JP2001329158A - 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents
芳香族ポリカーボネート樹脂組成物Info
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Abstract
スク、シート、自動車関連部品、OA機器、家電部品等
の各種成型品の成形材料等に好適な樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸結合を
導入し得る化合物との反応により製造される、粘度平均
分子量12000〜40000のポリカーボネートであ
って、特定の環状オリゴマーの含有量が1000ppm
以下であり、かつ、該環状オリゴマーのオリゴマー総含
有量に対する割合が特定の関係式を満たす芳香族ポリカ
ーボネート100重量部に、脂肪族カルボン酸、脂肪族
カルボン酸とアルコールとのエステル、数平均分子量2
00〜15000の脂肪族炭化水素化合物およびポリシ
ロキサン系シリコーンオイルから選ばれる少なくとも1
種の離型剤を0.001〜5重量部配合することを特徴
とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。
Description
び耐熱性の改良されたポリカーボネート樹脂組成物に関
する。このものは、光ディスク、シート、自動車関連部
品、OA機器、家電部品等の各種成型品の成形材料等に
好適な芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を提供するも
のである。
明性等に優れた樹脂として多くの分野で幅広く用いられ
ている。しかし、ポリカーボネート樹脂は射出成形時の
離型性が悪く、成型品を金型から抜くときに、成型品が
変形する等の問題を有していた。これらの問題を解決す
るために、ポリカーボネート樹脂に脂肪族カルボン酸と
アルコールとのエステルまたはαーオレフィンオリゴマ
ー等の各種離型剤を添加することが行われ、効果を上げ
ている。しかし、これらの離型剤はポリカーボネートと
混練することにより、ポリカーボネートの色相および耐
熱性を悪化させてしまうという問題を有していた。
調、耐熱性等に優れるポリカーボネート組成物を提供す
るものである。
を解決するためにポリカーボネート樹脂自体の色調、耐
熱性等の改良検討を鋭意検討した結果、ポリカーボネー
トを特定条件で製造し、生成する環状オリゴマー含有量
を特定量かつ特定の割合以下に減少させたポリカーボネ
ート樹脂は、色調、耐熱性を大幅に改善できることを見
出し、該耐熱性を改良したポリカーボネートと特定の離
型剤を組み合わせることで、離型性のみならず、色調、
耐熱性を大幅に改善できるこを見出し、本発明を完成す
るに至った。すなわち本発明は、芳香族ジヒドロキシ化
合物と炭酸結合を導入し得る化合物との反応により製造
される、粘度平均分子量12000〜40000のポリ
カーボネートであって、式(I)で表される環状オリゴ
マーの含有量が1000ppm以下であり、かつ、式
(I)、式(II)及び式(III)で表されるオリゴマー
の総量に対する割合が関係式(1)を満たす芳香族ポリ
カーボネート100重量部に、脂肪族カルボン酸、脂肪
族カルボン酸とアルコールとのエステル、数平均分子量
200〜15000の脂肪族炭化水素化合物およびポリ
シロキサン系シリコーンオイルから選ばれる少なくとも
1種の離型剤を0.001〜5重量部配合することを特
徴とする芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を提供する
ものである。
するハロゲン置換されてもよい炭化水素基、O、S、C
O、SO及びSO2より選ばれる2価の基である。Xは
ハロゲン原子、炭素数1〜14の脂肪族基もしくは置換
脂肪族基、炭素数6〜18の芳香族基もしくは置換芳香
族基、炭素数1〜8のオキシアルキル基および炭素数6
〜18のオキシアリール基から鰓張られる1価の基を示
す。mは2〜8の整数、pは0〜4の整数であり、sは
0または1である。また、X及びpはそれぞれ同一また
は異なるものであってもよい。)
たは異なるものであって、炭素数1〜18の脂肪族基、
置換脂肪族基、芳香族基、又は置換芳香族基を示す。n
は1〜7の整数、B、X、p及びsは式(I)と同じ定
義である。)
脂肪族基、置換脂肪族基、芳香族基、又は置換芳香族基
を示す。n’は1〜7の整数、B、X、p及びsは式
(I)と同じ定義である。)
はそれぞれ各式に対応するオリゴマーの含有量を表し、
Mvは芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量を表
す。)
明する。本発明に関わる芳香族ポリカーボネートは、原
料として芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸結合を導入し
得る化合物等とを用い、公知の方法である、界面重縮合
法、エステル交換法等により製造できる。このうち、エ
ステル交換法での製造が好ましい。炭酸結合を導入し得
る化合物としては、ホスゲン、炭酸ジエステル等が挙げ
られる。炭酸ジエステルは、下記の式(IV)で表され
る。
18の脂肪族基、置換脂肪族基、芳香族基、又は置換芳
香族基であり、同一であっても異なっていてもよい。)
上記式(IV)で表される炭酸ジエステルは、例えば、ジ
メチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−
ブチルカーボネート、ジフェニルカーボネートおよびジ
トリルカーボネートなどの置換ジフェニルカーボネート
などが例示されるが、好ましくはジフェニルカーボネー
ト、置換ジフェニルカーボネートがあり、特にジフェニ
ルカーボネートが好ましい。これらの炭酸ジエステルは
単独、あるいは2種以上を混合してもよい。また、上記
のような炭酸結合を導入し得る化合物と共に、好ましく
は50%以下、さらに好ましくは30モル%以下の量で
ジカルボン酸、あるいはジカルボン酸エステルを使用し
てもよい。このようなジカルボン酸あるいはジカルボン
酸エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニルなどが
用いられる。このようなカルボン酸、あるいはカルボン
酸エステルを炭酸ジエステルと併用した場合には、ポリ
エステルカーボネートが得られる。もう一つの原料であ
る芳香族ジヒドロキシ化合物は、式(V)で示される。
するハロゲン置換されてもよい炭化水素基、または、
O、S、CO、SO及びSO2より選ばれるものであ
る。Xはそれぞれ同一または異なるものであって、ハロ
ゲン原子、炭素数1〜14の脂肪族基あるいは置換脂肪
族基、炭素数6〜18の芳香族基あるいは置換芳香族
基、炭素数1〜8のオキシアルキル基および炭素数6〜
18のオキシアリール基を示す。pは0〜4の整数であ
り、sは0または1である。)上記式(V)で表される
芳香族ジヒドロキシ化合物は例えば、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン[=ビスフェノール
A]、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジエチルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−(3,5−ジフェニル)フェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)ペンタン、2,4’−ジヒドロキシ−ジ
フェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシ−5−ニトロフェニル)メタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルフィド、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,
3’−ジクロロジフェニルエーテル、4,4’−ジヒド
ロキシ−2,5−ジエトキシジフェニルエーテルなどが
例示される。これらの中でも2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン[=ビスフェノールA]が好ま
しい。また、これらの芳香族ジヒドロキシ化合物は単独
で、あるいは2種以上を併用することができ、必要に応
じて共重合体とすることもできる。
物との混合比率は、所望する芳香族ポリカーボネートの
分子量と末端ヒドロキシ基量により決められる。末端ヒ
ドロキシル基量は、製品ポリカーボネートの熱安定性、
加水分解安定性、色調等に大きな影響を及ぼし、実用的
な物性を持たせるためには、好ましくは1,000pp
m以下であり、さらに好ましくは800ppm以下であ
り、700ppm以下が特に好ましい。また、エステル
交換法で製造するポリカーボネートでは、末端ヒドロキ
シル基量が少なくなりすぎると、分子量が上がらず、色
調も悪くなるので、100ppm以上が好ましく、20
0ppm以上がより好ましく、300ppm以上が特に
好ましい。従って、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに
対して炭酸ジエステルを等モル量以上用いるのが一般的
であり、1.01〜1.30モル、好ましくは1.01
〜1.20モルの量で用いられるのが望ましい。エステ
ル交換法により芳香族ポリカーボネートを製造する際に
は、通常エステル交換触媒が使用される。エステル交換
触媒としては特に制限はないが、主としてアルカリ金属
化合物及び/又はアルカリ土類金属化合物が使用され、
補助的に、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩
基性アンモニウム化合物あるいはアミン系化合物などの
塩基性化合物を併用することも可能である。これらの触
媒は、1種類で使用してもよく、2種以上を組み合わせ
て使用してもよい。
1モルに対して、1×10-9〜1×10-3モルの範囲で
用いられる。特にアルカリ金属化合物又はアルカリ土類
化合物の場合、通常は芳香族ジヒドロキシ化合物1モル
に対して1×10-9〜1×10-4モル、好ましくは1×
10-8〜1×10-5モルの範囲で用いられ、塩基性ホウ
素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合
物或いはアミン系化合物等の塩基性化合物では、芳香族
ジヒドロキシ化合物1モルに対して1×10-9〜1×1
0-3モル、好ましくは1×10-7〜1×10-4モルの範
囲で用いられる。触媒量がこれらの量より少なければ、
所定の分子量、末端ヒドロキシル基量のポリカーボネー
トを製造するのに必要な重合活性が得られず、この量よ
り多い場合は、後述の環状オリゴマー量の増加、ポリマ
ー色調の悪化、耐熱性の低下、耐加水分解性の低下や、
ゲルの発生による異物量の増大等が発生し好ましくな
い。アルカリ金属化合物としては、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム、ルビジウム、セシウムの水酸化物、炭酸
水素塩、炭酸塩、酢酸塩、リン酸水素塩、フェニルリン
酸塩等の無機アルカリ金属化合物や、ステアリン酸、安
息香酸等の有機酸類、メタノール、エタノール等のアル
コール類,石炭酸、ビスフェノールA等のフェノール類
との塩などの有機アルカリ金属化合物等が挙げられる。
アルカリ土類金属化合物としては、ベリリウム、カルシ
ウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウムの水酸
化物、炭酸水素塩、炭酸塩、酢酸塩等の無機アルカリ土
類金属化合物や、有機酸類、アルコール類、フェノール
類との塩などの有機アルカリ土類金属化合物などが挙げ
られる。
トラメチルホウ素、テトラエチルホウ素、テトラプロピ
ルホウ素、テトラブチルホウ素、トリメチルエチルホウ
素、トリメチルベンジルホウ素、トリメチルフェニルホ
ウ素、トリエチルメチルホウ素、トリエチルベンジルホ
ウ素、トリエチルフェニルホウ素、トリブチルベンジル
ホウ素、トリブチルフェニルホウ素、テトラフェニルホ
ウ素、ベンジルトリフェニルホウ素、メチルトリフェニ
ルホウ素、ブチルトリフェニルホウ素、等のナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシ
ウム塩、バリウム塩、或いはストロンチウム塩等が挙げ
られる。塩基性リン化合物としては、例えば、トリエチ
ルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリイ
ソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、
トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン、ある
いは四級ホスホニウム塩などが挙げられる。塩基性アン
モニウム化合物としては、例えば、テトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロ
キシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テ
トラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチ
ルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアン
モニウムヒドロキシド、トリメチルフェニルアンモニウ
ムヒドロキシド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロ
キシド、トリエチルベンジルアンモニウムヒドロキシ
ド、トリエチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、ト
リブチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリブチ
ルフェニルアンモニウムヒドロキシド、テトラフェニル
アンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリフェニルアン
モニウムヒドロキシド、メチルトリフェニルアンモニウ
ムヒドロキシド、ブチルトリフェニルアンモニウムヒド
ロキシドなどが挙げられる。
ミノピリジン、2−アミノピリジン、N,N−ジメチル
−4−アミノピリジン、4−ジエチルアミノピリジン、
2−ヒドロキシピリジン、2−メトキシピリジン、4−
メトキシピリジン、2−ジメチルアミノイミダゾール、
2−メトキシイミダゾール、イミダゾール、2−メルカ
プトイミダゾール、2−メチルイミダゾール、アミノキ
ノリンなどが挙げられる。これらの触媒のうち、実用的
にはアルカリ金属化合物、塩基性アンモニウム化合物、
塩基性リン化合物が望ましく特にアルカリ金属化合物が
好ましい。本発明のポリカーボネートは、上記炭酸結合
を導入し得る化合物と芳香族ジヒドロキシ化合物とを用
い、通常は上記エステル交換触媒を用いて製造され、粘
度平均分子量が12000〜40000のものである。
粘度平均分子量が12000未満であると機械強度が低
下し、40000を超えると成形性が低下するため好ま
しくない。本発明における芳香族ポリカーボネートで
は、式(I)で示される環状オリゴマーの含有量の総和
が1000ppm以下であることが必要で、好ましくは
700ppm以下、さらに好ましくは550ppm以下
である。環状オリゴマー量が1000ppmを超えると、
着色し、耐熱性、耐加水分解性等が低下する。この理由
は必ずしも明確ではないが、環状オリゴマーが反応性に
富み、高温下で着色成分を生成したり、加水分解を促し
たりし易いものと推測される。さらに本発明において
は、該環状オリゴマー(I)の量が、これに前記式(I
I)及び式(III)で表されるオリゴマーを加えた総量に
対する割合が下記関係式(1)を満たさなければならな
い。
はそれぞれ各式に対応するオリゴマーの含有量を表し、
Mvは芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量を表
す。)前記式(I)で示される環状オリゴマーも、前記
式(II)及び前記式(III)で表される直鎖状オリゴマ
ーも、いずれもポリカーボネート製造中に生成する成分
であると考えられ、従って、該式中のカッコで括られた
繰り返し単位部分の構造は、ポリカーボネート製造に使
用された芳香族ジヒドロキシ化合物に由来するものであ
る。また、末端基A、A’及び A”で表わされるもの
は、式(IV)で示される炭酸結合を導入し得る化合物の
末端基に由来するものであり、またホスゲンを用いて界
面重縮合で製造した場合には、用いた末端停止剤に由来
するものである。該環状オリゴマー(I)は反応性が高
いため、芳香族ポリカーボネート中の含有量が1000
ppm以上では物性に悪影響を与える。さらに1000
ppm以下であっても、該環状オリゴマー(I)の割合
が、上記関係式(1)の範囲を越えると、物性に悪影響
を与えることがわかった。物性の悪くなる理由は100
0ppmより多いときと同様に、環状オリゴマー(I)
の反応性が高いからと思われる。
はないが、ポリマー製造時の熱履歴、触媒種・量の影
響、ポリマー製造途中でのモノマーや、副生する芳香族
ヒドロキシ化合物の濃度等の影響で生成量は変化する。
一般に、ある分子鎖が環状体になるには、該分子鎖の末
端基同士が反応する必要がある。しかしこれは通常起こ
りにくく、一般に重合初期には隣接した分子間の末端基
同士が反応し重合が進行する。しかし重合が進行し、系
内の末端基の比率が変化すると、分子間の反応が低減
し、分子内の反応が起こりやすくなるものと考えられ
る。特に末端水酸基が少ない状態で、高温に保つと環状
オリゴマーが出来やすくなる。従って製造途中において
は、末端水酸基の割合を極端に低下させないようにする
ことが好ましい。環状オリゴマー(I)の含有量を低減
させるだけの目的であれば、ヘキサン、ヘプタン、メタ
ノール、アセトン等の、ポリカーボネートを溶解する力
が弱い溶媒で抽出処理することもできる。しかし、抽出
操作では、環状オリゴマー以外の直鎖状オリゴマー量も
一緒に低減し、オリゴマー総量中の環状オリゴマー量の
割合が変わらず、関係式(1)のような範囲とするのが
困難な場合が多い。さらに抽出操作による溶剤の残存等
の影響により耐熱性が改良されなくなる場合もあるので
好ましくない。該式(I)、式(II)、式(III)で表
されるオリゴマーの含有量の測定は、例えばゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(GPC)、高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)、マススペクトル、NM
R等を用いて測定すること出来る。しかし、一般に高分
子量部と低分子量部を分取する必要があるので、MAL
DI−TOFMS(Matrix Assisted Lazer Desorption
Ionization Time of Flight Mass Spectrometory)等
の測定器を使用し、高分子量部から低分子量部までを一
括して測定することが好ましい。
原料を用いたエステル交換反応では、100〜320℃
の温度で、常圧または減圧下反応を行い、芳香族ヒドロ
キシ化合物等の副生成物を除去しながら溶融重縮合反応
を行う方法が挙げられる。溶融重縮合は、バッチ式また
は連続的に行うことができるが、本発明では製品の安定
性等から連続式で行うことが好ましい。反応は通常、温
度、圧力条件を変化させた2段以上の多段工程で実施さ
れる。各段階の反応温度は、上記範囲内で重合物が溶融
状態にあれば特に制限はなく、また反応時間も、反応の
進行の程度により適宜定められるが、0.1〜10時間
であることが好ましい。これらの条件はポリマーの分子
量、色調および環状オリゴマー含有量の観点から決定さ
れる。具体的には、第1段目の反応は常圧あるいは減圧
下で140〜260℃、好ましくは180〜240℃の
温度で0.1〜5時間、好ましくは0.5〜3時間反応
させる。ついで反応系の減圧度を上げながら反応温度を
高め、最終的には2mmHg以下の減圧下、240〜3
20℃の温度で重縮合反応を行う。上記環状オリゴマー
の含有量を低減するための製造法として有効な方法は、
特に分子量を5%以上増加させる最終段の重合工程にお
いては、250℃以上、特には260℃以上で反応さ
せ、当該反応で用いる重合装置入り口の末端水酸基の割
合が100ppm以上となるような条件で重合すること
が好ましく、200ppm以上で重合することがさらに
好ましい。環状オリゴマー生成の活性化エネルギーは高
く、温度が高くなるほど急激に生成するようになるの
で、該最終段の重合温度は、好ましくは310℃以下で
行うとよい。また触媒についてはその量が多すぎると、
カーボネート結合が活性化され易くなり、通常では起こ
りにくいカーボネート末端同士の反応が起こり、環状オ
リゴマーも出来やすくなるものと考えられる。これら各
反応槽の条件は、可能な限り変動しないように制御する
ほうが、環状オリゴマー量を抑制できる。
いずれの形式であってもよく、各種の攪拌翼を具備した
竪型重合槽、横型1軸又は横型2軸タイプの重合槽等を
使用することができる。装置中の雰囲気は特に制限はな
いが、重合物の品質の観点から、窒素ガス等の不活性ガ
ス中、常圧または減圧下で重合が行われるのが好まし
い。このような製造方法の一例を図1に模式的に示し
た。重合終了後、製造された芳香族ポリカーボネートは
通常、ペレットとして回収されるが、その際、樹脂中に
残存するモノマーや副生物等の低分子量成分を除去する
ため、ベント式押出機を通すことも可能である。製造工
程において通常最も温度が高くなる押出機条件は、環状
オリゴマーの発生を低く抑えるために、温和な条件とす
べきである。触媒が活性な状態で高温にすると、環状オ
リゴマーが生成するので、適当な失活剤を用いて触媒を
失活させることが好ましい。触媒、特にアルカリ金属化
合物触媒を用いた場合には、エステル交換法ポリカーボ
ネート中の触媒の失活剤として、該触媒を中和する化合
物、例えばイオウ含有酸性化合物またはそれより形成さ
れる誘導体を使用することが好ましく、その量は触媒の
アルカリ金属に対して0.5〜10当量、好ましくは1
〜5当量の範囲であり、生成するポリカーボネートに対
して通常1〜100ppm、好ましくは1〜20ppm
の範囲で添加する。イオウ含有酸性化合物またはそれよ
り形成される誘導体の例としてはスルホン酸、スルフィ
ン酸、硫酸またはそれらのエステルであり、具体的には
ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、p−トルエンスルホン
酸、そのメチル、エチル、ブチル、オクチル及びフェニ
ルエステル類、ベンゼンスルホン酸、そのメチル、エチ
ル、ブチル、オクチル、フェニル、及びドデシルエステ
ル類、ベンゼンスルフィン酸、トルエンスルフィン酸、
ナフタレンスルホン酸等が挙げられる。これらの化合物
の内、p−トルエンスルホン酸のエステルまたはベンゼ
ンスルホン酸のエステルが好ましく、これらの化合物を
2種以上使用してもよい。
成される誘導体のポリカーボネートへの添加方法は、任
意の方法により行うことができる。例えばイオウ含有酸
性化合物、またはそれより形成される誘導体を直接もし
くは希釈剤で希釈して、溶融または固体状態にあるポリ
カーボネートに添加し、分散させることができる。具体
的には重縮合反応器中、反応器からの移送ライン中、又
は押出機中に供給して混合することができる。また、ミ
キサー等で生成したポリカーボネートのペレット、フレ
ーク、粉末等と混合後、押出機に供給して混練すること
もできる。また押出機でベントによる減圧処理を行う場
合、又は水を添加する場合、さらには、本発明で使用す
る紫外線吸収剤やヒンダードアミン化合物等の耐候性改
良剤、ヒンダードフェノール化合物やリン化合物等の酸
化防止剤、及びそれ以外の熱安定剤、離型剤、染料、顔
料、帯電防止剤、防曇剤、有機・無機充填剤などを添加
する際には、これらの各種添加剤の添加および処理は、
イオウ含有酸性化合物またはそれより形成される誘導体
と同時に行ってもよいが、これらの添加または処理に先
立ち、イオウ含有酸性化合物またはそれより形成される
誘導体を添加し、さらに混練することが好ましい。
酸、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、数平
均分子量200〜15000の脂肪族炭化水素化合物、
及びポリシロキサン系シリコーンオイルから選ばれる少
なくとも1種の化合物である。脂肪族カルボン酸として
は、飽和または不飽和の脂肪族カルボン酸、ジカルボン
酸またはトリカルボン酸を挙げることができる。ここで
脂肪族カルボン酸とは、脂環式のカルボン酸も包含す
る。このうち好ましい脂肪族カルボン酸は、炭素数6〜
36のモノまたはジカルボン酸であり、炭素数6〜36
の脂肪族飽和一価カルボン酸がさらに好ましい。このよ
うな脂肪族カルボン酸の具体例としては、パルミチン
酸、ステアリン酸、吉草酸、カプロン酸、カプリン酸、
ラウリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、
セロチン酸、メリシン酸、テトラリアコンタン酸、モン
タン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸等を挙
げることができる。脂肪族カルボン酸とアルコールとの
エステルにおける脂肪族カルボン酸としては、前記脂肪
族カルボン酸と同じものが使用できる。この脂肪族カル
ボン酸と反応しエステルを形成するアルコールとして
は、飽和または不飽和の1価アルコール、飽和または不
飽和の多価アルコール等を挙げることができる。これら
のアルコールは、フッ素原子、アリール基等の置換基を
有していてもよい。これらのアルコールのうち、炭素数
30以下の1価または多価の飽和アルコールが好まし
く、さらに炭素数30以下の脂肪族飽和1価アルコー
ル、または多価アルコールが好ましい。ここで脂肪族と
は、脂環式化合物も含有する。これらのアルコールの具
体例としては、オクタノール、デカノール、ドデカノー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、
ペンタエリスリトール、2,2−ジヒドロキシペルフル
オロプロパノール、ネオペンチレングリコール、ジトリ
メチロールプロパン、ジペンタエリスリトール等を挙げ
ることができる。これらの脂肪族カルボン酸とアルコー
ルとのエステル化合物は、不純物として脂肪族カルボン
酸及び/またはアルコールを含有していてもよく、複数
の化合物の混合物であってもよい。脂肪族カルボン酸と
アルコールとのエステルの具体例としては、蜜ロウ(ミ
リシルパルミテートを主成分とする混合物)、ステアリ
ン酸ステアリル、ベヘニン酸ベヘニル、ベヘニン酸オク
チルドデシル、グリセリンモノパルミテート、グリセリ
ンモノステアレート、グリセリンジステアレート、グリ
セリントリステアレート、ペンタエリスリトールモノパ
ルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、
ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリ
トールトリステアレート、ペンタエリスリトールテトラ
ステアレートを挙げることができる。
炭化水素としては、流動パラフィン、パラフィンワック
ス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、フィッ
シャートロプシュワックスまたは炭素数3〜12のαー
オレフィンオリゴマー等を挙げることができる。ここで
脂肪族炭化水素としては、脂環式炭化水素も含まれる。
また、これらの炭化水素化合物は部分酸化されていても
よい。これらの中で好ましいものは、パラフィンワック
ス、ポリエチレンワックス、ポリエチレンワックスの部
分酸化物であり、パラフィンワックス、ポリエチレンワ
ックスがさらに好ましい。数平均分子量は200〜15
000であるが、好ましくは200〜5000である。
これらの脂肪族炭化水素は単一物質であっても、構成成
分や分子量が様々なものの混合物であっても、主成分が
上記範囲内であればよい。また、ポリシロキサン系シリ
コーンオイルとしては、下記式(VI)で示されるものが
挙げられる。
ェニル基、アルキル基を表し、pは1以上の整数であ
る。)該式(VI)中のアルキル基としては、メチル基、
エチル基等が挙げられる。これらの離型剤の中で特に好
ましい種類は、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエス
テルであり、この中でも特に蜜ロウ、ベヘニン酸ベヘニ
ル、グリセリンモノステアレート、ペンタエリスリトー
ルモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレ
ート、ペンタエリスリトールテトラステアレートが好ま
しい。該離型剤の添加剤の配合量は、該芳香族ポリカー
ボネート100重量部に対して0.001〜5重量部で
あり、好ましくは0.01〜1重量部である。0.00
1重量部未満では効果が十分ではなく、5重量部以上で
は射出成形時の金型汚染等の問題がある。該離型剤は1
種でも使用可能であるが、複数併用して使用することも
できる。該添加剤の添加時期、添加方法については特に
制限は無く、例えば添加時期としては、エステル交換法
でポリカーボネートを製造した場合には、重合反応の途
中または重合反応終了時、さらには重合法に関わらずポ
リカーボネート等の混練途中等のポリカーボネートが溶
融した状態で添加することもできるが、ペレットまたは
粉末等の固体状態のポリカーボネートとブレンド後、押
出機等で混練するころも可能である。また、特にエステ
ル交換法ポリカーボネートでは、添加剤の分解を抑制す
るために、イオウ含有酸性化合物またはそれより形成さ
れる誘導体等の触媒失活剤で、重合触媒を失活後、添加
することが好ましい。添加方法としては、該添加剤を直
接ポリカーボネートに混合または混練するころもできる
が、溶媒または少量のポリカーボネートまたは他樹脂等
で作成した高濃度のマスターバッチを添加することもで
きる。また、離型剤と熱安定剤等の他の添加剤を併用し
て使用する場合は、これらを別々にポリカーボネートに
添加するころも可能であるが、同時に添加してもよい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、ヒン
ダードフェノール、リン系、イオウ系等の通常の耐熱安
定剤の他、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤、スリッ
プ剤、アンチブロッキング剤、滑剤、防曇剤、天然油、
合成油、ワックス、有機系充填剤、無機系充填剤などの
添加剤を添加してもよい。このような添加剤は、溶融状
態にある樹脂に添加することもできるし、また一旦ペレ
ット化された樹脂を再溶融して添加することもできる。
発明は、これら実施例に限定されるものではない。な
お、以下の実施例において、芳香族ポリカーボネートの
製造は、図1に示すような工程を用いて行った。また、
本発明により得られた芳香族ポリカーボネートの分析
は、以下の測定法により行った。 (1)粘度平均分子量(Mv) ウベローデ粘度計を用いて塩化メチレン中20℃の極限
粘度[η]を測定し以下の式より求めた。
ION2000;レーザー(N2レーザー=337n
m)、測定質量範囲(m/z=0〜35000))を測
定に使用した。ジクロロメタン10ml中にポリカーボ
ネート0.10gと内標としてトリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート
0.01gとを溶解したポリマー溶液と、THF1ml
中に2,4,6−トリヒドロキシアセトフェノン80m
gを溶解したマトリクス溶液を調製し、ポリマー溶液と
マトリクス溶液を、体積比1:1の割合で混合し、試料
溶液として用いた。 (3)初期色調 樹脂組成物を120℃、4時間乾燥した後、(株)名機
製作所製M150AII−SJ射出成形機を用いて3mm
厚成形品を、320℃、成形サイクル1分間の条件で成
形し、分光式色彩計(日本電色工業機株式会社製、商品
名:SE2000)でYI値を測定した。このYI値が
大きいほど着色していることを示す。 (4)320℃耐熱試験 ポリカーボネート樹脂を120℃、4時間乾燥した後、
(株)名機製作所製M150AII−SJ射出成形機を用
いて3mm厚成型品を、320℃、成形サイクル10分
間の条件で成形し、この条件の5ショット目の成型品に
ついて、日本電色工業機株式会社製SE2000により
透過法でYIを測定した。 (5)離型抵抗測定 離型性はバレル温度280℃、金型温度80℃でコップ
形状の成型品を成形し、この成型品を金型から突き出す
ときの離型抵抗値(kg)を測定した。 (6)末端水酸基量 四塩化チタン/酢酸法(Macromol.Chem.88 215(1965))
により比色定量を行った。
フェニルカーボネートとを一定のモル比(DPC/BP
A=1.045)で溶融混合し、135℃に加熱した原
料導入管を介して常圧、窒素雰囲気下、205℃に制御
した縦型第1攪拌重合槽内に連続供給し、平均滞留時間
が70分になるように槽底部のポリマー排出ラインに設
けられたバルブ開度を制御しつつ液面レベルを一定に保
った。また、上記原料混合物の供給を開始すると同時
に、触媒として水溶液とした水酸化セシウムをビスフェ
ノールA1モルに対し、1×10-6モルの流量で連続供
給した。槽底より排出された重合液は、引き続き第2、
3、4の縦型重合槽並びに横型第5重合槽に逐次連続供
給された。反応の間、各槽の平均滞留時間が下表に示す
所定の時間になるように液面レベルを制御し、また同時
に副生するフェノールの留去も行った。縦型第2重合槽
より横型第5重合槽での、各反応槽の重合条件およびモ
ノマー含量等を下表に示した。50kg/Hrの製造速
度で連続して得られるポリカーボネートを、溶融状態の
まま、混練部に内部温度測定用の温度計を設置し、3段
ベント口を具備した2軸押し機(神戸製鋼所(株)製、
スクリュー径0.046m、L/D=36)に導入し、
p−トルエンスルホン酸ブチルを5ppm添加し、水
添、脱揮したペレット化した。押し出し機条件は、吐出
量=50kg/hr、回転数=150rpm、最高樹脂
温度=278℃であった。得られたポリカーボネートの
粘度平均分子量は22000であり、環状オリゴマー量
は400ppm、式(1)で計算される環状オリゴマー
量の割合は13.7%であった。このポリマーに表1の
添加剤を配合混合し、単軸押出機(田辺プラスチック株
式会社製、商品名VS−40)によりバレル温度280
℃で混練後、320℃で射出成形を行い初期色調、滞留
安定性評価を行った。また離型抵抗値の測定も行い、得
られた結果を表1に示した。
表1に示すように重合条件等を変更した以外は、ほぼ同
様に製造を行ってポリカーボネートを得た。このポリマ
ーに表1の添加剤を配合混合し、単軸押出機(田辺プラ
スチック株式会社製、商品名VS−40)によりバレル
温度280℃で混練後、320℃で射出成形を行い初期
色調、滞留安定性評価を行った。また離型抵抗値の測定
も行った。得られた結果を表1に示した。 比較例1 実施例2において、押出機条件を下表に示すように変更
した以外は、ほぼ同様に製造を行ってポリカーボネート
を得た。このポリマーに表1の添加剤を配合混合し、単
軸押出機(田辺プラスチック株式会社製、商品名VS−
40)によりバレル温度280℃で混練後、320℃で
射出成形を行い初期色調、滞留安定性評価を行った。ま
た、離型抵抗値の測定も行った。得られた結果を表1に
示した。 比較例2 実施例1において、ポリマーに添加剤を配合しなかった
以外はほぼ同様に混練、成形を行い初期色調、滞留安定
性評価を行った。また、離型抵抗値の測定も行った。得
られた結果を表1に示した。 比較例3 比較例1において、ポリマーに添加剤を配合しなかった
以外はほぼ同様に混練、成形を行い、初期色調、滞留安
定性評価を行った。また、離型抵抗値の測定も行った。
得られたポリマーの結果を表1に示した。
成物は、色調や耐熱性、離型性に優れる。
法の1例を示したフローシートである。
生物排出管 5.横型重合槽 6.攪拌翼 7.触媒導
入管
Claims (6)
- 【請求項1】 芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸結合を
導入し得る化合物との反応により製造される、粘度平均
分子量12000〜40000のポリカーボネートであ
って、式(I)で表される環状オリゴマーの含有量が1
000ppm以下であり、かつ、式(I)、式(II)及
び式(III)で表されるオリゴマーの総量に対する割合
が関係式(1)を満たす芳香族ポリカーボネート100
重量部に、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸とアル
コールとのエステル、数平均分子量200〜15000
の脂肪族炭化水素化合物およびポリシロキサン系シリコ
ーンオイルから選ばれる少なくとも1種の離型剤を0.
001〜5重量部配合することを特徴とする芳香族ポリ
カーボネート樹脂組成物。 【化1】 (式(I)中、Bは1〜15の炭素数を有するハロゲン
置換されてもよい炭化水素基、O、S、CO、SO及び
SO2より選ばれる2価の基である。Xはハロゲン原
子、炭素数1〜14の脂肪族基もしくは置換脂肪族基、
炭素数6〜18の芳香族基もしくは置換芳香族基、炭素
数1〜8のオキシアルキル基および炭素数6〜18のオ
キシアリール基から鰓張られる1価の基を示す。mは2
〜8の整数、pは0〜4の整数であり、sは0または1
である。また、X及びpはそれぞれ同一または異なるも
のであってもよい。) 【化2】 (式(II)中、A、A’はそれぞれ同一または異なるも
のであって、炭素数1〜18の脂肪族基、置換脂肪族
基、芳香族基、又は置換芳香族基を示す。nは1〜7の
整数、B、X、p及びsは式(I)と同じ定義であ
る。) 【化3】 (式(III)中、A”は炭素数1〜18の脂肪族基、置
換脂肪族基、芳香族基、又は置換芳香族基を示す。n’
は1〜7の整数、B、X、p及びsは式(I)と同じ定
義である。) 【数1】 (式(1)中、 [I],[II],[III]はそれぞれ各
式に対応するオリゴマーの含有量を表し、Mvは芳香族
ポリカーボネートの粘度平均分子量を表す。) - 【請求項2】 離型剤が、炭素数6〜36の脂肪族飽和
カルボン酸から選ばれた少なくとも一種であることを特
徴とする請求項1に記載の芳香族ポリカーボネート樹脂
組成物。 - 【請求項3】 離型剤が、炭素数6〜36の脂肪族飽和
一価カルボン酸と、炭素数30以下の脂肪族飽和一価ア
ルコールまたは多価アルコールとのフルエステル及び部
分エステルから選ばれた少なくとも一種であることを特
徴とする請求項1記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組
成物。 - 【請求項4】 離型剤が、数平均分子量200〜150
00のパラフィンワックス及びポリエチレンワックスか
ら選ばれた少なくとも一種の脂肪族炭化水素化合物であ
ることを特徴とする請求項1記載の芳香族ポリカーボネ
ート樹脂組成物。 - 【請求項5】 芳香族ポリカーボネートが、芳香族ジヒ
ドロキシ化合物と炭酸ジエステルとのエステル交換反応
により製造されることを特徴とする請求項1ないし4の
いずれかに記載の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物。 - 【請求項6】 芳香族ポリカーボネートが、末端水酸基
の含有量が100〜1000ppmであることを特徴と
する請求項1ないし5のいずれかに記載の芳香族ポリカ
ーボネート樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000153183A JP2001329158A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001329158A true JP2001329158A (ja) | 2001-11-27 |
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ID=18658499
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000153183A Pending JP2001329158A (ja) | 2000-05-24 | 2000-05-24 | 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001329158A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005075991A (ja) * | 2003-09-02 | 2005-03-24 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 導光板用芳香族ポリカーボネート樹脂組成物、導光板および面光源体 |
CN1315945C (zh) * | 2003-05-07 | 2007-05-16 | 旭化成化学株式会社 | 用于制造光学信息介质用基板的聚碳酸酯树脂组合物 |
WO2015101922A1 (en) | 2014-01-06 | 2015-07-09 | Saudi Basic Industries Corporation | Modified release agent for improved polycarbonate stability |
-
2000
- 2000-05-24 JP JP2000153183A patent/JP2001329158A/ja active Pending
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JP2005075991A (ja) * | 2003-09-02 | 2005-03-24 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 導光板用芳香族ポリカーボネート樹脂組成物、導光板および面光源体 |
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