JP2002316760A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002316760A
JP2002316760A JP2001124133A JP2001124133A JP2002316760A JP 2002316760 A JP2002316760 A JP 2002316760A JP 2001124133 A JP2001124133 A JP 2001124133A JP 2001124133 A JP2001124133 A JP 2001124133A JP 2002316760 A JP2002316760 A JP 2002316760A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙をスイッチバックし、又は、分岐搬送す
るときに、用紙が擦れて傷付くことや、用紙が擦れてそ
の用紙に形成されている画像の画質が低下することを防
止する。 【解決手段】 第1搬送路8を搬送された用紙が第3搬
送路10を搬送されるように搬送方向をスイッチバック
される過程において、用紙は、反転ローラ24と第1反
転対向ローラ26とに挟持されて搬送され、及び、用紙
先端を突起で保持されて搬送された後に反転ローラ24
と第2反転対向ローラ27とに挟持されて搬送され、さ
らに、把持停止手段28により一時的に把持して停止さ
れる。このため、用紙は分岐爪のような部材と接触して
擦られることがなく、用紙が擦られて傷が付いたり、用
紙に形成された画像が擦られて画質が低下するというこ
とを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、用紙の搬送方向を
スイッチバック(搬送方向の前後反転)させたり、用紙
の搬送方向を分岐させたりする用紙経路を備えた画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プリンタや複写機等の画像形成装
置においては、両面印刷機能、画像面を下向きにしてペ
ージ順に排紙する反転排紙機能等の多機能化が進められ
ており、これに伴って、画像形成装置内を搬送される用
紙をスイッチバックさせたり、搬送方向を分岐させたり
している。
【0003】このようなスイッチバック部や分岐部にお
いては、用紙を搬送する向きに回転駆動される搬送ロー
ラと、この搬送ローラの外周面に押し付けられる向きに
付勢された分岐爪等を用いたスイッチバック機構、分岐
機構が採用されている。このようなスイッチバック機
構、分岐機構の箇所を通る用紙は、分岐爪をその付勢力
に抗して押し上げるようにして搬送ローラと分岐爪との
間を搬送される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】用紙が搬送ローラと分
岐爪との間を通って搬送されるとき、用紙が分岐爪との
接触により擦られ、用紙に分岐爪の跡や傷が付くという
問題がある。
【0005】また、少なくとも片面に画像が形成された
用紙を反転排紙、又は、両面印刷のために搬送すると
き、その画像に分岐爪が接触することにより画像が擦ら
れて画像品質が低下するという問題がある。
【0006】また、分岐爪を使用した用紙搬送ではスリ
ップが生じ易く、精度の良い用紙搬送が難しい。
【0007】また、分岐爪を使用した用紙搬送では、そ
の用紙の搬送方向と直交する用紙幅方向において分岐爪
の押圧力がばらつきを生じ易く、搬送される用紙がスキ
ューを生じ易くなる。
【0008】本発明の目的は、用紙をスイッチバック
し、又は、分岐搬送するときに、用紙が擦れて傷付くこ
とや、用紙が擦れてその用紙に形成されている画像の画
質が低下することを防止できる画像形成装置を提供する
ことである。
【0009】本発明の別の目的は、用紙のスイッチバッ
クや分岐搬送を精度良く行える画像形成装置を提供する
ことである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
用紙が搬送される第1搬送路と、この第1搬送路を搬送
された用紙が送り込まれる位置に形成された第2搬送路
と、前記第2搬送路に送り込まれた用紙がスイッチバッ
クして送り出された後に搬送される第3搬送路とが三叉
路状に接続された用紙経路を備えた画像形成装置におい
て、外周部に複数の突起を備えてその外周部の一部を前
記第1搬送路と第3搬送路とに臨ませ、用紙が前記第1
搬送路を搬送される向きに回転駆動されるとともに用紙
が前記第3搬送路を搬送される向きに回転駆動される反
転ローラと、前記反転ローラの外周部に当接されて前記
第1搬送路を搬送される用紙を挟持する位置に配置され
た第1反転対向ローラと、前記反転ローラの外周部に当
接されて前記第3搬送路を搬送される用紙を挟持する位
置に配置された第2反転対向ローラと、前記第2搬送路
上に配置されてこの第2搬送路に送り込まれた用紙を一
時的に把持して停止させる把持停止手段と、を有する。
【0011】したがって、第1搬送路を搬送される用紙
は、反転ローラと第1反転対向ローラとにより挟持され
て搬送力を付与され、第2搬送路に送り込まれる。第2
搬送路に送り込まれた用紙は、その用紙の後端が反転ロ
ーラと第1反転対向ローラとの当接部を通過する前であ
る所定のタイミングで把持停止手段により把持され、第
2搬送路への送り込みが停止される。
【0012】用紙が把持停止手段により把持して停止さ
れた後においても反転ローラの駆動が続行されることに
より、用紙の後端側は第2搬送路の方向へ引き続き送り
込まれ、用紙は、把持停止手段と反転ローラとの間で次
第に湾曲する。そして、この用紙の後端が反転ローラと
第1反転対向ローラとの当接部を通過すると、この用紙
はその後端を反転ローラの突起に保持され、用紙後端は
反転ローラの回転に伴って第3搬送路側に運ばれる。湾
曲された用紙の後端が反転ローラの突起により保持され
て第3搬送路側の所定位置まで運ばれると、湾曲した用
紙は自らの復原力により湾曲状態を解消するように跳ね
上がり、その用紙後端が突起による保持を解除されて反
転ローラと第2反転対向ローラとの間に入り込む。
【0013】用紙後端が反転ローラと第2反転対向ロー
ラとの間に入り込んだ直後のタイミングで把持停止手段
による把持停止状態が解除される。これにより、用紙は
反転ローラと第2反転対向ローラとにより挟持されて搬
送力を付与され、搬送方向をスイッチバックさせた状態
で第3搬送路を搬送される。
【0014】ここで、第1搬送路を搬送された用紙が第
3搬送路を搬送されるように搬送方向をスイッチバック
される過程において、用紙は、反転ローラと第1反転対
向ローラとに挟持されて搬送され、及び、反転ローラと
第2反転対向ローラとに挟持されて搬送され、さらに、
把持停止手段により一時的に把持して停止されるもので
あり、分岐爪のような部材と接触して擦られるというこ
とがない。このため、用紙が擦られて傷が付いたり、用
紙に形成された画像が擦られて画質が低下するというこ
とが防止される。
【0015】用紙先端(スイッチバック前の用紙後端)
を突起により保持されて運ばれる用紙は、その用紙先端
が斜め方向にずれを生じることなく運ばれるので、スキ
ューの発生を防止することができる。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、前記把持停止手段は、把持停止位
置と把持停止解除位置とへ移動自在な把持パッドであ
る。
【0017】したがって、把持パッドを把持停止位置へ
移動させることにより第2搬送路に送り込まれた用紙を
把持して停止させることを確実に行え、把持パッドを把
持停止解除位置へ移動させることにより、第2搬送路に
送り込まれた用紙の把持停止の解除を確実に行える。
【0018】請求項3記載の発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、前記把持停止手段は、前記第2搬
送路に送り込まれた又は送り出される用紙を挟持して搬
送力を付与する回転方向が正逆切替自在な搬送ローラで
ある。
【0019】したがって、第1搬送路を搬送された用紙
の後端が反転ローラと第1反転対向ローラとの当接部を
通過した後に搬送ローラの回転を停止させることによ
り、第2搬送路に送り込まれた用紙をその位置で把持し
て停止させることができる。
【0020】その後、この搬送ローラを逆転させること
により用紙を第2搬送路から送り出し、第2搬送路への
送り込み時には用紙後端となっていた用紙先端が反転ロ
ーラの外周部に当接される。反転ローラの外周部に当接
された用紙先端は反転ローラの突起に保持され、反転ロ
ーラの回転に伴って第3搬送路側に運ばれるとともに、
逆転している搬送ローラにより搬送力を付与されて反転
ローラ側へ進行し、反転ローラと第2反転対向ローラと
の当接部に入り込む。反転ローラと第2反転対向ローラ
との当接部に入り込んだ用紙は、反転ローラと第2反転
対向ローラとにより挟持されて搬送力を付与され、搬送
方向をスイッチバックされた状態で第3搬送路を搬送さ
れる。
【0021】ここで、把持停止手段として正逆切替自在
な搬送ローラを用いることにより、用紙の搬送方向をス
イッチバックさせる際に、反転ローラと搬送ローラとの
間で用紙を湾曲させる必要がなくなり、この湾曲が原因
となる曲げ癖が用紙に付くことを防止できる。
【0022】請求項4記載の発明は、請求項3記載の画
像形成装置において、前記搬送ローラは、用紙を前記第
2搬送路に送り込むときの用紙搬送速度が前記反転ロー
ラの用紙搬送速度より減速された後に停止される。
【0023】したがって、搬送ローラの回転を停止させ
て第2搬送路に送り込まれた用紙を把持して停止させた
ときには、搬送ローラと反転ローラとの間で用紙を緩や
かに湾曲させることができる。そして、用紙の後端が反
転ローラと第1反転対向ローラとの当接部を通過するタ
イミングで搬送ローラを停止させることにより、用紙は
その後端部を反転ローラの突起に保持されて第3搬送路
側へ運ばれる。この用紙の後端が反転ローラの突起によ
り保持されて第3搬送路側の所定位置まで運ばれると、
用紙は自らの復原力により湾曲状態を解消するように跳
ね上がり、その用紙後端が突起による保持を解除されて
反転ローラと第2反転対向ローラとの間に入り込む。
【0024】ここで、本発明の場合には、用紙に生じる
湾曲が搬送ローラと反転ローラとの間の全域で緩やかに
生じるので、用紙に局部的な湾曲が生じてそれが用紙の
曲げ癖の原因になるということを防止できる。さらに、
請求項2の発明と比べた場合、第2搬送路への送り込み
量を少なくすることができるので、用紙のスイッチバッ
クに要する時間を短縮できる。
【0025】請求項5記載の発明は、請求項1ないし4
のいずれか一記載の画像形成装置において、前記第2搬
送路に送り込まれる用紙の搬送方向に沿った前記把持停
止手段より上流側に、前記第2搬送路に送り込まれる用
紙の端部を検知する検知センサが設けられている。
【0026】したがって、検知センサにより用紙の先端
や後端を検知し、その検知結果に応じた所定のタイミン
グで把持パッドや搬送ローラなどの把持停止手段を駆動
させることにより、用紙のスイッチバックの制御を円滑
に行える。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項1ないし5
のいずれか一記載の画像形成装置において、前記反転ロ
ーラは、円柱状のローラ本体部の外周部に前記突起が設
けられており、前記反転ローラが前記第1反転対向ロー
ラ又は前記第2反転対向ローラに当接したときに前記突
起は前記ローラ本体部の外周面と略同じ位置まで退避自
在である。
【0028】したがって、反転ローラと第1反転対向ロ
ーラとの当接部、又は、反転ローラと第2反転対向ロー
ラとの当接部においては、ローラ本体部と第1反転対向
ローラ、ローラ本体部と第2反転対向ローラとがそれぞ
れ当接するので、反転ローラと第1反転対向ローラとで
挟持される用紙、又は、反転ローラと第2反転対向ロー
ラとで挟持される用紙に対して確実に搬送力を付与する
ことができ、用紙をスリップさせることなく精度良く搬
送することができる。
【0029】請求項7記載の発明は、用紙が搬送される
第4搬送路と、この第4搬送路を搬送された用紙が選択
的に送り込まれる第5搬送路と第6搬送路とが三叉路状
に接続された用紙経路を備えた画像形成装置において、
前記第4搬送路上に設けられてこの第4搬送路を搬送さ
れる用紙を前記第5搬送路又は前記第6搬送路に向けて
搬送する用紙搬送手段と、外周部に複数の突起を備えて
その外周部の一部を前記第5搬送路と第6搬送路とに臨
ませ、用紙が前記第5搬送路又は前記第6搬送路を搬送
される向きに正逆回転切替自在な分岐ローラと、前記分
岐ローラの外周部に当接されて前記第5搬送路を搬送さ
れる用紙を挟持する位置に配置された第1分岐対向ロー
ラと、前記分岐ローラの外周部に当接されて前記第6搬
送路を搬送される用紙を挟持する位置に配置された第2
分岐対向ローラと、を有する。
【0030】したがって、用紙は用紙搬送手段の搬送力
により第4搬送路を搬送され、用紙先端が分岐ローラの
外周部に当接される。分岐ローラの外周部に当接された
用紙先端は分岐ローラの突起に保持され、分岐ローラの
回転方向に応じて第5搬送路側又は第6搬送路側に運ば
れる。そして、所定位置まで運ばれた後に突起による保
持が解除され、用紙先端は分岐ローラと第1分岐対向ロ
ーラとの間、又は、分岐ローラと第2分岐対向ローラと
の間に入り込み、第5搬送路又は第6搬送路を搬送され
る。
【0031】ここで、第4搬送路を搬送された用紙を第
5搬送路又は第6搬送路のいずれかに分岐するとき、用
紙先端が分岐ローラの突起で保持され、その用紙先端が
分岐ローラの回転に伴って第5搬送路側又は第6搬送路
側に運ばれるので、分岐爪のような部材と接触して擦ら
れるということがない。このため、用紙が擦られて傷が
付いたり、用紙に形成された画像が擦られて画質が低下
するということが防止される。
【0032】用紙先端を突起により保持されて運ばれる
用紙は、その用紙先端が斜め方向にずれを生じることな
く運ばれるので、スキューの発生を防止することができ
る。
【0033】請求項8記載の発明は、請求項7記載の画
像形成装置において、前記用紙搬送手段は回転駆動され
る搬送ローラであり、用紙先端が前記分岐ローラの外周
部に当接した直後のタイミングで前記搬送ローラが一時
停止される。
【0034】したがって、先端を分岐ローラの外周部に
当接させた用紙が引き続き分岐ローラ方向に送り出され
てその用紙の先端側が大きく湾曲するということが発生
せず、そのような湾曲が原因となる曲げ癖や皺が用紙に
付くことを防止できる。
【0035】請求項9記載の発明は、請求項7記載の画
像形成装置において、前記用紙搬送手段は回転駆動され
る搬送ローラであり、用紙先端が前記分岐ローラの外周
部に当接した直後のタイミングで前記搬送ローラの用紙
搬送速度が減速される。
【0036】したがって、先端が分岐ローラの外周部に
当接された直後にその用紙の分岐ローラ側への送り出し
速度が遅くなるので、先端を分岐ローラ当接させた用紙
が大きく湾曲するということがなく、緩やかに湾曲す
る。このため、そのような湾曲が原因となる曲げ癖や皺
が用紙に付くことを防止できる。
【0037】さらに、先端を分岐ローラの突起に保持さ
れた用紙は緩やかに湾曲されながら第5搬送路側又は第
6搬送路側に向けて運ばれるので、この用紙は第5搬送
路側又は第6搬送路側の所定位置まで運ばれたときに自
らの復原力により湾曲状態を解消するように跳ね上がっ
て分岐ローラと第1分岐対向ローラとの当接部、又は、
分岐ローラと第2分岐対向ローラとの当接部に入り込む
ので、用紙の搬送方向の分岐に要する時間を短縮でき
る。
【0038】請求項10記載の発明は、請求項7ないし
9のいずれか一記載の画像形成装置において、用紙の搬
送方向に沿った前記分岐ローラの上流側に、用紙の端部
を検知する検知センサが設けられている。
【0039】したがって、検知センサによる用紙先端の
検知結果に応じて請求項8記載の発明のように搬送ロー
ラを一時停止させたり、請求項9記載の発明のように搬
送ローラの搬送速度を減速させたりするタイミングをと
ることができ、用紙の搬送方向を分岐する制御を円滑に
行える。
【0040】さらに、検知センサによる用紙後端の検知
結果に応じて、分岐ローラの回転方向を切り替える制御
を行うこともできる。
【0041】請求項11記載の発明は、請求項7ないし
10のいずれか一記載の画像形成装置において、前記分
岐ローラは、円柱状のローラ本体部の外周部に前記突起
が設けられており、前記分岐ローラが前記第1分岐対向
ローラ又は前記第2分岐対向ローラに当接したときに前
記突起は前記ローラ本体部の外周面と略同じ位置まで退
避自在である。
【0042】したがって、分岐ローラと第1分岐対向ロ
ーラとの当接部、又は、分岐ローラと第2分岐対向ロー
ラとの当接部においては、ローラ本体部と第1分岐対向
ローラ、ローラ本体部と第2分岐対向ローラとがそれぞ
れ当接するので、分岐ローラと第1分岐対向ローラとで
挟持される用紙、又は、分岐ローラと第2分岐対向ロー
ラとで挟持される用紙に対して確実に搬送力を付与する
ことができ、用紙をスリップさせることなく精度良く搬
送することができる。
【0043】請求項12記載の発明は、用紙搬送路を搬
送された用紙を画像形成部に送り込み、この画像形成部
において用紙に画像形成を行う画像形成装置において、
前記用紙搬送路の途中に接続されたこの用紙搬送路を搬
送される用紙が送り込まれる反転路と、前記反転路に送
り込まれた用紙をスイッチバックさせて前記用紙搬送路
へ送り出す送り出し状態と、前記反転路から送り出され
る先行の用紙と前記反転路に送り込まれる後続の用紙と
の少なくとも一部が重畳することを許容する開放状態と
に切替自在な用紙反転手段と、外周部に複数の突起を備
えて前記用紙搬送路と前記反転路との接続箇所に配置さ
れ、前記用紙搬送路の上流側から搬送された用紙を前記
反転路に送り込む向きに回転駆動されるとともに前記反
転路から送り出された用紙を前記用紙搬送路の下流側に
送り込む向きに回転駆動されるローラと、前記ローラの
外周部に当接されて前記反転路に送り込まれる用紙を挟
持する位置に配置された第1対向ローラと、前記ローラ
の外周部に当接されて前記反転路から送り出される用紙
を挟持する位置に配置された第2対向ローラと、を有す
る。
【0044】したがって、用紙搬送路を搬送された用紙
は反転路に送り込まれ、反転路内で一旦停止した後に用
紙反転手段によりスイッチバックされて反転路から画像
形成部へ向けて送り出され、画像形成部へ送り込まれた
用紙上に画像形成が行われる。
【0045】反転路内に送り込まれた用紙をスイッチバ
ックさせるとき、反転路への用紙の送り込み速度や反転
路からの用紙の送り出し速度、反転路からの用紙の送り
出しタイミングなどを制御することにより、スイッチバ
ックされて画像形成部へ送り込まれる用紙の間隔を小さ
くすることができる。即ち、用紙トレイ等からの給紙タ
イミングのバラツキや、反転路に至る搬送中での搬送速
度のバラツキ等が生じても、画像形成部への用紙の送り
込みを小さい間隔に精度良く維持して行うことができ、
連続した画像形成時における画像形成作業の生産性を向
上させることができる。
【0046】ここで、用紙搬送路を上流側から搬送され
た用紙は、その用紙先端がローラの外周部に当接されて
ローラの突起に保持され、用紙先端はローラの回転によ
り反転路側へ運ばれる。そして、所定位置まで運ばれた
後に突起による保持が解除され、用紙先端はローラと第
1対向ローラとの間に入り込み、反転路へ送り込まれ
る。このため、用紙搬送路から反転路に送り込まれる用
紙が分岐爪のような部材と接触して擦られるということ
がなく、用紙が擦られて傷が付いたり、用紙に形成され
た画像が擦られて画質が低下するということが防止され
る。
【0047】また、反転路から送り出された用紙は、そ
の用紙先端がローラの外周部に当接されてローラの突起
に保持され、用紙先端はローラの回転により用紙搬送路
の下流側へ運ばれる。そして、所定位置まで運ばれた後
に突起による保持が解除され、用紙先端はローラと第2
対向ローラとの間に入り込み、用紙搬送路の下流側へ搬
送される。このため、反転路から用紙搬送路の下流側へ
送り出される用紙が分岐爪のような部材と接触して擦ら
れるということがなく、用紙が擦られて傷が付いたり、
用紙に形成された画像が擦られて画質が低下するという
ことが防止される。
【0048】さらに、用紙先端を突起により保持されて
運ばれる用紙は、その用紙先端が斜め方向にずれを生じ
ることなく運ばれるので、スキューの発生を防止するこ
とができる。
【0049】請求項13記載の発明は、請求項12記載
の画像形成装置において、前記ローラが正逆回転切替自
在に設けられ、外周部が前記ローラの外周面に当接され
てこのローラの逆転時に前記用紙搬送路の上流側から搬
送された用紙を前記反転路に送り込まずに前記用紙搬送
路の下流側へ搬送するように挟持する位置に配置された
第3対向ローラを有する。
【0050】したがって、用紙を反転路に送り込むとき
の回転方向と逆向きにローラの回転方向を切り替えるこ
とにより、用紙搬送路の上流側から搬送された用紙の先
端部がローラの外周部に当接してローラの突起に保持さ
れ、用紙先端はローラの回転により第3対向ローラとの
当接側へ運ばれる。そして、所定位置まで運ばれた後に
突起による保持が解除され、用紙先端はローラと第3対
向ローラとの間に入り込み、ローラと第3対向ローラと
の間を通って用紙搬送路の下流側へ搬送される。これに
より、画像形成を行う用紙枚数が1〜2枚と少ない場合
には、反転路を経由せずに用紙を画像形成部へ搬送する
ことができ、少ない枚数の画像形成を行う場合の作業時
間を短縮することができる。
【0051】この場合においても、用紙搬送路の上流側
から下流側へ搬送される用紙は、分岐爪のような部材と
接触して擦られるということがなく、用紙が擦られて傷
が付いたり、用紙に形成された画像が擦られて画質が低
下するということが防止される。
【0052】請求項14記載の発明は、請求項12又は
13記載の画像形成装置において、前記ローラは、円柱
状のローラ本体部の外周部に前記突起が設けられてお
り、前記ローラが前記第1対向ローラ又は前記第2対向
ローラ又は前記第3対向ローラに当接したときに前記突
起は前記ローラ本体部の外周面と略同じ位置まで退避自
在である。
【0053】したがって、ローラと第1対向ローラとの
当接部、又は、ローラと第2対向ローラとの当接部、又
は、ローラと第3対向ローラとの当接部においては、ロ
ーラ本体部と第1対向ローラ、ローラ本体部と第2対向
ローラ、ローラ本体部と第3対向ローラとがそれぞれ当
接するので、ローラと第1対向ローラとで挟持される用
紙、ローラと第2対向ローラとで挟持される用紙、ロー
ラと第3対向ローラとで挟持される用紙に対して確実に
搬送力を付与することができ、用紙をスリップさせるこ
となく精度良く搬送することができる。
【0054】請求項15記載の発明は、請求項1ないし
14のいずれか一記載の画像形成装置において、前記反
転ローラ又は前記分岐ローラ又は前記ローラにおいて、
前記突起は前記反転ローラ又は前記分岐ローラ又は前記
ローラの軸心方向の一部の領域にのみ設けられている。
【0055】したがって、突起により用紙先端を保持す
る機能と、突起が設けられていない領域により用紙に対
して搬送力を付与する機能とをともに良好に発揮させる
ことができる。
【0056】請求項16記載の発明は、請求項1ないし
15のいずれか一記載の画像形成装置において、前記突
起は、弾性体により歯車状に形成されている。
【0057】したがって、突起による用紙先端の保持を
確実に行うことができ、さらに、この突起が反転対向ロ
ーラや分岐対向ローラや対向ローラに対向するときには
押しつぶされた状態となり、反転対向ローラや分岐対向
ローラや対向ローラとの間で用紙を確実にグリップする
ことができる。
【0058】請求項17記載の発明は、請求項1ないし
16のいずれか一記載の画像形成装置において、前記反
転ローラ又は前記分岐ローラ又は前記ローラの硬度が、
これらの反転ローラ又は分岐ローラ又はローラと当接す
る前記反転対向ローラ又は前記分岐対向ローラ又は前記
対向ローラの硬度より低く設定されている。
【0059】したがって、用紙は、反転ローラと反転対
向ローラ、又は、分岐ローラと分岐対向ローラ、又は、
ローラと対向ローラとで挟持されて搬送されるが、これ
らの挟持時において、反転ローラや分岐ローラやローラ
における用紙との当接部までの径を一定に維持すること
ができる。このため、用紙の搬送速度を安定させること
ができ、安定した用紙搬送を行える。
【0060】請求項18記載の発明は、請求項1ないし
17のいずれか一記載の画像形成装置において、前記突
起が弾性体により形成されている。
【0061】したがって、用紙は、反転ローラと反転対
向ローラ、又は、分岐ローラと分岐対向ローラ、又は、
ローラと対向ローラとで挟持されて搬送されるが、これ
らの挟持時において、突起を弾性変形させることにより
用紙のグリップを確実に行い、安定した用紙搬送を行え
る。
【0062】請求項19記載の発明は、請求項1ないし
18のいずれか一記載の画像形成装置において、前記反
転ローラ又は前記分岐ローラ又は前記ローラの周方向で
隣り合う前記突起の底辺の幅寸法が、搬送する用紙の厚
さ寸法より大きく設定されている。
【0063】したがって、用紙先端を突起で保持すると
き、用紙先端を突起の最奥部まで進入させ、確実に保持
することができる。
【0064】請求項20記載の発明は、請求項1ないし
19のいずれか一記載の画像形成装置において、前記突
起は同一形状であり、前記反転ローラ又は前記分岐ロー
ラ又は前記ローラの周方向に等間隔で配列されている。
【0065】したがって、反転ローラ又は分岐ローラ又
はローラの外周部に当接する用紙のタイミングが一定で
あるならば、これらの反転ローラ又は分岐ローラ又はロ
ーラを用いた用紙搬送をタイミングのずれを生じさせる
ことなく安定して行える。
【0066】請求項21記載の発明は、請求項1ないし
5、請求項7ないし10、請求項12又は13のいずれ
か一記載の画像形成装置において、前記反転ローラ又は
前記分岐ローラ又は前記ローラは、対向して配置された
前記反転対向ローラ又は前記分岐対向ローラ又は前記対
向ローラに対して当接されない寸法に離間して配置され
た中心軸と、この中心軸の外周部に設けられた複数の突
起とを有する。
【0067】したがって、突起の有効深さ寸法を大きく
とることができ、突起による用紙先端の保持、及び、用
紙先端を保持した用紙を所定位置まで運ぶ作業を安定し
て確実に行える。
【0068】請求項22記載の発明は、請求項1ないし
5、請求項7ないし10、請求項12又は13のいずれ
か一記載の画像形成装置において、前記反転ローラ又は
前記分岐ローラ又は前記ローラは、対向して配置された
前記反転対向ローラ又は前記分岐対向ローラ又は前記対
向ローラに対して当接されない寸法に離間して配置され
た中心軸と、この中心軸の外周部に軸心から放射状に設
けられたブラシとを有する。
【0069】したがって、反転ローラ又は分岐ローラ又
はローラの外周部に当接した用紙の先端はブラシに深く
突き刺さるので、ブラシによる用紙先端の保持、及び、
用紙先端を保持した用紙を所定位置まで運ぶ作業を安定
して確実に行える。
【0070】請求項23記載の発明は、請求項1ないし
22のいずれか一記載の画像形成装置において、前記反
転ローラ又は前記分岐ローラ又は前記ローラに当接され
た前記反転対向ローラ又は前記分岐対向ローラ又は前記
対向ローラは、当接に伴って連れ回りされるように保持
されている。
【0071】したがって、反転対向ローラ、分岐対向ロ
ーラ、対向ローラに対しては駆動部を連結する必要がな
く、簡単な構造とすることができる。
【0072】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
ないし図6に基づいて説明する。図1はデジタル電子写
真方式の画像形成部を備えた画像形成装置の全体構造を
示す概略図、図2は搬送される用紙をスイッチバックさ
せる用紙反転手段を拡大して示す概略図、図3は用紙反
転手段によりスイッチバックされる用紙の搬送状態を説
明する説明図、図4は用紙をスイッチバックする部分を
拡大して示す概略図、図5は用紙を分岐搬送する部分を
拡大して示す概略図、図6は用紙をスイッチバック・分
岐搬送する部分拡大して示す概略図である。
【0073】この画像形成装置には図1に示すように、
用紙が搬送される多数の用紙経路が設けられている。そ
の用紙経路としては、用紙トレイ1から画像形成部2に
至る用紙搬送路4、画像形成部2から排出された用紙が
搬送される第4搬送路5、第4搬送路5に対して三叉路
状に接続された第5搬送路6及び第6搬送路7、第6搬
送路7の下流側である第1搬送路8、第1搬送路8に対
して三叉路状に接続された第2搬送路9及び第3搬送路
10、用紙搬送路4の途中に三叉路状に接続された反転
路11等である。
【0074】用紙トレイ1には、積層保持された用紙を
送り出すピックアップローラ12、ピックアップローラ
12で送り出された用紙を一枚ずつに分離する給紙ロー
ラ13及びリバースローラ14を備えた分離給紙手段1
5が設けられている。
【0075】画像形成部2には、表面に画像が形成され
る感光体ドラム16、感光体ドラム16の表面を一様に
帯電させる帯電器(図示せず)、感光体ドラム16上に
静電潜像を書き込むデジタル書き込み手段(図示せ
ず)、感光体ドラム16上の静電潜像にトナーを付着さ
せることによってトナー像を形成する現像器(図示せ
ず)、現像後のトナー像を用紙上に転写させる転写ベル
ト17、用紙上に転写されたトナー像を定着させる定着
器18等が設けられている。
【0076】第4搬送路5と第5搬送路6と第6搬送路
7とが三叉路状に接続された箇所においては(図1、図
5参照)、用紙搬送手段である搬送ローラ19、検知セ
ンサ20、分岐ローラ21、第1分岐対向ローラ22、
第2分岐対向ローラ23等が設けられている。なお、第
4搬送路5は画像形成部2から排出された用紙が搬送さ
れる用紙経路であり、第5搬送路6は画像形成部2から
排出された用紙を排紙トレイ3上に排紙するための用紙
経路であり、第6搬送路7は画像形成部2から排出され
た用紙を反転排紙又は両面印刷のために搬送する用紙経
路である。
【0077】搬送ローラ19は、画像形成部2から排出
されて第4搬送路5を搬送される用紙を、第5搬送路6
又は第6搬送路7に向けて搬送するように機能するロー
ラである。
【0078】分岐ローラ21は、外周部の一部を第5搬
送路6と第6搬送路7とに臨ませ、モータ(図示せず)
に連結されて用紙が第5搬送路6又は第6搬送路7を搬
送される向きに正逆回転切替自在なローラである。
【0079】第1分岐対向ローラ22は、分岐ローラ2
1の外周部に当接されて第5搬送路6を搬送される用紙
を挟持する位置に配置され、分岐ローラ21との当接に
より連れ回りされるローラである。
【0080】第2分岐対向ローラ23は、分岐ローラ2
1の外周部に当接されて第6搬送路7を搬送される用紙
を挟持する位置に配置され、分岐ローラ21との当接に
より連れ回りされるローラである。
【0081】検知センサ20は、用紙の搬送方向に沿っ
た分岐ローラ21の上流側に配置され、搬送される用紙
の端部(先端及び後端)を検知するセンサである。
【0082】分岐ローラ21は、図5に拡大して示すよ
うに、円柱状のローラ本体部21aと、ローラ本体部2
1aの外周部に放射状に設けられた多数の突起21bと
を有する。これらの突起21bは弾性体により形成さ
れ、第1分岐対向ローラ22又は第2分岐対向ローラ2
3との当接時に、ローラ本体部21aの外周面と略同じ
位置まで退避するように形成されている。
【0083】また、この画像形成装置には、画像形成部
2における画像形成動作や用紙の搬送動作等を、操作パ
ネル(図示せず)から操作や各種センサの検知結果に応
じて制御する制御部(図示せず)が設けられている。こ
の制御部による制御の一つとして、分岐ローラ21の回
転方向の切り替え、第4搬送路5を搬送された用紙の先
端が分岐ローラ21の外周面に当接した直後のタイミン
グでの搬送ローラ19の停止や用紙搬送速度の減速等が
行われる。
【0084】第1搬送路8と第2搬送路9と第3搬送路
10とが三叉路状に接続された箇所においては(図1、
図4参照)、反転ローラ24、検知センサ25、第1反
転対向ローラ26、第2反転対向ローラ27、把持停止
手段である把持パッド28等が設けられている。なお、
第1搬送路8は第6搬送路7の下流側の用紙経路であ
り、上述したように反転排紙又は両面印刷のための用紙
が搬送される。第2搬送路9は、第1搬送路8を搬送さ
れた用紙が送り込まれる位置に形成された用紙経路であ
り、両面印刷が行われる用紙はこの第2搬送路9を経由
して用紙搬送路4に送り込まれる。第3搬送路10は、
第2搬送路9に送り込まれた用紙がスイッチバックして
送り出される用紙経路であり、この第2搬送路9を経由
した用紙は排紙トレイ3上に反転排紙される。
【0085】反転ローラ24は、外周部の一部を第1搬
送路8と第3搬送路10とに臨ませ、モータ(図示せ
ず)に連結されて用紙が第1搬送路8を第2搬送路9に
向けて搬送される向きに回転駆動されるとともに、用紙
が第3搬送路10を排紙トレイ3に向けて搬送される向
きに回転駆動されるローラである。その回転方向は、図
4の矢印で示すように、常に同じ方向である。
【0086】第1反転対向ローラ26は、反転ローラ2
4の外周部に当接されて第1搬送路8を搬送される用紙
を挟持する位置に配置され、反転ローラ24との当接に
より連れ回りされるローラである。
【0087】第2反転対向ローラ27は、反転ローラ2
4の外周部に当接されて第3搬送路10を搬送される用
紙を挟持する位置に配置され、反転ローラ24との当接
により連れ回りされるローラである。
【0088】検知センサ25は、用紙の搬送方向に沿っ
た把持パッド28の上流側に配置され、搬送される用紙
の端部(先端及び後端)を検知するセンサである。
【0089】反転ローラ24は、図4に拡大して示すよ
うに、円柱状のローラ本体部24aと、ローラ本体部2
4aの外周部に放射状に設けられた多数の突起24bと
を有する。これらの突起24bは弾性体により形成さ
れ、第1反転対向ローラ26又は第2反転対向ローラ2
7との当接時に、ローラ本体部24aの外周面と略同じ
位置まで退避するように形成されている。
【0090】把持パッド28は、ソレノイド等のアクチ
ュエータが連結され、第2搬送路9内に送り込まれた用
紙を把持して停止させる把持停止位置と、その把持して
停止させた状態を解除する把持停止解除位置へ移動自在
に設けられている。
【0091】また、この画像形成装置では上述した制御
部による制御の一つとして、把持パッド28の把持停止
位置とその解除位置への移動が行われる。
【0092】用紙搬送路4と反転路11とが三叉路状に
接続された箇所においては(図1、図6参照)、搬送ロ
ーラ29、検知センサ30、ローラ31、第1対向ロー
ラ32、第2対向ローラ33、第3対向ローラ34、用
紙反転手段35等が設けられている。さらに、反転路1
1上には、反転路11に送り込まれた用紙のスキュー補
正を行うジョガー36が設けられている。
【0093】搬送ローラ29は、用紙トレイ1から給紙
されて、又は、第2搬送路9を経由して用紙搬送路4を
搬送された用紙を、反転路11又は用紙搬送路4の下流
側に向けて搬送するように機能するローラである。
【0094】検知センサ30は、用紙の搬送方向に沿っ
たローラ31の上流側に配置され、搬送される用紙の端
部(先端及び後端)を検知するセンサである。
【0095】ローラ31は、用紙搬送路4と反転路11
とが接続箇所における用紙経路内にその周囲に用紙が搬
送される隙間をもって配置され、モータ(図示せず)に
連結されて用紙が反転路11又は用紙搬送路4の下流側
に搬送される向きに正逆回転切替自在なローラである。
【0096】第1対向ローラ32は、ローラ31の外周
部に当接されて反転路11に送り込まれる用紙を挟持す
る位置に配置され、ローラ31との当接により連れ回り
されるローラである。
【0097】第2対向ローラ33は、ローラ31の外周
部に当接されて反転路11から用紙搬送路4の下流側へ
送り出される用紙を挟持する位置に配置され、ローラ3
1との当接により連れ回りされるローラである。
【0098】第3対向ローラ34は、ローラ31の外周
部に当接され、用紙搬送路4の上流側から搬送されて反
転路11を経由せずに用紙搬送路4の下流側へ搬送され
る用紙を挟持する位置に配置され、ローラ31との当接
により連れ回りされるローラである。
【0099】ローラ31は、図6に拡大して示すよう
に、円柱状のローラ本体部31aと、ローラ本体部31
aの外周部に放射状に設けられた多数の突起31bとを
有する。これらの突起31bは弾性体により形成され、
第1対向ローラ32又は第2対向ローラ33又は第3対
向ローラ34との当接時に、ローラ本体部31aの外周
面と略同じ位置まで退避するように形成されている。
【0100】用紙反転手段35は、反転路11に送り込
まれた用紙をスイッチバックさせて用紙搬送路4の下流
側へ送り出す送り出し状態と、反転路11から送り出さ
れている先行の用紙と反転路11に送り込まれる後続の
用紙との少なくとも一部が重畳することを許容する開放
状態とに切替自在に設けられている。
【0101】用紙反転手段35の具体的な構造は図2に
示すように、モータ(図示せず)により回転駆動される
駆動ローラ37、この駆動ローラ37に対して接離する
位置に移動自在に設けられて当接時に連れ回りされる従
動ローラ38、従動ローラ38を駆動ローラ37に接離
する位置へ移動させる移動機構等により構成されてい
る。従動ローラ38を移動させる移動機構は、一端に従
動ローラ38が連結されて他端が支点39により回動自
在に支持されたリンク40、リンク40の略中央部に連
結されて従動ローラ38を駆動ローラ37に当接させる
向きに付勢するスプリング41、リンク40に連結され
て従動ローラ38を駆動ローラ37から離反させる向き
に付勢するソレノイド42等により構成されている。
【0102】図2(a)は、従動ローラ38が駆動ロー
ラ37に当接され、駆動ローラ37が矢印方向へ回転駆
動されることにより駆動ローラ37と従動ローラ38と
で挟持されている用紙が反転路11から送り出される送
り出し状態である。
【0103】図2(b)は、ソレノイド42の駆動によ
り従動ローラ38が下方へ回動され、駆動ローラ37と
従動ローラ38との間に隙間が生じた開放状態である。
この開放状態のとき、反転路11内への用紙の送り込み
が行われる。
【0104】また、この画像形成装置では上述した制御
部による制御の一つとして、ローラ31の回転方向の切
り替え、用紙反転手段35の駆動等が行われる。
【0105】このような構成において、連続画像形成の
モードに設定された後にスタートキーが押されると、用
紙トレイ1から次々と用紙が給紙される。これらの用紙
は用紙搬送路4を画像形成部2に向けて搬送され、その
途中で反転路11に送り込まれ、用紙反転手段35によ
りスイッチバックされて反転路11から送り出される。
反転路11から送り出された用紙は、用紙搬送路4の下
流側部分を経由して画像形成部2に送り込まれ、用紙上
への画像形成が行われる。
【0106】そして、反転路11内に送り込まれた用紙
をスイッチバックさせるとき、反転路11への用紙の送
り込み速度や反転路11からの用紙の送り出し速度、反
転路11からの用紙の送り出しタイミングなどを制御す
ることにより、スイッチバックされて画像形成部2へ送
り込まれる用紙の間隔を小さくすることができる。
【0107】図3は、或る先行の用紙aが反転路11か
ら送り出され、その用紙先端部がローラ31と第2対向
ローラ33とにより挟持されて搬送力の付与が行われる
状態である。このとき、その用紙先端部がローラ31と
第2対向ローラ33とにより挟持された直後のタイミン
グで用紙反転手段35が図2(b)に示したような開放
状態となる。さらにこのとき、後続の用紙bがその先端
を用紙反転手段35の直前位置まで搬送されている。こ
のため、反転路11から送り出される先行の用紙aと、
反転路11に送り込まれる後続の用紙bとは、その一部
を反転路11内で重畳させながら逆方向へ進行する。
【0108】ここで、用紙を反転路11に送り込む過程
において、用紙搬送路4を上流側から搬送された用紙
は、その用紙先端がローラ31の外周部に当接されて突
起31bにより保持される。このとき、ローラ31は矢
印a方向(図6参照)へ回転駆動されており、用紙先端
を突起31bにより保持された用紙は、ローラ31の回
転により反転路11側(ローラ31と第1対向ローラ3
2との当接側)へ運ばれる。そして、所定位置まで運ば
れた後に突起31bによる保持が解除され、用紙先端は
ローラ31と第1対向ローラ32との間に入り込み、反
転路11へ送り込まれる。このため、用紙搬送路4から
反転路11に送り込まれる用紙が分岐爪のような部材と
接触して擦られるということがなく、用紙が擦られて傷
が付いたり、用紙に形成された画像が擦られて画質が低
下するということが防止される。
【0109】また、反転路11から送り出された用紙
は、その用紙先端がローラ31の外周部に当接されてロ
ーラ31の突起31bに保持され、用紙先端はローラ3
1の回転により用紙搬送路4の下流側へ運ばれる。そし
て、所定位置まで運ばれた後に突起31bによる保持が
解除され、用紙先端はローラ31と第2対向ローラ33
との間に入り込み、用紙搬送路4の下流側へ搬送され
る。このため、反転路11から用紙搬送路4の下流側へ
送り出される用紙が分岐爪のような部材と接触して擦ら
れるということがなく、用紙が擦られて傷が付いたり、
用紙に形成された画像が擦られて画質が低下するという
ことが防止される。
【0110】さらに、用紙先端を突起31bにより保持
されて運ばれる用紙は、その用紙先端が斜め方向にずれ
を生じることなく運ばれるので、スキューの発生を防止
することができる。
【0111】ところで、画像形成を行う用紙枚数が1〜
2枚と少ない場合には、反転路11を経由させずに用紙
を画像形成部2へ送り込むほうが、画像形成を短時間で
終了することができる。そこでこのような場合には、ロ
ーラ31の回転方向を切り替え、矢印b方向へ回転させ
る(図6参照)。すると、用紙搬送路4を搬送された用
紙先端がローラ31に当接して突起31bにより保持さ
れたとき、用紙先端はローラ31の回転により第3対向
ローラ34との当接側へ運ばれる。そして、所定位置ま
で運ばれた後に突起31bによる保持が解除され、用紙
先端はローラ31と第3対向ローラ34との間に入り込
み、ローラ31と第3対向ローラ34との間を通って用
紙搬送路4の下流側へ搬送される。これにより、画像形
成を行う用紙枚数が1〜2枚と少ない場合には、反転路
11を経由させずに用紙を画像形成部2へ送り込むこと
ができる。
【0112】この場合においても、用紙搬送路4の上流
側から下流側へ搬送される用紙は、分岐爪のような部材
と接触して擦られるということがなく、用紙が擦られて
傷が付いたり、用紙に形成された画像が擦られて画質が
低下するということが防止される。
【0113】画像形成部2から排出されて第4搬送路5
を搬送される用紙をそのまま排紙する場合には、第5搬
送路6を搬送させて排紙トレイ3上に排紙する。一方、
両面印刷や反転排紙を行う場合には、第6搬送路7を搬
送させる。
【0114】第4搬送路5を搬送される用紙をそのまま
排紙トレイ3上に排紙する場合には、分岐ローラ21を
矢印a方向(図5参照)に回転させる。これにより、第
4搬送路5を搬送された用紙の先端が分岐ローラ21の
外周部に当接して突起21bにより保持されると、その
用紙は分岐ローラ21の回転に伴って第5搬送路6側へ
運ばれる。そして、所定位置まで運ばれた後に突起21
bによる保持が解除され、用紙先端は分岐ローラ21と
第1分岐対向ローラ22との間に入り込み、第5搬送路
6へ搬送される。
【0115】一方、第4搬送路5を搬送される用紙を第
6搬送路7へ搬送する場合には、分岐ローラ21を矢印
b方向(図5参照)に回転させる。これにより、第4搬
送路5を搬送された用紙の先端が分岐ローラ21の外周
部に当接して突起21bにより保持されると、その用紙
は分岐ローラ21の回転に伴って第6搬送路7側へ運ば
れる。そして、所定位置まで運ばれた後に突起21bに
よる保持が解除され、用紙先端は分岐ローラ21と第2
分岐対向ローラ22との間に入り込み、第6搬送路7へ
搬送される。
【0116】ここで、用紙の搬送方向を第5搬送路6又
は第6搬送路7へ分岐させる過程において、用紙が分岐
爪のような部材と接触して擦られるということがなく、
用紙が擦られて傷が付いたり、用紙に形成された画像が
擦られて画質が低下するということが防止される。
【0117】また、用紙先端を突起21bにより保持さ
れて運ばれる用紙は、その用紙先端が斜め方向にずれを
生じることなく運ばれるので、スキューの発生を防止す
ることができる。
【0118】なお、第4搬送路5を搬送される用紙の先
端を検知センサ20で検知した後に分岐ローラ21が回
転を開始するように制御してもよく、さらには、両面印
刷のためのインターリーフ給紙を行い、用紙を第5搬送
路6と第6搬送路7とへ交互に搬送する必要がある場合
には、検知センサ20による用紙後端の検知結果に応じ
て分岐ローラ21の回転方向を切り替える制御を行うこ
とができる。
【0119】第6搬送路7を搬送された用紙に対して
は、両面印刷、又は、画像面を下向きにしてページ順に
排紙する反転排紙が行われる。
【0120】両面印刷時には、第6搬送路7と第1搬送
路8とを搬送された用紙を第2搬送路9に送り込み、そ
のまま第2搬送路9上を搬送させて用紙搬送路4に送り
込み、再び画像形成部2に送り込んで2回目の画像形成
を行う。
【0121】また、反転排紙を行う場合には、第6搬送
路7と第1搬送路8とを搬送された用紙を第2搬送路9
に送り込み、所定位置まで送り込んだときに把持パッド
28で把持することにより搬送を停止させ、その後スイ
ッチバックさせて第3搬送路10を搬送させて排紙トレ
イ3上に排紙する。
【0122】ここで、反転排紙を行う場合、第1搬送路
8を搬送された用紙は矢印方向(図4参照)に回転する
反転ローラ24と第1反転対向ローラ26との間を通過
して第2搬送路9に送り込まれ、検知センサ25が用紙
後端を検知した直後であって用紙後端が反転ローラ24
と第1反転対向ローラ26との当接部を通過する前に把
持パッド28が把持位置に移動され、把持パッド28に
より把持される。用紙が把持パッド28により把持され
た後においても反転ローラ24の回転が続行されること
により、用紙の後端側は第2搬送路9の方向へ引き続き
送り込まれ、用紙は、把持パッド28と反転ローラ24
との間で次第に湾曲する。
【0123】この用紙の後端が反転ローラ24と第1反
転対向ローラ26との当接部を通過すると、この用紙は
その後端(スイッチバックされた後の用紙先端)を反転
ローラ24の突起24bに保持され、用紙後端は反転ロ
ーラ24の回転に伴って第3搬送路10側に運ばれる。
湾曲された用紙の後端が反転ローラ24の突起24bに
より保持されて第3搬送路10側の所定位置まで運ばれ
ると、湾曲した用紙は自らの復原力により湾曲状態を解
消するように跳ね上がり、その用紙後端が突起24bに
よる保持を解除されて反転ローラ24と第2反転対向ロ
ーラ27との間に入り込む。
【0124】用紙後端が反転ローラ24と第2反転対向
ローラ27との間に入り込んだ直後のタイミングで把持
パッド28が用紙の把持状態を解除する位置に移動し、
用紙は反転ローラ24と第2反転対向ローラ27とによ
り挟持されて搬送力を付与され、第3搬送路10を搬送
される。
【0125】ここで、第1搬送路8を搬送された用紙が
第3搬送路10を搬送されるように搬送方向をスイッチ
バックされる過程において、用紙は、反転ローラ24と
第1反転対向ローラ26とに挟持されて搬送され、及
び、反転ローラ24と第2反転対向ローラ27とに挟持
されて搬送され、さらに、把持パッド28により一時的
に把持されて搬送を停止されるものであり、分岐爪のよ
うな部材と接触して擦られるということがない。このた
め、用紙が擦られて傷が付いたり、用紙に形成された画
像が擦られて画質が低下するということが防止される。
【0126】また、用紙先端を突起24bにより保持さ
れて運ばれる用紙は、その用紙先端が斜め方向にずれを
生じることなく運ばれるので、第3搬送路10を搬送さ
れる用紙はスキューの発生が防止される。
【0127】つぎに、本発明の第2の実施の形態を図7
に基づいて説明する。なお、図1ないし図6において説
明した部分と同じ部分は同じ符号で示し、説明も省略す
る(以下の実施の形態でも同じ)。
【0128】本実施の形態の基本的構造は第1の実施の
形態と同じであり、異なる点は、把持停止手段として、
把持パッド28(図4参照)に代えて、回転方向が正逆
切替自在な搬送ローラ43を用いた点である。
【0129】このような構成において、用紙を第1搬送
路8から第2搬送路9へ送り込むときには、搬送ローラ
43を矢印a方向へ回転駆動させる。そして、第1搬送
路8を搬送される用紙後端が検知センサ25により検知
された後の所定のタイミング、例えば、用紙後端が反転
ローラ24と第1反転対向ローラ26との当接部を通過
した後に搬送ローラ43の回転方向を切り替えて矢印b
方向へ回転駆動させる。
【0130】これにより、用紙は反転ローラ24側へ送
り出され、用紙はその先端(第2搬送路への送り込み時
には用紙後端であった部分)を反転ローラ24の外周部
に当接させて突起24bに保持され、反転ローラ24の
回転に伴って第3搬送路10側に運ばれる。さらに、搬
送ローラ43により付与される搬送力によって用紙全体
が反転ローラ24側へ搬送されるとともに用紙の先端が
反転ローラ24と第2反転対向ローラ27との間に入り
込む。反転ローラ24と第2反転対向ローラ27との当
接部に入り込んだ用紙は、反転ローラ24と第2反転対
向ローラ27とにより挟持されて搬送力を付与され、第
3搬送路10を搬送される。
【0131】ここで、把持停止手段として正逆切替自在
な搬送ローラ43を用いることにより、用紙の搬送方向
をスイッチバックさせる際に、反転ローラ24と搬送ロ
ーラ43との間で用紙を湾曲させる必要がなくなり、こ
の湾曲が原因となる曲げ癖が用紙に付くことを防止でき
る。
【0132】また、搬送ローラ43の回転方向を切り替
えるとき、用紙を第2搬送路9に送り込む方向に回転し
ている搬送ローラ43の用紙搬送速度を、反転ローラ2
4の用紙搬送速度より減速させ、その後に搬送ローラ4
3の停止・回転方向の切り替えを行うようにしてもよ
い。
【0133】これにより、搬送ローラ43の回転を停止
させて第2搬送路9に送り込まれた用紙を把持して停止
させたときには、搬送ローラ43と反転ローラ24との
間で用紙を緩やかに湾曲させることができる。そして、
用紙の後端が反転ローラ24と第1反転対向ローラ26
との当接部を通過するタイミングで搬送ローラ43を停
止させることにより、用紙はその後端部を反転ローラ2
4の突起24bに保持されて第3搬送路10側へ運ば
れ、その用紙後端が突起24bによる保持を解除されて
反転ローラ24と第2反転対向ローラ27との間に入り
込み、第3搬送路10を搬送される。
【0134】このような制御を行うことにより、第2搬
送路9への用紙の送り込み量を少なくして用紙をスイッ
チバックさせる時間を短縮することができるとともに、
用紙に局部的な湾曲が生じることを防止でき、局部的な
湾曲による用紙の曲げ癖を抑えることができる。
【0135】つぎに、本発明の第3の実施の形態を図8
に基づいて説明する。本実施の形態は分岐ローラ44の
構造に特徴があり、この分岐ローラ44は、ローラ本体
部44aの外周部分における分岐ローラ44の軸心方向
に沿った両側部分にのみ突起44bが形成されており、
ローラ本体部44aの中央部分には突起44bが形成さ
れていない。即ち、突起44bは、分岐ローラ44の軸
心方向の一部の領域にのみ設けられている。また、この
突起44bは、弾性体により歯車状に形成されている。
さらに、ローラ本体部44aや突起44bの硬度が、第
1・第2分岐対向ローラ22、23の硬度より低く設定
されている。
【0136】また、ローラ本体部44aの直径は段付形
状であり、突起44bが形成されている部分は細く、突
起44bが形成されていない部分は太く形成されてい
る。
【0137】また、突起44bは同一形状であり、分岐
ローラ44の周方向に沿って等間隔で配列されている。
【0138】このような構成において、突起44bによ
り用紙先端を保持する機能と、突起44bが設けられて
いない領域においてローラ本体部44aが用紙に対して
搬送力を付与する機能とが分離されるので、それらの機
能をそれぞれ良好に発揮させることができる。
【0139】また、突起44bを歯車状に形成したこと
により、突起44bによる用紙先端の保持を確実に行え
る。さらに、この突起44bが弾性体で形成されている
ので、第1・第2分岐対向ローラ22、23に対向する
ときには押しつぶされた状態となり、第1・第2分岐対
向ローラ22、23との間で用紙を確実にグリップする
ことができる。
【0140】また、ローラ本体部44aや突起44bの
硬度が、第1・第2分岐対向ローラ22、23の硬度よ
り低く設定されているので、用紙が分岐ローラ44と第
1・第2分岐対向ローラ22、23とで挟持されて搬送
されるとき、分岐ローラ44における第1・第2分岐対
向ローラ22、23との当接部までの径を一定に維持す
ることができ、用紙の搬送速度を安定させ、安定した用
紙搬送を行える。
【0141】また、突起44bは同一形状であり、分岐
ローラ44の周方向に沿って等間隔で配列されているの
で、搬送ローラ19により搬送されて分岐ローラ44の
外周部に当接する用紙のタイミングが一定であるなら
ば、この分岐ローラ44を用いた用紙の搬送を、用紙搬
送のタイミングのずれを生じさせることなく安定して行
える。
【0142】なお、なお、本実施の形態では、分岐ロー
ラ44の周方向で隣り合う突起44bの間を鋭角的に形
成した場合を例に挙げて説明したが、隣り合う突起44
bの底辺の幅寸法を、搬送する用紙の厚さ寸法より大き
く設定してもよい。それにより、用紙先端を突起44b
で保持するとき、用紙先端を突起44bのローラ本体部
44aの外周面に当接する最奥部まで進入させることが
でき、用紙の保持を確実に行える。
【0143】また、本実施の形態では、分岐ローラ44
について説明したが、この分岐ローラ44を、第1の実
施の形態で説明した反転ローラ24やローラ31に代え
て用いることもできる。
【0144】つぎに、本発明の第4の実施の形態を図9
に基づいて説明する。本実施の形態は分岐ローラ45の
構造に特徴があり、この分岐ローラ45は、対向して配
置された第1・第2分岐対向ローラ22、23に当接さ
れない寸法に離間して配置された中心軸45aと、この
中心軸45aの外周部に設けられた複数の突起45bと
を有する。突起45bは歯厚が薄く、歯たけが大きい歯
車形状に形成され、用紙の先端を保持するための突起4
5bの有効深さ寸法が大きく設定されている。分岐ロー
ラ45と第1・第2分岐対向ローラ22、23とが対向
する位置では、突起45bの先端部が第1・第2分岐対
向ローラ22、23に当接されている。
【0145】このような構成において、搬送ローラ19
により搬送された用紙の先端が分岐ローラ45に当接し
たとき、その用紙の先端は突起45bに深く突き刺さ
り、突起45bによって確実に保持される。これによ
り、用紙先端を突起45bで保持して所定位置まで運ぶ
作業を安定して確実に行える。
【0146】本実施の形態の分岐ローラ45も、第1の
実施の形態で説明した反転ローラ24やローラ31に代
えて用いることができる。
【0147】つぎに、本発明の第5の実施の形態を図1
0に基づいて説明する。本実施の形態は分岐ローラ46
の構造に特徴があり、この分岐ローラ46は、対向して
配置された第1・第2分岐対向ローラ22.23に当接
されない寸法に離間して配置された中心軸46aと、こ
の中心軸46aの外周部に軸心から放射状に設けられた
ブラシ46bとを有する。
【0148】このような構成において、搬送ローラ19
により搬送された用紙の先端が分岐ローラ46に当接し
たとき、その用紙の先端はブラシ46bに突き刺さり、
ブラシ46bによって確実に保持される。これにより、
用紙先端をブラシ46bで保持して所定位置まで運ぶ作
業を安定して確実に行える。
【0149】本実施の形態の分岐ローラ46も、第1の
実施の形態で説明した反転ローラ24やローラ31に代
えて用いることができる。
【0150】
【発明の効果】請求項1記載の発明の画像形成装置によ
れば、第1搬送路を搬送された用紙が第3搬送路を搬送
されるように搬送方向をスイッチバックされる過程にお
いて、用紙は、反転ローラと第1反転対向ローラとに挟
持されて搬送され、及び、用紙先端を突起で保持されて
搬送された後に反転ローラと第2反転対向ローラとに挟
持されて搬送され、さらに、把持停止手段により一時的
に把持して停止されるものであり、分岐爪のような部材
と接触して擦られるということがないので、用紙が擦ら
れて傷が付いたり、用紙に形成された画像が擦られて画
質が低下するということを防止できる。さらに、用紙先
端を突起により保持されて運ばれる用紙は、その用紙先
端が斜め方向にずれを生じることなく運ばれるので、ス
キューの発生を防止することができる。
【0151】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の画像形成装置において、把持停止手段は、把持停止
位置と把持停止解除位置とへ移動自在な把持パッドであ
るので、この把持パッドを把持停止位置又は把持停止解
除位置へ移動させることにより、第2搬送路に送り込ま
れた用紙の把持停止と、その把持停止の解除とを確実に
行える。
【0152】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の画像形成装置において、把持停止手段は、第2搬送
路に送り込まれた又は送り出される用紙を挟持して搬送
力を付与する回転方向が正逆切替自在な搬送ローラであ
るので、用紙の搬送方向をスイッチバックさせる際に、
反転ローラと搬送ローラとの間で用紙を湾曲させる必要
がなくなり、この湾曲が原因となる曲げ癖が用紙に付く
ことを防止できる。
【0153】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の画像形成装置において、搬送ローラは、用紙を第2
搬送路に送り込むときの用紙搬送速度が反転ローラの用
紙搬送速度より減速された後に停止されるので、用紙の
スイッチバックに要する時間を短縮できるとともに、ス
イッチバック時に用紙に生じる曲げ癖を抑えることがで
きる。
【0154】請求項5記載の発明によれば、請求項1な
いし4のいずれか一記載の画像形成装置において、第2
搬送路に送り込まれる用紙の搬送方向に沿った把持停止
手段より上流側に、第2搬送路に送り込まれる用紙の端
部を検知する検知センサが設けられているので、この検
知センサによる用紙端部の検知結果に応じた所定のタイ
ミングで把持パッドや搬送ローラなどの把持停止手段を
駆動させることにより、用紙のスイッチバックの制御を
円滑に行える。
【0155】請求項6記載の発明によれば、請求項1な
いし5のいずれか一記載の画像形成装置において、反転
ローラは、円柱状のローラ本体部の外周部に突起が設け
られており、反転ローラが第1反転対向ローラ又は第2
反転対向ローラに当接したときに突起はローラ本体部の
外周面と略同じ位置まで退避自在であるので、反転ロー
ラと第1・第2反転対向ローラとの当接部では、ローラ
本体部と第1・第2反転対向ローラとが当接するので、
反転ローラと第1・第2反転対向ローラとで挟持される
用紙に対して確実に搬送力を付与することができ、用紙
をスリップさせることなく精度良く搬送することができ
る。
【0156】請求項7記載の発明の画像形成装置によれ
ば、第4搬送路を搬送された用紙を第5搬送路又は第6
搬送路のいずれかに分岐するとき、用紙先端が分岐ロー
ラの突起で保持され、その用紙先端が分岐ローラの回転
に伴って第5搬送路側又は第6搬送路側に運ばれるの
で、分岐爪のような部材と接触して擦られるということ
がなく、用紙が擦られて傷が付いたり、用紙に形成され
た画像が擦られて画質が低下するということを防止でき
る。さらに、用紙先端を突起により保持されて運ばれる
用紙は、その用紙先端が斜め方向にずれを生じることな
く運ばれるので、スキューの発生を防止することができ
る。
【0157】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の画像形成装置において、用紙搬送手段は回転駆動さ
れる搬送ローラであり、用紙先端が分岐ローラの外周部
に当接した直後のタイミングで搬送ローラが一時停止さ
れるので、先端を分岐ローラの外周部に当接させた用紙
が引き続き分岐ローラ方向に送り出されてその用紙の先
端側が大きく湾曲するということが発生せず、そのよう
な湾曲が原因となる曲げ癖や皺が用紙に付くことを防止
できる。
【0158】請求項9記載の発明によれば、請求項7記
載の画像形成装置において、用紙搬送手段は回転駆動さ
れる搬送ローラであり、用紙先端が分岐ローラの外周部
に当接した直後のタイミングで搬送ローラの用紙搬送速
度が減速されるので、先端を分岐ローラ当接させた用紙
が大きく湾曲するということがなく、緩やかに湾曲する
ので、そのような湾曲が原因となる曲げ癖や皺が用紙に
付くことを防止できる。さらに、用紙の搬送方向の分岐
に要する時間を短縮できる。
【0159】請求項10記載の発明によれば、請求項7
ないし9のいずれか一記載の画像形成装置において、用
紙の搬送方向に沿った分岐ローラの上流側に、用紙の端
部を検知する検知センサが設けられているので、検知セ
ンサによる用紙先端の検知結果に応じて請求項8記載の
発明のように搬送ローラを一時停止させたり、請求項9
記載の発明のように搬送ローラの搬送速度を減速させた
りするタイミングをとることができ、用紙の搬送方向を
分岐する制御を円滑に行える。さらに、検知センサによ
る用紙後端の検知結果に応じて、分岐ローラの回転方向
を切り替える制御を行うこともできる。
【0160】請求項11記載の発明によれば、請求項7
ないし10のいずれか一記載の画像形成装置において、
分岐ローラは、円柱状のローラ本体部の外周部に突起が
設けられており、分岐ローラが第1分岐対向ローラ又は
第2分岐対向ローラに当接したときに突起はローラ本体
部の外周面と略同じ位置まで退避自在であるので、分岐
ローラと第1・第2分岐対向ローラとの当接部では、ロ
ーラ本体部と第1・第2分岐対向ローラとが当接するの
で、分岐ローラと第1・第2分岐対向ローラとで挟持さ
れる用紙に対して確実に搬送力を付与することができ、
用紙をスリップさせることなく精度良く搬送することが
できる。
【0161】請求項12記載の発明の画像形成装置によ
れば、用紙搬送路の上流側から搬送された用紙を反転路
に送り込み、反転路内でスイッチバックさせて用紙搬送
路の下流側を経由して画像形成部に向けて送り出すと
き、反転路への用紙の送り込み速度や反転路からの用紙
の送り出し速度、反転路からの用紙の送り出しタイミン
グなどを制御することにより、スイッチバックされて画
像形成部へ送り込まれる用紙の間隔を小さくすることが
できる。また、用紙を反転路に送り込むとき、及び、反
転路から送り出すとき、用紙の先端をローラの突起で保
持して反転路側又は用紙搬送路の下流側へ運んでいるの
で、反転路に送り込まれる用紙や反転路から送り出され
た用紙が分岐爪のような部材と接触して擦られるという
ことがなく、用紙が擦られて傷が付いたり、用紙に形成
された画像が擦られて画質が低下するということを防止
できる。さらに、用紙先端を突起により保持されて運ば
れる用紙は、その用紙先端が斜め方向にずれを生じるこ
となく運ばれるので、スキューの発生を防止することが
できる。
【0162】請求項13記載の発明によれば、請求項1
2記載の画像形成装置において、ローラが正逆回転切替
自在に設けられ、外周部がローラの外周面に当接されて
このローラの逆転時に用紙搬送路の上流側から搬送され
た用紙を反転路に送り込まずに用紙搬送路の下流側へ搬
送するように挟持する位置に配置された第3対向ローラ
を有するので、反転路を経由させずに画像形成部への用
紙搬送を行うことができ、画像形成を行う用紙枚数が1
〜2枚と少ない場合には、反転路を経由せずに用紙を画
像形成部へ搬送することによって画像形成の作業時間を
短縮することができる。この場合においても、用紙搬送
路の上流側から下流側へ搬送される用紙は、分岐爪のよ
うな部材と接触して擦られるということがなく、用紙が
擦られて傷が付いたり、用紙に形成された画像が擦られ
て画質が低下するということを防止できる。
【0163】請求項14記載の発明によれば、請求項1
2又は13記載の画像形成装置において、ローラは、円
柱状のローラ本体部の外周部に前記突起が設けられてお
り、ローラが第1対向ローラ又は第2対向ローラ又は第
3対向ローラに当接したときに突起はローラ本体部の外
周面と略同じ位置まで退避自在であるので、ローラと第
1・第2・第3対向ローラとの当接部では、ローラ本体
部と第1・第2・第3対向ローラとが当接するので、ロ
ーラと第1・第2・第3対向ローラとで挟持される用紙
に対して確実に搬送力を付与することができ、用紙をス
リップさせることなく精度良く搬送することができる。
【0164】請求項15記載の発明によれば、請求項1
ないし14のいずれか一記載の画像形成装置において、
反転ローラ又は分岐ローラ又はローラにおいて、突起は
反転ローラ又は分岐ローラ又はローラの軸心方向の一部
の領域にのみ設けられているので、突起により用紙先端
を保持する機能と、突起が設けられていない領域により
用紙に対して搬送力を付与する機能とをともに良好に発
揮させることができる。
【0165】請求項16記載の発明によれば、請求項1
ないし15のいずれか一記載の画像形成装置において、
突起は、弾性体により歯車状に形成されているので、突
起による用紙先端の保持を確実に行うことができ、さら
に、この突起が反転対向ローラや分岐対向ローラや対向
ローラに対向するときには押しつぶされた状態となるの
で、反転対向ローラや分岐対向ローラや対向ローラとの
間で用紙を確実にグリップすることができる。
【0166】請求項17記載の発明によれば、請求項1
ないし16のいずれか一記載の画像形成装置において、
反転ローラ又は分岐ローラ又はローラの硬度が、これら
の反転ローラ又は分岐ローラ又はローラと当接する反転
対向ローラ又は分岐対向ローラ又は対向ローラの硬度よ
り低く設定されているので、用紙は、反転ローラと反転
対向ローラ、又は、分岐ローラと分岐対向ローラ、又
は、ローラと対向ローラとで挟持されて搬送されるが、
これらの挟持時において、反転ローラや分岐ローラやロ
ーラにおける用紙との当接部までの径を一定に維持する
ことができ、用紙の搬送速度を安定させて安定した用紙
搬送を行える。
【0167】請求項18記載の発明によれば、請求項1
ないし17のいずれか一記載の画像形成装置において、
突起が弾性体により形成されているので、用紙は、反転
ローラと反転対向ローラ、又は、分岐ローラと分岐対向
ローラ、又は、ローラと対向ローラとで挟持されて搬送
されるが、これらの挟持時において、突起を弾性変形さ
せることにより用紙のグリップを確実に行い、安定した
用紙搬送を行える。
【0168】請求項19記載の発明によれば、請求項1
ないし18のいずれか一記載の画像形成装置において、
反転ローラ又は分岐ローラ又はローラの周方向で隣り合
う突起の底辺の幅寸法が、搬送する用紙の厚さ寸法より
大きく設定されているので、用紙先端を突起で保持する
とき、用紙先端を突起の最奥部まで進入させ、確実に保
持することができる。
【0169】請求項20記載の発明によれば、請求項1
ないし19のいずれか一記載の画像形成装置において、
突起は同一形状であり、反転ローラ又は分岐ローラ又は
ローラの周方向に等間隔で配列されているので、反転ロ
ーラ又は分岐ローラ又はローラの外周部に当接する用紙
のタイミングが一定であるならば、これらの反転ローラ
又は分岐ローラ又はローラを用いた用紙搬送をタイミン
グのずれを生じさせることなく安定して行える。
【0170】請求項21記載の発明によれば、請求項1
ないし5、請求項7ないし10、請求項12又は13の
いずれか一記載の画像形成装置において、反転ローラ又
は分岐ローラ又はローラは、対向して配置された反転対
向ローラ又は分岐対向ローラ又は対向ローラに対して当
接されない寸法に離間して配置された中心軸と、この中
心軸の外周部に設けられた複数の突起とを有するので、
突起の有効深さ寸法を大きくとることができ、突起によ
る用紙先端の保持、及び、用紙先端を保持した用紙を所
定位置まで運ぶ作業を安定して確実に行える。
【0171】請求項22記載の発明によれば、請求項1
ないし5、請求項7ないし10、請求項12又は13の
いずれか一記載の画像形成装置において、反転ローラ又
は分岐ローラ又はローラは、対向して配置された反転対
向ローラ又は分岐対向ローラ又は対向ローラに対して当
接されない寸法に離間して配置された中心軸と、この中
心軸の外周部に軸心から放射状に設けられたブラシとを
有するので、反転ローラ又は分岐ローラ又はローラの外
周部に当接した用紙の先端はブラシに深く突き刺さるの
で、ブラシによる用紙先端の保持、及び、用紙先端を保
持した用紙を所定位置まで運ぶ作業を安定して確実に行
える。
【0172】請求項23記載の発明によれば、請求項1
ないし22のいずれか一記載の画像形成装置において、
反転ローラ又は分岐ローラ又はローラに当接された反転
対向ローラ又は分岐対向ローラ又は対向ローラは、当接
に伴って連れ回りされるように保持されているので、こ
れらの反転対向ローラ、分岐対向ローラ、対向ローラに
対しては駆動部を連結する必要がなく、簡単な構造とす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である、デジタル電
子写真方式の画像形成部を備えた画像形成装置の全体構
造を示す概略図である。
【図2】反転路内で用紙をスイッチバックさせる用紙反
転手段の構造を拡大して示す概略図であり、(a)は用
紙の送り出し状態、(b)は開放状態である。
【図3】用紙反転手段によりスイッチバックされる用紙
の搬送状態を説明する説明図である。
【図4】用紙をスイッチバックする部分を拡大して示す
概略図である。
【図5】用紙を分岐搬送する部分を拡大して示す概略図
である。
【図6】用紙をスイッチバック・分岐搬送する部分拡大
して示す概略図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態における用紙を分岐
搬送する部分を拡大して示す概略図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態における用紙を分岐
搬送する部分を拡大して示す斜視図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態における用紙を分岐
搬送する部分を拡大して示す斜視図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態における用紙を分
岐搬送する部分を拡大して示す概略図である。
【符号の説明】
2 画像形成部 4 用紙搬送路 5 第4搬送路 6 第5搬送路 7 第6搬送路 8 第1搬送路 9 第2搬送路 10 第3搬送路 11 反転路 19 用紙搬送手段、搬送ローラ 20 検知センサ 21 分岐ローラ 21a ローラ本体部 21b 突起 22 第1分岐対向ローラ 23 第2分岐対向ローラ 24 反転ローラ 24a ローラ本体部 24b 突起 25 検知センサ 26 第1反転対向ローラ 27 第2反転対向ローラ 28 把持停止手段、把持パッド 31 ローラ 31a ローラ本体部 31b 突起 32 第1対向ローラ 33 第2対向ローラ 34 第3対向ローラ 35 用紙反転手段 43 把持停止手段、搬送ローラ 44 分岐ローラ 44b 突起 45 分岐ローラ 45a 中心軸 45b 突起 46 分岐ローラ 46a 中心軸 46b ブラシ

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用紙が搬送される第1搬送路と、この第
    1搬送路を搬送された用紙が送り込まれる位置に形成さ
    れた第2搬送路と、前記第2搬送路に送り込まれた用紙
    がスイッチバックして送り出された後に搬送される第3
    搬送路とが三叉路状に接続された用紙経路を備えた画像
    形成装置において、 外周部に複数の突起を備えてその外周部の一部を前記第
    1搬送路と第3搬送路とに臨ませ、用紙が前記第1搬送
    路を搬送される向きに回転駆動されるとともに用紙が前
    記第3搬送路を搬送される向きに回転駆動される反転ロ
    ーラと、 前記反転ローラの外周部に当接されて前記第1搬送路を
    搬送される用紙を挟持する位置に配置された第1反転対
    向ローラと、 前記反転ローラの外周部に当接されて前記第3搬送路を
    搬送される用紙を挟持する位置に配置された第2反転対
    向ローラと、 前記第2搬送路上に配置されてこの第2搬送路に送り込
    まれた用紙を一時的に把持して停止させる把持停止手段
    と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記把持停止手段は、把持停止位置と把
    持停止解除位置とへ移動自在な把持パッドであることを
    特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記把持停止手段は、前記第2搬送路に
    送り込まれた又は送り出される用紙を挟持して搬送力を
    付与する回転方向が正逆切替自在な搬送ローラであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送ローラは、用紙を前記第2搬送
    路に送り込むときの用紙搬送速度が前記反転ローラの用
    紙搬送速度より減速された後に停止されることを特徴と
    する請求項3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記第2搬送路に送り込まれる用紙の搬
    送方向に沿った前記把持停止手段より上流側に、前記第
    2搬送路に送り込まれる用紙の端部を検知する検知セン
    サが設けられていることを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれか一記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記反転ローラは、円柱状のローラ本体
    部の外周面に前記突起が設けられており、前記反転ロー
    ラが前記第1反転対向ローラ又は前記第2反転対向ロー
    ラに当接したときに前記突起は前記ローラ本体部の外周
    面と略同じ位置まで退避自在であることを特徴とする請
    求項1ないし5のいずれか一記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 用紙が搬送される第4搬送路と、この第
    4搬送路を搬送された用紙が選択的に送り込まれる第5
    搬送路と第6搬送路とが三叉路状に接続された用紙経路
    を備えた画像形成装置において、 前記第4搬送路上に設けられてこの第4搬送路を搬送さ
    れる用紙を前記第5搬送路又は前記第6搬送路に向けて
    搬送する用紙搬送手段と、 外周部に複数の突起を備えてその外周部の一部を前記第
    5搬送路と第6搬送路とに臨ませ、用紙が前記第5搬送
    路又は前記第6搬送路を搬送される向きに正逆回転切替
    自在な分岐ローラと、 前記分岐ローラの外周部に当接されて前記第5搬送路を
    搬送される用紙を挟持する位置に配置された第1分岐対
    向ローラと、 前記分岐ローラの外周部に当接されて前記第6搬送路を
    搬送される用紙を挟持する位置に配置された第2分岐対
    向ローラと、を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記用紙搬送手段は回転駆動される搬送
    ローラであり、用紙先端が前記分岐ローラの外周部に当
    接した直後のタイミングで前記搬送ローラが一時停止さ
    れることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記用紙搬送手段は回転駆動される搬送
    ローラであり、用紙先端が前記分岐ローラの外周部に当
    接した直後のタイミングで前記搬送ローラの用紙搬送速
    度が減速されることを特徴とする請求項7記載の画像形
    成装置。
  10. 【請求項10】 用紙の搬送方向に沿った前記分岐ロー
    ラの上流側に、用紙の端部を検知する検知センサが設け
    られていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれ
    か一記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記分岐ローラは、円柱状のローラ本
    体部の外周部に前記突起が設けられており、前記分岐ロ
    ーラが前記第1分岐対向ローラ又は前記第2分岐対向ロ
    ーラに当接したときに前記突起は前記ローラ本体部の外
    周面と略同じ位置まで退避自在であることを特徴とする
    請求項7ないし10のいずれか一記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 用紙搬送路を搬送された用紙を画像形
    成部に送り込み、この画像形成部において用紙に画像形
    成を行う画像形成装置において、 前記用紙搬送路の途中に接続されたこの用紙搬送路を搬
    送される用紙が送り込まれる反転路と、 前記反転路に送り込まれた用紙をスイッチバックさせて
    前記用紙搬送路へ送り出す送り出し状態と、前記反転路
    から送り出される先行の用紙と前記反転路に送り込まれ
    る後続の用紙との少なくとも一部が重畳することを許容
    する開放状態とに切替自在な用紙反転手段と、 外周部に複数の突起を備えて前記用紙搬送路と前記反転
    路との接続箇所に配置され、前記用紙搬送路の上流側か
    ら搬送された用紙を前記反転路に送り込む向きに回転駆
    動されるとともに前記反転路から送り出された用紙を前
    記用紙搬送路の下流側に送り込む向きに回転駆動される
    ローラと、 前記ローラの外周部に当接されて前記反転路に送り込ま
    れる用紙を挟持する位置に配置された第1対向ローラ
    と、 前記ローラの外周部に当接されて前記反転路から送り出
    される用紙を挟持する位置に配置された第2対向ローラ
    と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記ローラが正逆回転切替自在に設け
    られ、外周部が前記ローラの外周面に当接されてこのロ
    ーラの逆転時に前記用紙搬送路の上流側から搬送された
    用紙を前記反転路に送り込まずに前記用紙搬送路の下流
    側へ搬送するように挟持する位置に配置された第3対向
    ローラを有することを特徴とする請求項12記載の画像
    形成装置。
  14. 【請求項14】 前記ローラは、円柱状のローラ本体部
    の外周部に前記突起が設けられており、前記ローラが前
    記第1対向ローラ又は前記第2対向ローラ又は前記第3
    対向ローラに当接したときに前記突起は前記ローラ本体
    部の外周面と略同じ位置まで退避自在であることを特徴
    とする請求項12又は13記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記反転ローラ又は前記分岐ローラ又
    は前記ローラにおいて、前記突起は前記反転ローラ又は
    前記分岐ローラ又は前記ローラの軸心方向の一部の領域
    にのみ設けられていることを特徴とする請求項1ないし
    14のいずれか一記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記突起は、弾性体により歯車状に形
    成されていることを特徴とする請求項1ないし15のい
    ずれか一記載の画像形成装置。
  17. 【請求項17】 前記反転ローラ又は前記分岐ローラ又
    は前記ローラの硬度が、これらの反転ローラ又は分岐ロ
    ーラ又はローラと当接する前記反転対向ローラ又は前記
    分岐対向ローラ又は前記対向ローラの硬度より低く設定
    されていることを特徴とする請求項1ないし16のいず
    れか一記載の画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記突起が弾性体により形成されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか一記
    載の画像形成装置。
  19. 【請求項19】 前記反転ローラ又は前記分岐ローラ又
    は前記ローラの周方向で隣り合う前記突起の底辺の幅寸
    法が、搬送する用紙の厚さ寸法より大きく設定されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし18のいずれか一記
    載の画像形成装置。
  20. 【請求項20】 前記突起は同一形状であり、前記反転
    ローラ又は前記分岐ローラ又は前記ローラの周方向に等
    間隔で配列されていることを特徴とする請求項1ないし
    19のいずれか一記載の画像形成装置。
  21. 【請求項21】 前記反転ローラ又は前記分岐ローラ又
    は前記ローラは、対向して配置された前記反転対向ロー
    ラ又は前記分岐対向ローラ又は前記対向ローラに対して
    当接されない寸法に離間して配置された中心軸と、この
    中心軸の外周部に設けられた複数の突起とを有すること
    を特徴とする請求項1ないし5、請求項7ないし10、
    請求項12又は13のいずれか一記載の画像形成装置。
  22. 【請求項22】 前記反転ローラ又は前記分岐ローラ又
    は前記ローラは、対向して配置された前記反転対向ロー
    ラ又は前記分岐対向ローラ又は前記対向ローラに対して
    当接されない寸法に離間して配置された中心軸と、この
    中心軸の外周部に軸心から放射状に設けられたブラシと
    を有することを特徴とする請求項1ないし5、請求項7
    ないし10、請求項12又は13のいずれか一記載の画
    像形成装置。
  23. 【請求項23】 前記反転ローラ又は前記分岐ローラ又
    は前記ローラに当接された前記反転対向ローラ又は前記
    分岐対向ローラ又は前記対向ローラは、当接に伴って連
    れ回りされるように保持されていることを特徴とする請
    求項1ないし22のいずれか一記載の画像形成装置。
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