JP2002308975A - ポリカーボネート及び樹脂組成物 - Google Patents

ポリカーボネート及び樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼性(難燃性)及び耐加水分解性に優れた
ポリカーボネートを提供する。 【解決手段】 溶融法で得られるポリカーボネートであ
って、温度250℃、角速度10rad/sの条件で測
定した損失角δ及び複素粘性率η* (Pa・s)が、下
記関係式(1)を満たすポリカーボネート。 【数1】 2500≦Tanδ/η*-0.87≦6000 (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
に関し、更に詳しくは、燃焼性及び耐加水分解性に優れ
たポリカーボネート並びに該ポリカーボネートを含む樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートは、耐熱性、耐衝撃
性、透明性等に優れた樹脂として、多くの分野で幅広く
用いられている。また、ポリカーボネートは、公知の熱
可塑性樹脂の中で、比較的燃焼性に優れているが、分子
量が大きくなると、自己消火性でなくなることが当業者
に広く知られている。近年、OA機器、家電製品等の用
途を中心に、使用する合成樹脂材料の難燃化の要望が強
く、これらの要望に応えるために多数の難燃剤が開発検
討されている。
【0003】通常、ポリカーボネートの難燃化には、ハ
ロゲン化合物、又は、リン酸エステル化合物、赤リン等
のリン化合物が主に配合されていた。しかしながら、優
れた燃焼性を得るためには、この様な難燃剤を比較的多
量に配合する必要があり、そのためポリカーボネート本
来の優れた機械的性質や熱的性質が損なわれる等の欠点
があった。一方、ポリカーボネートを劣化しない少量の
添加剤を配合することによってポリカーボネートを難燃
化する手段としては、例えば、パーフルオロアルカンス
ルホン酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩を配合す
る技術がDEP1930257号公報に、芳香族スルホ
ン酸のアルカリ又はアルカリ土類金属塩を配合する技術
がUSP429121号公報に記載されているが、これ
らの樹脂組成物には、耐加水分解性が不十分であるとい
う問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、ポリ
カーボネート自体が優れた難燃性を有するか、又はより
少ない量の添加剤で難燃化できるポリカーボネートが望
まれていた。本発明は、このような課題を解決できる、
燃焼性に優れ、かつ耐加水分解性に優れたポリカーボネ
ートを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、驚くべきことに、
溶融法で得られるポリカーボネートであって、特定の溶
融粘弾性を有するポリカーボネートは、分子量が実質的
に同等な、他の特性を有するポリカーボネートに比べ
て、燃焼性と耐加水分解性に優れていることを見出し、
本発明を完成するに至ったものである。すなわち、本発
明は、溶融法で得られるポリカーボネートであって、温
度250℃、角速度10rad/sの条件で測定した損
失角δ及び複素粘性率η* (Pa・s)が、下記関係式
(1)を満たすポリカーボネート及び該ポリカーボネー
トを用いた樹脂組成物を提供するものである。
【0006】
【数2】 2500≦Tanδ/η*-0.87≦6000 (1)
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明に関わるポリカーボネートは、芳香族ジ
ヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステルを原料とし、溶融
法により製造されるものである。
【0008】芳香族ジヒドロキシ化合物: 本発明方法
の原料の一つである芳香族ジヒドロキシ化合物は、下記
式(1)で示される化合物である。
【0009】
【化1】
【0010】(式(1)中、Aは、単結合、置換されて
いてもよい炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環
状の2価の炭化水素基、又は、−O−、−S−、−CO
−若しくは−SO2−で示される2価の基であり、X及
びYは、ハロゲン原子又は炭素数1〜6の炭化水素基で
あり、p及びqは、0又は1の整数である。なお、Xと
Y及びpとqは、それぞれ、同一でも相互に異なるもの
でもよい。)
【0011】代表的な芳香族ジヒドロキシ化合物として
は、例えば、ビス(4−ヒドロキシジフェニル)メタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t
−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)
プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
プタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、3,
3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキ
シビフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。これらの芳香
族ジヒドロキシ化合物は、単独で、又は2種以上を混合
して用いることができる。これらのなかでも、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下、「ビ
スフェノールA」とも言い、「BPA」と略記すること
もある。)が好ましい。
【0012】炭酸ジエステル: 原料の他の一つである
炭酸ジエステルは、下記式(2)で示される化合物であ
る。
【0013】
【化2】
【0014】(式(2)中、A’は、置換されていても
よい炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の1価の
炭化水素基であり、2つのA’は、同一でも相互に異な
るものでもよい。)
【0015】代表的な炭酸ジエステルとしては、例え
ば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等
に代表される置換ジフェニルカーボネート、ジメチルカ
ーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカ
ーボネート等に代表されるジアルキルカーボネートが挙
げられる。これらの炭酸ジエステルは、単独で、又は2
種以上を混合して用いることができる。これらのなかで
も、ジフェニルカーボネート(以下、「DPC」と略記
することもある。)、置換ジフェニルカーボネートが好
ましい。
【0016】また、上記の炭酸ジエステルは、好ましく
はその50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以
下の量を、ジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで置
換してもよい。代表的なジカルボン酸又はジカルボン酸
エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニル等が挙げ
られる。このようなジカルボン酸又はジカルボン酸エス
テルで置換した場合には、ポリエステルカーボネートが
得られる。
【0017】これら炭酸ジエステル(上記の置換したジ
カルボン酸又はジカルボン酸のエステルを含む。以下同
じ。)は、芳香族ジヒドロキシ化合物に対して、通常、
過剰に用いられる。すなわち、芳香族ジヒドロキシ化合
物に対して1.001〜1.3、好ましくは1.01〜
1.2の範囲内のモル比で用いられる。モル比が1.0
01より小さくなると、製造されたポリカーボネートの
末端OH基が増加して、熱安定性、耐加水分解性が悪化
し、また、モル比が1.3より大きくなると、ポリカー
ボネートの末端OH基は減少するが、同一条件下ではエ
ステル交換反応の速度が低下し、所望の分子量のポリカ
ーボネートの製造が困難となる傾向がある。本発明にお
いては、末端OH基含有量が50〜1000ppmの範
囲に調整したポリカーボネートを使用するのが良い。原
料混合槽への原料の供給方法としては、液体状態の方が
計量精度を高く維持し易いため、芳香族ジヒドロキシ化
合物及び炭酸ジエステルのうち、一方又は両方を、溶融
させて液体状態で供給することが好ましい。液体状態で
原料を供給する場合には、計量装置としては、オーバル
流量計、マイクロモーション式流量計等を用いることが
できる。一方、固体状態で原料を供給する場合には、ス
クリュー式フィーダーのような容量を計量するものより
も、重量を計量するものを用いるのが好ましく、べルト
式、ロスインウェイト式等の重量フィーダーを用いるこ
とができるが、ロスインウェイト方式が特に好ましい。
【0018】エステル交換触媒: 溶融法によりポリカ
ーボネートを製造する際には、通常、触媒が使用され
る。本発明のポリカーボネート製造方法においては、触
媒種に制限はないが、一般的にはアルカリ金属化合物、
アルカリ土類金属化合物、塩基性ホウ素化合物、塩基性
リン化合物、塩基性アンモニウム化合物又はアミン系化
合物等の塩基性化合物が使用される。これらは、1種類
で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用して
もよい。触媒の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物1
モルに対して0.05〜5μモル、好ましくは0.08
〜4μモル、さらに好ましくは0.1〜2μモルの範囲
内で用いられる。触媒の使用量が上記量より少なけれ
ば、所望の分子量のポリカーボネートを製造するのに必
要な重合活性が得られず、この量より多い場合は、ポリ
マー色相が悪化し、またポリマーの分岐化も進み、成型
時の流動性が低下する傾向がある。
【0019】アルカリ金属化合物としては、リチウム、
ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムの水酸化
物、炭酸塩、炭酸水素化合物等の無機アルカリ金属化合
物、アルコラート、フェノラート、有機カルボン酸塩等
の有機アルカリ金属化合物等がある。これらのアルカリ
金属化合物の中でも、セシウム化合物が好ましく、具体
的に最も好ましいセシウム化合物を挙げれば炭酸セシウ
ム、炭酸水素セシウム、水酸化セシウムである。
【0020】また、アルカリ土類金属化合物としては、
ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムの水酸化物、炭酸塩等の無機アルカリ土類
金属化合物、アルコラート、フェノラート、有機カルボ
ン酸塩等の有機アルカリ土類金属化合物等がある。
【0021】塩基性ホウ素化合物としては、例えば、テ
トラメチルホウ素、テトラエチルホウ素、テトラプロピ
ルホウ素、テトラブチルホウ素、トリメチルエチルホウ
素、トリメチルベンジルホウ素、トリメチルフェニルホ
ウ素、トリエチルメチルホウ素、トリエチルベンジルホ
ウ素、トリエチルフェニルホウ素、トリブチルベンジル
ホウ素、トリブチルフェニルホウ素、テトラフェニルホ
ウ素、ベンジルトリフェニルホウ素、メチルトリフェニ
ルホウ素、ブチルトリフェニルホウ素等のナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシ
ウム塩、バリウム塩又はストロンチウム塩等が挙げられ
る。
【0022】塩基性リン化合物としては、例えば、トリ
エチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、ト
リ−i−プロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン
等の3価のリン化合物、又は、これらの化合物から誘導
される4級ホスホニウム塩等が挙げられる。
【0023】塩基性アンモニウム化合物としては、例え
ば、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラ
エチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラプロピルア
ンモニウムヒドロキサイド、テトラブチルアンモニウム
ヒドロキサイド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロ
キサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサ
イド、トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキサイ
ド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロキサイド、ト
リエチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、トリエ
チルフェニルアンモニウムヒドロキサイド、トリブチル
ベンジルアンモニウムヒドロキサイド、トリブチルフェ
ニルアンモニウムヒドロキサイド、テトラフェニルアン
モニウムヒドロキサイド、ベンジルトリフェニルアンモ
ニウムヒドロキサイド、メチルトリフェニルアンモニウ
ムヒドロキサイド、ブチルトリフェニルアンモニウムヒ
ドロキサイド等が挙げられる。
【0024】アミン系化合物としては、例えば、4−ア
ミノピリジン、2−アミノピリジン、N,N−ジメチル
−4−アミノピリジン,4−ジエチルアミノピリジン、
2−ヒドロキシピリジン、2−メトキシピリジン、4−
メトキシピリジン、2−ジメチルアミノイミダゾール、
2−メトキシイミダゾール、イミダゾール、2−メルカ
プトイミダゾール、2−メチルイミダゾール、アミノキ
ノリン等が挙げられる。
【0025】これらの触媒のうち、実用的にはアルカリ
金属化合物が望ましい。本発明においては、上記エステ
ル交換触媒は、溶媒に溶解した触媒溶液の形態で用いら
れる。溶媒としては、例えば、水、アセトン、アルコー
ル、トルエン、フェノールの他、原料芳香族ジヒドロキ
シ化合物や原料炭酸ジエステルを溶解する溶媒が挙げら
れる。これらのなかでは、水が好ましく、特にアルカリ
金属化合物を触媒とする場合には、水溶液とすることが
好適である。
【0026】本発明におけるポリカーボネートでは、温
度250℃、角速度10rad/sの条件で測定した損
失角δ及び複素粘性率η* (Pa・s)が、下記関係式
(1)を満たすことが必要で、好ましくは下記関係式
(2)の範囲であり、さらに好ましくは下記関係式
(3)の範囲であり、最も好ましくは下記関係式(4)
の範囲である。本発明において、該Tanδ/η*-0.87
の値は、ポリカーボネートの溶融粘弾性を示すパラメー
ターとして使用した。Tanδ/η*-0.87の値が250
0より小さくても6000より大きくても燃焼性が低下
する。
【0027】
【数3】 2500≦Tanδ/η*-0.87≦6000 (1) 2800≦Tanδ/η*-0.87≦5500 (2) 3000≦Tanδ/η*-0.87≦5000 (3) 3800≦Tanδ/η*-0.87≦4800 (4)
【0028】損失角δは、動的溶融粘弾性の測定から求
められる、応力に対するひずみの位相の遅れを表し、動
的粘弾性挙動を表す指標のひとつとして一般的に知られ
ている。δ(Tanδ)は、その値が大きい場合は粘弾
性の粘性的な性質が強いことを示し、小さい場合は弾性
的な性質が強いことを示している。この値を決定する要
因は複雑であり、例えば、共重合を含む単量体の種類、
共重合組成、共重合の構造、分岐点の数や分岐鎖の長さ
等の分岐構造等を含む分子構造、分子量、分子量分布等
が挙げられる。本発明者らの知見によれば、界面法によ
り製造されたポリカーボネートは、難燃剤や他の添加剤
を用いて難燃化した場合に、添加量が多量に必要であっ
たり、耐加水分解性や機械的性質や熱的性質の劣化が生
じるという問題があった。このような界面法により製造
されたポリカーボネートは、δ(Tanδ)の値を、分
子量等の指標である複素粘性率(η* (Pa・s))に
対する、対数座標にプロットすると、Tanδ/η
*-0.87=約8000の直線上にほぼ並ぶことがわかっ
た。(ここで、η* の指数である−0.87は、上記直
線の傾きを表し、Tanδ/η*-0.87は、上記直線をη
* =1(Pa・s)に外挿したときのTanδの値を表
す。すなわち、Tanδ/η*-0.87の値をパラメータに
用いることで損失角の分子量(粘度)依存性を排除する
ことが可能となる。)一方、溶融法により製造されたポ
リカーボネートは一般にこの直線上には乗らず、しか
も、Tanδ/η*-0.87<2500の溶融法ポリカーボ
ネートは、難燃性と耐加水分解性に劣ることがわかっ
た。一方、以下に詳述する方法で得られたポリカーボネ
ートは、分子量が大きい範囲でも難燃性と耐加水分解性
等が優れており、本発明で規定する2500≦Tanδ
/η*-0.87≦6000の範囲であることを見出した。本
発明において、該溶融粘弾性パラメーターで規定された
ポリカーボネートが難燃性に影響する理由としては、δ
(Tanδ)の値が大きすぎる場合、ポリカーボネート
の燃焼時のドリッピングに対する抵抗が小さく、ドリッ
ピング後もクランプされた試験片に炎が残り易くなり、
一方、δ(Tanδ)の値が小さすぎる場合、ポリカー
ボネートの燃焼時のドリッピングに対する抵抗が大き
く、クランプされた状態のまま長時間燃焼してしまうこ
とが考えられる。なお、本発明においては、ポリカーボ
ネートに各種安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤等
を添加することもでき、ポリカーボネートの製造途中、
又はペレット製造の前にこれらの添加剤を添加する場合
もあり、一般にそれらの添加剤を含んだものを「ポリカ
ーボネート」と称する場合があるが、本発明で規定する
上記関係式の値は、これらの添加剤を全く含まないポリ
カーボネートについて求められるものである。また、ポ
リカーボネートは分子量が低い場合はそれ自体が燃焼性
に優れているが、分子量が大きい、特には粘度平均分子
量が12,000〜30,000の範囲のポリカーボネ
ートの場合に本発明が有効である。
【0029】ポリカーボネートの製造方法: 本発明に
おいて、ポリカーボネートの製造方法は、溶融法であっ
て上記特定の物性を有するポリカーボネートが得られる
方法であれば、特に限定されないが、例えば、以下のよ
うな方法で製造できる。すなわち、通常、原料混合槽等
で両原料を、均一に撹拌した後、触媒を添加して重合を
行い、ポリマーが生産される。例えば、上記の芳香族ジ
ヒドロキシ化合物、炭酸ジエステルの両原料を、原料混
合槽に連続的に供給し、得られた混合物とエステル交換
触媒を重合槽に連続的に供給することが好ましい。その
際、本発明の上記特定の物性のポリマーを安定して生産
するためには、例えば、少なくとも以下の(1)及び
(2)の両条件を満足する方法が採用される。 (1)全製造時間を一つ以上に分画した単位製造時間ご
とに、重合槽に供給される芳香族ジヒドロキシ化合物又
は炭酸ジエステル1モルに対しての触媒量を一定に保つ
ための目標触媒供給量である「設定触媒量」を、芳香族
ジヒドロキシ化合物1モルに対して、0.05〜5μモ
ルの範囲内から選択する。なお、「全製造時間」とは、
重合槽においてポリマーを安定的に生産する原料供給時
間に対応し、立ち上げ時や、グレード切り替え時、製造
終了時等の非安定時のポリマー製造時間は含まない。 (2)各単位製造時間の少なくとも95%の時間は、供
給される実際のエステル交換触媒量(以下、単に「実際
の触媒量」という。)が、芳香族ジヒドロキシ化合物1
モルに対して、各設定触媒量±0.1μモル以内の値に
維持されるようにする。
【0030】上記(1)において、設定触媒量は、全製
造時間を通して必ずしも一定値である必要はなく、全製
造時間を一つ以上に分画して、その単位製造時間ごとに
設定することが可能である。
【0031】以下、この方法について詳しく説明する
と、全製造時間が単一分画の単位製造時間である場合
は、その少なくとも95%の時間は、芳香族ジヒドロキ
シ化合物1モルに対して、設定触媒量±0.1μモル以
内の値に実際の触媒量を維持する。また、全製造時間が
複数の単位製造時間に分画され、設定触媒量が変更され
る場合には、各単位製造時間の少なくとも95%の時間
は、各設定触媒量±0.1μモル以内の値に、実際の触
媒量を維持する。いずれの場合も、設定触媒量±0.0
8μモル以内に維持することが好ましく、設定触媒量±
0.06μモル以内に維持することが特に好ましい。さ
らに、実際の触媒量が、制御された値に維持される時間
の割合は、全製造時間又は各単位製造時間の少なくとも
95%であれば良いが、100%に近いほどより好まし
い。95%より少ない時間になると、所望の分子量、末
端OH基含有量のポリマーが得られなくなり、特に設定
触媒量より多い時間の割合が多い場合は、得られるポリ
マー色相が悪化したり、またポリマーの分岐化が進む等
して、結果的に本発明で規定する関係式を満足するもの
が得られなくなり、該ポリマーを成型する時の流動性も
低下する傾向がある。なお、重合温度、重合時間、減圧
度等の重合反応時の製造条件を変えても、本発明のポリ
カーボネートを製造することが可能であるが、安定的な
生産が困難になるので好ましくない。実際の触媒量を、
設定触媒量±0.1μモルと極めて小さな変動範囲以内
に維持して、供給を続けることにより初めて、煩雑な重
合操作を必要とせずに、本発明で規定する特定の関係式
を満足し、狭い分子量分布、色調、流動性、耐熱性、機
械物性等、諸物性に優れたポリマーを安定的に生産でき
るようになることがわかった。
【0032】前記の実際の触媒量を、設定触媒量±0.
1μモル以内の値に維持させるためには、重合槽に供給
する触媒流量を、オーバル流量計、マイクロモーション
式流量計等を用いて、計量、供給することが好ましい。
【0033】触媒供給を自動制御するには、例えば、ま
ずコンピュータに、継続的に実際の触媒流量の測定値を
入力し、前述した設定触媒量と芳香族ジヒドロキシ化合
物又は炭酸ジエステルの原料調製槽への供給量より算出
された設定触媒流量とを比較させる。その際、実際の触
媒流量の測定値が、該設定触媒流量と異なる場合、この
結果を触媒計量・供給装置に伝え、バルブの開度等を調
節して、実際の触媒流量と設定触媒流量が一致するよう
に制御する。
【0034】ここで、触媒供給の自動制御は、実際の触
媒流量の測定間隔の適正化に十分配慮すれば、継続的な
間歇測定に基づく制御でも、連続的な測定と同様に制御
を行うことは可能であるが、安定した品質の製品を得る
には、連続的な自動測定であることが好ましい。すなわ
ち、連続的に触媒流量を自動測定できれば、重合槽への
触媒供給量を迅速且つ連続的に制御することが可能とな
り、その結果、一定の設定触媒流量に維持され、ポリカ
ーボネートの粘度平均分子量や末端OH基含有量等のふ
れが小さく、かつ分子量分布が狭くなり、さらに色調、
流動性、耐熱性、機械物性等、諸物性の均一な製品が得
られるので好ましい。
【0035】ある設定触媒量の単位製造時間中に、実際
の触媒量が、設定触媒量±0.1μモル以内の値に、ど
れ程の時間存在したかは、上記測定手段による測定結果
から容易に判定することができる。連続的測定の場合、
実際の原料モル比と測定時間の関係を示す曲線より、予
め設定した触媒量±0.1μモル以内にある累積時間
と、±0.1μモルよりはずれた累積時間とを求めるこ
とにより、該設定触媒量での単位製造時間の少なくとも
95%の時間は、±0.1μモル以内の値に維持されて
いたかどうかが判定される。連続的測定ではない場合で
も、継続的な測定であれば、これを統計処理する方法等
により判定することができる。
【0036】本発明ではポリカーボネートの重合反応
(エステル交換反応)は、一般的には2以上の重合槽で
の反応、すなわち2段階以上、通常3〜7段の多段工程
で連続的に実施されることが好ましい。具体的な反応条
件としては、温度:150〜320℃、圧力:常圧〜
2.0Pa、平均滞留時間:5〜150分の範囲とし、
各重合槽においては、反応の進行とともに副生するフェ
ノールの排出をより効果的なものとするために、上記反
応条件内で、段階的により高温、より高真空に設定す
る。なお、得られるポリカーボネートの色相等の品質低
下を防止するためには、できるだけ低温、できるだけ短
い滞留時間の設定が好ましい。なお、多段工程で重合槽
を複数用いる場合の実際の触媒量の自動制御は、触媒の
供給量を連続的に自動制御することが好ましく、その場
合は、第1重合槽の滞留時間の1/3以内に測定及び制
御が完了していることが必要である。
【0037】上記エステル交換反応において使用する装
置は、竪型、管型又は塔型、横型のいずれの形式であっ
てもよい。通常、タービン翼、パドル翼、アンカー翼、
フルゾーン翼(神鋼パンテック(株)製)、サンメラー
翼(三菱重工業(株)製)、マックスブレンド翼(住友
重機械工業(株)製)、ヘリカルリボン翼、ねじり格子
翼((株)日立製作所製)等を具備した1以上の竪型重
合槽に引き続き、円盤型、かご型等の横型一軸タイプの
重合槽やHVR、SCR、N−SCR(三菱重工業
(株)製)、バイボラック(住友重機械工業(株)
製)、メガネ翼、格子翼((株)日立製作所製)、又は
メガネ翼とポリマーの送り機能を持たせた、例えばねじ
りやひねり等の入った翼及び/又は傾斜がついている翼
等を組み合わせたもの等を具備した、横型二軸タイプの
重合槽を用いることができる。
【0038】上記方法で製造したポリカーボネート中に
は、通常、原料モノマー、触媒、エステル交換反応で副
生する芳香族ヒドロキシ化合物、ポリカーボネートオリ
ゴマー等の低分子量化合物が残存している。なかでも、
原料モノマーと芳香族ヒドロキシ化合物は、残留量が多
く、耐熱老化性、耐加水分解性等の物性に悪影響を与え
るので、製品化に際して除去されることが好ましい。
【0039】それらを除去する方法は、特に制限はな
く、例えば、ベント式の押出機により連続的に脱揮して
もよい。その際、樹脂中に残留している塩基性エステル
交換触媒を、あらかじめ酸性化合物又はその前駆体を添
加し、失活させておくことにより、脱揮中の副反応を抑
え、効率よく原料モノマー及び芳香族ヒドロキシ化合物
を除去することができる。
【0040】添加する酸性化合物又はその前駆体には特
に制限はなく、重縮合反応に使用する塩基性エステル交
換触媒を中和する効果のあるものであれば、いずれも使
用できる。具体的には、塩酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、亜
硫酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸、ア
ジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、アゼライ
ン酸、アデノシンリン酸、安息香酸、ギ酸、吉草酸、ク
エン酸、グリコール酸、グルタミン酸、グルタル酸、ケ
イ皮酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、シュウ酸、p−トル
エンスルフィン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレ
ンスルホン酸、ニコチン酸、ピクリン酸、ピコリン酸、
フタル酸、テレフタル酸、プロピオン酸、ベンゼンスル
フィン酸、ベンゼンスルホン酸、マロン酸、マレイン酸
等のブレンステッド酸及びそのエステル類が挙げられ
る。これらは、単独で使用しても、また、2種以上を組
み合わせて使用してもよい。これらの酸性化合物又はそ
の前駆体のうち、スルホン酸化合物又はそのエステル化
合物、例えば、p−トルエンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸ブチル等が
特に好ましい。
【0041】これらの酸性化合物又はその前駆体の添加
量は、重縮合反応に使用した塩基性エステル交換触媒の
中和量に対して、0.1〜50倍モル、好ましくは0.
5〜30倍モルの範囲で添加する。酸性化合物又はその
前駆体を添加する時期としては、重縮合反応後であれ
ば、いつでもよく、添加方法にも特別な制限はなく、酸
性化合物又はその前駆体の性状や所望の条件に応じて、
直接添加する方法、適当な溶媒に溶解して添加する方
法、ペレットやフレーク状のマスターバッチを使用する
方法等のいずれの方法でもよい。
【0042】脱揮に用いられる押出機は、単軸でも二軸
でもよい。また、二軸押出機としては、噛み合い型二軸
押出機で、回転方向は同方向回転でも異方向回転でもよ
い。脱揮の目的には、酸性化合物添加部の後にベント部
を有するものが好ましい。ベント数に制限は無いが、通
常は2段から10段の多段ベントが用いられる。また、
該押出機では、必要に応じて、安定剤、紫外線吸収剤、
離型剤、着色剤等の添加剤を添加し、樹脂と混練するこ
ともできる。
【0043】ポリカーボネート樹脂組成物: 本発明の
ポリカーボネートは、必要に応じて、安定剤、紫外線吸
収剤、離型剤、着色剤から選ばれた少なくとも1種の添
加剤を配合してポリカーボネート樹脂組成物とすること
ができる。そのような添加剤としては、特に制限は無
く、通常ポリカーボネートに使用されているものが使用
できる。
【0044】安定剤としては、例えば、ヒンダードフェ
ノール化合物、リン化合物、イオウ化合物、エポキシ化
合物、ヒンダードアミン化合物等が挙げられる。これら
の中で、ヒンダードフェノール化合物及びリン化合物か
ら選ばれた少なくとも1種の酸化防止剤が好ましく用い
られる。
【0045】ヒンダードフェノール化合物としては、下
記式(3)で示されるものであることが好ましい。
【0046】
【化3】
【0047】(式(3)中、R1 、R2 は、炭素数1〜
10の炭化水素基であり、それぞれ同一でも異なってい
てもよく、Yは、エステル基、エーテル基、アミド基か
ら選ばれた官能基及び/又はリン原子を含有してもよい
炭素数1〜20の炭化水素基であり、Zは、酸素原子及
び/又は窒素原子を含有してもよい炭素数1〜6の炭化
水素基、イオウ原子又は単結合であり、gは、1〜4の
整数を示す。)
【0048】具体的には、n−オクタデシル−3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビ
ス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート〕、ペンタエリスリチル−テト
ラキス〔3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス
〔1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキ
シ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5,5〕ウンデカン、トリエチレングリコール−ビス
〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート〕3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジルフォスフォネート−ジエチルエ
ステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、N,N’−
ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロシンナマイド)等が挙げられる。これ
らの中で、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−
t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3’,
5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート〕、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−
{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカンが
好ましい。
【0049】リン化合物は、3価のリン化合物で有るこ
とが好ましく、特に亜リン酸エステル中の少なくとも1
つのエステルがフェノール及び/又は炭素数1〜25の
アルキル基を少なくとも1つ有するフェノールでエステ
ル化された亜リン酸エステル、又はテトラキス(2,4
−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレン
−ジホスホナイトから選ばれた少なくとも1種であるこ
とが好ましい。亜リン酸エステルの具体例としては、
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェニル−ジトリデシル)ホスファイト、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシルホスファイ
ト−5−t−ブチルフェニル)ブタン、トリスノニルフ
ェニルホスファイト、ジノニルフェニルペンタエリスリ
トールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチ
ルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブ
チルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
ジ(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、2,2’−エチリ
デン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フッ化
ホスファイト、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ
−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス
(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、モノノニルフェノール及びジノニルフェ
ノールからなる亜リン酸エステル、さらに前記式(3)
に示したヒンダードフェノールを有する亜リン酸エステ
ル等を挙げることができる。
【0050】本発明においては、リン化合物として、テ
トラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,
4’−ビフェニレン−ジホスホナイト、又はトリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、
2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)オクチルホスファイトが好ましい。
【0051】安定剤の配合量は、ポリカーボネート10
0重量部に対して1重量部以下であり、好ましくは0.
4重量部以下である。1重量部を超えると耐加水分解性
が悪化する等の問題がある。また、安定剤を併用して使
用する場合の配合比率は任意に決定することができ、ま
た、いずれを使用するか、又は併用するかは、ポリカー
ボネートの用途等によって適宜決定される。例えば、リ
ン化合物は、一般にポリカーボネートを成形する際の高
温下における滞留安定性、及び成形品の使用時の耐熱安
定性に効果が高く、フェノール化合物は、一般に耐熱老
化性等のポリカーボネートを成形品とした後の使用時の
耐熱安定性に効果が高い。また、リン化合物とフェノー
ル化合物を併用することによって、着色性の改良効果が
高まる。
【0052】紫外線吸収剤としては、酸化チタン、酸化
セリウム、酸化亜鉛等の無機紫外線吸収剤の他、ベンゾ
トリアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、トリアジ
ン化合物等の有機紫外線吸収剤が挙げられる。本発明で
は、これらのうち有機紫外線吸収剤が好ましく、特にベ
ンゾトリアゾール化合物、2−(4,6−ジフェニル−
1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシ
ル)オキシ]−フェノール、2−[4,6−ビス(2,
4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2
−イル]−5−(オクチロキシ)フェノール、2,2’
−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾ
キサジン−4−オン]、[(4−メトキシフェニル)−
メチレン]−プロパンジオイックアシッド−ジメチルエ
ステルから選ばれた少なくとも1種であることが好まし
い。
【0053】ベンゾトリアゾール化合物としては、下記
式(4)で示されるもの及びメチル−3−〔3−t−ブ
チル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−
4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート−ポリエチレ
ングリコールとの縮合物が好ましい。
【0054】
【化4】
【0055】(式(4)中、R1 〜R4 は、水素原子、
ハロゲン原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、
Y1 及びY2 は、水素原子、炭素数1〜40の窒素原子
及び/又は酸素原子を含有してもよい炭化水素基を示
す。)
【0056】該式(4)のベンゾトリアゾール化合物の
具体例としては、2−ビス(5−メチル−2−ヒドロキ
シフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−
t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾ
ール、2−(3’,5’−ジ−t−ブチル−2’−ヒド
ロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2
−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリ
アゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロ
キシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロ
キシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベンジル)フェ
ニル]−2H−ベンゾトリアゾール、[メチル−3−
〔3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−
2−イル)−4−ヒドロキシフェニル〕プロピオネート
−ポリエチレングリコール]縮合物、さらには下記式
(5)に示す化合物、等を挙げることができる。
【0057】
【化5】
【0058】これらの中で、特に好ましいものは、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビ
ス(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]−2H−ベ
ンゾトリアゾール、上記式(5)の化合物、2−(4,
6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)
−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−
[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,
3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキ
シ)フェノールである。
【0059】紫外線吸収剤の配合量は、ポリカーボネー
ト100重量部に対して5重量部以下であり、好ましく
は1重量部以下である。5重量部を超えると射出成形時
の金型汚染等の問題がある。該紫外線吸収剤は1種でも
使用可能であるが、複数併用して使用することもでき
る。
【0060】離型剤としては、脂肪族カルボン酸、脂肪
族カルボン酸エステル、数平均分子量200〜1500
0の脂肪族炭化水素化合物、ポリシロキサン系シリコー
ンオイルから選ばれた少なくとも1種の化合物である。
これらの中で、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸エ
ステルから選ばれた少なくとも1種が好ましく用いられ
る。
【0061】脂肪族カルボン酸としては、飽和又は不飽
和の脂肪族モノカルボン酸、ジカルボン酸又はトリカル
ボン酸を挙げることができる。ここで脂肪族カルボン酸
は、脂環式カルボン酸も包含する。このうち好ましい脂
肪族カルボン酸は、炭素数6〜36のモノ又はジカルボ
ン酸であり、炭素数6〜36の脂肪族飽和モノカルボン
酸がさらに好ましい。このような脂肪族カルボン酸の具
体例としては、パルミチン酸、ステアリン酸、吉草酸、
カプロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、アラキン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、メリシン酸、テ
トラリアコンタン酸、モンタン酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、アゼライン酸等を挙げることができる。
【0062】脂肪族カルボン酸エステルを構成する脂肪
族カルボン酸成分としては、前記脂肪族カルボン酸と同
じものが使用できる。一方、脂肪族カルボン酸エステル
を構成するアルコール成分としては、飽和又は不飽和の
1価アルコール、飽和又は不飽和の多価アルコール等を
挙げることができる。これらのアルコールは、フッ素原
子、アリール基等の置換基を有していてもよい。これら
のアルコールのうち、炭素数30以下の1価又は多価の
飽和アルコールが好ましく、さらに炭素数30以下の脂
肪族飽和1価アルコール又は多価アルコールが好まし
い。ここで脂肪族アルコールは、脂環式アルコールも包
含する。これらのアルコールの具体例としては、オクタ
ノール、デカノール、ドデカノール、ステアリルアルコ
ール、ベヘニルアルコール、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、2,2−ジヒドロキシペルフルオロプロパノール、
ネオペンチレングリコール、ジトリメチロールプロパ
ン、ジペンタエリスリトール等を挙げることができる。
これらの脂肪族カルボン酸エステルは、不純物として脂
肪族カルボン酸及び/又はアルコールを含有していても
よく、複数の化合物の混合物であってもよい。脂肪族カ
ルボン酸エステルの具体例としては、蜜ロウ(ミリシル
パルミテートを主成分とする混合物)、ステアリン酸ス
テアリル、ベヘン酸ベヘニル、ベヘン酸オクチルドデシ
ル、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステ
アレート、グリセリンジステアレート、グリセリントリ
ステアレート、ペンタエリスリトールモノパルミテー
ト、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエ
リスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールト
リステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレ
ートを挙げることができる。
【0063】該離型剤の配合量は、ポリカーボネート1
00重量部に対して5重量部以下であり、好ましくは1
重量部以下である。5重量部を超えると耐加水分解性の
低下、射出成形時の金型汚染等の問題がある。該離型剤
は1種でも使用可能であるが、複数併用して使用するこ
ともできる。
【0064】着色剤としては、アンスラキノン骨格を有
する化合物、フタロシアニン骨格を有する化合物等が使
用できる。これらの中で、アンスラキノン骨格を有する
化合物が、耐熱性の観点から、好ましく用いられる。
【0065】着色剤の具体例としては、MACROLE
X Blue RR、MACROLEX Violet 3
R、MACROLEX Violet B(バイエル社
製)、Sumiplast Violet RR、Sum
iplast Violet B、Sumiplast
Blue OR(住友化学工業(株)製)、Diare
sin Violet D、Diaresin Blue
G、Diaresin Blue N(三菱化学(株)
製)等が挙げられる。
【0066】着色剤の配合量は、ポリカーボネート10
0重量部に対して1重量部以下であり、好ましくは0.
5重量部以下である。該着色剤は1種でも使用可能であ
るが、複数併せて使用することもできる。
【0067】安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤等
の添加剤の添加時期、添加方法については特に制限は無
く、例えば添加時期としては、重合反応の途中、重
合反応終了時又は重合に使用した触媒を触媒失活剤で
失活後、ペレット化する前、さらには、ポリカーボネー
ト等の混練途中等のポリカーボネートが溶融した状態で
添加することができるが、ペレット又は粉末等の固体状
態のポリカーボネートとブレンド後、押出機等で混練す
るも可能である。しかし、重合反応の途中、重合反
応終了時又は重合に使用した触媒を触媒失活剤で失活
後、ペレット化する前のいずれかに添加することが、こ
れら添加剤の分解を抑制し、着色抑制の観点から好まし
い。
【0068】添加方法としては、安定剤、紫外線吸収
剤、離型剤、着色剤等の添加剤を直接ポリカーボネート
に混合又は混練することもできるが、適当な溶媒で溶解
し、又は少量のポリカーボネート又は他の樹脂等で作成
した高濃度のマスターバッチとして添加することもでき
る。また、これらの化合物を併用して使用する場合は、
これらを別々にポリカーボネートに添加しても、同時に
添加してもよい。
【0069】本発明は、上記のポリカーボネートに、さ
らに、本発明の目的を損なわない範囲で、他の熱可塑性
樹脂、難燃剤、耐衝撃性改良剤、帯電防止剤、スリップ
剤、アンチブロッキング剤、滑剤、防曇剤、天然油、合
成油、ワックス、有機系充填剤、無機系充填剤等の添加
剤を添加した、所望の物性を有するポリカーボネート樹
脂組成物をも対象とする。
【0070】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、
得られたポリカーボネートの分析及び物性評価は、下記
の測定方法により行った。
【0071】(1)粘度平均分子量(Mv) ウベローデ粘度計を用いて、塩化メチレン中20℃の極
限粘度[η]を測定し、以下の式より粘度平均分子量
(Mv)を求めた。
【0072】
【数4】 [η]=1.23×10-4×(Mv)0.83 (5)
【0073】(2)末端OH基含有量 四塩化チタン/酢酸法(Makromol.Chem.
88 215(1965)に記載の方法)により比色定
量を行った。測定値は、ポリカーボネート重量に対する
末端OH基の重量をppm単位で表示した。
【0074】(3)分子量分布(Mw/Mn) ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より測定した。測定装置には、HLC−8020(東ソ
ー(株)製)を、溶離液にはテトラヒドロフランを使用
し、ポリスチレン換算で求め、Mw/Mnを算出した。
【0075】(4)動的粘弾性 動的粘弾性は以下の様に測定した。サンプルのポリカー
ボネートを120℃、5時間の乾燥を行い、250℃で
直径25mm、厚み1.5mmの形状にプレス成形し、
測定用サンプルを得た。サンプルは測定前に120℃、
4時間の減圧乾燥を行い、測定に供した。粘弾性測定器
RDA−700(レオメトリックス(株)製)を使用
し、直径25mmのパラレルプレート型の治具を装着
し、本機器の適正条件を満足する窒素気流中、測定温度
である250℃に設定した。測定温度はオーブン内の温
度を測定することにより設定した。その後乾燥した測定
用サンプルを機器にセットし、サンプル全体が十分に設
定温度となる様に静置の後、角速度10rad/s、歪
み10%の回転をすることで測定した。この測定により
損失正接Tanδ及び複素粘性率η* (Pa・s)を求
めた。
【0076】さらに、サンプルのポリカーボネートを1
20℃、5時間乾燥した後、射出成形機M150AII−
SJ((株)名機製作所製)によりシリンダ温度280
℃で各種試験片の射出成形を行い、得られた成形サンプ
ルを用いて以下の燃焼性及び耐加水分解性評価を行っ
た。
【0077】(5)燃焼性 UL94に従って作成した1.6mm厚み及び3.2m
m厚みの試験片を用いて、UL規格94の20mm垂直
燃焼試験を実施した。
【0078】(6)耐加水分解性 3.0mm厚みの試験片を用いて、120℃の水蒸気中
で8時間保持した。濁度計NDH 2000(日本電色
工業(株)製)を用い、この試験片の処理前及び処理後
のヘーズを測定した。
【0079】
【実施例1】図1に従って、本発明のポリカーボネート
を製造する方法の一例である実施態様を説明する。図1
は、本発明の製造方法の1例を示したフローシート図で
ある。図中、1はDPC(ジフェニルカーボネート)貯
槽、2は撹拌翼、3はBPA(ビスフェノールA)ホッ
パー、4a,bは原料混合槽、5はDPC流量制御弁、
6はBPA流量制御弁、7はポンプ、8は触媒流量制御
弁、9はプログラム制御装置、10はポンプ、11は触
媒貯槽である。図中、12は副生物排出管、13a,
b,cは竪型重合槽、14はマックスブレンド翼、15
は横型重合槽、16は格子翼である。
【0080】窒素ガス雰囲気下120℃で調製されたジ
フェニルカーボネート融液、及び、窒素ガス雰囲気下計
量されたビスフェノールA粉末を、それぞれ、DPC貯
槽(1)から208.9モル/h、及びBPAホッパー
(3)から197.1モル/h(原料モル比1.06
0)の送量となるように、マイクロモーション式流量計
及びロスインウェイト方式の重量フィーダーで計量し、
窒素雰囲気下140℃に調整された原料混合槽(4a)
に連続的に供給した。続いて、原料混合液を原料混合槽
(4b)に、さらにポンプ(7)を介して容量100L
の第1竪型撹拌重合槽(13a)に連続的に供給した。
一方、上記混合物の供給開始と同時に、触媒として2重
量%の炭酸セシウム水溶液を、触媒導入管を介して、
0.96mL/h(設定触媒量:ビスフェノールA1モ
ルに対し、0.3μモル)の流量で連続供給を開始し
た。
【0081】このとき、実際の触媒流量制御は、プログ
ラム制御装置(9)で、BPA流量制御弁(6)で検知
したBPA流量と設定触媒量より、設定触媒流量を計算
して、この値と触媒流量制御弁(8)に設けられた測定
装置で実測された触媒流量とが一致するように触媒流量
制御弁(8)の開度をコントロールすることによって遂
行された。
【0082】マックスブレンド翼(14)を具備した第
1竪型撹拌重合槽(13a)は、常圧、窒素雰囲気下、
220℃に制御し、さらに平均滞留時間が60分になる
ように、槽底部のポリマー排出ラインに設けられたバル
ブ開度を制御しつつ、液面レベルを一定に保った。
【0083】槽底より排出された重合液は、引き続き、
第2、第3のマックスブレンド翼を具備した容量100
Lの竪型撹拌重合槽(13b、13c)、及び第4の格
子翼(16)を具備した容量150Lの横型重合槽(1
5)に逐次連続供給された。
【0084】第2〜第4重合槽での反応条件は、それぞ
れ、下記のように、反応の進行とともに高温、高真空、
低撹拌速度となるように条件設定した。 温度 圧力 撹拌速度 第2重合槽(13b) 220℃ 1.33×104Pa 110rpm 第3重合槽(13c) 240℃ 2.0 ×103Pa 75rpm 第4重合槽(15) 260℃ 6.67×10 Pa 10rpm 反応の間は、第2〜第4重合槽の平均滞留時間が60分
となるように、液面レベルの制御を行い、また、各重合
槽においては、副生したフェノールを副生物排出管(1
2)より除去した。以上の条件下で、1500時間連続
して運転した。なお、第4重合槽底部のポリマー排出口
から抜き出されたポリカーボネートは、溶融状態のま
ま、3段ベント口を具備した2軸押出機に導入され、p
−トルエンスルホン酸ブチルをポリカーボネート重量に
対し、2.5ppm(触媒の中和量に対し、4.6倍モ
ル)添加し、水添、脱揮した後、ペレット化した。
【0085】得られたポリカーボネートの粘度平均分子
量(Mv)及び末端OH基含有量は、それぞれ、15,
300及び540ppmであった。また、触媒流量制御
弁(8)に設けられた測定装置で実測された触媒流量の
連続測定データ(以下、「触媒流量制御弁の連続測定デ
ータ」と略称する。)より、芳香族ジヒドロキシ化合物
1モルに対して、設定触媒量±0.06μモル以内及び
±0.1μモル以内の時間を算出したところ、それぞれ
全製造時間の97.1%及び99.4%であった。分子
量分布(Mw/Mn)及びTanδ/η*-0 .87の値
は、それぞれ、2.2及び4,750であった。これを
PC−1と表す。該PC−1の燃焼性及び耐加水分解性
の評価を前記方法により行い、結果を表1に示した。
【0086】
【実施例2】実施例1において、設定原料モル比を1.
040、触媒流量を1.60mL/h(設定触媒量:ビ
スフェノールA1モルに対し、0.5μモル)、第4重
合槽の温度を280℃、p−トルエンスルホン酸ブチル
をポリカーボネート重量に対し、4.0ppm(触媒の
中和量に対し、4.4倍モル)添加した以外は、実施例
1と同様にして実施した。得られたポリカーボネートの
粘度平均分子量(Mv)及び末端OH基含有量は、それ
ぞれ、21,500及び500ppmであった。また、
触媒流量制御弁の連続測定データより、芳香族ジヒドロ
キシ化合物1モルに対して、設定触媒量±0.06μモ
ル以内及び±0.1μモル以内の時間を算出したとこ
ろ、全製造時間の96.7%及び99.1%であった。
分子量分布(Mw/Mn)及びTanδ/η*-0.87の値
は、2.3及び4,850であった。これをPC−2と
表す。該PC−2の燃焼性及び耐加水分解性の評価を前
記方法により行い、結果を表1に示した。
【0087】
【実施例3】実施例1において、設定原料モル比を1.
040、触媒流量を1.1mL/h(設定触媒量:ビス
フェノールA1モルに対し、0.35μモル)、第4重
合槽の温度を280℃、圧力を2.66×10Pa、攪
拌速度10rpm、p−トルエンスルホン酸ブチルをポ
リカーボネート重量に対し、2.8ppm(触媒の中和
量に対し、4.5倍モル)添加した以外は、実施例1と
同様にして実施した。得られたポリカーボネートの粘度
平均分子量(Mv)及び末端OH基含有量は、それぞ
れ、21,800及び500ppmであった。また、触
媒流量制御弁の連続測定データより、芳香族ジヒドロキ
シ化合物1モルに対して、設定触媒量±0.06μモル
以内及び±0.1μモル以内の時間を算出したところ、
全製造時間の96.1%及び99.0%であった。分子
量分布(Mw/Mn)及びTanδ/η*-0.87の値は、
2.2及び5,980であった。これをPC−3と表
す。該PC−3の燃焼性及び耐加水分解性の評価を前記
方法により行い、結果を表1に示した。
【0088】
【実施例4】実施例2において、第4重合槽底部のポリ
マー排出口から抜き出されたポリカーボネートを、溶融
状態のまま、3段ベント口を具備した2軸押出機に導入
し、p−トルエンスルホン酸ブチルを添加し、水添、脱
揮した後、ポリカーボネート100重量部に対して、安
定剤1を0.03重量部、離型剤1を0.1重量部、着
色剤1を0.0001重量部、着色剤2を0.0001
重量部、添加し、脱揮した後、ペレット化した以外は、
実施例2と同様にして実施した。本実施例で使用するポ
リカーボネートは、上記添加剤を添加した以外は実施例
2と同様であるので、その粘度平均分子量(Mv)、末
端OH基含有量、分子量分布(Mw/Mn)及びTan
δ/η*-0.87は、実施例2のPC−2の値と同じ、2
1,500、500ppm、2.3及び4,850とす
る。ポリカーボネート樹脂組成物の燃焼性及び耐加水分
解性の評価を前記方法により行い、結果を表1に示し
た。
【0089】
【実施例5】実施例2において、第4重合槽底部のポリ
マー排出口から抜き出されたポリカーボネートを、溶融
状態のまま、3段ベント口を具備した2軸押出機に導入
し、p−トルエンスルホン酸ブチルを添加し、水添、脱
揮した後、ポリカーボネート100重量部に対して、安
定剤2を0.05重量部、UV剤1を0.1重量部、添
加し、脱揮した後、ペレット化した以外は、実施例2と
同様にして実施した。本実施例で使用するポリカーボネ
ートは、上記添加剤を添加した以外は実施例2と同様で
あるので、その粘度平均分子量(Mv)、末端OH基含
有量、分子量分布(Mw/Mn)及びTanδ/η
*-0.87は、実施例2のPC−2の値と同じ、21,50
0、500ppm、2.3及び4,850とする。ポリ
カーボネート樹脂組成物の燃焼性及び耐加水分解性の評
価を前記方法により行い、結果を表1に示した。
【0090】
【実施例6】実施例2において、第4重合槽の温度を2
83℃にした以外は、実施例2と同様にして実施した。
得られたポリカーボネートの粘度平均分子量(Mv)及
び末端OH基含有量は、それぞれ、23,500及び5
20ppmであった。また、触媒流量制御弁の連続測定
データより、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対し
て、設定触媒量±0.06μモル以内及び±0.1μモ
ル以内の時間を算出したところ、全製造時間の96.9
%及び99.5%であった。分子量分布(Mw/Mn)
及びTanδ/η*-0.87の値は、それぞれ、2.3及び
3,820であった。これをPC−4と表す。該PC−
4の燃焼性及び耐加水分解性の評価を前記方法により行
い、結果を表1に示した。
【0091】
【実施例7】実施例2において、設定原料モル比を1.
035、第4重合槽の温度を285℃にした以外は、実
施例2と同様にして実施した。得られたポリカーボネー
トの粘度平均分子量(Mv)及び末端OH基含有量は、
それぞれ、25,400及び590ppmであった。ま
た、触媒流量制御弁の連続測定データより、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物1モルに対して、設定触媒量±0.06
μモル以内及び±0.1μモル以内の時間を算出したと
ころ、全製造時間の96.5%及び99.1%であっ
た。分子量分布(Mw/Mn)及びTanδ/η*-0.87
の値は、それぞれ、2.3及び3,890であった。こ
れをPC−5と表す。該PC−5の燃焼性及び耐加水分
解性の評価を前記方法により行い、結果を表1に示し
た。
【0092】
【比較例1】実施例2において、プログラム制御装置を
設置せず、触媒流量を1.6mL/h(設定触媒量:ビ
スフェノールA1モルに対し、0.5μモル)に固定し
た以外は、実施例2と同様にして実施した。得られたポ
リカーボネートの粘度平均分子量(Mv)及び末端OH
基含有量は、それぞれ、22,400及び500ppm
であった。また、触媒流量制御弁の連続測定データよ
り、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、設定触
媒量±0.06μモル以内及び±0.1μモル以内の時
間を算出したところ、全製造時間の89.9%及び9
1.7%であった。分子量分布(Mw/Mn)及びTa
nδ/η*-0.87の値は、それぞれ、2.7及び2,24
0であった。これをPC−6と表す。該PC−6の燃焼
性及び耐加水分解性の評価を前記方法により行い、結果
を表1に示した。
【0093】
【比較例2】実施例7において、プログラム制御装置を
設置せず、触媒流量を1.6mL/h(設定触媒量:ビ
スフェノールA1モルに対し、0.5μモル)に固定し
た以外は、実施例7と同様にして実施した。得られたポ
リカーボネートの粘度平均分子量(Mv)及び末端OH
基含有量は、それぞれ、25,200及び530ppm
であった。また、触媒流量制御弁の連続測定データよ
り、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、設定触
媒量±0.06μモル以内及び±0.1μモル以内の時
間を算出したところ、全製造時間の89.7%及び9
0.5%であった。分子量分布(Mw/Mn)及びTa
nδ/η*-0.87の値は、それぞれ、2.9及び2,39
0であった。これをPC−7と表す。該PC−7の燃焼
性及び耐加水分解性の評価を前記方法により行い、結果
を表1に示した。
【0094】
【比較例3】ビスフェノールAを界面法により重縮合さ
せ、フェノールで末端封止した。得られたポリカーボネ
ートの粘度平均分子量(Mv)及び末端OH基含有量
は、それぞれ、22,100及び30ppmであった。
分子量分布(Mw/Mn)及びTanδ/η*-0.87の値
は、それぞれ、2.3及び7,550であった。これを
PC−8と表す。該PC−8の燃焼性及び耐加水分解性
の評価を前記方法により行い、結果を表1に示した。
【0095】
【比較例4】比較例3と同様にして実施した。得られた
ポリカーボネートの粘度平均分子量(Mv)及び末端O
H基含有量は、それぞれ、24,800及び50ppm
であった。分子量分布(Mw/Mn)及びTanδ/η
*-0.87の値は、それぞれ、2.3及び7,940であっ
た。これをPC−9と表す。該PC−9の燃焼性及び耐
加水分解性の評価を前記方法により行い、結果を表1に
示した。
【0096】
【比較例5】比較例3と同様にして実施した。得られた
ポリカーボネートの粘度平均分子量(Mv)及び末端O
H基含有量は、それぞれ、27,800及び50ppm
であった。分子量分布(Mw/Mn)及びTanδ/η
*-0.87の値は、それぞれ、2.3及び8,030であっ
た。これをPC−10と表す。該PC−10の燃焼性及
び耐加水分解性の評価を前記方法により行い、結果を表
1に示した。
【0097】
【比較例6〜8】表1に示す配合処方で、単軸押出機V
S−40(田辺プラスチック(株)製)によりバレル温
度280℃で混練、ペレット化した。該ペレットもそれ
ぞれ上記と同様に燃焼性及び耐加水分解性の評価を行
い、結果を表1に示した。
【0098】なお、上記の実施例及び比較例で使用した
原材料を以下に示す。 安定剤1 トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ホスファイト(アデカスタブ2112、旭電化
(株)製) 安定剤2 ペンタエリスリチル−テトラキス[3−
(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート](イルガノックス1010、チ
バスペシャリティケミカルズ社製) 離型剤1 ペンタエリスリトールテトラステアレート
(ユニスターH―476、日本油脂(株)製) 着色剤1 MACROLEX Blue RR、バイエ
ル社製 着色剤2 MACROLEX Violet 3R、バ
イエル社製 UV剤1 2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチ
ルフェニル)−ベンゾトリアゾール(シーソーブ70
9、シプロ化成(株)製) 添加剤1 ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリ
ウム塩(KSS、GE社製) 添加剤2 パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩
(メガファックF114、大日本インキ(株)製)
【0099】
【表1】
【0100】
【発明の効果】本発明のポリカーボネートは、難燃剤を
使用しなくても燃焼性(難燃性)に優れ、かつ耐加水分
解性等の種々の物性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の1例を示したフローシー
ト図である。
【符号の説明】 1.DPC貯槽 2.撹拌翼 3.BPAホッパー 4
a,b.原料混合槽5.DPC流量制御弁 6.BPA
流量制御弁 7.ポンプ 8.触媒流量制御弁 9.プログラム制御装置 10.ポンプ 11.触媒貯
槽 12.副生物排出管 13a,b,c.竪型重合槽 14.マックスブレンド
翼 15.横型重合槽 16.格子翼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増木 達也 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 吉岡 博 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 (72)発明者 田山 貴郎 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 (72)発明者 宮本 正昭 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 Fターム(参考) 4J002 CG001 EE059 EF058 EH028 EJ036 EJ046 EJ066 EU177 EU187 EU217 EW066 FD036 FD057 FD099 FD168 GQ00 4J029 AA09 AB01 AD01 AD03 AD10 AE01 BB12A BB13A BB13B BF14A BH02 DB07 DB13 HC04A HC05A HC05B KE05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融法で得られるポリカーボネートであ
    って、温度250℃、角速度10rad/sの条件で測
    定した損失角δ及び複素粘性率η* (Pa・s)が、下
    記関係式(1)を満たすことを特徴とするポリカーボネ
    ート。 【数1】 2500≦Tanδ/η*-0.87≦6000 (1)
  2. 【請求項2】 末端OH基含有量が50〜1000pp
    mの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載のポ
    リカーボネート。
  3. 【請求項3】 粘度平均分子量が12,000〜30,
    000の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載
    のポリカーボネート。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか一項に記載
    のポリカーボネートを含むことを特徴とするポリカーボ
    ネート樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色剤
    から選ばれた少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴
    とする請求項4に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 安定剤が、ヒンダードフェノール化合物
    及びリン化合物から選ばれた少なくとも1種の酸化防止
    剤であることを特徴とする請求項5に記載のポリカーボ
    ネート樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 紫外線吸収剤が、ベンゾトリアゾール化
    合物、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリア
    ジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェ
    ノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニ
    ル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オ
    クチロキシ)フェノール、2,2’−(1,4−フェニ
    レン)ビス[4H−3,1−ベンゾキサジン−4−オ
    ン]、[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−プロ
    パンジオイックアシッド−ジメチルエステルから選ばれ
    た少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求
    項5に記載のポリカーボネート樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 離型剤が、脂肪族カルボン酸、脂肪族カ
    ルボン酸エステルから選ばれた少なくとも1種の化合物
    であることを特徴とする請求項5に記載のポリカーボネ
    ート樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 着色剤が、アンスラキノン骨格を有する
    化合物であることを特徴とする請求項5に記載のポリカ
    ーボネート樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 添加剤を添加した時期が、請求項1
    ないし3のいずれか一項に記載のポリカーボネートを製
    造する重合反応の途中、該重合反応終了時又は該重
    合に使用した触媒を触媒失活剤で失活後、ペレット化す
    る前のいずれかであることを特徴とする請求項5に記載
    のポリカーボネート樹脂組成物。
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