例えば、ラット、
マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サ
ルなど)など(以下、動物と略記する)が挙げられる
が、特に、マウス、ウサギなどが好適である。本発明の
DNAを対象動物に転移させるにあたっては、該DNA
を動物細胞で発現させうるプロモーターの下流に結合し
た遺伝子コンストラクトとして用いるのが一般に有利で
ある。例えば、ウサギ由来の本発明のDNAを転移させ
る場合、これと相同性が高い動物由来の本発明のDNA
を動物細胞で発現させうる各種プロモーターの下流に結
合した遺伝子コンストラクトを、例えば、ウサギ受精卵
へマイクロインジェクションすることによって本発明の
蛋白質等を高産生するDNA転移動物を作出できる。こ
のプロモーターとしては、例えば、ウイルス由来プロモ
ーター、メタロチオネイン等のユビキアスな発現プロモ
ーターも使用しうるが、好ましくは脳で特異的に発現す
るNGF遺伝子プロモーターやエノラーゼ遺伝子プロモ
ーターなどが用いられる。
【0084】受精卵細胞段階における本発明のDNAの
転移は、対象動物の胚芽細胞および体細胞の全てに存在
するように確保される。DNA転移後の作出動物の胚芽
細胞において本発明の蛋白質等が存在することは、作出
動物の子孫が全てその胚芽細胞及び体細胞の全てに本発
明の蛋白質等を有することを意味する。遺伝子を受け継
いだこの種の動物の子孫はその胚芽細胞および体細胞の
全てに本発明の蛋白質等を有する。本発明のDNA転移
動物は、交配により遺伝子を安定に保持することを確認
して、該DNA保有動物として通常の飼育環境で飼育継
代を行うことができる。さらに、目的DNAを保有する
雌雄の動物を交配することにより、導入遺伝子を相同染
色体の両方に持つホモザイゴート動物を取得し、この雌
雄の動物を交配することによりすべての子孫が該DNA
を有するように繁殖継代することができる。本発明のD
NAが転移された動物は、本発明の蛋白質等が高発現さ
せられているので、本発明の蛋白質等に対するアゴニス
トまたはアンタゴニストのスクリーニング用の動物など
として有用である。本発明のDNA転移動物を、組織培
養のための細胞源として使用することもできる。例え
ば、本発明のDNA転移マウスの組織中のDNAもしく
はRNAを直接分析するか、あるいは遺伝子により発現
された本発明の蛋白質が存在する組織を分析することに
より、本発明の蛋白質等について分析することができ
る。本発明の蛋白質等を有する組織の細胞を標準組織培
養技術により培養し、これらを使用して、例えば、脳や
末梢組織由来のような一般に培養困難な組織からの細胞
の機能を研究することができる。また、その細胞を用い
ることにより、例えば、各種組織の機能を高めるような
医薬の選択も可能である。また、高発現細胞株があれ
ば、そこから、本発明の蛋白質等を単離精製することも
可能である。
【0085】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commision on Biochemical Nomenclature による略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があ
り得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸
【0086】 GlyまたはG :グリシン AlaまたはA :アラニン ValまたはV :バリン LeuまたはL :ロイシン IleまたはI :イソロイシン SerまたはS :セリン ThrまたはT :スレオニン CysまたはC :システイン MetまたはM :メチオニン GluまたはE :グルタミン酸 AspまたはD :アスパラギン酸 LysまたはK :リジン ArgまたはR :アルギニン HisまたはH :ヒスチジン PheまたはF :フェニルアラニン TyrまたはY :チロシン TrpまたはW :トリプトファン ProまたはP :プロリン AsnまたはN :アスパラギン GlnまたはQ :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸 Xaa :未同定アミノ酸残基 Tos :p−トルエンスルフォニル Bzl :ベンジル ClBzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェノール Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド DCC :N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
【0087】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕後述の実施例1で用いられたプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:2〕後述の実施例1で用いられたプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:3〕本発明の新規G蛋白質共役型レセプタ
ー蛋白質(rZAQ1)をコードするcDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:4〕本発明の新規G蛋白質共役型レセプタ
ー蛋白質(rZAQ1)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:5〕後述の実施例2で用いられたプローブ
の塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕後述の実施例2で用いられたプローブ
の塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕後述の実施例2で用いられたプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕後述の実施例2で用いられたプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕後述の実施例2で用いられたプライマ
ーの塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕本発明の新規G蛋白質共役型レセプ
ター蛋白質(rZAQ2)をコードするcDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:11〕本発明の新規G蛋白質共役型レセプ
ター蛋白質(rZAQ2)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:12〕ヒト脳由来のG蛋白質共役型レセプ
ター蛋白質(ZAQ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:13〕後述の実施例3で用いられたプライ
マー1の塩基配列を示す。 〔配列番号:14〕後述の実施例3で用いられたプライ
マー2の塩基配列を示す。 〔配列番号:15〕後述の実施例3で用いられた rZAQ1
プローブの塩基配列を示す。 〔配列番号:16〕後述の実施例3で用いられたプライ
マー3の塩基配列を示す。 〔配列番号:17〕後述の実施例3で用いられたプライ
マー4の塩基配列を示す。 〔配列番号:18〕後述の実施例3で用いられた rZAQ2
プローブの塩基配列を示す。 〔配列番号:19〕後述の実施例3で用いられたプライ
マー rZAQ1Salの塩基配列を示す。 〔配列番号:20〕後述の実施例3で用いられたプライ
マー rZAQ1Spe の塩基配列を示す。 〔配列番号:21〕後述の実施例3で用いられたプライ
マーrZAQ2Sal の塩基配列を示す。 〔配列番号:22〕後述の実施例3で用いられたプライ
マーrZAQ2Spe の塩基配列を示す。 〔配列番号:23〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:24〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:25〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:26〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:27〕後述の実施例4で得られたDNA断
片の塩基配列を示す。 〔配列番号:28〕後述の実施例4で得られたDNA断
片の塩基配列を示す。 〔配列番号:29〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:30〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:31〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:32〕後述の実施例4で得られたラット型
ZAQリガンドペプチドをコードするDNAの5’端塩
基配列を示す。 〔配列番号:33〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:34〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:35〕後述の実施例4で得られたラット型
ZAQリガンドペプチドをコードするDNAの5’端塩
基配列を示す。 〔配列番号:36〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:37〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:38〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:39〕後述の実施例4で用いられたプライ
マーの塩基配列を示す。 〔配列番号:40〕後述の実施例4で得られたDNA断
片の塩基配列を示す(ノーマルタイプ)。 〔配列番号:41〕後述の実施例4で得られたDNA断
片の塩基配列を示す(Yタイプ)。 〔配列番号:42〕後述の実施例4で得られたDNA断
片の塩基配列を示す(Qタイプ)。 〔配列番号:43〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺプ
チド(ノーマルタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:44〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺプ
チド(ノーマルタイプ)をコードするDNAの塩基配列
を示す。 〔配列番号:45〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺプ
チド(Yタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:46〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺプ
チド(Yタイプ)をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:47〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺプ
チド(Qタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:48〕ラット型ZAQリガンド前駆体ぺプ
チド(Qタイプ)をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:49〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺプ
チド(ノーマルタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:50〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺプ
チド(ノーマルタイプ)をコードするDNAの塩基配列
を示す。 〔配列番号:51〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺプ
チド(Yタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:52〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺプ
チド(Yタイプ)をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:53〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺプ
チド(Qタイプ)のアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:54〕ラット型ZAQリガンド成熟体ぺプ
チド(Qタイプ)をコードするDNAの塩基配列を示
す。 〔配列番号:55〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーBF2の塩基配列を示す。 〔配列番号:56〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーBR1の塩基配列を示す。 〔配列番号:57〕後述の実施例5で得られたDNA断
片の塩基配列を示す。 〔配列番号:58〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーRB5−1の塩基配列を示す。 〔配列番号:59〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーRB5−3の塩基配列を示す。 〔配列番号:60〕後述の実施例5で得られたラット型
Bv8をコードするDNAの5’端塩基配列を示す。 〔配列番号:61〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーRB3−1の塩基配列を示す。 〔配列番号:62〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーRB3−2の塩基配列を示す。 〔配列番号:63〕後述の実施例5で得られたラット型
Bv8をコードするDNAの3’端塩基配列を示す。 〔配列番号:64〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーRBv8−WF1の塩基配列を示す。 〔配列番号:65〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーRBv8−WF2の塩基配列を示す。 〔配列番号:66〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーRBv8−WR1の塩基配列を示す。 〔配列番号:67〕後述の実施例5で用いられたプライ
マーRBv8−WR2の塩基配列を示す。 〔配列番号:68〕後述の実施例5で得られたDNA断
片の塩基配列を示す。 〔配列番号:69〕ラット型Bv8前駆体ペプチドのア
ミノ酸配列を示す。 〔配列番号:70〕ラット型Bv8前駆体ペプチドをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:71〕ラット型Bv8成熟体ペプチドおよ
びマウス型Bv8成熟体ペプチドのアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:72〕ラット型Bv8成熟体ペプチドをコ
ードするDNAの塩基配列を示す。
【0088】後述の実施例1で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli) DH5α / pCR2.1
‐rZAQ1は、平成12年8月21日から、日本国茨城県
つくば市東東1丁目1番地1 中央第6 独立行政法人
産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧:通商
産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NIB
H))に寄託番号FERM BP−7275として、平
成12年8月1日から、日本国大阪府大阪市淀川区十三
本町2−17−85 財団法人・発酵研究所(IFO)
に寄託番号IFO 16459として寄託されている。
後述の実施例2で得られた形質転換体エシェリヒア コ
リ ( Escherichia coli )DH10B /pCMV-rZAQ2は、平成1
2年8月21日から、日本国茨城県つくば市東東1丁目
1番地1 中央第6 独立行政法人産業技術総合研究所
特許生物寄託センター(旧:通商産業省工業技術院生
命工学工業技術研究所(NIBH))に寄託番号FER
M BP−7276として、平成12年8月1日から財
団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 16
460として寄託されている。後述の実施例4で得られ
た形質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia col
i)) TOP10/pRMITは、平成13(200
1)年1月11日から、日本国茨城県つくば市東東1丁
目1番地1 中央第6 経済産業省産業技術総合研究所
生命工学工業技術研究所((旧:通商産業省工業技術院
生命工学工業技術研究所(NIBH)))に寄託番号F
ERM BP−7426として、2000年12月22
日から、財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号I
FO 16521として寄託されている。後述の実施例
5で得られた形質転換体エシェリヒア コリ(Escheric
hia coli) TOP10/pRBvは、2001(平成
13)年1月11日から、日本国茨城県つくば市東東1
丁目1番地1 中央第6 独立行政法人産業技術総合研
究所 特許生物寄託センター(旧:経済産業省産業技術
総合研究所生命工学工業技術研究所(NIBH))に寄
託番号FERM BP−7427として、2000年1
2月22日から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託
番号IFO 16522として寄託されている。
【0089】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をより詳細に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキ
ュラー・クローニング(Molecular cloning)に記載さ
れている方法に従った。
【0090】実施例1 ラット脳cDNA由来 新規G蛋白質
共役型レセプター蛋白質(rZAQ1)をコードするcDNAの
クローニングと塩基配列の決定 ラット全脳cDNAライブラリー( CLONTECH社 )を鋳型と
し、2種類のプライマー(配列番号:1および配列番
号:2)を用いてPCR反応を行った。該反応における反
応液の組成は上記cDNAを10分の1量鋳型として使用し、
Advantage-2 cDNApolymerase Mix (CLONTECH社)1/50
量、プライマー各0.2μM、dNTPs 200μM、および酵素に
添付のバッファーを加え、25μlの液量とした。PCR反
応は、94℃・2分の後、94℃・20秒、72℃・1分30秒
のサイクルを3回、94℃・20秒、68℃・1分30秒のサイ
クルを3回、94℃・20秒、62℃・20秒、68℃1分のサイ
クルを36回繰り返し、最後に68℃・7分の伸長反応を行
った。該PCR反応後の反応産物をTOPO−TAクローニ
ングキット(Invitrogen社)の処方に従いプラスミドベ
クターpCR2.1‐TOPO(Invitrogen社)へサブクローニン
グした。これを大腸菌DH5αに導入し、cDNAを持つクロ
ーンを、アンピシリンを含むLB寒天培地中で選択した。
個々のクローンの配列を解析した結果、新規G蛋白質共
役型レセプター蛋白質をコードするcDNA( 配列番号:
3)を得た。該cDNAの塩基配列から導き出されるアミノ
酸配列(配列番号:4)には、ヒト脳由来のG蛋白質共
役型レセプター蛋白質であるZAQ(WO 01/1630
9)のアミノ酸配列(配列番号:12)と83.7%の相同
性がみられた。このアミノ酸配列を含有する新規G蛋白
質共役型レセプター蛋白質をrZAQ1と命名した。また配
列番号:3で表わされる塩基配列を有するDNAを含有す
る形質転換体(大腸菌)については、エシェリヒアコリ
( Escherichia coli )DH5α / pCR2.1‐rZAQ1と命名し
た。
【0091】実施例2 ラット脳cDNA由来 新規G蛋白質
共役型レセプター蛋白質(rZAQ2)をコードするcDNAの
クローニングと塩基配列の決定 rZAQ2をコードするクローンは、gene trapper法で取得
した。すなわち、プローブ(配列番号:5および配列番
号:6)をビオチン化したのち、一本鎖にしたラット全
脳cDNAライブラリー(GIBCO−BRL社)とハイブリダイゼ
ーションし、得られた一本鎖遺伝子をプライマー(配列
番号:7および配列番号:8)を用いて二本鎖に修復し
た。この遺伝子を大腸菌DH10Bにエレクトロポーレーシ
ョンし、アンピシリン耐性を指標として形質転換体を得
た。さらに、プローブ(配列番号:5)とプライマー
(配列番号:9)を用いたコロニーPCRで、目的とする
塩基配列をコードするクローンを選択した。このクロー
ンの塩基配列から予測されるORF( open reading frame
)の塩基配列(配列番号:10)より導き出されるア
ミノ酸配列(配列番号:11)は、rZAQ1と80.6%の相同
性がみられた。このアミノ酸配列を有する新規G蛋白質
共役型レセプター蛋白質をrZAQ2と命名した。また、こ
のgene trapper法で取得した形質転換体(大腸菌)を、
エシェリヒア コリ ( Escherichia coli )DH10B /pCMV
-rZAQ2と命名した。
【0092】実施例3 Taqman PCRによるrZAQ1およびr
ZAQ2の発現分布解析 Taqman PCRに用いるプライマー及びプローブは、Primer
Express ver.1.0 (PEバイオシステムスジャパン )
を用いて検索した。rZAQ1の塩基配列よりプライマー1
(配列番号:13)、プライマー2(配列番号:14)
および rZAQ1プローブ(配列番号:15)を、rZAQ2の
塩基配列より、プライマー3(配列番号:16)、プラ
イマー4(配列番号:17)および rZAQ2プローブ(配
列番号:18)を選択した。プローブのレポーター色素
としてFAM(6-carboxyfluorescein)を付加した。スタ
ンダードDNAとして、以下の2種類を調製した。すなわ
ち、rZAQ1は、pCR2.1‐rZAQ1(実施例1)を鋳型に、プ
ライマーrZAQ1Sal(配列番号:19)および rZAQ1Spe
(配列番号:20)を用いてPCRにて増幅し、rZAQ2は、
pCMV-rZAQ2(実施例2)を鋳型に、プライマーrZAQ2Sal
(配列番号:21)およびrZAQ2Spe (配列番号:2
2)を用いて増幅し、 各々の断片を用意した。CHROMA
SPIN200〔CLONTECH Laboratories,Inc.(CA,USA)〕
を用いて精製し、10−10コピ−/ μlに調製して使
用した。各組識のcDNAソースとして、ウィスターラット
(雄性または雌性、7.5週齢、日本チャールズリバー)
から21種類(大脳、小脳、下垂体、脊髄、胸腺、心臓、
肺、肝臓、ヒ臓、腎臓、副腎、胃、精巣、卵巣、子宮、
小腸、結腸、盲腸、膵臓、骨格筋、脂肪の全21種類、卵
巣、子宮については雌性ラットから採取)の組織を0.5
g - 1.0 gずつ採集した後、該組織からTRIZOL reagent
(Gibco BRL社)を用い、添付されたマニュアルに記載
された方法に従ってtotal RNAを抽出した。次いでオリ
ゴdTセルロースカラム(MessageMaker reagent assembl
y, Gibco BRL社、または卵巣、子宮については相当品の
mRNA purification kit, Pharmacia社)を用い、添付さ
れたマニュアルに記載された方法に従って上記のtotal
RNAからpoly(A)+ RNAを調製した。さらに、SuperScri
pt Preamplification System for First Strand cDNA S
ynthesis(Gibco BRL社)を用い、添付されたマニュア
ルに記載された方法に従って、上記Poly(A)RNA 500
ngから反応温度42℃、反応容量20μlにてOligo(dT)プ
ライマーを用いてfirst strand cDNA を合成した。プラ
イマー、プローブ、鋳型に、Taqman Universal PCR Mas
ter Mix(PEバイオシステムスジャパン)を添付書類記
載の規定量加え、ABI PRISM 7700 Sequence Detection
System(PEバイオシステムズジャパン)でPCR反応およ
び解析をおこなった。結果をcDNA合成開始時に使用した
poly(A)RNA 1ngあたりのコピー数に換算し、図9およ
び図10に示した。rZAQ1は脾臓、脂肪細胞等で高い発
現がみられた。rZAQ2は精巣、卵巣および中枢で高い発
現がみられた。
【0093】実施例4 ラット型ZAQリガンドぺプチ
ドcDNAのクローニング ラット脳QUICK-clone cDNA (CLONTECH社)を鋳型とし
て、degenerateプライマー MF1(配列番号:23)、MR1
(配列番号:24)、MF2(配列番号:25)およびMR2
(配列番号:26)を作成し、以下に記したPCR反応を実
施した。 MF1: 5'-TCACCYCAAGTGAYCATGAGAGG-3' (配列番号:23) MR1: 5'-CTAAAARTTGRYRTTCTTCAAGTCC-3' (配列番号:24) MF2: 5'-ATCACAGGGGCCTGTGARCG-3' (配列番号:25) MR2: 5'-AGCAGCGGTACCTGCCGTCC-3' (配列番号:26) PCR反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTEC
H社)を0.6 μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffer (4
00 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 3
7.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を
3 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.4 μ
l、10 μMプライマーMF1およびMR1を 0.6 μl、鋳型cDN
Aを1 μl、および蒸留水を20.6 μlを混合して作製し
た。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-55℃
・1分-68℃・1分のサイクル反応を35回、および68℃・5分
の最終伸長反応とした。続いて、該PCR反応の反応液を
蒸留水で15倍希釈したものを鋳型としてnestedPCRを実
施した。反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix (CL
ONTECH社)を0.6μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffe
r (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc,35 mM Mg(OAc)2,
37.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)
を3 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.4
μl、10 μMプライマーMF1およびMR1を 0.6 μl、鋳型c
DNAを1 μl、および蒸留水を20.6 μlを混合して作製し
た。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-55℃
・1分-68℃・1分のサイクル反応を35回、および68℃・5分
の最終伸長反応とした。得られたDNA断片をZaro Blunt
TOPO PCR Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってクローニングし
た。クローニングされたDNA配列をABI377DNA sequencer
を用いて解読し、配列番号:27(Tタイプ)および配
列番号:28(Cタイプ)で表される部分配列を得た。
【0094】上記配列の情報よりプライマー RM3-1(配
列番号:29)、RM3-2(配列番号:30)およびRM3-3
(配列番号:31)を作成し、以下に記した5'RACE実験
を実施した。 RM3-1: 5'-GTGGCACTCCTCTCCTTCCCGCCCCAGA-3' (配列番号:29) RM3-2: 5'-CAGGCCCCGCAGCCACAGGCTGATAGCA-3' (配列番号:30) RM3-3: 5'-AGCAGGTGCCAGCCCCACACTGGACATC-3' (配列番号:31) 5'RACEのPCR反応液は50X Advantage-GC 2 Polymerase M
ix (CLONTECH社)を0.6μl、添付の5x Advantage-GC 2 P
CR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc, 17.5 mM
Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg/ml BS
A, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を6 μl、dNT
P mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.4μl、10 μMプ
ライマーRM3-1を 0.6 μl、10 μMプライマーAP1(プラ
イマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添
付のもの)を0.6 μl、鋳型cDNA(CLONTECH社、ラット
脳Marathon-Ready cDNA)を3 μl、および蒸留水を16.8
μlを混合して作製した。反応条件は94℃・30秒の初期変
性後、94℃・5秒-72℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・5
秒-70℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・5秒-68℃・3分
のサイクル反応を25回行った。続いて、該PCR反応の反
応液を鋳型としてnested PCRを実施した。反応液は50XA
dvantage-GC 2 Polymerase Mix (CLONTECH社)を0.6 μ
l、添付の5x Advantage-GC 2 PCR buffer (200 mM Tric
ine-KOH, 75 mM KOAc, 17.5 mM Mg(OAc)2, 25%Dimethyl
Sulfoxide, 18.75μg/ml BSA, 0.025%Tween-20, 0.025
% Nonidet-P40)を6 μl、dNTP mixture (2.5 mM each,
宝酒造)を2.4 μl、10 μMプライマーRM3-2またはRM3-3
を 0.6 μl、10 μMプライマーAP2(プライマーAP2はCL
ONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付のもの)を
0.6 μl、鋳型DNA(該PCR反応液50倍希釈液)を3 μl、
および蒸留水を16.8 μlを混合して作製した。反応条件
は94℃・30秒の初期変性後、94℃・5秒-68℃・3分のサイク
ル反応を30回行った。
【0095】得られたDNA断片をTOPO TA Cloning Kit
(Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載された
方法に従ってクローニングした。クローニングされたDN
A配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、5'端の配
列(配列番号:32)を得た。配列番号:27および配
列番号:28の情報よりプライマー RM5-1(配列番号:
33)とRM5-4(配列番号:34)を作成し、以下に記し
た3'RACE実験を実施した。 RM5-1: 5'-GGAAGGAGAGGAGTGCCACCCTGGAAG-3' (配列番号:33) RM5-4: 5'-ACCATACCTGTCCCTGTTCACCCAGCCT-3' (配列番号:34) 3'RACEのPCR反応液は50X Advantage-GC 2 Polymerase M
ix (CLONTECH社)を0.6μl、添付の5x Advantage-GC 2 P
CR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc, 17.5 mM
Mg(OAc)2, 25% Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg/ml BS
A, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を6 μl、dNT
P mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.4μl、10 μMプ
ライマーRM5-1を 0.6 μl、10 μMプライマーAP1(プラ
イマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添
付のもの)を0.6 μl、鋳型cDNA(CLONTECH社、ラット
脳Marathon-Ready cDNA)を3 μl、および蒸留水を16.8
μlを混合して作製した。反応条件は94℃・1分の初期変
性後、94℃・30秒-72℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・
30秒-70℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-68℃・3
分のサイクル反応を25回、および68℃・3分の最終伸長反
応とした。続いて、該PCR反応の反応液を鋳型としてnes
ted PCRを実施した。反応液は50XAdvantage-GC 2 Polym
erase Mix (CLONTECH社)を0.6 μl、添付の5x Advantag
e-GC 2 PCR buffer (200 mM Tricine-KOH, 75 mM KOAc,
17.5 mM Mg(OAc)2, 25%Dimethyl Sulfoxide, 18.75μg
/ml BSA, 0.025%Tween-20, 0.025% Nonidet-P40)を6 μ
l、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を2.4 μl、10
μMプライマーRM5-4またはRM3-3を 0.6 μl、10 μMプ
ライマーAP2(プライマーAP2はCLONTECH社のMarathon-R
eady cDNA Kitに添付のもの)を0.6 μl、鋳型DNA(該P
CR反応液50倍希釈液)を3 μl、および蒸留水を16.8 μ
lを混合して作製した。反応条件は94℃・1分の初期変性
後、94℃・30秒-68℃・3分のサイクル反応を35回、および
68℃・3分の最終伸長反応とした。得られたDNA断片をTOP
O TA Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニ
ュアルに記載された方法に従ってクローニングした。ク
ローニングされたDNA配列をABI377DNA sequencerを用い
て解読し、3'端の配列(配列番号:35)を得た。
【0096】ラット脳QUICK-clone cDNA (CLONTECH社)
またはラット脳cDNA (Wistar rat)を鋳型として5'RACE
および3'RACEの情報よりプライマーRBv8-WF1(配列番
号:36)、RBv8-WF2 (配列番号:37)、RBv8-WR1
(配列番号:38)およびRBv8-WR2(配列番号:39)
を作成し、以下に記したPCR反応を実施した。 RMIT-WF1: 5'-ATTCCAGAGTGGACAGTGTTTGCCTTCACC-3' (配列番号:36) RMIT-WF2: 5'-GATCATGAGAGGTGCTGTGCAAGTCTTC-3' (配列番号:37) RMIT-WR1: 5'-CTCTCTGCACGCTGCTGGACTGTTCC-3' (配列番号:38) RMIT-WR2: 5'-CAGATGTAACACAAGAGGTCACCCAGTAGG-3' (配列番号:39) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
0.6 μl、添付の10x PCR bufferを3 μl、2.5 mM dNTP
mixtureを2.4 μl、10 μMプライマーRMIT-WF1およびRM
IT-WR1を各1.5 μl 、鋳型DNAを1μl、および蒸留水を2
0 μlを混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期
変性後、95℃・30秒-55℃・30秒-72℃・1分のサイクル反応
を35回、および72℃・5分の最終伸長反応とした。続い
て、該PCR反応の反応液を蒸留水で50倍に希釈したもの
をを鋳型としてnested PCRを行った。PCR反応液はPfuTu
rbo DNA polymerase (Stratagene社)を0.6μl、添付の1
0x PCR bufferを3 μl、2.5 mM dNTP mixtureを2.4 μ
l、10 μMプライマーRMIT-WF2およびRMIT-WR2を各1.5
μl 、鋳型DNAを3μl、および蒸留水を18 μlを混合し
て作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・3
0秒-55℃・30秒-72℃・1分のサイクル反応を35回、および
72℃・5分の最終伸長反応とした。得られたDNA断片をZar
o Blunt TOPO PCR Cloning Kit (Invitrogen社)を用い
て添付のマニュアルに記載された方法に従ってクローニ
ングした。クローニングされたDNA配列をABI377DNA seq
uencerを用いて解読し、ラットZAQリガンド全長ペプチ
ドをコードする3種の375bpのDNA断片(配列番号:4
0、配列番号:41および配列番号:42;塩基置換が
起こっているそれぞれをノーマルタイプ、Yタイプ、Q
タイプとする)を有するプラスミドを、pRMIT、pRMITY
およびpHMITQとそれぞれ命名した。該プラスミドにより
大腸菌(Escherichia coli )TOP10をトランスフォーム
させ、大腸菌TOP10/pRMIT、大腸菌TOP10/pRMITYおよび
大腸菌TOP10/pRMITQとそれぞれ命名した。
【0097】これらのDNA断片の塩基配列を解析した結
果、配列番号:40で表わされるDNA断片は、配列番
号:43で表わされるラット型ZAQリガンド前駆体ペ
プチド(105アミノ酸残基)をコードするDNA(配列番
号:44)を含んでいることが、配列番号:41で表わ
されるDNA断片は、配列番号:45で表わされるラット
型ZAQリガンド前駆体ペプチド(105アミノ酸残基)を
コードするDNA(配列番号:46)を含んでいること
が、配列番号:42で表わされるDNA断片は、配列番
号:47で表わされるラット型ZAQリガンド前駆体ペ
プチド(105アミノ酸残基)をコードするDNA(配列番
号:48)を含んでいることが明らかとなった。また、
配列番号:43、配列番号:45または配列番号:47
で表わされる塩基配列は典型的なシグナル配列を有して
おり、配列番号:43で表わされる塩基配列を有するDN
Aは、配列番号:49で表わされるラット型ZAQリガ
ンド成熟体ペプチド(86アミノ酸残基)をコードする25
8塩基対からなるDNA(配列番号:50)を含んでいるこ
とが、配列番号:45で表わされる塩基配列を有するDN
Aは、配列番号:51で表わされるラット型ZAQリガ
ンド成熟体ペプチド(86アミノ酸残基)をコードする25
8塩基対からなるDNA(配列番号:52)を含んでいるこ
とが、配列番号:47で表わされる塩基配列を有するDN
Aは、配列番号:53で表わされるラット型ZAQリガ
ンド成熟体ペプチド(86アミノ酸残基)をコードする25
8塩基対からなるDNA(配列番号:54)を含んでいるこ
とが明らかとなった。配列番号:49のアミノ酸配列に
おいて、配列番号:51では46番目のHisがTyr
に、配列番号:53では36番目のArgがGlnにそ
れぞれ置換されている。
【0098】実施例5 ラット型Bv8ペプチド cD
NAのクローニング ラット精巣Marathon-Ready cDNA (CLONTECH社)を鋳型と
して、degenerateプライマー BF2(配列番号:55)と
プライマー BR1(配列番号:56)を作成し、以下に記
したPCR反応を実施した。 BF2: 5'-GCTTGYGACAAGGACTCYCA-3' (配列番号:55) BR1: 5'-GTTYCTACTYCAGAGYGAT-3' (配列番号:56) PCR反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTEC
H社)を0.4 μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffer (4
00 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 3
7.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を
2μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を1.6μl、
10μMプライマーBF2及びBR1を 0.4μl、鋳型cDNAを2μ
l、及び蒸留水を13.2μlを混合して作製した。反応条件
は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-55℃・1分-68℃・1
分のサイクル反応を40回、および68℃・5分の最終伸長反
応とした。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning Kit (In
vitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載された方
法に従ってクローニングした。クローニングされたDNA
の塩基配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、配
列番号:57で表される部分配列を得た。この配列情報
よりプライマー RB5-1(配列番号:58) とプライマ
ー RB5-3(配列番号:59)を作成し、以下に記した5'
RACE実験を実施した。 RB5-1: 5'-GTGCATCCTCCGCCCCCAAAATGGAA-3' (配列番号:58) RB5-3: 5'-GACAGCGCAGCACATTCCTCCTCCACAC-3' (配列番号:59) 5'RACEのPCR反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix
(CLONTECH社)を1μl、添付の10x Advantage 2 PCR buff
er (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mMMg(OA
c)2, 37.5 μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet
-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を
4 μl、10 μMプライマーRB5-1を 1 μl、10μMプライ
マーAP1(プライマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready
cDNA Kitに添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA(CLONTECH
社、ラット精巣Marathon-Ready cDNA)を5 μl、及び蒸
留水を33 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・1分
の初期変性後、94℃・30秒-72℃・3分のサイクル反応を5
回、94℃・30秒-70℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・30
秒-68℃・3分のサイクル反応を25回行った。続いて、該P
CR反応の反応液を鋳型としてnested PCRを実施した。反
応液は50XAdvantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH社)を
1μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffer (400 mM Tri
cine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 37.5μg/ml
BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μl、dNT
P mixture (2.5 mM each,宝酒造)を4 μl、10 μMプラ
イマーRB5-3を 1 μl、10μMプライマーAP2(プライマ
ーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付の
もの)を1 μl、鋳型cDNA(該PCR反応液50倍希釈液)を
5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製した。反応
条件は94℃・1分の初期変性後、94℃・30秒-68℃・3分のサ
イクル反応を35回行った。得られたDNA断片をTOPO TA C
loning Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニュアル
に記載された方法に従ってクローニングした。クローニ
ングされたDNAの塩基配列をABI377DNA sequencerを用い
て解読し、5'端の配列(配列番号:60)を得た。
【0099】配列番号:57の情報より、プライマー R
B3-1(配列番号:61)とプライマーRB3-2(配列番
号:62)を作成し、以下に記した3'RACE実験を実施し
た。 RB3-1: 5'-GAGACAGCTGCCACCCCCTGACTCGGAA-3' (配列番号:61) RB3-2: 5'-GGCGGAGGATGCACCACACTTGTCCCTG-3' (配列番号:62) 3' RACEのPCR反応液は50X Advantage 2 Polymerase Mix
(CLONTECH社)を1 μl、添付の10x Advantage 2 PCR bu
ffer (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35mM Mg(OA
c)2, 37.5 μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet
-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を
4 μl、10 μMプライマーRB3-1を 1 μl、10 μMプライ
マーAP1(プライマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready
cDNA Kitに添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA(CLONTECH
社、ラット精巣Marathon-Ready cDNA)を5 μl、及び蒸
留水を33 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・1分
の初期変性後、94℃・30秒-72℃・3分のサイクル反応を5
回、94℃・30秒-70℃・3分のサイクル反応を5回、94℃・30
秒-68℃・3分のサイクル反応を25回行った。続いて、該P
CR反応の反応液を鋳型としてnested PCRを実施した。反
応液は50XAdvantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH社)を
1μl、添付の10x Advantage 2 PCR buffer (400 mM Tri
cine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 37.5μg/ml
BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μl、dNT
P mixture (2.5 mM each,宝酒造)を4 μl、10 μMプラ
イマーRB3-2を 1 μl、10 μMプライマーAP2(プライマ
ーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付の
もの)を1 μl、鋳型cDNA(該PCR反応液50倍希釈液)を
5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製した。反応
条件は94℃・1分の初期変性後、94℃・30秒-68℃・3分のサ
イクル反応を35回行った。得られたDNA断片をTOPO TA C
loning Kit (Invitrogen社)を用いて添付のマニュアル
に記載された方法に従ってクローニングした。クローニ
ングされたDNAの塩基配列をABI377DNA sequencerを用い
て解読し、3'端の配列(配列番号:63)を得た。
【0100】ラット脳Marathon-Ready cDNA (CLONTECH
社)を鋳型として、上記5'RACE及び3'RACEの情報より、
プライマーRBv8-WF1(配列番号:64)、プライマー RB
v8-WF2(配列番号:65)、プライマー RBv8-WR1 (配
列番号:66)およびプライマー RBv8-WR2 (配列番
号:67)を作成し、以下に記したPCR反応を実施し
た。 RBv8-WF1: 5'-TAACCGCCACCGCCTCCT-3' (配列番号:64) RBv8-WF2: 5'-GGGACGCCATGGAGGAC-3' (配列番号:65) RBv8-WR1: 5'-CGAGACTTGACAGACATTGTTCAGTG-3' (配列番号:66) RBv8-WR2: 5'-TTTCCAGCTCCTGCTTCAGA-3' (配列番号:67) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
0.6 μl、添付の10x PCR bufferを3 μl、2.5 mM dNTP
mixtureを2.4 μl、10 μMプライマーRBv8-WF1及びRBv8
-WR1を各1.5 μl 、鋳型DNAを3μl、及び蒸留水を18 μ
lを混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性
後、95℃・30秒-55℃・30秒-72℃・1分のサイクル反応を35
回、および72℃・5分の最終伸長反応とした。続いて、該
PCR反応の反応液を蒸留水で50倍に希釈したものをを鋳
型としてnested PCRを行った。PCR反応液はPfuTurbo DN
A polymerase (Stratagene社)を0.6μl、添付の10x PCR
bufferを3 μl、2.5 mM dNTP mixtureを2.4 μl、10
μMプライマーRBv8-WF2及びRBv8-WR2を各1.5 μl 、鋳
型DNAを3 μl、及び蒸留水を18μlを混合して作製し
た。反応条件は95℃・1分の初期変性後、95℃・30秒-55℃
・30秒-72℃・1分のサイクル反応を35回、および72℃・5分
の最終伸長反応とした。得られたDNA断片をZero Blunt
TOPO PCR Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってクローニングし
た。クローニングされたDNAの塩基配列をABI377DNA seq
uencerを用いて解読し、配列番号:68で表される356b
pの塩基配列を有していることが明らかとなった。配列
番号:68で表わされる塩基配列を有するDNA断片を有
するプラスミドをpRBvと命名した。プラスミドpRBvによ
り大腸菌(Escherichia coli)をトランスフォームさ
せ、エシェリヒア コリ(Escherichia coli)TOP10/ p
RBvと命名した。このDNA断片の塩基配列を解析した結
果、配列番号:68で表わされるDNA断片は、配列番
号:69で表わされるラット型Bv8前駆体ペプチド(1
07アミノ酸残基)をコードするDNA(配列番号:70)
を含んでいることが明らかとなった。また、配列番号:
70で表わされる塩基配列は典型的なシグナル配列を有
しており、配列番号:70で表わされる塩基配列を有す
るDNAは、配列番号:71で表わされるラット型Bv8
成熟体ペプチド(81アミノ酸残基)をコードする243塩
基対からなるDNA(配列番号:72)を含んでいること
が明らかとなった。
【0101】
【発明の効果】本発明の蛋白質、その部分ペプチドまた
はそれらの塩、およびそれらをコードするDNAは、
リガンド(アゴニスト)の決定、抗体および抗血清の
入手、組み替え型蛋白質の発現系の構築、同発現系
を用いたレセプター結合アッセイ系の開発と医薬品候補
化合物のスクリーニング、構造的に類似したリガンド
・レセプターとの比較にもとづいたドラッグデザインの
実施、遺伝子診断におけるプローブやPCRプライマ
ーの作成のための試薬、トランスジェニック動物の作
製または遺伝子予防・治療剤等の医薬等として用いる
ことができる。
【0102】
【配列表】 [SEQUENCE LISTING] <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Novel G Protein Coupled Receptor Protein and Its Use <130> P2001-194 <150> JP 2000-253862 <151> 2000-8-24 <160> 72 <210> 1 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 1 gtcgacatgg agaccactgt ggggaccctg 30 <210> 2 <211> 30 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 2 actagtttat ttcagtcgga tgcagtccac 30 <210> 3 <211> 1182 <212> DNA <213> Rat <400> 3 atggagacca ctgtggggac cctgggcgag aataccacaa acactttcac cgacttcttt 60 tctgcacgtg atggcagtgg agccgaaacc tcccccttgc cattcacttt cagctatggt 120 gactatgaca tgccctcgga tgaagaggag gatgtgacca actctcggac tttctttgct 180 gccaagattg tcattggcat ggctttggtg ggcatcatgc tggtgtgtgg catcggcaac 240 ttcatcttca tcactgcgct ggcccgctac aaaaagcttc gcaacctcac caacctgctt 300 atcgccaacc tggccatttc ggacttcctg gtagccatcg tgtgctgccc ctttgagatg 360 gactactatg tggtacgcca gctctcctgg gagcacggcc atgtcctgtg cgcctccgtc 420 aactacttgc gcaccgtctc cctctacgtg tccactaacg ccctactggc cattgccatt 480 gacaggtatc tggccattgt gcacccgctg agaccgcgga tgaagtgtca aacggctgca 540 ggcctgatct tcctggtgtg gtctgtgtcc atcctcatcg ccatcccagc cgcctacttc 600 accactgaga cggtgttggt catcgtggaa agccaggaga agatcttctg cggccagatc 660 tggccggtgg atcagcagtt ctactacagg tcctatttcc ttttggtctt cggcctcgag 720 ttcgtgggtc ctgtaatcgc catgaccctg tgctatgcca gggtgtcccg agagctctgg 780 ttcaaggcgg tgcccggctt ccagacagag cagatccgcc ggaggctgcg ctgtcgccga 840 cggacggtac tggggctcgt gtgcgtcctt tccgcctatg tgctgtgctg ggctcccttc 900 tatggcttca ccatcgtgcg tgacttcttc ccctccgtgt ttgtgaaaga gaagcactac 960 ctcaccgcct tttatgtggt ggagtgcatc gccatgagca acagtatgat caatacgctg 1020 tgctttgtga ctgtcaggaa taacaccagt aagtacctca agaggatcct gcggctccag 1080 tggagggcct ctcctagcgg gagcaaggcc agcgctgacc tcgacctcag gaccacgggg 1140 attcctgcca cggaggaggt ggactgcatc cgactgaaat aa 1182 <210> 4 <211> 393 <212> PRT <213> Rat <400> 4 Met Glu Thr Thr Val Gly Thr Leu Gly Glu Asn Thr Thr Asn Thr Phe 5 10 15 Thr Asp Phe Phe Ser Ala Arg Asp Gly Ser 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ctattgtcca ccccttaaaa 600 cggatgaatt accagaccgc ctccttcctg atcgctttgg tctggatggt ctccatcctc 660 atcgccatcc catctgccta cttcaccaca gaaaccatcc ttgttatcgt caagaatcag 720 gaaaagctct tctgtggtca gatctggccc gtggaccagc agctctacta caaatcctac 780 ttcctcttcg tcttcgggct tgagttcgtg ggtcccgtgg tcactatgac cctgtgctat 840 gccaggatct cccaggagct ctggttcaag gctgtacctg gtttccagac ggagcagatc 900 cgcaagcgac tgcgctgccg ccgaaagaca gtgctattgc tcatgggtat cctcacagcc 960 tacgtgctgt gctgggcgcc tttctatggc tttaccatag tgcgagactt cttccccacg 1020 ctggttgtga aggagaagca ctacctcacc gccttctatg tcgtcgagtg catcgccatg 1080 agcaacagca tgatcaatac tatatgcttc gtgacggtca agaacaacac catgaaatac 1140 ttcaagaaga tgctgctgct gcactggcgg ccctctcact acgggagtaa gtccagcgcg 1200 gacctcgacc tcaaaaccag tggggttcct gccaccgaag aggtggactg tatcaggcta 1260 aagtag 1266 <210> 11 <211> 421 <212> PRT <213> Rat <400> 11 Met Val Ser Val Leu Ser Asn Arg Asp Leu His Thr Leu Ala Pro Ala 5 10 15 Glu Val Leu Asn Ser Thr Trp Ala Tyr Leu Pro Asp Thr Tyr Gln Pro 20 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Ser Val Leu Asn Pro His Gly Ala His Ala Thr Ser 20 25 30 Phe Pro Phe Asn Phe Ser Tyr Ser Asp Tyr Asp Met Pro Leu Asp Glu 35 40 45 Asp Glu Asp Val Thr Asn Ser Arg Thr Phe Phe Ala Ala Lys Ile Val 50 55 60 Ile Gly Met Ala Leu Val Gly Ile Met Leu Val Cys Gly Ile Gly Asn 65 70 75 80 Phe Ile Phe Ile Ala Ala Leu Val Arg Tyr Lys Lys Leu Arg Asn Leu 85 90 95 Thr Asn Leu Leu Ile Ala Asn Leu Ala Ile Ser Asp Phe Leu Val Ala 100 105 110 Ile Val Cys Cys Pro Phe Glu Met Asp Tyr Tyr Val Val Arg Gln Leu 115 120 125 Ser Trp Glu His Gly His Val Leu Cys Thr Ser Val Asn Tyr Leu Arg 130 135 140 Thr Val Ser Leu Tyr Val Ser Thr Asn Ala Leu Leu Ala Ile Ala Ile 145 150 155 160 Asp Arg Tyr Leu Ala Ile Val His Pro Leu Arg Pro Arg Met Lys Cys 165 170 175 Gln Thr Ala Thr Gly Leu Ile Ala Leu Val Trp Thr Val Ser Ile Leu 180 185 190 Ile Ala Ile Pro Ser Ala Tyr Phe Thr Thr Glu Thr Val Leu Val Ile 195 200 205 Val Lys Ser Gln Glu Lys Ile Phe Cys Gly Gln Ile Trp Pro Val Asp 210 215 220 Gln Gln Leu Tyr Tyr Lys Ser Tyr Phe 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ctgttcaccc agcctgctgt gctccaggtt cccagatggc aggtaccgct gctcccagga 300 cttgaagaat gtcaactttt agtttatctg gactctgtct gggtccctac tgggtgacct 360 cttgtgttac atctg 375 <210> 43 <211> 105 <212> PRT <213> Rat <400> 43 Met Arg Gly Ala Val Gln Val Phe Ile Met Leu Leu Leu Ala Thr Val 5 10 15 Ser Asp Cys Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys 20 25 30 Gly Ala Gly Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg 35 40 45 Leu Cys Thr Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser 50 55 60 His Lys Ile Pro Phe Phe Arg Lys Arg Gln His His Thr Cys Pro Cys 65 70 75 80 Ser Pro Ser Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys 85 90 95 Ser Gln Asp Leu Lys Asn Val Asn Phe 100 105 <210> 44 <211> 315 <212> DNA <213> Rat <400> 44 atgagaggtg ctgtgcaagt cttcatcatg ctccttctag caactgtctc tgactgtgcg 60 gtgatcacag gggcctgtga acgagatgtc cagtgtgggg ctggcacctg ctgtgctatc 120 agcctgtggc tgcggggcct gaggctgtgt acccctctgg ggcgggaagg agaggagtgc 180 caccctggaa gccacaagat ccctttcttt aggaaacgcc aacaccatac ctgtccctgt 240 tcacccagcc tgctgtgctc caggttccca gatggcaggt accgctgctc ccaggacttg 300 aagaatgtca acttt 315 <210> 45 <211> 105 <212> PRT <213> Rat <400> 45 Met Arg Gly Ala Val Gln Val Phe Ile Met Leu Leu Leu Ala Thr Val 5 10 15 Ser Asp Cys Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys 20 25 30 Gly Ala Gly Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg 35 40 45 Leu Cys Thr Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser 50 55 60 Tyr Lys Ile Pro Phe Phe Arg Lys Arg Gln His His Thr Cys Pro Cys 65 70 75 80 Ser Pro Ser Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys 85 90 95 Ser Gln Asp Leu Lys Asn Val Asn Phe 100 105 <210> 46 <211> 315 <212> DNA <213> Rat <400> 46 atgagaggtg ctgtgcaagt cttcatcatg ctccttctag caactgtctc tgactgtgcg 60 gtgatcacag gggcctgtga acgagatgtc cagtgtgggg ctggcacctg ctgtgctatc 120 agcctgtggc tgcggggcct gaggctgtgt acccctctgg ggcgggaagg agaggagtgc 180 caccctggaa gctacaagat ccctttcttt aggaaacgcc aacaccatac ctgtccctgt 240 tcacccagcc tgctgtgctc caggttccca gatggcaggt accgctgctc ccaggacttg 300 aagaatgtca acttt 315 <210> 47 <211> 105 <212> PRT <213> Rat <400> 47 Met Arg Gly Ala Val Gln Val Phe Ile Met Leu Leu Leu Ala Thr Val 5 10 15 Ser Asp Cys Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys 20 25 30 Gly Ala Gly Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg 35 40 45 Leu Cys Thr Pro Leu Gly Gln Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser 50 55 60 His Lys Ile Pro Phe Phe Arg Lys Arg Gln His His Thr Cys Pro Cys 65 70 75 80 Ser Pro Ser Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys 85 90 95 Ser Gln Asp Leu Lys Asn Val Asn Phe 100 105 <210> 48 <211> 315 <212> DNA <213> Rat <400> 48 atgagaggtg ctgtgcaagt cttcatcatg ctccttctag caactgtctc tgactgtgcg 60 gtgatcacag gggcctgtga acgagatgtc cagtgtgggg ctggcacctg ctgtgctatc 120 agcctgtggc tgcggggcct gaggctgtgt acccctctgg ggcaggaagg agaggagtgc 180 caccctggaa gccacaagat ccctttcttt aggaaacgcc aacaccatac ctgtccctgt 240 tcacccagcc tgctgtgctc caggttccca gatggcaggt accgctgctc ccaggacttg 300 aagaatgtca acttt 315 <210> 49 <211> 86 <212> PRT <213> Rat <400> 49 Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys Gly Ala Gly 1 5 10 15 Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg Leu Cys Thr 20 25 30 Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser His Lys Ile 35 40 45 Pro Phe Phe Arg Lys Arg Gln His His Thr Cys Pro Cys Ser Pro Ser 50 55 60 Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys Ser Gln Asp 65 70 75 80 Leu Lys Asn Val Asn Phe 85 <210> 50 <211> 258 <212> DNA <213> Rat <400> 50 gcggtgatca caggggcctg tgaacgagat gtccagtgtg gggctggcac ctgctgtgct 60 atcagcctgt ggctgcgggg cctgaggctg tgtacccctc tggggcggga aggagaggag 120 tgccaccctg gaagccacaa gatccctttc tttaggaaac gccaacacca tacctgtccc 180 tgttcaccca gcctgctgtg ctccaggttc ccagatggca ggtaccgctg ctcccaggac 240 ttgaagaatg tcaacttt 258 <210> 51 <211> 86 <212> PRT <213> Rat <400> 51 Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys Gly Ala Gly 1 5 10 15 Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg Leu Cys Thr 20 25 30 Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser Tyr Lys Ile 35 40 45 Pro Phe Phe Arg Lys Arg Gln His His Thr Cys Pro Cys Ser Pro Ser 50 55 60 Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys Ser Gln Asp 65 70 75 80 Leu Lys Asn Val Asn Phe 85 <210> 52 <211> 258 <212> DNA <213> Rat <400> 52 gcggtgatca caggggcctg tgaacgagat gtccagtgtg gggctggcac ctgctgtgct 60 atcagcctgt ggctgcgggg cctgaggctg tgtacccctc tggggcggga aggagaggag 120 tgccaccctg gaagccacaa gatccctttc tttaggaaac gccaacacca tacctgtccc 180 tgttcaccca gcctgctgtg ctccaggttc ccagatggca ggtaccgctg ctcccaggac 240 ttgaagaatg tcaacttt 258 <210> 53 <211> 86 <212> PRT <213> Rat <400> 53 Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Glu Arg Asp Val Gln Cys Gly Ala Gly 1 5 10 15 Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg Leu Cys Thr 20 25 30 Pro Leu Gly Gln Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser His Lys Ile 35 40 45 Pro Phe Phe Arg Lys Arg Gln His His Thr Cys Pro Cys Ser Pro Ser 50 55 60 Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys Ser Gln Asp 65 70 75 80 Leu Lys Asn Val Asn Phe 85 <210> 54 <211> 258 <212> DNA <213> Rat <400> 54 gcggtgatca caggggcctg tgaacgagat gtccagtgtg gggctggcac ctgctgtgct 60 atcagcctgt ggctgcgggg cctgaggctg tgtacccctc tggggcagga aggagaggag 120 tgccaccctg gaagccacaa gatccctttc tttaggaaac gccaacacca tacctgtccc 180 tgttcaccca gcctgctgtg ctccaggttc ccagatggca ggtaccgctg ctcccaggac 240 ttgaagaatg tcaacttt 258 <210> 55 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 55 gcttgygaca aggactcyca 20 <210> 56 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 56 gttyctacty cagagygat 19 <210> 57 <211> 210 <212> DNA <213> Rat <400> 57 gtgtggagga ggaatgtgct gcgctgtcag tatctgggtt aagagcataa ggatctgcac 60 acctatgggc caagtgggag acagctgcca ccccctgact cggaaagttc cattttgggg 120 gcggaggatg caccacactt gtccctgcct gccaggtttg gcatgtttaa ggacttcttt 180 caaccgtttt atttgtttgg cccggaagtg 210 <210> 58 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 58 gtgcatcctc cgcccccaaa atggaa 26 <210> 59 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 59 gacagcgcag cacattcctc ctccacac 28 <210> 60 <211> 148 <212> DNA <213> Human <400> 60 cgcgtcccta accgccaccg cctcctcggg acgccatgga ggacccgcgc tgtgccccgc 60 tactgctact tttgctgcta ccgctgctgc tcacaccgcc cgccggggat gccgcggtca 120 tcaccggggc ttgcgacaag gactctca 148 <210> 61 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 61 gagacagctg ccaccccctg actcggaa 28 <210> 62 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 62 ggcggaggat gcaccacact tgtccctg 28 <210> 63 <211> 150 <212> DNA <213> Rat <400> 63 cctgcctgcc aggtttggca tgtttaagga cttctttcaa ccgttttatt tgtttggccc 60 ggaagtgatc actctgaagc aggagctgga aatgtgaacc tctactcact gaacaatgtc 120 tgtcaagtct cgcttgtaat tgtgtcaaag 150 <210> 64 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 64 taaccgccac cgcctcct 18 <210> 65 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 65 gggacgccat ggaggac 17 <210> 66 <211> 26 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 66 cgagacttga cagacattgt tcagtg 26 <210> 67 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 67 tttccagctc ctgcttcaga 20 <210> 68 <211> 356 <212> DNA <213> Rat <400> 68 gggacgccat ggaggacccg cgctgtgccc cgctactgct acttttgctg ctaccgctgc 60 tgctcacacc gcccgccggg gatgccgcgg tcatcaccgg ggcttgcgac aaggactctc 120 agtgtggagg aggaatgtgc tgcgctgtca gtatctgggt taagagcata aggatctgca 180 cacctatggg ccaagtggga gacagctgcc accccctgac tcggaaagtt ccattttggg 240 ggcggaggat gcaccacact tgtccctgcc tgccaggttt ggcatgttta aggacttctt 300 tcaaccgttt tatttgtttg gcccggaagt gatcactctg aagcaggagc tggaaa 356 <210> 69 <211> 107 <212> PRT <213> Rat <400> 69 Met Glu Asp Pro Arg Cys Ala Pro Leu Leu Leu Leu Leu Leu Leu Pro 5 10 15 Leu Leu Leu Thr Pro Pro Ala Gly Asp Ala Ala Val Ile Thr Gly Ala 20 25 30 Cys Asp Lys Asp Ser Gln Cys Gly Gly Gly Met Cys Cys Ala Val Ser 35 40 45 Ile Trp Val Lys Ser Ile Arg Ile Cys Thr Pro Met Gly Gln Val Gly 50 55 60 Asp Ser Cys His Pro Leu Thr Arg Lys Val Pro Phe Trp Gly Arg Arg 65 70 75 80 Met His His Thr Cys Pro Cys Leu Pro Gly Leu Ala Cys Leu Arg Thr 85 90 95 Ser Phe Asn Arg Phe Ile Cys Leu Ala Arg Lys 100 105 <210> 70 <211> 321 <212> DNA <213> Rat <400> 70 atggaggacc cgcgctgtgc cccgctactg ctacttttgc tgctaccgct gctgctcaca 60 ccgcccgccg gggatgccgc ggtcatcacc ggggcttgcg acaaggactc tcagtgtgga 120 ggaggaatgt gctgcgctgt cagtatctgg gttaagagca taaggatctg cacacctatg 180 ggccaagtgg gagacagctg ccaccccctg actcggaaag ttccattttg ggggcggagg 240 atgcaccaca cttgtccctg cctgccaggt ttggcatgtt taaggacttc tttcaaccgt 300 tttatttgtt tggcccggaa g 321 <210> 71 <211> 81 <212> PRT <213> Rat <400> 71 Ala Val Ile Thr Gly Ala Cys Asp Lys Asp Ser Gln Cys Gly Gly Gly 5 10 15 Met Cys Cys Ala Val Ser Ile Trp Val Lys Ser Ile Arg Ile Cys Thr 20 25 30 Pro Met Gly Gln Val Gly Asp Ser Cys His Pro Leu Thr Arg Lys Val 35 40 45 Pro Phe Trp Gly Arg Arg Met His His Thr Cys Pro Cys Leu Pro Gly 50 55 60 Leu Ala Cys Leu Arg Thr Ser Phe Asn Arg Phe Ile Cys Leu Ala Arg 65 70 75 80 Lys <210> 72 <211> 243 <212> DNA <213> Rat <400> 72 gcggtcatca ccggggcttg cgacaaggac tctcagtgtg gaggaggaat gtgctgcgct 60 gtcagtatct gggttaagag cataaggatc tgcacaccta tgggccaagt gggagacagc 120 tgccaccccc tgactcggaa agttccattt tgggggcgga ggatgcacca cacttgtccc 180 tgcctgccag gtttggcatg tttaaggact tctttcaacc gttttatttg tttggcccgg 240 aag 243
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明のラット脳由来蛋白
質(rZAQ1)をコードするDNAの塩基配列、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図2に続く)。
【図2】実施例1で得られた本発明のラット脳由来蛋白
質(rZAQ1)をコードするDNAの塩基配列、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図1の続き、図
3に続く)。
【図3】実施例1で得られた本発明のラット脳由来蛋白
質(rZAQ1)をコードするDNAの塩基配列、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図2の続き)。
【図4】実施例2で得られた本発明のラット脳由来蛋白
質(rZAQ2)をコードするDNAの塩基配列、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図5に続く)。
【図5】実施例2で得られた本発明のラット脳由来蛋白
質(rZAQ2)をコードするDNAの塩基配列、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図4の続き、図
6に続く)。
【図6】実施例2で得られた本発明のラット脳由来蛋白
質(rZAQ2)をコードするDNAの塩基配列、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図5の続き)。
【図7】rZAQ1の疎水性プロットを示す。
【図8】rZAQ2の疎水性プロットを示す。
【図9】rZAQ1の発現分布解析の結果を示す。
【図10】rZAQ2の発現分布解析の結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/14 A61P 1/16 1/16 1/18 1/18 3/10 3/10 9/10 9/10 101 101 9/12 9/12 11/00 11/00 11/06 11/06 13/02 13/02 13/08 13/08 15/04 15/04 15/06 15/06 15/08 15/08 15/14 15/14 25/00 25/00 25/08 25/08 25/28 25/28 27/16 27/16 29/00 101 29/00 101 31/04 31/04 37/08 37/08 43/00 111 43/00 111 C07K 14/705 C07K 14/705 16/28 16/28 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 C12Q 1/02 C12P 21/02 1/68 A C12Q 1/02 G01N 33/15 Z 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/53 D 33/50 33/566 33/53 A61K 31/7125 33/566 31/713 // A61K 31/7125 35/76 31/713 48/00 35/76 C12N 15/00 ZNAA 48/00 5/00 A

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:4または配列番号:11で表わ
    されるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミ
    ノ酸配列を含有することを特徴とする蛋白質またはその
    塩。
  2. 【請求項2】配列番号:4で表わされるアミノ酸配列を
    含有する請求項1記載の蛋白質またはその塩。
  3. 【請求項3】配列番号:11で表わされるアミノ酸配列
    を含有する請求項1記載の蛋白質またはその塩。
  4. 【請求項4】請求項1記載の蛋白質の部分ペプチドまた
    はその塩。
  5. 【請求項5】請求項1記載の蛋白質をコードするポリヌ
    クレオチドを含有するポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】DNAである請求項5記載のポリヌクレオ
    チド。
  7. 【請求項7】配列番号:3または配列番号:10で表さ
    れる塩基配列を含有する請求項6記載のDNA。
  8. 【請求項8】請求項5記載のポリヌクレオチドを含有す
    る組換えベクター。
  9. 【請求項9】請求項8記載の組換えベクターで形質転換
    された形質転換体。
  10. 【請求項10】請求項9記載の形質転換体を培養し、請
    求項1記載の蛋白質を生成・蓄積せしめることを特徴と
    する請求項1記載の蛋白質またはその塩の製造法。
  11. 【請求項11】請求項1記載の蛋白質もしくは請求項4
    記載の部分ペプチドまたはその塩に対する抗体。
  12. 【請求項12】請求項1記載の蛋白質もしくは請求項4
    記載の部分ペプチドまたはその塩を用いることを特徴と
    する請求項1記載の蛋白質またはその塩に対するリガン
    ドの決定方法。
  13. 【請求項13】請求項1記載の蛋白質もしくは請求項4
    記載の部分ペプチドまたはその塩を用いることを特徴と
    するリガンドと請求項1記載の蛋白質またはその塩との
    結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニン
    グ方法。
  14. 【請求項14】請求項1記載の蛋白質もしくは請求項4
    記載の部分ペプチドまたはその塩を含有することを特徴
    とするリガンドと請求項1記載の蛋白質またはその塩と
    の結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニ
    ング用キット。
  15. 【請求項15】請求項13記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項14記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られうる、リガンドと請求項1記載の蛋白質またはそ
    の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩。
  16. 【請求項16】請求項13記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項14記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られうる、リガンドと請求項1記載の蛋白質またはそ
    の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩を含有
    してなる医薬。
  17. 【請求項17】消化器疾患の予防剤、または治療剤であ
    る請求項16記載の医薬。
  18. 【請求項18】請求項6記載のDNAとハイストリンジ
    ェントな条件下でハイブリダイズするDNA。
  19. 【請求項19】哺乳動物に対して、請求項13記載のス
    クリーニング方法または請求項14記載のスクリーニン
    グ用キットを用いて得られうる、リガンドと請求項1記
    載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物
    またはその塩の有効量を投与することを特徴とする消化
    器疾患の予防、または治療方法。
  20. 【請求項20】消化器疾患の予防剤、または治療剤を製
    造するための請求項13記載のスクリーニング方法また
    は請求項14記載のスクリーニング用キットを用いて得
    られうる、リガンドと請求項1記載の蛋白質またはその
    塩との結合性を変化させる化合物またはその塩の使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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