JP2002308349A - 断熱箱 - Google Patents

断熱箱

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JP2002308349A
JP2002308349A JP2001113110A JP2001113110A JP2002308349A JP 2002308349 A JP2002308349 A JP 2002308349A JP 2001113110 A JP2001113110 A JP 2001113110A JP 2001113110 A JP2001113110 A JP 2001113110A JP 2002308349 A JP2002308349 A JP 2002308349A
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JP2001113110A
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English (en)
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Yoshisada Inaba
良貞 稲葉
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Shinsei KK
Shinsei Co Ltd
Original Assignee
Shinsei KK
Shinsei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた断熱効果を備えた板材から形成され、
薄く、軽く、強く、輸送効率が向上した断熱箱を提供す
る。 【解決手段】 底板21及び複数の側板22A、22
B、22C、22Dから構成される箱本体20と、箱本
体20に回動可能に設けられ、箱本体20を開閉可能な
蓋23とを備え、箱本体20及び蓋23の少なくとも一
方が、樹脂とガラス繊維を含む部材5を一体形成した中
空パネル2内に発泡体3を充填した板材1から構成され
てなる断熱箱10である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、例えば、食料品や
薬品、あるいはその他の物品を保管する式断熱箱に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、寒冷地等で食品等の被保
存物を冬期に貯蔵する際は、食品の凍結を防ぐ目的で、
例えば、屋敷の一角に土を掘って穴を作り(「室」と称
する)、そこに被保存物を入れた後、わらや布等で覆っ
て必要な時に取り出す方法が取られている。
【0003】しかしながら、前述したように土を掘るこ
とは手間がかかり、体力的にも重荷になり、さらに被保
存物の出し入れにも手間がかかるという問題がある。ま
た、前記穴に水が溜まる等の問題もある。そこで、近年
では、前記室に代えて、電気冷蔵庫が使用されてきてい
る。
【0004】また、例えば、魚や肉等を輸送する際に
は、発泡スチロール製の箱に、氷やドライアイス等と共
に魚や肉等を入れて保存する方法が取られている。ま
た、食料品等の輸送には、各々専門の冷凍設備を備えた
船やコンテナ、トラック等が使われているが、これらの
輸送手段から外部に搬出することを考慮に入れると、前
記発泡スチロール製の箱が使用されているのが実状であ
る。
【0005】また、近年では、前記発泡スチロール製の
箱に代えて、クーラーボックス等も使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記発
泡スチロール製の箱やクーラーボックス等は、輸送の復
路等、被保存物が入っていない場合であっても、往路と
同様の収納スペースが必要であり、輸送効率が悪いとい
う欠点がある。また、発泡スチロール製の箱やクーラー
ボックス等自身にある程度の厚みが要求されるため、実
質的に輸送できる量に限界がある。
【0007】そしてまた、例えば、魚や肉等を保存した
発泡スチロール製の箱は、魚や肉等の貯蔵血で汚れるた
め、一回使用した後は廃棄する場合が多く、割高となっ
ている。
【0008】本発明は、このような従来の問題点を解決
することを課題とするものであり、優れた断熱効果を備
えた板材から形成され、薄く、軽く、強く、輸送効率が
向上した断熱箱を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
本発明は、底板及び複数の側板から構成される箱本体
と、前記箱本体に回動可能に設けられ、当該箱本体を開
閉可能な蓋と、を備え、前記箱本体及び蓋の少なくとも
一方が、樹脂とガラス繊維を含む部材を一体形成した中
空パネル内に発泡体を充填した板材から構成されてなる
断熱箱を提供するものである。
【0010】この構成を備えた断熱箱は、優れた断熱効
果を備えた板材から形成され、薄く、軽く、強く、輸送
効率が向上することができる。
【0011】前記ガラス繊維を含む部材は、複数のロー
ビング糸と、ガラス繊維シートを含むことができる。
【0012】前記ガラス繊維シートの表面に所定の画像
が印刷されたシートをさらに配設することができる。
【0013】また、前記ガラスシートの表面には、高温
で溶射された金属粉からなる所定の凹凸を備えた画像が
形成されていてもよい。
【0014】そしてまた、前記ガラス繊維シートの表面
にウレタン樹脂またはポリエステル樹脂をコーティング
することもできる。
【0015】前記底板は、該底板に接続された側板との
境界を支軸として折り畳み可能であり、前記蓋は、該蓋
に接続された側板との境界を支軸として折り畳み可能で
あり、前記各々の側板は、これに隣接する側板との境界
を支軸として折り畳み可能である構成とすることができ
る。
【0016】このようにすることで、断熱箱に被保存物
が入っていない場合には、当該断熱箱を折り畳んだ状態
で保管することができる。このため、保管スペースを大
幅に削減することができ、輸送効率が向上する。
【0017】前記前記底板は前記回動によって、当該底
板に接続された側板に重ね合わせ可能であり、前記蓋は
前記回動によって、当該蓋に接続された側板に重ね合わ
せ可能に構成することができる。
【0018】前記底板及び蓋が接続されていない側板
は、前記支軸と略平行にさらに折り畳み可能に構成する
ことができる。
【0019】また、前記底板及び蓋が接続されていない
側板は、略中央部において前記折り畳み可能に構成する
ことができる。
【0020】そしてまた、前記底板及び蓋が接続されて
いない側板は、内側に向けて折り畳み可能に構成するこ
とができる。
【0021】さらにまた、前記底板、蓋及び側板は、ヒ
ンジを介して折り畳み可能とすることができる。
【0022】また、前記底板に係合部を設け、該底板を
閉めた際に当該底板に隣接する側板に前記係合部と係合
する被係合部を設け、当該係合部と被係合部を係合させ
ることによって、前記底板を閉めた際に、当該底板をロ
ックする構成にすることもできる。
【0023】そしてまた、前記少なくとも底板に、当該
底板を閉めて箱状に組み立てた際に、前記底板及び蓋が
接続されていない側板が折り畳まれることを防止する折
り畳み防止部を設けることもできる。
【0024】また、本発明にかかる断熱箱は、前記底
板、側板、蓋の少なくとも一つが、連結部材を介して前
記板材を連結した構成からなり、当該連結部材の外表面
は、前記樹脂とガラス繊維を含む部材によって被覆され
てなる構成としてもよい。
【0025】さらにまた、本発明にかかる断熱箱は、底
板、側板、蓋の少なくとも一つが、連結部材を介して前
記板材を連結した構成からなり、当該連結部材の外表面
は、前記発泡体及び樹脂とガラス繊維を含む部材によっ
て被覆されてなる構成としてもよい。
【0026】このように、連結部材を樹脂とガラス繊維
を含む部材、あるいは、発泡体及び樹脂とガラス繊維を
含む部材によって被覆することで、例えば、連結部材
が、金属等の熱伝導性に優れた部材から構成されていて
も、連結部材が外部に露出することを防止できるため、
断熱効果が損なわれることがない。また、連結部材によ
って板材を連結することで、大きな断熱箱を簡単に製造
することができる。
【0027】前記連結部材は、中空パネルの少なくとも
一つの端面に形成した凹部内に配置することができる。
【0028】また、本発明にかかる断熱箱は、前記底
板、側板、蓋の少なくとも一つの端面に補強部材が設け
られてなり、当該補強部材の前記板材と接触する外表面
は、前記樹脂とガラス繊維を含む部材によって被覆され
た構成としてもよい。
【0029】そしてまた、本発明にかかる断熱箱は、前
記底板、側板、蓋の少なくとも一つの端面に補強部材が
設けられてなり、当該補強部材の前記板材と接触する外
表面は、前記発泡体及び樹脂とガラス繊維を含む部材に
よって被覆されてなる構成としてもよい。
【0030】このように、補強部材を樹脂とガラス繊維
を含む部材、あるいは、発泡体及び樹脂とガラス繊維を
含む部材によって被覆することで、例えば、補強部材
が、金属等の熱伝導性に優れた部材から構成されていて
も、補強部材が外部に露出することを防止できるため、
断熱効果が損なわれることがない。また、補強部材を配
設することによって、より頑丈な板材となり、断熱箱の
強度をさらに向上することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施の形態
にかかる断熱箱について、図面を参照して説明する。
【0032】図1は、本実施の形態にかかる断熱箱の斜
視図、図2は、図1に示す断熱箱の底板を開放した状態
を示す斜視図、図3は、図1に示す断熱箱を折り畳む途
中の状態を示す斜視図、図4は、図1に示す断熱箱を折
り畳んだ状態を示す斜視図、図5は、図4に示す断熱箱
の一部を示す拡大側面図、図6は、図1に示す断熱箱の
一部を示す拡大側面図、図7は、図1に示す断熱箱を構
成する板材の断面図、図8は、図7に示す板材の一部を
示す斜視図、図9は、図7に示す板材を接続した状態を
簡略して示す斜視図である。
【0033】本実施の形態にかかる断熱箱10を構成す
る板材1は、図7及び図8に示すように、樹脂4とガラ
ス繊維を含む部材5とを一体形成してなる中空パネル2
と、中空パネル2内に充填された発泡体3と、を備えて
構成されている。
【0034】中空パネル2は、両側に断面略コ字状の凹
部9A及び9Bが形成されている。この凹部9A及び9
Bは、図9に示すように、中空パネル2を接続する場
合、補強材や連結部材としてパイプ11や力骨等を挿入
可能な機能を備えている。すなわち、パイプ11や力骨
等は、板材1と板材1との間に挿入された状態となり、
金属部分が外部に露出することがない。このため、断熱
効果を向上することができる。
【0035】なお、図7及び図8では、凹部9A及び凹
部9Bに連結部材が配置され、板材1を連結した際に、
連結部材の外表面が、発泡体3、樹脂4、ガラス繊維を
含む部材5によって被覆された状態となるように構成し
た場合を述べたが、図10に示すように、連結部材の外
表面が、樹脂4及びガラス繊維を含む部材5によって被
覆された状態となるように、凹部9C及び9Dを広く構
成してもよい。
【0036】また、板材1の端面を補強する場合は、図
11に示すように、パイプ11や力骨等の補強材を凹部
9Eに挿入し、補強材の板材1と接触する外表面が、樹
脂4及びガラス繊維を含む部材5によって被覆された状
態となるように構成することもできる。この場合も、前
述した凹部9Aや9Bを応用して、発泡体3、樹脂4、
ガラス繊維を含む部材5によってパイプ11(補強材)
を被覆する構成とすることもできる。
【0037】ガラス繊維を含む部材5は、例えば、縦糸
とし使用される複数のロービング糸6と、ロービング糸
6を補強するガラス繊維シート7を含んで構成されてい
る。1本のロービング糸6は、例えば、約22〜24μ
mのガラスロービングを約4000本集束したものであ
る。ガラス繊維シート7は、例えば、ガラス繊維を束ね
たコイルを渦巻き状にしたものを不規則に広げて積み重
ね、これらを接着剤で結合して形成した構成を備えてい
る。本実施の形態では、このガラス繊維シート7は、3
00g/m程度に形成した。ガラス繊維シート7の外
表面には、合成繊維シートの表面に所定の画像(例え
ば、木目や大理石等の模様、あるいはロゴ等)を印刷し
た印刷シート8が配設されている。樹脂4は、例えば、
ポリエステル樹脂等が挙げられる。この樹脂4は、ガラ
ス繊維を含む部材に湿潤されて固化することで、中空パ
ネル2形成する。
【0038】発泡体3は、発泡性材料から構成され、こ
の発泡性材料は特に限定されるものではないが、本実施
の形態では、ウレタン樹脂を主成分として構成した。こ
の発泡体3の発泡倍率は、任意に決定することができる
が、本実施の形態では35倍程度に設定した。
【0039】この構成を備えた板材1は、中空パネル2
の補強材として発泡体3のみを使用している。すなわ
ち、中空パネル2内に、例えばハニカムやリブ等の補強
部材を使用することなく、十分な強度を得ることがで
き、かつ極めて軽量化することができる。また、この発
泡体3によって、最適な断熱効果を得ることができ、樹
脂の消費量を低減することもできる。
【0040】そしてまた、表面には印刷シート8が配設
されているため、見た目も美しく、例えば、ポリエステ
ル合板と何ら遜色がない。
【0041】この板材1は、表面が硬く、ガラスのよう
に滑らかであり、水洗いによって表面に付着した汚れや
臭い等を簡単に落とすことができる。したがって、繰り
返し使用しても、清潔であり、美観を損ねることもな
く、経済的である。
【0042】さらにまた、印刷シート8を配設する代わ
りに、合成繊維シートの表面に、例えば、鉄、アルミニ
ウム、銅、亜鉛、その他貴金属粉等を約4000℃で溶
射して、所望の画像を描くこともできる。この場合、金
属粉の溶射量等の条件により、前記画像に凹凸(高低
差)を生じさせることができ、さらに芸術的な印象を与
えることができる。
【0043】さらに、コーテイング等の方法により、最
表面にウレタン樹脂層を配設してもよい。これによっ
て、さらに外観の美化が向上する。
【0044】また、板材1の表面は、ガラス繊維の目の
ように若干の凹凸があるが、この表面を滑らかにして鏡
面仕上げしてもよい。
【0045】本実施の形態にかかる断熱箱10は、底板
21と、4枚の側板22A、22B、22C及び22D
から構成される箱本体20と、箱本体20に回動可能に
設けられて箱本体20を開閉可能な蓋23と、を備えて
構成されている。これらの底板21、4枚の側板22
A、22B、22C及び22D、蓋23は、前述した板
材1から構成されている。
【0046】底板21は、側板22Bの下辺にヒンジ2
4を介して回動可能に設けられている。この底板21
は、図3及び図4に示すように、側板22Bと重ね合わ
せることができる位置まで、ヒンジ24を介して折り畳
むことができるように構成されている。底板21のヒン
ジ24と対向した端部中央には、後に詳述する側板22
Aに設けられた被係合部32と係脱可能に係合する係合
部31が設けられている。また、底板21を閉めた際
(断熱箱10を組み立てた際)に側板22C及び22D
に近接する端部には、後に詳述するが、側板22C及び
22Dが折り畳まれることを防止する折り畳み防止部3
3及び34が設けられている。
【0047】側板22Bの向かって右側(図1に示す右
側)には、側板22Cがヒンジ25を介して設けられて
いる。側板22Cの向かって右側には、側板22Aがヒ
ンジ26を介して設けられている。この側板22Aは、
側板22Bに対し対応して平行に設けられている。側板
Aの向かって右側には、側板22Dがヒンジ27を介し
て設けられている。側板22Dと側板22Bは、ヒンジ
28を介して接続されている。
【0048】側板22Cは、側板22Cの向かって右側
半分を構成する第1の側板221と、左側半分を構成す
る第2の側板222と、第1の側板221及び第2の側
板222を連結するヒンジ29と、から構成されてい
る。この側板22Cは、底板21及び蓋23を回動させ
て断熱箱10を開けた際に、ヒンジ29と、ヒンジ25
及び26によって、図3〜図5に示すように、ヒンジ2
9が断熱箱10の内側(すなわち、図3に示す矢印Y方
向)に入るように折り畳むことができる。
【0049】側板22Aの下端中央部には、底板21に
設けられた係合部31に、係脱可能に係合する被係合部
32が設けられている。この係合部31及び被係合部3
2は、底板21を閉めた際(図1に示す状態)に、互い
に係合することによって、底板21をロックする(開か
ない状態にする)ために設けられている。したがって、
断熱箱10は、組み立てられた状態の際には、底板21
が不意に開放されることが防止され、安定してその箱形
形状を維持することができる。また、係合部31及び被
係合部32は、後に詳述するが、図4に示す状態に折り
畳んだ際に、側板22C及び22Dの厚みにより側板2
2Aと22Bとの間に形成される空間内に位置するた
め、断熱箱10を折り畳んだ際に邪魔になることがな
い。
【0050】側板22Dは、側板22Dの向かって右側
半分を構成する第1の側板223と、左側半分を構成す
る第2の側板224と、第1の側板223及び第2の側
板224を連結するヒンジ30と、から構成されてい
る。この側板22Dも、側板22Cと同様に、図3〜図
5に示すように、ヒンジ30が断熱箱10の内側(すな
わち、図3に示す矢印Z方向)に入るように折り畳むこ
とができる。したがって、断熱箱10は、組み立てられ
た状態の際には、安定してその箱形形状を維持すること
ができる。
【0051】ここで、底板21には、前述したように、
底板21を閉めて断熱箱10を組み立てた際に、側板2
2C及び22Dが折り畳まれることを防止する折り畳み
防止部33及び34が設けられている。すなわち、この
折り畳み防止部33及び34が、ヒンジ29及び30に
断熱箱10の内側から当接して、ヒンジ29及び30
が、断熱箱10の内側に侵入することを阻止する。
【0052】蓋23は、側板22Aの上辺に、ヒンジ3
5を介して回動可能に設けられている。この蓋23は、
図3及び図4に示すように、側板22Aと重ね合わせる
ことができる位置まで、ヒンジ35を介してに折り畳む
ことができるように構成されている。また、蓋23の、
蓋23を閉めた際(断熱箱10を組み立てた際)に側板
22C及び22Dに近接する端部には、側板22C及び
22Dが折り畳まれることを防止する折り畳み防止部3
6及び37が設けられている。この折り畳み防止部36
及び37も、前述した折り畳み防止部33及び34と同
様に、ヒンジ29及び30に内側から当接して、ヒンジ
29及び30が、断熱箱10の内側に侵入することを阻
止する。
【0053】次に、本実施の形態にかかる断熱箱10の
具体的な使用方法について説明する。
【0054】図1に示す状態に組み立てられた断熱箱1
0から魚や肉等の被保存物を取り出し、断熱箱10が空
になった際は、蓋23を図1の矢印W方向に回動させて
折り畳み、図3に示すように側板22Aに重ねる。次
に、係合部31と被係合部32との係合を解除し、図2
に示すように底板21を開放し、底板21を図2の矢印
X方向に回動させて折り畳み、図3に示すように側板2
2Bに重ねる。このようにすることで、折り畳み防止部
33、34、36及び37が、ヒンジ29及び30に当
接することを解除し、ヒンジ29及び30を解放する。
次いで、ヒンジ29を図3に示す矢印Y方向に押し入れ
て側板22Cを内側に折り畳み、同様に、ヒンジ30を
図3に示す矢印Z方向に押し入れて側板22Dを内側に
折り畳んで、断熱箱10を図4に示す状態まで折り畳
む。
【0055】このように、本発明にかかる断熱箱10
は、コンパクトに折り畳むことができ、中に被保存物を
保存しない際の輸送面積を大幅に低減することができ
る。また、係合部31及び被係合部32が、側板22C
及び22Dの厚みにより側板22Aと22Bとの間に形
成される空間内に位置するため、断熱箱10を折り畳ん
だ際に邪魔になることがない。
【0056】また、折り畳まれた断熱箱10を組み立て
る際は、側板22A及び22Bを外側に引くことによ
り、前記とは逆にヒンジ29及び30が外側に押し出さ
れ、側板22C及び22Dを図2に示す状態に伸ばされ
る。次いで、底板21を閉じて係合部31と被係合部3
2を係合させて底板21をロックする。この時、折り畳
み防止部33及び34が、ヒンジ29及び30に当接し
て、側板22C及び22Dが折り畳まれることを阻止す
る。次いで、被保存物を保存した後、所望により蓋23
を閉める。
【0057】なお、この断熱箱10に魚や肉等の非保存
物を入れて、断熱箱10が汚れたり、臭いが付いた場合
は、水洗いすることにより、これらを簡単に除去するこ
とができる。したがって、清潔に保つことができ、繰り
返し使用することができる。
【0058】次に、本実施の形態にかかる断熱箱10を
構成する板材1と、表1に示す材料により構成された板
材について、断熱性を測定した。この結果を表1に示
す。
【0059】
【表1】 表1から、本実施の形態にかかる板材1は、断熱材とし
て一般的に使用されている発泡スチレン、発泡ゴム、グ
ラスウール保温材に対し、約2倍の断熱効果が得られる
ことが判る。
【0060】次に、本実施の形態にかかる板材1につい
て、幅、厚さ、配設されたロービング糸6の本数と、引
張り強度との関係を調査した。この結果を表2に示す。
【0061】
【表2】 表2から、幅が広いほど、引張り強度が高いことが判
る。
【0062】なお、1本のロービング糸は、4000本
のガラスロービングからなり、このガラスロービング
は、1本の強さが約5g/Nであって、通常、ロービン
グ引張り強度は、20Kg/Nと計算した。但し、横糸
は縦糸の1/3以上配設されており、板材の縦割りを防
止しているが、この横糸の強度は考慮していない。
【0063】なお、本実施の形態では、側板22C及び
22Dを内側に折り畳む場合について説明したが、これ
に限らず、側板22C及び22Dは、外側に折り畳んで
もよい。また、側板22C及び22Dを左右いずれかの
方向に倒すようにして折り畳んでもよい。
【0064】そしてまた、本実施の形態では、底板2
1、蓋23、側板22A〜22Dをヒンジ24〜30及
び35によって接続した場合について説明したが、これ
に限らず、底板21、蓋23、側板22A〜22Dの各
々の境界部分を180度以上曲げることが可能で破損し
なければ、例えば、前記境界部分の肉厚を薄くしてヒン
ジの代わりにするなど、所望の構成にすることができ
る。
【0065】さらにまた、本実施の形態では、箱本体2
0及び蓋23の両方を板材1から構成した場合を説明し
たが、箱本体20及び蓋23の少なくとも一方を板材1
から構成し、残りを従来の断熱材によって構成したとし
ても、断熱効果を従来より向上することができる。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる断
熱箱は、箱本体及び蓋の少なくとも一方が、樹脂とガラ
ス繊維を含む部材を一体形成した中空パネル内に発泡体
を充填した板材から構成されてなるため、優れた断熱効
果を備え、薄く、軽く、強く、輸送効率を向上すること
ができる。
【0067】また、本断熱箱を折り畳み可能に構成する
ことにより、輸送スペースを削減でき、効率の良い輸送
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施の形態にかかる断熱箱の斜視図
である。
【図2】図1に示す断熱箱の底板を開放した状態を示す
斜視図である。
【図3】図1に示す断熱箱を折り畳む途中の状態を示す
斜視図である。
【図4】図1に示す断熱箱を折り畳んだ状態を示す斜視
図である。
【図5】図4に示す断熱箱の一部を示す拡大側面図であ
る。
【図6】図1に示す断熱箱の一部を示す拡大側面図であ
る。
【図7】図1に示す断熱箱を構成する板材の断面図であ
る。
【図8】図7に示す板材の一部を示す斜視図である。
【図9】図7に示す板材を接続した状態を示す斜視図で
ある。
【図10】本発明にかかる別の板材を接続した状態を示
す断面図である。
【図11】本発明にかかる別の板材の端部を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 板材 10 断熱箱 20 箱本体 21 底板 22A、22B、22C、22D 側板 23 蓋 24、25、26、27、28、29、30、35
ヒンジ 31 係合部 32 被係合部 33、34、35、36 折り畳み防止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E061 AA01 AD07 CA06 DA03 DB17 3E067 AB01 AB81 AC03 BA05A BB08A BB14A BB17A BC06 CA18 EA34 EA35 EE04 EE08 FA01 FC01 GA14

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底板及び複数の側板から構成される箱本
    体と、 前記箱本体に回動可能に設けられ、当該箱本体を開閉可
    能な蓋と、 を備え、前記箱本体及び蓋の少なくとも一方が、樹脂と
    ガラス繊維を含む部材を一体形成した中空パネル内に発
    泡体を充填してなる板材から構成した断熱箱。
  2. 【請求項2】 前記ガラス繊維を含む部材は、複数のロ
    ービング糸と、ガラス繊維シートを含む請求項1記載の
    断熱箱。
  3. 【請求項3】 前記ガラス繊維シートの表面に所定の画
    像が印刷されたシートをさらに配設した請求項2記載の
    断熱箱。
  4. 【請求項4】 前記ガラスシートの表面に、高温で溶射
    された金属粉からなる所定の凹凸を備えた画像が形成さ
    れてなる請求項3記載の断熱箱。
  5. 【請求項5】 前記ガラス繊維シートの表面にウレタン
    樹脂またはポリエステル樹脂がコーティングされてなる
    請求項3または請求項4記載の断熱箱。
  6. 【請求項6】 前記底板は、該底板に接続された側板と
    の境界を支軸として折り畳み可能であり、前記蓋は、該
    蓋に接続された側板との境界を支軸として折り畳み可能
    であり、前記各々の側板は、これに隣接する側板との境
    界を支軸として折り畳み可能である請求項1ないし請求
    項5のいずれか一項に記載の断熱箱。
  7. 【請求項7】 前記前記底板は前記回動によって、当該
    底板に接続された側板に重ね合わせ可能であり、前記蓋
    は前記回動によって、当該蓋に接続された側板に重ね合
    わせ可能である請求項6記載の断熱箱。
  8. 【請求項8】 前記底板及び蓋が接続されていない側板
    は、前記支軸と略平行にさらに折り畳み可能である請求
    項6または請求項7記載の断熱箱。
  9. 【請求項9】 前記底板及び蓋が接続されていない側板
    は、略中央部において前記折り畳みが可能である請求項
    8記載の断熱箱。
  10. 【請求項10】 前記底板及び蓋が接続されていない側
    板は、内側に向けて折り畳み可能である請求項8または
    請求項9記載の断熱箱。
  11. 【請求項11】 前記底板、蓋及び側板は、ヒンジを介
    して折り畳み可能である請求項6ないし請求項10のい
    ずれか一項に記載の断熱箱。
  12. 【請求項12】 前記底板に係合部を設け、該底板を閉
    めた際に当該底板に隣接する側板に前記係合部と係合す
    る被係合部を設け、当該係合部と被係合部を係合させる
    ことによって、前記底板を閉めた際に該底板をロックす
    る請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の断
    熱箱。
  13. 【請求項13】 前記少なくとも底板に、当該底板を閉
    めて箱状に組み立てた際に、前記底板及び蓋が接続され
    ていない側板が折り畳まれることを防止する折り畳み防
    止部を設けた請求項7ないし請求項12のいずれか一項
    に記載の断熱箱。
  14. 【請求項14】 前記底板、側板、蓋の少なくとも一つ
    が、連結部材を介して前記板材を連結した構成からな
    り、当該連結部材の外表面は、前記樹脂とガラス繊維を
    含む部材によって被覆されてなる請求項1ないし請求項
    13記載の断熱箱。
  15. 【請求項15】 前記底板、側板、蓋の少なくとも一つ
    が、連結部材を介して前記板材を連結した構成からな
    り、当該連結部材の外表面は、前記発泡体及び樹脂とガ
    ラス繊維を含む部材によって被覆されてなる請求項1な
    いし請求項13記載の断熱箱。
  16. 【請求項16】 前記連結部材は、中空パネルの少なく
    とも一つの端面に形成した凹部内に配置されてなる請求
    項14または請求項15記載の断熱箱。
  17. 【請求項17】 前記底板、側板、蓋の少なくとも一つ
    の端面に補強部材が設けられてなり、当該補強部材の前
    記板材と接触する外表面は、前記樹脂とガラス繊維を含
    む部材によって被覆されてなる請求項1ないし請求項1
    6記載の断熱箱。
  18. 【請求項18】 前記底板、側板、蓋の少なくとも一つ
    の端面に補強部材が設けられてなり、当該補強部材の前
    記板材と接触する外表面は、前記発泡体及び樹脂とガラ
    ス繊維を含む部材によって被覆されてなる請求項1ない
    し請求項16記載の断熱箱。
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