JP2002324802A - アニールウェーハの製造方法 - Google Patents
アニールウェーハの製造方法Info
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Abstract
ーハをアルゴンガス雰囲気中で熱処理しても、CVD膜
にピンホールを発生させることのないアニールウェーハ
の製造方法を提供する。 【解決手段】裏面にCVD膜が形成されたシリコン鏡面
ウェーハをアルゴンガス雰囲気中で熱処理するアニール
ウェーハの製造方法であって、前記熱処理の前に、前記
CVD膜の形成温度よりも高い温度において、前記CV
D膜を高密度化する前熱処理を行うようにした。
Description
emical Vapor Deposition)膜が形成されたシリコン鏡
面ウェーハをアルゴンガス雰囲気中で熱処理しても、C
VD膜にピンホールが発生しないようにしたアニールウ
ェーハの製造方法に関する。
スキー)法によって製造されたシリコンウェーハ〕には
COP(Crystal Originated Particle)や酸素析出物等
の、いわゆるGrown-in欠陥と呼ばれる結晶欠陥が存在す
ることが知られているが、そのウェーハ表面近傍のGrow
n-in欠陥を消滅させる方法として水素雰囲気で行う熱処
理(以下、水素アニールと呼ぶことがある。)を行って
アニールウェーハを作製する方法が提案されている。こ
の熱処理は、1100℃以上の高温で水素を使用する必
要があることから、安全面での対策が必要となり、気密
性を高めるためのシール構造や爆発時の対策として防爆
設備を備えさせる必要があるとされる。
理(以下、Arアニール又はアルゴンアニールと呼ぶこ
とがある。)でも水素アニールと同等にGrown-in欠陥を
消滅させることができることがわかってきた。Arアニ
ールは爆発性が無いため、水素と比較して安全であり、
安全面での対策が不要となるという利点を有する反面、
シリコンウェーハに対して特徴的な振る舞いを起こすこ
とが知られている。その一例としてArアニールを行っ
たウェーハの表面には微小なピットが形成されやすいこ
とがあげられる。
物としての酸素や水分、或いは熱処理工程中に反応管の
炉口から巻き込まれる外気中の酸素や水分により酸化膜
が形成され、その酸化膜とシリコン(Si)が
チングされ、その部分がピットとして観察されるもので
ある。このピットがウェーハ表面の局所的な面粗さ(マ
イクロラフネス)及び長周期的な面粗さ(ヘイズ)を悪
化させる原因となっている。この様に、Arガスは微量
の不純物や、温度むら等の微小な環境の変化に対して敏
感なため、扱いが難しいというデメリットが存在する。
いてデバイスを作製する場合、作製されるデバイスやプ
ロセスの種類によっては、酸化膜等のCVD膜を形成し
て裏面(デバイスが作製される鏡面研磨面の反対側の主
表面)を保護する必要性があるプロセスも存在する。従
って、そのような用途に使用されるアニールウェーハの
裏面には、熱処理(アニール)前に予めCVD酸化膜等
を形成した状態でアニールを施すといった処理が施され
ていた。この場合、前述の水素アニールではCVD膜が
還元されてしまうため、非還元性であるアルゴンアニー
ルを行う必要性がある。
ようにCVD酸化膜等を裏面に形成した状態でアルゴン
アニールを行うと、裏面のCVD酸化膜等にμmオーダ
ーのサイズのピンホールが発生することによってCVD
酸化膜が白濁して観察され、その後のデバイスプロセス
において保護膜としての役割を十分に果たすことができ
なくなることが明らかとなった。
たものであり、裏面にCVD膜が形成されたシリコン鏡
面ウェーハをアルゴンガス雰囲気中で熱処理しても、C
VD膜にピンホールを発生させることのないアニールウ
ェーハの製造方法を提供することを目的とする。
に、本発明のアニールウェーハの製造方法は、裏面にC
VD膜が形成されたシリコン鏡面ウェーハをアルゴンガ
ス雰囲気中で熱処理するアニールウェーハの製造方法で
あって、前記熱処理の前に、前記CVD膜の形成温度よ
りも高い温度において、前記CVD膜を高密度化する前
熱処理を行うことを特徴とする。
気とは、単にアルゴンガス100%の場合を意味するの
ではなく、アルゴンガス中に爆発下限(約4%)以下の
水素ガスを含有する雰囲気や、アルゴンガスが主体では
あるが窒素ガス等の他のガスを少量含有する雰囲気も含
むものである。
高密度化する前熱処理の前又は後に、フッ酸を含む水溶
液により前記裏面にCVD膜が形成されたシリコン鏡面
ウェーハを洗浄することが好ましい。このように、フッ
酸を含む水溶液により洗浄してウェーハ表面(鏡面側)
に形成された自然酸化膜を除去することにより、クリー
ンルーム中の環境(空気)から自然酸化膜に付着又は取
り込まれたボロン汚染を除去することができ、アニール
ウェーハ表面の抵抗率の変動を防ぐことができる(特願
2000−92155号参照)。
する前熱処理の温度を900℃〜1100℃とし、アル
ゴンガス雰囲気中での熱処理温度を1100〜1300
℃とすることが好適である。
ルゴンガス雰囲気中、750〜1000℃の温度で行う
と、連続的に1100〜1300℃でのアルゴンガス雰
囲気中での熱処理を行うことが可能となり、生産性の低
下を防ぐことができる。
化性雰囲気中、750〜900℃の温度で行う場合も、
連続的に1100〜1300℃でのアルゴンガス雰囲気
中での熱処理を行うことが可能となり、同様に生産性の
低下を防ぐことができる。
ルゴン雰囲気又は酸化性雰囲気で行う場合には、その前
熱処理の前に、フッ酸を含む水溶液により前記裏面にC
VD膜が形成されたシリコン鏡面ウェーハを洗浄するこ
とが好ましい。
酸化膜を用いるのが好適である。
〜図3とともに説明するが、本発明の技術思想から逸脱
しない限り図示例以外にも種々の変形が可能なことはい
うまでもない。
ローチャートである。同図において、まず処理すべきウ
ェーハを用意する(ステップ100)。
その直径、抵抗率、導電型、格子間酸素濃度等特に限定
されないが、アルゴンアニールにより効率よくGrown-in
欠陥を消滅させ、かつ、バルク中にゲッタリングサイト
となる酸素析出物の形成を促進させるためには、窒素が
ドープされたCZウェーハを用いることが好適である。
これらの効果を引き出させるための窒素濃度の好適な濃
度範囲は1×1012〜5×1015/cm3である。
成する(ステップ102)。この場合、予めウェーハの
一主表面を鏡面研磨しておき、その裏面のみにCVD装
置によりCVD膜を堆積することもできるが、鏡面研磨
前の両面が化学エッチング面を有するウェーハの一方の
面にCVD膜を形成した後に他方の面を鏡面研磨するこ
ともできる。
化膜、酸化窒化膜等が一般的であり、CVD装置として
は、常圧CVD装置や減圧CVD装置、あるいはプラズ
マCVD装置等を用い、200℃〜800℃程度の温度
範囲で堆積することができる。酸素を含有するCVD膜
を形成した場合、本発明の課題であるピンホールの発生
が顕著になるので、本発明の効果は相対的に高くなる。
形成されたシリコン鏡面ウェーハを、一般的な抵抗加熱
式の熱処理炉(縦型炉又は横型炉)に投入して熱処理を
行う(ステップ104)。本発明においては、Grown-in
欠陥を除去するためにアルゴンガス雰囲気中で行う高温
の熱処理(ステップ106)を行う前段階として、CV
D膜の堆積温度よりも高温で前熱処理(ステップ10
4)を行う。すなわち、CVD膜は比較的低温で形成さ
れるため、その密度が小さく原子レベルでみると隙間だ
らけであるので、雰囲気ガスが容易に浸入できる。そこ
でCVD膜堆積温度よりも高温でアニールを加えること
によりCVD膜を高密度化することで雰囲気ガスの浸入
を防ぎ、ピンホールの形成を抑制することができる。そ
の際の雰囲気ガスとしては乾燥酸素を含有することが好
ましい。
アルゴンガス雰囲気による高温アニール(ステップ10
6)は連続的に行うこともできるし、別々の工程として
行うこともできる。連続的に行う場合は、前熱処理(ス
テップ104)を行う前に鏡面研磨面の自然酸化膜を除
去するため希フッ酸水溶液により洗浄しておくことが好
ましい。一方、それぞれの熱処理を別々に行う場合に
は、前熱処理後に希フッ酸水溶液による洗浄をすること
もできるし、前熱処理の前後の両方行ってもよい。
フッ酸洗浄によりCVD酸化膜もエッチングされるが、
フッ酸洗浄の目的は鏡面研磨面の自然酸化膜を除去する
ことにあるので、CVD酸化膜を100nm以上形成し
ておけば、CVD酸化膜が除去されてしまう心配はな
い。
ス雰囲気中で行う高温の熱処理(ステップ106)とし
ては、1100〜1300℃が好ましい。1100℃未
満であるとGrown-in欠陥の除去が不十分になり、130
0℃を超える温度では金属汚染やスリップ転位の発生が
顕著になるからである。熱処理時間は、必要とされるGr
own-in欠陥密度や無欠陥領域の深さにより異なるが1〜
8時間程度が一般的である。
テップ104)の温度としては、900℃〜1100℃
が好適である。900℃未満であるとCVD膜の種類や
形成温度によっては高密度化が不十分になり、その後の
高温アルゴンアニールによりピンホールが発生する可能
性がある。また、1100℃を超える温度では酸化膜の
高密度化具合にさほど差がでない。熱処理時間は熱処理
温度にもよるが、十分に高密度化するためには少なくと
も10分程度は必要であり、生産性を考慮すると4時間
以下が望ましい。また、特定の温度に固定することなく
昇温しながら行うこともできる。
ける熱処理雰囲気としては、後述する実施例に示すよう
に、酸化性雰囲気(例えば、dryO2100%)、N2
雰囲気及びアルゴンなどの不活性ガス雰囲気等を採用す
ることができるが、アルゴン雰囲気及び酸化性雰囲気の
場合には他の雰囲気の場合とは異なる特有の効果がある
ので以下に説明する。
フローチャートである。図2に示したフローチャートの
特徴は、図1のフローチャートにおける前熱処理(ステ
ップ104)をアルゴン雰囲気中で750℃〜1000
℃の温度範囲で行う点にあり(ステップ104a)、そ
の他の工程は図1と同様である。
ップ104aのごとく、前熱処理をアルゴン雰囲気とす
ると、その後の高温アニールをロス時間なく連続的に行
うことができる利点がある。従って、CVD膜を高密度
化する前熱処理をある程度長時間化しても生産性が低下
しないので、ステップ104aにおける前熱処理の温度
を750℃程度まで低温化することができる。しかし、
CVD膜を高密度化する前熱処理の雰囲気をアルゴン雰
囲気で行う場合(ステップ104a)には、1000℃
を超える温度でピンホールが発生する場合があるので1
000℃以下で行うことが好ましい。
フローチャートである。図3に示したフローチャートの
特徴は、図1のフローチャートにおける前処理(ステッ
プ104)を酸化性雰囲気中、例えば、dryO210
0%中で750℃〜900℃の温度範囲で行う点にあり
(ステップ104b)、その他の工程は図1と同様であ
る。
ップ104bのごとく、前熱処理を酸化性雰囲気とする
と、前熱処理時間を長時間化することなくCVD膜の高
密度化に必要な温度を750℃程度まで低温化すること
ができる利点がある。また、その場合、900℃程度ま
での比較的低温であれば、ウェーハ表面に形成される熱
酸化膜の厚さを5〜10nm以下に容易に抑制すること
ができる。この程度の酸化膜厚であれば、その後のアル
ゴンガス雰囲気での高温アニールにより除去することが
でき、しかも、高温アニールの結晶欠陥除去効果を損ね
ることもない。従って、高温アニール前に一旦熱処理炉
から取り出して表面酸化膜の除去を行う必要がなく連続
的な熱処理が可能であり、生産性の向上に繋がる有利さ
がある。酸化性雰囲気としては、dryO2100%雰
囲気に限定されることなく、アルゴンガスなどの不活性
ガスやN2ガスに、dryO2あるいは微量の水蒸気を混
合した雰囲気であっても、ウェーハ表面に形成される熱
酸化膜の厚さが、その後のアルゴンアニールで除去され
る膜厚以下(例えば10nm以下)であればよい。
これらの実施例は例示的に示されるもので、限定的に解
釈すべきものではない。
法により引き上げられ、窒素が5×1013〜8×1013
/cm3ドープされたシリコンウェーハ(ケミカルエッ
チウェーハ)を用意し、これらのウェーハの一方の面に
連続式常圧CVD装置(天谷製作所製AMAX-200)を用い
て、400℃で300nmのCVD酸化膜を堆積した
後、他方の面を鏡面研磨することにより、裏面にCVD
酸化膜の形成されたシリコン鏡面ウェーハを作製した。
そして、これらのウェーハを用いて表1に示した各種の
熱処理条件により熱処理を行い、裏面のCVD酸化膜を
集光灯下、および走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning
Electron Microscope)によってそれぞれピンホールを
観察しその結果を表1に示した。
は800℃とし、実施例2および実施例3においては前
熱処理とアルゴン熱処理の間に熱処理炉からウェーハを
取り出さずに連続的に熱処理を行った。また、フッ酸洗
浄は、ウェーハ表面を観察しながら、表面が撥水性にな
るまで行った。
により観察したところ、白濁の見られなかった実施例1
〜3のウェーハについては、ピンホールは観察されなか
ったが、白濁の見られた比較例1、2のウェーハについ
ては、高密度のピンホールが観察された。さらに、ウェ
ーハ断面をSEM観察したところ、ピンホールが形成さ
れている部分のシリコン表面にはエッチピットが形成さ
れていることがわかった。
で作製した裏面CVD酸化膜付きのシリコン鏡面ウェー
ハを用意し、表2に示した熱処理条件により熱処理を行
った後、裏面のCVD酸化膜のピンホールを実施例1〜
3と同様に観察し、その結果を表2に併記した。尚、ウ
ェーハの出し入れ温度は750℃とし、前熱処理とアル
ゴン熱処理の間は、熱処理炉からウェーハを取り出すこ
となく連続的に熱処理を行った。
により観察したところ、白濁の見られなかった実施例
4、5のウェーハについては、ピンホールは観察されな
かった。実施例5では、前熱処理によりウェーハ表面に
形成された酸化膜厚は約5nmであることを別のウェー
ハで確認した。また、アルゴン熱処理終了後には、前熱
処理でウェーハ表面に形成された約5nmの酸化膜は完
全に除去されており、Grown-in欠陥の無欠陥層深さは実
施例4と同等であることを確認した。
ェーハの製造方法によれば、裏面にCVD膜が形成され
たシリコン鏡面ウェーハをアルゴンガス雰囲気中で熱処
理しても、CVD膜にピンホールが発生しないアニール
ウェーハを製造することができるという効果が達成され
る。
順の一例を示すフローチャートである。
順の他の例を示すフローチャートである。
順の別の例を示すフローチャートである。
Claims (7)
- 【請求項1】 裏面にCVD膜が形成されたシリコン鏡
面ウェーハをアルゴンガス雰囲気中で熱処理するアニー
ルウェーハの製造方法であって、前記熱処理の前に、前
記CVD膜の形成温度よりも高い温度において、前記C
VD膜を高密度化する前熱処理を行うことを特徴とする
アニールウェーハの製造方法。 - 【請求項2】 前記CVD膜を高密度化する前熱処理の
前又は後に、フッ酸を含む水溶液により前記裏面にCV
D膜が形成されたシリコン鏡面ウェーハを洗浄すること
を特徴とする請求項1に記載されたアニールウェーハの
製造方法。 - 【請求項3】 前記CVD膜を高密度化する前熱処理の
温度を900℃〜1100℃とし、前記アルゴンガス雰
囲気中での熱処理温度を1100〜1300℃とするこ
とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載されたアニ
ールウェーハの製造方法。 - 【請求項4】 前記CVD膜を高密度化する前熱処理を
アルゴンガス雰囲気中、750〜1000℃の温度で行
った後、連続的に1100〜1300℃でのアルゴンガ
ス雰囲気中での熱処理を行うことを特徴とする請求項1
に記載されたアニールウェーハの製造方法。 - 【請求項5】 前記CVD膜を高密度化する前熱処理を
酸化性雰囲気中、750〜900℃の温度で行った後、
連続的に1100〜1300℃でのアルゴンガス雰囲気
中での熱処理を行うことを特徴とする請求項1に記載さ
れたアニールウェーハの製造方法。 - 【請求項6】 前記CVD膜を高密度化する前熱処理の
前に、フッ酸を含む水溶液により前記裏面にCVD膜が
形成されたシリコン鏡面ウェーハを洗浄することを特徴
とする請求項4又は5に記載されたアニールウェーハの
製造方法。 - 【請求項7】 前記CVD膜がシリコン酸化膜であるこ
とを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載され
たアニールウェーハの製造方法。
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