JP2000175690A - 新規g蛋白質共役型レセプタ―蛋白質およびそのdna - Google Patents

新規g蛋白質共役型レセプタ―蛋白質およびそのdna

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JP2000175690A
JP2000175690A JP11207512A JP20751299A JP2000175690A JP 2000175690 A JP2000175690 A JP 2000175690A JP 11207512 A JP11207512 A JP 11207512A JP 20751299 A JP20751299 A JP 20751299A JP 2000175690 A JP2000175690 A JP 2000175690A
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Osamu Obara
收 小原
Takahiro Nagase
隆弘 長瀬
Nobuo Nomura
信夫 野村
Kuniji Hinuma
州司 日沼
Akira Fujii
亮 藤井
Osamu Kitahara
治 北原
Shinichi Mogi
伸一 茂木
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Kazusa DNA Research Institute Foundation
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kazusa DNA Research Institute Foundation
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アゴニスト/アンタゴニストのスクリーニング
等に有用な新規蛋白質の提供。 【解決手段】ヒト脳由来の蛋白質、その部分ペプチドま
たはそれらの塩、該レセプター蛋白質をコードするDN
A、該蛋白質の製造法、該蛋白質に対するリガンドの決
定方法、リガンドと該蛋白質との結合性を変化させる化
合物のスクリーニング方法/スクリーニング用キット、
該スクリーニングで得られる化合物またはその塩、該G
蛋白質共役型レセプター蛋白質に対する抗体など。 【効果】本発明のヒト脳由来の蛋白質またはそれをコー
ドするDNAは、リガンドの決定、抗体および抗血
清の入手、組換え型レセプター蛋白質の発現系の構
築、同発現系を用いたレセプター結合アッセイ系の開
発と医薬品候補化合物のスクリーニング、構造的に類
似したリガンド・レセプターとの比較にもとづいたドラ
ッグデザインの実施、遺伝子診断におけるプローブ、
PCRプライマーの作成等における試薬、トランスジ
ェニック動物の作製、遺伝子予防・治療剤等の医薬な
どとして有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒト脳由来の新規
蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)またはその
塩およびそれをコードするDNAなどに関する。
【0002】
【従来の技術】多くのホルモンや神経伝達物質は、細胞
膜に存在する特異的なレセプター蛋白質を通じて生体の
機能を調節している。これらのレセプター蛋白質の多く
は共役しているguanine nucleotide-binding protein
(以下、G蛋白質と略称する場合がある)の活性化を通
じて細胞内のシグナル伝達を行ない、また7個の膜貫通
領域を有する共通した構造をもっていることから、G蛋
白質共役型レセプター蛋白質あるいは7回膜貫通型レセ
プター蛋白質と総称される。G蛋白質共役型レセプター
蛋白質は生体の細胞や臓器の各機能細胞表面に存在し、
それら生体の細胞や臓器の機能を調節する分子、例えば
ホルモン、神経伝達物質および生理活性物質等の標的と
して非常に重要な役割を担っている。各種生体の細胞や
臓器の内の複雑な機能を調節する物質と、その特異的レ
セプター蛋白質、特にはG蛋白質共役型レセプター蛋白
質との関係を明らかにすることは、各種生体の細胞や臓
器の機能を解明し、それら機能と密接に関連した医薬品
開発に非常に重要な手段を提供することとなる。
【0003】例えば、脳などの中枢神経系の器官では、
多くのホルモン、ホルモン様物質、神経伝達物質あるい
は生理活性物質などによる調節のもとで脳の生理的な機
能の調節が行なわれている。特に、神経伝達物質は脳内
の様々な部位に存在し、それぞれに対応するレセプター
蛋白質を通してその生理機能の調節を行っている。脳内
には未だ未知の神経伝達物質も多く、そのレセプター蛋
白質をコードするcDNAの構造に関しても、これまで
報告されていないものも多いと考えられる。さらに、既
知のレセプター蛋白質のサブタイプが存在するかどうか
についても分かっていなかった。脳における複雑な機能
を調節する物質と、その特異的レセプター蛋白質との関
係を明らかにすることは、医薬品開発に非常に重要な手
段である。また、レセプター蛋白質に対するアゴニス
ト、アンタゴニストを効率よくスクリーニングし、医薬
品を開発するためには、脳内で発現しているレセプター
蛋白質の遺伝子の機能を解明し、それらを適当な発現系
で発現させることが必要であった。近年、生体内で発現
している遺伝子を解析する手段として、cDNAの配列
をランダムに解析する研究が活発に行なわれており、こ
のようにして得られたcDNAの断片配列がExpressed
Sequence Tag(EST)としてデータベースに登録さ
れ、公開されている。しかし、多くのESTは配列情報
のみであり、その機能を推定することは困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ヒト脳由来
の新規蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質),そ
の部分ペプチドまたはそれらの塩、該蛋白質またはその
部分ペプチドをコードするDNAを含有するDNA、該
DNAを含有する組換えベクター、該組換えベクターで
形質転換された形質転換体、該蛋白質またはその塩の製
造法、該蛋白質、その部分ペプチドまたはそれらの塩に
対する抗体、該蛋白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白
質)に対するリガンドの決定方法、リガンドと該蛋白質
(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を変化
させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、該ス
クリーニング用キット、該スクリーニング方法もしくは
スクリーニングキットを用いて得られるリガンドと該蛋
白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を
変化させる化合物またはその塩、およびリガンドと該蛋
白質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)との結合性を
変化させる化合物またはその塩を含有してなる医薬など
を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、ヒト脳由来の新規な蛋白質(G蛋白質共
役型レセプター蛋白質)をコードするcDNAを単離
し、全塩基配列を解析することに成功した。そして、こ
の塩基配列をアミノ酸配列に翻訳したところ、第1〜第
7膜貫通領域が疎水性プロット上で確認され、これらの
cDNAにコードされる蛋白質が7回膜貫通型のG蛋白
質共役型レセプター蛋白質であることを確認した。本発
明者らは、これらの知見に基づいて、さらに研究を重ね
た結果、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(1)配列番号:
1、配列番号:3または配列番号:5で表わされるアミ
ノ酸配列と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を
含有することを特徴とする蛋白質(G蛋白質共役型レセ
プター蛋白質)またはその塩、(2)第(1)項記載の
蛋白質の部分ペプチドまたはその塩、(3)第(1)項
記載の蛋白質をコードする塩基配列を有するDNAを含
有するDNA、(4)配列番号:2、配列番号:4また
は配列番号:6で表わされる塩基配列で表される塩基配
列を有する第(3)項記載のDNA、(5)第(4)項
記載のDNAを含有する組換えベクター、(6)第
(7)項記載の組換えベクターで形質転換された形質転
換体、(7)第(8)項記載の形質転換体を培養し、第
(1)項記載の蛋白質を生成・蓄積せしめることを特徴
とする第(1)項記載の蛋白質またはその塩の製造法、
【0007】(8)第(1)項記載の蛋白質、第(2)
項記載の部分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗体、
(9)第(1)項記載の蛋白質、第(2)項記載の部分
ペプチドまたはそれらの塩を用いることを特徴とする第
(1)項記載の蛋白質またはその塩に対するリガンドの
決定方法、(10)第(1)項記載の蛋白質、第(2)
項記載の部分ペプチドまたはそれらの塩を用いることを
特徴とするリガンドと第(1)項記載の蛋白質との結合
性を変化させる化合物またはその塩をスクリーニングす
る方法、(11)第(1)項記載の蛋白質、第(2)項
記載の部分ペプチドまたはそれらの塩含有することを特
徴とするリガンドと第(1)項記載の蛋白質またはその
塩との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリ
ーニング用キット、(12)第(10)項記載のスクリ
ーニング方法または第(11)項記載のスクリーニング
用キットを用いて得られうる、リガンドと第(1)項記
載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物
またはその塩、(13)第(10)項記載のスクリーニ
ング方法または第(11)項記載のスクリーニング用キ
ットを用いて得られうる、リガンドと第(1)項記載の
蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩を含有してなる医薬、(14)第(3)項記載
のDNAとハイストリンジェントな条件下でハイブリダ
イズするDNA、(15)第(1)項記載の蛋白質をコ
ードする塩基配列を含有するヌクレオチド、および(1
6)第(1)項記載の蛋白質をコードする塩基配列と相
補的な塩基配列の一部を含有してなるヌクレオチドなど
を提供する。
【0008】より具体的には、(17)蛋白質が、配
列番号:1、配列番号:3または配列番号:5で表わさ
れるアミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、
1〜30個程度、より好ましくは1〜9個程度、さらに
好ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が欠失し
たアミノ酸配列、配列番号:1、配列番号:3または
配列番号:5で表わされるアミノ酸配列に1または2個
以上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1
〜10個程度、さらに好ましくは数個(1または2
個))のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番
号:1、配列番号:3または配列番号:5で表わされる
アミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜
30個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好
ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が他のアミ
ノ酸で置換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み
合わせたアミノ酸配列を含有する蛋白質である第(1)
項記載の蛋白質またはその塩、(18)第(1)項記載
の蛋白質もしくはその塩または第(2)項記載の部分ペ
プチドもしくはその塩と、試験化合物とを接触させるこ
とを特徴とする第(9)項記載のリガンドの決定方法、
(19)リガンドがアンギオテンシン、ボンベシン、カ
ナビノイド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニ
ン、メラトニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プ
リン、バソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セ
クレチン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュ
リン、ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、
GRP、PTH、VIP(バソアクティブ インテステ
ィナル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマ
トスタチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジ
キニン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッド
ペプチド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プ
ロスタグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アド
レナリン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例
えば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NA
P−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−
2、MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、
MIP1α、MIP−1β、RANTESなど)、エン
ドセリン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロ
テンシン、TRH、パンクレアティックポリペプタイ
ド、ガラニン、α−ラトロトキシン(α-latrotoxi
n)、ニューレキソフィリン(neurexophilin)、それら
のサブタイプまたはそれらの類縁体である第(9)項記
載のリガンドの決定方法、(20)リガンドがα−ラト
ロトキシン(α-latrotoxin)、ニューレキソフィリン
(neurexophilin)、それらのサブタイプまたはそれら
の類縁体である第(9)項記載のリガンドの決定方法、
【0009】(21)(i)第(1)項記載の蛋白質も
しくはその塩または第(2)項記載の部分ペプチドもし
くはその塩と、リガンドとを接触させた場合と、(ii)
第(1)項記載の蛋白質もしくはその塩または第(2)
項記載の部分ペプチドもしくはその塩と、リガンドおよ
び試験化合物とを接触させた場合との比較を行なうこと
を特徴とする第(10)項記載のスクリーニング方法、
(22)(i)標識したリガンドを第(1)項記載の蛋
白質もしくはその塩または第(2)項記載の部分ペプチ
ドもしくはその塩に接触させた場合と、(ii)標識した
リガンドおよび試験化合物を第(1)項記載の蛋白質も
しくはその塩または第(3)項記載の部分ペプチドまた
はその塩に接触させた場合における、標識したリガンド
の第(1)項記載の蛋白質もしくはその塩または第
(2)項記載の部分ペプチドもしくはその塩に対する結
合量を測定し、比較することを特徴とするリガンドと第
(1)項記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化さ
せる化合物またはその塩のスクリーニング方法、(2
3)(i)標識したリガンドを第(1)項記載の蛋白質
を含有する細胞に接触させた場合と、(ii)標識したリ
ガンドおよび試験化合物を第(1)項記載の蛋白質を含
有する細胞に接触させた場合における、標識したリガン
ドの該細胞に対する結合量を測定し、比較することを特
徴とするリガンドと第(1)項記載の蛋白質またはその
塩との結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリ
ーニング方法、(24)(i)標識したリガンドを第
(1)項記載の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接触さ
せた場合と、(ii)標識したリガンドおよび試験化合物
を第(1)項記載の蛋白質を含有する細胞の膜画分に接
触させた場合における、標識したリガンドの該細胞の膜
画分に対する結合量を測定し、比較することを特徴とす
るリガンドと第(1)項記載の蛋白質またはその塩との
結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニン
グ方法、
【0010】(25)(i)標識したリガンドを第
(6)項記載の形質転換体を培養することによって該形
質転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合
と、(ii)標識したリガンドおよび試験化合物を第
(6)項記載の形質転換体を培養することによって該形
質転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触させた場合に
おける、標識したリガンドの該蛋白質に対する結合量を
測定し、比較することを特徴とするリガンドと第(1)
項記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化
合物またはその塩のスクリーニング方法、(26)
(i)第(1)項記載の蛋白質またはその塩を活性化す
る化合物を第(1)項記載の蛋白質を含有する細胞に接
触させた場合と、(ii)第(1)項記載の蛋白質または
その塩を活性化する化合物および試験化合物を第(1)
項記載の蛋白質を含有する細胞に接触させた場合におけ
る、 蛋白質を介した細胞刺激活性を測定し、比較する
ことを特徴とするリガンドと第(1)項記載の蛋白質ま
たはその塩との結合性を変化させる化合物またはその塩
のスクリーニング方法、(27)第(1)項記載の蛋白
質またはその塩を活性化する化合物を第(6)項記載の
形質転換体を培養することによって該形質転換体の細胞
膜に発現した蛋白質に接触させた場合と、第(1)項記
載の蛋白質またはその塩を活性化する化合物および試験
化合物を第(6)項記載の形質転換体を培養することに
よって該形質転換体の細胞膜に発現した蛋白質に接触さ
せた場合における、該蛋白質を介する細胞刺激活性を測
定し、比較することを特徴とするリガンドと第(1)項
記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化させる化合
物またはその塩のスクリーニング方法、
【0011】(28)第(1)項記載の蛋白質を活性化
する化合物が、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビ
ノイド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、
メラトニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリ
ン、バソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セク
レチン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリ
ン、ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、G
RP、PTH、VIP(バソアクティブ インテスティ
ナル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマト
スタチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキ
ニン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペ
プチド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロ
スタグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレ
ナリン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例え
ば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP
−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−2、
MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、MI
P1α、MIP−1β、RANTESなど)、エンドセ
リン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテン
シン、TRH、パンクレアティックポリペプタイド、ガ
ラニン、α−ラトロトキシン(α-latrotoxin)、ニュ
ーレキソフィリン(neurexophilin)、それらのサブタ
イプまたはそれらの類縁体である第(26)項または第
(27)項記載のスクリーニング方法、(29)第
(1)項記載の蛋白質を活性化する化合物が、α−ラト
ロトキシン(α-latrotoxin)、ニューレキソフィリン
(neurexophilin)、それらのサブタイプまたはそれら
の類縁体である第(26)項または第(27)項記載の
スクリーニング方法、(30)第(21)項〜第(2
8)項記載のスクリーニング方法で得られうる、リガン
ドと第(1)項記載の蛋白質またはその塩との結合性を
変化させる化合物またはその塩、(31)第(21)項
〜第(28)項記載のスクリーニング方法で得られう
る、リガンドと第(1)項記載の蛋白質またはその塩と
の結合性を変化させるの化合物またはその塩を含有する
ことを特徴とする医薬、
【0012】(32)第(1)項記載の蛋白質を含有す
る細胞を含有することを特徴とする第(11)項記載の
スクリーニング用キット、(33)第(1)項記載の蛋
白質を含有する細胞の膜画分を含有することを特徴とす
る第(11)項記載のスクリーニング用キット、(3
4)第(6)項記載の形質転換体を培養することによっ
て該形質転換体の細胞膜に発現した蛋白質を含有するこ
とを特徴とする第(11)項記載のスクリーニング用キ
ット、(35)第(32)項〜第(34)項記載のスク
リーニング用キットを用いて得られうる、リガンドと第
(1)項記載の蛋白質またはその塩との結合性を変化さ
せる化合物またはその塩、(36)第(32)項〜第
(34)項記載のスクリーニング用キットを用いて得ら
れうる、リガンドと第(1)項記載の蛋白質またはその
塩との結合性を変化させる化合物またはその塩を含有す
ることを特徴とする医薬、(37)第(8)項記載の抗
体と、第(1)項記載の蛋白質、第(2)項記載の部分
ペプチドまたはそれらの塩とを接触させることを特徴と
する第(1)項の蛋白質、第(2)項記載の部分ペプチ
ドまたはそれらの塩の定量法、(38)第(8)項記載
の抗体と、被検液および標識化された第(1)項記載の
蛋白質、第(2)項記載の部分ペプチドまたはそれらの
塩とを競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化され
た第(1)項記載の蛋白質、第(2)項記載の部分ペプ
チドまたはそれらの塩の割合を測定することを特徴とす
る被検液中の第(1)項記載の蛋白質、第(2)項記載
の部分ペプチドまたはそれらの塩の定量法、および(3
9)被検液と担体上に不溶化した第(8)項記載の抗体
および標識化された第(8)項記載の抗体とを同時ある
いは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識剤の
活性を測定することを特徴とする被検液中の第(1)項
記載の蛋白質、第(2)項記載の部分ペプチドまたはそ
れらの塩の定量法などを提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の蛋白質(G蛋白質共役型
レセプター蛋白質)は、配列番号:1で表わされるアミ
ノ酸配列〔図1および図2中のアミノ酸配列〕、配列番
号:3で表わされるアミノ酸配列〔図4および図5中の
HK05490で表されるアミノ酸配列;図7〜図15中のア
ミノ酸配列〕または配列番号:5で表されるアミノ酸配
列〔図16ないし図20中のHH02631で表されるアミノ
酸配列〕と同一もしくは実質的に同一のアミノ酸配列を
含有するレセプター蛋白質である(以下、本発明の蛋白
質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)またはその塩を
本発明の蛋白質と略記する場合がある)。本発明の蛋白
質(G蛋白質共役型レセプター蛋白質)は、例えば、ヒ
トや哺乳動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、
ウサギ、ブタ、ヒツジ、ウシ、サルなど)のあらゆる細
胞(例えば、脾細胞、神経細胞、グリア細胞、膵臓β細
胞、骨髄細胞、メサンギウム細胞、ランゲルハンス細
胞、表皮細胞、上皮細胞、内皮細胞、繊維芽細胞、繊維
細胞、筋細胞、脂肪細胞、免疫細胞(例、マクロファー
ジ、T細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、肥満細
胞、好中球、好塩基球、好酸球、単球)、巨核球、滑膜
細胞、軟骨細胞、骨細胞、骨芽細胞、破骨細胞、乳腺細
胞、肝細胞もしくは間質細胞、またはこれら細胞の前駆
細胞、幹細胞もしくはガン細胞など)や血球系の細胞
(例えば、MEL,M1,CTLL−2,HT−2,W
EHI−3,HL−60,JOSK−1,K562,M
L−1,MOLT−3,MOLT−4,MOLT−1
0,CCRF−CEM,TALL−1,Jurkat,
CCRT−HSB−2,KE−37,SKW−3,HU
T−78,HUT−102,H9,U937,THP−
1,HEL,JK−1,CMK,KO−812,MEG
−01など)、またはそれらの細胞が存在するあらゆる
組織、例えば、脳、脳の各部位(例、嗅球、扁頭核、大
脳基底球、海馬、視床、視床下部、視床下核、大脳皮
質、延髄、小脳、後頭葉、前頭葉、側頭葉、被殻、尾状
核、脳染、黒質)、脊髄、下垂体、胃、膵臓、腎臓、肝
臓、生殖腺、甲状腺、胆のう、骨髄、副腎、皮膚、筋
肉、肺、消化管(例、大腸、小腸)、血管、心臓、胸
腺、脾臓、顎下腺、末梢血、末梢血球、前立腺、睾丸、
精巣、卵巣、胎盤、子宮、骨、関節、骨格筋など(特
に、脳や脳の各部位)に由来する蛋白質であってもよ
く、また合成蛋白質であってもよい。
【0014】配列番号:1、配列番号:3または配列番
号:5で表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミ
ノ酸配列としては、例えば、配列番号:1、配列番号:
3または配列番号:5で表わされるアミノ酸配列と約5
0%以上、好ましくは約70%以上、より好ましくは約
80%以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ま
しくは約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列など
が挙げられる。本発明の配列番号:1、配列番号:3ま
たは配列番号:5で表わされるアミノ酸配列と実質的に
同一のアミノ酸配列を含有する蛋白質としては、例え
ば、配列番号:1、配列番号:3または配列番号:5で
表わされるアミノ酸配列と実質的に同一のアミノ酸配列
を有し、配列番号:1、配列番号:3または配列番号:
5で表わされるアミノ酸配列と実質的に同質の活性を有
する蛋白質などが好ましい。実質的に同質の活性として
は、例えば、リガンド結合活性、シグナル情報伝達作用
などが挙げられる。実質的に同質とは、それらの活性が
性質的に同質であることを示す。したがって、リガンド
結合活性やシグナル情報伝達作用などの活性が同等
(例、約0.5〜2倍)であることが好ましいが、これ
らの活性の程度や蛋白質の分子量などの量的要素は異な
っていてもよい。リガンド結合活性やシグナル情報伝達
作用などの活性の測定は、自体公知の方法に準じて行な
うことができるが、例えば、後述するリガンドの決定方
法やスクリーニング方法に従って測定することができ
る。
【0015】また、本発明の蛋白質としては、配列番
号:1、配列番号:3または配列番号:5で表わされる
アミノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜
30個程度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好
ましくは数個(1または2個))のアミノ酸が欠失した
アミノ酸配列、配列番号:1、配列番号:3または配
列番号:5で表わされるアミノ酸配列に1または2個以
上(好ましくは、1〜30個程度、より好ましくは1〜
10個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))
のアミノ酸が付加したアミノ酸配列、配列番号:1、
配列番号:3または配列番号:5で表わされるアミノ酸
配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜30個程
度、より好ましくは1〜10個程度、さらに好ましくは
数個(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置
換されたアミノ酸配列、またはそれらを組み合わせた
アミノ酸配列を含有する蛋白質なども用いられる。
【0016】本明細書における蛋白質は、ペプチド標記
の慣例に従って左端がN末端(アミノ末端)、右端がC
末端(カルボキシル末端)である。配列番号:1、配列
番号:3または配列番号:5で表わされるアミノ酸配列
を含有する蛋白質をはじめとする、本発明の蛋白質は、
C末端が通常カルボキシル基(−COOH)またはカル
ボキシレート(−COO-)であるが、C末端がアミド
(−CONH2)またはエステル(−COOR)であっ
てもよい。ここでエステルにおけるRとしては、例え
ば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルもし
くはn−ブチルなどのC1-6アルキル基、例えば、シク
ロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキ
ル基、例えば、フェニル、α−ナフチルなどのC6-12
リール基、例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニ
ル−C1-2アルキル基もしくはα−ナフチルメチルなど
のα−ナフチル−C1-2アルキル基などのC7-14アラル
キル基のほか、経口用エステルとして汎用されるピバロ
イルオキシメチル基などが用いられる。本発明の蛋白質
がC末端以外にカルボキシル基(またはカルボキシレー
ト)を有している場合、カルボキシル基がアミド化また
はエステル化されているものも本発明の蛋白質に含まれ
る。この場合のエステルとしては、例えば上記したC末
端のエステルなどが用いられる。さらに、本発明の蛋白
質には、上記した蛋白質において、N末端のメチオニン
残基のアミノ基が保護基(例えば、ホルミル基、アセチ
ル基などのC1-6アシル基など)で保護されているも
の、N端側が生体内で切断され生成したグルタミル基が
ピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の側鎖
上の置換基(例えば、−OH、−COOH、アミノ基、
イミダゾール基、インドール基、グアニジノ基など)が
適当な保護基(例えば、ホルミル基、アセチル基などの
1-6アシル基など)で保護されているもの、あるいは
糖鎖が結合したいわゆる糖蛋白質などの複合蛋白質など
も含まれる。本発明の蛋白質の具体例としては、例え
ば、配列番号:1、配列番号:3または配列番号:5で
表わされるアミノ酸配列を含有するヒト由来(より好ま
しくはヒト脳由来)の蛋白質などが用いられる。
【0017】本発明の蛋白質の部分ペプチド(以下、部
分ペプチドと略記する場合がある)としては、前記した
本発明の蛋白質の部分ペプチドであれば何れのものであ
ってもよいが、例えば、本発明の蛋白質分子のうち、細
胞膜の外に露出している部位であって、レセプター結合
活性を有するものなどが用いられる。具体的には、配列
番号:1、配列番号:3または配列番号:5で表わされ
るアミノ酸配列を有する蛋白質の部分ペプチドとして
は、〔図3〕、〔図6〕または〔図25〕で示される疎
水性プロット解析において細胞外領域(親水性(Hydrop
hilic)部位)であると分析された部分を含むペプチド
である。また、疎水性(Hydrophobic)部位を一部に含
むペプチドも同様に用いることができる。個々のドメイ
ンを個別に含むペプチドも用い得るが、複数のドメイン
を同時に含む部分のペプチドでも良い。本発明の部分ペ
プチドのアミノ酸の数は、前記した本発明の蛋白質の構
成アミノ酸配列のうち少なくとも20個以上、好ましく
は50個以上、より好ましくは100個以上のアミノ酸
配列を有するペプチドなどが好ましい。実質的に同一の
アミノ酸配列とは、これらアミノ酸配列と約50%以
上、好ましくは約70%以上、より好ましくは約80%
以上、さらに好ましくは約90%以上、最も好ましくは
約95%以上の相同性を有するアミノ酸配列を示す。こ
こで、「実質的に同質の活性」とは、前記と同意義を示
す。「実質的に同質の活性」の測定は前記と同様に行な
うことができる。
【0018】また、本発明の部分ペプチドは、上記アミ
ノ酸配列中の1または2個以上(好ましくは、1〜10
個程度、さらに好ましくは数個(1または2個))のア
ミノ酸が欠失し、または、そのアミノ酸配列に1または
2個以上(好ましくは、1〜20個程度、より好ましく
は1〜10個程度、さらに好ましくは数個(1または2
個))のアミノ酸が付加し、または、そのアミノ酸配列
中の1または2個以上(好ましくは、1〜10個程度、
より好ましくは1〜5個程度、さらに好ましくは数個
(1または2個))のアミノ酸が他のアミノ酸で置換さ
れていてもよい。また、本発明の部分ペプチドはC末端
が通常カルボキシル基(−COOH)またはカルボキシ
レート(−COO-)であるが、前記した本発明の蛋白
質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)またはエ
ステル(−COOR)であってもよい。さらに、本発明
の部分ペプチドには、前記した本発明の蛋白質と同様
に、N末端のメチオニン残基のアミノ基が保護基で保護
されているもの、N端側が生体内で切断され生成したGl
nがピログルタミン酸化したもの、分子内のアミノ酸の
側鎖上の置換基が適当な保護基で保護されているもの、
あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチドなどの複合
ペプチドなども含まれる。また、本発明の部分ペプチド
はC末端が通常カルボキシル基(−COOH)またはカ
ルボキシレート(−COO-)であるが、前記した本発明
の蛋白質のごとく、C末端がアミド(−CONH2)ま
たはエステル(−COOR)であってもよい。本発明の
蛋白質またはその部分ペプチドの塩としては、とりわけ
生理学的に許容される酸付加塩が好ましい。この様な塩
としては、例えば無機酸(例えば、塩酸、リン酸、臭化
水素酸、硫酸)との塩、あるいは有機酸(例えば、酢
酸、ギ酸、プロピオン酸、フマル酸、マレイン酸、コハ
ク酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、蓚酸、安息香酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸)との塩などが
用いられる。
【0019】本発明の蛋白質またはその塩は、前述した
ヒトや哺乳動物の細胞または組織から自体公知の蛋白質
の精製方法によって製造することもできるし、後述する
本発明の蛋白質をコードするDNAを含有する形質転換
体を培養することによっても製造することができる。ま
た、後述の蛋白質合成法またはこれに準じて製造するこ
ともできる。ヒトや哺乳動物の組織または細胞から製造
する場合、ヒトや哺乳動物の組織または細胞をホモジナ
イズした後、酸などで抽出を行ない、該抽出液を逆相ク
ロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーなど
のクロマトグラフィーを組み合わせることにより精製単
離することができる。
【0020】本発明の蛋白質、その部分ペプチドもしく
はそれらの塩またはそれらのアミド体の合成には、通常
市販の蛋白質合成用樹脂を用いることができる。そのよ
うな樹脂としては、例えば、クロロメチル樹脂、ヒドロ
キシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹脂、アミノメ
チル樹脂、4−ベンジルオキシベンジルアルコール樹
脂、4−メチルベンズヒドリルアミン樹脂、PAM樹脂、
4−ヒドロキシメチルメチルフェニルアセトアミドメチ
ル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、4−(2',4'-ジメト
キシフェニル−ヒドロキシメチル)フェノキシ樹脂、4
−(2',4'-ジメトキシフェニル−Fmocアミノエチル)フ
ェノキシ樹脂などを挙げることができる。このような樹
脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基を適当に保護した
アミノ酸を、目的とする蛋白質の配列通りに、自体公知
の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合させる。反応の最
後に樹脂から蛋白質を切り出すと同時に各種保護基を除
去し、さらに高希釈溶液中で分子内ジスルフィド結合形
成反応を実施し、目的の蛋白質またはそれらのアミド体
を取得する。上記した保護アミノ酸の縮合に関しては、
蛋白質合成に使用できる各種活性化試薬を用いることが
できるが、特に、カルボジイミド類がよい。カルボジイ
ミド類としては、DCC、N,N'-ジイソプロピルカルボジイ
ミド、N-エチル-N'-(3-ジメチルアミノプロリル)カル
ボジイミドなどが用いられる。これらによる活性化には
ラセミ化抑制添加剤(例えば、HOBt, HOOBt)とともに保
護アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対称酸無水
物またはHOBtエステルあるいはHOOBtエステルとしてあ
らかじめ保護アミノ酸の活性化を行なった後に樹脂に添
加することができる。
【0021】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、蛋白質縮合反応に使用しうるこ
とが知られている溶媒から適宜選択されうる。例えば、
N,N−ジメチルホルムアミド,N,N−ジメチルアセ
トアミド,N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、塩
化メチレン,クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素
類、トリフルオロエタノールなどのアルコール類、ジメ
チルスルホキシドなどのスルホキシド類、ピリジン,ジ
オキサン,テトラヒドロフランなどのエーテル類、アセ
トニトリル,プロピオニトリルなどのニトリル類、酢酸
メチル,酢酸エチルなどのエステル類あるいはこれらの
適宜の混合物などが用いられる。反応温度は蛋白質結合
形成反応に使用され得ることが知られている範囲から適
宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範囲から適宜選
択される。活性化されたアミノ酸誘導体は通常1.5〜
4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用いたテス
トの結果、縮合が不十分な場合には保護基の脱離を行う
ことなく縮合反応を繰り返すことにより十分な縮合を行
なうことができる。反応を繰り返しても十分な縮合が得
られないときには、無水酢酸またはアセチルイミダゾー
ルを用いて未反応アミノ酸をアセチル化することができ
る。
【0022】原料のアミノ基の保護基としては、例え
ば、Z、Boc、ターシャリーペンチルオキシカルボニ
ル、イソボルニルオキシカルボニル、4−メトキシベン
ジルオキシカルボニル、Cl-Z、Br-Z、アダマンチルオキ
シカルボニル、トリフルオロアセチル、フタロイル、ホ
ルミル、2−ニトロフェニルスルフェニル、ジフェニル
ホスフィノチオイル、Fmocなどが用いられる。カルボキ
シル基は、例えば、アルキルエステル化(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ターシャリーブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シ
クロオクチル、2−アダマンチルなどの直鎖状、分枝状
もしくは環状アルキルエステル化)、アラルキルエステ
ル化(例えば、ベンジルエステル、4−ニトロベンジル
エステル、4−メトキシベンジルエステル、4−クロロ
ベンジルエステル、ベンズヒドリルエステル化)、フェ
ナシルエステル化、ベンジルオキシカルボニルヒドラジ
ド化、ターシャリーブトキシカルボニルヒドラジド化、
トリチルヒドラジド化などによって保護することができ
る。セリンの水酸基は、例えば、エステル化またはエー
テル化によって保護することができる。このエステル化
に適する基としては、例えば、アセチル基などの低級ア
ルカノイル基、ベンゾイル基などのアロイル基、ベンジ
ルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などの炭
酸から誘導される基などが用いられる。また、エーテル
化に適する基としては、例えば、ベンジル基、テトラヒ
ドロピラニル基、t-ブチル基などである。チロシンのフ
ェノール性水酸基の保護基としては、例えば、Bzl、Cl2
-Bzl、2−ニトロベンジル、Br-Z、ターシャリーブチル
などが用いられる。ヒスチジンのイミダゾールの保護基
としては、例えば、Tos、4-メトキシ-2,3,6-トリメチ
ルベンゼンスルホニル、DNP、ベンジルオキシメチル、B
um、Boc、Trt、Fmocなどが用いられる。
【0023】原料のカルボキシル基の活性化されたもの
としては、例えば、対応する酸無水物、アジド、活性エ
ステル〔アルコール(例えば、ペンタクロロフェノー
ル、2,4,5-トリクロロフェノール、2,4-ジニトロフェノ
ール、シアノメチルアルコール、パラニトロフェノー
ル、HONB、N-ヒドロキシスクシミド、N-ヒドロキシフタ
ルイミド、HOBt)とのエステル〕などが用いられる。原
料のアミノ基の活性化されたものとしては、例えば、対
応するリン酸アミドが用いられる。保護基の除去(脱
離)方法としては、例えば、Pd−黒あるいはPd-炭
素などの触媒の存在下での水素気流中での接触還元や、
また、無水フッ化水素、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸あるいはこれら
の混合液などによる酸処理や、ジイソプロピルエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピペリジン、ピペラジンなど
による塩基処理、また液体アンモニア中ナトリウムによ
る還元なども用いられる。上記酸処理による脱離反応
は、一般に約−20℃〜40℃の温度で行なわれるが、
酸処理においては、例えば、アニソール、フェノール、
チオアニソール、メタクレゾール、パラクレゾール、ジ
メチルスルフィド、1,4-ブタンジチオール、1,2-エタン
ジチオールなどのようなカチオン捕捉剤の添加が有効で
ある。また、ヒスチジンのイミダゾール保護基として用
いられる2,4-ジニトロフェニル基はチオフェノール処理
により除去され、トリプトファンのインドール保護基と
して用いられるホルミル基は上記の1,2-エタンジチオー
ル、1,4-ブタンジチオールなどの存在下の酸処理による
脱保護以外に、希水酸化ナトリウム溶液、希アンモニア
などによるアルカリ処理によっても除去される。
【0024】原料の反応に関与すべきでない官能基の保
護ならびに保護基、およびその保護基の脱離、反応に関
与する官能基の活性化などは公知の基または公知の手段
から適宜選択しうる。蛋白質のアミド体を得る別の方法
としては、例えば、まず、カルボキシ末端アミノ酸のα
−カルボキシル基をアミド化して保護した後、アミノ基
側にペプチド(蛋白質)鎖を所望の鎖長まで延ばした
後、該ペプチド鎖のN末端のα−アミノ基の保護基のみ
を除いた蛋白質とC末端のカルボキシル基の保護基のみ
を除去した蛋白質とを製造し、この両蛋白質を上記した
ような混合溶媒中で縮合させる。縮合反応の詳細につい
ては上記と同様である。縮合により得られた保護蛋白質
を精製した後、上記方法によりすべての保護基を除去
し、所望の粗蛋白質を得ることができる。この粗蛋白質
は既知の各種精製手段を駆使して精製し、主要画分を凍
結乾燥することで所望の蛋白質のアミド体を得ることが
できる。蛋白質のエステル体を得るには、例えば、カル
ボキシ末端アミノ酸のα−カルボキシル基を所望のアル
コール類と縮合しアミノ酸エステルとした後、蛋白質の
アミド体と同様にして、所望の蛋白質のエステル体を得
ることができる。
【0025】本発明の蛋白質の部分ペプチドまたはその
塩は、自体公知のペプチドの合成法に従って、あるいは
本発明の蛋白質を適当なペプチダーゼで切断することに
よって製造することができる。ペプチドの合成法として
は、例えば、固相合成法、液相合成法のいずれによって
も良い。すなわち、本発明の蛋白質を構成し得る部分ペ
プチドもしくはアミノ酸と残余部分とを縮合させ、生成
物が保護基を有する場合は保護基を脱離することにより
目的のペプチドを製造することができる。公知の縮合方
法や保護基の脱離としては、例えば、以下の〜に記
載された方法が挙げられる。 M. Bodanszky および M.A. Ondetti、ペプチド シン
セシス (Peptide Synthesis), Interscience Publisher
s, New York (1966年) SchroederおよびLuebke、ザ ペプチド(The Peptide),
Academic Press, New York (1965年) 泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善(株)
(1975年) 矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、 蛋白
質の化学IV、 205、(1977年) 矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド合成
広川書店 また、反応後は通常の精製法、たとえば、溶媒抽出・蒸
留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィ
ー・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを
精製単離することができる。上記方法で得られる部分ペ
プチドが遊離体である場合は、公知の方法によって適当
な塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合
は、公知の方法によって遊離体に変換することができ
る。
【0026】本発明の蛋白質をコードするDNAとして
は、前述した本発明の蛋白質をコードする塩基配列を含
有するものであればいかなるものであってもよい。ま
た、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、前記し
た細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞・組織由来
のcDNAライブラリー、合成DNAのいずれでもよ
い。ライブラリーに使用するベクターは、バクテリオフ
ァージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなどいず
れであってもよい。また、前記した細胞・組織よりtota
lRNAまたはmRNA画分を調製したものを用いて直
接Reverse Transcriptase Polymerase Chain Reaction
(以下、RT-PCR法と略称する)によって増幅する
こともできる。具体的には、本発明の蛋白質をコードす
るDNAとしては、例えば、配列番号:2、配列番号:
4または配列番号:6で表わされる塩基配列を含有する
DNA、または配列番号:2、配列番号:4または配列
番号:6で表わされる塩基配列とハイストリンジェント
な条件下でハイブリダイズする塩基配列を有し、本発明
の蛋白質と実質的に同質の活性(例、リガンド結合活
性、シグナル情報伝達作用など)を有する蛋白質をコー
ドするDNAであれば何れのものでもよい。配列番号:
2、配列番号:4または配列番号:6で表わされる塩基
配列とハイブリダイズできるDNAとしては、例えば、
配列番号:2、配列番号:4または配列番号:6で表わ
される塩基配列と約70以上、好ましくは約80%以
上、より好ましくは約90%以上、最も好ましくは約9
5%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAな
どが用いられる。
【0027】ハイブリダイゼーションは、自体公知の方
法あるいはそれに準じる方法、例えば、モレキュラー・
クローニング(Molecular Cloning)2nd(J. Sambrook
etal., Cold Spring Harbor Lab. Press, 1989)に記
載の方法などに従って行なうことができる。また、市販
のライブラリーを使用する場合、添付の使用説明書に記
載の方法に従って行なうことができる。より好ましく
は、ハイストリンジェントな条件に従って行なうことが
できる。ハイストリンジェントな条件とは、例えば、ナ
トリウム濃度が約19〜40mM、好ましくは約19〜
20mMで、温度が約50〜70℃、好ましくは約60
〜65℃の条件を示す。特に、ナトリウム濃度が約19
mMで温度が約65℃の場合が最も好ましい。より具体
的には、配列番号:1、配列番号:3または配列番号:
5で表わされるアミノ酸配列を含有する蛋白質をコード
するDNAとしては、配列番号:2、配列番号:4また
は配列番号:6で表わされる塩基配列を有するDNAな
どが用いられる。本発明の蛋白質をコードする塩基配列
を含有する、または該塩基配列と相補的な塩基配列の一
部を含有してなるヌクレオチド(オリゴヌクレオチド)
とは、本発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコード
するDNAを包含するだけではなく、RNAをも包含す
る意味で用いられる。本発明に従えば、本発明の蛋白質
遺伝子の複製又は発現を阻害することのできるアンチセ
ンス・(オリゴ)ヌクレオチド(核酸)を、クローン化
したあるいは決定された蛋白質をコードする塩基配列の
塩基配列情報に基づき設計し、合成しうる。そうした
(オリゴ)ヌクレオチド(核酸)は、G蛋白質共役型蛋
白質遺伝子のRNAとハイブリダイズすることができ、
該RNAの合成又は機能を阻害することができるか、あ
るいはG蛋白質共役型蛋白質関連RNAとの相互作用を
介してG蛋白質共役型蛋白質遺伝子の発現を調節・制御
することができる。G蛋白質共役型蛋白質関連RNAの
選択された配列に相補的な(オリゴ)ヌクレオチド、及
びG蛋白質共役型蛋白質関連RNAと特異的にハイブリ
ダイズすることができる(オリゴ)ヌクレオチドは、生
体内及び生体外でG蛋白質共役型蛋白質遺伝子の発現を
調節・制御するのに有用であり、また病気などの治療又
は診断に有用である。用語「対応する」とは、遺伝子を
含めたヌクレオチド、塩基配列又は核酸の特定の配列に
相同性を有するあるいは相補的であることを意味する。
ヌクレオチド、塩基配列又は核酸とペプチド(蛋白質)
との間で「対応する」とは、ヌクレオチド(核酸)の配
列又はその相補体から誘導される指令にあるペプチド
(蛋白質)のアミノ酸を通常指している。G蛋白質共役
型蛋白質遺伝子の5’端ヘアピンループ、5’端6−ベ
ースペア・リピート、5’端非翻訳領域、ポリペプチド
翻訳開始コドン、蛋白質コード領域、ORF翻訳開始コ
ドン、3’端非翻訳領域、3’端パリンドローム領域、
及び3’端ヘアピンループは好ましい対象領域として選
択しうるが、G蛋白質共役型蛋白質遺伝子内の如何なる
領域も対象として選択しうる。
【0028】目的核酸と、対象領域の少なくとも一部に
相補的な(オリゴ)ヌクレオチドとの関係は、対象物と
ハイブリダイズすることができる(オリゴ)ヌクレオチ
ドとの関係は、「アンチセンス」であるということがで
きる。アンチセンス・(オリゴ)ヌクレオチドは、2−
デオキシ−D−リボースを含有しているポリデオキシヌ
クレオチド、D−リボースを含有しているポリデオキシ
ヌクレオチド、プリン又はピリミジン塩基のN−グリコ
シドであるその他のタイプのポリヌクレオチド、あるい
は非ヌクレオチド骨格を有するその他のポリマー(例え
ば、市販の蛋白質核酸及び合成配列特異的な核酸ポリマ
ー)又は特殊な結合を含有するその他のポリマー(但
し、該ポリマーはDNAやRNA中に見出されるような
塩基のペアリナグや塩基の付着を許容する配置をもつヌ
クレオチドを含有する)などが挙げられる。それらは、
2本鎖DNA、1本鎖DNA、2本鎖RNA、1本鎖R
NA、さらにDNA:RNAハイブリッドであることが
でき、さらに非修飾ポリヌクレオチド又は非修飾オリゴ
ヌクレオチド、さらには公知の修飾の付加されたもの、
例えば当該分野で知られた標識のあるもの、キャップの
付いたもの、メチル化されたもの、1個以上の天然のヌ
クレオチドを類縁物で置換したもの、分子内ヌクレオチ
ド修飾のされたもの、例えば非荷電結合(例えば、メチ
ルホスホネート、ホスホトリエステル、ホスホルアミデ
ート、カルバメートなど)を持つもの、電荷を有する結
合又は硫黄含有結合(例えば、ホスホロチオエート、ホ
スホロジチオエートなど)を持つもの、例えば蛋白質
(ヌクレアーゼ、ヌクレアーゼ・インヒビター、トキシ
ン、抗体、シグナルペプチド、ポリ−L−リジンなど)
や糖(例えば、モノサッカライドなど)などの側鎖基を
有しているもの、インターカレント化合物(例えば、ア
クリジン、プソラレンなど)を持つもの、キレート化合
物(例えば、金属、放射活性をもつ金属、ホウ素、酸化
性の金属など)を含有するもの、アルキル化剤を含有す
るもの、修飾された結合を持つもの(例えば、αアノマ
ー型の核酸など)であってもよい。ここで「ヌクレオシ
ド」、「ヌクレオチド」及び「核酸」とは、項とのプリ
ン及びピリミジン塩基を含有するのみでなく、修飾され
たその他の複素環型塩基をもつようなものを含んでいて
良い。こうした修飾物は、メチル化されたプリン及びピ
リミジン、アシル化されたプリン及びピリミジン、ある
いはその他の複素環を含むものであってよい。修飾され
たヌクレオチド及び修飾されたヌクレオチドはまた糖部
分が修飾されていてよく、例えば1個以上の水酸基がハ
ロゲンとか、脂肪族基などで置換されていたり、あるい
はエーテル、アミンなどの官能基に変換されていてよ
い。
【0029】本発明のアンチセンス核酸は、RNA、D
NA、あるいは修飾された核酸である。修飾された核酸
の具体例としては核酸の硫黄誘導体やチオホスフェート
誘導体、そしてポリヌクレオシドアミドやオリゴヌクレ
オシドアミドの分解に抵抗性のものが挙げられるが、そ
れに限定されるものではない。本発明のアンチセンス核
酸は次のような方針で好ましく設計されうる。すなわ
ち、細胞内でのアンチセンス核酸をより安定なものにす
る、アンチセンス核酸の細胞透過性をより高める、目標
とするセンス鎖に対する親和性をより大きなものにす
る、そしてもし毒性があるならアンチセンス核酸の毒性
をより小さなものにする。こうして修飾は当該分野で数
多く知られており。例えば J. Kawakami et al.,Pharm
Tech Japan, Vol. 8, pp.247, 1992; Vol. 8, pp.395,
1992; S. T. Crooke et al. ed., Antisense Research
and Applications, CRC Press, 1993 などに開示があ
る。本発明のアンチセンス核酸は、変化せしめられた
り、修飾された糖、塩基、結合を含有していて良く、リ
ポゾーム、ミクロスフェアのような特殊な形態で供与さ
れたり、遺伝子治療により適用されたり、付加された形
態で与えられることができうる。こうして付加形態で用
いられるものとしては、リン酸基骨格の電荷を中和する
ように働くポリリジンのようなポリカチオン体、細胞膜
との相互作用を高めたり、核酸の取込みを増大せしめる
ような脂質(例えば、ホスホリッピド、コレステロール
など)といった粗水性のものが挙げられる。付加するに
好ましい脂質としては、コレステロールやその誘導体
(例えば、コレステリルクロロホルメート、コール酸な
ど)が挙げられる。こうしたものは、核酸の3’端ある
いは5’端に付着させることができ、塩基、糖、分子内
ヌクレオシド結合を介して付着させることができうる。
その他の基としては、核酸の3’端あるいは5’端に特
異的に配置されたキャップ用の基で、エキソヌクレアー
ゼ、RNaseなどのヌクレアーゼによる分解を阻止す
るためのものが挙げられる。こうしたキャップ用の基と
しては、ポリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コールなどのグリコールをはじめとした当該分野で知ら
れた水酸基の保護基が挙げられるが、それに限定される
ものではない。アンチセンス核酸の阻害活性は、本発明
の形質転換体、本発明の生体内や生体外の遺伝子発現
系、あるいは蛋白質の生体内や生体外の翻訳系を用いて
調べることができる。該核酸其れ自体公知の各種の方法
で細胞に適用できる。
【0030】本発明の部分ペプチドをコードするDNA
としては、前述した本発明の部分ペプチドをコードする
塩基配列を含有するものであればいかなるものであって
もよい。また、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリ
ー、前記した細胞・組織由来のcDNA、前記した細胞
・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAのいず
れでもよい。ライブラリーに使用するベクターは、バク
テリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミド
などいずれであってもよい。また、前記した細胞・組織
よりmRNA画分を調製したものを用いて直接Reverse
TranscriptasePolymerase Chain Reaction(以下、RT
-PCR法と略称する)によって増幅することもでき
る。具体的には、本発明の部分ペプチドをコードするD
NAとしては、例えば、配列番号:2、配列番号:4ま
たは配列番号:6で表わされる塩基配列を有するDNA
の部分塩基配列を有するDNA、または配列番号:
2、配列番号:4または配列番号:6で表わされる塩基
配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
する塩基配列を有し、本発明の蛋白質ペプチドと実質的
に同質の活性(例、リガンド結合活性、シグナル情報伝
達作用など)を有する蛋白質をコードするDNAの部分
塩基配列を有するDNAなどが用いられる。配列番号:
2、配列番号:4または配列番号:6で表わされる塩基
配列ハイブリダイズできるDNAとしては、例えば、配
列番号:2、配列番号:4または配列番号:6で表わさ
れる塩基配列と約70以上、好ましくは約80%以上、
より好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%
以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどが
用いられる。
【0031】本発明の蛋白質またはその部分ペプチド
(以下、本発明の蛋白質と略記する)を完全にコードす
るDNAのクローニングの手段としては、本発明の蛋白
質の部分塩基配列を有する合成DNAプライマーを用い
てPCR法によって増幅するか、または適当なベクター
に組み込んだDNAを本発明の蛋白質の一部あるいは全
領域をコードするDNA断片もしくは合成DNAを用い
て標識したものとのハイブリダイゼーションによって選
別することができる。ハイブリダイゼーションの方法
は、例えば、モレキュラー・クローニング(Molecular
Cloning)2nd(J.Sambrook et al., Cold Spring Harb
or Lab. Press, 1989)に記載の方法などに従って行な
うことができる。また、市販のライブラリーを使用する
場合、添付の使用説明書に記載の方法に従って行なうこ
とができる。
【0032】DNAの塩基配列の変換は、公知のキッ
ト、例えば、MutantTM-G(宝酒造(株))、MutantTM-K
(宝酒造(株))などを用いて、Gupped duplex法やKun
kel法などの自体公知の方法あるいはそれらに準じる方
法に従って行なうことができる。クローン化された蛋白
質をコードするDNAは目的によりそのまま、または所
望により制限酵素で消化したり、リンカーを付加したり
して使用することができる。該DNAはその5’末端側
に翻訳開始コドンとしてのATGを有し、また3’末端
側には翻訳終止コドンとしてのTAA、TGAまたはT
AGを有していてもよい。これらの翻訳開始コドンや翻
訳終止コドンは、適当な合成DNAアダプターを用いて
付加することもできる。本発明の蛋白質の発現ベクター
は、例えば、(イ)本発明の蛋白質をコードするDNA
から目的とするDNA断片を切り出し、(ロ)該DNA
断片を適当な発現ベクター中のプロモーターの下流に連
結することにより製造することができる。
【0033】ベクターとしては、大腸菌由来のプラスミ
ド(例、pBR322,pBR325,pUC12,p
UC13)、枯草菌由来のプラスミド(例、pUB11
0,pTP5,pC194)、酵母由来プラスミド
(例、pSH19,pSH15)、λファージなどのバ
クテリオファージ、レトロウイルス,ワクシニアウイル
ス,バキュロウイルスなどの動物ウイルスなどの他、p
A1−11、pXT1、pRc/CMV、pRc/RS
V、pcDNAI/Neoなどが用いられる。本発明で
用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発現に用い
る宿主に対応して適切なプロモーターであればいかなる
ものでもよい。例えば、動物細胞を宿主として用いる場
合は、SRαプロモーター、SV40プロモーター、L
TRプロモーター、CMVプロモーター、HSV-TK
プロモーターなどが挙げられる。これらのうち、CMV
プロモーター、SRαプロモーターなどを用いるのが好
ましい。宿主がエシェリヒア属菌である場合は、trp
プロモーター、lacプロモーター、recAプロモー
ター、λPLプロモーター、lppプロモーターなど
が、宿主がバチルス属菌である場合は、SPO1プロモ
ーター、SPO2プロモーター、penPプロモーター
など、宿主が酵母である場合は、PHO5プロモータ
ー、PGKプロモーター、GAPプロモーター、ADH
プロモーターなどが好ましい。宿主が昆虫細胞である場
合は、ポリヘドリンプロモーター、P10プロモーター
などが好ましい。
【0034】発現ベクターには、以上の他に、所望によ
りエンハンサー、スプライシングシグナル、ポリA付加
シグナル、選択マーカー、SV40複製オリジン(以
下、SV40oriと略称する場合がある)などを含有
しているものを用いることができる。選択マーカーとし
ては、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(以下、dhfr
と略称する場合がある)遺伝子〔メソトレキセート(M
TX)耐性〕、アンピシリン耐性遺伝子(以下、Amp
rと略称する場合がある)、ネオマイシン耐性遺伝子
(以下、Neoと略称する場合がある、G418耐性)
等が挙げられる。特に、CHO(dhfr-)細胞を用
いてdhfr遺伝子を選択マーカーとして使用する場
合、目的遺伝子をチミジンを含まない培地によっても選
択できる。また、必要に応じて、宿主に合ったシグナル
配列を、本発明の蛋白質のN端末側に付加する。宿主が
エシェリヒア属菌である場合は、PhoA・シグナル配
列、OmpA・シグナル配列などが、宿主がバチルス属菌
である場合は、α−アミラーゼ・シグナル配列、サブチ
リシン・シグナル配列などが、宿主が酵母である場合
は、MFα・シグナル配列、SUC2・シグナル配列な
ど、宿主が動物細胞である場合には、インシュリン・シ
グナル配列、α−インターフェロン・シグナル配列、抗
体分子・シグナル配列などがそれぞれ利用できる。この
ようにして構築された本発明の蛋白質をコードするDN
Aを含有するベクターを用いて、形質転換体を製造する
ことができる。
【0035】宿主としては、例えば、エシェリヒア属
菌、バチルス属菌、酵母、昆虫細胞、昆虫、動物細胞な
どが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、
エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)K12・DH
1〔プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエスエー
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),60巻,160
(1968)〕,JM103〔ヌクイレック・アシッズ・
リサーチ,(Nucleic Acids Research),9巻,309
(1981)〕,JA221〔ジャーナル・オブ・モレキ
ュラー・バイオロジー(Journal of Molecular Biolog
y)〕,120巻,517(1978)〕,HB101
〔ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー,4
1巻,459(1969)〕,C600〔ジェネティック
ス(Genetics),39巻,440(1954)〕などが用
いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・
サチルス(Bacillus subtilis)MI114〔ジーン,
24巻,255(1983)〕,207−21〔ジャーナ
ル・オブ・バイオケミストリー(Journal of Biochemis
try),95巻,87(1984)〕などが用いられる。
酵母としては、例えば、サッカロマイセス セレビシエ
(Saccharomyces cerevisiae)AH22,AH22
-,NA87−11A,DKD−5D,20B−1
2、シゾサッカロマイセス ポンベ(Schizosaccharomy
ces pombe)NCYC1913,NCYC2036、ピ
キア パストリス(Pichia pastoris)などが用いられ
る。
【0036】昆虫細胞としては、例えば、ウイルスがA
cNPVの場合は、夜盗蛾の幼虫由来株化細胞(Spodop
tera frugiperda cell;Sf細胞)、Trichoplusia ni
の中腸由来のMG1細胞、Trichoplusia niの卵由来のH
igh FiveTM細胞、Mamestra brassicae由来の細胞または
Estigmena acrea由来の細胞などが用いられる。ウイル
スがBmNPVの場合は、蚕由来株化細胞(Bombyx mor
i N;BmN細胞)などが用いられる。該Sf細胞とし
ては、例えば、Sf9細胞(ATCC CRL1711)、Sf21
細胞(以上、Vaughn, J.L.ら、イン・ヴィボ(In Viv
o),13, 213-217,(1977))などが用いられる。昆虫とし
ては、例えば、カイコの幼虫などが用いられる〔前田
ら、ネイチャー(Nature),315巻,592(198
5)〕。動物細胞としては、例えば、サル細胞COS−
7,Vero,チャイニーズハムスター細胞CHO(以
下、CHO細胞と略記),dhfr遺伝子欠損チャイニ
ーズハムスター細胞CHO(以下、CHO(dhf
-)細胞と略記),マウスL細胞,マウスAtT−2
0,マウスミエローマ細胞,ラットGH3,ヒトFL細
胞などが用いられる。
【0037】エシェリヒア属菌を形質転換するには、例
えば、プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミー・オブ・サイエンジイズ・オブ・ザ・ユーエスエ
ー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),69巻,21
10(1972)やジーン(Gene),17巻,107(1
982)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。 バチルス属菌を形質転換するには、例えば、モレ
キュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Mo
lecular & General Genetics),168巻,111(1
979)などに記載の方法に従って行なうことができ
る。酵母を形質転換するには、例えば、メッソズ・イン
・エンザイモロジー(Methods in Enzymology),19
4巻,182−187(1991)、プロシージングズ
・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエン
シイズ・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad.
Sci. USA),75巻,1929(1978)などに記
載の方法に従って行なうことができる。昆虫細胞または
昆虫を形質転換するには、例えば、バイオ/テクノロジ
ー(Bio/Technology),6, 47-55(1988))などに記載の
方法に従って行なうことができる。動物細胞を形質転換
するには、例えば、細胞工学別冊8 新 細胞工学実験
プロトコール.263−267(1995)(秀潤社発
行)、ヴィロロジー(Virology),52巻,456(1
973)に記載の方法に従って行なうことができる。こ
のようにして、G蛋白質共役型蛋白質をコードするDN
Aを含有する発現ベクターで形質転換された形質転換体
が得られる。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌で
ある形質転換体を培養する際、培養に使用される培地と
しては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体
の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せ
しめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デ
キストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源として
は、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチ
ープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆
粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機
物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナ
トリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、
酵母、ビタミン類、生長促進因子などを添加してもよ
い。培地のpHは約5〜8が望ましい。
【0038】エシェリヒア属菌を培養する際の培地とし
ては、例えば、グルコース、カザミノ酸を含むM9培地
〔ミラー(Miller),ジャーナル・オブ・エクスペリメ
ンツ・イン・モレキュラー・ジェネティックス(Journa
l of Experiments in Molecular Genetics),431−
433,Cold Spring Harbor Laboratory, New York1
972〕が好ましい。ここに必要によりプロモーターを
効率よく働かせるために、例えば、3β−インドリル
アクリル酸のような薬剤を加えることができる。 宿主
がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃
で約3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加
えることもできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は
通常約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要によ
り通気や撹拌を加えることもできる。宿主が酵母である
形質転換体を培養する際、培地としては、例えば、バー
クホールダー(Burkholder)最小培地〔Bostian, K. L.
ら、「プロシージングズ・オブ・ザ・ナショナル・ア
カデミー・オブ・サイエンシイズ・オブ・ザ・ユーエス
エー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),77巻,4
505(1980)〕や0.5%カザミノ酸を含有するS
D培地〔Bitter, G. A. ら、「プロシージングズ・オブ
・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシイズ
・オブ・ザ・ユーエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA),81巻,5330(1984)〕が挙げられ
る。培地のpHは約5〜8に調整するのが好ましい。培
養は通常約20℃〜35℃で約24〜72時間行ない、
必要に応じて通気や撹拌を加える。
【0039】宿主が昆虫細胞または昆虫である形質転換
体を培養する際、培地としては、Grace's Insect Mediu
m(Grace, T.C.C.,ネイチャー(Nature),195,788(196
2))に非動化した10%ウシ血清等の添加物を適宜加え
たものなどが用いられる。培地のpHは約6.2〜6.
4に調整するのが好ましい。培養は通常約27℃で約3
〜5日間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加える。宿
主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地とし
ては、例えば、約5〜20%の胎児牛血清を含むMEM
培地〔サイエンス(Seience),122巻,501(19
52)〕,DMEM培地〔ヴィロロジー(Virology),
8巻,396(1959)〕,RPMI 1640培地
〔ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・ア
ソシエーション(The Jounal of the American Medical
Association)199巻,519(1967)〕,199
培地〔プロシージング・オブ・ザ・ソサイエティ・フォ
ー・ザ・バイオロジカル・メディスン(Proceeding of
the Society for the Biological Medicine),73
巻,1(1950)〕などが用いられる。pHは約6〜8
であるのが好ましい。培養は通常約30℃〜40℃で約
15〜60時間行ない、必要に応じて通気や撹拌を加え
る。以上のようにして、形質転換体の細胞膜に本発明の
G蛋白質共役型蛋白質を生成せしめることができる。
【0040】上記培養物から本発明の蛋白質を分離精製
するには、例えば、下記の方法により行なうことができ
る。本発明の蛋白質を培養菌体あるいは細胞から抽出す
るに際しては、培養後、公知の方法で菌体あるいは細胞
を集め、これを適当な緩衝液に懸濁し、超音波、リゾチ
ームおよび/または凍結融解などによって菌体あるいは
細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過により蛋白質の粗
抽出液を得る方法などが適宜用いられる。緩衝液の中に
尿素や塩酸グアニジンなどの蛋白質変性剤や、トリトン
X−100TMなどの界面活性剤が含まれていてもよい。
培養液中に蛋白質が分泌される場合には、培養終了後、
それ自体公知の方法で菌体あるいは細胞と上清とを分離
し、上清を集める。このようにして得られた培養上清、
あるいは抽出液中に含まれる蛋白質の精製は、自体公知
の分離・精製法を適切に組み合わせて行なうことができ
る。これらの公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒
沈澱法などの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過
法、ゲルろ過法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方
法、イオン交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利
用する方法、アフィニティークロマトグラフィーなどの
特異的親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグ
ラフィーなどの疎水性の差を利用する方法、等電点電気
泳動法などの等電点の差を利用する方法などが用いられ
る。
【0041】かくして得られる蛋白質が遊離体で得られ
た場合には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法
によって塩に変換することができ、逆に塩で得られた場
合には自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によ
り、遊離体または他の塩に変換することができる。な
お、組換え体が産生する蛋白質を、精製前または精製後
に適当な蛋白修飾酵素を作用させることにより、任意に
修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除去すること
もできる。蛋白修飾酵素としては、例えば、トリプシ
ン、キモトリプシン、アルギニルエンドペプチダーゼ、
プロテインキナーゼ、グリコシダーゼなどが用いられ
る。かくして生成する本発明の蛋白質またはその塩の活
性は、標識したリガンドとの結合実験および特異抗体を
用いたエンザイムイムノアッセイなどにより測定するこ
とができる。
【0042】本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたは
それらの塩に対する抗体は、本発明の蛋白質、その部分
ペプチドまたはそれらの塩を認識し得る抗体であれば、
ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体の何れであっ
てもよい。本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそ
れらの塩(以下、本発明の蛋白質等と略記する)に対す
る抗体は、本発明の蛋白質等を抗原として用い、自体公
知の抗体または抗血清の製造法に従って製造することが
できる。
【0043】〔モノクローナル抗体の作製〕 (a)モノクロナール抗体産生細胞の作製 本発明の蛋白質等は、哺乳動物に対して投与により抗体
産生が可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とと
もに投与される。投与に際して抗体産生能を高めるた
め、完全フロイントアジュバントや不完全フロイントア
ジュバントを投与してもよい。投与は通常2〜6週毎に
1回ずつ、計2〜10回程度行なわれる。用いられる哺
乳動物としては、例えば、サル、ウサギ、イヌ、モルモ
ット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギが挙げられるが、
マウスおよびラットが好ましく用いられる。モノクロー
ナル抗体産生細胞の作製に際しては、抗原を免疫された
温血動物、例えば、マウスから抗体価の認められた個体
を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリンパ節を
採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄腫細胞と
融合させることにより、モノクローナル抗体産生ハイブ
リドーマを調製することができる。抗血清中の抗体価の
測定は、例えば、後記の標識化した本発明の蛋白質等と
抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した標識剤の活
性を測定することにより行なうことができる。融合操作
は既知の方法、例えば、ケーラーとミルスタインの方法
〔ネイチャー(Nature)、256巻、495頁(197
5年)〕に従い実施することができる。融合促進剤とし
ては、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)やセ
ンダイウィルスなどが挙げられるが、好ましくはPEG
が用いられる。骨髄腫細胞としては、例えば、NS−
1、P3U1、SP2/0などが挙げられるが、P3U
1が好ましく用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾
臓細胞)数と骨髄腫細胞数との好ましい比率は1:1〜
20:1程度であり、PEG(好ましくは、PEG10
00〜PEG6000)が10〜80%程度の濃度で添
加され、約20〜40℃、好ましくは約30〜37℃で
約1〜10分間インキュベートすることにより効率よく
細胞融合を実施できる。
【0044】モノクローナル抗体産生ハイブリドーマの
スクリーニングには種々の方法が使用できるが、例え
ば、本発明の蛋白質等抗原を直接あるいは担体とともに
吸着させた固相(例、マイクロプレート)にハイブリド
ーマ培養上清を添加し、次に放射性物質や酵素などで標
識した抗免疫グロブリン抗体(細胞融合に用いられる細
胞がマウスの場合、抗マウス免疫グロブリン抗体が用い
られる)またはプロテインAを加え、固相に結合したモ
ノクローナル抗体を検出する方法、抗免疫グロブリン抗
体またはプロテインAを吸着させた固相にハイブリドー
マ培養上清を添加し、放射性物質や酵素などで標識した
本発明の蛋白質等を加え、固相に結合したモノクローナ
ル抗体を検出する方法などが挙げられる。モノクローナ
ル抗体の選別は、自体公知あるいはそれに準じる方法に
従って行なうことができるが、通常はHAT(ヒポキサ
ンチン、アミノプテリン、チミジン)を添加した動物細
胞用培地などで行なうことができる。選別および育種用
培地としては、ハイブリドーマが生育できるものならば
どのような培地を用いても良い。例えば、1〜20%、
好ましくは10〜20%の牛胎児血清を含むRPMI
1640培地、1〜10%の牛胎児血清を含むGIT培
地(和光純薬工業(株))またはハイブリドーマ培養用
無血清培地(SFM−101、日水製薬(株))などを
用いることができる。培養温度は、通常20〜40℃、
好ましくは約37℃である。培養時間は、通常5日〜3
週間、好ましくは1週間〜2週間である。培養は、通常
5%炭酸ガス下で行なうことができる。ハイブリドーマ
培養上清の抗体価は、上記の抗血清中の抗体価の測定と
同様にして測定できる。
【0045】(b)モノクロナール抗体の精製 モノクローナル抗体の分離精製は、通常のポリクローナ
ル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリンの分離精製法
〔例、塩析法、アルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気
泳動法、イオン交換体(例、DEAE)による吸脱着
法、超遠心法、ゲルろ過法、抗原結合固相またはプロテ
インAあるいはプロテインGなどの活性吸着剤により抗
体のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精
製法〕に従って行なうことができる。
【0046】〔ポリクローナル抗体の作製〕本発明のポ
リクローナル抗体は、それ自体公知あるいはそれに準じ
る方法にしたがって製造することができる。例えば、免
疫抗原(レセプター蛋白質等抗原)とキャリアー蛋白質
との複合体をつくり、上記のモノクローナル抗体の製造
法と同様に哺乳動物に免疫を行ない、該免疫動物から本
発明の蛋白質等に対する抗体含有物を採取して、抗体の
分離精製を行なうことにより製造できる。哺乳動物を免
疫するために用いられる免疫抗原とキャリアー蛋白質と
の複合体に関し、キャリアー蛋白質の種類およびキャリ
アーとハプテンとの混合比は、キャリアーに架橋させて
免疫したハプテンに対して抗体が効率良くできれば、ど
の様なものをどの様な比率で架橋させてもよいが、例え
ば、ウシ血清アルブミン、ウシサイログロブリン、キー
ホール・リンペット・ヘモシアニン等を重量比でハプテ
ン1に対し、約0.1〜20、好ましくは約1〜5の割
合でカプルさせる方法が用いられる。また、ハプテンと
キャリアーのカプリングには、種々の縮合剤を用いるこ
とができるが、グルタルアルデヒドやカルボジイミド、
マレイミド活性エステル、チオール基、ジチオビリジル
基を含有する活性エステル試薬等が用いられる。縮合生
成物は、温血動物に対して、抗体産生が可能な部位にそ
れ自体あるいは担体、希釈剤とともに投与される。投与
に際して抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジ
ュバントや不完全フロイントアジュバントを投与しても
よい。投与は、通常約2〜6週毎に1回ずつ、計約3〜
10回程度行なうことができる。ポリクローナル抗体
は、上記の方法で免疫された哺乳動物の血液、腹水な
ど、好ましくは血液から採取することができる。抗血清
中のポリクローナル抗体価の測定は、上記の血清中の抗
体価の測定と同様にして測定できる。ポリクローナル抗
体の分離精製は、上記のモノクローナル抗体の分離精製
と同様の免疫グロブリンの分離精製法に従って行なうこ
とができる。
【0047】本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたは
それらの塩、およびそれらをコードするDNAは、本
発明の蛋白質に対するリガンドの決定方法、抗体およ
び抗血清の入手、組換え型蛋白質の発現系の構築、
同発現系を用いたレセプター結合アッセイ系の開発と医
薬品候補化合物のスクリーニング、構造的に類似した
リガンド・レセプターとの比較にもとづいたドラッグデ
ザインの実施、遺伝子診断におけるプローブやPCR
プライマーを作成するための試薬、トランスジェニッ
ク動物の作製または遺伝子予防・治療剤等の医薬など
として用いることができる。特に、本発明の組換え型蛋
白質の発現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用い
ることによって、ヒトや哺乳動物に特異的なG蛋白質共
役型レセプターに対するリガンドの結合性を変化させる
化合物(例、アゴニスト、アンタゴニストなど)をスク
リーニングすることができ、該アゴニストまたはアンタ
ゴニストを各種疾病の予防・治療剤などとして使用する
ことができる。本発明の蛋白質、部分ペプチドまたはそ
れらの塩(以下、本発明の蛋白質等と略記する場合があ
る)、本発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコード
するDNA(以下、本発明のDNAと略記する場合があ
る)および本発明の蛋白質等に対する抗体(以下、本発
明の抗体と略記する場合がある)の用途について、以下
に具体的に説明する。
【0048】(1)本発明の蛋白質に対するリガンド
(アゴニスト)の決定方法 本発明の蛋白質もしくはその塩または本発明の部分ペプ
チドもしくはその塩は、本発明の蛋白質またはその塩に
対するリガンド(アゴニスト)を探索し、または決定す
るための試薬として有用である。すなわち、本発明は、
本発明の蛋白質もしくはその塩または本発明の部分ペプ
チドもしくはその塩と、試験化合物とを接触させること
を特徴とする本発明の蛋白質に対するリガンドの決定方
法を提供する。試験化合物としては、公知のリガンド
(例えば、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイ
ド、コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラ
トニン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バ
ソプレッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチ
ン、グルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、
ソマトスタチン、GHRH、CRF、ACTH、GR
P、PTH、VIP(バソアクティブ インテスティナ
ル アンド リレイテッド ポリペプチド)、ソマトス
タチン、ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニ
ン、CGRP(カルシトニンジーンリレーティッドペプ
チド)、ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロス
タグランジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナ
リン、αおよびβ−ケモカイン(chemokine)(例え
ば、IL−8、GROα、GROβ、GROγ、NAP
−2、ENA−78、PF4、IP10、GCP−2、
MCP−1、HC14、MCP−3、I−309、MI
P1α、MIP−1β、RANTESなど)、エンドセ
リン、エンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテン
シン、TRH、パンクレアティックポリペプタイドまた
はガラニンなど)、それらのサブタイプまたはそれらの
類縁体の他に、公知のα−ラトロトキシン(α-latroto
xin)、ニューレキソフィリン(neurexophilin)、それ
らのサブタイプまたはそれらの類縁体などがあげられ、
またその他に、例えば、ヒトまたは哺乳動物(例えば、
マウス、ラット、ブタ、ウシ、ヒツジ、サルなど)の組
織抽出物、細胞培養上清などが用いられる。例えば、該
組織抽出物、細胞培養上清などを本発明の蛋白質に添加
し、細胞刺激活性などを測定しながら分画し、最終的に
単一のリガンドを得ることができる。なかでも、α−ラ
トロトキシン(α-latrotoxin)、ニューレキソフィリ
ン(neurexophilin)、それらのサブタイプまたはそれ
らの類縁体などが好ましいリガンドとしてあげられる。
【0049】具体的には、本発明のリガンド決定方法
は、本発明の蛋白質、その部分ペプチドもしくはそれら
の塩を用いるか、または組換え型蛋白質の発現系を構築
し、該発現系を用いたレセプター結合アッセイ系を用い
ることによって、本発明の蛋白質に結合して細胞刺激活
性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、
細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGM
P生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細
胞内蛋白質のリン酸化、c−fos活性化、pHの低下
などを促進する活性または抑制する活性)を有する化合
物(例えば、ペプチド、蛋白質、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物など)またはその塩を決定する
方法である。本発明のリガンド決定方法においては、本
発明の蛋白質またはその部分ペプチドと試験化合物とを
接触させた場合の、例えば、該蛋白質または該部分ペプ
チドに対する試験化合物の結合量や、細胞刺激活性など
を測定することを特徴とする。
【0050】より具体的には、本発明は、標識した試
験化合物を、本発明の蛋白質もしくはその塩または本発
明の部分ペプチドもしくはその塩に接触させた場合にお
ける、標識した試験化合物の該蛋白質もしくはその塩、
または該部分ペプチドもしくはその塩に対する結合量を
測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはその塩
に対するリガンドの決定方法、 標識した試験化合物を、本発明の蛋白質を含有する細
胞または該細胞の膜画分に接触させた場合における、標
識した試験化合物の該細胞または該膜画分に対する結合
量を測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはそ
の塩に対するリガンドの決定方法、 標識した試験化合物を、本発明の蛋白質をコードする
DNAを含有する形質転換体を培養することによって細
胞膜上に発現した蛋白質に接触させた場合における、標
識した試験化合物の該蛋白質またはその塩に対する結合
量を測定しすることを特徴とする本発明の蛋白質に対す
るリガンドの決定方法、
【0051】試験化合物を、本発明の蛋白質を含有す
る細胞に接触させた場合における、蛋白質を介した細胞
刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン
遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内
cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変
動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、p
Hの低下などを促進する活性または抑制する活性など)
を測定することを特徴とする本発明の蛋白質またはその
塩に対するリガンドの決定方法、および 試験化合物を、本発明の蛋白質をコードするDNAを
含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上に
発現した蛋白質に接触させた場合における、蛋白質を介
する細胞刺激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチ
ルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細胞内cAMP生
成、細胞内cGMP生成、イノシトールリン酸産生、細
胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの
活性化、pHの低下などを促進する活性または抑制する
活性など)を測定することを特徴とする本発明の蛋白質
またはその塩に対するリガンドの決定方法を提供する。
特に、上記〜の試験を行ない、試験化合物が本発明
の蛋白質に結合することを確認した後に、上記〜の
試験を行なうことが好ましい。
【0052】まず、リガンド決定方法に用いる蛋白質と
しては、前記した本発明の蛋白質または本発明の部分ペ
プチドを含有するものであれば何れのものであってもよ
いが、動物細胞を用いて大量発現させた蛋白質が適して
いる。本発明の蛋白質を製造するには、前述の発現方法
が用いられるが、該蛋白質をコードするDNAを哺乳動
物細胞や昆虫細胞で発現することにより行なうことが好
ましい。目的とする蛋白質部分をコードするDNA断片
には、通常、相補DNAが用いられるが、必ずしもこれ
に制約されるものではない。例えば、遺伝子断片や合成
DNAを用いてもよい。本発明の蛋白質をコードするD
NA断片を宿主動物細胞に導入し、それらを効率よく発
現させるためには、該DNA断片を昆虫を宿主とするバ
キュロウイルスに属する核多角体病ウイルス(nuclear
polyhedrosis virus;NPV)のポリヘドリンプロモー
ター、SV40由来のプロモーター、レトロウイルスの
プロモーター、メタロチオネインプロモーター、ヒトヒ
ートショックプロモーター、サイトメガロウイルスプロ
モーター、SRαプロモーターなどの下流に組み込むの
が好ましい。発現したレセプターの量と質の検査はそれ
自体公知の方法で行うことができる。例えば、文献〔Na
mbi,P.ら、ザ・ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリー(J. Biol. Chem.),267巻,19555〜19559
頁,1992年〕に記載の方法に従って行うことができる。
【0053】したがって、本発明のリガンド決定方法に
おいて、本発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそれ
らの塩を含有するものとしては、それ自体公知の方法に
従って精製した蛋白質、その部分ペプチドまたはそれら
の塩であってもよいし、該蛋白質を含有する細胞または
その細胞膜画分を用いてもよい。本発明のリガンド決定
方法において、本発明の蛋白質を含有する細胞を用いる
場合、該細胞をグルタルアルデヒド、ホルマリンなどで
固定化してもよい。固定化方法はそれ自体公知の方法に
従って行なうことができる。本発明の蛋白質を含有する
細胞としては、本発明の蛋白質を発現した宿主細胞をい
うが、該宿主細胞としては、大腸菌、枯草菌、酵母、昆
虫細胞、動物細胞などが用いられる。細胞膜画分として
は、細胞を破砕した後、それ自体公知の方法で得られる
細胞膜が多く含まれる画分のことをいう。細胞の破砕方
法としては、Potter−Elvehjem型ホモジナイザーで細胞
を押し潰す方法、ワーリングブレンダーやポリトロン
(Kinematica社製)による破砕、超音波による破砕、フ
レンチプレスなどで加圧しながら細胞を細いノズルから
噴出させることによる破砕などが挙げられる。細胞膜の
分画には、分画遠心分離法や密度勾配遠心分離法などの
遠心力による分画法が主として用いられる。例えば、細
胞破砕液を低速(500rpm〜3000rpm)で短
時間(通常、約1分〜10分)遠心し、上清をさらに高
速(15000rpm〜30000rpm)で通常30
分〜2時間遠心し、得られる沈澱を膜画分とする。該膜
画分中には、発現した蛋白質と細胞由来のリン脂質や膜
蛋白質などの膜成分が多く含まれる。
【0054】該蛋白質を含有する細胞やその膜画分中の
蛋白質の量は、1細胞当たり10〜10分子である
のが好ましく、105〜107分子であるのが好適であ
る。なお、発現量が多いほど膜画分当たりのリガンド結
合活性(比活性)が高くなり、高感度なスクリーニング
系の構築が可能になるばかりでなく、同一ロットで大量
の試料を測定できるようになる。本発明の蛋白質または
その塩に対するリガンドを決定する前記の〜の方法
を実施するためには、適当な蛋白質画分と、標識した試
験化合物が必要である。蛋白質画分としては、天然型の
レセプター蛋白質画分か、またはそれと同等の活性を有
する組換え型レセプター画分などが望ましい。ここで、
同等の活性とは、同等のリガンド結合活性、シグナル情
報伝達作用などを示す。標識した試験化合物としては、
3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識し
たアンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、コレ
シストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニン、
ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプレッ
シン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グルカ
ゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマトスタ
チン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PTH、
VIP(バソアクティブ インテスティナル アンド
リイテッド ポリペプチド)、ソマトスタチン、ドーパ
ミン、モチリン、アミリン、ブラジキニン、CGRP
(カルシトニンジーンリレーティッドペプチド)、ロイ
コトリエン、パンクレアスタチン、プロスタグランジ
ン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナリン、αお
よびβ−ケモカイン(chemokine)(例えば、IL−
8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2、EN
A−78、PF4、IP10、GCP−2、MCP−
1、HC14、MCP−3、I−309、MIP1α、
MIP−1β、RANTESなど)、エンドセリン、エ
ンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテンシン、T
RH、パンクレアティックポリペプタイド、ガラニン、
α−ラトロトキシン(α-latrotoxin)、ニューレキソ
フィリン(neurexophilin)、それらのサブタイプまた
はそれらの類縁体などが好適である。なかでもα−ラト
ロトキシン(α-latrotoxin)、ニューレキソフィリン
(neurexophilin)、それらのサブタイプまたはそれら
の類縁体などが好ましく用いられる。
【0055】具体的には、本発明の蛋白質またはその塩
に対するリガンドの決定方法を行なうには、まず本発明
の蛋白質を含有する細胞または細胞の膜画分を、決定方
法に適したバッファーに懸濁することによりレセプター
標品を調製する。バッファーには、pH4〜10(望ま
しくはpH6〜8)のリン酸バッファー、トリス−塩酸
バッファーなどのリガンドと本発明の蛋白質との結合を
阻害しないバッファーであればいずれでもよい。また、
非特異的結合を低減させる目的で、CHAPS、Twe
en−80TM(花王−アトラス社)、ジギトニン、デオ
キシコレートなどの界面活性剤やウシ血清アルブミンや
ゼラチンなどの各種蛋白質をバッファーに加えることも
できる。さらに、プロテアーゼによるリセプターやリガ
ンドの分解を抑える目的でPMSF、ロイペプチン、E
−64(ペプチド研究所製)、ペプスタチンなどのプロ
テアーゼ阻害剤を添加することもできる。0.01ml
〜10mlの該レセプター溶液に、一定量(5000c
pm〜500000cpm)の〔3H〕、〔125I〕、〔
14C〕、〔35S〕などで標識した試験化合物を共存させ
る。非特異的結合量(NSB)を知るために大過剰の未
標識の試験化合物を加えた反応チューブも用意する。反
応は約0℃から50℃、望ましくは約4℃から37℃
で、約20分から24時間、望ましくは約30分から3
時間行なう。反応後、ガラス繊維濾紙等で濾過し、適量
の同バッファーで洗浄した後、ガラス繊維濾紙に残存す
る放射活性を液体シンチレーションカウンターあるいは
γ−カウンターで計測する。全結合量(B)から非特異
的結合量(NSB)を引いたカウント(B−NSB)が
0cpmを越える試験化合物を本発明の蛋白質またはそ
の塩に対するリガンド(アゴニスト)として選択するこ
とができる。
【0056】本発明の蛋白質またはその塩に対するリガ
ンドを決定する前記の〜の方法を実施するために
は、該蛋白質を介する細胞刺激活性(例えば、アラキド
ン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+遊離、細
胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシトール
リン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリン酸
化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進する活
性または抑制する活性など)を公知の方法または市販の
測定用キットを用いて測定することができる。具体的に
は、まず、本発明の蛋白質を含有する細胞をマルチウェ
ルプレート等に培養する。リガンド決定を行なうにあた
っては前もって新鮮な培地あるいは細胞に毒性を示さな
い適当なバッファーに交換し、試験化合物などを添加し
て一定時間インキュベートした後、細胞を抽出あるいは
上清液を回収して、生成した産物をそれぞれの方法に従
って定量する。細胞刺激活性の指標とする物質(例え
ば、アラキドン酸など)の生成が、細胞が含有する分解
酵素によって検定困難な場合は、該分解酵素に対する阻
害剤を添加してアッセイを行なってもよい。また、cA
MP産生抑制などの活性については、フォルスコリンな
どで細胞の基礎的産生量を増大させておいた細胞に対す
る産生抑制作用として検出することができる。
【0057】本発明の蛋白質またはその塩に結合するリ
ガンド決定用キットは、本発明の蛋白質もしくはその
塩、本発明の部分ペプチドもしくはその塩、本発明の蛋
白質を含有する細胞、または本発明の蛋白質を含有する
細胞の膜画分などを含有するものである。本発明のリガ
ンド決定用キットの例としては、次のものが挙げられ
る。 1.リガンド決定用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 G蛋白質共役型レセプター蛋白質標品 本発明の蛋白質を発現させたCHO細胞を、12穴プレ
ートに5×105個/穴で継代し、37℃、5%CO2
95%airで2日間培養したもの。 標識試験化合物 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識した化合物、または適当な方法で標識化したもの 水溶液の状態のものを4℃あるいは−20℃にて保存
し、用時に測定用緩衝液にて1μMに希釈する。水に難
溶性を示す試験化合物については、ジメチルホルムアミ
ド、DMSO、メタノール等に溶解する。 非標識試験化合物 標識化合物と同じものを100〜1000倍濃い濃度に
調製する。
【0058】2.測定法 12穴組織培養用プレートにて培養した本発明の蛋白
質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄し
た後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加える。 標識試験化合物を5μl加え、室温にて1時間反応さ
せる。非特異的結合量を知るためには非標識試験化合物
を5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識試験化合物を0.2N NaO
H−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーター
A(和光純薬製)と混合する。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定する。
【0059】本発明の蛋白質またはその塩に結合するこ
とができるリガンドとしては、例えば、脳、下垂体、膵
臓などに特異的に存在する物質などが挙げられ、具体的
には、アンギオテンシン、ボンベシン、カナビノイド、
コレシストキニン、グルタミン、セロトニン、メラトニ
ン、ニューロペプチドY、オピオイド、プリン、バソプ
レッシン、オキシトシン、PACAP、セクレチン、グ
ルカゴン、カルシトニン、アドレノメジュリン、ソマト
スタチン、GHRH、CRF、ACTH、GRP、PT
H、VIP(バソアクティブ インテスティナル アン
ド リレイテッド ポリペプチド)、ソマトスタチン、
ドーパミン、モチリン、アミリン、ブラジキニン、CG
RP(カルシトニンジーンリレーティッドペプチド)、
ロイコトリエン、パンクレアスタチン、プロスタグラン
ジン、トロンボキサン、アデノシン、アドレナリン、α
およびβ−ケモカイン(chemokine)(例えば、IL−
8、GROα、GROβ、GROγ、NAP−2、EN
A−78、PF4、IP10、GCP−2、MCP−
1、HC14、MCP−3、I−309、MIP1α、
MIP−1β、RANTESなど)、エンドセリン、エ
ンテロガストリン、ヒスタミン、ニューロテンシン、T
RH、パンクレアティックポリペプタイド、ガラニン、
α−ラトロトキシン(α-latrotoxin)、ニューレキソ
フィリン(neurexophilin)、それらのサブタイプまた
はそれらの類縁体などが用いられる。なかでもα−ラト
ロトキシン(α-latrotoxin)、ニューレキソフィリン
(neurexophilin)、それらのサブタイプまたはそれら
の類縁体などが好ましく用いられる。
【0060】(2)本発明の蛋白質欠乏症の予防・治療
剤 上記(1)の方法において、本発明の蛋白質に対するリ
ガンドが明らかになれば、該リガンドが有する作用に応
じて、本発明の蛋白質または本発明の蛋白質をコードす
るDNAを本発明の蛋白質欠乏症の予防・治療剤などの
医薬として使用することができる。例えば、生体内にお
いて本発明の蛋白質が減少しているためにリガンドの生
理作用が期待できない患者がいる場合に、本発明の蛋
白質を該患者に投与し該蛋白質の量を補充したり、
(イ)本発明の蛋白質をコードするDNAを該患者に投
与し発現させることによって、あるいは(ロ)対象とな
る細胞に本発明の蛋白質をコードするDNAを挿入し発
現させた後に、該細胞を該患者に移植することなどによ
って、患者の体内における蛋白質の量を増加させ、リガ
ンドの作用を充分に発揮させることができる。したがっ
て、本発明の蛋白質をコードするDNAは、安全で低毒
性な本発明の蛋白質欠乏症の予防・治療剤などの医薬と
して有用である。本発明の蛋白質をコードするDNA
(以下、本発明のDNAと略記する場合がある)を上記
予防・治療剤として使用する場合は、本発明のDNAを
単独あるいはレトロウイルスベクター、アデノウイルス
ベクター、アデノウイルスアソシエーテッドウイルスベ
クターなどの適当なベクターに挿入した後、常套手段に
従って実施することができる。本発明のDNAは、その
ままで、あるいは摂取促進のための補助剤とともに、遺
伝子銃やハイドロゲルカテーテルのようなカテーテルに
よって投与できる。例えば、必要に応じて糖衣を施した
錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤
などとして経口的に、あるいは水もしくはそれ以外の薬
学的に許容し得る液との無菌性溶液、または懸濁液剤な
どの注射剤の形で非経口的に使用できる。例えば、本発
明のDNAを生理学的に認められる担体、香味剤、賦形
剤、ベヒクル、防腐剤、安定剤、結合剤などとともに一
般に認められた製剤実施に要求される単位用量形態で混
和することによって製造することができる。これら製剤
における有効成分量は指示された範囲の適当な用量が得
られるようにするものである。
【0061】錠剤、カプセル剤などに混和することがで
きる添加剤としては、例えばゼラチン、コーンスター
チ、トラガント、アラビアゴムのような結合剤、結晶性
セルロースのような賦形剤、コーンスターチ、ゼラチ
ン、アルギン酸などのような膨化剤、ステアリン酸マグ
ネシウムのような潤滑剤、ショ糖、乳糖またはサッカリ
ンのような甘味剤、ペパーミント、アカモノ油またはチ
ェリーのような香味剤などが用いられる。調剤単位形態
がカプセルである場合には、前記タイプの材料にさらに
油脂のような液状担体を含有することができる。注射の
ための無菌組成物は注射用水のようなベヒクル中の活性
物質、胡麻油、椰子油などのような天然産出植物油など
を溶解または懸濁させるなどの通常の製剤実施に従って
処方することができる。注射用の水性液としては、例え
ば、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張
液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩
化ナトリウムなど)などが用いられ、適当な溶解補助
剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアル
コール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート
80(TM)、HCO−50)などと併用してもよい。
油性液としては、例えば、ゴマ油、大豆油などが用いら
れ、溶解補助剤である安息香酸ベンジル、ベンジルアル
コールなどと併用してもよい。
【0062】また、上記予防・治療剤は、例えば、緩衝
剤(例えば、リン酸塩緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝
液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸
プロカインなど)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミ
ン、ポリエチレングリコールなど)、保存剤(例えば、
ベンジルアルコール、フェノールなど)、酸化防止剤な
どと配合してもよい。調製された注射液は通常、適当な
アンプルに充填される。このようにして得られる製剤は
安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや哺乳動物(例
えば、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イ
ヌ、サルなど)に対して投与することができる。本発明
の蛋白質またはDNAの投与量は、投与対象、対象臓
器、症状、投与方法などにより差異はあるが、経口投与
の場合、一般的に成人(60kgとして)においては、
一日につき約0.1mg〜100mg、好ましくは約
1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mg
である。非経口的に投与する場合は、その1回投与量は
投与対象、対象臓器、症状、投与方法などによっても異
なるが、例えば、注射剤の形では通常成人(60kgと
して)においては、一日につき約0.01〜30mg程
度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましく
は約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与するの
が好都合である。他の動物の場合も、60kg当たりに
換算した量を投与することができる。
【0063】(3)遺伝子診断剤 本発明のDNAは、プローブとして使用することによ
り、ヒトまたは哺乳動物(例えば、ラット、ウサギ、ヒ
ツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サルなど)における本
発明の蛋白質またはその部分ペプチドをコードするDN
AまたはmRNAの異常(遺伝子異常)を検出すること
ができるので、例えば、該DNAまたはmRNAの損
傷、突然変異あるいは発現低下や、該DNAまたはmR
NAの増加あるいは発現過多などの遺伝子診断剤として
有用である。本発明のDNAを用いる上記の遺伝子診断
は、例えば、自体公知のノーザンハイブリダイゼーショ
ンやPCR−SSCP法(ゲノミックス(Genomics),
第5巻,874〜879頁(1989年)、プロシージ
ングズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サ
イエンシイズ・オブ・ユーエスエー(Proceedings ofth
e Natinal Academy of Sciences of the United States
of America),第86巻,2766〜2770頁(1
989年))などにより実施することができる。
【0064】(4)本発明の蛋白質に対するリガンドの
定量法 本発明の蛋白質等は、リガンドに対して結合性を有して
いるので、生体内におけるリガンド濃度を感度良く定量
することができる。本発明の定量法は、例えば、競合法
と組み合わせることによって用いることができる。すな
わち、被検体を本発明の蛋白質等と接触させることによ
って被検体中のリガンド濃度を測定することができる。
具体的には、例えば、以下のまたはなどに記載の方
法あるいはそれに準じる方法に従って用いることができ
る。 入江寛編「ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和4
9年発行) 入江寛編「続ラジオイムノアッセイ」(講談社、昭和
54年発行)
【0065】(5)本発明の蛋白質とリガンドとの結合
性を変化させる化合物のスクリーニング方法 本発明の蛋白質等を用いるか、または組換え型蛋白質等
の発現系を構築し、該発現系を用いたレセプター結合ア
ッセイ系を用いることによって、リガンドと本発明の蛋
白質等との結合性を変化させる化合物(例えば、ペプチ
ド、蛋白質、非ペプチド性化合物、合成化合物、発酵生
産物など)またはその塩を効率よくスクリーニングする
ことができる。このような化合物には、(イ)G蛋白質
共役型レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、アラ
キドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+
離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシ
トールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリ
ン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進す
る活性または抑制する活性など)を有する化合物(いわ
ゆる、本発明の蛋白質に対するアゴニスト)、(ロ)該
細胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本発明の蛋
白質に対するアンタゴニスト)、(ハ)リガンドと本発
明の蛋白質との結合力を増強する化合物、あるいは
(ニ)リガンドと本発明の蛋白質との結合力を減少させ
る化合物などが含まれる(なお、上記(イ)の化合物
は、前記したリガンド決定方法によってスクリーニング
することが好ましい)。すなわち、本発明は、(i)本
発明の蛋白質、その部分ペプチドまたはそれらの塩と、
リガンドとを接触させた場合と(ii)本発明の蛋白質、
その部分ペプチドまたはそれらの塩と、リガンドおよび
試験化合物とを接触させた場合との比較を行なうことを
特徴とするリガンドと本発明の蛋白質、その部分ペプチ
ドまたはそれらの塩との結合性を変化させる化合物また
はその塩のスクリーニング方法を提供する。本発明のス
クリーニング方法においては、(i)と(ii)の場合に
おける、例えば、該蛋白質等に対するリガンドの結合
量、細胞刺激活性などを測定して、比較することを特徴
とする。
【0066】より具体的には、本発明は、 標識したリガンドを、本発明の蛋白質等に接触させた
場合と、標識したリガンドおよび試験化合物を本発明の
蛋白質等に接触させた場合における、標識したリガンド
の該蛋白質等に対する結合量を測定し、比較することを
特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変
化させる化合物またはその塩のスクリーニング方法、 標識したリガンドを、本発明の蛋白質等を含有する細
胞または該細胞の膜画分に接触させた場合と、標識した
リガンドおよび試験化合物を本発明の蛋白質等を含有す
る細胞または該細胞の膜画分に接触させた場合におけ
る、標識したリガンドの該細胞または該膜画分に対する
結合量を測定し、比較することを特徴とするリガンドと
本発明の蛋白質等との結合性を変化させる化合物または
その塩のスクリーニング方法、 標識したリガンドを、本発明のDNAを含有する形質
転換体を培養することによって細胞膜上に発現した蛋白
質等に接触させた場合と、標識したリガンドおよび試験
化合物を本発明のDNAを含有する形質転換体を培養す
ることによって細胞膜上に発現した本発明の蛋白質等に
接触させた場合における、標識したリガンドの該蛋白質
等に対する結合量を測定し、比較することを特徴とする
リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変化させる化
合物またはその塩のスクリーニング方法、
【0067】本発明の蛋白質等を活性化する化合物
(例えば、本発明の蛋白質等に対するリガンドなど)を
本発明の蛋白質等を含有する細胞に接触させた場合と、
本発明の蛋白質等を活性化する化合物および試験化合物
を本発明の蛋白質等を含有する細胞に接触させた場合に
おける、レセプターを介した細胞刺激活性(例えば、ア
ラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+
離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノシ
トールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質のリ
ン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進す
る活性または抑制する活性など)を測定し、比較するこ
とを特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との結合性
を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング方
法、および 本発明の蛋白質等を活性化する化合物(例えば、本発
明の蛋白質等に対するリガンドなど)を本発明のDNA
を含有する形質転換体を培養することによって細胞膜上
に発現した本発明の蛋白質等に接触させた場合と、本発
明の蛋白質等を活性化する化合物および試験化合物を本
発明のDNAを含有する形質転換体を培養することによ
って細胞膜上に発現した本発明の蛋白質等に接触させた
場合における、レセプターを介する細胞刺激活性(例え
ば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内C
2+遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、
イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白
質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを
促進する活性または抑制する活性など)を測定し、比較
することを特徴とするリガンドと本発明の蛋白質等との
結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニン
グ方法を提供する。
【0068】本発明の蛋白質等が得られる以前は、G蛋
白質共役型レセプターアゴニストまたはアンタゴニスト
をスクリーニングする場合、まずラットなどのG蛋白質
共役型レセプター蛋白質を含む細胞、組織またはその細
胞膜画分を用いて候補化合物を得て(一次スクリーニン
グ)、その後に該候補化合物が実際にヒトのG蛋白質共
役型レセプター蛋白質とリガンドとの結合を阻害するか
否かを確認する試験(二次スクリーニング)が必要であ
った。細胞、組織または細胞膜画分をそのまま用いれば
他のレセプター蛋白質も混在するために、目的とするレ
セプター蛋白質に対するアゴニストまたはアンタゴニス
トを実際にスクリーニングすることは困難であった。し
かしながら、例えば、本発明のヒト由来蛋白質を用いる
ことによって、一次スクリーニングの必要がなくなり、
リガンドとG蛋白質共役型レセプター蛋白質との結合を
阻害する化合物を効率良くスクリーニングすることがで
きる。さらに、スクリーニングされた化合物がアゴニス
トかアンタゴニストかを簡便に評価することができる。
本発明のスクリーニング方法の具体的な説明を以下にす
る。まず、本発明のスクリーニング方法に用いる本発明
の蛋白質等としては、前記した本発明の蛋白質等を含有
するものであれば何れのものであってもよいが、本発明
の蛋白質等を含有する哺乳動物の臓器の細胞膜画分が好
適である。しかし、特にヒト由来の臓器は入手が極めて
困難なことから、スクリーニングに用いられるものとし
ては、組換え体を用いて大量発現させたヒト由来のレセ
プター蛋白質等などが適している。
【0069】本発明の蛋白質等を製造するには、前述の
方法が用いられるが、本発明のDNAを哺乳細胞や昆虫
細胞で発現することにより行なうことが好ましい。目的
とする蛋白質部分をコードするDNA断片には相補DN
Aが用いられるが、必ずしもこれに制約されるものでは
ない。例えば、遺伝子断片や合成DNAを用いてもよ
い。本発明の蛋白質をコードするDNA断片を宿主動物
細胞に導入し、それらを効率よく発現させるためには、
該DNA断片を昆虫を宿主とするバキュロウイルスに属
する核多角体病ウイルス(nuclear polyhedrosis viru
s;NPV)のポリヘドリンプロモーター、SV40由
来のプロモーター、レトロウイルスのプロモーター、メ
タロチオネインプロモーター、ヒトヒートショックプロ
モーター、サイトメガロウイルスプロモーター、SRα
プロモーターなどの下流に組み込むのが好ましい。発現
したレセプターの量と質の検査はそれ自体公知の方法で
行うことができる。例えば、文献〔Nambi,P.ら、ザ・
ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.
Biol. Chem.),267巻,19555〜19559頁,1992年〕に記載
の方法に従って行なうことができる。したがって、本発
明のスクリーニング方法において、本発明の蛋白質等を
含有するものとしては、それ自体公知の方法に従って精
製した蛋白質等であってもよいし、該蛋白質等を含有す
る細胞を用いてもよく、また該蛋白質等を含有する細胞
の膜画分を用いてもよい。
【0070】本発明のスクリーニング方法において、本
発明の蛋白質等を含有する細胞を用いる場合、該細胞を
グルタルアルデヒド、ホルマリンなどで固定化してもよ
い。固定化方法はそれ自体公知の方法に従って行なうこ
とができる。本発明の蛋白質等を含有する細胞として
は、該蛋白質等を発現した宿主細胞をいうが、該宿主細
胞としては、大腸菌、枯草菌、酵母、昆虫細胞、動物細
胞などが好ましい。細胞膜画分としては、細胞を破砕し
た後、それ自体公知の方法で得られる細胞膜が多く含ま
れる画分のことをいう。細胞の破砕方法としては、Pott
er−Elvehjem型ホモジナイザーで細胞を押し潰す方法、
ワーリングブレンダーやポリトロン(Kinematica社製)
のよる破砕、超音波による破砕、フレンチプレスなどで
加圧しながら細胞を細いノズルから噴出させることによ
る破砕などが挙げられる。細胞膜の分画には、分画遠心
分離法や密度勾配遠心分離法などの遠心力による分画法
が主として用いられる。例えば、細胞破砕液を低速(5
00rpm〜3000rpm)で短時間(通常、約1分
〜10分)遠心し、上清をさらに高速(15000rp
m〜30000rpm)で通常30分〜2時間遠心し、
得られる沈澱を膜画分とする。該膜画分中には、発現し
た蛋白質等と細胞由来のリン脂質や膜蛋白質などの膜成
分が多く含まれる。該蛋白質等を含有する細胞や膜画分
中の該蛋白質の量は、1細胞当たり103〜108分子で
あるのが好ましく、105〜107分子であるのが好適で
ある。なお、発現量が多いほど膜画分当たりのリガンド
結合活性(比活性)が高くなり、高感度なスクリーニン
グ系の構築が可能になるばかりでなく、同一ロットで大
量の試料を測定できるようになる。
【0071】リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を
変化させる化合物をスクリーニングする前記の〜を
実施するためには、例えば、適当な蛋白質画分と、標識
したリガンドが必要である。蛋白質画分としては、天然
型のレセプター蛋白質画分か、またはそれと同等の活性
を有する組換え型レセプター蛋白質画分などが望まし
い。ここで、同等の活性とは、同等のリガンド結合活
性、シグナル情報伝達作用などを示す。標識したリガン
ドとしては、標識したリガンド、標識したリガンドアナ
ログ化合物などが用いられる。例えば〔3H〕、
125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで標識されたリガ
ンドなどが用いられる。具体的には、リガンドと本発明
の蛋白質等との結合性を変化させる化合物のスクリーニ
ングを行なうには、まず本発明の蛋白質等を含有する細
胞または細胞の膜画分を、スクリーニングに適したバッ
ファーに懸濁することにより蛋白質標品を調製する。バ
ッファーには、pH4〜10(望ましくはpH6〜8)
のリン酸バッファー、トリス−塩酸バッファーなどのリ
ガンドと蛋白質との結合を阻害しないバッファーであれ
ばいずれでもよい。また、非特異的結合を低減させる目
的で、CHAPS、Tween−80TM(花王−アトラ
ス社)、ジギトニン、デオキシコレートなどの界面活性
剤をバッファーに加えることもできる。さらに、プロテ
アーゼによるレセプターやリガンドの分解を抑える目的
でPMSF、ロイペプチン、E−64(ペプチド研究所
製)、ペプスタチンなどのプロテアーゼ阻害剤を添加す
ることもできる。0.01ml〜10mlの該レセプタ
ー溶液に、一定量(5000cpm〜500000cp
m)の標識したリガンドを添加し、同時に10-4M〜1
-10Mの試験化合物を共存させる。非特異的結合量
(NSB)を知るために大過剰の未標識のリガンドを加
えた反応チューブも用意する。反応は約0℃から50
℃、望ましくは約4℃から37℃で、約20分から24
時間、望ましくは約30分から3時間行う。反応後、ガ
ラス繊維濾紙等で濾過し、適量の同バッファーで洗浄し
た後、ガラス繊維濾紙に残存する放射活性を液体シンチ
レーションカウンターまたはγ−カウンターで計測す
る。拮抗する物質がない場合のカウント(B0)から非特
異的結合量(NSB)を引いたカウント(B0−NS
B)を100%とした時、特異的結合量(B−NSB)
が、例えば、50%以下になる試験化合物を拮抗阻害能
力のある候補物質として選択することができる。
【0072】リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を
変化させる化合物スクリーニングする前記の〜の方
法を実施するためには、例えば、蛋白質を介する細胞刺
激活性(例えば、アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊
離、細胞内Ca遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cG
MP生成、イノシトールリン酸産生、細胞膜電位変動、
細胞内蛋白質のリン酸化、c−fosの活性化、pHの
低下などを促進する活性または抑制する活性など)を公
知の方法または市販の測定用キットを用いて測定するこ
とができる。具体的には、まず、本発明の蛋白質等を含
有する細胞をマルチウェルプレート等に培養する。スク
リーニングを行なうにあたっては前もって新鮮な培地あ
るいは細胞に毒性を示さない適当なバッファーに交換
し、試験化合物などを添加して一定時間インキュベート
した後、細胞を抽出あるいは上清液を回収して、生成し
た産物をそれぞれの方法に従って定量する。細胞刺激活
性の指標とする物質(例えば、アラキドン酸など)の生
成が、細胞が含有する分解酵素によって検定困難な場合
は、該分解酵素に対する阻害剤を添加してアッセイを行
なってもよい。また、cAMP産生抑制などの活性につ
いては、フォルスコリンなどで細胞の基礎的産生量を増
大させておいた細胞に対する産生抑制作用として検出す
ることができる。細胞刺激活性を測定してスクリーニン
グを行なうには、適当な蛋白質を発現した細胞が必要で
ある。本発明の蛋白質等を発現した細胞としては、天然
型の本発明の蛋白質等を有する細胞株、前述の組換え型
蛋白質等を発現した細胞株などが望ましい。試験化合物
としては、例えば、ペプチド、タンパク、非ペプチド性
化合物、合成化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽
出液、動物組織抽出液などが用いられ、これら化合物は
新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であって
もよい。
【0073】リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を
変化させる化合物またはその塩のスクリーニング用キッ
トは、本発明の蛋白質等、本発明の蛋白質等を含有する
細胞、または本発明の蛋白質等を含有する細胞の膜画分
を含有するものなどである。本発明のスクリーニング用
キットの例としては、次のものが挙げられる。 1.スクリーニング用試薬 測定用緩衝液および洗浄用緩衝液 Hanks' Balanced Salt Solution(ギブコ社製)に、0.
05%のウシ血清アルブミン(シグマ社製)を加えたも
の。孔径0.45μmのフィルターで濾過滅菌し、4℃
で保存するか、あるいは用時調製しても良い。 G蛋白質共役型レセプター標品 本発明の蛋白質を発現させたCHO細胞を、12穴プレ
ートに5×105個/穴で継代し、37℃、5%CO2
95%airで2日間培養したもの。 標識リガンド 市販の〔3H〕、〔125I〕、〔14C〕、〔35S〕などで
標識したリガンド 水溶液の状態のものを4℃あるいは
−20℃にて保存し、用時に測定用緩衝液にて1μMに
希釈する。 リガンド標準液 リガンドを0.1%ウシ血清アルブミン(シグマ社製)
を含むPBSで1mMとなるように溶解し、−20℃で
保存する。
【0074】2.測定法 12穴組織培養用プレートにて培養した本発明の蛋白
質発現CHO細胞を、測定用緩衝液1mlで2回洗浄し
た後、490μlの測定用緩衝液を各穴に加える。 10-3〜10-10Mの試験化合物溶液を5μl加えた
後、標識リガンドを5μl加え、室温にて1時間反応さ
せる。非特異的結合量を知るためには試験化合物の代わ
りに10-3Mのリガンドを5μl加えておく。 反応液を除去し、1mlの洗浄用緩衝液で3回洗浄す
る。細胞に結合した標識リガンドを0.2N NaOH
−1%SDSで溶解し、4mlの液体シンチレーターA
(和光純薬製)と混合する。 液体シンチレーションカウンター(ベックマン社製)
を用いて放射活性を測定し、Percent Maximum Binding
(PMB)を次の式〔数1〕で求める。
【0075】〔数1〕 PMB=[(B−NSB)/(B0−NSB)]×10
0 PMB:Percent Maximum Binding B :検体を加えた時の値 NSB:Non-specific Binding(非特異的結合量) B0 :最大結合量
【0076】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、リガンドと本発明の蛋白質等との結合性を変化させ
る作用を有する化合物であり、具体的には、(イ)G蛋
白質共役型レセプターを介して細胞刺激活性(例えば、
アラキドン酸遊離、アセチルコリン遊離、細胞内Ca2+
遊離、細胞内cAMP生成、細胞内cGMP生成、イノ
シトールリン酸産生、細胞膜電位変動、細胞内蛋白質の
リン酸化、c−fosの活性化、pHの低下などを促進
する活性または抑制する活性など)を有する化合物(い
わゆる、本発明の蛋白質に対するアゴニスト)、(ロ)
該細胞刺激活性を有しない化合物(いわゆる、本発明の
蛋白質に対するアンタゴニスト)、(ハ)リガンドと本
発明のG蛋白質共役型蛋白質との結合力を増強する化合
物、あるいは(ニ)リガンドと本発明のG蛋白質共役型
蛋白質との結合力を減少させる化合物である。該化合物
としては、ペプチド、タンパク、非ペプチド性化合物、
合成化合物、発酵生産物などが挙げられ、これら化合物
は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であっ
てもよい。本発明の蛋白質等に対するアゴニストは、本
発明の蛋白質等に対するリガンドが有する生理活性と同
様の作用を有しているので、該リガンド活性に応じて安
全で低毒性な医薬として有用である。本発明の蛋白質等
に対するアンタゴニストは、本発明の蛋白質等に対する
リガンドが有する生理活性を抑制することができるの
で、該リガンド活性を抑制する安全で低毒性な医薬とし
て有用である。リガンドと本発明の蛋白質との結合力を
増強する化合物は、本発明の蛋白質等に対するリガンド
が有する生理活性を増強するための安全で低毒性な医薬
として有用である。リガンドと本発明の蛋白質との結合
力を減少させる化合物は、本発明の蛋白質等に対するリ
ガンドが有する生理活性を減少させるための安全で低毒
性な医薬として有用である。
【0077】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
を上述の医薬組成物として使用する場合、常套手段に従
って実施することができる。例えば、前記した本発明の
DNAを含有する医薬と同様にして、錠剤、カプセル
剤、エリキシル剤、マイクロカプセル剤、無菌性溶液、
懸濁液剤などとすることができる。このようにして得ら
れる製剤は安全で低毒性であるので、例えば、ヒトや哺
乳動物(例えば、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウ
シ、ネコ、イヌ、サルなど)に対して投与することがで
きる。該化合物またはその塩の投与量は、投与対象、対
象臓器、症状、投与方法などにより差異はあるが、経口
投与の場合、一般的に成人(60kgとして)において
は、一日につき約0.1〜100mg、好ましくは約
1.0〜50mg、より好ましくは約1.0〜20mg
である。非経口的に投与する場合は、その1回投与量は
投与対象、対象臓器、症状、投与方法などによっても異
なるが、例えば、注射剤の形では通常成人(60kgと
して)においては、一日につき約0.01〜30mg程
度、好ましくは約0.1〜20mg程度、より好ましく
は約0.1〜10mg程度を静脈注射により投与するの
が好都合である。他の動物の場合も、60kg当たりに
換算した量を投与することができる。
【0078】(6)本発明の蛋白質、その部分ペプチド
またはそれらの塩の定量 本発明の抗体は、本発明の蛋白質等を特異的に認識する
ことができるので、被検液中の本発明の蛋白質等の定
量、特にサンドイッチ免疫測定法による定量などに使用
することができる。すなわち、本発明は、例えば、
(i)本発明の抗体と、被検液および標識化蛋白質等と
を競合的に反応させ、該抗体に結合した標識化蛋白質等
の割合を測定することを特徴とする被検液中の本発明の
蛋白質等の定量法、(ii)被検液と担体上に不溶化した
本発明の抗体および標識化された本発明の抗体とを同時
あるいは連続的に反応させたのち、不溶化担体上の標識
剤の活性を測定することを特徴とする被検液中の本発明
の蛋白質等の定量法を提供する。上記(ii)において
は、一方の抗体が本発明の蛋白質等のN端部を認識する
抗体で、他方の抗体が本発明の蛋白質等のC端部に反応
する抗体であることが好ましい。
【0079】本発明の蛋白質等に対するモノクローナル
抗体(以下、本発明のモノクローナル抗体と称する場合
がある)を用いて本発明の蛋白質等の測定を行なえるほ
か、組織染色等による検出を行なうこともできる。これ
らの目的には、抗体分子そのものを用いてもよく、ま
た、抗体分子のF(ab')2 、Fab'、あるいはFab
画分を用いてもよい。本発明の蛋白質等に対する抗体を
用いる測定法は、特に制限されるべきものではなく、被
測定液中の抗原量(例えば、蛋白質量)に対応した抗
体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の量を化学的または
物理的手段により検出し、これを既知量の抗原を含む標
準液を用いて作製した標準曲線より算出する測定法であ
れば、いずれの測定法を用いてもよい。例えば、ネフロ
メトリー、競合法、イムノメトリック法およびサンドイ
ッチ法が好適に用いられるが、感度、特異性の点で、後
述するサンドイッチ法を用いるのが特に好ましい。標識
物質を用いる測定法に用いられる標識剤としては、例え
ば、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが
用いられる。放射性同位元素としては、例えば、〔125
I〕、〔131I〕、〔3H〕、〔14C〕などが用いられ
る。上記酵素としては、安定で比活性の大きなものが好
ましく、例えば、β−ガラクトシダーゼ、β−グルコシ
ダーゼ、アルカリフォスファターゼ、パーオキシダー
ゼ、リンゴ酸脱水素酵素などが用いられる。蛍光物質と
しては、例えば、フルオレスカミン、フルオレッセンイ
ソチオシアネートなどが用いられる。発光物質として
は、例えば、ルミノール、ルミノール誘導体、ルシフェ
リン、ルシゲニンなどが用いられる。さらに、抗体ある
いは抗原と標識剤との結合にビオチン−アビジン系を用
いることもできる。
【0080】抗原あるいは抗体の不溶化に当っては、物
理吸着を用いてもよく、また通常、蛋白質あるいは酵素
等を不溶化、固定化するのに用いられる化学結合を用い
る方法でもよい。担体としては、例えば、アガロース、
デキストラン、セルロースなどの不溶性多糖類、ポリス
チレン、ポリアクリルアミド、シリコン等の合成樹脂、
あるいはガラス等が用いられる。サンドイッチ法におい
ては不溶化した本発明のモノクローナル抗体に被検液を
反応させ(1次反応)、さらに標識化した本発明のモノ
クローナル抗体を反応させ(2次反応)たのち、不溶化
担体上の標識剤の活性を測定することにより被検液中の
本発明の蛋白質量を定量することができる。1次反応と
2次反応は逆の順序に行なっても、また、同時に行なっ
てもよいし時間をずらして行なってもよい。標識化剤お
よび不溶化の方法は前記のそれらに準じることができ
る。また、サンドイッチ法による免疫測定法において、
固相用抗体あるいは標識用抗体に用いられる抗体は必ず
しも1種類である必要はなく、測定感度を向上させる等
の目的で2種類以上の抗体の混合物を用いてもよい。本
発明のサンドイッチ法による本発明の蛋白質等の測定法
においては、1次反応と2次反応に用いられる本発明の
モノクローナル抗体は本発明の蛋白質等の結合する部位
が相異なる抗体が好ましく用いられる。即ち、1次反応
および2次反応に用いられる抗体は、例えば、2次反応
で用いられる抗体が、本発明の蛋白質のC端部を認識す
る場合、1次反応で用いられる抗体は、好ましくはC端
部以外、例えばN端部を認識する抗体が用いられる。
【0081】本発明のモノクローナル抗体をサンドイッ
チ法以外の測定システム、例えば、競合法、イムノメト
リック法あるいはネフロメトリーなどに用いることがで
きる。競合法では、被検液中の抗原と標識抗原とを抗体
に対して競合的に反応させたのち、未反応の標識抗原と
(F)と抗体と結合した標識抗原(B)とを分離し(B
/F分離)、B,Fいずれかの標識量を測定し、被検液
中の抗原量を定量する。本反応法には、抗体として可溶
性抗体を用い、B/F分離をポリエチレングリコール、
前記抗体に対する第2抗体などを用いる液相法、およ
び、第1抗体として固相化抗体を用いるか、あるいは、
第1抗体は可溶性のものを用い第2抗体として固相化抗
体を用いる固相化法とが用いられる。イムノメトリック
法では、被検液中の抗原と固相化抗原とを一定量の標識
化抗体に対して競合反応させた後固相と液相を分離する
か、あるいは、被検液中の抗原と過剰量の標識化抗体と
を反応させ、次に固相化抗原を加え未反応の標識化抗体
を固相に結合させたのち、固相と液相を分離する。次
に、いずれかの相の標識量を測定し被検液中の抗原量を
定量する。また、ネフロメトリーでは、ゲル内あるいは
溶液中で抗原抗体反応の結果、生じた不溶性の沈降物の
量を測定する。被検液中の抗原量が僅かであり、少量の
沈降物しか得られない場合にもレーザーの散乱を利用す
るレーザーネフロメトリーなどが好適に用いられる。
【0082】これら個々の免疫学的測定法を本発明の測
定方法に適用するにあたっては、特別の条件、操作等の
設定は必要とされない。それぞれの方法における通常の
条件、操作法に当業者の通常の技術的配慮を加えて本発
明の蛋白質またはその塩の測定系を構築すればよい。こ
れらの一般的な技術手段の詳細については、総説、成書
などを参照することができる〔例えば、入江 寛編「ラ
ジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和49年発行)、入
江 寛編「続ラジオイムノアッセイ〕(講談社、昭和5
4年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定法」(医学書
院、昭和53年発行)、石川栄治ら編「酵素免疫測定
法」(第2版)(医学書院、昭和57年発行)、石川栄
治ら編「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和
62年発行)、「メソッズ・イン・エンジモノジー(Me
thods in ENZYMOLOGY)」 Vol. 70(Immunochemical Tech
niques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunochemical Tech
niques(Part B))、 同書 Vol. 74(Immunochemical Tech
niques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochemical Tech
niques(Part D:Selected Immunoassays))、 同書 Vol.
92(Immunochemical Techniques(Part E:Monoclonal Ant
ibodies and GeneralImmunoassay Methods))、 同書 Vo
l. 121(Immunochemical Techniques(Part I:Hybridoma
Technology and Monoclonal Antibodies))(以上、アカ
デミックプレス社発行)など参照〕。以上のように、本
発明の抗体を用いることによって、本発明の蛋白質また
はその塩を感度良く定量することができる。さらに、本
発明の抗体を用いて本発明の蛋白質またはその塩を定量
することによって、各種疾病の診断をすることができ
る。また、本発明の抗体は、体液や組織などの被検体中
に存在する本発明の蛋白質等を検出するために使用する
ことができる。また、本発明の蛋白質等を精製するため
に使用する抗体カラムの作製、精製時の各分画中の本発
明の蛋白質等の検出、被検細胞内における本発明の蛋白
質の挙動の分析などのために使用することができる。
【0083】(7)本発明のG蛋白質共役型蛋白質をコ
ードするDNAを有する非ヒト動物の作製 本発明のDNAを用いて、本発明の蛋白質等を発現する
トランスジェニック非ヒト動物を作製することができ
る。非ヒト動物としては、哺乳動物(例えば、ラット、
マウス、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サ
ルなど)など(以下、動物と略記する)が挙げれるが、
特に、マウス、ウサギなどが好適である。本発明のDN
Aを対象動物に転移させるにあたっては、該DNAを動
物細胞で発現させうるプロモーターの下流に結合した遺
伝子コンストラクトとして用いるのが一般に有利であ
る。例えば、ウサギ由来の本発明のDNAを転移させる
場合、これと相同性が高い動物由来の本発明のDNAを
動物細胞で発現させうる各種プロモーターの下流に結合
した遺伝子コンストラクトを、例えば、ウサギ受精卵へ
マイクロインジェクションすることによって本発明の蛋
白質等を高産生するDNA転移動物を作出できる。この
プロモーターとしては、例えば、ウイルス由来プロモー
ター、メタロチオネイン等のユビキアスな発現プロモー
ターも使用しうるが、好ましくは脳で特異的に発現する
NGF遺伝子プロモーターやエノラーゼ遺伝子プロモー
ターなどが用いられる。
【0084】受精卵細胞段階における本発明のDNAの
転移は、対象動物の胚芽細胞および体細胞の全てに存在
するように確保される。DNA転移後の作出動物の胚芽
細胞において本発明の蛋白質等が存在することは、作出
動物の子孫が全てその胚芽細胞及び体細胞の全てに本発
明の蛋白質等を有することを意味する。遺伝子を受け継
いだこの種の動物の子孫はその胚芽細胞および体細胞の
全てに本発明の蛋白質等を有する。本発明のDNA転移
動物は、交配により遺伝子を安定に保持することを確認
して、該DNA保有動物として通常の飼育環境で飼育継
代を行うことができる。さらに、目的DNAを保有する
雌雄の動物を交配することにより、導入遺伝子を相同染
色体の両方に持つホモザイゴート動物を取得し、この雌
雄の動物を交配することによりすべての子孫が該DNA
を有するように繁殖継代することができる。本発明のD
NAが転移された動物は、本発明の蛋白質等が高発現さ
せられているので、本発明の蛋白質等に対するアゴニス
トまたはアンタゴニストのスクリーニング用の動物など
として有用である。本発明のDNA転移動物を、組織培
養のための細胞源として使用することもできる。例え
ば、本発明のDNA転移マウスの組織中のDNAもしく
はRNAを直接分析するか、あるいは遺伝子により発現
された本発明の蛋白質が存在する組織を分析することに
より、本発明の蛋白質等について分析することができ
る。本発明の蛋白質等を有する組織の細胞を標準組織培
養技術により培養し、これらを使用して、例えば、脳や
末梢組織由来のような一般に培養困難な組織からの細胞
の機能を研究することができる。また、その細胞を用い
ることにより、例えば、各種組織の機能を高めるような
医薬の選択も可能である。また、高発現細胞株があれ
ば、そこから、本発明の蛋白質等を単離精製することも
可能である。
【0085】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB
Commision on Biochemical Nomenclature による略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
その例を下記する。またアミノ酸に関し光学異性体があ
り得る場合は、特に明示しなければL体を示すものとす
る。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 dATP :デオキシアデノシン三リン酸 dTTP :デオキシチミジン三リン酸 dGTP :デオキシグアノシン三リン酸 dCTP :デオキシシチジン三リン酸 ATP :アデノシン三リン酸 EDTA :エチレンジアミン四酢酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム
【0086】 Gly :グリシン Ala :アラニン Val :バリン Leu :ロイシン Ile :イソロイシン Ser :セリン Thr :スレオニン Cys :システイン Met :メチオニン Glu :グルタミン酸 Asp :アスパラギン酸 Lys :リジン Arg :アルギニン His :ヒスチジン Phe :フェニルアラニン Tyr :チロシン Trp :トリプトファン Pro :プロリン Asn :アスパラギン Gln :グルタミン pGlu :ピログルタミン酸 Me :メチル基 Et :エチル基 Bu :ブチル基 Ph :フェニル基 TC :チアゾリジン−4(R)−カルボキ
サミド基
【0087】また、本明細書中で繁用される置換基、保
護基および試薬を下記の記号で表記する。 Tos :p−トルエンスルフォニル CHO :ホルミル Bzl :ベンジル Cl2Bzl :2,6−ジクロロベンジル Bom :ベンジルオキシメチル Z :ベンジルオキシカルボニル Cl−Z :2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z :2−ブロモベンジルオキシカルボニル Boc :t−ブトキシカルボニル DNP :ジニトロフェノール Trt :トリチル Bum :t−ブトキシメチル Fmoc :N−9−フルオレニルメトキシカルボニル HOBt :1−ヒドロキシベンズトリアゾール HOOBt :3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ− 1,2,3−ベンゾトリアジン HONB :1-ヒドロキシ-5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド DCC :N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド
【0088】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕本発明のヒト脳由来蛋白質のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:2〕配列番号:1で表わされるアミノ酸配
列を有する本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDN
Aの塩基配列を示す。 〔配列番号:3〕本発明のヒト脳由来蛋白質のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:4〕配列番号:3で表わされるアミノ酸配
列を有する本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDN
Aの塩基配列を示す。 〔配列番号:5〕本発明のヒト脳由来蛋白質のアミノ酸
配列を示す。 〔配列番号:6〕配列番号:5で表わされるアミノ酸配
列を有する本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDN
Aの塩基配列を示す。
【0089】後述の実施例1で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)JM109/pH
K05006は、平成10年7月21日から通商産業省
工業技術院生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託
番号FERM BP−6433として、平成10年7月
8日から財団法人・発酵研究所(IFO)に寄託番号I
FO 16189として寄託されている。後述の実施例
2で得られた形質転換体エシェリヒア コリ(Escheric
hia coli)JM109/pHK05490は、平成10
年8月7日から通商産業省工業技術院生命工学工業技術
研究所(NIBH)に寄託番号FERM BP−645
6として寄託されている。後述の実施例3で得られた形
質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia coli)JM
109/pHH02631は、平成10年10月6日か
ら通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(NI
BH)に寄託番号FERM BP−6540として寄託
されている。
【0090】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をより詳細に
説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものでは
ない。なお、大腸菌を用いての遺伝子操作法は、モレキ
ュラー・クローニング(Molecular cloning)に記載さ
れている方法に従った。
【0091】実施例1 ヒト脳由来のG蛋白質共役型レセプター蛋白質の探索と
塩基配列の決定(1)DNAリサーチ(DNA RES
EARCH)第4巻、第53−59頁(1997年)に
記載の方法またはそれに準じた方法に基づいて得られた
cDNAにコードされるアミノ酸配列に対して、既知の
受容体の配列;特にヒトORF受容体配列を鋳型にして
ホモロジーサーチをしたところ、配列番号:1(図1お
よび図2中のアミノ酸配列)で表されるアミノ酸配列が
相同性を示した。次に配列番号:1(図1および図2中
のアミノ酸配列)でアミノ酸配列に相当するcDNAを
配列解析したところ、配列番号:2(図1および図2中
の塩基配列)のようになった。その疎水性プロットは図
3のようになり、7回膜貫通型(G蛋白共役型)のレセ
プターをコードしていることが判明した。さらに、配列
番号:2で表されるDNAを保持するプラスミドpHK
05006をE. coli JM109に導入して E. coli
JM109/pHK05006を得た。
【0092】実施例2 ヒト脳由来のG蛋白質共役型レセプター蛋白質の探索と
塩基配列の決定(2)DNAリサーチ(DNA RES
EARCH)第4巻、第53−59頁(1997年)に
記載の方法またはそれに準じた方法に基づいて得られた
cDNA[配列番号:4(図7〜図15中のDNA配
列)]にコードされるアミノ酸配列に対して、既知の受
容体の配列;特にヒトORF受容体配列を鋳型にしてホ
モロジーサーチをしたところ、配列番号:3(図4およ
び図5中HK05490で表されるのアミノ酸配列;図7〜図
15中のアミノ酸配列)で表されるアミノ酸配列が相同
性を示した。次に疎水性プロットを解析したところ、図
6のようになり、7回膜貫通型(G蛋白共役型)のレセ
プターをコードしていることが判明した。また、配列番
号:3で表されるアミノ酸配列で表される蛋白質は実施
例1に記載の配列番号:1で表されるアミノ酸配列で表
される蛋白質と高い相同性を示すことが確認された(図
4)。さらに、本発明の配列番号:4で表されるDNA
を保持するプラスミドpHK05490をE. coli JM
109に導入して E. coli JM109/pHK054
90を得た。
【0093】実施例3 ヒト脳由来のG蛋白質共役型レセプター蛋白質の探索と
塩基配列の決定(1)DNAリサーチ(DNA RES
EARCH)第4巻、第53−59頁(1997年)に
記載の方法またはそれに準じた方法に基づいて得られた
cDNAにコードされるアミノ酸配列に対して、既知の
受容体の配列;特にヒトORF受容体配列を鋳型にして
ホモロジーサーチをしたところ、配列番号:5で表され
るアミノ酸配列が相同性を示した。次に配列番号:5で
アミノ酸配列に相当するcDNAを配列解析したとこ
ろ、配列番号:6のようになった。その疎水性プロット
は図25のようになり、7回膜貫通型(G蛋白共役型)
のレセプターをコードしていることが判明した。さら
に、配列番号:6で表されるDNAを保持するプラスミ
ドpHH02631をE. coli JM109に導入して
E. coli JM109/pHH02631を得た。
【0094】
【発明の効果】本発明の蛋白質、その部分ペプチドまた
はそれらの塩、およびそれらをコードするDNAは、
リガンド(アゴニスト)の決定、抗体および抗血清の
入手、組み替え型蛋白質の発現系の構築、同発現系
を用いたレセプター結合アッセイ系の開発と医薬品候補
化合物のスクリーニング、構造的に類似したリガンド
・レセプターとの比較にもとづいたドラッグデザインの
実施、遺伝子診断におけるプローブやPCRプライマ
ーの作成のための試薬、トランスジェニック動物の作
製または遺伝子予防・治療剤等の医薬等として用いる
ことができる。
【0095】
【配列表】 [SEQUENCE LISTING] <110> Takeda Chemical Industries, Ltd. <120> Novel G Protein Coupled Receptor Protein and Its Use <130> A99137 <150> JP 10-207579 <151> 1998-07-23 <150> JP 10-225060 <151> 1998-08-07 <150> JP 10-284328 <151> 1998-10-06 <160> 6 <210> 1 <211> 872 <212> PRT <213> Human <400> 1 Ala Glu Gln Thr Arg Asn His Leu Asn Ala Gly Asp Ile Thr Tyr Ser 1 5 10 15 Val Arg Ala Met Asp Gln Leu Val Gly Leu Leu Asp Val Gln Leu Arg 20 25 30 Asn Leu Thr Pro Gly Gly Lys Asp Ser Ala Ala Arg Ser Leu Asn Lys 35 40 45 Ala Met Val Glu Thr Val Asn Asn Leu Leu Gln Pro Gln Ala Leu Asn 50 55 60 Ala Trp Arg Asp Leu Thr Thr Ser Asp Gln Leu Arg Ala Ala Thr Met 65 70 75 80 Leu Leu His Thr Val Glu Glu Ser Ala Phe Val Leu Ala Asp Asn Leu 85 90 95 Leu Lys Thr Asp Ile Val Arg Glu Asn Thr Asp Asn Ile Lys Leu Glu 100 105 110 Val Ala Arg Leu Ser Thr Glu Gly Asn Leu Glu Asp Leu Lys Phe Pro 115 120 125 Glu Asn Met Gly His Gly Ser Thr Ile Gln Leu Ser Ala Asn Thr Leu 130 135 140 Lys Gln Asn Gly Arg Asn Gly Glu Ile Arg Val Ala Phe Val Leu Tyr 145 150 155 160 Asn Asn Leu Gly Pro Tyr Leu Ser Thr Glu Asn Ala Ser Met Lys Leu 165 170 175 Gly Thr Glu Ala Leu Ser Thr Asn His Ser Val Ile Val Asn Ser Pro 180 185 190 Val Ile Thr Ala Ala Ile Asn Lys Glu Phe Ser Asn Lys Val Tyr Leu 195 200 205 Ala Asp Pro Val Val Phe Thr Val Lys His Ile Lys Gln Ser Glu Glu 210 215 220 Asn Phe Asn Pro Asn Cys Ser Phe Trp Ser Tyr Ser Lys Arg Thr Met 225 230 235 240 Thr Gly Tyr Trp Ser Thr Gln Gly Cys Arg Leu Leu Thr Thr Asn Lys 245 250 255 Thr His Thr Thr Cys Ser Cys Asn His Leu Thr Asn Phe Ala Val Leu 260 265 270 Met Ala His Val Glu Val Lys His Ser Asp Ala Val His Asp Leu Leu 275 280 285 Leu Asp Val Ile Thr Trp Val Gly Ile Leu Leu Ser Leu Val Cys Leu 290 295 300 Leu Ile Cys Ile Phe Thr Phe Cys Phe Phe Arg Gly Leu Gln Ser Asp 305 310 315 320 Arg Asn Thr Ile His Lys Asn Leu Cys Ile Ser Leu Phe Val Ala Glu 325 330 335 Leu Leu Phe Leu Ile Gly Ile Asn Arg Thr Asp Gln Pro Ile Ala Cys 340 345 350 Ala Val Phe Ala Ala Leu Leu His Phe Phe Phe Leu Ala Ala Phe Thr 355 360 365 Trp Met Phe Leu Glu Gly Val Gln Leu Tyr Ile Met Leu Val Glu Val 370 375 380 Phe Glu Ser Glu His Ser Arg Arg Lys Tyr Phe Tyr Leu Val Gly Tyr 385 390 395 400 Gly Met Pro Ala Leu Ile Val Ala Val Ser Ala Ala Val Asp Tyr Arg 405 410 415 Ser Tyr Gly Thr Asp Lys Val Cys Trp Leu Arg Leu Asp Thr Tyr Phe 420 425 430 Ile Trp Ser Phe Ile Gly Pro Ala Thr Leu Ile Ile Met Leu Asn Val 435 440 445 Ile Phe Leu Gly Ile Ala Leu Tyr Lys Met Phe His His Thr Ala Ile 450 455 460 Leu Lys Pro Glu Ser Gly Cys Leu Asp Asn Ile Lys Ser Trp Val Ile 465 470 475 480 Gly Ala Ile Ala Leu Leu Cys Leu Leu Gly Leu Thr Trp Ala Phe Gly 485 490 495 Leu Met Tyr Ile Asn Glu Ser Thr Val Ile Met Ala Tyr Leu Phe Thr 500 505 510 Ile Phe Asn Ser Leu Gln Gly Met Phe Ile Phe Ile Phe His Cys Val 515 520 525 Leu Gln Lys Lys Val Arg Lys Glu Tyr Gly Lys Cys Leu Arg Thr His 530 535 540 Cys Cys Ser Gly Lys Ser Thr Glu Ser Ser Ile Gly Ser Gly Lys Thr 545 550 555 560 Ser Gly Ser Arg Thr Pro Gly Arg Tyr Ser Thr Gly Ser Gln Ser Arg 565 570 575 Ile Arg Arg Met Trp Asn Asp Thr Val Arg Lys Gln Ser Glu Ser Ser 580 585 590 Phe Ile Thr Gly Asp Ile Asn Ser Ser Ala Ser Leu Asn Arg Glu Gly 595 600 605 Leu Leu Asn Asn Ala Arg Asp Thr Ser Val Met Asp Thr Leu Pro Leu 610 615 620 Asn Gly Asn His Gly Asn Ser Tyr Ser Ile Ala Ser Gly Glu Tyr Leu 625 630 635 640 Ser Asn Cys Val Gln Ile Ile Asp Arg Gly Tyr Asn His Asn Glu Thr 645 650 655 Ala Leu Glu Lys Lys Ile Leu Lys Glu Leu Thr Ser Asn Tyr Ile Pro 660 665 670 Ser Tyr Leu Asn Asn His Glu Arg Ser Ser Glu Gln Asn Arg Asn Leu 675 680 685 Met Asn Lys Leu Val Asn Asn Leu Gly Ser Gly Arg Glu Asp Asp Ala 690 695 700 Ile Val Leu Asp Asp Ala Thr Ser Phe Asn His Glu Glu Ser Leu Gly 705 710 715 720 Leu Glu Leu Ile His Glu Glu Ser Asp Ala Pro Leu Leu Pro Pro Arg 725 730 735 Val Tyr Ser Thr Glu Asn His Gln Pro His His Tyr Thr Arg Arg Arg 740 745 750 Ile Pro Gln Asp His Ser Glu Ser Phe Phe Pro Leu Leu Thr Asn Glu 755 760 765 His Thr Glu Asp Leu Gln Ser Pro His Arg Asp Ser Leu Tyr Thr Ser 770 775 780 Met Pro Thr Leu Ala Gly Val Ala Ala Thr Glu Ser Val Thr Thr Ser 785 790 795 800 Thr Gln Thr Glu Pro Pro Pro Ala Lys Cys Gly Asp Ala Glu Asp Val 805 810 815 Tyr Tyr Lys Ser Met Pro Asn Leu Gly Ser Arg Asn His Val His Gln 820 825 830 Leu His Thr Tyr Tyr Gln Leu Gly Arg Gly Ser Ser Asp Gly Phe Ile 835 840 845 Val Pro Pro Asn Lys Asp Gly Thr Pro Pro Glu Gly Ser Ser Lys Gly 850 855 860 Pro Ala His Leu Val Thr Ser Leu 865 870 <210> 2 <211> 2616 <212> DNA <213> Human <400> 2 GCTGAACAGA CAAGAAATCA CTTGAATGCT GGGGACATCA CCTACTCTGT CCGGGCCATG 60 GACCAGCTGG TAGGCCTCCT AGATGTACAG CTTCGGAACT TGACCCCAGG TGGAAAAGAT 120 AGTGCTGCCC GGAGTTTGAA CAAGGCAATG GTCGAGACAG TTAACAACCT CCTTCAGCCA 180 CAAGCTTTGA ATGCATGGAG AGACCTGACT ACGAGTGATC AGCTGCGTGC GGCCACCATG 240 TTGCTTCATA CTGTGGAGGA AAGTGCTTTT GTGCTGGCTG ATAACCTTTT GAAGACTGAC 300 ATTGTCAGGG AGAATACAGA CAATATTAAA TTGGAAGTTG CAAGACTGAG CACAGAAGGA 360 AACTTAGAAG ACCTAAAATT TCCAGAAAAC ATGGGCCATG GAAGCACTAT CCAGCTGTCT 420 GCAAATACCT TAAAGCAAAA TGGCCGAAAT GGAGAGATCA GAGTGGCCTT TGTCCTGTAT 480 AACAACTTGG GTCCTTATTT ATCCACGGAG AATGCCAGTA TGAAGTTGGG AACGGAAGCT 540 TTGTCCACAA ATCATTCTGT TATTGTCAAT TCCCCTGTTA TTACGGCAGC AATAAACAAA 600 GAGTTCAGTA ACAAGGTTTA TTTGGCTGAT CCTGTGGTAT TTACTGTTAA ACATATCAAG 660 CAGTCAGAGG AAAATTTCAA CCCTAACTGT TCATTTTGGA GCTACTCCAA GCGTACAATG 720 ACAGGTTATT GGTCAACACA AGGCTGTCGG CTCCTGACAA CAAATAAGAC ACATACTACA 780 TGCTCTTGTA ACCACCTAAC AAATTTTGCA GTACTGATGG CACATGTGGA AGTTAAGCAC 840 AGTGATGCGG TCCATGACCT CCTTCTGGAT GTGATCACGT GGGTTGGAAT TTTGCTGTCC 900 CTTGTTTGTC TCCTGATTTG CATCTTCACA TTTTGCTTTT TCCGCGGGCT CCAGAGTGAC 960 CGTAACACCA TCCACAAGAA CCTCTGCATC AGTCTCTTTG TAGCAGAGCT GCTCTTCCTG 1020 ATTGGGATCA ACCGAACTGA CCAACCAATT GCCTGTGCTG TTTTCGCTGC CCTGTTTTCT 1080 TCTTCTTGGC TGCCTTCACC TGGATGTTCC TGGAGGGGGT GCAGCTTTAT ATACATCATG 1140 CTGGTGGAGG TTTTTGAGAG TGAACATTCA CGTAGGAAAT ACTTTTATCT GGTCGGCTAT 1200 GGGATGCCTG CACTCATTGT GGCTGTGTCA GCTGCAGTAG ACTACAGGAG TTATGGAACA 1260 GATAAAGTAT GTTGGCTCCG ACTTGACACC TACTTCATTT GGAGTTTTAT AGGACCAGCA 1320 ACTTTGATAA TTATGCTTAA TGTAATCTTC CTTGGGATTG CTTTATATAA AATGTTTCAT 1380 CATACTGCTA TACTGAAACC TGAATCAGGC TGTCTTGATA ACATCAAGTC ATGGGTTATA 1440 GGTGCAATAG CTCTTCTCTG CCTATTAGGA TTGACCTGGG CCTTTGGACT CATGTATATT 1500 AATGAAAGCA CAGTCATCAT GGCCTATCTC TTCACCATTT TCAATTCTCT ACAGGGAATG 1560 TTTATATTTA TTTTCCATTG TGTCCTACAG AAGAAGGTAC GAAAAGAGTA TGGGAAATGC 1620 CTGCGAACAC ATTGCTGTAG TGGCAAAAGT ACAGAGAGTT CCATTGGTTC AGGGAAAACA 1680 TCTGGTTCTC GAACTCCTGG ACGCTACTCC ACAGGCTCAC AGAGCCGAAT CCGTAGAATG 1740 TGGAATGACA CGGTTCGAAA GCAGTCAGAG TCTTCCTTTA TTACTGGAGA CATAAACAGT 1800 TCAGCGTCAC TCAACAGAGA GGGGCTTCTG AACAATGCCA GGGATACAAG TGTCATGGAT 1860 ACTCTACCAC TGAATGGTAA CCATGGCAAT AGTTACAGCA TTGCCAGCGG CGAATACCTG 1920 AGCAACTGTG TGCAAATCAT AGACCGTGGC TATAACCATA ACGAGACCGC CCTAGAGAAA 1980 AAGATTCTGA AGGAACTCAC TTCCAACTAT ATCCCTTCTT ACCTGAACAA CCATGAGCGC 2040 TCCAGTGAAC AGAACAGGAA TCTGATGAAC AAGCTGGTGA ATAACCTTGG CAGTGGAAGG 2100 GAAGATGATG CCATTGTCCT GGATGATGCC ACCTCGTTTA ACCACGAGGA GAGTTTGGGC 2160 CTGGAACTCA TTCATGAGGA ATCTGATGCT CCTTTGCTGC CCCCAAGAGT ATACTCCACC 2220 GAGAACCACC AGCCACACCA TTATACCAGA AGGCGGATCC CCCAAGACCA CAGTGAGAGC 2280 TTTTTCCCTT TGCTAACCAA CGAGCACACA GAAGATCTCC AGTCACCCCA TAGAGACTCT 2340 CTCTATACCA GCATGCCGAC ACTGGCTGGT GTGGCCGCCA CAGAGAGTGT TACCACCAGC 2400 ACCCAGACCG AACCCCCACC GGCCAAATGT GGTGATGCCG AAGATGTTTA CTACAAAAGC 2460 ATGCCAAACC TAGGCTCCAG AAACCACGTC CATCAGCTGC ATACTTACTA CCAGCTAGGT 2520 CGCGGCAGCA GTGATGGATT TATAGTTCCT CCAAACAAAG ATGGGACCCC TCCCGAGGGA 2580 AGTTCAAAAG GACCGGCTCA TTTGGTCACT AGTCTA 2616 <210> 3 <211> 1021 <212> PRT <213> Human <400> 3 Glu Gly Ser Lys Gly Thr Lys Pro Pro Pro Ala Val Ser Thr Thr Lys 1 5 10 15 Ile Pro Pro Ile Thr Asn Ile Phe Pro Leu Pro Glu Arg Phe Cys Glu 20 25 30 Ala Leu Asp Ser Lys Gly Ile Lys Trp Pro Gln Thr Gln Arg Gly Met 35 40 45 Met Val Glu Arg Pro Cys Pro Lys Gly Thr Arg Gly Thr Ala Ser Tyr 50 55 60 Leu Cys Met Ile Ser Thr Gly Thr Trp Asn Pro Lys Gly Pro Asp Leu 65 70 75 80 Ser Asn Cys Thr Ser His Trp Val Asn Gln Leu Ala Gln Lys Ile Arg 85 90 95 Ser Gly Glu Asn Ala Ala Ser Leu Ala Asn Glu Leu Ala Lys His Thr 100 105 110 Lys Gly Pro Val Phe Ala Gly Asp Val Ser Ser Ser Val Arg Leu Met 115 120 125 Glu Gln Leu Val Asp Ile Leu Asp Ala Gln Leu Gln Glu Leu Lys Pro 130 135 140 Ser Glu Lys Asp Ser Ala Gly Arg Ser Tyr Asn Lys Leu Gln Lys Arg 145 150 155 160 Glu Lys Thr Cys Arg Ala Tyr Leu Lys Ala Ile Val Asp Thr Val Asp 165 170 175 Asn Leu Leu Arg Pro Glu Ala Leu Glu Ser Trp Lys His Met Asn Ser 180 185 190 Ser Glu Gln Ala His Thr Ala Thr Met Leu Leu Asp Thr Leu Glu Glu 195 200 205 Gly Ala Phe Val Leu Ala Asp Asn Leu Leu Glu Pro Thr Arg Val Ser 210 215 220 Met Pro Thr Glu Asn Ile Val Leu Glu Val Ala Val Leu Ser Thr Glu 225 230 235 240 Gly Gln Ile Gln Asp Phe Lys Phe Pro Leu Gly Ile Lys Gly Ala Gly 245 250 255 Ser Ser Ile Gln Leu Ser Ala Asn Thr Val Lys Gln Asn Ser Arg Asn 260 265 270 Gly Leu Ala Lys Leu Val Phe Ile Ile Tyr Arg Ser Leu Gly Gln Phe 275 280 285 Leu Ser Thr Glu Asn Ala Thr Ile Lys Leu Gly Ala Asp Phe Ile Gly 290 295 300 Arg Asn Ser Thr Ile Ala Val Asn Ser His Val Ile Ser Val Ser Ile 305 310 315 320 Asn Lys Glu Ser Ser Arg Val Tyr Leu Thr Asp Pro Val Leu Phe Thr 325 330 335 Leu Pro His Ile Asp Pro Asp Asn Tyr Phe Asn Ala Asn Cys Ser Phe 340 345 350 Trp Asn Tyr Ser Glu Arg Thr Met Met Gly Tyr Trp Ser Thr Gln Gly 355 360 365 Cys Lys Leu Val Asp Thr Asn Lys Thr Arg Thr Thr Cys Ala Cys Ser 370 375 380 His Leu Thr Asn Phe Ala Ile Leu Met Ala His Arg Glu Ile Ala Tyr 385 390 395 400 Lys Asp Gly Val His Glu Leu Leu Leu Thr Val Ile Thr Trp Val Gly 405 410 415 Ile Val Ile Ser Leu Val Cys Leu Ala Ile Cys Ile Phe Thr Phe Cys 420 425 430 Phe Phe Arg Gly Leu Gln Ser Asp Arg Asn Thr Ile His Lys Asn Leu 435 440 445 Cys Ile Asn Leu Phe Ile Ala Glu Phe Ile Phe Leu Ile Gly Ile Asp 450 455 460 Lys Thr Lys Tyr Ala Ile Ala Cys Pro Ile Phe Ala Gly Leu Leu His 465 470 475 480 Phe Phe Phe Leu Ala Ala Phe Ala Trp Met Cys Leu Glu Gly Val Gln 485 490 495 Leu Tyr Leu Met Leu Val Glu Val Phe Glu Ser Glu Tyr Ser Arg Lys 500 505 510 Lys Tyr Tyr Tyr Val Ala Gly Tyr Leu Phe Pro Ala Thr Val Val Gly 515 520 525 Val Ser Ala Ala Ile Asp Tyr Lys Ser Tyr Gly Thr Glu Lys Ala Cys 530 535 540 Trp Leu His Val Asp Asn Tyr Phe Ile Trp Ser Phe Ile Gly Pro Val 545 550 555 560 Thr Phe Ile Ile Leu Leu Asn Ile Ile Phe Leu Val Ile Thr Leu Cys 565 570 575 Lys Met Val Lys His Ser Asn Thr Leu Lys Pro Asp Ser Ser Arg Leu 580 585 590 Glu Asn Ile Lys Ser Trp Val Leu Gly Ala Phe Ala Leu Leu Cys Leu 595 600 605 Leu Gly Leu Thr Trp Ser Phe Gly Leu Leu Phe Ile Asn Glu Glu Thr 610 615 620 Ile Val Met Ala Tyr Leu Phe Thr Ile Phe Asn Ala Phe Gln Gly Val 625 630 635 640 Phe Ile Phe Ile Phe His Cys Ala Leu Gln Lys Lys Val Arg Lys Glu 645 650 655 Tyr Gly Lys Cys Phe Arg His Ser Tyr Cys Cys Gly Gly Leu Pro Thr 660 665 670 Glu Ser Pro His Ser Ser Val Lys Ala Ser Thr Thr Arg Thr Ser Ala 675 680 685 Arg Tyr Ser Ser Gly Thr Gln Ser Arg Ile Arg Arg Met Trp Asn Asp 690 695 700 Thr Val Arg Lys Gln Ser Glu Ser Ser Phe Ile Ser Gly Asp Ile Asn 705 710 715 720 Ser Thr Ser Thr Leu Asn Gln Gly Met Thr Gly Asn Tyr Leu Leu Thr 725 730 735 Asn Pro Leu Leu Arg Pro His Gly Thr Asn Asn Pro Tyr Asn Thr Leu 740 745 750 Leu Ala Glu Thr Val Val Cys Asn Ala Pro Ser Ala Pro Val Phe Asn 755 760 765 Ser Pro Gly His Ser Leu Asn Asn Ala Arg Asp Thr Ser Ala Met Asp 770 775 780 Thr Leu Pro Leu Asn Gly Asn Phe Asn Asn Ser Tyr Ser Leu His Lys 785 790 795 800 Gly Asp Tyr Asn Asp Ser Val Gln Val Val Asp Cys Gly Leu Ser Leu 805 810 815 Asn Asp Thr Ala Phe Glu Lys Met Ile Ile Ser Glu Leu Val His Asn 820 825 830 Asn Leu Arg Gly Ser Ser Lys Thr His Asn Leu Glu Leu Thr Leu Pro 835 840 845 Val Lys Pro Val Ile Gly Gly Ser Ser Ser Glu Asp Asp Ala Ile Val 850 855 860 Ala Asp Ala Ser Ser Leu Met His Ser Asp Asn Pro Gly Leu Glu Leu 865 870 875 880 His His Lys Glu Leu Glu Ala Pro Leu Ile Pro Gln Arg Thr His Ser 885 890 895 Leu Leu Tyr Gln Pro Gln Lys Lys Val Lys Ser Glu Gly Thr Asp Ser 900 905 910 Tyr Val Ser Gln Leu Thr Ala Glu Ala Glu Asp His Leu Gln Ser Pro 915 920 925 Asn Arg Asp Ser Leu Tyr Thr Ser Met Pro Asn Leu Arg Asp Ser Pro 930 935 940 Tyr Pro Glu Ser Ser Pro Asp Met Glu Glu Asp Leu Ser Pro Ser Arg 945 950 955 960 Arg Ser Glu Asn Glu Asp Ile Tyr Tyr Lys Ser Met Pro Asn Leu Gly 965 970 975 Ala Gly His Gln Leu Gln Met Cys Tyr Gln Ile Ser Arg Gly Asn Ser 980 985 990 Asp Gly Tyr Ile Ile Pro Ile Asn Lys Glu Gly Cys Ile Pro Glu Gly 995 1000 1005 Asp Val Arg Glu Gly Gln Met Gln Leu Val Thr Ser Leu 1010 1015 1020 <210> 4 <211> 3063 <212> DNA <213> Human <400> 4 GAAGGAAGCA AAGGGACAAA ACCACCTCCA GCAGTTTCTA CAACCAAAAT TCCACCTATA 60 ACAAATATTT TTCCCCTGCC AGAGAGATTC TGTGAAGCAT TAGACTCCAA GGGGATAAAG 120 TGGCCTCAGA CACAAAGGGG AATGATGGTT GAACGACCAT GCCCTAAGGG AACAAGAGGA 180 ACTGCCTCAT ATCTCTGCAT GATTTCCACT GGAACATGGA ACCCTAAGGG CCCCGATCTT 240 AGCAACTGTA CCTCACACTG GGTGAATCAG CTGGCTCAGA AGATCAGAAG CGGAGAAAAT 300 GCTGCTAGTC TTGCCAATGA ACTGGCTAAA CATACCAAAG GGCCAGTGTT TGCTGGGGAT 360 GTAAGTTCTT CAGTGAGATT GATGGAGCAG TTGGTGGACA TCCTTGATGC ACAGCTGCAG 420 GAACTGAAAC CTAGTGAAAA AGATTCAGCT GGACGGAGTT ATAACAAGCT CCAAAAACGA 480 GAGAAGACAT GCAGGGCTTA CCTTAAGGCA ATTGTTGACA CAGTGGACAA CCTTCTGAGA 540 CCTGAAGCTT TGGAATCATG GAAACATATG AATTCTTCTG AACAAGCACA TACTGCAACA 600 ATGTTACTCG ATACATTGGA AGAAGGAGCT TTTGTCCTAG CTGACAATCT TTTAGAACCA 660 ACAAGGGTCT CAATGCCCAC AGAAAATATT GTCCTGGAAG TTGCCGTACT CAGTACAGAA 720 GGACAGATCC AAGACTTTAA ATTTCCTCTG GGCATCAAAG GAGCAGGCAG CTCAATCCAA 780 CTGTCCGCAA ATACCGTCAA ACAGAACAGC AGGAATGGGC TTGCAAAGTT GGTGTTCATC 840 ATTTACCGGA GCCTGGGACA GTTCCTTAGT ACAGAAAATG CAACCATTAA ACTGGGTGCT 900 GATTTTATTG GTCGTAATAG CACCATTGCA GTGAACTCTC ACGTCATTTC AGTTTCAATC 960 AATAAAGAGT CCAGCCGAGT ATACCTGACT GATCCTGTGC TTTTTACCCT GCCACACATT 1020 GATCCTGACA ATTATTTCAA TGCAAACTGC TCCTTCTGGA ACTACTCAGA GAGAACTATG 1080 ATGGGATATT GGTCTACCCA GGGCTGCAAG CTGGTTGACA CTAATAAAAC TCGAACAACG 1140 TGTGCATGCA GCCACCTAAC CAATTTTGCA ATTCTCATGG CCCACAGGGA AATTGCATAT 1200 AAAGATGGCG TTCATGAATT ACTTCTTACA GTCATCACCT GGGTGGGAAT TGTCATTTCC 1260 CTTGTTTGCC TGGCTATCTG CATCTTCACC TTCTGCTTTT TCCGTGGCCT ACAGAGTGAC 1320 CGAAATACTA TTCACAAGAA CCTTTGTATC AACCTTTTCA TTGCTGAATT TATTTTCCTA 1380 ATAGGCATTG ATAAGACAAA ATATGCGATT GCATGCCCAA TATTTGCAGG ACTTCTACAC 1440 TTTTTCTTTT TGGCAGCTTT TGCTTGGATG TGCCTAGAAG GTGTGCAGCT CTACCTAATG 1500 TTAGTTGAAG TTTTTGAAAG TGAATATTCA AGGAAAAAAT ATTACTATGT TGCTGGTTAC 1560 TTGTTTCCTG CCACAGTGGT TGGAGTTTCA GCTGCTATTG ACTATAAGAG CTATGGAACA 1620 GAAAAAGCTT GCTGGCTTCA TGTTGATAAC TACTTTATAT GGAGCTTCAT TGGACCTGTT 1680 ACCTTCATTA TTCTGCTAAA TATTATCTTC TTGGTGATCA CATTGTGCAA AATGGTGAAG 1740 CATTCAAACA CTTTGAAACC AGATTCTAGC AGGTTGGAAA ACATTAAGTC TTGGGTGCTT 1800 GGCGCTTTCG CTCTTCTGTG TCTTCTTGGC CTCACCTGGT CCTTTGGGTT GCTTTTTATT 1860 AATGAGGAGA CTATTGTGAT GGCATATCTC TTCACTATAT TTAATGCTTT CCAGGGAGTG 1920 TTCATTTTCA TCTTTCACTG TGCTCTCCAA AAGAAAGTAC GAAAAGAATA TGGCAAGTGC 1980 TTCAGACACT CATACTGCTG TGGAGGCCTC CCAACTGAGA GTCCCCACAG TTCAGTGAAG 2040 GCATCAACCA CCAGAACCAG TGCTCGCTAT TCCTCTGGCA CACAGAGTCG TATAAGAAGA 2100 ATGTGGAATG ATACTGTGAG AAAACAATCA GAATCTTCTT TTATCTCAGG TGACATCAAT 2160 AGCACTTCAA CACTTAATCA AGGAATGACT GGCAATTACC TACTAACAAA CCCTCTTCTT 2220 CGACCCCACG GCACTAACAA CCCCTATAAC ACATTGCTCG CTGAAACAGT TGTATGTAAT 2280 GCCCCTTCAG CTCCTGTATT TAACTCACCA GGACATTCAC TGAACAATGC CAGGGATACA 2340 AGTGCCATGG ATACTCTACC GCTAAATGGT AATTTTAACA ACAGCTACTC GCTGCACAAG 2400 GGTGACTATA ATGACAGCGT GCAAGTTGTG GACTGTGGAC TAAGTCTGAA TGATACTGCT 2460 TTTGAGAAAA TGATCATTTC AGAATTAGTG CACAACAACT TACGGGGCAG CAGCAAGACT 2520 CACAACCTCG AGCTCACGCT ACCAGTCAAA CCTGTGATTG GAGGTAGCAG CAGTGAAGAT 2580 GATGCTATTG TGGCAGATGC TTCATCTTTA ATGCACAGCG ACAACCCAGG GCTGGAGCTC 2640 CATCACAAAG AACTCGAGGC ACCACTTATT CCTCAGCGGA CTCACTCCCT TCTGTACCAA 2700 CCCCAGAAGA AAGTGAAGTC CGAGGGAACT GACAGCTATG TCTCCCAACT GACAGCAGAG 2760 GCTGAAGATC ACCTACAGTC CCCCAACAGA GACTCTCTTT ATACAAGCAT GCCCAATCTT 2820 AGAGACTCTC CCTATCCGGA GAGCAGCCCT GACATGGAAG AAGACCTCTC TCCCTCCAGG 2880 AGGAGTGAGA ATGAGGACAT TTACTATAAA AGCATGCCAA ATCTTGGAGC TGGCCATCAG 2940 CTTCAGATGT GCTACCAGAT CAGCAGGGGC AATAGTGATG GTTATATAAT CCCCATTAAC 3000 AAAGAAGGGT GTATTCCAGA AGGAGATGTT AGAGAAGGAC AAATGCAGCT GGTTACAAG 3060 CTT 3063 <210> 5 <211> 1474 <212> PRT <213> Human <400> 5 Met Ala Arg Leu Ala Ala Val Leu Trp Asn Leu Cys Val Thr Ala Val 5 10 15 Leu Val Thr Ser Ala Thr Gln Gly Leu Ser Arg Ala Gly Leu Pro Phe 20 25 30 Gly Leu Met Arg Arg Glu Leu Ala Cys Glu Gly Tyr Pro Ile Glu Leu 35 40 45 Arg Cys Pro Gly Ser Asp Val Ile Met Val Glu Asn Ala Asn Tyr Gly 50 55 60 Arg Thr Asp Asp Lys Ile Cys Asp Ala Asp Pro Phe Gln Met Glu Asn 65 70 75 80 Val Gln Cys Tyr Leu Pro Asp Ala Phe Lys Ile Met Ser Gln Arg Cys 85 90 95 Asn Asn Arg Thr Gln Cys Val Val Val Ala Gly Ser Asp Ala Phe Pro 100 105 110 Asp Pro Cys Pro Gly Thr Tyr Lys Tyr Leu Glu Val Gln Tyr Asp Cys 115 120 125 Val Pro Tyr Lys Val Glu Gln Lys Val Phe Val Cys Pro Gly Thr Leu 130 135 140 Gln Lys Val Leu Glu Pro Thr Ser Thr His Glu Ser Glu His Gln Ser 145 150 155 160 Gly Ala Trp Cys Lys Asp Pro Leu Gln Ala Gly Asp Arg Ile Tyr Val 165 170 175 Met Pro Trp Ile Pro Tyr Arg Thr Asp Thr Leu Thr Glu Tyr Ala Ser 180 185 190 Trp Glu Asp Tyr Val Ala Ala Arg His Thr Thr Thr Tyr Arg Leu Pro 195 200 205 Asn Arg Val Asp Gly Thr Gly Phe Val Val Tyr Asp Gly Ala Val Phe 210 215 220 Tyr Asn Lys Glu Arg Thr Arg Asn Ile Val Lys Tyr Asp Leu Arg Thr 225 230 235 240 Arg Ile Lys Ser Gly Glu Thr Val Ile Asn Thr Ala Asn Tyr His Asp 245 250 255 Thr Ser Pro Tyr Arg Trp Gly Gly Lys Thr Asp Ile Asp Leu Ala Val 260 265 270 Asp Glu Asn Gly Leu Trp Val Ile Tyr Ala Thr Glu Gly Asn Asn Gly 275 280 285 Arg Leu Val Val Ser Gln Leu Asn Pro Tyr Thr Leu Arg Phe Glu Gly 290 295 300 Thr Trp Glu Thr Gly Tyr Asp Lys Arg Ser Ala Ser Asn Ala Phe Met 305 310 315 320 Val Cys Gly Val Leu Tyr Val Leu Arg Ser Val Tyr Val Asp Asp Asp 325 330 335 Ser Glu Ala Ala Gly Asn Arg Val Asp Tyr Ala Phe Asn Thr Asn Ala 340 345 350 Asn Arg Glu Glu Pro Val Ser Leu Thr Phe Pro Asn Pro Tyr Gln Phe 355 360 365 Ile Ser Ser Val Asp Tyr Asn Pro Arg Asp Asn Gln Leu Tyr Val Trp 370 375 380 Asn Asn Tyr Phe Val Val Arg Tyr Ser Leu Glu Phe Gly Pro Pro Asp 385 390 395 400 Pro Ser Ala Gly Pro Ala Thr Ser Pro Pro Leu Ser Thr Thr Thr Thr 405 410 415 Ala Arg Pro Thr Pro Leu Thr Ser Thr Ala Ser Pro Ala Ala Thr Thr 420 425 430 Pro Leu Arg Arg Ala Pro Leu Thr Thr His Pro Val Gly Ala Ile Asn 435 440 445 Gln Leu Gly Pro Asp Leu Pro Pro Ala Thr Ala Pro Val Pro Ser Thr 450 455 460 Arg Arg Pro Pro Ala Pro Asn Leu His Val Ser Pro Glu Leu Phe Cys 465 470 475 480 Glu Pro Arg Glu Val Arg Arg Val Gln Trp Pro Ala Thr Gln Gln Gly 485 490 495 Met Leu Val Glu Arg Pro Cys Pro Lys Gly Thr Arg Gly Ile Ala Ser 500 505 510 Phe Gln Cys Leu Pro Ala Leu Gly Leu Trp Asn Pro Arg Gly Pro Asp 515 520 525 Leu Ser Asn Cys Thr Ser Pro Trp Val Asn Gln Val Ala Gln Lys Ile 530 535 540 Lys Ser Gly Glu Asn Ala Ala Asn Ile Ala Ser Glu Leu Ala Arg His 545 550 555 560 Thr Arg Gly Ser Ile Tyr Ala Gly Asp Val Ser Ser Ser Val Lys Leu 565 570 575 Met Glu Gln Leu Leu Asp Ile Leu Asp Ala Gln Leu Gln Ala Leu Arg 580 585 590 Pro Ile Glu Arg Glu Ser Ala Gly Lys Asn Tyr Asn Lys Met His Lys 595 600 605 Arg Glu Arg Thr Cys Lys Asp Tyr Ile Lys Ala Val Val Glu Thr Val 610 615 620 Asp Asn Leu Leu Arg Pro Glu Ala Leu Glu Ser Trp Lys Asp Met Asn 625 630 635 640 Ala Thr Glu Gln Val His Thr Ala Thr Met Leu Leu Asp Val Leu Glu 645 650 655 Glu Gly Ala Phe Leu Leu Ala Asp Asn Val Arg Glu Pro Ala Arg Phe 660 665 670 Leu Ala Ala Lys Glu Asn Val Val Leu Glu Val Thr Val Leu Asn Thr 675 680 685 Glu Gly Gln Val Gln Glu Leu Val Phe Pro Gln Glu Glu Tyr Pro Arg 690 695 700 Lys Asn Ser Ile Gln Leu Ser Ala Lys Thr Ile Lys Gln Asn Ser Arg 705 710 715 720 Asn Gly Val Val Lys Val Val Phe Ile Leu Tyr Asn Asn Leu Gly Leu 725 730 735 Phe Leu Ser Thr Glu Asn Ala Thr Val Lys Leu Ala Gly Glu Ala Gly 740 745 750 Pro Gly Gly Pro Gly Gly Ala Ser Leu Val Val Asn Ser Gln Val Ile 755 760 765 Ala Ala Ser Ile Asn Lys Glu Ser Ser Arg Val Phe Leu Met Asp Pro 770 775 780 Val Ile Phe Thr Val Ala His Leu Glu Asp Lys Asn His Phe Asn Ala 785 790 795 800 Asn Cys Ser Phe Trp Asn Tyr Ser Glu Arg Ser Met Leu Gly Tyr Trp 805 810 815 Ser Thr Gln Gly Cys Arg Leu Val Glu Ser Asn Lys Thr His Thr Thr 820 825 830 Cys Ala Cys Ser His Leu Thr Asn Phe Ala Val Leu Met Ala His Arg 835 840 845 Glu Ile Tyr Gln Gly Arg Ile Asn Glu Leu Leu Leu Ser Val Ile Thr 850 855 860 Trp Val Gly Ile Val Ile Ser Leu Val Cys Leu Ala Ile Cys Ile Ser 865 870 875 880 Thr Phe Cys Phe Leu Arg Gly Leu Gln Thr Asp Arg Asn Thr Ile His 885 890 895 Lys Asn Leu Cys Ile Asn Leu Phe Leu Ala Glu Leu Leu Phe Leu Val 900 905 910 Gly Ile Asp Lys Thr Gln Tyr Glu Ile Ala Cys Pro Ile Phe Ala Gly 915 920 925 Leu Leu His Tyr Phe Phe Leu Ala Ala Phe Ser Trp Leu Cys Leu Glu 930 935 940 Gly Val His Leu Tyr Leu Leu Leu Val Glu Val Phe Glu Ser Glu Tyr 945 950 955 960 Ser Arg Thr Lys Tyr Tyr Tyr Leu Gly Gly Tyr Cys Phe Pro Ala Leu 965 970 975 Val Val Gly Ile Ala Ala Ala Ile Asp Tyr Arg Ser Tyr Gly Thr Glu 980 985 990 Lys Ala Cys Trp Leu Arg Val Asp Asn Tyr Phe Ile Trp Ser Phe Ile 995 1000 1005 Gly Pro Val Ser Phe Val Ile Val Val Asn Leu Val Phe Leu Met Val 1010 1015 1020 Thr Leu His Lys Met Ile Arg Ser Ser Ser Val Leu Lys Pro Asp Ser 1025 1030 1035 1040 Ser Arg Leu Asp Asn Ile Lys Ser Trp Ala Leu Gly Ala Ile Ala Leu 1045 1050 1055 Leu Phe Leu Leu Gly Leu Thr Trp Ala Phe Gly Leu Leu Phe Ile Asn 1060 1065 1070 Lys Glu Ser Val Val Met Ala Tyr Leu Phe Thr Thr Phe Asn Ala Phe 1075 1080 1085 Gln Gly Val Phe Ile Phe Val Phe His Cys Ala Leu Gln Lys Lys Val 1090 1095 1100 His Lys Glu Tyr Ser Lys Cys Leu Arg His Ser Tyr Cys Cys Ile Arg 1105 1110 1115 1120 Ser Pro Pro Gly Gly Thr His Gly Ser Leu Lys Thr Ser Ala Met Arg 1125 1130 1135 Ser Asn Thr Arg Tyr Tyr Thr Gly Thr Gln Ser Arg Ile Arg Arg Met 1140 1145 1150 Trp Asn Asp Thr Val Arg Lys Gln Thr Glu Ser Ser Phe Met Ala Gly 1155 1160 1165 Asp Ile Asn Ser Thr Pro Thr Leu Asn Arg Gly Thr Met Gly Asn His 1170 1175 1180 Leu Leu Thr Asn Pro Val Leu Gln Pro Arg Gly Gly Thr Ser Pro Tyr 1185 1190 1195 1200 Asn Thr Leu Ile Ala Glu Ser Val Gly Phe Asn Pro Ser Ser Pro Pro 1205 1210 1215 Val Phe Asn Ser Pro Gly Ser Tyr Arg Glu Pro Lys His Pro Leu Gly 1220 1225 1230 Gly Arg Glu Ala Cys Gly Met Asp Thr Leu Pro Leu Asn Gly Asn Phe 1235 1240 1245 Asn Asn Ser Tyr Ser Leu Arg Ser Gly Asp Phe Pro Pro Gly Asp Gly 1250 1255 1260 Gly Pro Glu Pro Pro Arg Gly Arg Asn Leu Ala Asp Ala Ala Ala Phe 1265 1270 1275 1280 Glu Lys Met Ile Ile Ser Glu Leu Val His Asn Asn Leu Arg Gly Ser 1285 1290 1295 Ser Ser Ala Ala Lys Gly Pro Pro Pro Pro Glu Pro Pro Val Pro Pro 1300 1305 1310 Val Pro Gly Gly Gly Gly Glu Glu Glu Ala Gly Gly Pro Gly Gly Ala 1315 1320 1325 Asp Arg Ala Glu Ile Glu Leu Leu Tyr Lys Ala Leu Glu Glu Pro Leu 1330 1335 1340 Leu Leu Pro Arg Ala Gln Ser Val Leu Tyr Gln Ser Asp Leu Asp Glu 1345 1350 1355 1360 Ser Glu Ser Cys Thr Ala Glu Asp Gly Ala Thr Ser Arg Pro Leu Ser 1365 1370 1375 Ser Pro Pro Gly Arg Asp Ser Leu Tyr Ala Ser Gly Ala Asn Leu Arg 1380 1385 1390 Asp Ser Pro Ser Tyr Pro Asp Ser Ser Pro Glu Gly Pro Ser Glu Ala 1395 1400 1405 Leu Pro Pro Pro Pro Pro Ala Pro Pro Gly Pro Pro Glu Ile Tyr Tyr 1410 1415 1420 Thr Ser Arg Pro Pro Ala Leu Val Ala Arg Asn Pro Leu Gln Gly Tyr 1425 1430 1435 1440 Tyr Gln Val Arg Arg Pro Ser His Glu Gly Tyr Leu Ala Ala Pro Gly 1445 1450 1455 Leu Glu Gly Pro Gly Pro Asp Gly Asp Gly Gln Met Gln Leu Val Thr 1460 1465 1470 Ser Leu <210> 6 <211> 4422 <212> DNA <213> Human <400> 6 ATGGCCCGCC TAGCCGCAGT GCTCTGGAAT CTGTGTGTCA CCGCCGTCCT GGTCACCTCG 60 GCCACCCAAG GCCTGAGCCG GGCCGGGCTC CCGTTCGGGC TGATGCGCCG GGAGCTGGCG 120 TGTGAAGGCT ACCCCATCGA GCTGCGGTGC CCCGGCAGCG ACGTCATCAT GGTGGAGAAT 180 GCCAACTACG GGCGCACGGA CGACAAGATT TGCGATGCTG ACCCTTTCCA GATGGAGAAT 240 GTGCAGTGCT ACCTGCCGGA CGCCTTCAAG ATCATGTCAC AGAGGTGTAA CAACCGCACC 300 CAGTGCGTGG TGGTCGCCGG CTCGGATGCC TTTCCTGACC CCTGTCCTGG GACCTACAAG 360 TACCTGGAGG TGCAGTACGA CTGTGTCCCC TACAAAGTGG AGCAGAAAGT CTTCGTGTGC 420 CCAGGGACCC TGCAGAAGGT GCTGGAGCCC ACCTCGACAC ACGAGTCAGA GCACCAGTCT 480 GGCGCATGGT GCAAGGACCC GCTGCAGGCG GGTGACCGCA TCTACGTGAT GCCCTGGATC 540 CCCTACCGCA CGGACACACT GACTGAGTAT GCCTCGTGGG AGGACTACGT GGCCGCCCGC 600 CACACCACCA CCTACCGCCT GCCCAACCGC GTGGATGGCA CAGGCTTTGT GGTCTACGAT 660 GGTGCCGTCT TCTACAACAA GGAGCGCACG CGCAACATCG TCAAGTATGA CCTACGGACG 720 CGCATCAAGA GCGGGGAGAC GGTCATCAAT ACCGCCAACT ACCATGACAC CTCGCCCTAC 780 CGCTGGGGCG GAAAGACCGA CATTGACCTG GCGGTGGACG AGAACGGGCT GTGGGTCATC 840 TACGCCACTG AGGGCAACAA CGGGCGGCTG GTGGTGAGCC AGCTGAACCC CTACACACTG 900 CGCTTTGAGG GCACGTGGGA GACGGGTTAC GACAAGCGCT CGGCATCCAA CGCCTTCATG 960 GTGTGTGGGG TCCTGTACGT CCTGCGCTCC GTGTACGTGG ATGATGACAG CGAGGCGGCT 1020 GGCAACCGCG TGGACTATGC CTTCAACACC AATGCCAACC GCGAGGAGCC TGTCAGCCTC 1080 ACCTTCCCCA ACCCCTACCA GTTCATCTCC TCCGTTGACT ACAACCCTCG CGACAACCAG 1140 CTGTACGTCT GGAACAACTA TTTCGTGGTG CGCTACAGCC TGGAGTTCGG GCCGCCCGAC 1200 CCCAGTGCTG GCCCAGCCAC TTCCCCACCC CTCAGCACGA CCACCACAGC CAGGCCCACG 1260 CCCCTCACCA GCACAGCCTC GCCCGCAGCC ACCACCCCGC TCCGCCGGGC ACCCCTCACC 1320 ACGCACCCAG TGGGTGCCAT CAACCAGCTG GGACCTGATC TGCCTCCAGC CACAGCCCCA 1380 GTCCCCAGCA CCCGGCGGCC CCCAGCCCCG AATCTACACG TGTCCCCTGA GCTCTTCTGC 1440 GAGCCCCGAG AGGTACGGCG GGTCCAGTGG CCGGCCACCC AGCAGGGCAT GCTGGTGGAG 1500 AGGCCCTGCC CCAAGGGGAC TCGAGGAATT GCCTCCTTCC AGTGTCTACC AGCCTTGGGG 1560 CTCTGGAACC CCCGGGGCCC TGACCTCAGC AACTGCACCT CCCCCTGGGT CAACCAGGTG 1620 GCCCAGAAGA TCAAGAGTGG GGAGAACGCG GCCAACATCG CCAGCGAGCT GGCCCGACAC 1680 ACCCGGGGCT CCATCTACGC GGGGGACGTC TCCTCCTCTG TGAAGCTGAT GGAGCAGCTG 1740 CTGGACATCC TGGATGCCCA GCTGCAGGCC CTGCGGCCCA TCGAGCGCGA GTCAGCCGGC 1800 AAGAACTACA ACAAGATGCA CAAGCGAGAG AGAACTTGTA AGGATTATAT CAAGGCCGTG 1860 GTGGAGACAG TGGACAATCT GCTCCGGCCA GAAGCTCTGG AGTCCTGGAA GGACATGAAT 1920 GCCACGGAGC AGGTGCACAC GGCCACCATG CTCCTCGACG TCCTGGAGGA GGGCGCCTTC 1980 CTGCTGGCCG ACAATGTCAG GGAGCCTGCC CGCTTCCTGG CTGCCAAGGA GAACGTGGTC 2040 CTGGAGGTCA CAGTCCTGAA CACAGAGGGC CAGGTGCAGG AGCTGGTGTT CCCCCAGGAG 2100 GAGTACCCGA GAAAGAACTC CATCCAGCTG TCTGCCAAAA CCATCAAGCA GAACAGCCGC 2160 AATGGGGTGG TCAAAGTTGT CTTCATCCTC TACAACAACC TGGGCCTCTT CCTGTCCACG 2220 GAGAATGCCA CAGTGAAGCT GGCCGGCGAA GCAGGCCCGG GTGGCCCTGG GGGCGCCTCT 2280 CTAGTGGTGA ACTCACAGGT CATCGCAGCA TCCATCAACA AGGAGTCCAG CCGCGTCTTC 2340 CTCATGGACC CTGTCATCTT CACCGTGGCC CACCTGGAGG ACAAGAACCA CTTCAATGCT 2400 AACTGCTCCT TCTGGAACTA CTCGGAGCGT TCCATGCTGG GCTATTGGTC GACCCAAGGC 2460 TGCCGCCTGG TGGAGTCCAA CAAGACCCAT ACCACGTGTG CCTGCAGCCA CCTCACCAAC 2520 TTCGCTGTGC TCATGGCTCA CCGTGAGATC TACCAGGGCC GCATCAACGA GCTGCTGCTG 2580 TCGGTCATCA CCTGGGTGGG CATTGTGATC TCCCTGGTCT GCTTGGCCAT CTGCATCTCC 2640 ACCTTCTGCT TCCTGCGGGG GCTGCAGACC GACCGCAACA CCATCCACAA GAACCTGTGC 2700 ATCAACCTCT TCCTGGCTGA GCTGCTCTTC CTGGTCGGGA TCGACAAGAC TCAGTATGAG 2760 ATTGCCTGCC CCATCTTCGC CGGCCTGCTG CACTATTTCT TCCTGGCTGC CTTCTCCTGG 2820 CTGTGCCTGG AGGGCGTGCA CCTCTACCTG CTACTAGTGG AGGTGTTTGA GAGCGAGTAT 2880 TCCCGCACCA AGTACTACTA CCTGGGTGGC TACTGCTTCC CGGCCCTGGT GGTGGGCATC 2940 GCGGCTGCCA TTGACTACCG CAGCTACGGC ACCGAGAAGG CCTGCTGGCT CCGAGTGGAC 3000 AATTACTTCA TCTGGAGTTT CATCGGGCCA GTCTCCTTCG TTATCGTGGT CAACCTGGTG 3060 TTCCTCATGG TGACCCTGCA CAAGATGATC CGAAGCTCAT CTGTGCTCAA GCCCGACTCC 3120 AGCCGCCTGG ACAACATTAA ATCCTGGGCG CTGGGGGCCA TCGCGCTGCT GTTCCTGCTG 3180 GGCCTCACCT GGGCTTTCGG CCTCCTCTTC ATCAACAAGG AGTCGGTGGT CATGGCCTAT 3240 CTCTTCACCA CCTTCAACGC CTTCCAGGGG GTCTTCATCT TCGTCTTTCA CTGCGCCTTA 3300 CAGAAGAAGG TGCACAAGGA GTACAGCAAG TGCCTGCGTC ACTCCTACTG CTGCATCCGC 3360 TCCCCACCCG GGGGCACTCA CGGATCCCTC AAGACCTCAG CCATGCGAAG CAACACCCGC 3420 TACTACACAG GGACCCAGAG CCGAATTCGG AGGATGTGGA ATGACACTGT GAGGAAACAG 3480 ACGGAGTCCT CCTTCATGGC GGGTGACATC AACAGCACCC CCACCCTGAA CCGAGGTACC 3540 ATGGGGAACC ACCTGCTGAC CAACCCCGTG CTGCAGCCCC GTGGGGGCAC CAGTCCCTAC 3600 AACACCCTCA TCGCCGAGTC AGTGGGCTTC AATCCCTCCT CGCCCCCTGT CTTCAACTCC 3660 CCAGGGAGCT ACCGGGAACC CAAGCACCCC TTGGGAGGCC GGGAAGCCTG TGGCATGGAC 3720 ACCCTGCCCC TGAACGGCAA CTTCAATAAC AGTTACTCCT TGCGAAGTGG GGATTTCCCT 3780 CCCGGGGATG GGGGCCCTGA GCCGCCCCGA GGCCGGAACC TAGCCGATGC GGCGGCCTTT 3840 GAGAAGATGA TCATCTCAGA GCTGGTGCAC AACAACCTGC GGGGGAGCAG CAGCGCGGCC 3900 AAGGGCCCTC CACCGCCTGA GCCCCCTGTG CCACCTGTGC CAGGGGGCGG GGGCGAGGAA 3960 GAGGCGGGCG GGCCCGGGGG TGCTGACCGG GCCGAGATTG AACTTCTCTA TAAGGCCCTG 4020 GAGGAGCCTC TGCTGCTGCC CCGGGCCCAG TCGGTGCTGT ACCAGAGCGA TCTGGACGAG 4080 TCGGAGAGCT GCACGGCCGA GGACGGCGCC ACCAGCCGGC CCCTCTCCTC CCCTCCTGGC 4140 CGGGACTCCC TCTATGCCAG CGGGGCCAAC CTGCGGGACT CACCCTCCTA CCCGGACAGC 4200 AGCCCTGAGG GGCCCAGTGA GGCCCTGCCC CCACCCCCTC CCGCACCCCC CGGCCCCCCC 4260 GAAATCTACT ACACCTCGCG CCCGCCAGCC CTGGTGGCCC GGAATCCCCT GCAGGGCTAC 4320 TACCAGGTGC GGCGTCCTAG CCACGAGGGC TACCTGGCAG CCCCAGGCCT TGAGGGGCCA 4380 GGGCCCGATG GGGACGGGCA GATGCAGCTG GTCACCAGTC TC 4422
【0096】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定さ
れるアミノ酸配列を示す(図2に続く)。
【図2】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定さ
れるアミノ酸配列を示す(図1の続き)。
【図3】図1および図2に示したアミノ酸配列をもとに
作成した、本発明のヒト脳由来蛋白質の疎水性プロット
を示す。1〜7で示した部分は疎水性ドメインを示す。
【図4】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ酸
配列(図中、HK05006で表される配列)および実施例2
で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDN
Aの塩基配列から推定されるアミノ酸配列(図中、HK05
490で表される配列)を示す(図5に続く)。
【図5】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ酸
配列(図中、HK05006で表される配列)および実施例2
で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDN
Aの塩基配列から推定されるアミノ酸配列(図中、HK05
490で表される配列)を示す(図4の続き)。
【図6】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ酸
配列をもとに作成した、本発明のヒト脳由来蛋白質の疎
水性プロットを示す。1〜7で示した部分は疎水性ドメ
インを示す。
【図7】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定さ
れるアミノ酸配列を示す(図8に続く)。
【図8】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定さ
れるアミノ酸配列を示す(図7の続き、図8に続く)。
【図9】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白質
をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定さ
れるアミノ酸配列を示す(図8の続き、図10に続
く)。
【図10】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定
されるアミノ酸配列を示す(図9の続き、図11に続
く)。
【図11】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定
されるアミノ酸配列を示す(図10の続き、図12に続
く)。
【図12】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定
されるアミノ酸配列を示す(図11の続き、図13に続
く)。
【図13】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定
されるアミノ酸配列を示す(図12の続き、図14に続
く)。
【図14】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定
されるアミノ酸配列を示す(図13の続き、図15に続
く)。
【図15】実施例2で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列、およびそれから推定
されるアミノ酸配列を示す(図14の続き)。
【図16】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ
酸配列(図中、HK05006で表される配列)、実施例2で
得られた本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDNA
の塩基配列から推定されるアミノ酸配列(図中、HK0549
0で表される配列)および実施例3で得られた本発明の
ヒト脳由来蛋白質をコードするDNAの塩基配列から推
定されるアミノ酸配列(図中、HH02631で表される配
列)を示す(図17に続く)。
【図17】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ
酸配列(図中、HK05006で表される配列)、実施例2で
得られた本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDNA
の塩基配列から推定されるアミノ酸配列(図中、HK0549
0で表される配列)および実施例3で得られた本発明の
ヒト脳由来蛋白質をコードするDNAの塩基配列から推
定されるアミノ酸配列(図中、HH02631で表される配
列)を示す(図18に続く)。
【図18】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ
酸配列(図中、HK05006で表される配列)、実施例2で
得られた本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDNA
の塩基配列から推定されるアミノ酸配列(図中、HK0549
0で表される配列)および実施例3で得られた本発明の
ヒト脳由来蛋白質をコードするDNAの塩基配列から推
定されるアミノ酸配列(図中、HH02631で表される配
列)を示す(図19に続く)。
【図19】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ
酸配列(図中、HK05006で表される配列)、実施例2で
得られた本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDNA
の塩基配列から推定されるアミノ酸配列(図中、HK0549
0で表される配列)および実施例3で得られた本発明の
ヒト脳由来蛋白質をコードするDNAの塩基配列から推
定されるアミノ酸配列(図中、HH02631で表される配
列)を示す(図20に続く)。
【図20】実施例1で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ
酸配列(図中、HK05006で表される配列)、実施例2で
得られた本発明のヒト脳由来蛋白質をコードするDNA
の塩基配列から推定されるアミノ酸配列(図中、HK0549
0で表される配列)および実施例3で得られた本発明の
ヒト脳由来蛋白質をコードするDNAの塩基配列から推
定されるアミノ酸配列(図中、HH02631で表される配
列)を示す(図19の続き)。
【図21】実施例3で得られたプラスミドpHH026
31に含有される塩基配列を示す(図22に続く)。
【図22】実施例3で得られたプラスミドpHH026
31に含有される塩基配列を示す(図23に続く)。
【図23】実施例3で得られたプラスミドpHH026
31に含有される塩基配列を示す(図24に続く)。
【図24】実施例3で得られたプラスミドpHH026
31に含有される塩基配列を示す(図23の続き)。
【図25】実施例3で得られた本発明のヒト脳由来蛋白
質をコードするDNAの塩基配列から推定されるアミノ
酸配列をもとに作成した、本発明のヒト脳由来蛋白質の
疎水性プロットを示す。1〜7で示した部分は疎水性ド
メインを示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 14/705 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/00 C 5/10 21/08 C12P 21/00 G01N 33/15 Z 21/08 33/50 Z G01N 33/15 33/566 33/50 A61K 37/02 33/566 C12N 5/00 A (72)発明者 野村 信夫 千葉県木更津市八幡台5丁目2番11号 (72)発明者 日沼 州司 茨城県つくば市春日1丁目7番地9 武田 春日ハイツ1402号 (72)発明者 藤井 亮 茨城県つくば市春日1丁目7番地9 武田 春日ハイツ303号 (72)発明者 北原 治 茨城県つくば市春日2丁目36番地3 402 号 (72)発明者 茂木 伸一 茨城県北相馬郡守谷町みずき野1丁目17番 地16

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号:1、配列番号:3または配列番
    号:5で表わされるアミノ酸配列と同一もしくは実質的
    に同一のアミノ酸配列を含有することを特徴とする蛋白
    質またはその塩。
  2. 【請求項2】請求項1記載の蛋白質の部分ペプチドまた
    はその塩。
  3. 【請求項3】請求項1記載の蛋白質をコードする塩基配
    列を有するDNAを含有するDNA。
  4. 【請求項4】配列番号:2、配列番号:4または配列番
    号:6で表される塩基配列を有する請求項3記載のDN
    A。
  5. 【請求項5】請求項3記載のDNAを含有する組換えベ
    クター。
  6. 【請求項6】請求項5記載の組換えベクターで形質転換
    された形質転換体。
  7. 【請求項7】請求項6記載の形質転換体を培養し、請求
    項1記載の蛋白質を生成・蓄積せしめることを特徴とす
    る請求項1記載の蛋白質またはその塩の製造法。
  8. 【請求項8】請求項1記載の蛋白質、請求項2記載の部
    分ペプチドまたはそれらの塩に対する抗体。
  9. 【請求項9】請求項1記載の蛋白質、請求項2記載の部
    分ペプチドまたはそれらの塩を用いることを特徴とする
    請求項1記載の蛋白質またはその塩に対するリガンドの
    決定方法。
  10. 【請求項10】請求項1記載の蛋白質、請求項2記載の
    部分ペプチドまたはそれらの塩を用いることを特徴とす
    るリガンドと請求項1記載の蛋白質またはその塩との結
    合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニング
    方法。
  11. 【請求項11】請求項1記載の蛋白質、請求項2記載の
    部分ペプチドまたはそれらの塩を含有することを特徴と
    するリガンドと請求項1記載の蛋白質またはその塩との
    結合性を変化させる化合物またはその塩のスクリーニン
    グ用キット。
  12. 【請求項12】請求項10記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項11記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られうる、リガンドと請求項1記載の蛋白質またはそ
    の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩。
  13. 【請求項13】請求項10記載のスクリーニング方法ま
    たは請求項11記載のスクリーニング用キットを用いて
    得られうる、リガンドと請求項1記載の蛋白質またはそ
    の塩との結合性を変化させる化合物またはその塩を含有
    してなる医薬。
  14. 【請求項14】請求項3記載のDNAとハイストリンジ
    ェントな条件下でハイブリダイズするDNA。
  15. 【請求項15】請求項1記載の蛋白質をコードする塩基
    配列を含有するヌクレオチド。
  16. 【請求項16】請求項1記載の蛋白質をコードする塩基
    配列と相補的な塩基配列の一部を含有してなるヌクレオ
    チド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002057309A1 (fr) * 2001-01-18 2002-07-25 Takeda Chemical Industries, Ltd. Nouvelle proteine receptrice couplee a la proteine g et adn de cette proteine
EP2369344A1 (en) 2001-03-30 2011-09-28 Suntory Holdings Limited Structural model of G protein-coupled receptor and method for designing ligand capable of binding to G protein-coupled receptor using the structural model

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US9069700B2 (en) 2001-03-30 2015-06-30 Suntory Holdings Limited Structural model of G protein-coupled receptor and method for designing ligand capable of binding to G protein-coupled receptor using the structural model

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