JP2002322406A - 水性顔料組成物 - Google Patents
水性顔料組成物Info
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Abstract
せず、顔料の分散も良好で、顔料の凝集といったものが
発生しない水性顔料組成物を提供すること。 【解決手段】 顔料と、樹脂と、湿潤剤と、オルトフ
ェニルフェノール又はその塩類と、トリクロロヒドロキ
シジフェニルエーテルと、フェノキシエタノールとを少
なくとも含む水性顔料組成物。
Description
絵の具、アクリル絵の具、顔料インキ等に好適に用いら
れる水性顔料組成物に関する。
と、湿潤剤とを少なくとも含み、ポスターカラー、水彩
絵の具、アクリル絵の具、顔料インキ等に用いられてい
る。
が発生したり、腐敗菌が繁殖したりする欠点を有してい
るので、抗菌性物質即ち防黴剤、防腐剤の使用が不可欠
である。しかしながら、公知の防黴剤、防腐剤の内、4
−(2−ニトロブチル)モルホリン、モルホリン及びイ
ミダゾリン系化合物は、水性顔料組成物に添加した場
合、顔料に吸着して、防黴効果、防腐効果が低下して黴
が発生したり、腐敗菌が繁殖したりするなどの問題が有
った。そこで、水性顔料組成物に用いる防黴剤、防腐剤
としては、顔料に吸着しないものを選択する必要があ
り、多くの場合、パラオキシ安息香酸エステル及びその
ナトリウム塩を用いていた。
の安全性に関する意識が高まり、絵の具などに使用する
水性顔料組成物は、使用する物質や、その添加量に対し
て規制を受けることが多くなってきている。上記パラオ
キシ安息香酸エステル及びそのナトリウム塩について
も、添加量について規制を受ける場合がある。具体的に
は、米国画材・工芸材料協会(以下、ACMIと略す)
による添加量に対する規制が挙げられる。従って、パラ
オキシ安息香酸エステル及びそのナトリウム塩を水性顔
料組成物に多く用いることは好ましくない。しかし、水
性顔料組成物において、黴が発生したり、腐敗菌が発生
したりしないことは、必須の品質特性である為、安全性
が高く、且つ、防黴効果及び防腐効果の高い防黴剤、防
腐剤が求められていた。しかも、顔料に吸着しない防黴
剤、防腐剤であるトリクロロヒドロキシジフェニルエー
テルやクロロアセトアマイドを用いた場合、使用する顔
料の種類により防黴性・防黴性の効果が得られないとい
う問題を有している。更に、クロロアセトアマイドは、
経時的に水性顔料組成物が凝集してしまうという問題を
有している。本発明は、これらの状況に基づき、長期間
保管しても、防黴性、防腐性が低下せず、顔料の分散も
良好で、顔料の凝集といったものが発生しない水性顔料
組成物を提供することを課題とする。
と、湿潤剤と、オルトフェニルフェノール又はその塩類
と、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテルと、フェ
ノキシエタノールとを少なくとも含む水性顔料組成物を
要旨とする。
更に詳細に説明する。顔料は、着色材として使用するも
のであって、従来公知の酸化チタン、酸化亜鉛、カーボ
ンブラック、鉄黒、アニリンブラック、ハンザイエロ
ー、ベンジジンイエロー、タートラジンレーキ、パーマ
ネントイエロートナー、カドミウムイエロー、ベンジジ
ンオレンジ、クロムバーミリオン、カドミウムオレン
ジ、パーマネントオレンジGTR、ファーストオレンジ
レーキ、レーキレッドC、弁柄、ワッチングレッド、ブ
リリアントカーミン6B、パーマネントレッドF5R、
パーマネントレッド2B、パーマネントレッドFRL
L、カーマインレーキ、キナクリドンレッド、メチルバ
イオレットレーキ、ファーストバイオレットB、キナク
リドンバイオレット、インダスレンバイオレット、フタ
ロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、紺青、群
青、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニングリー
ン、マーカライトグリーンレーキ、ピグメントグリーン
B、ビリジアン、シェンナー、アンバー、アルミニウム
粉末、ブロンズ粉末など、有機顔料、無機顔料及び金属
粉顔料や、染料や顔料を樹脂粉体と組み合わせた着色加
工粉体及び蛍光顔料などの中から、適宣選択して用いる
ことができる。特に顔料を分散剤で分散させた加工顔料
は、分散性、経時安定性、作業性及び水性顔料組成物中
に他の分散剤を配合しなくとも良いなどの面から好まし
く用いることができる。顔料の使用量は、顔料の種類や
他の成分により異なるものの、水性顔料組成物全量に対
して1〜20重量%、好ましくは2〜10重量%であ
る。
のである。本発明の水性顔料組成物による筆跡または塗
布跡に皮膜形成能を与え、被筆記面や被塗布面への付着
性を付与したり、水性顔料組成物に粘性を付与したり、
顔料の分散安定性を付与したりするといった目的で使用
する。水に可溶または分散するものであれば使用可能で
あり、水溶性高分子や水性樹脂エマルションを用いるこ
とが出来る。具体的には、膠、アラビアゴム、デキスト
リン等の天然水溶性高分子やカルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等の半合成水溶性高分
子、ポリビニルアルコール、アクリル系樹脂などの合成
水溶性高分子や、アクリル系エマルション、酢酸ビニル
系エマルション、塩化ビニル−酢酸ビニル系エマルショ
ン等の水性樹脂エマルションが使用でき、その使用量は
水性顔料組成物全量に対して1〜20重量%が好まし
い。
乾燥遅乾剤などとして使用するものであって、グリセリ
ン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ソルビトール等が挙げられる。
トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル及びフェノキ
シエタノールは、防黴剤、防腐剤として用いるものであ
る。オルトフェニルフェノールの塩としてはナトリウム
塩、カリウム塩があるが特にナトリウム塩が好ましい。
これらの物質は、水性顔料組成物に併用して用いること
によって、充分な防黴性、防腐性を示し、且つ、水性顔
料組成物中の顔料に吸着されず、顔料を凝集させないも
のである。オルトフェニルフェノール又はその塩類の使
用量は、水性顔料組成物全量に対して、0.01〜0.
10重量%が好ましく、トリクロロヒドロキシジフェニ
ルエーテルの使用量は、水性顔料組成物全量に対して、
0.01〜0.10重量%が好ましく、フェノキシエタ
ノールの使用量は、水性顔料組成物全量に対して、0.
1〜0.6重量%が好ましい。そして、これらの物質を
併用しての使用量は、水性顔料組成物全量に対して、
0.1〜0.8重量%が好ましい。この使用量は、AC
MIの規制値範囲内の使用量であり、即ち、本発明の水
性顔料組成物は、ACMIの規制値範囲内の使用量で良
好な防黴性、防腐性の効果を示す。
潤剤、粘度調整剤、凍結防止剤、消泡剤、一般の各種活
性剤または分散剤など、種々の添加剤を適宣選択して使
用することができる。
成分を必要量混合し、ホモミキサー、ラボミキサー等の
高速撹拌機や、3本ロールミルやビーズミル等の分散機
にて混合、分散することにより容易に得ることができ
る。
あるオルトフェニルフェノール又はその塩類とトリクロ
ロヒドロキシジフェニルエーテルとフェノキシエタノー
ルとを併用した場合、抗菌性が相乗的に向上し、良好な
防黴性、防腐性を示すと考えられる。
本ロールミルにて2回通しを行い白色のポスターカラー
を得た。
本ロールミルにて2回通しを行い黄緑色のポスターカラ
ーを得た。
本ロールミルにて1回通しを行い青色のアクリル絵の具
を得た。
ンキを得た。
キを得た。
ーンP−1487(4−(2−ニトロブチル)モルホリ
ン、ケイ・アイ化成(株)製)0.45重量部にかえた
以外は、実施例1と同様になしてポスターカラーを得
た。
ム塩を抜き、トリクロロヒドロキシジフェニルエーテル
の配合量を0.10重量部から0.20重量部にかえた
以外は、実施例2と同様になして水彩絵の具を得た。
ーテルをメッキンスP(パラオキシ安息香酸プロピル、
上野製薬(株)製)に変えた以外は、実施例3と同様に
なしてアクリル絵の具を得た。
トフェニルフェノールナトリウム塩の配合量を0.05
重量部から0.35重量部に、トリクロロヒドロキシジ
フェニルエーテルの配合量を0.05重量部から0.3
5重量部にかえた以外は、実施例4と同様になして水性
顔料インキを得た。
A(クロロアセトアマイド、独国、Gerbstoff
−Chemie Franz Martgold社製)
0.5重量部に変えた以外は、実施例5と同様になして
水性顔料インキを得た。
ーテルを抜き、オルトフェニルフェノールナトリウム塩
の配合量を0.05重量部から0.10重量部にかえた
以外は、実施例4と同様になして水性顔料インキを得
た。
た水性顔料組成物の初期及び経時の防黴・防腐性及び水
性顔料組成物の分散安定性の試験を行った。結果を表1
に示す。
2911)に記載された方法に従って試験を行った。 評価 ○:阻止円あり。 △:僅かな阻止円あり。 ×:阻止円なし。水性顔料組成物中に黴が発生。
抵抗性試験の確認を行った。
散安定性の確認を行った。 評価 ○:分散は安定である。 △:やや凝集している。 ×:凝集している。
は経時的にも充分な防黴性、防腐性を示し、且つ顔料と
の反応性もないので、長期間保存しても分散が安定なも
のである。
Claims (1)
- 【請求項1】 顔料と、樹脂と、湿潤剤と、オルトフェ
ニルフェノール又はその塩類と、トリクロロヒドロキシ
ジフェニルエーテルと、フェノキシエタノールとを少な
くとも含む水性顔料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001130444A JP4538982B2 (ja) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | 水性顔料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002322406A true JP2002322406A (ja) | 2002-11-08 |
JP4538982B2 JP4538982B2 (ja) | 2010-09-08 |
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006036966A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-02-09 | Pentel Corp | 水性顔料組成物 |
JP2010024391A (ja) * | 2008-07-23 | 2010-02-04 | Sakura Color Prod Corp | 水性絵具組成物 |
JP2012031228A (ja) * | 2010-07-28 | 2012-02-16 | Pentel Corp | 水性絵の具組成物 |
Citations (2)
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JP2001072891A (ja) * | 1999-06-30 | 2001-03-21 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 新規なシリコーン粉体処理剤及びそれを用いて表面処理された粉体、並びにこの粉体を含有する化粧料 |
JP2002504166A (ja) * | 1997-06-13 | 2002-02-05 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 2−メルカプト−ピリジン n−オキシドの使用 |
-
2001
- 2001-04-26 JP JP2001130444A patent/JP4538982B2/ja not_active Expired - Fee Related
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