JP2002307271A - 両頭平面研削盤および研削方法 - Google Patents
両頭平面研削盤および研削方法Info
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- JP2002307271A JP2002307271A JP2001113607A JP2001113607A JP2002307271A JP 2002307271 A JP2002307271 A JP 2002307271A JP 2001113607 A JP2001113607 A JP 2001113607A JP 2001113607 A JP2001113607 A JP 2001113607A JP 2002307271 A JP2002307271 A JP 2002307271A
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Abstract
研削盤および研削方法を提供することである。 【解決手段】寸法の異なる2種類のクランプ治具44ま
たは46のいずれかとクランプ部材56とによって直方
体のワーク68がクランプされる。ワーク68の寸法に
応じてクランプ部材56に対するクランプ治具44また
は46の相対位置がクランプ位置調整装置32によって
調整される。クランプされたワーク68は、ワーク搬送
装置24によって一対の砥石18aおよび18b間に送
り込まれる。ロボットハンド86がワーク68の研削す
べき面をかえる。クランプ部材56は回動自在なアーム
部材62を含み、ワーク68のエッジEを跨ぐ2点で接
触する。さらにワーク68は、ワークセンタリング装置
70によってクランプ治具44または46に対してセン
タリングされる。ワークセンタリング装置70はワーク
68の寸法を測定するためのセンサ84を含む。
Description
および研削方法に関し、より特定的にはMRI用磁界発
生装置や大型モータに用いられる磁石など精度の高い直
角度が要求されるワークを研削する両頭平面研削盤およ
び研削方法に関する。
とがあり、立型は薄いワークの研削を得意としワークが
安定しやすく高精度な平行度を出しやすいという特徴が
あるのに対し、横型は高精度な直角度を出しやすいとい
う特徴がある。したがって通常、上述のような精度の高
い直角度が要求されるワークを研削する場合には横型の
両頭平面研削盤が用いられる。
してロータリー方式とフィード方式とがあり、たとえば
図13に示すようなベルトクランプロータリーキャリア
方式や、図14に示すようなガンフィード方式がよく用
いられている。図13を参照して、ベルトクランプロー
タリーキャリア方式では、間隔をあけて配置されかつ回
転する一対の砥石1間にキャリア円板2が臨む。キャリ
ア円板2は周縁部に多数のクランプ治具3を備え、各ク
ランプ治具3がワーク4を支持する。そしてキャリア円
板2の外周に配置されたクランプベルト5がワーク4を
クランプ治具3に押圧することによってワーク4をクラ
ンプする。
れている大型の角型希土類磁石には23mm角の直方体
から120mm角の直方体まで種々の寸法のものがあ
る。一方、直角精度を上げるためにはワーク4の寸法に
応じた寸法のクランプ治具3を使用する必要がある。し
たがって、たとえば上述のような種々の希土類磁石を研
削する場合、すべてのクランプ治具3を、支持する希土
類磁石の寸法に応じた寸法のクランプ治具3に交換する
と、この方式ではクランプ治具3の数が多いため、その
交換に長時間を要してしまい生産性が悪くなる。
ってもたとえば100×80×25(mm)のような直
方体の場合では、100×25(mm)、80×25
(mm)、100×80(mm)の各面に合わせて2〜
3回のクランプ治具3の交換が必要であり、この方式で
は上述のようにクランプ治具3の数が多いため、その交
換に多くの時間を要してしまい生産性が悪い。また、ク
ランプ治具3は砥石1の研削面に対して高精度な直角
(たとえば直角度0.01mm)に取り付けられる必要
があるが、上述のようにクランプ治具3の数が多いた
め、各クランプ治具3間で取り付け誤差を生じてしまう
など各クランプ治具3間の精度管理が難しく、研削後の
各ワーク4間で精度のばらつきが生じてしまう。さら
に、上述のようにクランプベルト5によってワーク4を
クランプ治具3に押圧するためクランプベルト5がワー
ク4の角部に当たって切れ易く、これによっても生産効
率が悪くなってしまう。
式では、間隔をあけて配置されかつ回転する一対の砥石
6間に進退するガンプレート7が1つのクランプ治具8
aを備える。ワーク9をクランプ治具8aによって支持
しかつ上方からクランプアーム8bで押圧することによ
ってワーク9をクランプする。この方式では、次の工程
に進むべくワーク9の研削すべき面をかえるにはその度
に作業者の手を煩わせなければならず、作業性が悪い。
また、各品種、各工程ごとにワーク9の寸法に応じてク
ランプ治具8aを交換すると、生産性が悪くなる。それ
ゆえにこの発明の主たる目的は、精度が良いとともに生
産性が良い、両頭平面研削盤および研削方法を提供する
ことである。
に、請求項1に記載の両頭平面研削盤は、回転可能な砥
石軸に支持されかつ間隔をあけて配置される一対の砥石
によって、複数対の平行面を有するワークを一対の平行
面ごとに研削する両頭平面研削盤であって、前記ワーク
を支持するクランプ治具と、前記クランプ治具に前記ワ
ークを押圧するクランプ部材とを含むクランプ手段、前
記ワークの寸法に応じて前記クランプ部材に対する前記
クランプ治具の相対位置を調整するクランプ位置調整手
段、前記ワークをクランプした前記クランプ手段を前記
砥石に対して相対移動させて前記ワークを前記一対の砥
石間に搬送する搬送手段、および前記ワークの研削すべ
き面をかえる面変更手段を備える。請求項2に記載の両
頭平面研削盤は、請求項1に記載の両頭平面研削盤にお
いて、前記ワークの寸法に応じて選択可能に寸法の異な
る複数の前記クランプ治具を備えることを特徴とする。
項1または2に記載の両頭平面研削盤において、前記ワ
ークはエッジを有し、前記クランプ部材は前記クランプ
治具に支持された前記ワークに前記エッジを跨ぐ少なく
とも2点で接触することを特徴とする。請求項4に記載
の両頭平面研削盤は、請求項1から3のいずれかに記載
の両頭平面研削盤において、前記クランプ部材は、両端
部が支持される軸部材と、前記軸部材に支持されかつ回
動可能なアーム部材とを含み、前記アーム部材が前記ワ
ークに接触することを特徴とする。
項1から4のいずれかに記載の両頭平面研削盤におい
て、前記クランプ治具に対して前記ワークをセンタリン
グするセンタリング手段をさらに含むことを特徴とす
る。請求項6に記載の両頭平面研削盤は、請求項1から
5のいずれかに記載の両頭平面研削盤において、前記ワ
ークの寸法を測定する寸法測定手段をさらに含むことを
特徴とする。請求項7に記載の両頭平面研削盤は、請求
項1から6のいずれかに記載の両頭平面研削盤におい
て、前記ワークは直方体であることを特徴とする。
クをクランプ治具とクランプ部材とによってクランプし
て研削する両頭平面研削盤であって、前記ワークの寸法
情報を入力する手段、前記寸法情報に基づいて前記ワー
クのクランプ位置情報を演算する手段、前記クランプ位
置情報に基づいて所定の位置に前記クランプ治具を移動
させる手段、前記クランプ治具に前記ワークを投入する
手段、前記ワークが前記クランプ部材と前記クランプ治
具とによってクランプされるように前記クランプ部材を
回動させる手段、クランプされた前記ワークを研削位置
まで搬送する手段、および研削位置にある前記ワークの
2面を研削する手段を備える。
て配置されかつ回転する一対の砥石によって、ワークの
対をなす平行面を研削する研削方法であって、寸法の異
なる複数のクランプ治具の中から前記ワークの寸法に応
じて選択されたクランプ治具とクランプ部材とによって
前記ワークをクランプする第1ステップ、クランプされ
た前記ワークを前記一対の砥石間に臨ませる第2ステッ
プ、前記一対の砥石間に臨まされた前記ワークの一対の
平行面を前記一対の砥石によって研削する第3ステッ
プ、研削された前記ワークを前記一対の砥石間から後退
させる第4ステップ、および前記ワークの研削すべき面
をかえる第5ステップを備え、前記ワークの研削すべき
すべての面の研削が終了するまで前記第1ステップから
前記第5ステップまでを繰り返す。なお、上述の「ワー
クの寸法情報」は、寸法情報がそのワークの品番や型番
等と関連付けされている場合にはその品番や型番等を含
む。
ークの研削すべき面を作業者の手を煩わせることなく各
工程ごとにかえることができるので、生産性が良い。ま
た、ベルトクランプロータリーキャリア方式とは異な
り、すべてのワークを同じクランプ治具で支持するの
で、各ワークごとの精度のばらつきが生じない。請求項
2に記載のように、寸法の異なる複数のクランプ治具を
備えることによって、ワークをその寸法に応じたクラン
プ治具で支持できるのでワークのクランプが安定し、ワ
ークの研削精度を向上させることができる。また、異な
る工程、異なる品種の研削をする場合にも複数のクラン
プ治具の中から選択された所望のクランプ治具を用いれ
ばよいのでクランプ治具自体を交換する必要がなくな
り、生産性を向上させることができる。
ワークにエッジを跨ぐ少なくとも2点で接触することに
よって、ワークをぐらつくことなく確実にクランプする
ことができる。また、クランプ部材はエッジには直接接
触しないため、ワークのエッジを損傷しない。請求項4
に記載のように、軸部材が両端部で支持されることによ
って、軸部材で支持されるアーム部材が安定し、しっか
りと確実にワークをクランプすることができる。
クランプ治具の中心に位置するようにワークがセンタリ
ングされることによって、ワークを一対の砥石間のギャ
ップの中央部に送り込むことができる。これによってワ
ークの一対の平行面をそれぞれ砥石によって均等に研削
できるので、研削精度が良くなるとともに、砥石の片減
りを防ぐことができる。請求項6に記載のように、寸法
測定手段が研削前のワークの寸法を測定することによっ
て、ワークが規定どおりの寸法であるかを確認したり、
測定した寸法からワークの削り代を求めることが可能と
なる。これによってワークの精度が向上する。また、ワ
ークの寸法を求めることによって、研削ストロークが短
くなるように砥石を待機させることが可能となり、生産
性が向上する。この発明は、請求項7に記載のようにワ
ークが直方体である場合に特に効果的である。請求項8
に記載の両頭平面研削盤では、ワークの寸法情報を入力
すると、ワークをクランプして研削する動作が自動的に
行われ、生産性が向上する。
各工程におけるワークの幅寸法に応じたクランプ治具に
よってクランプされるため、ワークのクランプが安定
し、ワークの研削精度を向上させることができる。ま
た、ワークの寸法に応じて選択可能な複数のクランプ治
具を予め備えるため、各工程ごとにクランプ治具自体を
交換する必要がなく生産性が向上する。その上、1つの
工程が終了するとワークの研削すべき面をかえてワーク
の一対の平行面を研削するという処理を自動的に繰り返
すことができるため、さらに生産性が向上する。
の実施の形態について説明する。図1を参照して、この
発明の実施の形態の両頭平面研削盤10は、ベッド12
を含み、ベッド12の上部には一対の砥石軸ユニット1
4aおよび14bが設けられる。砥石軸ユニット14a
および14bはそれぞれ、回転自在な砥石軸16aおよ
び16b、砥石軸16aおよび16bにそれぞれ支持さ
れる一対の砥石18aおよび18b、ならびに後述する
砥石軸切込装置106および110(図6参照)を含
む。一対の砥石18aおよび18bは間隔をあけて対向
するように配置され、一対の砥石18aおよび18b間
にワーク68(後述)を臨ませてワーク68の一対の平
行面を研削する。砥石軸16aおよび16bはそれぞれ
ベルト(図示せず)を介して駆動モータ20aおよび2
0bに連動しており、これによって各砥石18aおよび
18bが回転駆動される。また、砥石18aおよび18
bはそれぞれ、砥石軸切込装置106および110によ
って砥石軸16aおよび16bの軸方向に移動可能であ
り、これによって一対の砥石18aおよび18bは互い
に接近・離間して、ワーク68への切込動作・後退動作
を行う。
な方向すなわちベッド12とともにT字を形成するよう
にフロントベッド22が設けられる。フロントベッド2
2上にはワーク搬送装置24が設けられる。ワーク搬送
装置24は、砥石軸16aおよび16bと垂直な方向に
設けられる一対のレール26aおよび26bを含み、レ
ール26aおよび26b上にはスライダ28が摺動自在
に配置される。スライダ28はサーボモータ30によっ
てレール26aおよび26b上を移動し、後述するクラ
ンプ治具44または46に支持されるワーク68を搬送
して一対の砥石18aおよび18b間に送り込む。
は、クランプ位置調整装置32およびクランプ装置34
が設けられる。クランプ位置調整装置32は、スライダ
28上において砥石軸16aおよび16bと垂直な方向
に設けられる一対のレール36aおよび36bを含み、
レール36aおよび36b上にはスライダ38が摺動自
在に配置される。スライダ38はサーボモータ40によ
ってレール36aおよび36b上を移動する。
スライダ38上に設けられたクランプ治具基台42を含
む。クランプ治具基台42の砥石18aおよび18b側
上部には、幅寸法の異なる2種類のクランプ治具44お
よび46が固定される。先端側のクランプ治具44は幅
寸法L(この実施形態では20mm)を有し、クランプ
治具46は幅寸法M(この実施形態では45mm)を有
し、それぞれクランプ治具基台42にボルトによって固
定される(図8参照)。また、クランプ治具44はV字
状にワーク接触面48および50を有し、クランプ治具
46はV字状にワーク接触面52および54を有する。
したがって、たとえば、ワーク68を幅寸法45mm未
満に研削する場合にはクランプ治具44を使用し、45
mm以上に研削する場合にはクランプ治具46を使用す
るというように、ワーク68の幅寸法に応じてクランプ
治具44または46のいずれかによってワーク68を支
持することができる。
6が設けられる。クランプ部材56は、スライダ28上
においてスライダ38を挟むように立設される一対の支
柱部材58aおよび58bを含み、一対の支柱部材58
aおよび58bによって軸部材60の両端部が支持され
る。このとき軸部材60は回動自在に支持され、軸部材
60によって支持されたアーム部材62も同様に回動可
能となる。アーム部材62はその先端部にくの字状の支
持部材64を有する。図3からよくわかるように、支持
部材64の両端部にはそれぞれ回動自在なコロ66が設
けられ、支持部材64の中央部がアーム部材62に揺動
自在に取り付けられる。
プ治具基台42がスライダ38にともなって移動可能と
なり、ワーク68の寸法に応じてクランプ部材56に対
するクランプ治具44または46の相対位置が調節され
る。そして、アーム部材62によってワーク68がクラ
ンプ治具44または46に押圧される。具体的には、ア
ーム部材62の先端に設けられる支持部材64の2つの
コロ66が、ワーク68の上端に位置するエッジEを跨
ぐ2点でワーク68に接触する。これによってワーク6
8がクランプされる。
前方にはワークセンタリング装置70が配置される。図
4に示すように、ワークセンタリング装置70は、対向
して平行に配置される一対の本体プレート72aおよび
72bと、本体プレート72aおよび72bの下部内面
側にそれぞれ固定される一対のセンタリングプレート7
4aおよび74bと、本体プレート72aおよび72b
のそれぞれの上部に設けられかつ相互に対向配置される
ラック76aおよび76bと、ラック76aおよび76
bと噛み合うピニオンギヤ78と、ピニオンギヤ78を
駆動軸80を介して回転駆動させるサーボモータ82と
を含む。
ニオンギヤ78が回転駆動すると、ピニオンギヤ78を
挟むラック76aおよび76bを介してそれぞれの本体
プレート72aおよび72bが同時に矢印N方向に対称
移動し、これによって本体プレート72aおよび72b
にそれぞれ固定される一対のセンタリングプレート74
aおよび74bが接近・離間する。一対のセンタリング
プレート74aおよび74bは、クランプ治具44およ
び46の幅方向中心に対して幅方向両側の略等距離に配
置され、対称移動する。したがって、砥石18aおよび
18b側へ進出したクランプ治具44または46に支持
されるワーク68をセンタリングプレート74aおよび
74bによって挟むと、ワーク68はその幅方向の中心
がクランプ治具44または46の幅方向の中心に位置す
るように位置決めされる。ここでいうワーク68の幅方
向とは、砥石軸16aおよび16bと平行な方向をい
う。
リング装置70は、本体プレート72aを貫通するよう
に設けられるセンサ84を有する。センサ84は、本体
プレート72aの外側に設けられる中空の筒状部84a
と筒状部84a内に設けられかつ伸長可能なロッド部8
4bとを含み、ロッド部84bの先端がセンタリングプ
レート74bの内面に当接する。一対のセンタリングプ
レート74aおよび74bがワーク68を挟む際には、
センタリングプレート74bがロッド部84bを押しな
がら移動する。一対のセンタリングプレート74aおよ
び74bがワーク68を挟んだ際のロッド部84bの長
さに基づいて、一対のセンタリングプレート74aおよ
び74bの間隔を測定することができ、この寸法をワー
ク68の幅寸法として処理する。
にはロボットハンド86が配置される。ロボットハンド
86は、ワーク68をその幅寸法に応じたクランプ治具
44または46へ投入・排出したり、クランプ治具44
または46に支持されたワーク68の研削すべき面すな
わち砥石軸16aおよび16bに対して垂直となる面を
かえるためにワーク68の向きをかえたりする機能を有
する。
0の電気的構成について説明する。両頭平面研削盤10
は、コントロールユニット88によって制御される。コ
ントロールユニット88は、各種情報を演算するととも
に処理動作を制御するためのCPU90を含み、CPU
90にはBUS92を介して、表示装置としてのCRT
94、ワークエリアとなり入力される寸法情報や演算に
よって得られたクランプ位置情報が格納されるRAM9
6、制御プログラム等が格納されるROM98およびI
/Oポート100が接続される。
転駆動させる駆動モータ20aを制御する砥石回転制御
器102、砥石18bを回転駆動させる駆動モータ20
bを制御する砥石回転制御器104、砥石18a用の砥
石軸切込装置106を制御するサーボモータ制御器10
8、砥石18b用の砥石軸切込装置110を制御するサ
ーボモータ制御器112、ワーク搬送装置24の搬送動
作を制御するサーボモータ制御器114、クランプ位置
調整装置32の進退動作を制御するサーボモータ制御器
116、ワーク68のクランプ・アンクランプのために
クランプ部材56のアーム部材62を回動させるサーボ
モータ制御器118、ワーク68をセンタリングするワ
ークセンタリング装置70の動作を制御するサーボモー
タ制御器120、センサ84を制御するセンサ制御部1
21、およびロボットハンド86の動作を制御するロボ
ットハンド制御器122が接続される。さらに、BUS
92にはワーク68の寸法情報等を入力するための入力
装置124が接続される。したがって、コントロールユ
ニット88によって、一連の研削動作が制御される。
装置34の動作について、図7および図8を参照して説
明する。ワーク68としては、たとえば直方体状の希土
類磁石が用いられ、ここでは上述のように、23mm角
の直方体から120mm角の直方体までの大型の角型希
土類磁石を想定する。図7(a)に示すような加工面寸
法が120mm×120mmのワーク68aの場合には
上端のエッジEは図8に示すポイントAに位置し、図7
(b)に示すような加工面寸法が23mm×23mmの
ワーク68bの場合には上端のエッジEは図8に示すポ
イントBに位置し、図7(c)に示すような加工面寸法
が23mm×120mmのワーク68cの場合には上端
のエッジEは図8に示すポイントCに位置する。
クの上端のエッジE付近の位置は、支持するワークの寸
法によって異なるが、ワークの寸法が上述の範囲内のと
きには、ワークの上端のエッジEは図8に示す3つのポ
イントA、BおよびCで形成される三角形の範囲内に位
置する。したがって、スライダ38上のクランプ治具基
台42を図8に示す範囲K内で移動させてアーム部材6
2に対するクランプ治具46の相対位置を調整するとと
もに、ワークの高さに合わせてアーム部材62を回動さ
せることによって、アーム部材62の支持部材64をほ
ぼ上述の三角形の範囲内の任意の位置に移動できる。こ
のようにして、アーム部材62の支持部材64が種々の
寸法のワークに対してエッジEを挟んで接触できワーク
をクランプできる。
面研削盤10の動作について説明する。この実施形態で
は、3対の平行面を有する直方体のワーク68を研削す
る場合について説明する。この場合、一対の平行面の研
削を1工程として3工程を経てワーク68の表面が研削
される。図10を参照して、ワーク68の寸法は、たと
えば、高さH=100mm、幅W=80mm、奥行きD
=25mmに設定される。
を入力する。具体的には、まず研削しようとするワーク
68の予め設定された品番を入力した(ステップS1)
あと、ワーク68の各加工面の研削前の寸法と研削後の
寸法とを入力する(ステップS3)。なお、或る品番の
ワークの寸法を入力すると、その寸法はコントロールユ
ニット88内に記憶されるので、その品番のワークの2
回目以降の研削の際には寸法入力は不要である。つづい
てワーク68の加工面の研削順序を入力する(ステップ
S5)。原則として面積の大きな面から研削するとよ
い。第1工程で最も大きな面積の面を研削することによ
って、それ以降の工程において第1工程で研削した面を
基準面としてワーク接触面48または52に接触させて
ワーク68の研削すべき他の面を研削することができる
ため、直角精度の高い加工を行える。ここでは、まず第
1工程でH×W面を研削し、ついで第2工程でH×D面
を研削した後、第3工程でW×D面を研削するように研
削順序を入力する。
て自動運転が開始され、以下のような第1工程の研削が
開始される。なお、図11(a),(b)および(c)
のそれぞれにおいて、右側の図は着脱位置を示し、真中
の図はセンタリングされる位置を示し、左側の図は研削
位置を示す。まず、ワーク68の幅方向の寸法(ここで
は25mm)に応じたクランプ治具44(ここでは幅寸
法L=20mm)が自動選択され、ワーク68の一対の
平行なH×W面が砥石軸16aおよび16bに対して垂
直となるように、ワーク68がロボットハンド86によ
ってクランプ治具44に投入される(ステップS7)。
このとき、クランプ治具44は、ワーク搬送装置24に
よってスライダ28とともに移動され、ワーク68の着
脱位置に配置されている。着脱位置とは、ロボットハン
ド86がクランプ治具44または46にワーク68を投
入・排出したり、クランプ治具44または46に支持さ
れるワーク68の向きをかえたりする位置をいう。
ク68の寸法情報に基づいてクランプ位置を演算し、こ
れによって得られたクランプ位置情報に基づいて、クラ
ンプ治具44がクランプ位置調整装置32によってスラ
イダ38とともにクランプ位置まで移動される(ステッ
プS9)。クランプ位置とは、アーム部材62の支持部
材64が、クランプ治具44に支持されるワーク68の
上端のエッジEを跨いでワーク68に接触することがで
きる位置をいう。すると、アーム部材62が下向きに回
動して、支持部材64の2つのコロ66がワーク68の
エッジEを跨いで接触し、ワーク68をクランプ治具4
4に押圧する。このようにして、ワーク68はクランプ
治具44とクランプ部材56とによってクランプされる
(ステップS11)。
置情報に基づいて、センタリング位置までワーク搬送装
置24によって移動される(ステップS13)。センタ
リング位置とは、クランプ治具44または46上のワー
ク68が、一対のセンタリングプレート74aおよび7
4bによって挟まれる位置をいう。センタリング位置に
おいて、アーム部材62は上向きに少しだけ回動し、ワ
ーク68がアンクランプされる(ステップS15)。そ
して、ワーク68は、一対のセンタリングプレート74
aおよび74bによって挟まれ、クランプ治具44に対
してセンタリングされるとともに、センサ84によって
幅方向の実際の寸法が測定される(ステップS17)。
力してある寸法とを照合し、所定の範囲から外れる場合
には運転を停止して警報を鳴らす。これによって、異常
なワークの混入を防ぐことができる。また、研削前のワ
ーク68の実際の寸法を測定することによって実際の削
り代を演算することができ、これを砥石18aおよび1
8bの位置にフィードバックすることができる。したが
って、削り代のばらつきが大きいロットのワークであっ
ても、毎回実際の削り代に応じて砥石18aおよび18
bの位置を制御することができるため、研削ストローク
が短くなるように砥石18aおよび18bを待機させる
ことが可能となり、加工時間が短縮されて生産性が向上
する。
し、再びワーク68がクランプされる(ステップS1
9)。その後、センタリングプレート74aおよび74
bが互いに離間してワーク68から後退する。ワーク6
8は、ワーク搬送装置24によって研削位置である一対
の砥石18aおよび18b間に送り込まれ、前後に揺動
される(ステップS21)。この際、図11(a)に示
すように、ワーク68の加工面の面積の約半分が、砥石
18aおよび18bの研削面(図11において2点鎖線
で示す2重の円の間)の内周縁126aおよび126b
から図11において左側へはみ出るまでストロークされ
る。なお、図11(b)に示す第2工程、図11(c)
に示す第3工程においても同様である。
よって図12に示すような所定のインフィード研削が開
始される。まず、砥石18aおよび18bは、所定位置
からワーク68に接触するインフィード開始位置P点ま
で進み、インフィード開始位置P点からQ点まで粗研イ
ンフィードして(ステップS23)、粗研量Xの研削を
行う。つぎに砥石18aおよび18bは、粗研インフィ
ードよりも遅いスピードでQ点からR点まで精研量Yだ
け精研インフィードし(ステップS25)、所定の削り
代までワーク68を研削して製品寸法に仕上げる。その
後、そのままの位置でしばらくインフィードを停止して
S点においてスパークアウトすると(ステップS2
7)、一対の砥石18aおよび18bは所定位置T点ま
で急速後退する(ステップS29)。このとき、一対の
砥石18aおよび18bは、次の工程において研削スト
ロークが短くて済むような位置、すなわち次の工程にお
けるワーク68の幅寸法よりも若干外側の位置に自動位
置決めされて待機する。
すると、ワーク68はワーク搬送装置24によって着脱
位置まで後退させられ(ステップS31)、アーム部材
62が上向きに回動することによってアンクランプされ
る(ステップS33)。第1工程が終了すると(ステッ
プS35がNO)、ワーク68は、つぎの第2工程にお
ける加工面であるH×D面が砥石軸16aおよび16b
に対して垂直となるように、ワーク68の向きがロボッ
トハンド86によってかえられる(ステップS37)。
進む。第2工程では、幅寸法(ここでは80mm)に応
じたクランプ治具46(幅寸法M=45mm)によって
ワーク68が支持され、以降ステップS33までの第1
工程と同様の自動研削を繰り返してH×D面が研削され
る。そして、第2工程が終了すると(ステップS35が
NO)、ワーク68は、つぎの第3工程の加工面である
W×D面が砥石軸16aおよび16bに対して垂直とな
るように、ワーク68の向きがロボットハンド86によ
って変えられる(ステップS37)。
進む。第3工程でも、幅寸法(ここでは100mm)に
応じたクランプ治具46(幅寸法M=45mm)によっ
てワーク68が支持され、上述のステップS33までの
第1工程、第2工程と同様の自動研削が繰り返される。
第3工程まで終了すると(ステップS35がYES)、
ワーク68はロボットハンド86によって所定の位置に
排出され(ステップS39)、1つのワーク68につい
ての研削作業が終了する。つぎに研削すべきワーク68
は、ロボットハンド86によってクランプ治具44また
は46に投入され(ステップS7)、上述と同様にして
自動研削が繰り返される。
盤10によれば、すべてのワーク68を同じクランプ治
具44または46で支持するので、各ワーク68ごとの
精度のばらつきが生じない。また、すべてのワーク68
を同じクランプ治具44または46で支持するので、品
種ごとに必要なクランプ治具44および46の数が多く
なることがなく、コストを抑えることができる。また、
寸法の異なる複数のクランプ治具44および46を備え
ることによって、ワーク68をその寸法に応じたクラン
プ治具44または46で支持できるのでワーク68のク
ランプが安定し、ワーク68の研削精度を向上させるこ
とができる。また、異なる工程、異なる品種の研削をす
る場合にもクランプ治具44および46を他のクランプ
治具と交換する必要がなくなり、生産性を向上させるこ
とができる。
ッジEを跨ぐ2点で接触することによって、ワーク68
はぐらつくことなく確実にクランプされる。また、アー
ム部材62はエッジEには直接接触しないため、ワーク
68のエッジEが損傷されない。その上、軸部材60が
両端部で支持されることによって、軸部材60で支持さ
れるアーム部材62が安定し、ワーク68はしっかりと
確実にクランプされる。
4または46の中心に位置するようにワーク68がセン
タリングされることによって、ワーク68を一対の砥石
18aおよび18b間のギャップの中央部に送り込むこ
とができる。これによってワーク68の一対の平行面を
それぞれ砥石18aおよび18bによって均等に研削で
きるので、研削精度が良くなるとともに、砥石18aお
よび18bの片減りを防ぐことができる。
寸法を測定することによって、ワーク68が規定どおり
の寸法であるかを確認したり、測定した寸法からワーク
68の削り代を求めることが可能となる。これによって
ワーク68の精度が向上する。また、ワーク68の寸法
を求めることによって、研削ストロークが短くなるよう
に砥石18aおよび18bを待機させることが可能とな
り、生産性が向上する。さらに、入力装置124によっ
てワーク68の寸法情報を入力すると、ワーク68をク
ランプして研削する動作が自動的に行われ、生産性が向
上する。その上、1つの工程が終了するとワーク68の
研削すべき面を作業者の手を煩わせることなく自動的に
かえて、同様に研削を繰り返すことができるため、さら
に生産性が向上する。
るものではなく、以下のような構成であってもよい。す
なわち、アーム部材62の支持部材64に設けられるコ
ロ66は、上述の実施形態では2つ設けているが、3つ
でも4つでも所望の数だけ設けるとよい。これによれ
ば、支持部材64がワーク68に3点、4点、またはそ
れ以上の位置で接触してクランプ治具44または46に
ワーク68を押圧することができ、一層しっかりと確実
にクランプすることができる。また、前記実施形態にお
いては、一対の支柱部材58aおよび58bによって軸
部材60が回動自在に支持され、アーム部材62は軸部
材60で支持されることによって回動可能となっている
が、これに限定されず、軸部材60が一対の支柱部材5
8aおよび58bに固定され、アーム部材62が軸部材
60に回動可能に設けられてもよい。また、研削するワ
ーク68は、直方体に限定されるものではなく、少なく
とも2対の平行面を有するものであれば、この発明を適
用できる。
面を作業者の手を煩わせることなく各工程ごとにかえる
ことができるので、生産性が良い。また、すべてのワー
クを同じクランプ治具で支持するので、各ワークごとの
精度のばらつきが生じない。さらに、寸法の異なる複数
のクランプ治具を備えれば、ワークをその寸法に応じた
クランプ治具で支持できるのでワークのクランプが安定
し、ワークの研削精度を向上させることができる。ま
た、各工程ごとにクランプ治具自体を交換する必要がな
く生産性が向上する。その上、1つの工程が終了すると
ワークの研削すべき面をかえてワークの一対の平行面を
研削するという処理を自動的に繰り返すことができるた
め、さらに生産性が向上する。
る。
状態を示す説明図であり、(b)はセンタリングプレー
トがワークを挟んだ状態を示す説明図である。
ブロック図である。
を示す要部拡大側面図である。
要部拡大側面図である。
説明する要部側面図である。
後退速度を示す説明図である。
す従来図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 回転可能な砥石軸に支持されかつ間隔を
あけて配置される一対の砥石によって、複数対の平行面
を有するワークを一対の平行面ごとに研削する両頭平面
研削盤であって、 前記ワークを支持するクランプ治具と、前記クランプ治
具に前記ワークを押圧するクランプ部材とを含むクラン
プ手段、 前記ワークの寸法に応じて前記クランプ部材に対する前
記クランプ治具の相対位置を調整するクランプ位置調整
手段、 前記ワークをクランプした前記クランプ手段を前記砥石
に対して相対移動させて前記ワークを前記一対の砥石間
に搬送する搬送手段、および前記ワークの研削すべき面
をかえる面変更手段を備える、両頭平面研削盤。 - 【請求項2】 前記ワークの寸法に応じて選択可能に寸
法の異なる複数の前記クランプ治具を備える、請求項1
に記載の両頭平面研削盤。 - 【請求項3】 前記ワークはエッジを有し、前記クラン
プ部材は前記クランプ治具に支持された前記ワークに前
記エッジを跨ぐ少なくとも2点で接触する、請求項1ま
たは2に記載の両頭平面研削盤。 - 【請求項4】 前記クランプ部材は、両端部が支持され
る軸部材と、前記軸部材に支持されかつ回動可能なアー
ム部材とを含み、前記アーム部材が前記ワークに接触す
る、請求項1から3のいずれかに記載の両頭平面研削
盤。 - 【請求項5】 前記クランプ治具に対して前記ワークを
センタリングするセンタリング手段をさらに含む、請求
項1から4のいずれかに記載の両頭平面研削盤。 - 【請求項6】 前記ワークの寸法を測定する寸法測定手
段をさらに含む、請求項1から5のいずれかに記載の両
頭平面研削盤。 - 【請求項7】 前記ワークは直方体である、請求項1か
ら6のいずれかに記載の両頭平面研削盤。 - 【請求項8】 ワークをクランプ治具とクランプ部材と
によってクランプして研削する両頭平面研削盤であっ
て、 前記ワークの寸法情報を入力する手段、 前記寸法情報に基づいて前記ワークのクランプ位置情報
を演算する手段、 前記クランプ位置情報に基づいて所定の位置に前記クラ
ンプ治具を移動させる手段、 前記クランプ治具に前記ワークを投入する手段、 前記ワークが前記クランプ部材と前記クランプ治具とに
よってクランプされるように前記クランプ部材を回動さ
せる手段、 クランプされた前記ワークを研削位置まで搬送する手
段、および研削位置にある前記ワークの2面を研削する
手段を備える、両頭平面研削盤。 - 【請求項9】 間隔をあけて配置されかつ回転する一対
の砥石によって、ワークの対をなす平行面を研削する研
削方法であって、 寸法の異なる複数のクランプ治具の中から前記ワークの
寸法に応じて選択されたクランプ治具とクランプ部材と
によって前記ワークをクランプする第1ステップ、 クランプされた前記ワークを前記一対の砥石間に臨ませ
る第2ステップ、 前記一対の砥石間に臨まされた前記ワークの一対の平行
面を前記一対の砥石によって研削する第3ステップ、 研削された前記ワークを前記一対の砥石間から後退させ
る第4ステップ、および前記ワークの研削すべき面をか
える第5ステップを備え、 前記ワークの研削すべきすべての面の研削が終了するま
で前記第1ステップから前記第5ステップまでを繰り返
す、研削方法。
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