JP4111372B2 - 光ディスク基板とその成形用金型 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明はビデオディスク、オーディオディスク等の記録媒体用ディスクの基板の信号面や保護コートしていない面に傷がつかないように保護するためのスタックリブを形成した光ディスク基板(以下「ディスク基板」という)と、そのディスク基板を成形するための金型、さらにその成形基板を用いた光情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディスク基板は、成形されてから積み重ねられた場合等に他のディスク基板との接触によって傷つかないように、スタックリブが設けられている。このスタックリブは、ディスク基板の信号が記録されていない側の面のクランプエリアの外周であって、反対面のスタンパ押えによって形成される環状溝と一致しない位置に、環状の突条を形成したものである。
【0003】
【従来技術の問題点】
従来のコンパクトディスク(以下「CD」という)では、上記スタックリブは光入射面に形成され、その対向面、すなわち情報形成面にはレーベル印刷がなされており、このレーベル印刷は一般的に「スクリーン印刷」が採用されている。その理由は、ハイサイクルな工程設定が可能で、コストの面から最良の選択と考えられるためである。上記「スクリーン印刷」は、決定されたデザインに従ってインクを透過させる領域と透過させない領域とにそれぞれ所定の処理を施した薄いフィルム(スクリーン)を元版とし、その元版に塗布具(スキージ)によりインクを塗布して印刷対象物にインクを転写する印刷方法である。
【0004】
ところで、近年多用されるようになったDVDメディアは、2枚のディスク基板を貼合わせることで1枚の記録媒体を構成する形態のメディアであり、情報担持基板とその対向基板としてのカバー基板との2枚のディスク基板を必要とする。当初このDVDメディアの生産においては、情報担持基板を成形した金型、あるいは同種の金型を用いてカバー基板も成形することが一般的に行われているが、これは、設備コストの低減を目的としてのことであり、結果として外観形状が全く同一の成形基板を貼合わせて1枚のメディアを構成するものである。ここで、従来のCDと同様のレーベル印刷を施す際に、カバー基板側のスタックリブの存在が障害になるという問題がある。すなわち、通常のCDの印刷面にはスタンパ保持の環状溝が存在するだけで、印刷上の障害物すなわち突起物は存在しないが、しかし、スタックリブ23(図2参照)を有するDVDのカバー基板においてCDと同様のスクリーン印刷を行うと、このスタックリブ(突起物)23がスクリーン1(元版)とスキージ2(塗布具、図4参照)にダメージを与え、CDの印刷に比べ著しく耐刷枚数を減少させることになり、特にスキージ2においてその影響が顕著である。このため、スタックリブ23を持たないカバー基板専用の金型を作製しカバー基板を成形することとなったが、この場合には、その製造ラインにおいてスタックリブを持たない成形基板を1枚毎に扱うため、スペーサをディスク成形基板間に挿入して対応する必要があり、このため、従来では不要だったスペーサの挿入あるいは除去用のロボットを新たに介入させることが必要であり、それだけ設備コストの増大をまねくことになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、スタックリブを有する基板について、スクリーン印刷においてスタックリブがスクリーン、スキージにダメージを与えることのないように、カバー基板の構造を工夫し(課題1)、またそのための成形金型を工夫すること(課題2)をその課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
【解決手段1】
(請求項1に対応)
上記課題1を解決するための解決手段1は、射出成形によって成形され、中心に設けられた開口部と、一方の面にスタンパによって信号が転写された信号エリアと、外周縁と前記開口部との間に形成されたスタックリブとを有する光ディスク基板について、上記スタックリブの頂部からディスク基板外周縁側の立ち上り部にかけての傾斜角度が26.5度以下であることである。
【0007】
【作用】
従来の成形基板の場合は、スタックリブの外周側傾斜が急角度のため、スクリーンがスタックリブの傾斜面から離間し、この部分においてスクリーンに無理な力がかかり、さらにまた、スキージがスタックリブの外周側傾斜部を通過するとき、外周側傾斜部と接触する部分の撓みが大きく、この部分に大きな応力を生じる。これに対して、スタックリブの頂部からディスク基板外周縁側の立ち上り部にかけての傾斜角度が26.5度以下であるので、成形基板にスクリーン印刷のスクリーンを当てた場合に、外周側の傾斜角度が十分に緩やかであり、スクリーンがスタックリブの外周側傾斜に馴染んで接触するから、この部分においてスクリーンに無理な力がかかることはなく、また、スキージに上記の大きな応力が生じることもない。
したがって、スクリーン印刷においてスタックリブがスクリーン、スキージにダメージを与えることはない。
【0008】
【解決手段2】
(請求項2に対応)
上記課題2を解決するための解決手段2は、固定金型と、該固定金型に対向する可動金型と、前記固定金型と前記可動金型のどちらか一方に取付けられるスタンパと、スタックリブを形成するために他方の金型に形成される環状溝とを備えているディスク基板を形成するための金型について、上記環状溝をクランプゾーンの外周端と情報領域の間に設定し、その樹脂流動下流側の縁部から最深部にかけての傾斜角度が26.5度以下であることである。
【0009】
【作用】
上記スタックリブはクランプゾーンの外周端と情報領域の間に設定されているので、この金型を使って情報担持基板と解決手段1のカバー基板の両方を成形することが可能である。
【0010】
【実施例】
1.カバー基板についての実施例
次いで、図面を参照しながら実施例を説明する。
従来の成形基板の中心部付近の断面形状の概要は図2に示すものである。図2に示す基板22のスタックリブ23は半径方向内側、外側にほぼ同等の傾斜を有する突起物である。他方、本発明の基板12のスタックリブ13を施した成形基板の断面形状の概要は図1に示すようなものであり、そのスタックリブ13の外周側の傾斜面13aの傾斜角度が内周側の傾斜面13bの傾斜角度よりも緩やかに設定されている。
図2のもの、図1のものについてスクリーン印刷を施す際のスクリーンの状態、スキージの状態の概要は、図3、図4にそれぞれ示すとおりである。すなわち、図4に示す従来の成形基板の場合は、スタックリブ23の外周側傾斜が急角度のため、スクリーン1がスタックリブ23の傾斜面から離間し、この部分でスクリーン1に無理な力がかかり、また、スキージ2がスタックリブ23の外周側傾斜部を通過するとき、外周側傾斜部と接触する部分の撓みが大きく、この部分に大きな応力を生じる。しかし、図3に示す本発明の成形基板にスクリーン印刷のスクリーン1を当てた場合は、外周側の傾斜角度が十分に緩やかなため、スクリーン1がスタックリブ13の外周側傾斜に馴染んで接触するので、この部分においてスクリーンに無理な力がかかることはなく、また、スキージ2に上記の大きな応力が生じることもない。
図1に示す実施例におけるスタックリブ13の寸法関係の一例は次のとおりである。すなわち、図2の要部を拡大して図7に示すように、従来基板では0.2mmの高さhを確保するための傾斜面の幅bを0.4mmにしており、このものの傾斜面の傾斜角度は約26.5degである。他方、図1の要部を拡大して図6に示すように、本発明の基板では同じ0.2mmの高さhを確保するための幅b´は5.0mmであり、上記傾斜面の傾斜角度は2.3degで、スクリーン印刷に影響を与えない程度に十分緩やかになっている。
なお、上記のスタックリブの具体的な寸法関係は好適な例であるが、傾斜角度は上記の約26.5degに限られるものではなく、例えば、図5に示す他の例のように、スタックリブ53の頂点から基板52の外周端まで緩やかに傾斜するスタックリブ形状にすることもできる。そして、図1、図5いずれの例のスタックリブ形状においても、スクリーン印刷に支障をきたすことはなく、スタックポールにスペーサなしで積み重ねても支障なく一枚毎のハンドリングが可能である。
【0011】
2.上記のディスク基板(カバー基板12等)成形用金型
この発明のディスク基板の成形用金型の、従来の基板(カバー基板)22の成形金型との違いは、スタックリブ13を形成する溝の外周側傾斜部の傾斜角度が上記スタックリブ23のそれと違うことである。そして、情報記録担持基板が、上記カバー基板12のスタックリブ13と同じスタックリブを備えていても特段の支障がない断面形状にすることができるから、この発明のカバー基板12を成形する金型をそのまま使って情報記録担持基板を成形することが可能である。すなわち、図1の断面形状についていえば、このスタックリブ13はクランプゾーンの外周端の直後と情報領域の直前との間に設定されているので、情報担持基板がカバー基板と同じスタックリブを備えていても該情報担持基板は、現在のDVDメディアの情報担持基板の規格に準拠した断面形状を有していることになり、したがって、本金型を使って情報担持基板とカバー基板の両方を成形することができる。メディア製造者にとってコスト低減は日常的な検討課題であるが、上記のようなカバー基板成形金型を採用することにより、カバー基板成形専用の金型、あるいは情報担持基板専用の金型を用意する必要はなくなるので、成形金型について特にコスト増を招くことはない。
【0012】
【発明の効果】
本発明の基板によれば貼合わせ型の光情報記録媒体の製造ラインにおいて、スペーサを使用せずとも1枚毎のハンドリングが可能なスタックリブ付き基板が得られ、レーベル印刷を施す場合のスクリーン、スキージの耐久性を損なうこともなく(請求項1)、また、その基板は、情報担持基板成形金型によって、従来の光ディスク基板と同様に容易に大量生産が可能である(請求項2)。
さらに、本発明の成形基板による光情報記録媒体では、従来のスタックリブ付き基板を用いた貼合わせ型光情報記録媒体のようにレーベル印刷の印刷領域が制約されることはなく、クランプエリアの直前まで印刷領域が確保され、レーベルデザインに表現力が増すという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】は実施例の基板の断面図である。
【図2】は従来例の基板の断面図である。
【図3】は図1の実施例の基板にレーベル印刷を施すときの要部拡大図である。
【図4】は図2の従来例の基板にレーベル印刷を施すときの要部拡大図である。
【図5】は他の実施例の基板の断面図である。
【図6】は実施例1の要部拡大図である。
【図7】は従来例の要部拡図である。
【符号の説明】
1:スクリーン
2:スキージ
12,22,52:基板
13a:外周側傾斜面
13b:内周側傾斜面
13,23,53:スタックリブ
Claims (2)
- 外観形状が同一の2つの成形基板を貼合わせて一枚の記録媒体を構成するもので、射出成形によって成形される光ディスク基板であって、
中心に設けられた開口部と、一方の面にスタンパによって信号が転写された信号エリアと、ディスク基板の外周縁と前記開口部との間に形成されたスタックリブとを有し、断面台形形状の上記スタックリブの頂部からディスク基板外周縁側の立ち上がり部にかけての傾斜角度が26.5度以下であることを特徴とする光ディスク基板。 - 外観形状が同一の2つの成形基板を貼合わせて一枚の記録媒体を構成するディスク基板を形成するための金型であって、
固定金型と、該固定金型に対向する可動金型と、前記固定金型と前記可動金型のどちらか一方に取付けられるスタンパと、断面台形形状のスタックリブを形成するために他方の金型に形成される環状溝とから構成され、該環状溝はクランプゾーンの外周端と情報領域の間にあり、その樹脂流動下流側の縁部から最深部にかけての傾斜角度が26.5度以下であることを特徴とする光ディスク基板の成形用金型。
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JP2001401264A JP4111372B2 (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 光ディスク基板とその成形用金型 |
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JP2003203384A JP2003203384A (ja) | 2003-07-18 |
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