JP2002334768A - セラミックヒータ及びそれを用いたグロープラグ - Google Patents

セラミックヒータ及びそれを用いたグロープラグ

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JP2002334768A JP2001135622A JP2001135622A JP2002334768A JP 2002334768 A JP2002334768 A JP 2002334768A JP 2001135622 A JP2001135622 A JP 2001135622A JP 2001135622 A JP2001135622 A JP 2001135622A JP 2002334768 A JP2002334768 A JP 2002334768A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異種の抵抗体部分の接合体としてセラミック
抵抗体が形成されつつも耐久性に優れたセラミックヒー
タを提供する。 【解決手段】 セラミックヒータ1は、セラミック基体
13中にセラミック抵抗体10が埋設された棒状のヒー
タ本体2を有する。セラミック抵抗体10は、先端部1
1aと、該先端部11aに対する通電路を形成するとと
もに、各々ヒータ本体2の軸線O方向後方に延伸する形
で配置され、かつ先端部11aよりも通電断面積が大と
なる2本の径大棒状部Ld,Ldとを有する。そして、
先端部11aと、径大棒状部Ld,Ldの該先端部11
aとの接続端部側が、第一導電性セラミックからなる第
一抵抗体部分11とされ、他方、径大棒状部Ld,Ld
の残余の部分が、第一導電性セラミックよりも抵抗率が
低い第二導電性セラミックからなる1対の第二抵抗体部
分12,12とされ、それら第一抵抗体部分11と第二
抵抗体部分12,12との接合面15,15が径大棒状
部Ld,Ld内に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ン予熱用のグロープラグ等に使用されるセラミックヒー
タと、該セラミックヒータを用いたグロープラグに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のようなセラミックヒータと
して、絶縁性のセラミック基体に対し、導電性セラミッ
クからなる抵抗発熱体を埋設した構造を有するものが知
られている。このようなセラミックヒータにおいては、
セラミック基体中に埋設されたタングステン金属等から
なる金属リードを介して抵抗発熱体への通電を行なって
いたが、金属リードを使用する分だけ部品点数が増え、
製造工数の増大も招きやすいのでコストアップを生じや
すい問題があった。そこで、特許第3044632号公
報には、主要な抵抗発熱部を第一抵抗体部分にて構成す
る一方、該第一抵抗体部分よりも低抵抗率の導電性セラ
ミックからなる第二抵抗体部分を第一抵抗体部分への導
通路として用い、金属リードを廃止したオールセラミッ
ク型のヒータ構造が開示されている。
【0003】また、抵抗率の異なる抵抗体部分を一体化
することにより、通電初期においては第二抵抗体部分を
介して第一抵抗部分に大電流を流して急速昇温させると
ともに、目標温度に近づいたときの電流制御を第二抵抗
体部分の電気抵抗上昇により行なう、いわゆる自己飽和
型発熱特性を有したセラミックヒータを実現しやすい利
点もある。該効果は、特開2000−130754号公
報においても、抵抗率の異なる2種類の抵抗体部分を接
合したセラミック抵抗体に金属リードを介して通電する
セラミックヒータの構造とともに、同様に開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示された
構造のセラミックヒータにおいては、異材質のセラミッ
ク抵抗体の接合面が必然的に形成されることになるが、
電気抵抗率の異なる導電性セラミックは線膨張係数にも
相当の差を有しているのが通常である。従って、グロー
プラグのように昇温/冷却が頻繁に繰り返される用途に
おいては、上記線膨張率差に起因した熱応力が異種抵抗
体部分の接合面に集中しやすく、特に接合面積が十分に
確保できない場合には強度が不足して耐久性を十分に確
保できなくなる問題がある。
【0005】本発明の課題は、異種の抵抗体部分の接合
体としてセラミック抵抗体が形成されつつも耐久性に優
れたセラミックヒータと、これを用いたグロープラグを
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】上記の課
題を解決するために本発明のセラミックヒータは、絶縁
性セラミックからなるセラミック基体中に導電性セラミ
ックからなるセラミック抵抗体が埋設された棒状のヒー
タ本体を有し、セラミック抵抗体は、ヒータ本体の先端
側に配置された第一導電性セラミックからなる先端部
と、その先端部の通電方向における両端部に結合され、
該先端部に対する通電路を形成するとともに、ヒータ本
体の軸線方向後方に延伸する形で配置され、かつ先端部
11aよりも通電断面積が大となる径大棒状部とを有
し、該径大棒状部は、先端部との接続端部側が第一導電
性セラミックにて構成されて前記先端部とともに第一抵
抗体部分を形成し、他方、径大棒状部の残余の部分が、
第一導電性セラミックよりも抵抗率が低い第二導電性セ
ラミックからなる第二抵抗体部分とされ、それら第一抵
抗体部分と第二抵抗体部分との接合面が径大棒状部内に
形成されてなることを特徴とする。
【0007】また、本発明のグロープラグは、上記本発
明のセラミックヒータと、該セラミックヒータのヒータ
本体を周方向に取り囲むとともに、軸線方向においてヒ
ータ本体の先端部を突出させる形にて配置される金属外
筒と、その金属外筒の軸線方向後端部に結合され、外周
面に内燃機関への取付部が形成された主体金具とを備え
たことを特徴とする。
【0008】上記セラミックヒータにおいては、セラミ
ック抵抗体の先端部が細径化することで、動作時に最も
高温となるべき先端部に対して電流を集中でき、ひいて
はコンパクトで発熱量の大きいセラミックヒータが得ら
れる。そして、本発明においては、そのセラミック抵抗
体を、第一抵抗体部分と第二抵抗体部分との接合体とし
て構成するのであるが、既に説明した通り、その接合面
は異材質のセラミック抵抗体の接合面であり、グロープ
ラグのように昇温/冷却が頻繁に繰り返される用途にお
いては、両セラミックの線膨張率差に起因した熱応力が
接合面に集中しやすい。しかし、本発明によると、抵抗
体が、先端部を局所的に細径化した特有の形態となって
いることを利用し、上記の接合面をその径大棒状部に形
成することで、接合面積を効果的に増大することに成功
した。その結果、接合部の熱応力集中に対する強度マー
ジンを拡大することが可能となり、より耐久性に優れた
セラミックヒータを実現できる。また、接合面を径大棒
状部に位置させることは、細径の先端部の区間内には接
合面が形成されないことを意味するから、発熱により最
も高温化するセラミック抵抗体の先端位置から接合面ま
での距離をその分長くでき、ひいては接合面に過大な温
度勾配や、温度ヒステリシスの大きな加熱/冷却サイク
ルが加わることを抑制できる利点もある。
【0009】なお、本明細書の特許請求の範囲において
各要件に付与した符号は、添付の図面の対応部分に付さ
れた符号を援用して用いたものであるが、あくまで発明
の理解を容易にするために付与したものであり、特許請
求の範囲における各構成要件の概念を何ら限定するもの
ではない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を用いて説明する。図1は、本発明のセラミックヒー
タを使用したグロープラグの一例を、その内部構造とと
もに示すものである。該グロープラグ50はセラミック
ヒータ1を有し、そのヒータ本体2の先端部が突出する
ようにその外周面を覆う金属外筒3、さらにその金属外
筒3を外側から覆う筒状の主体金具4等を備えている。
主体金具4の外周面には、図示しないエンジンブロック
にグロープラグ50を固定するための、取付部としての
ねじ部5が形成されている。なお、主体金具4は金属外
筒3に対し、例えば両者の内外周面の隙間を充填する形
でろう付けするか、あるいは主体金具4の先端側開口内
縁を、金属外筒3の外周面に全周レーザー溶接する形で
固定される。
【0011】図2はセラミックヒータ1を拡大して示す
断面図である。ヒータ本体2は、絶縁性セラミックから
なるセラミック基体13中に導電性セラミックからなる
セラミック抵抗体10が埋設された棒状の形態を有す
る。そして、セラミック抵抗体10は、ヒータ本体2の
先端部に配置される第一導電性セラミックからなる第一
抵抗体部分11と、各々該第一抵抗体部分11の後方側
において、ヒータ本体2の軸線Oの方向に沿って延伸す
る形で配置され、先端部が第一抵抗体部分11の通電方
向における両端部にそれぞれ接合されるとともに、第一
導電性セラミックよりも抵抗率が低い第二導電性セラミ
ックからなる1対の第二抵抗体部分12,12とを有す
る。なお、ヒータ本体2は、先端部と後端部とを除く本
体部分が円柱状の外形をなし、軸線Oはその中心軸線と
して定義する。
【0012】セラミック基体13を構成する絶縁性セラ
ミックとして、本実施形態では窒化珪素質セラミックが
採用されている。窒化珪素質セラミックの組織は、窒化
珪素(Si)を主成分とする主相粒子が、後述の
焼結助剤成分等に由来した粒界相により結合された形態
のものである。なお、主相は、SiあるいはNの一部
が、AlあるいはOで置換されたもの、さらには、相中
にLi、Ca、Mg、Y等の金属原子が固溶したもので
あってもよい。例えば、次の一般式にて表されるサイア
ロンを例示することができる; β−サイアロン:Si6−zAl8−z(z=0〜4.2) α−サイアロン:M(Si,Al)12(O,N)16(x=0〜2) M:Li,Mg,Ca,Y,R(RはLa,Ceを除く希土 類元素)。
【0013】窒化珪素質セラミックには、周期律表の3
A、4A、5A、3B(例えばAl)及び4B(例えば
Si)の各族の元素群及びMgから選ばれる少なくとも
1種を前記のカチオン元素として、焼結体全体における
含有量にて、酸化物換算で1〜10質量%含有させるこ
とができる。これら成分は主に酸化物の形で添加され、
焼結体中においては、主に酸化物あるいはシリケートな
どの複合酸化物の形態にて含有される。焼結助剤成分が
1質量%未満では緻密な焼結体が得にくくなり、10質
量%を超えると強度や靭性あるいは耐熱性の不足を招
く。焼結助剤成分の含有量は、望ましくは2〜8質量%
とするのがよい。焼結助剤成分として希土類成分を使用
する場合、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、
Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、L
uを用いることができる。これらのうちでもTb、D
y、Ho、Er、Tm、Ybは、粒界相の結晶化を促進
し、高温強度を向上させる効果があるので好適に使用で
きる。
【0014】次に、抵抗発熱体10を構成する第一抵抗
体部分11及び第二抵抗体部分12,12は、前記した
通り電気抵抗率の異なる導電性セラミックにて構成され
ている。両導電性セラミックの電気抵抗率を互いに異な
るものとする方法は特に限定されず、例えば、 同種の導電性セラミック相を用いつつ、その含有量を
互いに異ならせる方法; 電気抵抗率の異なる異種の導電性セラミック相を採用
する方法; との組合せによる方法; 等、種々例示できるが、本実施形態ではの方法を採用
している。
【0015】導電性セラミック相としては、例えば、炭
化タングステン(WC)、二珪化モリブデン(MoSi
)及び二珪化タングステン(WSi)等、周知のも
のを採用できる。本実施形態ではWCを採用している。
なお、セラミック基体13との線膨張係数差を縮小して
耐熱衝撃性を高めるために、セラミック基体13の主成
分となる絶縁性セラミック相、ここでは窒化珪素質セラ
ミック相を配合することができる。従って、絶縁性セラ
ミック相と導電性セラミック相との含有比率を変化させ
ることにより、抵抗体部分を構成する導電性セラミック
の電気抵抗率を所望の値に調整することができる。
【0016】具体的には、抵抗発熱部をなす第一抵抗体
部分11の材質である第一導電性セラミックは、導電性
セラミック相の含有率を10〜25体積%、残部を絶縁
性セラミック相とするのがよい。導電性セラミック相の
含有率が25体積%を超えると、導電率が高くなりすぎ
て十分な発熱量が期待できなくなり、10体積%未満に
なると逆に導電率が低くなりすぎ、同様に発熱量が十分
に確保できなくなる。
【0017】他方、第二抵抗体部分12,12は、その
第一抵抗体部分11に対する導通経路となるものであ
り、その材質である第二導電性セラミックは導電性セラ
ミック相の含有率を15〜30体積%、残部を絶縁性セ
ラミック相とするのがよい。導電性セラミック相の含有
率が30体積%を超えると焼成による緻密化が困難とな
り、強度不足を招きやすくなるほか、エンジン予熱のた
めに通常使用される温度域に到達しても電気抵抗率の上
昇が不十分となり、電流密度を安定化させるための自己
飽和機能が実現できなくなる場合がある。他方、15体
積%未満では第二抵抗体部分12,12での発熱が大き
くなりすぎて、第一抵抗体部分11の発熱効率が悪化す
ることにつながる。なお、前記した通電電流の自己飽和
機能を十分なものとするためには、第一導電性セラミッ
ク中の導電性セラミック相の含有率をV1(体積%)、
第二導電性セラミック中の導電性セラミック相の含有率
をV2(体積%)として、V1/V2が0.5〜0.9
程度となるように、導電性セラミック相の含有に差をつ
けておくことが望ましい。本実施形態では、第一導電性
セラミック中のWCの含有率が16体積%(55質量
%)、第二導電性セラミック中のWCの含有率が20体
積%(70質量%)としている(残部いずれも窒化珪素
質セラミック(焼結助剤含む)。
【0018】本実施形態においてセラミック抵抗体10
は、第一抵抗体部分11がU字形状をなし、そのU字底
部がヒータ本体2の先端側に位置するように配置され、
第二底後部12,12は、該U字形状の第一抵抗体部分
11の両端部からそれぞれ軸線O方向に沿って後方に延
伸する、互いに略平行な棒状部とされている。
【0019】セラミック抵抗体10において第一抵抗体
部分11は、動作時に最も高温となるべき先端部11a
に対して電流を集中するために、該先端部11aを両端
部11b、11bよりも細径としている。そして、第二
抵抗体部分12,12との接合面15は、その先端部1
1aよりも径大となった両端部11b、11bに形成さ
れるとともに、第二抵抗体部分12,12の通電断面積
(軸断面積)が、第一抵抗体部分11の先端部11aの
通電断面積(本明細書では、ヒータ本体2の軸線Oを含
み、後述する基準平面Kと直交する平面による断面積に
より代表させる)よりも大きく設定されている。すなわ
ち、U字形状のセラミック抵抗体10全体としてみたと
き、該セラミック抵抗体10は、U字底をなす先端部1
1aに対し、その両端に先端部11aへの通電経路をな
すとともに、該先端部11aよりも径大となる2本の径
大棒状部Ld,Ldが接続された形態をなし、かつ第一
抵抗体部分11と第二抵抗体部分12,12との接合面
15,15が、いずれも径大棒状部Ld,Ldに形成さ
れた形となっている。
【0020】すでに説明した通り、接合面15,15を
径大棒状部Ld,Ldに形成することで、接合面積を増
大させることができ、ひいては熱応力集中に対する強度
のマージンを拡大することができる。また、接合面15
を径大棒状部Ldに位置させることことは、細径の先端
部11aの区間内には少なくとも接合面15が形成され
ないことを意味するから、発熱により最も高温化するセ
ラミック抵抗体10の先端位置から接合面15までの距
離をその分長くでき、ひいては接合面15に過大な温度
勾配や温度ヒステリシスの大きな加熱/冷却サイクルが
加わることを抑制できる利点もある。
【0021】また、接合面15は、最も単純な態様とし
て、図15に示すように、ヒータ本体2の軸線と直交す
る平面形態のものを採用することもできるが、図2の実
施形態の接合面15は、さらに以下のような特徴を有す
るものとなっている。 図4に示すように、ヒータ本体2の軸線Oと直交する
平面Pから逸脱した面を含み、接合面積のさらなる拡張
が図られている。具体的には、ヒータ本体2の軸線Oと
直交する平面Pに対し傾斜した傾斜面部15tを有する
ものとされている。 第二抵抗体部分12,12の各軸線J及びヒータ本体
2の中心軸線Oを含む平面を基準平面Kとしたとき、接
合面15はその全体が、該基準平面Kと直交する面とし
て形成されている。本実施形態では、ヒータ本体2の軸
線Oも該基準平面K上に位置するものとされている。な
お、第二抵抗体部分12は、後述の接合部を除いた部分
が楕円状断面の直柱状の形態とされ、軸線Jはその直柱
状部分の延伸方向と直交する任意の断面の幾何学的重心
位置を接続したものとして定義する。
【0022】上記による効果は、以下の通りである。
すなわち、傾斜面部15t自体がヒータ本体2の軸線O
と直交する平面Pから逸脱した面であるため、接合面積
が拡張され、接合強度が向上する。また、傾斜面部15
tは形状が単純であり、後述するインサート成形時にお
いて、接合面15における成形用材料のつきまわりが良
好となり、気泡残留等による欠陥が形成されにくい。さ
らに、傾斜面部15tにおいては、第一抵抗体部分11
と第二抵抗体部分12との各セラミックの分布比率が、
ヒータ本体2の軸線O方向において徐々に変化するた
め、熱応力の局所集中が生じにくくなり、熱衝撃等が繰
り返し加わった場合でも接合部の耐久性を良好に確保す
ることができる。
【0023】また、のようにすることは、傾斜面部1
5tを採用する場合に、さらに以下のような効果をもた
らす。すなわち、図2及び図4に示すように、この場合
の傾斜面部15tは、基準平面K(紙面と平行)に対し
垂直となる。この傾斜面部15tの傾斜方向は、図9に
示すように、傾斜面部15tにて接する第一抵抗体部分
11と第二抵抗体部分12との、ヒータ本体2の軸線O
に関する半径方向Rにおける位置関係を、第一抵抗体部
分11の方が外側に位置するように配置する態様と、図
10に示すようにその逆とする態様との2通りが可能で
ある。しかし、特に図9の態様を採用した場合、発熱の
大きい第一抵抗体部分11の末端部が、伝熱性の良好な
金属外筒3に近づき、セラミック抵抗体10の接合面1
5近傍の熱引きが促進される。その結果、接合強度が不
足しやすい接合面15近傍の温度勾配が緩和され、接合
面15へ熱応力が過度に集中する不具合をより回避しや
すい利点を生ずる。他方、のように接合面15を形成
することにより、傾斜面部15tの有無に関係なく、製
造工程上の特有の効果も生ずるが、これについては後述
する。
【0024】なお、図4に示すように、セラミック抵抗
体10の第一抵抗体部分11と第二抵抗体部分12との
接合部(軸線Oの向きにおける接合面15の存在区間を
意味するものとする)は、ヒータ本体2の軸線Oと任意
の位置において直交する平面による断面のうち、その断
面積が最小となるものの該断面積をS0、及び接合面1
5の全面積をSとして、S/S0の値が1.2以上10
以下に調整されていることが望ましい。S/S0の値が
1.2以下では、接合面15を増大させる効果に乏し
く、該値が10以上では接合部が長くなり、セラミック
ヒータ1の不必要な寸法増大につながる。
【0025】また、接合面15は、全面を傾斜面部とし
て構成することもできるが、例えば後述するインサート
成形によりセラミック抵抗体10を製造する場合には、
インサートとなる予備成形体の、接合面15として予定
された端面側の形状が、図3(a)に破線で示すよう
に、傾斜面部の形成に伴い鋭角状の先端部を有するもの
となり、欠け等の不具合を生じやすくなる場合がある。
そこで、これを防止するために、接合面のうち、該先端
部を形成する部位のみは角度の緩い傾斜面15eとした
り、あるいは第二抵抗体部分12の軸線Jと直交する平
面として構成することが有効である。
【0026】図4において、第二抵抗体部分12の軸線
Jを含む任意の平面による断面において、ヒータ本体2
の外形線と接合面15を表す線との交点位置における交
差角度をθとしたとき、該θが最小となる平面(図4に
おいて、この平面は基準平面Kである)による断面での
θの値を20゜以上とすることが、上記成形体の欠け等
を防止する上で望ましい。なお、θの最大値が、軸線J
と直交する平面を採用したときの90゜となることは自
明である。
【0027】傾斜面部15tは形状単純化の観点から、
図4に示すように、平面状にすることが望ましいが、傾
斜面部効果が損なわれない範囲にて、図中に一点鎖線で
示すように、若干の曲率を付与した曲面形状に形成して
もよい。このようにすれば、接合面積の増大効果をさら
に高めることができる。
【0028】図2に戻り、セラミック抵抗体10の1対
の第二抵抗体部分12,12は、それぞれ軸線方向後端
部においてヒータ本体2の表面に露出しており、その露
出部12a,12aが該セラミック抵抗体10への通電
端子部16,17の接合領域とされている。この構造で
は、ヒータ本体2に通電用のリード線が埋設する必要が
なく、該ヒータ本体2をオールセラミックにて構成でき
るので、製造工数の削減を図ることができる。また、金
属リード線をセラミック中に埋設する構造では、高温下
でヒータ駆動用の電圧を印加したときに、金属リード線
を構成する金属原子が、その電界勾配による電気化学的
な駆動力を受けてセラミック側に強制拡散する、いわゆ
るエレクトロマイグレーション効果によって消耗し、断
線等を生じやすくなることがある。しかし、上記構造で
は通電端子部16,17が、導通路を形成する第二抵抗
体部分12,12の露出部12a,12aに接合される
のみで埋設形態となならないことから、上記エレクトロ
マイグレーション効果の影響を本質的に受けにくい利点
もある。
【0029】本実施形態では、ヒータ本体2の軸線O方
向後端部において、セラミック基体13の一部を切り欠
き形態とし、その切欠部13aに第二抵抗体部分12の
後端部を露出させている。これにより、上記の露出部1
2a,12aを簡単に形成することができる。このよう
な切欠部13aは、成形体の段階で形成しておいてもよ
いし、焼成後にグラインダ研削加工等により後形成して
も、いずれでもよい。
【0030】また、通電端子部16,17は、例えばN
iあるいはNi合金等の金属製であり、第二抵抗体部分
12,12に対し露出部12a,12aにおいてろう付
け接合されている。このろう付けは、金属−セラミック
接合のため、これに適した活性ろう材を用いるか、ある
いはその活性金属成分を蒸着等によりセラミック側に付
着させてメタライズし、その後通常のろう材を用いて接
合する手法を採用することが望ましい。ろう材としては
Ag系あるいはCu系の公知のものが使用でき、活性金
属成分としてはTi、Zr及びHfの1種又は2種以上
を使用することができる。
【0031】図1に示すように、主体金具4の内側に
は、その軸線O方向において後端側から、セラミックヒ
ータ1に電力を供給するための金属軸6が主体金具4と
絶縁状態にて配置されている。本実施形態では、金属軸
6の後端側外周面と主体金具4の内周面との間にセラミ
ックリング31を配置し、その後方側にガラス充填層3
2を形成して固定する形としている。なお、セラミック
リング31の外周面には、径大部の形でリング側係合部
31aが形成され、主体金具4の内周面後端寄りに、周
方向段部の形で形成された金具側係合部4eに係合する
ことで、軸線方向前方側への抜け止めがなされている。
また、金属軸6のガラス充填層32と接触する外周面部
分には、ローレット加工等による凹凸が施されている
(図では網掛けを描いた領域)。さらに、金属軸6の後
端部は主体金具4の後方に延出し、その延出部に絶縁ブ
ッシュ8を介して端子金具7がはめ込まれている。該端
子金具7は、周方向の加締め部9により、金属軸6の外
周面に対して導通状態で固定されている。
【0032】また、セラミック抵抗体10の第二抵抗体
部分12,12は、露出部12a,12aにおいて、そ
の一方が接地用通電端子部16により金属外筒3を介し
て主体金具4に電気的に接続され、同じく他方が電源側
通電端子部17により金属軸6に電気的に接続されてい
る。本実施形態では、第二抵抗体部分12はヒータ本体
2の外周面後端部に露出部12aを形成しており、ヒー
タ本体2は、軸線O方向において、後端面2rが金属外
筒3の後端面3rよりも前方側に位置している。接地用
金属リード部16は、ヒータ本体2の露出部12aと金
属外筒3の内周面後端部とをつなぐ形で配置され、さら
に金属外筒3の、後述するヒータ本体2の切欠部13a
の前端縁よりも後方に位置する部分の内側がガラス30
にて充填されている。これにより、接地用通電端子部1
6は略全体がガラス30内に埋没するので、振動等が加
わっても断線や接触不良等を生じにくい。本実施形態で
は、接地用通電端子部16は帯状の金属部材とされ、そ
の一方の板面16aの前端部が、対応する第二抵抗体部
分12にろう付けにより接合される一方、他方の板面1
6bの後端部が金属外筒3の内周面後端部に、例えばろ
う付けやスポット溶接により接合されている。これによ
り、接地用通電端子部16の接合をより簡便に行なうこ
とができる。
【0033】また、図11及び図12に示すように、セ
ラミック抵抗体10の第一抵抗体部分11と第二抵抗体
部分12との接合面15の一部(図11)又は全部(図
12)を、ヒータ本体2の軸線O方向において該金属外
筒3の前端縁3fよりも後方側に位置する形で配置すれ
ば、第一抵抗体部分11の末端部が金属外筒3と接する
形になるので、上記熱引き改善効果が一層高められる。
この場合、図11に示すように、接合面15の一部のみ
が金属外筒3内に位置するようにすれば、第一抵抗体部
分11の発熱が金属外筒3に過剰に奪われる不具合も生
じにくく、セラミックヒータ1の発熱効率を良好に維持
する上でより好都合である。
【0034】以下、セラミックヒータ1(ヒータ本体
2)の製造方法の一例について説明する。まず、セラミ
ック抵抗体10となるべき抵抗体粉末成形部34(図
6)を、射出成形、具体的にはインサート成形により作
成する。図5はその工程の一例を示すものである。成形
に使用する金型は、抵抗体粉末成形部34の射出空間を
基準平面Kに相当する分割面DPにより分割して第一金
型50A,50Bと第二金型51とに割り振った分割金
型を用いる。
【0035】このうち、第二金型51としては、第一抵
抗体部分11(図2)を成形するための空間55と、第
二抵抗体部分12,12(図2)を成形するための空間
56とが一体化された、第二側一体射出空間57を有す
るものを用意する。他方、第一金型としては、図5
(a)に示す予備成形金型50Aと、同図(b)に示す
インサート成形用金型50Bとを用意する。予備成形金
型50Aは、第二抵抗体部分12,12を予備成形体3
4b、34bとして成形するための部分射出空間58を
有するとともに、該部分射出空間58との隣接面59が
分割面DPと垂直であり、かつ第二金型51と型合わせ
された際に、第二側一体射出空間57のうち予備成形体
34b,34bの成形に使用されない空間部分55を充
填する充填部60が、金型分割面から突出形成されたも
のである。他方、インサート成形用金型50Bは、第一
抵抗体部分11(図2)を成形するための空間61と、
第二抵抗体部分12,12(図2)を成形するための空
間62とが一体化された第一側一体射出空間63を有す
るものである。
【0036】まず、図5(a)に示すように、第二金型
51と予備成形金型50Aとを型合わせして、成形用材
料CP1を射出することにより予備成形体34b,34
bを製造する。成形用材料CP1は、第二導電性セラミ
ックの組成が得られるように配合された炭化タングステ
ン粉末、窒化珪素粉末及び焼結助剤粉末とからなる原料
セラミック粉末に対し、有機バインダと混練したコンパ
ウンドを加熱により溶融流動化させたものである。
【0037】予備成形体34b,34bの射出成形が終
われば、金型を型開きする。ここで、第一抵抗体部分1
1と第二抵抗体部分12との接合面15が、基準平面
K、すなわち射出空間の分割面DPに対し、直角な面の
みによって形成されていることから、予備成形金型50
Aを第二金型51から分割面DPと直角な方向に離脱さ
せる形で、予備成形体34b,34bを損傷させること
なく簡単に型開きできる。
【0038】次いで、図5(b)に示すように、その予
備成形体34b,34bを、第一側一体射出空間63と
第二側一体射出空間57との対応する空間部56,62
にインサートとして配置した状態で、第二金型51とイ
ンサート成形用金型50Bとを型合わせする。そして、
残余の空間部55,61に成形用材料CP2を射出する
ことにより、該射出成形部分34a(図6)を予備成形
体34b,34bに一体化して抵抗体粉末成形部34を
得る。成形用材料CP2は、成形用材料CP1と同様の
コンパウンドであるが、原料粉末は第一導電性セラミッ
クの組成が得られるように配合されたものである。この
とき、図5(a)の工程で得られた予備成形体34b,
34bを第二金型51内に残した状態で、予備成形金型
50Aをインサート成形用金型50Bに交換し、引き続
きインサート成形を行なうようにすれば一層能率的であ
る。
【0039】なお、第一抵抗体部分11と第二抵抗体部
分12との成形の順序は入れ替えてもよいが、予備成形
金型として、第二側一体射出空間57の空間部分56を
充填する充填部を形成したものが必要である。なお、本
実施形態では、図2に示すように、ヒータ本体2の軸線
O方向において、第一抵抗体部分11の寸法が第二抵抗
体部分12の寸法よりも小とされているが、このような
場合は、抵抗体粉末成形部34の製造に際し、図5のよ
うに、第二抵抗体部分12,12に相当する部分を予備
成形体34b,34bとなすことで、以下のような利点
を生ずる。すなわち、第二抵抗体部分12,12に相当
する部分を射出成形する場合、図5(a)に示すよう
に、キャビティの長手方向後端部に材料射出用のスプル
SP1を形成することが、成形用材料CP1をキャビテ
ィ内に均等に射出する観点において有利である。このと
き、第二抵抗体部分12,12が長いと、成形用材料C
P1の流動距離は相当長くなり、接合面位置に到達する
までに、溶融したバインダの温度がある程度低下するこ
とが避けがたい。しかし、第一抵抗体部分11は寸法が
小さいために、成形用材料CP2の流動距離は短く温度
低下も起こりにくい。従って、インサート成形で2つの
成形体部分を接合面にて一体化する場合、第二抵抗体部
分12,12をインサートとして、第一抵抗体部分11
を後で形成するようにすれば、接合面に到達する時の成
形用材料CP2の温度をより高くすることができ、強固
で欠陥の少ない接合状態を得ることができる。
【0040】上記のようにして抵抗体粉末成形部34を
作成したら、セラミック基体13を形成するための原料
粉末を予め金型プレス成形することにより、図6(a)
に示すような、上下別体に形成された基体成形体として
の分割予備成形体36,37を用意しておく。これら分
割予備成形体36,37は、上記抵抗体粉末成形部34
に対応した形状の凹部37a(分割予備成形体36側の
凹部は図面に表れていない)がその合わせ面に形成され
ている。次いで、この凹部に抵抗体粉末成形部34を収
容し、分割予備成形体36,37を上記合わせ面におい
て嵌め合わせる。そして、図7(a)に示すように、そ
の状態でこれら分割予備成形体36,37及び抵抗体粉
末成形部34の組立体を金型61のキャビティ61a内
に収容し、パンチ62,63を用いてプレス・圧縮する
ことにより、図6(b)に示すように、これらが一体化
された複合成形体39とする。
【0041】こうして得られた複合成形体39は、まず
バインダ成分等を除去するために所定の温度(例えば約
600℃)で仮焼され、図6(b)に示す仮焼体39’
とされる(なお、仮焼体は、広義の意味において複合成
形体であるとみなす)。続いて図7(b)に示すよう
に、この仮焼体39’が、グラファイト等で構成された
ホットプレス用成形型65,65のキャビティ65a,
65aにセットされる。
【0042】上記のように成形型65にセットされた仮
焼体39’を、図7(b)に示すように、焼成炉64
(以下、単に炉64という)内で両成形型65及び65
の間で加圧しながら所定の焼成保持温度(1700℃以
上:例えば約1800℃前後)及び雰囲気で焼成するこ
とにより、図8(c)に示すような焼成体70が得られ
る。
【0043】上記焼成により、図7(b)の仮焼体3
9’は、分割予備成形体36及び37の合わせ面39a
に沿う方向に圧縮されながら、図8(c)の焼結体70
となる。このとき、図8(b)の、抵抗体粉末成形部3
4の第二抵抗体部分用の成形部(予備成形体)34b
は、軸線Jが互いに接近する向きにおいて、その円状断
面が上記圧縮方向につぶれるように変形することによ
り、楕円状断面を有した第二抵抗体部分12となる。
【0044】こうして得られた図8(c)の焼結体70
は、外周面に研磨等の加工を施すことにより、図8
(d)に示すように、セラミック基体13の断面が円形
に整形されて最終的な(セラミックヒータ1)ヒータ本
体2となる。このセラミックヒータ1に金属外筒3、通
電端子部16,17及び主体金具4などの必要な部品を
組み付ければ、図1に示すグロープラグ50が完成す
る。
【0045】なお、図1及び図2のグロープラグ50に
使用されるセラミックヒータ1は、セラミック抵抗体1
0の接合面15を傾斜面部15tを含むものととしてい
たが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば
図13では、基準平面Kと直交する溝部15aを、第一
抵抗体部分11及び第二抵抗体部分12の一方(本実施
形態では第二抵抗体部分12)に形成し、他方(本実施
形態では第一抵抗体部分11)には、基準平面Kと直交
し、前記溝部15aと嵌合する凸条部15bを形成した
例である。図3(c)は、接合面15の第二抵抗体部分
12側(溝部15aの形成側)を模式的に示す斜視図で
ある。また、図14は、接合面15に基準平面Kと直交
する曲面15cを形成した例であり、図3(b)は、接
合面15の第二抵抗体部分12側を模式的に示す斜視図
である。なお、曲面15cの両端部には、交差角度θを
鈍くするための平面部15d,15dが形成されてい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグロープラグの一実施例を示す縦断面
図。
【図2】そのセラミックヒータを拡大して示す縦断面図
及びA−A断面図。
【図3】接合面の種々の形態を示す斜視図。
【図4】図1のグロープラグの接合面をさらに拡大して
示す断面図。
【図5】図1のグロープラグの抵抗体粉末成形部を、イ
ンサート成形により製造する工程の一例を示す説明図。
【図6】図5の抵抗体粉末成形部を用いたセラミックヒ
ータの製造工程説明図。
【図7】図6に続く工程説明図。
【図8】図1のヒータ本体先端部を拡大して示す断面
図。
【図9】ヒータ本体先端部の第一変形例を示す断面図。
【図10】同じく第二変形例を示す断面図。
【図11】同じく第三変形例を示す断面図。
【図12】同じく第四変形例を示す断面図。
【図13】同じく第五変形例を示す断面図。
【図14】同じく第六変形例を示す断面図。
【図15】同じく第七変形例を示す断面図。
【符号の説明】
1 セラミックヒータ 2 ヒータ本体 3 金属外筒 3f 前端縁 4 主体金具 10 セラミック抵抗体 11 第一抵抗体部分 11a 先端部 12,12 第二抵抗体部分 12a,12a 露出部 Ld,Ld 棒状径大部 13 セラミック基体 13a 切欠部 15 接合面 15t 傾斜面部 K 基準平面 50 グロープラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 晴彦 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 3K092 PP16 QA01 QB03 QB08 QB11 QB12 QC02 QC16 QC44 QC52 RA02 RB08 VV04 VV34

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性セラミックからなるセラミック基
    体(13)中に導電性セラミックからなるセラミック抵
    抗体(10)が埋設された棒状のヒータ本体(2)を有
    し、 前記セラミック抵抗体(10)は、前記ヒータ本体
    (2)の先端側に配置された第一導電性セラミックから
    なる先端部(11a)と、その先端部(11a)の通電
    方向における両端部に結合され、該先端部(11a)に
    対する通電路を形成するとともに、前記ヒータ本体
    (2)の軸線(O)方向後方に延伸する形で配置され、
    かつ前記先端部11aよりも通電断面積が大となる径大
    棒状部(Ld)とを有し、 該径大棒状部(Ld)は、前記先端部(11a)との接
    続端部側が前記第一導電性セラミックにて構成されて前
    記先端部(11a)とともに第一抵抗体部分(11)を
    形成し、他方、前記径大棒状部(Ld)の残余の部分
    が、前記第一導電性セラミックよりも抵抗率が低い第二
    導電性セラミックからなる第二抵抗体部分(12)とさ
    れ、それら第一抵抗体部分(11)と第二抵抗体部分
    (12)との接合面(15)が前記径大棒状部(Ld)
    内に形成されてなることを特徴とするセラミックヒー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記セラミック抵抗体(10)の前記1
    対の第二抵抗体部分(12,12)が、それぞれ軸線
    (J)方向後端部において前記ヒータ本体(2)の表面
    に露出し、その露出部(12a,12a)が該セラミッ
    ク抵抗体への通電端子部の接合領域とされている請求項
    1記載のセラミックヒータ(1)。
  3. 【請求項3】 前記第一抵抗体部分(11)と第二抵抗
    体部分(12,12)との接合面(15)は、その少な
    くとも一部が前記ヒータ本体(2)の軸線(O)と直交
    する平面(P)から逸脱した面とされてなる請求項1又
    は2に記載のセラミックヒータ(1)。
  4. 【請求項4】 前記接合面(15)が、前記ヒータ本体
    (2)の軸線(O)と直交する平面(P)に対し傾斜し
    た傾斜面部(15t)を有してなる請求項3記載のセラ
    ミックヒータ(1)。
  5. 【請求項5】 前記ヒータ本体(2)の軸線(O)と前
    記第二抵抗体部分(12)の軸線(J)とを含む平面を
    基準平面(K)として、前記傾斜面部(15t)を含む
    前記接合面(15)が、該基準平面(K)と直交する形
    で形成され、 かつ、前記傾斜面部(15t)にて接する前記第一抵抗
    体部分(11)と前記第二抵抗体部分(12)とは、前
    記第一抵抗体部分(11)の方が前記ヒータ本体(2)
    の軸線(O)に関する半径方向において外側に位置する
    請求項4記載のセラミックヒータ(1)。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載のセ
    ラミックヒータ(1)と、該セラミックヒータ(1)の
    前記ヒータ本体(2)を周方向に取り囲むとともに、軸
    線(O)方向において前記ヒータ本体(2)の先端部を
    突出させる形にて配置される金属外筒(3)と、 その金属外筒(3)の軸線(O)方向後端部に結合さ
    れ、外周面に内燃機関への取付部(5)が形成された主
    体金具(4)と、 を備えたことを特徴とするグロープラグ(50)。
  7. 【請求項7】 前記セラミック抵抗体(10)の前記第
    一抵抗体部分(11)と前記第二抵抗体部分(12)と
    の接合面(15)の一部が、前記ヒータ本体(2)の軸
    線(O)方向において該金属外筒(3)の前端縁(3
    f)よりも後方側に位置する形で配置されている請求項
    6記載のグロープラグ(50)。
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