JP2002334400A - 運転支援装置 - Google Patents

運転支援装置

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JP2002334400A
JP2002334400A JP2001139903A JP2001139903A JP2002334400A JP 2002334400 A JP2002334400 A JP 2002334400A JP 2001139903 A JP2001139903 A JP 2001139903A JP 2001139903 A JP2001139903 A JP 2001139903A JP 2002334400 A JP2002334400 A JP 2002334400A
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JP2001139903A
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Yoshiaki Miichi
善紀 見市
Susumu Masuda
奨 増田
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、自動車等の走行時にドライバの運
転の支援を行なう装置に関し、自律式情報取得システム
とインフラ利用情報取得システムとを利用して、ドライ
バの煩雑な操作を軽減して的確に運転支援を行なうこと
ができるようにする。 【解決手段】 自車両1の走行状態及び走行環境を含む
走行関連情報に基づいて運転支援手段51を作動させて
ドライバの運転を支援する運転支援装置において、該自
車両外部からのインフラ情報を利用して該走行関連情報
を得るインフラ利用情報取得システム80と、該インフ
ラ情報を利用せずに該自車両1の検出手段2のみを用い
て該走行関連情報を得る自律式情報取得システム90
と、該両システムの何れか又は両方からの情報を利用し
て該運転支援手段51を制御する制御手段52とを備え
るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自車両の検出手段
のみを用いて走行関連情報を得る自律式情報取得システ
ムとインフラ情報を利用して走行関連情報を得るインフ
ラ利用情報取得システムとを利用してドライバに最適な
運転支援を提供する、運転支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車等の走行時に、走行中の道
路に対する自車両の位置,姿勢や、周囲の状況等の把握
(以下、状況把握という)を行ない、これに基づいてド
ライバの運転の支援を行なう技術(運転支援装置)が開
発されている。この運転支援装置には、車両外部からの
インフラ情報を利用して走行関連情報を得て、これに基
づいて運転支援を行なうインフラ利用運転支援システ
ム、及び、インフラ情報を利用せずに自車両の検出手段
のみを用いて走行関連情報を得て、これに基づいて運転
支援を行なう自律式運転支援システムがある。
【0003】インフラ利用運転支援システムでは、例え
ば、インフラ設備として道路側に備えられた光ビーコン
や電波ビーコン、あるいは道路に埋設された磁気ネイル
等を利用してインフラ情報に基づいて自車両が車線を逸
脱しそうか否かを判定して、自車両が車線を逸脱しそう
な場合には逸脱を回避するように運転支援を行なうよう
になっている。
【0004】一方、自律式運転支援システムでは、例え
ば、車載カメラで自車両の前方(又は後方)の道路状況
を撮像し、その画像情報から白線認識を行ない、自車両
が車線を逸脱しそうか否かを判定して、自車両が車線を
逸脱しそうな場合には逸脱を回避するように運転支援を
行なうようになっている。運転支援手段の具体的な手法
は、ドライバに注意を促す情報提供を行なう情報提供支
援や警報によってより強くドライバに注意を喚起する警
報支援、さらに、例えばステアリングホイール(単に、
ハンドルともいう)に操舵用制御トルクを与えて車線逸
脱を回避するなどドライバの運転操作とは別に車両の挙
動を制御する制御支援を行なったりするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ドライバに
とっては運転支援の必要な時に必要な機能が的確に作動
することが重要であって、自律式運転支援システムとイ
ンフラ利用運転支援システムとのどちらかを利用しなく
てはならないというものではない。また、上述のような
2種類のシステムにはそれぞれ一長一短があるので、両
方のシステム共に1つの車両に装備することも考えられ
る。
【0006】この場合、上記2つのシステムは状況把握
の手法が異なるだけで、どちらのシステムもドライバに
同一の運転支援を提供するものであり、車両の走行状態
や走行環境、又は、走行道路におけるインフラ設備の有
無によって、自律式運転支援システムのみ作動する場合
とインフラ利用運転支援システムのみ作動する場合と両
システムとも作動する場合とが考えられるが、両システ
ムをどのように協調させて支援を実行するかが課題とな
る。
【0007】例えば、両機能を独立して設定するように
なっていると、ドライバが運転支援を必要としない場合
に、ドライバがスイッチ操作により自律式運転支援シス
テムの機能をオフにしたとしても、インフラ利用運転支
援システムの機能がオフになっていなければ、自車両が
インフラ設備区間内に進入すると自動的にインフラ利用
運転支援システムが作動してしまうために、ドライバは
このインフラ利用運転支援システムの機能を停止させる
べく再度スイッチ操作をしなければならない。
【0008】また、運転支援機能の1つである警報をド
ライバに与えるタイミングを変更したい場合には、自律
式運転支援システム及びインフラ利用運転支援システム
のそれぞれにおいて警報タイミングの設定を変更しなけ
ればならない。一方、ドライバが運転支援を必要とし、
両システムを協調して作動させる場合、各システムにお
ける機能設定や検出精度の差により各システムの運転支
援機能の作動が違ったり又は干渉したりするということ
が発生してはならない。
【0009】なお、両システムは、自車両の走行状態や
走行環境といった走行関連情報の取得の方法に違いがあ
るが、取得した情報に基づく運転支援の方法については
違いはない。したがって、両支援制御システムを同一車
両に備える場合、各システムの情報取得手段(つまり、
自律式運転支援システムの場合は自律式情報取得システ
ム、インフラ利用運転支援システムの場合はインフラ利
用情報取得システムと称することができる)をそれぞれ
備えるとともに、これらの取得情報から運転支援を制御
する制御手段を各情報取得システムに共有するように備
えても良い(図9参照)。
【0010】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、自律式情報取得システムとインフラ利用情報
取得システムとを利用して、ドライバの煩雑な操作を軽
減して的確に運転支援を行なうことができるようにし
た、運転支援装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の運転支援装置では、自車両の走行状態及び走
行環境を含む走行関連情報に基づいて運転支援手段を作
動させてドライバの運転を支援する運転支援装置におい
て、インフラ利用情報取得システムが自車両外部からの
インフラ情報を利用して走行関連情報を得るとともに、
自律式情報取得システムがインフラ情報を利用せずに自
車両の検出手段のみを用いて走行関連情報を得る。そし
て、制御手段が、両システムの何れか又は両方からの情
報を利用して運転支援手段を制御する。
【0012】また、請求項2記載の本発明の運転支援装
置では、上記構成に加えて、両システムが取得する情報
が互いに異なり情報差が生じる場合、情報差が予め設定
された許容範囲内であれば両情報のうちでより安全側の
情報を利用して、制御手段が運転支援手段を制御する。
また、請求項3記載の本発明の運転支援装置では、上記
構成に加えて、運転支援手段が、ドライバへ警報及び/
又は情報を発してドライバの運転を支援する警報支援及
び/又は情報提供支援機能と、車両の挙動を制御するこ
とによりドライバの運転を支援する制御支援機能とを備
えているが、自律式情報取得システムとインフラ利用情
報取得システムとが取得する情報が互いに異なり情報差
が生じる場合、情報差が予め設定された許容範囲を超え
ていれば、制御手段がドライバにその旨を報知した上で
該制御支援機能を禁止する。
【0013】また、請求項4記載の本発明の運転支援装
置では、上記構成に加えて、ドライバが運転支援手段の
作動状態を設定する設定手段が制御手段に接続されてい
るので、運転支援手段の作動状態を制御することができ
る。また、請求項5記載の本発明の運転支援装置では、
制御手段に、制御終了時点での両システムからの情報利
用の態様を記憶する記憶手段が備えられ、制御手段は、
制御開始時には記憶手段に記憶された情報利用態様に応
じて運転支援手段の制御を開始する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。図1〜図10は本発明の一実
施形態としての運転支援装置を示すものであり、これら
の図に基づいて説明する。本運転支援装置は、図1に示
すように、自車両外部からのインフラ情報を利用して走
行関連情報を得るインフラ利用情報取得システム80
と、インフラ情報を利用せずに自車両の検出手段のみを
用いて走行関連情報を得る自律式情報取得システム90
と、ドライバへ警報及び/又は情報を発したり車両の挙
動を制御することでドライバの運転を支援する運転支援
手段51と、インフラ利用情報取得システム80と自律
式情報取得システム90との何れか又は両方からの情報
を利用して運転支援手段51を制御する制御手段(運転
支援用電子制御ユニット:運転支援ECUともいう)5
2とを備えて構成されている。
【0015】インフラ利用情報取得システム80は、車
両1の幅方向に亘って車両1の前部に備えられて磁気ネ
イル35の磁気を感知する複数の磁気センサ36をそな
えて構成されている(図5参照)。なお、磁気ネイル3
5は、図5に示すように、インフラ設備として走行道路
の中心線L2上に所定間隔で埋設された磁気発生器であ
る。また、この磁気センサ36が検出する磁気情報に基
づいて車両1の走行レーン(走行車線)の基準位置に対
する所定時間後における横ずれ量ΔZを予測して算出す
る横ずれ量算出手段4Bを有する走行レーン推定手段4
0Bが磁気センサ36に接続されている。
【0016】自律式情報取得システム90は、車両1の
前方の道路状態を撮像する検出手段としてのカメラ2
と、カメラ2からの画像情報を適宜処理して前方道路上
の左右の白線位置を認識する画像情報処理手段3とを備
えて構成されている。また、画像情報処理手段3による
白線位置の画像情報に基づいて車両1の走行レーン(走
行車線)の基準位置に対する所定時間後における横ずれ
量ΔYを予測して算出する横ずれ量算出手段4Aを有す
る走行レーン推定手段40Aが画像情報処理手段3に接
続されている。
【0017】また、自車両の速度を検出する車速センサ
7が車両1に備えられており、この車速センサ7が検出
する車速情報も利用して上記横ずれ量ΔY,ΔZが算出
されるようになっている。なお、横ずれ量ΔY,ΔZ
は、車両1が車線を逸脱しそうな度合いに関する判定パ
ラメータに相当する。また、横ずれ量算出手段4A又は
4Bは、自車両に対する走行車線(走行レーン)の相対
位置を推定する走行レーン推定手段40又は40Bの機
能要素として備えられている。
【0018】運転支援手段51は、操舵用制御トルクを
ステアリングシャフトに与えてドライバの運転を支援す
る制御支援部70と、ドライバへの運転支援のための警
報を発する警報支援部60bと、ドライバへの運転支援
のための情報を提供する情報提供支援部60aとからな
る。また、上記各支援は、横ずれ量算出手段4A,4B
により算出される横ずれ量(横偏差)ΔY,ΔZ、即
ち、車線を逸脱しそうな度合いに基づいて、ドライバの
運転を支援するものである。
【0019】制御支援部70は、ドライバの加える操舵
トルクとは別に操舵用制御トルクTcを操舵系に付与し
うる操舵アクチュエータ21と、車線を逸脱しそうな度
合いに基づいて操舵用制御トルクTcを算出する制御ト
ルク算出手段5と、この制御トルク算出手段5で算出さ
れた操舵用制御トルクTcが横ずれ量ΔY,ΔZを減ら
す方向に発生するように操舵アクチュエータ21を制御
するコントローラ6とを備えている。なお、操舵用制御
トルクTcとは、ドライバの加える操舵トルクとは別の
操舵トルクであり、ドライバの加える操舵トルクと区別
するために操舵用制御トルクと呼ぶ。
【0020】警報支援部60bは、例えば、スピーカ3
0と、ハンドル20内部に設けられた振動装置(ハンド
ル加振器)32と、これらを制御するコントローラ6
b,6cとから構成され、車線を逸脱しそうな時に、警
報音を発するとともに安全な操舵を維持できる範囲内で
ハンドル20を振動させてドライバに警報を行なうもの
である。なお、ここでは、警報音とハンドル振動とを一
緒に作動させるようにしている。
【0021】情報提供支援部60aは、表示パネル31
と、これを制御するコントローラ6aとから構成されて
おり、車線が逸脱するおそれがある場合には表示パネル
31に文字又は図形によりその旨を表示したりする。こ
れにより、制御支援では、車両1が車線を逸脱しそうに
なると、制御トルク算出手段5がその横ずれ量ΔYを減
少させるのに必要な操舵用制御トルクTcを算出し、コ
ントローラ6が操舵アクチュエータ21を制御して操舵
用制御トルクTcを操舵系に与えるようになっている。
また、警報支援では、車線逸脱が予想されるとき、ドラ
イバに警報を与え、情報提供支援では、ドライバに情報
を提供し、ドライバ自身の操舵によってそれを回避する
ように運転支援を行なうようになっている。
【0022】つまり、走行車線に対する自車両の位置を
認識して、車線逸脱のおそれが生じると、図1に示すよ
うに、画像表示によって情報提供支援、及び、音・ハン
ドル振動によってドライバに警報を与える警報支援、車
両に備えられた操舵アクチュエータ21により操舵用制
御トルクTcをステアリングシャフトに与えて、レーン
キープのためのドライバの操舵操作の不足を補う制御支
援とを行なうようになっている。
【0023】そして、これらの支援態様のうち、制御支
援がドライバへの働きかけの最も強い支援であり、次に
警報支援が位置し、情報提供支援はドライバへの働きか
けが最も軽い支援とすることができる。この場合、車線
逸脱のおそれが生じたら、操舵用制御トルクが加えられ
車両の位置が修正される以前に(つまり、制御支援が行
なわれる以前に)、まず、ドライバ自身の操舵によって
車線逸脱を回避できるように、ドライバにとって警報支
援(音・ハンドル振動)よりも比較的緩和な支援である
情報提供支援(画像表示)を行ない、さらに車線逸脱の
おそれが強まったら情報提供支援に加えて(あるいは代
えて)警報支援を行ない、ドライバに注意を喚起させる
ようにしている。
【0024】そして、それでも、ドライバがレーンキー
プのための操舵操作を適切に行なわずに、車線逸脱のお
それが強まったら、ドライバの代わりに操舵用制御トル
クTcを加えて車両の挙動を積極的に修正する制御支援
を行なうようになっている。なお、制御支援の場合、ス
テアリングシャフトに上記操舵用制御トルクTcを加え
るため、ハンドル(ステアリングホイール)20も回転
することになり、車両の挙動を積極的に修正する作用に
加えて、ハンドル20の動きを通じてドライバに警告す
ることにもなる。車線を逸脱しそうな車両の位置を修正
するのは、この操舵用制御トルクTcが加えられたこと
で車線を逸脱しそうなことを認識したドライバの操舵操
作によって行われるのが好ましい。
【0025】制御手段52は、インフラ利用情報取得シ
ステム80による走行関連情報(以下、検出情報ともい
う)と自律式情報取得システム90による走行関連情報
とを協調させながら運転支援手段51を制御するように
なっている。インフラ利用情報取得システム80と自律
式情報取得システム90とが取得する検出情報が互いに
異なり情報差が生じる場合は、その情報差が予め設定さ
れた許容範囲内であれば両情報のうちでより安全側の情
報を利用して運転支援手段51を制御するようになって
いる。これについては後述する。
【0026】また、ここでいう安全側とは、ドライバに
とってより安全と思われる運転支援を行なうことであ
る。つまり、ドライバへの働きかけが最も強い支援であ
る制御支援が最も安全側の支援であり、次に警報支援が
位置し、次に情報提供支援が位置する。例えば、自律式
情報取得システム90が取得する情報によれば警報支援
が適し、インフラ利用情報取得システム80が取得する
情報によれば制御支援が適する場合のように、両情報取
得システムが取得する情報が異なり採用される運転支援
も異なってしまう場合が生じる。
【0027】この場合、警報支援よりも制御支援を行な
う方がドライバにとっては確実に車線逸脱を回避できる
ため、警報支援よりも制御支援を行なう方がドライバに
とって安全側の運転支援であり、インフラ利用情報取得
システム80が取得する情報が安全側の情報となる。ま
た、ドライバが運転支援手段51の作動状態を設定でき
る設定手段としての設定スイッチ56が制御手段52に
接続されている。
【0028】もちろん、この1つの設定スイッチ56は
両情報取得システムの情報による運転制御を互いに区別
することなく運転支援手段51の作動状態及び調整機能
を設定できるようになっている。したがって、例えば、
一方の情報取得システムの情報のみが得られ、これに基
づいて運転支援が行なわれている時に、ドライバが設定
スイッチ56を操作してその情報取得システムによる運
転支援を非作動に設定した場合には、他方の情報取得シ
ステムによる運転支援も非作動に設定されることにな
る。
【0029】また、例えば、一方の情報取得システムの
みが作動している時に、ドライバが設定スイッチ56を
操作してその情報取得システムの調整機能(警報タイミ
ング等)を設定変更した場合には、それと同様に他方の
情報取得システムの調整機能も自動的に設定変更させる
ことになる。また、制御手段52は、インフラ利用情報
取得システム80と自律式情報取得システム90とから
の情報利用の態様を記憶する記憶手段(メモリ)55を
備えて構成されている。
【0030】記憶手段55は、インフラ利用情報取得シ
ステム80及び自律式情報取得システム90の作動・非
作動、さらには、各システムにおける調整機能(例えば
警報タイミング)等について設定スイッチ56を通じて
ドライバが行なった設定を記憶するようになっている。
これにより、制御手段52が運転支援手段51の制御を
開始する時には、記憶手段55が記憶する態様に応じて
運転支援手段51の制御を開始するようになっている。
【0031】また、設定スイッチ56によって運転支援
装置の作動がオン状態(つまり、本運転支援装置が作動
している状態)になっていても、ターンシグナルスイッ
チ22が点灯している場合(つまり、ターンシグナルス
イッチ22がオン(作動)状態の場合)には、運転支援
装置はオフ(非作動)状態となるように制御されてい
る。
【0032】また、制御トルク算出手段5とコントロー
ラ6との間には、実際に操舵アクチュエータ21で発揮
される制御トルクが急変することなく滑らかに連続する
ように制御トルク算出情報の出力に対して平滑化処理す
るローパスフィルタ24が介装されている。なお、画像
情報処理手段3,走行レーン推定手段40A及び40
B,制御トルク算出手段5,制御手段52,コントロー
ラ6,6a,6b,6c等は、CPU,入出力インタフ
ェース,ROM,RAM等をそなえてなる電子制御ユニ
ット(ECU)として構成されている。
【0033】ところで、上述した自律式情報取得システ
ム90の画像情報処理手段3における白線情報の抽出方
法としては、例えば、特開平11−147481号公報
にも開示されているように、以下のような方法がある。
まず、画像情報処理手段3において、図2に示すよう
に、カメラ2からの原画像41を取り込み、この原画像
41から道路白線を抽出して、抽出した道路白線の画像
を、鉛直上方から見たような平面視画像42に変換す
る。次に、白線12L,12Rの認識について図3を参
照しながら説明する。なお、ここでは、走行レーン左端
の路側線としての白線12Lの認識について説明する
が、走行レーン右端の白線12Rを基準とする場合につ
いても同様であるため、左端の白線12Lについては単
に白線12と称することにする。
【0034】次に、画像情報処理手段3では、図3
(a)に示すように、車両1に備えられたカメラ2によ
り平地において車両前方の範囲(例えば5m〜30m)
の白黒画像情報を取り込み、この画像情報から画面上で
縦方向の画像を一部省略する。そして、この画面上で等
間隔になるような複数の水平線11を設定する。この白
黒画像情報の取り込みは、微小な制御周期毎に更新され
るようになっており、図3(b)に示すように、それぞ
れの水平線11上において前回の画面での白線位置の左
右の所要の範囲(ここでは、左右50画素〔dot〕)
を白線探査エリア(処理対象領域)10として設定す
る。また、初回の画面は、直線路における白線位置を前
回の画面データとして利用する。
【0035】そして、図3(c)に示すように、各水平
線の明度をそれぞれ左から横方向に微分する。また、図
中の符号14はガードレールである。ところで、通常の
路面は輝度が低く、輝度変化も小さい。これに対して、
白線12は通常の路面に比較して輝度が非常に高いの
で、このように道路の明度を微分すると、通常の路面か
ら白線12への境界点で輝度変化がプラス、白線12か
ら通常の路面への境界点で輝度変化がマイナスとなるよ
うな微分データが得られる。このような微分データの一
例を図3(d)に示す。
【0036】そして、各水平線11のデータそれぞれに
ついて、微分値のピークが左からプラス,マイナスの順
に並んで現れ、且つそれぞれのピークの間隔が白線12
として妥当と思われる程度(プラスのピークからマイナ
スのピークまでの間隔が例えば30dot以内)に納ま
っている組み合わせを白線候補として抽出し、通常は、
図3(e)に示すように、その中点Mを白線候補点15
として保存する。
【0037】そして、これらの白線候補点15のうち、
画面中心に最も近いもののみを最終候補点として残す。
これは、例えば車両1が左側通行の場合、探索エリア1
0の中の右側が通常輝度変化の少ない道路面であり、こ
の通常の道路面に最も近い白線候補点15が白線12と
判断できる。したがって白線12よりもさらに左側に、
ノイズの原因となる物体(例えばガードレール14等)
が存在する場合であっても、カメラ2により撮像された
画像情報から白線12を確実に認識することができる。
【0038】そして、図3(f)に示すように、最後に
各水平線データにおける白線候補点15の上下方向の連
続性を画面の下方から順次検証していく。まず、事前に
前画面での白線12の上下端間の傾きを計算しておく。
そして、最下点15Aを白線12とすると、一本だけ上
の水平線11上の候補点15Bが、前回の白線12の傾
き分±50dotの範囲内に入っているかを検証する。
【0039】候補点15Bがこの範囲内に入っていれば
これを白線とし、入っていないときは候補点15Bは却
下されて、上述の傾きから補間計算した座標が白線位置
としてみなされる。そして、この検出を各水平線につい
て同様の作業を行なうことにより、連続した白線12を
認識することができるのである。このような白線認識の
作業は、所要の周期で継続して行なわれ、その都度白線
12の認識が更新されるようになっている。
【0040】走行レーン右端の路側線としての白線12
Rの認識についても、これと同様に行なわれる。走行レ
ーン推定手段40Aでは、このように各認識周期で認識
された原画像41上の白線12R,12Lを平面視画像
42に変換して、走行レーン左端の白線12Lから推定
しうる道路中心線LClと走行レーン右端の白線12R
から推定しうる道路中心線LCrとに基づいて、道路中
心線LCの推定を行なうようになっている。そして、こ
の道路中心線LCに基づいて、横ずれ量算出手段4Aに
より現時点における横ずれ量ΔY0と偏角βとを算出す
る。
【0041】なお、偏角βとは、図4に示すように、屈
曲した道路中心線LCの接線と車両中心線方向とがなす
角であり、カメラ画像で得られる画像情報のうち車両に
最も近い検出レベルである第1検出点(図中には近地点
と示す)における基準線位置情報と、この近地点よりも
さらに車両1から所定距離Lだけ離れた第2検出点(図
中には遠地点と示す)における基準線位置情報とから算
出することができる。
【0042】つまり、偏角βは、これらの第1検出点と
第2検出点とを結んだ直線と、車両1の中心線とがなす
角として算出するようになっている。このようにして算
出される偏角は、第1検出点と第2検出点との中間地点
(図中×印)における偏角であり、少なくとも車両1か
ら一定以上前方の地点の偏角である。そして、この例で
は、車両に最も近い地点である第1検出点における自車
両中心線(点P1参照)と道路中心線LC(点LC1参
照)との横方向距離(道路幅方向,即ちカメラ画像の横
方向の距離)を現時点における横ずれ量(現時点横偏
差)ΔY0として算出する。また、第2検出点は、第1
検出点から所定時間t後に到達すると予測できる地点
(LC2,P2)、つまり、第1検出点から現時点での
車速Vに所定時間tを乗じて得られる距離Lだけ離れた
地点としており、これらの第1検出点(LC1)と第2
検出点(LC2)とを結んだ直線と、車両1の中心線
(P1P2)とがなす角を偏角βとして算出する。
【0043】横ずれ量算出手段4Aは、上述のごとく算
出された偏角βに車速センサ7で検出された車両の車速
Vと所定時間tとを乗算して所定時間t後における横ず
れ変化量Δy(Δy=β×V×t)を算出し、これに現
時点における横ずれ量(横偏差)ΔY0を加算して予測
横ずれ量(以下、単に横ずれ量という)ΔY(=ΔY0
+β×V×t)を算出する。また、道路中心線の画像情
報に基づいて走行レーンの曲率(道路曲率)ρを推定す
るようにもなっている。
【0044】なお、自車両が走行車線の中心線LCより
も右側にずれている時の横ずれ量ΔYの符号を正、走行
車線の中心線LCよりも左側にずれている時の横ずれ量
ΔYの符号を負とする。また、所定時間tは運転手の一
般的なハンドル20の操作速度や、画像情報処理手段3
等による道路状況の認識速度を考慮して適宜の時間に設
定されている。また、車速Vに応じて可変にしてもよ
く、第1検出点から第2検出点までの距離Lが一定とな
るように所定時間tを設定してもよい。
【0045】次に、インフラ利用情報取得システム80
における車両1の走行車線の中心線からの横ずれ量ΔZ
の算出方法について説明する。図5(a)に示すよう
に、インフラ設備として磁気ネイル35が走行道路の中
心線L2上に所定の間隔Dをあけて埋設されている。ま
た、磁気ネイル35の磁気を検出する磁気センサ36が
車両1の前方下部に所定間隔を持って複数備えられてい
る。
【0046】また、各磁気センサ36は路面に対して垂
直方向に指向性を持つように構成されている。これによ
り、磁気ネイル35に最も近い位置にある磁気センサ3
6の磁気強度が最も大きく検出され、その隣りの磁気セ
ンサ36ではある程度の磁気が検出されるが、その他の
磁気センサ36の検出値はほとんど0に近いものとな
る。
【0047】ここでは、磁気センサ36の検出値が所定
の磁気レベルLM0以上であれば、その磁気センサ36に
基づき、車両1の横ずれ量ΔZを推定する。例えば、検
出値が、LM0以上の磁気強度を示す磁気センサ36が1
つだけであれば、その磁気センサ36が磁気ネイル35
上(即ち、走行車線の中心線L2上)に位置すると推定
し、検出値がLM0以上の磁気センサ36が2つ以上あれ
ば、それらの中間点が磁気ネイル35上に位置するもの
と推定する。
【0048】なお、本実施形態では、磁気センサ36は
車両1の前部1aに等間隔dで複数(13個)設置され
ている。例えば、図5(a)に示すように、車両1が走
行車線内を走行している場合、車両1の前部1aがある
磁気ネイル35のちょうど真上に来た時の各磁気センサ
36が検出する磁気強度は、図5(b)に示すようにな
り、磁気センサ36aの磁気強度が最も高く、この磁気
センサ36aのみがLM0以上の磁気強度を検出してい
る。これにより、この磁気センサ36aが磁気ネイル3
5上に位置することがわかり走行車線に対する車両1の
位置が推定できる。そして、横ずれ量算出手段4Bが、
走行車線の中心線L2と車両1の中心線L1との距離、
つまり、車両1の横ずれ量ΔZを算出するようになって
いる。
【0049】上記は、ある磁気センサ36がちょうど磁
気ネイル35のほぼ真上に位置する場合について説明し
たが、2つの磁気センサ36,36間に磁気ネイル35
が位置する場合は、LM0以上の磁気強度を検出した磁気
センサ36が2つとなりこれらの2つの磁気センサ3
6,36の中間のいずれかの箇所に磁気ネイル35があ
るが、これらの2つの磁気センサ36,36で得られる
磁気強度の大きさに基づく補間法等により、車両1に対
する磁気ネイル35の位置、即ち、車両1の走行車線の
中心線L2からの横ずれ量ΔZを算出することができ
る。
【0050】例えば、図6(a)に示すように、車両1
が走行車線の中心線L2よりも右側にずれて走行してい
る場合には、車両1の前部1aが磁気ネイル35の真上
に来た時の各磁気センサ36が検出する磁気強度は図6
(b)に示すようになる。つまり、磁気センサ36b,
36cが検出する磁気強度が、その他の磁気センサ36
が検出する磁気強度に比べて突出して大きく検出される
ことになる。
【0051】この場合、図7に示すように、磁気センサ
36bが検出した磁気強度と磁気センサ36cが検出し
た磁気強度との強度比l:mをとり、その強度比から車
両1に対する走行車線の中心線L2の位置(磁気センサ
36bから(m/(l+m))・dだけ磁気センサ36
c側)を推定する。そして、横ずれ量算出手段4Bは、
この推定される走行車線の中心線L2と車両1の中心線
L1との距離、つまり、車両1の横ずれ量ΔZを算出す
るようになっている。また、2つの磁気センサ36,3
6の磁気強度がLM0以上の場合、補間法等を用いずに単
に両磁気センサ36,36の中点に磁気ネイル35があ
るものとしても良い。
【0052】なお、例えば、自車両が走行車線の中心線
L2よりも右側にずれている時の横ずれ量ΔZの符号を
正、走行車線の中心線L2よりも左側にずれている時の
横ずれ量ΔZの符号を負とするなど、横ずれ方向を加味
するのは当然のことである。また、横ずれ量算出手段4
Bは、上記のような横ずれ量算出方法により、時間T後
の車両1の横ずれ量ΔZを予測する。
【0053】例えば、車両1が、図8に実線で示すよう
に走行した後、S1で示す現時点(時間T0)での走行
車線の中心線L2からの車両1の横ずれ量ΔZ0は、上
述したような磁気センサ36の磁気強度検出により算出
される。そして、走行車線の中心線L2との偏角γに車
速センサ7で検出された車両1の車速Vと所定時間Tと
を乗算して所定時間T後における横ずれ変化量Δz(Δ
z=γ×V×T)を算出し、これに現時点S1における
横ずれ量(横偏差)ΔZ0を加算して横ずれ量ΔZ(=
ΔZ0+γ×V×T)を算出する。
【0054】また、所定時間Tはドライバの一般的なハ
ンドル20の操作速度等を考慮して適宜の時間に設定さ
れている。また、車速Vに応じて可変にしても良く、第
1検出点S1から第2検出点S2までの距離Lが一定と
なるように所定時間Tを設定しても良い。このようにし
て、インフラ利用情報取得システム80では、横ずれ量
ΔZが得られ、自律式情報取得システム90からは横ず
れ量ΔYが得られることになり、横ずれ量ΔY,ΔZに
基づいて制御手段52が運転支援手段51の機能を制御
するようになっている。
【0055】ここで、制御手段52は、両情報取得シス
テムから得られる横ずれ量ΔYとΔZとに情報差がある
場合は、その情報差が予め設定された許容範囲内である
か否かを判定し、その判定に基づいて運転支援手段51
を制御するようになっている。なお、この情報差を便宜
上ΔXとすると、情報差ΔXは、(ΔY−ΔZ)の大き
さで表される。
【0056】したがって、制御手段52は、制御支援が
行なわれている際、情報差ΔXが予め設定された許容範
囲内にあれば安全側のシステムを採用し、情報差ΔXが
予め設定された許容範囲を超えていれば制御支援を禁止
する旨を音声又は画像表示等によりドライバに報知した
上で制御支援を禁止し、ドライバによる設定スイッチ5
6の操作により、自律式情報取得システム90のみを作
動させるか、インフラ利用情報取得システム80のみを
作動させるか、あるいはどちらのシステムも作動させな
いかを選択することができる。そして、ドライバによる
その設定結果により、制御手段52が各システムの作動
を制御する。
【0057】例えば、制御支援が行なわれている際に、
自律式情報取得システム90からの情報に基づいて算出
された横ずれ量ΔYが1.0m、インフラ利用情報取得
システム80からの情報に基づいて算出された横ずれ量
ΔZが0.7mである時(つまり、情報差ΔXが0.3
mの時)、予め設定された許容範囲が0.5mであれ
ば、情報差ΔXは許容範囲内であるので安全側のシステ
ムを採用することになり、この場合は、自律式情報取得
システム90を採用して運転支援を制御する。また、予
め設定された許容範囲が0.2mであれば、情報差ΔX
は許容範囲を超えるため、制御手段52は、情報差ΔX
が許容範囲を超えたことを音声又は画像表示等によりド
ライバに報知した上で制御支援を禁止し、設定スイッチ
56の操作によりドライバが各システムの作動・非作動
を設定することができる。
【0058】また、情報提供支援及び警報支援について
は、情報差ΔXが予め設定された許容範囲にあるか否か
にかかわらず常に安全側のシステムを利用するが、情報
差ΔXが予め設定された許容範囲を超えた場合は、情報
差ΔXが許容範囲を超えたことを音声又は画像表示等で
ドライバに報知すると共に、ドライバによる設定スイッ
チ56の操作により、自律式情報取得システム90のみ
を作動させるか、インフラ利用情報取得システム80の
みを作動させるか、あるいはどちらのシステムも作動さ
せないかの選択が可能となる。
【0059】例えば、情報提供支援又は警報支援が行な
われている際に、自律式情報取得システム90からの情
報に基づいて算出された横ずれ量ΔYが1.0m、イン
フラ利用情報取得システム80からの情報に基づいて算
出された横ずれ量ΔZが0.7mである時(つまり、情
報差ΔXが0.3mの時)、予め設定された許容範囲が
0.5mであれば、情報差ΔXは許容範囲内であるので
安全側のシステムを採用することになり、この場合は、
自律式情報取得システム90を採用して運転支援を制御
する。また、予め設定された許容範囲が0.2mであれ
ば、情報差ΔXは許容範囲を超えるが、この場合も、同
様に安全側のシステムを採用するので、自律式情報取得
システム90を採用して運転支援を制御し、それと共
に、制御手段52が、情報差ΔXが許容範囲を超えたこ
とを音声又は画像表示等によりドライバに報知し、設定
スイッチ56の操作によりドライバが各システムの作動
・非作動の選択をすることが可能である。なお、許容範
囲の値は、ドライバが設定スイッチ56により設定する
ことも可能である。
【0060】本発明の一実施形態としての運転支援装置
は、上述の如く構成されているので、インフラ利用情報
取得システム80では、車両1に備えられた磁気センサ
36が走行路上に埋設された磁気ネイル35の磁気を検
出し、横ずれ量算出手段4Bがその検出情報と車速セン
サ7の検出情報とに基づいて車両1の横ずれ量ΔZを算
出する。一方、自律式情報取得システム90では、車両
1に備えられたカメラ2からの画像情報を画像情報処理
手段3が白線認識を行ない、横ずれ量算出手段4Aがそ
の画像情報と車速センサ7の検出情報とに基づいて車両
1の横ずれ量ΔYを算出する。そして、制御手段52が
両システムの何れか又は両方からの横ずれ量の情報を利
用して運転支援手段51を制御する。
【0061】両情報取得システムの何れか一方だけから
有効な横ずれ量の情報が得られる場合、その横ずれ量の
度合いに基づいて車線逸脱のおそれが高まったら初めに
情報提供支援を行ない、次に警報支援を行ない、さらに
車線逸脱のおそれが生じたら制御支援を行なう。なお、
この横ずれ量の度合いを測る目安(レベル)として、例
えば、横ずれ量が0.6mの時は情報提供支援、0.8
mの時は警報支援、1.0mの時は制御支援を行なうよ
うに設定する。
【0062】そして、両情報取得システムの両方から横
ずれ量の情報が得られる場合、両情報取得システムが取
得する情報が互いに異なり情報差ΔXが生じる場合は、
情報差ΔXが予め設定された許容範囲内であれば両情報
のうちでより安全側の情報を利用して、制御手段52が
運転支援手段51を制御するので、より確実な運転支援
をドライバに提供することができるようになる。
【0063】さらに、情報差ΔXが予め設定された許容
範囲を超えていれば、制御手段52が音声又は画像表示
等によりドライバにその旨を報知した上で制御支援を禁
止する。したがって、比較的強い支援である制御支援
が、両情報取得システムの情報差ΔXが許容範囲を超え
ているにも関わらず作動することを防ぎ、より安全な運
転支援をドライバに提供することができる。
【0064】また、運転支援手段51の作動状態及び各
システムにおける支援機能の調節機能を設定する設定手
段56が制御手段52に接続されているので、ドライバ
が好みに応じて運転支援機能を選択できると共に各支援
機能の調節等もできるようになる。また、制御支援52
に備えられた記憶手段55が、両情報取得システムの作
動・非作動の状態や各システムの調整機能を記憶するの
で、制御開始時には、その記憶手段55が記憶している
各システムの態様に基づいて、制御手段52が運転支援
手段51を制御するため、制御開始時における各システ
ムの調整機能の設定等のドライバの煩雑な操作を低減す
ることができるようになる。
【0065】以上、本発明の実施形態について説明した
が、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施
することができる。例えば、本実施形態では、図9に示
すように、自律式情報取得システム90とインフラ利用
情報取得システム80とが取得する情報を1つの制御手
段52が利用して運転支援手段51を制御するように構
成したが、図10に示すように、各システムにそれぞれ
制御手段52A,52Bを設けて、各システムが取得す
る情報をそれぞれの制御手段52A,52Bが利用して
運転支援手段51を制御するように構成しても良い。
【0066】なお、本実施形態では、インフラ利用情報
取得システム80は、路上に埋設された磁気ネイル35
とその磁気ネイル35の磁気を検出するために車両1に
備えられた磁気センサ36とから構成したが、インフラ
設備は磁気ネイルだけでなく、例えば、前述した光ビー
コン,電波ビーコン等が考えられ、その場合は各インフ
ラ設備に応じた受信手段を車両1に備えても良い。
【0067】また、設定スイッチ56により、ドライバ
が各運転支援機能が行なわれるタイミングを設定できる
ように構成しても良い。例えば、設定スイッチ56を操
作して各運転支援機能を開始する車両1の横ずれ量を調
節し、各運転支援機能を開始するタイミングを設定でき
るようにしても良い。また、両情報取得システムの情報
差ΔXが予め設定された許容範囲を超えている時、ドラ
イバに制御支援を禁止する旨を伝える手法として、音声
や画像表示の他に、ランプなどの光による情報提供を行
なうようにしても良い。
【0068】また、設定スイッチ56はスイッチ23と
は別個に設置されているが、設定スイッチ56及びスイ
ッチ23が一体となって構成されていても良い。また、
設定スイッチ56の操作により、ドライバが好みに応じ
て運転支援の機能を制限又は選択することができるよう
にしても良い。また、本実施形態では、画像表示,音・
ハンドル振動,操舵制御による運転支援機能について説
明したが、本運転支援装置は他の運転支援にも適用でき
る。
【0069】例えば、レーダで自車両と前方車両との距
離及び相対速度を検出し、その状況認識精度の度合いに
応じて車間距離に関する情報をドライバに与える情報提
供支援や、ドライバに警報を与えたりブレーキに予圧を
かけたりする警報支援、さらには、ブレーキ圧をさらに
高めてブレーキ力を加える制御支援を行なってドライバ
に適切な運転支援を提供することもできる。
【0070】また、本実施形態の警報支援では、警報音
及びハンドル振動を一緒に行なうように構成されている
が、警報支援が行なわれる際、初めにドライバに警報音
を与えて車線逸脱の注意を促し、さらに車線逸脱の度合
いが高まったらハンドル振動を行なうようにしても良
い。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の運転支援装置によれば、インフラ利用情報取得シ
ステムによるインフラ情報を利用して得た走行関連情報
と自律式情報取得システムによる自車両の検出手段のみ
から得た走行関連情報とを協調しながら運転支援手段を
制御してドライバの運転を支援するので、より的確な運
転支援をドライバに提供することができる。
【0072】また、請求項2記載の本発明の運転支援装
置によれば、両システムが取得する情報が互いに異なり
情報差が生じる場合、情報差が予め設定された許容範囲
内であれば両情報のうちでより安全側の情報を利用し
て、制御手段が運転支援手段を制御するので、より的確
な運転支援をドライバに提供することができる。また、
請求項3記載の本発明の運転支援装置によれば、自律式
情報取得システムとインフラ利用情報取得システムとが
取得する情報が互いに異なり情報差が生じる場合、情報
差が予め設定された許容範囲を超えていれば、制御手段
がドライバにその旨を報知した上で制御支援を禁止する
ので、比較的強い支援である制御支援が、両システムの
情報差ΔXが許容範囲を超えているにも関わらず作動す
ることを防ぎ、より安全な運転支援をドライバに提供す
ることができる。
【0073】また、請求項4記載の本発明の運転支援装
置によれば、ドライバが運転支援手段の作動状態を設定
する設定手段が制御手段に接続されているので、ドライ
バが好みに応じて運転支援機能を設定することができ
る。また、請求項5記載の本発明の運転支援装置によれ
ば、制御終了時点での両システムからの情報利用の態様
を記憶する記憶手段を備えた制御手段が、制御開始時に
は記憶手段に記憶された情報利用態様に応じて運転支援
手段の制御を開始するので、ドライバにとっての運転支
援装置の操作利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての運転支援装置の構
成を模式的に示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる走行レーン認識の
ための画像処理を説明する図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる走行レーン認識を
(a)〜(f)の順で説明する模式図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる走行レーン認識を
説明する模式的な平面図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかるインフラ利用情報
取得システムを説明する図であり、(a)はインフラ設
備区間を走行する車両の上面図,(b)はその車両に備
えられた磁気センサが検出する磁気強度を示す説明図で
ある。
【図6】本発明の一実施形態にかかるインフラ利用情報
取得システムを説明する図であり、(a)はインフラ設
備区間を走行する車両の上面図,(b)はその車両に備
えられた磁気センサが検出する磁気強度を示す説明図で
ある。
【図7】本発明の一実施形態にかかるインフラ利用情報
取得システムにおける車両の横ずれ量算出を説明する図
である。
【図8】本発明の一実施形態にかかるインフラ利用情報
取得システムを説明する図であり、時間T後の車両の横
ずれ量算出を説明する道路と車両との模式的な上面図で
ある。
【図9】本発明の一実施形態にかかる運転支援装置の模
式的な構成図である。
【図10】本発明の一実施形態にかかる運転支援装置の
変形例を示す模式的な構成図である。
【符号の説明】
1 車両 2 検出手段(カメラ) 3 画像情報処理手段 4A,4B 横ずれ量算出手段 5 制御トルク算出手段 6,6a,6b,6c コントローラ 7 車速センサ 10 処理対象領域 11 水平線 12L 左側白線 12R 右側白線 14 ガードレール 15,15A〜15D 白線候補点 20 ステアリングホイール(ハンドル) 21 操舵アクチュエータ 22 ターンシグナルスイッチ 24 ローパスフィルタ 30 スピーカ 31 表示パネル 32 振動装置(ハンドル加振器) 36,36a,36b,36c 磁気センサ 40A,40B 走行レーン推定手段 41 原画像 42 平面視画像 51 運転支援手段 52 制御手段 55 記憶手段 56 設定スイッチ(設定手段) 60a 情報提供支援部(情報提供装置) 60b 警報支援部(警報装置) 70 制御支援部 80 インフラ利用情報取得システム 90 自律式情報取得システム Tc 操舵用制御トルク ΔY 自律式情報取得システムにおける車両の横ずれ量 ΔZ インフラ利用情報取得システムにおける車両の横
ずれ量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 7/18 H04N 7/18 J // B62D 101:00 B62D 101:00 119:00 119:00 137:00 137:00 Fターム(参考) 3D032 CC02 CC12 CC20 DA15 DA24 DA84 DA88 DC38 5B057 AA16 BA02 BA06 DA07 DA15 DB02 DB09 DC08 DC22 DC36 5C054 CA04 CC05 CH02 EA01 EA05 FC11 FF07 HA30 5H180 AA01 BB02 BB04 CC04 CC18 EE15 FF13 LL01 LL04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車両の走行状態及び走行環境を含む走
    行関連情報に基づいて運転支援手段を作動させてドライ
    バの運転を支援する運転支援装置において、 該自車両外部からのインフラ情報を利用して該走行関連
    情報を得るインフラ利用情報取得システムと、 該インフラ情報を利用せずに該自車両の検出手段のみを
    用いて該走行関連情報を得る自律式情報取得システム
    と、 該両システムの何れか又は両方からの情報を利用して該
    運転支援手段を制御する制御手段とを備えていることを
    特徴とする、運転支援装置。
  2. 【請求項2】 該制御手段は、 該両システムが取得する情報が互いに異なり情報差が生
    じる場合、該情報差が予め設定された許容範囲内であれ
    ば両情報のうちでより安全側の情報を利用して該運転支
    援手段を制御することを特徴とする、請求項1記載の運
    転支援装置。
  3. 【請求項3】 該運転支援手段は、 ドライバへ警報及び/又は情報を発してドライバの運転
    を支援する警報支援及び/又は情報提供支援機能と、 車両の挙動を制御することによりドライバの運転を支援
    する制御支援機能とを備え、 該制御手段は、該両システムが取得する情報が互いに異
    なり情報差が生じる場合、該情報差が予め設定された許
    容範囲を超えていれば、ドライバにその旨を報知した上
    で該制御支援を禁止することを特徴とする、請求項1又
    は2記載の運転支援装置。
  4. 【請求項4】 ドライバが該運転支援手段の作動状態を
    設定する設定手段が該制御手段に接続されていることを
    特徴とする、請求項1〜3の何れかの項に記載の運転支
    援装置。
  5. 【請求項5】 該制御手段は、 制御終了時点での該設定手段を通じた該運転支援の設定
    状態を記憶する記憶手段をそなえ、 制御開始時には該記憶手段に記憶された該設定状態に応
    じて該運転支援手段の制御を開始することを特徴とす
    る、請求項4記載の運転支援装置。
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