JP2002305356A - 窒化物系半導体素子および窒化物系半導体の形成方法 - Google Patents

窒化物系半導体素子および窒化物系半導体の形成方法

Info

Publication number
JP2002305356A
JP2002305356A JP2001108737A JP2001108737A JP2002305356A JP 2002305356 A JP2002305356 A JP 2002305356A JP 2001108737 A JP2001108737 A JP 2001108737A JP 2001108737 A JP2001108737 A JP 2001108737A JP 2002305356 A JP2002305356 A JP 2002305356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
nitride
mask
based semiconductor
buffer layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001108737A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002305356A5 (ja
JP4817522B2 (ja
Inventor
Masayuki Hata
雅幸 畑
Nobuhiko Hayashi
伸彦 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP2001108737A priority Critical patent/JP4817522B2/ja
Publication of JP2002305356A publication Critical patent/JP2002305356A/ja
Publication of JP2002305356A5 publication Critical patent/JP2002305356A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4817522B2 publication Critical patent/JP4817522B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】短時間で、かつ、薄い厚みで形成することが可
能な窒化物系半導体層を含む窒化物系半導体素子を提供
する。 【解決手段】サファイア基板1の上面上に形成されたバ
ッファ層2と、バッファ層2の上面の一部が露出するよ
うに、バッファ層2の上面上に接触するように形成さ
れ、所定のマスク幅b1と所定のマスク開口幅w1とを有
するマスク層3と、露出されたバッファ層2の上面上お
よびマスク層3の上面上に形成されたアンドープGaN
層4と、アンドープGaN層4上に形成され、素子領域
を有する窒化物系半導体素子層を構成する各層5〜13
とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、窒化物系半導体
素子および窒化物系半導体の形成方法に関し、より特定
的には、選択横方向成長を用いた窒化物系半導体素子お
よび窒化物系半導体の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、発光ダイオード素子および半導体
レーザ素子などの半導体発光素子やトランジスタなどの
電子素子に用いられる半導体素子として、III族窒化物
系半導体を利用した窒化物系半導体素子の開発が盛んに
行われている。このような窒化物系半導体素子の製造の
際には、サファイアなどからなる基板上に、窒化物系半
導体層をエピタキシャル成長させている。
【0003】この場合、サファイアなどの基板と窒化物
系半導体層とでは、格子定数が異なるため、サファイア
などの基板上に成長させた窒化物系半導体層では、基板
から上下方向に延びる転位(格子欠陥)が存在してい
る。このような窒化物系半導体層における転位は、半導
体素子の素子特性の劣化および信頼性の低下を招く。
【0004】そこで、上記のような窒化物系半導体層に
おける転位を低減する方法として、従来、選択横方向成
長(ELO:Epitaxial Lateral O
vergrowth)が提案されている。この選択横方
向成長については、たとえば、応用電子物性分科会誌、
第4巻(1998)、p.53〜p.58およびp.2
10〜p.215などに開示されている。
【0005】図27〜図30は、従来の選択横方向成長
を用いた窒化物系半導体の形成方法を説明するための断
面図である。図27〜図30を参照して、従来の選択横
方向成長を用いた窒化物系半導体の形成方法について説
明する。
【0006】まず、図27に示すように、サファイア基
板101の(0001)C面上に、MOVPE法(Me
tal Organic Vapor Phase E
pitaxy:有機金属化学的気相成長法)を用いて、
低温バッファ層102、および、約1μmの膜厚を有す
るGaN層103を順次形成する。なお、低温バッファ
層102は、サファイア基板101とGaN層103と
の格子定数の差を緩和するために形成する。そのGaN
層103上に、SiO2からなるストライプ状の選択成
長用のマスク層104を形成する。
【0007】次に、図28に示すように、HVPE法
(ハライド気相成長法)を用いて、GaN層103の露
出された表面部分から、再成長GaN層105を成長さ
せる。この場合、露出されたGaN層103の上面上に
おいて、再成長GaN層105は、まず、上方向(c軸
方向)に成長する。これにより、露出されたGaN層1
03の上面上に、断面が三角形状のファセット構造を有
する再成長GaN層105が成長される。この場合、フ
ァセット構造の三角形状の先端付近には、GaN層10
3から上方向(c軸方向)に伝播された転位が存在す
る。
【0008】さらに、GaN層103の上面上における
再成長GaN層105の成長が進むと、図29に示すよ
うに、再成長GaN層105は、横方向にも成長する。
この再成長GaN層105の横方向成長によって、マス
ク層104上にも再成長GaN層105が形成される。
この場合、GaN層103から上方向(c軸方向)に伝
播された転位は、再成長GaN層105が横方向成長す
る際に、横方向(サファイア基板101のC面と平行な
方向)に折れ曲がる。
【0009】さらに、再成長GaN層105を横方向成
長させると、図30に示すように、ファセット構造の各
再成長GaN層105が合体して連続膜となる。これに
より、平坦な上面を有するとともに、GaN層103に
比べて転位が低減された再成長GaN層105が形成さ
れる。そして、この転位の低減された再成長GaN層1
05上に、窒化物系半導体素子層(図示せず)を形成す
れば、従来の格子欠陥の低減された窒化物系半導体素子
を形成することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の選択横
方向成長を用いる窒化物系半導体の形成方法では、サフ
ァイア基板101上に、低温バッファ層102を介して
形成されたGaN層103を下地として、選択横方向成
長によって転位の低減された再成長GaN層105を形
成していた。この下地となる窒化物系半導体のGaN層
103を形成する際には、表面をある程度平坦にするた
めに、GaN層103を大きな厚み(約1μm)で形成
する必要があった。このため、下地となるGaN層10
3を形成するのに、長時間を要していた。その結果、再
成長GaN層105を形成するまでの時間が長くなると
いう問題点があった。また、GaN層103を大きな厚
みで形成するため、従来の再成長GaN層105を含む
窒化物系半導体全体の厚みが大きくなるという問題点が
あった。
【0011】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたものであり、この発明の1つの目的は、
短時間で、かつ、薄い厚みで形成することが可能な窒化
物系半導体層を含む窒化物系半導体素子を提供すること
である。
【0012】この発明のもう1つの目的は、短時間で、
かつ、薄い厚みで窒化物系半導体を形成することが可能
な窒化物系半導体の形成方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の局面に
よる窒化物系半導体素子は、基板の上面上に形成された
バッファ層と、バッファ層の上面の一部が露出するよう
に、バッファ層の上面上に接触するように形成されたマ
スク層と、露出されたバッファ層の上面上およびマスク
層の上面上に形成された窒化物系半導体層と、窒化物系
半導体層上に形成され、素子領域を有する窒化物系半導
体素子層とを備えている。
【0014】この第1の局面による窒化物系半導体素子
では、上記のように、基板上に形成したバッファ層上に
直接マスク層を形成することによって、マスク層を形成
する前に下地となる窒化物系半導体を大きな厚みで長時
間かけて形成する必要がない。その結果、短時間で、か
つ、薄い厚みで窒化物系半導体層を形成することができ
る。また、バッファ層上のマスク層をマスクとして選択
横方向成長させることによって、転位が低減された窒化
物系半導体層を形成することができる。そして、このよ
うな転位が低減された窒化物系半導体層上に、素子領域
を有する窒化物系半導体素子層を成長させれば、容易
に、良好な素子特性を有する窒化物系半導体素子を得る
ことができる。
【0015】上記第1の局面による窒化物系半導体素子
において、好ましくは、マスク層のマスク幅をb1
し、マスク層のマスク開口部の幅をw1とした場合、マ
スク幅b 1およびマスク開口部の幅w1は、以下の式
(1)と式(2)と式(3)とを満たす範囲に設定され
ている。
【0016】 b1[μm]+w1[μm]≦ 40[μm] ・・・(1) b1[μm]≧ 1[μm] ・・・(2) w1[μm]≧ 1[μm] ・・・(3) このように構成すれば、上記式(1)を満たすように、
マスク幅b1およびマスク開口部の幅w1を設定すること
によって、マスク層を選択成長マスクとして成長される
窒化物系半導体層の上面の平坦化が可能となる。また、
上記式(2)および式(3)を満たすように、マスク幅
1およびマスク開口部の幅w1を設定することによっ
て、マスク層のパターニングを容易に行うことができ
る。
【0017】上記第1の局面において、好ましくは、基
板は、絶縁体、III-V族半導体、IV族半導体、IV- IV族
半導体およびII-VI族半導体からなるグループより選択
される1つの材料からなる。また、マスク層は、酸化シ
リコン、窒化物および高融点金属からなるグループより
選択される1つを含んでいてもよい。このように構成す
れば、基板上のバッファ層上に、窒化物系半導体層を容
易に選択横方向成長させることができる。
【0018】この発明の第2の局面による窒化物系半導
体の形成方法は、基板の上面上にバッファ層を形成する
工程と、バッファ層の上面の一部が露出するように、バ
ッファ層の上面上に接触するように、マスク層を形成す
る工程と、マスク層を選択成長マスクとして、バッファ
層の上面上およびマスク層の上面上に窒化物系半導体層
を成長させる工程とを備えている。
【0019】この第2の局面による窒化物系半導体の形
成方法では、上記のように、基板上に形成したバッファ
層上に直接マスク層を形成することによって、マスク層
を形成する前に下地となる窒化物系半導体を大きな厚み
で長時間かけて形成する必要がない。その結果、短時間
で、かつ、薄い厚みで窒化物系半導体層を形成すること
ができる。また、バッファ層上のマスク層をマスクとし
て選択横方向成長させることによって、転位が低減され
た窒化物系半導体層を形成することができる。
【0020】上記第2の局面による窒化物系半導体の形
成方法において、好ましくは、マスク層のマスク幅をb
1とし、マスク層のマスク開口部の幅をw1とした場合、
マスク幅b1およびマスク開口部の幅w1は、以下の式
(1)と式(2)と式(3)とを満たす範囲に設定され
ている。
【0021】 b1[μm]+w1[μm]≦ 40[μm] ・・・(1) b1[μm]≧ 1[μm] ・・・(2) w1[μm]≧ 1[μm] ・・・(3) このように構成すれば、上記式(1)を満たすように、
マスク幅b1およびマスク開口部の幅w1を設定すること
によって、マスク層を選択成長マスクとして成長される
窒化物系半導体層の上面の平坦化が可能となる。すなわ
ち、マスク幅b1とマスク開口部の幅w1との和(マスク
層の周期)が40μm以下になるように、マスク幅b1
とマスク開口部の幅w1とを設定することによって、そ
のように設定されたマスク層を用いて窒化物系半導体層
を選択成長させれば、容易に上面が平坦化された窒化物
系半導体層を形成することができる。また、上記式
(2)および式(3)を満たすように、マスク幅b1
よびマスク開口部の幅w1を設定することによって、マ
スク層のパターニングを容易に行うことができる。
【0022】この発明の第3の局面による窒化物系半導
体の形成方法は、基板の上面上の全面にバッファ層を成
長させた後、バッファ層をパターニングすることによっ
て、基板の上面の一部が露出するように、所定の間隔を
隔てて複数のバッファ層を形成する工程と、バッファ層
間に露出された基板の上面上にマスク層を成長させる工
程と、マスク層を選択成長マスクとして、バッファ層の
上面上およびマスク層の上面上に窒化物系半導体層を成
長させる工程とを備えている。
【0023】この第3の局面による窒化物系半導体の形
成方法では、上記のように、基板上にパターニングされ
たバッファ層を形成した後に、バッファ層間に露出され
た基板の上面上にマスク層を成長させることによって、
マスク層を形成する前に下地となる窒化物系半導体を大
きな厚みで長時間かけて形成する必要がない。その結
果、短時間で、かつ、薄い厚みで窒化物系半導体層を形
成することができる。また、バッファ層上のマスク層を
マスクとして選択横方向成長させることによって、転位
が低減された窒化物系半導体層を形成することができ
る。
【0024】上記第3の局面による窒化物系半導体の形
成方法において、好ましくは、バッファ層の幅をw2
し、バッファ層の開口部の幅をb2とした場合、バッフ
ァ層の幅w2およびバッファ層の開口部の幅b2は、以下
の式(1)と式(2)と式(3)とを満たす範囲に設定
されている。
【0025】 b2[μm]+w2[μm]≦ 40[μm] ・・・(1) b2[μm]≧ 1[μm] ・・・(2) w2[μm]≧ 1[μm] ・・・(3) このように構成すれば、上記式(1)を満たすように、
バッファ層の幅w2およびバッファ層の開口部の幅b2
設定することによって、バッファ層の開口部に形成され
たマスク層を選択成長マスクとして成長される窒化物系
半導体層の上面の平坦化が可能となる。すなわち、バッ
ファ層の幅w2とバッファ層の開口部の幅b2との和(マ
スク層の周期)が40μm以下になるように、バッファ
層の幅w2とバッファ層の開口部の幅b2とを設定するこ
とによって、そのように設定されたバッファ層の開口部
に形成されたマスク層を用いて窒化物系半導体層を選択
成長させれば、容易に上面が平坦化された窒化物系半導
体層を形成することができる。また、上記式(2)およ
び式(3)を満たすように、バッファ層の幅w 2および
バッファ層の開口部の幅b2を設定することによって、
マスク層のパターニングを容易に行うことができる。
【0026】上記第2または第3の局面において、好ま
しくは、窒化物系半導体層上に素子領域を有する半導体
素子層を形成する工程をさらに備える。このように構成
すれば、容易に、良好な素子特性を有する窒化物系半導
体素子を得ることができる。
【0027】上記第2または第3の局面において、好ま
しくは、基板は、絶縁体、III-V族半導体、IV族半導
体、IV- IV族半導体およびII-VI族半導体からなるグル
ープより選択される1つの材料からなる。また、マスク
層は、酸化シリコン、窒化物および高融点金属からなる
グループより選択される1つを含んでいてもよい。この
ように構成すれば、基板上のバッファ層上に、窒化物系
半導体層を容易に選択横方向成長させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0029】(第1実施形態)図1〜図5は、本発明の
第1実施形態による窒化物系半導体の形成方法を説明す
るための断面図である。図1〜図5を参照して、第1実
施形態による窒化物系半導体の形成方法について説明す
る。
【0030】まず、図1に示すように、サファイア基板
1のC(0001)面上に、MOVPE法を用いて、基
板温度を約600℃に保持した状態で、約15μmの膜
厚を有するアンドープAlGaNからなるバッファ層2
を形成する。なお、バッファ層2は、サファイア基板1
と、後の工程でバッファ層2上に形成する窒化物系半導
体層(アンドープGaN層4)との格子定数の差を緩和
するために設ける。このバッファ層2上に、プラズマC
VD法などを用いて、約100nm〜数100nmの膜
厚を有するSiNまたはSiO2からなるマスク層3を
形成する。なお、サファイア基板1が、本発明の「基
板」の一例である。
【0031】次に、マスク層3をウェットエッチングな
どを用いてパターニングすることによって、図2に示さ
れるような、ストライプ形状のマスク層3を形成する。
このマスク層3のストライプ形状は、マスク層3のマス
ク幅をb1とし、マスク層3の開口部の幅をw1とした場
合、マスク幅b1およびマスク開口部の幅w1が、以下の
式(1)と式(2)と式(3)とを満たすように形成す
ることが好ましい。
【0032】 b1[μm]+w1[μm]≦ 40[μm] ・・・(1) b1[μm]≧ 1[μm] ・・・(2) w1[μm]≧ 1[μm] ・・・(3) なお、上記式(1)は、マスク幅b1とマスク開口部の
幅w1との和(マスク層3の周期)が40μm以下であ
るという条件を示している。ここで、図7は、マスク幅
1とマスク開口部の幅w1との関係を示した相関図であ
る。図7を参照して、第1実施形態では、マスク幅b1
およびマスク開口部の幅w1が上記式(2)および式
(3)を満たすように、すなわち、マスク幅b1および
マスク開口部の幅w1の両方が1μm以上の幅を有する
ように、マスク層3を形成することによって、マスク層
3をエッチングにより容易にパターニングすることがで
きる。それによって、容易にパターニングされたマスク
層3を形成することができる。
【0033】また、マスク幅b1およびマスク開口部の
幅w1が、上記式(1)を満たすように、すなわち、4
0μm以下の周期で、マスク層3を形成することによっ
て、後の工程でマスク層3を選択成長マスクとして成長
されるアンドープGaN層4(図5参照)の上面の平坦
化が可能となる。
【0034】次に、図3に示すように、MOVPE法を
用いて、基板温度を約1150℃に保持した状態で、マ
スク層3を選択成長マスクとして、バッファ層2の露出
された表面部分から、アンドープGaN層4を成長させ
る。このアンドープGaN層4が、本発明の「窒化物系
半導体層」の一例である。この場合、露出されたバッフ
ァ層2の上面上において、まず、アンドープGaN層4
のファセット構造が、上方向(c軸方向)に成長する。
このアンドープGaN層4のファセット構造には、バッ
ファ層2から上方向(c軸方向)に伝播された転位が存
在する。
【0035】さらに、バッファ層2の上面上におけるア
ンドープGaN層4の成長が進むと、図4に示すよう
に、アンドープGaN層4は、横方向にも成長する。こ
のアンドープGaN層4の横方向成長によって、マスク
層3上にもアンドープGaN層4が形成される。この場
合、バッファ層2から上方向(c軸方向)に伝播された
転位は、アンドープGaN層4が横方向成長する際に、
横方向(サファイア基板1のC面と平行な方向)に折れ
曲がる。
【0036】さらに、アンドープGaN層4を横方向成
長させると、図5に示すように、ファセット構造の各ア
ンドープGaN層4が合体して連続膜となる。これによ
り、平坦な上面を有するとともに、バッファ層2に比べ
て転位が低減されたアンドープGaN層4が形成され
る。特に、アンドープGaN層4のマスク層3上の領域
において、転位密度が低減される。
【0037】ただし、アンドープGaN層4では、マス
ク層3の中央部上の領域に比較的転位密度の高い部分が
形成される。このため、アンドープGaN層4を用いて
窒化物系半導体レーザ素子を製造する際には、マスク層
3の中央部上の部分を除く領域の、特に転位密度の低減
されたアンドープGaN層4上に、素子領域を形成する
のが好ましい。
【0038】第1実施形態による窒化物系半導体の形成
方法では、上記のように、バッファ層2上に直接マスク
層3を形成することによって、マスク層3を形成する前
に下地となる窒化物系半導体を大きな厚みで長時間かけ
て形成する必要がない。その結果、短時間で、かつ、薄
い厚みでアンドープGaN層4を形成することができ
る。
【0039】図6は、上記した第1実施形態の窒化物系
半導体の形成方法を用いて製造した窒化物系半導体レー
ザ素子を示した斜視図である。次に、図6を参照して、
第1実施形態による窒化物系半導体の形成方法を用いて
製造した窒化物系半導体レーザ素子の構造について説明
する。
【0040】第1実施形態の窒化物系半導体レーザ素子
の構造としては、図5に示した第1実施形態のアンドー
プGaN層4上に、図6に示すように、MOVPE法、
HVPE法、または、トリメチルアルミニウム、トリメ
チルガリウム、トリメチルインジウム、NH3、SiH4
(シランガス)およびCpMg(シクロペンタジエニル
マグネシウム)などを原料ガスとして用いるガスソース
MBE(Molecular Beam Epitax
y)法などを用いて、約4μmの膜厚を有するn型Ga
Nからなるn型コンタクト層5が形成されている。n型
コンタクト層5上には、約0.1μmの膜厚を有するn
型AlGaInNからなるクラック防止層6、約0.4
5μmの膜厚を有するn型AlGaNからなるn型第2
クラッド層7、約50nm(約0.05μm)の膜厚を
有するn型GaNからなるn型第1クラッド層8、およ
び、GaInNからなる多重量子井戸(MQW)発光層
9が順次形成されている。このMQW発光層9は、約4
nmの厚みを有する5つのアンドープGaN障壁層と、
約4nmの厚みを有する4つの圧縮歪みのアンドープG
aInN井戸層とが交互に積層された構造を有する。
【0041】MQW発光層9上には、約40nm(約
0.04μm)の膜厚を有するp型GaNからなるp型
第1クラッド層10が形成されている。p型第1クラッ
ド層10上には、約0.45μmの高さを有するメサ形
状(台形状)のp型AlGaNからなるp型第2クラッ
ド層11が形成されている。また、p型第1クラッド層
10上の、p型第2クラッド層11が形成されている領
域以外の領域と、メサ形状のp型第2クラッド層11の
側面とを覆うとともに、p型第2クラッド層11の上面
を露出させるように、約0.2μmの膜厚を有するn型
GaNからなる電流阻止層12が形成されている。電流
阻止層12上には、露出されたp型第2クラッド層11
の上面と接触するように、約3μm〜約5μmの膜厚を
有するp型GaNからなるp型コンタクト層13が形成
されている。
【0042】また、p型コンタクト層13からn型コン
タクト層5までの一部領域が除去されている。そのn型
コンタクト層5の露出した表面の一部と、クラック防止
層6、n型第2クラッド層7、n型第1クラッド層8、
MQW発光層9、p型第1クラッド層10、電流阻止層
12およびp型コンタクト層13の露出した側面とを覆
うように、SiO2からなる保護膜14が形成されてい
る。
【0043】また、p型コンタクト層13の上面上に
は、p側電極15が形成されるとともに、一部領域が除
去されて露出されたn型コンタクト層5の表面には、n
側電極16が形成されている。
【0044】なお、n型コンタクト層5、クラック防止
層6、n型第2クラッド層7、n型第1クラッド層8、
MQW発光層9、p型第1クラッド層10、p型第2ク
ラッド層11、電流阻止層12およびp型コンタクト層
13は、本発明の「素子領域を有する窒化物系半導体素
子層」の一例である。
【0045】第1実施形態の窒化物系半導体レーザ素子
では、上記のように、図1〜図5に示した第1実施形態
の窒化物系半導体の形成方法を用いて形成された、薄い
厚みで、かつ、低転位のアンドープGaN層4を下地と
して、その上に各層5〜13を形成することによって、
各層5〜13において良好な結晶性を実現することがで
きるとともに、全体の膜厚を小さくすることができる。
その結果、第1実施形態では、全体として薄い厚みで、
かつ、良好な素子特性を有する窒化物系半導体素子を得
ることができる。
【0046】(第2実施形態)図8〜図12は、本発明
の第2実施形態による窒化物系半導体の形成方法を説明
するための断面図である。第1実施形態の絶縁性のサフ
ァイア基板1の代わりに、導電性を有するn型のSiC
またはSiなどからなる基板21を用いている。図8〜
図12を参照して、第2実施形態による窒化物系半導体
の形成方法について説明する。
【0047】まず、図8に示すように、基板21上に、
MOVPE法を用いて、基板温度を約1150℃に保持
した状態で、約0.05μmの膜厚を有するn型Al
0.09Ga0.91Nからなるバッファ層22を形成する。な
お、バッファ層22は、基板21と、後の工程でバッフ
ァ層22上に形成する窒化物系半導体層(n型GaN層
24)との格子定数の差を緩和するために設ける。この
バッファ層22上に、プラズマCVD法などを用いて、
約100nm〜数100nmの膜厚を有するSiNまた
はSiO2からなるマスク層23を形成する。
【0048】次に、マスク層23をウェットエッチング
などを用いてパターニングすることによって、図9に示
されるような、ストライプ形状のマスク層23を形成す
る。このマスク層23のストライプ形状は、第1実施形
態の図7に示したように、マスク層23のマスク幅をb
1とし、マスク層3の開口部の幅をw1とした場合、マス
ク幅b1およびマスク開口部の幅w1が、第1実施形態で
示した式(1)と式(2)と式(3)とを満たすように
形成することが好ましい。
【0049】第2実施形態では、第1実施形態と同様、
式(2)と式(3)とを満たすように、すなわち、マス
ク幅b1およびマスク開口部の幅w1の両方が1μm以上
の幅を有するように、マスク層23を形成することによ
って、マスク層23をエッチングにより容易にパターニ
ングすることができる。それによって、容易にパターニ
ングされたマスク層23を形成することができる。
【0050】また、マスク幅b1およびマスク開口部の
幅w1が、上記式(1)を満たすように、すなわち、4
0μm以下の周期で、マスク層23を形成することによ
って、後の工程でマスク層23を選択成長マスクとして
成長されるn型GaN層24(図12参照)の上面の平
坦化が可能となる。
【0051】次に、図10に示すように、MOVPE法
を用いて、基板温度を約1150℃に保持した状態で、
マスク層23を選択成長マスクとして、バッファ層22
の露出された表面部分から、n型GaN層24を成長さ
せる。このn型GaN層24が、本発明の「窒化物系半
導体層」の一例である。この場合、露出されたバッファ
層22の上面上において、まず、n型GaN層24のフ
ァセット構造が、上方向(c軸方向)に成長する。この
n型GaN層24のファセット構造には、バッファ層2
2から上方向(c軸方向)に伝播された転位が存在す
る。
【0052】さらに、バッファ層22の上面上における
n型GaN層24の成長が進むと、図11に示すよう
に、n型GaN層24は、横方向にも成長する。このn
型GaN層24の横方向成長によって、マスク層23上
にもn型GaN層24が形成される。この場合、バッフ
ァ層2から上方向(c軸方向)に伝播された転位は、n
型GaN層24が横方向成長する際に、横方向に折れ曲
がる。
【0053】さらに、n型GaN層24を横方向成長さ
せると、図12に示すように、ファセット構造の各n型
GaN層24が合体して連続膜となる。これにより、平
坦な上面を有するとともに、バッファ層2に比べて転位
が低減された約10μmの膜厚を有するn型GaN層2
4が形成される。特に、n型GaN層24のマスク層2
3上の領域において、転位密度が低減される。
【0054】ただし、n型GaN層24では、マスク層
23の中央部上の領域に比較的転位密度の高い部分が形
成される。このため、n型GaN層24を用いて窒化物
系半導体レーザ素子を製造する際には、マスク層23の
中央部上の部分を除く領域の、特に転位密度の低減され
たn型GaN2層24上に、素子領域を形成するのが好
ましい。
【0055】第2実施形態による窒化物系半導体の形成
方法では、上記第1実施形態と同様、バッファ層22上
に直接マスク層23を形成することによって、マスク層
23を形成する前に下地となる窒化物系半導体を大きな
厚みで長時間かけて形成する必要がない。その結果、短
時間で、かつ、薄い厚みで、n型GaN層24を薄い厚
みで形成することができる。
【0056】図13は、上記した第2実施形態の窒化物
系半導体の形成方法を用いて製造した窒化物系半導体レ
ーザ素子を示した斜視図である。次に、図13を参照し
て、第2実施形態による窒化物系半導体の形成方法を用
いて製造した窒化物系半導体レーザ素子の構造について
説明する。
【0057】第2実施形態の半導体レーザ素子の構造と
しては、図12に示した第2実施形態のn型GaN層2
4上に、図13に示すように、約0.1μmの膜厚を有
するn型AlGaInNからなるクラック防止層25、
約0.45μmの膜厚を有するn型AlGaNからなる
n型第2クラッド層26、約50nm(約0.05)μ
mの膜厚を有するn型GaNからなるn型第1クラッド
層27、および、GaInNからなる多重量子井戸(M
QW)発光層28が順次形成されている。このMQW発
光層28は、約4nmの厚みを有する5つのアンドープ
GaN障壁層と、約4nmの厚みを有する4つの圧縮歪
みのアンドープGaInN井戸層とが交互に積層された
構造を有する。
【0058】MQW発光層28上には、約40nm(約
0.04μm)の膜厚を有するp型GaNからなるp型
第1クラッド層29が形成されている。p型第1クラッ
ド層29上には、約0.45μmの高さを有するメサ形
状(台形状)のp型AlGaNからなるp型第2クラッ
ド層30が形成されている。また、p型第1クラッド層
29上の、p型第2クラッド層30が形成されている領
域以外の領域と、メサ形状のp型第2クラッド層30の
側面とを覆うとともに、p型第2クラッド層30の上面
を露出させるように、約0.2μmの膜厚を有するn型
GaNからなる電流阻止層31が形成されている。電流
阻止層31上には、露出されたp型第2クラッド層30
の上面と接触するように、p型GaNからなるp型コン
タクト層32が形成されている。
【0059】また、p型第2クラッド層30のメサ形状
を反映したp型コンタクト層32の凸部上には、p側電
極33が形成されている。また、この第2実施形態で
は、第1実施形態のサファイア基板1と異なり、基板2
1が導電性を有するので、基板21の裏面に、n側電極
34が形成されている。
【0060】なお、クラック防止層25、n型第2クラ
ッド層26、n型第1クラッド層27、MQW発光層2
8、p型第1クラッド層29、p型第2クラッド層3
0、電流阻止層31およびp型コンタクト層32は、本
発明の「素子領域を有する窒化物系半導体素子層」の一
例である。
【0061】第2実施形態の窒化物系半導体レーザ素子
では、上記のように、図8〜図12に示した第2実施形
態の窒化物系半導体の形成方法を用いて形成された、薄
い厚みで、かつ、低転位のn型GaN層24を下地とし
て、その上に各層25〜32を形成することによって、
各層25〜32において良好な結晶性を実現することが
できるとともに、全体の膜厚を小さくすることができ
る。その結果、第2実施形態では、全体として薄い厚み
で、かつ、良好な素子特性を有する窒化物系半導体素子
を得ることができる。
【0062】なお、第1および第2実施形態において、
バッファ層上にバッファ層の上面の一部が露出するよう
にマスク層を形成する方法は、前述したようにマスク層
をエッチングによりパターニングする方法に限られるも
のではない。たとえば、SiNまたはSiO2からなる
マスク層の堆積時間を短くすると、SiNまたはSiO
2からなるマスク層は、バッファ層の表面を不完全に覆
うことがある。すなわち、ナノメートルサイズの穴が自
動的に形成されるので、この方法を用いてもバッファ層
の上面の一部が露出するようにマスク層を形成すること
が可能となる。
【0063】(第3実施形態)図14〜図18は、本発
明の第3実施形態による窒化物系半導体の形成方法を説
明するための断面図である。この第3実施形態では、第
1実施形態のバッファ層2上に形成されたマスク層3の
代わりに、パターニングされたバッファ層42間の露出
されたサファイア基板41の上面上にマスク層43を形
成する。図14〜図18を参照して、第3実施形態によ
る窒化物系半導体の形成方法について説明する。
【0064】まず、図14に示すように、サファイア基
板41のC面上に、MOVPE法を用いて、基板温度を
約600℃に保持した状態で、約15μmの膜厚を有す
るアンドープAlGaNからなるバッファ層42を形成
する。なお、このサファイア基板41が、本発明の「基
板」の一例である。
【0065】次に、このバッファ層の所定領域をRIE
(Reactive Ion Etching)法など
を用いて、パターニングすることによって、ストライプ
形状のバッファ層42を形成する。なお、バッファ層4
2は、サファイア基板41と、後の工程でバッファ層4
2上に形成する窒化物系半導体層(アンドープGaN層
44)との格子定数の差を緩和するために設ける。この
バッファ層42のストライプ形状は、バッファ層42の
幅をw2とし、バッファ層42の開口部の幅をb2とした
場合、バッファ層42の幅w2およびバッファ層42の
開口部の幅b2が、以下の式(4)と式(5)と式
(6)とを満たすように形成することが好ましい。
【0066】 b2[μm]+w2[μm]≦ 40[μm] ・・・(4) b2[μm]≧ 1[μm] ・・・(5) w2[μm]≧ 1[μm] ・・・(6) なお、上記式(4)は、バッファ層42の幅w2とバッ
ファ層42の開口部の幅b2との和(バッファ層42の
周期)が40μm以下であるという条件を示している。
ここで、図20は、バッファ層42の幅w2とバッファ
層42の開口部の幅b2との関係を示した相関図であ
る。図20を参照して、第3実施形態では、バッファ層
42の幅w2およびバッファ層42の開口部の幅b2が上
記式(5)および式(6)を満たすように、すなわち、
バッファ層42の幅w2およびバッファ層42の開口部
の幅b2の両方が1μm以上の幅を有するように、バッ
ファ層42を形成することによって、バッファ層42を
エッチングにより容易にパターニングすることができ
る。それによって、容易にパターニングされたバッファ
層42を形成することができる。
【0067】また、バッファ層42の幅w2およびバッ
ファ層42の開口部の幅b2が、上記式(4)を満たす
ように、すなわち、40μm以下の周期で、バッファ層
42を形成することによって、後の工程でバッファ層4
2から成長されるアンドープGaN層44(図18参
照)の上面の平坦化が可能となる。
【0068】次に、バッファ層42上およびバッファ層
42間に露出されたサファイア基板41の上面上に、約
100nm〜数100nmの膜厚を有するSiNまたは
SiO2からなるマスク層を形成した後、バッファ層4
2上のマスク層をウェットエッチングなどを用いて除去
することによって、バッファ層42間に露出されたサフ
ァイア基板41の上面上のみに、図15に示されるよう
な、マスク層43を形成する。
【0069】次に、図16に示すように、MOVPE法
を用いて、基板温度を約1150℃に保持した状態で、
マスク層43を選択成長マスクとして、バッファ層42
の表面部分から、アンドープGaN層44を成長させ
る。このアンドープGaN層44が、本発明の「窒化物
系半導体層」の一例である。この場合、バッファ層42
の上面上において、まず、アンドープGaN層44のフ
ァセット構造が、上方向(c軸方向)に成長する。この
アンドープGaN層44のファセット構造には、バッフ
ァ層42から上方向(c軸方向)に伝播された転位が存
在する。
【0070】さらに、バッファ層42の上面上における
アンドープGaN層44の成長が進むと、図16に示す
ように、アンドープGaN層44は、横方向にも成長す
る。このアンドープGaN層44の横方向成長によっ
て、マスク層43上にもアンドープGaN層44が形成
される。この場合、バッファ層42から上方向(c軸方
向)に伝播された転位は、アンドープGaN層44が横
方向成長する際に、横方向(サファイア基板1のC面と
平行な方向)に折れ曲がる。
【0071】さらに、アンドープGaN層44を横方向
成長させると、図18に示すように、ファセット構造の
各アンドープGaN層44が合体して連続膜となる。こ
れにより、平坦な上面を有するとともに、バッファ層4
2に比べて転位が低減されたアンドープGaN層44が
形成される。特に、アンドープGaN層44のマスク層
43上の領域において、転位密度が低減される。
【0072】ただし、アンドープGaN層44では、マ
スク層43の中央部上の領域に比較的転位密度の高い部
分が形成される。このため、アンドープGaN層44を
用いて窒化物系半導体レーザ素子を製造する際には、マ
スク層43の中央部上の部分を除く領域の、特に転位密
度の低減されたアンドープGaN層44上に、素子領域
を形成するのが好ましい。
【0073】第3実施形態による窒化物系半導体の形成
方法では、上記のように、サファイア基板41上にパタ
ーニングされたバッファ層42を形成した後に、バッフ
ァ層42間に露出されたサファイア基板41の上面上に
マスク層43を成長させることによって、マスク層43
を形成する前に下地となる窒化物系半導体を大きな厚み
で長時間かけて形成する必要がない。その結果、短時間
で、かつ、薄い厚みでアンドープGaN層44を形成す
ることができる。
【0074】図19は、上記した第3実施形態の窒化物
系半導体の形成方法を用いて製造した窒化物系半導体レ
ーザ素子を示した斜視図である。次に、図19を参照し
て、第1実施形態による窒化物系半導体の形成方法を用
いて製造した窒化物系半導体レーザ素子の構造について
説明する。
【0075】第3実施形態の窒化物系半導体レーザ素子
の構造としては、図18に示したアンドープGaN層4
4上に、第1実施形態と同様、n型コンタクト層5、ク
ラック防止層6、n型第2クラッド層7、n型第1クラ
ッド層8、MQW発光層9、p型第1クラッド層10、
p型第2クラッド層11、電流阻止層12、p型コンタ
クト層13および保護膜14が形成されている。なお、
各層5〜13および保護膜14の組成および膜厚は、第
1実施形態と同様である。
【0076】また、p型コンタクト層13の上面上に
は、p側電極15が形成されるとともに、一部領域が除
去されて露出されたn型コンタクト層5の表面には、n
側電極16が形成されている。
【0077】第3実施形態の窒化物系半導体レーザ素子
では、上記のように、図14〜図18に示した第3実施
形態の窒化物系半導体の形成方法を用いて形成された、
薄い厚みで、かつ、低転位のアンドープGaN層44を
下地として、その上に各層5〜13を形成することによ
って、各層5〜13において良好な結晶性を実現するこ
とができるとともに、全体の膜厚を小さくすることがで
きる。その結果、第3実施形態では、全体として薄い厚
みで、かつ、良好な素子特性を有する窒化物系半導体素
子を得ることができる。
【0078】(第4実施形態)図21〜図25は、本発
明の第4実施形態による窒化物系半導体の形成方法を説
明するための断面図である。この第4実施形態では、第
3実施形態の絶縁性のサファイア基板41の代わりに、
導電性を有するn型のSiCまたはSiなどからなる基
板51を用いている。図21〜図25を参照して、第4
実施形態による窒化物系半導体の形成方法について説明
する。
【0079】まず、基板51上に、MOVPE法を用い
て、基板温度を約1150℃に保持した状態で、約0.
05μmの膜厚を有するn型Al0.09Ga0.91Nからな
るバッファ層52を形成する。
【0080】次に、図21に示すように、このバッファ
層52の所定領域をRIE法などを用いて、パターニン
グすることによって、ストライプ形状のバッファ層52
を形成する。なお、バッファ層52は、基板51と、後
に工程でバッファ層52上に形成する窒化物系半導体層
(n型GaN層54)との格子定数の差を緩和するため
に設ける。このバッファ層52のストライプ形状は、第
3実施形態の図20に示したように、バッファ層52の
幅をw2とし、バッファ層52の開口部の幅をb2とした
場合、バッファ層52の幅w2およびバッファ層52の
開口部の幅b2が、上記した第3実施形態の式(4)と
式(5)と式(6)とを満たすように形成することが好
ましい。
【0081】第4実施形態では、第3実施形態と同様、
式(5)と式(6)とを満たすように、すなわち、バッ
ファ層52の幅w2およびバッファ層52の開口部の幅
2の両方が1μm以上の幅を有するように、バッファ
層52を形成することによって、バッファ層52をエッ
チングにより容易にパターニングすることができる。そ
れによって、容易にパターニングされたバッファ層52
を形成することができる。
【0082】また、バッファ層52の幅w2およびバッ
ファ層52の開口部の幅b2が、上記式(4)を満たす
ように、すなわち、40μm以下の周期で、バッファ層
52を形成することによって、後の工程でバッファ層5
2から成長されるn型GaN層54(図25参照)の上
面の平坦化が可能となる。
【0083】次に、バッファ層52上およびバッファ層
52間に露出された基板51の上面上に、約100nm
〜数100nmの膜厚を有するSiNまたはSiO2
らなるマスク層を形成した後、バッファ層52上のマス
ク層をウェットエッチングなどを用いて除去することに
よって、バッファ層52間に露出された基板51の上面
上のみに、図22に示されるような、マスク層53を形
成する。
【0084】次に、図23に示すように、MOVPE法
を用いて、基板温度を約1150℃に保持した状態で、
マスク層53を選択成長マスクとして、バッファ層52
の表面部分から、n型GaN層54を成長させる。この
n型GaN層54が、本発明の「窒化物系半導体層」の
一例である。この場合、バッファ層52の上面上におい
て、まず、n型GaN層54のファセット構造が、上方
向(c軸方向)に成長する。このn型GaN層54のフ
ァセット構造には、バッファ層52から上方向(c軸方
向)に伝播された転位が存在する。
【0085】さらに、バッファ層52の上面上における
n型GaN層54の成長が進むと、図24に示すよう
に、n型GaN層54は、横方向にも成長する。このn
型GaN層54の横方向成長によって、マスク層53上
にもn型GaN層54が形成される。この場合、バッフ
ァ層52から上方向(c軸方向)に伝播された転位は、
n型GaN層54が横方向成長する際に、横方向に折れ
曲がる。
【0086】さらに、n型GaN層54を横方向成長さ
せると、図25に示すように、ファセット構造の各n型
GaN層54が合体して連続膜となる。これにより、平
坦な上面を有するとともに、バッファ層52に比べて転
位が低減されたn型GaN層54が形成される。特に、
n型GaN層54のマスク層53上の領域において、転
位密度が低減される。
【0087】ただし、n型GaN層54では、マスク層
53の中央部上の領域に比較的転位密度の高い部分が形
成される。このため、n型GaN層54を用いて窒化物
系半導体レーザ素子を製造する際には、マスク層53の
中央部上の部分を除く領域の、特に転位密度の低減され
たn型GaN層54上に、素子領域を形成するのが好ま
しい。
【0088】第4実施形態による窒化物系半導体の形成
方法では、上記のように、基板51上にパターニングさ
れたバッファ層52を形成した後に、バッファ層52間
に露出された基板51の上面上にマスク層53を成長さ
せることによって、マスク層53を形成する前に下地と
なる窒化物系半導体を大きな厚みで長時間かけて形成す
る必要がない。その結果、短時間で、かつ、薄い厚みで
n型GaN層54を形成することができる。
【0089】図26は、上記した第4実施形態の窒化物
系半導体の形成方法を用いて製造した窒化物系半導体レ
ーザ素子を示した斜視図である。次に、図26を参照し
て、第4実施形態による窒化物系半導体の形成方法を用
いて製造した窒化物系半導体レーザ素子の構造について
説明する。
【0090】第4実施形態の半導体レーザ素子の構造と
しては、図25に示したn型GaN層54上に、第2実
施形態と同様、クラック防止層25、n型第2クラッド
層26、n型第1クラッド層27、MQW発光層28、
p型第1クラッド層29、p型第2クラッド層30、電
流阻止層31およびp型コンタクト層32が形成されて
いる。なお、各層25〜32の組成および膜厚は、第2
実施形態と同様である。
【0091】また、p型第2クラッド層30のメサ形状
を反映したp型コンタクト層32の凸部上には、p側電
極33が形成されている。また、基板51が導電性を有
するので、基板51の裏面に、n側電極34が形成され
ている。
【0092】第4実施形態の半導体レーザ素子では、上
記のように、図21〜図25に示した第4実施形態の窒
化物系半導体の形成方法を用いて形成された、薄い厚み
で、かつ、低転位のn型GaN層54を下地として、そ
の上に各層25〜32を形成することによって、各層2
5〜32において良好な結晶性を実現することができる
とともに、全体の膜厚を小さくすることができる。その
結果、第4実施形態では、全体として薄い厚みで、か
つ、良好な素子特性を有する窒化物系半導体素子を得る
ことができる。
【0093】なお、今回開示された実施形態は、すべて
の点で例示であって、制限的なものではないと考えられ
るべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説
明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許
請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更
が含まれる。
【0094】たとえば、上記第1〜第4実施形態では、
基板として、サファイア基板、SiC(IV−IV族半導
体)基板またはSi(IV族半導体)基板を用いたが、本
発明はこれに限らず、スピネルなどの絶縁体、GaNま
たはGaAsなどのIII−V族半導体、Si以外のGeな
どのIV族半導体、SiC以外のIV−IV族半導体、およ
び、ZnSeなどのII−VI族半導体などからなる基板を
用いてもよい。この場合、基板として、基板の格子定数
が窒化物系半導体層の格子定数と異なる、サファイア、
スピネル、SiC、Si、GaAs、InPまたはGa
Pなどの基板を用いると、大きな効果が得られる。
【0095】また、上記第1〜第4実施形態では、マス
ク層をSiO2などの酸化膜またはSiNなどの窒化物
を用いて形成したが、本発明はこれに限らず、SiO2
以外のTiO2などの他の酸化膜、SiN以外の他の窒
化物および高融点金属などの材料を用いてマスク層を形
成してもよい。
【0096】また、上記第1および第2実施形態では、
マスク層およびマスク層の開口部を、ストライプ状に形
成したが、本発明はこれに限らず、マスク層を、円形、
六角形または三角形などのアイランド形状や、他のアイ
ランド形状で形成してもよく、また、マスク層の開口部
を、円形、六角形または三角形などの形状で形成しても
よい。
【0097】また、上記第3および第4実施形態では、
バッファ層およびバッファ層の開口部をストライプ状に
形成したが、本発明はこれに限らず、バッファ層を、円
形、六角形または三角形などのアイランド形状や、他の
アイランド形状で形成してもよく、また、バッファ層の
開口部を、円形、六角形または三角形などの形状で形成
してもよい。
【0098】また、上記第1〜第4実施形態では、窒化
物系半導体を用いて窒化物系半導体レーザ素子を作製し
たが、本発明はこれに限らず、発光ダイオード素子また
はトランジスタなどの窒化物系半導体を用いる他の素子
にも適用可能である。
【0099】また、上記第1〜第4実施形態において、
窒化物系半導体の結晶構造は、ウルツ鉱型構造であって
もよいし、閃亜鉛鉱型構造であってもよい。
【0100】また、上記第1〜第4実施形態では、窒化
物系半導体層上の、素子領域を有する窒化物系半導体素
子層をn型半導体層およびp型半導体層の順に形成した
が、本発明はこれに限らず、窒化物系半導体素子層をp
型半導体層およびn型半導体層の順に形成してもよい。
【0101】また、バッファ層、バッファ層上の窒化物
系半導体層(アンドープGaN層およびn型GaN層)
および窒化物系半導体素子層を構成する各層を、GaN
(窒化ガリウム)、AlN(窒化アルミニウム)、In
N(窒化インジウム)、BN(窒化ホウ素)およびTl
N(窒化タリウム)、または、これらの混晶などのIII
−V族窒化物系半導体およびこれらの混晶にAs、Pお
よびSbのうち少なくとも1つの元素を含む混晶などの
III−V族窒化物系半導体から構成してもよい。
【0102】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、短時間
で、かつ、薄い厚みで形成することが可能な窒化物系半
導体層を含む窒化物系半導体素子および窒化物系半導体
の形成方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による窒化物系半導体の
形成方法を説明するための断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による窒化物系半導体の
形成方法を説明するための断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態による窒化物系半導体の
形成方法を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態による窒化物系半導体の
形成方法を説明するための断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態による窒化物系半導体の
形成方法を説明するための断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態による窒化物系半導体の
形成方法を用いて製造した窒化物系半導体レーザ素子を
示した斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態によるマスク幅b1とマ
スク開口部の幅w1との関係を示した相関図である。
【図8】本発明の第2実施形態による窒化物系半導体の
形成方法を説明するための断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態による窒化物系半導体の
形成方法を説明するための断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図13】本発明の第2実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を用いて製造した窒化物系半導体レーザ素子
を示した斜視図である。
【図14】本発明の第3実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図15】本発明の第3実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図16】本発明の第3実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図17】本発明の第3実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図18】本発明の第3実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図19】本発明の第3実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を用いて製造した窒化物系半導体レーザ素子
を示した斜視図である。
【図20】本発明の第3実施形態によるバッファ層42
の幅w2とバッファ層42の開口部の幅b2との関係を示
した相関図である。
【図21】本発明の第4実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図22】本発明の第4実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図23】本発明の第4実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図24】本発明の第4実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図25】本発明の第4実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を説明するための断面図である。
【図26】本発明の第3実施形態による窒化物系半導体
の形成方法を用いて製造した窒化物系半導体レーザ素子
を示した斜視図である。
【図27】従来の窒化物系半導体の形成方法を説明する
ための断面図である。
【図28】従来の窒化物系半導体の形成方法を説明する
ための断面図である。
【図29】従来の窒化物系半導体の形成方法を説明する
ための断面図である。
【図30】従来の窒化物系半導体の形成方法を説明する
ための断面図である。
【符号の説明】
1、41 サファイア基板(基板) 2、22、42、52 バッファ層 3、23、43、53 マスク層 4、44 アンドープGaN層(窒化物系半導体層) 5 n型コンタクト層(窒化物系半導体素子層) 6、25 クラック防止層(窒化物系半導体素子層) 7、26 n型第2クラッド層(窒化物系半導体素子
層) 8、27 n型第1クラッド層(窒化物系半導体素子
層) 9、28 MQW発光層(窒化物系半導体素子層) 10、29 p型第1クラッド層(窒化物系半導体素子
層) 11、30 p型第2クラッド層(窒化物系半導体素子
層) 12、31 電流阻止層(窒化物系半導体素子層) 13、32 p型コンタクト層(窒化物系半導体素子
層) 21、51 基板 24、54 n型GaN層(窒化物系半導体層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F045 AA04 AB09 AB14 AC01 AC07 AC12 BB12 CA09 CA12 DA53 DB02 DB06 5F073 CA02 CB02 CB04 CB05 CB06 DA05 DA07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の上面上に形成されたバッファ層と、 前記バッファ層の上面の一部が露出するように、前記バ
    ッファ層の上面上に接触するように形成されたマスク層
    と、 前記露出されたバッファ層の上面上および前記マスク層
    の上面上に形成された窒化物系半導体層と、 前記窒化物系半導体層上に形成され、素子領域を有する
    窒化物系半導体素子層とを備えた、窒化物系半導体素
    子。
  2. 【請求項2】前記マスク層のマスク幅をb1とし、前記
    マスク層のマスク開口部の幅をw1とした場合、前記マ
    スク幅b1および前記マスク開口部の幅w1は、以下の式
    (1)と式(2)と式(3)とを満たす範囲に設定され
    ている、請求項1に記載の窒化物系半導体素子。 b1[μm]+w1[μm]≦ 40[μm] ・・・(1) b1[μm]≧ 1[μm] ・・・(2) w1[μm]≧ 1[μm] ・・・(3)
  3. 【請求項3】前記基板は、絶縁体、III-V族半導体、IV
    族半導体、IV- IV族半導体およびII-VI族半導体からな
    るグループより選択される1つの材料からなる、請求項
    1または2に記載の窒化物系半導体素子。
  4. 【請求項4】前記マスク層は、酸化物、窒化物および高
    融点金属からなるグループより選択される1つを含む、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の窒化物系半導体素
    子。
  5. 【請求項5】基板の上面上にバッファ層を形成する工程
    と、 前記バッファ層の上面の一部が露出するように、前記バ
    ッファ層の上面上に接触するように、マスク層を形成す
    る工程と、 前記マスク層を選択成長マスクとして、前記バッファ層
    の上面上および前記マスク層の上面上に窒化物系半導体
    層を成長させる工程とを備えた、窒化物系半導体の形成
    方法。
  6. 【請求項6】前記マスク層のマスク幅をb1とし、前記
    マスク層のマスク開口部の幅をw1とした場合、前記マ
    スク幅b1および前記マスク開口部の幅w1は、以下の式
    (1)と式(2)と式(3)とを満たす範囲に設定され
    ている、請求項5に記載の窒化物系半導体の形成方法。 b1[μm]+w1[μm]≦ 40[μm] ・・・(1) b1[μm]≧ 1[μm] ・・・(2) w1[μm]≧ 1[μm] ・・・(3)
  7. 【請求項7】基板の上面上の全面にバッファ層を成長さ
    せた後、前記バッファ層をパターニングすることによっ
    て、前記基板の上面の一部が露出するように、所定の間
    隔を隔てて複数のバッファ層を形成する工程と、前記バ
    ッファ層間に露出された基板の上面上にマスク層を成長
    させる工程と、前記マスク層を選択成長マスクとして、
    前記バッファ層の上面上および前記マスク層の上面上に
    窒化物系半導体層を成長させる工程とを備えた、窒化物
    系半導体の形成方法。
  8. 【請求項8】前記バッファ層の幅をw2とし、前記バッ
    ファ層の開口部の幅をb2とした場合、前記バッファ層
    の幅w2および前記バッファ層の開口部の幅b 2は、以下
    の式(1)と式(2)と式(3)とを満たす範囲に設定
    されている、請求項7に記載の窒化物系半導体の形成方
    法。 b2[μm]+w2[μm]≦ 40[μm] ・・・(1) b2[μm]≧ 1[μm] ・・・(2) w2[μm]≧ 1[μm] ・・・(3)
  9. 【請求項9】前記窒化物系半導体層上に素子領域を有す
    る半導体素子層を形成する工程をさらに備える、請求項
    5〜8のいずれか1項に記載の窒化物系半導体の形成方
    法。
  10. 【請求項10】前記基板は、絶縁体、III-V族半導体、I
    V族半導体、IV- IV族半導体およびII-VI族半導体からな
    るグループより選択される1つの材料からなる、請求項
    5〜9のいずれか1項に記載の窒化物系半導体の形成方
    法。
  11. 【請求項11】前記マスク層は、酸化シリコン、窒化物
    および高融点金属からなるグループより選択される1つ
    を含む、請求項5〜10のいずれか1項に記載の窒化物
    系半導体の形成方法。
JP2001108737A 2001-04-06 2001-04-06 窒化物系半導体層素子および窒化物系半導体の形成方法 Expired - Lifetime JP4817522B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001108737A JP4817522B2 (ja) 2001-04-06 2001-04-06 窒化物系半導体層素子および窒化物系半導体の形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001108737A JP4817522B2 (ja) 2001-04-06 2001-04-06 窒化物系半導体層素子および窒化物系半導体の形成方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002305356A true JP2002305356A (ja) 2002-10-18
JP2002305356A5 JP2002305356A5 (ja) 2006-09-14
JP4817522B2 JP4817522B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=18960818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001108737A Expired - Lifetime JP4817522B2 (ja) 2001-04-06 2001-04-06 窒化物系半導体層素子および窒化物系半導体の形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4817522B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004247493A (ja) * 2003-02-13 2004-09-02 Ngk Insulators Ltd エピタキシャル基板、半導体積層構造及びiii族窒化物層群の転位低減方法
JP2008219025A (ja) * 2002-12-05 2008-09-18 Ngk Insulators Ltd 半導体積層構造及びiii族窒化物層群の転位低減方法
WO2010016532A1 (ja) * 2008-08-06 2010-02-11 昭和電工株式会社 Iii族 窒化物半導体積層構造体およびその製造方法
JP4461228B1 (ja) * 2009-03-31 2010-05-12 株式会社 東北テクノアーチ 半導体デバイスの製造方法
JP4461227B1 (ja) * 2009-03-31 2010-05-12 株式会社 東北テクノアーチ 半導体基板の製造方法
JP2018508971A (ja) * 2014-12-19 2018-03-29 グロ アーベーGlo Ab バックプレーン上に発光ダイオードアレイを生成する方法
CN110783177A (zh) * 2019-10-31 2020-02-11 中山大学 一种在蓝宝石模板上生长图形化GaN的方法及一种GaN外延片
US10693051B2 (en) 2016-04-04 2020-06-23 Glo Ab Through backplane laser irradiation for die transfer

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11233893A (ja) * 1998-02-18 1999-08-27 Sharp Corp 半導体発光素子及びその製造方法
JP2000021789A (ja) * 1997-08-29 2000-01-21 Toshiba Corp 窒化物系半導体素子、発光素子及びその製造方法
JP2000077336A (ja) * 1998-08-28 2000-03-14 Sony Corp 半導体成長用基板およびその製造方法ならびに半導体装置
JP2000299532A (ja) * 1999-02-10 2000-10-24 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体レーザ素子
JP2000323417A (ja) * 1999-05-10 2000-11-24 Toyoda Gosei Co Ltd Iii族窒化物半導体の製造方法及びiii族窒化物半導体発光素子
JP2001274521A (ja) * 2000-03-24 2001-10-05 Nec Corp 窒化物半導体発光素子

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000021789A (ja) * 1997-08-29 2000-01-21 Toshiba Corp 窒化物系半導体素子、発光素子及びその製造方法
JPH11233893A (ja) * 1998-02-18 1999-08-27 Sharp Corp 半導体発光素子及びその製造方法
JP2000077336A (ja) * 1998-08-28 2000-03-14 Sony Corp 半導体成長用基板およびその製造方法ならびに半導体装置
JP2000299532A (ja) * 1999-02-10 2000-10-24 Nichia Chem Ind Ltd 窒化物半導体レーザ素子
JP2000323417A (ja) * 1999-05-10 2000-11-24 Toyoda Gosei Co Ltd Iii族窒化物半導体の製造方法及びiii族窒化物半導体発光素子
JP2001274521A (ja) * 2000-03-24 2001-10-05 Nec Corp 窒化物半導体発光素子

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008219025A (ja) * 2002-12-05 2008-09-18 Ngk Insulators Ltd 半導体積層構造及びiii族窒化物層群の転位低減方法
JP2004247493A (ja) * 2003-02-13 2004-09-02 Ngk Insulators Ltd エピタキシャル基板、半導体積層構造及びiii族窒化物層群の転位低減方法
US8471266B2 (en) 2008-08-06 2013-06-25 Toyoda Gosei Co., Ltd. Group III nitride semiconductor multilayer structure and production method thereof
JP2010040867A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Showa Denko Kk Iii族窒化物半導体積層構造体およびその製造方法
US8211727B2 (en) 2008-08-06 2012-07-03 Showa Denko K.K. Group III nitride semiconductor multilayer structure and production method thereof
WO2010016532A1 (ja) * 2008-08-06 2010-02-11 昭和電工株式会社 Iii族 窒化物半導体積層構造体およびその製造方法
JP4461228B1 (ja) * 2009-03-31 2010-05-12 株式会社 東北テクノアーチ 半導体デバイスの製造方法
JP4461227B1 (ja) * 2009-03-31 2010-05-12 株式会社 東北テクノアーチ 半導体基板の製造方法
JP2010239048A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Tohoku Techno Arch Co Ltd 半導体基板の製造方法
JP2010239049A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Tohoku Techno Arch Co Ltd 半導体デバイスの製造方法
JP2018508971A (ja) * 2014-12-19 2018-03-29 グロ アーベーGlo Ab バックプレーン上に発光ダイオードアレイを生成する方法
US10693051B2 (en) 2016-04-04 2020-06-23 Glo Ab Through backplane laser irradiation for die transfer
CN110783177A (zh) * 2019-10-31 2020-02-11 中山大学 一种在蓝宝石模板上生长图形化GaN的方法及一种GaN外延片

Also Published As

Publication number Publication date
JP4817522B2 (ja) 2011-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7829900B2 (en) Nitride-based semiconductor element and method of forming nitride-based semiconductor
JP3988018B2 (ja) 結晶膜、結晶基板および半導体装置
US7560725B2 (en) Method for fabricating group III nitride compound semiconductors and group III nitride compound semiconductor devices
JP3863720B2 (ja) 窒化物系半導体素子および窒化物系半導体の形成方法
JP2001160539A (ja) 窒化物系半導体素子および窒化物系半導体の形成方法
JPH11126948A (ja) 半導体素子およびその製造方法ならびに半導体発光素子
JP2001267242A (ja) Iii族窒化物系化合物半導体及びその製造方法
JP2001313259A (ja) Iii族窒化物系化合物半導体基板の製造方法及び半導体素子
JP2001196699A (ja) 半導体素子
US20030030068A1 (en) Nitride-based semiconductor element
JP3384782B2 (ja) 窒化物系半導体素子およびその製造方法
US6759139B2 (en) Nitride-based semiconductor element and method of forming nitride-based semiconductor
US7893454B2 (en) Method for producing structured substrate, structured substrate, method for producing semiconductor light emitting device, semiconductor light emitting device, method for producing semiconductor device, semiconductor device, method for producing device, and device
JP2002353134A (ja) 窒化物系半導体素子および窒化物系半導体の形成方法
JP4817522B2 (ja) 窒化物系半導体層素子および窒化物系半導体の形成方法
JP3925127B2 (ja) 窒化物半導体基板、及びその成長方法
JP4381397B2 (ja) 窒化物系半導体素子および窒化物系半導体の形成方法
JP2001345281A (ja) Iii族窒化物系化合物半導体の製造方法及びiii族窒化物系化合物半導体素子
JP2001345282A (ja) Iii族窒化物系化合物半導体の製造方法及びiii族窒化物系化合物半導体素子
JP2002314198A (ja) 半導体レーザ
JP4784012B2 (ja) 窒化物半導体基板、及びその製造方法
JP3588285B2 (ja) 半導体素子の製造方法
JP2003023216A (ja) 半導体素子および半導体層の形成方法
JP4363415B2 (ja) 結晶膜、結晶基板および半導体装置
JP3574093B2 (ja) 半導体素子および半導体層の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060725

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060725

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060725

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100105

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100831

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110802

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110830

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4817522

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term