JP2002331024A - 貼付材及び絆創膏並びに救急絆創膏 - Google Patents

貼付材及び絆創膏並びに救急絆創膏

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JP2002331024A JP2001139291A JP2001139291A JP2002331024A JP 2002331024 A JP2002331024 A JP 2002331024A JP 2001139291 A JP2001139291 A JP 2001139291A JP 2001139291 A JP2001139291 A JP 2001139291A JP 2002331024 A JP2002331024 A JP 2002331024A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小な皮膚の伸縮に対して高い追従性を持た
せることで皮膚面への絶え間ないミクロ的な圧迫及び固
定物のズレによる機械的刺激を軽減する一方で、貼付材
全体としては、可塑化による応力緩和が簡単に起こら
ず、安定な固定性と皺の起こりにくい平坦な粘着面が確
保できる貼付材を提供する。 【解決手段】 非晶質ポリオレフィン、オレフィン系樹
脂と熱可塑性エラストマーとのポリマーアロイや共重合
物、アクリル/ウレタン共重合体の何れかに一種以上の
オレフィン系熱可塑性エラストマーからなる第1のフィ
ルム層が皮膚貼付側最外層となるように、前記オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性樹脂からなり
前記第1のフィルム層よりも応力緩和性の低い第2のフ
ィルム層を積層して、基材フィルムを得る。当該基材フ
ィルムの前記第1のフィルム層に直接的若しくは間接的
に粘着剤層を積層して本発明に係る貼付材を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貼付材及び絆創膏
並びに救急絆創膏に関する。より具体的には、医療用途
における貼付用品、例えば巻絆創膏、サージカルテー
プ、救急絆創膏、パップ剤、ドレッシング剤、創傷保護
剤、経皮吸収用製剤などに用いられ、特に皮膚刺激に過
敏な老人、乳幼児、病弱な人への使用に好適な医療用の
貼付材に関する。
【0002】
【従来の技術】救急絆創膏や巻絆創膏など、医療用途の
貼付材に用いられる基材フィルムとして、従来より、カ
レンダー法やキャスティング法により作製された可塑化
ポリ塩化ビニルを主成分としたフィルムが数多く使用さ
れてきた。
【0003】この可塑化ポリ塩化ビニルを主成分とした
フィルムは、引張初期における高い応力を示すが、時間
の経過と共に急激に応力が緩和するという特性を有して
いる。この応力緩和は塩化ビニルフィルムの可塑性に伴
うものである。このような特性を有する基材フィルムを
用いた粘着テープ(シート)を皮膚に貼付した場合に
は、貼付後次第に引張応力が緩和され、皮膚への負担が
軽減される結果となる。このように、可塑化ポリ塩化ビ
ニルを主成分とした基材フィルムを用いることにより、
貼付時にはほど良い応力によって貼付作業性が確保され
ると共に、その後の応力緩和により引っ張り感がなくな
り、物理的な皮膚刺激が軽減される。これにより、操作
性と低刺激性を兼ね備えたものとなる。
【0004】また、ポリ塩化ビニルの特性と似た非塩化
ビニル系の塩ビ類似フィルムがいくつか開発されてきて
いる。中でもエラスチックな非塩素系材料として熱可塑
性エラストマー(TEP)樹脂が、上記目的を達成する
有力な候補として近年盛んに検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記可
塑化ポリ塩化ビニル若しくは塩ビ類似フィルムを基材と
して用いた際に、そのフィルムの応力緩和性が過度に大
きくなると、以下の2つの不都合な点が出てくることが
判明した。 応力緩和性がある一定以上のフィルムになると、それ
を基材とした粘着テープをヒト皮膚に貼付したとき、皮
膚の伸縮に伴って皺を形成しやすくなる。その結果、皺
の部分が皮膚への新たなストレスとなって、却って皮膚
刺激が強まってくる。 また、その粘着テープでチューブやガーゼを固定した
場合、応力緩和による追従性により全体としては良好な
固定性を示すが、皮膚の度重なる伸縮や時間の経過とと
もに応力緩和が拡大してくる。その結果、チューブやガ
ーゼの緩みが生じ、皮膚上で不安定に動いてしまう。そ
して、一旦固定物が緩み始めると、固定物が動きやすく
なり、それがさらに応力緩和による緩みを増大させると
いった悪循環が起きる可能性がある。
【0006】このように、これまでの塩化ビニル若しく
は塩化ビニル類似樹脂を、そのまま医療用粘着テープ
(シート)の基材フィルムとして用いるだけでは、引っ
張り等のマクロ的なストレスに対する刺激性は達成され
るが、一方テープに皺(テープの細かな波打ち)が発生
しやすくなり、皺の発生によるミクロ的なストレスが皮
膚にかかり、皮膚表面に細かな発赤となって現れること
があった。また、チューブなどを皮膚表面にある時間保
持しておくための追従性は向上しても、それ以上の時間
が経つとテープが緩み過ぎる傾向が生じ、逆に安定な固
定維持ができなくなってしまう場合があった。
【0007】上記のような現象が生じる原因として、基
材フィルムが大きく応力緩和してしまうために、緩みす
ぎやひいては皺の発生が容易に起こってしまうためと推
測される。
【0008】このような観点から、応力緩和性をミクロ
的に残し、マクロ的には応力緩和しないような基材フィ
ルムを用いるのが医療用粘着テープには望ましいと言え
る。言い換えるならば、基材の面方向の小さい伸びでは
伸びに対する応力緩和がよく起こり、より大きい伸びで
は応力緩和の程度が小さくなることが望ましい。こうす
ることで、マクロ的な過度の応力緩和を防止し、適度な
応力緩和による刺激低減と固定安定性保持(緩み防止)
との両方を同時に成し遂げ得るものと考えられる。
【0009】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたものであって、微小な皮膚の伸縮に対して高い
追従性を持たせることで皮膚面への絶え間ないミクロ的
な圧迫及び固定物のズレによる機械的刺激を軽減する一
方で、貼付材全体としては、可塑化による応力緩和が簡
単に起こらず、安定な固定性と皺の起こりにくい平坦な
粘着面が確保できる貼付材を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る貼付材は、
粘着剤層が直接的若しくは間接的に基材フィルムに積層
された貼付材であって、前記基材フィルムは2層以上の
多層構造であり、少なくとも皮膚貼付側最外層に非晶質
ポリオレフィン、オレフィン系樹脂と熱可塑性エラスト
マーとのポリマーアロイ、オレフィン系樹脂と熱可塑性
エラストマーとの共重合物、アクリル/ウレタン共重合
体の何れか1種以上のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーからなる第1のフィルム層を有すると共に、他層に前
記オレフィン系熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性樹
脂からなり前記第1のフィルム層よりも応力緩和性の低
い第2のフィルム層を有し、前記第1のフィルム層に前
記粘着剤層が積層されたことを特徴としている。
【0011】この貼付材においては、前記非晶性ポリオ
レフィンとして、非晶性ポリプロピレン、エチレン及び
/又はブテン−1とプロピレンとのランダム共重合体の
何れか1種若しくは2種以上を用いることが好ましく、
また、前記オレフィン系熱可塑性エラストマーとして
は、ポリプロピレンとエチレンプロピレンラバーを反応
用器中で混合と重合を同時に行うことによって得られた
ものを用いるのが好ましい。
【0012】さらに、当該貼付材においては、前記第1
のフィルム層に、脂肪酸若しくは脂肪酸エステル、脂肪
酸アミド、高級アルコール、金属せっけんのうち何れか
1種若しくは2種以上を配合する、さらには、無機充填
剤及び/又は有機充填剤を配合するのが好ましい。この
とき、前記脂肪酸等を第1のフィルム層中1〜50重量
部、前記無機充填剤及び/又は有機充填剤を第1のフィ
ルム層中10〜200重量部配合するのがよい。
【0013】また、前記第2のフィルム層は、熱可塑性
エラストマーから作製するのが好ましく、前記第1のフ
ィルム層は、少なくとも10μm以上の厚さに設定する
のがよい。さらに、前記粘着剤層の厚みを10〜200
μmとするのが好ましい。
【0014】本発明に係る絆創膏は、基材フィルムに粘
着剤層を備えた貼付材が巻回されてなる絆創膏であっ
て、前記貼付材は、上記本発明に係る貼付材であること
を特徴としている。
【0015】本発明に係る救急絆創膏は、基材フィルム
に粘着剤層を備えた貼付材と、前記粘着剤層の中央領域
に吸液性パッドを備えた救急絆創膏であって、前記貼付
材は、上記本発明に係る貼付材であることを特徴として
いる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る貼付材に用いられる
基材フィルムは2層以上の多層構造をしており、少なく
とも皮膚貼付側最外層に非晶質ポリオレフィン、又はオ
レフィン系樹脂と熱可塑性エラストマーのポリマーアロ
イ、又はオレフィン系樹脂と熱可塑性エラストマーとの
共重合物、又はアクリル/ウレタン共重合体の何れか1
種以上からなるオレフィン系熱可塑性エラストマーから
なる第1のフィルム層を有すると共に、他層に前記オレ
フィン系熱可塑性エラストマー以外の熱可塑性樹脂から
なり前記第1のフィルム層よりも応力緩和性の低い第2
のフィルム層を有している。
【0017】すなわち、柔軟で応力緩和性の大きいフィ
ルム層と、比較的硬く応力緩和性の小さいフィルム層と
を適宜組み合わせることによって、上記目的を達成する
ことが可能であることに着目して本発明を完成するに至
ったものであり、このとき、皮膚貼付側の最外層(粘着
剤層を積層する側)には、応力緩和性の大きいフィルム
層を形成することが必須の条件となる。ここにおいて、
柔軟で応力緩和性の大きいフィルム層は、皮膚の微小な
伸縮や屈曲に対して人に気付かれないほどの小さな抗力
で迅速に追随できるほどに柔軟で、追随による変形後は
皮膚刺激を容易に起こさせない程の小さな応力まで緩和
してしまうような応力緩和性を有するものである。ま
た、比較的硬く応力緩和性の小さいフィルム層は、貼付
材とした場合にその取扱い性を損ねない程度に硬く、例
え変形したとしても変形による応力が小さい場合は応力
緩和を起こさないものである。このような構成にするこ
とにより、皮膚の細かな動きによる緊張に対しては、皮
膚貼付側に面した第1のフィルム層が緊張緩和作用を果
たし、皮膚の繰り返し伸縮の持続により応力緩和が行き
過ぎ、これにより生じた皺が皮膚を摘まむような刺激に
対して、応力緩和性の小さな第2のフィルム層が過度の
応力緩和を抑えることになる。
【0018】第1のフィルム層となる柔軟で応力緩和性
の大きいフィルム層には、一つにはオレフィン系熱可塑
性エラストマーの範疇に入り、とりわけポリプロピレン
(PP)のようなハードセグメントと、エチレンプロピ
レンゴム(EPR)のようなソフトセグメントを共重合
あるいはアロイ化して得られる柔軟で比較的応力緩和し
やすい熱可塑性エラストマーである。特にアロイ化され
たものの中でも、単純なブレンド系熱可塑性エラストマ
ーであることより、例えばPPにEPRのようなゴムを
多量に配合して均一な分散状態で混合と重合を同時にさ
せたアロイ化樹脂のような重合段階でアロイ化した樹脂
の方が、高い応力緩和性を持っており、本発明の使用目
的にはふさわしいものである。さらに、この中でも柔軟
なランダムPP中にできうる限りゴム成分を大量に充填
させたものを使用するのがより望ましい。このように重
合段階でアロイ化した樹脂(リアクターTPO)として
は、例えばRexene社製のFPO(Flexible Polyolefins)
樹脂、Montellpolyolefins社製のキャタロイ(Catalloy)
樹脂、トクヤマ社製のP.E.R樹脂などが挙げられる。
【0019】キャタロイ(Catalloy)樹脂は、重合段階で
オレフィン系樹脂にエチレンプロピレンゴムをアロイ化
した樹脂であって、他の柔軟性樹脂(PVCやPE系樹
脂)に比べ、耐熱性や引き裂き、突き刺し強度に優れた
特性を有している。これは、ポリオレフィンの重合リア
クターでのアロイ化を可能にした重合プロセス技術によ
り得られ、多段の気相重合リアクターがアロイ化された
状態で最終製品として取り出される。この方法において
は、重合段階で合成ゴム(エチレンプロピレンゴム)が
ブレンドされ、押出機等によるブレンドに比べてはるか
に高いゴム含量のものが微分散した状態で得られる。こ
のような樹脂では、ポリオレフィンの高弾性とゴムの柔
軟性を緊密に調和させることが可能になり、高い初期弾
性力と迅速な応力緩和性を実現している。
【0020】柔軟で応力緩和性の高いフィルム層とし
て、二つめには非晶性のポリオレフィン系樹脂が挙げら
れる。当該非晶性のポリオレフィン系樹脂として、例え
ば、特開平4−224809号公報に開示された方法に
より得られるものや、特公平6−89071号公報等に
記載されたものが例示される。より具体的には、所定の
触媒を用いて、プロピレンを単独でアタクチック重合さ
せたもの、プロピレンとプロピレン以外の炭素数2〜1
0のα−オレフィンとを各モノマーがランダムに配列す
るように共重合させた分子量の比較的低いものが挙げら
れ、後者においては、プロピレン含量が50重量%以上
であり、炭素数2〜10のα−オレフィン含量が50重
量%以下のものが好ましく用いられる。当該非晶性のポ
リオレフィン系樹脂には、例えば宇部興産(株)製のAP
AO樹脂(商品名)及びCAP樹脂(商品名)が挙げられ
る。当該樹脂は、従来のオレフィン系樹脂に比べて、柔
軟性と耐熱性の双方が確立されたものである。また、比
較的応力緩和性に優れたものでもある。
【0021】上記α−オレフィンとしては、エチレン、
ブテン−1、ペンテン−1、へキセン−1、オクテン−
1、ノナン−1、デセン−1、4−メチルペンテン−
1、4−メチルへキセン−1、4,4−ジメチルペンテ
ン−1などの鎖状α−オレフィンや、シクロペンテン、
シクロヘキセンなどの環状α−オレフィンを挙げること
ができる。これらのα−オレフィンは、1種若しくは2
種以上を適宜組み合わせて用いることもできる。また、
上記した中でも、非晶性のプロピレン重合体、非晶性の
エチレン及び/又はブテン−1とプロピレンとの共重合
体、すなわち、エチレンとプロピレンとの共重合体、あ
るいはブテン−1とプロピレンとの共重合体、さらには
エチレンとブテン−1及びプロピレンとのランダム共重
合体が特に望ましく用いられる。なお、本発明において
は、非晶性ポリオレフィンは、非晶性のポリオレフィン
だけではなく、本発明の効果を発揮できる限りにおい
て、低結晶性のポリオレフィンをも含む概念である。
【0022】また、これらの非晶性ポリオレフィンとし
ては、数平均分子量が1,000〜28,000、好ま
しくは1,500〜25,000、さらに好ましくは
2,000〜20,000の範囲のものであって、か
つ、190℃における溶融粘度が100〜100,00
0mPa・Sの比較的低粘度のものが好ましく用いられ
る。
【0023】さらに柔軟で応力緩和性の高いフィルム層
として、三つめにアクリル/ウレタン共重合体、いわゆ
るアクリル/ウレタンハイブリッド樹脂が挙げられる。
当該アクリル/ウレタンハイブリッド樹脂は、アクリル
酸及び/又はアクリル酸エステルとウレタンとを共重合
させた樹脂であって、無溶媒化によって重合生成される
ものである。当該樹脂は、無乳化剤で合成でき、粒子中
にウレタンとアクリルが分子レベルで相溶しているた
め、耐水性、柔軟性に優れたフィルムを得ることができ
る。
【0024】これら高い応力緩和性を有する樹脂に共通
するのは、結晶部分を有しながらも構成上多くの非晶質
性領域を持っていることと、分子同士間若しくはミクロ
な異相構造に置ける界面において架橋による強固な結合
が比較的少ない構造を持っていることである。
【0025】次に、第2のフィルム層となる比較的硬く
応力緩和性の小さいフィルム層には、上記以外のあらゆ
る熱可塑性樹脂が用いられる。この場合、第1のフィル
ム層の効力緩和性よりも低い応力緩和性を有することが
必要である。当該熱可塑性樹脂には、例えばスチレン系
熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラス
トマー、エチレンプロピレンゴム(EPR)、ランダム
プロピレン(RandomPP)、低密度ポリエチレン(LD
PE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等が
挙げられる。もちろん、皮膚側の前記第1のフィルム層
に比べて硬く、応力緩和性の低いフィルム層を一定以上
の量(膜厚比)で組み合わせることができればよく、上
記列記した樹脂に限定されるものではない。また、上記
第1のフィルム層と同系統の樹脂であっても、いわゆる
グレードが低く比較的硬く応力緩和性のやや低いものに
ついても、当該第2のフィルム層として十分に使用でき
るものである。
【0026】さらに第1のフィルム層に各種の添加物を
用いることによっても、柔軟性及び応力緩和性を異なら
せることができるため、添加剤を使い分けることによっ
て本発明の目的を達成できる特性に近づけることもでき
る。ただし、用いられた添加剤が、他のフィルム層に移
行しないことが望ましい。
【0027】当該添加物には、樹脂流動化剤として脂肪
酸、若しくは脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、エステル
ワックス、高級アルコール、金属せっけんを1種若しく
は2種以上、全体量として1〜50重量部、望ましくは
5〜40重量部添加することで、応力緩和性を高めるこ
とができ、より本発明の目的に合ったものにすることが
できる。
【0028】前記脂肪酸として、パルミチン酸、ステア
リン酸、ベヘン酸、ヒドロキシステアリン酸などが挙げ
られる。また、脂肪酸エステルには、モノグリセリド
類、アセチル化モノグリセリド類、中鎖脂肪酸トリグリ
セリド類のグリセリン脂肪酸エステル、若しくはソルビ
タン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、
プロピレングリコール脂肪酸エステル、高級アルコール
脂肪酸エステル、特殊多価アルコール脂肪酸エステルの
何れか1種若しくは2種以上の組み合わせが挙げられ
る。エステルワックスには、ブチルステアレート、ステ
アリルステアレート、セチルステアレート、グリセリン
モノトリステアレート、グリセリントリステアレート、
グリセリンジトリステアレート等が挙げられる。また、
高級アルコールには、セチルアルコール、ステアリルア
ルコールなどが挙げられる。さらに金属せっけんには、
ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリ
ン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウムなどが挙
げられる。
【0029】また、基材フィルム全体の柔軟性を調整す
るため、前記第1のフィルム層及び/又は第2のフィル
ム層には、さらに軟化剤を含有させることもできる。当
該軟化剤には、スチレン−ブタジエンゴムの水素添加物
又はそのマレイン化物、エチレン−アクリル酸エチル共
重合体、エチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン
酸共重合物、エチレン−メタクリル酸グリシジルエステ
ル共重合体、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、
無水マレイン酸グラフトエチレンポリプロピレンゴム、
アクリル酸グラフトポリプロピレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル/エチレン−プロ
ピレン−ジエン/ポリオレフィン系グラフト共重合体、
エチレン−メタクリル酸共重合体の金属塩、塩素化パラ
フィンの少なくとも1種以上を用いることができる。
【0030】さらに、前記第1のフィルム層及び/又は
第2のフィルム層には、非架橋のゴム系ポリマーである
イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、
1,2−ポリブタジエン(1,2−BR)、スチレン−
ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(C
R)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(II
R)、イソプレン−プロピレンゴム(EPM若しくはE
PDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、
アクリルゴム(ACM若しくはANM)、エピクロルヒ
ドリンゴム(CO若しくはECO)、多硫化ゴム
(T)、シリコーンゴム(Q)、メチルビニルシリコー
ンゴム(VMQ)、フッ化シリコーンゴム(FVM
Q)、フッ素ゴム(FKM)、ウレタンゴム(U)、ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム、オキシプロピレン、
ポリ(オキシテトラメチレン)グリコール、ポリオレフ
ィングリコール、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリスル
フィドゴム、ポリイソブチレン、ポリイソブテン等を添
加して、柔軟性及び/若しくは応力緩和性を目的にかな
った方向に調整することもできる。
【0031】さらに、いずれの層においても、所望する
ところにより、各種の添加剤や充填剤を加えることがで
きる。例えば、添加剤としては、耐熱安定剤、酸化防止
剤、光安定剤、帯電防止剤、滑剤、核剤、難燃剤、顔料
又は染料が挙げられる。また、充填剤として、水酸化マ
グネシウム、ゼオライトやベントナイト、マイカ、タル
ク、ケイ酸カルシウム、シリカ、カオリン、ガラス繊
維、クレーなどの各種ケイ酸化合物、炭酸カルシウム、
硫酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム等などの各
種無機充填剤、若しくはポリアクリロニトリル、ナイロ
ン、ポリエステル等の合成繊維、木粉、パルプ、コルク
粉やポリスチレンラテックス、尿素−ホルムアルデヒド
粒子、ポリエチレン−パウダー等の合成樹脂などの各種
有機充填剤が挙げられる。これらの充填剤は、各層中に
10〜200重量部が配合される。特に、これらの充填
剤の中でも、ゼオライト、ベントナイト、マイカ、タル
ク、ケイ酸カルシウム、シリカ、カオリン、ガラス繊
維、クレーなどのケイ酸化合物が好適に用いられる。
【0032】また、上記添加剤の中でも特に、熱や空気
中の酸素、光による障害に対する安定性の観点から、と
りわけ、カーボンブラックや2,2−チオ−ビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、ジラウリルチオ
ジプロピオネート並びに種々の公知のアミン安定剤及び
フェノール安定剤、dl−α−トコフェロールを添加する
のが好ましい。
【0033】また、各層のフィルム層を形成する樹脂組
成物中には、樹脂同士の相溶化性を高めるだけでなく、
基材フィルムの耐衝撃性や延伸性、柔軟性、透明性等の
不具合を防止するため、種々の高分子系相溶化剤や樹脂
改良剤を用いることが好ましい。
【0034】このような高分子系相溶化剤若しくは樹脂
改良剤として、具体的には、スチレン−ブタジエンゴム
の水素添加物又はそのマレイン化物、エチレン−アクリ
ル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル−
無水マレイン酸共重合物、エチレン−メタクリル酸グリ
シジルエステル共重合体、無水マレイン酸グラフトポリ
プロピレン、無水マレイン酸グラフトエチレンポリプロ
ピレンゴム、アクリル酸グラフトポリプロピレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル/エ
チレン−プロピレン−ジエン/ポリオレフィン系グラフ
ト共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体の金属
塩、塩素化パラフィンなどが挙げられる。
【0035】これらの相溶化剤(樹脂改良剤)は、通常
フィルム形成用樹脂組成物全体量に対して、0.1〜4
0重量%、より好ましくは2〜30重量%を添加するの
が好ましい。0.1重量%未満であれば各層フィルムの
成形性や延伸性、透明性、柔軟性の何れかにが顕著に損
なわれる恐れがある。また、40重量%を越えると、得
られたフィルムの耐熱性、基材フィルムとしての操作
性、耐ブロッキング性の低下が明瞭に認められる。
【0036】本発明の貼付材に用いられる基材フィルム
は、上記の各成分を混合して成形されるが、この時の調
整方法は特に制限させるものではなく、従来の公知の種
々の混練機、例えば、ニーダー、バンバリーミキサー、
ロール等の各種混練機、あるいは一軸若しくは二軸押出
機等を用いて加熱溶融混練して、通常ペレット状若しく
は塊状のものに一旦形成される。この樹脂ペレット若し
くは塊を使用して次いでフィルム状に加工されるが、フ
ィルム成形にあってもその方法は特に限定されるもので
はなく、従来から公知であるTダイ法、インフレーショ
ン法、カレンダー法、圧延法等により所定の厚みに成形
することができる。また、必要に応じてアニール処理を
施すことにしてもよい。もちろん、樹脂ペレットとする
ことなく上記樹脂組成物を混練して直ちにフィルム状に
加工する、また、樹脂の種類によっては、ホットメルト
による各種塗工方法や溶液にしてからキャスティング−
乾燥工程を経る方法によって手軽に成形されうる。
【0037】また、基材フィルムの厚みは、特に限定さ
れるものではなく、使用目的に応じて適宜設定される。
一般的には全体として約12〜1000μmの範囲に成
形される。12μm未満であれば、いわゆる腰が足りな
くなり、取扱いが困難になる。また、1000μmを越
えると、柔軟性に欠ける。ただし、応力緩和性が高い第
1のフィルム層の厚みに対しては、10μm以上望まし
くは50μm以上あるのが構成樹脂の特性を活かせるこ
とができ、それだけ大きな皮膚表面の動きに対しても応
力緩和効果が発揮されやすくなる。一方、第1のフィル
ム層が、基材フィルム全体の半分以上の厚みになると柔
軟性が強く出て、やはり取扱いが困難になる恐れがあ
る。従って、第1のフィルム層としては、10μm以上
500μm以下の範囲に成形されるのが好ましい。
【0038】また、上記基材フィルムには、種々の特性
を付加する目的で、第1のフィルム層又は第2のフィル
ム層以外の各種プラスチックフィルム若しくは不織布、
多孔質膜等第3のフィルム層を積層することができる。
当該第3のフィルム層は、第1のフィルム層と第2のフ
ィルム層との間や第2のフィルム層の外側(露出表面
側)などに積層される。この結果、アンチブロッキング
性の付与、各層の構成樹脂や粘着剤成分によるブリード
の防止等の機能を付加することができる。当該第3のフ
ィルム層はこれらの機能が効果的に発揮されるようにフ
ィルムの厚さや積層する枚数を調整するのがよい。
【0039】本発明に係る貼付材は、こうして得られた
基材フィルムの皮膚貼付側最外層にある第1のフィルム
層側に粘着剤層が形成される。粘着剤層を形成するに際
し、当該基材フィルムに直接粘着剤層を形成するだけで
なく、基材フィルムとの投錨力向上のため、従来からあ
る公知の方法により、コロナ処理や下塗り剤による前処
理を施して間接的に粘着剤層を形成するのが好ましい。
【0040】当該粘着剤層には、従来から医療用の粘着
剤として用いられるものであれば特に限定されることな
く、いかなる粘着剤をも用いることができる。当該粘着
剤として、例えば、アクリル系粘着剤やゴム系粘着剤、
シリコーン系粘着剤を挙げることができる。特に皮膚へ
の刺激性を考慮すればアクリル系粘着剤を用いるのが望
ましく、また、本発明においては、アクリル系粘着剤を
用いた場合により一層応力緩和性が向上される。
【0041】また粘着剤層の厚みは、10〜200μm
が好ましく、さらに好ましくは20〜100μmであ
る。10μmより薄いと、貼付材として皮膚に適用した
場合、十分な固定性が得られないことがある。また、2
00μmよりも厚いと貼付材として皮膚に適用後剥離時
に、粘着力が強過ぎてかぶれを引き起こす懸念がある。
また、過剰の糊厚のためコスト的にも不利となる。これ
らの粘着剤は、従来から公知の方法によって上記基材フ
ィルム上に塗布や転写され、粘着剤層が形成される。
【0042】このようにして得られた本発明に係る貼付
材は、例えば、ロール状に巻回され、いわゆる巻絆創膏
(サージカルテープ)として用いられる。
【0043】また、適当な大きさに切断した後、粘着剤
層の表面中央領域に吸液性のパッドを備え、救急絆創膏
として用いることもできる。当該吸液性パッドとして
は、従来から使用されている公知のものが用いられ、例
えば、ガーゼや織布、不織布、脱脂綿と不織布との複合
品、脱脂綿と編ネットとの複合品などを挙げることがで
きる。また、その大きさは貼付材の大きさによっても異
なるが、吸液性パッドの周囲に該貼付材の粘着剤層が少
なくとも2〜3mm程度露出されるような大きさに調整
するのが好ましい。
【0044】上記本発明の救急絆創膏は、粘着剤層の表
面の汚染を防ぐために、使用するまで粘着剤層表面をセ
パレータにて被覆しておくことが好ましい。この場合、
使用するセパレータは、オルガノシロキサン系ポリマー
を含有する粘着剤層との離型性を良好とするためシリコ
ーン系の離型剤を用いたものを用いることが好適であ
る。
【0045】このように本発明においては、応力緩和性
の比較的大きな特性を有する第1のフィルム層にそれよ
りも応力緩和性の低い第2のフィルム層を積層して基材
フィルムとし、皮膚貼付側の最外層にある第1のフィル
ム層に粘着剤層を積層することによって、可塑化による
応力緩和が簡単に起こらず皮膚に対する安定な固定性を
得ると共に、皺が起こりにくく、皺の発生に伴う皮膚の
発赤を少なくした皮膚刺激性の少ない貼付材を提供でき
る。
【0046】
【実施例】次に以下の各実施例に基づいて、本発明につ
いてさらに詳細に説明する。なお、以下における「部」
は「重量部」を意味し、「%」とは「重量%」を意味す
る。もちろん、本発明は以下の実施例に限られるもので
ないのはいうまでもない。
【0047】<基材フィルムの調整> [基材フィルムの材料]熱可塑性樹脂として、ポリプロ
ピレン樹脂(商品名「グランドポリプロ」、J701及
びE105、グランドポリマー(株))、低密度ポリエチ
レン(LDPE)(商品名「ペトレセン」、339、東
ソー(株))、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)(商品名「エバテート」、D2010F、住友化学
(株))、エチレンプロピレンゴム(EPR)(商品名
「TSREP」、EP01P、日本合成ゴム(株))、
PP/EPR共重合体(商品名「KS−021P」、Mo
ntell JPO(株)」、非晶性ポリαオレフィン(商品
名「ウベタックAPAO」、UT2780、宇部興産
(株))、APAO/PPブレンド物(商品名「CA
P」、CAP350、宇部興産(株))を用いた。
【0048】無機充填剤には、タルク(商品名「ミクロ
エースP−4」、日本タルク(株))を用いた。相溶化
剤・樹脂改良化剤として、水素添加型スチレン−ブタジ
エンランダム共重合体(HSBR)(商品名「DYNA
RON」、ダイナロン(DR1321P)、日本合成ゴ
ム(株))を用いた。また、樹脂流動化剤には、ミリス
チン酸イソプロピル(商品名「エキセパールIPM」、
花王(株)」を用いた。
【0049】[各樹脂の調整]基材フィルムの各層に用
いられる樹脂は、20Lの加圧ニーダを用い、缶体温度
125℃に加温し、ベースポリマーを投入し、混練しな
がら缶体を徐々に170℃に加熱した。170℃に昇温
後、30分間混練した。さらに必要に応じて、無機充填
剤、相溶化剤・樹脂改良剤、樹脂流動化剤を投入して、
そのままさらに30分間混練した。これらの樹脂は必要
に応じてペレット状にした。
【0050】また、ウレタン−アクリルハイブリッド樹
脂は、重合段階から作製した。まず、数平均分子量30
00のポリプロピレングリコール50部に、アクリル酸
ブチル45部及びアクリル酸5部からなる単量体混合
物、水酸基を有する連鎖移動剤として2−メルカプトエ
タノール1部、重合開始剤として2,2−アゾビスイソ
ブチロニトリル0.05部を加えて、窒素気流下、50
℃5時間重合反応を行い、上記ポリプロピレングリコー
ルと数平均分子量7500の重合体(アクリルポリマ
ー)との混合物からなる粘ちょうな液体を得た。このよ
うな混合物からなる粘ちょう液体を、100℃に加熱し
て減圧処理し、残存する水分を除去したのち、イソホロ
ンジイソシアネート11.8部(全水酸基に対して2.3
倍当量)を加え、ジブチルチンジラウレート0.01部
を加えて、65℃3時間反応させ、イソシアネートプレ
ポリマーを合成した。このイソシアネートプレポリマー
に、トリエチルアミン7部(カルボキシル基に対して等
当量)を加えてカルボキシル基を中和した後、撹拌しな
がら水150部を加えて、上記プレポリマーを水に分散
させた。次いで、エチレンジアミン1.8部(残存する
イソシアネート基に対して等当量)を水16.2部で希
釈した溶液を加えて、65℃で3時間反応させ、主鎖延
長を行なった。
【0051】このようにして得たウレタン−アクリルハ
イブリッド水分解物に、水250部を加え、撹拌しなが
らアクリル酸ブチル10部とメタクリル酸メチル40部
とからなる非粘着化用単量体混合物(コポリマーのガラ
ス転移点温度:330K)を加えて、上記水分解物のウ
レタン−アクリル核ポリマー粒子に吸収させた。次い
で、2,2−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2イ
ル)]プロパン0.02部を加えて、重合反応を開始
し、50℃で4時間保持した後、70℃に昇温して1時
間保持し、その後冷却した。このような重合処理によっ
て、ポリオール成分29重量%、アクリル成分58重量
%(残りの成分には中和剤やウレタンの主鎖延長剤など
が含まれる)からなる室温で非粘着性のウレタン−アク
リルポリマーが水に安定に分散されたウレタン−アクリ
ルハイブリッド水分散体を得た。
【0052】[基材フィルムの成膜方法]その後、上記
樹脂及び樹脂組成物を用い、表1に示す実施例1〜6及
び比較例1〜5の基材フィルムを得た。なお、比較例1
〜3の基材フィルムは以下に示す押出延伸成形法によ
り、実施例1及び2の基材フィルムは以下に示す共押出
成形法により、実施例3、4及び比較例4の基材フィル
ムは以下に示すホットメルト塗工により、実施例5,6
及び比較例5の基材フィルムは以下に示すキャスティン
グ法により成膜した。
【0053】(押出延伸成形法 Tダイ法)2軸押出延
伸機(Tダイのギャップの長さ120mm、間隙の幅1
mm)を用いた。押出機のシリンダー温度を、150〜
220℃の間となるように樹脂の種類に応じて適宜調整
した。この後、所定の厚みに押し出した直後に冷却ロー
ルを通し、次の熱延伸ロールを通過させる際2〜8m/
分の回転速度範囲内で2つの延伸ロール回転比を適宜調
整することで、フィルムの厚みが50μmのものと10
0μmのものを得た。そして、再度冷却ロールを通過さ
せてからロール状に巻き取った。
【0054】(共押出成形法)2軸共押出延伸機(各T
ダイのギャップの長さ120mm、間隙の幅1mm)を
用いた。各樹脂に対する押出機のシリンダー温度を、1
50〜220℃の間となるように樹脂の種類に応じて適
宜調整した。この後、各ダイから各フィルム層の厚みが
各50μmとなるように共押出した直後に樹脂層を合わ
せながら冷却ロールを通し、次の熱延伸ロールを通すと
きに2〜8m/分の回転速度範囲内で2つの延伸ロール
回転比を適宜調整することで、フィルムの厚みが全体で
100μmとなるように成膜した。次に再度冷却ロール
を通過させてからロール状に巻き取った。
【0055】(キャスティングによる多層化)ウレタン
−アクリルハイブリッド水分散体を、上記押出成形によ
って得た50μm厚のフィルム(比較例にあっては、セ
パレータ)上に乾燥後の厚みが100μmになるように
アプリケーターで直接塗工した後、130℃で5分間乾
燥して、基材フィルムを得た。
【0056】
【表1】
【0057】<貼付材の作製>上記で得た各基材フィル
ムを支持基材として用い、その片面にアクリル酸とアク
リル酸イソオクチルエステルからなるアクリル系樹脂
(配合重量比5:95)を、粘着剤層の厚さが40μm
となるように塗布し、実施例及び比較例の貼付材を得
た。
【0058】<評価試験>上記のようにして作製した貼
付材を用い、以下に示す項目について評価試験を行なっ
た。 (貼付性)上記実施例及び比較例で得た貼付材を、それ
ぞれ5cm×5cm(25cm2)の大きさに裁断し
て、健常人ボランティア12名の肘(屈曲部)及び上腕
内側(かぶれやすい部位)に24時間貼付してもらい、
貼付感、皮膚接着性及び皮膚刺激性について5段階評価
により評価した。なお、皮膚刺激性については肘につい
てのみ評価した。その結果を表2に示した。また、表2
には12名の平均値を示した。 (チューブ固定性)上記貼付材をそれぞれ12mm×7
0mmの大きさに裁断し、健常人ボランティア12名の
前腕内側に、外径8mm長さ10cmのシリコーンチュ
ーブを、チューブの両端を20mm離してU字形状に曲
げた状態で、貼付材を横長にして固定した。このとき、
貼付材の側端からチューブ先端が1mm程度飛び出るよ
うにした。この状態で6時間貼付し、チューブの両端が
元の距離から何mm開いたかを測定した。動く距離に応
じて次に示す基準で固定性を評価し、その結果を表2に
示した。 〔評価基準〕開いた距離が、 5: 0〜 5mm未満 4: 5〜10mm未満 3:10〜20mm未満 4:20〜40mm未満 5:40mm以上 (救急絆創膏の貼付性)上記実施例及び比較例の貼付材
を、それぞれ19mm×72mmの大きさに裁断し、粘
着剤表面の中央領域に12mm×20mmの大きさのガ
ーゼパッドを設けて、救急絆創膏を作製した。得られた
救急絆創膏を、健常人ボランティア12名の指第2関節
に6時間ラップ巻すると共に前腕部に8時間貼付しても
らい、貼付感、皮膚接着性、皮膚刺激性について5段階
評価により評価した。その結果を表3に示す。なお、表
3には12名の平均値を示した。
【0059】<評価結果>表2及び表3から分かるよう
に、本発明の貼付材においては、比較例の各貼付材に比
べて貼付感及び皮膚接着性において良好な結果を得るこ
とができた。特に動きの大きな肘に貼付した場合に、応
力緩和性が高いとされている非晶性ポリオレフィン系樹
脂を用いた比較例4やウレタン−アクリルハイブリッド
樹脂を用いた比較例5の貼付材などと同様な貼付感、皮
膚接着性が得られた。その一方で、当該比較例4や比較
例5では貼付中に皺が寄りその皺に沿って発赤を生じた
が、各実施例の貼付材においては、そのような発赤が見
られず、皮膚刺激性を低減できた。
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】
【発明の効果】本発明の貼付材によれば、少なくとも皮
膚貼付側最外層に非晶質ポリオレフィン、オレフィン系
樹脂と熱可塑性エラストマーとのポリマーアロイ、オレ
フィン系樹脂と熱可塑性エラストマーとの共重合物、ア
クリル/ウレタン共重合体の何れか1種以上のオレフィ
ン系熱可塑性エラストマーからなる第1のフィルム層を
有すると共に、他層に前記オレフィン系熱可塑性エラス
トマー以外の熱可塑性樹脂からなり前記第1のフィルム
層よりも応力緩和性の小さい第2のフィルム層を有して
いる。この結果、基材フィルム全体としてはある程度剛
性を有し変形を生じにくく、皮膚貼付面側においては柔
らかくて変形することによりその部分の応力を減少させ
ることができる。この結果、皮膚に頻繁に起こり得る小
さな動きに対しては、迅速な追従性、緩和性を示し、大
きな皮膚の動きに対しては、変形による固定物の緩みや
テープの皺発生による皮膚への引っ張り感の増大、さら
にそれに伴う局所的な刺激を減少させることができる。
このように本発明によれば、適度な応力緩和性により、
操作性を確保しつつ皺の発生に伴う皮膚刺激性を低減す
ると共に、過度の応力緩和による緩みを防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 昌志 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4C081 AA03 AA12 BA17 BB07 BC02 CA021 CB011 CB052 CC01 CC02 CE09 CE10 CE11 CF21 DA02 DC02 DC03 DC04 DC05 DC06 DC12 EA02 EA03 EA05 4F100 AA01A AH00A AH02A AH03A AH08A AK01B AK03A AK04A AK07A AK09A AK25A AK51A AL01A AL03 AL03A AL05A AL09A AL09B AN02 AR00C BA03 BA07 BA10B BA10C BA26 CA23A DB20C GB66 JA12A JB16A JB16B JD14C JK08 JL13C YY00A YY00B

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘着剤層が直接的若しくは間接的に基材
    フィルムに積層された貼付材であって、 前記基材フィルムは2層以上の多層構造であり、少なく
    とも皮膚貼付側最外層に非晶質ポリオレフィン、オレフ
    ィン系樹脂と熱可塑性エラストマーとのポリマーアロ
    イ、オレフィン系樹脂と熱可塑性エラストマーとの共重
    合物、アクリル/ウレタン共重合体の何れか1種以上の
    オレフィン系熱可塑性エラストマーからなる第1のフィ
    ルム層を有すると共に、他層に前記オレフィン系熱可塑
    性エラストマー以外の熱可塑性樹脂からなり前記第1の
    フィルム層よりも応力緩和性の低い第2のフィルム層を
    有し、前記第1のフィルム層に前記粘着剤層が積層され
    たことを特徴とする貼付材。
  2. 【請求項2】 前記非晶性ポリオレフィンは、非晶性ポ
    リプロピレン、エチレン及び/又はブテン−1とプロピ
    レンとのランダム共重合体の何れか1種若しくは2種以
    上であることを特徴とする請求項1に記載の貼付材。
  3. 【請求項3】 前記オレフィン系熱可塑性エラストマー
    は、ポリプロピレンとエチレンプロピレンラバーを反応
    用器中で混合と重合を同時に行うことによって得られた
    ものであることを特徴とする請求項1又は2の何れかに
    記載の貼付材。
  4. 【請求項4】 前記第1のフィルム層に、脂肪酸若しく
    は脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、高級アルコール、金
    属せっけんのうち何れか1種若しくは2種以上が配合さ
    れたことを特徴とする請求項1、2又は3の何れかに記
    載の貼付材。
  5. 【請求項5】 前記脂肪酸若しくは脂肪酸エステル、脂
    肪酸アミド、高級アルコール、金属せっけんが、1〜5
    0重量部配合されたことを特徴とする請求項4に記載の
    貼付材。
  6. 【請求項6】 前記第1のフィルム層に、無機充填剤及
    び/又は有機充填剤が配合されたことを特徴とする請求
    項1、2、3、4又は5の何れかに記載の貼付材。
  7. 【請求項7】 前記無機充填剤及び/又は有機充填剤
    が、10〜200重量部配合されたことを特徴とする請
    求項6に記載の貼付材。
  8. 【請求項8】 前記第2のフィルム層は、熱可塑性エラ
    ストマーからなることを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6又は7の何れかに記載の貼付材。
  9. 【請求項9】 前記第1のフィルム層の厚みが、少なく
    とも10μm以上であることを特徴とする請求項1〜8
    の何れかに記載の貼付材。
  10. 【請求項10】 前記粘着剤層の厚みは、10〜200
    μmであることを特徴とする請求項9に記載の貼付材。
  11. 【請求項11】 基材フィルムに粘着剤層を備えた貼付
    材が巻回されてなる絆創膏であって、 前記貼付材は、請求項1乃至10の何れかに記載の貼付
    材であることを特徴とする絆創膏。
  12. 【請求項12】 基材フィルムに粘着剤層を備えた貼付
    材と、前記粘着剤層の中央領域に吸液性パッドを備えた
    救急絆創膏であって、前記貼付材は、請求項1乃至10
    の何れかに記載の貼付材であることを特徴とする救急絆
    創膏。
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