JP2002095474A - 新規g蛋白質共役型レセプター蛋白質およびそのdna - Google Patents
新規g蛋白質共役型レセプター蛋白質およびそのdnaInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】アゴニスト/アンタゴニストのスクリーニング
等に有用な新規蛋白質の提供。 【解決手段】ヒト由来の蛋白質またはその塩、該蛋白質
をコードするDNA、該蛋白質に対するリガンドの決定
方法、リガンドと該蛋白質との結合性を変化させる化合
物のスクリーニング方法/スクリーニング用キット、該
スクリーニングで得られる化合物またはその塩など。 【効果】本発明のヒト由来の蛋白質またはそれをコード
するDNAは、(1)本発明の蛋白質に対するリガンド
の決定、(2)本発明の蛋白質の機能不全に関連する疾
患の予防および/または治療剤(3)本発明の蛋白質と
リガンドとの結合性を変化させる化合物(アゴニスト、
アンタゴニストなど)のスクリーニングなどに用いるこ
とができる。
等に有用な新規蛋白質の提供。 【解決手段】ヒト由来の蛋白質またはその塩、該蛋白質
をコードするDNA、該蛋白質に対するリガンドの決定
方法、リガンドと該蛋白質との結合性を変化させる化合
物のスクリーニング方法/スクリーニング用キット、該
スクリーニングで得られる化合物またはその塩など。 【効果】本発明のヒト由来の蛋白質またはそれをコード
するDNAは、(1)本発明の蛋白質に対するリガンド
の決定、(2)本発明の蛋白質の機能不全に関連する疾
患の予防および/または治療剤(3)本発明の蛋白質と
リガンドとの結合性を変化させる化合物(アゴニスト、
アンタゴニストなど)のスクリーニングなどに用いるこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒト脳由来の新規
蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)またはその
塩およびそれをコードするDNAなどに関する。
蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)またはその
塩およびそれをコードするDNAなどに関する。
【0002】
【従来の技術】多くのホルモンや神経伝達物質は、細胞
膜に存在する特異的なレセプター蛋白質を通じて生体の
機能を調節している。これらのレセプター蛋白質の多く
は共役しているguanine nucleotide-binding protein
(以下、G蛋白質と略称する場合がある)の活性化を通
じて細胞内のシグナル伝達を行ない、また7個の膜貫通
領域を有する共通した構造をもっていることから、G蛋
白質共役型レセプター蛋白質あるいは7回膜貫通型レセ
プター蛋白質と総称される。G蛋白質共役型レセプター
蛋白質は生体の細胞や臓器の各機能細胞表面に存在し、
それら生体の細胞や臓器の機能を調節する分子、例えば
ホルモン、神経伝達物質および生理活性物質等の標的と
して非常に重要な役割を担っている。各種生体の細胞や
臓器の内の複雑な機能を調節する物質と、その特異的レ
セプター蛋白質、特にはG蛋白質共役型レセプター蛋白
質との関係を明らかにすることは、各種生体の細胞や臓
器の機能を解明し、それら機能と密接に関連した医薬品
開発に非常に重要な手段を提供することとなる。
膜に存在する特異的なレセプター蛋白質を通じて生体の
機能を調節している。これらのレセプター蛋白質の多く
は共役しているguanine nucleotide-binding protein
(以下、G蛋白質と略称する場合がある)の活性化を通
じて細胞内のシグナル伝達を行ない、また7個の膜貫通
領域を有する共通した構造をもっていることから、G蛋
白質共役型レセプター蛋白質あるいは7回膜貫通型レセ
プター蛋白質と総称される。G蛋白質共役型レセプター
蛋白質は生体の細胞や臓器の各機能細胞表面に存在し、
それら生体の細胞や臓器の機能を調節する分子、例えば
ホルモン、神経伝達物質および生理活性物質等の標的と
して非常に重要な役割を担っている。各種生体の細胞や
臓器の内の複雑な機能を調節する物質と、その特異的レ
セプター蛋白質、特にはG蛋白質共役型レセプター蛋白
質との関係を明らかにすることは、各種生体の細胞や臓
器の機能を解明し、それら機能と密接に関連した医薬品
開発に非常に重要な手段を提供することとなる。
【0003】例えば、脳などの中枢神経系の器官では、
多くのホルモン、ホルモン様物質、神経伝達物質あるい
は生理活性物質などによる調節のもとで脳の生理的な機
能の調節が行なわれている。特に、神経伝達物質は脳内
の様々な部位に存在し、それぞれに対応するレセプター
蛋白質を通してその生理機能の調節を行っている。脳内
には未だ未知の神経伝達物質も多く、そのレセプター蛋
白質をコードするcDNAの構造に関しても、これまで
報告されていないものも多いと考えられる。さらに、既
知のレセプター蛋白質のサブタイプが存在するかどうか
についても分かっていなかった。脳における複雑な機能
を調節する物質と、その特異的レセプター蛋白質との関
係を明らかにすることは、医薬品開発に非常に重要な手
段である。また、レセプター蛋白質に対するアゴニス
ト、アンタゴニストを効率よくスクリーニングし、医薬
品を開発するためには、脳内で発現しているレセプター
蛋白質の遺伝子の機能を解明し、それらを適当な発現系
で発現させることが必要であった。近年、生体内で発現
している遺伝子を解析する手段として、cDNAの配列
をランダムに解析する研究が活発に行なわれており、こ
のようにして得られたcDNAの断片配列がExpressed
Sequence Tag(EST)としてデータベースに登録さ
れ、公開されている。しかし、多くのESTは配列情報
のみであり、その機能を推定することは困難である。
多くのホルモン、ホルモン様物質、神経伝達物質あるい
は生理活性物質などによる調節のもとで脳の生理的な機
能の調節が行なわれている。特に、神経伝達物質は脳内
の様々な部位に存在し、それぞれに対応するレセプター
蛋白質を通してその生理機能の調節を行っている。脳内
には未だ未知の神経伝達物質も多く、そのレセプター蛋
白質をコードするcDNAの構造に関しても、これまで
報告されていないものも多いと考えられる。さらに、既
知のレセプター蛋白質のサブタイプが存在するかどうか
についても分かっていなかった。脳における複雑な機能
を調節する物質と、その特異的レセプター蛋白質との関
係を明らかにすることは、医薬品開発に非常に重要な手
段である。また、レセプター蛋白質に対するアゴニス
ト、アンタゴニストを効率よくスクリーニングし、医薬
品を開発するためには、脳内で発現しているレセプター
蛋白質の遺伝子の機能を解明し、それらを適当な発現系
で発現させることが必要であった。近年、生体内で発現
している遺伝子を解析する手段として、cDNAの配列
をランダムに解析する研究が活発に行なわれており、こ
のようにして得られたcDNAの断片配列がExpressed
Sequence Tag(EST)としてデータベースに登録さ
れ、公開されている。しかし、多くのESTは配列情報
のみであり、その機能を推定することは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ヒト脳由来
の新規蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)、そ
の部分ペプチドまたはそれらの塩、該蛋白質またはその
部分ペプチドをコードするDNAを含有するDNA、該
DNAを含有する組換えベクター、該組換えベクターで
形質転換された形質転換体、該蛋白質またはその塩の製
造法、該蛋白質、その部分ペプチドまたはそれらの塩に
対する抗体、該蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白
質)に対するリガンドの決定方法、リガンドと該蛋白質
(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を変化
させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、該ス
クリーニング用キット、該スクリーニング方法もしくは
スクリーニングキットを用いて得られるリガンドと該蛋
白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を
変化させる化合物またはその塩、およびリガンドと該蛋
白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を
変化させる化合物またはその塩を含有してなる医薬など
を提供する。
の新規蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)、そ
の部分ペプチドまたはそれらの塩、該蛋白質またはその
部分ペプチドをコードするDNAを含有するDNA、該
DNAを含有する組換えベクター、該組換えベクターで
形質転換された形質転換体、該蛋白質またはその塩の製
造法、該蛋白質、その部分ペプチドまたはそれらの塩に
対する抗体、該蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白
質)に対するリガンドの決定方法、リガンドと該蛋白質
(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を変化
させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、該ス
クリーニング用キット、該スクリーニング方法もしくは
スクリーニングキットを用いて得られるリガンドと該蛋
白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を
変化させる化合物またはその塩、およびリガンドと該蛋
白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を
変化させる化合物またはその塩を含有してなる医薬など
を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、ヒト脳由来の新規な蛋白質(G蛋白質共
役型レセプター蛋白質)をコードするcDNAを単離
し、全塩基配列を解析することに成功した。そして、こ
の塩基配列をアミノ酸配列に翻訳したところ、第1〜第
7膜貫通領域が疎水性プロット上で確認され、これらの
cDNAにコードされる蛋白質が7回膜貫通型のG蛋白
質共役型レセプター蛋白質であることを確認した(図
3)。本発明者らは、これらの知見に基づいて、さらに
研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
を重ねた結果、ヒト脳由来の新規な蛋白質(G蛋白質共
役型レセプター蛋白質)をコードするcDNAを単離
し、全塩基配列を解析することに成功した。そして、こ
の塩基配列をアミノ酸配列に翻訳したところ、第1〜第
7膜貫通領域が疎水性プロット上で確認され、これらの
cDNAにコードされる蛋白質が7回膜貫通型のG蛋白
質共役型レセプター蛋白質であることを確認した(図
3)。本発明者らは、これらの知見に基づいて、さらに
研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(1)配列番号:1
で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有することを特徴とする蛋白質また
はその塩、(2)上記(1)記載の蛋白質の部分ペプチ
ドまたはその塩、(3)上記(1)記載の蛋白質をコー
ドするDNAを含有するDNA、(4)配列番号:2ま
たは配列番号:3で表される塩基配列を有する上記
(3)記載のDNA、(5)上記(3)記載のDNAを
含有する組換えベクター、(6)上記(5)記載の組換
えベクターで形質転換された形質転換体、(7)上記
(6)記載の形質転換体を培養し、上記(1)記載の蛋
白質を生成・蓄積せしめることを特徴とする上記(1)
記載の蛋白質またはその塩の製造法、(8)上記(1)
記載の蛋白質もしくは上記(2)記載の部分ペプチドま
たはその塩に対する抗体、(9)上記(1)記載の蛋白
質もしくは上記(2)記載の部分ペプチドまたはその塩
を用いることを特徴とする上記(1)記載の蛋白質また
はその塩に対するリガンドの決定方法、
で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的に同一
のアミノ酸配列を含有することを特徴とする蛋白質また
はその塩、(2)上記(1)記載の蛋白質の部分ペプチ
ドまたはその塩、(3)上記(1)記載の蛋白質をコー
ドするDNAを含有するDNA、(4)配列番号:2ま
たは配列番号:3で表される塩基配列を有する上記
(3)記載のDNA、(5)上記(3)記載のDNAを
含有する組換えベクター、(6)上記(5)記載の組換
えベクターで形質転換された形質転換体、(7)上記
(6)記載の形質転換体を培養し、上記(1)記載の蛋
白質を生成・蓄積せしめることを特徴とする上記(1)
記載の蛋白質またはその塩の製造法、(8)上記(1)
記載の蛋白質もしくは上記(2)記載の部分ペプチドま
たはその塩に対する抗体、(9)上記(1)記載の蛋白
質もしくは上記(2)記載の部分ペプチドまたはその塩
を用いることを特徴とする上記(1)記載の蛋白質また
はその塩に対するリガンドの決定方法、
【0007】(10)上記(1)記載の蛋白質もしくは
上記(2)記載の部分ペプチドまたはその塩を用いるこ
とを特徴とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質また
はその塩との結合性を変化させる化合物またはその塩の
スクリーニング方法、(11)上記(1)記載の蛋白質
もしくは上記(2)記載の部分ペプチドまたはその塩を
含有することを特徴とするリガンドと上記(1)記載の
蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング用キット、(12)上記(1
0)記載のスクリーニング方法または上記(11)記載
のスクリーニング用キットを用いて得られうる、リガン
ドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を
変化させる化合物またはその塩、(13)上記(10)
記載のスクリーニング方法または上記(11)記載のス
クリーニング用キットを用いて得られうる、リガンドと
上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化
させる化合物またはその塩を含有してなる医薬、および
(14)上記(3)記載のDNAとハイストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするDNAなどを提供す
る。
上記(2)記載の部分ペプチドまたはその塩を用いるこ
とを特徴とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質また
はその塩との結合性を変化させる化合物またはその塩の
スクリーニング方法、(11)上記(1)記載の蛋白質
もしくは上記(2)記載の部分ペプチドまたはその塩を
含有することを特徴とするリガンドと上記(1)記載の
蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング用キット、(12)上記(1
0)記載のスクリーニング方法または上記(11)記載
のスクリーニング用キットを用いて得られうる、リガン
ドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を
変化させる化合物またはその塩、(13)上記(10)
記載のスクリーニング方法または上記(11)記載のス
クリーニング用キットを用いて得られうる、リガンドと
上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化
させる化合物またはその塩を含有してなる医薬、および
(14)上記(3)記載のDNAとハイストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズするDNAなどを提供す
る。
【0008】より具体的には、(15)蛋白質が、配
列番号:1で表わされるアミノ酸配列中の1または2個
以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1
〜9個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))
のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
付加したアミノ酸配列、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜3
0個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ま
しくは数個(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ
酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合
わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質である上記(1)
記載の蛋白質またはその塩、(16)上記(1)記載の
蛋白質もしくはその塩または上記(2)記載の部分ペプ
チドもしくはその塩と、試験化合物とを接触させること
を特徴とする上記(10)記載のリガンドの決定方法、
(17)リガンドがアンギオテンシン、ボンベシン、カ
ナビノイド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニ
ン、メラトニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プ
リン、バソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セ
クレチン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュ
リン、ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、
GRP、PTH、VIP(バソアクティブ インテステ
ィナル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマ
トスタチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジ
キニン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッド
ペプチド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プ
ロスタグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アド
レナリン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例
えば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NA
P−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−
2、MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、
MIP1α、MIP−1β、RANTESなど)、エン
ドセリン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロ
テンシン、TRH、パンクレアティックポリペプタイ
ド、ガラニン、Mamba Intestinal Toxin 1( MIT1と略
称することがある;Toxicon、 28巻、847-856頁、1990
年、FEBS Letters 461, 183-188 (1999))またはその哺
乳動物のホモログである上記(9)記載のリガンドの決
定方法、
列番号:1で表わされるアミノ酸配列中の1または2個
以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1
〜9個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))
のアミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1で
表わされるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
付加したアミノ酸配列、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜3
0個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ま
しくは数個(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ
酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合
わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質である上記(1)
記載の蛋白質またはその塩、(16)上記(1)記載の
蛋白質もしくはその塩または上記(2)記載の部分ペプ
チドもしくはその塩と、試験化合物とを接触させること
を特徴とする上記(10)記載のリガンドの決定方法、
(17)リガンドがアンギオテンシン、ボンベシン、カ
ナビノイド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニ
ン、メラトニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プ
リン、バソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セ
クレチン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュ
リン、ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、
GRP、PTH、VIP(バソアクティブ インテステ
ィナル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマ
トスタチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジ
キニン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッド
ペプチド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プ
ロスタグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アド
レナリン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例
えば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NA
P−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−
2、MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、
MIP1α、MIP−1β、RANTESなど)、エン
ドセリン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロ
テンシン、TRH、パンクレアティックポリペプタイ
ド、ガラニン、Mamba Intestinal Toxin 1( MIT1と略
称することがある;Toxicon、 28巻、847-856頁、1990
年、FEBS Letters 461, 183-188 (1999))またはその哺
乳動物のホモログである上記(9)記載のリガンドの決
定方法、
【0009】(18)(i)上記(1)記載の蛋白質も
しくはその塩または上記(2)記載の部分ペプチドもし
くはその塩と、リガンドとを接触させた場合と、(ii)
上記(1)記載の蛋白質もしくはその塩または上記
(2)記載の部分ペプチドもしくはその塩と、リガンド
および試験化合物とを接触させた場合との比較を行なう
ことを特徴とする上記(11)記載のスクリーニング方
法、(19)(i)標識したリガンドを上記(1)記載
の蛋白質もしくはその塩または上記(2)記載の部分ペ
プチドもしくはその塩に接触させた場合と、(ii)標識
したリガンドおよび試験化合物を上記(1)記載の蛋白
質もしくはその塩または上記(2)記載の部分ペプチド
またはその塩に接触させた場合における、標識したリガ
ンドの上記(1)記載の蛋白質もしくはその塩または上
記(2)記載の部分ペプチドもしくはその塩に対する結
合量を測定し、比較することを特徴とするリガンドと上
記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化さ
せる化合物またはその塩のスクリーニング方法、(2
0)(i)標識したリガンドを上記(1)記載の蛋白質
を含有する細胞に接触させた場合と、(ii)標識したリ
ガンドおよび試験化合物を上記(1)記載の蛋白質を含
有する細胞に接触させた場合における、標識したリガン
ドの該細胞に対する結合量を測定し、比較することを特
徴とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその
塩との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリ
ーニング方法、(21)(i)標識したリガンドを上記
(1)記載の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接触させ
た場合と、(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を
上記(1)記載の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接触
させた場合における、標識したリガンドの該細胞の膜画
分に対する結合量を測定し、比較することを特徴とする
リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結
合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング
方法、
しくはその塩または上記(2)記載の部分ペプチドもし
くはその塩と、リガンドとを接触させた場合と、(ii)
上記(1)記載の蛋白質もしくはその塩または上記
(2)記載の部分ペプチドもしくはその塩と、リガンド
および試験化合物とを接触させた場合との比較を行なう
ことを特徴とする上記(11)記載のスクリーニング方
法、(19)(i)標識したリガンドを上記(1)記載
の蛋白質もしくはその塩または上記(2)記載の部分ペ
プチドもしくはその塩に接触させた場合と、(ii)標識
したリガンドおよび試験化合物を上記(1)記載の蛋白
質もしくはその塩または上記(2)記載の部分ペプチド
またはその塩に接触させた場合における、標識したリガ
ンドの上記(1)記載の蛋白質もしくはその塩または上
記(2)記載の部分ペプチドもしくはその塩に対する結
合量を測定し、比較することを特徴とするリガンドと上
記(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化さ
せる化合物またはその塩のスクリーニング方法、(2
0)(i)標識したリガンドを上記(1)記載の蛋白質
を含有する細胞に接触させた場合と、(ii)標識したリ
ガンドおよび試験化合物を上記(1)記載の蛋白質を含
有する細胞に接触させた場合における、標識したリガン
ドの該細胞に対する結合量を測定し、比較することを特
徴とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその
塩との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリ
ーニング方法、(21)(i)標識したリガンドを上記
(1)記載の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接触させ
た場合と、(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を
上記(1)記載の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接触
させた場合における、標識したリガンドの該細胞の膜画
分に対する結合量を測定し、比較することを特徴とする
リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩との結
合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング
方法、
【0010】(22)(i)標識したリガンドを上記
(6)記載の形質転換体を培養することによって該形質
転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合と、
(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を上記(6)
記載の形質転換体を培養することによって該形質転換体
の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合における、
標識したリガンドの該蛋白質に対する結合量を測定し、
比較することを特徴とするリガンドと上記(1)記載の
蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法、(23)(i)上記
(1)記載の蛋白質またはその塩を活性化する化合物を
上記(1)記載の蛋白質を含有する細胞に接触させた場
合と、(ii)上記(1)記載の蛋白質またはその塩を活
性化する化合物および試験化合物を上記(1)記載の蛋
白質を含有する細胞に接触させた場合における、 蛋白
質を介した細胞刺激活性を測定し、比較することを特徴
とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリー
ニング方法、(24)上記(1)記載の蛋白質またはそ
の塩を活性化する化合物を上記(6)記載の形質転換体
を培養することによって該形質転換体の細胞膜に発現し
た蛋白質に接触させた場合と、上記(1)記載の蛋白質
またはその塩を活性化する化合物および試験化合物を上
記(6)記載の形質転換体を培養することによって該形
質転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合に
おける、該蛋白質を介する細胞刺激活性を測定し、比較
することを特徴とするリガンドと上記(1)記載の蛋白
質またはその塩との結合性を変化させる化合物またはそ
の塩のスクリーニング方法、
(6)記載の形質転換体を培養することによって該形質
転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合と、
(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を上記(6)
記載の形質転換体を培養することによって該形質転換体
の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合における、
標識したリガンドの該蛋白質に対する結合量を測定し、
比較することを特徴とするリガンドと上記(1)記載の
蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法、(23)(i)上記
(1)記載の蛋白質またはその塩を活性化する化合物を
上記(1)記載の蛋白質を含有する細胞に接触させた場
合と、(ii)上記(1)記載の蛋白質またはその塩を活
性化する化合物および試験化合物を上記(1)記載の蛋
白質を含有する細胞に接触させた場合における、 蛋白
質を介した細胞刺激活性を測定し、比較することを特徴
とするリガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩
との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリー
ニング方法、(24)上記(1)記載の蛋白質またはそ
の塩を活性化する化合物を上記(6)記載の形質転換体
を培養することによって該形質転換体の細胞膜に発現し
た蛋白質に接触させた場合と、上記(1)記載の蛋白質
またはその塩を活性化する化合物および試験化合物を上
記(6)記載の形質転換体を培養することによって該形
質転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合に
おける、該蛋白質を介する細胞刺激活性を測定し、比較
することを特徴とするリガンドと上記(1)記載の蛋白
質またはその塩との結合性を変化させる化合物またはそ
の塩のスクリーニング方法、
【0011】(25)上記(1)記載の蛋白質を活性化
する化合物が、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビ
ノイド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、
メラトニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリ
ン、バソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セク
レチン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリ
ン、ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、G
RP、PTH、VIP(バソアクティブ インテスティ
ナル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマト
スタチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキ
ニン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペ
プチド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロ
スタグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレ
ナリン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例え
ば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP
−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−2、
MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、MI
P1α、MIP−1β、RANTESなど)、エンドセ
リン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテン
シン、TRH、パンクレアティックポリペプタイド、ガ
ラニン、MIT1またはその哺乳動物のホモログである上記
(23)または上記(24)記載のスクリーニング方
法、(26)上記(18)〜(25)記載のスクリーニ
ング方法で得られうる、リガンドと上記(1)記載の蛋
白質またはその塩との結合性を変化させる化合物または
その塩、(27)上記(18)〜(25)項記載のスク
リーニング方法で得られうる、リガンドと上記(1)記
載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させるの化合
物またはその塩を含有することを特徴とする医薬、
する化合物が、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビ
ノイド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、
メラトニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリ
ン、バソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セク
レチン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリ
ン、ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、G
RP、PTH、VIP(バソアクティブ インテスティ
ナル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマト
スタチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキ
ニン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペ
プチド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロ
スタグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレ
ナリン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例え
ば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP
−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−2、
MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、MI
P1α、MIP−1β、RANTESなど)、エンドセ
リン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテン
シン、TRH、パンクレアティックポリペプタイド、ガ
ラニン、MIT1またはその哺乳動物のホモログである上記
(23)または上記(24)記載のスクリーニング方
法、(26)上記(18)〜(25)記載のスクリーニ
ング方法で得られうる、リガンドと上記(1)記載の蛋
白質またはその塩との結合性を変化させる化合物または
その塩、(27)上記(18)〜(25)項記載のスク
リーニング方法で得られうる、リガンドと上記(1)記
載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させるの化合
物またはその塩を含有することを特徴とする医薬、
【0012】(28)上記(1)記載の蛋白質を含有す
る細胞を含有することを特徴とする上記(11)記載の
スクリーニング用キット、(29)上記(1)記載の蛋
白質を含有する細胞の膜画分を含有することを特徴とす
る上記(11)記載のスクリーニング用キット、(3
0)上記(6)記載の形質転換体を培養することによっ
て該形質転換体の細胞膜に発現した蛋白質を含有するこ
とを特徴とする上記(11)記載のスクリーニング用キ
ット、(31)上記(28)〜(30)記載のスクリー
ニング用キットを用いて得られうる、リガンドと上記
(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させ
る化合物またはその塩、(32)上記(28)〜(3
0)記載のスクリーニング用キットを用いて得られう
る、リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩と
の結合性を変化させる化合物またはその塩を含有するこ
とを特徴とする医薬、(33)上記(8)記載の抗体
と、上記(1)記載の蛋白質もしくは上記(2)記載の
部分ペプチドまたはその塩とを接触させることを特徴と
する上記(1)記載の蛋白質もしくは上記(2)記載の
部分ペプチドまたはその塩の定量法、(34)上記
(8)記載の抗体と、被検液および標識化された上記
(1)記載の蛋白質もしくは上記(2)記載の部分ペプ
チドまたはその塩とを競合的に反応させ、該抗体に結合
した標識化された上記(1)記載の蛋白質もしくは上記
(2)記載の部分ペプチドまたはその塩の割合を測定す
ることを特徴とする被検液中の上記(1)記載の蛋白質
もしくは上記(2)記載の部分ペプチドまたはその塩の
定量法、および(35)被検液と担体上に不溶化した上
記(8)記載の抗体および標識化された上記(8)項記
載の抗体とを同時あるいは連続的に反応させたのち、不
溶化担体上の標識剤の活性を測定することを特徴とする
被検液中の上記(1)記載の蛋白質もしくは上記(2)
記載の部分ペプチドまたはその塩の定量法などを提供す
る。
る細胞を含有することを特徴とする上記(11)記載の
スクリーニング用キット、(29)上記(1)記載の蛋
白質を含有する細胞の膜画分を含有することを特徴とす
る上記(11)記載のスクリーニング用キット、(3
0)上記(6)記載の形質転換体を培養することによっ
て該形質転換体の細胞膜に発現した蛋白質を含有するこ
とを特徴とする上記(11)記載のスクリーニング用キ
ット、(31)上記(28)〜(30)記載のスクリー
ニング用キットを用いて得られうる、リガンドと上記
(1)記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させ
る化合物またはその塩、(32)上記(28)〜(3
0)記載のスクリーニング用キットを用いて得られう
る、リガンドと上記(1)記載の蛋白質またはその塩と
の結合性を変化させる化合物またはその塩を含有するこ
とを特徴とする医薬、(33)上記(8)記載の抗体
と、上記(1)記載の蛋白質もしくは上記(2)記載の
部分ペプチドまたはその塩とを接触させることを特徴と
する上記(1)記載の蛋白質もしくは上記(2)記載の
部分ペプチドまたはその塩の定量法、(34)上記
(8)記載の抗体と、被検液および標識化された上記
(1)記載の蛋白質もしくは上記(2)記載の部分ペプ
チドまたはその塩とを競合的に反応させ、該抗体に結合
した標識化された上記(1)記載の蛋白質もしくは上記
(2)記載の部分ペプチドまたはその塩の割合を測定す
ることを特徴とする被検液中の上記(1)記載の蛋白質
もしくは上記(2)記載の部分ペプチドまたはその塩の
定量法、および(35)被検液と担体上に不溶化した上
記(8)記載の抗体および標識化された上記(8)項記
載の抗体とを同時あるいは連続的に反応させたのち、不
溶化担体上の標識剤の活性を測定することを特徴とする
被検液中の上記(1)記載の蛋白質もしくは上記(2)
記載の部分ペプチドまたはその塩の定量法などを提供す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の蛋白質(G蛋白質共役型
レセプター蛋白質)は、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列(図1〜図3または図4〜図6中のアミノ酸配
列)と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
するレセプター蛋白質である(以下、本発明の蛋白質
(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)またはその塩を本
発明の蛋白質と略記する場合がある)。本発明の蛋白質
(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)は、例えば、ヒト
や哺乳動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ウ
サギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルなど)のあらゆる細胞
(例えば、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細
胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細
胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維
細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファー
ジ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細
胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜
細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細
胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆
細胞、幹細胞もしくはガン細胞など)や血球系の細胞
(例えば、MEL,M1,CTLL−2,HT−2,W
EHI−3,HL−60,JOSK−1,K562,M
L−1,MOLT−3,MOLT−4,MOLT−1
0,CCRF−CEM,TALL−1,Jurkat,
CCRT−HSB−2,KE−37,SKW−3,HU
T−78,HUT−102,H9,U937,THP−
1,HEL,JK−1,CMK,KO−812,MEG
−01など)、またはそれらの細胞が存在するあらゆる
組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁頭核、大
脳基底球、海馬、視床、視床下部、視床下核、大脳皮
質、延髄、小脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻、尾状
核、脳染、黒質)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝
臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋
肉、肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸
腺、脾臓、顎下腺、末梢血、末梢血球、前立腺、睾丸、
精巣、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋など(特
に、脳や脳の各部位)に由来する蛋白質であってもよ
く、また合成蛋白質であってもよい。
レセプター蛋白質)は、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列(図1〜図3または図4〜図6中のアミノ酸配
列)と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有
するレセプター蛋白質である(以下、本発明の蛋白質
(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)またはその塩を本
発明の蛋白質と略記する場合がある)。本発明の蛋白質
(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)は、例えば、ヒト
や哺乳動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ウ
サギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルなど)のあらゆる細胞
(例えば、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細
胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細
胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維
細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファー
ジ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細
胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜
細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細
胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆
細胞、幹細胞もしくはガン細胞など)や血球系の細胞
(例えば、MEL,M1,CTLL−2,HT−2,W
EHI−3,HL−60,JOSK−1,K562,M
L−1,MOLT−3,MOLT−4,MOLT−1
0,CCRF−CEM,TALL−1,Jurkat,
CCRT−HSB−2,KE−37,SKW−3,HU
T−78,HUT−102,H9,U937,THP−
1,HEL,JK−1,CMK,KO−812,MEG
−01など)、またはそれらの細胞が存在するあらゆる
組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁頭核、大
脳基底球、海馬、視床、視床下部、視床下核、大脳皮
質、延髄、小脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻、尾状
核、脳染、黒質)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝
臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋
肉、肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸
腺、脾臓、顎下腺、末梢血、末梢血球、前立腺、睾丸、
精巣、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋など(特
に、脳や脳の各部位)に由来する蛋白質であってもよ
く、また合成蛋白質であってもよい。
【0014】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と約90%以上、好ま
しくは約95%以上、より好ましくは約98%以上の相
同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列を有する蛋白質としては、例えば、配列番号:
1で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸
配列を有し、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を
有する蛋白質と実質的に同質の性質を有する蛋白質など
が好ましい。本発明の配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有
する蛋白質としては、例えば、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配
列を含有し、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同質の活性を有する蛋白質などが好ましい。実
質的に同質の活性としては、例えば、リガンド結合活
性、シグナル情報伝達作用などが挙げられる。実質的に
同質とは、それらの活性が性質的に同質であることを示
す。したがって、リガンド結合活性やシグナル情報伝達
作用などの活性が同等(例、約0.5〜2倍)であるこ
とが好ましいが、これらの活性の程度や蛋白質の分子量
などの量的要素は異なっていてもよい。リガンド結合活
性やシグナル情報伝達作用などの活性の測定は、自体公
知の方法に準じて行なうことができるが、例えば、決定
方法やスクリーニング方法に従って測定することができ
る。
実質的に同一のアミノ酸配列としては、例えば、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と約90%以上、好ま
しくは約95%以上、より好ましくは約98%以上の相
同性を有するアミノ酸配列などが挙げられる。配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列を有する蛋白質としては、例えば、配列番号:
1で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸
配列を有し、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を
有する蛋白質と実質的に同質の性質を有する蛋白質など
が好ましい。本発明の配列番号:1で表わされるアミノ
酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配列を含有
する蛋白質としては、例えば、配列番号:1で表わされ
るアミノ酸配列と同一または実質的に同一のアミノ酸配
列を含有し、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
実質的に同質の活性を有する蛋白質などが好ましい。実
質的に同質の活性としては、例えば、リガンド結合活
性、シグナル情報伝達作用などが挙げられる。実質的に
同質とは、それらの活性が性質的に同質であることを示
す。したがって、リガンド結合活性やシグナル情報伝達
作用などの活性が同等(例、約0.5〜2倍)であるこ
とが好ましいが、これらの活性の程度や蛋白質の分子量
などの量的要素は異なっていてもよい。リガンド結合活
性やシグナル情報伝達作用などの活性の測定は、自体公
知の方法に準じて行なうことができるが、例えば、決定
方法やスクリーニング方法に従って測定することができ
る。
【0015】また、本発明の蛋白質としては、配列番
号:1で表わされるアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜1
0個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))の
アミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
付加したアミノ酸配列、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜3
0個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ま
しくは数個(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ
酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合
わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質なども用いられ
る。
号:1で表わされるアミノ酸配列中の1または2個以上
(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜1
0個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))の
アミノ酸が欠失したアミノ酸配列、配列番号:1で表
わされるアミノ酸配列に1または2個以上(好ましく
は、1〜30個程度、より好ましくは1〜10個程度、
さらに好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が
付加したアミノ酸配列、配列番号:1で表わされるア
ミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜3
0個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ま
しくは数個(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ
酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合
わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質なども用いられ
る。
【0016】本明細書における蛋白質は、ペプチド標記
の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端がC
末端(カルボキシル末端)である。配列番号:1で表わ
されるアミノ酸配列を含有する蛋白質をはじめとする本
発明の蛋白質は、C末端が通常カルボキシル基(−CO
OH)またはカルボキシレート(−COO-)であるが、
C末端がアミド(−CONH2)またはエステル(−C
OOR)であってもよい。ここでエステルにおけるRと
しては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピルもしくはn−ブチルなどのC1-6アルキル基、
例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8
シクロアルキル基、例えば、フェニル、α−ナフチルな
どのC6-12アリール基、例えば、ベンジル、フェネチル
などのフェニル−C1-2アルキル基もしくはα−ナフチ
ルメチルなどのα−ナフチル−C1-2アルキル基などの
C7-14アラルキル基のほか、経口用エステルとして汎用
されるピバロイルオキシメチル基などが用いられる。本
発明の蛋白質がC末端以外にカルボキシル基(またはカ
ルボキシレート)を有している場合、カルボキシル基が
アミド化またはエステル化されているものも本発明の蛋
白質に含まれる。この場合のエステルとしては、例えば
上記したC末端のエステルなどが用いられる。さらに、
本発明の蛋白質には、上記した蛋白質において、N末端
のメチオニン残基のアミノ基が保護基(例えば、ホルミ
ル基、アセチル基などのC2-6アルカノイル基などのC
1-6アシル基など)で保護されているもの、N端側が生
体内で切断され生成したグルタミル基がピログルタミン
酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例
えば、−OH、−SH、アミノ基、イミダゾール基、イ
ンドール基、グアニジノ基など)が適当な保護基(例え
ば、ホルミル基、アセチル基などのC2-6アルカノイル
基などのC1-6アシル基など)で保護されているもの、
あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖蛋白質などの複合蛋
白質なども含まれる。本発明の蛋白質の具体例として
は、例えば、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を
含有するヒト由来(より好ましくはヒト脳由来)の蛋白
質などがあげられる。
の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端がC
末端(カルボキシル末端)である。配列番号:1で表わ
されるアミノ酸配列を含有する蛋白質をはじめとする本
発明の蛋白質は、C末端が通常カルボキシル基(−CO
OH)またはカルボキシレート(−COO-)であるが、
C末端がアミド(−CONH2)またはエステル(−C
OOR)であってもよい。ここでエステルにおけるRと
しては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソ
プロピルもしくはn−ブチルなどのC1-6アルキル基、
例えば、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8
シクロアルキル基、例えば、フェニル、α−ナフチルな
どのC6-12アリール基、例えば、ベンジル、フェネチル
などのフェニル−C1-2アルキル基もしくはα−ナフチ
ルメチルなどのα−ナフチル−C1-2アルキル基などの
C7-14アラルキル基のほか、経口用エステルとして汎用
されるピバロイルオキシメチル基などが用いられる。本
発明の蛋白質がC末端以外にカルボキシル基(またはカ
ルボキシレート)を有している場合、カルボキシル基が
アミド化またはエステル化されているものも本発明の蛋
白質に含まれる。この場合のエステルとしては、例えば
上記したC末端のエステルなどが用いられる。さらに、
本発明の蛋白質には、上記した蛋白質において、N末端
のメチオニン残基のアミノ基が保護基(例えば、ホルミ
ル基、アセチル基などのC2-6アルカノイル基などのC
1-6アシル基など)で保護されているもの、N端側が生
体内で切断され生成したグルタミル基がピログルタミン
酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖上の置換基(例
えば、−OH、−SH、アミノ基、イミダゾール基、イ
ンドール基、グアニジノ基など)が適当な保護基(例え
ば、ホルミル基、アセチル基などのC2-6アルカノイル
基などのC1-6アシル基など)で保護されているもの、
あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖蛋白質などの複合蛋
白質なども含まれる。本発明の蛋白質の具体例として
は、例えば、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を
含有するヒト由来(より好ましくはヒト脳由来)の蛋白
質などがあげられる。
【0017】本発明の蛋白質の部分ペプチド(以下、部
分ペプチドと略記する場合がある)としては、前記した
本発明の蛋白質の部分ペプチドであれば何れのものであ
ってもよいが、例えば、本発明の蛋白質分子のうち、細
胞膜の外に露出している部位であって、レセプター結合
活性を有するものなどが用いられる。具体的には、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質の部
分ペプチドとしては、図7で示される疎水性プロット解
析において細胞外領域(親水性(Hydrophilic)部位)
であると分析された部分を含むペプチドである。また、
疎水性(Hydrophobic)部位を一部に含むペプチドも同
様に用いることができる。個々のドメインを個別に含む
ペプチドも用い得るが、複数のドメインを同時に含む部
分のペプチドでも良い。本発明の部分ペプチドのアミノ
酸の数は、前記した本発明の蛋白質の構成アミノ酸配列
のうち少なくとも20個以上、好ましくは50個以上、
より好ましくは100個以上のアミノ酸配列を有するペ
プチドなどが好ましい。実質的に同一のアミノ酸配列と
は、これらアミノ酸配列と約50%以上、好ましくは約
70%以上、より好ましくは約80%以上、さらに好ま
しくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相
同性を有するアミノ酸配列を示す。ここで、「実質的に
同質の活性」とは、前記と同意義を示す。「実質的に同
質の活性」の測定は前記と同様に行なうことができる。
分ペプチドと略記する場合がある)としては、前記した
本発明の蛋白質の部分ペプチドであれば何れのものであ
ってもよいが、例えば、本発明の蛋白質分子のうち、細
胞膜の外に露出している部位であって、レセプター結合
活性を有するものなどが用いられる。具体的には、配列
番号:1で表わされるアミノ酸配列を有する蛋白質の部
分ペプチドとしては、図7で示される疎水性プロット解
析において細胞外領域(親水性(Hydrophilic)部位)
であると分析された部分を含むペプチドである。また、
疎水性(Hydrophobic)部位を一部に含むペプチドも同
様に用いることができる。個々のドメインを個別に含む
ペプチドも用い得るが、複数のドメインを同時に含む部
分のペプチドでも良い。本発明の部分ペプチドのアミノ
酸の数は、前記した本発明の蛋白質の構成アミノ酸配列
のうち少なくとも20個以上、好ましくは50個以上、
より好ましくは100個以上のアミノ酸配列を有するペ
プチドなどが好ましい。実質的に同一のアミノ酸配列と
は、これらアミノ酸配列と約50%以上、好ましくは約
70%以上、より好ましくは約80%以上、さらに好ま
しくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相
同性を有するアミノ酸配列を示す。ここで、「実質的に
同質の活性」とは、前記と同意義を示す。「実質的に同
質の活性」の測定は前記と同様に行なうことができる。
【0018】また、本発明の部分ペプチドは、上記アミ
ノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜10
個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))のア
ミノ酸が欠失し、または、そのアミノ酸配列に1または
2個以上(好ましくは、1〜20個程度、より好ましく
は1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1または2
個))のアミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、
より好ましくは1〜5個程度、さらに好ましくは数個
(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換さ
れていてもよい。また、本発明の部分ペプチドはC末端
が通常カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシ
レート(−COO-)であるが、前記した本発明の蛋白
質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)またはエ
ステル(−COOR)であってもよい。さらに、本発明
の部分ペプチドには、前記した本発明の蛋白質と同様
に、N末端のメチオニン残基のアミノ基が保護基で保護
されているもの、N端側が生体内で切断され生成したGl
nがピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の
側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているもの、
あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合
ペプチドなども含まれる。また、本発明の部分ペプチド
はC末端が通常カルボキシル基(−COOH)またはカ
ルボキシレート(−COO-)であるが、前記した本発明
の蛋白質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)ま
たはエステル(−COOR)であってもよい。本発明の
蛋白質またはその部分ペプチドの塩としては、とりわけ
生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この様な塩
としては、例えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化
水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢
酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハ
ク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが
用いられる。
ノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜10
個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))のア
ミノ酸が欠失し、または、そのアミノ酸配列に1または
2個以上(好ましくは、1〜20個程度、より好ましく
は1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1または2
個))のアミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、
より好ましくは1〜5個程度、さらに好ましくは数個
(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換さ
れていてもよい。また、本発明の部分ペプチドはC末端
が通常カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシ
レート(−COO-)であるが、前記した本発明の蛋白
質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)またはエ
ステル(−COOR)であってもよい。さらに、本発明
の部分ペプチドには、前記した本発明の蛋白質と同様
に、N末端のメチオニン残基のアミノ基が保護基で保護
されているもの、N端側が生体内で切断され生成したGl
nがピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の
側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているもの、
あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合
ペプチドなども含まれる。また、本発明の部分ペプチド
はC末端が通常カルボキシル基(−COOH)またはカ
ルボキシレート(−COO-)であるが、前記した本発明
の蛋白質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)ま
たはエステル(−COOR)であってもよい。本発明の
蛋白質またはその部分ペプチドの塩としては、とりわけ
生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この様な塩
としては、例えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化
水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢
酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハ
ク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが
用いられる。
【0019】本発明の蛋白質またはその塩は、前述した
ヒトや哺乳動物の細胞または組織から自体公知の蛋白質
の精製方法によって製造することもできるし、後述する
本発明の蛋白質をコードするDNAを含有する形質転換
体を培養することによっても製造することができる。ま
た、後述の蛋白質合成法またはこれに準じて製造するこ
ともできる。ヒトや哺乳動物の組織または細胞から製造
する場合、ヒトや哺乳動物の組織または細胞をホモジナ
イズした後、酸などで抽出を行ない、該抽出液を逆相ク
ロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなど
のクロマトグラフィーを組み合わせることにより精製単
離することができる。
ヒトや哺乳動物の細胞または組織から自体公知の蛋白質
の精製方法によって製造することもできるし、後述する
本発明の蛋白質をコードするDNAを含有する形質転換
体を培養することによっても製造することができる。ま
た、後述の蛋白質合成法またはこれに準じて製造するこ
ともできる。ヒトや哺乳動物の組織または細胞から製造
する場合、ヒトや哺乳動物の組織または細胞をホモジナ
イズした後、酸などで抽出を行ない、該抽出液を逆相ク
ロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなど
のクロマトグラフィーを組み合わせることにより精製単
離することができる。
【0020】本発明の蛋白質、その部分ペプチドもしく
はそれらの塩またはそれらのアミド体の合成には、通常
市販の蛋白質合成用樹脂を用いることができる。そのよ
うな樹脂としては、例えば、クロロメチル樹脂、ヒドロ
キシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹脂、アミノメ
チル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルアルコール樹
脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、PAM樹脂、
4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセトアミドメチ
ル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−(2',4'-ジメト
キシフェニル−ヒドロキシメチル)フェノキシ樹脂、4
−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocアミノエチル)フ
ェノキシ樹脂などを挙げることができる。このような樹
脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基を適当に保護した
アミノ酸を、目的とする蛋白質の配列通りに、自体公知
の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合させる。反応の最
後に樹脂から蛋白質を切り出すと同時に各種保護基を除
去し、さらに高希釈溶液中で分子内ジスルフィド結合形
成反応を実施し、目的の蛋白質またはそれらのアミド体
を取得する。上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、
蛋白質合成に使用できる各種活性化試薬を用いることが
できるが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイ
ミド類としては、DCC、N,N'-ジイソプロピルカルボジイ
ミド、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロリル)カル
ボジイミドなどが用いられる。これらによる活性化には
ラセミ化抑制添加剤(例えば、HOBt, HOOBt)とともに保
護アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無水
物またはHOBtエステルあるいはHOOBtエステルとしてあ
らかじめ保護アミノ酸の活性化を行なった後に樹脂に添
加することができる。
はそれらの塩またはそれらのアミド体の合成には、通常
市販の蛋白質合成用樹脂を用いることができる。そのよ
うな樹脂としては、例えば、クロロメチル樹脂、ヒドロ
キシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹脂、アミノメ
チル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルアルコール樹
脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、PAM樹脂、
4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセトアミドメチ
ル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−(2',4'-ジメト
キシフェニル−ヒドロキシメチル)フェノキシ樹脂、4
−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocアミノエチル)フ
ェノキシ樹脂などを挙げることができる。このような樹
脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基を適当に保護した
アミノ酸を、目的とする蛋白質の配列通りに、自体公知
の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合させる。反応の最
後に樹脂から蛋白質を切り出すと同時に各種保護基を除
去し、さらに高希釈溶液中で分子内ジスルフィド結合形
成反応を実施し、目的の蛋白質またはそれらのアミド体
を取得する。上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、
蛋白質合成に使用できる各種活性化試薬を用いることが
できるが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイ
ミド類としては、DCC、N,N'-ジイソプロピルカルボジイ
ミド、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロリル)カル
ボジイミドなどが用いられる。これらによる活性化には
ラセミ化抑制添加剤(例えば、HOBt, HOOBt)とともに保
護アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無水
物またはHOBtエステルあるいはHOOBtエステルとしてあ
らかじめ保護アミノ酸の活性化を行なった後に樹脂に添
加することができる。
【0021】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、蛋白質縮合反応に使用しうるこ
とが知られている溶媒から適宜選択されうる。例えば、
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、塩
化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジン,ジ
オキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセ
トニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル類、酢酸
メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいはこれらの
適宜の混合物などが用いられる。反応温度は蛋白質結合
形成反応に使用され得ることが知られている範囲から適
宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選
択される。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜
4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用いたテス
トの結果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行う
ことなく縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行
なうことができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得
られないときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾー
ルを用いて未反応アミノ酸をアセチル化することができ
る。
いられる溶媒としては、蛋白質縮合反応に使用しうるこ
とが知られている溶媒から適宜選択されうる。例えば、
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、塩
化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジン,ジ
オキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセ
トニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル類、酢酸
メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいはこれらの
適宜の混合物などが用いられる。反応温度は蛋白質結合
形成反応に使用され得ることが知られている範囲から適
宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選
択される。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜
4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用いたテス
トの結果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行う
ことなく縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行
なうことができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得
られないときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾー
ルを用いて未反応アミノ酸をアセチル化することができ
る。
【0022】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、ターシャリーペンチルオキシカルボニ
ル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベン
ジルオキシカルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキ
シカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホ
ルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニル
ホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カルボキ
シル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ターシャリーブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル、2−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状
もしくは環状アルキルエステル化)、アラルキルエステ
ル化(例えば、ベンジルエステル、4−ニトロベンジル
エステル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロ
ベンジルエステル、ベンズヒドリルエステル化)、フェ
ナシルエステル化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジ
ド化、ターシャリーブトキシカルボニルヒドラジド化、
トリチルヒドラジド化などによって保護することができ
る。セリンの水酸基は、例えば、エステル化またはエー
テル化によって保護することができる。このエステル化
に適する基としては、例えば、アセチル基などの低級ア
ルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭
酸から誘導される基などが用いられる。また、エーテル
化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒ
ドロピラニル基、t-ブチル基などである。チロシンのフ
ェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bzl、Cl2
-Bzl、2−ニトロベンジル、Br-Z、ターシャリーブチル
などが用いられる。ヒスチジンのイミダゾールの保護基
としては、例えば、Tos、4-メトキシ-2,3,6-トリメチ
ルベンゼンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチル、B
um、Boc、Trt、Fmocなどが用いられる。
ば、Z、Boc、ターシャリーペンチルオキシカルボニ
ル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベン
ジルオキシカルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキ
シカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホ
ルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニル
ホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カルボキ
シル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ターシャリーブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル、2−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状
もしくは環状アルキルエステル化)、アラルキルエステ
ル化(例えば、ベンジルエステル、4−ニトロベンジル
エステル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロ
ベンジルエステル、ベンズヒドリルエステル化)、フェ
ナシルエステル化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジ
ド化、ターシャリーブトキシカルボニルヒドラジド化、
トリチルヒドラジド化などによって保護することができ
る。セリンの水酸基は、例えば、エステル化またはエー
テル化によって保護することができる。このエステル化
に適する基としては、例えば、アセチル基などの低級ア
ルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭
酸から誘導される基などが用いられる。また、エーテル
化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒ
ドロピラニル基、t-ブチル基などである。チロシンのフ
ェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bzl、Cl2
-Bzl、2−ニトロベンジル、Br-Z、ターシャリーブチル
などが用いられる。ヒスチジンのイミダゾールの保護基
としては、例えば、Tos、4-メトキシ-2,3,6-トリメチ
ルベンゼンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチル、B
um、Boc、Trt、Fmocなどが用いられる。
【0023】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノ
ール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノー
ル、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタ
ルイミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原
料のアミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対
応するリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱
離)方法としては、例えば、Pd−黒あるいはPd-炭
素などの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、
また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれら
の混合液などによる酸処理や、ジイソプロピルエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンなど
による塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによ
る還元なども用いられる。上記酸処理による脱離反応
は、一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれるが、
酸処理においては、例えば、アニソール、フェノール、
チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾール、ジ
メチルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタン
ジチオールなどのようなカチオン捕捉剤の添加が有効で
ある。また、ヒスチジンのイミダゾール保護基として用
いられる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理
により除去され、トリプトファンのインドール保護基と
して用いられるホルミル基は上記の1,2-エタンジチオー
ル、1,4-ブタンジチオールなどの存在下の酸処理による
脱保護以外に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニア
などによるアルカリ処理によっても除去される。
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノ
ール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノー
ル、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタ
ルイミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原
料のアミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対
応するリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱
離)方法としては、例えば、Pd−黒あるいはPd-炭
素などの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、
また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれら
の混合液などによる酸処理や、ジイソプロピルエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンなど
による塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによ
る還元なども用いられる。上記酸処理による脱離反応
は、一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれるが、
酸処理においては、例えば、アニソール、フェノール、
チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾール、ジ
メチルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタン
ジチオールなどのようなカチオン捕捉剤の添加が有効で
ある。また、ヒスチジンのイミダゾール保護基として用
いられる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理
により除去され、トリプトファンのインドール保護基と
して用いられるホルミル基は上記の1,2-エタンジチオー
ル、1,4-ブタンジチオールなどの存在下の酸処理による
脱保護以外に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニア
などによるアルカリ処理によっても除去される。
【0024】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。蛋白質のアミド体を得る別の方法
としては、例えば、まず、カルボキシ末端アミノ酸のα
−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミノ基
側にペプチド鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプチ
ド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみを除いた蛋白
質とC末端のカルボキシル基の保護基のみを除去した蛋
白質とを製造し、この両蛋白質を上記したような混合溶
媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については上記と同
様である。縮合により得られた保護蛋白質を精製した
後、上記方法によりすべての保護基を除去し、所望の粗
蛋白質を得ることができる。この粗蛋白質は既知の各種
精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍結乾燥するこ
とで所望の蛋白質のアミド体を得ることができる。蛋白
質のエステル体を得るには、例えば、カルボキシ末端ア
ミノ酸のα−カルボキシル基を所望のアルコール類と縮
合しアミノ酸エステルとした後、蛋白質のアミド体と同
様にして、所望の蛋白質のエステル体を得ることができ
る。
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。蛋白質のアミド体を得る別の方法
としては、例えば、まず、カルボキシ末端アミノ酸のα
−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミノ基
側にペプチド鎖を所望の鎖長まで延ばした後、該ペプチ
ド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみを除いた蛋白
質とC末端のカルボキシル基の保護基のみを除去した蛋
白質とを製造し、この両蛋白質を上記したような混合溶
媒中で縮合させる。縮合反応の詳細については上記と同
様である。縮合により得られた保護蛋白質を精製した
後、上記方法によりすべての保護基を除去し、所望の粗
蛋白質を得ることができる。この粗蛋白質は既知の各種
精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍結乾燥するこ
とで所望の蛋白質のアミド体を得ることができる。蛋白
質のエステル体を得るには、例えば、カルボキシ末端ア
ミノ酸のα−カルボキシル基を所望のアルコール類と縮
合しアミノ酸エステルとした後、蛋白質のアミド体と同
様にして、所望の蛋白質のエステル体を得ることができ
る。
【0025】本発明の蛋白質の部分ペプチドまたはその
塩は、自体公知のペプチドの合成法に従って、あるいは
本発明の蛋白質を適当なペプチダーゼで切断することに
よって製造することができる。ペプチドの合成法として
は、例えば、固相合成法、液相合成法のいずれによって
も良い。すなわち、本発明の蛋白質を構成し得る部分ペ
プチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合させ、生成
物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより
目的のペプチドを製造することができる。公知の縮合方
法や保護基の脱離としては、例えば、以下の〜に記
載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ ペプチド(The Peptide),
Academic Press, New York (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 蛋白
質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合成
広川書店 また、反応後は通常の精製法、たとえば、溶媒抽出・蒸
留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィ
ー・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを
精製単離することができる。上記方法で得られる部分ペ
プチドが遊離体である場合は、公知の方法によって適当
な塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合
は、公知の方法によって遊離体に変換することができ
る。
塩は、自体公知のペプチドの合成法に従って、あるいは
本発明の蛋白質を適当なペプチダーゼで切断することに
よって製造することができる。ペプチドの合成法として
は、例えば、固相合成法、液相合成法のいずれによって
も良い。すなわち、本発明の蛋白質を構成し得る部分ペ
プチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合させ、生成
物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより
目的のペプチドを製造することができる。公知の縮合方
法や保護基の脱離としては、例えば、以下の〜に記
載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ ペプチド(The Peptide),
Academic Press, New York (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 蛋白
質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合成
広川書店 また、反応後は通常の精製法、たとえば、溶媒抽出・蒸
留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィ
ー・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを
精製単離することができる。上記方法で得られる部分ペ
プチドが遊離体である場合は、公知の方法によって適当
な塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合
は、公知の方法によって遊離体に変換することができ
る。
【0026】本発明の蛋白質をコードするDNAとして
は、前述した本発明の蛋白質をコードする塩基配列を含
有するものであればいかなるものであってもよい。ま
た、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、前記し
た細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組織由来
のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれでもよ
い。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリオフ
ァージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなどいず
れであってもよい。また、前記した細胞・組織よりtota
lRNAまたはmRNA画分を調製したものを用いて直
接Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
(以下、RT-PCR法と略称する)によって増幅する
こともできる。具体的には、本発明の蛋白質をコードす
るDNAとしては、例えば、配列番号:2または配列番
号:3で表わされる塩基配列を含有するDNA、または
配列番号:2または配列番号:3で表わされる塩基配列
を有するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズするDNAを有し、本発明の蛋白質と実質的
に同質の活性(例、リガンド結合活性、シグナル情報伝
達作用など)を有する蛋白質をコードするDNAであれ
ば何れのものでもよい。配列番号:2または配列番号:
3で表わされる塩基配列を有するDNAとハイストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとして
は、例えば、配列番号:2または配列番号:3で表わさ
れる塩基配列と約90%以上、好ましくは約95%以
上、より好ましくは約98%以上の相同性を有する塩基
配列を含有するDNAなどが用いられる。
は、前述した本発明の蛋白質をコードする塩基配列を含
有するものであればいかなるものであってもよい。ま
た、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、前記し
た細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組織由来
のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれでもよ
い。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリオフ
ァージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなどいず
れであってもよい。また、前記した細胞・組織よりtota
lRNAまたはmRNA画分を調製したものを用いて直
接Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
(以下、RT-PCR法と略称する)によって増幅する
こともできる。具体的には、本発明の蛋白質をコードす
るDNAとしては、例えば、配列番号:2または配列番
号:3で表わされる塩基配列を含有するDNA、または
配列番号:2または配列番号:3で表わされる塩基配列
を有するDNAとハイストリンジェントな条件下でハイ
ブリダイズするDNAを有し、本発明の蛋白質と実質的
に同質の活性(例、リガンド結合活性、シグナル情報伝
達作用など)を有する蛋白質をコードするDNAであれ
ば何れのものでもよい。配列番号:2または配列番号:
3で表わされる塩基配列を有するDNAとハイストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズするDNAとして
は、例えば、配列番号:2または配列番号:3で表わさ
れる塩基配列と約90%以上、好ましくは約95%以
上、より好ましくは約98%以上の相同性を有する塩基
配列を含有するDNAなどが用いられる。
【0027】ハイブリダイゼーションは、自体公知の方
法あるいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・
クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook
etal., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記
載の方法などに従って行なうことができる。また、市販
のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記
載の方法に従って行なうことができる。より好ましく
は、ハイストリンジェントな条件に従って行なうことが
できる。ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナ
トリウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜
20mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60
〜65℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19
mMで温度が約65℃の場合が最も好ましい。より具体
的には、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を有す
る蛋白質をコードするDNAとしては、配列番号:2ま
たは配列番号:3で表わされる塩基配列を有するDNA
があげられる。本発明の蛋白質をコードする塩基配列を
含有する、または該塩基配列と相補的な塩基配列の一部
を含有してなるヌクレオチド(オリゴヌクレオチド)と
は、本発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコードす
るDNAを包含するだけではなく、RNAをも包含する
意味で用いられる。本発明に従えば、本発明の蛋白質遺
伝子の複製又は発現を阻害することのできるアンチセン
ス・(オリゴ)ヌクレオチド(核酸)を、クローン化し
たあるいは決定された蛋白質をコードする塩基配列の塩
基配列情報に基づき設計し、合成しうる。そうした(オ
リゴ)ヌクレオチド(核酸)は、G蛋白質共役型蛋白質
遺伝子のRNAとハイブリダイズすることができ、該R
NAの合成又は機能を阻害することができるか、あるい
はG蛋白質共役型蛋白質関連RNAとの相互作用を介し
てG蛋白質共役型蛋白質遺伝子の発現を調節・制御する
ことができる。G蛋白質共役型蛋白質関連RNAの選択
された配列に相補的な(オリゴ)ヌクレオチド、及びG
蛋白質共役型蛋白質関連RNAと特異的にハイブリダイ
ズすることができる(オリゴ)ヌクレオチドは、生体内
及び生体外でG蛋白質共役型蛋白質遺伝子の発現を調節
・制御するのに有用であり、また病気などの治療又は診
断に有用である。用語「対応する」とは、遺伝子を含め
たヌクレオチド、塩基配列又は核酸の特定の配列に相同
性を有するあるいは相補的であることを意味する。ヌク
レオチド、塩基配列又は核酸とペプチド(蛋白質)との
間で「対応する」とは、ヌクレオチド(核酸)の配列又
はその相補体から誘導される指令にあるペプチド(蛋白
質)のアミノ酸を通常指している。G蛋白質共役型蛋白
質遺伝子の5’端ヘアピンループ、5’端6−ベースペ
ア・リピート、5’端非翻訳領域、ポリペプチド翻訳開
始コドン、蛋白質コード領域、ORF翻訳開始コドン、
3’端非翻訳領域、3’端パリンドローム領域、及び
3’端ヘアピンループは好ましい対象領域として選択し
うるが、G蛋白質共役型蛋白質遺伝子内の如何なる領域
も対象として選択しうる。
法あるいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・
クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook
etal., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記
載の方法などに従って行なうことができる。また、市販
のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記
載の方法に従って行なうことができる。より好ましく
は、ハイストリンジェントな条件に従って行なうことが
できる。ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナ
トリウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜
20mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60
〜65℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19
mMで温度が約65℃の場合が最も好ましい。より具体
的には、配列番号:1で表わされるアミノ酸配列を有す
る蛋白質をコードするDNAとしては、配列番号:2ま
たは配列番号:3で表わされる塩基配列を有するDNA
があげられる。本発明の蛋白質をコードする塩基配列を
含有する、または該塩基配列と相補的な塩基配列の一部
を含有してなるヌクレオチド(オリゴヌクレオチド)と
は、本発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコードす
るDNAを包含するだけではなく、RNAをも包含する
意味で用いられる。本発明に従えば、本発明の蛋白質遺
伝子の複製又は発現を阻害することのできるアンチセン
ス・(オリゴ)ヌクレオチド(核酸)を、クローン化し
たあるいは決定された蛋白質をコードする塩基配列の塩
基配列情報に基づき設計し、合成しうる。そうした(オ
リゴ)ヌクレオチド(核酸)は、G蛋白質共役型蛋白質
遺伝子のRNAとハイブリダイズすることができ、該R
NAの合成又は機能を阻害することができるか、あるい
はG蛋白質共役型蛋白質関連RNAとの相互作用を介し
てG蛋白質共役型蛋白質遺伝子の発現を調節・制御する
ことができる。G蛋白質共役型蛋白質関連RNAの選択
された配列に相補的な(オリゴ)ヌクレオチド、及びG
蛋白質共役型蛋白質関連RNAと特異的にハイブリダイ
ズすることができる(オリゴ)ヌクレオチドは、生体内
及び生体外でG蛋白質共役型蛋白質遺伝子の発現を調節
・制御するのに有用であり、また病気などの治療又は診
断に有用である。用語「対応する」とは、遺伝子を含め
たヌクレオチド、塩基配列又は核酸の特定の配列に相同
性を有するあるいは相補的であることを意味する。ヌク
レオチド、塩基配列又は核酸とペプチド(蛋白質)との
間で「対応する」とは、ヌクレオチド(核酸)の配列又
はその相補体から誘導される指令にあるペプチド(蛋白
質)のアミノ酸を通常指している。G蛋白質共役型蛋白
質遺伝子の5’端ヘアピンループ、5’端6−ベースペ
ア・リピート、5’端非翻訳領域、ポリペプチド翻訳開
始コドン、蛋白質コード領域、ORF翻訳開始コドン、
3’端非翻訳領域、3’端パリンドローム領域、及び
3’端ヘアピンループは好ましい対象領域として選択し
うるが、G蛋白質共役型蛋白質遺伝子内の如何なる領域
も対象として選択しうる。
【0028】目的核酸と、対象領域の少なくとも一部に
相補的な(オリゴ)ヌクレオチドとの関係は、対象物と
ハイブリダイズすることができる(オリゴ)ヌクレオチ
ドとの関係は、「アンチセンス」であるということがで
きる。アンチセンス・(オリゴ)ヌクレオチドは、2−
デオキシ−D−リボースを含有しているポリデオキシヌ
クレオチド、D−リボースを含有しているポリデオキシ
ヌクレオチド、プリン又はピリミジン塩基のN−グリコ
シドであるその他のタイプのポリヌクレオチド、あるい
は非ヌクレオチド骨格を有するその他のポリマー(例え
ば、市販の蛋白質核酸及び合成配列特異的な核酸ポリマ
ー)又は特殊な結合を含有するその他のポリマー(但
し、該ポリマーはDNAやRNA中に見出されるような
塩基のペアリナグや塩基の付着を許容する配置をもつヌ
クレオチドを含有する)などが挙げられる。それらは、
2本鎖DNA、1本鎖DNA、2本鎖RNA、1本鎖R
NA、さらにDNA:RNAハイブリッドであることが
でき、さらに非修飾ポリヌクレオチド又は非修飾オリゴ
ヌクレオチド、さらには公知の修飾の付加されたもの、
例えば当該分野で知られた標識のあるもの、キャップの
付いたもの、メチル化されたもの、1個以上の天然のヌ
クレオチドを類縁物で置換したもの、分子内ヌクレオチ
ド修飾のされたもの、例えば非荷電結合(例えば、メチ
ルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホルアミデ
ート、カルバメートなど)を持つもの、電荷を有する結
合又は硫黄含有結合(例えば、ホスホロチオエート、ホ
スホロジチオエートなど)を持つもの、例えば蛋白質
(ヌクレアーゼ、ヌクレアーゼ・インヒビター、トキシ
ン、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リジンなど)
や糖(例えば、モノサッカライドなど)などの側鎖基を
有しているもの、インターカレント化合物(例えば、ア
クリジン、プソラレンなど)を持つもの、キレート化合
物(例えば、金属、放射活性をもつ金属、ホウ素、酸化
性の金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含有す
るもの、修飾された結合を持つもの(例えば、αアノマ
ー型の核酸など)であってもよい。ここで「ヌクレオシ
ド」、「ヌクレオチド」及び「核酸」とは、プリン及び
ピリミジン塩基を含有するのみでなく、修飾されたその
他の複素環型塩基をもつようなものを含んでいて良い。
こうした修飾物は、メチル化されたプリン及びピリミジ
ン、アシル化されたプリン及びピリミジン、あるいはそ
の他の複素環を含むものであってよい。修飾されたヌク
レオチド及び修飾されたヌクレオチドはまた糖部分が修
飾されていてよく、例えば1個以上の水酸基がハロゲン
とか、脂肪族基などで置換されていたり、あるいはエー
テル、アミンなどの官能基に変換されていてよい。
相補的な(オリゴ)ヌクレオチドとの関係は、対象物と
ハイブリダイズすることができる(オリゴ)ヌクレオチ
ドとの関係は、「アンチセンス」であるということがで
きる。アンチセンス・(オリゴ)ヌクレオチドは、2−
デオキシ−D−リボースを含有しているポリデオキシヌ
クレオチド、D−リボースを含有しているポリデオキシ
ヌクレオチド、プリン又はピリミジン塩基のN−グリコ
シドであるその他のタイプのポリヌクレオチド、あるい
は非ヌクレオチド骨格を有するその他のポリマー(例え
ば、市販の蛋白質核酸及び合成配列特異的な核酸ポリマ
ー)又は特殊な結合を含有するその他のポリマー(但
し、該ポリマーはDNAやRNA中に見出されるような
塩基のペアリナグや塩基の付着を許容する配置をもつヌ
クレオチドを含有する)などが挙げられる。それらは、
2本鎖DNA、1本鎖DNA、2本鎖RNA、1本鎖R
NA、さらにDNA:RNAハイブリッドであることが
でき、さらに非修飾ポリヌクレオチド又は非修飾オリゴ
ヌクレオチド、さらには公知の修飾の付加されたもの、
例えば当該分野で知られた標識のあるもの、キャップの
付いたもの、メチル化されたもの、1個以上の天然のヌ
クレオチドを類縁物で置換したもの、分子内ヌクレオチ
ド修飾のされたもの、例えば非荷電結合(例えば、メチ
ルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホルアミデ
ート、カルバメートなど)を持つもの、電荷を有する結
合又は硫黄含有結合(例えば、ホスホロチオエート、ホ
スホロジチオエートなど)を持つもの、例えば蛋白質
(ヌクレアーゼ、ヌクレアーゼ・インヒビター、トキシ
ン、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リジンなど)
や糖(例えば、モノサッカライドなど)などの側鎖基を
有しているもの、インターカレント化合物(例えば、ア
クリジン、プソラレンなど)を持つもの、キレート化合
物(例えば、金属、放射活性をもつ金属、ホウ素、酸化
性の金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含有す
るもの、修飾された結合を持つもの(例えば、αアノマ
ー型の核酸など)であってもよい。ここで「ヌクレオシ
ド」、「ヌクレオチド」及び「核酸」とは、プリン及び
ピリミジン塩基を含有するのみでなく、修飾されたその
他の複素環型塩基をもつようなものを含んでいて良い。
こうした修飾物は、メチル化されたプリン及びピリミジ
ン、アシル化されたプリン及びピリミジン、あるいはそ
の他の複素環を含むものであってよい。修飾されたヌク
レオチド及び修飾されたヌクレオチドはまた糖部分が修
飾されていてよく、例えば1個以上の水酸基がハロゲン
とか、脂肪族基などで置換されていたり、あるいはエー
テル、アミンなどの官能基に変換されていてよい。
【0029】本発明のアンチセンス核酸は、RNA、D
NA、あるいは修飾された核酸である。修飾された核酸
の具体例としては核酸の硫黄誘導体やチオホスフェート
誘導体、そしてポリヌクレオシドアミドやオリゴヌクレ
オシドアミドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、そ
れに限定されるものではない。本発明のアンチセンス核
酸は次のような方針で好ましく設計されうる。すなわ
ち、細胞内でのアンチセンス核酸をより安定なものにす
る、アンチセンス核酸の細胞透過性をより高める、目標
とするセンス鎖に対する親和性をより大きなものにす
る、そしてもし毒性があるならアンチセンス核酸の毒性
をより小さなものにする。こうして修飾は当該分野で数
多く知られており、例えば J. Kawakami et al.,Pharm
Tech Japan, Vol. 8, pp.247, 1992; Vol. 8, pp.395,
1992; S. T. Crooke et al. ed., Antisense Research
and Applications, CRC Press, 1993 などに開示があ
る。本発明のアンチセンス核酸は、変化せしめられた
り、修飾された糖、塩基、結合を含有していて良く、リ
ポゾーム、ミクロスフェアのような特殊な形態で供与さ
れたり、遺伝子治療により適用されたり、付加された形
態で与えられることができうる。こうして付加形態で用
いられるものとしては、リン酸基骨格の電荷を中和する
ように働くポリリジンのようなポリカチオン体、細胞膜
との相互作用を高めたり、核酸の取込みを増大せしめる
ような脂質(例えば、ホスホリピッド、コレステロール
など)といった粗水性のものが挙げられる。付加するに
好ましい脂質としては、コレステロールやその誘導体
(例えば、コレステリルクロロホルメート、コール酸な
ど)が挙げられる。こうしたものは、核酸の3’端ある
いは5’端に付着させることができ、塩基、糖、分子内
ヌクレオシド結合を介して付着させることができうる。
その他の基としては、核酸の3’端あるいは5’端に特
異的に配置されたキャップ用の基で、エキソヌクレアー
ゼ、RNaseなどのヌクレアーゼによる分解を阻止す
るためのものが挙げられる。こうしたキャップ用の基と
しては、ポリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コールなどのグリコールをはじめとした当該分野で知ら
れた水酸基の保護基が挙げられるが、それに限定される
ものではない。アンチセンス核酸の阻害活性は、本発明
の形質転換体、本発明の生体内や生体外の遺伝子発現
系、あるいは蛋白質の生体内や生体外の翻訳系を用いて
調べることができる。該核酸其れ自体公知の各種の方法
で細胞に適用できる。
NA、あるいは修飾された核酸である。修飾された核酸
の具体例としては核酸の硫黄誘導体やチオホスフェート
誘導体、そしてポリヌクレオシドアミドやオリゴヌクレ
オシドアミドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、そ
れに限定されるものではない。本発明のアンチセンス核
酸は次のような方針で好ましく設計されうる。すなわ
ち、細胞内でのアンチセンス核酸をより安定なものにす
る、アンチセンス核酸の細胞透過性をより高める、目標
とするセンス鎖に対する親和性をより大きなものにす
る、そしてもし毒性があるならアンチセンス核酸の毒性
をより小さなものにする。こうして修飾は当該分野で数
多く知られており、例えば J. Kawakami et al.,Pharm
Tech Japan, Vol. 8, pp.247, 1992; Vol. 8, pp.395,
1992; S. T. Crooke et al. ed., Antisense Research
and Applications, CRC Press, 1993 などに開示があ
る。本発明のアンチセンス核酸は、変化せしめられた
り、修飾された糖、塩基、結合を含有していて良く、リ
ポゾーム、ミクロスフェアのような特殊な形態で供与さ
れたり、遺伝子治療により適用されたり、付加された形
態で与えられることができうる。こうして付加形態で用
いられるものとしては、リン酸基骨格の電荷を中和する
ように働くポリリジンのようなポリカチオン体、細胞膜
との相互作用を高めたり、核酸の取込みを増大せしめる
ような脂質(例えば、ホスホリピッド、コレステロール
など)といった粗水性のものが挙げられる。付加するに
好ましい脂質としては、コレステロールやその誘導体
(例えば、コレステリルクロロホルメート、コール酸な
ど)が挙げられる。こうしたものは、核酸の3’端ある
いは5’端に付着させることができ、塩基、糖、分子内
ヌクレオシド結合を介して付着させることができうる。
その他の基としては、核酸の3’端あるいは5’端に特
異的に配置されたキャップ用の基で、エキソヌクレアー
ゼ、RNaseなどのヌクレアーゼによる分解を阻止す
るためのものが挙げられる。こうしたキャップ用の基と
しては、ポリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コールなどのグリコールをはじめとした当該分野で知ら
れた水酸基の保護基が挙げられるが、それに限定される
ものではない。アンチセンス核酸の阻害活性は、本発明
の形質転換体、本発明の生体内や生体外の遺伝子発現
系、あるいは蛋白質の生体内や生体外の翻訳系を用いて
調べることができる。該核酸其れ自体公知の各種の方法
で細胞に適用できる。
【0030】本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、前述した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バク
テリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミド
などいずれであってもよい。また、前記した細胞・組織
よりmRNA画分を調製したものを用いて直接Reverse
TranscriptasePolymerase Chain Reaction(以下、RT
-PCR法と略称する)によって増幅することもでき
る。具体的には、本発明の部分ペプチドをコードするD
NAとしては、例えば、配列番号:2または配列番号:
3で表わされる塩基配列を有するDNAの部分塩基配列
を有するDNA、または配列番号:2または配列番
号:3で表わされる塩基配列を有するDNAとハイスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAを有
し、本発明の蛋白質ペプチドと実質的に同質の活性
(例、リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用など)
を有する蛋白質をコードするDNAの部分塩基配列を有
するDNAなどが用いられる。配列番号:2または配列
番号:3で表わされる塩基配列を有するDNAとハイス
トリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAと
しては、例えば、配列番号:2または配列番号:3で表
わされる塩基配列と約90%以上、好ましくは約95%
以上、より好ましくは約98%以上の相同性を有する塩
基配列を含有するDNAなどが用いられる。
としては、前述した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バク
テリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミド
などいずれであってもよい。また、前記した細胞・組織
よりmRNA画分を調製したものを用いて直接Reverse
TranscriptasePolymerase Chain Reaction(以下、RT
-PCR法と略称する)によって増幅することもでき
る。具体的には、本発明の部分ペプチドをコードするD
NAとしては、例えば、配列番号:2または配列番号:
3で表わされる塩基配列を有するDNAの部分塩基配列
を有するDNA、または配列番号:2または配列番
号:3で表わされる塩基配列を有するDNAとハイスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAを有
し、本発明の蛋白質ペプチドと実質的に同質の活性
(例、リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用など)
を有する蛋白質をコードするDNAの部分塩基配列を有
するDNAなどが用いられる。配列番号:2または配列
番号:3で表わされる塩基配列を有するDNAとハイス
トリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAと
しては、例えば、配列番号:2または配列番号:3で表
わされる塩基配列と約90%以上、好ましくは約95%
以上、より好ましくは約98%以上の相同性を有する塩
基配列を含有するDNAなどが用いられる。
【0031】本発明の蛋白質またはその部分ペプチド
(以下、本発明の蛋白質と略記する)を完全にコードす
るDNAのクローニングの手段としては、本発明の蛋白
質をコードするDNAの塩基配列の部分塩基配列を有す
る合成DNAプライマーを用いてPCR法によって増幅
するか、または適当なベクターに組み込んだDNAを本
発明の蛋白質の一部あるいは全領域をコードするDNA
断片もしくは合成DNAを用いて標識したものとのハイ
ブリダイゼーションによって選別することができる。ハ
イブリダイゼーションの方法は、例えば、モレキュラー
・クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambro
ok et al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に
記載の方法などに従って行なうことができる。また、市
販のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に
記載の方法に従って行なうことができる。
(以下、本発明の蛋白質と略記する)を完全にコードす
るDNAのクローニングの手段としては、本発明の蛋白
質をコードするDNAの塩基配列の部分塩基配列を有す
る合成DNAプライマーを用いてPCR法によって増幅
するか、または適当なベクターに組み込んだDNAを本
発明の蛋白質の一部あるいは全領域をコードするDNA
断片もしくは合成DNAを用いて標識したものとのハイ
ブリダイゼーションによって選別することができる。ハ
イブリダイゼーションの方法は、例えば、モレキュラー
・クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambro
ok et al., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に
記載の方法などに従って行なうことができる。また、市
販のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に
記載の方法に従って行なうことができる。
【0032】DNAの塩基配列の変換は、PCRや公知
のキット、例えば、MutanTM-superExpress Km(宝酒造
(株))、MutanTM-K(宝酒造(株))等を用いて、ODA
-LAPCR法やGupped duplex法やKunkel法等の自体公知の
方法あるいはそれらに準じる方法に従って行なうことが
できる。クローン化された蛋白質をコードするDNAは
目的によりそのまま、または所望により制限酵素で消化
したり、リンカーを付加したりして使用することができ
る。該DNAはその5’末端側に翻訳開始コドンとして
のATGを有し、また3’末端側には翻訳終止コドンと
してのTAA、TGAまたはTAGを有していてもよ
い。これらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当
な合成DNAアダプターを用いて付加することもでき
る。本発明の蛋白質の発現ベクターは、例えば、(イ)
本発明の蛋白質をコードするDNAから目的とするDN
A断片を切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な発現ベ
クター中のプロモーターの下流に連結することにより製
造することができる。
のキット、例えば、MutanTM-superExpress Km(宝酒造
(株))、MutanTM-K(宝酒造(株))等を用いて、ODA
-LAPCR法やGupped duplex法やKunkel法等の自体公知の
方法あるいはそれらに準じる方法に従って行なうことが
できる。クローン化された蛋白質をコードするDNAは
目的によりそのまま、または所望により制限酵素で消化
したり、リンカーを付加したりして使用することができ
る。該DNAはその5’末端側に翻訳開始コドンとして
のATGを有し、また3’末端側には翻訳終止コドンと
してのTAA、TGAまたはTAGを有していてもよ
い。これらの翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当
な合成DNAアダプターを用いて付加することもでき
る。本発明の蛋白質の発現ベクターは、例えば、(イ)
本発明の蛋白質をコードするDNAから目的とするDN
A断片を切り出し、(ロ)該DNA断片を適当な発現ベ
クター中のプロモーターの下流に連結することにより製
造することができる。
【0033】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neo、pcDNA3.1、pRc
/CMV2、pRc/RSV(Invitrogen社)などが用
いられる。本発明で用いられるプロモーターとしては、
遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモータ
ーであればいかなるものでもよい。例えば、動物細胞を
宿主として用いる場合は、SRαプロモーター、SV4
0プロモーター、HIV-LTRプロモーター、CMV
プロモーター、HSV-TKプロモーターなどが挙げら
れる。これらのうち、CMVプロモーター、SRαプロ
モーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒ
ア属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロ
モーター、recAプロモーター、λPLプロモータ
ー、lppプロモーターなどが、宿主がバチルス属菌で
ある場合は、SPO1プロモーター、SPO2プロモー
ター、penPプロモーターなど、宿主が酵母である場
合は、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、G
APプロモーター、ADHプロモーターなどが好まし
い。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘドリンプロモ
ーター、P10プロモーターなどが好ましい。
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neo、pcDNA3.1、pRc
/CMV2、pRc/RSV(Invitrogen社)などが用
いられる。本発明で用いられるプロモーターとしては、
遺伝子の発現に用いる宿主に対応して適切なプロモータ
ーであればいかなるものでもよい。例えば、動物細胞を
宿主として用いる場合は、SRαプロモーター、SV4
0プロモーター、HIV-LTRプロモーター、CMV
プロモーター、HSV-TKプロモーターなどが挙げら
れる。これらのうち、CMVプロモーター、SRαプロ
モーターなどを用いるのが好ましい。宿主がエシェリヒ
ア属菌である場合は、trpプロモーター、lacプロ
モーター、recAプロモーター、λPLプロモータ
ー、lppプロモーターなどが、宿主がバチルス属菌で
ある場合は、SPO1プロモーター、SPO2プロモー
ター、penPプロモーターなど、宿主が酵母である場
合は、PHO5プロモーター、PGKプロモーター、G
APプロモーター、ADHプロモーターなどが好まし
い。宿主が昆虫細胞である場合は、ポリヘドリンプロモ
ーター、P10プロモーターなどが好ましい。
【0034】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
rと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neorと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、CHO(dhfr-)細胞
を用いてdhfr遺伝子を選択マーカーとして使用する
場合、目的遺伝子をチミジンを含まない培地によっても
選択できる。また、必要に応じて、宿主に合ったシグナ
ル配列を、本発明の蛋白質のN端末側に付加する。宿主
がエシェリヒア属菌である場合は、PhoA・シグナル配
列、OmpA・シグナル配列などが、宿主がバチルス属菌
である場合は、α−アミラーゼ・シグナル配列、サブチ
リシン・シグナル配列などが、宿主が酵母である場合
は、MFα・シグナル配列、SUC2・シグナル配列な
ど、宿主が動物細胞である場合には、インシュリン・シ
グナル配列、α−インターフェロン・シグナル配列、抗
体分子・シグナル配列などがそれぞれ利用できる。この
ようにして構築された本発明の蛋白質をコードするDN
Aを含有するベクターを用いて、形質転換体を製造する
ことができる。
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
rと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neorと略称する場合がある、G418耐
性)等が挙げられる。特に、CHO(dhfr-)細胞
を用いてdhfr遺伝子を選択マーカーとして使用する
場合、目的遺伝子をチミジンを含まない培地によっても
選択できる。また、必要に応じて、宿主に合ったシグナ
ル配列を、本発明の蛋白質のN端末側に付加する。宿主
がエシェリヒア属菌である場合は、PhoA・シグナル配
列、OmpA・シグナル配列などが、宿主がバチルス属菌
である場合は、α−アミラーゼ・シグナル配列、サブチ
リシン・シグナル配列などが、宿主が酵母である場合
は、MFα・シグナル配列、SUC2・シグナル配列な
ど、宿主が動物細胞である場合には、インシュリン・シ
グナル配列、α−インターフェロン・シグナル配列、抗
体分子・シグナル配列などがそれぞれ利用できる。この
ようにして構築された本発明の蛋白質をコードするDN
Aを含有するベクターを用いて、形質転換体を製造する
ことができる。
【0035】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、
エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12・DH
1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,160
(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・
リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,309
(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y)〕,120巻,517(1978)〕,HB101
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,4
1巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティック
ス(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用
いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・
サチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,
24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemis
try),95巻,87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
R-,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア パストリス(Pichia pastoris)などが用いられ
る。
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、
エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12・DH
1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,160
(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・
リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,309
(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y)〕,120巻,517(1978)〕,HB101
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,4
1巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティック
ス(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用
いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・
サチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,
24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemis
try),95巻,87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
R-,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア パストリス(Pichia pastoris)などが用いられ
る。
【0036】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mor
i N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In Viv
o),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫とし
ては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田
ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(198
5)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−
7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニ
ーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
r-)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT−2
0,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細
胞などが用いられる。
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mor
i N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In Viv
o),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫とし
ては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田
ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(198
5)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−
7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニ
ーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
r-)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT−2
0,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細
胞などが用いられる。
【0037】エシェリヒア属菌を形質転換するには、例
えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,21
10(1972)やジーン(Gene),17巻,107(1
982)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。 バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モレ
キュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Mo
lecular & General Genetics),168巻,111(1
979)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。酵母を形質転換するには、例えば、メッソズ・イン
・エンザイモロジー(Methods in Enzymology),19
4巻,182−187(1991)、プロシージングズ
・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエン
シイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad.
Sci. USA),75巻,1929(1978)などに記
載の方法に従って行なうことができる。昆虫細胞または
昆虫を形質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジ
ー(Bio/Technology),6, 47-55(1988))などに記載の
方法に従って行なうことができる。動物細胞を形質転換
するには、例えば、細胞工学別冊8 新 細胞工学実験
プロトコール.263−267(1995)(秀潤社発
行)、ヴィロロジー(Virology),52巻,456(1
973)に記載の方法に従って行なうことができる。こ
のようにして、G蛋白質共役型蛋白質をコードするDN
Aを含有する発現ベクターで形質転換された形質転換体
が得られる。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナ
トリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、
酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子などを添加して
もよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,21
10(1972)やジーン(Gene),17巻,107(1
982)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。 バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モレ
キュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Mo
lecular & General Genetics),168巻,111(1
979)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。酵母を形質転換するには、例えば、メッソズ・イン
・エンザイモロジー(Methods in Enzymology),19
4巻,182−187(1991)、プロシージングズ
・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエン
シイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad.
Sci. USA),75巻,1929(1978)などに記
載の方法に従って行なうことができる。昆虫細胞または
昆虫を形質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジ
ー(Bio/Technology),6, 47-55(1988))などに記載の
方法に従って行なうことができる。動物細胞を形質転換
するには、例えば、細胞工学別冊8 新 細胞工学実験
プロトコール.263−267(1995)(秀潤社発
行)、ヴィロロジー(Virology),52巻,456(1
973)に記載の方法に従って行なうことができる。こ
のようにして、G蛋白質共役型蛋白質をコードするDN
Aを含有する発現ベクターで形質転換された形質転換体
が得られる。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナ
トリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、
酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子などを添加して
もよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。
【0038】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリル
アクリル酸のような薬剤を加えることができる。 宿主
がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃
で約3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加
えることもできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は
通常約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要によ
り通気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である
形質転換体を培養する際、培地としては、例えば、バー
クホールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、「プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエス
エー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,4
505(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するS
D培地〔Bitter, G. A. ら、「プロシージングズ・オブ
・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ
・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA),81巻,5330(1984)〕が挙げられ
る。培地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培
養は通常約20℃〜35℃で約24〜72時間行ない、
必要に応じて通気や撹拌を加える。
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリル
アクリル酸のような薬剤を加えることができる。 宿主
がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃
で約3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加
えることもできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は
通常約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要によ
り通気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である
形質転換体を培養する際、培地としては、例えば、バー
クホールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、「プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエス
エー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,4
505(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するS
D培地〔Bitter, G. A. ら、「プロシージングズ・オブ
・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ
・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA),81巻,5330(1984)〕が挙げられ
る。培地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培
養は通常約20℃〜35℃で約24〜72時間行ない、
必要に応じて通気や撹拌を加える。
【0039】宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換
体を培養する際、培地としては、Grace's Insect Mediu
m(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(196
2))に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加え
たものなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.
4に調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3
〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿
主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地とし
ては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM
培地〔サイエンス(Science),122巻,501(19
52)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),
8巻,396(1959)〕,RPMI 1640培地
〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・ア
ソシエーション(The Journal of the American Medica
l Association)199巻,519(1967)〕,19
9培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フ
ォー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding o
fthe Society for the Biological Medicine),73
巻,1(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8
であるのが好ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約
15〜60時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加え
る。以上のようにして、形質転換体の細胞内、細胞膜ま
たは細胞外に本発明のG蛋白質共役型蛋白質を生成せし
めることができる。
体を培養する際、培地としては、Grace's Insect Mediu
m(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(196
2))に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加え
たものなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.
4に調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3
〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿
主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地とし
ては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM
培地〔サイエンス(Science),122巻,501(19
52)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),
8巻,396(1959)〕,RPMI 1640培地
〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・ア
ソシエーション(The Journal of the American Medica
l Association)199巻,519(1967)〕,19
9培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フ
ォー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding o
fthe Society for the Biological Medicine),73
巻,1(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8
であるのが好ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約
15〜60時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加え
る。以上のようにして、形質転換体の細胞内、細胞膜ま
たは細胞外に本発明のG蛋白質共役型蛋白質を生成せし
めることができる。
【0040】上記培養物から本発明の蛋白質を分離精製
するには、例えば、下記の方法により行なうことができ
る。本発明の蛋白質を培養菌体あるいは細胞から抽出す
るに際しては、培養後、公知の方法で菌体あるいは細胞
を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音波、リゾチ
ームおよび/または凍結融解などによって菌体あるいは
細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により蛋白質の粗
抽出液を得る方法などが適宜用いられる。緩衝液の中に
尿素や塩酸グアニジンなどの蛋白質変性剤や、トリトン
X−100TMなどの界面活性剤が含まれていてもよい。
培養液中に蛋白質が分泌される場合には、培養終了後、
それ自体公知の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分離
し、上清を集める。このようにして得られた培養上清、
あるいは抽出液中に含まれる蛋白質の精製は、自体公知
の分離・精製法を適切に組み合わせて行なうことができ
る。これらの公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒
沈澱法などの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過
法、ゲルろ過法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方
法、イオン交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利
用する方法、アフィニティークロマトグラフィーなどの
特異的親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグ
ラフィーなどの疎水性の差を利用する方法、等電点電気
泳動法などの等電点の差を利用する方法などが用いられ
る。
するには、例えば、下記の方法により行なうことができ
る。本発明の蛋白質を培養菌体あるいは細胞から抽出す
るに際しては、培養後、公知の方法で菌体あるいは細胞
を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音波、リゾチ
ームおよび/または凍結融解などによって菌体あるいは
細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により蛋白質の粗
抽出液を得る方法などが適宜用いられる。緩衝液の中に
尿素や塩酸グアニジンなどの蛋白質変性剤や、トリトン
X−100TMなどの界面活性剤が含まれていてもよい。
培養液中に蛋白質が分泌される場合には、培養終了後、
それ自体公知の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分離
し、上清を集める。このようにして得られた培養上清、
あるいは抽出液中に含まれる蛋白質の精製は、自体公知
の分離・精製法を適切に組み合わせて行なうことができ
る。これらの公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒
沈澱法などの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過
法、ゲルろ過法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方
法、イオン交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利
用する方法、アフィニティークロマトグラフィーなどの
特異的親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグ
ラフィーなどの疎水性の差を利用する方法、等電点電気
泳動法などの等電点の差を利用する方法などが用いられ
る。
【0041】かくして得られる蛋白質が遊離体で得られ
た場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法
によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場
合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によ
り、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生する蛋白質を、精製前または精製後
に適当な蛋白修飾酵素を作用させることにより、任意に
修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除去すること
もできる。蛋白修飾酵素としては、例えば、トリプシ
ン、キモトリプシン、アルギニルエンドペプチダーゼ、
プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなどが用いられ
る。かくして生成する本発明の蛋白質またはその塩の活
性は、標識したリガンドとの結合実験および特異抗体を
用いたエンザイムイムノアッセイなどにより測定するこ
とができる。
た場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法
によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場
合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によ
り、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生する蛋白質を、精製前または精製後
に適当な蛋白修飾酵素を作用させることにより、任意に
修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除去すること
もできる。蛋白修飾酵素としては、例えば、トリプシ
ン、キモトリプシン、アルギニルエンドペプチダーゼ、
プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなどが用いられ
る。かくして生成する本発明の蛋白質またはその塩の活
性は、標識したリガンドとの結合実験および特異抗体を
用いたエンザイムイムノアッセイなどにより測定するこ
とができる。
【0042】本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたは
それらの塩に対する抗体は、本発明の蛋白質、その部分
ペプチドまたはそれらの塩を認識し得る抗体であれば、
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れであっ
てもよい。本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそ
れらの塩(以下、本発明の蛋白質等と略記する)に対す
る抗体は、本発明の蛋白質等を抗原として用い、自体公
知の抗体または抗血清の製造法に従って製造することが
できる。
それらの塩に対する抗体は、本発明の蛋白質、その部分
ペプチドまたはそれらの塩を認識し得る抗体であれば、
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れであっ
てもよい。本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそ
れらの塩(以下、本発明の蛋白質等と略記する)に対す
る抗体は、本発明の蛋白質等を抗原として用い、自体公
知の抗体または抗血清の製造法に従って製造することが
できる。
【0043】〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明の蛋白質等は、哺乳動物に対して投与により抗体
産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とと
もに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行なわれる。用いられる哺
乳動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモ
ット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギが挙げられるが、
マウスおよびラットが好ましく用いられる。モノクロー
ナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原を免疫された
温血動物、例えば、マウスから抗体価の認められた個体
を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリンパ節を
採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄腫細胞と
融合させることにより、モノクローナル抗体産生ハイブ
リドーマを調製することができる。抗血清中の抗体価の
測定は、例えば、後記の標識化した本発明の蛋白質等と
抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識剤の活
性を測定することにより行なうことができる。融合操作
は既知の方法、例えば、ケーラーとミルスタインの方法
〔ネイチャー(Nature)、256巻、495頁(197
5年)〕に従い実施することができる。融合促進剤とし
ては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)やセ
ンダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくはPEG
が用いられる。骨髄腫細胞としては、例えば、NS−
1、P3U1、SP2/0などが挙げられるが、P3U
1が好ましく用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾
臓細胞)数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は1:1〜
20:1程度であり、PEG(好ましくは、PEG10
00〜PEG6000)が10〜80%程度の濃度で添
加され、約20〜40℃、好ましくは約30〜37℃で
約1〜10分間インキュベートすることにより効率よく
細胞融合を実施できる。
産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とと
もに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行なわれる。用いられる哺
乳動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモ
ット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギが挙げられるが、
マウスおよびラットが好ましく用いられる。モノクロー
ナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原を免疫された
温血動物、例えば、マウスから抗体価の認められた個体
を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリンパ節を
採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄腫細胞と
融合させることにより、モノクローナル抗体産生ハイブ
リドーマを調製することができる。抗血清中の抗体価の
測定は、例えば、後記の標識化した本発明の蛋白質等と
抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識剤の活
性を測定することにより行なうことができる。融合操作
は既知の方法、例えば、ケーラーとミルスタインの方法
〔ネイチャー(Nature)、256巻、495頁(197
5年)〕に従い実施することができる。融合促進剤とし
ては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)やセ
ンダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくはPEG
が用いられる。骨髄腫細胞としては、例えば、NS−
1、P3U1、SP2/0などが挙げられるが、P3U
1が好ましく用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾
臓細胞)数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は1:1〜
20:1程度であり、PEG(好ましくは、PEG10
00〜PEG6000)が10〜80%程度の濃度で添
加され、約20〜40℃、好ましくは約30〜37℃で
約1〜10分間インキュベートすることにより効率よく
細胞融合を実施できる。
【0044】モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、本発明の蛋白質等抗原を直接あるいは担体とともに
吸着させた固相(例、マイクロプレート)にハイブリド
ーマ培養上清を添加し、次に放射性物質や酵素などで標
識した抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる細
胞がマウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用い
られる)またはプロテインAを加え、固相に結合したモ
ノクローナル抗体を検出する方法、抗免疫グロブリン抗
体またはプロテインAを吸着させた固相にハイブリドー
マ培養上清を添加し、放射性物質や酵素などで標識した
本発明の蛋白質等を加え、固相に結合したモノクローナ
ル抗体を検出する方法などが挙げられる。モノクローナ
ル抗体の選別は、自体公知あるいはそれに準じる方法に
従って行なうことができるが、通常はHAT(ヒポキサ
ンチン、アミノプテリン、チミジン)を添加した動物細
胞用培地などで行なうことができる。選別および育種用
培地としては、ハイブリドーマが生育できるものならば
どのような培地を用いても良い。例えば、1〜20%、
好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含むRPMI
1640培地、1〜10%の牛胎児血清を含むGIT培
地(和光純薬工業(株))またはハイブリドーマ培養用
無血清培地(SFM−101、日水製薬(株))などを
用いることができる。培養温度は、通常20〜40℃、
好ましくは約37℃である。培養時間は、通常5日〜3
週間、好ましくは1週間〜2週間である。培養は、通常
5%炭酸ガス下で行なうことができる。ハイブリドーマ
培養上清の抗体価は、上記の抗血清中の抗体価の測定と
同様にして測定できる。
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、本発明の蛋白質等抗原を直接あるいは担体とともに
吸着させた固相(例、マイクロプレート)にハイブリド
ーマ培養上清を添加し、次に放射性物質や酵素などで標
識した抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる細
胞がマウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用い
られる)またはプロテインAを加え、固相に結合したモ
ノクローナル抗体を検出する方法、抗免疫グロブリン抗
体またはプロテインAを吸着させた固相にハイブリドー
マ培養上清を添加し、放射性物質や酵素などで標識した
本発明の蛋白質等を加え、固相に結合したモノクローナ
ル抗体を検出する方法などが挙げられる。モノクローナ
ル抗体の選別は、自体公知あるいはそれに準じる方法に
従って行なうことができるが、通常はHAT(ヒポキサ
ンチン、アミノプテリン、チミジン)を添加した動物細
胞用培地などで行なうことができる。選別および育種用
培地としては、ハイブリドーマが生育できるものならば
どのような培地を用いても良い。例えば、1〜20%、
好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含むRPMI
1640培地、1〜10%の牛胎児血清を含むGIT培
地(和光純薬工業(株))またはハイブリドーマ培養用
無血清培地(SFM−101、日水製薬(株))などを
用いることができる。培養温度は、通常20〜40℃、
好ましくは約37℃である。培養時間は、通常5日〜3
週間、好ましくは1週間〜2週間である。培養は、通常
5%炭酸ガス下で行なうことができる。ハイブリドーマ
培養上清の抗体価は、上記の抗血清中の抗体価の測定と
同様にして測定できる。
【0045】(b)モノクロナール抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、通常のポリクローナ
ル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリンの分離精製法
〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気
泳動法、イオン交換体(例、DEAE)による吸脱着
法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原結合固相またはプロテ
インAあるいはプロテインGなどの活性吸着剤により抗
体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精
製法〕に従って行なうことができる。
ル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリンの分離精製法
〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気
泳動法、イオン交換体(例、DEAE)による吸脱着
法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原結合固相またはプロテ
インAあるいはプロテインGなどの活性吸着剤により抗
体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精
製法〕に従って行なうことができる。
【0046】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じ
る方法にしたがって製造することができる。例えば、免
疫抗原(本発明の蛋白質等の抗原)とキャリアー蛋白質
との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体の製造
法と同様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動物から本
発明の蛋白質等に対する抗体含有物を採取して、抗体の
分離精製を行なうことにより製造できる。哺乳動物を免
疫するために用いられる免疫抗原とキャリアー蛋白質と
の複合体に関し、キャリアー蛋白質の種類およびキャリ
アーとハプテンとの混合比は、キャリアーに架橋させて
免疫したハプテンに対して抗体が効率良くできれば、ど
の様なものをどの様な比率で架橋させてもよいが、例え
ば、ウシ血清アルブミン、ウシサイログロブリン、キー
ホール・リンペット・ヘモシアニン等を重量比でハプテ
ン1に対し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の割
合でカプルさせる方法が用いられる。また、ハプテンと
キャリアーのカプリングには、種々の縮合剤を用いるこ
とができるが、グルタルアルデヒドやカルボジイミド、
マレイミド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル
基を含有する活性エステル試薬等が用いられる。縮合生
成物は、温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそ
れ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与される。投与
に際して抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジ
ュバントや不完全フロイントアジュバントを投与しても
よい。投与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜
10回程度行なうことができる。ポリクローナル抗体
は、上記の方法で免疫された哺乳動物の血液、腹水な
ど、好ましくは血液から採取することができる。抗血清
中のポリクローナル抗体価の測定は、上記の血清中の抗
体価の測定と同様にして測定できる。ポリクローナル抗
体の分離精製は、上記のモノクローナル抗体の分離精製
と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従って行なうこ
とができる。
リクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じ
る方法にしたがって製造することができる。例えば、免
疫抗原(本発明の蛋白質等の抗原)とキャリアー蛋白質
との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体の製造
法と同様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動物から本
発明の蛋白質等に対する抗体含有物を採取して、抗体の
分離精製を行なうことにより製造できる。哺乳動物を免
疫するために用いられる免疫抗原とキャリアー蛋白質と
の複合体に関し、キャリアー蛋白質の種類およびキャリ
アーとハプテンとの混合比は、キャリアーに架橋させて
免疫したハプテンに対して抗体が効率良くできれば、ど
の様なものをどの様な比率で架橋させてもよいが、例え
ば、ウシ血清アルブミン、ウシサイログロブリン、キー
ホール・リンペット・ヘモシアニン等を重量比でハプテ
ン1に対し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の割
合でカプルさせる方法が用いられる。また、ハプテンと
キャリアーのカプリングには、種々の縮合剤を用いるこ
とができるが、グルタルアルデヒドやカルボジイミド、
マレイミド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル
基を含有する活性エステル試薬等が用いられる。縮合生
成物は、温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそ
れ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与される。投与
に際して抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジ
ュバントや不完全フロイントアジュバントを投与しても
よい。投与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜
10回程度行なうことができる。ポリクローナル抗体
は、上記の方法で免疫された哺乳動物の血液、腹水な
ど、好ましくは血液から採取することができる。抗血清
中のポリクローナル抗体価の測定は、上記の血清中の抗
体価の測定と同様にして測定できる。ポリクローナル抗
体の分離精製は、上記のモノクローナル抗体の分離精製
と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従って行なうこ
とができる。
【0047】本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたは
それらの塩、およびそれらをコードするDNAは、本
発明の蛋白質に対するリガンドの決定方法、抗体およ
び抗血清の入手、組換え型蛋白質の発現系の構築、
同発現系を用いたレセプター結合アッセイ系の開発と医
薬品候補化合物のスクリーニング、構造的に類似した
リガンド・レセプターとの比較にもとづいたドラッグデ
ザインの実施、遺伝子診断におけるプローブやPCR
プライマーを作成するための試薬、トランスジェニッ
ク動物の作製または遺伝子予防・治療剤等の医薬など
として用いることができる。特に、本発明の組換え型蛋
白質の発現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用い
ることによって、ヒトや哺乳動物に特異的なG蛋白質共
役型レセプターに対するリガンドの結合性を変化させる
化合物(例、アゴニスト、アンタゴニストなど)をスク
リーニングすることができ、該アゴニストまたはアンタ
ゴニストを各種疾病の予防・治療剤などとして使用する
ことができる。本発明の蛋白質、部分ペプチドまたはそ
れらの塩(以下、本発明の蛋白質等と略記する場合があ
る)、本発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコード
するDNA(以下、本発明のDNAと略記する場合があ
る)および本発明の蛋白質等に対する抗体(以下、本発
明の抗体と略記する場合がある)の用途について、以下
に具体的に記載する。
それらの塩、およびそれらをコードするDNAは、本
発明の蛋白質に対するリガンドの決定方法、抗体およ
び抗血清の入手、組換え型蛋白質の発現系の構築、
同発現系を用いたレセプター結合アッセイ系の開発と医
薬品候補化合物のスクリーニング、構造的に類似した
リガンド・レセプターとの比較にもとづいたドラッグデ
ザインの実施、遺伝子診断におけるプローブやPCR
プライマーを作成するための試薬、トランスジェニッ
ク動物の作製または遺伝子予防・治療剤等の医薬など
として用いることができる。特に、本発明の組換え型蛋
白質の発現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用い
ることによって、ヒトや哺乳動物に特異的なG蛋白質共
役型レセプターに対するリガンドの結合性を変化させる
化合物(例、アゴニスト、アンタゴニストなど)をスク
リーニングすることができ、該アゴニストまたはアンタ
ゴニストを各種疾病の予防・治療剤などとして使用する
ことができる。本発明の蛋白質、部分ペプチドまたはそ
れらの塩(以下、本発明の蛋白質等と略記する場合があ
る)、本発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコード
するDNA(以下、本発明のDNAと略記する場合があ
る)および本発明の蛋白質等に対する抗体(以下、本発
明の抗体と略記する場合がある)の用途について、以下
に具体的に記載する。
【0048】(1)本発明の蛋白質に対するリガンド
(アゴニスト)の決定方法 本発明の蛋白質もしくはその塩または本発明の部分ペプ
チドもしくはその塩は、本発明の蛋白質またはその塩に
対するリガンド(アゴニスト)を探索し、または決定す
るための試薬として有用である。すなわち、本発明は、
本発明の蛋白質もしくはその塩または本発明の部分ペプ
チドもしくはその塩と、試験化合物とを接触させること
を特徴とする本発明の蛋白質に対するリガンドの決定方
法を提供する。試験化合物としては、公知のリガンド
(例えば、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイ
ド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラ
トニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バ
ソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチ
ン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、
ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、GR
P、PTH、VIP(バソアクティブ インテスティナ
ル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマトス
タチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニ
ン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペプ
チド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロス
タグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナ
リン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例え
ば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP
−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−2、
MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、MI
P1α、MIP−1β、RANTESなど)、エンドセ
リン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテン
シン、TRH、パンクレアティックポリペプタイド、ガ
ラニン、MIT1またはその哺乳動物のホモログなどがあげ
られ、またその他に、例えば、ヒトまたは哺乳動物(例
えば、マウス、ラット、ブタ、ウシ、ヒツジ、サルな
ど)の組織抽出物、細胞培養上清などが用いられる。例
えば、該組織抽出物、細胞培養上清などを本発明の蛋白
質に添加し、細胞刺激活性などを測定しながら分画し、
最終的に単一のリガンドを得ることができる。リガンド
がペプチド性リガンドである場合、該リガンドをリガン
ドペプチドと称することがある。また、リガンドペプチ
ドが前駆体として発現し、シグナルペプチドが除去され
て成熟体となる場合、それぞれをリガンド前駆体ペプチ
ドおよびリガンド成熟体ペプチドと称することがある
が、両者を総称して単にリガンドペプチドと称すること
もある。
(アゴニスト)の決定方法 本発明の蛋白質もしくはその塩または本発明の部分ペプ
チドもしくはその塩は、本発明の蛋白質またはその塩に
対するリガンド(アゴニスト)を探索し、または決定す
るための試薬として有用である。すなわち、本発明は、
本発明の蛋白質もしくはその塩または本発明の部分ペプ
チドもしくはその塩と、試験化合物とを接触させること
を特徴とする本発明の蛋白質に対するリガンドの決定方
法を提供する。試験化合物としては、公知のリガンド
(例えば、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイ
ド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラ
トニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バ
ソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチ
ン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、
ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、GR
P、PTH、VIP(バソアクティブ インテスティナ
ル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマトス
タチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニ
ン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペプ
チド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロス
タグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナ
リン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例え
ば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP
−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−2、
MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、MI
P1α、MIP−1β、RANTESなど)、エンドセ
リン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテン
シン、TRH、パンクレアティックポリペプタイド、ガ
ラニン、MIT1またはその哺乳動物のホモログなどがあげ
られ、またその他に、例えば、ヒトまたは哺乳動物(例
えば、マウス、ラット、ブタ、ウシ、ヒツジ、サルな
ど)の組織抽出物、細胞培養上清などが用いられる。例
えば、該組織抽出物、細胞培養上清などを本発明の蛋白
質に添加し、細胞刺激活性などを測定しながら分画し、
最終的に単一のリガンドを得ることができる。リガンド
がペプチド性リガンドである場合、該リガンドをリガン
ドペプチドと称することがある。また、リガンドペプチ
ドが前駆体として発現し、シグナルペプチドが除去され
て成熟体となる場合、それぞれをリガンド前駆体ペプチ
ドおよびリガンド成熟体ペプチドと称することがある
が、両者を総称して単にリガンドペプチドと称すること
もある。
【0049】具体的には、本発明のリガンド決定方法
は、本発明の蛋白質、その部分ペプチドもしくはそれら
の塩を用いるか、または組換え型蛋白質の発現系を構築
し、該発現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用い
ることによって、本発明の蛋白質に結合して細胞刺激活
性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、
細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGM
P生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細
胞内蛋白質のリン酸化、c−fos活性化、pHの低下
などを促進する活性または抑制する活性)を有する化合
物(例えば、ペプチド、蛋白質、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物など)またはその塩を決定する
方法である。本発明のリガンド決定方法においては、本
発明の蛋白質またはその部分ペプチドと試験化合物とを
接触させた場合の、例えば、該蛋白質または該部分ペプ
チドに対する試験化合物の結合量や、細胞刺激活性など
を測定することを特徴とする。
は、本発明の蛋白質、その部分ペプチドもしくはそれら
の塩を用いるか、または組換え型蛋白質の発現系を構築
し、該発現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用い
ることによって、本発明の蛋白質に結合して細胞刺激活
性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、
細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGM
P生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細
胞内蛋白質のリン酸化、c−fos活性化、pHの低下
などを促進する活性または抑制する活性)を有する化合
物(例えば、ペプチド、蛋白質、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物など)またはその塩を決定する
方法である。本発明のリガンド決定方法においては、本
発明の蛋白質またはその部分ペプチドと試験化合物とを
接触させた場合の、例えば、該蛋白質または該部分ペプ
チドに対する試験化合物の結合量や、細胞刺激活性など
を測定することを特徴とする。
【0050】より具体的には、本発明は、標識した試
験化合物を、本発明の蛋白質もしくはその塩または本発
明の部分ペプチドもしくはその塩に接触させた場合にお
ける、標識した試験化合物の該蛋白質もしくはその塩、
または該部分ペプチドもしくはその塩に対する結合量を
測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはその塩
に対するリガンドの決定方法、 標識した試験化合物を、本発明の蛋白質を含有する細
胞または該細胞の膜画分に接触させた場合における、標
識した試験化合物の該細胞または該膜画分に対する結合
量を測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはそ
の塩に対するリガンドの決定方法、 標識した試験化合物を、本発明の蛋白質をコードする
DNAを含有する形質転換体を培養することによって細
胞膜上に発現した蛋白質に接触させた場合における、標
識した試験化合物の該蛋白質またはその塩に対する結合
量を測定することを特徴とする本発明の蛋白質に対する
リガンドの決定方法、
験化合物を、本発明の蛋白質もしくはその塩または本発
明の部分ペプチドもしくはその塩に接触させた場合にお
ける、標識した試験化合物の該蛋白質もしくはその塩、
または該部分ペプチドもしくはその塩に対する結合量を
測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはその塩
に対するリガンドの決定方法、 標識した試験化合物を、本発明の蛋白質を含有する細
胞または該細胞の膜画分に接触させた場合における、標
識した試験化合物の該細胞または該膜画分に対する結合
量を測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはそ
の塩に対するリガンドの決定方法、 標識した試験化合物を、本発明の蛋白質をコードする
DNAを含有する形質転換体を培養することによって細
胞膜上に発現した蛋白質に接触させた場合における、標
識した試験化合物の該蛋白質またはその塩に対する結合
量を測定することを特徴とする本発明の蛋白質に対する
リガンドの決定方法、
【0051】試験化合物を、本発明の蛋白質を含有す
る細胞に接触させた場合における、蛋白質を介した細胞
刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン
遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内
cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変
動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下などを促進する活性または抑制する活性など)
を測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはその
塩に対するリガンドの決定方法、および 試験化合物を、本発明の蛋白質をコードするDNAを
含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上に
発現した蛋白質に接触させた場合における、蛋白質を介
する細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチ
ルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生
成、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細
胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの
活性化、pHの低下などを促進する活性または抑制する
活性など)を測定することを特徴とする本発明の蛋白質
またはその塩に対するリガンドの決定方法を提供する。 特に、上記〜の試験を行ない、試験化合物が本発明
の蛋白質に結合することを確認した後に、上記〜の
試験を行なうことが好ましい。
る細胞に接触させた場合における、蛋白質を介した細胞
刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン
遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内
cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変
動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下などを促進する活性または抑制する活性など)
を測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはその
塩に対するリガンドの決定方法、および 試験化合物を、本発明の蛋白質をコードするDNAを
含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上に
発現した蛋白質に接触させた場合における、蛋白質を介
する細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチ
ルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生
成、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細
胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの
活性化、pHの低下などを促進する活性または抑制する
活性など)を測定することを特徴とする本発明の蛋白質
またはその塩に対するリガンドの決定方法を提供する。 特に、上記〜の試験を行ない、試験化合物が本発明
の蛋白質に結合することを確認した後に、上記〜の
試験を行なうことが好ましい。
【0052】まず、リガンド決定方法に用いる蛋白質と
しては、前記した本発明の蛋白質または本発明の部分ペ
プチドを含有するものであれば何れのものであってもよ
いが、動物細胞を用いて大量発現させた蛋白質が適して
いる。本発明の蛋白質を製造するには、前述の発現方法
が用いられるが、該蛋白質をコードするDNAを哺乳動
物細胞や昆虫細胞で発現することにより行なうことが好
ましい。目的とする蛋白質部分をコードするDNA断片
には、通常、相補DNAが用いられるが、必ずしもこれ
に制約されるものではない。例えば、遺伝子断片や合成
DNAを用いてもよい。本発明の蛋白質をコードするD
NA断片を宿主動物細胞に導入し、それらを効率よく発
現させるためには、該DNA断片を昆虫を宿主とするバ
キュロウイルスに属する核多角体病ウイルス(nuclear
polyhedrosis virus;NPV)のポリヘドリンプロモー
ター、SV40由来のプロモーター、レトロウイルスの
プロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒトヒ
ートショックプロモーター、サイトメガロウイルスプロ
モーター、SRαプロモーターなどの下流に組み込むの
が好ましい。発現したレセプターの量と質の検査はそれ
自体公知の方法で行うことができる。例えば、文献〔Na
mbi,P.ら、ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリー(J. Biol. Chem.),267巻,19555〜19559
頁,1992年〕に記載の方法に従って行うことができる。
しては、前記した本発明の蛋白質または本発明の部分ペ
プチドを含有するものであれば何れのものであってもよ
いが、動物細胞を用いて大量発現させた蛋白質が適して
いる。本発明の蛋白質を製造するには、前述の発現方法
が用いられるが、該蛋白質をコードするDNAを哺乳動
物細胞や昆虫細胞で発現することにより行なうことが好
ましい。目的とする蛋白質部分をコードするDNA断片
には、通常、相補DNAが用いられるが、必ずしもこれ
に制約されるものではない。例えば、遺伝子断片や合成
DNAを用いてもよい。本発明の蛋白質をコードするD
NA断片を宿主動物細胞に導入し、それらを効率よく発
現させるためには、該DNA断片を昆虫を宿主とするバ
キュロウイルスに属する核多角体病ウイルス(nuclear
polyhedrosis virus;NPV)のポリヘドリンプロモー
ター、SV40由来のプロモーター、レトロウイルスの
プロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒトヒ
ートショックプロモーター、サイトメガロウイルスプロ
モーター、SRαプロモーターなどの下流に組み込むの
が好ましい。発現したレセプターの量と質の検査はそれ
自体公知の方法で行うことができる。例えば、文献〔Na
mbi,P.ら、ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリー(J. Biol. Chem.),267巻,19555〜19559
頁,1992年〕に記載の方法に従って行うことができる。
【0053】したがって、本発明のリガンド決定方法に
おいて、本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそれ
らの塩を含有するものとしては、それ自体公知の方法に
従って精製した蛋白質、その部分ペプチドまたはそれら
の塩であってもよいし、該蛋白質を含有する細胞または
その細胞膜画分を用いてもよい。本発明のリガンド決定
方法において、本発明の蛋白質を含有する細胞を用いる
場合、該細胞をグルタルアルデヒド、ホルマリンなどで
固定化してもよい。固定化方法はそれ自体公知の方法に
従って行なうことができる。本発明の蛋白質を含有する
細胞としては、本発明の蛋白質を発現した宿主細胞をい
うが、該宿主細胞としては、大腸菌、枯草菌、酵母、昆
虫細胞、動物細胞などが用いられる。細胞膜画分として
は、細胞を破砕した後、それ自体公知の方法で得られる
細胞膜が多く含まれる画分のことをいう。細胞の破砕方
法としては、Potter−Elvehjem型ホモジナイザーで細胞
を押し潰す方法、ワーリングブレンダーやポリトロン
(Kinematica社製)による破砕、超音波による破砕、フ
レンチプレスなどで加圧しながら細胞を細いノズルから
噴出させることによる破砕などが挙げられる。細胞膜の
分画には、分画遠心分離法や密度勾配遠心分離法などの
遠心力による分画法が主として用いられる。例えば、細
胞破砕液を低速(500rpm〜3000rpm)で短
時間(通常、約1分〜10分)遠心し、上清をさらに高
速(15000rpm〜30000rpm)で通常30
分〜2時間遠心し、得られる沈澱を膜画分とする。該膜
画分中には、発現した蛋白質と細胞由来のリン脂質や膜
蛋白質などの膜成分が多く含まれる。
おいて、本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそれ
らの塩を含有するものとしては、それ自体公知の方法に
従って精製した蛋白質、その部分ペプチドまたはそれら
の塩であってもよいし、該蛋白質を含有する細胞または
その細胞膜画分を用いてもよい。本発明のリガンド決定
方法において、本発明の蛋白質を含有する細胞を用いる
場合、該細胞をグルタルアルデヒド、ホルマリンなどで
固定化してもよい。固定化方法はそれ自体公知の方法に
従って行なうことができる。本発明の蛋白質を含有する
細胞としては、本発明の蛋白質を発現した宿主細胞をい
うが、該宿主細胞としては、大腸菌、枯草菌、酵母、昆
虫細胞、動物細胞などが用いられる。細胞膜画分として
は、細胞を破砕した後、それ自体公知の方法で得られる
細胞膜が多く含まれる画分のことをいう。細胞の破砕方
法としては、Potter−Elvehjem型ホモジナイザーで細胞
を押し潰す方法、ワーリングブレンダーやポリトロン
(Kinematica社製)による破砕、超音波による破砕、フ
レンチプレスなどで加圧しながら細胞を細いノズルから
噴出させることによる破砕などが挙げられる。細胞膜の
分画には、分画遠心分離法や密度勾配遠心分離法などの
遠心力による分画法が主として用いられる。例えば、細
胞破砕液を低速(500rpm〜3000rpm)で短
時間(通常、約1分〜10分)遠心し、上清をさらに高
速(15000rpm〜30000rpm)で通常30
分〜2時間遠心し、得られる沈澱を膜画分とする。該膜
画分中には、発現した蛋白質と細胞由来のリン脂質や膜
蛋白質などの膜成分が多く含まれる。
【0054】該蛋白質を含有する細胞やその膜画分中の
蛋白質の量は、1細胞当たり103〜108分子であるの
が好ましく、105〜107分子であるのが好適である。
なお、発現量が多いほど膜画分当たりのリガンド結合活
性(比活性)が高くなり、高感度なスクリーニング系の
構築が可能になるばかりでなく、同一ロットで大量の試
料を測定できるようになる。本発明の蛋白質またはその
塩に対するリガンドを決定する前記の〜の方法を実
施するためには、適当な蛋白質画分と、標識した試験化
合物が必要である。蛋白質画分としては、天然型のレセ
プター蛋白質画分か、またはそれと同等の活性を有する
組換え型レセプター画分などが望ましい。ここで、同等
の活性とは、同等のリガンド結合活性、シグナル情報伝
達作用などを示す。標識した試験化合物としては、〔3
H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識した
アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、コレシ
ストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニン、ニ
ューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプレッシ
ン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グルカゴ
ン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマトスタチ
ン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PTH、V
IP(バソアクティブ インテスティナル アンド リ
イテッド ポリペプチド)、ソマトスタチン、ドーパミ
ン、モチリン、アミリン、ブラジキニン、CGRP(カ
ルシトニンジーンリレーティッドペプチド)、ロイコト
リエン、パンクレアスタチン、プロスタグランジン、ト
ロンボキサン、アデノシン、アドレナリン、αおよびβ
−ケモカイン(chemokine)(例えば、IL−8、GR
Oα、GROβ、GROγ、NAP−2、ENA−7
8、PF4、IP10、GCP−2、MCP−1、HC
14、MCP−3、I−309、MIP1α、MIP−
1β、RANTESなど)、エンドセリン、エンテロガ
ストリン、ヒスタミン、ニューロテンシン、TRH、パ
ンクレアティックポリペプタイド、ガラニン、MIT1また
はその哺乳動物のホモログなどが好適である。
蛋白質の量は、1細胞当たり103〜108分子であるの
が好ましく、105〜107分子であるのが好適である。
なお、発現量が多いほど膜画分当たりのリガンド結合活
性(比活性)が高くなり、高感度なスクリーニング系の
構築が可能になるばかりでなく、同一ロットで大量の試
料を測定できるようになる。本発明の蛋白質またはその
塩に対するリガンドを決定する前記の〜の方法を実
施するためには、適当な蛋白質画分と、標識した試験化
合物が必要である。蛋白質画分としては、天然型のレセ
プター蛋白質画分か、またはそれと同等の活性を有する
組換え型レセプター画分などが望ましい。ここで、同等
の活性とは、同等のリガンド結合活性、シグナル情報伝
達作用などを示す。標識した試験化合物としては、〔3
H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識した
アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、コレシ
ストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニン、ニ
ューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプレッシ
ン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グルカゴ
ン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマトスタチ
ン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PTH、V
IP(バソアクティブ インテスティナル アンド リ
イテッド ポリペプチド)、ソマトスタチン、ドーパミ
ン、モチリン、アミリン、ブラジキニン、CGRP(カ
ルシトニンジーンリレーティッドペプチド)、ロイコト
リエン、パンクレアスタチン、プロスタグランジン、ト
ロンボキサン、アデノシン、アドレナリン、αおよびβ
−ケモカイン(chemokine)(例えば、IL−8、GR
Oα、GROβ、GROγ、NAP−2、ENA−7
8、PF4、IP10、GCP−2、MCP−1、HC
14、MCP−3、I−309、MIP1α、MIP−
1β、RANTESなど)、エンドセリン、エンテロガ
ストリン、ヒスタミン、ニューロテンシン、TRH、パ
ンクレアティックポリペプタイド、ガラニン、MIT1また
はその哺乳動物のホモログなどが好適である。
【0055】具体的には、本発明の蛋白質またはその塩
に対するリガンドの決定方法を行なうには、まず本発明
の蛋白質を含有する細胞または細胞の膜画分を、決定方
法に適したバッファーに懸濁することによりレセプター
標品を調製する。バッファーには、pH4〜10(望ま
しくはpH6〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸
バッファーなどのリガンドと本発明の蛋白質との結合を
阻害しないバッファーであればいずれでもよい。また、
非特異的結合を低減させる目的で、CHAPS、Twe
en−80TM(花王−アトラス社)、ジギトニン、デオ
キシコレートなどの界面活性剤やウシ血清アルブミンや
ゼラチンなどの各種蛋白質をバッファーに加えることも
できる。さらに、プロテアーゼによるリセプターやリガ
ンドの分解を抑える目的でPMSF、ロイペプチン、E
−64(ペプチド研究所製)、ペプスタチンなどのプロ
テアーゼ阻害剤を添加することもできる。0.01ml
〜10mlの該レセプター溶液に、一定量(5000c
pm〜500000cpm)の〔3H〕、〔125I〕、〔
14C〕、〔35S〕などで標識した試験化合物を共存させ
る。非特異的結合量(NSB)を知るために大過剰の未
標識の試験化合物を加えた反応チューブも用意する。反
応は約0℃から50℃、望ましくは約4℃から37℃
で、約20分から24時間、望ましくは約30分から3
時間行なう。反応後、ガラス繊維濾紙等で濾過し、適量
の同バッファーで洗浄した後、ガラス繊維濾紙に残存す
る放射活性を液体シンチレーションカウンターあるいは
γ−カウンターで計測する。全結合量(B)から非特異
的結合量(NSB)を引いたカウント(B−NSB)が
0cpmを越える試験化合物を本発明の蛋白質またはそ
の塩に対するリガンド(アゴニスト)として選択するこ
とができる。
に対するリガンドの決定方法を行なうには、まず本発明
の蛋白質を含有する細胞または細胞の膜画分を、決定方
法に適したバッファーに懸濁することによりレセプター
標品を調製する。バッファーには、pH4〜10(望ま
しくはpH6〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸
バッファーなどのリガンドと本発明の蛋白質との結合を
阻害しないバッファーであればいずれでもよい。また、
非特異的結合を低減させる目的で、CHAPS、Twe
en−80TM(花王−アトラス社)、ジギトニン、デオ
キシコレートなどの界面活性剤やウシ血清アルブミンや
ゼラチンなどの各種蛋白質をバッファーに加えることも
できる。さらに、プロテアーゼによるリセプターやリガ
ンドの分解を抑える目的でPMSF、ロイペプチン、E
−64(ペプチド研究所製)、ペプスタチンなどのプロ
テアーゼ阻害剤を添加することもできる。0.01ml
〜10mlの該レセプター溶液に、一定量(5000c
pm〜500000cpm)の〔3H〕、〔125I〕、〔
14C〕、〔35S〕などで標識した試験化合物を共存させ
る。非特異的結合量(NSB)を知るために大過剰の未
標識の試験化合物を加えた反応チューブも用意する。反
応は約0℃から50℃、望ましくは約4℃から37℃
で、約20分から24時間、望ましくは約30分から3
時間行なう。反応後、ガラス繊維濾紙等で濾過し、適量
の同バッファーで洗浄した後、ガラス繊維濾紙に残存す
る放射活性を液体シンチレーションカウンターあるいは
γ−カウンターで計測する。全結合量(B)から非特異
的結合量(NSB)を引いたカウント(B−NSB)が
0cpmを越える試験化合物を本発明の蛋白質またはそ
の塩に対するリガンド(アゴニスト)として選択するこ
とができる。
【0056】本発明の蛋白質またはその塩に対するリガ
ンドを決定する前記の〜の方法を実施するために
は、該蛋白質を介する細胞刺激活性(例えば、アラキド
ン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細
胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシトール
リン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸
化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進する活
性または抑制する活性など)を公知の方法または市販の
測定用キットを用いて測定することができる。具体的に
は、まず、本発明の蛋白質を含有する細胞をマルチウェ
ルプレート等に培養する。リガンド決定を行なうにあた
っては前もって新鮮な培地あるいは細胞に毒性を示さな
い適当なバッファーに交換し、試験化合物などを添加し
て一定時間インキュベートした後、細胞を抽出あるいは
上清液を回収して、生成した産物をそれぞれの方法に従
って定量する。細胞刺激活性の指標とする物質(例え
ば、アラキドン酸など)の生成が、細胞が含有する分解
酵素によって検定困難な場合は、該分解酵素に対する阻
害剤を添加してアッセイを行なってもよい。また、cA
MP産生抑制などの活性については、フォルスコリンな
どで細胞の基礎的産生量を増大させておいた細胞に対す
る産生抑制作用として検出することができる。
ンドを決定する前記の〜の方法を実施するために
は、該蛋白質を介する細胞刺激活性(例えば、アラキド
ン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細
胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシトール
リン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸
化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進する活
性または抑制する活性など)を公知の方法または市販の
測定用キットを用いて測定することができる。具体的に
は、まず、本発明の蛋白質を含有する細胞をマルチウェ
ルプレート等に培養する。リガンド決定を行なうにあた
っては前もって新鮮な培地あるいは細胞に毒性を示さな
い適当なバッファーに交換し、試験化合物などを添加し
て一定時間インキュベートした後、細胞を抽出あるいは
上清液を回収して、生成した産物をそれぞれの方法に従
って定量する。細胞刺激活性の指標とする物質(例え
ば、アラキドン酸など)の生成が、細胞が含有する分解
酵素によって検定困難な場合は、該分解酵素に対する阻
害剤を添加してアッセイを行なってもよい。また、cA
MP産生抑制などの活性については、フォルスコリンな
どで細胞の基礎的産生量を増大させておいた細胞に対す
る産生抑制作用として検出することができる。
【0057】本発明の蛋白質またはその塩に結合するリ
ガンド決定用キットは、本発明の蛋白質もしくはその
塩、本発明の部分ペプチドもしくはその塩、本発明の蛋
白質を含有する細胞、または本発明の蛋白質を含有する
細胞の膜画分などを含有するものである。本発明のリガ
ンド決定用キットの例としては、次のものが挙げられ
る。 1.リガンド決定用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 G蛋白質共役型レセプター蛋白質標品 本発明の蛋白質を発現させたCHO細胞を、12穴プレ
ートに5×105個/穴で継代し、37℃、5%CO2、
95%airで2日間培養したもの。 標識試験化合物 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識した化合物、または適当な方法で標識化したもの 水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存
し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。水に難
溶性を示す試験化合物については、ジメチルホルムアミ
ド、DMSO、メタノール等に溶解する。 非標識試験化合物 標識化合物と同じものを100〜1000倍濃い濃度に
調製する。
ガンド決定用キットは、本発明の蛋白質もしくはその
塩、本発明の部分ペプチドもしくはその塩、本発明の蛋
白質を含有する細胞、または本発明の蛋白質を含有する
細胞の膜画分などを含有するものである。本発明のリガ
ンド決定用キットの例としては、次のものが挙げられ
る。 1.リガンド決定用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 G蛋白質共役型レセプター蛋白質標品 本発明の蛋白質を発現させたCHO細胞を、12穴プレ
ートに5×105個/穴で継代し、37℃、5%CO2、
95%airで2日間培養したもの。 標識試験化合物 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識した化合物、または適当な方法で標識化したもの 水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存
し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。水に難
溶性を示す試験化合物については、ジメチルホルムアミ
ド、DMSO、メタノール等に溶解する。 非標識試験化合物 標識化合物と同じものを100〜1000倍濃い濃度に
調製する。
【0058】2.測定法 12穴組織培養用プレートにて培養した本発明の蛋白
質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄し
た後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加える。 標識試験化合物を5μl加え、室温にて1時間反応さ
せる。非特異的結合量を知るためには非標識試験化合物
を5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識試験化合物を0.2N NaO
H−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーター
A(和光純薬製)と混合する。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定する。
質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄し
た後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加える。 標識試験化合物を5μl加え、室温にて1時間反応さ
せる。非特異的結合量を知るためには非標識試験化合物
を5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識試験化合物を0.2N NaO
H−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーター
A(和光純薬製)と混合する。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定する。
【0059】本発明の蛋白質またはその塩に結合するこ
とができるリガンドとしては、例えば、脳、下垂体、膵
臓などに特異的に存在する物質などが挙げられ、具体的
には、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、
コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニ
ン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプ
レッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グ
ルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマト
スタチン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PT
H、VIP(バソアクティブ インテスティナル アン
ド リレイテッド ポリペプチド)、ソマトスタチン、
ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニン、CG
RP(カルシトニンジーンリレーティッドペプチド)、
ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロスタグラン
ジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナリン、α
およびβ−ケモカイン(chemokine)(例えば、IL−
8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2、EN
A−78、PF4、IP10、GCP−2、MCP−
1、HC14、MCP−3、I−309、MIP1α、
MIP−1β、RANTESなど)、エンドセリン、エ
ンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテンシン、T
RH、パンクレアティックポリペプタイド、ガラニン、
MIT1またはその哺乳動物のホモログなどが用いられる。
とができるリガンドとしては、例えば、脳、下垂体、膵
臓などに特異的に存在する物質などが挙げられ、具体的
には、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、
コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニ
ン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプ
レッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グ
ルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマト
スタチン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PT
H、VIP(バソアクティブ インテスティナル アン
ド リレイテッド ポリペプチド)、ソマトスタチン、
ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニン、CG
RP(カルシトニンジーンリレーティッドペプチド)、
ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロスタグラン
ジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナリン、α
およびβ−ケモカイン(chemokine)(例えば、IL−
8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2、EN
A−78、PF4、IP10、GCP−2、MCP−
1、HC14、MCP−3、I−309、MIP1α、
MIP−1β、RANTESなど)、エンドセリン、エ
ンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテンシン、T
RH、パンクレアティックポリペプタイド、ガラニン、
MIT1またはその哺乳動物のホモログなどが用いられる。
【0060】(2)本発明の蛋白質欠乏症の予防・治療
剤 上記(1)の方法において、本発明の蛋白質に対するリ
ガンドが明らかになれば、該リガンドが有する作用に応
じて、本発明の蛋白質または該蛋白質をコードする
DNAを、本発明の蛋白質の機能不全に関連する疾患の
予防および/または治療剤などの医薬として使用するこ
とができる。例えば、生体内において本発明の蛋白質が
減少しているためにリガンドの生理作用が期待できない
(該蛋白質の欠乏症)患者がいる場合に、本発明の蛋
白質を該患者に投与し該蛋白質の量を補充したり、
(イ)本発明の蛋白質をコードするDNAを該患者に投
与し発現させることによって、あるいは(ロ)対象とな
る細胞に本発明の蛋白質をコードするDNAを挿入し発
現させた後に、該細胞を該患者に移植することなどによ
って、患者の体内における蛋白質の量を増加させ、リガ
ンドの作用を充分に発揮させることができる。したがっ
て、本発明の蛋白質をコードするDNAは、安全で低毒
性な本発明のレセプター蛋白質の機能不全に関連する疾
患の予防および/または治療剤などの医薬として有用で
ある。本発明の蛋白質または該蛋白質をコードするDN
Aは中枢疾患(例えばアルツハイマー病・痴呆・摂食障害
(拒食症)・てんかんなど)、ホルモン系の疾患(例え
ば、微弱陣痛、弛緩出血、胎盤娩出前後、子宮復古不
全、帝王切開術、人工妊娠中絶、乳汁うっ滞など)、肝
/胆/膵/内分泌疾患(例えば糖尿病・摂食障害など)、炎症
性疾患(アレルギー・喘息・リュウマチなど)、循環器疾
患(例えば高血圧症・心肥大・狭心症・動脈硬化等)、呼吸
器系疾患(例えば、肺炎、喘息、気管支炎、呼吸器感染
症、慢性閉塞性肺疾患等)、感染症(例えば、敗血症、
MRSA、呼吸器感染症、尿路感染症、胆道感染症、感
染性腸炎、中耳炎、前立腺炎等)の予防および/または
治療に有用である。また、本発明の蛋白質または該蛋白
質をコードするDNAは消化器疾患(例えば腸炎、下
痢、便秘、吸収不良性症候群など)の予防および/また
は治療に特に有用である。本発明の蛋白質を上記予防・
治療剤として使用する場合は、常套手段に従って製剤化
することができる。一方、本発明の蛋白質をコードする
DNA(以下、本発明のDNAと略記する場合がある)
を上記予防・治療剤として使用する場合は、本発明のD
NAを単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノウ
イルスベクター、アデノウイルスアソシエーテッドウイ
ルスベクターなどの適当なベクターに挿入した後、常套
手段に従って実施することができる。本発明のDNA
は、そのままで、あるいは摂取促進のための補助剤とと
もに、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテ
ーテルによって投与できる。例えば、本発明の蛋白質
または該蛋白質をコードするDNAは、必要に応じて
糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイク
ロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水もしくは
それ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、また
は懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用できる。
例えば、本発明の蛋白質または該蛋白質をコードす
るDNAを生理学的に認められる公知の担体、香味剤、
賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などととも
に一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態
で混和することによって製造することができる。これら
製剤における有効成分量は指示された範囲の適当な用量
が得られるようにするものである。
剤 上記(1)の方法において、本発明の蛋白質に対するリ
ガンドが明らかになれば、該リガンドが有する作用に応
じて、本発明の蛋白質または該蛋白質をコードする
DNAを、本発明の蛋白質の機能不全に関連する疾患の
予防および/または治療剤などの医薬として使用するこ
とができる。例えば、生体内において本発明の蛋白質が
減少しているためにリガンドの生理作用が期待できない
(該蛋白質の欠乏症)患者がいる場合に、本発明の蛋
白質を該患者に投与し該蛋白質の量を補充したり、
(イ)本発明の蛋白質をコードするDNAを該患者に投
与し発現させることによって、あるいは(ロ)対象とな
る細胞に本発明の蛋白質をコードするDNAを挿入し発
現させた後に、該細胞を該患者に移植することなどによ
って、患者の体内における蛋白質の量を増加させ、リガ
ンドの作用を充分に発揮させることができる。したがっ
て、本発明の蛋白質をコードするDNAは、安全で低毒
性な本発明のレセプター蛋白質の機能不全に関連する疾
患の予防および/または治療剤などの医薬として有用で
ある。本発明の蛋白質または該蛋白質をコードするDN
Aは中枢疾患(例えばアルツハイマー病・痴呆・摂食障害
(拒食症)・てんかんなど)、ホルモン系の疾患(例え
ば、微弱陣痛、弛緩出血、胎盤娩出前後、子宮復古不
全、帝王切開術、人工妊娠中絶、乳汁うっ滞など)、肝
/胆/膵/内分泌疾患(例えば糖尿病・摂食障害など)、炎症
性疾患(アレルギー・喘息・リュウマチなど)、循環器疾
患(例えば高血圧症・心肥大・狭心症・動脈硬化等)、呼吸
器系疾患(例えば、肺炎、喘息、気管支炎、呼吸器感染
症、慢性閉塞性肺疾患等)、感染症(例えば、敗血症、
MRSA、呼吸器感染症、尿路感染症、胆道感染症、感
染性腸炎、中耳炎、前立腺炎等)の予防および/または
治療に有用である。また、本発明の蛋白質または該蛋白
質をコードするDNAは消化器疾患(例えば腸炎、下
痢、便秘、吸収不良性症候群など)の予防および/また
は治療に特に有用である。本発明の蛋白質を上記予防・
治療剤として使用する場合は、常套手段に従って製剤化
することができる。一方、本発明の蛋白質をコードする
DNA(以下、本発明のDNAと略記する場合がある)
を上記予防・治療剤として使用する場合は、本発明のD
NAを単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノウ
イルスベクター、アデノウイルスアソシエーテッドウイ
ルスベクターなどの適当なベクターに挿入した後、常套
手段に従って実施することができる。本発明のDNA
は、そのままで、あるいは摂取促進のための補助剤とと
もに、遺伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテ
ーテルによって投与できる。例えば、本発明の蛋白質
または該蛋白質をコードするDNAは、必要に応じて
糖衣を施した錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイク
ロカプセル剤などとして経口的に、あるいは水もしくは
それ以外の薬学的に許容し得る液との無菌性溶液、また
は懸濁液剤などの注射剤の形で非経口的に使用できる。
例えば、本発明の蛋白質または該蛋白質をコードす
るDNAを生理学的に認められる公知の担体、香味剤、
賦形剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などととも
に一般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態
で混和することによって製造することができる。これら
製剤における有効成分量は指示された範囲の適当な用量
が得られるようにするものである。
【0061】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えばゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、前記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80TM、HCO−50)などと併用してもよい。油性液
としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶
解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール
などと併用してもよい。
きる添加剤としては、例えばゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、前記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80TM、HCO−50)などと併用してもよい。油性液
としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いられ、溶
解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール
などと併用してもよい。
【0062】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調製された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや哺乳動物(例
えば、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イ
ヌ、サルなど)に対して投与することができる。本発明
の蛋白質またはDNAの投与量は、投与対象、対象臓
器、症状、投与方法などにより差異はあるが、経口投与
の場合、一般的に成人(60kgとして)の消化器疾患
患者においては、一日につき約0.1mg〜100m
g、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約
1.0〜20mgである。非経口的に投与する場合は、
その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与方法
などによっても異なるが、例えば、注射剤の形では通常
成人(60kgとして)の消化器疾患患者においては、
一日につき約0.01〜30mg程度、好ましくは約
0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜10
mg程度を静脈注射により投与するのが好都合である。
他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与
することができる。
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調製された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや哺乳動物(例
えば、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イ
ヌ、サルなど)に対して投与することができる。本発明
の蛋白質またはDNAの投与量は、投与対象、対象臓
器、症状、投与方法などにより差異はあるが、経口投与
の場合、一般的に成人(60kgとして)の消化器疾患
患者においては、一日につき約0.1mg〜100m
g、好ましくは約1.0〜50mg、より好ましくは約
1.0〜20mgである。非経口的に投与する場合は、
その1回投与量は投与対象、対象臓器、症状、投与方法
などによっても異なるが、例えば、注射剤の形では通常
成人(60kgとして)の消化器疾患患者においては、
一日につき約0.01〜30mg程度、好ましくは約
0.1〜20mg程度、より好ましくは約0.1〜10
mg程度を静脈注射により投与するのが好都合である。
他の動物の場合も、60kg当たりに換算した量を投与
することができる。
【0063】(3)遺伝子診断剤 本発明のDNAは、プローブとして使用することによ
り、ヒトまたは哺乳動物(例えば、ラット、ウサギ、ヒ
ツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)における本
発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコードするDN
AまたはmRNAの異常(遺伝子異常)を検出すること
ができるので、例えば、該DNAまたはmRNAの損
傷、突然変異あるいは発現低下や、該DNAまたはmR
NAの増加あるいは発現過多などの遺伝子診断剤として
有用である。本発明のDNAを用いる上記の遺伝子診断
は、例えば、自体公知のノーザンハイブリダイゼーショ
ンやPCR−SSCP法(ゲノミックス(Genomics),
第5巻,874〜879頁(1989年)、プロシージ
ングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ
イエンシイズ・オブ・ユーエスエー(Proceedings ofth
e Natinal Academy of Sciences of the United States
of America),第86巻,2766〜2770頁(1
989年))などにより実施することができる。
り、ヒトまたは哺乳動物(例えば、ラット、ウサギ、ヒ
ツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)における本
発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコードするDN
AまたはmRNAの異常(遺伝子異常)を検出すること
ができるので、例えば、該DNAまたはmRNAの損
傷、突然変異あるいは発現低下や、該DNAまたはmR
NAの増加あるいは発現過多などの遺伝子診断剤として
有用である。本発明のDNAを用いる上記の遺伝子診断
は、例えば、自体公知のノーザンハイブリダイゼーショ
ンやPCR−SSCP法(ゲノミックス(Genomics),
第5巻,874〜879頁(1989年)、プロシージ
ングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ
イエンシイズ・オブ・ユーエスエー(Proceedings ofth
e Natinal Academy of Sciences of the United States
of America),第86巻,2766〜2770頁(1
989年))などにより実施することができる。
【0064】(4)本発明の蛋白質に対するリガンドの
定量法 本発明の蛋白質等は、リガンドに対して結合性を有して
いるので、生体内におけるリガンド濃度を感度良く定量
することができる。本発明の定量法は、例えば、競合法
と組み合わせることによって用いることができる。すな
わち、被検体を本発明の蛋白質等と接触させることによ
って被検体中のリガンド濃度を測定することができる。
具体的には、例えば、以下のまたはなどに記載の方
法あるいはそれに準じる方法に従って用いることができ
る。 入江寛編「ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和4
9年発行) 入江寛編「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和
54年発行)
定量法 本発明の蛋白質等は、リガンドに対して結合性を有して
いるので、生体内におけるリガンド濃度を感度良く定量
することができる。本発明の定量法は、例えば、競合法
と組み合わせることによって用いることができる。すな
わち、被検体を本発明の蛋白質等と接触させることによ
って被検体中のリガンド濃度を測定することができる。
具体的には、例えば、以下のまたはなどに記載の方
法あるいはそれに準じる方法に従って用いることができ
る。 入江寛編「ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和4
9年発行) 入江寛編「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和
54年発行)
【0065】(5)本発明の蛋白質とリガンドとの結合
性を変化させる化合物のスクリーニング方法 本発明の蛋白質等を用いるか、または組換え型蛋白質等
の発現系を構築し、該発現系を用いたレセプター結合ア
ッセイ系を用いることによって、リガンドと本発明の蛋
白質等との結合性を変化させる化合物(例えば、ペプチ
ド、蛋白質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生
産物など)またはその塩を効率よくスクリーニングする
ことができる。このような化合物には、(イ)G蛋白質
共役型レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、アラ
キドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊
離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシ
トールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリ
ン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進す
る活性または抑制する活性など)を有する化合物(いわ
ゆる、本発明の蛋白質に対するアゴニスト)、(ロ)該
細胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本発明の蛋
白質に対するアンタゴニスト)、(ハ)リガンドと本発
明の蛋白質との結合力を増強する化合物、あるいは
(ニ)リガンドと本発明の蛋白質との結合力を減少させ
る化合物などが含まれる(なお、上記(イ)の化合物
は、前記したリガンド決定方法によってスクリーニング
することが好ましい)。すなわち、本発明は、(i)本
発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそれらの塩と、
リガンドとを接触させた場合と(ii)本発明の蛋白質、
その部分ペプチドまたはそれらの塩と、リガンドおよび
試験化合物とを接触させた場合との比較を行なうことを
特徴とするリガンドと本発明の蛋白質、その部分ペプチ
ドまたはそれらの塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法を提供する。本発明のス
クリーニング方法においては、(i)と(ii)の場合に
おける、例えば、該蛋白質等に対するリガンドの結合
量、細胞刺激活性などを測定して、比較することを特徴
とする。
性を変化させる化合物のスクリーニング方法 本発明の蛋白質等を用いるか、または組換え型蛋白質等
の発現系を構築し、該発現系を用いたレセプター結合ア
ッセイ系を用いることによって、リガンドと本発明の蛋
白質等との結合性を変化させる化合物(例えば、ペプチ
ド、蛋白質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生
産物など)またはその塩を効率よくスクリーニングする
ことができる。このような化合物には、(イ)G蛋白質
共役型レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、アラ
キドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊
離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシ
トールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリ
ン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進す
る活性または抑制する活性など)を有する化合物(いわ
ゆる、本発明の蛋白質に対するアゴニスト)、(ロ)該
細胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本発明の蛋
白質に対するアンタゴニスト)、(ハ)リガンドと本発
明の蛋白質との結合力を増強する化合物、あるいは
(ニ)リガンドと本発明の蛋白質との結合力を減少させ
る化合物などが含まれる(なお、上記(イ)の化合物
は、前記したリガンド決定方法によってスクリーニング
することが好ましい)。すなわち、本発明は、(i)本
発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそれらの塩と、
リガンドとを接触させた場合と(ii)本発明の蛋白質、
その部分ペプチドまたはそれらの塩と、リガンドおよび
試験化合物とを接触させた場合との比較を行なうことを
特徴とするリガンドと本発明の蛋白質、その部分ペプチ
ドまたはそれらの塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法を提供する。本発明のス
クリーニング方法においては、(i)と(ii)の場合に
おける、例えば、該蛋白質等に対するリガンドの結合
量、細胞刺激活性などを測定して、比較することを特徴
とする。
【0066】より具体的には、本発明は、 標識したリガンドを、本発明の蛋白質等に接触させた
場合と、標識したリガンドおよび試験化合物を本発明の
蛋白質等に接触させた場合における、標識したリガンド
の該蛋白質等に対する結合量を測定し、比較することを
特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変
化させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、 標識したリガンドを、本発明の蛋白質等を含有する細
胞または該細胞の膜画分に接触させた場合と、標識した
リガンドおよび試験化合物を本発明の蛋白質等を含有す
る細胞または該細胞の膜画分に接触させた場合におけ
る、標識したリガンドの該細胞または該膜画分に対する
結合量を測定し、比較することを特徴とするリガンドと
本発明の蛋白質等との結合性を変化させる化合物または
その塩のスクリーニング方法、 標識したリガンドを、本発明のDNAを含有する形質
転換体を培養することによって細胞膜上に発現した蛋白
質等に接触させた場合と、標識したリガンドおよび試験
化合物を本発明のDNAを含有する形質転換体を培養す
ることによって細胞膜上に発現した本発明の蛋白質等に
接触させた場合における、標識したリガンドの該蛋白質
等に対する結合量を測定し、比較することを特徴とする
リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変化させる化
合物またはその塩のスクリーニング方法、
場合と、標識したリガンドおよび試験化合物を本発明の
蛋白質等に接触させた場合における、標識したリガンド
の該蛋白質等に対する結合量を測定し、比較することを
特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変
化させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、 標識したリガンドを、本発明の蛋白質等を含有する細
胞または該細胞の膜画分に接触させた場合と、標識した
リガンドおよび試験化合物を本発明の蛋白質等を含有す
る細胞または該細胞の膜画分に接触させた場合におけ
る、標識したリガンドの該細胞または該膜画分に対する
結合量を測定し、比較することを特徴とするリガンドと
本発明の蛋白質等との結合性を変化させる化合物または
その塩のスクリーニング方法、 標識したリガンドを、本発明のDNAを含有する形質
転換体を培養することによって細胞膜上に発現した蛋白
質等に接触させた場合と、標識したリガンドおよび試験
化合物を本発明のDNAを含有する形質転換体を培養す
ることによって細胞膜上に発現した本発明の蛋白質等に
接触させた場合における、標識したリガンドの該蛋白質
等に対する結合量を測定し、比較することを特徴とする
リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変化させる化
合物またはその塩のスクリーニング方法、
【0067】本発明の蛋白質等を活性化する化合物
(例えば、本発明の蛋白質等に対するリガンドなど)を
本発明の蛋白質等を含有する細胞に接触させた場合と、
本発明の蛋白質等を活性化する化合物および試験化合物
を本発明の蛋白質等を含有する細胞に接触させた場合に
おける、レセプターを介した細胞刺激活性(例えば、ア
ラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊
離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシ
トールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリ
ン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進す
る活性または抑制する活性など)を測定し、比較するこ
とを特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との結合性
を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方
法、および 本発明の蛋白質等を活性化する化合物(例えば、本発
明の蛋白質等に対するリガンドなど)を本発明のDNA
を含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上
に発現した本発明の蛋白質等に接触させた場合と、本発
明の蛋白質等を活性化する化合物および試験化合物を本
発明のDNAを含有する形質転換体を培養することによ
って細胞膜上に発現した本発明の蛋白質等に接触させた
場合における、レセプターを介する細胞刺激活性(例え
ば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内C
a2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、
イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白
質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを
促進する活性または抑制する活性など)を測定し、比較
することを特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との
結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニン
グ方法を提供する。
(例えば、本発明の蛋白質等に対するリガンドなど)を
本発明の蛋白質等を含有する細胞に接触させた場合と、
本発明の蛋白質等を活性化する化合物および試験化合物
を本発明の蛋白質等を含有する細胞に接触させた場合に
おける、レセプターを介した細胞刺激活性(例えば、ア
ラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊
離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシ
トールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリ
ン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進す
る活性または抑制する活性など)を測定し、比較するこ
とを特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との結合性
を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方
法、および 本発明の蛋白質等を活性化する化合物(例えば、本発
明の蛋白質等に対するリガンドなど)を本発明のDNA
を含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上
に発現した本発明の蛋白質等に接触させた場合と、本発
明の蛋白質等を活性化する化合物および試験化合物を本
発明のDNAを含有する形質転換体を培養することによ
って細胞膜上に発現した本発明の蛋白質等に接触させた
場合における、レセプターを介する細胞刺激活性(例え
ば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内C
a2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、
イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白
質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを
促進する活性または抑制する活性など)を測定し、比較
することを特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との
結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニン
グ方法を提供する。
【0068】本発明の蛋白質等が得られる以前は、G蛋
白質共役型レセプターアゴニストまたはアンタゴニスト
をスクリーニングする場合、まずラットなどのG蛋白質
共役型レセプター蛋白質を含む細胞、組織またはその細
胞膜画分を用いて候補化合物を得て(一次スクリーニン
グ)、その後に該候補化合物が実際にヒトのG蛋白質共
役型レセプター蛋白質とリガンドとの結合を阻害するか
否かを確認する試験(二次スクリーニング)が必要であ
った。細胞、組織または細胞膜画分をそのまま用いれば
他のレセプター蛋白質も混在するために、目的とするレ
セプター蛋白質に対するアゴニストまたはアンタゴニス
トを実際にスクリーニングすることは困難であった。し
かしながら、例えば、本発明のヒト由来蛋白質を用いる
ことによって、一次スクリーニングの必要がなくなり、
リガンドとG蛋白質共役型レセプター蛋白質との結合を
阻害する化合物を効率良くスクリーニングすることがで
きる。さらに、スクリーニングされた化合物がアゴニス
トかアンタゴニストかを簡便に評価することができる。
本発明のスクリーニング方法の具体的な説明を以下にす
る。まず、本発明のスクリーニング方法に用いる本発明
の蛋白質等としては、前記した本発明の蛋白質等を含有
するものであれば何れのものであってもよいが、本発明
の蛋白質等を含有する哺乳動物の臓器の細胞膜画分が好
適である。しかし、特にヒト由来の臓器は入手が極めて
困難なことから、スクリーニングに用いられるものとし
ては、組換え体を用いて大量発現させたヒト由来のレセ
プター蛋白質等などが適している。
白質共役型レセプターアゴニストまたはアンタゴニスト
をスクリーニングする場合、まずラットなどのG蛋白質
共役型レセプター蛋白質を含む細胞、組織またはその細
胞膜画分を用いて候補化合物を得て(一次スクリーニン
グ)、その後に該候補化合物が実際にヒトのG蛋白質共
役型レセプター蛋白質とリガンドとの結合を阻害するか
否かを確認する試験(二次スクリーニング)が必要であ
った。細胞、組織または細胞膜画分をそのまま用いれば
他のレセプター蛋白質も混在するために、目的とするレ
セプター蛋白質に対するアゴニストまたはアンタゴニス
トを実際にスクリーニングすることは困難であった。し
かしながら、例えば、本発明のヒト由来蛋白質を用いる
ことによって、一次スクリーニングの必要がなくなり、
リガンドとG蛋白質共役型レセプター蛋白質との結合を
阻害する化合物を効率良くスクリーニングすることがで
きる。さらに、スクリーニングされた化合物がアゴニス
トかアンタゴニストかを簡便に評価することができる。
本発明のスクリーニング方法の具体的な説明を以下にす
る。まず、本発明のスクリーニング方法に用いる本発明
の蛋白質等としては、前記した本発明の蛋白質等を含有
するものであれば何れのものであってもよいが、本発明
の蛋白質等を含有する哺乳動物の臓器の細胞膜画分が好
適である。しかし、特にヒト由来の臓器は入手が極めて
困難なことから、スクリーニングに用いられるものとし
ては、組換え体を用いて大量発現させたヒト由来のレセ
プター蛋白質等などが適している。
【0069】本発明の蛋白質等を製造するには、前述の
方法が用いられるが、本発明のDNAを哺乳細胞や昆虫
細胞で発現することにより行なうことが好ましい。目的
とする蛋白質部分をコードするDNA断片には相補DN
Aが用いられるが、必ずしもこれに制約されるものでは
ない。例えば、遺伝子断片や合成DNAを用いてもよ
い。本発明の蛋白質をコードするDNA断片を宿主動物
細胞に導入し、それらを効率よく発現させるためには、
該DNA断片を昆虫を宿主とするバキュロウイルスに属
する核多角体病ウイルス(nuclear polyhedrosis viru
s;NPV)のポリヘドリンプロモーター、SV40由
来のプロモーター、レトロウイルスのプロモーター、メ
タロチオネインプロモーター、ヒトヒートショックプロ
モーター、サイトメガロウイルスプロモーター、SRα
プロモーターなどの下流に組み込むのが好ましい。発現
したレセプターの量と質の検査はそれ自体公知の方法で
行うことができる。例えば、文献〔Nambi,P.ら、ザ・
ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.
Biol. Chem.),267巻,19555〜19559頁,1992年〕に記載
の方法に従って行なうことができる。したがって、本発
明のスクリーニング方法において、本発明の蛋白質等を
含有するものとしては、それ自体公知の方法に従って精
製した蛋白質等であってもよいし、該蛋白質等を含有す
る細胞を用いてもよく、また該蛋白質等を含有する細胞
の膜画分を用いてもよい。
方法が用いられるが、本発明のDNAを哺乳細胞や昆虫
細胞で発現することにより行なうことが好ましい。目的
とする蛋白質部分をコードするDNA断片には相補DN
Aが用いられるが、必ずしもこれに制約されるものでは
ない。例えば、遺伝子断片や合成DNAを用いてもよ
い。本発明の蛋白質をコードするDNA断片を宿主動物
細胞に導入し、それらを効率よく発現させるためには、
該DNA断片を昆虫を宿主とするバキュロウイルスに属
する核多角体病ウイルス(nuclear polyhedrosis viru
s;NPV)のポリヘドリンプロモーター、SV40由
来のプロモーター、レトロウイルスのプロモーター、メ
タロチオネインプロモーター、ヒトヒートショックプロ
モーター、サイトメガロウイルスプロモーター、SRα
プロモーターなどの下流に組み込むのが好ましい。発現
したレセプターの量と質の検査はそれ自体公知の方法で
行うことができる。例えば、文献〔Nambi,P.ら、ザ・
ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.
Biol. Chem.),267巻,19555〜19559頁,1992年〕に記載
の方法に従って行なうことができる。したがって、本発
明のスクリーニング方法において、本発明の蛋白質等を
含有するものとしては、それ自体公知の方法に従って精
製した蛋白質等であってもよいし、該蛋白質等を含有す
る細胞を用いてもよく、また該蛋白質等を含有する細胞
の膜画分を用いてもよい。
【0070】本発明のスクリーニング方法において、本
発明の蛋白質等を含有する細胞を用いる場合、該細胞を
グルタルアルデヒド、ホルマリンなどで固定化してもよ
い。固定化方法はそれ自体公知の方法に従って行なうこ
とができる。本発明の蛋白質等を含有する細胞として
は、該蛋白質等を発現した宿主細胞をいうが、該宿主細
胞としては、大腸菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細
胞などが好ましい。細胞膜画分としては、細胞を破砕し
た後、それ自体公知の方法で得られる細胞膜が多く含ま
れる画分のことをいう。細胞の破砕方法としては、Pott
er−Elvehjem型ホモジナイザーで細胞を押し潰す方法、
ワーリングブレンダーやポリトロン(Kinematica社製)
のよる破砕、超音波による破砕、フレンチプレスなどで
加圧しながら細胞を細いノズルから噴出させることによ
る破砕などが挙げられる。細胞膜の分画には、分画遠心
分離法や密度勾配遠心分離法などの遠心力による分画法
が主として用いられる。例えば、細胞破砕液を低速(5
00rpm〜3000rpm)で短時間(通常、約1分
〜10分)遠心し、上清をさらに高速(15000rp
m〜30000rpm)で通常30分〜2時間遠心し、
得られる沈澱を膜画分とする。該膜画分中には、発現し
た蛋白質等と細胞由来のリン脂質や膜蛋白質などの膜成
分が多く含まれる。該蛋白質等を含有する細胞や膜画分
中の該蛋白質の量は、1細胞当たり103〜108分子で
あるのが好ましく、105〜107分子であるのが好適で
ある。なお、発現量が多いほど膜画分当たりのリガンド
結合活性(比活性)が高くなり、高感度なスクリーニン
グ系の構築が可能になるばかりでなく、同一ロットで大
量の試料を測定できるようになる。
発明の蛋白質等を含有する細胞を用いる場合、該細胞を
グルタルアルデヒド、ホルマリンなどで固定化してもよ
い。固定化方法はそれ自体公知の方法に従って行なうこ
とができる。本発明の蛋白質等を含有する細胞として
は、該蛋白質等を発現した宿主細胞をいうが、該宿主細
胞としては、大腸菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細
胞などが好ましい。細胞膜画分としては、細胞を破砕し
た後、それ自体公知の方法で得られる細胞膜が多く含ま
れる画分のことをいう。細胞の破砕方法としては、Pott
er−Elvehjem型ホモジナイザーで細胞を押し潰す方法、
ワーリングブレンダーやポリトロン(Kinematica社製)
のよる破砕、超音波による破砕、フレンチプレスなどで
加圧しながら細胞を細いノズルから噴出させることによ
る破砕などが挙げられる。細胞膜の分画には、分画遠心
分離法や密度勾配遠心分離法などの遠心力による分画法
が主として用いられる。例えば、細胞破砕液を低速(5
00rpm〜3000rpm)で短時間(通常、約1分
〜10分)遠心し、上清をさらに高速(15000rp
m〜30000rpm)で通常30分〜2時間遠心し、
得られる沈澱を膜画分とする。該膜画分中には、発現し
た蛋白質等と細胞由来のリン脂質や膜蛋白質などの膜成
分が多く含まれる。該蛋白質等を含有する細胞や膜画分
中の該蛋白質の量は、1細胞当たり103〜108分子で
あるのが好ましく、105〜107分子であるのが好適で
ある。なお、発現量が多いほど膜画分当たりのリガンド
結合活性(比活性)が高くなり、高感度なスクリーニン
グ系の構築が可能になるばかりでなく、同一ロットで大
量の試料を測定できるようになる。
【0071】リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を
変化させる化合物をスクリーニングする前記の〜を
実施するためには、例えば、適当な蛋白質画分と、標識
したリガンドが必要である。蛋白質画分としては、天然
型のレセプター蛋白質画分か、またはそれと同等の活性
を有する組換え型レセプター蛋白質画分などが望まし
い。ここで、同等の活性とは、同等のリガンド結合活
性、シグナル情報伝達作用などを示す。標識したリガン
ドとしては、標識したリガンド、標識したリガンドアナ
ログ化合物などが用いられる。例えば〔3H〕、
〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識されたリガ
ンドなどが用いられる。具体的には、リガンドと本発明
の蛋白質等との結合性を変化させる化合物のスクリーニ
ングを行なうには、まず本発明の蛋白質等を含有する細
胞または細胞の膜画分を、スクリーニングに適したバッ
ファーに懸濁することにより蛋白質標品を調製する。バ
ッファーには、pH4〜10(望ましくはpH6〜8)
のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーなどのリ
ガンドと蛋白質との結合を阻害しないバッファーであれ
ばいずれでもよい。また、非特異的結合を低減させる目
的で、CHAPS、Tween−80TM(花王−アトラ
ス社)、ジギトニン、デオキシコレートなどの界面活性
剤をバッファーに加えることもできる。さらに、プロテ
アーゼによるレセプターやリガンドの分解を抑える目的
でPMSF、ロイペプチン、E−64(ペプチド研究所
製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害剤を添加す
ることもできる。0.01ml〜10mlの該レセプタ
ー溶液に、一定量(5000cpm〜500000cp
m)の標識したリガンドを添加し、同時に10-4M〜1
0-10Mの試験化合物を共存させる。非特異的結合量
(NSB)を知るために大過剰の未標識のリガンドを加
えた反応チューブも用意する。反応は約0℃から50
℃、望ましくは約4℃から37℃で、約20分から24
時間、望ましくは約30分から3時間行う。反応後、ガ
ラス繊維濾紙等で濾過し、適量の同バッファーで洗浄し
た後、ガラス繊維濾紙に残存する放射活性を液体シンチ
レーションカウンターまたはγ−カウンターで計測す
る。拮抗する物質がない場合のカウント(B0)から非特
異的結合量(NSB)を引いたカウント(B0−NS
B)を100%とした時、特異的結合量(B−NSB)
が、例えば、50%以下になる試験化合物を拮抗阻害能
力のある候補物質として選択することができる。
変化させる化合物をスクリーニングする前記の〜を
実施するためには、例えば、適当な蛋白質画分と、標識
したリガンドが必要である。蛋白質画分としては、天然
型のレセプター蛋白質画分か、またはそれと同等の活性
を有する組換え型レセプター蛋白質画分などが望まし
い。ここで、同等の活性とは、同等のリガンド結合活
性、シグナル情報伝達作用などを示す。標識したリガン
ドとしては、標識したリガンド、標識したリガンドアナ
ログ化合物などが用いられる。例えば〔3H〕、
〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識されたリガ
ンドなどが用いられる。具体的には、リガンドと本発明
の蛋白質等との結合性を変化させる化合物のスクリーニ
ングを行なうには、まず本発明の蛋白質等を含有する細
胞または細胞の膜画分を、スクリーニングに適したバッ
ファーに懸濁することにより蛋白質標品を調製する。バ
ッファーには、pH4〜10(望ましくはpH6〜8)
のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーなどのリ
ガンドと蛋白質との結合を阻害しないバッファーであれ
ばいずれでもよい。また、非特異的結合を低減させる目
的で、CHAPS、Tween−80TM(花王−アトラ
ス社)、ジギトニン、デオキシコレートなどの界面活性
剤をバッファーに加えることもできる。さらに、プロテ
アーゼによるレセプターやリガンドの分解を抑える目的
でPMSF、ロイペプチン、E−64(ペプチド研究所
製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害剤を添加す
ることもできる。0.01ml〜10mlの該レセプタ
ー溶液に、一定量(5000cpm〜500000cp
m)の標識したリガンドを添加し、同時に10-4M〜1
0-10Mの試験化合物を共存させる。非特異的結合量
(NSB)を知るために大過剰の未標識のリガンドを加
えた反応チューブも用意する。反応は約0℃から50
℃、望ましくは約4℃から37℃で、約20分から24
時間、望ましくは約30分から3時間行う。反応後、ガ
ラス繊維濾紙等で濾過し、適量の同バッファーで洗浄し
た後、ガラス繊維濾紙に残存する放射活性を液体シンチ
レーションカウンターまたはγ−カウンターで計測す
る。拮抗する物質がない場合のカウント(B0)から非特
異的結合量(NSB)を引いたカウント(B0−NS
B)を100%とした時、特異的結合量(B−NSB)
が、例えば、50%以下になる試験化合物を拮抗阻害能
力のある候補物質として選択することができる。
【0072】リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を
変化させる化合物スクリーニングする前記の〜の方
法を実施するためには、例えば、蛋白質を介する細胞刺
激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊
離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内c
GMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変
動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下などを促進する活性または抑制する活性など)
を公知の方法または市販の測定用キットを用いて測定す
ることができる。具体的には、まず、本発明の蛋白質等
を含有する細胞をマルチウェルプレート等に培養する。
スクリーニングを行なうにあたっては前もって新鮮な培
地あるいは細胞に毒性を示さない適当なバッファーに交
換し、試験化合物などを添加して一定時間インキュベー
トした後、細胞を抽出あるいは上清液を回収して、生成
した産物をそれぞれの方法に従って定量する。細胞刺激
活性の指標とする物質(例えば、アラキドン酸など)の
生成が、細胞が含有する分解酵素によって検定困難な場
合は、該分解酵素に対する阻害剤を添加してアッセイを
行なってもよい。また、cAMP産生抑制などの活性に
ついては、フォルスコリンなどで細胞の基礎的産生量を
増大させておいた細胞に対する産生抑制作用として検出
することができる。細胞刺激活性を測定してスクリーニ
ングを行なうには、適当な蛋白質を発現した細胞が必要
である。本発明の蛋白質等を発現した細胞としては、天
然型の本発明の蛋白質等を有する細胞株、前述の組換え
型蛋白質等を発現した細胞株などが望ましい。試験化合
物としては、例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド
性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物
抽出液、動物組織抽出液などが用いられ、これら化合物
は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であっ
てもよい。
変化させる化合物スクリーニングする前記の〜の方
法を実施するためには、例えば、蛋白質を介する細胞刺
激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊
離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内c
GMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変
動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下などを促進する活性または抑制する活性など)
を公知の方法または市販の測定用キットを用いて測定す
ることができる。具体的には、まず、本発明の蛋白質等
を含有する細胞をマルチウェルプレート等に培養する。
スクリーニングを行なうにあたっては前もって新鮮な培
地あるいは細胞に毒性を示さない適当なバッファーに交
換し、試験化合物などを添加して一定時間インキュベー
トした後、細胞を抽出あるいは上清液を回収して、生成
した産物をそれぞれの方法に従って定量する。細胞刺激
活性の指標とする物質(例えば、アラキドン酸など)の
生成が、細胞が含有する分解酵素によって検定困難な場
合は、該分解酵素に対する阻害剤を添加してアッセイを
行なってもよい。また、cAMP産生抑制などの活性に
ついては、フォルスコリンなどで細胞の基礎的産生量を
増大させておいた細胞に対する産生抑制作用として検出
することができる。細胞刺激活性を測定してスクリーニ
ングを行なうには、適当な蛋白質を発現した細胞が必要
である。本発明の蛋白質等を発現した細胞としては、天
然型の本発明の蛋白質等を有する細胞株、前述の組換え
型蛋白質等を発現した細胞株などが望ましい。試験化合
物としては、例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド
性化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物
抽出液、動物組織抽出液などが用いられ、これら化合物
は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であっ
てもよい。
【0073】リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を
変化させる化合物またはその塩のスクリーニング用キッ
トは、本発明の蛋白質等、本発明の蛋白質等を含有する
細胞、または本発明の蛋白質等を含有する細胞の膜画分
を含有するものなどである。本発明のスクリーニング用
キットの例としては、次のものが挙げられる。 1.スクリーニング用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 G蛋白質共役型レセプター標品 本発明の蛋白質を発現させたCHO細胞を、12穴プレ
ートに5×105個/穴で継代し、37℃、5%CO2、
95%airで2日間培養したもの。 標識リガンド 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識したリガンド 水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存
し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。 リガンド標準液 リガンドを0.1%ウシ血清アルブミン(シグマ社製)
を含むPBSで1mMとなるように溶解し、−20℃で
保存する。
変化させる化合物またはその塩のスクリーニング用キッ
トは、本発明の蛋白質等、本発明の蛋白質等を含有する
細胞、または本発明の蛋白質等を含有する細胞の膜画分
を含有するものなどである。本発明のスクリーニング用
キットの例としては、次のものが挙げられる。 1.スクリーニング用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 G蛋白質共役型レセプター標品 本発明の蛋白質を発現させたCHO細胞を、12穴プレ
ートに5×105個/穴で継代し、37℃、5%CO2、
95%airで2日間培養したもの。 標識リガンド 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識したリガンド 水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存
し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。 リガンド標準液 リガンドを0.1%ウシ血清アルブミン(シグマ社製)
を含むPBSで1mMとなるように溶解し、−20℃で
保存する。
【0074】2.測定法 12穴組織培養用プレートにて培養した本発明の蛋白
質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄し
た後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加える。 10-3〜10-10Mの試験化合物溶液を5μl加えた
後、標識リガンドを5μl加え、室温にて1時間反応さ
せる。非特異的結合量を知るためには試験化合物の代わ
りに10-3Mのリガンドを5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識リガンドを0.2N NaOH
−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーターA
(和光純薬製)と混合する。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定し、Percent Maximum Binding
(PMB)を次の式〔数1〕で求める。
質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄し
た後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加える。 10-3〜10-10Mの試験化合物溶液を5μl加えた
後、標識リガンドを5μl加え、室温にて1時間反応さ
せる。非特異的結合量を知るためには試験化合物の代わ
りに10-3Mのリガンドを5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識リガンドを0.2N NaOH
−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーターA
(和光純薬製)と混合する。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定し、Percent Maximum Binding
(PMB)を次の式〔数1〕で求める。
【0075】〔数1〕 PMB=[(B−NSB)/(B0−NSB)]×10
0 PMB:Percent Maximum Binding B :検体を加えた時の値 NSB:Non-specific Binding(非特異的結合量) B0 :最大結合量
0 PMB:Percent Maximum Binding B :検体を加えた時の値 NSB:Non-specific Binding(非特異的結合量) B0 :最大結合量
【0076】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変化させ
る作用を有する化合物であり、具体的には、(イ)G蛋
白質共役型レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、
アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca 2+
遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノ
シトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質の
リン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進
する活性または抑制する活性など)を有する化合物(い
わゆる、本発明の蛋白質に対するアゴニスト)、(ロ)
該細胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本発明の
蛋白質に対するアンタゴニスト)、(ハ)リガンドと本
発明のG蛋白質共役型蛋白質との結合力を増強する化合
物、あるいは(ニ)リガンドと本発明のG蛋白質共役型
蛋白質との結合力を減少させる化合物である。該化合物
としては、ペプチド、タンパク、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物などが挙げられ、これら化合物
は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であっ
てもよい。本発明の蛋白質等に対するアゴニストは、本
発明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活性と同
様の作用を有しているので、該リガンド活性に応じて安
全で低毒性な医薬 [例えば、中枢疾患(例えばアルツハ
イマー病・痴呆・摂食障害(拒食症)・てんかんなど)、
ホルモン系の疾患(例えば、微弱陣痛、弛緩出血、胎盤
娩出前後、子宮復古不全、帝王切開術、人工妊娠中絶、
乳汁うっ滞など)、肝/胆/膵/内分泌疾患(例えば糖尿病
・摂食障害など)、炎症性疾患(アレルギー・喘息・リュ
ウマチなど)、循環器疾患(例えば高血圧症・心肥大・狭心
症・動脈硬化等)、呼吸器系疾患(例えば、肺炎、喘
息、気管支炎、呼吸器感染症、慢性閉塞性肺疾患等)、
感染症(例えば、敗血症、MRSA、呼吸器感染症、尿
路感染症、胆道感染症、感染性腸炎、中耳炎、前立腺炎
等)の予防および/または治療剤など]として有用であ
る。また、本発明の蛋白質等に対するアゴニストは、本
発明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活性と同
様の作用を有しているので、該リガンド活性に応じて安
全で低毒性な消化器疾患(例えば腸炎、下痢、便秘、吸
収不良性症候群など)の予防および/または治療剤とし
て特に有用である。本発明の蛋白質等に対するアンタゴ
ニストは、本発明の蛋白質等に対するリガンドが有する
生理活性を抑制することができるので、該リガンド活性
を抑制する安全で低毒性な医薬[例えば、ホルモン分泌
調節薬、本発明の蛋白質等に対するリガンドの過剰な産
生によって惹起される中枢疾患、ホルモン系の疾患、肝
/胆/膵/内分泌疾患(例えば抗肥満薬・摂食過剰な
ど)、炎症性疾患、循環器疾患、呼吸器系疾患)、感染
症の予防および/または治療薬など]として有用であ
る。本発明の蛋白質等に対するアンタゴニストは、本発
明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活性を抑制
することができるので、該リガンド活性を抑制する安全
で低毒性な消化器疾患(例えば腸炎、下痢、便秘、吸収
不良性症候群など)の予防および/または治療剤として
特に有用である。リガンドと本発明の蛋白質との結合力
を減少させる化合物は、本発明の蛋白質等に対するリガ
ンドが有する生理活性を減少させるための安全で低毒性
な医薬[例えば、ホルモン分泌調節薬、本発明の蛋白質
等に対するリガンドの過剰な産生によって惹起される中
枢疾患、ホルモン系の疾患、肝/胆/膵/内分泌疾患
(例えば抗肥満薬・摂食過剰など)、炎症性疾患、循環
器疾患、呼吸器系疾患、感染症の予防および/または治
療薬など]として有用である。リガンドと本発明の蛋白
質との結合力を減少させる化合物は、本発明の蛋白質等
に対するリガンドが有する生理活性を減少させることが
できるので、安全で低毒性な消化器疾患(例えば腸炎、
下痢、便秘、吸収不良性症候群など)の予防および/ま
たは治療剤として特に有用である。
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変化させ
る作用を有する化合物であり、具体的には、(イ)G蛋
白質共役型レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、
アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca 2+
遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノ
シトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質の
リン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進
する活性または抑制する活性など)を有する化合物(い
わゆる、本発明の蛋白質に対するアゴニスト)、(ロ)
該細胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本発明の
蛋白質に対するアンタゴニスト)、(ハ)リガンドと本
発明のG蛋白質共役型蛋白質との結合力を増強する化合
物、あるいは(ニ)リガンドと本発明のG蛋白質共役型
蛋白質との結合力を減少させる化合物である。該化合物
としては、ペプチド、タンパク、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物などが挙げられ、これら化合物
は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であっ
てもよい。本発明の蛋白質等に対するアゴニストは、本
発明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活性と同
様の作用を有しているので、該リガンド活性に応じて安
全で低毒性な医薬 [例えば、中枢疾患(例えばアルツハ
イマー病・痴呆・摂食障害(拒食症)・てんかんなど)、
ホルモン系の疾患(例えば、微弱陣痛、弛緩出血、胎盤
娩出前後、子宮復古不全、帝王切開術、人工妊娠中絶、
乳汁うっ滞など)、肝/胆/膵/内分泌疾患(例えば糖尿病
・摂食障害など)、炎症性疾患(アレルギー・喘息・リュ
ウマチなど)、循環器疾患(例えば高血圧症・心肥大・狭心
症・動脈硬化等)、呼吸器系疾患(例えば、肺炎、喘
息、気管支炎、呼吸器感染症、慢性閉塞性肺疾患等)、
感染症(例えば、敗血症、MRSA、呼吸器感染症、尿
路感染症、胆道感染症、感染性腸炎、中耳炎、前立腺炎
等)の予防および/または治療剤など]として有用であ
る。また、本発明の蛋白質等に対するアゴニストは、本
発明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活性と同
様の作用を有しているので、該リガンド活性に応じて安
全で低毒性な消化器疾患(例えば腸炎、下痢、便秘、吸
収不良性症候群など)の予防および/または治療剤とし
て特に有用である。本発明の蛋白質等に対するアンタゴ
ニストは、本発明の蛋白質等に対するリガンドが有する
生理活性を抑制することができるので、該リガンド活性
を抑制する安全で低毒性な医薬[例えば、ホルモン分泌
調節薬、本発明の蛋白質等に対するリガンドの過剰な産
生によって惹起される中枢疾患、ホルモン系の疾患、肝
/胆/膵/内分泌疾患(例えば抗肥満薬・摂食過剰な
ど)、炎症性疾患、循環器疾患、呼吸器系疾患)、感染
症の予防および/または治療薬など]として有用であ
る。本発明の蛋白質等に対するアンタゴニストは、本発
明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活性を抑制
することができるので、該リガンド活性を抑制する安全
で低毒性な消化器疾患(例えば腸炎、下痢、便秘、吸収
不良性症候群など)の予防および/または治療剤として
特に有用である。リガンドと本発明の蛋白質との結合力
を減少させる化合物は、本発明の蛋白質等に対するリガ
ンドが有する生理活性を減少させるための安全で低毒性
な医薬[例えば、ホルモン分泌調節薬、本発明の蛋白質
等に対するリガンドの過剰な産生によって惹起される中
枢疾患、ホルモン系の疾患、肝/胆/膵/内分泌疾患
(例えば抗肥満薬・摂食過剰など)、炎症性疾患、循環
器疾患、呼吸器系疾患、感染症の予防および/または治
療薬など]として有用である。リガンドと本発明の蛋白
質との結合力を減少させる化合物は、本発明の蛋白質等
に対するリガンドが有する生理活性を減少させることが
できるので、安全で低毒性な消化器疾患(例えば腸炎、
下痢、便秘、吸収不良性症候群など)の予防および/ま
たは治療剤として特に有用である。
【0077】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
を上述の医薬組成物として使用する場合、常套手段に従
って実施することができる。例えば、前記した本発明の
蛋白質を含有する医薬と同様にして、錠剤、カプセル
剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、
懸濁液剤などとすることができる。このようにして得ら
れる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトまた
は哺乳動物(例えば、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、
ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することが
できる。該化合物またはその塩の投与量は、投与対象、
対象臓器、症状、投与方法などにより差異はあるが、経
口投与の場合、一般的に成人(60kgとして)におい
ては、一日につき約0.1〜100mg、好ましくは約
1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mg
である。非経口的に投与する場合は、その1回投与量は
投与対象、対象臓器、症状、投与方法などによっても異
なるが、例えば、注射剤の形では通常成人(60kgと
して)の消化器疾患患者においては、一日につき約0.
01〜30mg程度、好ましくは約0.1〜20mg程
度、より好ましくは約0.1〜10mg程度を静脈注射
により投与するのが好都合である。他の動物の場合も、
60kg当たりに換算した量を投与することができる。
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
を上述の医薬組成物として使用する場合、常套手段に従
って実施することができる。例えば、前記した本発明の
蛋白質を含有する医薬と同様にして、錠剤、カプセル
剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、
懸濁液剤などとすることができる。このようにして得ら
れる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトまた
は哺乳動物(例えば、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、
ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することが
できる。該化合物またはその塩の投与量は、投与対象、
対象臓器、症状、投与方法などにより差異はあるが、経
口投与の場合、一般的に成人(60kgとして)におい
ては、一日につき約0.1〜100mg、好ましくは約
1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mg
である。非経口的に投与する場合は、その1回投与量は
投与対象、対象臓器、症状、投与方法などによっても異
なるが、例えば、注射剤の形では通常成人(60kgと
して)の消化器疾患患者においては、一日につき約0.
01〜30mg程度、好ましくは約0.1〜20mg程
度、より好ましくは約0.1〜10mg程度を静脈注射
により投与するのが好都合である。他の動物の場合も、
60kg当たりに換算した量を投与することができる。
【0078】(6)本発明の蛋白質、その部分ペプチド
またはそれらの塩の定量 本発明の抗体は、本発明の蛋白質等を特異的に認識する
ことができるので、被検液中の本発明の蛋白質等の定
量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量などに使用
することができる。すなわち、本発明は、例えば、
(i)本発明の抗体と、被検液および標識化蛋白質等と
を競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化蛋白質等
の割合を測定することを特徴とする被検液中の本発明の
蛋白質等の定量法、(ii)被検液と担体上に不溶化した
本発明の抗体および標識化された本発明の抗体とを同時
あるいは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識
剤の活性を測定することを特徴とする被検液中の本発明
の蛋白質等の定量法を提供する。上記(ii)において
は、一方の抗体が本発明の蛋白質等のN端部を認識する
抗体で、他方の抗体が本発明の蛋白質等のC端部に反応
する抗体であることが好ましい。
またはそれらの塩の定量 本発明の抗体は、本発明の蛋白質等を特異的に認識する
ことができるので、被検液中の本発明の蛋白質等の定
量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量などに使用
することができる。すなわち、本発明は、例えば、
(i)本発明の抗体と、被検液および標識化蛋白質等と
を競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化蛋白質等
の割合を測定することを特徴とする被検液中の本発明の
蛋白質等の定量法、(ii)被検液と担体上に不溶化した
本発明の抗体および標識化された本発明の抗体とを同時
あるいは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識
剤の活性を測定することを特徴とする被検液中の本発明
の蛋白質等の定量法を提供する。上記(ii)において
は、一方の抗体が本発明の蛋白質等のN端部を認識する
抗体で、他方の抗体が本発明の蛋白質等のC端部に反応
する抗体であることが好ましい。
【0079】本発明の蛋白質等に対するモノクローナル
抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と称する場合
がある)を用いて本発明の蛋白質等の測定を行なえるほ
か、組織染色等による検出を行なうこともできる。これ
らの目的には、抗体分子そのものを用いてもよく、ま
た、抗体分子のF(ab')2 、Fab'、あるいはFab
画分を用いてもよい。本発明の蛋白質等に対する抗体を
用いる測定法は、特に制限されるべきものではなく、被
測定液中の抗原量(例えば、蛋白質量)に対応した抗
体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的または
物理的手段により検出し、これを既知量の抗原を含む標
準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定法であ
れば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロ
メトリー、競合法、イムノメトリック法およびサンドイ
ッチ法が好適に用いられるが、感度、特異性の点で、後
述するサンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。標識
物質を用いる測定法に用いられる標識剤としては、例え
ば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが
用いられる。放射性同位元素としては、例えば、〔125
I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが用いられ
る。上記酵素としては、安定で比活性の大きなものが好
ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシ
ダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキシダー
ゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光物質と
しては、例えば、フルオレスカミン、フルオレッセンイ
ソチオシアネートなどが用いられる。発光物質として
は、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェ
リン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗体ある
いは抗原と標識剤との結合にビオチン−アビジン系を用
いることもできる。
抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と称する場合
がある)を用いて本発明の蛋白質等の測定を行なえるほ
か、組織染色等による検出を行なうこともできる。これ
らの目的には、抗体分子そのものを用いてもよく、ま
た、抗体分子のF(ab')2 、Fab'、あるいはFab
画分を用いてもよい。本発明の蛋白質等に対する抗体を
用いる測定法は、特に制限されるべきものではなく、被
測定液中の抗原量(例えば、蛋白質量)に対応した抗
体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的または
物理的手段により検出し、これを既知量の抗原を含む標
準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定法であ
れば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロ
メトリー、競合法、イムノメトリック法およびサンドイ
ッチ法が好適に用いられるが、感度、特異性の点で、後
述するサンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。標識
物質を用いる測定法に用いられる標識剤としては、例え
ば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが
用いられる。放射性同位元素としては、例えば、〔125
I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが用いられ
る。上記酵素としては、安定で比活性の大きなものが好
ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシ
ダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキシダー
ゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光物質と
しては、例えば、フルオレスカミン、フルオレッセンイ
ソチオシアネートなどが用いられる。発光物質として
は、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェ
リン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗体ある
いは抗原と標識剤との結合にビオチン−アビジン系を用
いることもできる。
【0080】抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、物
理吸着を用いてもよく、また通常、蛋白質あるいは酵素
等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用い
る方法でもよい。担体としては、例えば、アガロース、
デキストラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリス
チレン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、
あるいはガラス等が用いられる。サンドイッチ法におい
ては不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を
反応させ(1次反応)、さらに標識化した本発明のモノ
クローナル抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化
担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の
本発明の蛋白質量を定量することができる。1次反応と
2次反応は逆の順序に行なっても、また、同時に行なっ
てもよいし時間をずらして行なってもよい。標識化剤お
よび不溶化の方法は前記のそれらに準じることができ
る。また、サンドイッチ法による免疫測定法において、
固相用抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は必ず
しも1種類である必要はなく、測定感度を向上させる等
の目的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本
発明のサンドイッチ法による本発明の蛋白質等の測定法
においては、1次反応と2次反応に用いられる本発明の
モノクローナル抗体は本発明の蛋白質等の結合する部位
が相異なる抗体が好ましく用いられる。即ち、1次反応
および2次反応に用いられる抗体は、例えば、2次反応
で用いられる抗体が、本発明の蛋白質のC端部を認識す
る場合、1次反応で用いられる抗体は、好ましくはC端
部以外、例えばN端部を認識する抗体が用いられる。
理吸着を用いてもよく、また通常、蛋白質あるいは酵素
等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用い
る方法でもよい。担体としては、例えば、アガロース、
デキストラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリス
チレン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、
あるいはガラス等が用いられる。サンドイッチ法におい
ては不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を
反応させ(1次反応)、さらに標識化した本発明のモノ
クローナル抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化
担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の
本発明の蛋白質量を定量することができる。1次反応と
2次反応は逆の順序に行なっても、また、同時に行なっ
てもよいし時間をずらして行なってもよい。標識化剤お
よび不溶化の方法は前記のそれらに準じることができ
る。また、サンドイッチ法による免疫測定法において、
固相用抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は必ず
しも1種類である必要はなく、測定感度を向上させる等
の目的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本
発明のサンドイッチ法による本発明の蛋白質等の測定法
においては、1次反応と2次反応に用いられる本発明の
モノクローナル抗体は本発明の蛋白質等の結合する部位
が相異なる抗体が好ましく用いられる。即ち、1次反応
および2次反応に用いられる抗体は、例えば、2次反応
で用いられる抗体が、本発明の蛋白質のC端部を認識す
る場合、1次反応で用いられる抗体は、好ましくはC端
部以外、例えばN端部を認識する抗体が用いられる。
【0081】本発明のモノクローナル抗体をサンドイッ
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリーなどに用いることがで
きる。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体
に対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原と
(F)と抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し(B
/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被検液
中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として可溶
性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコール、
前記抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、およ
び、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるいは、
第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相化抗
体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリック
法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識
化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離する
か、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗体と
を反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗体
を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。次
に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量を
定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるいは
溶液中で抗原抗体反応の結果、生じた不溶性の沈降物の
量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の
沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用す
るレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリーなどに用いることがで
きる。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体
に対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原と
(F)と抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し(B
/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被検液
中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として可溶
性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコール、
前記抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、およ
び、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるいは、
第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相化抗
体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリック
法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識
化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離する
か、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗体と
を反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗体
を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。次
に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量を
定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるいは
溶液中で抗原抗体反応の結果、生じた不溶性の沈降物の
量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の
沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用す
るレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
【0082】これら個々の免疫学的測定法を本発明の測
定方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明の蛋白質またはその塩の測定系を構築すればよい。こ
れらの一般的な技術手段の詳細については、総説、成書
などを参照することができる〔例えば、入江 寛編「ラ
ジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和49年発行)、入
江 寛編「続ラジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和5
4年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書
院、昭和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定
法」(第2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄
治ら編「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和
62年発行)、「メソッズ・イン・エンジモノジー(Me
thods in ENZYMOLOGY)」 Vol. 70(Immunochemical Tech
niques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochemical Tech
niques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochemical Tech
niques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochemical Tech
niques(Part D:Selected Immunoassays))、 同書 Vol.
92(Immunochemical Techniques(Part E:Monoclonal Ant
ibodies and GeneralImmunoassay Methods))、 同書 Vo
l. 121(Immunochemical Techniques(Part I:Hybridoma
Technology and Monoclonal Antibodies))(以上、アカ
デミックプレス社発行)など参照〕。以上のように、本
発明の抗体を用いることによって、本発明の蛋白質また
はその塩を感度良く定量することができる。さらに、本
発明の抗体を用いて本発明の蛋白質またはその塩を定量
することによって、各種疾病の診断をすることができ
る。また、本発明の抗体は、体液や組織などの被検体中
に存在する本発明の蛋白質等を検出するために使用する
ことができる。また、本発明の蛋白質等を精製するため
に使用する抗体カラムの作製、精製時の各分画中の本発
明の蛋白質等の検出、被検細胞内における本発明の蛋白
質の挙動の分析などのために使用することができる。
定方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明の蛋白質またはその塩の測定系を構築すればよい。こ
れらの一般的な技術手段の詳細については、総説、成書
などを参照することができる〔例えば、入江 寛編「ラ
ジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和49年発行)、入
江 寛編「続ラジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和5
4年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書
院、昭和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定
法」(第2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄
治ら編「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和
62年発行)、「メソッズ・イン・エンジモノジー(Me
thods in ENZYMOLOGY)」 Vol. 70(Immunochemical Tech
niques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochemical Tech
niques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochemical Tech
niques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochemical Tech
niques(Part D:Selected Immunoassays))、 同書 Vol.
92(Immunochemical Techniques(Part E:Monoclonal Ant
ibodies and GeneralImmunoassay Methods))、 同書 Vo
l. 121(Immunochemical Techniques(Part I:Hybridoma
Technology and Monoclonal Antibodies))(以上、アカ
デミックプレス社発行)など参照〕。以上のように、本
発明の抗体を用いることによって、本発明の蛋白質また
はその塩を感度良く定量することができる。さらに、本
発明の抗体を用いて本発明の蛋白質またはその塩を定量
することによって、各種疾病の診断をすることができ
る。また、本発明の抗体は、体液や組織などの被検体中
に存在する本発明の蛋白質等を検出するために使用する
ことができる。また、本発明の蛋白質等を精製するため
に使用する抗体カラムの作製、精製時の各分画中の本発
明の蛋白質等の検出、被検細胞内における本発明の蛋白
質の挙動の分析などのために使用することができる。
【0083】(7)本発明のG蛋白質共役型蛋白質をコ
ードするDNAを有する非ヒト動物の作製 本発明のDNAを用いて、本発明の蛋白質等を発現する
トランスジェニック非ヒト動物を作製することができ
る。非ヒト動物としては、哺乳動物(例えば、ラット、
マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サ
ルなど)など(以下、動物と略記する)が挙げれるが、
特に、マウス、ウサギなどが好適である。本発明のDN
Aを対象動物に転移させるにあたっては、該DNAを動
物細胞で発現させうるプロモーターの下流に結合した遺
伝子コンストラクトとして用いるのが一般に有利であ
る。例えば、ウサギ由来の本発明のDNAを転移させる
場合、これと相同性が高い動物由来の本発明のDNAを
動物細胞で発現させうる各種プロモーターの下流に結合
した遺伝子コンストラクトを、例えば、ウサギ受精卵へ
マイクロインジェクションすることによって本発明の蛋
白質等を高産生するDNA転移動物を作出できる。この
プロモーターとしては、例えば、ウイルス由来プロモー
ター、メタロチオネイン等のユビキアスな発現プロモー
ターも使用しうるが、好ましくは脳で特異的に発現する
NGF遺伝子プロモーターやエノラーゼ遺伝子プロモー
ターなどが用いられる。
ードするDNAを有する非ヒト動物の作製 本発明のDNAを用いて、本発明の蛋白質等を発現する
トランスジェニック非ヒト動物を作製することができ
る。非ヒト動物としては、哺乳動物(例えば、ラット、
マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サ
ルなど)など(以下、動物と略記する)が挙げれるが、
特に、マウス、ウサギなどが好適である。本発明のDN
Aを対象動物に転移させるにあたっては、該DNAを動
物細胞で発現させうるプロモーターの下流に結合した遺
伝子コンストラクトとして用いるのが一般に有利であ
る。例えば、ウサギ由来の本発明のDNAを転移させる
場合、これと相同性が高い動物由来の本発明のDNAを
動物細胞で発現させうる各種プロモーターの下流に結合
した遺伝子コンストラクトを、例えば、ウサギ受精卵へ
マイクロインジェクションすることによって本発明の蛋
白質等を高産生するDNA転移動物を作出できる。この
プロモーターとしては、例えば、ウイルス由来プロモー
ター、メタロチオネイン等のユビキアスな発現プロモー
ターも使用しうるが、好ましくは脳で特異的に発現する
NGF遺伝子プロモーターやエノラーゼ遺伝子プロモー
ターなどが用いられる。
【0084】受精卵細胞段階における本発明のDNAの
転移は、対象動物の胚芽細胞および体細胞の全てに存在
するように確保される。DNA転移後の作出動物の胚芽
細胞において本発明の蛋白質等が存在することは、作出
動物の子孫が全てその胚芽細胞及び体細胞の全てに本発
明の蛋白質等を有することを意味する。遺伝子を受け継
いだこの種の動物の子孫はその胚芽細胞および体細胞の
全てに本発明の蛋白質等を有する。本発明のDNA転移
動物は、交配により遺伝子を安定に保持することを確認
して、該DNA保有動物として通常の飼育環境で飼育継
代を行うことができる。さらに、目的DNAを保有する
雌雄の動物を交配することにより、導入遺伝子を相同染
色体の両方に持つホモザイゴート動物を取得し、この雌
雄の動物を交配することによりすべての子孫が該DNA
を有するように繁殖継代することができる。本発明のD
NAが転移された動物は、本発明の蛋白質等が高発現さ
せられているので、本発明の蛋白質等に対するアゴニス
トまたはアンタゴニストのスクリーニング用の動物など
として有用である。本発明のDNA転移動物を、組織培
養のための細胞源として使用することもできる。例え
ば、本発明のDNA転移マウスの組織中のDNAもしく
はRNAを直接分析するか、あるいは遺伝子により発現
された本発明の蛋白質が存在する組織を分析することに
より、本発明の蛋白質等について分析することができ
る。本発明の蛋白質等を有する組織の細胞を標準組織培
養技術により培養し、これらを使用して、例えば、脳や
末梢組織由来のような一般に培養困難な組織からの細胞
の機能を研究することができる。また、その細胞を用い
ることにより、例えば、各種組織の機能を高めるような
医薬の選択も可能である。また、高発現細胞株があれ
ば、そこから、本発明の蛋白質等を単離精製することも
可能である。
転移は、対象動物の胚芽細胞および体細胞の全てに存在
するように確保される。DNA転移後の作出動物の胚芽
細胞において本発明の蛋白質等が存在することは、作出
動物の子孫が全てその胚芽細胞及び体細胞の全てに本発
明の蛋白質等を有することを意味する。遺伝子を受け継
いだこの種の動物の子孫はその胚芽細胞および体細胞の
全てに本発明の蛋白質等を有する。本発明のDNA転移
動物は、交配により遺伝子を安定に保持することを確認
して、該DNA保有動物として通常の飼育環境で飼育継
代を行うことができる。さらに、目的DNAを保有する
雌雄の動物を交配することにより、導入遺伝子を相同染
色体の両方に持つホモザイゴート動物を取得し、この雌
雄の動物を交配することによりすべての子孫が該DNA
を有するように繁殖継代することができる。本発明のD
NAが転移された動物は、本発明の蛋白質等が高発現さ
せられているので、本発明の蛋白質等に対するアゴニス
トまたはアンタゴニストのスクリーニング用の動物など
として有用である。本発明のDNA転移動物を、組織培
養のための細胞源として使用することもできる。例え
ば、本発明のDNA転移マウスの組織中のDNAもしく
はRNAを直接分析するか、あるいは遺伝子により発現
された本発明の蛋白質が存在する組織を分析することに
より、本発明の蛋白質等について分析することができ
る。本発明の蛋白質等を有する組織の細胞を標準組織培
養技術により培養し、これらを使用して、例えば、脳や
末梢組織由来のような一般に培養困難な組織からの細胞
の機能を研究することができる。また、その細胞を用い
ることにより、例えば、各種組織の機能を高めるような
医薬の選択も可能である。また、高発現細胞株があれ
ば、そこから、本発明の蛋白質等を単離精製することも
可能である。
【0085】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commision on Biochemical Nomenclature による略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があ
り得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commision on Biochemical Nomenclature による略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があ
り得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸
【0086】 GlyまたはG :グリシン AlaまたはA :アラニン ValまたはV :バリン LeuまたはL :ロイシン IleまたはI :イソロイシン SerまたはS :セリン ThrまたはT :スレオニン CysまたはC :システイン MetまたはM :メチオニン GluまたはE :グルタミン酸 AspまたはD :アスパラギン酸 LysまたはK :リジン ArgまたはR :アルギニン HisまたはH :ヒスチジン PheまたはF :フェニルアラニン TyrまたはY :チロシン TrpまたはW :トリプトファン ProまたはP :プロリン AsnまたはN :アスパラギン GlnまたはQ :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸 Xaa :未同定アミノ酸残基 Tos :p−トルエンスルフォニル Bzl :ベンジル Cl2Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェノール Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド DCC :N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
【0087】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕本発明のヒト脳由来蛋白質のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:2〕配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有する本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDN
Aの塩基配列を示す(ZAQC)。 〔配列番号:3〕配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有する本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDN
Aの塩基配列を示す(ZAQT)。 〔配列番号:4〕後述の実施例1で用いられたプライマ
ー1の塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕後述の実施例1で用いられたプライマ
ー2の塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕後述の実施例2で用いられたプライマ
ー3の塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕後述の実施例2で用いられたプライマ
ー4の塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕後述の実施例2で用いられた ZAQprob
eの塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕後述の実施例2で用いられたプライマ
ーZAQC Salの塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕後述の実施例2で用いられたプライ
マーZAQC Speの塩基配列を示す。 〔配列番号:11〕後述の実施例3(3−8)で精製さ
れたZAQ活性化ペプチドのN末端のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:12〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZF1の塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZF2の塩基配列を示す。 〔配列番号:14〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZF3の塩基配列を示す。 〔配列番号:15〕後述の実施例4で得られたヒト型ZA
QリガンドペプチドをコードするDNAの3’端塩基配列を
示す。 〔配列番号:16〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZAQL-CFの塩基配列を示す。 〔配列番号:17〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZAQL-XR1の塩基配列を示す。 〔配列番号:18〕後述の実施例4で得られたDNA断片
の塩基配列を示す。 〔配列番号:19〕後述の実施例4で得られたDNA断片
の塩基配列を示す。 〔配列番号:20〕ヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:21〕ヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:22〕ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:23〕ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:24〕配列番号:28で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAを含有
するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:25〕配列番号:29で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAを含有
するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:26〕配列番号:20で表わされるヒト型
ZAQリガンド成熟体ペプチドをコードするDNAの塩基
配列を示す。 〔配列番号:27〕配列番号:21で表わされるヒト型
ZAQリガンド成熟ペプチドをコードするDNAの塩基配
列を示す。 〔配列番号:28〕配列番号:22で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAの塩基
配列を示す。 〔配列番号:29〕配列番号:23で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAの塩基
配列を示す。 〔配列番号:30〕後述の実施例5(5−1)で用いら
れたDNA断片の塩基配列を示す。 〔配列番号:31〕後述の実施例6(6−2)で分析さ
れた、ヒト型ZAQリガンドペプチドのN末端アミノ酸
配列を示す。
列を示す。 〔配列番号:1〕本発明のヒト脳由来蛋白質のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:2〕配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有する本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDN
Aの塩基配列を示す(ZAQC)。 〔配列番号:3〕配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有する本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDN
Aの塩基配列を示す(ZAQT)。 〔配列番号:4〕後述の実施例1で用いられたプライマ
ー1の塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕後述の実施例1で用いられたプライマ
ー2の塩基配列を示す。 〔配列番号:6〕後述の実施例2で用いられたプライマ
ー3の塩基配列を示す。 〔配列番号:7〕後述の実施例2で用いられたプライマ
ー4の塩基配列を示す。 〔配列番号:8〕後述の実施例2で用いられた ZAQprob
eの塩基配列を示す。 〔配列番号:9〕後述の実施例2で用いられたプライマ
ーZAQC Salの塩基配列を示す。 〔配列番号:10〕後述の実施例2で用いられたプライ
マーZAQC Speの塩基配列を示す。 〔配列番号:11〕後述の実施例3(3−8)で精製さ
れたZAQ活性化ペプチドのN末端のアミノ酸配列を示
す。 〔配列番号:12〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZF1の塩基配列を示す。 〔配列番号:13〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZF2の塩基配列を示す。 〔配列番号:14〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZF3の塩基配列を示す。 〔配列番号:15〕後述の実施例4で得られたヒト型ZA
QリガンドペプチドをコードするDNAの3’端塩基配列を
示す。 〔配列番号:16〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZAQL-CFの塩基配列を示す。 〔配列番号:17〕後述の実施例4で用いられたプライ
マー ZAQL-XR1の塩基配列を示す。 〔配列番号:18〕後述の実施例4で得られたDNA断片
の塩基配列を示す。 〔配列番号:19〕後述の実施例4で得られたDNA断片
の塩基配列を示す。 〔配列番号:20〕ヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:21〕ヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:22〕ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:23〕ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ドのアミノ酸配列を示す。 〔配列番号:24〕配列番号:28で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAを含有
するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:25〕配列番号:29で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAを含有
するDNAの塩基配列を示す。 〔配列番号:26〕配列番号:20で表わされるヒト型
ZAQリガンド成熟体ペプチドをコードするDNAの塩基
配列を示す。 〔配列番号:27〕配列番号:21で表わされるヒト型
ZAQリガンド成熟ペプチドをコードするDNAの塩基配
列を示す。 〔配列番号:28〕配列番号:22で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAの塩基
配列を示す。 〔配列番号:29〕配列番号:23で表わされるヒト型
ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするDNAの塩基
配列を示す。 〔配列番号:30〕後述の実施例5(5−1)で用いら
れたDNA断片の塩基配列を示す。 〔配列番号:31〕後述の実施例6(6−2)で分析さ
れた、ヒト型ZAQリガンドペプチドのN末端アミノ酸
配列を示す。
【0088】後述の実施例1で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)DH5α/pCR
2.1−ZAQCは、平成11年8月23日から、日本
国茨城県つくば市東1−1−3 通商産業省工業技術院
生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号FER
M BP−6855として、平成11年8月4日から、
日本国大阪府大阪市淀川区十三本町2−17−85 財
団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 16
301として寄託されている。後述の実施例1で得られ
た形質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)
DH5α/pCR2.1−ZAQTは、平成11年8月
23日から通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究
所(NIBH)に寄託番号FERM BP−6856と
して、平成11年8月4日から財団法人・発酵研究所
(IFO)に寄託番号IFO 16302として寄託さ
れている。後述の実施例4で得られた形質転換体エシェ
リヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/pHMITAは、平
成12年7月13日から通商産業省工業技術院生命工学
工業技術研究所(NIBH)に寄託番号FERM BP
−7219として、平成12年5月26日から財団法人
・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 16440
として寄託されている。後述の実施例4で得られた形質
転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/
pHMITGは、平成12年7月13日から通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号F
ERM BP−7220として、平成12年5月26日
から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO
16441として寄託されている。
ェリヒア コリ(Escherichia coli)DH5α/pCR
2.1−ZAQCは、平成11年8月23日から、日本
国茨城県つくば市東1−1−3 通商産業省工業技術院
生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号FER
M BP−6855として、平成11年8月4日から、
日本国大阪府大阪市淀川区十三本町2−17−85 財
団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 16
301として寄託されている。後述の実施例1で得られ
た形質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)
DH5α/pCR2.1−ZAQTは、平成11年8月
23日から通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究
所(NIBH)に寄託番号FERM BP−6856と
して、平成11年8月4日から財団法人・発酵研究所
(IFO)に寄託番号IFO 16302として寄託さ
れている。後述の実施例4で得られた形質転換体エシェ
リヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/pHMITAは、平
成12年7月13日から通商産業省工業技術院生命工学
工業技術研究所(NIBH)に寄託番号FERM BP
−7219として、平成12年5月26日から財団法人
・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO 16440
として寄託されている。後述の実施例4で得られた形質
転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/
pHMITGは、平成12年7月13日から通商産業省工業技
術院生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号F
ERM BP−7220として、平成12年5月26日
から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号IFO
16441として寄託されている。
【0089】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をより詳細に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキ
ュラー・クローニング(Molecular cloning)に記載さ
れている方法に従った。
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキ
ュラー・クローニング(Molecular cloning)に記載さ
れている方法に従った。
【0090】実施例1 G蛋白質共役型レセプター蛋白
質ZAQをコードするcDNAのクローニングと塩基配
列の決定 ヒト脳下垂体cDNA(CLONTECH社)を鋳型と
し、2個のプライマー、プライマー1(5'- GTC GAC
ATG GAG ACC ACC ATG GGG TTC ATG G-3';配
列番号:4)及びプライマー2(5'- ACT AGT TTA
TTT TAG TCTGAT GCA GTC CAC CTC TTC -3';配
列番号:5)を用いてPCR反応を行った。該反応にお
ける反応液の組成は上記cDNAの10分の1量を鋳型
として使用し、Advantage2 Polymerase Mix(CLO
NTECH社)1/50量、プライマー1及びプライマ
ー2を各0.2μM, dNTPs 200μM、及び酵素に添付のバ
ッファーを加え、25μlの液量とした。PCR反応は、
94℃・2分の後、94℃・20秒、72℃・100秒
のサイクルを3回、94℃・20秒、68℃・100秒
のサイクルを3回、94℃・20秒、64℃・20秒、
68℃・100秒のサイクルを38回繰り返し、最後に
68℃・7分の伸長反応を行った。該PCR反応後の反
応産物をTAクローニングキット(Invitrogen社)の処
方に従いプラスミドベクターpCR2.1(Invitrogen社)へ
サブクローニングした。これを大腸菌DH5αに導入
し、cDNAをもつクローンをアンピシリンを含むLB
寒天培地中で選択した後、個々のクローンの配列を解析
した結果、新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質をコー
ドする2種類のcDNA配列ZAQC(配列番号:2)
及びZAQT(配列番号:3)を得た。このcDNAよ
り導き出されるアミノ酸配列を有する蛋白質はいずれも
同一配列(配列番号:1)を有したためZAQと命名
し、配列番号:2で表されるDNAを含有する形質転換
体を大腸菌(Escherichia coli)DH5α/pCR2.1-ZAQCな
らびに配列番号:3で表されるDNAを含有する形質転
換体を大腸菌DH5α/pCR2.1-ZAQTと命名した。
質ZAQをコードするcDNAのクローニングと塩基配
列の決定 ヒト脳下垂体cDNA(CLONTECH社)を鋳型と
し、2個のプライマー、プライマー1(5'- GTC GAC
ATG GAG ACC ACC ATG GGG TTC ATG G-3';配
列番号:4)及びプライマー2(5'- ACT AGT TTA
TTT TAG TCTGAT GCA GTC CAC CTC TTC -3';配
列番号:5)を用いてPCR反応を行った。該反応にお
ける反応液の組成は上記cDNAの10分の1量を鋳型
として使用し、Advantage2 Polymerase Mix(CLO
NTECH社)1/50量、プライマー1及びプライマ
ー2を各0.2μM, dNTPs 200μM、及び酵素に添付のバ
ッファーを加え、25μlの液量とした。PCR反応は、
94℃・2分の後、94℃・20秒、72℃・100秒
のサイクルを3回、94℃・20秒、68℃・100秒
のサイクルを3回、94℃・20秒、64℃・20秒、
68℃・100秒のサイクルを38回繰り返し、最後に
68℃・7分の伸長反応を行った。該PCR反応後の反
応産物をTAクローニングキット(Invitrogen社)の処
方に従いプラスミドベクターpCR2.1(Invitrogen社)へ
サブクローニングした。これを大腸菌DH5αに導入
し、cDNAをもつクローンをアンピシリンを含むLB
寒天培地中で選択した後、個々のクローンの配列を解析
した結果、新規G蛋白質共役型レセプター蛋白質をコー
ドする2種類のcDNA配列ZAQC(配列番号:2)
及びZAQT(配列番号:3)を得た。このcDNAよ
り導き出されるアミノ酸配列を有する蛋白質はいずれも
同一配列(配列番号:1)を有したためZAQと命名
し、配列番号:2で表されるDNAを含有する形質転換
体を大腸菌(Escherichia coli)DH5α/pCR2.1-ZAQCな
らびに配列番号:3で表されるDNAを含有する形質転
換体を大腸菌DH5α/pCR2.1-ZAQTと命名した。
【0091】実施例2 Taqman PCRによるZAQの発現分
布の解析 Taqman PCRに用いるプライマー及びプローブは、Primer
Express ver.1.0 (PEバイオシステムスジャパン )を
用いて検索し、プライマー3( 5'- TCATGTTGCTCCACTGGA
AGG - 3' (配列番号:6)),プライマー4(5'-CCAATT
GTCTTGAGGTCCAGG-3'(配列番号:7)), ZAQprobe(5'
- TTCTTACAATGGCGGTAAGTCCAGTGCAG - 3'(配列番号:
8))を選択した。プローブのリポーター色素として、
FAM( 6-carboxyfluorescein )を付加した。スタンダ
ードDNAとして、pAK−ZAQCを鋳型に、プライマーZAQC S
al(5'- GTCGACATGGAGACCACCATGGGGTTCATGG- 3' (配列
番号:9))およびZAQC Spe( 5'- ACTAGTTTATTTTAGTCTG
ATGCAGTCCACCTCTTC - 3' (配列番号:10))を用いて
増幅したPCR断片を、CHROMA SPIN200( CLONTECH Labo
ratories, Inc.( CA, USA))を用いて精製し、100
−106コピ−/ μlに調整して使用した。各組識のcDNAソ
ースとして、Human Multiple Tissue cDNA Panel Iおよ
びPanel II( CLONTECH Laboratories, Inc. )を 使
用した。プライマー、プローブ、鋳型に、Taqman Unive
rsal PCR Master Mix( PEバイオシステムスジャパン)
を添付書類記載の規定量加え、ABI PRISM 7700 Sequenc
e Detection System( PEバイオシステムズジャパン)
でPCR反応および解析をおこなった。結果を図8および
表1に示した。主に精巣、ついで肺、脳等の部位でZAQ
の発現がみられた。
布の解析 Taqman PCRに用いるプライマー及びプローブは、Primer
Express ver.1.0 (PEバイオシステムスジャパン )を
用いて検索し、プライマー3( 5'- TCATGTTGCTCCACTGGA
AGG - 3' (配列番号:6)),プライマー4(5'-CCAATT
GTCTTGAGGTCCAGG-3'(配列番号:7)), ZAQprobe(5'
- TTCTTACAATGGCGGTAAGTCCAGTGCAG - 3'(配列番号:
8))を選択した。プローブのリポーター色素として、
FAM( 6-carboxyfluorescein )を付加した。スタンダ
ードDNAとして、pAK−ZAQCを鋳型に、プライマーZAQC S
al(5'- GTCGACATGGAGACCACCATGGGGTTCATGG- 3' (配列
番号:9))およびZAQC Spe( 5'- ACTAGTTTATTTTAGTCTG
ATGCAGTCCACCTCTTC - 3' (配列番号:10))を用いて
増幅したPCR断片を、CHROMA SPIN200( CLONTECH Labo
ratories, Inc.( CA, USA))を用いて精製し、100
−106コピ−/ μlに調整して使用した。各組識のcDNAソ
ースとして、Human Multiple Tissue cDNA Panel Iおよ
びPanel II( CLONTECH Laboratories, Inc. )を 使
用した。プライマー、プローブ、鋳型に、Taqman Unive
rsal PCR Master Mix( PEバイオシステムスジャパン)
を添付書類記載の規定量加え、ABI PRISM 7700 Sequenc
e Detection System( PEバイオシステムズジャパン)
でPCR反応および解析をおこなった。結果を図8および
表1に示した。主に精巣、ついで肺、脳等の部位でZAQ
の発現がみられた。
【表1】
【0092】実施例3 ZAQを活性化するペプチドの単
離 (3―1)牛乳抽出液の調製 市販の低温殺菌牛乳を用いて、以下の操作を行い抽出液
を調製した。牛乳2 literを高速遠心機(CR26H、R10A型
ローター:日立株式会社)を用いて、10,000 rpm、 15
分間、4℃で遠心し、得られた上清をガーゼでろ過し、
脂質片を取り除いた。上清に最終濃度1 Mになるように
酢酸を加え、4℃にて30分間攪拌し、次いで高速遠心機
(CR26H、R10A型ローター:日立株式会社)を用いて10,
000 rpm、15分間遠心し上清をガーゼでろ過し不溶物を
除去した。上清に撹拌しながら2倍容のアセトンを加え4
℃にて3時間攪拌した。次いで高速遠心機(CR26H、R10A
型ローター:日立株式会社)を用いて10,000 rpm、15分
間遠心後、得られた上清をガーゼでろ過し不溶物を除去
した。得られた上清をロータリーエバポレーターにか
け、アセトンを除去し、最終的に1350 mlまで濃縮し
た。得られた濃縮液を、675mlごとに338 mlのジエチル
エーテルと混合し、分液ロート中にて激しく混和し、2
相分離後、水相を得た。得られた水相について同じ操作
をさらに1回繰り返し、清澄な水相を得た。得られた水
相を、ロータリーエバポレーターを用いて800 mlまで濃
縮し、最終的な抽出液を得た。
離 (3―1)牛乳抽出液の調製 市販の低温殺菌牛乳を用いて、以下の操作を行い抽出液
を調製した。牛乳2 literを高速遠心機(CR26H、R10A型
ローター:日立株式会社)を用いて、10,000 rpm、 15
分間、4℃で遠心し、得られた上清をガーゼでろ過し、
脂質片を取り除いた。上清に最終濃度1 Mになるように
酢酸を加え、4℃にて30分間攪拌し、次いで高速遠心機
(CR26H、R10A型ローター:日立株式会社)を用いて10,
000 rpm、15分間遠心し上清をガーゼでろ過し不溶物を
除去した。上清に撹拌しながら2倍容のアセトンを加え4
℃にて3時間攪拌した。次いで高速遠心機(CR26H、R10A
型ローター:日立株式会社)を用いて10,000 rpm、15分
間遠心後、得られた上清をガーゼでろ過し不溶物を除去
した。得られた上清をロータリーエバポレーターにか
け、アセトンを除去し、最終的に1350 mlまで濃縮し
た。得られた濃縮液を、675mlごとに338 mlのジエチル
エーテルと混合し、分液ロート中にて激しく混和し、2
相分離後、水相を得た。得られた水相について同じ操作
をさらに1回繰り返し、清澄な水相を得た。得られた水
相を、ロータリーエバポレーターを用いて800 mlまで濃
縮し、最終的な抽出液を得た。
【0093】(3―2)牛乳抽出液のC18逆相クロマト
グラフィーによる粗分画 オクタデシル基を固定したシリカゲルを充填したカラム
Sep-Pak C18(Waters社)10 gをメタノールで膨潤後、1
M 酢酸で平衡化した。このカラムに、(3―1)で調
製した抽出液(牛乳2 liter分)を添着した。続いて、
このカラムに、100 mlの1 M 酢酸を流しゲルを洗浄し
た。次に、このカラムに200 mlの60% アセトニトリル/
0.1% トリフルオロ酢酸を流し、目的とする粗ペプチド
成分を溶出した。得られた溶出液を、エバポレーターを
用いて濃縮した後、凍結乾燥機(12EL; VirTis社)に
て凍結乾燥した。
グラフィーによる粗分画 オクタデシル基を固定したシリカゲルを充填したカラム
Sep-Pak C18(Waters社)10 gをメタノールで膨潤後、1
M 酢酸で平衡化した。このカラムに、(3―1)で調
製した抽出液(牛乳2 liter分)を添着した。続いて、
このカラムに、100 mlの1 M 酢酸を流しゲルを洗浄し
た。次に、このカラムに200 mlの60% アセトニトリル/
0.1% トリフルオロ酢酸を流し、目的とする粗ペプチド
成分を溶出した。得られた溶出液を、エバポレーターを
用いて濃縮した後、凍結乾燥機(12EL; VirTis社)に
て凍結乾燥した。
【0094】(3−3)牛乳抽出液のスルホプロピルイ
オン交換クロマトグラフィーによる粗分画 ポリプロピレン製のカラムに100 mM塩酸中で膨潤させた
SP Sephadex C-25(Amersham Pharmacia Biotech 社)
を、容量が2 mlになるよう充填し、蒸留水及び2M ギ酸
アンモニウム(pH 4.0)で洗浄した後、I液(2 M ギ酸ア
ンモニウム:アセトニトリル:水=1:25:74)で平衡化
した。上記(3−2)で得られた凍結乾燥物をI液20 m
lに溶解し、SP Sephadex C-25 2 mlにロードした。I液
10 mlで洗浄後、II液(2 M ギ酸アンモニウム:アセト
ニトリル:水=1:2.5:6.5)、III液(2 M ギ酸アンモニ
ウム:アセトニトリル:水=1:1:2)、IV液(2 M ギ酸
アンモニウム:アセトニトリル:水=1:0.5:0.5)各10
mlで順次溶出した。得られたI液からIV液を、それぞれ
凍結乾燥機(12EL; VirTis社)にて凍結乾燥した。
オン交換クロマトグラフィーによる粗分画 ポリプロピレン製のカラムに100 mM塩酸中で膨潤させた
SP Sephadex C-25(Amersham Pharmacia Biotech 社)
を、容量が2 mlになるよう充填し、蒸留水及び2M ギ酸
アンモニウム(pH 4.0)で洗浄した後、I液(2 M ギ酸ア
ンモニウム:アセトニトリル:水=1:25:74)で平衡化
した。上記(3−2)で得られた凍結乾燥物をI液20 m
lに溶解し、SP Sephadex C-25 2 mlにロードした。I液
10 mlで洗浄後、II液(2 M ギ酸アンモニウム:アセト
ニトリル:水=1:2.5:6.5)、III液(2 M ギ酸アンモニ
ウム:アセトニトリル:水=1:1:2)、IV液(2 M ギ酸
アンモニウム:アセトニトリル:水=1:0.5:0.5)各10
mlで順次溶出した。得られたI液からIV液を、それぞれ
凍結乾燥機(12EL; VirTis社)にて凍結乾燥した。
【0095】(3―4)牛乳抽出液のTSKgel ODS80Ts逆
相高速液体クロマトグラフィーによる分画 TSKgel ODS-80Ts逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、4.6 mm x 25 cm)を、40℃に
て、流速1 ml/minで A液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸
留水)容量81.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% ア
セトニトリル)容量8.3%を流し、平衡化した。上記(3
―3)で得られたI液からIV液の凍結乾燥物 を、それ
ぞれ1 M 酢酸4 mlに溶解しクロマトグラフィー操作に処
した。即ち、凍結乾燥物の溶液4 mlを該カラムに添着し
た後、流速1 ml/minで、1分間かけてA液容量67%/B
液容量33% まで上昇させ、次いで40分間かけてA液容量
67%/B液容量33%からA液容量0%/B液容量100% ま
で、B液濃度を直線的グラジエントで上昇させた。溶出
液を、1 mlずつフラクション番号をつけて分取し、各フ
ラクション2 μlを150 μl の0.2% Bovine Serum Album
in(BSA)/蒸留水と混合し凍結乾燥した。この乾燥物を
後述の(3−5)に記した細胞内Caイオン濃度上昇活性
測定用のアッセイ用サンプルとした。
相高速液体クロマトグラフィーによる分画 TSKgel ODS-80Ts逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、4.6 mm x 25 cm)を、40℃に
て、流速1 ml/minで A液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸
留水)容量81.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60% ア
セトニトリル)容量8.3%を流し、平衡化した。上記(3
―3)で得られたI液からIV液の凍結乾燥物 を、それ
ぞれ1 M 酢酸4 mlに溶解しクロマトグラフィー操作に処
した。即ち、凍結乾燥物の溶液4 mlを該カラムに添着し
た後、流速1 ml/minで、1分間かけてA液容量67%/B
液容量33% まで上昇させ、次いで40分間かけてA液容量
67%/B液容量33%からA液容量0%/B液容量100% ま
で、B液濃度を直線的グラジエントで上昇させた。溶出
液を、1 mlずつフラクション番号をつけて分取し、各フ
ラクション2 μlを150 μl の0.2% Bovine Serum Album
in(BSA)/蒸留水と混合し凍結乾燥した。この乾燥物を
後述の(3−5)に記した細胞内Caイオン濃度上昇活性
測定用のアッセイ用サンプルとした。
【0096】(3―5)FLIPRを用いた細胞内Caイオン
濃度上昇活性の測定 ZAQ安定発現細胞株は以下のようにして調製した。すな
わち、実施例1で得たDH5α/pCR2.1−ZAQCの1クロー
ンを、アンピシリンを含むLB培地で振とう培養し、プラ
スミドpCR2.1−ZAQCを得た。これを制限酵素Sal Iおよ
びSpe Iで処理し、ZAQCをコードするインサート部分を
切り出した。同様に制限酵素Sal IおよびSpeIで処理し
たpAKKO−1.11Hと、該インサート部分をLigation Expre
ss Kit ( CLONTECH Laboratories, Inc.( CA, US
A ))を用いて連結し、大腸菌DH10Bにエレクトロポー
レーション法にて導入した。得られたクローンの有する
プラスミドの構造を、制限酵素処理ならびに配列解析で
確認し、正しい構築のものをCHO細胞発現用プラスミドp
AK−ZAQCとして使用した。このプラスミドpAK−ZAQCをC
HO/dhfr-細胞(American Type Culture Collection)に
CellPhect Transfection kit(Amersham Pharmacia Bio
tech社)を用いて形質導入することにより取得した。ま
ず、蒸留水120 μlに溶解したプラスミドDNA 4 μgに対
してBuffer A(CellPhect Transfection Kitに添付)12
0 μlを添加し、撹拌し、10分間静置後、Buffer B(Cel
lPhect Transfection Kitに添付)240 μlを添加し、激
しく撹拌し該DNAを含有するDNA−リン酸カルシウム
複合体を形成させた。 5 x 105個のCHO/ dhfr- 細胞を6
0 mmシャーレに播き、10%のウシ胎児血清(BIO WHITTAK
ER 社)を含む Ham's F-12培地(日水製薬株式会社)中
で37℃、5%炭酸ガス中で1日間培養した後、該DNA
−リン酸カルシウム複合体の懸濁液480 μl をシャーレ
の該細胞上に滴下させた。これを、37℃、5%炭酸ガス
中にて6時間培養した後、血清を含まない Ham's F-12
培地で2回細胞を洗浄し、シャーレの該細胞上に15%グ
リセロールを含む緩衝液(140 mM NaCl, 25 mM HEPES,
1.4 mM Na2HPO4, pH7.1) 1.2mlを添加し2分間処理し
た。これを、再度、血清を含まないHam's F-12培地で2
回洗浄した後、10%のウシ胎児血清を含む Ham's F-12培
地中で37℃、5%炭酸ガス中で一晩培養した。該細胞を
トリプシン処理により分散させてシャーレから回収し、
2 x 104 個ずつ6-well plateに植え込み、透析済み10%
ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES 社)、1 mM MEM非必須
アミノ酸溶液(大日本製薬株式会社)、100 units/ml P
enicillin、100 μg/ml Streptomycinを含む Dulbecco'
s modified Eagle medium (DMEM) 培地(日水製薬株式
会社)中にて37℃、5%炭酸ガス中にて培養を開始し
た。 プラスミドの導入された形質転換CHO細胞は該培地
中で生育するが、非導入細胞は次第に死滅していくの
で、培養開始1日目、および2日目に培地を交換して死滅
細胞を除去した。培養開始8-10日後に生育してきた形
質転換CHO細胞のコロニーを約21個選んだ。 それぞれ選
択された細胞からRNAを市販のRNA単離用キットを用いて
回収し、以降公知のRT-PCR法によりZAQを高発現するZAQ
発現CHO細胞B-1番クローン(以後ZAQC-B1細胞と略称す
る)を選別した。また、対照としてETA(エンドセリンA
レセプター)発現CHO細胞24番クローン(以後ETA24細
胞と略称する。Journal of Pharmacology and Experime
ntal Therapeutics, 279巻、675-685頁、1996年参照)
を用いた。上記(3―4)で得られたアッセイ用サンプ
ルについて、ZAQC-B1細胞及びETA24細胞における細胞内
Caイオン濃度上昇活性の測定をFLIPR(Molecular Device
s社)を用いて行った。 ZAQC-B1細胞、ETA24細胞共に10
%透析処理済ウシ胎児血清(以後d FBSとする)を加えたD
MEMで継代培養しているものを用いた。ZAQC-B1細胞、ET
A24細胞をそれぞれ15×104cells/mlとなるように培地(1
0% d FBS-DMEM)に懸濁し、FLIPR用96穴プレート(Black
plate clear bottom、Coster社)に分注器を用いて各ウ
ェルに200 μlずつ植え込み(3.0×104cells/200μl/ウ
ェル)、5%CO2インキュベーター中にて37℃で一晩培養
した後用いた(以後細胞プレートとする)。H/HBSS(ニッ
スイハンクス2(日水製薬株式会社) 9.8g、炭酸水素
ナトリウム 0.35g、HEPES 4.77 g 、水酸化ナトリウム
溶液で pH7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)20 m
l、250 mM Probenecid 200 μl、ウシ胎児血清(FBS) 2
00 μlを混合した。また、Fluo 3-AM(同仁化学研究
所) 2バイアル(50 μg)をジメチルスルフォキサイド 4
0 μl、20% Pluronic acid(Molecular Probes社)40
μlに溶解し、これを上記H/HBSS−Probenecid−FBS に
加え、混和後、8連ピペットを用いて培養液を除いた細
胞プレートに各ウェル 100 μlずつ分注し、5% CO2イ
ンキュベーター中にて37℃で1時間インキュベートした
(色素ローディング)。上記(3―4)で得られたアッセ
イ用サンプルについて、各フラクションに、2.5 mM Pro
benecid、 0.2% BSAを含むH/HBSS 150 μlを加えて希
釈し、FLIPR用96穴プレート(V-Bottomプレート、Coster
社)へ移した(以後、サンプルプレートとする)。細胞プ
レートの色素ローディング終了後、H/HBSSに2.5 mM Pro
benecidを加えた洗浄バッファーでプレートウォッシャ
ー(Molecular Devices社)を用いて細胞プレートを4回
洗浄し、洗浄後100 μlの洗浄バッファーを残した。こ
の細胞プレートとサンプルプレートをFLIPRにセットし
アッセイを行った(FLIPRにより、サンプルプレートから
50 μlのサンプルが細胞プレートへと移される)。その
結果、上記(3−3)IV液を上記(3―4)逆相高速液
体クロマトグラフィー分離して得られたフラクションN
o.53にZAQC-B1細胞に特異的な細胞内Caイオン濃度上昇
活性が見られた。
濃度上昇活性の測定 ZAQ安定発現細胞株は以下のようにして調製した。すな
わち、実施例1で得たDH5α/pCR2.1−ZAQCの1クロー
ンを、アンピシリンを含むLB培地で振とう培養し、プラ
スミドpCR2.1−ZAQCを得た。これを制限酵素Sal Iおよ
びSpe Iで処理し、ZAQCをコードするインサート部分を
切り出した。同様に制限酵素Sal IおよびSpeIで処理し
たpAKKO−1.11Hと、該インサート部分をLigation Expre
ss Kit ( CLONTECH Laboratories, Inc.( CA, US
A ))を用いて連結し、大腸菌DH10Bにエレクトロポー
レーション法にて導入した。得られたクローンの有する
プラスミドの構造を、制限酵素処理ならびに配列解析で
確認し、正しい構築のものをCHO細胞発現用プラスミドp
AK−ZAQCとして使用した。このプラスミドpAK−ZAQCをC
HO/dhfr-細胞(American Type Culture Collection)に
CellPhect Transfection kit(Amersham Pharmacia Bio
tech社)を用いて形質導入することにより取得した。ま
ず、蒸留水120 μlに溶解したプラスミドDNA 4 μgに対
してBuffer A(CellPhect Transfection Kitに添付)12
0 μlを添加し、撹拌し、10分間静置後、Buffer B(Cel
lPhect Transfection Kitに添付)240 μlを添加し、激
しく撹拌し該DNAを含有するDNA−リン酸カルシウム
複合体を形成させた。 5 x 105個のCHO/ dhfr- 細胞を6
0 mmシャーレに播き、10%のウシ胎児血清(BIO WHITTAK
ER 社)を含む Ham's F-12培地(日水製薬株式会社)中
で37℃、5%炭酸ガス中で1日間培養した後、該DNA
−リン酸カルシウム複合体の懸濁液480 μl をシャーレ
の該細胞上に滴下させた。これを、37℃、5%炭酸ガス
中にて6時間培養した後、血清を含まない Ham's F-12
培地で2回細胞を洗浄し、シャーレの該細胞上に15%グ
リセロールを含む緩衝液(140 mM NaCl, 25 mM HEPES,
1.4 mM Na2HPO4, pH7.1) 1.2mlを添加し2分間処理し
た。これを、再度、血清を含まないHam's F-12培地で2
回洗浄した後、10%のウシ胎児血清を含む Ham's F-12培
地中で37℃、5%炭酸ガス中で一晩培養した。該細胞を
トリプシン処理により分散させてシャーレから回収し、
2 x 104 個ずつ6-well plateに植え込み、透析済み10%
ウシ胎児血清(JRH BIOSCIENCES 社)、1 mM MEM非必須
アミノ酸溶液(大日本製薬株式会社)、100 units/ml P
enicillin、100 μg/ml Streptomycinを含む Dulbecco'
s modified Eagle medium (DMEM) 培地(日水製薬株式
会社)中にて37℃、5%炭酸ガス中にて培養を開始し
た。 プラスミドの導入された形質転換CHO細胞は該培地
中で生育するが、非導入細胞は次第に死滅していくの
で、培養開始1日目、および2日目に培地を交換して死滅
細胞を除去した。培養開始8-10日後に生育してきた形
質転換CHO細胞のコロニーを約21個選んだ。 それぞれ選
択された細胞からRNAを市販のRNA単離用キットを用いて
回収し、以降公知のRT-PCR法によりZAQを高発現するZAQ
発現CHO細胞B-1番クローン(以後ZAQC-B1細胞と略称す
る)を選別した。また、対照としてETA(エンドセリンA
レセプター)発現CHO細胞24番クローン(以後ETA24細
胞と略称する。Journal of Pharmacology and Experime
ntal Therapeutics, 279巻、675-685頁、1996年参照)
を用いた。上記(3―4)で得られたアッセイ用サンプ
ルについて、ZAQC-B1細胞及びETA24細胞における細胞内
Caイオン濃度上昇活性の測定をFLIPR(Molecular Device
s社)を用いて行った。 ZAQC-B1細胞、ETA24細胞共に10
%透析処理済ウシ胎児血清(以後d FBSとする)を加えたD
MEMで継代培養しているものを用いた。ZAQC-B1細胞、ET
A24細胞をそれぞれ15×104cells/mlとなるように培地(1
0% d FBS-DMEM)に懸濁し、FLIPR用96穴プレート(Black
plate clear bottom、Coster社)に分注器を用いて各ウ
ェルに200 μlずつ植え込み(3.0×104cells/200μl/ウ
ェル)、5%CO2インキュベーター中にて37℃で一晩培養
した後用いた(以後細胞プレートとする)。H/HBSS(ニッ
スイハンクス2(日水製薬株式会社) 9.8g、炭酸水素
ナトリウム 0.35g、HEPES 4.77 g 、水酸化ナトリウム
溶液で pH7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)20 m
l、250 mM Probenecid 200 μl、ウシ胎児血清(FBS) 2
00 μlを混合した。また、Fluo 3-AM(同仁化学研究
所) 2バイアル(50 μg)をジメチルスルフォキサイド 4
0 μl、20% Pluronic acid(Molecular Probes社)40
μlに溶解し、これを上記H/HBSS−Probenecid−FBS に
加え、混和後、8連ピペットを用いて培養液を除いた細
胞プレートに各ウェル 100 μlずつ分注し、5% CO2イ
ンキュベーター中にて37℃で1時間インキュベートした
(色素ローディング)。上記(3―4)で得られたアッセ
イ用サンプルについて、各フラクションに、2.5 mM Pro
benecid、 0.2% BSAを含むH/HBSS 150 μlを加えて希
釈し、FLIPR用96穴プレート(V-Bottomプレート、Coster
社)へ移した(以後、サンプルプレートとする)。細胞プ
レートの色素ローディング終了後、H/HBSSに2.5 mM Pro
benecidを加えた洗浄バッファーでプレートウォッシャ
ー(Molecular Devices社)を用いて細胞プレートを4回
洗浄し、洗浄後100 μlの洗浄バッファーを残した。こ
の細胞プレートとサンプルプレートをFLIPRにセットし
アッセイを行った(FLIPRにより、サンプルプレートから
50 μlのサンプルが細胞プレートへと移される)。その
結果、上記(3−3)IV液を上記(3―4)逆相高速液
体クロマトグラフィー分離して得られたフラクションN
o.53にZAQC-B1細胞に特異的な細胞内Caイオン濃度上昇
活性が見られた。
【0097】(3−6)TSKgel Super-Phenyl逆相高速
液体クロマトグラフィーによる精製(1) TSKgel Super-Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40
℃にて、流速1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/
蒸留水)容量81.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60%
アセトニトリル)容量8.3%を流し平衡化した。上記(3
−4)で得られたフラクションNo.53についてクロマト
グラフィー操作を行った。即ち、フラクションNo.53の
溶液1 mlを該カラムに添着した後、流速1 ml/minで、1
分間かけてA液容量75%/B液容量25% まで上昇させ、
次いで75分間かけてA液容量67%/B液容量33%まで、
B液濃度を直線的グラジエントで上昇させた。溶出液
を、500 μlずつフラクションNo.をつけて分取した。分
取フラクションより各25 μlづつ0.2% BSA 150 μlと
混合し凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させ
た。この乾燥物に、2.5 mM Probenecid、 0.2% BSAを
含むH/HBSS150 μl を加えて溶解し、この溶液50 μlを
用いて上記(3−5)の試験法により、細胞内Caイオン
濃度上昇活性を測定することにより、 ZAQC-B1細胞に対
するレセプター活性化作用を測定した。その結果、目的
とするZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を有
する成分、すなわち、ZAQ活性化成分は、主としてフラ
クションNo.103-105に溶出されていることが判明した。
液体クロマトグラフィーによる精製(1) TSKgel Super-Phenyl逆相高速液体クロマトグラフィー
用カラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40
℃にて、流速1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/
蒸留水)容量81.7%/B液(0.1% トリフルオロ酢酸/60%
アセトニトリル)容量8.3%を流し平衡化した。上記(3
−4)で得られたフラクションNo.53についてクロマト
グラフィー操作を行った。即ち、フラクションNo.53の
溶液1 mlを該カラムに添着した後、流速1 ml/minで、1
分間かけてA液容量75%/B液容量25% まで上昇させ、
次いで75分間かけてA液容量67%/B液容量33%まで、
B液濃度を直線的グラジエントで上昇させた。溶出液
を、500 μlずつフラクションNo.をつけて分取した。分
取フラクションより各25 μlづつ0.2% BSA 150 μlと
混合し凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させ
た。この乾燥物に、2.5 mM Probenecid、 0.2% BSAを
含むH/HBSS150 μl を加えて溶解し、この溶液50 μlを
用いて上記(3−5)の試験法により、細胞内Caイオン
濃度上昇活性を測定することにより、 ZAQC-B1細胞に対
するレセプター活性化作用を測定した。その結果、目的
とするZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を有
する成分、すなわち、ZAQ活性化成分は、主としてフラ
クションNo.103-105に溶出されていることが判明した。
【0098】(3−7)μRPC C2/C18 ST 4.6/100逆相
高速液体クロマトグラフィーによる精製 μRPC C2/C18 ST 4.6/100逆相高速液体クロマトグラフ
ィー用カラム(Amersham Pharmacia Biotech社、 0.46
cm x 10 cm)を、40℃にて、流速1 ml/minでA液(ヘプ
タフルオロ酪酸/蒸留水)容量95%/B液(0.1%ヘプタフ
ルオロ酪酸/100%アセトニトリル)容量5%を流し平衡化
した。上記(3−6)で得られたTSKgel Super-Phenyl
逆相高速液体クロマトグラフィー分取フラクションのう
ちフラクションNo.103-105をそのままμRPC C2/C18 ST
4.6/100逆相カラムに添着した後、流速 1ml/minで 1
分間で A液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸/蒸留水)容量9
5%/B液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸/100% アセトニト
リル)容量5%からA液容量65%/B液容量35%まで急速
に上昇させ、これを次に、流速1 ml/minで、60分間かけ
てA液容量50%/B液容量50% まで直線的グラジエント
で上昇させ溶出液を回収した。溶出液は、210 nmの紫外
吸収では単一なピークとして検出された。溶出液を、50
0 μlずつフラクション番号をつけて分取し、分取フラ
クションより各10 μlづつを0.2% BSA 150 μlと混合
し凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させた。
この乾燥物に、2.5 mM Probenecid、 0.2% BSAを含むH
/HBSS 150 μlを加えて溶解し、この溶液50 μlを用い
て上記(3−5)の試験法により、 ZAQC-B1細胞に対す
るレセプター活性化作用を測定した。その結果、目的と
するZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を有す
る成分、すなわち、ZAQ活性化成分は、フラクションNo.
82-84に溶出されていることが判明した。この活性ピー
クは、210 nmの紫外吸収ピークに完全に一致し、単一ペ
プチドにまで精製されたものと判断した。
高速液体クロマトグラフィーによる精製 μRPC C2/C18 ST 4.6/100逆相高速液体クロマトグラフ
ィー用カラム(Amersham Pharmacia Biotech社、 0.46
cm x 10 cm)を、40℃にて、流速1 ml/minでA液(ヘプ
タフルオロ酪酸/蒸留水)容量95%/B液(0.1%ヘプタフ
ルオロ酪酸/100%アセトニトリル)容量5%を流し平衡化
した。上記(3−6)で得られたTSKgel Super-Phenyl
逆相高速液体クロマトグラフィー分取フラクションのう
ちフラクションNo.103-105をそのままμRPC C2/C18 ST
4.6/100逆相カラムに添着した後、流速 1ml/minで 1
分間で A液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸/蒸留水)容量9
5%/B液(0.1% ヘプタフルオロ酪酸/100% アセトニト
リル)容量5%からA液容量65%/B液容量35%まで急速
に上昇させ、これを次に、流速1 ml/minで、60分間かけ
てA液容量50%/B液容量50% まで直線的グラジエント
で上昇させ溶出液を回収した。溶出液は、210 nmの紫外
吸収では単一なピークとして検出された。溶出液を、50
0 μlずつフラクション番号をつけて分取し、分取フラ
クションより各10 μlづつを0.2% BSA 150 μlと混合
し凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥させた。
この乾燥物に、2.5 mM Probenecid、 0.2% BSAを含むH
/HBSS 150 μlを加えて溶解し、この溶液50 μlを用い
て上記(3−5)の試験法により、 ZAQC-B1細胞に対す
るレセプター活性化作用を測定した。その結果、目的と
するZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を有す
る成分、すなわち、ZAQ活性化成分は、フラクションNo.
82-84に溶出されていることが判明した。この活性ピー
クは、210 nmの紫外吸収ピークに完全に一致し、単一ペ
プチドにまで精製されたものと判断した。
【0099】(3−8)精製されたZAQ活性化ペプチド
の構造解析 上記(3−7)で得られたZAQ活性化成分について以下
の方法で構造決定を実施した。 ZAQ活性化成分精製標品
中の溶媒を真空濃縮機(サーバント)を用いて除去し、
得られた乾固物を溶媒DMSO(ジメチルサルフォキシド)に
溶解した。この溶液の一部をプロテインシークエンサー
(パーキンエルマー社、PE Biosystems Procise 491cLC)
を用いたN末端からのアミノ酸配列解析に供した。その
結果、N末端のアミノ酸残基から16番目のアミノ酸残
基のうち、14残基を同定することができた(Ala Val
Ile Thr Gly Ala Xaa Glu Arg Asp Val Gln Xaa Arg Al
aGly (配列番号:11;Xaaは未同定残基))。
の構造解析 上記(3−7)で得られたZAQ活性化成分について以下
の方法で構造決定を実施した。 ZAQ活性化成分精製標品
中の溶媒を真空濃縮機(サーバント)を用いて除去し、
得られた乾固物を溶媒DMSO(ジメチルサルフォキシド)に
溶解した。この溶液の一部をプロテインシークエンサー
(パーキンエルマー社、PE Biosystems Procise 491cLC)
を用いたN末端からのアミノ酸配列解析に供した。その
結果、N末端のアミノ酸残基から16番目のアミノ酸残
基のうち、14残基を同定することができた(Ala Val
Ile Thr Gly Ala Xaa Glu Arg Asp Val Gln Xaa Arg Al
aGly (配列番号:11;Xaaは未同定残基))。
【0100】実施例4 ヒト型ZAQリガンドぺプチド
のcDNAのクローニング 実施例3で得られた牛乳から精製されたZAQを活性化す
るペプチドのN末端アミノ酸配列(配列番号:11)を
クエリーとしてデータベースをBlast検索したところ、
配列番号:11で表わされるアミノ酸配列を有するペプ
チドをコードするDNAの塩基配列と同等な配列を含む
ヒトEST(X40467)を見出した。本配列は完全長のオープ
ンリーディング・フレームを有していなかったので、以
下にRACE法により未確定部分の配列を明らかにし、引き
続いて完全長のオープンリーディング・フレームを有す
cDNAクローンを取得した。EST(X40467)の情報よりプ
ライマー ZF1(配列番号:12)、ZF2(配列番号:13)
とZF3(配列番号:14)を作成し、ヒト精巣Marathon-Re
ady cDNA (CLONTECH社)を鋳型として以下に記した3'RAC
E実験を実施した。 ZF1: 5'-GGTGCCACGCGAGTCTCAATCATGCTCC-3' (配列番号:12) ZF2: 5'-GGGGCCTGTGAGCGGGATGTCCAGTGTG-3' (配列番号:13) ZF3: 5'-CTTCTTCAGGAAACGCAAGCACCACACC-3' (配列番号:14) 3'RACEのPCR反応液は50 x Advantage 2 Polymerase Mix
(CLONTECH社)を1 μl、添付の10 x Advantage 2 PCR b
uffer (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35mM Mg(OA
c)2 , 37.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet
-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を
4 μl、10 μMプライマーZF1を 1 μl、10 μMプライマ
ーAP1(プライマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready c
DNA Kitに添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA(CLONTECH
社、ヒト精巣Marathon-Ready cDNA)を5 μl、及び蒸留
水を33 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・60秒
の初期変性後、94℃・30秒-72℃・4分のサイクル反応を5
回、94℃・30秒-70℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30
秒-68℃・44分のサイクル反応を25回行った。続いて、該
PCR反応の反応液を鋳型としてnested PCRを実施した。
反応液は50x Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH
社)を1 μl、添付の10 x Advantage 2PCR buffer (400
mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 37.5
μg/mlBSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μ
l、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10
μMプライマーZF2を 1 μl、10 μMプライマーAP2(プ
ライマーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに
添付のもの)を1 μl、鋳型DNA(該PCR反応液50倍希釈
液)を5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・60秒の初期変性後、94℃・30秒-72
℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・30秒-68℃・44分のサイクル反応
を25回行った。さらに続いて、該PCR反応の反応液を鋳
型として2回目のnested PCRを実施した。反応液は50 x
Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH社)を1 μl、添
付の10x Advantage 2 PCR buffer (400 mM Tricine-KO
H, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc) 2 , 37.5μg/ml BSA,
0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μl、dNTP mix
ture (2.5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10 μMプライマ
ーZF3を 1 μl、10 μMプライマーAP2(プライマーAP2
はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付のもの
を用いた。)を1 μl、鋳型DNA(該PCR反応液50倍希釈
液)を5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・60秒の初期変性後、94℃・30秒-72
℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・30秒-68℃・44分のサイクル反応
を25回行った。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning Kit
(Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載され
た方法に従ってクローニングした。クローニングされた
DNAの塩基配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、
3'端配列(配列番号:15)を得た。配列番号:15で
表わされる塩基配列及びEST(X40467)の情報によりプ
ライマーZAQL-CF (配列番号:16)及びZAQL-XR1 (配列
番号:17)を作成した。ヒト精巣Marathon-Ready cDNA
(CLONTECH社)を鋳型としてプライマーZAQL-CF とZAQL-
XR1を用いてPCRを実施した。 ZAQL-CF: 5'-CCACCATGAGAGGTGCCACG-3' (配列番号:16) ZAQL-XR1: 5'-CTCGAGCTCAGGAAAAGGATGGTG-3' (配列番号:17) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
1 μl、添付の10 x PCR bufferを5 μl、2.5 mM dNTP m
ixtureを4 μl、10 μMプライマーZAQL-CF及びZAQL-XR1
を各2.5 μl 、鋳型DNAを5μl、及び蒸留水を30 μlを
混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、
95℃・1分-60℃・1分-72℃・1分のサイクル反応を40回、お
よび72℃・10分の最終伸長反応とした。得られたDNA断片
をTOPO TA Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってクローニングし
た。クローニングされたDNA断片の塩基配列をABI377DNA
sequencerを用いて解読した結果、371bpの、それぞれ
配列番号:18および配列番号:19で表わされる塩基
配列を有していることが明らかとなった。配列番号:1
8で表わされる塩基配列を有するDNA断片を有するプラ
スミドをpHMITAと、配列番号:19で表わされる塩基配
列を有するDNA断片を有するプラスミドをpHMITGと命名
した。プラスミドpHMITA及びpHMITGにより大腸菌(Esch
erichia coli) をトランスフォームさせ、それぞれエシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/pHMITAおよ
びエシェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/pHMI
TGと命名した。これらのDNA断片の塩基配列を解析した
結果、配列番号:18で表わされるDNA断片は、配列番
号:22で表わされるヒト型ZAQリガンド前駆体ペプ
チド(Aタイプ、105アミノ酸残基)をコードするDNA(配
列番号:28)を含んでおり、配列番号:19で表わさ
れるDNA断片は、配列番号:23で表わされるヒト型Z
AQリガンド前駆体ペプチド(Gタイプ、105アミノ酸残
基)をコードするDNA(配列番号:29)を含んでいるこ
とが明らかとなった。また、配列番号:28および配列
番号:29で表わされる塩基配列は典型的なシグナル配
列を有しており、配列番号:28で表わされる塩基配列
を有するDNAは、配列番号:20で表わされるヒト型Z
AQリガンド成熟体ペプチド(Aタイプ、86アミノ酸残
基)をコードする258塩基対からなるDNA(配列番号:2
6)を含んでおり、配列番号:29で表わされる塩基配
列を有するDNAは、配列番号:21で表わされるヒト型
ZAQリガンド成熟体ペプチド(Gタイプ、86アミノ酸残
基)をコードする258塩基対からなるDNA(配列番号:2
7)を含んでいることが明らかとなった。
のcDNAのクローニング 実施例3で得られた牛乳から精製されたZAQを活性化す
るペプチドのN末端アミノ酸配列(配列番号:11)を
クエリーとしてデータベースをBlast検索したところ、
配列番号:11で表わされるアミノ酸配列を有するペプ
チドをコードするDNAの塩基配列と同等な配列を含む
ヒトEST(X40467)を見出した。本配列は完全長のオープ
ンリーディング・フレームを有していなかったので、以
下にRACE法により未確定部分の配列を明らかにし、引き
続いて完全長のオープンリーディング・フレームを有す
cDNAクローンを取得した。EST(X40467)の情報よりプ
ライマー ZF1(配列番号:12)、ZF2(配列番号:13)
とZF3(配列番号:14)を作成し、ヒト精巣Marathon-Re
ady cDNA (CLONTECH社)を鋳型として以下に記した3'RAC
E実験を実施した。 ZF1: 5'-GGTGCCACGCGAGTCTCAATCATGCTCC-3' (配列番号:12) ZF2: 5'-GGGGCCTGTGAGCGGGATGTCCAGTGTG-3' (配列番号:13) ZF3: 5'-CTTCTTCAGGAAACGCAAGCACCACACC-3' (配列番号:14) 3'RACEのPCR反応液は50 x Advantage 2 Polymerase Mix
(CLONTECH社)を1 μl、添付の10 x Advantage 2 PCR b
uffer (400 mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35mM Mg(OA
c)2 , 37.5μg/ml BSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet
-P40)を5 μl、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を
4 μl、10 μMプライマーZF1を 1 μl、10 μMプライマ
ーAP1(プライマーAP1はCLONTECH社のMarathon-Ready c
DNA Kitに添付のもの)を1 μl、鋳型cDNA(CLONTECH
社、ヒト精巣Marathon-Ready cDNA)を5 μl、及び蒸留
水を33 μlを混合して作製した。反応条件は94℃・60秒
の初期変性後、94℃・30秒-72℃・4分のサイクル反応を5
回、94℃・30秒-70℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30
秒-68℃・44分のサイクル反応を25回行った。続いて、該
PCR反応の反応液を鋳型としてnested PCRを実施した。
反応液は50x Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH
社)を1 μl、添付の10 x Advantage 2PCR buffer (400
mM Tricine-KOH, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc)2, 37.5
μg/mlBSA, 0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μ
l、dNTP mixture (2.5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10
μMプライマーZF2を 1 μl、10 μMプライマーAP2(プ
ライマーAP2はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに
添付のもの)を1 μl、鋳型DNA(該PCR反応液50倍希釈
液)を5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・60秒の初期変性後、94℃・30秒-72
℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・30秒-68℃・44分のサイクル反応
を25回行った。さらに続いて、該PCR反応の反応液を鋳
型として2回目のnested PCRを実施した。反応液は50 x
Advantage 2 Polymerase Mix (CLONTECH社)を1 μl、添
付の10x Advantage 2 PCR buffer (400 mM Tricine-KO
H, 150 mM KOAc, 35 mM Mg(OAc) 2 , 37.5μg/ml BSA,
0.05%Tween-20, 0.05% Nonidet-P40)を5 μl、dNTP mix
ture (2.5 mM each, 宝酒造)を4 μl、10 μMプライマ
ーZF3を 1 μl、10 μMプライマーAP2(プライマーAP2
はCLONTECH社のMarathon-Ready cDNA Kitに添付のもの
を用いた。)を1 μl、鋳型DNA(該PCR反応液50倍希釈
液)を5 μl、及び蒸留水を33 μlを混合して作製し
た。反応条件は94℃・60秒の初期変性後、94℃・30秒-72
℃・4分のサイクル反応を5回、94℃・30秒-70℃・4分のサ
イクル反応を5回、94℃・30秒-68℃・44分のサイクル反応
を25回行った。得られたDNA断片をTOPO TA Cloning Kit
(Invitrogen社)を用いて添付のマニュアルに記載され
た方法に従ってクローニングした。クローニングされた
DNAの塩基配列をABI377DNA sequencerを用いて解読し、
3'端配列(配列番号:15)を得た。配列番号:15で
表わされる塩基配列及びEST(X40467)の情報によりプ
ライマーZAQL-CF (配列番号:16)及びZAQL-XR1 (配列
番号:17)を作成した。ヒト精巣Marathon-Ready cDNA
(CLONTECH社)を鋳型としてプライマーZAQL-CF とZAQL-
XR1を用いてPCRを実施した。 ZAQL-CF: 5'-CCACCATGAGAGGTGCCACG-3' (配列番号:16) ZAQL-XR1: 5'-CTCGAGCTCAGGAAAAGGATGGTG-3' (配列番号:17) PCR反応液はPfuTurbo DNA polymerase(Stratagene社)を
1 μl、添付の10 x PCR bufferを5 μl、2.5 mM dNTP m
ixtureを4 μl、10 μMプライマーZAQL-CF及びZAQL-XR1
を各2.5 μl 、鋳型DNAを5μl、及び蒸留水を30 μlを
混合して作製した。反応条件は95℃・1分の初期変性後、
95℃・1分-60℃・1分-72℃・1分のサイクル反応を40回、お
よび72℃・10分の最終伸長反応とした。得られたDNA断片
をTOPO TA Cloning Kit (Invitrogen社)を用いて添付の
マニュアルに記載された方法に従ってクローニングし
た。クローニングされたDNA断片の塩基配列をABI377DNA
sequencerを用いて解読した結果、371bpの、それぞれ
配列番号:18および配列番号:19で表わされる塩基
配列を有していることが明らかとなった。配列番号:1
8で表わされる塩基配列を有するDNA断片を有するプラ
スミドをpHMITAと、配列番号:19で表わされる塩基配
列を有するDNA断片を有するプラスミドをpHMITGと命名
した。プラスミドpHMITA及びpHMITGにより大腸菌(Esch
erichia coli) をトランスフォームさせ、それぞれエシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/pHMITAおよ
びエシェリヒア コリ(Escherichia coli) TOP10/pHMI
TGと命名した。これらのDNA断片の塩基配列を解析した
結果、配列番号:18で表わされるDNA断片は、配列番
号:22で表わされるヒト型ZAQリガンド前駆体ペプ
チド(Aタイプ、105アミノ酸残基)をコードするDNA(配
列番号:28)を含んでおり、配列番号:19で表わさ
れるDNA断片は、配列番号:23で表わされるヒト型Z
AQリガンド前駆体ペプチド(Gタイプ、105アミノ酸残
基)をコードするDNA(配列番号:29)を含んでいるこ
とが明らかとなった。また、配列番号:28および配列
番号:29で表わされる塩基配列は典型的なシグナル配
列を有しており、配列番号:28で表わされる塩基配列
を有するDNAは、配列番号:20で表わされるヒト型Z
AQリガンド成熟体ペプチド(Aタイプ、86アミノ酸残
基)をコードする258塩基対からなるDNA(配列番号:2
6)を含んでおり、配列番号:29で表わされる塩基配
列を有するDNAは、配列番号:21で表わされるヒト型
ZAQリガンド成熟体ペプチド(Gタイプ、86アミノ酸残
基)をコードする258塩基対からなるDNA(配列番号:2
7)を含んでいることが明らかとなった。
【0101】実施例5 ヒト型ZAQリガンドペプチドの
哺乳動物細胞での産生(1) (5−1)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド哺乳動物
細胞発現ベクターの構築実施例4において取得したプラ
スミドpHMITGからEco RI、Xho I制限酵素消化によって
ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするcDNAを
含む382bpのDNA断片(配列番号:30)を切出した。す
なわち、プラスミドpHMITGをEco RIおよびXho Iで酵素
消化し、得られたDNAを1.5 %アガロースゲルを用いて電
気泳動し、サイバーグリーン染色される約382bpのバン
ドを含むゲル片を剃刀で切り取った。該ゲル片より Gen
e Clean spinDNA 抽出キット(BIO 101社)を用いてDNA
断片を回収した。得られたDNA断片をCMV-IEエンハンサ
ーおよびchicken beta-actin promoterを発現プロモー
ターとする哺乳動物細胞発現ベクターpCAN618(図1
1)に対してEco RI、Xho I制限酵素切断部位に定法に
従ってクローニングした。クローニングされたDNA断片
の塩基配列を前述の方法により解読した結果、配列番
号:30で表わされる塩基配列を有していることが確認
された。このヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチドをコー
ドするDNAを有する哺乳動物細胞発現ベクターをpCANZAQ
Lg2と命名した。
哺乳動物細胞での産生(1) (5−1)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド哺乳動物
細胞発現ベクターの構築実施例4において取得したプラ
スミドpHMITGからEco RI、Xho I制限酵素消化によって
ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチドをコードするcDNAを
含む382bpのDNA断片(配列番号:30)を切出した。す
なわち、プラスミドpHMITGをEco RIおよびXho Iで酵素
消化し、得られたDNAを1.5 %アガロースゲルを用いて電
気泳動し、サイバーグリーン染色される約382bpのバン
ドを含むゲル片を剃刀で切り取った。該ゲル片より Gen
e Clean spinDNA 抽出キット(BIO 101社)を用いてDNA
断片を回収した。得られたDNA断片をCMV-IEエンハンサ
ーおよびchicken beta-actin promoterを発現プロモー
ターとする哺乳動物細胞発現ベクターpCAN618(図1
1)に対してEco RI、Xho I制限酵素切断部位に定法に
従ってクローニングした。クローニングされたDNA断片
の塩基配列を前述の方法により解読した結果、配列番
号:30で表わされる塩基配列を有していることが確認
された。このヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチドをコー
ドするDNAを有する哺乳動物細胞発現ベクターをpCANZAQ
Lg2と命名した。
【0102】(5-2)COS7細胞への発現ベクターの導
入 COS7細胞はATCCより購入し、DMEM培地(10% FBSを加え
たもの)を用いて継代培養しているものを用いた。DMEM
培地を用いてCOS7細胞を1.5×106cells/dishとなるよう
10cmシャーレにまき、37℃、5% CO2インキュベーター中
で一晩培養した。ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発
現プラスミド(pCANZAQLg2)2μg(2μlのTEバッファー
に溶解)にバッファーEC(Effectene transfection rea
gent、QIAGEN)298μlを加え、さらにEnhancer 16μlを
加え、1秒間混和後室温で3分間放置した。さらにEffect
ene Transfection Reagent 60μlを加え、10秒間混和後
室温で10分間放置した。前日にまいた細胞の上清を除
き、DMEM培地 10 mlで1回洗浄し、DMEM培地を9 mlを加
えた。プラスミド溶液にDMEM培地1mlを加えて混和後細
胞に滴下し、全体を混ぜた後37℃、5% CO2インキュベー
ター中で一晩培養した。DMEM培地10 mlで2回洗浄し、D
MEM培地 10mlを加え、37℃、5% CO2インキュベーター中
で一晩培養した。2日後、培養上清を回収した。
入 COS7細胞はATCCより購入し、DMEM培地(10% FBSを加え
たもの)を用いて継代培養しているものを用いた。DMEM
培地を用いてCOS7細胞を1.5×106cells/dishとなるよう
10cmシャーレにまき、37℃、5% CO2インキュベーター中
で一晩培養した。ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発
現プラスミド(pCANZAQLg2)2μg(2μlのTEバッファー
に溶解)にバッファーEC(Effectene transfection rea
gent、QIAGEN)298μlを加え、さらにEnhancer 16μlを
加え、1秒間混和後室温で3分間放置した。さらにEffect
ene Transfection Reagent 60μlを加え、10秒間混和後
室温で10分間放置した。前日にまいた細胞の上清を除
き、DMEM培地 10 mlで1回洗浄し、DMEM培地を9 mlを加
えた。プラスミド溶液にDMEM培地1mlを加えて混和後細
胞に滴下し、全体を混ぜた後37℃、5% CO2インキュベー
ター中で一晩培養した。DMEM培地10 mlで2回洗浄し、D
MEM培地 10mlを加え、37℃、5% CO2インキュベーター中
で一晩培養した。2日後、培養上清を回収した。
【0103】(5−3)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプ
チド発現COS7細胞培養上清からのZAQを活性化するペプ
チドの部分精製 (5―3−1)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現C
OS7細胞培養上清抽出液の調製 ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現COS7細胞培養上
清を回収し、以下の操作を行い抽出液を調製した。先
ず、細胞培養上清(約18.5ml)に終濃度が1 Mになるよ
うに酢酸1.1 mlを滴下し、一時間攪拌した。さらにその
2倍容量のアセトンを加え、4℃にて30分間攪拌し、次い
で高速遠心機(CR26H、23型ローター:日立株式会社)
を用いて15,000 rpm, 30分間遠心し上清を得た。得られ
た上清をエバポレーターにかけ、アセトンを除去した
後、凍結乾燥機(12EL; VirTis社)にて凍結乾燥
した。
チド発現COS7細胞培養上清からのZAQを活性化するペプ
チドの部分精製 (5―3−1)ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現C
OS7細胞培養上清抽出液の調製 ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチド発現COS7細胞培養上
清を回収し、以下の操作を行い抽出液を調製した。先
ず、細胞培養上清(約18.5ml)に終濃度が1 Mになるよ
うに酢酸1.1 mlを滴下し、一時間攪拌した。さらにその
2倍容量のアセトンを加え、4℃にて30分間攪拌し、次い
で高速遠心機(CR26H、23型ローター:日立株式会社)
を用いて15,000 rpm, 30分間遠心し上清を得た。得られ
た上清をエバポレーターにかけ、アセトンを除去した
後、凍結乾燥機(12EL; VirTis社)にて凍結乾燥
した。
【0104】(5―3−2)ヒト型ZAQリガンド前駆体
ペプチド発現COS7細胞培養上清のSephadex G50ゲルろ過
クロマトグラフィー及びSepPakカラムクロマトグラフィ
ー 上記(5―3−1)で得られた凍結乾燥粉末を1M酢酸2m
lに溶解後、1 M酢酸で平衡化したSephadex G15 (直径3
cm、35ml、Pharmacia Biotech 社)カラムに吸着させた
後、1 M酢酸をカラムに流し、溶出液を5 mlづつフラク
ションNo.をつけて分取し、凍結乾燥機(12EL; Vi
rTis社)で凍結乾燥させた。SepPak C18-5gカラム(10m
l)を、メタノールにて膨潤後、0.1% トリフルオロ酢酸
/蒸留水を流し、平衡化した。Sephadex G50ゲルろ過ク
ロマトグラフィー分取フラクションのうちフラクション
No.1-16の凍結乾燥品をまとめて0.1%トリフルオロ酢酸/
蒸留水 3mlに溶解し、SepPak C18-5gカラムに添着した
後、0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水 24mlで洗浄後、0.1
% トリフルオロ酢酸/60% アセトニトリル20mlで溶出し
た。得られた溶出液をサーバントにかけた。
ペプチド発現COS7細胞培養上清のSephadex G50ゲルろ過
クロマトグラフィー及びSepPakカラムクロマトグラフィ
ー 上記(5―3−1)で得られた凍結乾燥粉末を1M酢酸2m
lに溶解後、1 M酢酸で平衡化したSephadex G15 (直径3
cm、35ml、Pharmacia Biotech 社)カラムに吸着させた
後、1 M酢酸をカラムに流し、溶出液を5 mlづつフラク
ションNo.をつけて分取し、凍結乾燥機(12EL; Vi
rTis社)で凍結乾燥させた。SepPak C18-5gカラム(10m
l)を、メタノールにて膨潤後、0.1% トリフルオロ酢酸
/蒸留水を流し、平衡化した。Sephadex G50ゲルろ過ク
ロマトグラフィー分取フラクションのうちフラクション
No.1-16の凍結乾燥品をまとめて0.1%トリフルオロ酢酸/
蒸留水 3mlに溶解し、SepPak C18-5gカラムに添着した
後、0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水 24mlで洗浄後、0.1
% トリフルオロ酢酸/60% アセトニトリル20mlで溶出し
た。得られた溶出液をサーバントにかけた。
【0105】(5−3−3)Super ODS逆相高速液体ク
ロマトグラフィーによる精製 TSKgel Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40℃に
て、流速1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)を流し、平衡化した。(5−3−2)で得られたSe
pPak C18-5gカラムフラクションをサーバントにかけた
後、Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィーに添着
し、流速 1ml/minで60分間で A液(0.1% トリフルオ
ロ酢酸/蒸留水)容量100%/B液(0.1% トリフルオロ
酢酸/60% アセトニトリル)容量0%からA液容量0%/B
液容量100%まで直線的グラジエントで上昇させ、溶出液
を回収した。溶出液を、1 mlずつフラクションNo.をつ
けて分取し、分取フラクション全量を凍結乾燥機(12
EL; VirTis社)で凍結乾燥させた。この乾燥物にH/H
BSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSAを加えたもの150μ
lを加えて溶解し、この溶液を用いて下記(5−3−
4)の試験法により、 ZAQC-B1細胞に対するレセプター
活性化作用を測定した。
ロマトグラフィーによる精製 TSKgel Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィー用カ
ラム(東ソー株式会社、 0.46 cm x 10 cm)を、40℃に
て、流速1 ml/minでA液(0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留
水)を流し、平衡化した。(5−3−2)で得られたSe
pPak C18-5gカラムフラクションをサーバントにかけた
後、Super ODS逆相高速液体クロマトグラフィーに添着
し、流速 1ml/minで60分間で A液(0.1% トリフルオ
ロ酢酸/蒸留水)容量100%/B液(0.1% トリフルオロ
酢酸/60% アセトニトリル)容量0%からA液容量0%/B
液容量100%まで直線的グラジエントで上昇させ、溶出液
を回収した。溶出液を、1 mlずつフラクションNo.をつ
けて分取し、分取フラクション全量を凍結乾燥機(12
EL; VirTis社)で凍結乾燥させた。この乾燥物にH/H
BSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSAを加えたもの150μ
lを加えて溶解し、この溶液を用いて下記(5−3−
4)の試験法により、 ZAQC-B1細胞に対するレセプター
活性化作用を測定した。
【0106】(5−3―4)FLIPRを用いた細胞内Caイ
オン濃度上昇活性の測定 上記(5−3−3)で得られたサンプルについて、実施
例3(3−5)で得られたZAQ発現細胞(ZAQC-B1)にお
ける細胞内Caイオン濃度上昇活性の測定をFLIPRを用い
て行った。また、対照としてhOT7T175発現細胞(hOT7T17
5-16;WO00/24890に記載)を用いた。ZAQC-B1
細胞、hOT7T175-16細胞共に10%透析処理済ウシ胎児血
清(以後d FBSとする)を加えたDMEMで継代培養している
ものを用いた。ZAQC-B1細胞、hOT7T175-16細胞をそれぞ
れ15×104cells/mlとなるように培地(10%dFBS-DMEM)に
懸濁し、FLIPR用96穴プレート(Black plate clear bott
om、Coster社)に分注器を用いて各ウェルに200μlずつ
播き(3.0×104cells/200μl/ウェル)、5% CO2インキュ
ベーター中で37℃で一晩培養した後、用いた(以後細胞
プレートとする)。H/HBSS(HANKS' 9.8g、炭酸水素ナト
リウム 0.35g、HEPES 4.77 g、水酸化ナトリウムで pH
7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)21ml、250mM Pr
obenecid 210μl、ウシ胎児血清(FBS) 210μlを混合し
た。また、Fluo3-AM 2バイアル(50μg)をジメチルスル
フォキサイド 42μl、20% Pluronic acid 42μlに溶解
し、これを上記H/HBSS−Probenecid−FBS に加え、混和
後、8連ピペットを用いて培養液を除いた細胞プレート
に各ウェル 100μlずつ分注し、5% CO2インキュベータ
ー中で37℃で1時間インキュベートした(色素ローディン
グ)。上記(5−3―3)で得られたアッセイ用サンプ
ルについて、各フラクションにH/HBSSに2.5mM Probenec
id 、0.2% BSAを加えたもの150μlを加えて溶解し、FL
IPR用96穴プレート(V-Bottomプレート、Coster社)へ移
した(以後、サンプルプレートとする)。細胞プレートの
色素ローディング終了後、H/HBSSに2.5mM Probenecidを
加えた洗浄バッファーでプレートウォッシャー(Molecul
ar Devices社)を用いて細胞プレートを4回洗浄し、洗
浄後100μlの洗浄バッファーを残した。この細胞プレー
トとサンプルプレートをFLIPRにセットし、アッセイを
行った(FLIPRにより、サンプルプレートから0.05mlのサ
ンプルが細胞プレートへと移される)。フラクションNo.
48-68にZAQC-B1細胞特異的な細胞内Caイオン濃度上昇活
性が見られた。このことから、目的とするZAQC-B1細胞
に対するレセプター活性化作用を有する成分、すなわ
ち、ZAQ活性化成分は、フラクションNo.48-68に溶出さ
れていることが判明した。
オン濃度上昇活性の測定 上記(5−3−3)で得られたサンプルについて、実施
例3(3−5)で得られたZAQ発現細胞(ZAQC-B1)にお
ける細胞内Caイオン濃度上昇活性の測定をFLIPRを用い
て行った。また、対照としてhOT7T175発現細胞(hOT7T17
5-16;WO00/24890に記載)を用いた。ZAQC-B1
細胞、hOT7T175-16細胞共に10%透析処理済ウシ胎児血
清(以後d FBSとする)を加えたDMEMで継代培養している
ものを用いた。ZAQC-B1細胞、hOT7T175-16細胞をそれぞ
れ15×104cells/mlとなるように培地(10%dFBS-DMEM)に
懸濁し、FLIPR用96穴プレート(Black plate clear bott
om、Coster社)に分注器を用いて各ウェルに200μlずつ
播き(3.0×104cells/200μl/ウェル)、5% CO2インキュ
ベーター中で37℃で一晩培養した後、用いた(以後細胞
プレートとする)。H/HBSS(HANKS' 9.8g、炭酸水素ナト
リウム 0.35g、HEPES 4.77 g、水酸化ナトリウムで pH
7.4に合わせた後、フィルター滅菌処理)21ml、250mM Pr
obenecid 210μl、ウシ胎児血清(FBS) 210μlを混合し
た。また、Fluo3-AM 2バイアル(50μg)をジメチルスル
フォキサイド 42μl、20% Pluronic acid 42μlに溶解
し、これを上記H/HBSS−Probenecid−FBS に加え、混和
後、8連ピペットを用いて培養液を除いた細胞プレート
に各ウェル 100μlずつ分注し、5% CO2インキュベータ
ー中で37℃で1時間インキュベートした(色素ローディン
グ)。上記(5−3―3)で得られたアッセイ用サンプ
ルについて、各フラクションにH/HBSSに2.5mM Probenec
id 、0.2% BSAを加えたもの150μlを加えて溶解し、FL
IPR用96穴プレート(V-Bottomプレート、Coster社)へ移
した(以後、サンプルプレートとする)。細胞プレートの
色素ローディング終了後、H/HBSSに2.5mM Probenecidを
加えた洗浄バッファーでプレートウォッシャー(Molecul
ar Devices社)を用いて細胞プレートを4回洗浄し、洗
浄後100μlの洗浄バッファーを残した。この細胞プレー
トとサンプルプレートをFLIPRにセットし、アッセイを
行った(FLIPRにより、サンプルプレートから0.05mlのサ
ンプルが細胞プレートへと移される)。フラクションNo.
48-68にZAQC-B1細胞特異的な細胞内Caイオン濃度上昇活
性が見られた。このことから、目的とするZAQC-B1細胞
に対するレセプター活性化作用を有する成分、すなわ
ち、ZAQ活性化成分は、フラクションNo.48-68に溶出さ
れていることが判明した。
【0107】実施例6 ヒト型ZAQリガンドペプチドの
哺乳動物細胞での産生(2) (6−1)培養上清の調製 実施例5に記載した方法でCOS7細胞にヒト型ZAQリガン
ド前駆体ペプチド発現プラスミド(pCANZAQLg2)を導入
した。すなわち、DMEM培地を用いてCOS7細胞を3.0×106
cells/dishとなるよう15cmシャーレにまき、37℃、5% C
O2インキュベーター中で一晩培養した。ヒト型ZAQリガ
ンド前駆体ペプチド発現プラスミド(pCANZAQLg2)4μg
(4μlのTEバッファーに溶解)にバッファーEC(Effect
ene transfection reagent、QIAGEN)600μlを加え、さ
らにEnhancer 32μlを加え、1秒間混和後室温で3分間放
置した。さらにEffectene Transfection Reagent 120μ
lを加え、10秒間混和後室温で10分間放置した。前日に
まいた細胞の上清を除き、DMEM培地 10 mlで1回洗浄
し、DMEM培地を30 mlを加えた。プラスミド溶液にDMEM
培地1mlを加えて混和後細胞に滴下し、全体を混ぜた後3
7℃、5% CO2インキュベーター中で一晩培養した。DMEM
培地10 mlで1回洗浄し、DMEM培地 20mlを加え、37℃、5
% CO2インキュベーター中で一晩培養した。1日後、培養
上清を回収し、さらにDMEM培地 20mlを加え、37℃、5%
CO2インキュベーター中で一晩培養した後培養上清を回
収した。
哺乳動物細胞での産生(2) (6−1)培養上清の調製 実施例5に記載した方法でCOS7細胞にヒト型ZAQリガン
ド前駆体ペプチド発現プラスミド(pCANZAQLg2)を導入
した。すなわち、DMEM培地を用いてCOS7細胞を3.0×106
cells/dishとなるよう15cmシャーレにまき、37℃、5% C
O2インキュベーター中で一晩培養した。ヒト型ZAQリガ
ンド前駆体ペプチド発現プラスミド(pCANZAQLg2)4μg
(4μlのTEバッファーに溶解)にバッファーEC(Effect
ene transfection reagent、QIAGEN)600μlを加え、さ
らにEnhancer 32μlを加え、1秒間混和後室温で3分間放
置した。さらにEffectene Transfection Reagent 120μ
lを加え、10秒間混和後室温で10分間放置した。前日に
まいた細胞の上清を除き、DMEM培地 10 mlで1回洗浄
し、DMEM培地を30 mlを加えた。プラスミド溶液にDMEM
培地1mlを加えて混和後細胞に滴下し、全体を混ぜた後3
7℃、5% CO2インキュベーター中で一晩培養した。DMEM
培地10 mlで1回洗浄し、DMEM培地 20mlを加え、37℃、5
% CO2インキュベーター中で一晩培養した。1日後、培養
上清を回収し、さらにDMEM培地 20mlを加え、37℃、5%
CO2インキュベーター中で一晩培養した後培養上清を回
収した。
【0108】(6−2)培養上清からのヒト型ZAQリガ
ンドペプチドの精製 (6−1)に記載した方法で15 cmシャーレ80枚分の
培養上清を回収し、これに酢酸を終濃度1Mになるよう
に添加した。1時間攪拌した後、2倍容のアセトンを添
加し蛋白質を析出させた。4℃にて30分間攪拌し、次い
で高速遠心機(CR26H、RR10A 型ローター:日立株式会
社)を用いて10,000 rpm, 30分間遠心し上清を得た。得
られた上清をエバポレーターにかけアセトンを除去し、
あらかじめ0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水で平衡化した
逆相カラム(Waters社C18、100 g)に流した。0.1% ト
リフルオロ酢酸/蒸留水 1000ml、次いで0.1% トリフル
オロ酢酸/20% アセトニトリル1000mlでカラムを洗浄し
た後、0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニトリル1000
mlでペプチドを溶出した。得られた溶出液をエバポレー
ターにかけた後、凍結乾燥器(12EL; VirTis社)
にて凍結乾燥した。TSKgel ODS80TM逆相高速液体クロマ
トグラフィー用カラム(東ソー株式会社、21.5 mm x 30
cm)を、40℃にて、流速4 ml/minでA液(0.1% トリフ
ルオロ酢酸/蒸留水)を流し、平衡化した。得られた凍
結乾燥粉末をA液に溶解した後、該ODS80TMカラムに添
着し、流速 4 ml/minで120分間に A液(0.1% トリフル
オロ酢酸/蒸留水)容量60%/B液(0.1% トリフルオロ
酢酸/60% アセトニトリル)容量40%からA液容量0%/
B液容量100%まで直線的グラジエントで上昇させて、ペ
プチドを溶出させた。溶出液を、8 mlずつフラクショ
ンNo.をつけて分取し、分取フラクションから50 μlを
取り凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥さ
せた。この乾燥物にH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2%
BSAを加えたもの200μlを加えて溶解し、この溶液を用
いて上記(5−3−4)の試験法により、 ZAQC-B1細胞
に対するレセプター活性化作用を測定した。その結果、
目的とするZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用
を有する成分、すなわち、ZAQ活性化成分は、フラクシ
ョンNo. 32に溶出されていることが判った。TSKgel CM-
2SWイオン交換高速液体クロマトグラフィー用カラム
(東ソー株式会社、4.6 mm x 25 cm)を、25 ℃にて、
流速1 ml/minでA液(10 mMぎ酸アンモニウム/10% アセ
トニトリル)を流し、平衡化した。上記フラクションN
o.32を該CM-2SWカラムに添着し、流速 1 ml/minで60分
間に A液(10 mMぎ酸アンモニウム/10% アセトニトリ
ル)容量100%/B液(1000 mMぎ酸アンモニウム/10%
アセトニトリル)容量0%からA液容量0%/B液容量100
%まで直線的グラジエントで上昇させて、ペプチドを溶
出させた。溶出液を、1 mlずつフラクションNo.をつけ
て分取し、分取フラクションから1.5 μlを取り、これ
をH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSA 200μl希釈
し、この溶液を用いて上記(5−3−4)の試験法によ
り、 ZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を測定
した。その結果、目的とするZAQC-B1細胞に対するレセ
プター活性化作用を有する成分、すなわち、ZAQ活性化
成分は、フラクションNo. 56および57に溶出されている
ことが判った。TSKgel Super phenyl逆相高速液体クロ
マトグラフィー用カラム(東ソー株式会社、4.6 mm x 1
0 cm)を、40 ℃にて、流速1 ml/minでA液(0.1% トリ
フルオロ酢酸/蒸留水)を流し、平衡化した。上記フラ
クション No.56および57を該Super phenylカラムに添
着し、流速 1 ml/minで60分間に A液(0.1% トリフル
オロ酢酸/蒸留水)容量70%/B液(0.1% トリフルオロ
酢酸/60% アセトニトリル)容量30%からA液容量50%/
B液容量50%まで直線的グラジエントで上昇させて、ペ
プチドを溶出させた。溶出液を、1 mlずつフラクショ
ンNo.をつけて分取し、分取フラクションから1.5 μlを
取り、これをH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSA 2
00μl希釈し、この溶液を用いて上記(5−3−4)の
試験法により、 ZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化
作用を測定した。その結果、目的とするZAQC-B1細胞に
対するレセプター活性化作用を有する成分、すなわち、
ZAQ活性化成分は、フラクションNo. 54、 55および56に
溶出されていることが判った。本活性は単一な紫外吸収
ピークと一致し、活性成分が単一にまで精製されたもの
と判断した。ZAQ活性化成分精製標品中の溶媒を凍結乾
燥して除去し、得られた凍結乾燥物を溶媒DMSO(ジメチ
ルサルフォキシド)に溶解した。この溶液の一部(約7.5
pmol)をプロテインシークエンサー(パーキンエルマー
社、PE Biosystems Procise 491cLC)を用いたN末端ア
ミノ酸配列解析に供した。その結果、N末端のアミノ酸
残基から10番目のアミノ酸残基のうち、9残基を同定
することができた(Ala Val Ile Thr Gly Ala Xaa Glu
Arg Asp (配列番号:31;Xaaは未同定残基))。得
られたアミノ酸配列は、予想されるヒト型ZAQリガンド
成熟体ペプチドのN端アミノ酸配列と一致した。また、
ZAQ活性化成分精製標品の質量分析を Finnigan LCQ LC/
MS装置(Thermoquest, San Jose, CA)を用いて、エレク
トロスプレーイオン化法により実施し、分子量が9657.6
であることを確認した。これは10個のシステイン残基
がすべてジスルフィド結合を形成した86残基のヒト型ZA
Qリガンド成熟体ペプチド(配列番号:21)の理論値9
657.3に良く一致し、ZAQ活性化成分精製標品が、配列番
号:21で表わされるアミノ酸配列を有するヒト型ZA
Qリガンド成熟体ペプチドを有していることが確認され
た。
ンドペプチドの精製 (6−1)に記載した方法で15 cmシャーレ80枚分の
培養上清を回収し、これに酢酸を終濃度1Mになるよう
に添加した。1時間攪拌した後、2倍容のアセトンを添
加し蛋白質を析出させた。4℃にて30分間攪拌し、次い
で高速遠心機(CR26H、RR10A 型ローター:日立株式会
社)を用いて10,000 rpm, 30分間遠心し上清を得た。得
られた上清をエバポレーターにかけアセトンを除去し、
あらかじめ0.1% トリフルオロ酢酸/蒸留水で平衡化した
逆相カラム(Waters社C18、100 g)に流した。0.1% ト
リフルオロ酢酸/蒸留水 1000ml、次いで0.1% トリフル
オロ酢酸/20% アセトニトリル1000mlでカラムを洗浄し
た後、0.1% トリフルオロ酢酸/60% アセトニトリル1000
mlでペプチドを溶出した。得られた溶出液をエバポレー
ターにかけた後、凍結乾燥器(12EL; VirTis社)
にて凍結乾燥した。TSKgel ODS80TM逆相高速液体クロマ
トグラフィー用カラム(東ソー株式会社、21.5 mm x 30
cm)を、40℃にて、流速4 ml/minでA液(0.1% トリフ
ルオロ酢酸/蒸留水)を流し、平衡化した。得られた凍
結乾燥粉末をA液に溶解した後、該ODS80TMカラムに添
着し、流速 4 ml/minで120分間に A液(0.1% トリフル
オロ酢酸/蒸留水)容量60%/B液(0.1% トリフルオロ
酢酸/60% アセトニトリル)容量40%からA液容量0%/
B液容量100%まで直線的グラジエントで上昇させて、ペ
プチドを溶出させた。溶出液を、8 mlずつフラクショ
ンNo.をつけて分取し、分取フラクションから50 μlを
取り凍結乾燥機(12EL; VirTis社)で凍結乾燥さ
せた。この乾燥物にH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2%
BSAを加えたもの200μlを加えて溶解し、この溶液を用
いて上記(5−3−4)の試験法により、 ZAQC-B1細胞
に対するレセプター活性化作用を測定した。その結果、
目的とするZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用
を有する成分、すなわち、ZAQ活性化成分は、フラクシ
ョンNo. 32に溶出されていることが判った。TSKgel CM-
2SWイオン交換高速液体クロマトグラフィー用カラム
(東ソー株式会社、4.6 mm x 25 cm)を、25 ℃にて、
流速1 ml/minでA液(10 mMぎ酸アンモニウム/10% アセ
トニトリル)を流し、平衡化した。上記フラクションN
o.32を該CM-2SWカラムに添着し、流速 1 ml/minで60分
間に A液(10 mMぎ酸アンモニウム/10% アセトニトリ
ル)容量100%/B液(1000 mMぎ酸アンモニウム/10%
アセトニトリル)容量0%からA液容量0%/B液容量100
%まで直線的グラジエントで上昇させて、ペプチドを溶
出させた。溶出液を、1 mlずつフラクションNo.をつけ
て分取し、分取フラクションから1.5 μlを取り、これ
をH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSA 200μl希釈
し、この溶液を用いて上記(5−3−4)の試験法によ
り、 ZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を測定
した。その結果、目的とするZAQC-B1細胞に対するレセ
プター活性化作用を有する成分、すなわち、ZAQ活性化
成分は、フラクションNo. 56および57に溶出されている
ことが判った。TSKgel Super phenyl逆相高速液体クロ
マトグラフィー用カラム(東ソー株式会社、4.6 mm x 1
0 cm)を、40 ℃にて、流速1 ml/minでA液(0.1% トリ
フルオロ酢酸/蒸留水)を流し、平衡化した。上記フラ
クション No.56および57を該Super phenylカラムに添
着し、流速 1 ml/minで60分間に A液(0.1% トリフル
オロ酢酸/蒸留水)容量70%/B液(0.1% トリフルオロ
酢酸/60% アセトニトリル)容量30%からA液容量50%/
B液容量50%まで直線的グラジエントで上昇させて、ペ
プチドを溶出させた。溶出液を、1 mlずつフラクショ
ンNo.をつけて分取し、分取フラクションから1.5 μlを
取り、これをH/HBSSに2.5mM Probenecid 、0.2% BSA 2
00μl希釈し、この溶液を用いて上記(5−3−4)の
試験法により、 ZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化
作用を測定した。その結果、目的とするZAQC-B1細胞に
対するレセプター活性化作用を有する成分、すなわち、
ZAQ活性化成分は、フラクションNo. 54、 55および56に
溶出されていることが判った。本活性は単一な紫外吸収
ピークと一致し、活性成分が単一にまで精製されたもの
と判断した。ZAQ活性化成分精製標品中の溶媒を凍結乾
燥して除去し、得られた凍結乾燥物を溶媒DMSO(ジメチ
ルサルフォキシド)に溶解した。この溶液の一部(約7.5
pmol)をプロテインシークエンサー(パーキンエルマー
社、PE Biosystems Procise 491cLC)を用いたN末端ア
ミノ酸配列解析に供した。その結果、N末端のアミノ酸
残基から10番目のアミノ酸残基のうち、9残基を同定
することができた(Ala Val Ile Thr Gly Ala Xaa Glu
Arg Asp (配列番号:31;Xaaは未同定残基))。得
られたアミノ酸配列は、予想されるヒト型ZAQリガンド
成熟体ペプチドのN端アミノ酸配列と一致した。また、
ZAQ活性化成分精製標品の質量分析を Finnigan LCQ LC/
MS装置(Thermoquest, San Jose, CA)を用いて、エレク
トロスプレーイオン化法により実施し、分子量が9657.6
であることを確認した。これは10個のシステイン残基
がすべてジスルフィド結合を形成した86残基のヒト型ZA
Qリガンド成熟体ペプチド(配列番号:21)の理論値9
657.3に良く一致し、ZAQ活性化成分精製標品が、配列番
号:21で表わされるアミノ酸配列を有するヒト型ZA
Qリガンド成熟体ペプチドを有していることが確認され
た。
【0109】(6−3)精製ヒト型ZAQリガンドペプチ
ドのZAQ活性化作用の測定 上記(6−2)で精製したヒト型ZAQリガンド成熟体ペ
プチドのZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を
上記(5−3−4)の試験法により測定した。その結
果、ZAQ発現CHO細胞(ZAQC-B1細胞)においてヒト型ZAQ
リガンド成熟体ペプチドは濃度依存的に細胞内カルシウ
ム濃度の上昇を惹起した。EC50値は96 pMで、ヒト型ZAQ
リガンド成熟体ペプチドは非常に強いアゴニスト活性を
示すことが明らかとなった。結果を図10に示す。
ドのZAQ活性化作用の測定 上記(6−2)で精製したヒト型ZAQリガンド成熟体ペ
プチドのZAQC-B1細胞に対するレセプター活性化作用を
上記(5−3−4)の試験法により測定した。その結
果、ZAQ発現CHO細胞(ZAQC-B1細胞)においてヒト型ZAQ
リガンド成熟体ペプチドは濃度依存的に細胞内カルシウ
ム濃度の上昇を惹起した。EC50値は96 pMで、ヒト型ZAQ
リガンド成熟体ペプチドは非常に強いアゴニスト活性を
示すことが明らかとなった。結果を図10に示す。
【0110】
【発明の効果】本発明の蛋白質、その部分ペプチドまた
はそれらの塩、およびそれらをコードするDNAは、
リガンド(アゴニスト)の決定、抗体および抗血清の
入手、組み替え型蛋白質の発現系の構築、同発現系
を用いたレセプター結合アッセイ系の開発と医薬品候補
化合物のスクリーニング、構造的に類似したリガンド
・レセプターとの比較にもとづいたドラッグデザインの
実施、遺伝子診断におけるプローブやPCRプライマ
ーの作成のための試薬、トランスジェニック動物の作
製または遺伝子予防・治療剤等の医薬等として用いる
ことができる。
はそれらの塩、およびそれらをコードするDNAは、
リガンド(アゴニスト)の決定、抗体および抗血清の
入手、組み替え型蛋白質の発現系の構築、同発現系
を用いたレセプター結合アッセイ系の開発と医薬品候補
化合物のスクリーニング、構造的に類似したリガンド
・レセプターとの比較にもとづいたドラッグデザインの
実施、遺伝子診断におけるプローブやPCRプライマ
ーの作成のための試薬、トランスジェニック動物の作
製または遺伝子予防・治療剤等の医薬等として用いる
ことができる。
【0111】
【配列表】 [SEQUENCE LISTING] <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Novel G Protein Coupled Receptor Protein and Its Use <130> B00201 <150> JP 11-241531 <151> 1999-08-27 <150> JP 2000-217474 <151> 2000-07-18 <160> 31 <160> 5 <210> 1 <211> 393 <212> PRT <213> Human <400> 1 Met Glu Thr Thr Met Gly Phe Met Asp Asp Asn Ala Thr Asn Thr Ser 5 10 15 Thr Ser Phe Leu Ser Val Leu Asn Pro His Gly Ala His Ala Thr Ser 20 25 30 Phe Pro Phe Asn Phe Ser Tyr Ser Asp Tyr Asp Met Pro Leu Asp Glu 35 40 45 Asp Glu Asp Val Thr Asn Ser Arg Thr Phe Phe Ala Ala Lys Ile Val 50 55 60 Ile Gly Met Ala Leu Val Gly Ile Met Leu Val Cys Gly Ile Gly Asn 65 70 75 80 Phe Ile Phe Ile Ala Ala Leu Val Arg Tyr Lys Lys Leu Arg Asn Leu 85 90 95 Thr Asn Leu Leu Ile Ala Asn Leu Ala Ile Ser Asp Phe Leu Val Ala 100 105 110 Ile Val Cys Cys Pro Phe Glu Met Asp Tyr Tyr Val Val Arg Gln Leu 115 120 125 Ser Trp Glu His Gly His Val Leu Cys Thr Ser Val Asn Tyr Leu Arg 130 135 140 Thr Val Ser Leu Tyr Val Ser Thr Asn Ala Leu Leu Ala Ile Ala Ile 145 150 155 160 Asp Arg Tyr Leu Ala Ile Val His Pro Leu Arg Pro Arg Met Lys Cys 165 170 175 Gln Thr Ala Thr Gly Leu Ile Ala Leu Val Trp Thr Val Ser Ile Leu 180 185 190 Ile Ala Ile Pro Ser Ala Tyr Phe Thr Thr Glu Thr Val Leu Val Ile 195 200 205 Val Lys Ser Gln Glu Lys Ile Phe Cys Gly Gln Ile Trp Pro Val Asp 210 215 220 Gln Gln Leu Tyr Tyr Lys Ser Tyr Phe Leu Phe Ile Phe Gly Ile Glu 225 230 235 240 Phe Val Gly Pro Val Val Thr Met Thr Leu Cys Tyr Ala Arg Ile Ser 245 250 255 Arg Glu Leu Trp Phe Lys Ala Val Pro Gly Phe Gln Thr Glu Gln Ile 260 265 270 Arg Lys Arg Leu Arg Cys Arg Arg Lys Thr Val Leu Val Leu Met Cys 275 280 285 Ile Leu Thr Ala Tyr Val Leu Cys Trp Ala Pro Phe Tyr Gly Phe Thr 290 295 300 Ile Val Arg Asp Phe Phe Pro Thr Val Phe Val Lys Glu Lys His Tyr 305 310 315 320 Leu Thr Ala Phe Tyr Ile Val Glu Cys Ile Ala Met Ser Asn Ser Met 325 330 335 Ile Asn Thr Leu Cys Phe Val Thr Val Lys Asn Asp Thr Val Lys Tyr 340 345 350 Phe Lys Lys Ile Met Leu Leu His Trp Lys Ala Ser Tyr Asn Gly Gly 355 360 365 Lys Ser Ser Ala Asp Leu Asp Leu Lys Thr Ile Gly Met Pro Ala Thr 370 375 380 Glu Glu Val Asp Cys Ile Arg Leu Lys 385 390 <210> 2 <211> 1179 <212> DNA <213> Human <400> 2 ATGGAGACCA CCATGGGGTT CATGGATGAC AATGCCACCA ACACTTCCAC CAGCTTCCTT 60 TCTGTGCTCA ACCCTCATGG AGCCCATGCC ACTTCCTTCC CATTCAACTT CAGCTACAGC 120 GACTATGATA TGCCTTTGGA TGAAGATGAG GATGTGACCA ATTCCAGGAC GTTCTTTGCT 180 GCCAAGATTG TCATTGGGAT GGCCCTGGTG GGCATCATGC TGGTCTGCGG CATTGGAAAC 240 TTCATCTTTA TCGCTGCCCT GGTCCGCTAC AAGAAACTGC GCAACCTCAC CAACCTGCTC 300 ATCGCCAACC TGGCCATCTC TGACTTCCTG GTGGCCATTG TCTGCTGCCC CTTTGAGATG 360 GACTACTATG TGGTGCGCCA GCTCTCCTGG GAGCACGGCC ACGTCCTGTG CACCTCTGTC 420 AACTACCTGC GCACTGTCTC TCTCTATGTC TCCACCAATG CCCTGCTGGC CATCGCCATT 480 GACAGGTATC TGGCTATTGT CCATCCGCTG AGACCACGGA TGAAGTGCCA AACAGCCACT 540 GGCCTGATTG CCTTGGTGTG GACGGTGTCC ATCCTGATCG CCATCCCTTC CGCCTACTTC 600 ACCACCGAGA CGGTCCTCGT CATTGTCAAG AGCCAGGAAA AGATCTTCTG CGGCCAGATC 660 TGGCCTGTGG ACCAGCAGCT CTACTACAAG TCCTACTTCC TCTTTATCTT TGGCATAGAA 720 TTCGTGGGCC CCGTGGTCAC CATGACCCTG TGCTATGCCA GGATCTCCCG GGAGCTCTGG 780 TTCAAGGCGG TCCCTGGATT CCAGACAGAG CAGATCCGCA AGAGGCTGCG CTGCCGCAGG 840 AAGACGGTCC TGGTGCTCAT GTGCATCCTC ACCGCCTACG TGCTATGCTG GGCGCCCTTC 900 TACGGCTTCA CCATCGTGCG CGACTTCTTC CCCACCGTGT TCGTGAAGGA GAAGCACTAC 960 CTCACTGCCT TCTACATCGT CGAGTGCATC GCCATGAGCA ACAGCATGAT CAACACTCTG 1020 TGCTTCGTGA CCGTCAAGAA CGACACCGTC AAGTACTTCA AAAAGATCAT GTTGCTCCAC 1080 TGGAAGGCTT CTTACAATGG CGGTAAGTCC AGTGCAGACC TGGACCTCAA GACAATTGGG 1140 ATGCCTGCCA CCGAAGAGGT GGACTGCATC AGACTAAAA 1179 <210> 3 <211> 1179 <212> DNA <213> Human <400> 3 ATGGAGACCA CCATGGGGTT CATGGATGAC AATGCCACCA ACACTTCCAC CAGCTTCCTT 60 TCTGTGCTCA ACCCTCATGG AGCCCATGCC ACTTCCTTCC CATTCAACTT CAGCTACAGC 120 GACTATGATA TGCCTTTGGA TGAAGATGAG GATGTGACCA ATTCCAGGAC GTTCTTTGCT 180 GCCAAGATTG TCATTGGGAT GGCCCTGGTG GGCATCATGC TGGTCTGCGG CATTGGAAAC 240 TTCATCTTTA TCGCTGCCCT GGTCCGCTAC AAGAAACTGC GCAACCTCAC CAACCTGCTC 300 ATCGCCAACC TGGCCATCTC TGACTTCCTG GTGGCCATTG TCTGCTGCCC CTTTGAGATG 360 GACTACTATG TGGTGCGCCA GCTCTCCTGG GAGCACGGCC ACGTCCTGTG CACCTCTGTC 420 AACTACCTGC GCACTGTCTC TCTCTATGTC TCCACCAATG CCCTGCTGGC CATCGCCATT 480 GACAGGTATC TGGCTATTGT CCATCCGCTG AGACCACGGA TGAAGTGCCA AACAGCCACT 540 GGCCTGATTG CCTTGGTGTG GACGGTGTCC ATCCTGATCG CCATCCCTTC CGCCTACTTC 600 ACCACCGAGA CGGTCCTCGT CATTGTCAAG AGCCAGGAAA AGATCTTCTG CGGCCAGATC 660 TGGCCTGTGG ACCAGCAGCT CTACTACAAG TCCTACTTCC TCTTTATCTT TGGCATAGAA 720 TTCGTGGGCC CCGTGGTCAC CATGACCCTG TGCTATGCCA GGATCTCCCG GGAGCTCTGG 780 TTCAAGGCGG TCCCTGGATT CCAGACAGAG CAGATCCGCA AGAGGCTGCG CTGCCGCAGG 840 AAGACGGTCC TGGTGCTCAT GTGCATCCTC ACCGCCTACG TGCTATGCTG GGCGCCCTTC 900 TACGGCTTCA CCATCGTGCG CGACTTCTTC CCCACCGTGT TTGTGAAGGA GAAGCACTAC 960 CTCACTGCCT TCTACATCGT CGAGTGCATC GCCATGAGCA ACAGCATGAT CAACACTCTG 1020 TGCTTCGTGA CCGTCAAGAA CGACACCGTC AAGTACTTCA AAAAGATCAT GTTGCTCCAC 1080 TGGAAGGCTT CTTACAATGG CGGTAAGTCC AGTGCAGACC TGGACCTCAA GACAATTGGG 1140 ATGCCTGCCA CCGAAGAGGT GGACTGCATC AGACTAAAA 1179 <210> 4 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 4 GTCGACATGG AGACCACCAT GGGGTTCATG G 31 <210> 5 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 5 ACTAGTTTAT TTTAGTCTGA TGCAGTCCAC CTCTTC 36 <210> 6 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 6 TCATGTTGCT CCACTGGAAG G 21 <210> 7 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 7 CCAATTGTCT TGAGGTCCAG G 21 <210> 8 <211> 29 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 8 TTCTTACAAT GGCGGTAAGT CCAGTGCAG 29 <210> 9 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 9 GTCGACATGG AGACCACCAT GGGGTTCATG G 31 <210> 10 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 10 ACTAGTTTAT TTTAGTCTGA TGCAGTCCAC CTCTTC 36 <210> 11 <211> 16 <212> PRT <213> Bovine <400> 11 Ala Val Ile Thr Gly Ala Xaa Glu Arg Asp Val Gln Xaa Arg Ala Gly 5 10 15 <210> 12 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 12 GGTGCCACGC GAGTCTCAAT CATGCTCC 28 <210> 13 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 13 GGGGCCTGTG AGCGGGATGT CCAGTGTG 28 <210> 14 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 14 CTTCTTCAGG AAACGCAAGC ACCACACC 28 <210> 15 <211> 409 <212> DNA <213> Human <400> 15 CTTCTTCAGG AAACGCAAGC ACCACACCTG TCCTTGCTTG CCCAACCTGC TGTGCTCCAG 60 GTTCCCGGAC GGCAGGTACC GCTGCTCCAT GGACTTGAAG AACATCAATT TTTAGGCGCT 120 TGCCTGGTCT CAGGATACCC ACCATCCTTT TCCTGAGCAC AGCCTGGATT TTTATTTCTG 180 CCATGAAACC CAGCTCCCAT GACTCTCCCA GTCCCTACAC TGACTACCCT GATCTCTCTT 240 GTCTAGTACG CACATATGCA CACAGGCAGA CATACCTCCC ATCATGACAT GGTCCCCAGG 300 CTGGCCTGAG GATGTCACAG CTTGAGGCTG TGGTGTGAAA GGTGGCCAGC CTGGTTCTCT 360 TCCCTGCTCA GGCTGCCAGA GAGGTGGTAA ATGGCAGAAA GGACATTCC 409 <210> 16 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 16 CCACCATGAG AGGTGCCACG 20 <210> 17 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> <400> 17 CTCGAGCTCA GGAAAAGGAT GGTG 24 <210> 18 <211> 371 <212> DNA <213> Human <400> 18 CCACCATGAG AGGTGCCACG CGAGTCTCAA TCATGCTCCT CCTAGTAACT GTGTCTGACT 60 GTGCTGTGAT CACAGGGGCC TGTGAGCGGG ATGTCCAGTG TGGGGCAGGC ACCTGCTGTG 120 CCATCAGCCT GTGGCTTCGA GGGCTGCGGA TGTGCACCCC GCTGGGGCGG GAAGGCGAGG 180 AGTGCCACCC CGGCAGCCAC AAGATCCCCT TCTTCAGGAA ACGCAAGCAC CACACCTGTC 240 CTTGCTTGCC CAACCTGCTG TGCTCCAGGT TCCCGGACGG CAGGTACCGC TGCTCCATGG 300 ACTTGAAGAA CATCAATTTT TAGGCGCTTG CCTGGTCTCA GGATACCCAC CATCCTTTTC 360 CTGAGCTCGA G 371 <210> 19 <211> 371 <212> DNA <213> Human <400> 19 CCACCATGAG AGGTGCCACG CGAGTCTCAA TCATGCTCCT CCTAGTAACT GTGTCTGACT 60 GTGCTGTGAT CACAGGGGCC TGTGAGCGGG ATGTCCAGTG TGGGGCAGGC ACCTGCTGTG 120 CCATCAGCCT GTGGCTTCGA GGGCTGCGGA TGTGCACCCC GCTGGGGCGG GAAGGCGAGG 180 AGTGCCACCC CGGCAGCCAC AAGGTCCCCT TCTTCAGGAA ACGCAAGCAC CACACCTGTC 240 CTTGCTTGCC CAACCTGCTG TGCTCCAGGT TCCCGGACGG CAGGTACCGC TGCTCCATGG 300 ACTTGAAGAA CATCAATTTT TAGGCGCTTG CCTGGTCTCA GGATACCCAC CATCCTTTTC 360 CTGAGCTCGA G 371 <210> 20 <211> 86 <212> PRT <213> Human <400> 20 Ala Val Ile Thr Gly Ala cys Glu Arg Asp Val Gln Cys Gly Ala Gly 5 10 15 Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg Met Cys Thr 20 25 30 Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser His Lys Ile 35 40 45 Pro Phe Phe Arg Lys Arg Lys His His Thr Cys Pro Cys Leu Pro Asn 50 55 60 Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys Ser Met Asp 65 70 75 80 Leu Lys Asn Ile Asn Phe 85 <210> 21 <211> 86 <212> PRT <213> Human <400> 21 Ala Val Ile Thr Gly Ala cys Glu Arg Asp Val Gln Cys Gly Ala Gly 5 10 15 Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg Met Cys Thr 20 25 30 Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser His Lys Val 35 40 45 Pro Phe Phe Arg Lys Arg Lys His His Thr Cys Pro Cys Leu Pro Asn 50 55 60 Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys Ser Met Asp 65 70 75 80 Leu Lys Asn Ile Asn Phe 85 <210> 22 <211> 105 <212> PRT <213> Human <400> 22 Met Arg Gly Ala Thr Arg Val Ser Ile Met Leu Leu Leu Val Thr Val 5 10 15 Ser Asp Cys Ala Val Ile Thr Gly Ala cys Glu Arg Asp Val Gln Cys 20 25 30 Gly Ala Gly Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg 35 40 45 Met Cys Thr Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser 50 55 60 His Lys Ile Pro Phe Phe Arg Lys Arg Lys His His Thr Cys Pro Cys 65 70 75 80 Leu Pro Asn Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys 85 90 95 Ser Met Asp Leu Lys Asn Ile Asn Phe 100 105 <210> 23 <211> 105 <212> PRT <213> Human <400> 23 Met Arg Gly Ala Thr Arg Val Ser Ile Met Leu Leu Leu Val Thr Val 5 10 15 Ser Asp Cys Ala Val Ile Thr Gly Ala cys Glu Arg Asp Val Gln Cys 20 25 30 Gly Ala Gly Thr Cys Cys Ala Ile Ser Leu Trp Leu Arg Gly Leu Arg 35 40 45 Met Cys Thr Pro Leu Gly Arg Glu Gly Glu Glu Cys His Pro Gly Ser 50 55 60 His Lys Val Pro Phe Phe Arg Lys Arg Lys His His Thr Cys Pro Cys 65 70 75 80 Leu Pro Asn Leu Leu Cys Ser Arg Phe Pro Asp Gly Arg Tyr Arg Cys 85 90 95 Ser Met Asp Leu Lys Asn Ile Asn Phe 100 105 <210> 24 <211> 678 <212> DNA <213> Human <400> 24 AAGGCTGAGC GGGAGGAAGC GAGAGGCATC TAAGCAGGCA GTGTTTTGCC TTCACCCCAA 60 GTGACCATGA GAGGTGCCAC GCGAGTCTCA ATCATGCTCC TCCTAGTAAC TGTGTCTGAC 120 TGTGCTGTGA TCACAGGGGC CTGTGAGCGG GATGTCCAGT GTGGGGCAGG CACCTGCTGT 180 GCCATCAGCC TGTGGCTTCG AGGGCTGCGG ATGTGCACCC CGCTGGGGCG GGAAGGCGAG 240 GAGTGCCACC CCGGCAGCCA CAAGATCCCC TTCTTCAGGA AACGCAAGCA CCACACCTGT 300 CCTTGCTTGC CCAACCTGCT GTGCTCCAGG TTCCCGGACG GCAGGTACCG CTGCTCCATG 360 GACTTGAAGA ACATCAATTT TTAGGCGCTT GCCTGGTCTC AGGATACCCA CCATCCTTTT 420 CCTGAGCACA GCCTGGATTT TTATTTCTGC CATGAAACCC AGCTCCCATG ACTCTCCCAG 480 TCCCTACACT GACTACCCTG ATCTCTCTTG TCTAGTACGC ACATATGCAC ACAGGCAGAC 540 ATACCTCCCA TCATGACATG GTCCCCAGGC TGGCCTGAGG ATGTCACAGC TTGAGGCTGT 600 GGTGTGAAAG GTGGCCAGCC TGGTTCTCTT CCCTGCTCAG GCTGCCAGAG AGGTGGTAAA 660 TGGCAGAAAG GACATTCC 678 <210> 25 <211> 678 <212> DNA <213> Human <400> 25 AAGGCTGAGC GGGAGGAAGC GAGAGGCATC TAAGCAGGCA GTGTTTTGCC TTCACCCCAA 60 GTGACCATGA GAGGTGCCAC GCGAGTCTCA ATCATGCTCC TCCTAGTAAC TGTGTCTGAC 120 TGTGCTGTGA TCACAGGGGC CTGTGAGCGG GATGTCCAGT GTGGGGCAGG CACCTGCTGT 180 GCCATCAGCC TGTGGCTTCG AGGGCTGCGG ATGTGCACCC CGCTGGGGCG GGAAGGCGAG 240 GAGTGCCACC CCGGCAGCCA CAAGGTCCCC TTCTTCAGGA AACGCAAGCA CCACACCTGT 300 CCTTGCTTGC CCAACCTGCT GTGCTCCAGG TTCCCGGACG GCAGGTACCG CTGCTCCATG 360 GACTTGAAGA ACATCAATTT TTAGGCGCTT GCCTGGTCTC AGGATACCCA CCATCCTTTT 420 CCTGAGCACA GCCTGGATTT TTATTTCTGC CATGAAACCC AGCTCCCATG ACTCTCCCAG 480 TCCCTACACT GACTACCCTG ATCTCTCTTG TCTAGTACGC ACATATGCAC ACAGGCAGAC 540 ATACCTCCCA TCATGACATG GTCCCCAGGC TGGCCTGAGG ATGTCACAGC TTGAGGCTGT 600 GGTGTGAAAG GTGGCCAGCC TGGTTCTCTT CCCTGCTCAG GCTGCCAGAG AGGTGGTAAA 660 TGGCAGAAAG GACATTCC 678 <210> 26 <211> 258 <212> DNA <213> Human <400> 26 GCTGTGATCA CAGGGGCCTG TGAGCGGGAT GTCCAGTGTG GGGCAGGCAC CTGCTGTGCC 60 ATCAGCCTGT GGCTTCGAGG GCTGCGGATG TGCACCCCGC TGGGGCGGGA AGGCGAGGAG 120 TGCCACCCCG GCAGCCACAA GATCCCCTTC TTCAGGAAAC GCAAGCACCA CACCTGTCCT 180 TGCTTGCCCA ACCTGCTGTG CTCCAGGTTC CCGGACGGCA GGTACCGCTG CTCCATGGAC 240 TTGAAGAACA TCAATTTT 258 <210> 27 <211> 258 <212> DNA <213> Human <400> 27 GCTGTGATCA CAGGGGCCTG TGAGCGGGAT GTCCAGTGTG GGGCAGGCAC CTGCTGTGCC 60 ATCAGCCTGT GGCTTCGAGG GCTGCGGATG TGCACCCCGC TGGGGCGGGA AGGCGAGGAG 120 TGCCACCCCG GCAGCCACAA GGTCCCCTTC TTCAGGAAAC GCAAGCACCA CACCTGTCCT 180 TGCTTGCCCA ACCTGCTGTG CTCCAGGTTC CCGGACGGCA GGTACCGCTG CTCCATGGAC 240 TTGAAGAACA TCAATTTT 258 <210> 28 <211> 315 <212> DNA <213> Human <400> 28 ATGAGAGGTG CCACGCGAGT CTCAATCATG CTCCTCCTAG TAACTGTGTC TGACTGTGCT 60 GTGATCACAG GGGCCTGTGA GCGGGATGTC CAGTGTGGGG CAGGCACCTG CTGTGCCATC 120 AGCCTGTGGC TTCGAGGGCT GCGGATGTGC ACCCCGCTGG GGCGGGAAGG CGAGGAGTGC 180 CACCCCGGCA GCCACAAGAT CCCCTTCTTC AGGAAACGCA AGCACCACAC CTGTCCTTGC 240 TTGCCCAACC TGCTGTGCTC CAGGTTCCCG GACGGCAGGT ACCGCTGCTC CATGGACTTG 300 AAGAACATCA ATTTT 315 <210> 29 <211> 315 <212> DNA <213> Human <400> 29 ATGAGAGGTG CCACGCGAGT CTCAATCATG CTCCTCCTAG TAACTGTGTC TGACTGTGCT 60 GTGATCACAG GGGCCTGTGA GCGGGATGTC CAGTGTGGGG CAGGCACCTG CTGTGCCATC 120 AGCCTGTGGC TTCGAGGGCT GCGGATGTGC ACCCCGCTGG GGCGGGAAGG CGAGGAGTGC 180 CACCCCGGCA GCCACAAGGT CCCCTTCTTC AGGAAACGCA AGCACCACAC CTGTCCTTGC 240 TTGCCCAACC TGCTGTGCTC CAGGTTCCCG GACGGCAGGT ACCGCTGCTC CATGGACTTG 300 AAGAACATCA ATTTT 315 <210> 30 <211> 382 <212> DNA <213> Human <400> 30 GAATTCGCCC TTCCACCATG AGAGGTGCCA CGCGAGTCTC AATCATGCTC CTCCTAGTAA 60 CTGTGTCTGA CTGTGCTGTG ATCACAGGGG CCTGTGAGCG GGATGTCCAG TGTGGGGCAG 120 GCACCTGCTG TGCCATCAGC CTGTGGCTTC GAGGGCTGCG GATGTGCACC CCGCTGGGGC 180 GGGAAGGCGA GGAGTGCCAC CCCGGCAGCC ACAAGGTCCC CTTCTTCAGG AAACGCAAGC 240 ACCACACCTG TCCTTGCTTG CCCAACCTGC TGTGCTCCAG GTTCCCGGAC GGCAGGTACC 300 GCTGCTCCAT GGACTTGAAG AACATCAATT TTTAGGCGCT TGCCTGGTCT CAGGATACCC 360 ACCATCCTTT CCTGAGCTCG AG 382 <210> 31 <211> 10 <212> PRT <213> Human <400> 31 Ala Val Ile Thr Gly Ala Xaa Glu Arg Asp 5 10
【図1】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列(ZAQC)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図2に続く)。
をコードするDNAの塩基配列(ZAQC)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図2に続く)。
【図2】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列(ZAQC)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図1の続き、図
3に続く)。
をコードするDNAの塩基配列(ZAQC)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図1の続き、図
3に続く)。
【図3】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列(ZAQC)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図2の続き)。
をコードするDNAの塩基配列(ZAQC)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図2の続き)。
【図4】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列(ZAQT)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図5に続く)。
をコードするDNAの塩基配列(ZAQT)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図5に続く)。
【図5】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列(ZAQT)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図4の続き、図
6に続く)。
をコードするDNAの塩基配列(ZAQT)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図4の続き、図
6に続く)。
【図6】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列(ZAQT)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図5の続き)。
をコードするDNAの塩基配列(ZAQT)、およびそ
れから推定されるアミノ酸配列を示す(図5の続き)。
【図7】本発明のヒト脳由来蛋白質の疎水性プロットを
示す。
示す。
【図8】実施例2で行われたZAQの発現分布の解析結果
を示す。
を示す。
【図9】MIT1、ヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ド(Aタイプ)およびヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ド(Gタイプ)のアミノ酸配列を示す。図中、「MIT
1」はMIT1のアミノ酸配列を、「Human(A
type)」はヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチド
(Aタイプ)のアミノ酸配列を、「Human(B ty
pe)」はヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチド(Bタ
イプ)のアミノ酸配列を、それぞれ示す。
ド(Aタイプ)およびヒト型ZAQリガンド前駆体ペプチ
ド(Gタイプ)のアミノ酸配列を示す。図中、「MIT
1」はMIT1のアミノ酸配列を、「Human(A
type)」はヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチド
(Aタイプ)のアミノ酸配列を、「Human(B ty
pe)」はヒト型ZAQリガンド成熟体ペプチド(Bタ
イプ)のアミノ酸配列を、それぞれ示す。
【図10】実施例6(6−3)で行われた、精製ZAQリ
ガンドペプチドのZAQ活性化作用の測定結果を示す。
ガンドペプチドのZAQ活性化作用の測定結果を示す。
【図11】実施例5(5−1)で用いたプラスミドpCAN
618の制限酵素地図を示す。
618の制限酵素地図を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 5/24 A61P 11/00 4C084 9/00 25/28 4H045 11/00 C07K 14/47 25/28 14/705 C07K 14/47 16/28 14/705 C12N 1/15 16/28 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 C12P 21/02 C 1/21 21/08 5/10 C12Q 1/02 C12P 21/02 G01N 33/15 Z 21/08 33/50 Z C12Q 1/02 C12R 1:91) G01N 33/15 ) 33/50 (C12P 21/02 C //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) C12R 1:91) (C12Q 1/02 (C12N 5/10 C12R 1:91) C12R 1:91) C12N 15/00 ZNAA (C12P 21/02 A61K 37/02 C12R 1:91) C12N 5/00 A (C12Q 1/02 C12R 1:91) C12R 1:91) (72)発明者 新谷 靖 茨城県つくば市春日1丁目7番地9 武田 春日ハイツ703号 Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 AA40 BB10 BB16 BB20 CB01 CB26 DA12 DA13 DA36 FB02 FB03 FB07 FB08 4B024 AA01 AA11 BA41 BA63 BA80 CA04 CA12 DA02 EA04 GA03 GA11 GA14 HA01 HA03 4B063 QA01 QQ03 QQ89 QR33 QR66 QR80 QS05 QS36 QX02 4B064 AG01 AG20 AG27 CA10 CA19 CA20 CC24 CE10 CE11 DA01 DA13 4B065 AA90X AA91X AA93Y AB01 AB04 BA02 BA03 BA08 BD14 CA24 CA25 CA44 4C084 AA01 AA13 AA17 BA02 CA28 CA53 CA56 CA59 NA14 ZA022 ZA062 ZA162 ZA362 ZA452 ZA592 ZA812 ZB352 ZC782 4H045 AA10 AA11 BA10 CA40 DA50 DA76 EA20 EA50 FA72 FA74 GA23 GA25
Claims (14)
- 【請求項1】配列番号:1で表わされるアミノ酸配列と
同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を含有するこ
とを特徴とする蛋白質またはその塩。 - 【請求項2】請求項1記載の蛋白質の部分ペプチドまた
はその塩。 - 【請求項3】請求項1記載の蛋白質をコードするDNA
を含有するDNA。 - 【請求項4】配列番号:2または配列番号:3で表され
る塩基配列を有する請求項3記載のDNA。 - 【請求項5】請求項3記載のDNAを含有する組換えベ
クター。 - 【請求項6】請求項5記載の組換えベクターで形質転換
された形質転換体。 - 【請求項7】請求項6記載の形質転換体を培養し、請求
項1記載の蛋白質を生成・蓄積せしめることを特徴とす
る請求項1記載の蛋白質またはその塩の製造法。 - 【請求項8】請求項1記載の蛋白質もしくは請求項2記
載の部分ペプチドまたはその塩に対する抗体。 - 【請求項9】請求項1記載の蛋白質もしくは請求項2記
載の部分ペプチドまたはその塩を用いることを特徴とす
る請求項1記載の蛋白質またはその塩に対するリガンド
の決定方法。 - 【請求項10】請求項1記載の蛋白質もしくは請求項2
記載の部分ペプチドまたはその塩を用いることを特徴と
するリガンドと請求項1記載の蛋白質またはその塩との
結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニン
グ方法。 - 【請求項11】請求項1記載の蛋白質もしくは請求項2
記載の部分ペプチドまたはその塩を含有することを特徴
とするリガンドと請求項1記載の蛋白質またはその塩と
の結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニ
ング用キット。 - 【請求項12】請求項10記載のスクリーニング方法ま
たは請求項11記載のスクリーニング用キットを用いて
得られうる、リガンドと請求項1記載の蛋白質またはそ
の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩。 - 【請求項13】請求項10記載のスクリーニング方法ま
たは請求項11記載のスクリーニング用キットを用いて
得られうる、リガンドと請求項1記載の蛋白質またはそ
の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩を含有
してなる医薬。 - 【請求項14】請求項3記載のDNAとハイストリンジ
ェントな条件下でハイブリダイズするDNA。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000253682A JP2002095474A (ja) | 1999-08-27 | 2000-08-24 | 新規g蛋白質共役型レセプター蛋白質およびそのdna |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24153199 | 1999-08-27 | ||
JP2000-217474 | 2000-07-18 | ||
JP2000217474 | 2000-07-18 | ||
JP11-241531 | 2000-07-18 | ||
JP2000253682A JP2002095474A (ja) | 1999-08-27 | 2000-08-24 | 新規g蛋白質共役型レセプター蛋白質およびそのdna |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002095474A true JP2002095474A (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=27332954
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000253682A Withdrawn JP2002095474A (ja) | 1999-08-27 | 2000-08-24 | 新規g蛋白質共役型レセプター蛋白質およびそのdna |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002095474A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002335976A (ja) * | 2000-07-18 | 2002-11-26 | Takeda Chem Ind Ltd | 新規生理活性ペプチドおよびその用途 |
WO2005037870A1 (ja) * | 2003-10-22 | 2005-04-28 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | 抗体およびその用途 |
-
2000
- 2000-08-24 JP JP2000253682A patent/JP2002095474A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002335976A (ja) * | 2000-07-18 | 2002-11-26 | Takeda Chem Ind Ltd | 新規生理活性ペプチドおよびその用途 |
WO2005037870A1 (ja) * | 2003-10-22 | 2005-04-28 | Takeda Pharmaceutical Company Limited | 抗体およびその用途 |
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Legal Events
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