JP2003261827A - 着色樹脂エマルジョン、インクジェット印刷用インク及びカラーフィルター - Google Patents

着色樹脂エマルジョン、インクジェット印刷用インク及びカラーフィルター

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JP2003261827A
JP2003261827A JP2002062417A JP2002062417A JP2003261827A JP 2003261827 A JP2003261827 A JP 2003261827A JP 2002062417 A JP2002062417 A JP 2002062417A JP 2002062417 A JP2002062417 A JP 2002062417A JP 2003261827 A JP2003261827 A JP 2003261827A
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Japan
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vinyl
colored resin
resin emulsion
coating film
wavelength band
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Application number
JP2002062417A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Oguchi
善之 大口
Tsunehisa Ueda
倫久 上田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鮮明性や色再現性に優れると共に消偏性を生
じることのない、優れた色特性を発現する緑色塗膜を得
ることができる着色樹脂エマルジョン、及び、上記エマ
ルジョンを用いたインクジェット印刷用インク、並び
に、上記インクを用いたカラーフィルターを提供する。 【解決手段】 塗膜が下記〜の全てを満たす着色樹
脂エマルジョン{400〜700nmの波長帯におい
て、吸光度が最小になる最小吸収波長(λmin)が5
00〜570nmの波長帯に存在する上記λminに
おける透過率が95%となる色濃度の塗膜において、5
00〜570nmの波長帯における透過率が90%以上
上記塗膜において、630〜700nmの範囲の波長
帯における透過率が50%以下上記塗膜において、4
00〜470nmの範囲の波長帯における透過率が50
%以下}、及び、上記エマルジョンに保湿剤が添加され
てなるインクジェット印刷用インク、並びに、上記イン
クを用いて製造されるカラーフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色樹脂エマルジ
ョン、その着色樹脂エマルジョンを用いたインクジェッ
ト印刷用インク及びそのインクジェット印刷用インクを
用いたカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、パーソナルコンピュー
ターや各種電気機器に付随する表示装置として近年急速
にその使用範囲を拡大しつつある。又、液晶表示装置の
高機能化の進展に伴い、カラー液晶表示装置が多くの用
途に浸透している。
【0003】上記カラー液晶表示装置は、各画素を赤、
緑、青の3原色で一定パターンに塗り分けたカラーフィ
ルターを介することで成り立っているが、このカラーフ
ィルターは一般にフォト工程を3回以上繰り返して製造
されるため生産効率が悪く、カラー液晶表示装置のコス
トを引き上げる最大の要因となっている。
【0004】一方、例えば、特開昭59−75205号
公報には、3色の色素を基板上に配置するに、インクジ
ェットを用いることを特徴とするカラーフィルターの製
造方法が開示されている。この方法によれば、煩雑なフ
ォト工程を経ることなくカラーフィルターを製造するこ
とができるので、カラー液晶表示装置を大量に安価に製
造することが可能となる。
【0005】一般に、カラーフィルターをインクジェッ
ト方式で製造する場合、3色のインクを各画素上に印刷
してパターンを形成する。このとき使用されるインクと
しては、カラー液晶表示装置の製造プロセスにおいてカ
ラーフィルター塗膜に耐薬品性や耐熱性が要求されるた
め、バインダー樹脂と着色剤とからなるものが使用され
る。なかでもバインダー樹脂と着色剤とからなる着色樹
脂微粒子を水中に分散してなる着色樹脂エマルジョン
は、水系であるため製造時の作業環境や安全性の点で有
利であることから、インクジェット印刷用インクとして
好適に用いられる。
【0006】一方、カラーフィルターに使用される着色
剤としては、耐熱性や耐光性に優れることから、顔料が
広く使用されている。しかし、顔料には、カラーフィル
ター塗膜の中に微分散された状態で存在するので、塗膜
を透過する光の散乱によって濁りが発生したり、色の鮮
明性が低下するという問題点がある。又、顔料には、偏
光が塗膜を透過する際に顔料粒子の影響で乱されて偏光
性を失うという現象、いわゆる消偏性が生じて、表示画
質の低下を来すという問題点がある。さらに、顔料に
は、インクジェット方式に適用すると、インクジェット
装置のノズルを塞ぐ恐れがあるなど作業性や安定性の面
での問題点もある。
【0007】このような顔料系着色剤の欠点を補うため
に、カラーフィルター用の着色剤として染料を使用する
ことも行われている。塗膜樹脂に均一に相溶させること
が可能な染料を使用することにより、上記のような顔料
系着色剤の欠点を克服して、明るく鮮やかな色特性を実
現することができ、ひいてはカラー液晶表示装置の画像
品位を向上させることが可能となる。
【0008】しかし、3原色のうち緑画素を形成する緑
系の汎用染料は、一般に400〜500nmの範囲の波
長帯及び550〜700nmの範囲の波長帯に共に吸収
領域を有するが、いずれも吸収波長帯の範囲がブロード
であるため、可視光領域のほぼ全波長にわたって光の吸
収が認められ、その結果、暗い色調になるものが殆どで
ある。
【0009】通常、明るい色調の塗膜を得るためには色
濃度を下げて塗膜の光吸収量を低減させる方法がとられ
る。しかし、上記のような吸収波長帯の範囲がブロード
な着色剤は、色濃度を下げると透過光中に青色光を与え
る400〜500nmの波長成分が増えたり、赤色光を
与える550〜700nmの波長成分が増えたりする。
このことは3原色の他色の成分が混在して緑色成分の純
度が低下することを意味し、カラー液晶表示装置として
表示することが可能な色相の範囲が狭くなって、正確な
色相を表示できなくなる即ち色再現性が低下するという
問題点が生じる。このように、鮮明で色再現性に優れる
緑色のカラーフィルターを染料系着色剤によって得るこ
とは困難であるのが現状である。
【0010】近年の携帯電話など省電力性に優れる反射
型液晶表示装置が広まる中で明るいカラーフィルターに
対するニーズは一層強くなり、鮮明で色再現性に優れる
画像品質を発現するカラー液晶表示装置を実現する上
で、緑画素の鮮明度と色再現性とを共に向上させること
が染料系着色剤を用いるカラーフィルターの課題となっ
ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点及び現状に鑑み、鮮明性や色再現性に優れると共
に消偏性を生じることのない、優れた色特性を発現する
緑色塗膜を得ることができる着色樹脂エマルジョン、及
び、その着色樹脂エマルジョンを用いて作製されたイン
クジェット印刷用インク、並びに、そのインクジェット
印刷用インクを用いて作製されたカラーフィルターを提
供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よる着色樹脂エマルジョンは、着色樹脂微粒子を含有す
る着色樹脂エマルジョンが造膜されてなる塗膜が下記
〜の特性の全てを満たすことを特徴とする。 400〜700nmの範囲の波長帯において、吸光度
が最小になる最小吸収波長(λmin)が500〜57
0nmの範囲の波長帯に存在すること。 上記λminにおける透過率(Tλmin)が95%
となる色濃度の塗膜において、500〜570nmの範
囲の波長帯における透過率(T500〜570)が90
%以上であること。 上記λminにおける透過率(Tλmin)が95%
となる色濃度の塗膜において、630〜700nmの範
囲の波長帯における透過率(T630〜700)が50
%以下であること。 上記λminにおける透過率(Tλmin)が95%
となる色濃度の塗膜において、400〜470nmの範
囲の波長帯における透過率(T400〜470)が50
%以下であること。
【0013】請求項2に記載の発明による着色樹脂エマ
ルジョンは、上記請求項1に記載の着色樹脂エマルジョ
ンにおいて、近赤外線吸収染料を含む着色剤を樹脂微粒
子中に内包してなり、且つ、上記近赤外線吸収染料が下
記及びの特性を満たすことを特徴とする。 400〜1000nmの範囲の波長帯において、吸光
度が最大になる最大吸収波長(λAmax)が690〜
800nmの範囲の波長帯に存在し、吸光度が最小にな
る最小吸収波長(λAmin)が480〜530nmの
範囲の波長帯に存在すること。 480〜550nmの範囲の波長帯における吸光度
(Abs480〜550)と波長630nmにおける吸
光度(Abs630)との関係が、(Abs480〜5
50)/Abs630≦0.1であること。
【0014】請求項3に記載の発明による着色樹脂エマ
ルジョンは、上記請求項1に記載の着色樹脂エマルジョ
ンにおいて、近赤外線吸収染料及び黄色油溶性染料を含
む着色剤を樹脂微粒子中に内包してなり、且つ、上記近
赤外線吸収染料が上記請求項2に記載の近赤外線吸収染
料であり、上記黄色油溶性染料が下記〜の特性の全
てを満たすことを特徴とする。 400〜450nmの範囲の波長帯に存在する極大吸
収波長(λBpeek)において吸光度の極大値(Ab
sλBpeek)を有すること。 波長500nmにおける吸光度(Abs500)と上
記λBpeekにおける吸光度の極大値(AbsλBp
eek)との関係が、Abs500/AbsλBpee
k≦0.3であること。 波長530nmにおける吸光度(Abs530)と上
記λBpeekにおける吸光度の極大値(AbsλBp
eek)との関係が、Abs530/AbsλBpee
k≦0.1であること。
【0015】請求項4に記載の発明による着色樹脂エマ
ルジョンは、上記請求項2又は請求項3に記載の着色樹
脂エマルジョンにおいて、近赤外線吸収染料がフタロシ
アニン系化合物であることを特徴とする。
【0016】請求項5に記載の着色樹脂エマルジョン
は、上記請求項3に記載の着色樹脂エマルジョンにおい
て、黄色油溶性染料がアゾ系金属錯体化合物又はアゾメ
チン系金属錯体化合物であることを特徴とする。
【0017】請求項6に記載の発明による着色樹脂エマ
ルジョンは、上記請求項1〜請求項5のいずれかに記載
の着色樹脂エマルジョンにおいて、疎水性ビニル系単量
体100重量部、アニオン性基又はカチオン性基を有す
るビニル系単量体1〜30重量部及びノニオン性親水基
を有するビニル系単量体1〜55重量部からなる混合単
量体を重合して得られるビニル系樹脂及び着色剤を含有
してなり、且つ、上記着色剤の含有量が上記ビニル系樹
脂に対して1〜50重量%であり、上記着色剤が上記ビ
ニル系樹脂の微粒子中に内包され、ビニル系樹脂と均一
に相溶していることを特徴とする。
【0018】請求項7に記載の発明による着色樹脂エマ
ルジョンは、上記請求項6に記載の着色樹脂エマルジョ
ンにおいて、疎水性ビニル系単量体が下記一般式(1)
で表される重合性単量体を10重量%以上含有すること
を特徴とする。 CH2 =CR1 CONHCH2 OR2 式(1) (式中、R1 は水素原子又はメチル基を示し、R2 は炭
素数3〜6のアルキル基を示す)
【0019】請求項8に記載の発明によるインクジェッ
ト印刷用インクは、上記請求項1〜請求項7のいずれか
に記載の着色樹脂エマルジョンに保湿剤が添加されてな
ることを特徴とする。
【0020】請求項9に記載の発明によるカラーフィル
ターは、上記請求項8に記載のインクジェット印刷用イ
ンクを用いて製造されることを特徴とする。
【0021】本発明の着色樹脂エマルジョンは、着色樹
脂微粒子を含有する着色樹脂エマルジョンであって、該
着色樹脂エマルジョンが造膜されてなる塗膜が、40
0〜700nmの範囲の波長帯において、吸光度が最小
になる最小吸収波長(λmin)が500〜570nm
の範囲の波長帯に存在すること、上記λminにおけ
る透過率(Tλmin)が95%となる色濃度の塗膜に
おいて、500〜570nmの範囲の波長帯における透
過率(T500〜570)が90%以上であること、
上記λminにおける透過率(Tλmin)が95%と
なる色濃度の塗膜において、630〜700nmの範囲
の波長帯における透過率(T630〜700)が50%
以下であること及び上記λminにおける透過率(T
λmin)が95%となる色濃度の塗膜において、40
0〜470nmの範囲の波長帯における透過率(T40
0〜470)が50%以下であること、の特性の全てを
満たすことが必要である。
【0022】上記の特性は、塗膜の色目を示すもので
あり、可視光の領域である400〜700nmの範囲の
波長帯において、吸光度が最小になる最小吸収波長(λ
min)が500〜570nmの範囲の波長帯に存在す
るということは、500〜570nmの範囲の波長が他
の波長に比べて良く透過することを意味し、その結果、
塗膜は緑色の発色性に優れるものとなる。塗膜が上記
の特性を満たしていないと、緑色の発色性が不十分とな
る。
【0023】上記の特性は、透過光のうち緑色成分の
波長帯の広い範囲にわたり透過率が高いことを意味し、
その結果、塗膜の明度が高くなって、塗膜は明るい緑色
の発色性に優れるものとなる。塗膜が上記の特性を満
たしていないと、明度が低くなって、明るい緑色の発色
性が不十分となる。
【0024】上記の特性は、透過光のうち赤色を示す
波長帯の透過率が低いため、赤色成分の割合が少ないこ
とを意味し、その結果、塗膜は、赤、緑、青の3原色か
らなるカラーフィルターとした時に緑画素の色純度が高
くなって、優れた色再現性(表示画質が正しい色相を表
現する性能)を発現するものとなる。塗膜が上記の特
性を満たしていないと、3原色からなるカラーフィルタ
ーとした時に緑画素の色純度が低くなって、色再現性が
不十分となる。
【0025】上記の特性は、透過光のうち青色を示す
波長帯の透過率が低いため、青色成分の割合が少ないこ
とを意味し、その結果、塗膜は、3原色からなるカラー
フィルターとした時に緑画素の色純度が高くなって、優
れた色再現性を発現するものとなる。塗膜が上記の特
性を満たしていないと、3原色からなるカラーフィルタ
ーとした時に緑画素の色純度が低くなって、色再現性が
不十分となる。
【0026】本発明の着色樹脂エマルジョンにおいて
は、特に限定されるものではないが、近赤外線吸収染料
を含む着色剤や近赤外線吸収染料及び黄色油溶性染料を
含む着色剤が好適に用いられる。
【0027】上記近赤外線吸収染料は、特に限定される
ものではないが、下記及びの特性を満たすことが好
ましい。 400〜1000nmの範囲の波長帯において、吸光
度が最大になる最大吸収波長(λAmax)が690〜
800nmの範囲の波長帯に存在し、吸光度が最小にな
る最小吸収波長(λAmin)が480〜530nmの
範囲の波長帯に存在すること。 480〜550nmの範囲の波長帯における吸光度
(Abs480〜550)と波長630nmにおける吸
光度(Abs630)との関係が、(Abs480〜5
50)/Abs630≦0.1であること。
【0028】上記及びの特性を満たす近赤外線吸収
染料は、塗膜とした時に赤色を示す波長帯のみを吸収
し、緑色を示す波長帯は殆ど吸収しないので、色純度の
高い緑色を得ることができる。
【0029】上記の特性において、λAmaxが69
0nm未満の波長帯に存在すると、得られる塗膜が前記
の特性を満たすことが困難になって、透過光中の赤色
成分の割合は少なくなるものの、低波長域に吸収ピーク
の裾をひくために緑色成分まで吸収され、緑画素として
は暗い色調になることがあり、逆にλAmaxが800
nmを超える波長帯に存在すると、得られる塗膜が前記
の特性を満たすことが困難となって、透過光中の赤色
成分の割合が大きくなり、緑色の色純度が低くなること
がある。又、λAminが480nm未満の波長帯に存
在するか、530nmを超える波長帯に存在すると、得
られる塗膜が前記の特性を満たすことが困難になるこ
とがある。
【0030】上記の特性において、(Abs480〜
550)/Abs630が0.1を超えると、得られる
塗膜が前記及びの特性を同時に満たすことが困難に
なることがある。
【0031】本発明で用いられる近赤外線吸収染料は、
好ましくは上記及びの特性を満たす如何なる近赤外
線吸収染料であっても良いが、なかでも、樹脂との相溶
性や樹脂微粒子への内包性に優れることから、フタロシ
アニン系化合物であることが好ましい。上記フタロシア
ニン系化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以
上が併用されても良い。
【0032】上記及びの特性を満たす近赤外線吸収
染料の市販品としては、特に限定されるものではない
が、例えば、日本感光色素研究所社製の商品名「NK−
4」、「NK−5」、「NK−125」、「NK−12
6」、「NK−747」、「NK−1414」、「NK
−1456」、「NK−2014」、「NK−228
2」、「NK−2421」、「NK−2612」、「N
K−2772」、「NK−2882」、「NK−307
8」、「NK−3261」等や、山本化成社製の商品名
「MY―8000」、「YKR−1020」、「YKR
−1031」、「YKR−2030」、「YKR−20
40」、「YKR−3071」、「YKR−307
2」、「HR−175」、「HR−181」、「MIR
−384」等が挙げられる。これらの近赤外線吸収染料
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。
【0033】本発明で用いられる着色剤には、上記近赤
外線吸収染料の他に、各種の有機染料や無機染料などの
染料、各種の有機顔料や無機顔料などの顔料等が併用さ
れても良い。このような着色剤としては、特に限定され
るものではないが、例えば、酸性染料、塩基性染料、直
接染料などの水溶性染料、酒精溶染料、油溶染料、分散
染料などの油溶性染料等が挙げられるが、なかでも、有
機溶剤や樹脂との相溶性や樹脂微粒子への内包性に優れ
ることから、油溶性染料が好適に用いられる。又、油溶
性染料は、耐熱性や耐光性に優れるので、液晶表示装置
の製造プロセス上で高温にさらされる場合や液用表示装
置としての実使用中の環境暴露等に対しても有利であ
る。
【0034】上記油溶性染料としては、特に限定される
ものではないが、例えば、アゾ系染料、アントラキノン
系染料、フタロシアニン系染料、トリフェニルメタン系
染料、ローダミン系染料、アゾ系金属錯体化合物、アゾ
メチン系金属錯体化合物等が挙げられ、このうち入手可
能なものをカラーインデックス番号で示すと、特に限定
されるものではないが、例えば、solvent ye
llow13、14、16、21、25、25:1、3
3、62、79、83、83:1、88、89、93、
98、114、133、157、163等や、solv
ent orange11、40:1、41、60、6
2、63、99等が挙げられる。これらの油溶性染料
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。
【0035】一般に、カラーフィルターの緑画素として
使用するためには、黄色系の着色剤によって色相を調整
することが行われている。そのような観点から、本発明
においては、上記油溶性染料のなかでも黄色油溶性染料
が好適に用いられる。
【0036】上記黄色油溶性染料は、特に限定されるも
のではないが、下記〜の特性の全てを満たすことが
好ましい。 400〜450nmの範囲の波長帯に存在する極大吸
収波長(λBpeek)において吸光度の極大値(Ab
sλBpeek)を有すること。 波長500nmにおける吸光度(Abs500)と上
記λBpeekにおける吸光度の極大値(AbsλBp
eek)との関係が、Abs500/AbsλBpee
k≦0.3であること。 波長530nmにおける吸光度(Abs530)と上
記λBpeekにおける吸光度の極大値(AbsλBp
eek)との関係が、Abs530/AbsλBpee
k≦0.1であること。
【0037】上記〜の特性の全てを満たす黄色油溶
性染料は、明度が高く、緑色成分に対する色純度の高い
塗膜を得ることができる。
【0038】上記の特性において、λBpeekが4
00nm未満の波長帯に存在すると、得られる塗膜が前
記の特性を満たすことが困難になって、透過光中の青
色成分の割合が多くなり、緑色の色純度が低くなること
があり、逆にλBpeekが450nmを超える波長帯
に存在すると、得られる塗膜が前記の特性を満たすこ
とが困難となって、透過光中の青色成分の割合は少なく
なるものの、高波長域に吸収ピークの裾をひくために緑
色成分まで吸収され、緑画素としては暗い色調になるこ
とがある。
【0039】上記の特性において、Abs500/A
bsλBpeekが0.3を超えたり、又、上記の特
性において、Abs530/AbsλBpeekが0.
1を超えると、得られる塗膜が前記の特性を満たすこ
とが困難になることがある。
【0040】本発明で用いられる黄色油溶性染料は、好
ましくは上記〜の特性の全てを満たす如何なる黄色
油溶性染料であっても良いが、なかでも、樹脂との相溶
性や樹脂微粒子への内包性に優れることから、アゾ系金
属錯体化合物やアゾメチン系金属錯体化合物が好適に用
いられる。上記アゾ系金属錯体化合物やアゾメチン系金
属錯体化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以
上が併用されても良い。又、上記アゾ系金属錯体化合物
及びアゾメチン系金属錯体化合物は、それぞれ単独で用
いられても良いし、両者が併用されても良い。
【0041】本発明の着色樹脂エマルジョンを構成する
樹脂としては、特に限定されるものではないが、例え
ば、ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリウレア系樹脂、ポリアミド系樹脂等が挙げ
られるが、なかでも、上記着色剤との相溶性に優れ、イ
ンクジェット印刷用インクとしての吐出安定性を調整す
る目的で分子設計をする際の自由度が高いことから、ビ
ニル系樹脂が好適に用いられる。これらの樹脂は、単独
で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
【0042】上記ビニル系樹脂は、特に限定されるもの
ではないが、例えば、疎水性ビニル系単量体、アニオン
性基又はカチオン性基を有するビニル系単量体及びノニ
オン性親水基を有するビニル系単量体からなる混合単量
体を重合して得られるビニル系樹脂であることが好まし
い。
【0043】本発明で用いられる疎水性ビニル系単量体
としては、20℃の水に対する溶解度が10重量%以下
であって、1分子中に1個の重合性不飽和結合を有する
ものであれば如何なる化合物であっても良く、特に限定
されるものではないが、例えば、メチル(メタ)アクリ
レート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−クロロ
エチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、メチル−α−
クロル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレー
トなどの(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アク
リロニトリル類;フェニルマレイミド、シクロヘキシル
マレイミドなどのマレイミド類;酢酸ビニル、吉草酸ビ
ニル、バーサチック酸ビニル等などの脂肪酸ビニルエス
テル類;エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル
などのビニルエーテル類;塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;エチレン、
プロピレン、1−ブテン、2−ブテンなどのオレフィン
類;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン類;スチ
レン、α−メチルスチレンなどのスチレン誘導体類等が
挙げられる。これらの疎水性ビニル系単量体は、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
尚、本発明で言う例えば(メタ)アクリレートとは、ア
クリレート又はメタクリレートを意味する。
【0044】上記疎水性ビニル系単量体は、特に限定さ
れるものではないが、下記一般式(1)で表される重合
性単量体を10重量%以上含有することが好ましい。 CH2 =CR1 CONHCH2 OR2 一般式(1)
【0045】上記一般式(1)において、R1 は水素原
子又はメチル基を示す。従って、上記一般式(1)で表
される重合性単量体は、(メタ)アクリルアミド誘導体
である。又、R2 は炭素数3〜6のアルキル基を示し、
例えば、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル
基、i−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。これ
らの(メタ)アクリルアミド誘導体は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。R2 で示
されるアルキル基の炭素数を3〜6とすることにより、
疎水性が付与され、着色樹脂微粒子内部に存在しやすく
なる。従って、着色樹脂エマルジョンとして存在する際
に、着色樹脂微粒子間の不要な架橋反応を抑制すること
が可能となり、得られるインクジェット印刷用インクの
貯蔵安定性が向上する。以下、上記一般式(1)で表さ
れる(メタ)アクリルアミド誘導体を疎水性(メタ)ア
クリルアミド誘導体と記す。
【0046】上記疎水性(メタ)アクリルアミド誘導体
は、加熱により架橋反応を起こすので、得られる着色樹
脂エマルジョンの塗膜に熱硬化性を付与する機能を有す
る。
【0047】前記疎水性ビニル系単量体中における上記
疎水性(メタ)アクリルアミド誘導体の含有量が10重
量%未満であると、着色樹脂エマルジョンの塗膜の熱硬
化性が不十分となって、耐溶剤性、耐薬品性、耐水性等
が不十分となることがある。
【0048】上記疎水性(メタ)アクリルアミド誘導体
が共重合されると、ビニル系樹脂中で潜在的架橋点とし
て作用する。即ち、ビニル系樹脂中の疎水性(メタ)ア
クリルアミド誘導体由来のアルコキシメチル(メタ)ア
クリルアミド基は、約120℃以上に加熱されることに
より、アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド基同士
で自己架橋反応を起こす。上記自己架橋反応を起こす温
度未満の温度でラジカル重合反応を行うことにより、重
合時のゲル化やビニル系樹脂の必要以上の高分子量化を
抑制することが可能となり、安定な着色樹脂エマルジョ
ンを得ることができる。又、上記疎水性(メタ)アクリ
ルアミド誘導体を用いて得られる着色樹脂エマルジョン
を主成分としてなるインクジェット印刷用インクで印刷
した塗膜や上記インクジェット印刷用インクを用いて作
製したカラーフィルターは、焼き付け工程を経ることに
より、強固な架橋構造を形成し、優れた耐溶剤性、耐薬
品性、耐水性等を発現する。
【0049】本発明で用いられる疎水性ビニル系単量体
には、得られるビニル系樹脂に架橋性を付与するため
に、1分子中に2個以上の重合性不飽和結合を有するビ
ニル系架橋性単量体が含有されていても良い。
【0050】上記ビニル系架橋性単量体としては、特に
限定されるものではないが、例えば、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、アリルメタ(メタ)アクリレー
ト、ビニル(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メ
タ)アクリレート、ジビニルベンゼン、トリアリルイソ
シアヌレート、アジピン酸ジビニル等が挙げられる。こ
れらのビニル系架橋性単量体は、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0051】上記ビニル系架橋性単量体の含有量は、特
に限定されるものではないが、前記疎水性ビニル系単量
体中の10重量%以下であることが好ましく、より好ま
しくは5重量%以下である。疎水性ビニル系単量体中に
おけるビニル系架橋性単量体の含有量が10重量%を超
えると、ラジカル重合時にゲル化を起こしたり、得られ
るビニル系樹脂やビニル系樹脂溶液の粘度が高くなりす
ぎて、エマルジョン化が困難となることがある。
【0052】本発明で用いられるアニオン性基を有する
ビニル系単量体としては、特に限定されるものではない
が、例えば、(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸などのアクリル酸類及びそれらのα−も
しくはβ−アルキル誘導体類;フマル酸、マレイン酸、
シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸
類;上記不飽和ジカルボン酸類のモノ2−(メタ)アク
リロイルオキシエチルエステル誘導体などの重合性不飽
和結合を有するカルボン酸類等が挙げられ、その具体例
としては、特に限定されるものではないが、例えば、2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−
(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸等
や、ビニルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチルホスフェート、メタクリロキシエチルホスフ
ェートなどの重合性不飽和結合を有するリン酸類;t−
ブチルアクリルアミドスルホン酸、スチレンスルホン
酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸などの重合性不飽和結合を有するスルホン酸類等が挙
げられる。又、例えばポリオキシエチレンノニルプロペ
ニルフェニルエーテル硫酸エステルなどのいわゆるアニ
オン性反応性界面活性剤も本発明で言うアニオン性基を
有するビニル系単量体として用いることができる。
【0053】上記アニオン性反応性界面活性剤の具体例
としては、特に限定されるものではないが、例えば、旭
電化工業社製の商品名「アデカリアソープSE−10
N」や「アデカリアソープSE−20N」、第一工業製
薬社製の商品名「アクアロンHS」シリーズや「アクア
ロンBC」シリーズ、三洋化成工業社製の商品名「エレ
ミノールJS−2」等が挙げられる。さらに、例えば無
水マレイン酸などの重合性不飽和結合を有する酸無水物
も潜在的にアニオン性基を有すると見做すことができる
ので、本発明で言うアニオン性基を有するビニル系単量
体として用いることができる。これらのアニオン性基を
有するビニル系単量体は、単独で用いられても良いし、
2種類以上が併用されても良い。
【0054】本発明で用いられるカチオン性基を有する
ビニル系単量体としては、特に限定されるものではない
が、例えば、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジ
エチルアミノエチルメタクリレート、アクリロイルモル
ホリンなどのアクリロイル基を有するアミン類やその4
級塩類;ビニルピリジン、ビニルピラリジン、1−ビニ
ルイミダゾールなどのビニル基を有する含窒素化合物等
が挙げられる。これらのカチオン性基を有するビニル系
単量体は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併
用されても良い。
【0055】上記アニオン性基を有するビニル系単量体
及びカチオン性基を有するビニル系単量体は、それぞれ
単独で用いられても良いし、両者が併用されても良い。
【0056】又、上記アニオン性基又はカチオン性基を
有するビニル系単量体は塩が形成された状態で重合反応
に供されても良い。特に、疎水性ビニル系単量体が前記
一般式(1)で表される疎水性(メタ)アクリルアミド
誘導体を含有する場合には、酸性下で架橋反応が促進さ
れるため、重合反応中の好ましくないゲル化等を抑制す
る観点から、アニオン性基を有するビニル系単量体は塩
が形成された状態に転化した後に、重合反応に供するこ
とが好ましい。
【0057】上記アニオン性基又はカチオン性基を有す
るビニル系単量体のアニオン性基又はカチオン性基が着
色剤内包樹脂微粒子に固定されることにより、本発明の
着色樹脂エマルジョンに分散安定性が付与される。この
ため、多量の界面活性剤を用いた乳化重合によって作製
された着色樹脂エマルジョンの場合とは異なり、本発明
の着色樹脂エマルジョンは、遊離した界面活性剤の塗膜
表面へのブリードアウトが殆どなく、塗膜は優れた透明
性を発現する。
【0058】本発明で用いられるノニオン性親水基を有
するビニル系単量体としては、20℃の水に対する溶解
度が10重量%以上のものであれば良く、特に限定され
るものではないが、例えば、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、1,4−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコー
ル(メタ)アクリレートの末端メチルエステル、(ポ
リ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、(ポ
リ)プロピレングリコール(メタ)アクリレートの末端
メチルエステル、(メタ)アクリルアミド、メチロール
(メタ)アクリルアミド、アリルアルコール、グリセリ
ンモノアリルエーテル等が挙げられる。これらのノニオ
ン性親水基を有するビニル系単量体は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0059】上記ノニオン性親水基を有するビニル系単
量体のノニオン性親水基は反応性を有するものであって
も良い。反応性を有するノニオン性親水基を有するビニ
ル系単量体としては、特に限定されるものではないが、
例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−
メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシ
メチル(メタ)アクリルアミドなどの親水性(メタ)ア
クリルアミド誘導体が挙げられる。これらの反応性を有
するノニオン性親水基を有するビニル系単量体は、単独
で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。但し、上記親水性(メタ)アクリルアミド誘導体
は、前記一般式(1)で表される疎水性(メタ)アクリ
ルアミド誘導体とは区別して用いることが好ましい。上
記親水性(メタ)アクリルアミド誘導体は、樹脂微粒子
の表面に存在しやすく、樹脂微粒子間の架橋によって樹
脂微粒子の凝集を招きやすいので、その使用量は必要最
低限に止めることが好ましい。
【0060】本発明の着色樹脂エマルジョンは、前記疎
水性ビニル系単量体100重量部、前記アニオン性基又
はカチオン性基を有するビニル系単量体1〜30重量部
及び上記ノニオン性親水基を有するビニル系単量体1〜
55重量部からなる混合単量体を重合して得られるビニ
ル系樹脂及び前記着色剤を含有してなり、且つ、着色剤
の含有量がビニル系樹脂に対して1〜50重量%であ
り、着色剤がビニル系樹脂の微粒子中に内包され、ビニ
ル系樹脂と均一に相溶していることが好ましい。
【0061】上記混合単量体において、疎水性ビニル系
単量体100重量部に対するアニオン性基又はカチオン
性基を有するビニル系単量体の混合量が1重量部未満で
あるか、又は、疎水性ビニル系単量体100重量部に対
するノニオン性親水基を有するビニル系単量体の混合量
が1重量部未満であると、得られるビニル系樹脂の親水
性が乏しくなって、水系媒体中に分散する際に、樹脂微
粒子の粒子径が十分に小さくならず、ひいては着色樹脂
エマルジョンの機械的安定性や貯蔵安定性が不十分とな
ることがある。
【0062】又、上記混合単量体において、疎水性ビニ
ル系単量体100重量部に対するアニオン性基又はカチ
オン性基を有するビニル系単量体の混合量が30重量部
を超えるか、又は、疎水性ビニル系単量体100重量部
に対するノニオン性親水基を有するビニル系単量体の混
合量が55重量部を超えると、得られるビニル系樹脂の
親水性が強くなりすぎて、水系媒体中に分散する際に、
樹脂微粒子の粒子径が小さくなりすぎたり、水系媒体中
に樹脂微粒子を形成することなく溶解してしまい、得ら
れる着色樹脂エマルジョンの粘度が高くなって、インク
ジェット印刷用インクとしての吐出性が悪くなったり、
着色樹脂エマルジョンの塗膜の耐湿性や耐水性が不十分
となることがある。
【0063】さらに、上記混合単量体を重合して得られ
るビニル系樹脂に対する着色剤の含有量が1重量%未満
であると、所望の色濃度を得られなくなることがあり、
逆に上記ビニル系樹脂100重量部に対する着色剤の含
有量が50重量%を超えると、得られる着色樹脂エマル
ジョンの貯蔵安定性が阻害されることがある。
【0064】本発明の着色樹脂エマルジョンの製造方法
としては、特に限定されるものではないが、例えば、上
記混合単量体をラジカル重合してビニル系樹脂を得た
後、着色剤と必要により有機溶剤を添加して混合し、次
いで、得られた混合物を機械的剪断力を作用させながら
水系媒体中に強制乳化分散させることにより、着色剤内
包ビニル系樹脂微粒子を含有する着色樹脂エマルジョン
を作製する転相乳化法が好ましい。この転相乳化法によ
ると、ビニル系樹脂は着色剤の非共存下で重合すること
ができるので、重合時に着色剤による重合阻害の影響を
受けることがなく、ビニル系樹脂微粒子中に多種類の着
色剤を容易に内包させることができる。又、共重合され
たアニオン性基又はカチオン性基を有するビニル系単量
体のアニオン性基又はカチオン性基とノニオン性親水基
を有するビニル系単量体のノニオン性基との親水性によ
り、ビニル系樹脂自体に水系媒体中への自己分散性を付
与することができるので、着色剤内包ビニル系樹脂微粒
子が水系媒体中に安定的に分散する。即ち、本発明の着
色樹脂エマルジョンは、多量の界面活性剤を使用する必
要がないので、インクジェット印刷用インクとされた際
の塗膜の耐湿性や耐水性に優れると共に、インクジェッ
ト印刷用インクに添加する各種成分を混合する際やイン
クジェットプリンターでインクジェット印刷用インクを
吐出する際の泡立ちが少なく、安定的な印刷を行うこと
ができる。
【0065】上記混合単量体からビニル系樹脂を得るた
めの重合方法は、特に限定されるものではなく、例え
ば、溶液重合法、バルク重合法等の任意の重合方法で良
いが、なかでも、重合反応制御が容易なことから、溶媒
として有機溶剤を用い、重合開始剤の存在下で重合を行
う溶液重合法が好ましい。
【0066】上記有機溶剤としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘ
キサン、トルエンなどの炭化水素系有機溶剤;ジエチル
エーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどのエーテル系有機溶剤;酢酸エチル、酢酸
ブチルなどのエステル系有機溶剤;アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有
機溶剤;メタノール、エタノール、イソプロパノールな
どのアルコール系有機溶剤;ジメチルスルホキシド、
N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これら
の有機溶剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上
が併用されても良い。
【0067】又、後述する保湿剤として用いられる水溶
性又は親水性の液状化合物の共存下で上記溶液重合を行
っても良い。さらに、溶液重合完了後に有機溶剤を加熱
や減圧等の手段で除去する場合には、大気圧における沸
点が100℃未満の有機溶剤を用いることが好ましい。
上記沸点が100℃以上の有機溶剤を除去しようとする
と、水も同時に除去される恐れがある。但し、保湿剤と
して用いられる上記液状化合物の共存下で溶液重合を行
った場合はこの限りではない。
【0068】上記有機溶剤と前記混合単量体との仕込み
割合は、特に限定されるものではないが、有機溶剤10
0重量部に対して、混合単量体10〜50重量部である
ことが好ましい。有機溶剤100重量部に対する混合単
量体の仕込み量が10重量部未満であると、生産性が悪
くなることがあり、逆に有機溶剤100重量部に対する
混合単量体の仕込み量が50重量部を超えると、得られ
るビニル系樹脂溶液の粘度が高くなりすぎて、水系媒体
中への乳化分散が困難となることがある。
【0069】上記重合開始剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、油溶性の有機アゾ化合物系重
合開始剤、有機過酸化物系重合開始剤、無機過酸化物系
重合開始剤等が挙げられるが、なかでも10時間半減期
温度が10〜100℃のものが好ましく、より好ましく
は40〜90℃のものである。これらの重合開始剤は、
単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても
良い。
【0070】有機アゾ化合物系重合開始剤の具体例とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、2,2
−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)、2,2−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,
1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]
ホルムアミド、2,2−アゾビス{2−メチル−N−
[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシ
エチル]プロピオンアミド}、2,2−アゾビス[N−
(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、
2,2−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオン
アミド)、2,2−アゾビス(N−シクロヘキシル−2
−メチルプロピオンアミド)、ジメチル2,2−アゾビ
ス(2−メチルプロピオネート)、2,2−アゾビス
(2,4,4−トリメチルペンタン)、1,1−アゾビ
ス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等が挙げら
れる。これらの有機アゾ化合物系重合開始剤は、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0071】有機過酸化物系重合開始剤の具体例として
は、特に限定されるものではないが、例えば、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキ
サイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセ
チルアセトンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイ
ド類;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル4,4−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)バレラートなどのパーオキ
シケタール類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、ク
メンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼン
ハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオ
キサイドなどのハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキ
サイド類;アセチルパーオキサイド、イソブチルパーオ
キサイド、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサ
イドなどのジアシルパーオキサイド類;ジイソプロピル
パーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキ
シジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート、ジアリルパーオキシカーボネートなど
のパーオキシカーボネート類;t−ブチルパーアセテー
ト、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート、クミルパーオキシオクトエートな
どのパーオキシエステル類等や、アセチルシクロヘキシ
ルスルホニルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキ
シヘキサヒドロテレフタレート等が挙げられる。これら
の有機過酸化物系重合開始剤は、単独で用いられても良
いし、2種類以上が併用されても良い。
【0072】上記重合開始剤の使用量は、特に限定され
るものではないが、前記混合単量体100重量部に対し
て、重合開始剤0.1〜10重量部であることが好まし
く、より好ましくは0.2〜5重量部である。混合単量
体100重量部に対する重合開始剤の使用量が0.1重
量部未満であると、得られるビニル系樹脂の分子量が高
くなりすぎることがあり、逆に混合単量体100重量部
に対する重合開始剤の使用量が10重量部を超えると、
得られるビニル系樹脂の分子量が低くなりすぎることが
ある。
【0073】上記溶液重合の方法や条件は、混合単量体
の組成や重合開始剤の種類等に応じて適宜設定されれば
良く、特に限定されるものではないが、例えば、セパラ
ブルフラスコのような通常の反応容器中に有機溶剤及び
混合単量体の各所定量を仕込み、窒素気流下で攪拌しな
がら温度を反応温度まで昇温し、次いで、重合開始剤の
有機溶剤溶液もしくは分散液の所定量を1〜2時間かけ
て滴下しながら重合反応を行い、さらに同温度で3〜4
時間重合反応を継続した後、室温まで冷却することによ
り、所望のビニル系樹脂溶液を得ることができる。尚、
上記反応温度は、特に限定されるものではないが、10
〜100℃であることが好ましく、より好ましくは40
〜80℃である。
【0074】こうして得られるビニル系樹脂溶液を構成
するビニル系樹脂の重量平均分子量は、特に限定される
ものではないが、3000〜30万であることが好まし
く、より好ましくは8000〜20万である。尚、ここ
で言う重量平均分子量とは、ゲルパーミーエーションク
ロマトグラフ(GPC)により標準ポリスチレン換算で
求められた重量平均分子量を意味する。
【0075】ビニル系樹脂の重量平均分子量が3000
未満であると、得られる着色樹脂エマルジョンの塗膜の
耐湿性、耐水性、耐溶剤性等が不十分となったり、ビニ
ル系樹脂の一部が水溶化して樹脂微粒子を形成せず、イ
ンクジェット印刷用インクとした際に粘度が高くなっ
て、インクジェット印刷性が低下することがある。逆に
ビニル系樹脂の重量平均分子量が30万を超えると、水
系媒体中に分散させる際の粘度が高くなりすぎて十分な
分散ができず、樹脂粒子の粒子径が大きくなって、着色
樹脂エマルジョン自体やインクジェット印刷用インクと
して使用した際の貯蔵安定性が不十分となることがあ
る。
【0076】又、上記ビニル系樹脂のガラス転移温度
(Tg)は、特に限定されるものではないが、20〜1
00℃であることが好ましい。尚、ここで言うTgと
は、示差走査熱量測定法(DSC)により測定されたT
gを意味する。
【0077】ビニル系樹脂のTgが20℃未満である
と、樹脂微粒子間の融着が起きやすくなり、着色樹脂エ
マルジョン自体やインクジェット印刷用インクとして使
用した際の貯蔵安定性が不十分となったり、インクジェ
ット印刷時にノズル詰まりの原因となることがある。逆
にビニル系樹脂のTgが100℃を超えると、印刷後の
インク塗膜の融着が十分には起こりにくくなり、特に本
発明の着色樹脂エマルジョンの一つの使用形態であるカ
ラーフィルターの印刷に用いた場合には、塗膜の濁りの
原因となって、液晶画面の表示品質を低下させることが
ある。
【0078】本発明の着色樹脂エマルジョンは、上記溶
液重合法で得られたビニル系樹脂溶液を水系媒体中に転
相乳化法によって乳化分散させることにより作製するこ
とが好ましい。
【0079】上記転相乳化法によって着色材内包の着色
樹脂エマルジョンを作製する方法は、特に限定されるも
のではなく、例えば、予めビニル系樹脂溶液と着色剤と
を混合した後、この混合溶液を水系媒体中に乳化分散さ
せても良いし、又、予め水系媒体中に着色剤を混合した
後、ビニル系樹脂溶液を乳化分散させても良いが、着色
剤をより緊密にビニル系樹脂微粒子内に内包させるため
には前者の方法を採ることが好ましい。
【0080】ビニル系樹脂溶液と着色剤との混合方法
は、特に限定されるものではなく、例えば、ビニル系樹
脂溶液と着色剤とを個別に準備しておき、この両者を所
定の割合で混合する方法を採っても良いし、又、前記混
合単量体の溶液重合時に所定量の着色剤を添加し、混合
単量体の溶液重合と着色剤の混合とを一括して同時に行
う方法を採っても良い。但し、後者の方法を採る場合に
は、着色剤が混合単量体の重合反応を阻害することがあ
るので注意を要する。尚、着色剤は、そのままの状態で
混合もしくは添加されても良いし、予め有機溶剤に溶解
もしくは分散させた状態で混合もしくは添加されても良
い。
【0081】上記のようにビニル系樹脂溶液と着色剤と
を混合する場合、ビニル系樹脂微粒子中に着色剤を緊密
に内包させるためには、着色剤がビニル系樹脂溶液に十
分に相溶することが好ましく、より好ましくは、着色剤
がビニル系樹脂溶液に十分に相溶し、且つ、水系媒体に
相溶しにくいことである。
【0082】具体的には、20℃のビニル系樹脂溶液1
00gに対する溶解度が1g以上である着色剤が好まし
く、より好ましくは、20℃のビニル系樹脂溶液100
gに対する溶解度が1g以上であり、且つ、20℃の水
100gに対する溶解度が1g以下であり、100℃の
水に対する溶解度が10g以下である着色剤である。2
0℃のビニル系樹脂溶液100gに対する着色剤の溶解
度が1g未満であると、着色剤がビニル系樹脂微粒子中
に緊密に内包されなくなることがある。従って、ビニル
系樹脂溶液と着色剤とは均一に混合できる組み合わせで
あることが好ましい。即ち、ビニル系樹脂や有機溶剤と
着色剤との親和性を考慮して、有機溶剤や着色剤を決定
し、組み合わせを選定することが好ましい。
【0083】ビニル系樹脂と着色剤との混合の際に両者
の溶解に用いられる有機溶剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、炭化水素類、ハロゲン化炭化
水素類、ケトン類、エステル類、アルコール類、アミド
類等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。又、前
記混合単量体の溶液重合に用いられる有機溶剤と着色剤
の溶解に用いられる有機溶剤とは、同一のものであって
も良いし、異なるものであっても良い。
【0084】水系媒体中へ着色剤含有ビニル系樹脂溶液
を乳化分散させる際の水系媒体の使用量は、特に限定さ
れるものではないが、着色剤含有ビニル系樹脂溶液10
0重量部に対して、水系媒体50〜200重量部である
ことが好ましい。着色剤含有ビニル系樹脂溶液100重
量部に対する水系媒体の使用量が50重量部未満である
と、十分且つ安定的な乳化分散を行えなくなることがあ
り、逆に着色剤含有ビニル系樹脂溶液100重量部に対
する水系媒体の使用量が200重量部を超えると、得ら
れる着色樹脂エマルジョンの固形分濃度が低くなりすぎ
ることがある。
【0085】上記水系媒体は、水単独であっても良い
し、必要に応じて、水溶性有機溶剤、pH調整剤、界面
活性剤、消泡剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類
以上が添加された水であっても良い。
【0086】上記水溶性有機溶剤としては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、後述する保湿剤と同様の
水溶性もしくは親水性液状有機化合物の一部もしくは全
部が挙げられる。これらの水溶性有機溶剤は、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0087】上記pH調整剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、ビニル系樹脂が前記アニオン
性基を有するビニル系単量体を含有する混合単量体から
得られたものである場合、塩基性物質の水溶液を用いる
ことが好ましく、又、ビニル系樹脂が前記カチオン性基
を有するビニル系単量体を含有する混合単量体から得ら
れたものである場合、酸性物質の水溶液を用いることが
好ましい。こうして塩の形態に転化することにより、ビ
ニル系樹脂の親水性が強くなり、着色樹脂エマルジョン
の安定性が向上する。
【0088】上記pH調整剤として用いられる塩基性物
質や酸性物資の具体例としては、特に限定されるもので
はないが、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン等の塩基性物質や、塩酸、炭
酸、リン酸などの無機酸;(メタ)アクリル酸、ピルビ
ン酸、イタコン酸、蟻酸、酢酸、シュウ酸、ホスホン
酸、グルコン酸などの有機酸等の酸性物質が挙げられ
る。これらのpH調整剤は、単独で用いられても良い
し、2種類以上が併用されても良い。
【0089】着色剤含有ビニル系樹脂溶液を上記水系媒
体中に乳化分散させる方法としては、特に限定されるも
のではないが、機械的剪断力を作用させながら強制乳化
分散させることによって着色樹脂エマルジョンを得る転
相乳化法が好ましい。
【0090】上記転相乳化法の具体的方法は、特に限定
されるものではなく、例えば、高速攪拌可能な攪拌装置
を用いて、着色剤含有ビニル系樹脂溶液を激しく攪拌し
ながら、水系媒体を徐々に添加し、水系媒体中に着色剤
含有ビニル系樹脂溶液を乳化分散させることにより、所
望の着色樹脂エマルジョンを得ることができる。又、水
系媒体を激しく撹拌しながら、着色剤含有ビニル系樹脂
溶液を徐々に添加し、水系媒体中に着色剤含有ビニル系
樹脂溶液を乳化分散させても良い。尚、乳化分散完了
後、必要に応じて、着色樹脂エマルジョン中の有機溶剤
の一部もしくは全部が蒸留等の手段により除去されても
良い。
【0091】上記高速攪拌可能な攪拌装置としては、特
に限定されるものではないが、例えば、ディゾルバーや
ホモジナイザーなどのローター・ステーター式高速回転
撹拌機、容器を自転と同時に公転させる遊星式撹拌機、
サンドミル、ビーズミル、ボールミル、コロイダルミ
ル、ペイントシェーカー、スタティックミキサー、噴流
混合機、バブルホモジナイザー、超音波ホモジナイザー
等が挙げられる。
【0092】又、着色剤含有ビニル系樹脂溶液を水系媒
体中に乳化分散させる他の方法として、例えば、着色剤
含有ビニル系樹脂溶液と水系分散媒とを機械的剪断力を
作用させることなく同一容器内で混合した後、全体に機
械的剪断力を作用させて乳化分散させる方法等のバッチ
式乳化分散法や、ローター・ステーター式、ラインミル
式、スタティックミキサー式、振動式等の各種の連続式
乳化分散機に着色剤含有ビニル系樹脂溶液と水系媒体と
を定量的に供給して乳化分散させる連続式乳化分散法等
を採っても良い。
【0093】こうして得られる本発明の着色樹脂エマル
ジョンを構成する着色樹脂微粒子の平均粒子径は、特に
限定されるものではないが、500nm以下であること
が好ましく、より好ましくは200nm以下である。上
記着色樹脂微粒子の平均粒子径が500nmを超える
と、着色樹脂エマルジョン中で着色樹脂微粒子が経時的
に沈降することがある。
【0094】次に、本発明のインクジェット印刷用イン
クは、上述した本発明の着色樹脂エマルジョンに保湿剤
が添加されてなる。
【0095】上記保湿剤は、インクジェット印刷用イン
クに含有される水系媒体の揮発を低減し、ひいてはイン
クジェットノズルにおけるインクの乾燥を防止すること
ができるので、インクの乾燥により生じる増粘や造膜、
着色樹脂微粒子の凝集、ノズルの詰まり等を抑制し、イ
ンクジェット印刷用インクに安定した印刷性能を発現さ
せる機能や、インク塗膜の平滑な造膜を促進し、ひいて
はインクジェット印刷用インクに優れた光学的特性を有
する塗膜を形成させる機能を有する。
【0096】上記保湿剤としては、上記機能を有する水
溶性もしくは親水性液状有機化合物であれば良く、特に
限定されるものではないが、例えば、エタノール、n−
プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2
−ブタノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、
3−ヘプタノール、1−ヘキサノール、1−オクタノー
ル、2−オクタノール、1−ノナノール、1−デカノー
ル、1−ウンデカノール、1−メトキシ−2−プロパノ
ール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリル
アルコール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノー
ル、2−エチル−1−ヘキサノール、シクロヘキサノー
ル、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロ
ヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、ベンジ
ルアルコールなどのモノアルコール類;(ジ、トリ、テ
トラ)エチレングリコール、(ジ、トリ、テトラ)エチ
レングリコールモノメチルエーテル、(ジ、トリ、テト
ラ)エチレングリコールモノエチルエーテル、(ジ、ト
リ、テトラ)エチレングリコールモノイソプロピルエー
テル、(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコ
ールモノブチルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)エチレ
ングリコールモノイソブチエーテル、(ジ、トリ、テト
ラ)エチレングリコールモノヘキシルエーテル、(ジ、
トリ、テトラ)エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコールモノアリ
ルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコール
モノイソアミルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)エチレ
ングリコールジメチルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)
エチレングリコールジエチルエーテル、(ジ、トリ、テ
トラ)エチレングリコールジイソプロピルエーテル、
(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコールジプロピルエ
ーテル、(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコールモノ
アセテート、(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコール
ジアセタート、(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコー
ルモノメチルエーテルアセテート、(ジ、トリ、テト
ラ)エチレングリコールモノイソプロピルアセテート、
(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコールモノブチルエ
ーテルアセテートなどの(ジ、トリ、テトラ)エチレン
グリコール誘導体類;ポリエチレングリコールもしくは
その誘導体類;(ジ、トリ、テトラ)プロピレングリコ
ール、(ジ、トリ、テトラ)プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)プロ
ピレングリコールモノイソプロピルエーテル、(ジ、ト
リ、テトラ)プロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル、(ジ、トリ、テトラ)プロピレングリコールモノブ
チルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)プロピレングリコ
ールジメチルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)プロピレ
ングリコールジエチルエーテル、(ジ、トリ、テトラ)
プロピレングリコールモノアセテート、(ジ、トリ、テ
トラ)プロピレングリコールジアセテート、(ジ、ト
リ、テトラ)プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテートなどの(ジ、トリ、テトラ)プロピレングリ
コール誘導体類;ポリプロピレングリコールもしくはそ
の誘導体類;1,3−プロパンジオール、1,2−ブタ
ンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、3−メチルー1,5−ペンタンジオ−ル、3
−ヘキセン−2,5−ジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4
−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサン
ジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−
シクロヘキサンジオール、2−ブテン−1,4−ジオー
ル、ネオペンチルグリコールなどのジオール類もしくは
そのエーテル誘導体類やアセテート誘導体類;グリセリ
ン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキ
サントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、ト
リメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタ
エリスリトールなどの多価アルコール類もしくはそのエ
ーテル誘導体類やアセテート誘導体類;ジメチルスルホ
キシド、チオジグリコール、N−メチル−2−ピロリド
ン、N−ビニル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクト
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、スルフォ
ラン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジエチルホルムアミド、N−メチルホルムアミ
ド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、α−テル
ピネオ−ル、エチレンカーボネート、ブロピレンカーボ
ネート、ビス−β−ヒドロキシエチルスルフォン、ビス
−β−ヒドロキシエチルウレア、N,N−ジエチルエタ
ノールアミン、アビエチノール、ジアセトンアルコール
等が挙げられる。
【0097】上記保湿剤のなかでも、特に限定されるも
のではないが、例えば、グリセリン、(ジ、トリ、テト
ラ)エチレングリコール、(ジ、トリ、テトラ)エチレ
ングリコールモノアルキルエーテル、ジメチルスルホキ
シド等の沸点が100℃以上の水溶性液状有機化合物が
好適に用いられる。これらの保湿剤は、単独で用いられ
ても良いし、2種類以上が併用されても良い。尚、ここ
で言う例えば(ジ、トリ、テトラ)エチレングリコール
とは、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール
又はテトラエチレングリコールを意味する。
【0098】上記保湿剤の添加量は、特に限定されるも
のではないが、インクジェット印刷用インク中の5〜4
0重量%であることが好ましい。保湿剤の添加量がイン
クジェット印刷用インク中の5重量%未満であると、十
分な保湿効果を得られないことがあり、逆に保湿剤の添
加量がインクジェット印刷用インク中の40重量%を超
えると、インクジェット印刷用インクの粘度が高くなり
すぎたり、乾燥に長時間を要する等の不具合が生じるこ
とがある。
【0099】本発明のインクジェット印刷用インク中に
おける着色樹脂微粒子の固形分濃度は、特に限定される
ものではないが、3〜20重量%であることが好まし
い。
【0100】又、本発明のインクジェット印刷用インク
の粘度は、特に限定されるものではないが、E型回転式
粘度計によって測定される25℃における粘度が2〜1
5mPa・sであることが好ましく、より好ましくは2
〜10mPa・sである。
【0101】インクジェット印刷用インクの上記粘度が
2mPa・s未満であると、インクジェットノズルから
の流下を止められなくなって、インク漏れに起因する印
刷不良を来したり、カラーフィルター用としてガラス基
板上に印刷する場合には、ガラス基板上で濡れ広がりす
ぎて膜厚を制御できなくなることがある。逆にインクジ
ェット印刷用インクの上記粘度が15mPa・sを超え
ると、プリンタのインク配管中におけるインクの流動性
が極端に悪くなって、ノズルへのインク供給不足に起因
する印刷不良を来したり、インク中の気泡の抜けが悪く
なって、ノズルに気泡が絡み、印刷が困難となることが
ある。
【0102】上記インクジェット印刷法としては、特に
限定されるものではないが、例えば、ピエゾ素子の振動
によってインクをノズルから吐出させるピエゾ方式、発
熱素子の急激な加熱によってインクを吐出させるバブル
ジェット(登録商標)方式等が挙げられ、本発明のイン
クジェット印刷用インクは上記いずれの方式にも適用す
ることができる。
【0103】本発明のインクジェット印刷用インクは、
インクジェット印刷用プリンターによって、紙やその他
の媒体に印刷されて記録を行うことができる。又、金
属、プラスチック、ガラス等の様々な基材に印刷してマ
ーキング等を行うこともできる。
【0104】次に、本発明のカラーフィルターは、上述
した本発明のインクジェット印刷用インクを用いて製造
される。
【0105】本発明のカラーフィルターの製造方法は、
特に限定されるものではなく、例えば、インクジェット
印刷法により、本発明のインクジェット印刷用インクを
ガラスやプラスチック等の透明基板上の所定の区画に印
刷した後、熱処理を施すことにより、例えば液晶表示装
置等に好適に用いられる所望のカラーフィルターを効率
的且つ簡便に製造することができる。
【0106】特に、前記一般式(1)で表される疎水性
(メタ)アクリルアミド誘導体を10重量%以上含有す
る疎水性ビニル系単量体を用いた本発明の着色樹脂エマ
ルジョンを主成分としてなる本発明のインクジェット印
刷用インクは、加熱硬化の反応システムを取り入れるこ
とによって塗膜の耐湿性、耐水性、耐薬品性、耐溶剤性
等の耐久性を向上させているため、カラーフィルター用
として極めて好適である。
【0107】
【作用】本発明の着色樹脂エマルジョンは、特定の吸収
スペクトルパターンを有する塗膜を形成するようになさ
れているので、鮮明性や色再現性に優れると共に消偏性
を生じることのない、優れた緑色の色特性を発現する。
又、本発明の着色樹脂エマルジョンは、特定の吸収スペ
クトルパターンを有する近赤外線吸収染料又は上記近赤
外線吸収染料及び特定の吸収スペクトルパターンを有す
る黄色油溶性染料を含む着色剤を内部に均一に相溶して
存在させた着色樹脂微粒子を水系媒体中に乳化分散させ
て製造することにより、上記色特性がより優れた緑色塗
膜を形成する。
【0108】又、本発明のインクジェット印刷用インク
は、上記本発明の着色樹脂エマルジョンに保湿剤が添加
されてなるので、インクジェット印刷適性に優れると共
に、上記優れた色特性を発現する緑色塗膜を印刷するこ
とができる。
【0109】さらに、本発明のカラーフィルターは、上
記本発明のインクジェット印刷用インクを用いて製造さ
れるので、上記優れた色特性を発現する緑色塗膜が形成
されており、例えば液晶表示装置等に用いられた場合、
優れた表示品質を発現する。
【0110】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例の
みに限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は
「重量部」を意味する。
【0111】実施例及び比較例においては以下の原材料
を使用した。 1.単量体 (1)疎水性ビニル系単量体:n−ブトキシメチルアク
リルアミド (2)アニオン性基を有するビニル系単量体:メタクリ
ル酸 (3)ノニオン性親水基を有するビニル系単量体:2−
ヒドロキシエチルメタクリレート 2.着色剤 (1)フタロシアニン系近赤外線吸収染料:商品名「M
Y−8000」、λAmax=692nm、λAmin
=498nm、(Abs480〜550)/Abs63
0≦0.1(山本化成社製) (2)アゾ金属錯体系黄色油溶性染料:商品名「Aiz
en Spilon Yellow GR−LH」、λ
Bpeek=442nm、Abs500/AbsλBp
eek=0.25、Abs530/AbsλBpeek
=0.06(保土谷化学工業社製) (3)緑色油溶性染料:商品名「PC Green 1
00P」、λAmax=676nm、λAmin=53
6nm、(Abs480〜550)/Abs630=
0.57(日本化薬社製) (4)ハロゲン化銅フタロシアニン系緑色顔料:商品名
「IRGALITE Green 6G」、λAmax
=651nm、λAmin=522nm、(Abs48
0〜550)/Abs630≦0.1(チバスペシャル
ティケミカルズ社製) (5)アゾ金属錯体系黄色油溶性染料:商品名「Sav
inyl Yellow2RLS」、λBpeek=4
67nm、Abs500/AbsλBpeek=0.7
6、Abs530/AbsλBpeek=0.21(ク
ラリアントジャパン社製) 3.重合開始剤 有機アゾ化合物系重合開始剤:商品名「V−65」(和
光純薬工業社製) 4.有機溶剤 (1)酢酸エチル (2)エタノール 5.pH調整剤:アンモニア 6.水:イオン交換水 7.保湿剤:グリセリン
【0112】(実施例1)n−ブトキシメチルアクリル
アミド100部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
11.8部及びメタクリル酸5.9部からなる混合単量
体117.7部を酢酸エチル352.9部に溶解して、
セパラブルフラスコ内に仕込み、窒素ガス置換した後、
油溶性アゾ系重合開始剤「V−65」の10重量%エタ
ノール溶液11.8部を1時間かけて滴下しながら重合
反応を行った。その後、同温度で3時間重合反応を継続
して、ビニル系樹脂溶液を作製した。次いで、上記で得
られたビニル系樹脂溶液482.4部に対して、着色剤
としてフタロシアニン系近赤外線吸収染料「MY−80
00」6.3部及びアゾ金属錯体系黄色油溶性染料「A
izen Spilon Yellow GR−LH」
3.1部を添加し、溶解した後、室温まで冷却して、着
色ビニル系樹脂溶液を得た。
【0113】ホモジナイザーを用いて、上記で得られた
着色ビニル系樹脂溶液を高速攪拌しながら、pH調整剤
としてアンモニア1部を添加したイオン交換水705.
9部(水系媒体)を滴下して、着色ビニル系樹脂溶液を
上記水系媒体中に乳化分散させた。次いで、この乳化分
散液を40℃に加熱した後、真空蒸留により酢酸エチル
及びエタノールを除去して、着色樹脂エマルジョンを製
造した。
【0114】次いで、上記で得られた着色樹脂エマルジ
ョン50部に対して、保湿剤としてグリセリン20部及
びイオン交換水30部を添加し、均一に攪拌混合して、
インクジェット印刷用インクを製造した。
【0115】(比較例1)着色剤として、フタロシアニ
ン系近赤外線吸収染料「MY−8000」6.3部及び
アゾ金属錯体系黄色油溶性染料「Aizen Spil
on Yellow GR−LH」3.1部の代わり
に、緑色油溶性染料「PC Green 100P」
9.4部を添加したこと以外は実施例1の場合と同様に
して、着色樹脂エマルジョン及びインクジェット印刷用
インクを製造した。
【0116】(比較例2)実施例1で作製したビニル系
樹脂溶液482.4部に対して、着色剤として、ハロゲ
ン化銅フタロシアニン系緑色顔料「IRGALITE
Green 6G」9.4部を添加し、サンドミルによ
って上記ハロゲン化銅フタロシアニン系緑色顔料の平均
粒子径が100nmになるまで微粒化分散処理を行った
後、さらにアゾ金属錯体系黄色油溶性染料「Aizen
Spilon Yellow GR−LH」1.9部
を添加し、溶解して、着色ビニル系樹脂溶液を得た。
【0117】ホモジナイザーを用いて、上記で得られた
着色ビニル系樹脂溶液を高速攪拌しながら、pH調整剤
として0.3重量%のアンモニアを含有するイオン交換
水705.9部(水系媒体)を滴下して、着色ビニル系
樹脂溶液を上記水系媒体中に乳化分散させた。次いで、
この乳化分散液を40℃に加熱した後、真空蒸留により
酢酸エチル及びエタノールを除去した後、孔径5μmの
フィルターで濾過して、着色樹脂エマルジョンを製造し
た。
【0118】上記で得られた着色樹脂エマルジョンを用
いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、インクジ
ェット印刷用インクを製造した。
【0119】(比較例3)着色剤として、アゾ金属錯体
系黄色油溶性染料「Aizen SpilonYell
ow GR−LH」3.1部の代わりに、アゾ金属錯体
系黄色油溶性染料「Savinyl Yellow 2
RLS」2.4部を添加したこと以外は実施例1の場合
と同様にして、着色樹脂エマルジョン及びインクジェッ
ト印刷用インクを製造した。
【0120】実施例1及び比較例1〜比較例3で得られ
た着色樹脂エマルジョンの塗膜の特性(λmin、
T500〜570、T630〜700及びT400
〜470)を以下の方法で測定した。その結果は表1に
示すとおりであった。
【0121】λmin、T500〜570、T6
30〜700及びT400〜470の測定方法:着色
樹脂エマルジョンをガラス基板上に塗布し、200℃の
ホットプレート上で30分間加熱し、乾燥、硬化させ
て、着色樹脂塗膜を形成した。次いで、市販の色度計
(商品名「Spectoro Photo Meter
TC−1800MKII」、東京電色社製)を用いて、上
記着色樹脂塗膜の透過光を測定することによって、上記
λmin、T500〜570、T630〜700
及びT400〜470を求めた。
【0122】又、実施例1及び比較例1〜比較例3で得
られたインクジェット印刷用インクの性能(イ.吐出
性、ロ.外観、ハ.耐溶剤性、ニ.色特性、ホ.ヘーズ
値)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すと
おりであった。
【0123】イ.吐出性:ピエゾ式インクジェットヘッ
ドを搭載したインクジェット印刷装置を用いて、インク
ジェット印刷用インクをガラス基板上に全面塗布し、下
記判定基準により吐出性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥インク詰まりや塗布ムラは認められず、良好な吐
出性であった。 △‥‥若干のインク詰まりや塗布ムラが認められた。 ×‥‥激しいインク詰まりや塗布ムラが認められた。
【0124】ロ.外観:イ.の場合と同様にしてインク
ジェット印刷用インクをガラス基板上に全面塗布し、下
記判定基準により外観を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥スジや色ムラは認められず、良好な外観であっ
た。 △‥‥若干のスジや色ムラが認められた。 ×‥‥激しいスジや色ムラが認められた。
【0125】ハ.耐溶剤性:イ.の場合と同様にしてイ
ンクジェット印刷用インクを全面塗布したガラス基板を
200℃のホットプレート上で30分間加熱し、乾燥、
硬化させて、インク塗膜を形成した。次いで、得られた
ガラス基板上のインク塗膜をエタノールをしみ込ませた
布で擦ってインク塗膜の外観を目視で観察し、下記判定
基準により耐溶剤性を評価した。 〔判定基準〕 ○‥‥インク塗膜には何らの変化も認められなかった。 △‥‥インク塗膜に若干の変化が認められた。 ×‥‥インク塗膜に激しい変化が認められた。
【0126】ニ.色特性:市販の色度計「Specto
ro Photo Meter TC−1800MKI
I」を用いて、ハ.の場合と同様にしてガラス基板上に
形成したインクジェット印刷用インク塗膜の色特性(x
値、y値、Y値)を透過光にて測定した。尚、上記x値
及びy値は色相(色目)を表し、Y値は明度(明るさ)
を表す。従って、x値及びy値がほぼ等しい場合には、
Y値が大きいほど同じ色相における明度が高いことを意
味する。
【0127】ホ.ヘーズ値:市販のヘーズメーターを用
いて、ハ.の場合と同様にしてガラス基板上に形成した
インクジェット印刷用インク塗膜のヘーズ値を測定し
た。
【0128】
【表1】
【0129】表1から明らかなように、本発明による実
施例1の着色樹脂エマルジョンの塗膜は、前記〜の
特性の全てを満たしており、この着色樹脂エマルジョン
を主成分としてなる実施例1のインクジェット印刷用イ
ンクは、吐出性、外観、耐溶剤性、色特性(x値、y
値、Y値)及びヘーズ値の全てについて優れていた。
【0130】これに対し、塗膜の特性のうち、T50
0〜570が90%未満であり、T630〜700及
びT400〜470が50%を超えていた比較例1の
着色樹脂エマルジョンを主成分としてなる比較例1のイ
ンクジェット印刷用インクは、色特性のY値が小さいこ
とから明度が低く、カラー液晶表示装置とした時の明る
さが劣っていた。又、上記インクジェット印刷用インク
は、透過光中における赤色成分及び青色成分の割合が多
いことから緑色の色純度が低く、カラー液晶表示装置と
した時の色再現性が劣っていた。
【0131】又、塗膜の特性のうち、T500〜57
0が90%未満であった比較例2の着色樹脂エマルジョ
ンを主成分としてなる比較例2のインクジェット印刷用
インクは、色特性のY値がやや小さいことから明度がや
や低く、カラー液晶表示装置とした時の明るさがやや劣
っていた。又、上記インクジェット印刷用インクは、ヘ
ーズ値が大きく塗膜が濁っていることから、カラー液晶
表示装置とした時の鮮やかさに欠けていた。
【0132】さらに、同じく塗膜の特性のうち、T5
00〜570が90%未満であった比較例3の着色樹脂
エマルジョンを主成分としてなる比較例3のインクジェ
ット印刷用インクは、色特性のY値が小さいことから明
度が低く、カラー液晶表示装置とした時の明るさが劣っ
ていた。
【0133】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の着色樹脂エ
マルジョンは、特定の吸収スペクトルパターンを有する
塗膜を形成するようになされているので、鮮明性や色再
現性に優れると共に消偏性を生じることのない、優れた
緑色の色特性を発現するものであり、特に特定の吸収ス
ペクトルパターンを有する近赤外線吸収染料又は上記近
赤外線吸収染料及び特定の吸収スペクトルパターンを有
する黄色油溶性染料を含む着色剤を内部に均一に相溶し
て存在させた着色樹脂微粒子を水系媒体中に乳化分散さ
せて製造することにより、上記色特性がより優れた緑色
塗膜を形成するので、特にインクジェット印刷用インク
用として好適に用いられる。
【0134】又、本発明のインクジェット印刷用インク
は、上記本発明の着色樹脂エマルジョンに保湿剤が添加
されてなるので、インクジェット印刷適性に優れると共
に、上記優れた色特性を発現する緑色塗膜を印刷するこ
とができるものであり、特にカラーフィルター用として
好適に用いられる。
【0135】さらに、本発明のカラーフィルターは、上
記本発明のインクジェット印刷用インクを用いて製造さ
れるので、上記優れた色特性を発現する緑色塗膜が形成
されているものであり、特にカラー液晶表示装置用とし
て好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C09D 5/02 4J039 C09D 5/02 7/12 4J100 7/12 11/00 11/00 133/24 133/24 157/00 157/00 G02B 5/20 101 G02B 5/20 101 5/22 5/22 B41J 3/04 101Y Fターム(参考) 2C056 FA03 FA04 FB01 FB04 FC02 2H048 BA02 BA57 BA64 BB02 BB42 CA04 CA12 CA14 CA19 2H086 BA53 BA55 BA56 BA59 BA60 4J002 BB041 BB141 BB171 BC041 BC091 BD051 BD101 BD111 BE041 BF011 BF021 BG041 BG051 BG071 BG081 BG101 BG131 BH021 CD191 FD096 GP00 GS00 HA07 4J038 CG071 CG141 CG161 CG191 EA011 GA03 GA04 GA06 GA09 GA13 GA14 JC38 KA08 KA20 KA21 MA10 NA19 4J039 AD01 AD05 AD08 AD10 AD12 AD14 AD15 BC39 BC60 BD03 BE01 BE02 BE07 CA06 EA20 EA21 EA48 GA24 4J100 AA02P AA03P AA04P AB02P AB03P AB07R AC03P AC04P AC11P AE04P AG02P AG04P AJ01R AJ02R AJ08R AL03P AL04P AL05P AL08P AL08Q AL09Q AL10P AL11P AM02P AM15Q AM21P AM21Q AM21R AM47P AM48P AQ12R AQ19R AS02P AS03P BA03Q BA04P BA08Q BA31R BA56R BB01P BC04P BC43P CA05 CA06 JA07 JA32

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色樹脂微粒子を含有する着色樹脂エマ
    ルジョンが造膜されてなる塗膜が下記〜の特性の全
    てを満たすことを特徴とする着色樹脂エマルジョン。 400〜700nmの範囲の波長帯において、吸光度
    が最小になる最小吸収波長(λmin)が500〜57
    0nmの範囲の波長帯に存在すること。 上記λminにおける透過率(Tλmin)が95%
    となる色濃度の塗膜において、500〜570nmの範
    囲の波長帯における透過率(T500〜570)が90
    %以上であること。 上記λminにおける透過率(Tλmin)が95%
    となる色濃度の塗膜において、630〜700nmの範
    囲の波長帯における透過率(T630〜700)が50
    %以下であること。 上記λminにおける透過率(Tλmin)が95%
    となる色濃度の塗膜において、400〜470nmの範
    囲の波長帯における透過率(T400〜470)が50
    %以下であること。
  2. 【請求項2】 近赤外線吸収染料を含む着色剤を樹脂微
    粒子中に内包してなり、且つ、上記近赤外線吸収染料が
    下記及びの特性を満たすことを特徴とする請求項1
    に記載の着色樹脂エマルジョン。 400〜1000nmの範囲の波長帯において、吸光
    度が最大になる最大吸収波長(λAmax)が690〜
    800nmの範囲の波長帯に存在し、吸光度が最小にな
    る最小吸収波長(λAmin)が480〜530nmの
    範囲の波長帯に存在すること。 480〜550nmの範囲の波長帯における吸光度
    (Abs480〜550)と波長630nmにおける吸
    光度(Abs630)との関係が、(Abs480〜5
    50)/Abs630≦0.1であること。
  3. 【請求項3】 近赤外線吸収染料及び黄色油溶性染料を
    含む着色剤を樹脂微粒子中に内包してなり、且つ、上記
    近赤外線吸収染料が請求項2に記載の近赤外線吸収染料
    であり、上記黄色油溶性染料が下記〜の特性の全て
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の着色樹脂エ
    マルジョン。 400〜450nmの範囲の波長帯に存在する極大吸
    収波長(λBpeek)において吸光度の極大値(Ab
    sλBpeek)を有すること。 波長500nmにおける吸光度(Abs500)と上
    記λBpeekにおける吸光度の極大値(AbsλBp
    eek)との関係が、Abs500/AbsλBpee
    k≦0.3であること。 波長530nmにおける吸光度(Abs530)と上
    記λBpeekにおける吸光度の極大値(AbsλBp
    eek)との関係が、Abs530/AbsλBpee
    k≦0.1であること。
  4. 【請求項4】 近赤外線吸収染料がフタロシアニン系化
    合物であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記
    載の着色樹脂エマルジョン。
  5. 【請求項5】 黄色油溶性染料がアゾ系金属錯体化合物
    又はアゾメチン系金属錯体化合物であることを特徴とす
    る請求項3に記載の着色樹脂エマルジョン。
  6. 【請求項6】 疎水性ビニル系単量体100重量部、ア
    ニオン性基又はカチオン性基を有するビニル系単量体1
    〜30重量部及びノニオン性親水基を有するビニル系単
    量体1〜55重量部からなる混合単量体を重合して得ら
    れるビニル系樹脂及び着色剤を含有してなり、且つ、上
    記着色剤の含有量が上記ビニル系樹脂に対して1〜50
    重量%であり、上記着色剤が上記ビニル系樹脂の微粒子
    中に内包され、ビニル系樹脂と均一に相溶していること
    を特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の着
    色樹脂エマルジョン。
  7. 【請求項7】 疎水性ビニル系単量体が下記一般式
    (1)で表される重合性単量体を10重量%以上含有す
    ることを特徴とする請求項6に記載の着色樹脂エマルジ
    ョン。 CH2 =CR1 CONHCH2 OR2 一般式(1) (式中、R1 は水素原子又はメチル基を示し、R2 は炭
    素数3〜6のアルキル基を示す)
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の
    着色樹脂エマルジョンに保湿剤が添加されてなることを
    特徴とするインクジェット印刷用インク。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のインクジェット印刷用
    インクを用いて製造されることを特徴とするカラーフィ
    ルター。
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