JP2002310607A - 強磁性体の距離測定方法及び距離測定装置 - Google Patents
強磁性体の距離測定方法及び距離測定装置Info
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Abstract
あっても、距離センサと電磁石、ワイピングノズルとの
設置間隔を短くでき、また、亜鉛蒸気やスプラッシュ等
の設置環境の影響を受けない強磁性体の距離測定方法及
び距離測定装置を提供する。 【解決手段】 強磁性体(1)と電磁石(2)との間に
作用する電磁力によって電磁石が磁性体に吸引される力
を測定する吸引力測定装置(3a)と、電磁石の電流を
測定する電流値測定装置(4)と、測定した吸引力と電
磁石の電流から、前記強磁性体と前記電磁石との距離を
推定する距離推定装置(5)とを備え、前記電流値測定
装置は、電磁石に流れているコイル電流を測定する装置
または電磁石のコイル電流設定信号を測定する装置であ
る距離測定装置である。
Description
を測定する技術とそれを用いて強磁性体を制御する技術
に関するもので、製鉄設備の圧延ライン、表面処理ライ
ン等における薄鋼板の振動制御、形状矯正制御等に用い
られる。
処理ライン・表面処理ラインなどでは、電磁力を用い、
強磁性体である鋼板の振動制御・形状矯正制御が実施さ
れ始めている。
の構成を示す図である。
延され、続く洗浄プロセスにおいて表面が洗浄された鋼
板70は、溶融亜鉛鍍金鋼板製造ラインに運搬され、無
酸化性あるいは還元性の雰囲気に保たれた焼鈍炉71に
おいて表面酸化膜が除去され焼鈍処理をされた後、溶融
亜鉛の温度とほぼ同程度まで冷却されて溶融亜鉛浴72
内に導かれその表面に溶融亜鉛が付着する。
は、ワイピングノズル73によって必要以上に付着した
溶融亜鉛を除去される。
説明する図である。
グガス78が鋼板70の表裏に板幅方向に均一に圧力が
かかるようにスリット状に噴出されている。この付着量
の制御はワイピングノズル73から噴出させるワイピン
グガス78の量、ワイピングノズル73と鋼板70との
距離などを変えることによって行われる。
は鋼板のFeと亜鉛の合金化層を形成し、冷却帯75を
通過した後、化成処理76で特殊の防錆、耐食処理を施
し、コイルに巻き取られて出荷される。
通板することは、鋼板70の品質にとって非常に重要な
要素である。
の通板速度を増加した場合には、鋼板70の振動が大き
くなり易く、ワイピング部における鍍金付着量にむらが
生じ品質低下の原因となる。
る幅方向の形状不良を起こしている場合も、板幅方向の
鍍金付着量にむらが生じて品質低下の原因になり、さら
に、所定間隔まで鋼板70とワイピングノズル73との
間隔を狭められないため、過剰の鍍金を付着させること
になる。
グノズル73近傍の鋼板70の表裏に電磁石を設置し、
非接触で鋼板70に吸引力を作用させることで、振動や
反りを制御して鋼板70の通板を安定化する技術が知ら
れている。
を説明する図である。
れた非接触の距離センサ79を用いて鋼板70との距離
を測定し、その測定値に基づいて制御器80で制御演算
を行って制御信号を作り出し、その制御信号を増幅器8
1を介して同じく鋼板70の幅方向に設置された電磁石
82に送り、薄板70に対して吸引力を作用させること
で、薄板70の振動や形状を制御するものである。
を用いて鋼板70の振動や形状を非接触で制御する際に
は、電磁石82と鋼板70との距離を測定する距離セン
サ79を設ける必要がある。一般に、距離を測定する手
段として、各種距離センサ(レーザー式、渦流式、超音
波式等)が知られている。しかし、前述の溶融亜鉛鍍金
鋼板製造ラインにこれらの距離センサ79を用いること
は、以下の点で問題があるため使用することは困難であ
る。
温度が100℃以上の高温雰囲気となっているため距離
センサの冷却が必要となる点である。
概略の配置を示す図である。
あるいは水冷を用いることが一般的であるが、この方式
では冷却ジャケット85内に距離センサ79を収納する
ため、センサヘッドのサイズが大きいものとなる。この
ため、センサヘッドを電磁石82の近傍に配置しようと
しても、センサヘッドが大きいために離れた場所に設置
することになる。その結果、電磁石82が吸引力を及ぼ
す鋼板70上の位置と距離センサ79が測定している鋼
板70上の位置が異なることとなるため、鋼板70の振
動制御・形状制御能力が低下する。
の干渉を避けるように配置しなければならない点であ
る。
ワイピングノズル73の近傍に配置することが振動制御
・形状制御を行う上で効果的であるが、一方、ワイピン
グノズル73近傍に大きな物体を設置することはワイピ
ングガス78である高圧ガスジェットの流れを乱し、鍍
金品質を低下させる恐れがある。このため、電磁石82
と距離センサ79はワイピングノズル73から高圧ガス
ジェットの流れに影響しない位置まで離して設置しなけ
ればならない。しかし、冷却ジャケット85によってセ
ンサヘッドが大きくなった場合、距離センサ79の設置
位置は更にワイピングノズル73から離れた位置になる
ため、ワイピングノズル73位置での振動制御・形状制
御能力が更に低下することになる。
策が必要となる点である。
化しているため、亜鉛の蒸着現象が発生する。このた
め、センサヘッドや冷却ジャケット85のセンシング窓
(耐熱ガラスなど)に亜鉛が蒸着する結果、距離センサ
79が誤作動を生じ、最悪の場合は測定不能に至ること
もある。特に、レーザー式距離センサなどの光学的手段
を用いた距離センサ79ではこの問題に弱いため安定し
て制御することが困難となる。
環境対策が必要となる点である。
亜鉛の他に、ワイピングノズル73からの高圧ガスジェ
ットに吹き飛ばされ、瞬時に凝固した亜鉛(以下、「ス
プラッシュ」と呼ぶ。)が存在する。このスプラッシュ
は距離センサ79や冷却ジャケット85のセンシング窓
(耐熱ガラスなど)に付着するなどして距離センサ79
の測定を妨害する。特に、レーザー式距離センサなどの
光学的手段を用いた距離センサ79ではこの問題に弱い
ため安定して制御することが困難となる。
たものであり、溶融亜鉛鍍金製造プロセスに適用した場
合であっても、距離センサ79と電磁石82との設置間
隔、距離センサ79とワイピングノズル73との設置間
隔を短くでき、また、亜鉛蒸気やスプラッシュ等の設置
環境の影響を受けない強磁性体の距離測定方法及び距離
測定装置を提供することを目的とする。
に、本発明は強磁性体に対向して電磁石を配する工程
と、強磁性体と電磁石との間に作用する電磁力によって
電磁石が前記磁性体に吸引される力を測定する工程と、
測定した吸引力と電磁石への入力とから、電磁石と強磁
性体との距離を推定する工程とを備えた距離測定方法で
ある。
法において、電磁石への入力は、電磁石のコイル電流の
測定または前記電磁石へのコイル電流設定信号の取得に
よって得られる距離測定方法である。
作用する電磁力によって電磁石が磁性体に吸引される力
を測定する吸引力測定装置と、測定した吸引力と電磁石
への入力とから、強磁性体と電磁石との距離を推定する
距離推定装置とを備えた距離測定装置である。
置において、電磁石への入力は、電磁石のコイル電流の
測定または電磁石へのコイル電流設定信号の取得によっ
て得られる距離測定装置である。
置において、吸引力測定装置は、電磁石と該電磁石の固
定治具との間に設置された圧縮型荷重測定装置と、圧縮
型荷重測定装置の荷重測定値から吸引力を算出する吸引
力算出手段とを備えた距離測定装置である。
置において、吸引力測定装置は、電磁石と該電磁石の固
定治具との間に設置された引張型荷重測定装置と、引張
型荷重測定装置の荷重測定値から吸引力を算出する吸引
力算出手段とを備えた距離測定装置である。
置において、吸引力測定装置は、電磁石の固定治具の応
力歪を測定する歪測定装置と、歪測定装置の歪測定値か
ら吸引力を算出する吸引力算出手段とを備えた距離測定
装置である。
向して配された電磁石との間の距離を測定する距離測定
装置と、距離測定装置によって測定された距離が所定の
値になるように前記電磁石のコイル電流を制御する制御
装置とを備え、距離測定装置は、上記発明である距離測
定装置を用いる強磁性体の制御装置である。
向して配された電磁石との間の距離を測定する距離測定
工程と、測定された距離が所定の値になるように前記電
磁石のコイル電流を制御する制御工程とを備え、距離測
定工程は、上記発明である距離測定装置を用いて測定す
る強磁性体の製造方法である。
製造方法において、強磁性体が溶融亜鉛鍍金鋼板である
強磁性体の製造方法である。
製造方法において、強磁性体が電気亜鉛鍍金鋼板であ
り、電磁石が電気亜鉛鍍金製造ラインの鍍金槽中に設置
されたものである強磁性体の製造方法である。
の原理について説明する。
く力F(吸引力)は(1)式で与えられる。
率,S:電磁石断面積,i:電流,l:磁路の長さ,μ
s:比透磁率,X:電磁石−強磁性体間距離である。
S,l,μsは使用する電磁石に固有の定数なので,吸
引力Fは電磁石を流れる電流iと距離Xとの関数にな
る。換言すれば吸引力Fと電流iが分かれば,電磁石−
強磁性体間距離Xを求めることができる。これが本発明
に係る距離測定方法の原理である。
示す図である。
距離を空けて配置された電磁石2、この電磁石2が強磁
性体1に作用する吸引力を測定する吸引力測定装置3、
電磁石2のコイル電流を測定する電流値測定装置4及び
測定した吸引力と電流値から距離を推定する距離推定装
置5で構成されている。
説明する。
ぼした場合は、電磁石2自身にもその反作用として吸引
力が働く。吸引力測定装置3は、この反作用の力を測定
することで間接的に吸引力を測定するものである。特に
強磁性体1が移動している場合には強磁性体1に働く吸
引力を直接測定することは困難であるが、静止固定され
ている電磁石2に働く反作用力を測定することは可能で
ある。このようにして測定された吸引力は距離推定装置
5に入力される。
装置4によって測定され、距離推定装置5に入力され
る。距離推定装置5では入力された吸引力と電磁石2の
コイル電流から式(1)に示す関係に基づいて電磁石−
強磁性体間距離を算出する。
第1の実施の形態を示す構成図である。
加する作用部と、吸引力を検出する検出部は電磁石2と
圧縮型ロードセル3aを組み合わせた構成で実現してい
る。
た基礎部には電磁石固定治具8が備えられ、この電磁石
固定治具8には複数の締結具9によって電磁石2がその
磁極面を強磁性体1に対向して固定されている。そし
て、この電磁石固定治具8と電磁石2の間には圧縮型ロ
ードセル3aが挟まれ、締結具9によって締め込まれる
ことによって初期荷重が付加されている。
た荷重値と、電流値測定装置4で測定された電磁石2の
コイルに流れる電流値とが距離推定装置5に入力され、
これらの入力値に基づいて電磁石―強磁性体間の距離が
推定される。そして、距離推定値出力信号は制御装置6
に入力され、制御装置6では電磁石2のコイル電流の設
定値を与える制御信号を出力する。この設定値信号は電
磁石電源装置7に入力され電磁石2に所要の電流が流れ
るように制御が行われる。
設置されているが、本図に表された形態に限定されるも
のではない。本図では便宜上、電磁石固定治具8を個別
独立の装置として記載してあるが、電磁石2を設置する
ための基礎または架台に締結具9を設けたものであって
も良い。本発明において電磁石固定治具8はこのような
電磁石2を固定するための治具を備えた基礎または架台
のことを意味する。
値と電流値から距離を推定する方法について述べる。前
述のように、強磁性体1と電磁石2との間に作用する吸
引力Fは、電磁石2に流れる電流値Iと、強磁性体1と
電磁石2間の距離Gとの関数Yとして、(2)式で表さ
れる。
態での締結力T0、電磁石2に電流が流れている時に圧
縮型ロードセル3aによって測定される締結力T、とす
ると吸引力Fとの関係は(3)式で表される。
(4)式で表される。
流値Iと距離Gとの関数である。
Gを算出する。この際には、前述の(4)式を計算して
求めても良く、またデータテーブルを参照して求めても
良い。
である。
験を行い、その結果得られた各値の相互の関係を測定し
て3次元座標に表したものである。距離推定装置5はこ
の図3に示されるデータをテーブルにして記憶してお
り、初期締結力T0と締結力Tの差の絶対値、および電
流値Iを指定して距離Gの推定値を求めるように構成し
ている。
で|T−T0|が10Kgであり、電流値Iの測定結果
が10Aのとき、このデータテーブルから距離Gは10
mmと推定される。この推定計算において必要時は内
挿、外挿計算を行うことは当然の処理である。
装置6に入力され、制御装置6は推定された距離Gと目
標とする距離との偏差を少なくするように、電磁石2の
コイル電流の設定値を与える制御信号を出力する。電磁
石電源装置7はこの制御信号に基づいて電磁石2のコイ
ル電流を制御して電磁石2の吸引力を変更する。
定装置4によって測定され距離Gを推定するための信号
として距離推定装置5に入力される。ここで、コイル電
流値は電磁石2に流れているものを測定しなくても、制
御装置6から出力されるコイル電流設定値を用いても良
い。
圧縮型ロードセル3aを用いたのは、電磁石2と電磁石
固定治具8との間に挟んで締結する構造を採用し電磁石
2と距離センサを含めた装置全体のサイズを小さくする
ことができるからであり、また、制御対象である強磁性
体1が高温であっても輻射熱の影響を直接受けないよう
に構成できるからである。
した場合、通常の距離センサ(レーザー式、渦流式、超
音波式)の場合は少なくともセンサヘッドの大きさ分だ
け上下にずれた位置を測定することになるが、本方式は
この測定位置のずれが生じない。すなわち、距離を推定
している強磁性体1上の位置と電磁力が作用する強磁性
体1上の位置が同じなので、制御性能の低下が生じにく
く、また、強磁性体1と電磁石2との間に何らかの非磁
性体の障害物が存在している場合であっても精度良く安
定して距離を測定することができる。
法が考えられるが、PID制御、状態フィードバック制
御、ロバスト制御、シーケンシャルな手続きによる制
御、ニューラルネットワークを利用した非線形制御な
ど、その制御対象に適切なものを用いればよい。
第2の実施の形態を示す構成図である。
加する作用部と、吸引力を検出する検出部は電磁石2と
引張型ロードセル3bを組み合わせた構成で実現してい
る。
た基礎部には電磁石固定治具8が備えられ、この電磁石
固定治具8には複数の締結具9によって引張型ロードセ
ル3bが接続され、更に引張型ロードセル3bには複数
の締結具9によって電磁石2がその磁極面を強磁性体1
に対向して固定されている。そして、引張型ロードセル
3bは電磁石2と電磁石固定冶具8に挟まれて両側から
締結具9によって連結され引張られることによって初期
引張荷重がかけられている。
た荷重値と、電流値測定装置4で測定された電磁石2の
コイルに流れる電流値とが距離推定装置5に入力され、
これらの入力値に基づいて電磁石―強磁性体間の距離が
推定される。そして、距離推定値出力信号は制御装置6
に入力され、制御装置6では電磁石2のコイル電流の設
定値を与える制御信号を出力する。この設定値信号は電
磁石電源装置7に入力され電磁石2に所要の電流が流れ
るように制御が行われる。
設置されているが、本図に表された形態に限定されるも
のではない。本図では便宜上、電磁石固定治具8を個別
独立の装置として記載してあるが、電磁石2を設置する
ための基礎または架台に締結具9を設けたものであって
も良い。本発明において電磁石固定治具8はこのような
電磁石2を固定するための治具を備えた基礎または架台
のことを意味する。
値と電流値から距離を推定する方法について述べる。前
述のように、強磁性体1と電磁石2との間に作用する吸
引力Fは、電磁石2に流れる電流値Iと、強磁性体1と
電磁石2間の距離Gとの関数Yとして、(5)式で表さ
れる。
態での荷重H0、電磁石2に電流が流れている時に引張
型ロードセル3bによって測定される荷重H、とすると
吸引力Fとの関係は(6)式で表される。
(7)式で表される。
Iと距離Gとの関数である。
Gを算出する。この際には、前述の(7)式を計算して
求めても良く、また前述のようにデータテーブルを参照
して求めても良い。
装置6に入力され、制御装置6は推定された距離Gと目
標とする距離との偏差を少なくするように、電磁石2の
コイル電流の設定値を与える制御信号を出力する。電磁
石電源装置7はこの制御信号に基づいて電磁石2のコイ
ル電流を制御して電磁石2の吸引力を変更する。
定装置4によって測定され距離Gを推定するための信号
として距離推定装置5に入力される。ここで、コイル電
流値は電磁石2に流れているものを測定しなくても、制
御装置6から出力されるコイル電流設定値を用いても良
い。
引張型ロードセル3bを用いたのは、一般的に圧縮型ロ
ードセル3aと比較して大きな荷重信号を取り出せるた
めS/N比のよい信号を用いることができるという利点
があるためである。
セル3aを用いた場合と同様の効果を得ることができ
る。即ち、本方式は電磁石2と電磁石固定治具8との間
に挟んで連結する構造のため電磁石2と距離センサを含
めた装置全体のサイズを小さくすることができ、また、
制御対象である強磁性体1が高温であっても輻射熱の影
響を直接受けないように構成できる。
に適用した場合、圧縮型ロードセル3aを用いた場合と
同様に、距離を推定している強磁性体1上の位置と電磁
力が作用する強磁性体1上の位置が同じなので、制御性
能の低下が生じにくく、また、強磁性体1と電磁石2と
の間に何らかの非磁性体の障害物が存在している場合で
あっても精度良く安定して距離を測定することができ
る。
第3の実施の形態を示す構成図である。
加する作用部と、吸引力を検出する検出部は電磁石2と
歪ゲージ3cを組み合わせた構成で実現している。
た基礎部には電磁石固定治具8が備えられ、この電磁石
固定治具8には複数の締結具9によって電磁石2がその
磁極面を強磁性体1に対向して固定されている。そし
て、この電磁石固定治具8には歪ゲージ3cが貼付さ
れ、電磁石固定治具8の歪を測定するように構成されて
いる。
と、電流値測定装置4で測定された電磁石2のコイルに
流れる電流値とが距離推定装置5に入力され、これらの
入力値に基づいて電磁石―強磁性体間の距離が推定され
る。そして、距離推定値出力信号は制御装置6に入力さ
れ、制御装置6では電磁石2のコイル電流の設定値を与
える制御信号を出力する。この設定値信号は電磁石電源
装置7に入力され電磁石2に所要の電流が流れるように
制御が行われる。
設置されているが、電磁石固定治具8は本図に表された
形状・構造に限定されるものではない。また、歪ゲージ
3cは本図に表された電磁石固定治具8の位置に限定し
て貼り付けているものではなく、電磁力が作用した際に
歪が生じ易い部位に接着あるいは溶接すれば良い。
と電流値から距離を推定する方法について述べる。前述
のように、強磁性体1と電磁石2との間に作用する吸引
力Fは、電磁石2に流れる電流値Iと、強磁性体1と電
磁石2間の距離Gとの関数Yとして、(8)式で表され
る。
J0、電磁石2に電流が流れている時に歪ゲージ3cに
よって測定される歪J、とすると吸引力Fとの関係は
(9)式で表される。
(10)式で表される。
距離Gとの関数である。
Gを算出する。この際には、前述の(10)式を計算し
て求めても良く、また前述のようにデータテーブルを参
照して求めても良い。
装置6に入力され、制御装置6は推定された距離Gと目
標とする距離との偏差を少なくするように、電磁石2の
コイル電流の設定値を与える制御信号を出力する。電磁
石電源装置7はこの制御信号に基づいて電磁石2のコイ
ル電流を制御して電磁石2の吸引力を変更する。
定装置4によって測定され距離Gを推定するための信号
として距離推定装置5に入力される。ここで、コイル電
流値は電磁石2に流れているものを測定しなくても、制
御装置6から出力されるコイル電流設定値を用いても良
い。
歪ゲージ3cを用いたのは、一般的にロードセル3a、
3bと比較して簡便に構成できる利点があり、また耐熱
性のある商品も市販されているため高温の雰囲気下であ
っても使用することができる利点を有しているためであ
る。
a、3bを用いた場合と同様の効果を得ることができ
る。即ち、本方式は電磁石固定治具8の一部分に歪ゲー
ジ3cを貼り付ける構成であるため、電磁石2と距離セ
ンサを含めた装置全体のサイズを小さくすることがで
き、また、制御対象である強磁性体1が高温であっても
輻射熱の影響を直接受けないように構成できる。
に適用した場合、ロードセル3a、3bを用いた場合と
同様に、距離を推定している強磁性体1の位置と電磁力
が作用する強磁性体1の位置が同じなので、制御性能の
低下が生じにくく、また、強磁性体1と電磁石2との間
に何らかの非磁性体の障害物が存在している場合であっ
ても精度良く安定して距離を測定することができる。
溶融亜鉛鍍金ラインに適用した例を示す図である。本図
において、図1乃至3と同一の部分には同一の番号を付
して詳しい説明は省略する。
上に本発明の制御装置を設置し、ワイピングノズル15
近傍の振動制御あるいは反り矯正制御を行う場合の構成
を示している。本制御装置を用いることによって距離セ
ンサが測定した強磁性体1の同一位置を電磁石2が制御
しているため、制御性能の低下がない。また、電磁石2
を含めても小型に構成できるため、ワイピングノズル1
5近傍で制御することができ制御精度を高めることがで
きる。
が問題となるが、例えば歪ゲージ3cを用いて構成すれ
ば、歪みゲージ3cは900℃程度まで測定可能なもの
が市販されているため、雰囲気温度(100乃至150
℃)に適したものを選択すれば良く、また、電磁石2に
用いる電線被覆も少なくとも200℃程度まで耐熱性を
有するものを選択すれば良い。
置を示す図である。
少なくとも3組が設置され、強磁性体1の形状を矯正す
ることが可能なように配置されている。
溶融亜鉛鍍金ラインに適用した他の例を示す図である。
本図において、図1乃至5と同一の部分には同一の番号
を付して詳しい説明は省略する。
ズル15直下に設置し、ワイピングノズル15近傍の振
動制御あるいは反り矯正制御を行う場合の構成を示して
いる。本制御装置を用いることによって距離センサが測
定した強磁性体1の同じ場所を電磁石2が制御している
ため、制御性能の低下がない。また、電磁石2を含めて
も小型に構成できるため、ワイピングノズル15近傍で
制御することができ制御精度を高めることができる。
が問題となるが、例えば歪ゲージ3cを用いて構成すれ
ば、歪みゲージ3cは900℃程度まで測定可能なもの
が市販されており、溶融亜鉛からの輻射熱(溶融亜鉛は
700℃程度)に適したものを選択すれば良い。
度まで耐熱性を有するもの、例えばグラスファイバー系
被覆を選択する。また、ワイピング除去された溶融亜鉛
が飛散するので、電磁石・冶具・配線等を非磁性体によ
る保護カバー10(例えば、ステンレス、セラミック
ス、ニッケル系耐熱合金など)で被うことで問題の解決
を図ることができる。
動や反りの状態に応じて板幅方向に3組以上配置すれ
ば、設備制約上、ワイピングノズル15上部に電磁石2
を配置できない場合でも、振動制御・形状矯正ともに実
現することができる。
図である。
1は、方向変換用のロールであるシンクロール17によ
って通板方向が変換された後、同じく浴中に配されたサ
ポートロール18を経て溶融亜鉛浴16外に引き出さ
れ、ガスワイパ15で鍍金付着量が調整される。
を溶融亜鉛鍍金ラインに適用した他の例を示す図であ
る。本図において、図1乃至9と同一の部分には同一の
番号を付して詳しい説明は省略する。
6に設置されているサポートロール18の代替として適
用し、ワイピングノズル15近傍の振動制御あるいは反
り矯正制御を行う場合の構成を示している。
が問題となるが、吸引力測定装置として歪ゲージ3cを
用いれば、歪みゲージ3cは900℃程度まで測定可能
なものが市販されているため、溶融亜鉛からの輻射熱
(溶融亜鉛は700℃程度)に適したものを選択するこ
とで対応できる。
度まで耐熱性を有するもの、例えばグラスファイバー系
被覆を選択する。また、溶融亜鉛浴中に浸漬させるの
で、電磁石・冶具・配線等を非磁性体による保護カバー
10(例えば、ステンレス、セラミックス、ニッケル系
耐熱合金など)で被うことで問題の解決を図ることがで
きる。
状態に応じて板幅方向に3組以上の配置すれば、これま
で設置が困難であった溶融亜鉛浴16中においても、振
動制御・形状矯正ともに実現することができる。
の間に溶融亜鉛中の不純物をかみこんで強磁性体1に疵
をつける欠陥が生じることがあったが、このように電磁
石2をサポートロール18の代替とすることでそのよう
な欠陥の発生を回避することができる。
距離センサに関しては、距離センサと電磁石2の周囲が
不透明な溶融亜鉛で満たされるため、レーザー式などの
光学的手段は用いることができないが、本方式ではその
ような条件には影響されずに距離を測定することができ
る。
場合は耐熱性の点から、強制冷却を施す必要があるが、
溶融亜鉛浴16に冷却部があるとその冷却部を中心に不
純物が生成され、製品の品質上好ましくない。本発明は
耐熱性に優れているため、強制冷却の必要が無くこのよ
うな問題は少ない。
を溶融亜鉛鍍金ラインに適用した他の例を示す図であ
る。本図において、図1乃至9と同一の部分には同一の
番号を付して詳しい説明は省略する。
6に設置されているシンクロール17とサポートロール
18の代替として適用し、非接触での強磁性体1の方向
転換と振動制御あるいは反り矯正制御を行う場合の構成
を示している。
が問題となるが、そのための本装置の構成については前
述の例に従うことで解決が可能である。
間に溶融亜鉛中の不純物をかみこんで強磁性体1に疵を
つける欠陥が生じる場合があったが、本構成では回避す
ることができる。また、シンクロール17の回転運動が
ポット内の溶融亜鉛をかき乱すため、ポット底部に堆積
した不純物が舞い上がって強磁性体1に付着する原因と
なっていたが、本方式ではこのような現象も抑えること
ができる。
成を示す図である。
で満たされ、その鍍金液21中に電極22が配置されて
いる。強磁性体1は鍍金槽20の前後面に配置した通電
ロール23と、鍍金槽20の入出口に配されたゴム製の
矯正ロール24によって保持されながら通電ロール23
の回転によって移送され、鍍金槽20内の電極22間を
通過する。
外に配置した通電ロール23に電圧を加え、通電ロール
23に接触した強磁性体1をカソードとし、鍍金槽20
内に配置した電極22との間に電流を流すことで電気鍍
金が施される。
内の強磁性体1が振動しあるいは反りを生じた場合に
は、電極22と強磁性体1との距離が変動しあるいは均
一でなくなるため、鍍金作用が不安定となるなどの影響
が生ずる。
を電気亜鉛鍍金ラインに適用した例を示す図である。本
図において、図1乃至12と同一の部分には同一の番号
を付して詳しい説明は省略する。
などを保護カバー10に組み込んで電極22の前後に設
け、強磁性体1の表裏に配したものである。
距離測定手段を用いて制御系を構成することができない
が、本発明の方式によればこのような鍍金液21中であ
っても非接触で強磁性体1の振動あるいは反り形状を矯
正することができる。
適用を限定するものではない。制御対象である強磁性体
も例に示した薄板に限らず、厚板などの剛体とみなせる
対象も制御することができる。
式磁気浮上技術全般の基本的アクチュエータとしても適
用可能である。すなわち、磁気軸受、磁気フライホイー
ル、磁気浮上による搬送装置、磁気浮上車両、磁気によ
る振動減衰台などに広く適用することができる。これら
は一般に粉塵のない清潔な環境で、室温での利用が一般
的であるが、本発明を適用することによって、粉塵環境
や高温環境、不透明液中での適用などが可能となる。ま
た、装置自体を小型化することも可能である。
力によって電磁石が吸引される力そのものに限定される
ものではない。吸引される力によって電磁石固定治具に
生ずる応力歪、電磁石と固定治具間の圧力分布、固定治
具支持点応力等、吸引される力と1対1に対応をつけら
れる物理量全てが含まれる。また、歪測定器や圧力測定
器等のセンサからの出力(電流値や電圧値)やその変換
値がこれらの力を直接的あるいは間接的に指し示す場合
には、そのようなセンサ出力等も含む。
場合も、歪測定器や圧力測定器等の物理量測定器からの
電圧・電流による出力値に係数を乗じて正確な吸引力を
求めることだけに限定されるわけではない。吸引力と1
対1に扱うことのできる値を算出する全ての行為を指
し、この行為には、例えば予め準備されたテーブルに歪
測定器等のセンサ出力(測定値)を当てはめて何らかの
演算を行うような場合も含まれる。
ればレーザー式・渦流式・超音波式などの距離センサを
用いることなく、強磁性体と電磁石との距離を測定する
ことができる。
る強磁性体の制御装置を構成することができ、この制御
装置では距離を測定する強磁性体上の位置と電磁力が作
用する強磁性体上の位置が一致しているため、制御性能
が低下しない。
器を適宜選択して使用することにより、高温・粉塵・溶
融金属中といった厳しい環境下でも強磁性体の制御装置
を構成することができる。
った環境においても距離を測定し、また強磁性体の制御
系を構成することができる。
を示す図。
の形態を示す構成図。
の形態を示す構成図。
の形態を示す構成図。
金ラインに適用した例を示す図。
図。
金ラインに適用した他の例を示す図。
鍍金ラインに適用した他の例を示す図。
鍍金ラインに適用した他の例を示す図。
図。
鍍金ラインに適用した例を示す図。
図。
図。
図。
Claims (11)
- 【請求項1】 強磁性体に対向して電磁石を配する工程
と、 前記強磁性体と前記電磁石との間に作用する電磁力によ
って前記電磁石が前記磁性体に吸引される力を測定する
工程と、 測定した吸引力と電磁石への入力とから、前記電磁石と
前記強磁性体との距離を推定する工程とを備えたことを
特徴とする距離測定方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の距離測定方法において、 前記電磁石への入力は、電磁石のコイル電流の測定また
は前記電磁石へのコイル電流設定信号の取得によって得
られることを特徴とする距離測定方法。 - 【請求項3】 強磁性体と該強磁性体に対向して配され
た電磁石との間の距離を測定する距離測定装置におい
て、 前記強磁性体と前記電磁石との間に作用する電磁力によ
って前記電磁石が前記磁性体に吸引される力を測定する
吸引力測定装置と、 測定した吸引力と電磁石への入力とから、前記強磁性体
と前記電磁石との距離を推定する距離推定装置とを備え
たことを特徴とする距離測定装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の距離測定装置において、 前記電磁石への入力は、電磁石のコイル電流の測定また
は前記電磁石へのコイル電流設定信号の取得によって得
られることを特徴とする距離測定装置。 - 【請求項5】 請求項3または4記載の距離測定装置に
おいて、 前記吸引力測定装置は、 前記電磁石と該電磁石の固定治具との間に設置された圧
縮型荷重測定装置と、 前記圧縮型荷重測定装置の荷重測定値から吸引力を算出
する吸引力算出手段とを備えたことを特徴とする距離測
定装置。 - 【請求項6】 請求項3または4記載の距離測定装置に
おいて、 前記吸引力測定装置は、 前記電磁石と該電磁石の固定治具との間に設置された引
張型荷重測定装置と、 前記引張型荷重測定装置の荷重測定値から吸引力を算出
する吸引力算出手段とを備えたことを特徴とする距離測
定装置。 - 【請求項7】 請求項3または4記載の距離測定装置に
おいて、 前記吸引力測定装置は、 前記電磁石の固定治具の応力歪を測定する歪測定装置
と、 前記歪測定装置の歪測定値から吸引力を算出する吸引力
算出手段とを備えたことを特徴とする距離測定装置。 - 【請求項8】 強磁性体と該強磁性体に対向して配され
た電磁石との間の距離を測定する距離測定装置と、 前記距離測定装置によって測定された距離が所定の値に
なるように前記電磁石のコイル電流を制御する制御装置
とを備え、 前記距離測定装置は、請求項2乃至8の内いずれか1の
請求項に記載の距離測定装置を用いることを特徴とする
強磁性体の制御装置。 - 【請求項9】 強磁性体と該強磁性体に対向して配され
た電磁石との間の距離を測定する距離測定工程と、 測定された距離が所定の値になるように前記電磁石のコ
イル電流を制御する制御工程とを備え、 前記距離測定工程は、請求項2乃至8の内いずれか1の
請求項に記載の距離測定装置を用いて測定することを特
徴とする強磁性体の製造方法。 - 【請求項10】 前記強磁性体が溶融亜鉛鍍金鋼板であ
ることを特徴とする請求項9記載の強磁性体の製造方
法。 - 【請求項11】 前記強磁性体が電気亜鉛鍍金鋼板であ
り、 前記電磁石が電気亜鉛鍍金製造ラインの鍍金槽中に設置
されたものであることを特徴とする請求項9記載の強磁
性体の製造方法。
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JP2016500823A (ja) * | 2012-11-23 | 2016-01-14 | ポスコ | 鋼板のスケール厚さ測定装置 |
CN112562502A (zh) * | 2019-09-25 | 2021-03-26 | 深圳市洲明科技股份有限公司 | 显示屏、模组维护系统及方法 |
CN113050431A (zh) * | 2021-03-31 | 2021-06-29 | 中国人民解放军国防科技大学 | 一种基于神经网络在线调整悬浮控制器参数的实现方法 |
-
2001
- 2001-04-16 JP JP2001117062A patent/JP3840912B2/ja not_active Expired - Fee Related
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