JP3919451B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続した画像形成を効率良く行うことができ、さらに、両面印刷の機能、印刷が終了した用紙を印刷面を下向きにしてページ順に排紙する反転排紙の機能を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、両面印刷の機能、印刷が終了した用紙を印刷面を下向きにしてページ順に排紙する反転排紙の機能を備えた画像形成装置が知られている。
【0003】
このような画像形成装置の概略構造を図19に基づいて説明する。この画像形成装置は、用紙が積層保持される用紙収納部101、感光体102や現像器103等を備えて給紙された用紙に対して画像形成を行う画像形成部104、画像形成された用紙が排紙される用紙排紙部105等を備え、用紙収納部101と画像形成部104との間には用紙が搬送される用紙搬送路106が設けられている。画像形成部104の排紙側には、画像形成された用紙が用紙排紙部105に向けて搬送される排紙路107と、画像形成された用紙が両面印刷又は反転排紙のために搬送される用紙搬送路108とが設けられている。排紙路107と用紙搬送路108との分岐箇所には、画像形成部104から排紙された用紙の搬送方向を排紙路107又は用紙搬送路108に切り替える切替爪109が設けられている。
【0004】
用紙搬送路108の先端側には、この用紙搬送路108を搬送された用紙をスイッチバックさせる反転路110が設けられている。この反転路110内には、接離位置(上下位置)へ移動自在であって当接して回転駆動されることにより用紙をスイッチバックさせる反転たたきコロ111が設けられている。
【0005】
反転路110内でスイッチバックされた用紙の搬送方向前方には、その用紙を両面印刷のために再び画像形成部104側へ搬送するための再搬送路112と、その用紙を印刷面を下向きにしてページ順に用紙排紙部105に排紙するための反転排紙路113とが設けられている。再搬送路112は反転路110の下側に配置され、再搬送路112と反転排紙路113との分岐箇所には、反転路110内でスイッチバックされた用紙の搬送方向を再搬送路112又は反転排紙路113に切り替える切替爪114が設けられている。
【0006】
このような画像形成装置で画像形成を連続して行う場合には、用紙収納部101から分離給紙された用紙、又は、再搬送路112を経由して再搬送された用紙を用紙搬送路106を通して次々と画像形成部104へ送り込み、各用紙へ次々と画像形成を行う。各用紙は、レジストローラ115に当接した位置で一旦停止され、用紙上の適正な位置へ画像が形成されるタイミングで画像形成部104へ送り込まれる。
【0007】
この画像形成装置において両面印刷を行う場合には、一方の面への画像形成が終了した用紙が用紙搬送路108へ搬送されるように切替爪109を切り替えておき、その用紙を用紙搬送路108を経由させて反転路110内に送り込む。そして、反転路110内に送り込まれた用紙が反転たたきコロ111の働きでスイッチバックされたときに再搬送路112に送り込まれるように切替爪114を切り替えておき、その用紙を再搬送路112と用紙搬送路106とを経由させて再び画像形成部104へ送り込む。これにより、その用紙の他方の面への画像形成(両面印刷)が行われ、両面印刷が行われた用紙が排紙路107を経由して用紙排紙部105に排紙される。
【0008】
この画像形成装置において反転排紙を行う場合には、一方の面への画像形成が終了した用紙が用紙搬送路108へ搬送されるように切替爪109を切り替えておき、その用紙を用紙搬送路108を経由させて反転路110内に送り込む。そして、反転路110内に送り込まれた用紙が反転たたきコロ111の働きでスイッチバックされたときに反転排紙路113に送り込まれるように切替爪114を切り替えておき、その用紙を反転排紙路113を経由させて用紙排紙部105に排紙する。その用紙は、印刷面を下向きとしたページ順の排紙、所謂、反転排紙が行われる。
【0009】
ここで、図19に示したような画像形成装置で連続した画像形成を行う場合、2枚の用紙が重なった状態で画像形成部104へ送り込まれると、1つの画像が2枚の用紙にまたがって形成されたり、用紙サイズ検知センサが用紙サイズ異常であると検知して画像形成作業が中断されたりする。
【0010】
したがって、画像形成を連続して行う場合には、画像形成部104へ送り込まれる用紙が重なった状態にならないようにするため、前後の用紙の間隔を十分に広くして給紙する必要がある。具体的には、用紙収納部101から分離給紙するときのスリップや、用紙が用紙搬送路106を搬送されるときの用紙搬送速度の経時・環境変化や、レジストのための停止時間のバラツキ等を考慮し、連続した画像形成時には前後の用紙の間隔を数十mmあけて給紙している。このため、画像形成を連続して行う場合に、実際に画像形成が行われていない時間が長くなり、画像形成作業の生産性が低くなる。
【0011】
このようなことから、本出願の出願人は、画像形成を連続して行う場合における画像形成作業の生産性を高めることができる画像形成装置として、用紙が画像形成部に向けて搬送される用紙搬送路の途中に反転路と用紙反転手段とを設けた画像形成装置を、特願平11−239672、特願2000−230153などで提案している。
【0012】
この反転路と用紙反転手段とを設けた画像形成装置によれば、用紙搬送路を搬送されて反転路に送り込まれた用紙は、反転路内で一旦停止された後にスイッチバックされて画像形成部へ送り込まれる。そして、このスイッチバックを行うときに、反転路への用紙の送り込み速度や反転路からの用紙の送り出し速度、反転路からの用紙の送り出しタイミングなどを制御することにより、スイッチバックされて画像形成部へ送り込まれる用紙の間隔を小さくすることができ、それによって、画像形成作業の生産性を向上させることができる。
【0013】
上述した反転路を設けた場合に、両面印刷時にこの反転路で用紙をスイッチバックさせるようにすれば、図19において示したような再搬送路112が不要となり、一方の面への画像形成が終了した用紙を反転路110から直接用紙搬送路106へ送り込むことができるようになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特願平11−239672、特願2000−230153等で提案した反転路と用紙反転手段とを用いて両面印刷のための用紙の反転を行う場合には、図19に示した画像形成装置における反転路110の先端を用紙搬送路106に接続し、両面印刷を行う用紙をその反転路110上から用紙搬送路106に直接送り込む場合に、スリップなどを発生させずに確実に送り込むことが必要である。また、反転路110上から反転排紙する場合には、反転排紙される用紙の保持を確実に行い、用紙のスキュー発生などを防止する必要がある。
【0015】
本発明の目的は、反転路と用紙反転手段とを用いて画像形成部に送り込まれる用紙をスイッチバックさせ、画像形成部に送り込まれる用紙の間隔を狭めるようにした画像形成装置であって、その反転路と用紙反転手段とを用いて両面印刷のための用紙の反転を行わせるようにした場合、片面への画像形成が終了した用紙の両面印刷のための搬送、片面への画像形成が終了した用紙の反転排紙のための搬送をスムーズに行うことができるようにすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の画像形成装置は、用紙を積層保持する用紙収納部と、前記用紙収納部から用紙を1枚ずつ分離給紙する分離給紙手段と、給紙された用紙上に画像形成を行う画像形成部と、前記用紙収納部から前記画像形成部に至る用紙搬送路と、前記用紙搬送路の途中に接続されてこの用紙搬送路を搬送される用紙が送り込まれる反転路と、前記反転路に送り込まれた用紙をスイッチバックさせて前記用紙搬送路へ送り出す送り出し状態と、前記反転路から送り出されている先行する用紙と前記反転路に送り込まれる後続の用紙との少なくとも一部が重畳することを許容する開放状態とに切替自在な用紙反転手段と、前記画像形成部の排紙側と前記用紙搬送路の前記反転路より上流側との間に接続された再搬送路と、前記再搬送路の途中から分岐されて用紙排紙部に接続された反転排紙路と、前記再搬送路上に配置されてこの再搬送路を前記用紙搬送路に向けて搬送される用紙に対する搬送力を強弱切替自在である再搬送手段と、前記再搬送路上に配置されてこの再搬送路に送り込まれた用紙をスイッチバックさせて前記反転排紙路に送り出す反転排紙手段と、を有する。
【0017】
したがって、用紙収納部に積層保持された用紙が分離給紙手段により一枚ずつ分離給紙されて用紙搬送路を搬送され、用紙搬送路を搬送された用紙は反転路に送り込まれ、反転路内で一旦停止した後に用紙反転手段によりスイッチバックされて反転路から画像形成部へ向けて送り出され、画像形成部へ送り込まれた用紙上に画像形成が行われる。
【0018】
反転路内に送り込まれた用紙をスイッチバックさせるとき、反転路への用紙の送り込み速度や反転路からの用紙の送り出し速度、反転路からの用紙の送り出しタイミングなどを制御することにより、スイッチバックされて画像形成部へ送り込まれる用紙の間隔を小さくすることができる。即ち、用紙収納部からの給紙タイミングのバラツキや、反転路に至る搬送中での搬送速度のバラツキ等が生じても、画像形成部への用紙の送り込みを小さい間隔に精度良く維持して行うことができ、画像形成装置における画像形成作業の生産性を向上させることができる。
【0019】
両面印刷を行う場合には、一方の面に画像が形成されて画像形成部から排紙された用紙を再搬送路に送り込み、その用紙を再搬送手段により用紙搬送路に送り出す。このようにして用紙搬送路に送り出された用紙は、再び反転路に送り込まれ、反転路でスイッチバックされた後に再度画像形成部に送り込まれ、その用紙の他方の面への画像形成(両面印刷)が行われる。用紙を再搬送路から用紙搬送路に向けて搬送するとき、再搬送手段の搬送力を“強”の状態に切り替えることにより、再搬送路から用紙搬送路への用紙の搬送を、用紙をスリップさせることなく確実に行える。
【0020】
反転排紙を行う場合には、一方の面に画像が形成されて画像形成部から排紙された用紙を一旦再搬送経路に送り込み、その用紙を反転排紙手段によりスイッチバックさせて反転排紙路に送り込んで反転排紙する。この反転排紙時に、再搬送手段の搬送力を“弱”の状態に切り替えることにより、反転排紙される用紙を再搬送手段により反転排紙の妨げとならない程度の力で押えることができ、反転排紙される用紙のスキューを防止することができる。
【0021】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記再搬送手段は、高摩擦部材で形成されて用紙を搬送する向きに回転駆動される高摩擦ローラと低摩擦部材で形成されて用紙を搬送する向きに回転駆動される低摩擦ローラとを有し、前記高摩擦ローラを使用した用紙搬送状態と前記低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態とに切り替えることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う。
【0022】
したがって、再搬送手段の搬送力の強弱の切り替えを、高摩擦ローラを使用した用紙搬送状態、又は、低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態に切り替えるという簡単な構造により行える。
【0023】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記再搬送手段は、用紙を搬送する向きに回転駆動される搬送ローラを有し、前記搬送ローラに対する用紙の押し付け力を可変させることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う。
【0024】
したがって、再搬送手段の搬送力の強弱の切り替えを、搬送ローラに対する用紙の押し付け力を可変させるという簡単な構造により行える。
【0025】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記再搬送手段は、用紙を搬送する向きに回転駆動される搬送ローラを有し、前記搬送ローラに対する用紙の押し付け量を可変させることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う。
【0026】
したがって、再搬送手段の搬送力の強弱の切り替えを、搬送ローラに対する用紙の押し付け量を可変させるという簡単な構造により行える。
【0027】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記再搬送手段は、高摩擦部材で形成された高摩擦ローラとこの高摩擦ローラより大径であって低摩擦部材で形成された低摩擦ローラとを同一軸心上に有し、前記低摩擦ローラと前記高摩擦ローラとを使用した用紙搬送状態と前記低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態とに切り替えることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う。
【0028】
したがって、再搬送手段の搬送力の切り替えを、同一軸心上に配置された低摩擦ローラと高摩擦ローラとを使用した用紙搬送状態、又は、低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態に切り替えるという簡単な構造により行える。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図10に基づいて説明する。図1はデジタル電子写真方式の画像形成部を備えた画像形成装置の全体構造を示す概略図、図2は搬送される用紙をスイッチバックさせる用紙反転手段を拡大して示す正面図、図3及び図4は連続して画像形成を行う場合の画像形成部への用紙の搬送状態を示す説明図、図5は連続した画像形成時の用紙搬送動作を示すダイヤグラム、図6は両面印刷時の用紙の搬送状態を示す説明図、図7は反転排紙時の用紙の搬送状態を示す説明図、図8ないし図10は再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【0030】
この画像形成装置には図1に示すように、用紙が積層保持される用紙収納部である用紙トレイ1、用紙トレイ1から給紙された用紙又は一方の面に画像形成が行われて再度給紙された用紙の他方の面に画像形成を行う画像形成部2、用紙上に形成された画像を定着させる定着部3、定着部3で定着処理された用紙が排紙される用紙排紙部である排紙トレイ4等が設けられている。また、この画像形成装置には、用紙トレイ1から給紙された用紙が画像形成部2と定着部3とを経由して排紙トレイ4に至る用紙経路が設けられており、この用紙経路のうち、用紙トレイ1から画像形成部2に至る部分が用紙搬送路5とされている。
【0031】
用紙トレイ1には、積層保持された用紙を取り出すピックアップローラ6と、取り出した用紙を一枚ずつに分離するFRR方式の分離給紙ローラ7とを備えた分離給紙手段8が設けられている。
【0032】
画像形成部2には、表面に画像が形成される感光体9、感光体9の表面を一様に帯電させる帯電器10、感光体9上に静電潜像を書き込むデジタル書き込み手段11、感光体9上の静電潜像にトナーを付着させることによってトナー像を形成する現像器12、現像後のトナー像を用紙上に転写する転写器13、感光体9上の残存トナーを除去するクリーニング装置14等が設けられている。
【0033】
用紙搬送路5上には、第1搬送ローラ15、第2搬送ローラ16、レジストセンサ17、レジストローラ18等が配置されている。用紙搬送路5における第1搬送ローラ15と第2搬送ローラ16との間の部分には、この用紙搬送路5を搬送された用紙が送り込まれる反転路19が接続されている。
【0034】
反転路19上には、反転路19に送り込まれた用紙をスイッチバックさせて用紙搬送路5へ送り出す送り出し状態と、反転路19から送り出されている先行する用紙と反転路19に送り込まれる後続の用紙との少なくとも一部が重畳することを許容する開放状態とに切替自在な用紙反転手段20、反転路19に送り込まれ又は反転路19から送り出される用紙の端部を検知する用紙端部検出センサ21が設けられている。
【0035】
用紙反転手段20は図2に示すように、モータにより回転駆動される駆動ローラ22、この駆動ローラ22に対して接離する位置に移動自在に設けられて当接時に連れ回りされる従動ローラ23、従動ローラ23を駆動ローラ22に接離する位置へ移動させる移動機構等により構成されている。従動ローラ23を移動させる移動機構は、一端に従動ローラ23が連結されて他端が支点24により支持されたリンク25、リンク25の略中央部に連結されて従動ローラ23を駆動ローラ22に当接させる向きに付勢するスプリング26、リンク25に連結されて従動ローラ23を駆動ローラ22から離反させる向きに付勢するソレノイド27等により構成されている。
【0036】
図2(b)は、スプリング26の付勢力により従動ローラ23が駆動ローラ22に当接され、駆動ローラ22が矢印方向へ回転駆動されることにより駆動ローラ22と従動ローラ23とで挟持されている用紙が反転路19から送り出される送り出し状態である。
【0037】
図2(a)は、ソレノイド27の駆動により従動ローラ23が下方へ回動され、駆動ローラ22と従動ローラ23との間に隙間が生じた開放状態である。この開放状態のとき、反転路19内への用紙の送り込みが行われる。
【0038】
画像形成部2の排紙側(定着部3を通過した側)と排紙トレイ4との間には直接排紙路28が設けられ、画像形成部2の排紙側と用紙搬送路5における反転路19より上流側の部分には再搬送路29が設けられている。これらの直接排紙路28と再搬送路29との分岐箇所には、画像形成部2から排紙されて定着部3を通過した用紙の搬送方向を直接排紙路28又は再搬送路29に切り替える切替爪30が設けられている。
【0039】
再搬送路29は、下向きに延出した垂直路部29aと、垂直路部29aの下端部から略水平方向へ延出した水平路部29bとから形成され、水平路部29bの先端部が用紙搬送路5に接続されている。
【0040】
再搬送路29の途中であって垂直路部29aと水平路部29bとの境目部分からは反転排紙路31が分岐され、この反転排紙路31は排紙トレイ4に接続されている。
【0041】
水平路部29b上には、この水平路部29b上に送り込まれた用紙を用紙搬送路5に向けて搬送するように駆動される再搬送手段32と、水平路部29b上に送り込まれた用紙をスイッチバックさせて反転排紙路31に送り出す反転排紙手段33と、用紙検出センサ34とが設けられている。
【0042】
再搬送路29から反転排紙路31が分岐された箇所には、再搬送路29内の用紙を垂直路部29aから水平路部29bへ向けて搬送する向きに回転駆動される搬送ローラ35と切替爪36とが設けられている。この切替爪36は、搬送ローラ35に対して接離する方向へ回動自在に設けられ、スプリングなどの付勢体により搬送ローラ35の外周面側に回動する向きに付勢されており、用紙が垂直路部29aから水平路部29bへ進行することを許容し、及び、水平路部29bでスイッチバックされた用紙が反転排紙路31に入り込むことを許容する。
【0043】
再搬送手段32は、図8ないし図10において詳しく説明する3組の搬送ローラ対32a,32b,32cにより形成され、2組の搬送ローラ対32a,32cは、用紙を用紙搬送路5に搬送する向きに常時回転駆動される搬送ローラ37とこの搬送ローラ37に接離される対向コロ38とにより形成されている。対向コロ38の搬送ローラ37に対する接離動作は、ソレノイド等により行われている。搬送ローラ対32bは、用紙を用紙搬送路5に搬送する向きに常時回転駆動される搬送ローラ37とこの搬送ローラ37に常時当接される対向コロ39とにより形成されている。搬送ローラ対32a,32cの搬送力は搬送ローラ対32bの搬送力よりも大きく設定されており、従って、搬送ローラ対32a,32cにおいて対向コロ38を搬送ローラ37に接離させることにより、再搬送手段32の搬送力が強弱2段階に切り替えられる。
【0044】
反転排紙手段33は、用紙を反転排紙路31に搬送する向きに常時回転駆動される搬送ローラ40とこの搬送ローラ40に接離される対向コロ41とにより形成されている。反転排紙手段33の搬送力は搬送ローラ対32bの搬送力よりも大きく設定されている。
【0045】
また、この画像形成装置には、画像形成部2における画像形成動作、分離給紙手段8、第1・第2搬送ローラ15,16、レジストローラ18、切替爪30、再搬送手段32、反転排紙手段33等の駆動を、用紙端部検出センサ21やレジストセンサ17や用紙検出センサ34や他のセンサ等の検出結果、画像形成モード(片面印刷モード、両面印刷モード、反転排紙モード等)の設定に応じて制御する制御部(図示せず)が設けられている。
【0046】
このような構成において、連続画像形成のモードに設定された後にスタートキーが押されると、用紙トレイ1から次々と用紙が給紙される。これらの用紙は用紙搬送路5を画像形成部2に向けて搬送され、その途中で反転路19に送り込まれ、用紙反転手段20によりスイッチバックされて反転路19から送り出される。反転路19から送り出された用紙は、用紙搬送路5を経て画像形成部2に送り込まれ、用紙上への画像形成が行われる。
【0047】
反転路19内に送り込まれた用紙をスイッチバックさせるとき、反転路19への用紙の送り込み速度や反転路19からの用紙の送り出し速度、反転路19からの用紙の送り出しタイミングなどを制御することにより、スイッチバックされて画像形成部2へ送り込まれる用紙の間隔を小さくすることができ、それによって、画像形成作業の生産性を向上させることができる。例えば、図5のダイヤグラムに示すように、用紙トレイ1から反転路19内の反転停止位置までは用紙を高速の搬送速度Vaで搬送し、反転停止位置からは低速の搬送速度Vbで送り出すことにより、画像形成部2での用紙間隔を小さくすることができる。
【0048】
図3は、先行する用紙aが反転路19から送り出されている状態であり、用紙反転手段20は図2(b)に示すように送り出し状態となっている。後続の用紙bは用紙搬送路5を搬送され、反転路19に送り込まれようとしている。
【0049】
図4は、先行する用紙aがその先端部をレジストローラ18に当接する位置まで搬送され、後続の用紙bが反転路19内の停止位置まで送り込まれた状態である。先行する用紙aが反転路19から送り出されてその先端部が第2搬送ローラ16に挟持された後に従動ローラ23が駆動ローラ22から離反して用紙反転手段20が図2(a)に示すような開放状態となり、離反した従動ローラ23と駆動ローラ22との間を通って用紙bが反転路19に送り込まれる。反転路19への用紙bの送り込みは、先行する用紙aの後端側と後続の用紙bの先端側とが反転路19内で重畳するようにして行われる。
【0050】
図6は、用紙に対して両面印刷を行う場合の用紙の流れを説明する説明図である。画像形成部2において一方の面への画像形成が行われた用紙は矢印で示すように再搬送路29を搬送され、その用紙は再搬送手段32によりそのまま搬送されて用紙搬送路5へ送り出される。この用紙が用紙搬送路5へ送り込まれた後は、用紙トレイ1から給紙された用紙と同じように搬送され、反転路19に送り込まれてスイッチバックされ、再度画像形成部2に送り込まれる。一方の面に画像が形成された用紙が再度画像形成部2に送り込まれたとき、その用紙は反転路19でスイッチバックされているため、その用紙の他方の面が感光体9に対向するようになり、他方の面への画像形成(両面印刷)が行われる。
【0051】
図7は、一方の面に画像が形成された用紙を反転排紙する場合の用紙の流れを説明する説明図である。一方の面への画像形成が行われた用紙は矢印で示すように再搬送路29を搬送され、水平路部29bに到達する。そして、その用紙は反転排紙手段33によりスイッチバックされ、反転排紙路31を経由して排紙トレイ4に排紙される。この用紙は、水平路部29bでスイッチバックされることにより、画像が形成された面を下側としたページ順に排紙される。
【0052】
ここで、再搬送路29の水平路部29bへの用紙の送り込み、その用紙の用紙搬送路5への送り出し、その用紙の反転排紙路31への送り出し時における再搬送手段32と反転排紙手段33との動作について詳しく説明する。
【0053】
図8は、用紙が水平路部29bへ送り込まれる時の状態である。反転排紙手段33は、対向コロ41が搬送ローラ40から離反した開放状態となっている。搬送ローラ対32a,32cは、対向コロ38が搬送ローラ37から離反した開放状態となっており、搬送ローラ対32bは対向コロ39が搬送ローラ37に当接している。したがって、再搬送手段32は、水平路部29bに送り込まれた用紙に対して搬送ローラ対32bによる弱い搬送力を与えている。これにより、用紙が長尺紙や先端部にカールが付いている用紙等であっても、その用紙がジャムなどを生じることなく水平路部29b内にスムーズに導くことができる。このとき、搬送力の強い搬送ローラ対32a,32cが開放状態であるので、用紙に対して必要以上の搬送力を与えることを防止できる。
【0054】
図9は、水平路部29bに送り込まれた用紙を用紙搬送路5に送り出すときの状態であり、搬送ローラ対32a,32cの対向コロ38が搬送ローラ37に当接される。したがって、再搬送手段32は、水平路部29bに送り込まれた用紙に対して強い搬送力を与えることができ、用紙搬送路5への用紙の送り出し時において、用紙をスリップさせることなく確実なタイミングで送り出すことができる。
【0055】
また、搬送ローラ対32a,32cにおいて、用紙を用紙搬送路5へ送り出す方向へ搬送ローラ37を常時回転駆動させておき、用紙を用紙搬送路5へ送り出す場合に必要に応じて対向コロ38を当接させる構造であるので、搬送ローラ37の回転駆動の立ち上がりのタイムラグが発生せず、用紙搬送路5への用紙の送り出しのタイミングがより一層確実になる。
【0056】
図10は、水平路部29bに送り込まれた用紙を反転排紙路31に送り込んでその用紙を反転排紙するときの状態である。搬送ローラ対32a,32cは、対向コロ38が搬送ローラ37から離反した開放状態となっており、搬送ローラ対32cは対向コロ39が搬送ローラ37に当接している。また、反転排紙手段33は、対向コロ41が搬送ローラ40に当接している。したがって、水平路部29bに送り込まれた用紙は、反転排紙手段33の搬送力により反転排紙路31に送り込まれる。このとき、搬送ローラ対32bは反転排紙手段33による搬送方向と逆向きの搬送力を用紙に付与しているが、この搬送ローラ対32bの搬送力は反転排紙手段33の搬送力より小さいので、用紙の反転排紙を妨げない。さらに、用紙の反転排紙時に、搬送ローラ対32bで用紙を押えていることにより、反転排紙される用紙のスキューを防止することができる。
【0057】
つぎに、本発明の第2の実施の形態を図11ないし図13に基づいて説明する。なお、図1ないし図10において説明した部分と同じ部分は同じ符号で示し、説明も省略する(以下の実施の形態でも同じ)。
【0058】
本実施の形態は、第1の実施の形態と同じように、再搬送路29の水平路部29b(図1,図8等参照)上に再搬送手段42と反転排紙手段33とが設けられている。再搬送手段42は、3組の搬送ローラ対42a,42b,42cにより形成され、2組の搬送ローラ対42a,42cは、用紙を用紙搬送路5に搬送する向きに回転駆動される高摩擦部材、例えば、ゴムにより形成された高摩擦ローラ43とこの高摩擦ローラ43に常時当接された対向コロ44とにより形成されている。搬送ローラ対42bは、用紙を用紙搬送路5に搬送する向きに回転駆動される低摩擦部材、例えば、スポンジにより形成された低摩擦ローラ45とこの低摩擦ローラ45に常時当接された対向コロ44とにより形成されている。
【0059】
高・低摩擦ローラ43,45にはそれぞれクラッチ46を介してモータ47が連結され、さらに、反転排紙手段33の搬送ローラ40はクラッチを介さずにモータ47に直接接続されている。ここで、搬送ローラ対42a,42cの搬送力は搬送ローラ対42bの搬送力よりも大きく設定されており、クラッチ46を選択的に断続することにより、再搬送手段42の搬送力を強弱2段階に切り替えることができる。搬送ローラ対42a,42cを駆動させる状態が搬送力が“強”の状態であり、搬送ローラ対42bのみを駆動させる状態が搬送力が“弱”の状態である。
【0060】
このような構成において、図11は、用紙が水平路部29bへ送り込まれる時の状態である。反転排紙手段33は、対向コロ41が搬送ローラ40から離反した開放状態となっている。搬送ローラ対42a,42cは、クラッチ46がオフ状態となって高摩擦ローラ43の回転が停止され、搬送ローラ対42bはクラッチ46がオン状態となって低摩擦ローラ45が回転駆動されている。したがって、再搬送手段42は、水平路部29bに送り込まれた用紙に対して搬送ローラ対42bによる弱い搬送力を与えている。これにより、用紙が長尺紙や先端部にカールが付いている用紙等であっても、その用紙がジャムなどを生じることなく水平路部29b内にスムーズに導くことができる。このとき、搬送力の強い搬送ローラ対42a,42cの高摩擦ローラ43のクラッチ46がオフ状態となっているので、用紙に対して必要以上の搬送力を与えることを防止できる。
【0061】
図12は、水平路部29bに送り込まれた用紙を用紙搬送路5に送り出すときの状態であり、全ての搬送ローラ対42a,42b,42cはクラッチ46がオン状態となり、全ての高・低摩擦ローラ43,45が回転駆動される。したがって、再搬送手段42は、水平路部29bに送り込まれた用紙に対して強い搬送力を与えることができ、用紙搬送路5への用紙の送り出し時において、用紙をスリップさせることなく確実なタイミングで送り出すことができる。
【0062】
図13は、水平路部29bに送り込まれた用紙を反転排紙路31に送り込んでその用紙を反転排紙するときの状態である。搬送ローラ対42a,42cは、クラッチ46がオフ状態となって高摩擦ローラ43の回転が停止され、搬送ローラ対42bはクラッチ46がオン状態となって低摩擦ローラ45が回転駆動されている。また、反転排紙手段33は、対向コロ41が搬送ローラ40に当接されている。したがって、水平路部29bに送り込まれた用紙は、反転排紙手段33の搬送力により反転排紙路31に送り込まれる。このとき、搬送ローラ対42bは反転排紙手段33による搬送方向と逆向きの搬送力を用紙に付与しているが、この搬送ローラ対42bの搬送力は反転排紙手段33の搬送力より小さいので、用紙の反転排紙を妨げない。さらに、用紙の反転排紙時に、搬送ローラ対42bで用紙を押えていることにより、反転排紙される用紙のスキューを防止することができる。
【0063】
つぎに、本発明の第3の実施の形態を図14ないし図16に基づいて説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態と同じように、再搬送路29の水平路部29b上に再搬送手段48と反転排紙手段33とが設けられている。再搬送手段48は、3組の搬送ローラ対48a,48b,48cにより形成され、各搬送ローラ対48a,48b,48cは、用紙を用紙搬送路5に搬送する向きに常時回転駆動される搬送ローラ49とこの搬送ローラ49に対する押圧力、押圧量を可変できる対向コロ50とにより形成されている。
【0064】
ここで、対向コロ50の搬送ローラ49に対する押圧力、押圧量を大きくし又は小さくすることにより、再搬送手段48の搬送力を強弱2段階に切り替えることができる。
【0065】
なお、本実施の形態では、対向コロ50の搬送ローラ49に対する押圧力、押圧量をともに可変する場合を例に挙げて示したが、押圧力と押圧量とのいずれか一方のみを可変する構造としてもよい。
【0066】
このような構成において、図14は、用紙が水平路部29bへ送り込まれる時の状態である。反転排紙手段33は、対向コロ41が搬送ローラ40から離反した開放状態となっている。搬送ローラ対48a,48b,48cは、搬送ローラ49に対する対向コロ50の押圧力、押圧量がともに小さくなり、再搬送手段48は、水平路部29bに送り込まれた用紙に対して弱い搬送力を与えている。これにより、用紙が長尺紙や先端部にカールが付いている用紙等であっても、その用紙がジャムなどを生じることなく水平路部29b内にスムーズに導くことができる。
【0067】
図15は、水平路部29bに送り込まれた用紙を用紙搬送路5に送り出すときの状態であり、全ての搬送ローラ対48a,48b,48cにおいて、搬送ローラ49に対する対向コロ50の押圧力、押圧量がともに大きくなり、再搬送手段48は、水平路部29bに送り込まれた用紙に対して強い搬送力を与えている。これにより、水平路部29bから用紙搬送路5への用紙の送り出し時において、用紙をスリップさせることなく確実なタイミングで送り出すことができる。
【0068】
図16は、水平路部29bに送り込まれた用紙を反転排紙路31に送り込んでその用紙を反転排紙するときの状態である。搬送ローラ対48a,48b,48cは、搬送ローラ49に対する対向コロ50の押圧力、押圧量がともに小さくなり、再搬送手段48は、水平路部29bに送り込まれた用紙に対して弱い搬送力を与えている。また、反転排紙手段33は、対向コロ41が搬送ローラ40に当接されている。したがって、水平路部29bに送り込まれた用紙は、反転排紙手段33の搬送力により反転排紙路31に送り込まれる。このとき、搬送ローラ対48a,48b,48cは反転排紙手段33による搬送方向と逆向きの搬送力を用紙に付与しているが、この搬送ローラ対48a,48b,48cの搬送力は反転排紙手段33の搬送力より小さいので、用紙の反転排紙を妨げない。さらに、用紙の反転排紙時に、搬送ローラ対48a,48b,48cで用紙を押えていることにより、反転排紙される用紙のスキューを防止することができる。
【0069】
つぎに、本発明の第4の実施の形態を図17及び図18に基づいて説明する。本実施の形態は、再搬送路29の水平路部29b上に再搬送手段51と反転排紙手段33(図8等参照)とが設けられている。再搬送手段51は、同一の回転軸52上に固定されて用紙を用紙搬送路5に搬送する向きに常時回転駆動される高摩擦ローラ53と低摩擦ローラ54、これらの高・低摩擦ローラ53,54に当接される対向コロ55とにより形成されている。
【0070】
高摩擦ローラ53は高摩擦部材で形成され、低摩擦ローラ54は低摩擦部材で形成されて高摩擦ローラ53より大径に形成されている。対向コロ55は、図17に示すように低摩擦ローラ54にのみ当接する位置と、図18に示すように低摩擦ローラ54と高摩擦ローラ53に当接する位置とへ可変自在に設けられている。ここで、対向コロ55を低摩擦ローラ54のみに当接させた状態では、再搬送手段51の搬送力は“弱”の状態に切り替えられ、対向コロ55を低摩擦ローラ54と高摩擦ローラ53とに当接させた状態では、再搬送手段51の搬送力は“強”の状態に切り替えられる。
【0071】
このような構成において、用紙が水平路部29bに送り込まれる時、及び、水平路部29bに送り込まれた用紙を反転排紙する時には、図17に示すように、対向コロ55を低摩擦ローラ54にのみ当接させ、再搬送手段51の搬送力を“弱”にしておく。これにより、水平路部29bへの用紙の送り込みをスムーズに行え、また、用紙にスキューなどを生じさせることなく反転排紙を行える。
【0072】
水平路部29bに送り込まれた用紙を用紙搬送路5へ送り出すときには、図18に示すように、対向コロ55を低摩擦ローラ54と高摩擦ローラ53とに当接させ、再搬送手段51の搬送力を“強”にしておく。これにより、水平路部29bから用紙搬送路5への用紙の送り出し時において、用紙をスリップさせることなく確実なタイミングで送り出すことができる。
【0073】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の画像形成装置によれば、片面に画像が形成されて再搬送路に送り込まれた用紙を両面印刷のために再搬送路から用紙搬送路に向けて搬送するとき、再搬送路上に設けた再搬送手段の搬送力を“強”の状態に切り替えることにより、再搬送路から用紙搬送路への用紙の搬送を、用紙をスリップさせることなく確実に行うことができる。また、片面に画像が形成されて再搬送路に送り込まれた用紙を反転排紙のために反転排紙手段によって再搬送路から反転排紙路に送り出すとき、再搬送路上に設けた再搬送手段の搬送力を“弱”の状態に切り替えることにより、反転排紙される用紙を反転排紙の妨げとならない程度の力で押えることによって反転排紙される用紙のスキューを防止することができる。
【0074】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、再搬送手段は、高摩擦部材で形成されて用紙を搬送する向きに回転駆動される高摩擦ローラと低摩擦部材で形成されて用紙を搬送する向きに回転駆動される低摩擦ローラとを有し、高摩擦ローラを使用した用紙搬送状態と低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態とに切り替えることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う構造であるので、再搬送手段の搬送力の強弱の切り替えを、高摩擦ローラを使用した用紙搬送状態、又は、低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態に切り替えるという簡単な構造により行える。
【0075】
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、再搬送手段は、用紙を搬送する向きに回転駆動される搬送ローラを有し、搬送ローラに対する用紙の押し付け力を可変させることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う構造であるので、再搬送手段の搬送力の強弱の切り替えを、搬送ローラに対する用紙の押し付け力を可変させるという簡単な構造により行える。
【0076】
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、再搬送手段は、用紙を搬送する向きに回転駆動される搬送ローラを有し、搬送ローラに対する用紙の押し付け量を可変させることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う構造であるので、再搬送手段の搬送力の強弱の切り替えを、搬送ローラに対する用紙の押し付け量を可変させるという簡単な構造により行える。
【0077】
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、再搬送手段は、高摩擦部材で形成された高摩擦ローラとこの高摩擦ローラより大径であって低摩擦部材で形成された低摩擦ローラとを同一軸心上に有し、低摩擦ローラと高摩擦ローラとを使用した用紙搬送状態と低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態とに切り替えることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う構造であるので、再搬送手段の搬送力の切り替えを、同一軸心上に配置された低摩擦ローラと高摩擦ローラとを使用した用紙搬送状態、又は、低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態に切り替えるという簡単な構造により行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるデジタル電子写真方式の画像形成部を備えた画像形成装置の全体構造を示す概略図である。
【図2】用紙反転手段を拡大して示す正面図であり、(a)は開放状態、(b)は用紙の送り出し状態である。
【図3】用紙を連続給紙する連続画像形成時の用紙搬送状態を示す説明図である。
【図4】用紙を連続給紙する連続画像形成時の用紙搬送状態を示す説明図である。
【図5】連続した画像形成時の用紙搬送動作を示すダイヤグラムである。
【図6】両面印刷時の用紙の搬送状態を示す説明図である。
【図7】反転排紙時の用紙の搬送状態を示す説明図である。
【図8】用紙が再搬送路に送り込まれる時における再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【図9】用紙が再搬送路から用紙搬送路に送り出される時における再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【図10】用紙が反転排紙される時における再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【図11】本発明の第2実施の形態における、用紙が再搬送路に送り込まれる時における再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【図12】用紙が再搬送路から用紙搬送路に送り出される時における再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【図13】用紙が反転排紙される時における再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態における、用紙が再搬送路に送り込まれる時における再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【図15】用紙が再搬送路から用紙搬送路に送り出される時における再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【図16】用紙が反転排紙される時における再搬送手段と反転排紙手段との動作状態を示す説明図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態における、再搬送手段の搬送力が“弱”の状態を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図18】再搬送手段の搬送力が“強”の状態を示す説明図であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図19】両面印刷機能、反転排紙機能を備えた従来例の画像形成装置の全体構造を示す概略図である。
【符号の説明】
1 用紙収納部
2 画像形成部
4 用紙排紙部
5 用紙搬送路
8 分離給紙手段
19 反転路
20 用紙反転手段
29 再搬送路
31 反転排紙路
32,42,48,51 再搬送手段
33 反転排紙手段
43 高摩擦ローラ
45 低摩擦ローラ
49 搬送ローラ
53 高摩擦ローラ
54 低摩擦ローラ

Claims (5)

  1. 用紙を積層保持する用紙収納部と、
    前記用紙収納部から用紙を1枚ずつ分離給紙する分離給紙手段と、
    給紙された用紙上に画像形成を行う画像形成部と、
    前記用紙収納部から前記画像形成部に至る用紙搬送路と、
    前記用紙搬送路の途中に接続されてこの用紙搬送路を搬送される用紙が送り込まれる反転路と、
    前記反転路に送り込まれた用紙をスイッチバックさせて前記用紙搬送路へ送り出す送り出し状態と、前記反転路から送り出されている先行する用紙と前記反転路に送り込まれる後続の用紙との少なくとも一部が重畳することを許容する開放状態とに切替自在な用紙反転手段と、
    前記画像形成部の排紙側と前記用紙搬送路の前記反転路より上流側との間に接続された再搬送路と、
    前記再搬送路の途中から分岐されて用紙排紙部に接続された反転排紙路と、
    前記再搬送路上に配置されてこの再搬送路を前記用紙搬送路に向けて搬送される用紙に対する搬送力を強弱切替自在である再搬送手段と、
    前記再搬送路上に配置されてこの再搬送路に送り込まれた用紙をスイッチバックさせて前記反転排紙路に送り出す反転排紙手段と、
    を有する画像形成装置。
  2. 前記再搬送手段は、高摩擦部材で形成されて用紙を搬送する向きに回転駆動される高摩擦ローラと低摩擦部材で形成されて用紙を搬送する向きに回転駆動される低摩擦ローラとを有し、前記高摩擦ローラを使用した用紙搬送状態と前記低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態とに切り替えることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記再搬送手段は、用紙を搬送する向きに回転駆動される搬送ローラを有し、前記搬送ローラに対する用紙の押し付け力を可変させることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記再搬送手段は、用紙を搬送する向きに回転駆動される搬送ローラを有し、前記搬送ローラに対する用紙の押し付け量を可変させることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記再搬送手段は、高摩擦部材で形成された高摩擦ローラとこの高摩擦ローラより大径であって低摩擦部材で形成された低摩擦ローラとを同一軸心上に有し、前記低摩擦ローラと前記高摩擦ローラとを使用した用紙搬送状態と前記低摩擦ローラのみを使用した用紙搬送状態とに切り替えることにより用紙搬送力の強弱の切り替えを行う請求項1記載の画像形成装置。
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