JP5291425B2 - 吸収型ワイヤグリッド偏光子及び液晶表示装置 - Google Patents
吸収型ワイヤグリッド偏光子及び液晶表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5291425B2 JP5291425B2 JP2008258738A JP2008258738A JP5291425B2 JP 5291425 B2 JP5291425 B2 JP 5291425B2 JP 2008258738 A JP2008258738 A JP 2008258738A JP 2008258738 A JP2008258738 A JP 2008258738A JP 5291425 B2 JP5291425 B2 JP 5291425B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire grid
- grid polarizer
- wire
- polarizer
- light
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
(黒表示光量)=Ic+R・Iin
と与えられる。十分な黒表示を行うには黒表示光量が小さいほど良いので、バックライト透過光量Icを低下させるか、外光反射率Rを低下させることが必要となる。一般的に光量の値はIin>Icであるので、外光反射率Rを低下させることが最も効果的である。
日本女子大学紀要 理学部 第14号(2006) FPDの光学材料 月刊ディスプレイ10月号別冊(2007) テクノタイムズ社
本発明の液晶表示装置は、照明装置と、前記照明装置上に配置された一対の複合型ワイヤグリッド偏光子と、前記一対の複合型ワイヤグリッド偏光子に挟まれた液晶パネルと、を具備し、前記複合型ワイヤグリッド偏光子は、前記照明装置側に反射型ワイヤグリッド偏光子が配置され、前記照明装置と逆側に上記吸収型ワイヤグリッド偏光子が位置することを特徴とする。
図1は、本発明の実施の形態に係る吸収型ワイヤグリッド偏光子の一例を示す概略断面斜視図であり、図2は、図1の吸収型ワイヤグリッド偏光子1を拡大図示した概略断面斜視図である。
4R=R1c+(T1c)2・R2a/(1−R1c・R2a) 1)
ここで、
R1c:低反射合金ワイヤ1cの反射率
T1c:低反射合金ワイヤ1cの透過率
R2a:反射型金属ワイヤ2aの反射率
(格子状凸部を有する基材の作製)
・微細凹凸格子形状の作製
ガラス上にフォトレジストを塗布した基板に、電子線ビーム描画法を用いて、微細凹凸格子を形成した。このレジストパターンの表面と断面を、電界放出形走査電子顕微鏡(STEM、日立ハイテクノロジーズ製S−5500)で観察したところ、微細凹凸格子のピッチと高さがそれぞれ、145nm/130nm(ピッチ/高さ)であり、その断面形状がほぼ台形形状で、上面からの形状が縞状格子状となっており凸部の幅が45nmで谷部の幅が70nmであることがわかった。
得られた145nmピッチのレジストパターン表面に、導電化処理として金をスパッタリング法により30nm被覆した後、ニッケルを電気メッキし、厚さ0.3mmの微細凹凸格子を表面に有するニッケルスタンパを作製した。
厚さ0.1mmのポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム(以下、PETフィルム)に紫外線硬化樹脂(東洋合成株式会社製PAK01)を約0.03mm塗布し、塗布面を下にして前記145nmピッチの微細凹凸格子を表面に有するニッケルスタンパ上に、それぞれ端部からニッケルスタンパとPETフィルムとの間に空気が入らないように載せ、PETフィルム側から中心波長365nmの紫外線ランプを用いて紫外線を1000mJ/cm2照射し、ニッケルスタンパの微細凹凸格子を転写した。得られた格子状凸部転写フィルムをSTEMにより観察し、その断面形状がほぼ台形形状で、上面からの形状が縞状格子状となっていることを確認した。
前記した紫外線硬化性樹脂を用いて作製した格子状凸部転写フィルムに、スパッタリング法を用いて誘電体を被覆した。本実施例では、誘電体として窒化ケイ素を用いた場合について、説明する。Arガス圧力0.67Pa、スパッタパワー4W/cm2、被覆速度0.22nm/秒にて誘電体の被覆を行なった。層厚み比較用サンプルとして表面が平滑なガラス基板を格子状凸部転写フィルムと同時に装置に挿入し、平滑ガラス基板への誘電体積層厚みが5nmとなるように製膜を行った。
実施例1と同様に格子状凸部転写フィルムに誘電体を形成した後、スパッタリング法を用いて、ニッケルクロム合金ワイヤ(ニッケル:25重量%、クロム:75重量%)を膜厚28.2nmとなるように形成し、吸収型ワイヤグリッド型偏光子を得た。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子を、STEMにより観察したところ、ニッケルクロム合金ワイヤが格子状凸部の断面斜面部の片側に厚さ約28nmで形成されていることが確認された。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子のTM波透過率85.8%、TE波透過率6.5%、TM波反射率3.8%、TE波反射率32.2%、偏光度85.9%であった。
実施例1と同様に格子状凸部転写フィルムに誘電体を形成した後、スパッタリング法を用いて、ニッケルクロム合金ワイヤ(ニッケル:75重量%、クロム:25重量%)を膜厚33.1nmとなるように形成し、吸収型ワイヤグリッド型偏光子を得た。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子を、STEMにより観察したところ、ニッケルクロム合金ワイヤが格子状凸部の断面斜面部の片側に厚さ約33nmで形成されていることが確認された。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子のTM波透過率85.3%、TE波透過率15.2%、TM波反射率3.7%、TE波反射率29.1%、偏光度69.8%であった。
実施例1と同様に格子状凸部転写フィルムに誘電体を形成した後、スパッタリング法を用いて、ステンレスワイヤ(SUS304 鉄:74重量%、クロム18重量%、ニッケル:8重量%)を膜厚28.8nmとなるように形成し、吸収型ワイヤグリッド型偏光子を得た。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子を、STEMにより観察したところ、ステンレスワイヤが格子状凸部の断面斜面部の片側に厚さ約28nmで形成されていることが確認された。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子のTM波透過率88.7%、TE波透過率11.5%、TM波反射率3.7%、TE波反射率24.6%、偏光度77.0%であった。
実施例1と同様に格子状凸部転写フィルムに誘電体を形成した後、スパッタリング法を用いて、ステンレスワイヤ(SUS329J1 鉄:72重量%、クロム:23重量%、ニッケル3重量%、モリブデン2%)を膜厚27.9nmとなるように形成し、吸収型ワイヤグリッド型偏光子を得た。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子を、STEMにより観察したところ、ステンレスワイヤが格子状凸部の断面斜面部の片側に厚さ約28nmで形成されていることが確認された。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子のTM波透過率88.5%、TE波透過率10.1%、TM波反射率4.1%、TE波反射率29.9%、偏光度79.5%であった。
比較例として、高温高湿環境下における耐久性を比較する為の吸収型ワイヤグリッド偏光子を作製する。実施例1と同様に格子状凸部転写フィルムに誘電体を形成した後、スパッタリング法を用いて、ニッケルワイヤを膜厚28nmとなるように形成し、吸収型ワイヤグリッド型偏光子を得た。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子を、STEMにより観察したところ、ステンレスワイヤが格子状凸部の断面斜面部の片側に厚さ約28nmで形成されていることが確認された。得られた吸収型ワイヤグリッド型偏光子のTM波透過率86.1%、TE波透過率15.1%、TM波反射率4.4%、TE波反射率31.4%、偏光度70.1%であった。
・高温高湿環境下での耐久性試験
実施例1から実施例5で作製した吸収型ワイヤグリッド偏光子を、環境試験器(エスペック社製SH−221)を用いて温度60℃、湿度90%の環境下で600時間保持し、透過率の変化量を測定した。結果を表1に示す。表1より分かるとおり、比較例1で作製した吸収型ワイヤグリッド偏光子の透過率変化量は2.4%、反射率変化量は−2.3%であるのに対し、実施例1から実施例5で作製した吸収型ワイヤグリッド偏光子の透過率変化量はいずれも2%以内であり、反射率変化量はいずれも1%以内であった。このことから、本発明の低反射合金を用いた吸収型ワイヤグリッド偏光子は、高温高湿環境下における耐久性を有することが分かった。
・反射型ワイヤグリッド偏光子の作製
前記と同様に窒化ケイ素が表面に形成された格子状凸部転写フィルムに、電子ビーム真空蒸着法(EB蒸着法)を用いて金属ワイヤを形成した。本実施例では、金属としてアルミニウムを用いた。真空度2.5×10−3Pa、蒸着速度20nm/s、基板温度は常温として蒸着を行なった。層厚み比較用サンプルとして表面が平滑なガラス基板を誘電体積層格子状凸部転写フィルムと同時に装置に挿入し、平滑基板へのアルミニウム蒸着厚みが170nmとなるように蒸着をおこなった。なお、格子の長手方向と垂直に交わる平面内において基材面の法線と蒸着源とのなす角度は20度とした。
前記した方法で得られた反射型ワイヤグリッド偏光子と実施例1の吸収型ワイヤグリッド偏光子の周囲4辺のうち1辺について、既存偏光子を基準として偏光軸を合わせた。続いて偏光軸をあわせた1辺を機械的に合わせながら、互いのワイヤグリッドの基板側を光学的に透明な粘着材を用いて接着、貼り合わせた。
1a 格子状凸部
1b 基材
1c 低反射合金ワイヤ
2,21c,22a 反射型ワイヤグリッド偏光子
2a 反射型金属ワイヤ
3 複合型ワイヤグリッド偏光子
4,5 入射光
6 透明基板層
7 接着層
10 偏光軸
11c 変更軸と一致した辺
12 偏光子
20 照明装置
21,22 ワイヤグリッド偏光子
23 液晶セル
30 バックライト入射光
31 外光入射光
Claims (5)
- 格子状に凸部を有する可視光に対して透明な基材と、前記基材の凸部上に形成され、ニッケル、鉄及びクロムからなる群のうち少なくとも一つを主成分とする低反射合金より構成された層と、を具備し、前記層が、横断面視において前記凸部の側面の頂点から根本にわたって片寄った状態で形成されていることを特徴とする吸収型ワイヤグリッド偏光子。
- 前記層の厚さが5nm以上250nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の吸収型ワイヤグリッド偏光子。
- 前記層の厚さが5nm以上30nm以下であることを特徴とする請求項2に記載の吸収型ワイヤグリッド偏光子。
- 前記低反射合金は、ニッケルクロム合金又はステンレスであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の吸収型ワイヤグリッド偏光子。
- 照明装置と、前記照明装置上に配置された一対の複合型ワイヤグリッド偏光子と、前記一対の複合型ワイヤグリッド偏光子に挟まれた液晶パネルと、を具備し、前記複合型ワイヤグリッド偏光子は、前記照明装置側に反射型ワイヤグリッド偏光子が配置され、前記照明装置と逆側に請求項1から請求項4のいずれかに記載の吸収型ワイヤグリッド偏光子が位置することを特徴とする液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008258738A JP5291425B2 (ja) | 2008-10-03 | 2008-10-03 | 吸収型ワイヤグリッド偏光子及び液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008258738A JP5291425B2 (ja) | 2008-10-03 | 2008-10-03 | 吸収型ワイヤグリッド偏光子及び液晶表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010091622A JP2010091622A (ja) | 2010-04-22 |
JP5291425B2 true JP5291425B2 (ja) | 2013-09-18 |
Family
ID=42254429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008258738A Active JP5291425B2 (ja) | 2008-10-03 | 2008-10-03 | 吸収型ワイヤグリッド偏光子及び液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5291425B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012113280A (ja) * | 2010-11-05 | 2012-06-14 | Asahi Kasei E-Materials Corp | ワイヤグリッド偏光子および光センサー |
KR102295624B1 (ko) * | 2014-10-29 | 2021-08-31 | 삼성디스플레이 주식회사 | 편광자, 편광자의 제조 방법 및 표시 패널 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6532111B2 (en) * | 2001-03-05 | 2003-03-11 | Eastman Kodak Company | Wire grid polarizer |
JP2005172955A (ja) * | 2003-12-08 | 2005-06-30 | Hitachi Maxell Ltd | 偏光子、偏光子の製造方法及び投射型液晶表示装置 |
JP2006330616A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Nippon Zeon Co Ltd | 偏光子およびその製造方法、並びに液晶表示装置 |
CN101622557A (zh) * | 2007-01-12 | 2010-01-06 | 东丽株式会社 | 偏振片和使用该偏振片的液晶显示装置 |
-
2008
- 2008-10-03 JP JP2008258738A patent/JP5291425B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010091622A (ja) | 2010-04-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6770037B2 (ja) | 液晶プロジェクター | |
JP4425059B2 (ja) | 偏光光学素子、およびそれを用いた表示装置 | |
JP4275692B2 (ja) | ワイヤグリッド偏光板及びそれを用いた液晶表示装置 | |
JP6164339B2 (ja) | 偏光素子、及び透過型液晶プロジェクター | |
JP5139829B2 (ja) | ワイヤグリッド型偏光素子及びそれを用いた表示装置 | |
JP2010048999A (ja) | ワイヤグリッド偏光子及びそれを用いた表示装置 | |
JP6285131B2 (ja) | 偏光板、及び偏光板の製造方法 | |
KR20070101814A (ko) | 와이어 그리드 편광기, 그의 제조 방법 및 투과성디스플레이에서 그의 사용 | |
US20160054497A1 (en) | Inorganic polarizing plate and production method thereof | |
JP2012027221A (ja) | ワイヤーグリッド偏光子 | |
JP2010085990A (ja) | ワイヤグリッド偏光板 | |
JP5069037B2 (ja) | 積層ワイヤグリッド偏光板 | |
JP5139830B2 (ja) | ワイヤグリッド型偏光素子 | |
JP5420859B2 (ja) | 複合型ワイヤグリッド偏光子及びその製造方法 | |
JP2010049017A (ja) | 吸収型ワイヤグリッド偏光子の製造方法 | |
JP5291424B2 (ja) | 吸収型ワイヤグリッド偏光子及び液晶表示装置 | |
JP5368011B2 (ja) | 吸収型ワイヤグリッド偏光子 | |
JP5291425B2 (ja) | 吸収型ワイヤグリッド偏光子及び液晶表示装置 | |
JP5291435B2 (ja) | ワイヤグリッド偏光子及びその製造方法 | |
JP5021357B2 (ja) | 薄型偏光板 | |
JP5069036B2 (ja) | 高偏光度を持つ偏光板 | |
JP2008102183A (ja) | ハイブリッド偏光子 | |
JP2018155795A (ja) | 光学位相差部材、偏光変換素子、テンプレート及び光学位相差部材の製造方法 | |
JP2009192586A (ja) | ワイヤグリッド型偏光素子及びそれを用いた表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20090401 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090422 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110930 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120906 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120911 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20121108 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130604 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130607 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5291425 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |