JP2010024391A - 水性絵具組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】すぐれた防腐防黴性を有すると共に、顔料の分散安定性にすぐれ、従って、長期間にわたる保存安定性にすぐれる水性絵具組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明によれば、少なくとも顔料と水性樹脂と湿潤剤と界面活性剤と水を含むと共に、フェノキシエタノールとベンジルアルコールを含むことを特徴とする水性絵具組成物が提供される。特に、本発明によれば、水性絵具組成物は、フェノキシエタノールとベンジルアルコールをフェノキシエタノール/ベンジルアルコール重量比にて50/50〜90/10の範囲で且つ水性絵具組成物に基づいて合計にて0.1〜1重量%の範囲で含むことが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、すぐれた防腐防黴性を有すると共に、顔料の分散安定性にすぐれた水性絵具組成物に関する。
ポスターカラーを含む水彩絵具やエマルジョン絵具等として用いられている水性絵具組成物は、特に、樹脂成分が微生物の栄養源となるので、環境中に存在する微生物によって時間の経過と共に腐敗しやすく、そこで、従来、これら水性絵具組成物には、抗菌性物質、即ち、防腐防黴剤が配合されている。
そのような防腐防黴剤としては、これまで、フェノールやBIT(1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン)等が用いられてきたが、これらは安全性に問題がある。そこで、最近、フェノキシエタノールとフッ化ナトリウムの組み合わせを防腐防黴剤として用いることが提案されているが(特許文献1参照)、フッ化ナトリウムが依然として安全性に問題を残している。
特開2006−036966号公報
本発明は、水性絵具組成物における上述した問題を解決するためになされたものであって、すぐれた防腐防黴性を有すると共に、顔料の分散安定性にすぐれ、従って、長期間にわたる保存安定性にすぐれる水性絵具組成物を提供することを目的とする。
本発明によれば、少なくとも顔料と水性樹脂と湿潤剤と界面活性剤と水を含むと共に、フェノキシエタノールとベンジルアルコールを含むことを特徴とする水性絵具組成物が提供される。
特に、本発明による水性絵具組成物は、フェノキシエタノールとベンジルアルコールをフェノキシエタノール/ベンジルアルコール重量比にて50/50〜90/10の範囲で且つ水性絵具組成物に基づいて合計にて0.1〜1重量%の範囲で含むことが好ましい。
本発明によれば、個別的には、水性樹脂が水溶性樹脂である水彩絵具組成物と水性樹脂が合成樹脂エマルジョンであるエマルジョン絵具組成物が提供される。
本発明による水性絵具組成物は、防腐防黴剤として、フェノキシエタノールとベンジルアルコールを好ましくは所定の重量比にて、水性絵具組成物に基づいて所定の割合で含有しており、防腐防黴性にすぐれるのみならず、顔料の分散安定性、即ち、長期間にわたる保存においても、絵具組成物の硬化や成分の分離がなく、更に、その製造に際しても、原料成分の混合物の混練性にすぐれている。
本発明による水性絵具組成物において、顔料(即ち、着色剤)としては、カーボンブラック、アニリンブラック、鉄黒、酸化チタン、アルミナ、シリカ、タルクなどの無機顔料、アゾ系顔料、ナフトール系顔料、フタロシアニン系顔料、スレン系顔料、キナクリドン系顔料、群青、紺青、アンスラキノン系顔料、ジオキサン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、インドレノン系顔料、アゾメチン系顔料等の有機顔料のほか、アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉顔料、蛍光顔料、パール顔料、光輝性顔料等を挙げることができる。また、球状、偏平状、中空等の種々の形状のプラスチックピグメント(合成樹脂粒子顔料)も用いられる。
本発明によれば、顔料は、水性絵具組成物に基づいて、通常、60重量%以下の範囲で用いられる。顔料を過多に用いるときは、得られる水性絵具組成物の粘度が高すぎて、描画に際して、絵具組成物の伸びが悪い。反対に、顔料の量が少なすぎるときは、得られる水性絵具組成物が着色力に欠けることとなって、本来の目的に用いることができない。好ましくは、水性絵具組成物における顔料の割合は、5〜40重量%の範囲である。
更に、本発明による水性絵具組成物は、必要に応じて、体質顔料を含んでいてもよい。体質顔料としては具体的には、炭酸カルシウム、タルク、沈降性硫酸バリウム、アルミナシリケート、酸化ケイ素、ベントナイト、クレー等が挙げられる。水性絵具組成物において、このような体質顔料の割合は、通常、40重量%以下の範囲であり、好ましくは、5〜40重量%の範囲である。
水性絵具組成物が、例えば、水彩絵具であるときは、水性樹脂には水溶性樹脂が用いられる。水彩絵具においては、水溶性樹脂は、絵具における顔料の分散を助けるほか、描画面上に描画したとき、顔料を含みつつ、造膜して、塗膜を形成するための造膜剤として作用する。このような水溶性樹脂としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルロース、メチルセルロース等のセルロース系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アラビアガム、デキストリン等を挙げることができる。
水彩絵具において、水溶性樹脂の割合は、絵具の全量において、通常、固形分換算にて0.1〜50重量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜30重量%の範囲である。水彩絵具において、水溶性樹脂の割合が固形分換算で0.1重量%よりも少ないときは、造膜性が十分でなく、描画したときに、顔料を含む塗膜を形成し難い。他方、水溶性樹脂の割合が固形分換算で50重量%よりも多いときは、得られる絵具が着色力において劣ることとなる。
他方、水性絵具組成物がエマルジョン絵具であるときは、水性樹脂には合成樹脂エマルジョンが用いられる。エマルジョン絵具は、溶媒である水が蒸発することによって、エマルジョンに含まれる合成樹脂が顔料を含みつつ、造膜して、塗膜を形成する水性絵具である。
上記合成樹脂エマルジョンとしては、通常、アクリル系樹脂エマルジョン、酢酸ビニル−アクリル系樹脂エマルジョン、スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、アルキッド系樹脂エマルジョン、ウレタン系樹脂エマルジョン等が用いられる。具体的には、上記アクリル系樹脂エマルジョンとしては、商品名「モビニールDM772」(ニチゴー・モビニール(株)製)、商品名「モビニールLDM7520」(ニチゴー・モビニール(株)製)等を挙げることができる。また、酢酸ビニル−アクリル系樹脂エマルジョンとしては、商品名「モビニールDM5」(ニチゴー・モビニール(株)製)、商品名「ニカゾールFX138Y」(日本カーバイド工業(株)製)、商品名「ニカゾールRX242A」(日本カーバイド工業(株)製)等を挙げることができる。スチレン−アクリル系樹脂エマルジョンとしては、商品名「ボンコートNST100」(大日本インキ化学工業(株)製)、商品名「モビニール972」(ニチゴー・モビニール(株)製)等を挙げることができる。アルキッド系樹脂エマルジョンとしては、商品名「ウォーターゾールCD520」(大日本インキ化学工業(株)製)、ウレタン系樹脂エマルジョンとしては、商品名「スーパーフレックス500」(第一工業製薬(株)製)等を挙げることができる。特に、本発明においては、アクリル系樹脂エマルジョン又は酢酸ビニル−アクリル系樹脂エマルジョンが好ましく用いられる。
これらの合成樹脂エマルジョンは、エマルジョン絵具において、固形分換算にて、通常、1〜50重量%、好ましくは、3〜40重量%の範囲で用いられる。エマルジョン絵具において、合成樹脂エマルジョンの割合が固形分換算で1重量%よりも少ないときは、造膜性が十分でなく、描画したときに、塗膜を形成し難い。他方、合成樹脂エマルジョンの割合が固形分換算で40重量%よりも多いときは、得られるエマルジョン絵具が経時安定性において劣ることとなる。
また、エマルジョン絵具は、均一な塗膜を形成するように、必要に応じて、造膜助剤を含んでいてもよい、造膜助剤としては、比較的高沸点のグリコール類やそのモノエーテルやモノアセテートが好ましく用いられる。従って、造膜助剤の一例として、例えば、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテルを挙げることができる。
本発明による水性絵具組成物は湿潤剤を含有する。湿潤剤としては、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、エチレングリコール、ソルビトール等の水溶性多価アルコールが好ましく用いられる。本発明による水性絵具組成物は、このような湿潤剤は、水性絵具組成物に基づいて、0.1〜20重量%、好ましくは、0.5〜10重量%の範囲で含む。水性絵具組成物における湿潤剤の割合が20重量%を超えるときは、描画したとき、塗膜の乾燥が遅く、他方、湿潤剤の割合が0.1重量%よりも少ないときは、塗膜後の乾燥が脆い。
また、本発明による水性絵具組成物は、顔料の分散助剤として、界面活性剤が用いられる。このような界面活性剤としては、例えば、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテル等のノニオン界面活性剤や、ナフタレンスルホン酸ナトリウム・ホルマリン縮合物、高級アルコール硫酸エステルナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤を例示することができる。
これらの界面活性剤は、通常、水性絵具組成物に基づいて、0.01〜10重量%、好ましくは、0.1〜3重量%の範囲で用いられる。水性絵具組成物における界面活性剤の割合が10重量%よりも多いときは、得られる水性絵具組成物が描画面内に浸透しやすく、伸びが悪い。他方、水性絵具組成物における界面活性剤の割合が0.01重量%よりも少ないときは、顔料の分散性が悪く、得られる水性絵具組成物が経時安定性に劣ることなる。
本発明による水性絵具組成物は、広い抗菌スペクトルを有する防腐防黴剤としてと共に、顔料の濡れ性を向上させて、顔料の分散安定剤を高める分散剤として、フェノキシエタノールとベンジルアルコールの組み合わせを含有しており、これによって、本発明による水性絵具組成物は、防腐防黴性にすぐれるのみならず、顔料の分散安定性にすぐれて、従って、長期間にわたる保存安定性にすぐれている。更に、本発明によれば、防腐防黴剤として、また、分散剤として、フェノキシエタノールとベンジルアルコールの組み合わせを用いるので、水性絵具組成物の製造に際して、原料成分の混合物の混練性にもすぐれており、このように、原料成分の混合物の混練性にすぐれていることは、得られる水性絵具組成物の保存安定性を高めることにも寄与する。
フェノキシエタノールとベンジルアルコールの分散剤としての作用について、より詳細に説明すれば、フェノキシエタノールとベンジルアルコールはいずれも、ある程度の水への溶解性を有する常温で液状のアルコール性化合物であって、これらを水性樹脂と顔料を含む水性絵具組成物に溶解させることによって、溶媒である水の表面張力を低下させることができ、このように、溶媒である水の表面張力が低下すれば、水に分散させた顔料の表面の空気層が樹脂を含む水によって置換されやすくなって、顔料の表面を濡れやすくし、よって、顔料の分散安定剤を高める分散剤として働く。
他方において、フェノキシエタノールとベンジルアルコールの組み合わせの防腐防黴性について、より詳細に説明すれば、先ず、水性絵具組成物において、水への溶解性が高いベンジルアルコールが顔料の内部に浸透し、吸着され、これによって、顔料由来の微生物を殺菌するとみられる。次に、フェノキシエタノールが顔料の表面に吸着されて、外部からの微生物に対して殺菌効果を示すとみられる。また、フェノキシエタノールは、顔料の表面に吸着されても、流動性を有するために、顔料粒子相互の凝集を抑制し、このことも顔料の分散安定性に寄与していると考えられる。
一般に、水性絵具組成物の保存安定性は、その製造時の顔料の練磨(混練性)と濡れに大きく依存している。即ち、水性絵具組成物の製造に際して、顔料の練磨と濡れが不十分であるときは、水性樹脂が顔料の表面に十分に吸着されず、その後、顔料が凝集する可能性が高くなる。従って、水性絵具組成物の製造に際して、顔料の練磨と濡れが不十分であるままに、得られた水性絵具組成物を保存するときは、顔料の凝集が進んで硬化し、また、顔料と溶媒との分離が進むこととなる。
ここに、本発明による水性絵具組成物は、このように、フェノキシエタノールとベンジルアルコールの組み合わせを含有しており、これによって、防腐防黴性にすぐれるのみならず、顔料の分散安定性を高めるので、長期間にわたる保存においても、顔料の硬化や顔料と溶媒との分離が生じ難く、かくして、長期間にわたる保存安定性にすぐれている。
本発明によれば、フェノキシエタノールとベンジルアルコールは、通常、水性絵具組成物に基づいて、合計にて、0.1〜1重量%の範囲で用いられ、好ましくは、0.2〜0.7重量%の範囲で用いられる。特に、本発明によれば、フェノキシエタノールとベンジルアルコールは、フェノキシエタノール/ベンジルアルコール重量比にて50/50〜90/10の範囲で含まれることが好ましく、55/45〜85/15の範囲で含まれることが最も好ましい。
フェノキシエタノールとベンジルアルコールは、それぞれ単独で用いても、得られる水性絵具組成物は、防腐防黴性が十分でなく、他方、合計にて1重量%を越える量にて用いるときは、得られる水性絵具組成物が保存安定性に欠け、更に、水性絵具組成物の製造に際して、混練性にも劣ることとなる。また、描画したとき、絵具組成物が描画面上で弾かれることがある。
反対に、フェノキシエタノールとベンジルアルコールの割合が合計にて0.1重量%よりも少ないときは、得られる水性絵具組成物が防腐防黴性において十分でないうえに、顔料の濡れ性が十分でないので、得られる水性絵具組成物が保存安定性に欠ける。
更に、本発明によれば、フェノキシエタノール/ベンジルアルコール重量比が上記範囲を外れるときは、防腐防黴性と保存安定性のいずれにもすぐれる水性絵具組成物を得ることができない。
本発明による水性絵具組成物においては、その粘度を調整するために、必要に応じて、増粘剤が用いられる。前述した水溶性樹脂の多くも、増粘剤として作用するが、必要に応じて、それら水溶性樹脂に加えて、例えば、ポリアクリル酸や架橋ポリアクリル酸等が用いられる。
本発明による水性絵具組成物は、必要に応じて、従来から用いられている防腐防黴剤のほか、防錆剤、分散剤、消泡剤等の添加剤を適宜量、含んでいてもよい。防腐剤としては、例えば、コートサイドH(日本エンバイロケミカルズ(株)製)、防黴剤としては、例えば、「プロクセルXL−2」(ベンゾイソチアゾリン系、アビシア(株)製)等を例示することができる。
本発明による水性絵具組成物は、その製造方法において何ら制約を受けるものではないが、水彩絵具の場合であれば、先ず、水溶性樹脂の水溶液を調製し、これを顔料、湿潤剤、防腐防黴剤、界面活性剤及び水等と混合して、原料混合物を得、これをデゾルバーを用いて均一になるまで十分に攪拌混練した後、更に、ロールミルを用いて混練して得ることができる。
エマルジョン絵具の場合は、顔料、湿潤剤、防腐防黴剤、界面活性剤等を水と混合して、原料混合物を得、これをデゾルバーを用いて、均一になるまで十分に攪拌混練した後、ロールミルを用いて混練し、更に、これに合成樹脂エマルジョンと消泡剤等を加え、真空攪拌して得ることができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
表1に示す成分を表1に示す量にて用いて水性絵具組成物を調製した。各実施例及び比較例で得られた水性顔料組成物の種類及び発色は次のとおりである。実施例1(水彩、黄色)、実施例2(水彩、白色)、実施例3(ポスターカラー、黄緑色)、実施例4(ポスターカラー、黒色)、実施例5(エマルジョン、白色)、比較例1(水彩、黄色)、比較例2(水彩、黄色)、比較例3(水彩、黄色)、比較例4(水彩、黄色)、比較例5(ポスターカラー、黄緑色)、比較例6(ポスターカラー、黒色)、比較例7(エマルジョン、白色)。表1に記載の成分の詳細は次のとおりである。
顔料
ハンザイェローG:C. I. Pigment Yellow 1
ハンザイェロー10G:C. I. Pigment Yellow 3
フタロシアニングリーン:C. I. Pigment Green 7
酸化チタン:C. I. Pigment White 6
カーボンブラック:C. I. Pigment Black 7
軽微炭酸カルシウム:C. I. Pigment White 18
NO67カープレックス:含水無晶形二酸化ケイ素、DSLジャパン(株)製)
界面活性剤
ラベリンFC−P:アニオン界面活性剤、第一工業製薬(株)製
プライサーフA−212E:ノニオン界面活性剤、第一工業製薬(株)製
消泡剤
ノプコ8034−L:サンノプコ製
防腐防黴剤
デンシルP:アーチ・ケミカルズ・ジャパン(株)製
サンアイバックSA:三愛石油(株)製
コートサイドH:日本エンバイロケミカルズ(株)製
水溶性樹脂
チローゼH−4000P:ヒドロキシエチルセルロース、クラリアントジャパン(株)製
合成樹脂エマルジョン
モビニールDM−5:酢酸ビニル−アクリル系樹脂エマルジョン、ニチゴーモビニール(株)製
得られたそれぞれの水性顔料組成物について保存安定性と防腐防黴性を調べた。併せて、水性絵具組成物の製造の際に原料成分の混合物の混練性を調べた。混練性、保存安定性及び防腐防黴性は以下のようにして評価した。
混練性
水性絵具組成物の製造の際に原料成分の混合物をデゾルバーを用いて混合攪拌するときに、原料成分の混合物に流動性があって、容易に混練することができたときを○とし、原料成分の混合物に流動性が小さく、混練が困難であるときを△とし、原料成分の混合物に流動性がなく、混練することができなかったときを×とした。
保存安定性
得られた水性絵具組成物を50℃の恒温槽で1か月間保存した後、保存前の水性絵具組成物と比較して、変化がなかったときを○、僅かに硬化又は分離が認められるときを△、完全に硬化又は分離しているときを×とした。
防腐防黴性
得られた水性絵具組成物を試験検体とし、これに4種の接種菌懸濁液又は黴を規定日ごと(2〜7日)に1%接種した。細菌としては、大腸菌(Escherichia coil)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、枯草菌(Bacillus subtilis)及びブドウ球菌(Staphylococcus aureus)を用い、黴としては、JIS Z 2911に規定されている「黴抵抗性試験」で用いられる黴を用いた。接種した試験検体を28±2℃の恒温槽中にて培養試験を行った後、生菌数を測定した。この操作を3週間繰り返して、防腐防黴性を調べた。試験検体に細菌又は菌糸の生育が認められないときを○、僅かながら、試験検体に細菌又は菌糸の生育が認められるときを△、試験検体に多くの細菌又は菌糸の生育が認められるときを×とした。
Figure 2010024391
比較例1及び5はいずれも、フェノキシエタノールとベンジルアルコールの組み合わせを含んでおらず、防腐防黴性に劣るほか、保存安定性においても劣る。比較例2及び3は、フェノキシエタノールとベンジルアルコールの一方のみを含んでおり、防腐防黴性と保存安定性のいずれも劣る。比較例4及び6はフェノキシエタノールとベンジルアルコールの組み合わせを含み、防腐防黴性にはすぐれるが、その量が過多であるために、保存安定性が劣る。更に、その製造時、成分の混合物の混練性にも劣る。
比較例7は、フェノキシエタノールとベンジルアルコールの組み合わせの配合量は本発明で規定する範囲内にあるが、フェノキシエタノール/ベンジルアルコール重量比が本発明で規定する範囲内にないので、得られる水性絵具組成物は、防腐防黴性と保存安定性のいずれにおいても、十分ではない。
これに対して、実施例による水性絵具組成物はいずれも、防腐防黴性と保存安定性にすぐれ、更に、その製造時、成分の混合物の混練性にもすぐれる。


Claims (4)

  1. 少なくとも顔料と水性樹脂と湿潤剤と界面活性剤と水を含むと共に、フェノキシエタノールとベンジルアルコールを含むことを特徴とする水性絵具組成物。
  2. フェノキシエタノールとベンジルアルコールをフェノキシエタノール/ベンジルアルコール重量比にて50/50〜90/10の範囲で且つ水性絵具組成物に基づいて合計にて0.1〜1重量%の範囲で含む請求項1に記載の水性絵具組成物。
  3. 水性樹脂が水溶性樹脂である請求項1又は2に記載の水彩絵具組成物。
  4. 水性樹脂が合成樹脂エマルジョンである請求項1又は2に記載のエマルジョン絵具組成物。


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