JP2002305069A - スパークプラグ用絶縁体の製造方法並びにスパークプラグ用絶縁体及びそれを備えるスパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ用絶縁体の製造方法並びにスパークプラグ用絶縁体及びそれを備えるスパークプラグ

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JP2002305069A
JP2002305069A JP2001051288A JP2001051288A JP2002305069A JP 2002305069 A JP2002305069 A JP 2002305069A JP 2001051288 A JP2001051288 A JP 2001051288A JP 2001051288 A JP2001051288 A JP 2001051288A JP 2002305069 A JP2002305069 A JP 2002305069A
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spark plug
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mass
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JP2001051288A
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Hiroto Ito
博人 伊藤
Kenji Nunome
健二 布目
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平均粒径が1μm以下のアルミナ粉末等と、
特定の分子量等を有する有機結合剤を用いたスパークプ
ラグ用絶縁体の製造方法を提供する。また、耐電圧性能
に優れた絶縁体、及びそれを備えるスパークプラグを提
供する。 【解決手段】 94.47質量%のアルミナ粉末に、純
度が99.9%以上のSiO2粉末及びBa化合物粉末
等の焼結助剤を配合して原料粉末とし、この原料粉末1
00質量部に、重量平均分子量が40000〜1000
00、ガラス転移温度が0℃以上、特に20℃以上であ
る有機結合剤と水とを配合し、アルミナ製ボールを用い
たボールミルにて湿式混合してスラリーを調合した。こ
のスラリーをスプレードライ法により噴霧乾燥した後、
ふるいにより整粒し、その後、この粒状体を用いてラバ
ープレス法により成形体とし、外周を研削して所定形状
に加工し、次いで、焼成し、釉焼してスパークプラグ用
絶縁体を製造した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の点火に
使用されるスパークプラグを構成するスパークプラグ用
絶縁体の製造方法、並びにスパークプラグ用絶縁体、及
びそれを備えるスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車エンジン等の内燃機関に使用され
るスパークプラグでは、そのスパークプラグを構成する
スパークプラグ用絶縁体(以下、単に「絶縁体」ともい
う。)として、アルミナ(Al)質の絶縁材料を
焼成したアルミナ基焼結体が実用に供されている。その
理由としては、アルミナが、耐熱性及び機械的特性、更
には耐電圧性能に優れているからである。そして、この
絶縁体は、一般に軸線方向に縦長に延びる形態で形成さ
れるとともに、接地電極と対向して火花放電ギャップを
形成する中心電極と、これに放電用高電圧を印加するた
めの端子電極とを挿入するための貫通孔が軸線方向に沿
って形成されている。
【0003】このような絶縁体は、原料粉末から成形さ
れた成形体を焼成することにより製造されるものであ
る。より具体的に絶縁体の製法を説明すると、まずアル
ミナ粉末を主成分とする原料粉末に、有機結合剤(所
謂、バインダ)と、溶媒としての水を添加したうえで湿
式混合してスラリーを調合し、このスラリーをスプレー
ドライ法等により噴霧乾燥して造粒する。次いで、造粒
された粒状体を上述したような所定の絶縁体形状の成形
体に成形し、焼成することで製造されるのが一般的であ
る。尚、原料粉末としては、上述したようにアルミナ粉
末を主成分とするものが用いられており、絶縁体の品質
の安定化、及びコストダウンと生産性とを考慮して、平
均粒径2μm程度のものが従来より用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、内燃
機関の高出力化に伴い燃焼室内における吸・排気バルブ
の占有面積が拡大してきており、スパークプラグは小型
化される傾向にある。そのために、絶縁体についても肉
厚の薄肉化が要求され、より一層の耐電圧性能に優れる
絶縁体が必要とされている。そこで、スパークプラグ
(端子電極)への放電用高電圧印加時に絶縁体にて起こ
り得る火花貫通破壊の一要因である絶縁体組織中の残留
空孔を除去すべく、絶縁体を従来と比較して緻密化させ
て形成し、火花貫通破壊を抑制し耐電圧性能を向上させ
ることが考えられる。
【0005】ここで、このような考えに立脚し、平均粒
径が2μm程度の粒度を有するアルミナ粉末を主成分と
する原料粉末を用いてより緻密化した絶縁体を得るに
は、焼成温度を従来と比較して高く設定したうえで成形
体を焼成する必要がある。その理由としては、アルミナ
粉末の粉末粒子間での焼結反応が進行するに際して粉末
粒子の粒度が比較的大きい場合、粉末粒子相互の反応す
る(即ち、接触する)単位表面積の割合が比較的小さ
く、反応する粉末粒子間(粒界)に空孔が残留し易いた
めに、焼成温度を高めて粉末粒子相互の反応活性を大な
らしめ、その凝集力により粉末粒子間の空孔を減少させ
つつ焼成収縮を高める必要があるからである。しかし、
成形体を焼成する焼成炉にて、焼成温度を従来と比較し
て大きく上昇させることは、焼成炉自体の耐久性等を考
慮した時に限度がある。また、成形体の焼成工程におい
て焼成時間を要する可能性もあり、製造工程の遅延化を
招いてしまう恐れがある。即ち、従来からの平均粒径が
2μm程度のアルミナ粉末を主成分とする原料粉末を用
いて緻密化した絶縁体を得るには、製造上限度があり、
製造効率の点からも優れるものとは言い難い。
【0006】そこで、これまでと比較してより微細な粒
度を有するアルミナ粉末を、具体的には平均粒径1.0
μm以下のアルミナ粉末を主成分とする原料粉末を用い
て絶縁体を形成することが考えられる。その理由は、ア
ルミナ粉末の粉末粒子間での焼結反応が進行するに際し
て粉末粒子の粒度が微細であることにより、粉末粒子相
互の反応する単位表面積の割合が従来と比べ増すからで
ある。従って、従来の原料粉末と同等の焼成温度により
焼成した場合にも、焼成時に粉末粒子間の空孔が生じ難
く焼成収縮を高められ、絶縁体の緻密化を促進すること
ができる。即ち、焼成時の焼成温度を従来と比較して高
く設定せずとも緻密化した絶縁体を得ることが可能とな
り、また製造工程を遅延化させずに耐電圧性能に優れる
絶縁体を提供することが期待できる。
【0007】しかし、上述した平均粒径1.0μm以下
のアルミナ粉末を主成分とする原料粉末を出発原料と
し、絶縁体を従来からの一般的な製法に適用して成形
(製造)を行った場合に、以下の問題が生じる場合があ
る。それは、成形体が適度な強度を有するように、従来
よりアルミナ粉末を主成分とする原料粉末に有機結合剤
を添加した粒状体を絶縁体形状の成形体に成形している
が、平均粒径1.0μm以下のアルミナ粉末を主成分と
する原料粉末では、粉末粒子の粒度が従来と比較して微
細であることに起因し、有機結合剤による粉末粒子に対
するなじみが従来と比較して得難くなることにある。そ
のために、上記原料粉末に有機結合剤を添加した粒状体
を成形しても適度な強度を有する成形体が得られなかっ
たり、成形体の表面又は内面にクラックが発生するとい
った恐れがある。
【0008】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、平均粒径が1μm以下の微細な粒度を有するアル
ミナ粉末を主成分とする原料粉末を用いた場合にも、適
度な強度を有する絶縁体形状の成形体を安定して成形す
ることができるとともに、成形体表面又は内面のクラッ
クの発生を抑えることができる耐電圧性能に優れたスパ
ークプラグ用絶縁体の製造方法、並びにスパークプラグ
用絶縁体及びそれを備えるスパークプラグを提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、スパーク
プラグ用絶縁体となる成形体の成形工程に対する粒状体
に配合される有機結合剤の相関に着目し、検討を重ねた
ところ、特定の範囲の重量平均分子量を有する有機結合
剤を使用することで、平均粒径が1.0μm以下といっ
た微細なアルミナ粉末を主成分とする原料粉末に有機結
合剤を添加した粒状体から成形体を成形するにあたり、
有機結合剤による粉末粒子同士を粘着させる効果、及び
アルミナ凝集体内への有機結合剤の分散効果の両者を満
足する形で成形体が得られることを見出して、本発明を
完成するに至った。
【0010】即ち、本発明のスパークプラグ用絶縁体の
製造方法は、中心電極及び端子電極を挿入するための貫
通孔が軸線方向に沿って形成されたスパークプラグ用絶
縁体の製造方法であって、平均粒径が1.0μm以下の
アルミナ粉末を主成分とし、該アルミナ粉末に焼結助剤
として機能する添加元素系粉末を添加してなる原料粉末
に、重量平均分子量が40000〜100000である
有機結合剤を添加して粒状体を調製する工程と、該粒状
体を所定の絶縁体形状の成形体に成形する成形工程と、
該成形体を焼成する焼成工程と、を備えることを特徴と
する。
【0011】上記「有機結合剤」としては、水溶性アク
リル樹脂等を挙げることができる。この有機結合剤の重
量平均分子量は40000〜100000であり、好ま
しくは50000〜95000である。重量平均分子量
が40000より小さい場合、有機結合剤がアルミナ凝
集体内部にまで浸透し易くなるものの、粉末粒子同士
(特にアルミナ粉末粒子同士)を粘着させる効果が低下
して、成形時に安定した強度を有する成形体が得られ難
く、また成形体の表面又は内面におけるクラック発生を
招き易い。一方、この重量平均分子量が100000よ
り大きい場合は、有機結合剤がもたらす粘着効果は大き
いものの、有機結合剤がアルミナ凝集体内部にまで浸透
し難く、それに起因して有機結合剤の偏在が生じて、成
形時に成形体の表面又は内面におけるクラック発生を引
き起こすことがある。
【0012】そして、重量平均分子量が上記範囲内の有
機結合剤を原料粉末に対して添加することで得られる粒
状体は、粉末粒子に対する有機結合剤の粘着性、浸透性
の両者が良好に得られることから、その粒状体を用いて
適度な強度を有するとともに、表面及び内面にクラック
のない成形体を安定して得ることができる。また、上記
範囲内の有機結合剤を原料粉末に対して添加した粒状体
では、有機結合剤が適度な粘着効果を発揮する形でアル
ミナ凝集体内部にまで浸透することができるので、成形
時における粉末の充填性が良好に得られ、得られた成形
体を焼成するにあたってスパークプラグ用絶縁体の緻密
化の進行が妨げられず、良好に進行する。従って、本発
明によれば、表面及び貫通孔内の内壁面にクラックが存
在しない緻密化したスパークプラグ用絶縁体が効率良く
得られ、火花貫通破壊が起こり難い耐電圧性能に優れた
スパークプラグ用絶縁体を得ることができる。
【0013】本発明において、上記「原料粉末」は、平
均粒径が1.0μm以下の微細な粒度を有するアルミナ
粉末を主成分とするものである。そのため、この原料粉
末に上記範囲内の重量平均分子量を有する有機結合剤を
配合した粒状体からなる成形体の焼成時にあっては、火
花貫通破壊の一要因である残留空孔の発生が従来と比べ
抑えられることになり、上述した成形時における有機結
合剤による粉末の充填性の向上効果と相俟って、スパー
クプラグ用絶縁体の緻密化を顕著に促進させることがで
きる。その結果、常温から700℃近傍までの高温にお
ける耐電圧性能に優れたスパークプラグ用絶縁体を安定
して得ることができる。
【0014】尚、一般的に、上述のスパークプラグ用絶
縁体の製造方法における成形工程はプレスピンが配置さ
れた成形型のキャビティ内に上記粒状体を充填する粒状
体充填工程と、上記キャビティ内の粒状体を所定の絶縁
体形状の成形体となるように加圧及び圧縮する工程と、
上記成形体からプレスピンを抜き取ることにより、上記
貫通孔となるべきピン孔を形成するプレスピン抜き取り
工程と、からなることが多い。
【0015】上述の成形工程では、キャビティ内に充填
される粒状体が、貫通孔形成のためのプレスピンといわ
ば一体化される形で加圧及び圧縮され、成形(所謂、プ
レス成形)される。そのためプレスピンを成形体から抜
き取る工程が必要となるが、粒状体に添加される有機結
合剤によっては、プレスピン抜き取り時或いは抜き取っ
た時に、所定の絶縁体形状が得られないばかりか、ピン
孔内壁面(成形体の内面)にクラックが発生し易いとい
った問題点がある。
【0016】そこで、本発明では、上述したように平均
粒径が1.0μm以下の主成分であるアルミナ粉末に焼
結助剤として機能する添加元素系粉末を配合してなる原
料粉末に対して、上記有機結合剤を添加して粒状体を調
製することによって、得られる粒状体を適度な強度を有
するとともに所定の絶縁体形状の成形体に加圧及び圧縮
することを可能とし、更には成形体からプレスピンを抜
き取る時に、貫通孔となるべくピン孔内壁面(成形体の
内面)におけるクラックの発生を有効に抑制することが
可能となる。
【0017】また、本発明における重量平均分子量が4
0000〜100000の有機結合剤については、その
ガラス転移温度が0℃以上(より好ましくは20℃以
上)であることが好ましい。上記有機結合剤のガラス転
移温度が0℃未満となると、有機結合剤が軟化し粘りが
出るため、成形体の砥石切削時に負担がかかり、成形体
にクラックが発生すると推測されるため、焼成後に得ら
れるスパークプラグ用絶縁体の耐電圧性能が良好に得ら
れない恐れがある。
【0018】そして、本発明において、平均粒径が1.
0μm以下のアルミナ粉末を主成分とする原料粉末に添
加される有機結合剤の配合量は、原料粉末100質量部
に対して0.1〜5.0質量部であることが好ましい。
有機結合剤の添加量が0.1質量部未満になると、有機
結合剤がもたらす粘着効果が良好に発揮されず、成形体
としての強度が不足して取り扱いが困難となるばかり
か、成形時に成形体に変形等が発生する恐れがある。一
方、5.0質量部を超えると、焼成時の脱バインダ処理
時間が長くなり、製造効率の低下につながる場合があ
る。
【0019】また、原料粉末には、アルミナ粉末が90
〜99.8質量%配合されていることが好ましい。
【0020】本発明では、上述のように平均粒径が1.
0μm以下の微細な粒度を有するアルミナ粉末(従来で
は、平均粒径が2μm前後)を主成分とした原料粉末を
用いる。それにより、アルミナ粉末の粉末粒子間で焼結
反応が進行するに際して、粉末粒子相互が反応し合う単
位表面積の割合が増大する。その結果、粉末粒子間に空
孔が生じ難くなり、スパークプラグ用絶縁体の緻密化が
進行され易い。即ち、微細な粒度のアルミナ粉末を主成
分とした原料粉末の焼結に際しては、焼結助剤として機
能する添加元素系粉末を多量に添加しなくても、換言す
ればその添加元素系粉末を極微量添加するだけで、緻密
化したスパークプラグ用絶縁体を得ることが可能とな
る。
【0021】また、本発明では、平均粒径が1.0μm
以下といった従来と比較して微細な粒度を有するアルミ
ナ粉末を主成分としていることから、調製される原料粉
末を100質量%とした場合に、90〜99.8質量%
の範囲内までアルミナ粉末の配合率を高めることができ
る。その結果、耐電圧性能の向上に直接的に寄与するア
ルミナの含有量が非常に高く(換言すれば、アルミナリ
ッチな組成を有することになり)、更に緻密化した絶縁
体が得られるので、耐電圧特性に一層優れたスパークプ
ラグ用絶縁体を提供することが可能となる。
【0022】また、本発明では、アルミナ粉末の純度を
99.8%以上とするとよい。それにより、アルミナ粉
末に含まれ、スパークプラグ用絶縁体としての耐電圧性
能を劣化させる要因であるFe成分やTi成分の含有量
を低減させるとともに、アルミナ自体が有する耐電圧性
能を最大限に発揮させることができ、常温から700℃
近傍といった高温下までの耐電圧特性に一層優れたスパ
ークプラグ用絶縁体を提供することができる。
【0023】尚、本発明において、アルミナ粉末に添加
される上記「添加元素系粉末」としては、焼結助剤とし
て機能すれば特に限定されるものではないが、例えば、
希土類酸化物、酸化珪素、酸化ホウ素、酸化カルシウ
ム、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化マグネシ
ウム及び酸化ニッケル等の粉末(化合物粉末)が挙げら
れる。
【0024】ここで、添加元素系粉末としては、少なく
ともSi化合物粉末を含むことが焼結性を向上させるう
えで好ましいが、このSi化合物粉末は純度が99.9
%以上であることが好ましい。ところで、従来において
は、アルミナ粉末を主成分とする原料粉末に対して、焼
結性を高めるためにSi成分としてシリカ粘土を含有さ
せていた。これは、このシリカ粘土は有機結合剤の補助
的な役目を果たす作用をも有しており、適正な強度を有
する成形体を成形するに際して欠かせないものであった
という背景があるからである。但し、このシリカ粘土
は、Si成分を酸化物換算した質量にて50質量%前後
(換言すれば純度が50%前後)であって、可塑性が高
く有機結合剤の補助的な役目を果たす反面、不純物成
分、とりわけスパークプラグ用絶縁体の耐電圧性能を劣
化させるFe成分やTi成分が多く含有されるため、ス
パークプラグ用絶縁体の耐電圧特性の向上を妨げる要因
となっていた。
【0025】しかし、本発明では、上述したように重量
平均分子量、更にはガラス転移温度を上記範囲内に制御
した有機結合剤を原料粉末に対して添加することによっ
て、粉末粒子に対する有機結合剤のもつ粘着性、浸透性
の両者を良好に高めることを可能した。つまり、本発明
における特定の有機結合剤を用いることで、従来のよう
に原料粉末に添加されるシリカ粘土の可塑性を補助的に
得ずとも、適正な強度を有する成形体を成形することが
できる。それにより、従来のようにFe成分、Ti成分
を多く含有するシリカ粘土を用いることなく、上記特定
の有機結合剤を用いることで、純度が99.9%以上と
いった高純度のシリカ化合物粉末を使用することが可能
となったのである。その結果、スパークプラグ用絶縁体
の耐電圧性能を劣化させるFe成分やTi成分の含有量
が当該絶縁体中において低減されることになり、アルミ
ナ粉末の微粒化、更には高純度化の効果と相俟って、耐
電圧特性により一層優れたスパークプラグ用絶縁体を提
供することができる。
【0026】そして、本発明では、アルミナ(Al
)を主成分とする絶縁材料からなるスパークプラグ用
絶縁体であって、該絶縁材料は、Al成分を酸化物換算
で90〜99.8質量%、Ba成分及びSr成分の少な
くとも一方を酸化物換算で0.02〜1.0質量%、並
びにSi成分、を含有し、Fe成分及びTi成分の少な
くとも一方の酸化物換算による含有量が0.15質量%
以下であることを特徴とするものである。
【0027】Fe成分及びTi成分は、スパークプラグ
用絶縁体に多く存在すると、イオン伝導性が高まり若し
くは粒界に局所的な低融点部が生成し、上述したように
耐電圧特性を低下させる要因となる。そこで、絶縁破壊
が発生し易い箇所を形成することがあるFe成分及びT
i成分の少なくとも一方の含有量を規定することで、ア
ルミナを主成分とするスパークプラグ用絶縁体の耐電圧
特性を低下させる潜在的要素を低減することができる。
【0028】これらFe成分及びTi成分の少なくとも
一方は、酸化物換算した質量の合計量として、0.15
質量%以下(好ましくは0.10質量%以下、より好ま
しくは0.05質量%以下)であることが重要である。
尚、スパークプラグ用絶縁体にはFe成分及びTi成分
はまったく含有されないことが望ましいが、スパークプ
ラグ用絶縁体の製造面、コスト面を考慮すると限界があ
るものといえる。そのため、Fe成分、Ti成分の酸化
物換算した質量の合計量の下限値としては、5×10
−4質量%以上が目安といえる。
【0029】また、本発明のスパークプラグ用絶縁体で
は、Fe成分、Ti成分を低減させるのと同時に、Ba
成分及びSr成分の少なくとも一方を酸化物換算した質
量にて0.02〜1.0質量%の範囲内にて含有するこ
とが重要である。これらBa成分及びSr成分は、アル
ミナ粉末を主成分とする原料粉末からなる成形体の焼成
時における緻密化を促進させる他に、スパークプラグ用
絶縁体の耐電圧特性、及び高温強度を向上させる効果を
有する。それにより、700℃近傍といった高温下での
スパークプラグ用絶縁体の耐電圧特性、信頼性をより一
層向上させることができるのである。尚、Ba成分及び
Sr成分の少なくとも一方を酸化物換算した質量の合計
量が0.02質量%未満になると、耐電圧特性及び高温
強度向上の効果が顕著ではなくなる。他方、その合計量
が1.0質量%を超えると、焼結性に影響を与えること
があり好ましくない。
【0030】本発明では、(1)軸線方向に延びる中心
電極と、(2)該中心電極の径方向の周囲に配置される
主体金具と、(3)一端が主体金具に結合され、他端が
火花放電ギャップを隔てて上記中心電極と対向する接地
電極と、(4)該中心電極と上記主体金具との間で該中
心電極の径方向の周囲に配置されるスパークプラグ用絶
縁体と、を備えるスパークプラグにおいて、このスパー
クプラグ用絶縁体として、上記の優れた耐電圧特性を有
するスパークプラグ用絶縁体を用いる。
【0031】内燃機関の高出力化に伴いスパークプラグ
は小型化される傾向にあり、そのために、絶縁体につい
ても肉厚の薄肉化が要求され、より一層の耐電圧性能に
優れる絶縁体が必要とされている。そこで、より緻密化
させた絶縁体を効率よく製造する必要があるが、本発明
における特定の重量平均分子量を有する有機結合剤を使
用することにより、平均粒径1.0μm以下のアルミナ
粉末を主成分とする原料粉末を出発原料とし、常温から
700℃近傍の高温下にまで耐電圧特性に優れる絶縁体
を効率よく成形(製造)することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付の図面を用いて説明する。本発明のスパークプラ
グ用絶縁体の製造方法により得られる本発明のスパーク
プラグ用絶縁体2は、図1に示すようなスパークプラグ
100に備えられるものである。ここで図1に示す一例
たるスパークプラグ100は、絶縁体2の先端を突出さ
せた状態でその絶縁体2の径方向周囲を取り囲んで保持
する主体金具4と、絶縁体2の内側に先端を突出させた
状態で保持される中心電極3と、主体金具4に一端が結
合されるとともに他端側が中心側に曲げ返され、その先
端部の側面が中心電極3と火花放電ギャップgを隔てて
対向するように形成された接地電極5と、を備えてい
る。
【0033】主体金具4は低炭素鋼等の金属を用いて筒
状に形成され、その外周面にスパークプラグ100をエ
ンジン(シリンダーヘッド)にねじ込むためのネジ部4
dが形成されている。尚、本実施形態のネジ部4dの外
径は12mmのものとした。主体金具4は、この主体金
具4をエンジンブロックに取り付ける際に、スパナやレ
ンチ等の工具を係合させるための六角形状に形成された
工具係合部4aを備えている。また、中心電極3及び接
地電極5はNi合金等で構成されており、放熱促進のた
めのCu或いはCu合金製の良熱伝導金属製芯が埋設さ
れている。
【0034】絶縁体2は、自身の軸線方向に沿って中心
電極3及び端子電極7を嵌め込むための貫通孔6を有し
つつ縦長に形成されており、また後述するようにアルミ
ナ(Al23)を主成分とする絶縁材料により構成され
ている。そして、その一方の端部側には端子電極7が挿
入・固定され、他方の端部側には中心電極3が挿入・固
定されている。また、貫通孔6内における端子電極7と
中心電極3との間には、抵抗体8が配置され、この抵抗
体8の両端部は導電性ガラスシール層9、10を介し
て、中心電極3と端子電極7とにそれぞれ電気的に接続
されている。
【0035】更に、絶縁体2を詳細にみると、図1に示
すように、絶縁体2の軸線方向略中間には、周方向外向
きに突出する突出部2dが例えばフランジ状に形成され
ている。そして、絶縁体2は、中心電極3の先端に向か
う側を前方側として、その突出部2dよりも後方側がこ
れよりも細形に形成された本体部2aを有している。一
方、突出部2dの前方側にはこれよりも細径の第一軸部
2fと、その第一軸部2fよりも更に細径の第二軸部2
hとがこの順序で形成されている。尚、本体部2aの外
周面には釉薬層2cが形成され、当該外周面の後端部に
はコルゲーション2bが形成されている。また、第一軸
部2fの外周面は略円筒状とされ、第二軸部2hの外周
面は先端に向かうほど縮径する略円錐状とされている。
【0036】また、第一軸部2fと第二軸部2hとの接
続部2gの外周面は段付部とされ、これが主体金具4の
内面に形成された主体金具側係合部としての凸状部4c
と環状の板パッキン11を介して係合することで、絶縁
体2の抜止めがなされている。他方、主体金具4の後方
側開口部内面と、絶縁体2の外周面との間には、フラン
ジ状の突出部2dの後方側周縁と係合する環状の線パッ
キン12が配置され、その更に後方側には粉末滑石13
を介して環状の線パッキン14が配置されている。そし
て、絶縁体2を主体金具4に向けて前方側に押し込み、
その状態で主体金具4の開口縁を線パッキン14に向け
て内側にR状にかしめることにより、カシメ部4bが形
成され、主体金具4が絶縁体2に対して固定されること
になる。
【0037】中心電極3の軸断面径は抵抗体8の軸断面
径よりも小さく設定されている。そして貫通孔6は、中
心電極3を挿通させる略円筒状の第一部分6aと、その
第一部分6aの後方側にてこれよりも大径に形成される
略円筒状の第二部分6bとを有する。図1に示すよう
に、端子電極7と抵抗体8とは第二部分6b内に収容さ
れ、中心電極3は第一部分6a内に収容される。また、
中心電極3の後端部にはその外周面から外向きに突出す
る電極固定用凸部3aが形成される一方、貫通孔6の第
一部分6aと第二部分6bとの接続位置には、その凸部
3aを受けるための凸部受け面6cがテーパ面或いはア
ール面状に形成されている。
【0038】図2は、絶縁体2の例を示すものであり、
各部の寸法を以下に例示する。全長L1:30〜75m
m、第一軸部2fの長さL2:0〜30mm(但し、突
出部2dとの接続部2eを含まず、第二軸部2hとの接
続部2gを含む)、第二軸部2hの長さL3:2〜27
mm、本体部2aの外径D1:9〜13mm、突出部2
dの外径D2:11〜16mm、第一軸部2fの外径D
3:5〜11mm、第二軸部2hの基端側外径D4:3
〜8mm、第二軸部2hの先端部外径D5(但し、先端
面外周縁にR乃至面取りが施される場合は、そのR部乃
至面取り部の基端位置における外径を指す):2.5〜
7mm、貫通孔6の第二部分6bの内径D6:2〜5m
m、貫通孔6の第一部分6aの内径D7:1〜3.5m
m、第一軸部2fの肉厚t1:0.5〜4.5mm、第
二軸部2hの基端部肉厚t2(中心軸線と直交する向き
における値):0.3〜3.5mm、第二軸部2hの先
端部肉厚t3(中心軸線と直交する向きにおける値;但
し、先端面外周縁にR乃至面取りが施される場合は、そ
のR部乃至面取り部の基端位置における肉厚を指す):
0.2〜3mm、第二軸部2hの平均肉厚tA[(t2
+t3)/2]:0.25〜3.25mm。
【0039】尚、図2に示す絶縁体2における上記各部
の寸法は、例えば以下の通りである:L1=約60m
m、L2=約10mm、L3=約14mm、D1=約1
1mm、D2=約13mm、D3=約7.3mm、D4
=5.3mm、D5=約4.3mm、D6=3.9m
m、D7=2.6mm、t1=1.7mm、t2=1.
3mm、t3=0.9mm、tA=1.1mm。
【0040】以下、本発明の絶縁体2の製造方法につい
て、その工程の一例を説明する。まず、平均粒径が1.
0μm以下のアルミナ(Al)粉末を、調製され
る原料粉末を100質量%とした場合に、90〜99.
8質量%の範囲内となるように配合し、このアルミナ粉
末に焼結助剤として機能する添加元素系粉末を配合して
原料粉末を調製する。そして、この原料粉末に対し有機
結合剤及び溶媒としての水を添加し、湿式混合すること
によりスラリーを調合する。ここで、有機結合剤として
は、水溶性アクリル樹脂を使用し、重量平均分子量とし
ては40000〜100000(例えば、5000
0)、ガラス転移点としては0℃以上(例えば、+60
℃)を用いる。また、有機結合剤及び水の添加量は、原
料粉末を100質量部とした場合に、有機結合剤剤は
0.1〜5質量部、特に0.5〜3質量部の割合で、水
は40〜120質量部、特に50〜100質量部の割合
で添加される。
【0041】尚、本実施形態における添加元素系粉末と
しては、Si成分、Ca成分、Mg成分、Ba成分及び
B成分から選ばれる1種又は2種以上から構成されてい
るとよい。また、上述の各成分から構成される添加元素
系粉末の含有量としては、調製される原料粉末を100
質量%とした場合に、各成分の酸化物換算した質量での
合計含有量にて0.02〜10質量%の範囲内で配合さ
れるとよい。それにより、焼成時に添加元素系粉末が溶
融して液相を生じ易く、絶縁体の緻密化を促進する焼結
助剤として機能し易くなる。尚、上記合計含有量が0.
02質量%未満になると、絶縁体を緻密化させて得るこ
とが困難となり、700℃近傍といった高温下における
強度及び耐電圧性能が却って不足してしまう。一方、上
記合計含有量が10質量%を超えると、焼成して得られ
る絶縁体のアルミナ含有量が高い状態として得られなく
なり、耐電圧性能が低下する可能性がある。
【0042】更に、本実施形態における各添加元素系粉
末としては、例えばSi成分はSiO粉末、Ca成分
はCaCO粉末、Mg成分はMgO粉末、Ba成分は
BaCO粉末、B成分がHBO粉末(或いは水溶
液でもよい)の形で配合することができる。このよう
に、添加元素系粉末におけるSi、Ca、Mg及びBa
の各成分については、酸化物の他、水酸化物、炭酸塩、
塩化物、硫酸塩、硝酸塩及びリン酸塩等の各種無機原料
粉末を使用することもできる。尚、これら無機系原料粉
末は、いずれも焼成により酸化物に転化できるものを使
用する必要がある。
【0043】次いで、原料粉末に有機結合剤と溶媒とし
ての水を添加したスラリーをスプレードライ法等により
噴霧乾燥して造粒した後、篩により粒径45〜150μ
mに整粒し粒状体を得る。そして、得られた粒状体をラ
バープレス成形することにより、所定の絶縁体形状(図
2における絶縁体2参照)を有する成形体を作製する。
【0044】図3〜図5に、そのラバープレス成形の工
程の一部を模式的に示す。まず、図3に示すように、内
部に軸線方向に対し貫通するキャビティ18を有する円
筒状の内ゴム型17が、成形機本体15内に配置された
円筒状の外ゴム型16内に略同心的に配置される成形機
を配する。尚、キャビティ18の下側開口部は底蓋19
及び下ホルダー20により塞がれている。この状態でキ
ャビティ18内に所定量の粒状体GPを充填して、図4
に示すように、プレスピン23を軸線方向に挿入する。
このプレスピン23の基端側には上ホルダー21が一体
化されており、キャビティ18の上側開口部に嵌め込ま
れてこれを密封状態で塞ぐようになっている。尚、上ホ
ルダー21に対して、プレスピン23は軸線周りに相対
回転可能とされている。
【0045】ここで、プレスピン23は、成形時にそれ
自体に変形が生じにくいよう、全体が剛性の高い材質か
ら構成される。また、プレスピン23の先端側に図1の
貫通孔6の第一部分6aを形成するための第一軸部23
aと、その第一軸部23aの後方側に続く形で、貫通孔
6の第二部分6bを形成するための第二軸部23bとが
形成され、更に第二軸部23bの基端側外周面には、リ
ブ状のピン側螺旋部23cが形成されている。
【0046】次いで、成形機本体15に形成された加圧
液体通路15a(図4参照)を介して液圧を、外ゴム型
16の外周面に対し半径方向に付与してキャビティ18
を縮小させ、キャビティ18内に充填された粒状体GP
を外ゴム型16及び内ゴム型17を介して加圧・圧縮す
る。これにより、成形体PC(図5及び図6参照)がプ
レスピン23と一体化された形で成形される。そして、
液圧の付与を解除すると、外ゴム型16及び内ゴム型1
7は弾性復帰し、縮小していたキャビティ18も原形に
戻る。そして、図5に示すように、上ホルダー21をゴ
ム型16、17に対し軸線方向に相対的に引き上げるこ
とで、プレスピン23は圧縮成形された成形体PCを伴
った状態でキャビティ18から引き上げられる。
【0047】ここで、ラバープレス成形される粒状体G
Pは、上述したように、成形前において、原料粉末に対
し重量平均分子量が40000〜100000の範囲内
にある有機結合剤を添加するように調製される。その目
的は、主成分である平均粒径が1.0μm以下のアルミ
ナ粉末と重量平均分子量が上記範囲内の有機結合剤とか
らなる粒状体では、有機結合剤による粉末粒子同士を粘
着させる効果、及びアルミナ凝集体内への有機結合剤の
分散効果の両者が良好に得られ、ラバープレス成形を経
て得られる成形体の強度を適度に高められるからであ
る。
【0048】また、ラバープレス成形される粒状体GP
は、噴霧乾燥時の条件調整(例えば乾燥温度や噴霧速度
等)により、粒状体を100質量%としたときに0.8
質量%未満の水分を含有するように調整される。その目
的としては、ラバープレス成形時における粉末粒子の解
砕を促進させるとともに、有機結合剤と共に粘着効果を
適度に引き出して、成形時に得られる成形体の強度を適
度に高めるためである。尚、0.8質量%以上の水分を
含有する粒状体を調製した場合には、得られる粒状体の
粘結性が大きくなり過ぎて、製造工程の取り扱いが困難
となり、成形時に適度な強度を有する成形体が得られな
い恐れがある。また、ラバープレス成形機のゴム型に粒
状体が残留付着したり、後述する成形体からのプレスピ
ン抜き取り時にプレスピンに粒状体が付着した状態で抜
き取られる可能性があり、所定形状の成形体が得られな
いことがある。尚、粒状体を100質量%としたときに
含有される水分としては0.2〜0.7質量%の範囲内
であることが好ましい。
【0049】更に、ラバープレス成形時のプレス圧力
(液圧)は、30〜120MPaの範囲内で調整するの
がよい。プレス圧力が30MPa未満であると、成形時
の成形体の強度が不足して取り扱いが困難となり、また
成形時に成形体に欠けや変形等が生ずる恐れがある。他
方、120MPaを超えると、ゴム型の寿命が短くな
り、コストアップにつながる場合がある。また、高圧成
形のためにゴム型の急激な弾性復帰による振動が生じ易
く、成形体に損傷を与えてしまう場合がある。
【0050】図5に戻り、こうして成形された成形体P
Cから、プレスピン23を抜き取る必要がある。ここ
で、本発明にあっては、上述したように粒状体に添加さ
れる有機結合剤の重量平均分子量が40000〜100
000の範囲内であることから、有機結合剤による粉末
粒子同士の粘着性、及びアルミナ凝集体内への有機結合
剤の浸透性が良好に得られ、プレスピンの抜き取り時或
いは抜き取り後に形成されることになる成形体のピン孔
(焼成後、貫通孔6となる)の内壁面におけるクラック
の発生を有効に抑制することができる。
【0051】図6にプレスピン23を成形体PCから抜
き取る様子を示す。キャビティ18内から引き上げられ
た成形体PCを、エアチャック等で保持しながら、プレ
スピン23に嵌め合わせられた回転軸22を、モータ等
の駆動源により回転させる。そして、プレスピン23を
成形体PCに対して軸線周りに回転させると、ピン側螺
旋部23cの螺進作用により、プレスピン23が回転し
つつゆっくりと上昇することになり、ピン孔内壁との間
に無理な摩擦力が生じず、成形体PCを痛めることなく
プレスピン23を抜き取ることができる。尚、このよう
にして形成される成形体では、ピン側螺旋部23cに対
応した形状が形成されることになるが、このピン側螺旋
部23cに対応した形状は切削等により除去してもよ
い。
【0052】次いで、プレスピン23が抜き取られた成
形体PCの外面をレジノイド砥石にて切削加工し、図2
に示す絶縁体2に対応した外形形状に仕上げた。その
後、大気雰囲気下にて焼成温度1450〜1700℃の
範囲内で、且つ1〜8時間の焼成時間の焼成条件により
成形体を焼成し、その後釉薬をかけて仕上げ焼成して、
スパークプラグ用絶縁体2が完成される。この際、プレ
スピン23により形成されたピン孔は、中心電極3及び
端子電極7を挿入するための貫通孔6となる。
【0053】上記成形体の焼成温度に関しては、その焼
成温度が1450℃よりも低い場合には、十分に緻密化
した絶縁体が得られない場合がある。一方、焼成温度が
1700℃を超える場合には、アルミナ粒子が焼成中に
異常粒成長し易く、絶縁体の機械的強度の低下につなが
ってしまう。
【0054】また、上記焼成温度の条件における成形体
の焼成時間に関しては、1〜8時間保持させるとよい。
この焼成時間が1時間よりも短い場合には、十分に緻密
化した絶縁体を得ることができず、8時間を超える場合
は焼成中にアルミナ粒子が異常粒成長し易く、絶縁体の
機械的強度の低下につながってしまう。尚、成形体を上
記焼成温度の範囲内にて保持するにあたり、上記温度範
囲内の任意の温度に一定に維持させながら所定時間保持
させてもよいし、上記温度範囲内において所定の加熱パ
ターンに従って温度を変動させつつ所定時間保持させて
もよい。
【0055】以上において、本発明におけるスパークプ
ラグ用絶縁体2の製造方法の一例を実施形態に即して説
明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、その要
旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはい
うまでもない。例えば、本実施形態においては、ラバー
プレス成形にて粒状体を成形して成形体を形成している
が、その他の成形方法(例えば、押出し成形等)にて成
形してもよい。
【0056】実施例 本発明の効果を確認するために、以下の実験を行った。 (1)スパークプラグ用絶縁体(実施例1〜2)の製造 平均粒径が0.6μm(純度99.8%以上)のアルミ
ナ粉末と、焼結助剤としてSi成分(純度;99.9
%)、Ca成分(純度;99%)、Mg成分(純度;9
9%)、Ba成分(純度;99%)、B成分(純度;9
9%)より構成される各添加元素系粉末とを配合して、
原料粉末を調整した。そして、この原料粉末を100質
量部として、重量平均分子量が50000であり、ガラ
ス転移温度が+60℃である有機結合剤(水溶性アクリ
ル樹脂)を2質量部と、溶媒としての水を100質量部
加えた上でボールミルにて湿式混合して、スラリーを調
合した。
【0057】次いで、得られたスラリーをスプレードラ
イ法により噴霧乾燥して造粒した後、篩により粒径45
〜150μmに整粒して粒状体を得た。そして得られた
粒状体をプレス成形機内に投入し、プレスピンを挿入し
つつ約100MPaの圧力にてラバープレス成形を行
い、得られた各成形体の外面をレジノイド砥石にて切削
加工して外形形状を仕上げた上で、各成形体を大気雰囲
気下において焼成温度1500〜1600℃の範囲内
で、且つ2時間の焼成時間の焼成条件により焼成し、次
いで釉薬をかけて仕上焼成し、図2に示す絶縁体2を2
種類製造した。
【0058】(2)絶縁体の組成 上記(1)で製造した絶縁体(実施例1〜2)につい
て、蛍光X線で分析し、それにより検出されたAl成
分、Si成分、Ba成分、B成分、Fe成分、Ti成分
の量を酸化物換算した値を表1に示す。尚、B成分、F
e成分に関しては、それぞれB、Feとし
て換算した。
【0059】
【表1】
【0060】この表1の結果によれば、不純物であるF
とTiOとの合計量は0.15質量%以下で
あり、本発明の範囲内であることが分かる。
【0061】(3)クラックの有無 上記(1)で製造した絶縁体(実施例1〜2)を赤色を
呈する浸透液に浸漬させ、その後すばやく水洗いして乾
燥を行い、目視又は拡大鏡を使用してクラックの有無を
確認した。その結果、実施例1〜2のいずれにおいて
も、液の浸透はなく、クラックはないことが確認され
た。
【0062】(4)耐電圧測定 700℃における耐電圧値の測定を行った。本測定で
は、上述した重量平均分子量及びガラス転移点を有する
各種有機結合剤を用いて、耐電圧値測定用の試験片をそ
れぞれ作製したうえで行った。詳細には、金型プレス成
形(圧力100MPa)により粒状体を成形し、これを
上記絶縁体を製造する工程と同じ条件にて焼成すること
で、直径25mm、厚み0.65mmの円板状であっ
て、実施例1〜2に対応する各試験片を得た。そして、
図7に示すように、各試験片25を電極26a、26b
間に挟み、更にアルミナ製碍筒27a、27b及び封着
ガラス28により固定して、電熱ヒータ29にて加熱用
ボックス30内を700℃に加熱し、数十kV程度の高
電圧を各試験片25に印加するための高電圧発生装置
(CDI電源)31を使用して一定の高電圧を印加する
ことで、各試験片25の耐電圧値を測定した。その結
果、実施例1では63kVであり、優れた耐電圧特性を
有していた。また、不純物であるFe成分とTi成分と
の合計含有量がより少ない実施例2では67kVであっ
て、さらに優れた耐電圧特性を有することが分かった。
【0063】(4)実機耐電圧テスト 各絶縁体(実施例1〜2)を用いて、図1に示すスパー
クプラグ100を形成し、実機耐電圧テストの評価を行
った。ここで、本実験例におけるスパークプラグ100
の主体金具4のねじ径は12mmとした。そして、その
スパークプラグ100を4気筒エンジン(排気量200
0cc)に装着し、スロットル全開状態、エンジン回転
数6000rpmにて、最高放電電圧を35kV及び3
8kVに設定しつつ、絶縁体の先端温度を700〜73
0℃の範囲内に設定して連続運転を行い、火花貫通が生
じるまでの運転時間(最大50時間まで)により評価し
た。その結果、実施例1〜2のいずれにおいても、50
時間経過しても貫通せず、優れていた。
【0064】(5)実施例の効果 重量平均分子量が50000であり、ガラス転移温度が
+60℃の有機結合剤を使用し、また、純度の高いAl
粉末及びSiO粉末を用いた実施例1〜2の絶
縁体においては、不純物であるFe成分とTi成分との
合計含有量が少量に抑えられており、クラックは生じ
ず、試験片による耐電圧も良好である。また、実機耐電
圧においても、最高放電電圧が35kV、38kVのい
ずれにおいても良好な結果であった。
【0065】
【発明の効果】本発明のスパークプラグ用絶縁体の製造
方法によれば、平均粒径が1μm以下の微細な粒度を有
するアルミナ粉末を主成分とする原料粉末を用いた場合
にも、適度な強度を有する絶縁体形状の成形体を安定し
て成形することができ、成形体表面又は内面のクラック
の発生も抑えることができる。更に、本発明のスパーク
プラグ用絶縁体では、不純物であるFe成分及びTi成
分の含有量が少なく、また、Ba成分等を含有するた
め、より耐電圧性能に優れたものとすることができ、十
分な耐久性をも併せ有するスパークプラグを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグ用絶縁体を備えるスパ
ークプラグの一例の断面図である。
【図2】本発明のスパークプラグ用絶縁体の一例の断面
図である。
【図3】ラバープレス成形の工程のうちのキャビティ内
に粒状体を充填する様子を示す模式図である。
【図4】ラバープレス成形の工程のうちの粒状体にプレ
スピンが挿入され、加圧されている様子を示す模式図で
ある。
【図5】ラバープレス成形の工程のうちのプレスピンが
成形体を伴って引き上げられた状態を示す模式図であ
る。
【図6】ラバープレス成形の工程のうちのプレスピンを
引き抜く前の成形体の様子を示す模式図である。
【図7】試験片による耐電圧測定を説明する模式図であ
る。
【符号の説明】
100;スパークプラグ、2;スパークプラグ用絶縁
体、3;中心電極、4;主体金具、5;接地電極、6;
貫通孔、7;端子電極、8;抵抗体、g;火花放電ギャ
ップ、15;成形機本体、16;外ゴム型、17;内ゴ
ム型、18;キャビティ、23;プレスピン、GP;粒
状体、PC;成形体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G030 AA07 AA08 AA09 AA10 AA17 AA27 AA35 AA36 AA37 BA01 BA12 CA04 CA07 GA11 GA14 GA19 5G059 AA05 FF02 FF04 FF14 GG05 5G303 AA07 AB03 BA09 CA01 CB01 CB02 CB03 CB06 CB17 CB32 CC03 CD01 DA03 DA05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極及び端子電極を挿入するための
    貫通孔が軸線方向に沿って形成されたスパークプラグ用
    絶縁体の製造方法であって、平均粒径が1.0μm以下
    のアルミナ粉末を主成分とし、該アルミナ粉末に焼結助
    剤として機能する添加元素系粉末を配合してなる原料粉
    末に、重量平均分子量が40000〜100000であ
    る有機結合剤を添加して粒状体を調製する工程と、該粒
    状体を所定の絶縁体形状の成形体に成形する成形工程
    と、該成形体を焼成する焼成工程と、を備えることを特
    徴とするスパークプラグ用絶縁体の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記成形工程は、プレスピンが配置され
    た成形型のキャビティ内に上記粒状体を充填する粒状体
    充填工程と、上記キャビティ内の該記粒状体を所定の絶
    縁体形状の成形体となるように加圧及び圧縮する工程
    と、該成形体から上記プレスピンを抜き取ることによ
    り、上記貫通孔となるべきピン孔を形成するプレスピン
    抜き取り工程と、からなる請求項1記載のスパークプラ
    グ用絶縁体の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記有機結合剤のガラス転移温度が0℃
    以上である請求項1又は2に記載のスパークプラグ用絶
    縁体の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記原料粉末を100質量部とした場合
    に、上記有機結合剤の配合量は0.1〜5.0質量部で
    ある請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスパークプ
    ラグ用絶縁体の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記原料粉末には、上記アルミナ粉末が
    90〜99.8質量%配合されている請求項1乃至4の
    いずれか1項に記載のスパークプラグ用絶縁体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 上記アルミナ粉末の純度が99.8%以
    上である請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスパー
    クプラグ用絶縁体の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記添加元素系粉末は、純度が99.9
    %以上のSi化合物粉末を含有する請求項6記載のスパ
    ークプラグ用絶縁体の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記添加元素系粉末は、Ba化合物粉末
    及びSr化合物粉末の少なくとも一方を含有する請求項
    7記載のスパークプラグ用絶縁体の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記添加元素系粉末は、Ca化合物粉
    末、Mg化合物粉末及びB化合物粉末のうちの少なくと
    も1種を含有する請求項7又は8に記載のスパークプラ
    グ用絶縁体の製造方法。
  10. 【請求項10】 アルミナ(Al)を主成分とす
    る絶縁材料からなるスパークプラグ用絶縁体であって、
    該絶縁材料は、Al成分を酸化物換算で90〜99.8
    質量%、Ba成分及びSr成分の少なくとも一方を酸化
    物換算で0.02〜1.0質量%、並びにSi成分、を
    含有し、Fe成分及びTi成分の少なくとも一方の酸化
    物換算による含有量が0.15質量%以下であることを
    特徴とするスパークプラグ用絶縁体。
  11. 【請求項11】 上記絶縁材料は、Ca成分、Mg成分
    及びB成分のうちの少なくとも1種を含有する請求項1
    0記載のスパークプラグ用絶縁体。
  12. 【請求項12】 (1)軸線方向に延びる中心電極と、
    (2)該中心電極の径方向の周囲に配置される主体金具
    と、(3)一端が主体金具に結合され、他端が火花放電
    ギャップを隔てて上記中心電極と対向する接地電極と、
    (4)該中心電極と上記主体金具との間で該中心電極の
    径方向の周囲に配置される請求項10又は11に記載の
    スパークプラグ用絶縁体と、を備えることを特徴とする
    スパークプラグ。
  13. 【請求項13】 上記主体金具に形成された取付ねじ部
    の外径が12mm以下である請求項12記載のスパーク
    プラグ。
JP2001051288A 2001-01-31 2001-02-26 スパークプラグ用絶縁体の製造方法並びにスパークプラグ用絶縁体及びそれを備えるスパークプラグ Pending JP2002305069A (ja)

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