JP2002319188A - 貼合わせ型光情報記録媒体及びその基板形状 - Google Patents

貼合わせ型光情報記録媒体及びその基板形状

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JP2002319188A
JP2002319188A JP2001122586A JP2001122586A JP2002319188A JP 2002319188 A JP2002319188 A JP 2002319188A JP 2001122586 A JP2001122586 A JP 2001122586A JP 2001122586 A JP2001122586 A JP 2001122586A JP 2002319188 A JP2002319188 A JP 2002319188A
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shape
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center
mold
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JP2001122586A
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Kazuhiro Kotaka
一広 小鷹
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光情報記録媒体の成形基板について、基板積載
時に基板間緩衝部材、いわゆるスペーサを必要としない
基板形状であって、かつ基板に記録された情報トラック
との同心が正確に得られるように第1基板の基板形状を
工夫し、また、上記の基板形状であっても機械的強度と
高い形状精度を確保できる第1基板の形状を工夫し、更
に、接着剤の流動制御に効果のある第1基板の基板形状
を工夫すること。 【解決手段】基板中心部にその基板の中心孔を含む環状
の肉厚部を有する第1基板と、その環状肉厚部と嵌合す
るように組み付けられる第2基板とを貼合わせて1枚の
記録媒体を構成する光情報記録媒体を前提として、中心
部に肉厚部を有する第1基板に、その媒体に必要とされ
る情報が記録されており、上記第1基板の中央肉厚部と
基板平面部との間の角部が、テーパー形状またはR形状
になっており、また、上記第1基板の中央肉厚部の周辺
に所定の幅で肉薄部が設けられていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、2枚の成形基板を貼
合わせて1枚の媒体を構成する光情報記録媒体における
成形基板の形状に関するものであり、中心孔保持機構に
おいて何等問題を生じることがなく、かつ、平坦なレー
ベル印刷面を確保することができ、さらに、量産性に優
れているものである。
【従来の技術】中心孔保持機構を有する媒体駆動装置に
おいて、なんら問題を生じることのない基板構成とその
基板成形方法が特開2000−195104号公報に記
載されている。上記特開2000−195104号公報
に記載されている方法では、次のような問題が残されて
いる。第1基板と第2基板の機能分担が明確でない。第
2基板の生産性が著しく劣る。第2基板の生産性を高め
るためにその形状を変更すると、平坦な印刷面の確保が
困難である。内周部における接着剤の流動制御が不十分
である。第1基板と第2基板の形状品質が、貼合わせの
品質へ多大な影響を及ぼす。以上の問題の理由の詳細
は、実施例の項の説明において説明する。
【0002】
【解決しようとする課題】この発明は上記の点に鑑み、
次の点をその課題とするものである。 (1)基板積載時に基板間緩衝部材、いわゆるスペーサ
を必要としない基板形状であって、かつ基板に記録され
た情報トラックとの同心が正確に得られるように第1基
板の基板形状を工夫すること(請求項1に対応)。 (2)また、上記の基板形状であっても機械的強度と高
い形状精度を確保できる第1基板の形状を工夫すること
(請求項2に対応)。 (3)更に、接着剤の流動制御に効果のある第1基板の
基板形状を工夫すること(請求項3に対応)。 (4)更に、上記第1基板を効率よく生産する成形金型
を提供すること(請求項4に対応) (5)次に第2基板を効率よく生産できる基板形状を工
夫すること(請求項5に対応)。 (6)また、上記の生産性を考慮しながら、貼合わせ品
質にも効果のある基板形状を工夫すること(請求項6に
対応)。 (7)更にまた、第2基板の形状品質が貼合わせ品質に
影響しない基板形状を工夫すること(請求項7に対
応)。 (8)更に、接着剤の流動制御に効果のある基板形状を
工夫すること(請求項8に対応)。 (9)以上の基板により、平坦な印刷面を確保できる第
1基板、第2基板の貼合わせ方法を提供すること(請求
項9に対応)。
【0003】
【課題を解決するために講じた手段】
【解決手段1】(請求項1に対応)上記課題(1)を解
決するために講じた手段1は、基板中心部にその基板の
中心孔を含む環状の肉厚部、すなわち中央ボス部を有す
る第1基板と、その環状肉厚部と嵌合するように組み付
けられる第2基板とを貼合わせて1枚の記録媒体を構成
する光情報記録媒体を前提として、中心部に中央ボス部
を有する第1基板に、その媒体に必要とされる情報が記
録されていることである。
【解決手段2】(請求項2に対応)上記課題2を解決す
るために講じた手段2は、上記解決手段1における上記
第1基板について、中央ボス部と基板平面部との間の角
部位を、テーパー形状またはR形状(凹状曲面)にした
ことである。
【解決手段3】(請求項3に対応)上記課題3を解決す
るために講じた手段3は、上記解決手段1における上記
第1基板について、中央ボス部の周辺に環状凹部による
所定の幅の肉薄部を設けたことである。
【解決手段4】(請求項4に対応)上記課題4を解決す
るために講じた手段4は、上記解決手段1における上記
第1基板を成形する金型について、金型中心部の樹脂導
入部材とスタンパ保持部材との間にあるガイドスリーブ
のキャビティ側の端面を、その端面より外周にある平面
よりキャビティ側へ突出して組み込ませたことである。
【解決手段5】(請求項5に対応)上記課題5を解決す
るために講じた手段5は、解決手段1における上記第1
基板と貼合される第2基板について、第1基板の内周部
にある環状凹部に相当する半径位置にスタックリブを設
けたことである。
【解決手段6】(請求項6に対応)上記課題6を解決す
るための手段6は、解決手段5における上記第2基板の
スタックリブの形状を、前記第1基板の環状凹部へ形状
的に十分収まるように設定したことである。
【解決手段7】(請求項7に対応)上記課題7を解決す
るための手段7は、解決手段5における上記第2基板に
ついて、内径部に所定の幅で肉薄部を設けたことであ
る。
【解決手段8】(請求項8に対応)上記課題8を解決す
るための手段8は、解決手段5における上記第2基板に
ついて、前記第1基板と対向する貼合わせ面側の中心孔
縁部に面取りによるテーパー面またはR状曲面を設けた
ことである。
【解決手段9】(請求項9に対応)上記課題9を解決す
るための手段9は、上記第1基板と第2基板とを、第2
基板のスタックリブが第1基板の環状凹部に嵌め込まれ
た状態で、貼合わせて光情報記録媒体を構成したことで
ある。
【作用】以上の解決手段の作用は、実施例の項、発明の
効果の項において説明する。
【0004】
【実施の形態】次いで、この発明の実施例を図面を参照
しつつ説明する。図1は本発明の記録媒体の一つの実施
例の斜視図と一部拡大断面図(右半分)である。この断
面図から明らかなように、その媒体に記録されるべき情
報は第1基板1に形成されている。また、第2基板2は
従来は無かったスタックリブ3を有し、更にそのスタッ
クリブ3が第1基板の環状凹部4に嵌め込まれた状態
で、第1基板1と第2基板2とが貼合わされている。図
2と図3に第1基板1と第2基板2の断面形状を示して
いる。図2の第1基板1の特徴は、中心孔を含む中央ボ
ス部5とその外周側に展開する基板平面部との間の角の
部位(以下これを「角部位」という)にテーパー形状部
7を設けていることである。上記の中央ボス部と基板平
面部との間の角部位が直角であると、基板成形時にこの
部分の金型からの離型性が安定せず、このために連続成
形不良を生じ、また、機械特性が安定せず、このために
平面不良を生じ、更に、中央ボス部5に亀裂が発生して
外観不良を生じる等の問題がある。この問題は、上記角
部位が直角形状であると、この部分での離型性が不安定
であって一定せず、また、直角形状による応力集中を生
じ、このため亀裂が発生することによるものである。上
記角部位をテーパー形状部7にすることにより、上記問
題点が全て解消され、通常の成形基板と同様の作業で第
1基板が成形される。なお、上記角部位をテーパー形状
以外に、R形状(凹状円弧面)としても同等の効果があ
る。更に、第1基板1の中央ボス部5と基板平面部との
間の角部位における接着剤10の流動を抑制するため
に、基板平面の内周部に環状凹部8による肉薄領域9を
設けている。この肉薄領域9を設けることの技術的意義
は次のとおりである。環状凹部8による肉薄領域9を設
けない基板を貼合わせた場合の問題点を図5に示してい
る。すなわち、第2基板2との貼り合わせ時に、余剰の
液状接着剤10が第1基板1の中央ボス部5の外周の微
小空隙間sを経て、中央ボス部5の上端を越えて、基板
表面まではみ出るという現象(オーバーフロー)が生じ
る。この問題を解消するには、接着剤の塗布量を必要最
低限度に制限するのが一つの方法であるが、そのように
すると、図6に示すように、基板中心部において十分に
接着されない領域(未接着領域)Aが生じる可能性が高
い。このような未接着領域Aの発生を回避するには、中
央ボス部5と第2基板との表面に接着剤10がはみ出さ
ない程度に、かつ、最適な接着領域を確保するのに必要
な接着剤を塗布することが必要であり、そのためには非
常に厳密な塗布量管理が求められ、その結果、貼合わせ
工程が、工程条件に関して許容幅の非常に狭い工程にな
ってしまう。これに対して、中央ボス部5の周辺に所定
の幅で環状凹部による肉薄部を設けるという、この発明
によれば、余剰の接着剤が環状凹部8に収容されるの
で、第1基板1の中央ボス部5の上端へ向けて過剰に接
着剤が流れることが抑制され、中央ボス部5の上端から
のはみ出しが防止される。ただし、第1基板、第2基板
はその内周まで確実に接着されるから接着領域は十分に
確保される。
【0005】また、図3に示す第2基板2には、従来に
は無かったスタックリブ3を設けている。従来の第2基
板にはスタックリブが無いため、成形基板同士が接触し
ないよう基板間緩衝部材(いわゆるスペーサ)を介して
縦積み保管する必要があり、そのため生産ラインにこの
基板間緩衝部材を取り除くロボットを介在させることが
必要である。他方、基板間緩衝部材を必要としないマガ
ジンによる横置き保管も可能ではあるが、この場合は、
縦積み保管に対し広大な保管面積を必要とするので、効
率的な生産ラインにはなり得ない。このような問題の解
決策として、第2基板2にスタックリブ3を設けたもの
である。その結果、本発明の第2基板2の成形ラインに
基板間緩衝部材を取り除くロボットを備える必要はない
が、しかし、スタックリブ3付きの第2基板2と上記の
第1基板1とを貼合わせるについて、平坦な接着面で接
着させようとすると、スタックリブ3を記録媒体の表面
に突出させることになり(図7参照)、そのために記録
媒体表面にレーベル印刷を行うについて別の問題が生じ
る。すなわち、上記の第1基板は情報を担持する基板で
あるから、レーベル印刷は第2基板2に施されるが、こ
の印刷において最も一般的なスクリーン印刷を第2基板
2に施すと、第2基板2のスタックリブ3がスクリーン
印刷の障害となり、このため印刷の品質を低下する。図
9にこの状態を概略的に示しており、参考までにCD基
板に対するスクリーン印刷の様子を図10に示してい
る。図9、図10から明らかなように、スクリーン印刷
においては、印刷面と元版であるスクリーンとは密着し
ている必要がある。ところが、第2基板2のスタックリ
ブ3を外方に突出させた記録媒体Dにおいては、印刷面
(第2基板表面)とスクリーンとの間に密着不良個所B
が生じ(図9参照)、これが印刷の品質低下をまねき、
更には印刷装置に対する負荷が増大し、スキージ(塗布
具)21やスクリーン22の耐久性を著しく低下させる
ことになる。この第2基板2の量産性と印刷品質の確保
を目的としてなされた方法が、次の方法である。
【0006】まず、第2基板2のスタックリブ3の位置
を第1基板1の環状凹部4と同じ半径方向位置に設け
る。そして、第1基板1の環状凹部4は、スタンパ25
を金型内に保持する、スタンパ保持部26によって必然
的に形成される形状である(図11参照)。当然のこと
ながら、金型内にスタンパを保持する構造が図11に示
す金型の場合とは異なるときは、適宜のキャビティ形状
の設計によって、第1基板の貼合わせ面に環状凹部4が
形成されるようにすればよい。次に第2基板2に設ける
スタックリブ3の形状を第1基板1の環状凹部4に収ま
る(あるいは嵌め込まれる)ような形状に設定する。こ
の第2基板2のスタックリブを設けた面を貼合わせ面と
して、第2基板2を第1基板1と貼合わせることによ
り、通常のCD基板30(図10参照)と同様の平坦な
印刷面を確保することができる(図8参照)。なお、第
2基板2のスタックリブ3を設けた面とは反対側の面に
は凹部領域があっても何等支障はない。それは、図10
に示すCDの印刷状態と同様の状態になるからである。
上記のようにスクリーン印刷において問題となるのは、
スクリーン22の印刷面との密着を妨げる突起物が存在
することであり、他方、印刷面から低い位置に形成され
る凹部形状の存在は何ら問題にならない。更に、第2基
板2の貼合わせ面側に印刷を施す場合でも、本発明の貼
合わせ構造は全く問題なく適応される。
【0007】以上の構成から得られる効果をまとめる
と、次のとおりである。 (1)貼合わせ媒体の基準となる中心孔を有する第1基
板に情報を形成したことにより、信号品質に影響する偏
心等の不具合は皆無となる。 (2)第2基板にスタックリブを設けたことにより、ラ
イン工程中にスペーサ等の基板間緩衝部材が不要とな
り、その結果、生産性が向上する。 (3)上記第2基板のスタックリブを第1基板の貼合わ
せ面にある環状凹部に嵌め込ませた状態で、第1基板と
第2基板の貼合わせを行うため、スタックリブのない平
坦な印刷面が確保される。 (4)第1基板の内周部または第2基板の中心孔部、あ
るいはその両方に肉薄部を設けたことにより、接着剤の
第1基板の中央ボス部の上端への流動が記録媒体内周部
において抑制される。 なお、以上の構成では完成した記録媒体の外面にはスタ
ックリブは存在しない。このため、記録媒体の取扱にお
けるユーザの利便性からスタックリブを設ける必要があ
る場合は、図4に示すように、第1基板の裏側面にスタ
ックリブ4aを設ければよい。
【0008】
【金型の実施例】上記第1基板を成形する金型内周部の
概略を図11に示している。この金型内周部構造のポイ
ントは、ガイドスリーブ41の形状とその組み付け状態
である。上記のとおり、第1基板1の中央ボス部5と、
その外周側に展開する基板平面との間にテーパー形状部
7を有している。更に、接着剤の流動を抑制することを
目的とした環状凹部8による肉薄領域8がある。これら
の形状が図11に示した金型構造によって成形される。
すなわち、ガイドスリーブ41に、第1基板1の中央ボ
ス部5と基板平面との間の角部位をテーパー形状部7に
し、同時に中央ボス部5の根元周囲の環状凹部8(肉薄
部)を形成するための凸部42を設け、これをキャビテ
ィC側に突出させている。この金型により、上記形状の
第1基板を簡単、容易に生産することができる。なお、
第1基板1の形状が得られるのであれば、上記の金型構
造に限られるものではなく、例えば図12に示すような
金型で第1基板1を成形してもよい。図12の金型は、
ガイドスリーブを有しない金型であり、このためスタン
パ保持部材51に上記環状凹部8、テーパー形状部7を
形成するための凸部52及びスタンパ保持部26aを設
けて、これをキャビティCに突出させるなどの必要な形
状構造を付加したものである。
【0009】第1基板、第2基板の貼合わせにおける不
具合点を図13乃至図15に模式的に示している。ま
ず、図13は本発明に係る技術の開発初期段階で確認さ
れた問題を図示している。このものにおいては、図2に
示すものと同様に、第1基板1の中心ボス部と基板平面
部との間の角部位をテーパー形状部7にしている。な
お、その理由は前述のとおりである。また、第2基板を
第1基板に貼合わせるについて、上記テーパー形状部7
が次のような障害となる。すなわち、第2基板2の中心
孔の縁部に成形時に生じる微小なバリ2xが生じるた
め、第2基板のバリ2xが第1基板1の上記テーパー形
状部7と干渉して、両基板の接着面の完全な密着を妨げ
る。この問題を解消するには、第2基板2のバリ2xの
発生を防止する対策を講じればよいが、そのためには、
第2基板2の成形金型において、同部形成に係わる部品
間のクリアランスを更に微小にせざるを得ず、そうする
と、金型の耐久性が著しく阻害されるから、量産性に乏
しい金型となってしまう。この問題に対する手段を講じ
た第1基板、第2基板が図14と図15に示されている
ものである。
【0010】図14に示すものは、第1基板1の中心ボ
ス部と近傍に所定幅の環状凹部8を設けて、当該凹部8
を設けた部分を肉薄領域9にして、第2基板2のバリ2
xが第1基板1の中心ボス部5の近傍平面と干渉するこ
とを回避している。なお、上記の環状凹部8の存在は、
上記のとおりの接着剤の流動を抑制する効果をも奏す
る。他方、図15に示すものは、第2基板2の中心孔の
縁部を面取り処理してテーパー面2yとしているもので
ある。これにより第2基板のバリ2xの位置が基板表面
よりも下がるから、その基板表面からの突出高さが小さ
くなり、第1基板との上記テーパー形状部7と干渉する
ことが回避される。この図14および図15に示す第1
基板、第2基板の形状構造による効果は、第2基板を成
形する金型の構造上、やむを得ず貼合わせ面側の中心孔
稜部にバリが生じる成形設備であっても、第2基板の形
状品質に関係なく、高い貼合わせ品質が確保されること
である。
【0011】なお、上記バリ対策のための形状を適用し
た第2基板に、第1基板に施した接着剤の流動抑制形状
を付加してもよい。この場合の第2基板の形状を図16
に示している。すなわち、第2基板2の内周領域を一段
と下げた段差部8aによる肉薄領域9とし、中心孔の縁
部をテーパー面2yとしている。そして、図16に示す
第2基板と第1基板とを貼合わせた記録媒体の形態は図
17に示す如くである。すなわち、第1基板1の環状凹
部8と段差部8aとによって環状空隙が形成され、この
環状空隙が余剰接着剤の収容空間となるから、一層確実
に接着剤の流動を抑制することができる。
【0012】
【発明の効果】以上のように本発明による効果を各請求
項に係る発明毎に整理すれば、次のとおりである。 (1)請求項1に係る発明の効果 貼合わせた媒体の基準となる中心孔を有する第1基板に
情報を形成したことにより、偏心等信号品質に影響する
不具合は皆無となる。更に、基板中央のボス部が基板間
緩衝部材(いわゆるスペーサ)の機能を奏するので、ラ
イン工程中にスペーサの挿入、除去のためのロボット等
の新規設備を導入する必要がない。 (2)請求項2に係る発明の効果 中央ボス部とその外周側に展開する基板平面部との間の
角部位がテーパー形状またはR形状(凹状曲面)を有し
ていることにより、安定した連続成形性と良好な品質の
基板が得られる。 (3)請求項3に係る発明の効果 第1基板の中央ボス部周辺に環状凹部による肉薄部を設
けたことにより、媒体内周部における接着剤の過剰な流
動が抑制される。 (4)請求項4に係る発明の効果 第1基板を成形する金型において、上記記載のテーパー
形状またはR形状を有し、かつ環状凹部を形成する金型
構造とすることにより、容易に第1基板を生産すること
ができる。 (5)請求項5に係る発明の効果 第2基板にスタックリブを形成したことにより、ライン
工程においてスペーサ等の基板間緩衝部材を設ける必要
がなくなったため、効果(1)と同様に第2基板の成形
工程においても新規設備を導入する必要はない。 (6)請求項6に係る発明の効果 第2基板のスタックリブ形状を第1基板の環状凹部に嵌
まり込む形状としたことにより、スタックリブを持つ面
の貼合わせであっても、良好な貼合わせ品質を確保する
ことができる。 (7)請求項7に係る発明の効果 第2基板において貼合わせ面側の中心孔縁部を面取りに
よるテーパー形状面またはR形状面にすることにより、
金型の構造上やむを得ず同部に微小突起(バリ)が形成
される場合であっても、良好な貼合わせ品質を確保する
ことができる。 (8)請求項8に係る発明の効果 第2基板の中心孔周辺に環状凹部を有することにより、
媒体内周部における接着剤の過剰な流動を抑制でき、ま
た、中心孔に微小突起(バリ)が形成された場合でも、
良好な貼合わせ品質を確保することができる。 (9)請求項9に係る発明の効果 第2基板のスタックリブを第1基板の環状凹部に嵌合さ
せた状態で、第1、第2基板を貼合わせることにより、
スクリーン印刷の障害となる突起物の存在しない印刷面
が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の実施例による記録媒体の斜
視図であり、(b)は同記録媒体の裏面斜視図であり、
(c)は図(a)におけるA−A面図の一部拡大図であ
る。
【図2】は同実施例の第1基板の断面図である。
【図3】は同実施例の第2基板の断面図である。
【図4】は第1基板の裏側面にスタックリブを設けた他
の例の記録媒体の、図1(c)と同様の一部拡大断面図
である。
【図5】は従来の記録媒体における接着剤のオーバーフ
ロー現象を模式的に示す一部拡大断面図である。
【図6】は従来の記録媒体における未接着領域の発生現
象を模式的に示す一部拡大断面図である。
【図7】は第2基板のスタックリブ3を記録媒体の表面
に突出させた状態で第1基板と第2基板とを貼合わせた
記録媒体の一部拡大断面図である。
【図8】は実施例の第2基板のスタックリブを設けた面
を貼合わせ面として、第2基板を第1基板とを貼合わせ
た記録媒体の一部拡大断面図である。
【図9】は従来技術におけるスクリーン印刷の状態を模
式的に示す断面図である。
【図10】は通常のCD基板におけるスクリーン印刷の
状態を模式的に示す断面図である。
【図11】は金型の実施例の一部拡大断面図である。
【図12】は金型の他の実施例の一部拡大断面図であ
る。
【図13】はバリの存在と第1、第2基板の貼合との関
係を模式的に示す一部拡大断面図である。
【図14】は実施例におけるバリと第1、第2基板の貼
合との関係を模式的に示す一部拡大断面図である。
【図15】この他の実施例におけるバリと第1、第2基
板の貼合との関係を模式的に示す一部拡大断面図であ
る。
【図16】は他の実施例の第2基板の一部拡大断面図で
ある。
【図17】は図16の第2基板と図2の第1基板とを貼
合わせた記録媒体の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1:第1基板 2:第2基板 3:スタックリブ 4:環状凹部 5:中央ボス部 7:テーパ形状部 8:環状凹部 9:肉薄領域 10:接着剤 21:スキージ 22:スクリーン 25:スタンパ 26,26a:スタンパ保持部 30:CD基板 41:ガイドスリーブ 42,52:凸部 51:スタンパ保持部材 A:基板中心部において十分に接着されない領域(未接
着領域) B:印刷面(第2基板表面)とスクリーンとの間に密着
不良個所 s:中央ボス部5の外周の微小空隙間

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板中心部にその基板の中心孔を含む環状
    の肉厚部を有する第1基板と、その環状肉厚部と嵌合す
    るように組み付けられる第2基板とを貼合わせて1枚の
    記録媒体を構成する光情報記録媒体において、 中心部に中央ボス部を有する第1基板に、その媒体に必
    要とされる情報が記録されていることを特徴とする、貼
    合わせ型光情報記憶媒体。
  2. 【請求項2】請求項1の第1基板において、中央ボス部
    と基板平面部との間の各部位が、テーパー形状またはR
    形状であることを特徴とする第1基板。
  3. 【請求項3】請求項1の第1基板において、中央ボス部
    の周辺に環状凹部による所定幅の肉薄部があることを特
    徴とする第1基板。
  4. 【請求項4】請求項1の第1基板を成形する金型におい
    て、金型中心部の樹脂導入部材とスタンパ保持部材との
    間にあるガイドスリーブのキャビティ側の端面が、その
    端面より外周にある平面よりキャビティ側へ突出して組
    み込まれていることを特徴とする金型。
  5. 【請求項5】請求項1の第1基板と貼合される第2基板
    において、第1基板の内周部にある環状凹部に相当する
    半径位置にスタックリブを有することを特徴とする請求
    項1の第2基板。
  6. 【請求項6】請求項5の第2基板のスタックリブの形状
    が、前記第1基板の環状凹部へ形状的に十分収まるよう
    に設定されていることを特徴とする第2基板のスタック
    リブ形状。
  7. 【請求項7】請求項5の第2基板において、内径部に所
    定の幅で肉薄部があることを特徴とする第2基板。
  8. 【請求項8】請求項5の第2基板において、前記第1基
    板と対向する貼合わせ面側の中心孔縁部が面取りによる
    テーパー面またはR形状面であることを特徴とする第2
    基板。
  9. 【請求項9】請求項3の第1基板と請求項5の第2基板
    とが、第2基板のスタックリブが第1基板の環状凹部に
    嵌め込まれた状態で、貼合されていることを特徴とす
    る、光情報記憶媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007032223A1 (ja) * 2005-09-13 2007-03-22 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha 装飾用シート、加飾成形品および自動車両

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