JP2002328222A - 偏光素子及びその製造方法 - Google Patents

偏光素子及びその製造方法

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JP2002328222A
JP2002328222A JP2001129353A JP2001129353A JP2002328222A JP 2002328222 A JP2002328222 A JP 2002328222A JP 2001129353 A JP2001129353 A JP 2001129353A JP 2001129353 A JP2001129353 A JP 2001129353A JP 2002328222 A JP2002328222 A JP 2002328222A
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dielectric
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Mitsuhiro Kawazu
光宏 河津
Shinji Kawamoto
眞司 河本
Hiroaki Yamamoto
博章 山本
Hideshi Nagata
秀史 永田
Viktorovich Serikov Vladimir
ヴィクトロビッチ セリコフ ウラジミール
Hiroyuki Inomata
宏之 猪又
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価でかつ良好な偏光特性を有する偏光素子
及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 偏光素子20は、透明基板21の一方の
表面に複数の直線状の第1の凹部22が互いに平行に形
成された、第1の凹凸構造を有し、この第1の凹凸構造
の表面には二酸化珪素から成る誘電体30の層が形成さ
れている。誘電体30の層が形成している第2の凹凸構
造のうち第2の凹部32の幅はWであり、深さはHであ
る。第2の凸部33の幅はdであり、第2の凹部32の
各々には幅がWであり、深さがHである薄膜状の導電体
13が埋設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は偏光素子及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、偏光素子には誘電体多層膜を利用
した偏光ビームスプリッタや複屈折結晶を利用したロー
ションプリズムやグラムトムソンプリズム、また、有機
化合物の樹脂フィルムを一方向に延伸することによって
ヨウ素や二色性染料を一定方向に配向させて製造される
直線偏光フィルムなどがある。
【0003】また、形状異方性を有する銀微粒子をガラ
ス中で析出分散させたことを特徴とする偏光素子が知ら
れている(例えば、NEW GLASS vol.12
No.4 1997, p42)。この偏光素子は、
ハロゲン化銀微粒子を分散させたガラスが加熱延伸され
てハロゲン化銀微粒子の回転精円体ヘの変形と該回転精
円体の長軸方向への配向とが同時に行われる。続いて、
還元性雰囲気下でガラスが加熱されハロゲン化銀微粒子
が銀微粒子に還元されることによって偏光素子の作成が
終了する。
【0004】また他に、いわゆる積層型偏光素子がある
(住友大阪セメント(株)光偏光制御素子カタログ)。
この積層型偏光素子は、先ず、真空蒸着やスパッタリン
グ等の真空環境において、ガラス等の基板上に金属又は
半導体の薄膜及び誘電体層双方が交互に数十層に積層さ
れた積層構造が作られる。次いで、基板と積層構造とが
その積層方向に直交する方向に約30μmの厚さにスラ
イスされる。さらに、スライスされた断面が平滑に研磨
されて偏光素子の作成が終了する。
【0005】さらに、透明基板の表面に金属グリッドを
形成したいわゆる金属グリッド偏光素子が実現されてい
る(特開平09−304620号公報)。この偏光素子
は透明基板の上に、金属膜が形成された後に、フォトリ
ソグラフィ技術を用いて金属膜をドライエッチングする
か、又はリフトオフ法により金属グリッドを形成するこ
とにより作製される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、直線偏
光フィルムの場合は、安価ではあるが、樹脂フィルムを
延伸して作製しているので、無機化合物系の偏光素子と
比較して熱や摩耗に対する耐久性が低いという問題があ
る。
【0007】形状異方性を有する銀微粒子をガラス中で
析出分散させたことを特徴とする偏光素子の場合は、還
元性雰囲気下でガラスを加熱してハロゲン化銀微粒子を
銀微粒子に還元する工程において、ハロゲン化銀微粒子
が再球状化して形状異方性が失われたり、銀微粒子の体
積が収縮したりした結果、入射光が散乱されて挿入損失
が増大するために偏光特性の安定性が低くなるという問
題がある。さらに、ハロゲン化銀微粒子が金属銀に還元
する処理操作はガラス表面から数十μmの深さまでしか
及ばないので、偏光特性に寄与しないハロゲン化銀微粒
子が残留するという問題があった。ハロゲン化銀微粒子
の存在は光の挿入損失を増加させるとともに、製造上の
観点からも非効率であるので低コスト化を妨げる原因と
なっている。
【0008】積層型偏光素子の場合は、製造工程に手間
がかかるので低コスト化ができないという問題がある。
また、金属又は半導体と誘電体層との界面の密着力が極
めて小さく、このため、積層することができる積層数に
限界があった。さらに、入射光の挿入損失を小さく抑え
るために、基板と積層構造とを約30μm以下の厚さに
スライスするとともにその断面を平滑に研磨する必要が
あるので、この加工工程で積層構造が破壊され易く、製
品歩留が著しく小さくなり、非常にコストの高い素子と
なってしまうという問題がある。
【0009】金属グリッド偏光素子の場合は、グリッド
周期を使用する偏光波長以下にする必要がある。例え
ば、光通信波長の1.55μmに対応する場合には、グ
リッドの線幅とグリッド間の間隔とをサブミクロンの単
位で形成するための微細加工が必要となるが、フォトリ
ソグラフィ技術では限界がある。グリッドの線幅とグリ
ッド間の間隔のいずれかでも所定の幅より広い場合には
入射光が金属膜に反射され、挿入損失が大きくなるとと
もに偏光特性が悪化するという問題がある。また、金属
膜のドライエッチング選択比(金属膜のエッチング速度
/フォトレジストのエッチング速度)が小さいために厚
い金属膜をエッチングするにはフォトレジストを厚くし
なければならず、実現が困難であるという問題がある。
【0010】この結果、偏光特性を発現させる厚さの金
属膜とすることができないので、例えば上述した特開平
09−304620号公報に記載の、金を用いたグリッ
ド偏光素子の偏光特性は追試の結果、その消光比が20
dB程度であり、光学素子等で要求されている性能を十
分満足できない。
【0011】本発明の目的は、安価でかつ良好な偏光特
性を有する偏光素子及びその製造方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の偏光素子は、透過する電磁波から特
定波長の成分を吸収して偏光を作る偏光素子において、
透明基板と、該透明基板の表面に平行に所定の間隔をも
って立設された複数の薄膜状の導電体とから成ることを
特徴とする。
【0013】この偏光素子によれば、複数の薄膜状の導
電体が透明基板の表面に平行に所定の間隔をもって立設
されているので、散乱や吸収による入射光の挿入損失を
小さくすることができ、もって、良好な偏光特性が得ら
れる。また、単純な構造であることから安価である。
【0014】請求項2記載の偏光素子は、請求項1記載
の偏光素子において、前記透明基板は、前記一方の表面
に刻設された複数の第1の凹部を有し、前記複数の薄膜
状の導電体は前記第1の凹部に埋設されたことを特徴と
する。
【0015】この偏光素子によれば、透明基板は、一方
の表面に刻設された複数の第1の凹部を有し、複数の薄
膜状の導電体は第1の凹部に埋設されているので、導電
体の位置を固定でき、また、導電体は透明基板から剥離
することがなく、この結果、安定した偏光特性を発現さ
せることができる。
【0016】請求項3記載の偏光素子は、請求項2記載
の偏光素子において、前記複数の薄膜状の導電体は、前
記一方の表面に一様に設けられた誘電体によって形成さ
れた複数の第2の凹部に埋設されたことを特徴とする。
【0017】この偏光素子によれば、複数の薄膜状の導
電体は、一方の表面に一様に設けられた誘電体によって
形成された複数の第2の凹部に埋設されているので、導
電体の位置を固定でき、また、導電体は透明基板から剥
離することがなく、この結果、安定した偏光特性を発現
させることができる。
【0018】請求項4記載の偏光素子は、請求項1記載
の偏光素子において、前記一方の表面に刻設された複数
の第1の凹部を有し、前記複数の薄膜状の導電体は前記
複数の第1の凹部の側面に形成されたことを特徴とす
る。
【0019】この偏光素子によれば、複数の薄膜状の導
電体は、一方の表面に刻設された複数の第1の凹部の側
面に形成されているので、導電体の位置を固定でき、ま
た、導電体は透明基板から剥離することがなく、この結
果、安定した偏光特性を発現させることができる。
【0020】請求項5記載の偏光素子は、請求項1又は
4記載の偏光素子において、前記一方の表面及び前記複
数の薄膜状の導電体双方の全体を覆う誘電体を有するこ
とを特徴とする。
【0021】この偏光素子によれば、一方の表面及び複
数の薄膜状の導電体双方の全体を誘電体が覆っているの
で、導電体は誘電体に不動に保護されており、もって機
械加工や組立などの後工程で受ける種々の外力に対して
も容易に破壊されない。
【0022】請求項6記載の偏光素子は、請求項1記載
の偏光素子において、前記透明基板の一方の表面に誘電
体を有し、該誘電体は、平行に所定の間隔をもって前記
一方の表面に直交して刻設された複数の溝部を有し、前
記複数の薄膜状の導電体は前記複数の溝部に埋設された
ことを特徴とする。
【0023】この偏光素子によれば、透明基板の一方の
表面に誘電体を有し、該誘電体は、平行に所定の間隔を
もって一方の表面に直交して刻設された複数の溝部を有
し、複数の薄膜状の導電体は前記複数の溝部に埋設され
ているので、導電体の位置を固定でき、また、導電体は
透明基板から剥離することがなく、この結果、安定した
偏光特性を発現させることができる。
【0024】請求項7記載の偏光素子は、請求項1乃至
6のいずれか1項に記載の偏光素子において、前記導電
体どうしの所定の間隔をd、高さをH、幅をW、前記導
電体の複素比誘電率の絶対値を|ε|、偏光波長をλ、
並びにd、W及びHの単位をμmとして、 0.1λ≦d<0.5λ 0.5d<H≦20d 0.06d≦W≦1.5d 1.0μm≦|ε|・W・(H/d) の関係を有することを特徴とする。
【0025】この偏光素子によれば、導電体どうしの所
定の間隔をd、高さをH、幅をW、前記導電体の複素比
誘電率の絶対値を|ε|、偏光波長をλ、並びにd、W
及びHの単位をμmとして、 0.1λ≦d<0.5λ 0.5d<H≦20d 0.06d≦W≦1.5d 1.0μm≦|ε|・W・(H/d) の関係を有するので、消光比は大きく、挿入損失は小さ
くなり、もって一層に良好な偏光特性が得られる。
【0026】請求項8記載の偏光素子は、請求項7項に
記載の偏光素子において、前記Hとdとの関係及び前記
Wとdとの関係に代えて、 0.7d<H≦15d 0.06d≦W≦0.7d の関係を有することを特徴とする。
【0027】この偏光素子によれば、Hとdとの関係及
びWとdとの関係に代えて、 0.7d<H≦15d 0.06d≦W≦0.7d の関係を有するので、消光比はより大きく、挿入損失は
より小さくなり、もって、より一層に良好な偏光特性が
得られる。
【0028】請求項9記載の偏光素子は、請求項7項に
記載の偏光素子において、前記Hとdとの関係及び前記
Wとdとの関係に代えて、 1.0d≦H≦l0d 0.06d≦W≦0.5d の関係を有することを特徴とする。
【0029】この偏光素子によれば、Hとdとの関係及
びWとdとの関係に代えて、 1.0d≦H≦l0d 0.06d≦W≦0.5d の関係を有するので、消光比はさらに大きく、挿入損失
はさらに小さくなり、もって、さらに良好な偏光特性が
得られる。
【0030】請求項10記載の偏光素子は、請求項1乃
至9のいずれか1項に記載の偏光素子において、前記導
電体が金、銀、銅、パラジウム、白金、アルミニウム、
ゲルマニウム、ロジウム、シリコン、ニッケル、コバル
ト、マンガン、鉄、クロム、テタン、ルテニウム、ニオ
ブ、ネオジウム、イッテルビウム、イットリウム、モリ
ブデン、インジウム、ビスマスからなる群から選ばれた
少なくとも1種を含むことを特徴とする。
【0031】この偏光素子は、導電体が金、銀、銅、バ
ラジウム、白金、アルミニウム、ゲルマニウム、ロジウ
ム、シリコン、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄、ク
ロム、テタン、ルテニウム、ニオブ、ネオジウム、イッ
テルビウム、イットリウム、モリブデン、インジウム、
ビスマスからなる群から選ばれた少なくとも1種を含む
ので、これらを導電体として使用すれば導電率と比誘電
率が比較的大きい導電体にでき、入射光の反射及び吸収
特性が大きくなり、もって、偏光特性を一層に向上させ
ることができる。
【0032】上記目的を達成するために、請求項11記
載の偏光素子の製造方法は、透過する電磁波から特定波
長の成分を吸収して偏光を作る偏光素子の製造方法であ
って、透明基板の表面に、複数の直線状の凹部を互いに
平行に所定の間隔をもって刻設して第1の凹凸構造を形
成する第1の凹凸構造形成工程と、液相析出法によって
前記第1の凹凸構造に誘電体を略均一の厚さに析出させ
て、前記第1の凹凸構造の第1の凹部の幅よりも狭い幅
の第2の凹部を有する第2の凹凸構造を形成する第2の
凹凸構造形成工程と、前記第2の凹部に導電体を埋設す
る導電体埋設工程とを有することを特徴とする偏光素子
の製造方法。
【0033】この偏光素子の製造方法によれば、導電体
が透明基板の表面に平行に所定の間隔をもって埋設され
た偏光素子を製造できるので、偏光素子は散乱や吸収に
よる入射光の挿入損失を小さくでき、もって、良好な偏
光特性が得られる。また、単純な構造であることから安
価である。
【0034】請求項12記載の偏光素子の製造方法は、
請求項11記載の偏光素子の製造方法において、前記第
2の凹凸構造形成工程における前記液相析出法は、前記
第1の凹凸構造を、二酸化珪素が過飽和に溶解された珪
弗化水素酸溶液に接触させて前記第1の凹凸構造の表面
に二酸化珪素を析出させることを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
偏光素子を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0036】図1は、本発明の第1の実施の形態に係る
偏光素子を示す正面図である。図2は、図1の偏光素子
を示す平面図である。
【0037】本発明の第1の実施の形態に係る偏光素子
10は、透明基板11の上に誘電体12が配置されてい
る。この誘電体12に保持されながら幅がW、高さがH
の複数の薄膜状の導電体13が互いに平行に所定の間隔
dをもって透明基板11の上に立設されている。
【0038】透明基板11は、使用する偏光波長に対し
て透明な基板であればよく、例えば、ガラス基板、樹脂
基板、単結晶基板などを用いることができる。
【0039】ガラス基板は種類が多いので、偏光素子1
0の用途に応じて、例えば、ソ―ダライムガラス、アル
ミノシリケートガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス
などから好適なものを選択できる。この中でも石英ガラ
スは紫外線から近赤外線に至る領域の光の透過率が高い
ので、偏光素子10を光通信用波長(1.55μm)の
光に対して使用する場合に特に好適である。また、石英
ガラスはレーザーアブレージョンやドライエッチングな
どの表面微細加工技術を適用し易い。
【0040】偏光素子10を光通信用波長に適用する場
合には、石英ガラスの他にガリウム−ヒ素単結晶基板を
透明基板11として使用してもよい。
【0041】また、石英ガラス以外の透明基板11を使
用する場合でも、透明基板11の表面に二酸化珪素被膜
(石英)を数μmの厚さで形成したものを用いることが
できる。この場合、偏光素子10は透明基板11の表面
から数μmの部分で偏光特性を発現させるので、その部
分が石英ガラスと同じ特性であれば、石英ガラスの透明
基板と同様に上述の表面微細加工技術の適用が容易であ
る。
【0042】なお、偏光素子の用途によっては、上述し
たものの他にアクリル、ポリカーボネートなどの透明樹
脂基板を用いてもよい。
【0043】透明基板11の表面に立設された複数の薄
膜状の導電体13は、透明基板11又は誘電体12に接
触した状態で固定されている。このため、複数の薄膜状
の導電体13は透明基板11から剥離することがなく、
導電体13と透明基板11又は誘電体12との境界面に
おいても格別の配慮をすることなく良好な密着性を維持
できる。これにより、偏光特性を発現させる複数の薄膜
状の導電体13を所定の位置に固定することができ、そ
の結果、安定した偏光特性を発現させることができる。
また、機械加工や組立などの後の工程で受ける種々の外
力に対して、容易に破壊されることがない。
【0044】導電体13に接触するとともに導電体13
を固定する物質は、透明基板11の屈折率と等しいか又
は略等しい屈折率を有するものが望ましい。偏光素子1
0を透過する光の位相を補償するためである。このよう
な物質としては、透明基板11と同じ素材であることが
望ましく、透明基板11とは異なる誘電体12を用いる
場合はその屈折率が透明基板11に近似する素材を選択
することが好ましい。
【0045】なお、透明基板11あるいは誘電体12を
他の透明な固体、例えば、接着剤のような硬化性透明樹
脂に置き換えてもよい。
【0046】次に、図3を参照しながら偏光素子10の
偏光機能を説明する。
【0047】図3は、図1から誘電体12の図示を省略
した偏光素子10の正面図である。
【0048】偏光素子10に入射する光のうち、波面が
導電体13の側面に平行であり、電界がy方向に平行な
偏光であるTE偏光(電界波)は反射される。一方、波
面が導電体13の側面に垂直であり、電界がx方向に平
行な偏光であるTM偏光は偏光素子10を透過する。
【0049】TE偏光では波長に比較して導電体13の
長さ(図3の高さH)が実質的に導電体として作用する
程度に長いので導電体13に過渡電流が流れる。この結
果、金属表面における現象と類似の反射及び吸収性能が
得られるのでTE偏光は偏光素子10を透過しない。
【0050】一方、TM偏光では波長に比較して導電体
13の長さ(図3の幅W)が短いために実質的に導電体
として作用せず、導電体13に過渡電流が流れることが
ない。したがって、TM偏光は偏光素子10を透過す
る。
【0051】一般に、偏光素子の偏光機能を評価するた
めの特性として、消光比と挿入損失とが用いられてい
る。
【0052】消光比は、偏光素子に入射した直線偏光の
うち、より多く透過するTM偏光の透過率TTMと、より
少なく透過するTE偏光の透過率TTEとの比から、次式
で定義される値である。
【0053】 消光比(dB)=10log10(TTM/TTE) 挿入損失は、偏光素子に入射した直線偏光のうち、より
多く透過するTM偏光の透過率TTMの百分率(%)か
ら、次式で定義される値である。
【0054】 挿入損失(dB)=−10log10(TTM/100) 消光比が大きく、挿入損失が小さいことは、その偏光素
子の偏光特性が良好であることを意味する。
【0055】使用する偏光波長に対して良好な偏光特性
を発現させるための、導電体13の形状、すなわち、幅
W、高さH及び所定の間隔dについて説明する。
【0056】これら導電体13の形状は使用する偏光波
長から導かれることが望ましい。
【0057】まず、導電体13が透明基板11上に立設
される所定の間隔dは、波長λに対して、0.lλ≦d
<0.5λであることが好ましい。
【0058】所定の間隔dが0.5λを超えると、使用
する偏光波長λに対して、TE偏光を反射及び吸収する
ために寄与する導電体13が十分に存在しないことにな
る。その結果、TE偏光の透過率が高くなり、偏光素子
10は機能しなくなる。
【0059】所定の間隔dが小さくなるほど偏光を分離
する効果が大きくなるが、dが0.1λ未満の場合に
は、透過すべきTM偏光の反射及び吸収が増大し、すな
わち入射光の挿入損失が増大するので、偏光素子10の
性能が低下する。また、図1に示す偏光素子10の構造
に関しては、dを0.1λ未満の間隔にして導電体13
を配置することは困難であり、工業上の観点からも好ま
しくない。
【0060】また、導電体13の高さHは、導電体13
の所定の間隔dに対して、0.5d<H≦20dである
ことが好ましい。さらには、0.7d<H≦15dであ
ることが好ましく、d≦H≦10dであればなお一層に
好ましい。
【0061】導電体13の高さHは、入射する直線偏光
の進行方向に対して実質的に導電体として作用する程度
に長く、TE偏光を受けて過渡電流が流れ、その結果、
金属表面における現象と類似の反射及び吸収性能が得ら
れて、TE偏光を透過させない程度に大きいことが望ま
しい。
【0062】Hが0.5d未満の場合には、導電体13
の高さHは、入射する直線偏光の進行方向に対して実質
的に導電体として作用せず、十分な消光比が得られな
い。
【0063】また、Hを大きくすることによって消光比
を大きくできるが、Hが20dを超えるとそれ以上に消
光比が大きくならない。またHが20dを超えるような
導電体を形成することは現在の技術では現実的ではない
ので、工業上の観点からHは20d以下が好ましい。
【0064】導電体13の幅Wは導電体13の所定の間
隔dに対して、0.06d≦W≦1.5dであることが
好ましい。さらには、0.06d≦W≦0.7dである
ことが好ましく、0.06d≦W≦0.5dであればな
お一層に好ましい。
【0065】導電体13の幅Wは所定の間隔dに対して
小さくなるにしたがって、挿入損失が小さくなるが、
0.06d未満になると、十分に大きな消光比が得られ
なくなる。また、Wが0.06d未満とするには、薄膜
状の導電体13の厚さが極めて薄いものとなり、このよ
うな導電体を形成することは困難で現実的でない。
【0066】Wが所定の間隔dに対して大きなるにした
がって、消光比が大きくなるが、Wが1.5dを超える
と、透過すべきTM偏光の反射及び吸収が増大して入射
光の挿入損失が大きくなるので好ましくない。
【0067】導電体13の物性は、得られた偏光素子1
0の偏光特性に大きく影響する。とりわけ、導電体13
の導電率と比誘電率が偏光特性に寄与する物性であり、
これらが大きいほどTE偏光を反射及び吸収させる機能
が大きくなるので、消光比が大きくなって偏光特性が向
上する。
【0068】導電率と比誘電率とを同時に表現する物理
量として、複素比誘電率εの絶対値|ε|を使用する
と、|ε|の大きい導電体を用いれば消光比の大きい偏
光素子が得られる。上記したように導電体13の形状、
すなわち、幅W、高さH、所定の間隔dと、導電体13
の物性値|ε|とが偏光特性を決定する要因であり、ま
た、各要因はそれぞれ単独で偏光特性を決定するもので
ない。
【0069】したがって、偏光素子10を使用する偏光
波長によって導電体13の形状、すなわち、W、H、d
を関係づけ、さらに、これらの形状を導電体13の物性
値|ε|と関連づけることにより、偏光素子10は使用
する偏光波長に応じて最適な特性を発現できる。
【0070】すなわち、偏光素子10を構成する導電体
13の形状と物性値とは次の範囲であることが好まし
い。
【0071】1.0μm≦|ε|・W・(H/d) 例えば、|ε|の小さい導電体13を用いた場合には、
W及び(H/d)の少なくとも一方を大きくするような
形状とすれば、偏光素子10は実用上十分な特性を有す
るものになる。また、|ε|の大きい導電体13を用い
た場合には、W及び(H/d)の少なくとも一方を小さ
くするなどして、導電体13を形成する工程の負荷を減
じることができる形状とすればよい。
【0072】このようにして、使用する偏光波長に応じ
て最適な特性を発現するように偏光素子10を作成でき
る。
【0073】なお、導電体13の素材は、金、銀、銅、
パラジウム、白金、アルミニウム、ゲルマニウム、ロジ
ウム、シリコン、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄、
クロム、チタン、ルテニウム、ニオブ、ネオジウム、イ
ッテルビウム、イットリウム、モリブデン、インジウ
ム、ビスマスからなる群から選ばれた少なくとも1種で
あることが好ましい。
【0074】さらに、導電体13の素材は、金、銀、
銅、アルミニウム、パラジウム、ロジウム、ニッケル、
コバルト、クロムからなる群から選ばれた少なくとも1
種であることが一層に好ましい。
【0075】これらの素材は、金属材料の中でも導電率
と比誘電率とが比較的大きいので、偏光素子10を構成
する導電体13として用いた場合、偏光素子10への入
射光の反射と吸収の特性が大きくなるので、偏光素子1
0の偏光特性を向上させることができる。
【0076】図4は、図1の偏光素子の変形例を示す正
面図である。
【0077】図1の構成要素と同一の構成要素には同一
の符号を付す。図4に示すように、偏光素子20は、そ
の透明基板21の一方の表面に複数の直線状の第1の凹
部22が互いに平行に形成された凹凸構造(以下、第1
の凹凸構造)を有している。この第1の凹凸構造の表面
には二酸化珪素から成る誘電体30の層が形成されてい
る。この誘電体30の層は略同じ厚さに形成されている
ので表面の外郭も凹凸構造(以下、第2の凹凸構造)を
有している。第2の凹凸構造の凹部32(以下、第2の
凹部32)の幅はWであり、深さはHである。また、第
2の凸部33の幅はdである。第2の凹部32の各々に
は幅がWであり、深さがHである薄膜状の導電体13が
埋設されている。
【0078】図5を参照しながら図4の偏光素子の製造
方法について説明する。
【0079】図5は、図4の偏光素子の製造工程を説明
する説明図であり、(a)は透明基板の加工工程を示
し、(b)は誘電体の形成工程を示し、(c)は導電体
の埋設工程を示し、(d)は製造された偏光素子を示
す。
【0080】先ず、(a)に示すように透明基板21の
上部に複数の直線状の第1の凹部22を形成する。この
第1の凹部22を形成する方法としては、フォトリソグ
ラフィー露光技術、電子線描画技術、レーザー描画技
術、レーザーの二光束干渉露光技術などで露光した後、
ドライエッチング又はウェットエッチングを実施する。
他にも微細な第1の凹凸構造を形成できる方法であるレ
ーザーアブレージョンや、プレスによるパターン転写の
方法などを用いてもよい。
【0081】これらの方法によって幅がW’で深さがH
の第1の凹部22、幅がd’の第1の凸部23を形成す
る。
【0082】次に、(b)に示すように二酸化珪素の誘
電体30の層を第1の凹凸構造の表面に形成する。
【0083】誘電体30の層の形成は液相析出法によっ
て実施する。具体的には、二酸化珪素が過飽和状態で含
有される珪弗化水素酸(H2SiF6)溶液(以下、処理
液)に透明基板21を接触させて、処理液中の二酸化珪
素成分を透明基板21の表面に析出させる。
【0084】処理液は、珪弗化水素酸溶液にシリカゲ
ル、シリカガラス等の二酸化珪素含有物を略飽和状態に
溶解した後、水、もしくは試薬(ホウ酸、金属アルミニ
ウム等)を添加するか、または略飽和状態の珪弗化水素
酸溶液の温度を上昇させる等の方法で、二酸化珪素を過
飽和状態に含有させたものである。
【0085】透明基板21に樹脂基板を使用する場合に
は、二酸化珪素を析出させる以前に、予め、メタクリロ
キシ基、アミノ基などを有する有機官能基を含む有機珪
素化合物からなる被膜を形成し、その後に二酸化珪素被
膜を形成すれば、樹脂基板と強固に密着した二酸化珪素
被膜を形成できる。
【0086】この液相析出法によれば、第1の凹部22
の底面、側面及び第1の凸部23の上面の各表面に同じ
析出速度で二酸化珪素が等方的に析出する。このため、
誘電体30の層が形成された後の第2の凹部32の幅W
は、透明基板21の上部に形成された第1の凹部22の
幅W’よりも小さくなり、第2の凹部32の深さHは第
1の凹部22の深さHと等しくなる。導電体13から隣
の導電体13までの間隔dは第1の凸部23の幅d’よ
りも大きくなる。
【0087】また、この液相析出法によって、第2の凹
部32の幅が極めて狭く、この幅に対して15倍もの深
い溝形状を容易に形成できる。
【0088】誘電体30の層を形成した後は、(c)に
示すように導電体13を第2の凹部32に埋設する。こ
の埋設方法としては無電解メッキが好適に用いられる。
【0089】また、導電体原料を含有した溶液を誘電体
30の層の上に塗布した後、加熱して、第2の凹部32
に導電体13を埋設してもよい。
【0090】この導電体原料を含有した溶液を塗布する
方法としてはキャスト法、ディップコート法、グラビア
コート法、フレキソ印刷法、ロールコート法、スプレー
法、スピンコート法などがある。
【0091】この方法では第2の凸部33の表面にも導
電体13が残留するので、このままでは偏光素子20の
挿入損失が増大する。これを避けるために、導電体13
を埋設した後で第2の凸部33の表面に残留している導
電体を、研磨したり、エッチングしたり、布等によって
拭き取ったりして除去すればよい。
【0092】このように形成する導電体13は、例えば
幅Wが0.lμm、高さHが1.5μm、間隔dが0.
5μmである。このような形状の導電体13を凹部32
に埋設するためには、凹部32の幅Wが0.lμm、深
さHが1.5μm、間隔dが0.5μmとすることが必
要である。
【0093】上記のようにして(d)に示す偏光素子2
0が製造される。
【0094】なお、第2の凹部32の幅が広く深さが浅
い場合にはCVD法、真空蒸着法、スパッタリング法を
用いてもよい。
【0095】また、導電体13の表面に反射防止機能を
有する層を形成することにより、挿入損失が低減し、偏
光特性が向上した偏光素子20を製造することが可能で
ある。
【0096】上記のように製造される偏光素子において
は、消光比を25dB以上、挿入損失を1.0dB以下
にすることが容易である。
【0097】さらに、消光比が30dB以上であり、挿
入損失が1.0dB以下である一層に好ましい偏光素子
にすることができる。
【0098】なお、透明基板21の上部に第1の凹部2
2を形成した後に誘電体30の層を形成する製造方法に
ついて説明したが、誘電体30の層の形成を省略して、
最初の工程で第1の凹部22を狭い幅に形成し、この第
1の凹部22に導電体13を埋設してもよい。
【0099】図6は、本発明の第2の実施の形態にかか
る偏光素子を示す正面図である。
【0100】透明基板41の上部には、露光―ドライエ
ッチング等の方法によって複数の直線状の第1の凹部4
2が互いに平行に形成されている。この第1の凹部42
には導電体13が直接に埋設されている。導電体13の
幅はW、高さはHであり、隣り合う導電体13どうしの
間隔はdである。
【0101】図7は、本発明の第3の実施の形態にかか
る偏光素子を示す正面図である。
【0102】透明基板51の上部には、露光―ドライエ
ッチング等の方法によって誘電体52の表面に複数の直
線状の溝部53が平行に形成されている。透明基板51
には二酸化珪素などの誘電体52が数μmの厚さで形成
されており、溝部53に導電体13が埋設されている。
導電体13の幅はW、高さはHであり、隣り合う導電体
13どうしの間隔はdである。各導電体13は誘電体5
2に着接している。
【0103】図8は、本発明の第4の実施の形態にかか
る偏光素子を示す正面図である。
【0104】透明基板61の上部には、露光―ドライエ
ッチング等の方法によって導電体13が数μmの薄膜状
に成形されている。
【0105】図9は、本発明の第5の実施の形態にかか
る偏光素子を示す正面図である。
【0106】透明基板71の上部には、露光―ドライエ
ッチング等の方法によって複数の直線状の第1の凹凸構
造が形成されている。第1の凹凸構造の第1の凸部73
の側面には導電体72が形成されている。この導電体7
2は、第1の凹凸構造の全面に無電解メッキなどにより
導電体72を形成し、その後、指向性の高い(非等方
性)エッチング(例えばCF6ガスを用いたリアクティ
ブイオンエッチング)を用いて第1の凸部73の上面と
第1の凹部74の底面の導電体を除去して形成される。
導電体72の幅はW、高さはHであり、隣り合う導電体
72どうしの間隔はdである。導電体72は第1の凹部
74の底面から直立している。
【0107】図10は、本発明の第6の実施の形態にか
かる偏光素子を示す正面図である。
【0108】透明基板の上部には、露光―ドライエッチ
ング等の方法によって複数の直線状の凹凸構造が形成さ
れている。第1の凹凸構造のうち第1の凸部82の上面
から側面の途中までには導電体83が形成されている。
この導電体83は第1の凸部82の上方からスパッタ法
やCVD法などによって形成されたものである。導電体
83の幅はW、高さはHであり、隣り合う導電体83ど
うしの間隔はdである。
【0109】図11は、本発明の第7の実施の形態にか
かる偏光素子を示す正面図である。
【0110】本実施の形態にかかる偏光素子は、第6の
実施の形態に係る偏光素子から第1の凸部82の上面に
着接している導電体を研磨などにより除去した点が第6
の実施の形態に係る偏光素子と異なる唯一の点である。
第1の凸部82の上面の導電体を除去したことによって
挿入損失が向上している。
【0111】図12は、本発明の第8の実施の形態にか
かる偏光素子を示す正面図である。
【0112】本実施の形態にかかる偏光素子は、第7の
実施の形態に係る偏光素子に、導電体83を保護すると
ともに透過光の位相を補償するために誘電体84などで
凹凸構造の全面を覆つた形態である。誘電体84は透明
基板81と略同等の屈折率を有するものである。この誘
電体84は、例えばアルコキシシランなどの有機珪素化
合物を主成分としたゾル状塗布液を第1の凹凸構造の全
面に塗布し、次いで、加熱処理を施して、ゾル状塗布液
をグル化反応により固化させることにより形成される。
【0113】以上のように本発明の偏光素子は、偏光特
性を発現させるための透明基板表面の構造の厚さを、適
用する偏光波長と同等程度まで薄くできるので、素子の
薄型化が容易である。
【0114】また、透明基板の表面に偏光特性を発現さ
せるための構造が形成されているので、大面積の偏光素
子を容易に得ることができる。
【0115】さらに、大面積の偏光素子から所定の大き
さの偏光素子を切り出して一度に多数の偏光素子を作製
することができるので、偏光素子の低コスト化を促進す
ることが容易になる。
【0116】
【実施例】(実施例1)透明基板として100mm×1
00mm×2.lmmの石英ガラスを用意した。この透
明基板にフォトレジストを塗布し、He―Cdレーザの
二光束干渉露光を行い、次いで、リアクティブイオンエ
ッチングにより、幅(W’)が0.30μm、深さ
(H)が1.5μmの直線状の溝を、0.30μmの間
隔(d’)で並設した凹凸構造を形成した。
【0117】次いで、凹凸構造の全面に、液相析出法に
より二酸化珪素を0.10μmの厚さで形成して、幅
(W)が0.lμm、深さ(H)が1.5μm、間隔
(d)が0.5μmの凹凸構造を形成した。
【0118】本実施例で用いた液相析出法で使用した二
酸化珪素を過飽和状態に含有させた珪弗化水素酸溶液
(処理液)中の珪弗化水素酸の濃度は2.5mo1/1
とし、処理液温度は35℃とした。
【0119】その後、凹凸構造の凹部に無電解メッキに
より、導電体としての金を埋設した。凸部上面に形成さ
れた余分な金を研磨装置を使って取り除いた。
【0120】このようにして、石英ガラスの表面に、幅
(W)が0.lμm、高さ(H)が1.5μmの薄膜状
の金を0.5μmの間隔(d)で直立させて金が二酸化
珪素に着接された偏光素子を作製した。
【0121】なお、凹凸構造の形状や、導電体の形状
は、上記の偏光素子を作製する際に、同一の処理を施し
て作製した別の試料を用いて、その試料の断面を走査型
電子顕微鏡(SEM)により観察して測定した。
【0122】この偏光素子の偏光特性を波長が1.55
μmの光を用いて評価したところ、消光比が52.3d
B、挿入損失が0.13dBを実現できた。
【0123】消光比と挿入損失は前述した定義に従って
評価した。
【0124】また金と二酸化珪素との界面、および石英
ガラスと二酸化珪素との界面での剥離は全くなかった。
【0125】(実施例2〜10)実施例1と同様に10
0mm×100mm×2.lmmの石英ガラスを用い
て、表1に示すように導電体の種類と形状が異なる偏光
素子を実施例1と同様の手順で作製した。
【0126】表1の所定の間隔d、高さH、幅W、及び
パラメータ|ε|・W・(H/d)の各単位はμmであ
る。
【0127】表2に各実施例の偏光素子の特性(消光
比、挿入損失)を示した。
【0128】実施例6のみ使用波長が0.78μmで、
その他の例は1.55μmである。
【0129】
【表1】
【0130】
【表2】
【0131】実施例1:本発明の偏光素子を構成する導
電体の材質と形状を好ましい範囲で選択した例であり、
消光比、挿入損失ともに良好な偏光特性を示した。
【0132】実施例2:導電体の幅Wが実施例1より大
きいので、消光比は大きいが、挿入損失が増大した。
【0133】実施例3:導電体の高さHが実施例1より
大きいので、大きい消光比が得られた。Hを大きくして
も挿入損失はわずかに増大したのみであつた。
【0134】実施例4:導電体の間隔dが実施例1より
小さいので、大きい消光比が得られた。Wを大きくして
いないので挿入損失がわずかに増大したのみであった。
【0135】このように実施例1〜4から、導電体の形
状を広範囲に変化させても良好な偏光性能を示す素子が
作製できることが示された。
【0136】実施例5:導電体の形状が実施例1と同じ
で、導電体としてアルミニウムを用いた。アルミニウム
を使用しても優れた特性の偏光素子が得られることが示
された。
【0137】実施例6:他の実施例と異なる波長(0.
78μm)を使用して、それに適合させた形状とするこ
とにより、他の実施例(光通信波長の1.55μm)と
同様に優れた偏光特性を示した。
【0138】実施例6〜8:導電体の形状を変えず、種
類をアルミニウム、銀、銅としても金と同様に優れた偏
光特性を示した。
【0139】実施例9:導電体の幅Wを小さくしたの
で、極めて小さい挿入損失が得られた。消光比はわずか
に減少したのみであった。
【0140】実施例10:導電体の形状が必ずしも良好
な範囲ではなく、さらに導電率の比較的小さいアルミニ
ウムを使用しても、実用に供する偏光素子とすることが
できることが示された。
【0141】(比較例1〜4)実施例1と同様に100
mm×100mm×2.lmmの石英ガラスを用いて、
表3に示すように導電体の種類と形状が異なる偏光素子
を実施例1と同様の手順で作製した。
【0142】表3の所定の間隔d、高さH、幅W、及び
パラメータ|ε|・W・(H/d)の各単位はμmであ
る。
【0143】表4に各比較例の偏光素子の特性(消光
比、挿入損失)を示した。
【0144】
【表3】
【0145】
【表4】
【0146】比較例1:高さHが小さいために十分な偏
光特性(消光比)が得られなかった。
【0147】比較例2:導電体の間隔dが使用波長に対
して大きいため、十分な消光比が得られなかった。
【0148】比較例3:導電体の物性値と形状との整合
性が不十分のため、特に高さHが小さいので、消光比、
及び挿入損失ともに実用に供することができない偏光特
性となった。
【0149】比較例4:導電体の幅Wが大きいため挿入
損失が極めて大きくなった。
【0150】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
記載の偏光素子によれば、複数の薄膜状の導電体が透明
基板の表面に平行に所定の間隔をもって立設されている
ので、散乱や吸収による入射光の挿入損失を小さくする
ことができ、もって、偏光特性が得られる。また、単純
な構造であることから安価である。
【0151】請求項2記載の偏光素子によれば、透明基
板は、一方の表面に刻設された複数の第1の凹部を有
し、複数の薄膜状の導電体は第1の凹部に埋設されてい
るので、導電体の位置を固定でき、また、導電体は透明
基板から剥離することがなく、この結果、安定した偏光
特性を発現させることができる。
【0152】請求項3記載の偏光素子によれば、複数の
薄膜状の導電体は、一方の表面に一様に設けられた誘電
体によって形成された複数の第2の凹部に埋設されてい
るので、導電体の位置を固定でき、また、導電体は透明
基板から剥離することがなく、この結果、安定した偏光
特性を発現させることができる。
【0153】請求項4記載の偏光素子によれば、複数の
薄膜状の導電体は、一方の表面に刻設された複数の第1
の凹部の側面に形成されているので、導電体の位置を固
定でき、また、導電体は透明基板から剥離することがな
く、この結果、安定した偏光特性を発現させることがで
きる。
【0154】請求項5記載の偏光素子によれば、一方の
表面及び複数の薄膜状の導電体双方の全体を誘電体が覆
っているので、導電体は誘電体に不動に保護されてお
り、もって機械加工や組立などの後工程で受ける種々の
外力に対しても容易に破壊されない。
【0155】請求項6記載の偏光素子によれば、透明基
板の一方の表面に誘電体を有し、該誘電体は、平行に所
定の間隔をもって一方の表面に直交して刻設された複数
の溝部を有し、複数の薄膜状の導電体は前記複数の溝部
に埋設されているので、導電体の位置を固定でき、ま
た、導電体は透明基板から剥離することがなく、この結
果、安定した偏光特性を発現させることができる。
【0156】請求項7記載の偏光素子によれば、導電体
どうしの所定の間隔をd、高さをH、幅をW、前記導電
体の複素比誘電率の絶対値を|ε|、偏光波長をλ、並
びにd、W及びHの単位をμmとして、 0.1λ≦d<0.5λ 0.5d<H≦20d 0.06d≦W≦1.5d 1.0μm≦|ε|・W・(H/d) の関係を有するので、消光比は大きく、挿入損失は小さ
くなり、もって一層に良好な偏光特性が得られる。
【0157】請求項8記載のによれば、Hとdとの関係
及びWとdとの関係に代えて、 0.7d<H≦15d 0.06d≦W≦0.7d の関係を有するので、消光比はより大きく、挿入損失は
より小さくなり、もって、より一層に良好な偏光特性が
得られる。
【0158】請求項9記載の偏光素子によれば、Hとd
との関係及びWとdとの関係に代えて、 1.0d≦H≦l0d 0.06d≦W≦0.5d の関係を有するので、消光比はさらに大きく、挿入損失
はさらに小さくなり、もって、さらに良好な偏光特性が
得られる。
【0159】請求項10記載の偏光素子によれば、導電
体が金、銀、銅、バラジウム、白金、アルミニウム、ゲ
ルマニウム、ロジウム、シリコン、ニッケル、コバル
ト、マンガン、鉄、クロム、テタン、ルテニウム、ニオ
ブ、ネオジウム、イッテルビウム、イットリウム、モリ
ブデン、インジウム、ビスマスからなる群から選ばれた
少なくとも1種を含むので、これらを導電体として使用
すれば導電率と比誘電率が比較的大きい導電体にでき、
入射光の反射及び吸収特性が大きくなり、もって、偏光
特性を一層に向上させることができる。
【0160】請求項11記載の偏光素子の製造方法によ
れば、導電体が透明基板の表面に平行に所定の間隔をも
って埋設された偏光素子を製造できるので、偏光素子は
散乱や吸収による入射光の挿入損失を小さくでき、もっ
て、良好な偏光特性が得られる。また、単純な工程であ
ることから安価に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る偏光素子を示
す正面図である。
【図2】図1の偏光素子を示す平面図である。
【図3】図1から誘電体12の図示を省略した偏光素子
10の正面図である。
【図4】図1の偏光素子の変形例を示す正面図である。
【図5】図4の偏光素子の製造工程を説明する説明図で
あり、(a)は透明基板の加工工程を示し、(b)は誘
電体の形成工程を示し、(c)は導電体の埋設工程を示
し、(d)は製造された偏光素子を示す。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる偏光素子を
示す正面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態にかかる偏光素子を
示す正面図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態にかかる偏光素子を
示す正面図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態にかかる偏光素子を
示す正面図である。
【図10】本発明の第6の実施の形態にかかる偏光素子
を示す正面図である。
【図11】本発明の第7の実施の形態にかかる偏光素子
を示す正面図である。
【図12】本発明の第8の実施の形態にかかる偏光素子
を示す正面図である。
【符号の説明】
10,20 偏光素子 11,21,41,51,61,71,81 透明基板 12,30,52,84 誘電体 13,72,83 導電体 22,42,74,第1の凹部 32 第2の凹部 d 導電体どうしの間隔 H 導電体の高さ W 幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 博章 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 永田 秀史 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 ウラジミール ヴィクトロビッチ セリコ フ 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 (72)発明者 猪又 宏之 大阪府大阪市中央区北浜4丁目7番28号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA05 BA43 BA45 BC01 BC08 BC25

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透過する電磁波から特定波長の成分を吸
    収して偏光を作る偏光素子において、透明基板と、平行
    に所定の間隔をもって前記透明基板の一方の表面に直交
    して配置された複数の薄膜状の導電体とから成ることを
    特徴とする偏光素子。
  2. 【請求項2】 前記透明基板は、前記一方の表面に刻設
    された複数の第1の凹部を有し、前記複数の薄膜状の導
    電体は前記第1の凹部に埋設されたことを特徴とする請
    求項1記載の偏光素子。
  3. 【請求項3】 前記複数の薄膜状の導電体は、前記一方
    の表面に一様に設けられた誘電体によって形成された複
    数の第2の凹部に埋設されたことを特徴とする請求項2
    記載の偏光素子。
  4. 【請求項4】 前記透明基板は、前記一方の表面に刻設
    された複数の第1の凹部を有し、前記複数の薄膜状の導
    電体は前記複数の第1の凹部の側面に形成されたことを
    特徴とする請求項1記載の偏光素子。
  5. 【請求項5】 前記一方の表面及び前記複数の薄膜状の
    導電体双方の全体を覆う誘電体を有することを特徴とす
    る請求項1又は4記載の偏光素子。
  6. 【請求項6】 前記透明基板の一方の表面に誘電体を有
    し、該誘電体は、平行に所定の間隔をもって前記一方の
    表面に直交して刻設された複数の溝部を有し、前記複数
    の薄膜状の導電体は前記複数の溝部に埋設されたことを
    特徴とする請求項1記載の偏光素子。
  7. 【請求項7】 前記導電体どうしの所定の間隔をd、高
    さをH、幅をW、前記導電体の複素比誘電率の絶対値を
    |ε|、偏光波長をλ、並びにd、W及びHの単位をμ
    mとして、 0.1λ≦d<0.5λ 0.5d<H≦20d 0.06d≦W≦1.5d 1.0μm≦|ε|・W・(H/d) の関係を有することを特徴とする請求項1乃至6のいず
    れか1項に記載の偏光素子。
  8. 【請求項8】 前記Hとdとの関係及び前記Wとdとの
    関係に代えて、 0.7d<H≦15d 0.06d≦W≦0.7d の関係を有することを特徴とする請求項7記載の偏光素
    子。
  9. 【請求項9】 前記Hとdとの関係及び前記Wとdとの
    関係に代えて、 1.0d≦H≦l0d 0.06d≦W≦0.5d の関係を有することを特徴とする請求項7記載の偏光素
    子。
  10. 【請求項10】 前記導電体が金、銀、銅、パラジウ
    ム、白金、アルミニウム、ゲルマニウム、ロジウム、シ
    リコン、ニッケル、コバルト、マンガン、鉄、クロム、
    テタン、ルテニウム、ニオブ、ネオジウム、イッテルビ
    ウム、イットリウム、モリブデン、インジウム、ビスマ
    スからなる群から選ばれた少なくとも1種を含むことを
    特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の偏光
    素子。
  11. 【請求項11】 透過する電磁波から特定波長の成分を
    吸収して偏光を作る偏光素子の製造方法であって、 透明基板の表面に、複数の直線状の凹部を互いに平行に
    所定の間隔をもって刻設して第1の凹凸構造を形成する
    第1の凹凸構造形成工程と、 液相析出法によって前記第1の凹凸構造に誘電体を略均
    一の厚さに析出させて、前記第1の凹部の幅よりも狭い
    幅の複数の第2の凹部を有する第2の凹凸構造を形成す
    る第2の凹凸構造形成工程と、 前記複数の第2の凹部に導電体を埋設する導電体埋設工
    程とを有することを特徴とする偏光素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2の凹凸構造形成工程における
    前記液相析出法は、 前記第1の凹凸構造を、二酸化珪素が過飽和に溶解され
    た珪弗化水素酸溶液に接触させて前記第1の凹凸構造の
    表面に二酸化珪素を析出させることを特徴とする請求項
    11記載の偏光素子の製造方法。
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